JP2021026210A - 色分解光学系及び撮像装置 - Google Patents

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晋一 沖田
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隆 村上
茂弘 金山
Shigehiro Kanayama
茂弘 金山
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【課題】 テレビ放送用の新しい色域規格BT2020などの理想特性に近い色再現性に優れた色分解光学系のプリズム分光特性に対して、人が知覚できるほぼすべての色情報に基づく色の評価および測定・検査用として、人の眼に極めて近い感度を有し、かつ、安定したプリズム分光特性を有する色分解光学系および撮像装置を提供することにある。【解決手段】 本発明では、色分解光学系で用いられている青反射ダイクロイック膜の透過率特性の傾きと半値波長を最適化し、前記青反射ダイクロイック膜を透過した光について、ハーフミラーを用いて所定の光量比に分割し、各プリズム射出面のトリミングフィルタを用いて、各プリズムの射出面から射出する透過光の調整を行うことにより、人の眼に極めて近い感度を有し、かつ、安定したプリズム分光特性を有する色分解光学系の実現が行える。【選択図】図2

Description

本発明は、入射光を複数の色成分光に分解する色分解光学系、及び、その色分解光学系を備えた撮像装置に関する。
一般に、テレビカメラやビデオカメラおよび測定・検査用カメラ等の撮像装置には、色分解光学系が備えられている。
図1に示すように、色分解プリズム112は、撮影レンズ113の側より、第1プリズム、第2プリズム、第3プリズムから構成され、第1プリズムと第2プリズムの間にはエアーギャップ108を有し、第2プリズムと第3プリズムは接着により接合されている。撮影レンズ113は、不図示の被写体からの光束を集光し、IRカットおよびUVカットフィルタ114は、ガラスフィルタの片面にIR光をカットする膜がコートされ、もう一方の片面にUV光をカットする膜がコートされており、不要なIR光とUV光をカットし、色分解プリズム112へと導光している。
第1プリズムは、撮影レンズに面して入射面101を有し、入射面101より入射した撮影レンズからの光を、透過面102に施した青反射ダイクロイック膜にて青色成分光を反射させ、残りを透過させる。反射した青色成分光は、入射面101にて全反射し、出射面のトリミングフィルタ105を射出して撮像素子109に向かう。透過面102を透過した光は、エアーギャップ108を通って第2プリズムの入射面103より入射する。
第2プリズムの透過面104に施したハーフミラーは、前記青反射ダイクロイック膜の透過光を所定の光量比で分割する。前記ハーフミラーで反射された光は、エアーギャップ108と接する第2プリズムの入射面103面にて全反射し、出射面のトリミングフィルタ106で所定の赤色成分の分光特性に整形され撮像素子110に向かう。
透過面104を透過した光は、第3プリズムに入射し、出射面のトリミングフィルタ107で所定の緑色成分の分光特性に整形され撮像素子111に向かう。このようにして、色分解プリズムは光束を分解する。
前記トリミングフィルタ105、106、107は、分光特性を理想とする特性に近づけるために設けられており、前記青反射ダイクロイック膜とハーフミラーで分割された光について、それぞれ青色成分光、赤色成分光、緑色成分光を所定の分光特性に整える。
また、前記トリミングフィルタ105、106、107は、必要に応じて、色ガラス等の吸収タイプまたはダイクロイック膜等のコートタイプまたは吸収タイプとコートタイプの両方を用いてもよい。ここで、ゴースト・フレア防止のためには、吸収タイプを用いることが望ましい。
図9にXYZ等色関数を示す。これは、RGB等色関数の負の値をなくすために一次変換された等色関数であり、人の眼の感度に極めて近い特性を示す。色分解光学系の分光透過特性と撮像素子の感度特性を掛け合わせた結果を、前記XYZ等色関数に合わせることにより、人の眼に極めて近い感度を有する色分解光学系の実現が行える。しかしながら、色分解光学系のプリズム分光特性において、XYZ等色関数に近い形状を有する特性を実現するためには、波長420[nm]から680[nm]の広い波長域にかけて、前記第1ダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線は、図10の1001に設計例を示すように、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する傾きの平均値が0.2[%/nm]以上、1.0[%/nm]以下の緩やかな透過特性曲線となり、前記第2ダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線は、図10の1002に設計例を示すように、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する傾きの平均値が−1.0[%/nm]以上、−0.2[%/nm]以下の緩やかな透過特性曲線となる。
このように、波長420[nm]から680[nm]の広い波長域に対して、透過率が緩やかな非線形に変化する特性曲線は、成膜バラツキが大きくなり、XYZ等色関数に特性を合わせるのは難しく、かつ、製造コストが増大するという問題がある。
特開2009−075543号公報 特開2009−251096号公報 特開平2−135891号公報
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、テレビ放送用の新しい色域規格BT2020などの理想特性に近い色再現性に優れた色分解光学系のプリズム分光特性に対して、人が知覚できるほぼすべての色情報に基づく色の評価および測定・検査用として、人の眼に極めて近い感度を有し、かつ、安定したプリズム分光特性を有する色分解光学系および撮像装置を提供することにある。
ゴースト・フレアを低減するため、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを使用せず、理想的な分光特性に近い特性を得て色再現性を向上する技術が従来から知られている。前記、特許文献1に示す特開2009−075543号公報、特許文献2に示す特開2009−251096号公報では、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿うように、第1ダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線については、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する傾きの平均値が0.2[%/nm]以上2.0[%/nm]以下となり、第2ダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線については、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する傾きの平均値が−2.0[%/nm]以上、−0.2[%/nm]以下となる形状を有することが記載されている。波長430[nm]から670[nm]までの広い波長域に対して、このように、透過率が緩やかな非線形に変化する特性曲線は、成膜バラツキが大きくなり、かつ、前記第1ダイクロイック膜と前記第2ダイクロイック膜の透過特性の変化する波長域が広範囲にわたって重なるため、第1ダイクロイック膜の成膜バラツキは青色成分光の特性の他に、第2ダイクロイック膜で透過する緑色成分光と第2ダイクロイック膜で反射される赤色成分光の両方の特性の安定性についても悪化させてしまう。また、前記、特許文献3に示す特開平2−135891号公報では、3色分解プリズムをエアーギャップの無い構造にすることで、レジストレーション安定性を向上し、第2プリズム部材と第3プリズム部材との接合面に金属系のハーフミラーを設けてP偏光とS偏光の差を少なくすることで色再現性を向上することが記載されている。但し、エアーギャップ無しのプリズムでは、1チャンネルが鏡画となり、画質へのウエイトが高い緑色光が2回反射となり、エアーギャップ有りのプリズムに比べ全長が長くなりやすい等の欠点を有する。また、エアーギャップを有するプリズムのレジストレーションは、第1プリズム部材と第2プリズム部材を固定する技術が向上し、安定してきている。更に、ハーフミラーを使用して、P偏光とS偏光の差を少なくしただけでは、PS偏光差以外に、分光特性の最適化を要する色再現性の向上は行えない。
これに対して、本発明では、プリズムの前にIR(Infra Red)とUV(Ultra Violet)をカットするフィルタを配置し、第1ダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線について、最低透過率と最高透過率との間の範囲の10[%]から90[%]に変化する平均傾斜をXYZ表色系の一次変換された等色関数で示される緑色成分の分光特性の短波長側の特性曲線の平均傾斜に沿うように、0.7[%/nm]以上、1.1[%/nm]以下となる直線的な形状とし、かつ、第1ダイクロイック膜の透過特性曲線の最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長を490[nm]以上、500[nm]以下とし、更に、前記、第1ダイクロイック膜を透過した光をハーフミラーで所定の光量比に分割し、前記ハーフミラーを透過した光、及び、前記ハーフミラーで反射された光について、それぞれ射出面のトリミングフィルタにダイクロイック膜を使用して、透過特性を個別に調整し、それぞれ所定の赤色成分の分光特性および所定の緑色成分の分光特性とすることにより、XYZ等色関数の特性に近づけることが可能となる。ここで、第1ダイクロイック膜の透過特性の最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が490[nm]以上、500[nm]以下とし、460[nm]から530[nm]にかけて緩やかな直線的に変化するシンプルな形状とし、ハーフミラーで所定の光量比に分割した後、それぞれ射出面のトリミングフィルタで分光特性を調整することで、成膜バラツキの低減およびコストの低減が行える。射出面のトリミングフィルタとして、通常は製作のしやすさから、ダイクロイック膜が施された板状のガラスフィルタをプリズム射出面に接着するが、プリズム射出面に直接ダイクロイック膜を成膜してもよい。また、青色成分光を取り出すプリズム射出面のトリミングフィルタにはゴースト・フレア防止のために、前記ダイクロイック膜と同じ特性を吸収タイプの色ガラスフィルタまたは、吸収タイプの色ガラスフィルタにダイクロイック膜を施して実現してもよい。吸収タイプの色ガラスフィルタのみを使用する場合は、色ガラスフィルタの射出面に反射防止膜を施す。また、前記、各色成分光の射出面トリミングフィルタの分光特性は複雑になるが、前記プリズム前に配置するIRとUVをカットするフィルタまたは、そのいずれか一方のカットフィルタを使用せず、その分を前記各色成分光の射出面トリミングフィルタで分光特性の調整を行ってもよい。
このように、本発明によれば、前記IRとUVをカットするフィルタを用い、前記第1ダイクロイック膜および前記ハーフミラーを有する分光透過特性とし、各プリズム射出面のトリミングフィルタを用いて透過光の調整を行い、図2に示す本発明の一例の分光透過特性とすることにより、人の眼に極めて近い感度を有し、かつ、安定したプリズム分光特性を有する色分解光学系の実現が行える。本発明の色分解光学系によって分解された各色光を撮像した画像データを取得することにより、人が知覚できるほぼすべての色情報に基づく色の評価および測定・検査が可能となる。
3色分解プリズム光学系の構成図 本発明の色分解光学系で用いられる分光透過特性の一例を示す特性図 本発明の色分解光学系で用いられる青反射ダイクロイック膜およびハーフミラーの分光透過特性の一例を示す特性図 本発明の色分解光学系で用いられる各プリズム射出面のトリミングフィルタ透過特性の一例を示す特性図 プリズム部以外の光学要素の特性 規格化された本発明の総合分光特性とXYZ等色関数 規格化された従来の総合分光特性とXYZ等色関数 xy色度図 XYZ等色関数 従来の色分解光学系で用いられる青反射/赤反射ダイクロイック膜特性の一例を示す特性図
本発明による実施形態について、以下、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、色分解プリズム112は、撮影レンズ113の側より、第1プリズム、第2プリズム、第3プリズムから構成され、第1プリズムと第2プリズムの間にはエアーギャップ108を有し、第2プリズムと第3プリズムは接着により接合されている。撮影レンズ113は、不図示の被写体からの光束を集光し、IRカットおよびUVカットフィルタ114は、ガラスフィルタの片面にIR光をカットする膜がコートされ、もう一方の片面にUV光をカットする膜がコートされており、不要なIR光とUV光をカットし、色分解プリズム112へと導光している。
第1プリズムは、撮影レンズに面して入射面101を有し、入射面101より入射した撮影レンズからの光を、透過面102に施した青反射ダイクロイック膜にて青色成分光のみを反射させ、残りを透過させる。反射した青色成分光は、入射面101にて全反射し、出射面のトリミングフィルタ105を射出して撮像素子109に向かう。透過面102を透過した光は、エアーギャップ108を通って第2プリズムの入射面103より入射する。
第2プリズムの透過面104に施したハーフミラーは、前記青反射ダイクロイック膜を透過した光を所定の光量比で分割する。前記ハーフミラーで反射された光は、エアーギャップ108と接する第2プリズムの入射面103面にて全反射し、出射面のトリミングフィルタ106で所定の赤色成分の分光特性に整形され撮像素子110に向かう。
透過面104を透過した光は、第3プリズムに入射し、出射面のトリミングフィルタ107で所定の緑色成分の分光特性に整形され撮像素子111に向かう。ここで、ハーフミラーの膜構成は、金属薄膜または誘電体多層膜または金属薄膜と誘電体多層膜を組み合わせたハイブリッド膜としてもよい。このようにして、色分解プリズムは光束を分解する。
前記トリミングフィルタ105、106、107は、分光特性を理想とする特性に近づけるために設けられており、前記青反射ダイクロイック膜とハーフミラーで分割された光について、それぞれ青色成分光、赤色成分光、緑色成分光を所定の分光特性に整える。
また、前記トリミングフィルタ105、106、107は、必要に応じて、色ガラス等の吸収タイプまたはダイクロイック膜等のコートタイプまたは吸収タイプとコートタイプの両方を用いてもよい。ここで、ゴースト・フレア防止のためには、吸収タイプを用いることが望ましい。
図9にXYZ等色関数を示す。これは、RGB等色関数の負の値をなくすために一次変換された等色関数であり、人の眼の感度に極めて近い特性を示す。図9の901、902
Figure 2021026210
て波長で積分すると色の3成分XYZが得られる。光源のスペクトル特性とレンズの透過特性と色分解光学系の分光透過特性と撮像素子の感度特性を掛け合わせた結果が最終的な分光特性となる。光源のスペクトル特性と撮影レンズの透過特性は、撮影条件によって異なるため、本発明においては、色分解光学系の分光透過特性と撮像素子の感度特性を掛け合わせた結果を、前記XYZ等色関数に近づけるようにしている。人の眼が判別できるすべての色について色度図を描くと図8に示すxy色度図の801に示す馬蹄形の枠内となる。図8の802に示す3角形の枠内はテレビ放送用の新しい規格BT2020の色域を示す。XYZ等色関数に近い形状を形成する色分解光学系のプリズム分光特性を実現することで、図8の801に示す馬蹄形の枠内、かつ、図8の802に示す3角形の枠外の領域、すなわち、人の眼では認識できるがBT2020の色域では表示できない領域の色情報についても取得することができるため、人が知覚できるほぼすべての色情報に基づく色の評価および測定・検査が可能となる。
しかしながら、色分解光学系のプリズム分光特性において、XYZ等色関数に近い形状を形成する分光特性を実現するためには、波長420[nm]から680[nm]の広い波長域にかけて、前記第1ダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線は、図10の1001に設計例を示すように、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する傾きの平均値が0.2[%/nm]以上、1.0[%/nm]以下の緩やかな透過特性曲線となり、前記第2ダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線は、図10の1002に設計例を示すように、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する傾きの平均値が−1.0[%/nm]以上、−0.2[%/nm]以下の緩やかな透過特性曲線となる。
このように、波長420[nm]から680[nm]の広い範囲の波長域に対して、透過率が緩やかな非線形に変化する特性曲線は、成膜バラツキが大きくなり、XYZ等色関数に近い形状を形成する分光特性を実現するのは難しく、かつ、図10に示すように前記第1ダイクロイック膜と前記第2ダイクロイック膜の透過特性の変化する波長域が前記広い範囲にわたって重なるため、第1ダイクロイック膜の成膜バラツキは青色光の他に、第2ダイクロイック膜で透過する緑色光と第2ダイクロイック膜で反射される赤色光の両方の特性の安定性も悪化させてしまい、製造コストが増大するという問題が発生する。
そこで、本発明では、図3の301に示す第1ダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線について、最低透過率と最高透過率との間の範囲の10[%]から90[%]に変化する平均傾斜をXYZ表色系の一次変換された等色関数で示される緑色の分光特性の短波長側の特性曲線の平均傾斜に沿うように、0.7[%/nm]以上、1.1[%/nm]以下となる直線的な形状とし、かつ、図3の303に示すように第1ダイクロイック膜の透過特性曲線の最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長を490[nm]以上、500[nm]以下とし、更に、前記、第1ダイクロイック膜を透過した光を図3の304に示すハーフミラーで所定の光量比に分割し、前記ハーフミラーを透過した光、及び、前記ハーフミラーで反射された光について、それぞれ射出面のトリミングフィルタにダイクロイック膜を使用して、透過特性を個別に調整し、それぞれ所定の分光特性の赤色成分光および緑色成分光とすることにより、XYZ等色関数の特性に近づけることが可能となる。射出面のトリミングフィルタとして、通常は製作のしやすさから、ダイクロイック膜が施された板状のガラスフィルタをプリズム射出面に接着するが、プリズム射出面に直接ダイクロイック膜を成膜してもよい。また、成膜バラツキとしてシンプルな特性条件の場合に一般的な、波長±5[nm]を想定し、前記ダイクロイック膜透過特性の半値波長[nm]と傾き[%/nm]に対して幅をもたせている。ここで、第1ダイクロイック膜の透過特性の最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が490[nm]以上、500[nm]以下とし、460[nm]から530[nm]にかけて緩やかな直線的に変化するシンプルな形状とし、前記第1ダイクロイック膜の透過光をハーフミラーを用いて、赤色成分光として反射49[%]、緑色成分光として透過51[%]に分割し、赤色成分光と緑色成分光の射出面トリミングフィルタでそれぞれ個別に分光特性を調整することにより、成膜バラツキの低減およびコスト低減が行える。また、青色成分光を取り出すプリズム射出面のトリミングフィルタにダイクロイック膜を使用してもよいが、ゴースト・フレア防止のために前記ダイクロイック膜と同じ透過特性を、吸収タイプの色ガラスフィルタにダイクロイック膜を施して実現してもよい。
図1に示す前記トリミングフィルタ105、106、107を用いて各プリズムの射出面から射出する透過光の調整を行っている。図4は、本発明の色分解光学系で用いられている前記トリミングフィルタ105、106、107の透過特性の設計例として、青色成分の光射出面トリミングフィルタ透過特性401、緑色成分の光射出面トリミングフィルタ透過特性402、赤色成分の光射出面トリミングフィルタ透過特性403を示す。
前記第1プリズム射出面のトリミングフィルタ105は、青色成分光を取り出すプリズムの射出面側に配置され、図4の401に示すように、必要な青色成分光を透過する特性を有する。本フィルタの立ち下がりの分光特性について、最高透過率と最低透過率との間の範囲の90[%]から40[%]に変化する傾きの平均値を−2.8[%/nm]以上、−1.3[%/nm]以下とし、最高透過率と最低透過率との間の範囲の40%から20%に変化する傾きの平均値を−1.3[%/nm]以上、−0.6[%/nm]以下とし、最高透過率と最低透過率との間の範囲の20[%]から10[%]に変化する傾きの平均値を−0.5[%/nm]以上、−0.3[%/nm]以下とし、図4の404に示すように最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が477[nm]以上、487[nm]以下としている。このトリミングフィルタ105にはダイクロイック膜を使用しているが、ゴースト・フレア防止のため、前記ダイクロイック膜と同じ透過特性を、色ガラスフィルタまたは色ガラスフィルタにダイクロイック膜を施して実現してもよい。吸収タイプの色ガラスフィルタのみを使用する場合は、色ガラスフィルタの射出面に反射防止膜を施す。
前記第2プリズム射出面のトリミングフィルタ106は、赤色成分光を取り出すプリズムの射出面側に配置され、図4の403に示すように、必要な赤色成分光を透過する特性を有する。本フィルタの短波長側の立ち上がりの分光特性について、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から60[%]に変化する傾きの平均値を1.0[%/nm]以上、1.8[%/nm]以下とし、最低透過率と最高透過率との間の範囲の60[%]から90[%]に変化する傾きの平均値を0.6[%/nm]以上、1.1[%/nm]以下とし、かつ、本フィルタの長波長側の立ち下がりの分光特性について、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する傾きの平均値を−2.0[%/nm]以上、−1.2[%/nm]以下とし、図4の406に示すように、短波長側の立ち上がりの分光特性曲線の最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長を509[nm]以上、519[nm]以下とし、かつ、長波長側の立ち下がりの分光特性曲線の最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長を625[nm]以上、635[nm]以下としている。このトリミングフィルタ106の光射出面には、透過特性を調整するため、ダイクロイック膜を設けている。
前記第3プリズム射出面のトリミングフィルタ107は、緑色成分光を取り出すプリズムの射出面側に配置され、図4の402に示すように、必要な緑色成分光を透過する特性を有する。本フィルタの短波長側の立ち上がりの分光特性について、最低透過率と最高透過率との間の範囲の10[%]から35[%]に変化する傾きの平均値を0.7[%/nm]以上、1.3[%/nm]以下とし、最低透過率と最高透過率との間の範囲の35[%]から50[%]に変化する傾きの平均値を0.4[%/nm]以上、0.9[%/nm]以下とし、最低透過率と最高透過率との間の範囲の50[%]から90[%]に変化する傾きの平均値を1.1[%/nm]以上、2.1[%/nm]以下とし、かつ、本フィルタの長波長側の立ち下がりの分光特性について、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80%から20%に変化する傾きの平均値を−2.0[%/nm]以上、−1.1[%/nm]以下とし、図4の405に示すように、短波長側の立ち上がりの分光特性曲線の最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長を483[nm]以上、493[nm]以下とし、かつ、長波長側の立ち下がりの分光特性曲線の最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長を582[nm]以上、592[nm]以下としている。このトリミングフィルタ107の光射出面には、透過特性を調整するため、ダイクロイック膜を設けている。成膜バラツキとしてシンプルな特性条件の場合に一般的な、波長±5[nm]を想定し、前記、各ダイクロイック膜透過特性の半値波長[nm]と傾き[%/nm]に対して幅をもたせている。
図5では、プリズム部以外の光学要素として、IRカットの透過特性501と、UVカットの透過特性502と、撮像素子503(B/R/Gチャンネル共通)の感度特性を示している。前記プリズムの前に配置されるIRをカットするフィルタ114は、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する傾きの平均値が−1.9[%/nm]以上、−1.1[%/nm]以下となり、最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が706[nm]以上、716[nm]以下となる透過特性501を有するIRカット膜が形成されている。成膜バラツキを想定し、前記IRカット膜透過特性の半値波長[nm]と傾き[%/nm]に対して幅をもたせている。前記IRをカットするフィルタ114の光射出面には、最高透過率と最低透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する傾きの平均値が2.2[%/nm]以上、8.0[%/nm]以下となり、最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が416[nm]以上、426[nm]以下となる透過特性502を有するUVカット膜が形成されている。成膜バラツキを想定し、前記UVカット膜透過特性の半値波長[nm]と傾き[%/nm]に対して幅をもたせている。また、実際の総合分光特性には、光源のスペクトル特性と撮影レンズの透過特性も関係するが、撮影条件によって異なるため、ここでは省略する。
図3に示す前記第1ダイクロイック膜および前記ハーフミラーの分光特性、図4に示す前記青色成分・緑色成分・赤色成分の各プリズム射出面のトリミングフィルタ透過特性、図5に示すプリズム部以外の光学要素であるIRカットとUVカットのフィルタ透過特性とすることにより、図2に示す本発明の色分解光学系の分光透過特性が得られる。図2の201に示す青色成分光については、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する短波長側の傾きの平均値が1.4[%/nm]以上、5.4[%/nm]以下となり、最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長が416[nm]以上、426[nm]以下となる形状を有し、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する長波長側の傾きの平均値が−2.3[%/nm]以上、−0.9[%/nm]以下となり、最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が472[nm]以上、482[nm]以下となる形状を有している。図2の203に示す赤色成分光については、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する短波長側の傾きの平均値が0.4[%/nm]以上、1.0[%/nm]以下となり、最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長が514[nm]以上、524[nm]以下となる形状を有し、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する長波長側の傾きの平均値が−1.0[%/nm]以上、−0.4[%/nm]以下となり、最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が625[nm]以上、635[nm]以下となる形状を有している。図2の202に示す緑色成分光については、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する短波長側の傾きの平均値が0.4[%/nm]以上、1.0[%/nm]以下となり、最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長が498[nm]以上、508[nm]以下となる形状を有し、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する長波長側の傾きの平均値が−1.0[%/nm]以上、−0.4[%/nm]以下となり、最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が582[nm]以上、592[nm]以下となる形状を有している。
図7に示す従来の青色成分の総合分光特性701は、図5に示すプリズム部以外の光学要素の特性である撮像素子の分光特性503と従来BT2020に対応した色分解光学系での青色成分の分光透過特性とを掛け合わせた撮像装置における青色成分の総合分光
Figure 2021026210
図7に示す従来の緑色成分の総合分光特性702は、図5に示すプリズム部以外の光学要素である撮像素子の分光特性503と従来BT2020に対応した色分解光学系での緑色成分の分光透過特性とを掛け合わせた撮像装置における緑色成分の総合分光特性を示
Figure 2021026210
示す従来の赤色成分の総合分光特性703は、図5に示すプリズム部以外の光学要素である撮像素子の分光特性503と従来BT2020に対応した色分解光学系での緑色成分の分光透過特性とを掛け合わせた撮像装置における緑色成分の総合分光特性を示し、図7
Figure 2021026210
T2020に対応した色分解光学系による前記青色成分、緑色成分、赤色成分の総合分光
Figure 2021026210
均色差は、33となる。
図6に示す本発明による青色成分の総合分光特性601は、図5に示すプリズム部以外の光学要素の特性である撮像素子の分光特性503と図2に示す色分解光学系での青色成分の分光透過特性201とを掛け合わせて線形変換した撮像装置における青色成分の
Figure 2021026210
に近づけている。図6に示す本発明による緑色成分の総合分光特性602は、図5に示すプリズム部以外の光学要素である撮像素子の分光特性503と図2に示す色分解光学系での緑色成分の分光透過特性202とを掛け合わせて線形変換した撮像装置における緑色成分の総合分光特性を示し、図6の605に示すXYZ表色系の規格化された等色関数
Figure 2021026210
5に示すプリズム部以外の光学要素である撮像素子の分光特性503と図2に示す色分解光学系での赤色成分の分光透過特性203とを掛け合わせて線形変換した撮像装置における赤色成分の総合分光特性を示し、図6の606に示すXYZ表色系の規格化された
Figure 2021026210
れの差を示す平均色差は、15となる。これは、前記、従来BT2020に対応した色分解光学系の総合分光特性における平均色差33に対して、平均色差が0.45倍に減少、すなわち、色再現性が2.2倍に向上していることを示している。
このように、本発明によれば、図3に示す前記第1ダイクロイック膜および前記ハーフミラーの分光特性、図4に示す前記青色成分・緑色成分・赤色成分の各プリズム射出面のトリミングフィルタ透過特性曲線、図5に示すプリズムの前に配置するIRカットとUVカットのフィルタ透過特性曲線とすることにより、図6に示す本発明の総合分光特性が得られ、人の眼に極めて近い感度を有する色分解光学系の実現が行える。
以上説明してきたように、本発明によれば、前記IRカットおよびUVカットのフィルタ透過特性、前記第1ダイクロイック膜および前記ハーフミラーの分光特性とし、各プリズム射出面のトリミングフィルタを用いて透過光の調整を行い、図2に示す本発明の一例の分光特性とすることにより、人の眼に極めて近い感度を有し、かつ、安定したプリズム分光特性を有する色分解光学系の実現が行える。本発明の色分解光学系によって分解された各色光を撮像した画像データを取得することにより、人が知覚できるほぼすべての色情報に基づく色の評価および測定・検査が可能となる。
101 第1プリズムの入射面
102 第1プリズムの透過面のダイクロイック膜面
103 第2プリズムの入射面
104 第2プリズムの透過面のハーフミラー
105 第1プリズム出射面のトリミングフィルタ
106 第2プリズム出射面のトリミングフィルタ
107 第3プリズム出射面のトリミングフィルタ
108 エアーギャップ
109 青色光の撮像素子
110 赤色光の撮像素子
111 緑色光の撮像素子
112 色分解プリズム
113 撮影レンズ
114 IRカットとUVカットのフィルタ
201 本発明による色分解光学系の青色成分の分光透過特性
202 本発明による色分解光学系の緑色成分の分光透過特性
203 本発明による色分解光学系の赤色成分の分光透過特性
204 本発明による色分解光学系の青色成分の分光透過特性の短波長側の半値
205 本発明による色分解光学系の青色成分の分光透過特性の長波長側の半値
206 本発明による色分解光学系の緑色成分の分光透過特性の短波長側の半値
207 本発明による色分解光学系の緑色成分の分光透過特性の長波長側の半値
208 本発明による色分解光学系の赤色成分の分光透過特性の短波長側の半値
209 本発明による色分解光学系の赤色成分の分光透過特性の長波長側の半値
301 本発明による青反射ダイクロイック膜特性
302 本発明によるハーフミラー特性
303 本発明による青反射ダイクロイック膜特性の半値
401 本発明による青色成分のプリズム射出面のトリミングフィルタ透過特性
402 本発明による緑色成分のプリズム射出面のトリミングフィルタ透過特性
403 本発明による赤色成分のプリズム射出面のトリミングフィルタ透過特性
404 本発明による青色成分プリズム射出面のトリミングフィルタ透過特性の半値
405 本発明による緑色成分プリズム射出面のトリミングフィルタ透過特性の半値
406 本発明による赤色成分プリズム射出面のトリミングフィルタ透過特性の半値
501 IRカットのフィルタ透過特性
502 UVカットのフィルタ透過特性
503 撮像素子の感度特性
504 本発明によるIRカットのフィルタ透過特性の半値
505 本発明によるUVカットのフィルタ透過特性の半値
601 本発明による規格化された青色成分の総合分光特性
602 本発明による規格化された緑色成分の総合分光特性
603 本発明による規格化された赤色成分の総合分光特性
Figure 2021026210
701 規格化された従来の青色成分の総合分光特性
702 規格化された従来の緑色成分の総合分光特性
703 規格化された従来の赤色成分の総合分光特性
Figure 2021026210
801 xy色度図で人の眼で認識できる馬蹄形の色域
802 xy色度図でテレビ放送用の新しい規格BT2020の色域
Figure 2021026210
1001 従来の青反射ダイクロイック膜特性
1002 従来の赤反射ダイクロイック膜特性

Claims (22)

  1. 青、赤、緑の3つの色成分に分解する色分解光学系であって、入射光側から順に、第1ダイクロイック膜を有し、前記第1ダイクロイック膜によって反射された第1の色成分を取り出す第1のプリズムと、ハーフミラーを有し、前記第1ダイクロイック膜を透過し、前記ハーフミラーで反射した第2の色成分を取り出す第2プリズムと、前記第1ダイクロイック膜と前記ハーフミラーを透過した第3の色成分を取り出す第3のプリズムとを備え、前記第1ダイクロイック膜が青色成分光を反射し、前記第1ダイクロイック膜を透過した赤色成分光と緑色成分光を前記ハーフミラーが所定の光量比で分割する構成とし、かつ、前記第1ダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の最低透過率と最高透過率との間の10[%]から90[%]に変化する平均傾斜をXYZ表色系の1次変換された等色関数で示される緑色の分光特性の短波長側の特性曲線の平均傾斜に沿うような形状とし、前記第1ダイクロイック膜の反射光を前記第1プリズム射出面のトリミングフィルタで所定の青色成分の分光特性に整形し、前記ハーフミラーの反射光を前記第2プリズム射出面のトリミングフィルタで所定の赤色成分の分光特性に整形し、前記ハーフミラーの透過光を前記第3プリズム射出面のトリミングフィルタで所定の緑色成分の分光特性に整形することを特徴とする色分解光学系。
  2. 前記請求項1に記載の第1ダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線について、最低透過率と最高透過率との間の範囲の10[%]から90[%]に変化する傾きの平均値が460[nm]以上から530[nm]以下にかけて0.7[%/nm]以上、1.1[%/nm]以下となる直線的な形状を有し、前記請求項1に記載のハーフミラーは440[nm]以上から670[nm]以下にかけて、透過率46[%]以上、56[%]以下の範囲内で一定となることを特徴とする色分解光学系。
  3. 前記請求項2に記載の最低透過率と最高透過率との間の範囲の10[%]から90[%]に変化する傾きの平均値が0.7[%/nm]以上、1.1[%/nm]以下となる直線的な形状を有する第1ダイクロイック膜の透過特性曲線の最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長が490[nm]以上、500[nm]以下となることを特徴とする色分解光学系。
  4. 赤色成分光を取り出すプリズムの射出面側に配置され、赤色成分光の透過特性を調整するトリミングフィルタをさらに備え、本フィルタの短波長側の立ち上がりの分光特性について、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から60[%]に変化する傾きの平均値が1.0[%/nm]以上、1.8[%/nm]以下となる形状を有し、最低透過率と最高透過率との間の範囲の60[%]から90[%]に変化する傾きの平均値が0.6[%/nm]以上、1.1[%/nm]以下となる形状を有し、かつ、本フィルタの長波長側の立ち下がりの分光特性について、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する傾きの平均値が−2.0[%/nm]以上、−1.2[%/nm]以下となる形状を有することを特徴とする前記請求項1から3のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  5. 前記請求項4に記載の赤色成分光を取り出すプリズムの射出面側に配置されるトリミングフィルタについて、短波長側の立ち上がりの分光特性曲線の最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長が509[nm]以上、519[nm]以下となり、かつ、長波長側の立ち下がりの分光特性曲線の最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が625[nm]以上、635[nm]以下となる形状を有することを特徴とする色分解光学系。
  6. 緑色成分光を取り出すプリズムの射出面側に配置され、緑色成分光の透過特性を調整するトリミングフィルタをさらに備え、本フィルタの短波長側の立ち上がりの分光特性について、最低透過率と最高透過率との間の範囲の10[%]から35[%]に変化する傾きの平均値が0.7[%/nm]以上、1.3[%/nm]以下となる形状を有し、最低透過率と最高透過率との間の範囲の35[%]から50[%]に変化する傾きの平均値が0.4[%/nm]以上、0.9[%/nm]以下となる形状を有し、最低透過率と最高透過率との間の範囲の50[%]から90[%]に変化する傾きの平均値が1.1[%/nm]以上、2.1[%/nm]以下となる形状を有し、かつ、本フィルタの長波長側の立ち下がりの分光特性について、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する傾きの平均値が−2.0[%/nm]以上、−1.1[%/nm]以下となる形状を有することを特徴とする前記請求項1から3のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  7. 前記請求項6に記載の緑色成分光を取り出すプリズムの射出面側に配置されるトリミングフィルタについて、短波長側の立ち上がりの分光特性曲線の最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長が483[nm]以上、493[nm]以下となり、かつ、長波長側の立ち下がりの分光特性曲線の最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が582[nm]以上、592[nm]以下となる形状を有することを特徴とする色分解光学系。
  8. 青色成分光を取り出すプリズムの射出面側に配置され、青色成分光を透過するトリミングフィルタをさらに備え、本フィルタの立ち下がりの分光特性について、最高透過率と最低透過率との間の範囲の90%から40%に変化する傾きの平均値が−2.8[%/nm]以上、−1.3[%/nm]以下となる形状を有し、最高透過率と最低透過率との間の範囲の40[%]から20[%]に変化する傾きの平均値が−1.3[%/nm]以上、−0.6[%/nm]以下となる形状を有し、最高透過率と最低透過率との間の範囲の20[%]から10[%]に変化する傾きの平均値が−0.5[%/nm]以上、−0.3[%/nm]以下となる形状を有することを特徴とする前記請求項1から3のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  9. 前記請求項8に記載の青色成分光を取り出すプリズムの射出面側に配置されるトリミングフィルタについて、分光特性曲線の最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が477[nm]以上、487[nm]以下となる形状を有することを特徴とする色分解光学系。
  10. 最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する傾きの平均値が−1.9[%/nm]以上、−1.1[%/nm]以下となり、最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が706[nm]以上、716[nm]以下となる透過特性を有するIRカットフィルタを前記プリズムの前に配置することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  11. 最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する傾きの平均値が2.2[%/nm]以上、8.0[%/nm]以下となり、最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長が416[nm]以上、426[nm]以下となる透過特性を有するUVカットフィルタを前記プリズムの前に配置することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  12. 前記請求項1から11に記載の第1プリズム射出面のトリミングフィルタで整形された分光特性はXYZ表色系の1次変換された等色関数で示される青色成分の分光特性曲線に沿うように、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する短波長側の傾きの平均値が1.4[%/nm]以上、5.4[%/nm]以下となる形状を有し、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する長波長側の傾きの平均値が−2.3[%/nm]以上、−0.9[%/nm]以下となる形状を有していることを特徴とする色分解光学系。
  13. 前記請求項12に記載の第1プリズム射出面のトリミングフィルタで整形された分光特性について、短波長側の分光特性曲線の最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長が416[nm]以上、426[nm]以下となる形状を有し、長波長側の分光特性曲線の最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が472[nm]以上、482[nm]以下となる形状を有していることを特徴とする色分解光学系。
  14. 前記請求項1から11に記載の第2プリズム射出面のトリミングフィルタで整形された分光特性はXYZ表色系の1次変換された等色関数で示される赤色成分の分光特性曲線に沿うように、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する短波長側の傾きの平均値が0.4[%/nm]以上、1.0[%/nm]以下となる形状を有し、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する長波長側の傾きの平均値が−1.0[%/nm]以上、−0.4[%/nm]以下となる形状を有していることを特徴とする色分解光学系。
  15. 前記請求項14に記載の第2プリズム射出面のトリミングフィルタで整形された分光特性について、短波長側の分光特性曲線の最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長が514[nm]以上、524[nm]以下となる形状を有し、長波長側の分光特性曲線の最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が625[nm]以上、635[nm]以下となる形状を有していることを特徴とする色分解光学系。
  16. 前記請求項1から11に記載の第3プリズム射出面のトリミングフィルタで整形された分光特性はXYZ表色系の1次変換された等色関数で示される緑色成分の分光特性曲線に沿うように、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20[%]から80[%]に変化する短波長側の傾きの平均値が0.4[%/nm]以上、1.0[%/nm]以下となる形状を有し、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80[%]から20[%]に変化する長波長側の傾きの平均値が−1.0[%/nm]以上、−0.4[%/nm]以下となる形状を有していることを特徴とする色分解光学系。
  17. 前記請求項16に記載の第3プリズム射出面のトリミングフィルタで整形された分光特性について、短波長側の分光特性曲線の最低透過率と最高透過率との中間となる半値波長が498[nm]以上、508[nm]以下となる形状を有し、長波長側の分光特性曲線の最高透過率と最低透過率との中間となる半値波長が582[nm]以上、592[nm]以下となる形状を有していることを特徴とする色分解光学系。
  18. 前記プリズムの赤色成分光と緑色成分光と青色成分光を取り出す射出面のいずれかに吸収タイプの色ガラスフィルタが接着されていることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  19. 前記プリズムの赤色成分光と緑色成分光と青色成分光を取り出す射出面のいずれかにダイクロイック膜が施されていることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  20. 前記プリズムの赤色成分光と緑色成分光と青色成分光を取り出す射出面のいずれかにダイクロイック膜を施した板状のガラスフィルタが接着されていることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  21. 前記プリズムの赤色成分光と緑色成分光と青色成分光を取り出す射出面のいずれかに反射防止膜が施されていることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  22. 請求項1から21のいずれか1項に記載の色分解光学系と、前記色分解光学系によって分解された各色成分光に対応して設けられ、入射した各色成分光に応じた電気信号を出力する撮像素子とを備えたことを特徴とする撮像装置。
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