JP2021023829A - 2ピースタイプの歯科用インプラント - Google Patents

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Abstract

【課題】 骨が少ない部位でも、より簡易で早期の結合と安定したインプラントの植立を行うことができる2ピースタイプの歯科用インプラントを提供する。【解決手段】円筒状のねじ部と、前記ねじ部の上方に前記ねじ部の最大直径より大きい口径まで放射状に広がる放射状傾斜部及び前記放射状傾斜部と接続する側面が平行なの筒状部で形成された芯材に針状及び/又は結晶化したハイドロキシアパタイト被覆層を埋入部位の骨の量に応じ被覆面積が調整された芯材(フィクスチャ)を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、2ピースタイプの歯科用インプラントに関する。
歯の代替えとしての人工歯根には、一つの芯材を額骨に埋設した後、表面に出ている芯(上部構造を構築するアバットメント部位)に義歯を装着するだけの1(ワン)ピースタイプと、歯槽骨に埋入する部分と義歯を装着する部分を分離した2(ツー)ピースタイプがある。
インプラントを歯槽骨に埋入後、骨と結合するまでの静置安静期間に、ワンピースタイプの場合、上部構造が突出している為、咬合による初期固定が破壊されたり、固定部位から感染が生じたりすることから、静置安静期間に上部に突出しないツーピースタイプが好ましい場合もある。
歯が抜けて時間が経過している場合や歯周病などで骨が少なくなってしまった場合、粉砕した自家骨や人工骨材(セラタイト)、βーリン酸三カルシウム等の骨補填材を補填し、その上に人工膜を置き、4から6か月静置して骨への置換再生を行ったり(GBR:骨再生誘導法)、骨補填材の補填時、歯科用インプラントを一緒に埋入して、人工膜で覆う場合がある。 又、上顎へのインプラントの場合は、骨が少なくなった場合、上顎洞にインプラントが植立ができなくなることから、人工骨等の骨充填材を上顎の顎骨と、上顎洞を覆うシュナイダー膜との間に充填し、上記と同様の期間静置して骨に置換再生を行った後、インプラントを植立する場合がある(サイナスリフト、ソケットリフト)。
特開2013−540001号公報には、ストレートアバットメントと傾けられたアバットメントの両方を装着可能としたフィクスチャが開示されている。 特開平10−94549号公報には、生分解性吸収材であるポリ乳酸で整形シートを形成し、この整形シートと歯科用インプラントを一体構造化して、歯科用インプラント埋設と同時に行うGBRについて記載されている。 特開2015−84796号公報には、アバットメントとフィクスチャの接合面を円弧歯車状とする回転防止機能が開示されている。
特開平11−47259号公報には、結晶性水酸アパタイトを芯材表面に、プラズマ溶射によりコーテイングした後、熱水処理後、水に浸漬して結晶化アパタイト層を形成することが記載されている。
特開2014−50610号には、芯材に針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶を被覆して、骨が生えるほどの造骨能を向上させ、より生体との結合性を高めて、短期間に結合させることが提案されている。
特開2013−540001号公報 特許第6389578号公報 特開平10−94549号公報 特開2015−84796号公報 特開平11−47259号公報 特開2014−50610号公報
骨の不足は、例えば、上顎洞と上顎間の骨が少ない部位に、インプラントを植立する場合は、自家骨の粉砕片や、人工骨等の骨補綴材を、シュナイダー膜と骨との間に補充し、厚みを与えた状態で、骨を再生させて、インプラントの植立を行う場合や、歯を失った後、時間が経過して、骨が減少した場合、骨組織の再生を目的とし、自家骨片、骨補綴用材で補い、人工膜で覆って、骨再生を行う際、骨置換再生には時間がかかり、その後インプラントの植立を行う場合は、尚更に、時間がかかる。骨充填材を骨が少ないインプラント植立部位に補填する際インプラントも一緒に植立する場合もあるが、静置安静期間は、4か月から6か月かかることには変わりがない。
また、糖尿病患者等、骨自体が、柔らかくなり、インプラントのような生体為害性の無い金属材、や、生体親和性セラミックス材では、もともと芯材が硬質でほぼ棒状なため、また、骨との結合性が低く、植立部位への骨への負担が大きいインプラントでは、インプラントの埋没や上顎洞への沈下が生じたりする。また、自家骨の使用は、患者の負担となることから、より少量の自家骨に抑えられることが好ましい。
又、骨再生の為の静置には、4から6か月かかかるため、骨充填材の充填と同時にインプラントを植立することで、骨再生とインプラントの安定性を同時に行う方法が提案されているが、なるべくインプラントの植立施術だけで、済ませる方が好ましい。
上記に鑑み本発明は、円筒状のねじ部と、前記ねじ部の上方に前記ねじ部の最大直径より大きい口径まで放射状に広がる放射状傾斜部及び前記放射状傾斜部と接続する側面が平行な筒状部の組み合わせよりなる芯材(フィクスチャ)に、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶を被覆した芯材被覆部と、歯肉瀬接触部に鏡面研磨を施し、リンとカルシウムを含む過飽和溶液中での水熱処理を施して水熱皮膜部を形成し、 針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶を被覆した芯材被覆層を、少なくなった骨量に応じた面積(例えば骨がより少ない場合は、芯材のほぼ全域に近い範囲)に形成した芯材を選択使用することで、歯槽骨内への沈下を防ぎ、自家骨等の骨補填材を用いず、歯科用インプラントの植立だけで、骨が不足した範囲の補填容積を調整でき有効な骨補填を可能とするとともに針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶が早期の骨との結合を行うことから、静置期間を短縮可能とする。
本発明における芯材(フィクスチャ)は、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶で構成される被覆層と、ハイドロキシアパタイト被覆部以外の部分で歯肉接触部は、鏡面研磨され、リン及びカルシウムを含む過飽和水溶液に浸漬して形成される水熱合成被膜層で構成される。 ねじ部、および放射状傾斜部及び筒状部から構成される芯材は、歯肉方向に向かって容積が大きくなる構成を示し、GBR術で用いられる自家骨等の補綴物を場合によっては、不要とする植立を可能とする。
針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト被覆層
本発明の針状(柱状)のハイドロキシアパタイト被覆層は、ハイドロキシアパタイト結晶が、針状及び/又は柱状(六角柱状)であって、その長さが、2μmから7μm程度に成長したものが、一定の方向に、整列した整列状結晶群およびインプラント表面から放射状に延びた状態の放射状結晶群によって占められたインプラント表面を示す。 針状(柱状)は、針状および/または柱状と置き換えることができる意味である。
そして、このようなハイドロキシアパタイト結晶状態で占められたインプラント表面を形成する手法は、 融点の異なるリン酸カルシウム系化合物を含む材料を前記融点の低いリン酸カルシウム系化合物の融点温度に基づくプラズマ熔射により、芯材に熔射被覆する工程により、再結晶の為の結晶核を多く内在可能としながら芯材との結合が十分な被覆層がえられ、再結晶化後の結晶状態が、針状及び/又は柱状のリン酸カルシウム系化合物の結晶であって、長さが2μm〜7μmで同一の方向へ整列した結晶列、及び放射状の結晶で覆われているものとすることで、驚くべきことにインプラント表面から造骨作用により。植立後のインプラントを可急的に安定化させる。
本体の材料は、チタン、チタン合金、ステンレス、ジルコニア、部分安定化ジルコニア、アルミナ、CaO−NaO−P−SiO形ガラス(バイオガラス)等の金属材又はセラミックス材及びこれら材料の複合材が例示され、その中で、チタン、チタン合金が強度、生体親和性等の点で好ましい。
出発原料となる複合材を形成するリン酸カルシウム化合物は、ハイドロキシアパタイト、リン酸四カルシウム、αーリン酸三カルシウム、βーリン酸三カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物等さまざまなリン酸カルシウム等を示すものであるが、少なくとも水熱処理後、ハイドロキシアパタイトとして再結晶化し、複数の整列状結晶群と複数の放射状結晶群でインプラント表面が占められた状態となるものであれば上述に限るものではない。
本発明における融点の異なるリン酸カルシウム系化合物は、上記で示した材料の中で、例えば融点(1670°以上)が高いリン酸三カルシウムと融点が低い(1650°以下)ハイドロキシアパタイトの組み合わせ等を示すものであり、前記融点の低いリン酸カルシウム系化合物の融点に基づくプラズマ熔射とは、プラズマ熔射の熔射条件(キャリアガス、プラズマガス、2次ガス等の各種ガスの種類、流量、圧力、温度や、プラズマ出力用、例えばアーク放電の為の電圧、電流、周波数、)を調整して低い融点のリン酸カルシウム化合物粉末がほぼ溶融する熱量に設定したプラズマ熔射を行うものであって、その際、少なくとも、被覆された融点の高いリン酸カルシウム化合物からなる原材料粉末中に結晶粉末が残る状態を示すものである。
尚、上記融点は、代表値であって、実際は、両者の融点の差が、100°C以上ある場合もある。 その他、融点の高いリン酸カルシウム化合物の融点温度と同じかそれ以上としながら、熔射時間を短くして、融点温度の低いリン酸カルシウム化合物の溶融を行った後、融点が高いリン酸カルシウム化合物が完全に溶融状態となる前であって、原料となる粉末の結晶が多く残るタイミングまで熔射をおこなう場合が例示される。
すなわち、プラズマ熔射により、融点の低いリン酸カルシウム化合物を熔射被膜して、結合性の高い被覆層を形成し、その被覆層に熔射原料粉末の結晶が残った状態の融点の高いリン酸カルシウム系化合物含まれている状態が形成される調整がされたプラズマ熔射であればよい。 低い融点のリン酸カルシウム化合物は、全重量に対し、1%〜15%程度の割合で配合されることが好ましい。
プラズマ熔射の際のプラズマ温度の調整は、例えば、プラズマ放電を行う際の電流と電圧、周波数、各種ガスの量、種類、圧力などを調整して行ったり、混入するアルカリ金属の量、成分を調整して電離度を調整した熱プラズマ等を利用して行うものであってもよい。プラズマ熔射以外の方法(高速フレーム熔射)により熔射皮膜を形成する際にも熱源の調整を行うことにより同様の効果を得ることが期待できる。
又、融点の高いリン酸カルシウム系化合物は、水熱処理により、ハイドロキシアパタイトの針状及び/又は柱状の結晶を成長させ、歯槽骨と接触するインプラント表面上で配向し、整列した結晶列及び放射状の結晶状態を形成するものであれば良く、好ましくは、α−リン酸三カルシウム及び/又はβ―リン酸三カルシウムが例示される。 水熱処理は、水、リン酸イオンとカルシウムイオンが共存する水溶液 又はリン酸カルシウム水溶液又はこれらの水蒸気雰囲気を被覆後の芯材を浸漬した後、高温高圧下に置く処理を示す。水熱処理は、オートクレーブ処理用の装置を用いて行うことが好ましい。
水熱処理における水中に共存させるリン酸イオンは、POで表され、ハイドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸水素カルシウムなどのリン酸カルシウム化合物の他に、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸アンモニウムなどが例示しうる。カルシウムイオンは、上記リン酸カルシウム化合物の他に、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、水酸化カルシウムなどが例示しうる。また、金属の耐食性、化学的安定性などを考慮して、Mg、Sr、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、Mo、Al、Si、V、Fなどの各種イオンを添加したものをも包含する。
又、結晶化及び結晶成長を促すため、浸漬する水溶液、及び雰囲気のリン酸イオン及びカルシウムイオンの濃度を過飽和又は局所的に過飽和の状態とすることが好ましい。過飽和状態の形成は、リン酸イオン及びカルシウムイオンの濃度が過飽和になる程度にリン酸カルシウム等を水溶液に投与する態様が例示されるが、その他、水にプラズマ熔射後の芯材を浸漬する場合は、被覆された溶融状態の融点の低いリン酸カルシウム化合物が、溶出する量で過飽和状態の水溶液を形成するような水の量が好ましい。又、プラズマ熔射時に芯材から逸れたリン酸カルシウム複合材の残渣を入れても良い。
処理時間は、5時間〜50時間、好ましくは7時間〜28時間前後が示されるが、処理する本数、被覆層の厚み、材料等によって、適宜調整され、この範囲に限るものではない。
水熱処理により、残留し又は発生した被覆層の結晶核が成長し、針状及び/又は柱状(好ましくは六角柱状)のハイドロキシアパタイトが形成される。
このようなハイドロキシアパタイトの結晶状態における結晶の長さは、好ましくは、2μから7μmであり、芯材表面に沿うように整列した整列状結晶群及び芯材表面から放射状に形成された放射状結晶群が、共存した状態で且つインプラントの歯槽骨との接触表面を占めている状態が好ましい。尚、歯槽骨と接触するインプラント表面は、予めサンドブラスト等の表面を粗面化する処理が施されていることから、整列方向は、表面の凹凸に沿った状態となる場合もあり、図6で示すような結晶の整列状態及び放射状態であれば良い。
成長した結晶が2μm以下だと、ハイドロキシアパタイト以外のリン酸カルシウム化合物が残留する可能性があり、7μm以上だと、結晶が折れる可能性が高くなる。このように水熱処理による結晶成長は、水熱処理の時間が7時間から28時間前後が例示されるが、水熱処理の際の添加物や、被覆層の状態、でこの範囲外となることもある場合もある。
水熱処理の温度は、110°から125°が好ましい。110°だと、結晶成長が不十分であり、125°以上だと、被覆層が脆弱になる。上述した水熱処理の時間についてもその範囲外では、同様のことが言い得る。 尚、水熱処理により結晶の育成は、例えば、処理時間を長くすれば、より結晶が成長するが、上記結晶の長さの範囲を超えると成長しすぎて脆くなると共に剥離が生じる。
本発明において形成される骨組織に接触する部位に形成される再結晶化されたハイドロキシアパタイト結晶は針状及び/又は、六角等の柱状をしており、一定方向に成長して整列したり、放射状に配列している。これがコラーゲンとの整合性(エピタキシー(epitaxy))を獲得する力となり、骨が生えるほどの造骨作用を生じさせる。 これは、RGB術で用いられる粉砕された自家骨と同様の造骨作用が得られると考える。
具体的には、針状及び/又は柱状の純粋な再結晶化ハイドロキシアパタイトが一定方向に成長整列した領域及び放射状に形成された領域が密集した面を、血液成分から分化した破骨細胞は、結晶の先端に取り付き、当該結晶を、その先端から溶解し、吸収していく。
破骨細胞によるハイドロキシアパタイト結晶の溶解、吸収後、破骨細胞に起因したシグナル又は状況に基づいて骨芽細胞が活動を始める。 骨芽細胞は、破骨細胞が、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶を溶解、吸収した部位を中心に、ハイドロキシアパタイト結晶の間隙に対し、場合によっては変形する等して入り込み活動する。
骨芽細胞等が分泌するオステオポンチン、オステオカルシン、骨シアロタンパク等の骨関連タンパク質及び、骨芽細胞等が産生する繊維状等を有するコラーゲンは、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶の間隙に吸着蓄積する。 更にコラーゲン繊維の表面等にハイドロキシアパタイト分子が沈着する。
コラーゲン繊維の表面等に沈着したハイドロキシアパタイト分子の一部は、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイトの溶解等によって生じる過飽和な“場”の形成で、早期に生体内でハイドロキシアパタイト結晶を析出させる。
沈着及び析出したハイドロキシアパタイトは、コラーゲン繊維同士を結合させたり、新生結晶アパタイトと、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶を結合させる等のセメント的役割を行って骨の土台を形成していく。
更に新生骨の形成を行った後の骨芽細胞は、骨細胞となってこの土台に埋め込まれながら、上記作用が繰り返し行われ、新生骨の造骨作用が進行する。このように、針状及び又は柱状(六角)のハイドロキシアパタイト結晶によって形成されるインプラント表面は、骨芽細胞等の働きを支え、新生骨を造骨する為の優れた足場となる。
このインプラント表面からの造骨作用は、歯槽骨側からの造骨作用と共に行われることから、迅速で強固なインプラント表面と骨組織、破砕自家骨との結合を実現する。
芯材と歯肉接触面に形成される水熱皮膜について、
金属材料表面は、表面の微小な凹凸を除去する為、予め研磨紙、面バフ、ローラーバニシング等による機械研磨、化学研磨、電解研磨などの方法を用いて研磨を行った後、好ましくは、鏡面研磨を行った後にリン成分とカルシウム成分を含む過飽和水溶液下で水熱処理(水熱合成処理)を行うことによりリン成分とカルシウム成分を含む酸化皮膜(水熱合成皮膜)を形成する。
水熱合成処理は、上述したリン酸カルシウム複合材による被覆層にハイドロキシアパタイト結晶を発現及び育成するといった再結晶化のための水熱処理と同じタイミングで行われることが好ましい。処理時間は、熔射被覆層表面への処理時間と同じか、それ以下又はそれ以上であってもよいが、製造工程を同じくする為に、同一時間で同じ処理であることが好ましい。
本発明は、融点の異なるリン酸カルシウム系化合物を含む材料により、芯材を前記リン酸カルシウム系化合物の内、融点が低いリン酸カルシウムの融点に基づいた態様で、熔射被覆した後、水熱処理を施して再結晶化セラミックス被覆部を備えることで、インプラント表面からの造骨作用を促進させて、骨組織との早期の安定化を図ることができる。 又、歯肉との接触面について、微小な凹凸を研磨で取り除いた面に、リン酸塩及びカルシウム塩の濃度が過飽和又は局所的に過飽和の状態で水熱処理を施してハイドロキシアパタイト結晶又はその結晶核を含む皮膜部を形成することで、より早期の生体組織との結合により、安定した歯科用インプラントを実現する。
酸化皮膜(水熱合成皮膜)は、水熱処理の際、水又はリン酸カルシウム水溶液、リン酸イオン及びカルシウムイオンが共存した水溶液であって、リン酸等の濃度が過飽和又は局所的に過飽和になる状態のものを用いることで、プラズマ熔射被覆層は、ハイドロキシアパタイト結晶の成長を促進させ、歯肉との接触面には、ハイドロキシアパタイト結晶を形成することができる。
尚、水に浸漬する際は、融点の異なるリン酸カルシウム化合物からなる複合材の中の融点の低いリン酸カルシウム化合物の融点に基づいてプラズマ熔射被覆した際に生じる溶融物が、水に溶け出す為、水の量を少なくすることで、過飽和又は局所的に過飽和なリン酸カルシウム溶液が形成される。
この過飽和又は局所的に過飽和なリン酸カルシウム水溶液は、プラズマ熔射によって被覆されたリン酸カルシウム化合物に存在する結晶核を成長させ、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶が同一方向に整列した領域及びインプラント表面から、外方向に向かって放射状に伸びた領域を形成すると共に、歯肉との接触面である研磨面表面に、ハイドロキシアパタイト結晶が形成され得る酸化皮膜(水熱合成皮膜)が形成される。
研磨して、表面に微小な凹凸がない状態の歯肉接触面とサンドブラスト等で表面を粗面化した後、プラズマ熔射によるリン酸カルシウム化合物を被覆した歯槽骨埋入部を持つ一つのインプラント芯材に対し、水熱処理を施すことで、歯槽骨接触面には、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶の同一の方向に整列した領域及びインプラント表面から外方向に向かって放射状に延びた領域が形成され、歯肉との接触面の酸化皮膜(水熱合成皮膜)には、ハイドロキシアパタイト結晶及び/又は結晶核が形成される。
本発明は、円筒状のねじ部と、前記ねじ部の上方に前記ねじ部の最大直径より大きい口径まで放射状に広がる放射状傾斜部及び前記放射状傾斜部と接続する側面が平行な筒状部で形成され、その容積を上方向に大きくした芯材により、植立用孔の表面方向の歯槽骨と当該放射状傾斜部との固定が容易になり、安定した植立が行え、
更に、当該芯材表面上において、ハイドロキシアパタイト針状(棒状)結晶を成長させて得られるハイドロキシアパタイト被覆層と、歯肉との接触面に鏡面研磨されたリン酸とカルシウムの過飽和溶液に浸漬して得られる水熱合成被膜層におけるこれら被覆層の割合を大きくしたり小さくしたりして補填容積を調整した複数の芯材(フィクスチャ)の中から選択することで、植立孔部空間に対応した補填ができ、場合によっては、骨補綴材を不要とした状態で、早期に骨再生とインプラントの植立を可能とする。
本発明の一実施例を示す図。 本発明の実施例を説明する為の図。 本発明の実施例を説明する為の図。 本発明の実施例を説明する為の図。 本発明の実施例を説明する為の図。 本発明の実施例を説明するための図。 本発明の実施例を説明するための図。 本発明の実施例を説明するための図。
本発明は、円筒状のねじ部と、前記ねじ部の上方に前記ねじ部の最大直径より大きい口径まで放射状に広がる放射状傾斜部及び前記放射状傾斜部と接続する側面が平行な筒状部で形成される芯材であって、当該芯材のねじ部、放射状傾斜部、および筒状部の範囲に異なる面積の針状及び/又は柱状の結晶化ハイドロキシアパタイト被覆層を形成した針状及び/又は柱状の結晶化ハイドロキシアパタイト被覆層を形成した複数の芯材を用意することで、患者の口腔内部位の歯槽骨が少ない場合、歯槽骨に穿孔した植立部位の状態に応じ、針状及び/又は柱状の結晶化ハイドロキシアパタイトの被覆層の面積が異なる複数の前記芯材から適当なものを選択して使用することで、有効となる補填容積が調整でき、自家骨等の骨充填材による骨が失われた部位の骨誘導再生を必要とせず、針状及び/又は柱状の結晶化ハイドロキシアパタイト被覆層を持つ造骨能により早期の骨との結合を行う。
針状及び/又は柱状の結晶化ハイドロキシアパタイト被覆層は、例えば図6で示す写真図の様な構造を有する。
図6で示す写真図は、異なる部位を撮影した同倍率の2枚の写真図である。 それ以外の歯肉接触部をリン酸及びカルシウムを過飽和水溶液で水熱処理を行った酸化処理膜(水熱合成皮膜層)を形成することで、歯槽骨の欠損状態に最適なインプラントの植立を可能とする。更に容積の大きい放射状傾斜部と筒状部を形成することで、 容積の大きい放射状傾斜部が歯槽骨表面に穿孔した植立孔付近で、固定されることから、芯材の歯槽骨への沈下を防止する。
又、歯槽骨再生の為の自家骨の使用を最小限とし、さらに、針状(柱状)のハイドロキシアパタイト結晶の被覆層により、迅速粉砕した自家骨及び周辺骨組織等との結合を迅速におこない骨再生を行う。 本発明では、失われた骨の量に対応する範囲に被覆形成した針状及び/又は柱状の結晶化ハイドロキシアパタイト被覆層を有する芯材(フィクスチャ)をあらかじめ一乃至複数用意し、患者ごとに選択的に使用する。 また、芯材(フィクスチャ)の放射状傾斜部は、咀嚼力を分散する為、埋設したインプラントの埋没を防止し、サイナスリフト等にあっては、シュナイダー膜の破損を防止する。
本発明の実施例について図1を参照して詳細に説明する。 11は、筒状部であり、円筒状で形成され、内側には、アバットメント結合用の円弧歯車部15とアバットメントを結合するための雌ねじ部16が形成されている。円弧歯車の詳細は特開2012−120898号に記載されているものが好適に利用できるが、本実施例では、外周方向の円弧の曲率と内周方向の円弧の曲率を同一として、芯材(フィクスチャ)とアバットメントの結合力を最適化した。
12は、放射状傾斜部であり、芯材の長軸方向に対して、25度から35度、(12a)好ましくは29度から31度で幅は、2.5mm以上が例示される。
13は、円筒状のねじ部であり、円筒状のねじ部13とは、らせん状のねじ状態であり、ピッチは、1.2から1.6ミリ、高さは0.3から0.4ミリ程度が例示される。ねじ部13に対して、芯材の長軸方向にカット面14が、左右対称に形成され、ストッパー等の機能を備えている。
14は、カット面であり、ねじ部13の表面を長軸方向に、平面または円弧に切除した状態を示す。 15は、円弧歯車部であり、アバットメントの円弧歯車と嵌合し、回転を防止する。 16は、雌ねじ部であり、アバットメントをフィクスチャに累合するためのものである。
図1は、ハイドロキシアパタイト被覆層及び酸化皮膜(水熱合成皮膜)層を省略した芯材の状態を示す。 ハイドロキシアパタイト被覆層を形成する部位は、サンドブラスト処理を行って、粗面状態を形成し、その他の部位であって、歯肉結合部は鏡面研磨面状態とするが、図2にその一例を示した。 21aから26aはサンドブラス処理面であり、粗面部を示す。 21bから26bは鏡面研磨面を示す。 21a、24aは第1延長粗面部であり、粗面部が、ねじ部13、放射状傾斜部12及び筒状部11に形成されている。第1延長粗面部21a上に針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト被覆層が形成される。 21b、24bは第1鏡面研磨部であり、鏡面状に研磨された面が筒状部11の上部にわずかに形成されている。 22a、25aは第2延長粗面部であり、ねじ部13、放射状傾斜部12まで粗面部が形成されている。 ねじ部13の粗面部23a上に針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト被覆層が形成される。 22b、25bは第2鏡面研磨部であり、筒上部11の表面を鏡面状に研磨して形成された研磨面が形成されている。 23a、26aは粗面部であり、ねじ部13表面に形成されている。 更には、粗面部23a、26a上に針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト被覆層が形成される。 23b、26bは第3鏡面研磨部であり、鏡面状に研磨された面が形成されている。 (1a)から(1c)は、植立部位の骨の高さが低い部位への植立用であり、(2a)から(2c)は、植立部位の骨の高さが高い部位への植立用であり、ねじ部の長さが1ピッチ分相違している。
図8は、図2で示すフィクスチャのサンドブラスト面であって、ハイドロキシアパタイト被覆層を放射状傾斜部までとしたものである。
図8において図2と同じ構成については、同様の符号を付して説明を省略した。
(a)は、ねじ部13aのピッチ数を図2と同様に5前後とし、(b)はねじ13bのピッチ数を更に7としたものである。
81a、81bはサンドブラスト処理面に針状、柱状に再結晶化したハイドロキシアパタイト被覆層である。
82a、82bは、水熱合成皮膜部であり、鏡面研磨面上に、リンとカルシウムを含む過飽和水溶液上に浸漬して得られるものである。
リンとカルシウムを含む過飽和水溶液は、例えば、溶射したリン酸カルシウム被覆層を針状、柱状の再結晶化をする際に用いられる少量の水溶液を示す。
これは、浸漬後、被覆層から溶出するリン酸カルシウムを利用してチタン芯材表面に酸化皮膜部を形成することから、被覆面積の割合が変化する芯材に複数の被覆面を形成するために、好適である。
図8で、示すピッチ数の異なる芯材は、患者の植立部位の骨量の変化にも対応可能とし、被覆面積の選択と併せて、患者の植立部位の大きさ、深さに適したインプラントの植立を場合によってはGBRを要せず可能とする。
(1a)(2a)は、歯槽骨が少なくGBRを適用が検討される部位に適用するため、ハイドロキシアパタイト被覆層を増やした状態を示し、(1b)(2b)は、歯槽骨が少ないが(1a)(2a)よりは、多いもののGBRを適用が検討される部位に適用するための形状を示す。図2(1c)図2(2c)は、GBRの適用が検討されない部位へ用いられる。 図3(a)は、図2(1b)(2b)で示すフィクスチャを植立した状態を示す。 11は、筒状部であり、12は放射状傾斜部、13は、ねじ部であり図1で示した芯材と同一の形状であり説明は省略する。
図2で示す実施例を説明する為の図を図3、図4に示す。 図3は、上顎の骨量が足りないために、補綴材で、上顎洞に骨補綴した状態に図2(1c)(2c)で示す形状のインプラントを植立した状態を示す。 31は、水熱皮膜部であり、芯材表面の歯肉3A接触面にたいしリン酸及びカルシウムを含む過飽和溶液に浸漬し、水熱処理を施して形成されたものである。 32は、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト被覆層であり、図2(1c)(2c)で示す粗面化した表面にプラズマ溶射による被覆層を形成した後、リン酸及びカルシウムを含む過飽和水溶液に芯材を浸漬し水熱処理を施して得られるものである。
33は、骨充填材であり、リン酸カルシウム材、粉砕自家骨等で形成され、充填後再生骨部が形成されたものである。 3Cはシュナイダー膜であり、上顎骨3Bを覆うように配置されており、サイナスリフト、ソケットリフトを行う場合、これを骨面からはがして、上顎骨3Bとシュナイダー膜3Cの間に骨充填材を補綴充填した状態を示している。
本実施例では、ねじ部13に対し放射状傾斜部12、筒状部11の直径が大きくなっており、上部からの咀嚼力等でも放射状傾斜部12で力が分散されるため、ねじ部13が沈下してシュナイダー膜を突き破ることを防止している。 このように上方向に容積が大きくなる芯材は、骨が失われた部位の失われた範囲に応じて、図2から、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト被覆層の大きさを選ぶ場合もある。
そして図2で示す芯材に針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト被覆層を形成し、その他の部位に水熱処理による水熱皮膜部を形成する。
図4(a)(b)は、部位を問わず、抜歯後、そのまま時間が経過した骨が少なくなった部位に本実施例を適用した状態を示す。 図4(a)で示すフィクスチャは、図2(1b)(2b)で示すように傾斜部まで粗面が形成されてその上から針状及び/又は柱状の結晶化ハイドロキシアパタイト被覆層42が形成された状態を示す。 歯槽骨4Bの量が足りない部分について、放射状傾斜部12まで被覆したフィクスチャで補い、必要に応じ、補綴材43を充填した状態を示す。
41は、酸化皮膜(水熱合成皮膜)層であり、リン酸とカルシウムが含まれる過飽和水溶液中に浸漬して得られるものであり、歯肉4Aとの接触面を形成する。 42は、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶による被覆層であり、放射状傾斜部12の部位まで被覆されている。
43は、補綴材であり、粉砕された自家骨やリン酸カルシウム顆粒または粉末で形成されている。図4は、骨再生と同時に充填した補綴材である。 補綴材43、歯槽骨の不足の程度で充填されるが、放射状傾斜部12に被覆した針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト延長被覆層44で、補填が十分であれば、不要な場合もある。 44は、放射状傾斜部12表面に被覆した針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト延長被覆層である。
図4の(b)は、骨の不足が図3(a)よりも多い場合、図2(1a)(2a)に示した筒状部までハイドロキシアパタイト被覆層を形成したものであり、図3(b)の4 6で示した。 45は、蓋部であり、歯槽骨内に筒状部11が埋入されてしまうため、フィクスチャ植立後、安定するまで、歯肉部4Aと接触する部位が不足する為、補うためのものである。 蓋部45は、歯肉部が薄い場合や、歯肉を縫合してしまう場合は、不要な場合もある。 なお、歯肉を縫合する場合は、フィクスチャにおけるアバットメント接合部は別に蓋(キャップ)をしておく必要がある。
46は、針状及び/又は柱状に結晶化したハイドロキシアパタイト被覆層であり、放射状傾斜部12、筒状部11の部位まで針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト延長被覆層49が形成されている 47は、筒状体の歯肉接触部に形成した酸化皮膜(水熱合成皮膜)層である。 48は、蓋部45の側面の形成した蓋部酸化皮膜(水熱合成皮膜)層であり、酸化皮膜(水熱合成皮膜)層47と同様の製法で形成されたものである。 なお、蓋部酸化皮膜(水熱合成皮膜)層48は、蓋部が1か月程度で比較的短時間に取り除かれる場合は、不要である場合もある。
49は、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト延長被覆層であり、放射状傾斜部12及び筒状部11まで延長されて形成されたものであり、歯槽骨の不足量がより大きい場合に適用される。 図3で示す実施例は、骨が足り無い場合にハイドロキシアパタイト延長被覆層を足りない量に応じて選択して用いる場合を示す。 なお、GBRで用いられる補綴材等は、本実施例による埋入でも足りない場合使用されればよい。
図5は、フィクスチャに結合するアバットメントの一例を示したものである。 図1と同じ構成を示す部位は同じ番号を付して説明を省略する。 51は、針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト結晶化被覆層であり、52は、酸化皮膜(水熱合成皮膜)層であり、いずれも上述の製法によって形成されている。
53は、雄ねじ部であり、アバットメント57と一体または分離して形成されている。53aは、雌ねじ部であり、雄ねじ部53の累合によりフィクスチャとアバットメントが結合する。 54は、円弧歯車面であり、図1で示すように8個の円弧を描く歯車が曲線状に形成されている。円弧歯車面の外周方向の円弧と内周方向の円弧の曲率は同一の値で構成されており、結合を強化することができる。円弧歯車面54は、円弧歯車凹部面54aと嵌合した状態で、雄ねじ部53と雌ねじ部53aの累合により、固定される。
別体の場合、図5で示すように雄ねじ部53は、アバットメント57の上方より挿入される構成が例示される。
55は、傾斜凸部であり、フィクスチャ側の傾斜凹部55aと均一に接触して、密閉状態を形成する。 56は、義歯(上部構造)であり、アバットメント57上に覆うように挿入固定する。
フィクスチャ10のねじ部13を歯槽骨5B内に埋入し、歯肉部5Aと、放射状傾斜部12および筒状部11が接触するように埋設し、結合安定化するまで静置する。 フィクスチャ10が歯槽骨5Bに埋設固定された後、アバットメント57に雄ねじ部53 を挿入し、円弧歯車面54と円弧歯車凹部面54凹を嵌合させ、傾斜凹部55aと傾斜凸部55を一致させるように重ね合わせながら、更に雌ねじ部53aと雄ねじ部53を累合させて両者を結合固定する。 義歯56は、前歯、奥歯等の部位によってその形状が異なり、治療時、加工形成される場合もある。
図7は、フィクスチャとアバットメントをねじ部で累合する際の一例を示す。
図7中、図5と同じ構成については、同一の番号を付して説明を省略する。
71は、ねじ本体であり、円柱状で形成され、上部には、専用ドライバなどの専用治具を結合させて、累合操作を行うための溝状などで形成された操作部が形成されている。
72は、雄ねじ部であり、一般的な雄ねじの他、特開2003−52720号公報で示されているように雌ねじ部72aの1つの谷に対し、複数の子ねじの山部が累合する構造であってもよい。
72aは雌ねじ部であり、雄ねじ部72と累合するように、凹状に形成されている。
73は、中空部であり、アバットメントを上下に貫通しており、ねじ本体71が挿入され、雄ねじ部72が、フィクスチャ10側の雌ねじ部72aと累合できる形状を有する。
本発明は、骨が足りない部位にも骨補填材を少量または無しで植立できる歯科用インプラントの芯材形状と針状及び/又は柱状のハイドロキシアパタイト被覆層の組み合わせにより、歯科インプラント治療の範囲を広げることができる。
11 筒状部
12 放射状傾斜部
13 ねじ部
14 カット面
15 円弧歯車部
16 雌ねじ部

Claims (6)

  1. 円筒状のねじ部と、前記ねじ部の上方に前記ねじ部の最大直径より大きい口径まで放射状に広がる放射状傾斜部及び前記放射状傾斜部と接続する側面が平行なの筒状部で形成される芯材に、針状及び/又は柱状に結晶化したハイドロキシアパタイト被覆層を埋入部位の骨の量に応じ被覆面積が調整された2ピースタイプの歯科用インプラント。
  2. 針状及び/又は柱状に結晶化したハイドロキシアパタイト被覆層が前記ねじ部に被覆形成されている下部被覆部、前記放射状傾斜部及び筒状部、歯肉との接触面が鏡面研磨された研磨面であって、リン酸及びカルシウムを含む過飽和溶液中に浸漬して得られる酸化皮膜(水熱合成皮膜)を形成している2ピースタイプの請求項1に記載の歯科用インプラント。
  3. 針状及び/又は柱状に結晶化したハイドロキシアパタイト被覆層が前記ねじ部及び前記筒状部の中間まで被覆形成されている中間被覆部、前記筒状部のハイドロキシアパタイト被覆層以外の面が鏡面研磨された研磨面を有する請求項1に記載の2ピースタイプの歯科用インプラント。
  4. 針状及び/又は柱状に結晶化したハイドロキシアパタイト被覆層が前記ねじ部及び前記筒状部の上部まで被覆形成されている上部被覆部を有する請求項1に記載の2ピースタイプの歯科用インプラント。
  5. 前記芯材がチタン材で形成されている請求項1に記載の2ピースタイプの歯科用インプラント。
  6. 針状及び/又は柱状に結晶化したハイドロキシアパタイト被覆層は、長さが2μm〜7μmで同一の方向へ整列した結晶列、及び放射状の結晶で覆われている請求項1に記載の2ピースタイプの歯科用インプラント。
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