JP2021023230A - 作業機 - Google Patents

Abstract

【課題】モータに異物が侵入することを抑制できる作業機を提供する。【解決手段】ハウジング１０と、ハウジング１０の上面に固定されたモータ３０と、モータ３０に接続されたバッテリ４０と、モータ３０によって駆動されるブレード１１とを備え、モータケース５０の内部には、空気を流すことで制御装置８０を冷却する導風部材７０とが設けられ、モータケース５０には、モータケース５０の内部に空気を流入させる複数の底面通気口５６Ａと、複数の側面通気口５６Ｂとが設けられ、複数の底面通気口５６Ａと、複数の側面通気口５６Ｂとは、導風部材７０、及び制御装置８０よりも低い位置に設けられている。【選択図】図４

Description

本発明は、作業機に関する。

従来、ハウジングと、ハウジングの下方に配置されたブレードをバッテリに接続したモータで回転させて芝を切断する歩行型の作業機が知られている。このような作業機では、バッテリやモータ、モータの制御部等を行う電気制御部を覆うカバーが設けられている。また、このような作業機では、カバーの内部に冷却風を流し、カバーの内部に収められた各部材を冷却するものが知られている（例えば、特許文献１参照）。

特開２００３−６１４３９号公報

しかしながら、従来の構成では、カバーに外部に連通する冷却風の吸気口が設けられているため、外部から塵やごみ等の異物がモータに侵入する恐れがあった。
本発明は、モータに異物が侵入することを抑制できる作業機を提供することを目的とする。

本発明は、ハウジングと、前記ハウジングの上面に位置するモータと、前記モータに接続されたバッテリと、前記モータによって駆動される作業部と、前記モータを覆うケースとを備え、前記ケースの内部には、空気を流すことで制御装置を冷却する導風部材が設けられ、前記ケースには、前記ケースの内部に空気を流入させる通気口が設けられ、前記通気口は、前記導風部材、及び前記制御装置よりも低い位置に設けられていることを特徴とする作業機である。

本発明は、上記作業機において、前記導風部材には、仕切り板が設けられ、前記仕切り板の上方には、前記ケースの内部に流入した空気を吸入する吸入口が設けられ、前記仕切り板の下方には、冷却ファンによって引き込まれた空気を排気する排気口が設けられていることを特徴とする。

本発明は、上記作業機において、前記排気口は、前記作業部よりも高い位置に設けられていることを特徴とする。

本発明は、上記作業機において、前記制御装置は、前記導風部材に載置され、前記導風部材は、前記モータの上方に設けられ、前記モータと前記導風部材との間には、前記導風部材に空気を引き込む冷却ファンが設けられ、前記冷却ファンは、前記モータの上面を区切っていることを特徴とする。

本発明は、上記作業機において、前記冷却ファンには、前記モータ側に配置された羽根と、前記導風部材側に配置された羽根とが設けられていることを特徴とする。

本発明は、上記作業機において、前記バッテリは、前記モータを覆うケースを介して前記ハウジングの上面に固定され、前記通気口は、前記バッテリの下方に設けられていることを特徴とする。

本発明は、上記作業機において、前記通気口の下方には、前記ケースの内部に流入した空気が流れる風路が設けられていることを特徴とする。

本発明は、上記作業機において、前記作業部は、前記ハウジングの下方の芝を刈り取るブレードであることを特徴とする。

本発明によれば、モータに異物が侵入することを抑制できる。

図１は、本発明の実施形態に係る作業機の概略構成を示す側面図である。 図２は、ハウジングの斜視図である。 図３は、動力ユニットを側方から視た斜視図である。 図４は、動力ユニットの内部の概略構成を示す長手方向における縦断面図である。 図５は、動力ユニットを下方から視た斜視図である。 図６は、バッテリカバーを取り外した動力ユニットを示す斜視図である。 図７は、平板部の斜視図である。 図８は、モータと導風部材と制御装置とを示す斜視図である。 図９は、モータに載置された導風部材を後方から視た斜視図である。

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施形態においては、作業機として芝刈機を例に説明する。
なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ作業機の前進方向を車体前方とする。各図に示す符号ＦＲは、車体前方を示し、符号ＵＰは、車体上方を示し、符号ＬＨは、車体左方を示している。

図１は、本発明の実施形態に係る作業機１の概略構成を示す側面図である。
本実施形態の作業機１は、芝刈り作業を行う作業者に押されて移動する歩行型芝刈機である。
作業機１は、本体であるハウジング１０を備えている。ハウジング１０は、作業機１の作業部であるブレード１１を内部に収める部材であり、当該ハウジング１０は、芝地に面する下面が開放されている。

ハウジング１０の前部には、左右一対の前輪１２が設けられており、ハウジング１０の後部には、左右一対の後輪１３が設けられている。また、ハウジング１０の後部には、後上方に延在する操作ハンドル１４が設けられている。操作ハンドル１４の上端部には、ブレード１１の回転や停止、及び回転数等を作業者が操作するための操作部１５が設けられている。

図２は、ハウジング１０の斜視図である。
図２に示すように、ハウジング１０の中央には、上面と下面とを連通させる挿通孔２１が設けられ、当該挿通孔２１の周囲には、ハウジング１０の上面から上方に向かって突出して形成された複数のモータ固定部２２が設けられている。
また、ハウジング１０の上面には、第１ケース固定部２３が設けられている。第１ケース固定部２３は、ハウジング１０の上面から上方に向かって所定の高さで突出して形成されており、当該第１ケース固定部２３は、ハウジング１０の上面において、挿通孔２１と、各モータ固定部２２とを囲む環状に形成されている。すなわち、第１ケース固定部２３は、ハウジング１０の前後方向において、前端側が一対の前輪１２の間に配置され、後端側が各モータ固定部２２より後方に配置されている。
第１ケース固定部２３には、当該第１ケース固定部２３の周方向に、所定の間隔を空けてねじ部材９４が螺合可能なケース締結部２４が設けられている。
ハウジング１０の上面において、第１ケース固定部２３に囲まれた範囲内で、各モータ固定部２２の前方側に位置する箇所には、一対の第２ケース固定部２５が突設されている。

図３は、動力ユニット１７の斜視図であり、図４は、動力ユニット１７の内部の概略構成を示す長手方向における縦断面図である。図５は、動力ユニット１７を下方から視た斜視図である。
ハウジング１０の上面には、動力ユニット１７が配置されている。図３、図４に示すように、動力ユニット１７は、モータ３０と、バッテリ４０とを収めたユニットである。

本実施形態のモータ３０は、ブレード１１を回転させる駆動源であり、当該モータ３０は、バッテリ４０から供給される電力によって駆動される。
図５に示すように、モータ３０は、モータ保持部材３３の上面に固定されている。モータ保持部材３３は、上面から下面に貫通する複数の保持孔３４を備えている。モータ３０と、モータ保持部材３３とは、各保持孔３４が各モータ固定部２２に対応する位置に配置された状態で、各保持孔３４と、各モータ固定部２２とがボルトなどの締結部材によって締結されることでハウジング１０に固定されている。
また、モータ保持部材３３の上面の外周縁には、モータ３０を被覆するモータカバー３５が設けられている。図４に示すように、モータカバー３５は、上面に開口部３６が設けられている。

モータ３０の駆動軸３７は、両端がモータ３０の上面、及び下面からそれぞれ突出している。駆動軸３７は、下端側が挿通孔２１に挿通され、当該駆動軸３７の下端には、ハウジング１０の下面に配置されたブレード１１が取り付けられている。ブレード１１の回転中心は、駆動軸３７となっている。すなわち、モータ３０が駆動することによって駆動軸３７が回転し、ブレード１１が回転駆動する。

また、駆動軸３７の上端には、冷却ファン３８が設けられている。冷却ファン３８は、円板状に形成されており、モータカバー３５の開口部３６を閉塞している。
なお、冷却ファン３８は、モータ３０と、当該モータ３０の上方の空間とを区切っているのであれば、開口部３６との間に所定の隙間を空けて設けられていてもよい。
冷却ファン３８の上下面には、複数の羽根３９が設けられている。冷却ファン３８は、モータ３０の回転駆動に伴って回転し、当該冷却ファン３８の下面側に設けられた羽根３９がモータカバー３５の内部の空気を撹拌して熱拡散させることでモータ３０を冷却する。

モータ３０と、モータカバー３５と、冷却ファン３８とは、モータケース５０で覆われている。本実施形態のモータケース５０は、樹脂で形成されており、当該モータケース５０は、モータ３０を覆う収容部５１と、バッテリ４０が配置される平板部５２とを備えている。
収容部５１は、下面が開放され、ハウジング１０の上面に載置されたモータ３０と、制御装置８０と、導風部材７０とを覆っている。作業機１の前後方向において、収容部５１の後方側に位置する箇所には、下方に向かって開口する排出口９６が設けられている。

図６は、バッテリカバー６０を取り外した動力ユニット１７を示す斜視図であり、図７は、平板部５２の斜視図である。
図６、図７に示すように、平板部５２は、作業機１の前後方向において、収容部５１の前方側に配置されている。収容部５１の側面の内、前方側には、隔壁５３が設けられており、平板部５２は、当該隔壁５３の下端に設けられている。また、平板部５２は、収容部５１側から作業機１の前方側に向かうにつれて上面が下方に傾斜して形成されている。

平板部５２の上面には、作業機１の前後方向に沿って延びる複数のリブ５４が突出形成されている。これらのリブ５４の上辺は、略水平となるように形成されている。このため、各リブ５４は、作業機１の前方側に向かうにつれて、平板部５２の上面からより高く突出する。平板部５２に配置されたバッテリ４０は、これらのリブ５４の上辺によって、底面が支持される。
隔壁５３の下端の中央には、バッテリ４０の端子が電気的に接続される端子台９１が設けられており、この端子台９１によって、バッテリ４０と、モータ３０とが電気的に接続される。
平板部５２の上面には、載置されたバッテリ４０の幅方向に位置する両側面の一部をそれぞれ覆う一対の側壁５５が設けられている。

平板部５２には、当該平板部５２の上面と下面、すなわち、モータケース５０の外側と内側とを連通させる複数の底面通気口５６Ａが設けられている。各底面通気口５６Ａは、平板部５２の隔壁５３側に接近した箇所に設けられている。
同様に、各側壁５５には、モータケース５０の外側と内側とを連通させる複数の側面通気口５６Ｂが設けられている。各側面通気口５６Ｂは、上下方向に延びたスリット状に形成され、いずれも各側壁５５の内部に設けられた連通管を介して、平板部５２の下方に導通している。
また、平板部５２の周縁の内、前方側の所定箇所には、下方に向かって切り欠かれることで形成された複数の溝部５７が設けられている。各溝部５７は、平板部５２の外周縁から平板部５２の内側に向かって延びて形成されている。

平板部５２の下面側には、第２ケース固定部２５が挿入される一対の挿入部９２が下方に向かって突設されている。一対の挿入部９２は、作業機１の幅方向に沿って端子台９１を挟む位置に配置され、下方に向かって窪む凹形状を有している。

モータケース５０の下端には、全周に亘って所定の幅で外方に延出するケース外縁部５８が設けられている。
ケース外縁部５８と、ハウジング１０の第１ケース固定部２３とは、平面視で略同一形状に形成されている。ケース外縁部５８には、第１ケース固定部２３の各ケース締結部２４に対応する箇所に、いずれもねじ孔５９が設けられている。

モータケース５０のケース外縁部５８は、第１ケース固定部２３の上端に載置されている。モータケース５０は、各第２ケース固定部２５に一対の挿入部９２のそれぞれが挿入された状態で、各ねじ孔５９と、ケース締結部２４とにねじ部材９４が挿通されて締結されることで、ハウジング１０に固定されている。
このように固定されているモータケース５０において、平板部５２とハウジング１０の上面との間には、図４に示すように、空間Ｖが設けられている。

本実施形態のバッテリ４０は、直方体形状を有し、長手方向が作業機１の前後方向に沿うように平板部５２に収められている。

バッテリ４０と平板部５２とは、樹脂製のバッテリカバー６０によって覆われている。
バッテリカバー６０は、閉塞状態においては、作業機１の前後方向において、隔壁５３の上端から平板部５２の周縁部の前端までを覆い、作業機１の幅方向において一対の側壁５５を覆っている。また、バッテリカバー６０の周縁は、平板部５２の周縁、及び収容部５１の前面の周縁全体に接している。バッテリカバー６０の周縁には、バッテリカバー６０が閉塞状態の時に平板部５２の周縁、及び隔壁５３の周縁と密接するように、シール材が設けられている。これによって、バッテリ４０と平板部５２とが外部のゴミや塵などから遮蔽される。

バッテリカバー６０は、収容部５１の上面における隔壁５３の上端付近に設けられたヒンジ９３によって、モータケース５０に取り付けられており、当該バッテリカバー６０は、このヒンジ９３を支点として開閉可能に設けられている。
作業者は、このバッテリカバー６０を開くことで、バッテリ４０を露出させ、当該バッテリ４０を交換する。上述のように、バッテリ４０と、モータ３０及び制御装置８０とは、モータケース５０によって隔てられている。このため、バッテリカバー６０を開いた場合であっても、モータ３０や制御装置８０が外部に露出せず、外部のゴミや塵が侵入することが抑制される。

平板部５２の周縁の所定箇所には、複数の溝部５７が設けられている。このため、バッテリカバー６０が閉塞状態であってもバッテリカバー６０の内部と外部とを連通させることができる。

図８は、モータ３０と導風部材７０と制御装置８０とを示す斜視図であり、図９は、モータ３０に載置された導風部材７０を後方から視た斜視図である。なお、図９においては、制御装置８０を省略して示している。
次いで、収容部５１の内部について詳述する。
図８、図９に示すように、収容部５１の内部において、モータ３０の上方には、上面視で５角形状の枠体形状を備えた導風部材７０が載置されている。導風部材７０には、上下方向における中程に仕切り板７１が設けられている。

仕切り板７１の中央には、連通孔７４が設けられている。連通孔７４は、冷却ファン３８の上面側の羽根３９の上方に位置する箇所に設けられ、導風部材７０が有する仕切り板７１の上方側の空間と下方側の空間とを連通させている。仕切り板７１の下方側の空間は、冷却ファン３８の上面側の羽根３９を覆っている。

導風部材７０の仕切り板７１の上方側において、作業機１の前後方向における前方側に位置する面には、所定の幅で切り欠かれることで吸入口７３が形成されている。
また、導風部材７０の仕切り板７１の下方側において、作業機１の前後方向における後方側に位置する面には、後方に向かって開口する排気口７６が設けられている。
このように、導風部材７０は、冷却ファン３８の回転によって、吸入口７３から排気口７６に空気が流れる風路が設けられている。仕切り板７１の上方側は、導風部材７０の上段風路７２を形成し、下方側は、導風部材７０の下段風路７５を形成している。

導風部材７０の仕切り板７１の上面には、制御装置８０が配置されている。制御装置８０は、バッテリ４０からモータ３０に対して行われる電力供給を制御する電気回路を備えた部材である。制御装置８０は、操作ハンドル１４に設けられた操作部１５の操作に応じてモータ３０に対する電力供給をオン／オフすることで、モータ３０を回転／停止させる。また、制御装置８０は、作業者による操作部１５の操作に応じてモータ３０の回転数を変化させる。

制御装置８０の下面には、下方側に突出する複数の放熱フィン８１が作業機１の前後方向に沿って延びるように配列されている。制御装置８０は、これらの放熱フィン８１が仕切り板７１の上面に載置されることで、導風部材７０に収められている。また、これらの放熱フィン８１は、導風部材７０の吸入口７３から一方の端部が露出している。
このように、導風部材７０に仕切り板７１が設けられることによって、制御装置８０とモータ３０とを所定の間隔を空けて配置することができ、モータ３０から制御装置８０に伝熱することが抑制される。

冷却ファン３８を回転駆動させると、作業機１の外部からバッテリカバー６０の内部に取り込まれた空気は、底面通気口５６Ａと側面通気口５６Ｂとからモータケース５０の内部に取り込まれる。底面通気口５６Ａと側面通気口５６Ｂとは、導風部材７０の吸入口７３よりも下方に位置しており、取り込まれた空気は、上方に向かう。
そして、モータケース５０の内部に取り込まれた空気が導風部材７０に流入し、これによって制御装置８０が冷却される。この空気は、導風部材７０から排気された後、モータケース５０から放出される。

ハウジング１０の後部には、ブレード１１によって刈り取られた芝を収納する袋状の刈り芝収納体１６が設けられている。ブレード１１によって刈り取られた芝は、ハウジング１０内の所定の通路を通って刈り芝収納体１６に収納される。なお、本実施形態の刈り芝収納体１６は、着脱可能に設けられており、作業機１は、刈り芝収納体１６を装着せずに用いてもよい。

次に、本実施形態の作用について説明する。
作業機１は、作業者が操作ハンドル１４を把持して当該作業機１を前方に押しながら歩行し、モータ３０によって駆動されたブレード１１が回転することで芝地の芝を刈り取る。
本実施形態の作業機１は、モータ３０と、バッテリ４０とがハウジング１０の上面に並べて配置されている。さらに、バッテリ４０は、モータ３０の前方に配置され、ハウジング１０の前端に接近した位置にまで延びている。
このとき、モータ３０の駆動に伴って、冷却ファン３８が回転する。これによって、動力ユニット１７の外部から取り入れられた外気が冷却風として当該動力ユニット１７の内部の風路を通り抜け、動力ユニット１７の内部の各部材を冷却する。

具体的には、冷却ファン３８の上面側の羽根３９が回転することによって、各溝部５７を介して、バッテリカバー６０の内部に空気が取り込まれる。なお、バッテリカバー６０にシール材を設けず、バッテリカバー６０とモータケース５０との隙間全体から吸入可能に構成されていてもよい。
取り込まれた空気は、各底面通気口５６Ａ、及び各側面通気口５６Ｂからモータケース５０の内部に吸入される。上述の通り、平板部５２は、作業機１の前方に向かって傾斜している。このため、バッテリカバー６０の内部に空気と共に取り込まれたごみや塵の内、バッテリカバー６０の内部に留まったものは、平板部５２の上面を滑り、平板部５２の作業機１の前方側、すなわち底面通気口５６Ａから遠ざかった箇所に移動する。

モータケース５０の内部に吸入された空気は、平板部５２の下方に位置する空間Ｖを通った後に、隔壁５３とモータ３０カバーとの間を通って収容部５１の上方に流れる。すなわち、空間Ｖは、モータケース５０の内部に吸入された空気が流れる風路となっている。
このとき、作業機１の下方から上方に向かって空気が流れるため、重力によってモータケース５０の内部に吸入されたごみや塵が空間Ｖに留められる。また、モータカバー３５の側面を空気が流れることによって、モータ３０が冷却される。

収容部５１の上方に到達した空気は、導風部材７０の吸入口７３に吸入される。吸入された空気は、上段風路７２を流れる。具体的には、吸入された空気は、各放熱フィン８１の間をこれらの放熱フィン８１の長手方向に沿って流れ、これによって、制御装置８０が冷却される。このように、導風部材７０に仕切り板７１が設けられていることによって、各放熱フィン８１の間に効率よく空気を流し、また、空気の流速を上昇させることができ、制御装置８０の冷却効率を高めることができる。

各放熱フィン８１の間を流れた空気は、連通孔７４から下段風路７５に流される。下段風路７５に流された空気は、排気口７６から導風部材７０の外部に排出される。上述の通り、下段風路７５とモータ３０とは、冷却ファン３８と、モータ３０カバーとによって区切られている。これによって、空気と共に下段風路７５までごみや塵が到達した場合であっても、これらのごみや塵がモータ３０に到達することを抑制できる。
導風部材７０の外部に排出された空気は、排出口９６からモータケース５０の外部に排出される。

上述した動力ユニット１７の内部の風路において、吸入口７３は、各底面通気口５６Ａ、及び各側面通気口５６Ｂやモータ３０等よりも上方に配置されている。また、動力ユニット１７の内部の風路は、所謂ラビリンス構造に形成されている。このため、モータケース５０の外部からごみや塵などが侵入した場合であっても、制御装置８０やモータ３０まで到達することを抑制できる。また、動力ユニット１７の内部の風路において、比較的温度の低いバッテリ４０から比較的温度の高い制御装置８０の順に冷却されるため、動力ユニット１７の内部の部材をより効率よく冷却可能となっている。

同様に、上述した動力ユニット１７の内部の風路において、排気口７６は、モータ３０や、バッテリ４０等よりも高い位置に配置されている。このため、モータ３０が低回転状態にあり、冷却ファン３８の回転速度が遅い場合であっても、動力ユニット１７内の自然対流によって、モータ３０やバッテリ４０等の熱を排気口７６から排熱することができる。
さらに、排気口７６は、作業機１の上下方向において、ブレード１１に対して、モータ３０や冷却ファン３８等を挟んだ上方に配置されている。これによって、ブレード１１による刈り芝などが飛散した場合であっても、排気口７６から動力ユニット１７の内部の風路に刈り芝が入り込むことを抑制できる。

上述した実施形態によれば、次のような効果を奏する。
本実施形態の作業機１は、ハウジング１０と、ハウジング１０の上面に固定されたモータ３０と、モータ３０に接続されたバッテリ４０と、モータ３０によって駆動されるブレード１１とを備えている。バッテリ４０は、モータ３０を覆うモータケース５０を介してハウジング１０の上面に固定され、モータケース５０の内部には、モータ３０の駆動を制御する制御装置８０と、空気を流すことで制御装置８０を冷却する導風部材７０が設けられている。また、モータケース５０には、モータケース５０の内部に空気を流入させる複数の底面通気口５６Ａと、複数の側面通気口５６Ｂとが設けられている。そして、これらの複数の底面通気口５６Ａと、複数の側面通気口５６Ｂとは、導風部材７０、及び制御装置８０よりも低い位置に設けられている構成とした。
これによって、モータケース５０の内部に吸入された空気は、作業機１の下方から上方に向かって流れ、モータケース５０の内部に空気と共に吸入されたごみや塵は、重力によってモータケース５０の下方に留められる。このため、モータケース５０の外部からごみや塵などが侵入した場合であっても、制御装置８０や、モータ３０にまで到達することを抑制できる。

また、本実施形態によれば、導風部材７０には、仕切り板７１が設けられ、仕切り板７１の上方には、モータケース５０の内部に流入した空気を吸入する吸入口７３が設けられている。また、仕切り板７１の下方には、冷却ファン３８によって引き込まれた空気を排気する排気口７６が設けられている構成とした。これによって、各放熱フィン８１の間に効率よく空気を流し、また、空気の流速を上昇させることができ、制御装置８０の冷却効率を高めることができる。

また、本実施形態によれば、排気口７６は、ブレード１１よりも高い位置に設けられている構成とした。これによって、ブレード１１による刈り芝などが飛散した場合であっても、導風部材７０の排気口７６から動力ユニット１７の内部の風路に刈り芝が入り込むことを抑制できる。

また、本実施形態によれば、制御装置８０は、導風部材７０に載置され、導風部材７０は、モータ３０の上方に設けられ、モータ３０と導風部材７０との間には、導風部材７０に空気を引き込む冷却ファン３８が設けられている。そして、冷却ファン３８は、モータ３０の上面を閉塞している構成とした。これによって、空気と共に導風部材７０の下段風路７５までごみや塵が到達した場合であっても、これらのごみや塵がモータ３０に到達することを抑制できる。

また、本実施形態によれば、冷却ファン３８は、円板状に形成され、モータ３０側に配置された面と、導風部材７０側に配置された面との両面に羽根３９が設けられている構成とした。これによって、冷却ファン３８は、モータ３０の上面を閉塞しつつ、回転駆動することで、下方のモータ３０と、上方のバッテリ４０と、制御装置８０とを冷却することができる。

また、本実施形態によれば、バッテリ４０は、モータ３０を覆うモータケース５０を介してハウジング１０の上面に固定され、底面通気口５６Ａは、バッテリ４０の下方に設けられている構成とした。これによって、モータケース５０の内部に吸入された空気は、バッテリ４０の下方を流れた後に、モータケース５０の内部の上方に位置する導風部材７０に向かって流れる。これによって、モータケース５０の内部に空気と共に吸入されたごみや塵を重力によってモータケース５０の下方に留めることができる。

底面通気口５６Ａの下方には、空間Ｖが設けられ、当該空間Ｖは、モータケース５０の内部に流入した空気が流れる風路となっている構成とした。これによって、モータケース５０の内部に吸入された空気は、空間Ｖを流れた後に、当該空間Ｖの上方に位置する導風部材７０に向かって流れる。このため、モータケース５０の内部に空気と共に吸入されたごみや塵を重力によって空間Ｖに留めることができる。

上述した実施形態は、本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。

例えば、上述した実施形態では、平板部５２は、作業機１の前後方向において、収容部５１の前方側に設けられ、バッテリ４０は、この平板部５２に配置されるとした。しかしながら、これに限らず、ハウジング１０に十分なスペースがあれば、平板部５２、及びバッテリ４０は、収容部５１の後方、あるいは側方に配置されていてもよい。

また例えば、作業機１は、一対の前輪１２、または一対の後輪１３を駆動する走行用の動力源としてのモータ３０を備え、このモータ３０によって自走する作業機１を運転しながら、作業者が歩行する歩行型自走式作業機であってもよい。
また例えば、作業機１は、無人で自律走行しながら芝草を刈る自律走行型の作業機であってもよい。

また例えば、作業機１は、エンジン（内燃機関）を搭載し、当該エンジンの駆動によってバッテリ４０を充電し、充電された電力によってモータ３０を駆動させる所謂ハイブリッドシステムを備えていてもよい。

１ 作業機
１０ ハウジング
１１ ブレード（作業部）
１７ 動力ユニット
２１ 挿通孔
３０ モータ
３８ 冷却ファン
３９ 羽根
４０ バッテリ
５０ モータケース（ケース）
５１ 収容部
５２ 平板部
５３ 隔壁
５６Ａ 底面通気口（通気口）
５６Ｂ 側面通気口（通気口）
５７ 溝部
６０ バッテリカバー
７０ 導風部材
７１ 仕切り板
７２ 上段風路
７３ 吸入口
７４ 連通孔
７５ 下段風路
７６ 排気口
８０ 制御装置
８１ 放熱フィン
Ｖ 空間（風路）

Claims (8)

1. ハウジングと、前記ハウジングの上面に位置するモータと、前記モータに接続されたバッテリと、前記モータによって駆動される作業部と、前記モータを覆うケースとを備え、
   前記ケースの内部には、空気を流すことで制御装置を冷却する導風部材が設けられ、
   前記ケースには、前記ケースの内部に空気を流入させる通気口が設けられ、
   前記通気口は、前記導風部材、及び前記制御装置よりも低い位置に設けられている
   ことを特徴とする作業機。
2. 前記導風部材には、仕切り板が設けられ、
   前記仕切り板の上方には、前記ケースの内部に流入した空気を吸入する吸入口が設けられ、
   前記仕切り板の下方には、冷却ファンによって引き込まれた空気を排気する排気口が設けられている
   ことを特徴とする請求項１に記載の作業機。
3. 前記排気口は、前記作業部よりも高い位置に設けられている
   ことを特徴とする請求項２に記載の作業機。
4. 前記制御装置は、前記導風部材に載置され、
   前記導風部材は、前記モータの上方に設けられ、
   前記モータと前記導風部材との間には、前記導風部材に空気を引き込む冷却ファンが設けられ、
   前記冷却ファンは、前記モータの上面を区切っている
   ことを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の作業機。
5. 前記冷却ファンには、前記モータ側に配置された羽根と、前記導風部材側に配置された羽根とが設けられている
   ことを特徴とする請求項４に記載の作業機。
6. 前記バッテリは、前記モータを覆うケースを介して前記ハウジングの上面に固定され、
   前記通気口は、前記バッテリの下方に設けられている
   ことを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載の作業機。
7. 前記通気口の下方には、前記ケースの内部に流入した空気が流れる風路が設けられている
   ことを特徴とする請求項１から６のいずれかに記載の作業機。
8. 前記作業部は、前記ハウジングの下方の芝を刈り取るブレードである
   ことを特徴とする請求項１から７のいずれかに記載の作業機。

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