JP2021021464A - シールリング - Google Patents

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Abstract

【課題】 比較的簡単かつ低コストな構成でありながら、温度変化或いは振動などによって接合部の内筒及び外筒の軸方向及び径方向における相対位置が変化するような場合であっても、良好にシールすることができるシールリングを提供する。【解決手段】 このため、本発明に係るシールリング10は、一条の薄板状部材の一端側に該薄板状部材の厚さ方向Xに延びる軸を中心軸Axとして平面状の面を有するように略環状に形成される第1平面環状部11と、これに連続して前記中心軸Axに関して同心的に略環状に形成されると共に該薄板状部材の厚さ方向Xに関して複数箇所を凹凸状に変形された弾性力付与部12と、これに連続して該薄板状部材の厚さ方向Xに延びる軸を中心軸Axとして平面状の面を有するように同心的に略環状に形成される第2平面環状部13と、を含んで構成されたことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、流体(気体或いは液体)或いは粉体をシール(密封)するシールリングに関する。
流体(気体或いは液体)或いは粉体のうち、例えば、燃焼機関の排気を例に説明すると、従来、燃焼機関の排気が流れる通路(分割式排気マニホールドの分割部や排気ターボチャージャとエキゾーストパイプの接続部など)の接続部(特に、内筒を外筒に挿し込んで接続する場合における内筒と外筒の隙間)に介在させるタイプのシールリングがある。
この種のシールリングとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがあり、このものは、図7(A)に示すように、接続される排気通路同士の端部において、一方の接続部の内筒100の外周に、他方の接続部の外筒110の内周を入れ込み、当該内筒100と外筒110の間にシールリング120を介装させている。
より詳しく説明すると、内筒100側の外周に、その周方向に凹設した周溝101を同軸的に複数条並設し、各周溝101に、周方向の一部に切欠きのある所謂ピストンリング形状のシールリング120を収容させる一方で、このような状態において、シールリング120の外周側に外筒110を長軸方向Zから、シールリング120の径を縮めながら押し込むようにして組み立てるといった構成となっている。
実開昭55−163425号公報
ここで、このような従来のシールリングを用いたシール機構によれば、比較的温度変化の大きい排気の影響を受けて排気通路の軸方向長さや径が変化するが、これらに応じて、内筒100と外筒110の軸方向Zにおける相対位置の変化を吸収することができると共に、径方向への変化にも追従することができるという利点がある。
しかしながら、この一方で、ガスシール性の観点から見ると、図7(A)に示した低温時における内筒100及び周溝101の外筒110に対する軸方向位置と、図7(B)に示す高温時において熱膨張した内筒100及び周溝101の外筒110に対する軸方向位置は異なるため、図7(A)に示したようにシールリング120の低温時におけるガスシール面は側面121であるが、図7(B)に示したように高温時におけるガスシール面は側面122へと移動することになる。
このため、このような移動の間(例えば、低温時と高温時の中間温度時)においては、図7(C)に示すように、ガス漏れが生じて、良好にガスシールを行うことができないといった実情があった。
本発明は、かかる実情に鑑みなされたもので、残材が少なく製品の管理やハンドリングが容易で比較的簡単かつ低コストな構成としながら、温度変化或いは振動などによって接合部の内筒及び外筒の軸方向及び径方向における相対位置が変化するような場合であっても、内筒及び外筒の内側と外側とを良好にシールすることができるシールリングを提供することを目的とする。
このため、本発明に係るシールリングは、
流体或いは粉体の少なくとも一方をシールするシールリングであって、
一条の薄板状部材により構成され、
当該一条の薄板状部材の一端側に、該薄板状部材の厚さ方向に延びる軸を中心軸として、平面状の面を有するように略環状に形成される第1平面環状部と、
当該第1平面環状部に連続して、前記中心軸に関して同心的に略環状に形成されると共に該薄板状部材の厚さ方向に関して複数箇所を凹凸状に変形された弾性力付与部と、
当該弾性力付与部に連続して、該薄板状部材の厚さ方向に延びる軸を中心軸として、平面状の面を有するように同心的に略環状に形成される第2平面環状部と、
を含んで構成されたことを特徴とする。
また、本発明に係るシールリングは、
内筒と、これを収容する外筒と、を含んで構成される接合部のシールに用いられ、
内筒の外周に設けられる周溝或いは外筒の内周に設けられた周溝に収容されたときに、前記弾性力付与部が、前記第1平面環状部及び前記第2平面環状部を、前記周溝の対応する周壁にそれぞれ所定弾性力で付勢して密着させることを特徴とすることができる。
また、本発明に係るシールリングは、
内筒と、これを収容する外筒と、を含んで構成される接合部のシールに用いられ、
内筒の外周に設けられる周溝或いは外筒の内周に設けられた周溝に収容されたときに、
前記一条の薄板状部材の始端或いは終端の少なくとも一方が、
前記弾性力付与部における薄板状部材の対面する面であって、対応する前記第1平面環状部或いは前記第2平面環状部の外側の平面から後退している面に当接するように構成されることを特徴とすることができる。
また、本発明において、前記弾性力付与部の凹凸状が波形状であることを特徴とすることができる。
また、本発明に係るシールリングは、バネ鋼、耐熱鋼、析出強化型ステンレス鋼、或いは析出強化型耐熱鋼を材料とすることができる。
本発明によれば、残材が少なく製品の管理やハンドリングが容易で比較的簡単かつ低コストな構成でありながら、温度変化或いは振動などによって接合部の内筒及び外筒の軸方向及び径方向における相対位置が変化するような場合であっても、内筒及び外筒の内側と外側とを良好にシールすることができるシールリングを提供することができる。
(A)は本発明の一実施の形態に係るシールリングの一例を斜め上方から見た斜視図であり、(B)は同上シールリングの側面図であり、(C)は同上シールリングを斜め下方から見た斜視図である。 同上実施の形態に係るシールリングが利用される接合部を拡大して示す断面図(中心軸Axを通り中心軸Axに平行な面で切断した縦断面図)である。 (A)同上実施の形態に係るシールリングが利用される接合部の低温時の様子を拡大して示す断面図であり、(B)は高温時の様子を拡大して示す断面図である。 同上実施の形態に係るシールリングを内筒外周の周溝に収容させる方法の一例を示す図である。 同上実施の形態に係るシールリングの第1平面環状部の始端と、弾性力付与部の上面と、を隙間無く当接(密着)させた状態を説明するために一部を抜き出して示した側面図である。 同上実施の形態に係るシールリングを内筒の外周に凹設された周溝に収容した状態の一例を示す写真である。 (A)は従来のシールリングの低温時の様子を拡大して示す断面図であり、(B)は従来のシールリングの高温時の様子を拡大して示す断面図であり、(C)は中間温度時の問題を説明するための断面図であり、(D)は従来のシールリングを縮小して示した平面図(厚さ方向に沿った方向から見た図)である。
以下、本発明に係る一実施の形態を、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。なお、既に説明した要素と同様の要素には、同一符号を付して、ここでの詳細な説明は省略する。
本発明の一実施の形態に係るシールリングは、気体や液体などの流体或いは粉体をシールするために利用可能であるが、例えば、ディーゼル燃焼機関等の内燃機関のシリンダヘッドの排気ポートに接続される排気マニホールドなどであって、直列配置された複数気筒のうち、所定の気筒群ごとに分割した排気マニホールドであって隣接するもの同士の間に介装される。ところで、排気マニホールドを長手方向(軸方向)(複数気筒の直列配置方向)で分割するのは、一体であると温度変化により排気マニホールドが膨張収縮を繰り返すため、熱応力等の影響で疲労等により破損等するおそれなどを抑制するなどのためである。
本実施の形態に係るシールリング10は、図1(A)〜図1(C)、図6に示すように、一条のスプリング材等の金属材料からなる薄板状の部材(薄板状部材)(帯状の薄板部材)を円環状に成形することで得ることができる(製造される)。
より詳細には、本実施の形態に係るシールリング10は、図1(A)〜図1(C)、図6に示すように、例えば、一端10Aを始端として他端10Bを終端とする一条の帯状の薄板状の要素(薄板状部材)により構成されていて、
一条の薄板状部材の一端10A側に、当該薄板状部材の厚さ方向Xに延びる軸を中心軸Axとして、平面状の面を有するように略環状に形成される第1平面環状部11と、
これに連続して、前記中心軸Axに関して同心的に略環状に形成されると共に、当該薄板状部材の厚さ方向Xに関して複数箇所を凹凸状に変形された弾性力付与部(凹凸形状部)12と、
これに連続して、当該薄板状部材の厚さ方向Xに延びる軸を中心軸Axとして、平面状の面を有するように同心的に略環状に形成される第2平面環状部13と、
を含んで構成されている。
すなわち、第1平面環状部11と、弾性力付与部(凹凸形状部)12と、第2平面環状部13と、は一条(一本)の帯状の薄板状部材により一体或いは連続的に成形されている。
なお、弾性力付与部(凹凸形状部)12の厚さ方向Xに対する複数箇所の変形は、厚さ方向Xに凹凸状となるように曲げられて構成され(例えば、ジグザグ状に曲げられて形成されたり、波状に形成されたりすることができる)、これにより、弾性力付与部12は、少なくとも前記厚さ方向X(中心軸Ax方向)に関して所定の復元力(弾性力)を有するように構成されている。
この復元力は、弾性力付与部12の材質のヤング率、弾性力付与部12の形状、寸法などの仕様により調整可能であると共に、凹凸の仕様(凹凸の数、凹凸のピッチ、凹凸の高さなど)によっても調整可能である。
ここで、図2に示すように、第1平面環状部11の弾性力付与部12とは反対側の面(シール面、当接面)11Aは、内筒100の周溝101に収容されたときに、周溝101の先端側の周壁(先端側周壁)101Aと対面するように構成され、第2平面環状部13の弾性力付与部12とは反対側の面(シール面、当接面)13Bは、周溝101の基端側の周壁(基端側周壁)101Bと対面するように構成されている。
なお、周溝101に収容される前の状態(開放状態、自由状態)におけるシールリング10の軸方向Z(厚さ方向X)の自由長(厚さ)(図1(B)参照)は、周溝101の溝幅(図2のX(or Z)方向の幅)と同等かそれより大きくなるように設定されることができる。
ところで、一例ではあるが、本実施の形態に係る一条の薄板状部材として、幅3mm程度、厚さ0.64mm程度のもの(材質は、例えば耐熱鋼など(例えばSUH660など))を用いて本実施の形態に係るシールリング10を成形することができるが、シールリング10のサイズの一例としては、中心軸Ax周りの内径64mm程度、外径70mm程度、第1平面環状部11と弾性力付与部12と第2平面環状部13の全部を含めた厚さ(自由長)が2.5mm程度とすることができる。
このように、本実施の形態に係るシールリング10は、一条の薄板状の要素(薄板状部材)により構成されているので、第1平面環状部11の面11Aと第2平面環状部13の面13Aとは弾性力付与部12を介してつながった連続面であり、第1平面環状部11の面11Bと第2平面環状部13の面13Bとは弾性力付与部12を介してつながった連続面である。
このような構成の本実施の形態に係るシールリング10によれば、弾性力付与部12により、第1平面環状部11と第2平面環状部13は相互に離間する方向に復元力(弾性力)が作用(付与、付勢)されるため、図2に示したように周溝101に収容されたときには、第1平面環状部11のシール面(当接面)11Aは周溝101の先端側内壁101Aに所定の押圧力で押圧され、第2平面環状部13のシール面(当接面)13Bは周溝101の基端側内壁101Bに所定の押圧力で押圧されることになる。
このため、低温時における内筒100及び周溝101の外筒110に対する軸方向位置と、高温時において熱膨張によって内筒100及び周溝101の外筒110に対する軸方向位置が変化した場合でも、図3(A)及び図3(B)に示すように、常に、第1平面環状部11のシール面(当接面)11Aの先端側内壁101Aに対するシール、及び、第2平面環状部13のシール面(当接面)13Bの基端側内壁101Bに対するシールを維持することができる。
すなわち、本実施の形態に係るシールリング10によれば、図7で説明した従来の構成(中間温度時にはガス漏れが生じる構成)の場合とは異なり、温度変化や振動などにより内筒100及び周溝101と外筒110の軸方向相対位置が変化した場合でも、シール性を常に長期に亘って維持することができる。なお、本実施の形態に係るシールリング10は、周溝101の溝幅の変化にも追従可能であり、これによってもシール性を常に長期に亘って維持することができる。
ところで、本実施の形態に係るシールリング10は、径方向の変化に対しては、シールリング10はコイルスプリング状であるので、一端部10A,他端部10Bの径方向における相対位置が変更されることで径方向Y(図1参照)に関して縮径も拡径も可能であり、このため、縮径した状態で図2や図3のように組み付けておくことで、第1平面環状部11の外周端11C及び第2平面環状部13の外周端13Cを所定圧力で外筒110の内周面に押圧していることになる。なお、第1平面環状部11の外周端11C及び第2平面環状部13の外周端13Cは、外筒110を組み付ける前のフリーな状態において周溝101に収容されたときに、内筒100の外周より、外側に所定量突き出すように構成されている。
従って、図3に示すように、温度変化などにより内筒100及び外筒110の径方向に関する相対位置が変化(内筒100の外周と外筒110の内周の隙間T(図2参照)が変化(t1⇔t2))した場合でも、その変化に応じて、第1平面環状部11の外周端11C及び第2平面環状部13の外周端13Cは外筒110の内周面に追従することができるので、シール性を長期に亘って確保することができる。
すなわち、本実施の形態に係るシールリング10によれば、温度変化や振動などにより内筒100と外筒110の軸方向相対位置が変化した場合、更に、径方向に変化して内筒100の外周と外筒110の内周の隙間が変化した場合や周溝幅が変化した場合でも、シール性を常に長期に亘って維持することができる。
また、本実施の形態に係るシールリング10によれば、一条(一本)の帯状の板材から、第1平面環状部11、弾性力付与部12、第2平面環状部13を連続して成形して製造するため、例えば、第1平面環状部11、弾性力付与部12、第2平面環状部13を別々に金属板を打ち抜くなどして形成してから、これらを組み合わせてシールリングとするような場合に比べて、打ち抜いた後の残材(使い途が無く無駄になってしまうような加工後の残りの材料)を大幅に減らすことができるため、コスト低減、地球資源の保存に貢献可能である。
また、本実施の形態に係るシールリング10によれば、一条(一本)の帯状の板材から、第1平面環状部11、弾性力付与部12、第2平面環状部13を連続して成形して製造するため、例えば、場第1平面環状部11、弾性力付与部12、第2平面環状部13を別々に形成し、形成した後に別々の部材をセット物として取り扱う場合に比べて、部品点数が少なく管理が簡単であると共に、組み付け時における脱落や位置ズレなどの問題もないためハンドリングが容易となるといった利点がある。
このように、本実施の形態によれば、残材が少なく製品の管理やハンドリングが容易で比較的簡単かつ低コストな構成でありながら、温度変化或いは振動などによって接合部の内筒及び外筒の軸方向及び径方向における相対位置が変化するような場合や周溝幅が変化した場合であっても、内筒及び外筒の内側と外側とを良好にシールすることができるシールリングを提供することができる。
なお、従来のシールリング120の場合、内筒100と外筒110の軸方向相対位置が変化した場合には、ガスシールポイントPは、図7(A)、(B)に示したように、シールリング120の表裏面(符号121或いは122)の何れか一方となると共に合口隙間123が存在するため、期待できるラビリンス効果(或いはガスシールポイント)は1つとなるが、本実施の形態に係るシールリング10の場合には、ガスシールポイントは、図3(A)、(B)に示したように、P1、P2の2点となると共に、従来のピストンリングタイプのシールリング120のような厚さ方向に関して表裏面間を遮蔽物なく開口している合口隙間123が存在しないため(図1(A),図1(C)、図7(C)参照)、ラビリンス効果(或いはガスシールポイント)を従来に対して増加させることができるので、従来のシールリング120に対してラビリンス効果的な面からのシール性も一層向上させることができる。
また、本実施の形態に係るシールリング10に関しては、少なくともシールリング10を周溝101に収容したときに、図5に示すように、第1平面環状部11の始端10Aと、第1平面環状部11に連続して形成されている弾性力付与部12の図5において上面(第1平面環状部11の外側(図5において上側)の平面から内側(図5において下側)に後退(退避)している部分(凹んでいる部分)の上面)と、が隙間無く当接(密着)するようにすることが、第1平面環状部11の平面度(すなわちシール性)を高いレベルに維持しながら、第1平面環状部11の始端10Aにおける隙間の低減延いてはシール性の一層の向上を図ることに貢献可能である。
また、同様に、第2平面環状部13の終端10B(図1(C)参照)と弾性力付与部12の図5において下面(第2平面環状部13の外側(図5において下側)の平面から内側(図5において上側)に後退している部分(凹んでいる部分)の下面)(図1(C)参照)についても、隙間無く当接(密着)するようにすることが、第2平面環状部13の平面度(すなわちシール性)を高いレベルに維持しながら、第2平面環状部13の終端10Bにおける隙間の低減延いてはシール性の一層の向上を図ることに貢献可能である。
なお、本実施の形態に係るシールリング10を周溝101に組み付ける際には、図4に示すような軸方向断面がテーパー状(円錐台形状)を有する冶具200を用いることで周溝101に容易に収容させることができる。
このような組み付けにおいて、内筒100の外周に凹設した周溝101にシールリング10を収容させる際には、図4において右側(先端側)の周溝101より先に、図4において左側(基端側、奥側)の周溝101にシールリング10を収容させることになるが、その際には、先端側の周溝101にシールリング10が嵌ってしまわないように、先端側の周溝101に内筒100の外周と同等の径となるような、例えば、リング状の脱落防止用の着脱可能な冶具を一時的にセットしておくことで、円滑に、先端側の周溝101を越えて基端側(奥側)の周溝101にシールリング10を収容させることができる。
ところで、本実施の形態では、内筒100に周溝101を設け、その中にシールリング10を収容し、シールリング10の外周側に外筒110の内周を嵌め込む場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、外筒110に周溝を設け、その中にシールリング10を収容し、シールリング10の内周側に内筒100の外周を挿し込む構成にも同様に適用可能である。この場合には、シールリング10の内周側が内筒100の外周に所定圧力で当接する構成となる。
すなわち、本発明は、接合部が内筒に外筒を差し込むことでなされるものにおいて、内筒或いは外筒の少なくとも一方に周溝を備え、その周溝にシールリングを収容することで、内筒及び外筒の内側と外側において、流体或いは粉体をシールする場合のシールリングに適用可能である。
また、本実施の形態では、分割した排気マニホールドの間に介装する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、排気ターボチャージャの排気出口部と排気通路を接続するエキゾーストコネクタ部などにおいて介装されるシールリングにも適用可能である。
また、本実施の形態では、シールリングとして、排気をシールする場合を代表的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、気体、液体などの流体、更には粉体などをシールするためのシ―ルガスケットに適用可能である。
また、本発明に係るシールリングは、例えば、エアシリンダ等の流体圧を利用した伸縮式のアクチュエータの摺動部のシール、往復動式のエアコンプレッサ他の往復動するピストンに用いられるピストンリングなどにも利用可能である。
本実施の形態に係るシールリング10の材料としては、弾性力を有する(バネ特性を有する)金属材料であれば特に限定されるものではないが、一般的なステンレス鋼、使用環境が厳しい場合(使用温度が高い環境や腐食し易い環境など)には、例えば、耐熱鋼(SUH3、SUH660、ASL171など)、高耐食鋼(SUS304、MCアロイ(商標)など)を採用することができる。
なお、一例ではあるが、超耐熱鋼には「マトリクス強化型、炭化物析出強化型、析出強化型などの超耐熱鋼」が含まれ、耐熱鋼には「低クロム耐熱鋼、中クロム耐熱鋼、高クロム耐熱鋼、オーステナイト系耐熱鋼など」が含まれ、ステンレス鋼には「オーステナイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト+フェライトステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス鋼など」が含まれる。
なお、本実施の形態に係るシールリング10を冷間加工等にて成形する場合、バネ鋼のような硬い材料を採用した場合には、金型摩耗などが比較的大きく製品コストが増加すると共に製品精度を長期に亘って維持することが難しくなるおそれなどが想定されるため、成形時には加工し易いが成形後には熱処理によりバネ鋼などと同等の特性(硬度や弾性力(復元力))を有するように材料を強化できる材料(例えば、析出強化型ステンレス鋼(ASL350など)、析出強化型耐熱鋼(ASL171など))を採用することができる。
また、本実施の形態に係るシールリング10の材料は、金属材料に限定されるものではなく、例えば、エア、水などの流体や粉体のシールを行う場合などは、プラスチックなどの樹脂材料、ガーボン材料(CFRP)などとすることもできる。
また、本実施の形態では、図2、図3、図6において、シールリング10を、内筒(或いは外筒)の軸方向に同心的に2列並設した場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、内筒(或いは外筒)の軸方向にシールリング10を一列のみ配設する場合、更には3列以上並設する場合にも適用可能である。
以上で説明した本実施の形態は、本発明を説明するための例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは可能である。
10 シールリング
11 第1平面環状部
12 弾性力付与部(凹凸形状部)
13 第2平面環状部
100 内筒
101 周溝
110 外筒
このため、本発明に係るシールリングは、
流体或いは粉体の少なくとも一方をシールするシールリングであって、
一条の薄板状部材により構成され、
当該一条の薄板状部材の一端側に、該薄板状部材の厚さ方向に延びる軸を中心軸として、平面状の面を有するように略環状に形成される第1平面環状部と、
当該第1平面環状部に連続して、前記中心軸に関して同心的に略環状に形成されると共に該薄板状部材の厚さ方向に関して複数箇所を凹凸状に変形された弾性力付与部と、
当該弾性力付与部に連続して、該薄板状部材の厚さ方向に延びる軸を中心軸として、平面状の面を有するように同心的に略環状に形成される第2平面環状部と、
を含んで構成されると共に
内筒の外周と、これを収容する外筒の内周と、の間のシールに用いられ、
内筒の外周に設けられる周溝或いは外筒の内周に設けられた周溝に収容されたときに、前記弾性力付与部が、前記第1平面環状部及び前記第2平面環状部を、前記周溝の対応する周壁にそれぞれ所定弾性力で付勢して密着させることを特徴とする。
また、本発明に係るシールリングは
記一条の薄板状部材の始端或いは終端の少なくとも一方が、
前記弾性力付与部における薄板状部材の対面する面であって、対応する前記第1平面環状部或いは前記第2平面環状部の外側の平面から後退している面に当接するように構成されることを特徴とすることができる。

Claims (5)

  1. 流体或いは粉体の少なくとも一方をシールするシールリングであって、
    一条の薄板状部材により構成され、
    当該一条の薄板状部材の一端側に、該薄板状部材の厚さ方向に延びる軸を中心軸として、平面状の面を有するように略環状に形成される第1平面環状部と、
    当該第1平面環状部に連続して、前記中心軸に関して同心的に略環状に形成されると共に該薄板状部材の厚さ方向に関して複数箇所を凹凸状に変形された弾性力付与部と、
    当該弾性力付与部に連続して、該薄板状部材の厚さ方向に延びる軸を中心軸として、平面状の面を有するように同心的に略環状に形成される第2平面環状部と、
    を含んで構成されたことを特徴とするシールリング。
  2. 内筒と、これを収容する外筒と、を含んで構成される接合部のシールに用いられ、
    内筒の外周に設けられる周溝或いは外筒の内周に設けられた周溝に収容されたときに、前記弾性力付与部が、前記第1平面環状部及び前記第2平面環状部を、前記周溝の対応する周壁にそれぞれ所定弾性力で付勢して密着させることを特徴とする請求項1に記載のシールリング。
  3. 内筒と、これを収容する外筒と、を含んで構成される接合部のシールに用いられ、
    内筒の外周に設けられる周溝或いは外筒の内周に設けられた周溝に収容されたときに、
    前記一条の薄板状部材の始端或いは終端の少なくとも一方が、
    前記弾性力付与部における薄板状部材の対面する面であって、対応する前記第1平面環状部或いは前記第2平面環状部の外側の平面から後退している面に当接するように構成されることを特徴とする請求項2に記載のシールリング。
  4. 前記弾性力付与部の凹凸状が波形状であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1つに記載のシールリング。
  5. バネ鋼、耐熱鋼、析出強化型ステンレス鋼、或いは析出強化型耐熱鋼を材料とすることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1つに記載のシールリング。

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