JP2021016315A - 搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法、及び搾乳ロボット内給餌配合飼料 - Google Patents

搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法、及び搾乳ロボット内給餌配合飼料 Download PDF

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英幸 坂原
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Abstract

【課題】搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理において、泌乳牛の各泌乳ステージのエネルギー要求量に対応した適正な給餌を可能にして、エネルギーの過剰摂取を防止することである。【解決手段】泌乳牛のエネルギー要求量の大部分をフリーストール又はフリーバーンでの給餌で実現し、その不足分を搾乳ロボット内での給餌で実現する搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法において、前記搾乳ロボット内で給餌する搾乳ロボット内給餌配合飼料は、エネルギー濃度が相対的に異なる複数種類の配合飼料が所定割合で混合された混合配合飼料であって、泌乳ステージに対応して、泌乳牛のエネルギー要求量に近いエネルギー総量を有する前記搾乳ロボット内給餌配合飼料を給与することである。【選択図】 図2

Description

本発明は、搾乳時には、泌乳牛を搾乳ロボット内に配置された配合飼料に誘因させることで、当該搾乳ロボットに訪問させて搾乳を行う搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法、及び搾乳ロボット内給餌配合飼料に関するものである。
泌乳牛の飼育をフリーストール(free stall) 又はフリーバーン(free barn) で行う場合の給餌管理は、飼槽における標準的なTMR(Total Mixed Ration) 〔一体的混合給餌〕にて、泌乳牛は、一箇所において完全配合された飼料の摂取により行われる。一方、搾乳ロボットを用いた給餌管理では、泌乳牛は、飼槽において基礎飼料によるPMR(Partialy Mixed Ration)〔部分的混合給餌〕と、搾乳ロボット内の配合飼料による「搾乳ロボット内給餌」とを併用している(特許文献1参照)。
フリーストール又はフリーバーンでの給餌管理は、給餌と搾乳を別々に行うが、搾乳ロボットを用いた給餌管理では、給餌と搾乳をセットにして管理する必要があって、泌乳牛が自発的に搾乳ロボットを訪問する動機付けとして、基礎飼料によるPMRのみでは不足するエネルギーを、「搾乳ロボット内給餌」で補填する「分離給餌」を採用している。
搾乳ロボットRが配置された牛舎には、種々の平面配置構造があるが、その一つとして、図6で示されるものがある。この牛舎は、フリーストール構造であって、長方形状の牛舎CH内には、泌乳牛群の多数のベッド群B1 〜B5 が牛舎CHの長手方向に沿って配置され、ベッド群B1 と同B2 ,B3 との間には、牛舎CHの長手方向に沿った通路T1 が形成されていると共に、ベッド群B2 ,B4 と同B3 ,B5 との間には、牛舎CHの短手方向に沿った通路T2 が形成され、更にベッド群B4 ,B5 と、牛舎CHの長手方向の端縁部のPMRの餌場21との間には、広い通路T3 が形成されている。牛舎CHの長手方向の一端部には、短手方向に沿って搾乳室22が配置され、当該搾乳室22に二基の搾乳ロボットRが配置されている。牛舎CHと搾乳室22との間には、双方向に開閉可能なセパレートゲート23が設けられている。直前の搾乳から一定時間経過した「搾乳許可を有する泌乳牛」は、搾乳室22に誘導されて、搾乳ロボットRにて搾乳が行われると共に、直前の搾乳から一定時間経過していない「搾乳許可のない泌乳牛」は、そのまま牛舎CHに誘導されて、餌場21又はベッド群B1 〜B4 のいずれかに誘導される。搾乳ロボットRにて搾乳を終えた泌乳牛Cは、出口24から牛舎CH内に向かう。
PMRのみの摂取では、エネルギーの摂取不足を感じた泌乳牛Cは、その不足分を求めて搾乳室22のセパレートゲート23から内部に入って、搾乳ロボットR内の餌箱に収容されている「搾乳ロボット内給餌配合飼料(以下、単に「ロボット内配合飼料」という)」を求めて、当該搾乳ロボットR内に入り、泌乳牛が「ロボット内配合飼料」を摂取している間に、自動搾乳が行われる。
また、泌乳牛に対する供給エネルギー量(餌の給与量)の調整は、図7に示されるように、分娩後の一定期間は、経過日数を基準にして供給エネルギー量を定める「泌乳期連動」で行い、その後は、搾乳量を基準にして供給エネルギー量を定める「乳量連動」で行われることが一般的である。
従来の搾乳ロボット管理では、全ての泌乳牛は、搾乳日数又は搾乳量に応じてエネルギー濃度を設計されたPMRと、1種類のみの配合飼料による「搾乳ロボット内給餌」により分離給餌されていた。ここで、配合飼料の「エネルギー濃度」とは、泌乳牛が単位重量の配合飼料を摂取した場合に、体内に摂取される総エネルギー(総カロリー)の割合を指し、「カロリー濃度」と称することもできる。PMRのエネルギー濃度は、泌乳牛に対して搾乳ロボットを訪問する動機付けを与えるため、エネルギー濃度を低くする必要がある。PMRにより摂取されるエネルギー量は、泌乳牛群の平均乳量に対して7kg程度少ない乳量(エネルギー要求量の観点からは、一回の必要エネルギー要求量の8割程度)を目標として、飼料設計されている。よって、PMRのみの給餌で不足を感じた泌乳牛は、不足飼料(エネルギー)の摂取欲求のために、自発的に搾乳ロボットを訪問する。従来の搾乳ロボット内での給餌は、泌乳牛の搾乳日数又は搾乳量に応じて、1種類の配合飼料のみによって給与量を調整して行われている。
搾乳ロボット内での給餌が1種類のみの配合飼料であっても、搾乳ロボット給餌管理の面からは、泌乳牛を自発的に搾乳ロボットに訪問させるという本来の目的である「訪問の動機付け」は達成されるので、この面からは問題はない。しかし、各泌乳ステージにおいて、搾乳ロボット内における給与飼料からの摂取エネルギーの調整は、1種類の配合飼料の給与量の調整のみに依存することになるため、微妙な摂取エネルギーの調整は難しい。その結果、例えば、エネルギーの過剰摂取により乾乳を早めたり、特に、炭水化物に富む穀物、濃厚飼料、果実類等の急激な摂取により第1胃内において乳酸、揮発性脂肪酸の異常な蓄積によりルーメンアシドーシス(ruminal acidosis) を発症させたり、更には次の分娩に悪影響を及ぼすという諸問題があった。
特許第6038378号公報
本発明は、搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理において、エネルギー濃度の異なる複数種類の配合飼料の組み合わせにより「搾乳ロボット内給餌」を行うことで、泌乳牛の各泌乳ステージのエネルギー要求量に対応した適正な給餌を可能にして、エネルギーの過剰摂取を防止することを課題としている。
上記の課題を解決するための請求項1の発明は、泌乳牛のエネルギー要求量の大部分をフリーストール又はフリーバーンでの給餌で実現し、その不足分を搾乳ロボット内での給餌で実現する搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法において、
前記搾乳ロボット内で給餌する搾乳ロボット内配合飼料は、エネルギー濃度が相対的に異なる複数種類の配合飼料が所定割合で混合された混合配合飼料であって、泌乳ステージに対応して、泌乳牛のエネルギー要求量に近いエネルギー総量を有する前記搾乳ロボット内配合飼料を給与することを特徴としている。
まず、泌乳牛が搾乳ロボットに自発的に移動する「訪問の動機付け」に関しては、請求項1の発明のように、泌乳ステージに対応して、エネルギー濃度が相対的に異なる複数種類の配合飼料が所定割合で混合された搾乳ロボット内配合飼料(混合配合飼料)により「搾乳ロボット内給餌」を行っても、従来の「搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法」と同様に、基礎飼料であるPMRの一回の給餌に摂取されるエネルギーを、泌乳牛に対して不足状態に設計することで、達成される。
「搾乳ロボット内給餌」の配合飼料の給与量を、搾乳経過日数に応じて変動させる「泌乳期連動」或いは搾乳量に応じて変動させる「乳量連動」のいずれにおいても、請求項1の発明によれば、泌乳経過日数又は搾乳量という泌乳ステージに対応して、エネルギー濃度が相対的に異なる複数種類の配合飼料が所定割合で混合されている搾乳ロボット内配合飼料により「搾乳ロボット内給餌」を行うために、従来方法のように、1種類の配合飼料の給与量の調整のみによる場合に比較して、各泌乳ステージにおいて、泌乳牛に摂取される総エネルギーの微妙な調整を行える。
例えば、「泌乳期連動」においては、搾乳経過日数の増大に応じて、混合配合飼料の給与総重量を徐々に増大させると共に、エネルギー濃度の高い飼料の混合割合を徐々に高めることで、各泌乳ステージにおいて、泌乳牛に摂取させる総エネルギーの微妙な調整が可能となる。この結果、泌乳ステージに対応して、泌乳牛のエネルギー要求量に近いエネルギーの摂取ができて、エネルギーの過剰摂取が防止される。同様に、「乳量連動」においても、搾乳量に応じて、エネルギー濃度が相対的に異なる複数種類の配合飼料の配合割合を調整することで、泌乳牛に摂取される総エネルギーの微妙な調整を行える。よって、「搾乳ロボット内給餌」において、泌乳ステージの変化に応じて、泌乳牛のエネルギー要求量に対応したエネルギーの給餌を行える結果、エネルギーの過剰摂取を防止できて、ルーメンアシドーシスの発症の抑制等が可能となる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記搾乳ロボット内配合飼料は、第1配合飼料と、当該第1配合飼料に対して可消化養分総量の成分量が相対的に高くて、相対的にエネルギー濃度の高い第2配合飼料とが混合されたものであることを特徴としている。
請求項2の発明によれば、「搾乳ロボット内給餌」のための混合配合飼料を、エネルギーの濃度の異なる二種類の配合飼料により構成していて、混合される配合飼料の数が最少であるので、給餌管理が容易となる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、泌乳期連動では搾乳経過日数の経過又は乳量連動では搾乳量の増大に応じて、第1配合飼料に対する第2配合飼料の混合割合を徐々に高くすることを特徴としている。
一般的に、泌乳期連動では搾乳経過日数の経過、又は乳量連動では搾乳量の増大に応じて、一般的に泌乳牛のエネルギー要求量は増大する。請求項3の発明によれば、泌乳牛のエネルギー要求量の増大に応じて、エネルギー濃度が相対的に低い第1配合飼料に対するエネルギー濃度が相対的に高い第2配合飼料の混合割合を徐々に高くすることで、換言すると、泌乳牛のエネルギー要求量が少ない状態では、第1配合飼料に対する第2配合飼料の混合割合が低いので、泌乳牛は、常に適正なエネルギーを摂取して、過剰なエネルギーが摂取されるのを抑制できる給餌管理が実現される。よって、泌乳牛のルーメンアシドーシスの疾病、乾泌の早期到来等を抑制できて、泌乳期間中において常に期待乳量の搾乳が可能となる。
請求項4の発明は、請求項2の発明において、泌乳期連動において、搾乳初期の数日間は、前記搾乳ロボット内配合飼料は、第2配合飼料を用いずに、第1配合飼料のみを使用し、当該期間の経過後は、期間経過に応じて第1配合飼料に対する第2配合飼料の混合割合が徐々に高くなるように混合されていることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、泌乳期連動において、搾乳初期の数日間(例えば、2週間)は、前記搾乳ロボット内配合飼料は、エネルギー濃度が相対的に高い第2配合飼料を用いずに、第1配合飼料のみを使用し、当該期間の経過後は、期間経過に応じて第1配合飼料に対する第2配合飼料の混合割合が徐々に高くなるように混合された混合配合飼料を用いることで、泌乳牛のエネルギー要求量に近いエネルギーの搾乳ロボット内給餌を可能にしている。
請求項5の発明は、請求項2に記載の搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法において、当該搾乳ロボット内で給餌される搾乳ロボット内配合飼料であって、
第1配合飼料と、当該第1配合飼料に対して可消化養分総量の成分量が相対的に高くて、相対的にエネルギー濃度の高い第2配合飼料とが混合されたものであることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項2の「搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法」を、「搾乳ロボット内配合飼料」の観点から定義したものである。
本発明は、泌乳牛のエネルギー要求量の大部分をフリーストール又はフリーバーンでの給餌で実現し、その不足分を搾乳ロボット内での給餌で実現する搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法において、前記搾乳ロボット内で給餌する搾乳ロボット内配合飼料は、エネルギー濃度が相対的に異なる複数種類の配合飼料が所定割合で混合された混合配合飼料であって、泌乳ステージに対応して、泌乳牛のエネルギー要求量に近いエネルギー総量を有する前記搾乳ロボット内配合飼料を給与するので、「搾乳ロボット内給餌」において、泌乳ステージの変化に応じて、泌乳牛のエネルギー要求量に対応したエネルギーの給餌を行える結果、エネルギーの過剰摂取を防止できて、ルーメンアシドーシスの発症の抑制等が可能となると共に、エネルギー濃度の異なる複数種類の配合飼料の混合割合を泌乳ステージに応じて変化させるのみであるので、「搾乳ロボット内給餌」における給餌管理も容易となる。
PMRの飼料の原材料、及び成分量を示す表である。 (a)は、第1ロボット内配合飼料(Low)及び第2ロボット内配合飼料(High)の搾乳経過日数に対する給与量と、PMRとロボット内配合飼料とを一体にした成分量を示す表であり、(b)は、第1ロボット内配合飼料(Low)及び第2ロボット内配合飼料(High)の搾乳量に対する給与量と、PMRとロボット内配合飼料とを一体にした成分量を示す表である。 第1ロボット内配合飼料(Low)及び第2ロボット内配合飼料(High)の成分量を示す表である。 (a)は、1種類のロボット内配合飼料(High)の搾乳経過日数に対する給与重量と、PMRとロボット内配合飼料とを一体にした成分量を示す表であり、(b)は、1種類のロボット内配合飼料(High)の搾乳量に対する給与重量と、PMRとロボット内配合飼料とを一体にした成分量を示す表である。 1種類のロボット内配合飼料(High)の成分量を示す表である。 搾乳ロボットRが配置されたフリーストール構造の牛舎の平面配置図である。 泌乳牛に対する給餌において、泌乳期連動と乳量連動との関係を示すグラフである。
以下、実施例を挙げて、本発明に係る「搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法」について更に詳細に説明する。
以下、実施例を挙げて、本発明に係る「搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法」について更に詳細に説明する。図1に、PMRを構成する飼料の原材料及び成分量が示されており、PMR自体は、従来において泌乳牛に給与されていたものと同等であり、そのエネルギーは、泌乳牛群の平均乳量に対して7kg程度少ない乳量を目標として飼料設計されていて、当該PMRのみの摂取では、泌乳牛がエネルギー不足を感じるように、エネルギー濃度を低く設定してある。本実施例では、後述の第1及び第2の各ロボット内配合飼料の給与量との関係で、1日の給与量は、20.3kgに設定してある。
図2(a)は、第1ロボット内配合飼料(Low)及び第2ロボット内配合飼料(High)の搾乳経過日数に対する給与量と、PMRとロボット内配合飼料とを一体にした飼料(以下、「一体飼料」という)の成分量を示す表であり、同(b)は、第1ロボット内配合飼料(Low)及び第2ロボット内配合飼料(High)の搾乳量に対する給与量と、PMRとロボット内配合飼料とを一体にした飼料の成分量を示す表である。図3は、第1ロボット内配合飼料(Low)及び第2ロボット内配合飼料(High)の成分量を示す表である。PMRは、図6で示される牛舎CHの餌場21で給与され、アルファルファヘイ、バミューダヘイ及びウィートヘイの干し草類に、フレーク状或いは粉粒体状の圧ペントウモロコシ、フスマ類が混合されたものであるのに対して、搾乳ロボット内で給与される第1及び第2の各ロボット内配合飼料は、ペレット状をなしている。
一方、搾乳ロボットR内では、エネルギー濃度の異なる第1ロボット内配合飼料(Low) と第2ロボット内配合飼料(High)とが、搾乳経過日数又は乳量の変化に応じて、第1ロボット内配合飼料(Low) のみ、或いは第1ロボット内配合飼料(Low) と第2ロボット内配合飼料(High)とを所定割合で混合されたものが給与される。図3には、第1ロボット内配合飼料(Low) と第2ロボット内配合飼料(High)との成分量が示されている。第1及び第2の各ロボット内配合飼料(Low) ,(High)は、いずれもPMRよりもエネルギー濃度が高くなっていて、濃厚飼料と称されるものである。第2ロボット内配合飼料(High)は、第1ロボット内配合飼料(Low) に比較して、可消化養分総量及び粗たん白質の割合が相対的に高いことで、エネルギー濃度が高くなっている。
そして、図2及び図3の各表に示されるように、分娩後の経過日数に応じて供給エネルギー量を変化させる泌乳期連動〔図2(a)〕においては、分娩後の2週間(14日間)は、エネルギー濃度の低い第1ロボット内配合飼料((Low) のみを日に3kgだけ給与し、分娩後15日目以降であって、60日目までの間においては、第1ロボット内配合飼料(Low) に対する第2ロボット内配合飼料(High)の混合割合及び混合総量の双方が徐々に高くなるように、第1及び第2の各配合飼料(Low),(High)を混合させて給与した。
一般的に、分娩後の泌乳牛のエネルギー摂取量は、分娩後の60日位までの間は、徐々に増大して、分娩後の60日位で最大に達するとされており、これに対応して、泌乳期連動において、エネルギー濃度が相対的に異なる第1及び第2の2種類のロボット内配合飼料(Low),(High)の混合割合及び給与総量を上記のように調整して行うことで、泌乳ステージのエネルギー要求量に応じた適正な給餌を可能にして、エネルギーの過剰摂取を防止できる。
また、分娩後60日を経過した後においては、泌乳期連動から乳量連動〔図2(b)〕に切り替えて、ロボット内給餌を行った。即ち、1日の乳量が35kg以下の泌乳牛に対しては、第1ロボット内配合飼料(Low) のみを、日に3kg給与し、1日の乳量が35kgを超える泌乳牛に対しては、1日の乳量の増加に応じて、第1及び第2の各ロボット内配合飼料(Low),(High)の混合割合、及び総量の双方が高くなるように混合させて給与した。泌乳牛群の各個体の搾乳可能な乳量の情報は、予め分かっているため、当該乳量に応じた重量のロボット内配合飼料を給与する。このように、乳量連動においても、泌乳牛の1日の乳量に応じて、第1及び第2の各ロボット内配合飼料(Low),(High)の混合割合、及び総量を上記のように調整することによっても、泌乳ステージのエネルギー要求量に応じた適正な給餌を可能にして、エネルギーの過剰摂取を防止できる。
(比較例1)
一方、図4には、搾乳ロボット内において、1種類のロボット内配合飼料(High)のみが給与される従来の「搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法」で使用される「PMRとロボット内配合飼料」とを一体にした飼料の泌乳期連動及び乳量連動の成分量が示されており、図5には、ロボット内配合飼料(High)の成分量が示されている。なお、従来の給餌管理方法に使用されるPMR及びロボット内配合飼料(High)は、それぞれ実施例1の本発明の給餌管理方法で使用されるPMR、及び第2ロボット内配合飼料(High)とそれぞれ同一である。
泌乳期連動においては、分娩後の経過日数に応じて、1種類のロボット内配合飼料(High)の給与量を増大させており、泌乳期連動後の乳量連動においては、泌乳牛群の各個体の搾乳量に応じて、1種類のロボット内配合飼料(High)の給与量を増大させている。
図2及び図4に示される本発明、及び従来の各給餌管理方法に用いられる一体飼料の成分量の比較からは、本発明に用いられる一体飼料は、ロボット内配合飼料として、搾乳経過日数或いは乳量に応じて、従来方法で用いられていた第2ロボット内配合飼料(High)と、当該第2ロボット内配合飼料(High)に対して相対的にエネルギー濃度の低い第1ロボット内配合飼料(Low) との混合割合及び総量を変化させて混合しているため、従来方法で用いられていた一体飼料に比較して、デンプン及び可消化養分総量の成分量を低くできる。
換言すると、本発明の給餌管理方法によれば、エネルギー濃度の異なる2種類のロボット内配合飼料の混合割合を微妙に変化させることで、泌乳ステージの変化に応じて、泌乳牛のエネルギー要求量に対応したエネルギーの給餌を行える結果、エネルギーの過剰摂取を防止できて、ルーメンアシドーシスの発症の抑制等が可能となると共に、エネルギー濃度の異なる複数種類の配合飼料の混合割合を泌乳ステージに応じて変化させるのみであるので、「搾乳ロボット内給餌」における給餌管理も容易となる。
このように、ロボット内配合飼料がエネルギー濃度の異なる二種類であると、混合される配合飼料の数が最少であるので、「搾乳ロボット内給餌」の給餌管理が最も容易となるが、本発明では、ロボット内配合飼料として、エネルギー濃度の異なる三種類、或いはこれ以上の数の配合飼料を混合させてもよく、これにより、泌乳ステージに応じて、泌乳牛のエネルギー要求量に限りなく近いエネルギーの給餌が可能となる。
21:餌場
22:搾乳室
23:セパレートゲート
24:出口
1 〜B5 :ベッド群
C:泌乳牛
CH:牛舎
R:搾乳ロボット
1 〜T3 :通路

Claims (5)

  1. 泌乳牛のエネルギー要求量の大部分をフリーストール又はフリーバーンでの給餌で実現し、その不足分を搾乳ロボット内での給餌で実現する搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法において、
    前記搾乳ロボット内で給餌する搾乳ロボット内給餌配合飼料は、エネルギー濃度が相対的に異なる複数種類の配合飼料が所定割合で混合された混合配合飼料であって、泌乳ステージに対応して、泌乳牛のエネルギー要求量に近いエネルギー総量を有する前記搾乳ロボット内給餌配合飼料を給与することを特徴とする搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法。
  2. 前記搾乳ロボット内給餌配合飼料は、第1配合飼料と、当該第1配合飼料に対して可消化養分総量の成分量が相対的に高くて、相対的にエネルギー濃度の高い第2配合飼料とが混合されたものであることを特徴とする請求項1に記載の搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法。
  3. 泌乳期連動では搾乳経過日数の経過又は乳量連動では搾乳量の増大に応じて、第1配合飼料に対する第2配合飼料の混合割合を徐々に高くすることを特徴とする請求項2に記載の搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法。
  4. 泌乳期連動において、搾乳初期の数日間は、前記搾乳ロボット内給餌配合飼料は、第2配合飼料を用いずに、第1配合飼料のみを使用し、当該期間の経過後は、期間経過に応じて第1配合飼料に対する第2配合飼料の混合割合が徐々に高くなるように混合されることを特徴とする請求項2に記載の搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法。
  5. 請求項2に記載の搾乳ロボットを用いた泌乳牛の給餌管理方法において、当該搾乳ロボット内で給餌される搾乳ロボット内給餌配合飼料であって、
    第1配合飼料と、当該第1配合飼料に対して可消化養分総量の成分量が相対的に高くて、相対的にエネルギー濃度の高い第2配合飼料とが混合されたものであることを特徴とする搾乳ロボット内給餌配合飼料。
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小池美登里: "ロボット導入効果を最大とする給餌方法論", 北海道家畜研究会報, vol. 45号, JPN7022005258, 2010, JP, pages 18 - 22, ISSN: 0005058094 *

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