JP2021015379A - 配車処理装置 - Google Patents

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昌幸 森山
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Abstract

【課題】単位時間当たりの旅客自動車の利用効率を最大化するための配車処理装置を提供する。【解決手段】配車処理システムにおいて、配車処理装置10は、所定の利用時間帯ごとに複数の利用者から仮予約を受け付けた際に得られた利用者の乗車位置、目的地の情報を少なくとも含む仮予約情報を取得する仮予約情報取得部11と、仮予約に関する補足情報を取得する補足情報取得部13と、仮予約情報と補足情報とに基づいて、各利用者の目的地到達までの所要時間を予測する所要時間予測部14と、利用時間帯の中で最も多くの利用者の要望を叶えられる最適経路を決定する最適経路決定部15と、決定した最適経路によって配車される利用者の仮予約を本予約として受け付けた旨の通知を行い、他の利用者に対して予約を受付けられなかった旨の通知を行う予約可否通知部16とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、単位時間当たりの旅客自動車の利用効率を最大化するための配車処理装置に関する。
現在、自動車を利用できない高齢者等の移動は、バス、電車等の公共交通機関が担っているが、人口密度の低い地方においては、公共交通機関の本数が少なく、また、利用者の自宅から駅やバス停までの距離が遠いといった理由から、公共交通機関を利用しづらく利用から遠ざかってしまうおそれがある。このような問題を解決するためには、自宅から駅やバス停などの乗継箇所までタクシーなどの旅客自動車を用いることが有効である。しかし、タクシーなどの旅客自動車の利用は不定期であり、路上を流していて顧客が見付かる確率は都市部よりも低いことから、地方における旅客自動車のドライバーの収入は都市部に比べて非常に少なく、収入と勤務体系両面からの労働環境改善が喫緊の課題となっている。すなわち、人口密度の低い地方において高齢者等の利用者が旅客自動車を使いやすくするためには、利用方法の工夫とドライバーの収益性の改善が不可欠である。
旅客自動車の利用者の利便性の向上のための方法として、例えば、相乗りを行うことが考えられる。例えば、特許文献1に記載の通り、利用者の使用する情報端末である利用者端末からの旅客自動車の利用の予約である利用予約を、該利用者の希望する乗車位置及び降車位置の情報と共にネットワークを介して受け付ける乗車予約受付手段と、前記乗車予約受付手段によって利用予約を受け付けた利用者の希望する乗車位置及び降車位置の情報を少なくとも利用することによって、互いに相乗り可能な複数の利用者を判別する相乗り判別手段と、前記相乗り識別手段によって判別された互いに相乗り可能な複数の利用者に対して旅客自動車を手配する指示を生成する配車指示生成手段と、を備えた配車処理システムが公知になっている。
特開2018−200555号公報
特許文献1に開示された方法によれば、利用者同士が直接交渉する必要がないため、旅客自動車に相乗り乗車することが現実的に可能になるが、相乗り乗車を認める相乗り営業をそのまま採用してしまうと、稼働率の低い時間帯の稼働率をさらに低下させて売上の悪化を招く恐れがあるという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、単位時間当たりの旅客自動車の利用効率を最大化するための配車処理装置を提供することを課題とする。
本発明に係る配車処理装置は、所定の利用時間帯に対する複数の利用者からの仮予約の中から最大効率となる旅客自動車の経路を決定して配車の手配を行う配車処理装置であって、所定の利用時間帯ごとに複数の利用者から仮予約を受け付けた際に得られた利用者の乗車位置、目的地の情報を少なくとも含む仮予約情報を取得する仮予約情報取得部と、仮予約に関する補足情報を取得する補足情報取得部と、前記仮予約情報と前記補足情報とに基づいて、各利用者の目的地到達までの所要時間を予測する所要時間予測部と、当該利用時間帯の中で最も多くの利用者の要望を叶えられる最適経路を決定する最適経路決定部と、決定した最適経路によって配車される利用者の仮予約を本予約として受け付けた旨の通知を行い、他の利用者に対して予約を受付けられなかった旨の通知を行う予約可否通知部とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る配車処理装置は、前記仮予約情報は、利用者の乗車位置、目的地の情報のほか、乗継の有無、乗車希望時間、降車希望時間、最大乗車時間、相乗り可否のうち少なくとも1以上の情報を含み、前記補足情報は、日付、曜日、天候、気温、積雪の有無、リンク、地区のうち少なくとも1以上の情報を含み、前記所要時間予測部は、過去の類似した状況における所要時間の履歴情報に基づいて、前記仮予約情報及び前記補足情報を用いて所要時間を予測することを特徴とする。
また、本発明に係る配車処理装置は、前記所要時間予測部は、過去における移動経路及び当該移動経路の移動の所要時間の履歴情報を少なくとも用いて予め学習を行った学習済モデルに基づいて、前記仮予約情報及び前記補足情報を用いて所要時間を予測することを特徴とする。
また、本発明に係る配車処理装置は、過去の類似した状況における履歴情報に基づいて、利用者に関する前記仮予約情報と前記補足情報を用いて当該利用者の利用目的の場合の推奨時間帯を含む推奨情報を出力する推奨情報出力部を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る配車処理装置は、前記推奨情報出力部は、過去における利用時間帯ごとの利用目的に関する履歴情報を少なくとも用いて予め学習を行った学習済モデルに基づいて、前記仮予約情報及び前記補足情報を用いて推奨情報を出力することを特徴とする。
また、本発明に係る配車処理装置は、前記推奨情報出力部は、過去の類似した状況における履歴情報に基づいて、利用者に関する前記仮予約情報と前記補足情報を用いて当該利用時間帯における当該利用者の利用目的の場合の予約成立可能性を予測し、予約成立可能性が予め定めた所定値よりも低い場合に前記推奨情報を出力することを特徴とする。
本発明によれば、予め設定した所定の利用時間帯の中で最も多くの利用者の要望を叶えられる最大効率となる最適経路を決定することが可能となる。過去の類似した状況における履歴情報に基づいて、利用者に関する前記仮予約情報と前記補足情報を用いて当該利用者の利用目的の場合の推奨時間帯を含む推奨情報を出力することができるので、運用を重ねるうちに時間帯ごとの利用可能性の高い利用目的が履歴情報として蓄積されて、利用者に精度の高い推奨情報を提供することが可能となる。
本発明に係る配車処理装置10を含む配車処理システム100の構成の一例を表したブロック図である。 本発明に係る配車処理装置10の構成の一例を表したブロック図である。 本発明に係る配車処理装置10によって最適経路を決定する前段階の仮予約状況の一例を表した説明図である。 本発明に係る配車処理装置10における最適経路決定処理の流れの一例を表したフローチャート図である。 本発明に係る配車処理装置10における推奨情報出力処理の流れの一例を表したフローチャート図である。 本発明に係る配車処理装置10の所要時間予測部12において用いられる学習済モデルの構成を表した概念図である。 本発明に係る配車処理装置10の推奨情報出力部17において用いられる学習済モデルの構成を表した概念図である。
[実施の形態]
以下、図面を参照しながら、第1の実施の形態に係る自動材料選択装置の例について説明する。図1は、本発明に係る配車処理装置10を含む配車処理システム100の構成の一例を表したブロック図である。本例では、配車処理装置10をサーバ装置で構成し、配車処理装置10に対して、利用者の所持するユーザ端末201〜20n(以下、単にユーザ端末20と表現する場合を含む)や、電話オペレータ入力用端末30が通信ネットワーク40を介して接続可能に構成されている。
なお、配車処理装置10は、専用マシンとして設計した装置であってもよいが、一般的なコンピュータやサーバ装置によって実現可能なものであるものとする。すなわち、自動材料選択装置10は、一般的なコンピュータやサーバ装置が通常備えているであろうCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)と、GPU(Graphics Processing Unit:画像処理装置)と、メモリと、ハードディスクドライブ、SSD等のストレージと、通信ネットワークと接続するための通信装置とを備えており、これらがバスを介して接続されているものとする。自動材料選択装置10の各部における処理は、これらの各部における処理を実行するためのプログラムをメモリから読み込んで制御部(制御回路、Processing circuit、Processing circuitry)として機能するCPUやGPUにおいて実行することで実現する。言い換えると、当該プログラムの実行により、プロセッサ(処理回路)が、各装置の各処理を実行できるように構成される。
図2は、本発明に係る配車処理装置10の構成の一例を表したブロック図である。図2に示すように、配車処理装置10は、仮予約情報取得部11と、仮予約情報管理部12と、補足情報取得部13と、所要時間予測部14と、最適経路決定部15と、予約可否通知部16と、推奨情報出力部17と、記憶部18とを備えている。
仮予約情報取得部11は、所定の利用時間帯ごとに複数の利用者から仮予約を受け付けた際に得られた利用者の乗車位置、目的地の情報を少なくとも含む仮予約情報を取得する機能を有する。ここで、所定の利用時間帯とは、仮予約を受け付ける単位となる時間のことをいう。例えば、1時間単位で区切って仮予約を受け付けるという方法が考えられる。また、本例において仮予約とは、利用者の希望を取得するための仮の状態のことをいい、正式な予約の状態となった時点で配車が確定するという定義で進める。仮予約を何時まで受け付けるかは適宜設定可能であるが、例えば、実際の利用時間帯の12時間前まで、6時間前まで、1時間前までなど、締め切り時間を様々に設定可能である。仮予約は、利用者が所持するユーザ端末201〜20nのそれぞれからメール、アプリケーションの専用フォームなどによって必要事項を記入して送信することで実行する方法であってもよいし、配車処理システム100の管理者側が用意した電話オペレータに対して利用者が口頭で伝えることで実行する方法であってもよい。電話オペレータは、利用者から口頭で伝えられた情報を電話オペレータ入力用端末30で入力して配車処理装置10に対して送信することで、この仮予約情報取得部11で取得される。
仮予約情報としては、利用者の乗車位置、目的地の情報のほか、例えば、乗継の有無、乗車希望時間、降車希望時間、最大乗車時間、相乗り可否などの情報が該当する。ここで、乗継の有無とは、電車やバスへの乗継ぎを予定していて乗車時間が定まっている場合には、その時間も併せて取得するものとする。また、最大乗車時間とは、利用者が乗車を許容できる最大限の時間を表すものである。この最大乗車時間は、特に相乗り可否の情報と併せた場合に必要となる情報である。相乗りを許容すると他の利用者をピックアップするために最短経路からは遠回りとなる経路を移動することになるため、必然的に乗車時間は長くなることになる。よって、相乗りは許容するが最大どの程度までなら乗車時間が延びてもよいかを予め利用者に申告してもらうために最大乗車時間の情報が用いられる。
仮予約情報管理部12は、仮予約情報取得部11で取得した複数の利用者からの仮予約情報を記憶させて管理する機能を有する。各利用者に対しては、最終的に予約が成立したか否かを通知する必要があるため、利用者の連絡先の情報と関連付けて仮予約情報を記憶させて管理する。なお、利用者の情報に関しては、例えば、旅客自動車の配車サービスを毎月定額で無制限に利用可能とする配車定額サービスを実現するような場合には、予め利用者登録を行う必要がある。利用者登録を行う場合には、各利用者に対してユーザIDを設定しておき、利用者の個人情報や連絡先情報などをユーザIDに関連付けて登録しておくことで、仮予約時の情報入力を簡略化することが可能となるため好ましい。
補足情報取得部13は、仮予約に関する補足情報を取得する機能を有する。ここで、補足情報とは、利用者個人の情報ではないが配車処理を行う上で必要な情報のことをいう。補足情報としては、例えば、日付(季節)、曜日、天候、気温、積雪の有無、リンク、地区、イベントなどが挙げられる。これらの補足情報の内容に応じて所要時間や最適経路が変化する可能性があるからである。
ここで、リンクとは、道路の交差点(T字路を含む)から次の交差点までを結ぶ区間のことをいうものとして説明を行う。利用者が移動する経路は、複数のリンクの組み合わせで全て表現することが可能となる。利用者の希望する目的地までの最短経路を何れかの構成において決定する必要があり、例えば、後述する所要時間予測部14において所要時間を予測する前段階として、最短経路を決定して、その最短経路での所要時間を予測する。最短経路の決定方法は、既知の経路検索アルゴリズムなどの様々な既知の手法を採用可能であるため説明は省略する。
ここで、地区情報とは、地図情報のみでは認識されない特殊な事情をその地区特有の情報として登録するためのものである。例えば、あるリンクは道幅が狭くかつUターンするためのスペースが存在しないため、一度進入すると方向転換が難しいといった情報を登録しておくことで、所用時間の予測に役立てることが可能となる。
また、イベント情報とは、交通量の変化や利用者の利用理由となる可能性のあるイベントの情報のことをいう。例えば、地域のお祭りの日は平常時とは異なる利用目的がなされるとか交通量が多くなるため所要時間が長く必要になるといったことが想定されるし、毎月の年金支給日には銀行を目的地とした利用が多くなるといったことが想定される。イベント情報に基づく履歴情報を蓄積しておくことで、所用時間の予測に役立てることが可能となる。
所要時間予測部14は、仮予約情報と補足情報とに基づいて、各利用者の目的地到達までの所要時間を予測する機能を有する。各利用者をピックアップしてから目的地到達までの最短経路で移動する場合の所要時間を予測する。先ず、既知の経路検索アルゴリズムなどを用いて最短経路を決定し、決定した最短経路を構成する各リンクにおける所要時間を予測し、目的地到達までの所要時間を予測する。なお、リンクごとに所要時間を計算した上で合計するか、経路全体に対して直接所要時間を予測するかについては、予測が行えるのであれば何れの方法であってもよい。所要時間の予測は、過去の類似した状況における所要時間の履歴情報に基づいて、仮予約情報及び補足情報を用いて所要時間を予測する。例えば、天候、日付、時間帯が同じ条件の場合の所要時間の実測値を蓄積して履歴情報として記憶させておくことで、所用時間の予測に利用する。
また、所用時間の予測は、過去における移動経路及び当該移動経路の移動の所要時間の履歴情報を少なくとも用いて予め学習を行った学習済モデルに基づいて行うようにしてもよい。所用時間の実測値を蓄積した履歴情報に基づいて予めニューラルネットワークの学習を行うことで、同様の条件における所要時間の予測を精度良く行うことが可能となる。この際、様々な補足情報もパラメータとして入力して学習を行うことで、補足情報に基づく所要時間の変化についても学習させることが可能となる。
最適経路決定部15は、利用時間帯の中で最も多くの利用者の要望を叶えられる最適経路を決定する機能を有する。すなわち、単位時間当たりの旅客自動車の利用効率を最大化する経路を決定する。利用時間帯の中で複数の利用者を希望目的地に効率よく到達させるための組み合わせを決定できるようにアルゴリズムを設定する。一例としては、仮予約の締め切り時間までに受け付けた複数の仮予約について、仮予約情報、補足情報等を用いて最適化問題として解くことで、採用する組み合わせ及び順序を決定する。このとき、複数の仮予約のうち、電車やバスへの乗継を希望する利用者の仮予約が優先されるようにしてもよい。また、目的地とは反対方向に向かう乗車が極力少なくなる組み合わせが優先されるようにしてもよい。
なお、最適経路決定部15において最適経路を決定するにあたり、それぞれの利用者の目的地までの所要時間については事前に予測してあるが、相乗りする場合の移動経路や一人の利用者を目的地まで運んだ後に次の利用者を迎えに行くまでの移動経路においても所要時間を予測する必要があるので、その都度、所要時間予測部14において、追加で予測が必要となったリンクについての所要時間を予測して、組み合わせ全体での所要時間を正確に予測するようする。
予約可否通知部16は、決定した最適経路によって配車される利用者の仮予約を本予約として受け付けた旨の通知を行い、他の利用者に対して予約を受付けられなかった旨の通知を行う機能を有する。通知は、例えば、利用者のユーザ端末20に対してメール等によって通知する。利用者が電話によって仮予約をしていた場合には、配車処理システム100の管理者側が用意した電話オペレータに対して利用者への通知を行うように指示を送信する。
推奨情報出力部17は、過去の類似した状況における履歴情報に基づいて、利用者に関する仮予約情報と補足情報を用いて当該利用者の利用目的の場合の推奨時間帯を含む推奨情報を出力する機能を有する。本例における最適経路決定のアルゴリズムによれば、一人だけ目的地が異なることで移動方向が全く異なる場合などのように利用時間帯における少数派は予約成立がなされにくいことになる。そのようなある利用時間帯における少数派も他の利用時間帯においては多数派となる可能性があるため、そのような多数派となる可能性の高い利用時間帯を推奨情報として利用者に提示することができれば、利用者にとっても有益な情報となり得る。そこで、利用時間帯ごとの利用目的の履歴情報を蓄積して記憶させるようにし、履歴情報に基づいて利用者の要望に基づく仮予約が予約成立の可能性が高い推奨利用時間帯の情報を含む推奨情報を出力する。
また、推奨情報出力部17における推奨情報の出力は、過去における利用時間帯ごとの利用目的に関する履歴情報を少なくとも用いて予め学習を行った学習済モデルに基づいて、仮予約情報及び補足情報を用いて推奨情報を出力する構成であってもよい。
また、推奨情報出力部17において推奨情報を出力できるということは、その利用時間帯についての予約成立可能性を予測することができるということでもある。そこで、推奨情報出力部17において、利用者に関する仮予約情報と補足情報を用いて当該利用時間帯における当該利用者の利用目的の場合の予約成立可能性を予測し、予約成立可能性が予め定めた所定値よりも低い場合に推奨情報を出力する構成としてもよい。
なお、推奨情報出力部17における推奨情報の出力は、予約可否通知部16において予約が不成立であった利用者に通知を行う際に出力する構成であってもよいが、より好ましくは、利用者から仮予約情報を取得したタイミングにおいて当該仮予約情報を用いて推奨情報出力部17において予約成立可能性を予測し、予約成立可能性が予め定めた所定値よりも低い場合には、推奨情報を当該利用者に対して送信して仮予約する利用時間帯の変更を促した方が、利用者にとっても予め可能性の高い利用時間帯を知ることができるというメリットがある。
記憶部18は、配車処理装置10における各部の処理に必要な情報を記憶し、また、各部の処理で生じた各種の情報を記憶する機能を有する。
図3は、本発明に係る配車処理装置10によって最適経路を決定する前段階の仮予約状況の一例を表した説明図である。この図3は、複数の利用者の乗車位置をそれぞれ地図上に表すとともに、各利用者の仮予約情報の一例を表している。A〜Eは利用者であり、目的地として、[1]鉄道の駅、[2]路線バスのバス亭、[3]スーパーマーケットが挙がっている。この図3は、午前9時〜午前10時の1時間を利用時間帯として配車を受付けた状況であり、A〜Eの5人がそれぞれ仮予約をしている。このような状況で、例えば、乗継がある人を優先することとしている場合には、利用者Eは優先度が下がる。残りの4人のうち、利用者Dは一人だけ目的地が[2]バス亭であり、Dを組み込むと他の利用者とは逆方向に移動することになるため、優先度が下がる。残りの3人は、目的地が[1]駅で共通しているため、全員をピックアップする経路にて乗継時刻の所定時間前、例えば、10分前までに[1]駅に到着することができるかを判定する。判定の際には、それぞれの利用者の乗車希望時間、降車希望時間、相乗りの可否、最大乗車時間等の情報も利用する。結果として、図3に示す例では、利用者A、利用者B、利用者Cを順次ピックアップしてから最終的に[1]駅に向かう経路とすることで、例えば、所用時間が35分と予測され、それぞれの利用者の最大乗車時間の条件も満たすと判定されるとすると、当該経路を最適経路として決定する。利用者Dや利用者Eに対しては、他の利用時間帯を奨める推奨情報を提示して仮予約変更を促すようにしてもよい。
次に、配車処理装置10における最適経路決定処理の流れについて説明する。図4は、本発明に係る配車処理装置10における最適経路決定処理の流れの一例を表したフローチャート図である。図4に示すように、最適経路決定処理は、配車処理装置10において仮予約情報を取得することによって開始される(ステップS101)。続けて、配車処理装置10は、仮予約情報についての補足情報を取得する(ステップS102)。次に、配車処理装置10は、各仮予約案件についての所要時間を予測する(ステップS103)。そして、配車処理装置10は、複数の仮予約のうちから利用時間帯の中で旅客自動車の利用効率を最大化する最適経路を決定する(ステップS104)。最後に、配車処理装置10は、最適経路に採用されたか否かに基づいて、仮予約をした利用者に対して予約可否の通知を行って(ステップS105)、最適経路決定処理を終了する。
次に、配車処理装置10における推奨情報出力処理の流れについて説明する。図5は、本発明に係る配車処理装置10における推奨情報出力処理の流れの一例を表したフローチャート図である。図5に示すように、推奨情報出力処理は、配車処理装置10においてユーザの希望条件(仮予約情報)を取得することによって開始される(ステップS201)。続けて、配車処理装置10は、利用時間帯における仮予約情報についての予約成立可能性を予測する(ステップS202)。そして、配車処理装置10は、予約成立可能性が高いか否かを判定する(ステップS203)。予約成立可能性が高いと判定した場合(S203−Y)、配車処理装置10は、利用者の希望条件のまま仮予約を受け付けて(ステップS204)、処理を終了する。予約成立可能性が低いと判定した場合(S203−N)、配車処理装置10は、ユーザの利用目的の場合の推奨時間帯を含む推奨情報を予測する(ステップS205)。最後に、配車処理装置10は、利用者に対して推奨情報を通知して(ステップS206)、処理を終了する。
図6は、本発明に係る配車処理装置10の所要時間予測部12において用いられる学習済モデルの構成を表した概念図である。図6は、仮予約情報とこれに関連する補足情報とをニューラルネットワークの入力層に入力すると、仮予約情報で特定される移動経路の移動に要する所要時間の予測値を出力するように学習が行われた所要時間予測用学習済モデルを表している。
図7は、本発明に係る配車処理装置10の推奨情報出力部17において用いられる学習済モデルの構成を表した概念図である。図7は、仮予約情報とこれに関連する補足情報とをニューラルネットワークの入力層に入力すると、その利用時間帯における予約成立可能性と推奨情報とを出力するように学習が行われた推奨情報出力用学習済モデルを表している。
以上のように、本発明に係る配車処理装置10によれば、所定の利用時間帯ごとに複数の利用者から仮予約を受け付けた際に得られた利用者の乗車位置、目的地の情報を少なくとも含む仮予約情報を取得し、仮予約に関する補足情報を取得し、仮予約情報と補足情報とに基づいて、各利用者の目的地到達までの所要時間を予測し、当該利用時間帯の中で最も多くの利用者の要望を叶えられる最適経路を決定し、決定した最適経路によって配車される利用者の仮予約を本予約として受け付けた旨の通知を行い、他の利用者に対して予約を受付けられなかった旨の通知を行うようにしたので、予め設定した所定の利用時間帯の中で最も多くの利用者の要望を叶えられる最大効率となる最適経路を決定することが可能となる。
また、利用時間帯において他の利用者との兼ね合いで予約できない可能性の高い利用者に対しては、当該利用者の利用目的の場合の推奨時間帯の情報などを知らせて仮予約の変更を促すことが可能となる。
本例の配車処理システム100を用いたサービスとして、例えば、旅客自動車の配車サービスを毎月定額で無制限に利用可能とする配車定額サービスを実現すると、利用者は定額であることから頻繁に利用しようという動機が生まれ、旅客自動車のドライバーにとっては定額利用者が増えれば毎月の安定的な収入を確保できるため、利用者とドライバーの双方にとってメリットがある。
100 配車処理システム
10 配車処理装置
11 設定条件取得部
12 投入材料決定部
13 化学成分実測値取得部
14 条件充足判定部
15 追加材料決定部
16 記憶部
17 記憶部
18 記憶部
20、201〜20n ユーザ端末
30 電話オペレータ入力用端末
40 通信ネットワーク

Claims (6)

  1. 所定の利用時間帯に対する複数の利用者からの仮予約の中から最大効率となる旅客自動車の経路を決定して配車の手配を行う配車処理装置であって、
    所定の利用時間帯ごとに複数の利用者から仮予約を受け付けた際に得られた利用者の乗車位置、目的地の情報を少なくとも含む仮予約情報を取得する仮予約情報取得部と、
    仮予約に関する補足情報を取得する補足情報取得部と、
    前記仮予約情報と前記補足情報とに基づいて、各利用者の目的地到達までの所要時間を予測する所要時間予測部と、
    当該利用時間帯の中で最も多くの利用者の要望を叶えられる最適経路を決定する最適経路決定部と、
    決定した最適経路によって配車される利用者の仮予約を本予約として受け付けた旨の通知を行い、他の利用者に対して予約を受付けられなかった旨の通知を行う予約可否通知部と
    を備える配車処理装置。
  2. 前記仮予約情報は、利用者の乗車位置、目的地の情報のほか、乗継の有無、乗車希望時間、降車希望時間、最大乗車時間、相乗り可否のうち少なくとも1以上の情報を含み、
    前記補足情報は、日付、曜日、天候、気温、積雪の有無、リンク、地区、イベントのうち少なくとも1以上の情報を含み、
    前記所要時間予測部は、過去の類似した状況における所要時間の履歴情報に基づいて、前記仮予約情報及び前記補足情報を用いて所要時間を予測する
    請求項1記載の配車処理装置。
  3. 前記所要時間予測部は、過去における移動経路及び当該移動経路の移動の所要時間の履歴情報を少なくとも用いて予め学習を行った学習済モデルに基づいて、前記仮予約情報及び前記補足情報を用いて所要時間を予測する
    請求項1又は請求項2に記載の配車処理装置。
  4. 過去の類似した状況における履歴情報に基づいて、利用者に関する前記仮予約情報と前記補足情報を用いて当該利用者の利用目的の場合の推奨時間帯を含む推奨情報を出力する推奨情報出力部を備える
    請求項1から請求項3の何れかに記載の配車処理装置。
  5. 前記推奨情報出力部は、過去における利用時間帯ごとの利用目的に関する履歴情報を少なくとも用いて予め学習を行った学習済モデルに基づいて、前記仮予約情報及び前記補足情報を用いて推奨情報を出力する
    請求項4に記載の配車処理装置。
  6. 前記推奨情報出力部は、過去の類似した状況における履歴情報に基づいて、利用者に関する前記仮予約情報と前記補足情報を用いて当該利用時間帯における当該利用者の利用目的の場合の予約成立可能性を予測し、予約成立可能性が予め定めた所定値よりも低い場合に前記推奨情報を出力する
    請求項4又は請求項5に記載の配車処理装置。
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