JP2021012307A - 調光部材、調光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】透過率のダイナミックレンジを広くでき、かつ、透過率変化の応答速度の速い調光部材、調光装置を提供する。【解決手段】調光装置1は、紫外光を受光すると透過率が低下し、可視光を受光すると透過率が上昇するフォトクロミック層11と、フォトクロミック層11の第1面側に配置され、紫外光の少なくとも一部の透過を遮蔽する第1遮蔽層12と、フォトクロミック層11の第2面側に配置され、紫外光の少なくとも一部の透過を遮蔽する第2遮蔽層13と、第1遮蔽層12と第2遮蔽層13との間に配置され、端部10a、10bから入射する光を導光して少なくとも一部の光をフォトクロミック層11側へ出射する導光層14と、導光層14の端部10aへ紫外光を照射する紫外光光源20と、導光層14の端部10bへ可視光を照射する可視光光源30とを備える。【選択図】図2

Description

本開示の実施形態は、光の透過率を変更することができる調光部材、調光装置に関するものである。
従来から、液晶を用いて光の透過率変化させる調光部材が知られている。
しかし、液晶を用いる調光部材は、透過率変化の応答速度は速いが、透過率の最大値と最小値との差(以下、透過率のダイナミックレンジとも呼ぶ)が狭く、より広いダイナミックレンジとすることが要望されている。
また、フォトクロミック材料を用いる調光部材も従来から知られている(例えば、特許文献1)。フォトクロミック材料を用いる調光部材は、透過率のダイナミックレンジを広くすることができる。
しかし、フォトクロミック材料を用いる調光部材は、外部からの光を受光することにより透過率の変化が生じることから、環境光によって透過率の変化を行わせることとなり、必要に応じて透過率を変化させることができず、実質的に応答速度が遅かった。
特開平6−227845号公報
本開示の実施形態の課題は、透過率のダイナミックレンジを広くでき、かつ、透過率変化の応答速度の速い調光部材、調光装置を提供することである。
本開示の実施形態は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本開示の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の開示の実施形態は、紫外光を受光すると透過率が低下し、可視光を受光すると透過率が上昇するフォトクロミック層(11、18)と、前記フォトクロミック層(11、18)の第1面側に配置され、紫外光の少なくとも一部の透過を遮蔽する第1遮蔽層(12)と、前記フォトクロミック層(11、18)の第2面側に配置され、紫外光の少なくとも一部の透過を遮蔽する第2遮蔽層(13)と、前記第1遮蔽層(12)と前記第2遮蔽層(13)との間に配置され、端部から入射する光を導光して少なくとも一部の光を前記フォトクロミック層(11、18)側へ出射する導光層(14、14B)と、前記導光層(14、14B)の端部(10a)へ紫外光を照射する紫外光光源(20)と、前記導光層(14、14B)の端部(10b)へ可視光を照射する可視光光源(30)と、を備える調光装置(1、1B)である。
第2の開示の実施形態は、第1の開示の実施形態に記載の調光装置(1、1B)において、前記導光層(14、14B)は、高屈折率層(15、15B)と、前記高屈折率層(15、15B)の第1面側に配置され、前記高屈折率層(15、15B)よりも屈折率の低い第1低屈折率層(16)と、前記高屈折率層(15、15B)の第2面側に配置され、前記高屈折率層(15、15B)よりも屈折率の低い第2低屈折率層(17)と、を備える、調光装置(1、1B)である。
第3の開示の実施形態は、第1の開示の実施形態又は第2の開示の実施形態に記載の調光装置(1、1B)において、前記導光層(14、14B)は、導光する光の一部の進む向きを変える進路変更部(15a、15Ba)を備える、調光装置(1、1B)である。
第4の開示の実施形態は、第1の開示の実施形態から第3の開示の実施形態までのいずれかに記載の調光装置(1B)において、前記フォトクロミック層(11、18)は、前記導光層(14B)の両側に配置されている、調光装置(1B)である。
本開示の実施形態によれば、透過率のダイナミックレンジを広くでき、かつ、透過率変化の応答速度の速い調光部材、調光装置を提供することができる。
本開示の実施形態による調光部材10を備える調光装置1の第1実施形態を示す図である。 図1中の矢印A−Aの位置で調光部材10を切断した断面図である。 第1実施形態の調光装置1において紫外光光源20を発光させた状態を説明する図である。 第1実施形態の調光装置1において可視光光源30を発光させた状態を説明する図である。 第2実施形態の調光装置1Bを図2と同様な断面で示した図である。 第2実施形態の調光装置1Bにおいて紫外光光源20を発光させた状態を説明する図である。 第2実施形態の調光装置1Bにおいて可視光光源30を発光させた状態を説明する図である。
以下、本開示の実施形態を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本開示の実施形態による調光部材10を備える調光装置1の第1実施形態を示す図である。
図2は、図1中の矢印A−Aの位置で調光部材10を切断した断面図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張、又は、簡略化している。
本明細書中において、記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中において、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
本明細書中において、シート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。なお、板面、フィルム面についても同様である。
調光装置1は、調光部材10と、紫外光光源20と、可視光光源30とを備えている。調光装置1は、例えば、建築物の窓、乗物の窓、透過型スクリーンの背面等に取り付けられ、光の透過率を変更する調光作用を有している。
調光部材10は、フォトクロミック層11と、第1遮蔽層12と、第2遮蔽層13と、導光層14とを備えた板状、シート状、又は、フィルム状の光学部材であって、シート面に垂直な方向から見た形状(平面視の形状)が、四角形に構成されている。なお、本実施形態では、調光部材10を平面視の形状が四角形としたが、紫外光光源20及び可視光光源30を配置する端部から光を入射可能であれば、平面視の形状は、どのような形状としてもよい。
なお、本実施形態の調光部材10は、使用形態において特に表裏の区別を行う必要はないが、対称な構成ではないので、以下の説明では、図1に示す側、すなわち、図2中の左側を第1面側と呼び、右側を第2面側と呼ぶものとするが、これらの向きは適宜変更してもよい。
フォトクロミック層11は、紫外光を受光すると透過率が低下し、可視光を受光すると透過率が上昇する光応答性を備えた層である。本実施形態のフォトクロミック層11は、通常は可視光の透過率が高く可視光に対して略透明であり、紫外光を受光することにより変色して可視光の透過率が低下した状態となる。また、紫外光を受光して透過率が低下した状態のフォトクロミック層11は、可視光を受光すると、透過率が上昇して透明な状態に戻る。
本実施形態では、フォトクロミック層11には、特開2005−255538号公報に記載のフォトクロミック化合物を含有する樹脂組成物を用いているが、これらに限らず、従来公知のフォトクロミック材料を適宜利用することができる。
本実施形態のフォトクロミック層11は、紫外光により変色されていない状態の垂直に入射する可視光の最大透過率が500nm〜600nmで80%であり、紫外光によって最も濃く変色された状態の最小透過率が500nm〜600nmで20%である。
第1遮蔽層12は、フォトクロミック層11の第1面側に配置され、紫外光の透過を遮蔽する層である。より具体的には、第1遮蔽層12は、紫外線吸収層として構成してもよいし、紫外線反射層として構成してもよい。第1遮蔽層12は、遮断する紫外光以外の帯域の光は透過する(透過率が十分に高い)ので、可視光に対しては略透明である。本実施形態では、第1遮蔽層12は、調光部材10の第1面側の最表面に配置されている。
第2遮蔽層13は、フォトクロミック層11の第2面側に配置され、紫外光の透過を遮蔽する層である。より具体的には、第2遮蔽層13は、紫外線吸収層として構成してもよいし、紫外線反射層として構成してもよい。第2遮蔽層13は、遮断する紫外光以外の帯域の光は透過する(透過率が十分に高い)ので、可視光に対しては略透明である。本実施形態では、第2遮蔽層13は、調光部材10の第2面側の最表面に配置されている。
本実施形態では、第1遮蔽層12及び第2遮蔽層13は、同一の構成となっており、紫外線吸収層として構成されており、垂直に入射する280nm〜380nm紫外光の90%以上を遮蔽(吸収)する。より好ましくは、第1遮蔽層12及び第2遮蔽層13は、垂直に入射する280nm〜380nm紫外光の95%以上を遮蔽(吸収)するとよい。
第1遮蔽層12及び第2遮蔽層13によってフォトクロミック層11を挟んで構成されていることにより、調光部材10へ第1面側及び第2面側から到達する外来光に起因する紫外光は、その殆どが第1遮蔽層12及び第2遮蔽層13によって遮蔽され、フォトクロミック層11へは到達しない。よって、フォトクロミック層11は、外来光によっては透過率の変化を生じない。
導光層14は、第1遮蔽層12と第2遮蔽層13との間に配置され、調光部材10の端部から入射する光を導光して少なくとも一部の光をフォトクロミック層11側へ出射する。本実施形態では、導光層14は、フォトクロミック層11よりも第1面側に配置されている。
導光層14は、高屈折率層15と、第1低屈折率層16と、第2低屈折率層17とを有している。
高屈折率層15は、紫外光光源20からの紫外光、及び、可視光光源30からの可視光が導光される領域であり、第1低屈折率層16及び第2低屈折率層17の屈折率よりも屈折率が高い。また、高屈折率層15は、紫外光及び可視光の透過率が高い材料を用いて形成することが望ましい。
第1低屈折率層16は、高屈折率層15の第1面側に隣接して配置され、高屈折率層15よりも屈折率が低い。
第2低屈折率層17は、高屈折率層15の第2面側に隣接して配置され、高屈折率層15よりも屈折率が低い。
第1低屈折率層16及び第2低屈折率層17は、いずれも、紫外光及び可視光の透過率が高い材料を用いて形成することが望ましい。本実施形態では、第1低屈折率層16及び第2低屈折率層17は、同一の素材により構成されている。
導光層14は、上述したような構成、すなわち、高屈折率層15を第1低屈折率層16及び第2低屈折率層17によって挟み込む構成とすることにより、高屈折率層15と第1低屈折率層16との界面、及び、高屈折率層15と第2低屈折率層17との界面において、臨界角よりも大きな角度でこれらの界面に到達する紫外光光源20からの紫外光、及び、可視光光源30からの可視光が全反射される。これにより、紫外光導光方向(図1及び図2中の下から上に向かう方向)と、可視光導光方向(図1及び図2中の上から下に向かう方向)の双方向において、光が導光される。
また、導光層14は、導光する光の一部の進む向きを変える進路変更部15aを備えている。本実施形態の進路変更部15aは、高屈折率層15の第1面側に設けられた溝形状として構成されている。この進路変更部15aは、導光方向(紫外光導光方向及び可視光導光方向)に直交する方向、すなわち、図1中の左右方向に溝形状が同一形状を維持して延在している。また、進路変更部15aは、導光方向に沿って、複数が間隔を空けて配置されている。本実施形態の進路変更部15aは、図2に示す断面形状が矩形形状としたが、断面形状が三角形形状であってもよいし、半円形状や楕円形状の一部形状等、その形状は適宜変更してもよい。
また、進路変更部15aの溝形状の内部には、例えば、第1低屈折率層16を形成する樹脂が充填された構成としてもよいし、他の樹脂を充填してもよい。ただし、進路変更部15aの溝形状の内部を空隙としてしまうと、結露する等して進路変更部15aが視認されやすくなる恐れがあるので、何らかの樹脂により充填することが望ましい。
紫外光光源20は、調光部材10の端部10aに沿って配置されており、紫外光を発光し、端部10aへ紫外光を照射する。紫外光光源20から照射された紫外光は、端部10aから高屈折率層15内へ入射して、紫外光導光方向へ進む。本実施形態では、紫外光光源20は、点光源のLED(発光ダイオード)光源を複数配置した。
可視光光源30は、調光部材10の端部10bに沿って配置されており、可視光を発光し、端部10bへ可視光を照射する。可視光光源30照射された紫外光は、端部10bから高屈折率層15内へ入射して、可視光導光方向へ進む。本実施形態では、可視光光源30は、点光源のLED(発光ダイオード)光源を複数配置した。
端部10a及び端部10bについては、図示しないが、高屈折率層15の端部以外の端部、特に、フォトクロミック層11の端部については、光が直接入射しないように遮光膜や遮光部材等を配置することが望ましい。また、導光方向に沿った端部10c、10dについては、例えば、光を反射する光反射材料を配置して光を戻すようにしてもよいし、光を吸収する光吸収材料を配置してもよい。
図3は、第1実施形態の調光装置1において紫外光光源20を発光させた状態を説明する図である。なお、図3では、フォトクロミック層11が変色して透過率が低下した状態を、ドットを密に示すことによって表現している。
紫外光光源20が発光すると、紫外光が端部10aから入射して、図3中の実線で示した矢印のように進む。高屈折率層15内を進む紫外光は、先に説明したように、高屈折率層15と第1低屈折率層16との界面、及び、高屈折率層15と第2低屈折率層17との界面において、臨界角よりも大きな角度でこれらの界面に到達すると全反射される。これを繰り返すことにより、紫外光導光方向へと紫外光が導光される。また、進路変更部15aに到達した紫外光は、その進む方向が大きく変更される。ここで、進路変更部15aによって変更される紫外光の進む向きは様々であるが、一部の光は、高屈折率層15と第2低屈折率層17との界面に臨界角よりも小さい角度で入射する。この紫外光は、この界面を通過して導光層14から出射して、フォトクロミック層11へと到達して、フォトクロミック層11の透過率が低下する。
なお、紫外光光源20を発光させる時には、可視光光源30は、可視光を発光しないように不図示の制御部により制御される。
図4は、第1実施形態の調光装置1において可視光光源30を発光させた状態を説明する図である。なお、図4では、フォトクロミック層11の変色が戻り透過率が上昇した状態を、ドットを図3よりも粗に示すことによって表現している。
可視光光源30が発光すると、可視光が端部10bから入射して、図4中の一点鎖線で示した矢印のように進む。高屈折率層15内を進む可視光は、先に説明したように、高屈折率層15と第1低屈折率層16との界面、及び、高屈折率層15と第2低屈折率層17との界面において、臨界角よりも大きな角度でこれらの界面に到達すると全反射される。これを繰り返すことにより、可視光導光方向へと可視光が導光される。また、進路変更部15aに到達した可視光は、その進む方向が大きく変更される。ここで、進路変更部15aによって変更される可視光の進む向きは様々であるが、一部の光は、高屈折率層15と第2低屈折率層17との界面に臨界角よりも小さい角度で入射する。この可視光は、この界面を通過して導光層14から出射して、フォトクロミック層11へと到達して、フォトクロミック層11の透過率が上昇する。
可視光光源30を発光させる時には、紫外光光源20は、紫外光を発光しないように不図示の制御部により制御される。よって、可視光のみが調光部材10の内部から直接フォトクロミック層11へ照射されることとなる。外来光からの可視光によってもフォトクロミック層11の透過率上昇は行われるが、本実施形態では、可視光光源30を設けることにより、より積極的にフォトクロミック層11の透過率上昇を行うことができる。したがって、調光装置1が設けられている場所の環境光に左右されることなく、より確実に、かつ、より迅速にフォトクロミック層11の透過率上昇を行うことが可能であり、応答性を高めることができる。
上述したように進路変更部15aは、導光される光の進路を変更することによりフォトクロミック層11へ光を進める。よって、進路変更部15aへ光が当たる程度によってフォトクロミック層11へ向かう光の分布具合が変わる。フォトクロミック層11全体における透過率を均一にするためには、進路変更部15aの配置を適宜最適化することが望ましい。なお、導光層14は、エッジライト型の面光源として捉えることができるので、従来公知の面光源装置と同様な構成を進路変更部15aの具体的な構成として適宜利用することができる。
図3のように紫外光光源20が紫外光を発光すると、フォトクロミック層11の透過率が下がり、所謂調光作用を発揮することができる。フォトクロミック層11の透過率の低下は、紫外光光源20が紫外光を発光すると略同時に生じるので、透過率を低下させる場合の透過率変化の応答速度の速い調光部材10及び調光装置1となる。
また、図4のように可視光光源30が可視光を発光すると、フォトクロミック層11の透過率が上昇し、調光作用を解除することができる。フォトクロミック層11の透過率の上昇は、可視光光源30が可視光を発光すると略同時に生じるので、透過率を上昇させる場合の透過率変化の応答速度の速い調光部材10及び調光装置1となる。
また、上述したようにフォトクロミック層11は、最大透過率が80%であり、最小透過率が20%であるので、液晶等を用いる調光部材と比べて透過率のダイナミックレンジが高く、透過時と調光時(透過率の低下時)との差が大きく、利用価値の高い調光部材10及び調光装置1とすることができる。
また、調光部材10は、第1遮蔽層12及び第2遮蔽層13によってフォトクロミック層11を挟んで構成されている。よって、フォトクロミック層11は、外来光によって透過率の変化を生じない。また、紫外光が調光部材10から出射されてしまうことも防止できる。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態の調光装置1Bを図2と同様な断面で示した図である。
第2実施形態の調光装置1Bは、導光層14Bの高屈折率層15Bが第1実施形態の高屈折率層15と異なる点と、第2フォトクロミック層18をさらに備える点とが、第1実施形態の調光装置1と相違し、その他の部位は第1実施形態と同様な構成となっている。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態の高屈折率層15Bは、進路変更部15Baの形態が、第1実施形態の進路変更部15aと異なっている他は、第1実施形態の高屈折率層15と同様である。第2実施形態の進路変更部15Baは、高屈折率層15Bを構成する樹脂に混錬された光拡散材により構成されている。この光拡散材としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン系等の樹脂製の粒子や無機粒子等を用いることができ、無機系拡散材と有機系拡散材とを組み合わせて用いてもよい。拡散材は、略球形であり、その平均粒径が約1〜50μmであるものを使用することが好ましく、より使用に適した拡散材の平均粒径の範囲は、約5〜30μmである。
また、第2実施形態の調光部材10Bは、フォトクロミック層11に加えて、第2フォトクロミック層18をさらに備えている。第2フォトクロミック層18は、導光層14Bと第1遮蔽層12との間に配置されている。第2フォトクロミック層18は、フォトクロミック層11と同様な構成をしている。よって、第2実施形態の調光部材10Bは、導光層14Bの両面にフォトクロミック層が配置されている。
図6は、第2実施形態の調光装置1Bにおいて紫外光光源20を発光させた状態を説明する図である。なお、図6では、フォトクロミック層11及び第2フォトクロミック層18が変色して透過率が低下した状態を、ドットを密に示すことによって表現している。
第2実施形態の調光装置1Bにおいても、紫外光光源20が発光すると、紫外光が端部10aから入射して、図6中の矢印のように進む。高屈折率層15B内を進む紫外光は、第1実施形態と同様に、高屈折率層15Bと第1低屈折率層16との界面、及び、高屈折率層15Bと第2低屈折率層17との界面において、臨界角よりも大きな角度でこれらの界面に到達すると全反射される。これを繰り返すことにより、紫外光導光方向へと紫外光が導光される。また、進路変更部15Baに到達した紫外光は、その進む方向が大きく変更される。ここで、進路変更部15Baによって変更される紫外光の進む向きは様々であるが、一部の光は、高屈折率層15Bと第2低屈折率層17との界面、又は、高屈折率層15Bと第1低屈折率層16との界面に臨界角よりも小さい角度で入射する。この紫外光は、これらの界面を通過して導光層14Bから出射して、フォトクロミック層11及び第2フォトクロミック層18へと到達して、フォトクロミック層11及び第2フォトクロミック層18の透過率が低下する。
図7は、第2実施形態の調光装置1Bにおいて可視光光源30を発光させた状態を説明する図である。なお、図7では、フォトクロミック層11及び第2フォトクロミック層18の変色が戻り透過率が上昇した状態を、ドットを図6よりも粗に示すことによって表現している。
第2実施形態の調光装置1Bにおいても、可視光光源30が発光すると、可視光が端部10bから入射して、図7中の一点鎖線で示した矢印のように進む。高屈折率層15B内を進む可視光は、第1実施形態と同様に、高屈折率層15Bと第1低屈折率層16との界面、及び、高屈折率層15Bと第2低屈折率層17との界面において、臨界角よりも大きな角度でこれらの界面に到達すると全反射される。これを繰り返すことにより、可視光導光方向へと可視光が導光される。また、進路変更部15Baに到達した可視光は、その進む方向が大きく変更される。ここで、進路変更部15Baによって変更される可視光の進む向きは様々であるが、一部の光は、高屈折率層15Bと第2低屈折率層17との界面、又は、高屈折率層15Bと第1低屈折率層16との界面に臨界角よりも小さい角度で入射する。この可視光は、これらの界面を通過して導光層14Bから出射して、フォトクロミック層11及び第2フォトクロミック層18へと到達して、フォトクロミック層11及び第2フォトクロミック層18の透過率が上昇する。
第2実施形態の調光装置1Bによれば、進路変更部15Baを拡散材によって構成したので、調光部材10Bをより簡単に作製することができる。また、第2フォトクロミック層18を追加したので、第1面側及び第2面側のいずれの向きに向かう紫外光及び可視光であっても透過率の変化に利用することができ、紫外光及び可視光の利用効率を高くすることができ、さらに、調光部材10B全体での透過率をさらに低くすることが容易に実現可能である。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本開示の実施形態の範囲内である。
(1)各実施形態において、紫外光光源20は、端部10aに沿って複数配置しているが、紫外光光源は、1つであってもよいし、線状構成された長さの長い発光部を有する光源を用いてもよい。同様に、可視光光源30は、端部10bに沿って複数配置しているが、可視光光源は、1つであってもよいし、線状構成された長さの長い発光部を有する光源を用いてもよい。
また、同じ端部、例えば、端部10a側のみに、紫外光光源と可視光光源とを並べて配置してもよい。
さらに、また、本実施形態では、調光部材10の端部10a側のみに紫外光光源20を配置し、端部10b側のみに可視光光源30を配置する構成を例示したが、複数の端部に紫外光光源及び可視光光源を配置してもよい。
(2)第1実施形態において、進路変更部15aは、図1に示すように左右方向(導光方向に交差する方向)に同一断面形状で高屈折率層15の全体にわたって連続して延在している例を示したが、例えば、不連続で離散的に配置されていてもよい。
(3)第2実施形態において、進路変更部15Baとして拡散材を例示したが、その他の拡散成分を用いてもよい。拡散成分としては、例えば、金属化合物、気体を含有した多孔質物質、金属化合物を周囲に保持した樹脂ビーズ、白色微粒子、気泡等を用いてもよい。
(4)各実施形態において、調光部材10、10Bの層構成を例示したが、これらの層構成は適宜変更してもよい。例えば、第1実施形態において第2フォトクロミック層を追加してもよいし、第1実施形態の進路変更部15aと第2実施形態の進路変更部15Baとを組み合わせて設けてもよい。また、例えば、調光部材の剛性を高めるための支持板をさらに積層してもよいし、印刷層や各種光学機能層等、他の層を積層してもよい。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本開示の実施形態は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1、1B 調光装置
10、10B 調光部材
10a、10b、10c、10d 端部
11 フォトクロミック層
12 第1遮蔽層
13 第2遮蔽層
14、14B 導光層
15、15B 高屈折率層
15a、15Ba 進路変更部
16 第1低屈折率層
17 第2低屈折率層
18 第2フォトクロミック層
20 紫外光光源
30 可視光光源

Claims (4)

  1. 紫外光を受光すると透過率が低下し、可視光を受光すると透過率が上昇するフォトクロミック層と、
    前記フォトクロミック層の第1面側に配置され、紫外光の少なくとも一部の透過を遮蔽する第1遮蔽層と、
    前記フォトクロミック層の第2面側に配置され、紫外光の少なくとも一部の透過を遮蔽する第2遮蔽層と、
    前記第1遮蔽層と前記第2遮蔽層との間に配置され、端部から入射する光を導光して少なくとも一部の光を前記フォトクロミック層側へ出射する導光層と、
    前記導光層の端部へ紫外光を照射する紫外光光源と、
    前記導光層の端部へ可視光を照射する可視光光源と、
    を備える調光装置。
  2. 請求項1に記載の調光装置において、
    前記導光層は、
    高屈折率層と、
    前記高屈折率層の第1面側に配置され、前記高屈折率層よりも屈折率の低い第1低屈折率層と、
    前記高屈折率層の第2面側に配置され、前記高屈折率層よりも屈折率の低い第2低屈折率層と、
    を備える、
    調光装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の調光装置において、
    前記導光層は、導光する光の一部の進む向きを変える進路変更部を備える、
    調光装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の調光装置において、
    前記フォトクロミック層は、前記導光層の両側に配置されている、
    調光装置。
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