JP2021011703A - 圧送管構造 - Google Patents

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整 山本
健一 福永
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健一 福永
孝敏 越智
Takatoshi Ochi
孝敏 越智
聡 打越
Satoshi Uchikoshi
聡 打越
早人 景山
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早人 景山
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Abstract

【課題】ポンプ場から圧送される下水を流す圧送管の管内部を容易に点検できる圧送管構造を提供する。【解決手段】本発明は、ポンプ場から圧送される下水を流す圧送管10と、地上から圧送管10に通じるマンホール90とを備え、圧送管10の内部を点検可能な圧送管構造1であって、圧送管10は、圧送管10における経路を分岐するためにマンホール90の直下に配置される第一の分岐管20と、マンホール90を通じて第一の分岐管20におけるマンホール90側の開口部を開閉可能な第一のキャップ21と、を備える圧送管構造1に関する。【選択図】図8

Description

本発明は下水の圧送管構造に関する。
我が国では、下水道の流下方式は自然流下が原則であるものの、技術的な理由、施工上の制約、経済的な理由などにより、適宜、圧送方式が採用され、これにより早期の下水道整備に貢献してきた。しかしながら、圧送管路については、施設内部の状況を容易に把握することができないなどの事由により、結果として事後保全による対応とせざるを得なかったのが実情である。さらに、今後は標準耐用年数とされる50年を迎える施設の増加が想定されているにも関わらず、現段階ではその改築手法は必ずしも確立されているとは言えない。
本願発明者らは、間もなく耐用年数50年を迎える平塚市の圧送管路を題材として、「将来的に状態監視保全による維持管理ができるような施設に改築するためにはどうすべきか」をテーマに、その改築手法並びに必要となる設備等について意見を出し合った。
改築の対象として検討対象とした圧送管は、平塚市の東部ポンプ場(合流)(以下、東部系)と桜ヶ丘ポンプ場(汚水)(以下、桜ヶ丘系)からの各圧送管である。図1は、東部系の概略平面および縦断図を示す。図1(a)では、東部ポンプ場付近の調査用または点検施設の設置箇所として、No.0からNo.9を地図上に示している。No.0からNo.9は、図16の側点に対応している。No.1,2,4,5、8については、調査用施設の設置箇所となっている。No.0,3,6,7,9については、点検用施設の設置箇所となっている。図1(b)に示すように、東部ポンプ場からは、放流渠および東海道本線をアンダーパスで避けるように、内径900mmおよび内径600mmのダクタイル鋳鉄管による圧送管が2条、約523mにわたって敷設されている。図2は、桜ヶ丘系の概略平面および縦断図を示す。図2(a)では、桜ヶ丘ポンプ場付近を地図上に示している。
発明者らは、所属する組織を2班に分け、前提条件を提示した上で、大きく「改築手法」と「維持管理手法」について意見を出し合った。
意見を出し合うに当たり、自由闊達な意見を導出できるよう、検討に当たっての前提条件を整理した。図3は、東部系および桜ヶ丘系の条件および現状を整理した表を示す。また、その主な内容を以下に示す。図3には、排除方式、計画されている汚水量、ポンプ規格、ポンプ排出量、全揚程、圧送管の乗数および管径、圧送管の長さ(延長)、圧送管の経過年数、圧送管の管種類、および圧送管の設計流速を、ポンプ場ごとに整理して示している。
東部系においては、以下の通りである。
1)雨天時計画汚水量(Q=1.617m/秒)を2条あるうちのφ900mmのみで流下可能か確認したところ、流速を2.55m/秒とする必要がある。現実的でないほか、ポンプ自体が所定の吐出量を吐けないことが判明した。このため1条だけでの運用は不可(φ1100mmが必要)であった。
2)ポンプ運転は、現状と同様とする(晴天時はφ350mmポンプが稼働、雨天時はφ500mmポンプも併用)。
3)φ900mmとφ600mmはバルブで連結されており、現状は常時開放されて2条で送水しているが、切替えは可能であった。
4)改築手法検討に当たっては、補助制度の活用を前提とし、内圧対応が可能な管材(日本下水道協会規格(JSWAS))を使用する。
5)改築に当たっては、耐震性のほか、将来の維持管理性に配慮する(緊急時においても、直営で点検ができる施設への再構築を目指す)。
6)改築手法案の抽出に当たっては、施工性や経済性に捕らわれずに、あらゆる提案を歓迎する。
桜ヶ丘系については、1条しか布設されていない。よって、改築時にはもう1条を布設することが前提となる。
その他の前提条件は、東部系と同様とする。
本願に関連する技術文献として特許文献1を提示する。
特開2008−163622号公報
(改築手法の検討)
上記の要領にて導出された意見について、改築手法と維持管理手法の項目ごとに整理した表を図4に示す。図4では、多くの意見を、課題、改築方法、維持管理手法、その他に分類して整理して示している。改築方法については、線形、2条化、施工方法、管材、断面、水替え、周辺環境という項目を作成して、更に分類した。維持管理手法については、運用方法、点検孔、技術という項目を作成して、更に分類した。上述の意見を踏まえて、東部系並びに桜ヶ丘系の圧送管を実際に維持管理可能な(すなわち、状態監視が可能な)施設に改築する場合に必要となる施設・設備と、それに伴うコストがどの程度を増加するのかを試算した。
東部系圧送管に関する改築手法並びに改築手順を、図5、図6および図7に示す。東部系、桜ヶ丘系ともに、流下能力的に改築する際には必ずもう1条新設管を布設する必要があり、新設後の既設管の対応をどうするかがポイントとなる。
案を整理すると、以下の2案となる。
既設管と同一箇所に布設替するのを第一案とする。
また、既設管に対してパイプインパイプ工法(PIP工法)にて、新設管(現時点では1ランクのサイズダウンを想定。VP、FRP等による)を内挿するのを第二案とする。
最終的に同一管径の2条管となる第一案における派生案が、維持管理上の見地から現時点では有効と考えられる。
(圧送管路の維持管理を考慮した施設・設備について)
将来の維持管理を考慮した施設・設備とするため、図8〜11に示す4つの手法を創案した。Case1(図8を参照)およびCase2(図9を参照)は、維持管理時において必ず送水停止が必要なケース(2条管で運用するケース)であり、Case3(図10を参照)およびCase4(図11を参照)は送水しながら実施するケース(1条管で運用するケース)である。
Case1およびCase2の場合、すなわち2条管で運用する場合のコスト増加率は約20〜40%増と試算された。一方、1条管で運用する場合は、水替え可能となるよう仕切弁などを設置する必要がある。その分、さらに試算額が高額となった。運用上は2条管が望ましいほか、空気弁や排泥弁などに点検孔を設置するとよい、と考えられる。
実際には、平面線形を踏まえて、曲部ではCase1またはCase2、直線部ではCase3またはCase4を採用するなど、維持管理上の方針や現場の状況に応じて適宜点検孔を組合せて設置することが有効である。
(第一の発明)
本願における第一の発明は、Case1の構造を具現化したものである。第一の発明は、ポンプ場から圧送される下水を流す圧送管(10)と、地上から前記圧送管(10)に通じるマンホール(90)とを備え、前記圧送管(10)の内部を点検可能な圧送管構造(1)に係る。前記圧送管(10)は、前前記圧送管(10)における経路を分岐するために前記マンホール(90)の直下に配置される第一の分岐管(20)と、前記マンホール(90)を通じて前記第一の分岐管(20)におけるマンホール(90)側の開口部を開閉可能な第一のキャップ(21)と、を備える(図8を参照)。なお、分岐管は、「T形フランジ」若しくは「T形フランジ管」と称しても良い。
(作用)
Case1の構造によれば、マンホール(90)を介して第一のキャップ(21)を第一の分岐管(20)から外し、そこへカメラなどの点検機器を挿入することで、圧送管(10)の内部を点検することができる(図14を参照)。
(第二の発明)
本願における第二の発明は、上述の第一の発明をより限定したものであり、Case3の構造に具現化可能である。
すなわち、第二の発明は、前記第一の分岐管(20)の分岐経路の途中に接続され、前記第一の分岐管(20)を流れる下水を分岐方向に流水および止水するために開閉可能な第一の仕切弁(30)を、さらに備え、前記マンホール(90)の直下開口位置において、前記第一の分岐管(20)の位置から前記圧送管(10)を流れる下水の下流方向に、下水を流水および止水するために開閉可能な第二の仕切弁(31)と、前記圧送管(10)の経路を分岐する第二の分岐管(22)と、を順に備え、前記マンホール(90)を通じて前記第二の分岐管(22)の開口部を開閉可能な第二のキャップ(23)を備える圧送管構造(1b)に係る(図10を参照)。
(作用)
Case3の構造によれば、第二の仕切弁(31)を閉鎖し、第二のキャップ(23)を開けて、第二の分岐管(22)からカメラを挿入することで、圧送管10の内部を点検できる。また、第一のキャップ(21)を開け、第一の仕切弁(30)を開にすると、第一の分岐管(20)から上流側の水を排水できる。
(第三の発明)
本願における第三の発明は、上述の第一の発明をより限定したものであり、Case2の構造に具現化可能である。
すなわち、第三の発明は、前記圧送管(10)における前記マンホール(90)の直下において、前記第一の分岐管(20)の位置から前記圧送管(10)を流れる下水の下流方向に、下水を流水および止水するために開閉可能な第三の仕切弁(32)と、その第三の仕切弁(32)における下流側へ前記圧送管(10)の内部を調査する際に前記圧送管(10)から着脱可能な着脱管(60)と、を備える圧送管構造(1a)に係る(図9を参照)。なお、着脱管は、「フランジ短管」と称しても良い。
(作用)
第三の仕切弁(32)を閉にすることで、その下流方向への下水を止水することができる。この状態にて、第三の仕切弁(32)と、その下流を形成する圧送管(10)との間に位置している着脱管(60)を取り外すことで、圧送管(10)の内部に、前述した第一のキャップ(21)を外した程度では入らない調査機器(=テレビカメラなど)を挿入し、当該内部の調査を行うことができる。
(第四の発明)
本願における第四の発明は、上述の第三の発明をより限定したものであり、Case4の構造に具現化可能である。
すなわち、第四の発明は、前記第一の分岐管(20)と前記第三の仕切弁(32)との間において、前記圧送管(10)の経路を分岐する第三の分岐管(24)を、Case2の構造に加えてさらに備える圧送管構造(1c)に係る(図11を参照)。前記第三の分岐管(24)は、前記第三の分岐管(24)の開口部を開閉可能な第三のキャップ(25)と、前記第三の分岐管(24)の分岐経路の途中に接続され、前記第三の分岐管(24)を流れる下水を分岐方向に流水および止水するために開閉可能な第四の仕切弁(33)と、を備える。
(作用)
第三の仕切弁(32)を閉にすることで、その下流側への下水を止水することができる。この状態にて、第三の仕切弁(32)と、その下流を形成する圧送管(10)との間に位置している着脱管(60)を取り外すことで、圧送管(10)の内部に、前述した第一のキャップ(21)を外した程度では入らない調査機器(=テレビカメラなど)を挿入し、当該内部の調査を行うことができる。さらに、第三のキャップ(25)を開け、第四の仕切弁(33)を開にすると、第三の分岐管(24)から上流側の水を排水できる。この排水操作を行うことで、第一のキャップ(21)を開けて管内の点検を行うことができる。
本発明によれば、ポンプ場から圧送される下水を流す圧送管の管内部を容易に点検できる。
東部系の概略平面および縦断図を示す。 桜ヶ丘系の概略平面および縦断図を示す。 東部系および桜ヶ丘系の条件および現状を整理した表を示す。 導出された意見について改築手法と維持管理手法の項目ごとに整理した表を示す。 下水管の交換方法1を示す長手方向に垂直な断面図である。 下水管の交換方法2を示す長手方向に垂直な断面図である。 下水管の交換方法3を示す長手方向に垂直な断面図である。 Case1の主要部を示す図である。 Case2の主要部を示す図である。 Case3の主要部を示す図である。 Case4の主要部を示す図である。 点検のための設備について示す図である。 点検のための設備について示す長手方向に垂直な断面図である。 点検のための設備について示す断面図である。 ボックスカルバートを含む点検のための設備について示す長手方向に垂直な断面図である。 図1に示した10箇所の拠点に必要な設備を示す表である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図5〜7は、既設の下水管を、どのような手順で交換してゆくかを概念的に示す。
まず、図5は、2条の下水管で運用されている場所に対して、3条で運用できるようにする手順を示す。既存の下水管が内径900mmおよび内径600mmであるところに(図5(a)を参照)、これらを保持したまま内径1100mmの下水管を新設する(図5(b)を参照)。
新設した内径1100mmの下水管と、既設の下水管の一方(たとえば内径900mmの下水管)を用いて下水排水の運用を継続する。これにより、もう一方(たとえば内径600mmの下水管)を空にし、空にした下水管を新設の下水管(たとえば内径600mmの下水管)に交換する(図5(c)を参照)。その後、既設の下水管の残り(たとえば内径900mmの下水管)を空にし、空にしたその下水管を新設の下水管(たとえば内径900mmの下水管)に交換する。
こうして、新設の内径1100mm,内径900mmおよび内径600mmの下水管、すなわち3条にて、その後の下水排水の運用を継続できる(図5(d)を参照)。このような3条の運用であれば、少なくともいずれか1条を空にして点検あるいは調査を容易に行うことができる。
次に、図6は、2条の下水管で運用されている場所を、最終的に2条で運用できるようにする手順を示す。既存の下水管が内径900mmおよび内径600mmであるところに(図6(a)を参照)、これらを保持したまま内径1100mmの下水管を新設する(図6(b)を参照)。
新設した内径1100mmを用いて下水排水の運用を継続することで、既設の下水管(内径600mmと内径900mm)を空にして撤去することができる。次に、内径900mmの下水管を新設する(図6(c)を参照)。その後は、これら2条で運用する。
図6に示す交換手順は、以下のような発明として整理できる。
すなわち、当該発明は、前記の複数条の旧下水管における合計流量以上の流量を確保できる新下水管を敷設する新管敷設工程と、
新下水管へ下水を流す新管運用工程と、
旧下水管の内のひとつへの下水流入を停止させる旧管運用停止工程と、
前記の下水流入を停止させた前記の旧下水管を撤去する旧管撤去工程と
を備えた下水管の交換方法に係る。
次に、図7は、既に敷設された複数条の既設の下水管に内包可能な新たな下水管を用いる手順を示す。
既存の下水管(内径900mmおよび内径600mm)を保持したところに(図7(a)を参照)、平行して内径1100mmの下水管を新設する。内径1100mmの下水管は、内径900mmおよび600mmの両下水管を流れる下水流量に耐えるので、内径900mmおよび内径600mmの下水管を空にできる。ここまでは、図6を参照した手順と同様である。次に、空になった内径900mmの下水管に対し内径800mmの下水管を内包させ、内径600mmの下水管に対しては、内径500mmの下水管を内包させる(図7(b)を参照)。これらの工法はPIP工法である。
その後、新設した内径1100mmの下水管、内径800mmの内管を備えた下水管、および内径500mmの内管を備えた下水管の3条で運用する(図7(c)を参照)。
図7に示す交換手順は、以下のような発明として整理できる。
すなわち、当該発明は、新たな下水管を稼働させるまでの期間中に下水を流すための仮設管を敷設する仮設管敷設工程と、
旧下水管への下水流入を停止させるとともに仮設管へ下水を流す仮設管運用工程と、
下水流入を停止させた旧下水管に対して、その内径よりも細い外径の新下水管を旧下水管の内部へ敷設する細管敷設工程と、
その細管敷設工程にて敷設した新下水管へ下水を流入させる新下水管運用工程と、
を備えた下水管の交換方法に係る。
次に、図8〜16を用いて、新設した下水管の内部を点検または調査可能な構成について説明する。新設した新下水管は、点検および調査の内の少なくとも点検を可能とする設備を備えている。点検のみを可能とする設備は、「点検設備」という。点検と調査の両方を可能とする設備は、「点検調査設備」という。
圧送管における「点検」とは、具体的には、以下のようなことである。
すなわち、圧送管内における腐食するおそれのある空気弁近傍において硫化水素の発生によって腐食するおそれのある箇所を対象とし、管内へ点検機器を挿入できる専用の「点検設備」から専用の点検機器を挿入し、腐食の有無を把握することである。
また、圧送管における「調査」とは、具体的には、以下のようなことである。
すなわち、圧送管における全ての箇所を対象とし、管内へ調査機器を挿入できる専用の「点検調査設備」から調査機器(テレビカメラ)を挿入し、圧送管の全てで異状(腐食・破損・クラック・漏水・油脂付着など)の劣化度(ランク)を観察することである。
図8に示す圧送管構造1は、圧送管10として新設された下水管に対して、マンホールの直下へ第一の分岐管20(T形フランジ管20ともいう)と、そのT形フランジ管20のマンホール90側に着脱自在の第一のキャップ21と、を有する。第一のキャップ21を備える点検用空間側の端部の内径は、調査カメラ(一例として管内調査機器40)における撮影機能部41を内装可能な大きさに形成されている。
管内調査機器40をマンホール90から降下させ、T形フランジ管20の上端にある第一のキャップ21を外すことで、管内調査機器40における撮影機能部41を下水管(圧送管10)の内部へ挿入できる(図14(c)を参照)。このような要領にて、圧送管10の内部を容易に点検することができる。
図9に示す圧送管構造1aは、圧送管10の途中に、両端にフランジを備えることで圧送管10からの着脱を可能とした着脱管60を備える。これによって、圧送管10の内部を点検するのみならず、当該点検よりも詳細な調査までを行うことができる。このような点検調査設備は、先に図8にて示したT形フランジ管20およびその下流側へ仕切弁(第三の仕切弁)32を備えると共に、その仕切弁32の下流側に着脱管60を備える。
調査を必要とする場合、第三の仕切弁32を閉じることによって第三の仕切弁32よりも下流側に下水が流れるのを防止できる。次に、着脱管60を圧送管10から取り外し、下水が抜かれた圧送管10の内部へテレビカメラなどの機器(図示を省略)を挿入し、調査を実行する。
図10に示す圧送管構造1bは、第一の分岐管20におけるマンホール90側に第一の仕切弁30を備え、第一の分岐管20における下流側に第二の仕切弁31を備える。第二の仕切弁31の下流側には第二の分岐管22(T形フランジ管22)が備えられている。第二の分岐管22の開放端には、第二のキャップ23を着脱自在に備えている。第一の分岐管20、第一のキャップ21、第一の仕切弁30、第二の仕切弁31および第二の分岐管22は、点検設備を構成する。
第二の仕切弁31を閉じ、その下流へ下水が流れない状況にした後、第二のキャップ23を外して管内調査機器40における撮影機能部41を下水管(圧送管)の内部へ挿入する(図14(c)を参照)。それによって、下水が抜けた状態の圧送管10の内部を点検することができる。
図11に示す圧送管構造1cは、前述の圧送管構造1bに加え、第一の分岐管20の下流側に第三の分岐管24を備えると共に、その第三の分岐管24より下水の下流側に第三の仕切弁32を、分岐させた方に第四の仕切弁33を、第三の分岐管24の開口部には開閉可能な第三のキャップ25を、それぞれ備える。第一の分岐管20、第一のキャップ21、第三の分岐管24、第三の仕切弁32、第四の仕切弁33、第三のキャップ25および着脱管60は、点検調査設備を構成する。
調査を必要とする場合、第三の仕切弁32を閉じることによって第三の仕切弁32よりも下流側に下水が流れるのを防止できる。次に、着脱管60を圧送管10から取り外し、下水が抜かれた圧送管10の内部へテレビカメラなどの機器(図示を省略)を挿入し、調査を実行する。
また、第三の仕切弁32を閉じ、第三のキャップ25を外して第四の仕切弁33を開にすることによって、第三の仕切弁32よりも上流側の下水を抜くことができる。次に、第一のキャップ21を取り外すことで管内調査機器40を用いた点検を容易に行うことができる。
図12は、圧送管10、点検用のマンホール90、第一の分岐管20の関係をそれぞれ示す。図13は、圧送管10、当該マンホール90を形成する形成部材の関係を詳述した断面図を示す。
マンホール90は、マンホール蓋99から鉛直下方向に向かっており、圧送管10との交点にT形フランジ管(第一の分岐管)20が位置している。第一の分岐管20とマンホール90全体との接続は、調整ブロック、傾斜ブロックなどを組み合わせることで行われる。傾斜ブロックの上端には調整リング、その調整リングとマンホール蓋99との間には調整金具が配置されている。
図14は、圧送管10に固定されているT形フランジ管20と図13に示したマンホール90の形成部材との関係を示し、その上で、管内調査機器40をどのように用いるかを示す。
図14(a)は、T形フランジ管20の長手方向を垂直断面で切った状態を示し、図14(b)は、T形フランジ管20の軸方法に平行な断面で切った状態を示している。図14(c)は、管内調査機器40の撮影機能部41をマンホール蓋99からT形フランジ管20の内部に挿入した状態を示す。図14(d)は、管内調査機器40の典型的な形状を示す。
撮影の際、まず、マンホール蓋99およびキャップ21を外す。また、マンホール90が深い場合には、マンホール90の形成部材の下まで点検担当者が降りてゆき、第一キャップ21を外して管内調査機器40の撮影機能部41を圧送管10の内部に挿入する。なお、図15は、マンホール形成材90の下とT形フランジ管20との間に、ボックスカルバート80を備えた場合を示す。
ここで、ボックスカルバート80とは、備えた場所に対して想定される作用(外力、振動など)に対し、安全性、供用性、修復性の見地から、以下に示す3種類の水準のいずれかに達していることを照査する必要がある。第一の水準は、想定される作用でも構造体として健全性を損なわない性能であること、である。第二の水準は、想定される作用でも限定的な損傷にとどまり、カルバートとしての機能を速やかに回復できる性能であること、である。第三の水準は、想定される作用でもカルバートとしての機能に致命的とはならない性能であること、である。
図16は、東部系として図1に示した10箇所の拠点(No.0〜No.9)において、点検または調査に必要な設備(施設)を示す。
No.0およびNo.1には、曲がり部に対応できる点検用設備を設け、点検カメラ(管内調査機器)が使えるようにする。一方、No.1付近には、調査用設備を設け、調査用カメラ(TVカメラ)が使えるようにする。No.2は中間点であり、No.3は水平方向の曲がり点であるので、No.2には調査用設備を設ける。No.3付近には点検用設備を設ける。No.4は水平方向の曲がり点であり、No.5は鉛直方向の曲がり点であるので、No.3付近には点検用設備を設ける。調査用設備はNo.5付近に設ける。
No.6およびNo.7は鉛直方向の曲がり点でありアンダー部であるため、調査用設備におけるTVカメラの搬入はできない。そのため、No.6付近に点検用設備を設ける。No.8は鉛直方向の曲がり点であり、No.9は吐出先である。調査用設備はNo.8付近に設ける。
以上説明してきた施工手順や設備を用いることで、老朽化した下水管を、運用を止めることなく交換することができる。また、交換後は、調査や点検が可能な下水管設備として運用することができる。
本発明は、下水管やその付属設備の製造業、下水管に関するメンテナンスなどのサービス業、下水関係の行政サービス業などにおいて利用可能性を有する。
1,1a,1b,1c;圧送管構造
10;圧送管
20;第一の分岐管(T形フランジ管) 21;第一のキャップ
22;第二の分岐管(T形フランジ管) 23;第二のキャップ
24;第三の分岐管(T形フランジ管) 25;第三のキャップ
30;第一の仕切弁 31;第二の仕切弁
32;第三の仕切弁 33;第四の仕切弁
40;点検用カメラ(管内調査機器) 41;撮影機能部
60;着脱管(フランジ短管)
80;ボックスカルバート
90;マンホール 91;調整ブロック
92;傾斜ブロック 93;調整リング
94;調整金具
99;マンホール蓋

Claims (4)

  1. ポンプ場から圧送される下水を流す圧送管と、地上から前記圧送管に通じるマンホールとを備え、前記圧送管の内部を点検可能な圧送管構造であって、
    前記圧送管は、
    前記圧送管における経路を分岐するために前記マンホールの直下に配置される第一の分岐管と、
    前記マンホールを通じて前記第一の分岐管における前記マンホール側の開口部を開閉可能な第一のキャップと、
    を備える圧送管構造。
  2. 前記第一の分岐管の分岐経路の途中に接続され、前記第一の分岐管を流れる下水を分岐方向に流水および止水するために開閉可能な第一の仕切弁を、さらに備え、
    前記マンホールの直下開口位置において、前記第一の分岐管の位置から前記圧送管を流れる下水の下流方向に、下水を流水および止水するために開閉可能な第二の仕切弁と、前記圧送管の経路を分岐する第二の分岐管と、を順に備え、
    前記マンホールを通じて前記第二の分岐管の開口部を開閉可能な第二のキャップを備える請求項1に記載の圧送管構造。
  3. 前記圧送管の内部をさらに調査可能な圧送管構造であって、
    前記圧送管は、
    前記マンホールの直下開口位置において、前記第一の分岐管の位置から前記圧送管を流れる下水の下流方向に、下水を流水および止水するために開閉可能な第三の仕切弁と、前記圧送管の内部を調査する際に前記圧送管から着脱可能な着脱管と、を順に備えている請求項1に記載の圧送管構造。
  4. 前記第一の分岐管と前記第三の弁との間において、前記圧送管の経路を分岐する第三の分岐管を、さらに備え、
    前記第三の分岐管は、
    前記第三の分岐管の開口部を開閉可能な第三のキャップと、
    前記第三の分岐管の分岐経路の途中に接続され、前記第三の分岐管を流れる下水を分岐方向に流水および止水するために開閉可能な第四の仕切弁と、
    を備える請求項3に記載の圧送管構造。

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