JP2021011703A - 圧送管構造 - Google Patents
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Abstract
Description
1)雨天時計画汚水量(Q=1.617m3/秒)を2条あるうちのφ900mmのみで流下可能か確認したところ、流速を2.55m/秒とする必要がある。現実的でないほか、ポンプ自体が所定の吐出量を吐けないことが判明した。このため1条だけでの運用は不可(φ1100mmが必要)であった。
2)ポンプ運転は、現状と同様とする(晴天時はφ350mmポンプが稼働、雨天時はφ500mmポンプも併用)。
3)φ900mmとφ600mmはバルブで連結されており、現状は常時開放されて2条で送水しているが、切替えは可能であった。
4)改築手法検討に当たっては、補助制度の活用を前提とし、内圧対応が可能な管材(日本下水道協会規格(JSWAS))を使用する。
5)改築に当たっては、耐震性のほか、将来の維持管理性に配慮する(緊急時においても、直営で点検ができる施設への再構築を目指す)。
6)改築手法案の抽出に当たっては、施工性や経済性に捕らわれずに、あらゆる提案を歓迎する。
その他の前提条件は、東部系と同様とする。
上記の要領にて導出された意見について、改築手法と維持管理手法の項目ごとに整理した表を図4に示す。図4では、多くの意見を、課題、改築方法、維持管理手法、その他に分類して整理して示している。改築方法については、線形、2条化、施工方法、管材、断面、水替え、周辺環境という項目を作成して、更に分類した。維持管理手法については、運用方法、点検孔、技術という項目を作成して、更に分類した。上述の意見を踏まえて、東部系並びに桜ヶ丘系の圧送管を実際に維持管理可能な(すなわち、状態監視が可能な)施設に改築する場合に必要となる施設・設備と、それに伴うコストがどの程度を増加するのかを試算した。
既設管と同一箇所に布設替するのを第一案とする。
また、既設管に対してパイプインパイプ工法(PIP工法)にて、新設管(現時点では1ランクのサイズダウンを想定。VP、FRP等による)を内挿するのを第二案とする。
最終的に同一管径の2条管となる第一案における派生案が、維持管理上の見地から現時点では有効と考えられる。
将来の維持管理を考慮した施設・設備とするため、図8〜11に示す4つの手法を創案した。Case1(図8を参照)およびCase2(図9を参照)は、維持管理時において必ず送水停止が必要なケース(2条管で運用するケース)であり、Case3(図10を参照)およびCase4(図11を参照)は送水しながら実施するケース(1条管で運用するケース)である。
本願における第一の発明は、Case1の構造を具現化したものである。第一の発明は、ポンプ場から圧送される下水を流す圧送管(10)と、地上から前記圧送管(10)に通じるマンホール(90)とを備え、前記圧送管(10)の内部を点検可能な圧送管構造(1)に係る。前記圧送管(10)は、前前記圧送管(10)における経路を分岐するために前記マンホール(90)の直下に配置される第一の分岐管(20)と、前記マンホール(90)を通じて前記第一の分岐管(20)におけるマンホール(90)側の開口部を開閉可能な第一のキャップ(21)と、を備える(図8を参照)。なお、分岐管は、「T形フランジ」若しくは「T形フランジ管」と称しても良い。
Case1の構造によれば、マンホール(90)を介して第一のキャップ(21)を第一の分岐管(20)から外し、そこへカメラなどの点検機器を挿入することで、圧送管(10)の内部を点検することができる(図14を参照)。
本願における第二の発明は、上述の第一の発明をより限定したものであり、Case3の構造に具現化可能である。
すなわち、第二の発明は、前記第一の分岐管(20)の分岐経路の途中に接続され、前記第一の分岐管(20)を流れる下水を分岐方向に流水および止水するために開閉可能な第一の仕切弁(30)を、さらに備え、前記マンホール(90)の直下開口位置において、前記第一の分岐管(20)の位置から前記圧送管(10)を流れる下水の下流方向に、下水を流水および止水するために開閉可能な第二の仕切弁(31)と、前記圧送管(10)の経路を分岐する第二の分岐管(22)と、を順に備え、前記マンホール(90)を通じて前記第二の分岐管(22)の開口部を開閉可能な第二のキャップ(23)を備える圧送管構造(1b)に係る(図10を参照)。
Case3の構造によれば、第二の仕切弁(31)を閉鎖し、第二のキャップ(23)を開けて、第二の分岐管(22)からカメラを挿入することで、圧送管10の内部を点検できる。また、第一のキャップ(21)を開け、第一の仕切弁(30)を開にすると、第一の分岐管(20)から上流側の水を排水できる。
本願における第三の発明は、上述の第一の発明をより限定したものであり、Case2の構造に具現化可能である。
すなわち、第三の発明は、前記圧送管(10)における前記マンホール(90)の直下において、前記第一の分岐管(20)の位置から前記圧送管(10)を流れる下水の下流方向に、下水を流水および止水するために開閉可能な第三の仕切弁(32)と、その第三の仕切弁(32)における下流側へ前記圧送管(10)の内部を調査する際に前記圧送管(10)から着脱可能な着脱管(60)と、を備える圧送管構造(1a)に係る(図9を参照)。なお、着脱管は、「フランジ短管」と称しても良い。
第三の仕切弁(32)を閉にすることで、その下流方向への下水を止水することができる。この状態にて、第三の仕切弁(32)と、その下流を形成する圧送管(10)との間に位置している着脱管(60)を取り外すことで、圧送管(10)の内部に、前述した第一のキャップ(21)を外した程度では入らない調査機器(=テレビカメラなど)を挿入し、当該内部の調査を行うことができる。
本願における第四の発明は、上述の第三の発明をより限定したものであり、Case4の構造に具現化可能である。
すなわち、第四の発明は、前記第一の分岐管(20)と前記第三の仕切弁(32)との間において、前記圧送管(10)の経路を分岐する第三の分岐管(24)を、Case2の構造に加えてさらに備える圧送管構造(1c)に係る(図11を参照)。前記第三の分岐管(24)は、前記第三の分岐管(24)の開口部を開閉可能な第三のキャップ(25)と、前記第三の分岐管(24)の分岐経路の途中に接続され、前記第三の分岐管(24)を流れる下水を分岐方向に流水および止水するために開閉可能な第四の仕切弁(33)と、を備える。
第三の仕切弁(32)を閉にすることで、その下流側への下水を止水することができる。この状態にて、第三の仕切弁(32)と、その下流を形成する圧送管(10)との間に位置している着脱管(60)を取り外すことで、圧送管(10)の内部に、前述した第一のキャップ(21)を外した程度では入らない調査機器(=テレビカメラなど)を挿入し、当該内部の調査を行うことができる。さらに、第三のキャップ(25)を開け、第四の仕切弁(33)を開にすると、第三の分岐管(24)から上流側の水を排水できる。この排水操作を行うことで、第一のキャップ(21)を開けて管内の点検を行うことができる。
すなわち、当該発明は、前記の複数条の旧下水管における合計流量以上の流量を確保できる新下水管を敷設する新管敷設工程と、
新下水管へ下水を流す新管運用工程と、
旧下水管の内のひとつへの下水流入を停止させる旧管運用停止工程と、
前記の下水流入を停止させた前記の旧下水管を撤去する旧管撤去工程と
を備えた下水管の交換方法に係る。
すなわち、当該発明は、新たな下水管を稼働させるまでの期間中に下水を流すための仮設管を敷設する仮設管敷設工程と、
旧下水管への下水流入を停止させるとともに仮設管へ下水を流す仮設管運用工程と、
下水流入を停止させた旧下水管に対して、その内径よりも細い外径の新下水管を旧下水管の内部へ敷設する細管敷設工程と、
その細管敷設工程にて敷設した新下水管へ下水を流入させる新下水管運用工程と、
を備えた下水管の交換方法に係る。
圧送管における「点検」とは、具体的には、以下のようなことである。
すなわち、圧送管内における腐食するおそれのある空気弁近傍において硫化水素の発生によって腐食するおそれのある箇所を対象とし、管内へ点検機器を挿入できる専用の「点検設備」から専用の点検機器を挿入し、腐食の有無を把握することである。
また、圧送管における「調査」とは、具体的には、以下のようなことである。
すなわち、圧送管における全ての箇所を対象とし、管内へ調査機器を挿入できる専用の「点検調査設備」から調査機器(テレビカメラ)を挿入し、圧送管の全てで異状(腐食・破損・クラック・漏水・油脂付着など)の劣化度(ランク)を観察することである。
ここで、ボックスカルバート80とは、備えた場所に対して想定される作用(外力、振動など)に対し、安全性、供用性、修復性の見地から、以下に示す3種類の水準のいずれかに達していることを照査する必要がある。第一の水準は、想定される作用でも構造体として健全性を損なわない性能であること、である。第二の水準は、想定される作用でも限定的な損傷にとどまり、カルバートとしての機能を速やかに回復できる性能であること、である。第三の水準は、想定される作用でもカルバートとしての機能に致命的とはならない性能であること、である。
10;圧送管
20;第一の分岐管(T形フランジ管) 21;第一のキャップ
22;第二の分岐管(T形フランジ管) 23;第二のキャップ
24;第三の分岐管(T形フランジ管) 25;第三のキャップ
30;第一の仕切弁 31;第二の仕切弁
32;第三の仕切弁 33;第四の仕切弁
40;点検用カメラ(管内調査機器) 41;撮影機能部
60;着脱管(フランジ短管)
80;ボックスカルバート
90;マンホール 91;調整ブロック
92;傾斜ブロック 93;調整リング
94;調整金具
99;マンホール蓋
Claims (4)
- ポンプ場から圧送される下水を流す圧送管と、地上から前記圧送管に通じるマンホールとを備え、前記圧送管の内部を点検可能な圧送管構造であって、
前記圧送管は、
前記圧送管における経路を分岐するために前記マンホールの直下に配置される第一の分岐管と、
前記マンホールを通じて前記第一の分岐管における前記マンホール側の開口部を開閉可能な第一のキャップと、
を備える圧送管構造。 - 前記第一の分岐管の分岐経路の途中に接続され、前記第一の分岐管を流れる下水を分岐方向に流水および止水するために開閉可能な第一の仕切弁を、さらに備え、
前記マンホールの直下開口位置において、前記第一の分岐管の位置から前記圧送管を流れる下水の下流方向に、下水を流水および止水するために開閉可能な第二の仕切弁と、前記圧送管の経路を分岐する第二の分岐管と、を順に備え、
前記マンホールを通じて前記第二の分岐管の開口部を開閉可能な第二のキャップを備える請求項1に記載の圧送管構造。 - 前記圧送管の内部をさらに調査可能な圧送管構造であって、
前記圧送管は、
前記マンホールの直下開口位置において、前記第一の分岐管の位置から前記圧送管を流れる下水の下流方向に、下水を流水および止水するために開閉可能な第三の仕切弁と、前記圧送管の内部を調査する際に前記圧送管から着脱可能な着脱管と、を順に備えている請求項1に記載の圧送管構造。 - 前記第一の分岐管と前記第三の弁との間において、前記圧送管の経路を分岐する第三の分岐管を、さらに備え、
前記第三の分岐管は、
前記第三の分岐管の開口部を開閉可能な第三のキャップと、
前記第三の分岐管の分岐経路の途中に接続され、前記第三の分岐管を流れる下水を分岐方向に流水および止水するために開閉可能な第四の仕切弁と、
を備える請求項3に記載の圧送管構造。
Priority Applications (1)
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