JP2021011471A - ナフチルベンゾシロール化合物の固体およびその製造方法 - Google Patents

ナフチルベンゾシロール化合物の固体およびその製造方法 Download PDF

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健一郎 伊丹
Kenichiro Itami
健一郎 伊丹
英人 伊藤
Hideto Ito
英人 伊藤
秀文 仲辻
Hidefumi Nakatsuji
秀文 仲辻
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Abstract

【課題】25℃で固体である、以下式(1)で表される化合物及びその製造方法を提供すること。【解決手段】周期表7族、8族、9族および10族の第5周期〜第6周期の遷移金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属の化合物存在下、以下式(2)で表される化合物を脱水素反応させる工程を備える製造方法により以下式(1)で表される化合物を製造することで、前記課題が解決可能となる。(式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、有機EL素子、有機半導体、有機薄膜太陽電池等の原料モノマーとして使用されるナフチルベンゾシロール化合物の固体およびその製造方法に関する。
二つの芳香環がケイ素で架橋された化合物(ベンゾシロール化合物)は有機EL素子、有機半導体、有機薄膜太陽電池等の原料モノマーとして有用であることが知られている。特に多環芳香族基を持つベンゾシロール化合物は、有機EL素子、有機半導体、有機薄膜太陽電池等に活用され得るグラフェンナノリボンの原料モノマーとして有用とされている(例えば特許文献1)。
国際公開2017/131190号パンフレット
多環芳香族基を持つベンゾシロール化合物の中でも以下式(1):
Figure 2021011471
で表される化合物(ナフチルベンゾシロール化合物)は置換基としてオクチルジアルキル基を有している為、置換基を有さないナフチルベンゾシロール化合物に比し溶媒溶解性に優れるとの特徴を有することから特に原料モノマーとして有用である。係る特性に基づき、本願特許出願人らは上記式(1)で表される化合物が前記したグラフェンナノリボンの原料モノマーとして有用であることを見出し、別途特許出願を行った(特願2019−116663号)。本出願には、上記特願2019−116663号の内容は、参照により援用される。
上記式(1)で表される化合物の合成ルートとしては以下式(3):
Figure 2021011471
で表される化合物を、過酸化物を用いて選択的に環化させるルート(Xu,L.;Zhang,S.;Li, P.Org.Chem.Front.2015,2,459−463.)が考えられるが、該方法で製造される上記式(1)で表される化合物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーや分取GPCを用いて精製しても25℃で液体であった為、常温では液体であると考えられていた。
本発明の目的は、25℃で固体である、上記式(1)で表される化合物及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、上記式(1)で表される化合物を特定の条件で製造することによって、常温では液体であると考えられていた上記式(1)化合物が結晶化し固体となることを見出した。具体的には以下の発明を含む。
項1.25℃で固体である、以下式(1)で表される化合物。
Figure 2021011471
(式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
項2.示差走査熱量分析による融解吸熱最大温度が62〜67℃である、以下式(1)で表される化合物の固体。
Figure 2021011471
(式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
項3.回折角2θ=4.9±0.2°、9.8±0.2°、15.4±0.2°及び16.5±0.2°ピークを有する、以下式(1)で表される化合物の固体。
Figure 2021011471
(式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
項4.以下式(1):
Figure 2021011471
(式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
で表される化合物の製造方法であって、
周期表7族、8族、9族および10族の第5周期〜第6周期の遷移金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属の化合物存在下、以下式(2):
Figure 2021011471
(式中、Et及びn−Octylは前記に同じである。)
で表される化合物を脱水素反応させる工程を備える、製造方法。
項5.周期表7族、8族、9族および10族の第5周期〜第6周期の遷移金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属が、ロジウム、ルテニウム、イリジウムおよび白金からなる群から選ばれる少なくとも1種である、項4記載の製造方法。
項6.以下式(2)で表される化合物。
Figure 2021011471
(式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
本発明によれば、25℃で固体である、上記式(1)で表される化合物及びその製造方法を提供することが可能となる。上記式(1)で表される化合物が液体である場合、工業的に大規模で実施可能な精製方法としては蒸留が考えられるが、蒸留により精製する場合、上記式(1)で表される化合物の沸点が高い一方、高温とすることにより上記式(1)で表される化合物の分解が考えられる為、高真空下で蒸留することが必要となるが、係る条件で蒸留することは設備面から一般的に実施困難であることが多い。一方、25℃、即ち常温で固体であれば、晶析等の大規模かつ工業的実施が容易な方法によって精製が可能であることから、高純度である上記式(1)で表される化合物を大量に提供することが可能となる。
実施例1で得られた結晶(本発明の固体)の示差走査熱量測定(DSC)曲線を表す図である。 実施例1で得られた結晶(本発明の固体)の粉末X線回折パターンを表す図である。
本明細書において、「含有」は、「含む(comprise)」、「実質的にのみからなる(consist essentially of)」、及び「のみからなる(consist of)」のいずれも包含する概念である。また、本明細書において、数値範囲を「A〜B」で示す場合、A以上B以下を意味する。
<上記式(1)で表される化合物の固体>
本発明の上記式(1)で表される化合物の固体は25℃で固体であればよく、非晶質体であっても結晶であっても、これらの混合物であっても前記した本発明の効果が発現し得る。また結晶である場合、どのような構造であってもよい(複数の結晶形を示し得る、結晶多形体であってもよい)が、典型的には下記する(a)または(b)の特徴の内、少なくとも一つの特徴を示し得る。
(a)後述する実施例の項にて記載される条件によって測定される示差走査熱量分析による融解吸熱最大温度が62〜67℃。
(b)後述する実施例の項にて記載される条件によって測定されるCu−Kα線による粉末X線回折パターンにおいて、回折角2θ=4.9±0.2°、9.8±0.2°、15.4±0.2°及び16.5±0.2°に特徴的なピークを有する。次いで、14.1±0.2°及び14.6±0.2°に強度の高いピークを有する。
このような上記式(1)で表される化合物の固体は、25℃で固体である。上記式(1)で表される化合物が液体である場合、工業的に大規模で実施可能な精製方法としては蒸留が考えられるが、蒸留により精製する場合、上記式(1)で表される化合物の沸点が高い一方、高温とすることにより上記式(1)で表される化合物の分解が考えられる為、高真空下で蒸留することが必要となるが、係る条件で蒸留することは設備面から一般的に実施困難であることが多い。一方、25℃、即ち常温で固体であることにより、晶析等の大規模かつ工業的実施が容易な方法によって精製が可能であることから、高純度である上記式(1)で表される化合物を大量に提供することが可能となる。
このような上記式(1)で表される化合物の固体は、有機EL素子、有機半導体、有機薄膜太陽電池等の原料モノマーとして使用することができる。
<上記式(1)で表される化合物の固体の製造方法>
本発明の上記式(1)で表される化合物の固体は、周期表7族、8族、9族および10族の第5周期〜第6周期の遷移金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属の化合物存在下、以下式(2):
Figure 2021011471
(式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
で表される化合物を脱水素反応することによって得られる(以下、係る反応を「本反応」と称することがある)。
上記式(2)で表される化合物は公知の方法を組み合わせることによって製造可能であり、具体的に例えば、後述する実施例の項にて記載される方法により製造することができる。
周期表7族、8族、9族および10族の第5周期〜第6周期の遷移金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属の化合物(以下、「金属触媒」と称することもある)として具体的に例えば、周期表7族の金属の化合物としては、マンガン、テクネチウム、レニウム等の金属の化合物が挙げられ、周期表8族の金属の化合物としては、鉄、ルテニウム、オスミウム等の金属の化合物が挙げられ、周期表9族の金属の化合物としては、コバルト、ロジウム、イリジウム等の金属の化合物が挙げられ、周期表10族の金属の化合物としては、ニッケル、パラジウム、白金等の金属の化合物が挙げられる。これら金属の化合物の中でもロジウム、レニウム、ルテニウム、イリジウムおよび白金からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属の化合物が好ましく、特に1価のロジウム化合物が好ましい。
金属触媒として例えば錯体、ハロゲン化物、酸化物等が挙げられ、錯体であることが好ましい。錯体として具体的に例えば、カルボニル錯体、トリメチルホスフィン錯体、トリエチルホスフィン錯体、トリブチルホスフィン錯体、トリ−sec−ブチルホスフィン錯体、トリ−tert−ブチルホスフィン錯体、トリシクロへキシルホスフィン錯体、トリフェニルホスフィン錯体、メチルジフェニルホスフィン錯体、ジメチルフェニルホスフィン錯体、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン錯体、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン錯体、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン錯体、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル錯体、トリフルオロメタンスルホネート錯体、アセテート錯体、プロピオネート錯体、ブチレート錯体、アセチルアセトナート錯体、エチレン錯体、シクロオクテン錯体、シクロオクタジエン錯体、ノルボルナジエン錯体などが挙げられる。
金属触媒の具体例として、マンガンを含む金属触媒として具体的には、Mn(CO)10等が挙げられ、レニウムを含む金属触媒として具体的には、Re(CO)10、ReCl(CO)、ReBr(CO)、[ReBr(CO)(thf)]、ReCl、ReCl(PMePh)、ReOCl(PPh等が挙げられ、鉄を含む金属触媒として具体的には、Fe(CO)12等が挙げられ、ルテニウムを含む金属触媒として具体的には、Ru(CO)12、RuCl(PPh、RuClH(CO)(PPh、RuCl等が挙げられ、オスミウムを含む金属触媒として具体的には、Os(CO)12等が挙げられ、ロジウムを含む金属触媒として具体的には、RhCl(PPh、Rh(CO)12、[RhCl(CO)、RhCl(CO)(PPh、[Rh(OAc)、[RhCl(cod)]、RhCl・3HO等が挙げられ、イリジウムを含む金属触媒として具体的には、Ir(CO)12等が挙げられ、白金を含む金属触媒として具体的には、PtO等が挙げられる。なお、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示し、Acはアセチル基を示し、thfはテトラヒドロフランを示し、codは1,5−シクロオクタジエンを示す。これら金属触媒の具体例の中でもロジウムを含む金属触媒である、RhCl(PPh、Rh(CO)12、[RhCl(CO)、RhCl(CO)(PPh、[Rh(OAc)、[RhCl(cod)]及びRhCl・3HOからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属触媒が好ましい。
金属触媒の使用量は、上記式(2)で表される化合物1モルに対し、金属原子の量として通常1〜20ミリモルが好ましく、3〜10ミリモルがより好ましい。
本反応は通常、有機溶媒の存在下に実施することができる。使用可能な有機溶媒として例えば、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、ケトン、アルコールからなる群から選ばれた少なくとも1種の有機溶媒が挙げられる。炭化水素として具体的に例えば、ペンタン、ヘキサン、へプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が挙げられ、ハロゲン化炭化水素としては、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が挙げられ、エーテルとしては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられ、エステルとしては酢酸エチル、酢酸プロピル、エチレンジアセテート等が挙げられ、ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等が挙げられる。これら溶媒の中でも工業的取扱の容易性から炭化水素が好ましく、具体的にはトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が特に好ましい。
有機溶媒を使用する場合の使用量は、上記式(2)で表される化合物1重量部に対し通常0.2〜10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。これら有機溶媒は必要に応じ2種以上併用してもよい。
本反応は通常60〜140℃、好ましくは100〜130℃で実施することができる。
本反応を実施する際、系中に副生する水素を捕捉する物質を併用してもよい。併用可能な物質として例えば脂肪族アルケン、脂肪族アルキン、脂肪族ケトン等の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物、白金及び/又はパラジウムカーボン等の水素吸収能を有する物質等が挙げられる。脂肪族アルケンとして具体的に例えば、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1,3−ブタジエンが挙げられ、脂肪族アルキンとして具体的に例えば2−ブチン、2−ペンチン、2,4−ヘキサジインが挙げられ、脂肪族ケトンとして具体的に例えばアセトン、ジイソプロピルケトン、ピナコロンが挙げられる。これら水素を捕捉する物質の使用量は特に限定されない。また、これら水素を捕捉する物質は必要に応じ2種以上併用してもよい。
本反応終了後、常法により上記式(1)で表される化合物を含む反応混合物から上記式(1)で表される化合物の固体を取り出すことが可能である。具体的に例えば、必要に応じ前記反応混合物に有機溶媒を添加して有機物を有機層に溶解させた後、金属触媒をシリカゲルにより吸着させ、得られた有機層を必要に応じ一部濃縮した後、晶析により上記式(1)で表される化合物の固体を取り出す方法が挙げられる。後処理で使用可能な有機溶媒として例えば、上述した本反応で使用可能な有機溶媒と同種の溶媒が挙げられる。
上記した方法によって得られた上記式(1)で表される化合物の固体は必要に応じ再晶析、吸着、分取等の常法により精製してもよい。再晶析により精製する場合、使用可能な有機溶媒として例えば、上述した本反応で使用可能な有機溶媒と同種の溶媒が挙げられる。
以下に実施例等を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は何ら限定されるものではない。
(1)NMR測定
H−NMR及び13C−NMRは、内部標準としてテトラメチルシランを用い、溶媒として重クロロホルム(CDCl)を用いて、JEOL−ESC600(H 600MHz、13C 150MHz)またはJEOL−ESC400(H 400MHz、13C 100MHz、19F 376MHz)分光計によって記録した。なお、各データは以下のように記載した。
化学シフト、多重度(s=singlet、d=doublet、dd=doublet of doublets、ddd=doublet of doublet of doublets、t=triplet、td=triplet of doublets、q=quartet、m=multiplet)、結合定数(Hz)、及びintegration。
(2)高速原子衝突質量分析(FAB−MS)
FAB−MSはマトリックスとして3−ニトロベンジルアルコールを用い、二重収束質量分析計(JEOL JMS−700)により高分解能質量スペクトル(HRMS)を取得した。
(3)示差走査熱量測定(DSC)
上記式(1)で表される化合物の固体5mgをアルミパンに精密に秤取し、示差走査熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社:DSC7020)を用い、酸化アルミニウムを対照として下記操作条件で測定した。
(操作条件)
昇温速度:10℃/min
測定範囲:20−200℃
雰囲気 :開放、窒素40ml/min。
(4)粉末X線回折
上記式(1)で表される化合物の固体10mgをガラス試験板の試料充填部に充填し、粉末X線回折装置(Rigaku社製:MiniFlex600)を用いて下記の条件で測定した。
X線源 :CuKα
出力 :0.6kW(40kV−15mA)
測定範囲 :2θ=2°〜70°
スキャン速度:2θ=2°/min
スリット :ソーラースリット=5°、高さ制限スリット=10mm、SS、RS=可変(0.1mm〜)。
(5)以下実施例等で用いた分析/精製用の物質等について
分析用薄層クロマトグラフィー(TLC):E.Merckシリカゲル60 F254プレコートプレート(0.25mm)
カラムクロマトグラム用シリカゲル:KANTOシリカゲル60N(球形、中性、40〜100μm)。
(6)分取用GPC及び分取条件
装置:日本分析工業株式会社社製 JAI LC−9204
カラム:日本分析工業株式会社社製 JAIGEL−1H/JAIGEL−2H
溶媒:クロロホルム
流速:10−18mL/min。
<製造例1>
3−クロロ―3―エチルウンデカンの製造例
Figure 2021011471
式中、Etはエチル基を、n−octylはノルマルオクチル基を、THFはテトラヒドロフランを表す。
磁気撹拌子を入れた200mLの二口丸底フラスコに、削り層状マグネシウム(5.8g、240mmol)を加え、反応容器を減圧下にヒートガンで10分間撹拌しながら加熱した。フラスコを室温に冷却した後、n−オクチルブロミド(37.1mL、225mmol)及びTHF(100mL)を加えた。この反応混合物に、1,2−ジブロモエタン(2滴、削り層状マグネシウムの活性化用)を加え、反応混合物を40℃で1時間撹拌して、対応するGrignard試薬を調製した。磁気撹拌子を入れた別の300mL二口丸底フラスコに、3−ペンタノン(化合物S1;16.0mL、150mmol)及びTHF(100mL)を加えた。このケトン溶液に、上記の通り調製したGrignard試薬溶液を0℃で激しく撹拌しながら滴下した。次に反応混合物を40℃まで昇温した後、同温度で14時間撹拌した。
反応の進行をTLCで確認した後、得られた反応混合物を水でクエンチした。有機層を飽和NHCl水溶液及び水で洗浄し、NaSOで乾燥した後、NaSOをろ別し、減圧下で溶媒を除去することにより、3−エチル−3−ヒドロキシルウンデカン(化合物S2)の粗生成物を得た。
次いで、上記操作によって得られた化合物S2の粗生成物及び磁気撹拌子を含む200mL丸底フラスコに濃塩酸(35mL)を加えた後、室温で1時間撹拌し、得られた混合物からジエチルエーテル(100mL)を用いて有機物を3回抽出した。抽出した有機層を一つにまとめた後、ブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥した。その後、NaSOをろ別し、減圧下で溶媒を除去して粗生成物を得、得られた粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン)による精製により、3−クロロ−3−エチルウンデカン(化合物S3;17.0g)を得た。
<参考例1>
25℃で液体である、式(1)で表される化合物の合成例
Figure 2021011471
式中、Etはエチル基を表す。Bpinはビス(ピナコラート)ジボロンを表す。dbaはジベンジリデンアセトンを表す。Phはフェニル基を表す。AcOKは酢酸カリウムを表す。Bpinはピナコラートボリル基を表す。DMEは1,2−ジメトキシエタンを表す。n−BuLiはn−ブチルリチウムを表す。THFはテトラヒドロフランを表す。Meはメチル基を表す。t−Buはtert−ブチル基を表す。Cはトリフルオロメチルベンゼンを表す。
窒素雰囲気下、磁気撹拌子を入れた200mLの二口丸底フラスコに、2−ナフトール(化合物S4;12.0g,83.2mmol)、3−クロロ−3−エチルウンデカン(化合物S3;27.3g,124.9mol)、及びCHCl(120mL)を加えた。その後、AlCl(11.0g,83.2mmol)を室温で加えた。その後40℃まで昇温し、40℃で6時間撹拌した後、メタノール(30mL)を添加することにより反応をクエンチした。
その後、有機層を水で洗浄し、NaSOで乾燥した後、NaSOをろ別し、減圧下で溶媒を除去することにより粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲル上でのオープンカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/ヘキサン=4:1)により精製することによって、6−(3−エチル−ウンデシル)−2−ナフトール(化合物S5)を無色オイルとして得た(13.0g,収率48%)。
窒素雰囲気下、磁気撹拌子を入れた200mLの二口丸底フラスコに、化合物S5(8.00g,24.5mmol)及びCHCl(120mL)を加えた。その後、0℃まで冷却し、トリエチルアミン(6.83mL,49.0mmol)を0℃で加えた。その後、0℃で0.5時間撹拌した後、(CFSOO(4.53mL,26.9mmol)を加え、0℃で2時間さらに撹拌した。その後、水を加えることにより反応をクエンチした。
得られた反応混合物をCHCl(50mL)を用いて3回抽出した。抽出した有機層を一つにまとめた後、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した後、NaSOをろ別し、減圧下で溶媒を除去することにより粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲル上でのオープンカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/ヘキサン=4:1)によって精製することにより、6−(3−エチル−3−ウンデシル)−2−ナフチルトリフルオロメタンスルホネート(化合物S6)を無色オイルとして得た(6.12g)。
窒素雰囲気下、磁気撹拌子を入れた200mLの二口丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(125mL)を先に加えた後、次いで化合物S6(5.00g,10.9mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(Bpin;4.15g,16.4mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)・クロロホルム付加物(Pd(dba)・CHCl;1.13g,1.09mmol,10mol%)、トリフェニルホスフィン(PPh;3.63mL,2.18mmol,20ml%)及び酢酸カリウム(AcOK;3.21g,32.7mmol)を加えた。その後、100℃まで昇温し、100℃で4時間撹拌した後、反応を水でクエンチした。
得られた反応混合物をCHCl(40mL)で3回抽出し、抽出した有機層を一つにまとめた後、ブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥した後、NaSOをろ別し、減圧下で溶媒を除去することにより粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン/CHCl=4:1)によって精製することにより、2−(6−(3−エチル−3−ウンデシル)−2−ナフチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(化合物S7)を無色オイルとして得た(4.11g,収率84%)。
窒素雰囲気下、磁気撹拌子を入れた200mL二口丸底フラスコに1,2−ジメトキシエタン(30mL)、水(15mL)を先に加えた後、次いで化合物S7(3.15g,7.21mmol)、1−ブロモ−2−ヨードベンゼン(1.70g,6.01mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2)(PdCl(PPh;842mg,1.2mmol,20mol%)、及びKCO(2.08g,15.0mmol)を加えた。80℃まで昇温後、80℃で5時間撹拌した後、1,2−ジメトキシエタンを蒸発させた。
得られた反応混合物に、水(40.0mL)及びジエチルエーテル(20.0mL) を添加し、その後有機層を分離した。水層をジエチルエーテル(20mL)を用いて3回抽出した。抽出した有機層を一つにまとめた後、有機層をブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥した後、NaSOをろ別し、減圧下で溶媒を除去することにより粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン)によって精製することにより、2−(2−ブロモフェニル)−6−(3−エチル−3−ウンデシル)ナフタレン(化合物S8)を無色オイルとして得た(2.50g,収率74%)。
窒素雰囲気下、磁気撹拌子を入れた200mLの二口丸底フラスコに、化合物S8(2.50g,5.37mmol)及びテトラヒドロフラン(THF;100mL)を加えた。反応混合物を−78℃まで冷却した後、n−ブチルリチウム(n−BuLi;n−ヘキサン中1.6M,5.03mL,8.06mmol)を−78℃で滴下した。その後、反応混合物を−78℃で15分間撹拌した後、蒸留したクロロジメチルシラン(0.97mL,8.06mmol)を−78℃で加えた。その後、反応混合物を室温まで昇温し、室温で24時間撹拌した後、反応混合物を水でクエンチした。その後、得られた反応混合物からジエチルエーテルを用いて目的物を抽出した。その後、有機層をブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥した後、NaSOをろ別し、減圧下で溶媒を除去することにより粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン)によって精製することにより、無色オイルとして(2−(6−(3−エチル−3−ウンデシル)−2−ナフチル)フェニル)ジメチルシラン(化合物S9)を得た(2.12g,収率88%)。
窒素雰囲気下、磁気撹拌子を入れた200mLの二口丸底フラスコに、化合物S9(1.3g,2.90mmol)及びトリフルオロメチルベンゼン(50ml)を加えた。次いで、2−(tert−ブチルペルオキシ)−2−メチルプロパン(1.61mL,8.77mmol)を室温で加えた。その後、反応混合物を130℃まで昇温し、同温度で36時間撹拌した。その後室温に冷却し、反応混合物を減圧下で溶媒を除去することにより粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン/CHCl=19:1)によって精製することにより、3−(3−エチル−3−ウンデシル)−11,11−ジメチル−11H−ベンゾ[b]ナフト[2,1−d]シロール(化合物(1))を無色オイルとして得た(0.72g、収率55%)。得られた無色オイルの一部を更に分取用GPCを用いて再精製したが、固体とはならず、オイル状の化合物(1)が得られた。
得られた25℃で液状(オイル)である、化合物(1)の各分析値は下記の通りである。
H NMR(600MHz,CDCl):δ 7.95(d,J=8.4Hz,1H),7.87−7.90(m,2H),7.78−7.80(m,1H),7.68−7.72(m,2H),7.51−7.55(m,1H),7.44−7.47(m、1H),7.28−7.30(m,1H),1.76−1.78(m,2H),1.35−1.37(m,2H),1.08−1.23(m,12H),0.79−0.85(m,9H),0.65−0.70(m,3H),0.55(s,6H)。
13C NMR(150MHz,CDCl):δ 148.1,146.7,139.2,137.1,136.8,133.0,132.6,130.9,130.2,128.9,128.4,127.4,126.6,125.4,121.0,119.8,31.9,31.6,29.72(2C),29.68,29.4,22.7,22.2(2C),14.1,11.8,−2.81。
HRMS(FAB+)m/z calcd for C3243Si[M+H];443.3129,found 443.3126。
<実施例1>
25℃で固体である、式(1)で表される化合物の合成例
Figure 2021011471
式中、NBSはN−ブロモスクシンイミドを表す。DMFはN,N−ジメチルホルムアミドを表す。Tfはトリフルオロメタンスルホニル基を表す。Phはフェニル基を表す。dbaはジベンジリデンアセトンを表す。dpppは1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンを表す。Etはエチル基を示す。n−BuLiはn−ブチルリチウムを表す。THFはテトラヒドロフランを表す。Meはメチル基を表す。t−Buはtert−ブチル基を表す。n-octylはノルマルオクチル基を表す。
窒素雰囲気下、磁気攪拌子を入れた1Lの二口丸底フラスコに化合物S5(10.82g,33mmol)及びDMF(125ml)を加えた。この反応混合物にDMF(40ml)に溶かしたNBS(5.89g,33mmol)を室温にて30分間ゆっくり滴下した。室温にて14時間攪拌した後、水でクエンチし、酢酸エチル(20ml)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下で除去して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン/酢酸エチル=15:1)により精製することにより、1−ブロモ−6−(3−エチル−ウンデシル)−2−ナフトール(化合物S10)を無色のオイルとして得た(4.02g,収率61%)。
窒素雰囲気下、磁気攪拌子を入れた100mlの二口丸底フラスコに、化合物S10(6.4g,15.8mmol)及びCHCl(30ml)を加えた。その後、0℃まで冷却した後、ピリジン(1.5ml,19.0mmol)を0℃で加えた。反応混合物をこの温度で10分攪拌した後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(TfO;2.9ml,17.3mmol)を加え、0℃で2時間さらに攪拌した後、反応を水でクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(20ml)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥した。NaSOをろ別後、溶媒を減圧下で除去して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン)により精製することにより、1−ブロモ−6−(3−エチル−ウンデシル)−2−ナフチルトリフルオロメタンスルホネート(化合物S11)を黄色のオイルとして得た(7.5g,収率89%)。得られた化合物S11の各分析値は下記の通りである。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.23(d,J=8.7Hz,1H),7.85(d,J=8.7Hz,1H),7.68−7.73(m(dd,d),2H),7.40(d,J=8.7Hz,1H),1.78(q,J=7.3Hz,4H),1.68−1.75(m,2H),1.17−1.31(m,10H),0.85(t,J=6.9Hz,3H),0.67(t,J=7.3Hz,6H)。
19F NMR(382MHz,CDCl):δ −73.2。
窒素雰囲気下、磁気攪拌子を入れた100mlの二口丸底フラスコに化合物S11(7.54g、14.0mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd(dba);231mg,0.28mmol)、dppp(231mg、0.56mmol)、LiBr(1.22g、14.0mmol)及びジエチルエーテル(EtO;12ml)を加えた。この反応混合物を0℃まで冷却した後、フェニルマグネシウムブロミド(EtO中3.0M、7.01ml)を0℃で攪拌しながら滴下した。室温に昇温し、反応混合物を室温で20時間攪拌した後、1M HClでクエンチし、酢酸エチル(20ml)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥した。NaSOをろ別後、溶媒を減圧下で除去して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン/酢酸エチル=20:1)により精製することにより、1−ブロモ−6−(3−エチル−ウンデシル)−2−フェニルナフタレン(化合物S12)を淡黄色のオイルとして得た(5.14g、収率79%)。得られた化合物S12の各分析値は下記の通りである。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.32(d,J=9.1Hz,1H),7.81(d,J=9.1Hz,1H),7.71(d,J=2.0Hz,1H),7.64(dd,J=2.0,9.1Hz,1H),7.45−7.49(m,4H),7.41(m,2H),1.81(q,J=7.5Hz,4H),1.69−1.76(m,2H),1.16−1.32(m,10H),0.98−1.08(m,2H),0.86(t,J=7.5Hz,3H),0.68(t,J=7.5Hz,6H)。
13C NMR(100MHz,CDCl):δ 146.2,142.4,139.9,133.4,130.6,129.7(2C),128.3,127.9(2C),127.5,127.4(2C),127.2,125.8,122.1,43.7,36.4,31.9,30.5,29.5,29.3,28.9(2C),23.5,22.6,14.1,8.1(2C)。
HRMS(FAB+)m/z calcd for C2937Br[M+H];464.2079,found 464.2073。
窒素雰囲気下、磁気攪拌子を入れた200mlの二口丸底フラスコに化合物S12(6.0g、12.8mmol)及びTHF(60ml)を加えた。この反応混合物を−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウム(n−BuLi;n−ヘキサン中1.6M,8.8mL,14.1mmol)を--−78℃で攪拌しながら滴下した。反応混合物を同温度で30分間攪拌した後、クロロジメチルシラン(2.8mL,25.6mmol)を−78℃で加え、更に同温度で1時間攪拌した。室温に昇温し16時間攪拌し後、冷水でクエンチし、酢酸エチル(50ml)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥した。NaSOをろ別後、溶媒を減圧下で除去して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン)により精製することにより、6−(3−エチル−ウンデシル)−1−ジメチルシリル−2−フェニルナフタレン(化合物(2))を淡黄色のオイルとして得た(4.67g、収率82%)。得られた化合物(2)の各分析値は下記の通りである。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.19(d,J=9.1Hz,1H),7.84(d,J=8.4Hz,1H),7.71(d,J=2.0Hz,1H),7.54(dd,J=2.0,9.1Hz,1H),7.30−7.45(m,6H),4.47(sep,J=8.4Hz,1H),1.79(q,J=7.5Hz,4H),1.66−1.76(m,2H),1.16−1.32(m,10H),0.98−1.10(m,2H),0.84(t,J=7.5Hz,3H),0.69(t,J=7.5Hz,6H),0.25(s,3H),0.23(s,3H)。
13C NMR(100MHz,CDCl):δ 148.3,145.1,144.6,135.6,132.4,131.9,129.61(2C),129.57,128.0,127.8,127.6(2C),127.0,126.6,125.6,43.5,36.4,31.9,30.5,29.6,29.4,29.0(2C),23.5,22.7,14.1,8.1(2C),−1.8(2C)。
HRMS(FAB+)m/z calcd for C3144Si[M+];444.3212,found 444.3195。
窒素雰囲気下、磁気攪拌子を入れた20mLの丸底フラスコに化合物(2)(445mg、1mmol)、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(Rh(PPhCl;46mg、0.05mmol)、3,3−ジメチル−1−ブテン(0.65ml、5mmol)及びトルエン(1ml)を加えた。この反応混合物をオイルバスを用いて昇温し、還流条件下(バス温=130℃)で1時間攪拌した。その後、反応混合物を室温に冷却し後、シリカゲル(溶離剤:ヘキサン)を用いて金属を吸着させた後、濃縮することで3−(3−エチル−3−ウンデシル)−11,11−ジメチル−11H−ベンゾ[b]ナフト[2,1−d]シロール(化合物(1))を無色の結晶として得た(385mg,収率87%)。
得られた25℃で固体(結晶)である、化合物(1)の各分析値は以下の通りである。
H NMR(600MHz,CDCl):δ 7.95(d,J=8.4Hz,1H),7.87−7.90(m,2H),7.78−7.80(m,1H),7.68−7.72(m,2H),7.51−7.55(m,1H),7.44−7.47(m、1H),7.28−7.30(m,1H),1.76−1.78(m,2H),1.35−1.37(m,2H),1.08−1.23(m,12H),0.79−0.85(m,9H),0.65−0.70(m,3H),0.55(s,6H)。
13C NMR(150MHz,CDCl):δ 148.1,146.7,139.2,137.1,136.8,133.0,132.6,130.9,130.2,128.9,128.4,127.4,126.6,125.4,121.0,119.8,31.9,31.6,29.72(2C),29.68,29.4,22.7,22.2(2C),14.1,11.8,−2.81。
HRMS(FAB+)m/z calcd for C3243Si[M+H];443.3129,found 443.3126。
DSC融解吸熱最大温度:64.5℃。
DSC分析チャートを図1に、粉末X線のパターンを図2に示すと共に、粉末X線の主なピーク(10%を超える相対強度を有するもの)を表1に記載する。
Figure 2021011471

Claims (6)

  1. 25℃で固体である、以下式(1)で表される化合物。
    Figure 2021011471
    (式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
  2. 示差走査熱量分析による融解吸熱最大温度が62〜67℃である、以下式(1)で表される化合物の固体。
    Figure 2021011471
    (式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
  3. Cu−Kα線による粉末X線回折パターンにおいて、回折角2θ=4.9±0.2°、9.8±0.2°、15.4±0.2°及び16.5±0.2°にピークを有する、以下式(1)で表される化合物の固体。
    Figure 2021011471
    (式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
  4. 以下式(1):
    Figure 2021011471
    (式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
    で表される化合物の製造方法であって、
    周期表7族、8族、9族および10族の第5周期〜第6周期の遷移金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属の化合物存在下、以下式(2):
    Figure 2021011471
    (式中、Et及びn−Octylは前記に同じである。)
    で表される化合物を脱水素反応させる工程を備える、製造方法。
  5. 周期表7族、8族、9族および10族の第5周期〜第6周期の遷移金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属が、ロジウム、ルテニウム、イリジウムおよび白金からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項4記載の製造方法。
  6. 以下式(2)で表される化合物。
    Figure 2021011471
    (式中、Etはエチル基を、n−Octylはノルマルオクチル基を表す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021177144A1 (ja) * 2020-03-04 2021-09-10 国立大学法人東海国立大学機構 ナフチルシロール類の製造方法、並びに複素環式基を有するナフチルシロール類及び複素環式基を有するグラフェンナノリボン
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