JP2021010441A - 薬剤判別用撮影装置及び薬剤判別用写真撮影方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薬剤表面の刻印及び印字の双方に対しコントラスト強調状態で撮影でき、設置スペースを要せず手軽に使用可能な薬剤判別用撮影装置の提供。【解決手段】一端が開口する有底筒型に形成された遮光性部材からなる手持ち可能な覆蔽カップ2と、覆蔽カップ2の開口縁の内側に沿って全周に渡って設けられ、覆蔽カップ2の開口中心方向に向けて照射するアレイ光源3と、覆蔽カップ2の盲端側の端壁内面に、レンズ光軸を覆蔽カップ2の開口中心方向に向けて設けられた撮像装置4とを備えた。覆蔽カップ2を手に持ち薬剤に被せアレイ光源3により照明光を当て撮影する。設置スペースを必要とせず、通常の事務机上での撮影も可能であり、スペースの余裕の少ない小規模な薬局等に於いても手軽に容易に導入できる。【選択図】図1
Description
本発明は、薬剤を判別するための画像を撮影する薬剤判別用撮影装置及び薬剤判別用写真撮影方法に関する。
病院や薬局において、患者の投薬方針を立てる際などにおいて、現在患者が服用している薬剤の種類を調べる必要が生じる場合がある。斯かる場合、患者が現在服用している薬剤を持ち込んでもらい、その持ち込まれた薬剤の種類を直接判別することが行われる。薬剤の種類の判別は、薬剤の表面に印字又は刻印された文字や記号を認識することによって判別される。然し乍ら、薬剤の種類は極めて多種多様であるため、人間が目視で判別作業を行うのは多大な労力を要すると共に、人為的ミスにより薬剤の判別を誤る場合が一定の確率で発生することが懸念される。そこで、薬剤判別を自動化して素早く精度の高い判別を行う薬剤判別技術が求められている。斯かる薬剤判別技術に関連する公知技術としては、次の特許文献1〜4に記載のものが公知である。
特許文献1には、刻印文字が付された薬剤(12)に対して薬剤(12)の周囲を囲む複数の照明方向から照明可能な投光器(照明部)(19)と、投光器(19)が薬剤(12)を照明する照明方向を順番に切り替える照明制御部(35)と、投光器(19)により照明されている薬剤(12)を撮影する撮影部であって、照明方向が切り替わるごとに薬剤(12)の撮影を繰り返し行うカメラ(21)と、カメラ(21)により取得された照明方向ごとの撮影画像からそれぞれ刻印文字の影に対応する特徴画像(エッジ抽出画像)を抽出する特徴画像抽出部(38)と、特徴画像抽出部(38)が抽出した照明方向ごとの特徴画像を統合して統合画像を生成する特徴画像統合部(39)と、特徴画像統合部(39)が生成した統合画像に含まれる刻印文字を認識して、刻印文字の認識結果に基づき薬剤の種類を認識する認識部(43)とを備えた薬剤認識装置(10)が記載されている(同文献請求項1,図1−図3参照)。この薬剤認識装置(10)では、投光器(19)は、透明な筒状の光源保持部(24)と、該光源保持部(24)の内壁全体に亘り間隔を開けて分布するように取り付けられた複数の点光源(25)とにより構成され、カメラ(21)は光源保持部(24)の筒上端側の中心軸状にレンズの光軸を真下に向けた状態で配設されている(同文献明細書〔0030〕,〔0031〕、図1,図2,図12−16参照)。薬剤(12)は筒状の光源保持部(24)の下端側に置かれ、各投光器(19)を切り替えながら照光し、種同の角度から薬剤(12)へ照光することで、薬剤(12)の刻印の陰の出来方を変化させ、種同の角度から照光した場合の刻印画像から刻印画像を合成するものである。
特許文献2には、測定対象物(3)を、特定波長域を含む光で異なる角度から照射するように所定の位置関係で配置された光速点灯可能な複数の光源(固体レーザ)(1,2)と、これら複数の光源(1,2)を順次切り替えて点灯制御する光源ドライバ(レーザドライバ)(10)と、前記特定波長域の光だけ透過するフィルタ(4)と、フィルタ(4)を透過した光を光源毎に撮像して取り込むための撮像装置(TVカメラ)(5)と、この撮像装置で撮影した画像のゲインを調整する自動ゲインコントロール回路(AGC回路)(6)、対称物(3)上では均一な光量となるよう画像データを補正する光量補正回路(7)、及び画像のエッジ部分を強調するエッジ強調回路(8)を含む前処理回路とを具備し、前記各装置及び回路の制御と共に光源毎の画像を処理して所望の測定を行う画像処理装置(9)を備えた画像取込用装置が記載されている(同文献請求項1,図1,図2参照)。光源(1,2)には、GaAs固体レーザ(波長830nm)が使用され、フィルタ(4)は光源波長830nmの光のみを透過する光学フィルタが使用されている。光源(1,2)は、レーザドライバ(10)により高速で交互に点灯する。其同の点灯毎の対象物(3)の画像はフィルタ(4)を通しTVカメラ(5)で撮像される。撮像された画像はAGC回路(6),光量補正回路(7)により対称物(3)上で均一な光量となるように補正された後、エッジ強調回路(8)でエッジ強調処理がされて画像処理装置(9)内のグレイメモリに記憶される(同文献2頁左下段第5行〜右下段第12行参照)。画像処理装置(9)は、光源(1,2)の照射毎のエッジ強調画像を、ANDをとる形でオーバラップさせることにより、対称物(3)上のV字状欠陥等を正確に検知するものである(同文献3頁左上段第10−15行参照)。尚、光源については、90度で円対称に配設された4個の光源の例も記載されており、この場合「O」のようなアルファベットに刻印を正確に認識できると記載されている(同文献3頁左下段第13−16行参照)。
特許文献3には、物体(12)に刻設された刻印(14)によるパターンを光学的に読み取る刻印読取方法であって、前記刻印(14)を複数の光源(16,18)により異方向から相互に時間をずらして照射して撮像装置(20)により撮像し、各光源(16,18)によって刻印(14)に付与される陰影情報を合成することにより刻印(14)のパターンを読み取る刻印読取方法が記載されている(同文献請求項1,図1参照)。光源(16,18)にはLED等の発光素子が使用されており、光源(16,18)は光軸が互いに直交するように配置されている(同文献2頁左下段第18行〜右下段第10行)。光源(16,18)の其同の照射によって撮像装置(20)で得られた画像は、2値化された後、ORゲートからなる合成回路(34)により合成される(同文献3頁左下段第7行〜4頁左上段第3行参照)。これにより、刻印(14)の異なる照射方向の陰影情報が合成されて、精度のよい刻印情報の認識が可能となる。
特許文献4には、カメラ(4)(撮像部)と、カメラ(4)の光軸入射光路側に設けられたレンズ(4a)と、レンズ(4a)と金属缶等の被写体(1)との間に配置され、中央部に中心穴(25a)(開口部)が設けられた環状の円盤部(面(23b,23a,23f,23e)で形成される部分)を有し、円盤部を通過する光を被写体側に反射させる反射面を有する導光板(54)と、導光板(54)と被写体(1)との間に配置され、中央部に中心穴(25a)が設けられ、該中心穴(25a)の周縁部から、被写体(1)側に向けて突設され、レンズ(4a)側に先端を有する断面鋭角形状とされた円錐部(面(23d,23c)などで形成される部分)を有する透過型拡散板(23)(円錐透明形光拡散部)と、円盤部の径方向の外側に配置した光源(22)と、を具備し、被写体に光を照射してその反射光を撮像することを特徴とする撮像装置が記載されている(同文献請求項1,図1−3参照)。この撮像装置では、光源(22)としてラインLED光源が使用されている(同文献図4,明細書段落〔0025〕参照)。このラインLED光源から照射される光を、導光板(54)及び透過型拡散板(23)によって散乱させることにより、撮影対象の缶(1)の缶底(11)の全体に均一に照射し、缶底(11)の全体を均一に光らせることによって、缶底(11)に印刷された黒色印字を浮かび上がらせて撮影するものである(同文献段落〔0024〕参照)。
特許文献1−3に記載の刻印の撮影装置は、基本的な技術的思想としては、撮影対象に対して異なる方向から照射して刻印の陰影を撮影し、撮影された複数の陰影画像を合成することによって陰影のコントラストが強調された刻印画像を得る、というものである。この場合、撮影対象の表面の刻印された文字や記号(以下、まとめて「刻印符号」)に対してはコントラストを強調することはできるが、偏倚照射を用いるので撮影対象の表面に印字された文字や記号(以下、まとめて「印字符号」)に対してはコントラストを強調することはできない。また、表面が凸曲面の錠剤の表面に印字された印字符号を読み取る場合には、偏倚照射によって照射方向と反対側の表面に薄く影が生じるので、合成画像では印字符号のコントラストがかえって弱められてしまうという欠点がある。
また、特許文献4に記載の撮像装置は、基本的な技術的思想としては、照明光を導光板(54)及び透過型拡散板(23)によって散乱させて、撮影対象の表面の側方及び上方から均一に照明光を当て、撮影対象に印刷された印字のコントラストが強調された印字画像を得る、というものである。この場合、背景と異なる色で印字された印字符号のコントラストは強調されるが、撮影対象の表面に刻印された刻印符号については、かえってコントラストが弱められて読み取りが困難であるという欠点がある。
また、特許文献1−4に記載の刻印・印字の撮影装置は、何れも、照明用の光源及び撮影用のカメラを、何らかの支持部材に固定して用いるものである。従って、小規模な薬局等に於いては、カメラの支持部材や設置台などの設置スペースが必要となり、手軽に使用することができない。
そこで、本発明の目的は、撮影対象の薬剤の表面の刻印符号及び印字符号の双方に対してコントラストを強調した状態で撮影可能であり、且つ、設置スペースを要することなく手軽に使用可能な薬剤判別用撮影装置及び薬剤判別用写真撮影方法を提供することにある。
本発明の薬剤判別用撮影装置の第1の構成は、一端が開口する有底筒型に形成された遮光性部材からなる手持ち可能な覆蔽カップと、
前記覆蔽カップの開口縁の内側に沿って全周に渡って設けられ、前記覆蔽カップの開口中心方向に向けて照射するアレイ光源と、
前記覆蔽カップの盲端側の端壁内面に、レンズ光軸を前記覆蔽カップの開口中心方向に向けて設けられた撮像装置と、を備えたことを特徴とする。
前記覆蔽カップの開口縁の内側に沿って全周に渡って設けられ、前記覆蔽カップの開口中心方向に向けて照射するアレイ光源と、
前記覆蔽カップの盲端側の端壁内面に、レンズ光軸を前記覆蔽カップの開口中心方向に向けて設けられた撮像装置と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、ユーザが撮影対象である薬剤を撮影する際には、手持ち可能な覆蔽カップを手に持って、台上の薬剤に被せてアレイ光源により薬剤に照明光を当てて撮像装置で撮影する。従って、薬剤判別用撮影装置の設置スペースを必要とせず、通常の事務机上での撮影も可能であり、スペースの余裕の少ない小規模な薬局等に於いても容易に導入できる。アレイ光源は、覆蔽カップの開口縁の内側に沿って全周に渡って設けられているので、撮影対象の上面には均等に照明光が照射される。従って、撮影対象の上面が、刻印のような凹凸のない滑らかな平面又は曲面の場合には、撮影対象の上面に影が生じ難く、印字符号と背景地のコントラストを大きくすることができる。また、アレイ光源は覆蔽カップの開口縁に配設されるため、アレイ光源の照射方向は、撮影対象の略側方側となる。従って、撮影対象の上面に刻印符号がある場合には、刻印符号内に濃い影が生じて、刻印符号と背景地のコントラストを大きくすることができる。
ここで、「アレイ光源」としては、例えば、LEDを線状又は帯状に配列したLEDアレイ光源や、シート状の有機EL(organic electro-luminescence)からなる有機EL光源等を使用することができる。
本発明の薬剤判別用撮影装置の第2の構成は、前記第1の構成に於いて、前記覆蔽カップの開口縁側の前記アレイ光源の端部を下端、その逆側の前記アレイ光源の端部を上端とし、前記覆蔽カップの開口縁の中心点から前記アレイ光源の上端縁を見上げる仰角をθ1’としたとき、0.13<tan(θ1’)<0.44であることを特徴とする。
この構成によれば、覆蔽カップの開口縁の中心点からアレイ光源の上端縁を見上げる仰角θ1’を0.13<tan(θ1’)<0.44とすることによって、刻印符号と背景地のコントラストを最も大きくすることができ、刻印符号の画像認識が容易となる。
ここで、0.13<tan(θ1’)<0.44とした根拠は次の通りである。後述するように、刻印符号と背景地のコントラストを最も大きくすることができる最適な範囲は、薬剤を覆蔽カップの開口縁の中央に配置した状態で、薬剤の上面中心からアレイ光源の上端を見上げる仰角をθ1とした場合に、0.09<tan θ1<0.3である。ここで、覆蔽カップの開口縁からアレイ光源の上端までの高さをz1、アレイ光源の半径をr、撮影対象の薬剤の高さ(厚み)をhpとすると、tan θ1=(z1−hp)/rである。薬剤の厚みhpは、撮影対象とする薬剤によって異なるが、一般的な薬剤を対象とする場合には、大凡3〜7mm程度である。これに対して、面光源Lの半径rは、手での持ち易さや取り扱いの容易さを考慮すると大凡50〜70mm程度とするのが好ましいので、一般に、hp/r=0.04〜0.14である。従って、tan(θ1’)=z1/r=tan θ1+hp/rであるので、最適なtan(θ1’)の範囲は0.13<tan(θ1’)<0.44となる。
尚、撮影対象の薬剤の高さは、場合によっては大きなバラツキがあるような場合もあるので、撮影時に0.09<tan θ1<0.3の範囲となるように覆蔽カップの開口縁の長さ又はアレイ光源の上端の高さを調整する調整手段を設けてもよい。
本発明の薬剤判別用撮影装置の第3の構成は、前記第1又は2の構成に於いて、前記覆蔽カップの開口縁には、リング状の遮光材からなる延縁部材が、伸縮及び/又は脱着自在に設けられていることを特徴とする。
この構成により、一般的な厚み(3〜6mm程度)の薬剤よりも厚みが大きい薬剤の撮影に対応する場合には、延縁部材を伸長させて(又は延縁部材を高さが異なるものと交換して)、刻印符号と背景地のコントラストを最も大きくする照射角度となるように、覆蔽カップ2の開口縁の高さを適宜調整することができる。
本発明の薬剤判別用撮影装置の第4の構成は、前記第1乃至3の何れか一の構成に於いて、前記覆蔽カップとは別体に構成された、撮影対象である薬剤を載置する天面が暗黒色平面状の撮影台を備え、
前記撮影台の中央部には、撮影対象の薬剤が入る1〜10mmの深さの凹窪状の浅凹陷部が形成されていることを特徴とする。
前記撮影台の中央部には、撮影対象の薬剤が入る1〜10mmの深さの凹窪状の浅凹陷部が形成されていることを特徴とする。
この構成により、撮影の際には、撮影対象の薬剤を撮影台の浅凹陷部に転がして入れて、覆蔽カップを手に持って撮影台上の薬剤に被せてアレイ光源により薬剤に照明光を当てて撮像装置で撮影する。これにより、撮影対象の薬剤が撮影台上の浅凹陷部に緩く固定されて撮影時に位置ずれしないので、撮影対象を容易に覆蔽カップの中央に位置させて撮影することが可能となる。そして、撮影対象を覆蔽カップの中央に位置させることで、アレイ光源の照明光が撮影対象の上面に均等に照射されるので、撮影対象の上面が、刻印のような凹凸のない滑らかな平面又は曲面の場合には、撮影対象の上面に影が生じず、印字符号と背景地のコントラストを大きくすることができる。
本発明に係る薬剤判別用写真撮影方法は、表面に印字符号又は刻印符号が印刷又は刻印された薬剤の撮影を行う薬剤判別用写真撮影方法であって、
撮影台上に載置された撮影対象である前記薬剤に、有底筒型に形成された遮光性部材からなる覆蔽カップを被せて外部から遮光した状態とする第1工程と、
前記覆蔽カップの開口縁の内側に沿って全周に渡って円環状に設けられたアレイ光源により、前記覆蔽カップの開口中心方向に向けて照明光を照射した状態で、前記覆蔽カップの筒底側内面に設けられた撮像装置により前記薬剤を撮影する第2工程と、を含み、
前記第2工程において、前記覆蔽カップの開口縁側の前記アレイ光源の端部を下端、その逆側の前記アレイ光源の端部を上端とし、前記アレイ光源の円環の半径をr、前記覆蔽カップの開口縁から前記アレイ光源の上端までの高さをz1、前記薬剤の高さをhpとしたとき、0.09<(z1−hp)/r<0.3とした状態で、前記アレイ光源による照明光の照射を行うことを特徴とする。
撮影台上に載置された撮影対象である前記薬剤に、有底筒型に形成された遮光性部材からなる覆蔽カップを被せて外部から遮光した状態とする第1工程と、
前記覆蔽カップの開口縁の内側に沿って全周に渡って円環状に設けられたアレイ光源により、前記覆蔽カップの開口中心方向に向けて照明光を照射した状態で、前記覆蔽カップの筒底側内面に設けられた撮像装置により前記薬剤を撮影する第2工程と、を含み、
前記第2工程において、前記覆蔽カップの開口縁側の前記アレイ光源の端部を下端、その逆側の前記アレイ光源の端部を上端とし、前記アレイ光源の円環の半径をr、前記覆蔽カップの開口縁から前記アレイ光源の上端までの高さをz1、前記薬剤の高さをhpとしたとき、0.09<(z1−hp)/r<0.3とした状態で、前記アレイ光源による照明光の照射を行うことを特徴とする。
この方法で薬剤を撮影することにより、印字符号と背景地のコントラスト大きくすることができると同時に、刻印符号と背景地のコントラストを最も大きくすることができ、印字符号と刻印符号の画像認識が容易となる。
以上のように、本発明の薬剤判別用撮影装置に依れば、撮影時に覆蔽カップを手に持って、撮影対象の薬剤に被せてアレイ光源により薬剤に照明光を当てて撮像装置で撮影できるので、薬剤判別用撮影装置の設置スペースを必要とせず、スペースの余裕の少ない小規模な薬局等に於いても容易に導入できる。アレイ光源は、覆蔽カップの開口縁の内側に沿って全周に渡って設けられているので、撮影対象の上面が凹凸のない滑らかな平面又は曲面の場合に影が生じ難く、印字符号と背景地のコントラストを大きくすることができる。また、アレイ光源は覆蔽カップの開口縁に配設されるので、撮影対象の上面に刻印符号がある場合には、刻印符号内に濃い影が生じて、刻印符号と背景地のコントラストを大きくすることができる。これにより、印字符号と刻印符号との双方に於いて、撮影画像の画像認識による符号の認識精度を上げることが出来る。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る薬剤判別用撮影装置の要部断面図である。図1において、薬剤判別用撮影装置1は、覆蔽カップ2,アレイ光源3,撮像装置4,接続ケーブル5を備えている。
覆蔽カップ2は、不透明プラスチックや金属等の遮光性部材により構成されており、内表面は光の反射を防止する反射防止塗装が施されている。覆蔽カップ2の外形は、一端が開口する有底円錐台筒型に形成されており、盲端側から開口端側に向かって拡径している。以下、覆蔽カップ2の盲端側を「上側」、開口端側を「下側」と呼ぶ。この覆蔽カップ2の開口端には、端縁よりもやや上側の筒内には、円環板状の窓板2aが、内壁から内側に向かって突設するように設けられている。窓板2aは、光の反射を抑えるように反射防止塗層がされている。撮像装置4は、この窓板2aの中央に貫設された円形開口2bを通して、窓板2aの下側を撮影することが出来る。この窓板2aは、後述するアレイ光源3から照射される照明光が撮像装置4のレンズに直接入らないように、直接光を遮断するために設けられているものである。覆蔽カップ2の下端には、リング状の遮光部材からなる延縁部材2cが伸縮・脱着自在に設けられている。この延縁部材2cは、覆蔽カップ2の開口縁を下方に延長させるための部材である。延縁部材2cは、覆蔽カップ2の下端にネジ機構により螺着されており、延縁部材2cを回転することで延縁部材2cが覆蔽カップ2の下方に伸縮し、これにより覆蔽カップ2の開口縁の高さを調整することができる。また、覆蔽カップ2の開口縁の高さを調節可能とするために、リングの高さheが異なるものが複数用意してもよい。
アレイ光源3は、LED(light emitting diode)が線状乃至帯状に配列されてなる光源であり、覆蔽カップ2の下端の開口縁の内側に沿って全周に渡って設けられている。このアレイ光源3は、覆蔽カップ2の中心方向に向けて照射する向きに配設されている。また、アレイ光源3の照射強度は全周に渡って均一である。尚、アレイ光源3としては、LEDアレイ以外にも、シート状の有機EL光源などを使用することもできる。
撮像装置4は、覆蔽カップ2の上側端面(盲端側端面)の内面側の中央に固定して設けられている。この撮像装置4の中心視線の方向は、覆蔽カップ2の中心軸上であり、覆蔽カップ2の開口側に向けられている。
接続ケーブル5は、覆蔽カップ2の上側端面外側の中央に接続されており、薬剤判別用撮影装置1と外部のコンピュータとを接続するケーブルである。接続ケーブル5は、外部のコンピュータと薬剤判別用撮影装置1との間のデータ通信を中継するとともに、アレイ光源3及び撮像装置4へ電力供給を行うものである。
尚、本実施例では、薬剤判別用撮影装置1と外部のコンピュータとを接続ケーブル5により有線接続する例を示すが、本発明では、薬剤判別用撮影装置1を電池駆動として、Bluetooth(登録商標)などの無線インタフェースによって、外部のコンピュータと無線接続するように構成してもよい。
以上のような薬剤判別用撮影装置1を用いて薬剤を撮影する場合、使用者は、覆蔽カップ2を手で持ち、図2に示すように、撮影対象である薬剤Pを、机等の水平な作業台Fの上に置き、薬剤Pの上から覆蔽カップ2を被せるようにして、開口端の側から覆蔽カップ2を作業台F上に載置する。このとき、覆蔽カップ2内は外部から遮光された状態となる。覆蔽カップ2を載置する位置は、薬剤Pの中心ができるだけ覆蔽カップ2の中心線Lc上となるようにする。この状態で、アレイ光源3を点灯して薬剤Pに対して照光し、撮像装置4により薬剤Pの上面の撮影を行う。図2において、撮像装置4が撮影する範囲(撮像装置4の視界)Rvは、窓板2aの円形開口2bを通して見通せる範囲となる。
このように、薬剤判別用撮影装置1を手持ち可能な覆蔽カップ2によって構成したので、薬剤判別用撮影装置の設置スペースを必要とせず、通常の事務机上での撮影も可能であり、スペースの余裕の少ない小規模な薬局等に於いても容易に導入できる。また、アレイ光源3は、覆蔽カップ2の開口縁の内側に沿って全周に渡って設けられているので、撮影対象である薬剤Pの上面には均等に照明光が照射される。従って、薬剤Pの上面が、刻印のような凹凸のない滑らかな平面又は曲面の場合には、薬剤Pの上面に影が生じ難く、印字符号と背景地のコントラストを大きくすることができる。また、アレイ光源3は覆蔽カップ2の開口縁に配設されるため、アレイ光源3の照射方向は、撮影対象の略側方側となる。従って、薬剤Pの上面に刻印符号がある場合には、刻印符号内に濃い影が生じて、刻印符号と背景地との間のコントラストを大きくすることができる。
次に、実際にアレイ光源3の照射方向をどのような方向とすれば、薬剤Pの上面の刻印符号のコントラストを最大化することができるのかについて検討を行ったので、以下その結果について説明する。
図3は、薬剤判別用撮影装置1の照射方向評価で用いた評価モデルを表す図である。図3において、撮影対象である薬剤Pは水平平面状の作業台F上に載置されている。ここでは、薬剤Pは上下の角部が面取りされた扁平円柱形状の錠剤モデルを使用し、薬剤Pの高さをhp、半径をrp、薬剤Pの中心軸をLcとする。薬剤Pの上面が中心軸Lcと交叉する点をCpとし、これを薬剤Pの「上面中心点」と呼ぶ。また、薬剤Pの下面が中心軸Lcと交叉する点をCp’とし、これを薬剤Pの「下面中心点」と呼ぶ。面光源Lは、図1のアレイ光源3に相当する。面光源Lは、薬剤Pの中心軸Lcと同軸に、半径rの円筒状に配置されているとし、帯幅をhl、作業台Fから面光源Lの中央までの高さをz0、作業台Fから面光源Lの上端までの高さをz1=z0+hl/2、作業台Fから面光源Lの下端までの高さをz1=z0−hl/2とする。薬剤Pの上面中心点Cpから面光源Lの中央線を見上げる仰角をθ0、上面中心点Cpから面光源Lの上端縁を見上げる仰角をθ1、下面中心点Cp’から面光源Lの上端縁を見上げる仰角をθ1’、上面中心点Cpから面光源Lの下端縁を見上げる仰角をθ2、下面中心点Cp’から面光源Lの下端縁を見上げる仰角をθ2’とする。θ0=arctan((z0-hp)/r)、θ1=arctan((z1-hp)/r)、θ2=arctan((z2-hp)/r)、θ1’=arctan(z1/r)、θ2’=arctan(z2/r)である。今回の評価モデルでは、r=55.0mmとした。また、カメラ(撮像装置4)は薬剤Pの上面中心点Cpの直上に、鉛直下方に向けて配置し、作業台Fからカメラまでの高さは150.0mmとした。
図4に、照射方向評価で用いた薬剤Pのモデルを示す。今回の照射方向評価では、刻印符号のコントラストの評価を行うこととし、薬剤Pは図4に示すような上面に刻印符号が刻切された、白色無光沢表面のものを使用する。薬剤Pのモデルの骨格構造としては、外縁傾斜部(上下面周縁の傾斜した部分)、平坦部(上下面中央の平坦な部分)、及び傾斜刻印部(上面中央に直径全体に亘り刻切された直線状のV字溝状の部分)を備えており、上面の文字部分(以下「段差刻印部」という。)の構造は段差刻印構造(垂直段差状に刻切された刻印構造)とされている。サイズとしては、実際の錠剤に近いサイズとして、hp=4.0mm、rp=5.0mmとし、平坦部の半径は4.3mm、外縁傾斜部の高さは0.83mm、傾斜刻印部の深さは1.0mm、段差刻印部の深さは0.83mmとした。
照度計算にはレイトレーシング法を使用した。評価手法は次の通りである。
(1)レイトレーシング法によりカメラにより撮影される薬剤Pの画像を計算する。
(2)図5(a)に示すような切り出しマスクを用いて、平坦部画像の切り出しを行い、平坦部画像の輝度の平均値v1を求める。
(3)図5(b)に示すような切り出しマスクを用いて、段差刻印部画像の切り出しを行い、平坦部画像の輝度の平均値v2を求める。
(4)図5(c)に示すような切り出しマスクを用いて、傾斜刻印部画像の切り出しを行い、平坦部画像の輝度の平均値v3を求める。
(5)段差刻印部の相対コントラストdv21r=(v1-v2)/v1、及び傾斜刻印部の相対コントラストdv31r=(v1-v3)/v1を計算する。
(6)上記(1)〜(5)の計算を、z1,z2を変化させて計算し、相対コントラストdv21r,dv31rが最も大きくなる(z1,z2)の範囲を求める。
(1)レイトレーシング法によりカメラにより撮影される薬剤Pの画像を計算する。
(2)図5(a)に示すような切り出しマスクを用いて、平坦部画像の切り出しを行い、平坦部画像の輝度の平均値v1を求める。
(3)図5(b)に示すような切り出しマスクを用いて、段差刻印部画像の切り出しを行い、平坦部画像の輝度の平均値v2を求める。
(4)図5(c)に示すような切り出しマスクを用いて、傾斜刻印部画像の切り出しを行い、平坦部画像の輝度の平均値v3を求める。
(5)段差刻印部の相対コントラストdv21r=(v1-v2)/v1、及び傾斜刻印部の相対コントラストdv31r=(v1-v3)/v1を計算する。
(6)上記(1)〜(5)の計算を、z1,z2を変化させて計算し、相対コントラストdv21r,dv31rが最も大きくなる(z1,z2)の範囲を求める。
図6は、z2=0mmのときに面光源Lの幅hlを変化させた場合のカメラで撮影される薬剤Pの表面の画像を示す図である。面光源Lの幅hlが狭いと光量は小さく、また、薬剤Pの表面で反射される光線の平均反射角も大きくなるので、特に平坦部が暗い画像が得られる。また、平坦部が暗くなるので、段差刻印部及び傾斜刻印部の相対コントラストdv21r,dv31rは小さくなる。一方、面光源Lの幅hlが広いと光量は大きく、また、薬剤Pの表面で反射される光線の平均反射角も小さくなるので、全体的に明るい画像となる。一方、ある程度幅hlが広くなるまでは、段差刻印部及び傾斜刻印部の相対コントラストdv21r,dv31rは大きくなるが、一定の幅を超えると段差刻印部及び傾斜刻印部の内部まで明るくなるために、段差刻印部及び傾斜刻印部の相対コントラストdv21r,dv31rは小さくなる。従って、段差刻印部及び傾斜刻印部の相対コントラストdv21r,dv31rが最も大きくなるような最適な面光源Lの幅hlの範囲があることが分かる。
図7は、(z1,z2)に対する段差刻印部の相対コントラストdv21rの変化を表す図である。図8は、(z1,z2)に対する傾斜刻印部の相対コントラストdv31rの変化を表す図である。z1は面光源Lの上端縁の高さ、z2は面光源Lの下端縁の高さなので、z1>z2である。
図7より、段差刻印部については、コントラストを出すための十分な光量を得るためには、大凡(z2―hp)/r<0.07とすることが好ましいことが分かる。一方、段差刻印部の相対コントラストdv21rについては、最大となるのが(z1―hp)/r〜0.22の付近であり、dv21r≒0.256となる。z1の大きい側では、(z1―hp)/r〜0.25の付近からz1の増加と共に急速にdv21rの減少が始まり、(z1―hp)/r〜0.3の付近でdv21rが0.2を下回る。また、z1の小さい側では、(z1―hp)/r〜0.16の付近からz1の減少と共に緩やかにdv21rの減少が始まり、(z1―hp)/r〜0.09の付近でdv21rが0.2を下回る。従って、段差刻印部の相対コントラストdv21rについては、面光源Lの上端縁の高さz1の最適な範囲としては0.09<(z1−hp)/r<0.3とするのが適当であることが分かる。
ここで、評価パラメータとしてz1,z2の代わりに(z1―hp)/r=tanθ1,(z2―hp)/r=tanθ2を使用したのは、薬剤Pの上面の高さの影響を排除するとともに、面光源Lの半径rによる影響を打ち消すためである。
図8より、傾斜刻印部については、コントラストを出すための十分な光量を得るためには大凡(z2―hp)/r<0.07とすることが好ましいことが分かる。一方、傾斜刻印部の相対コントラストdv31rについては、最大となるのが(z1―hp)/r〜0.25の付近であり、dv31r≒0.095となる。傾斜刻印部は、中心から周縁に向かって溝の深さが徐同に浅くなるので、周縁近傍のコントラストは小さくなるので、段差刻印部に比べて相対コントラストの値が小さくなる。z1の大きい側では、(z1―hp)/r=0.25〜0.36にかけてz1の増加と共に略一定の傾斜でdv31rが減少する。dv31rが最大値の約半分となるのは(z1―hp)/r〜0.3の付近である。一方、z1の小さい側では、z1の減少と共に緩やかにdv31rが減少する。dv31rが最大値の約半分となるのは(z1―hp)/r〜0.16の付近である。従って、傾斜刻印部の相対コントラストdv31rについては、面光源Lの上端縁の高さz1の最適な範囲としては0.16<(z1−hp)/r<0.3とするのが適当であることが分かる。
通常の薬剤では、識別文字は段差刻印部によって刻切されているのが普通なので、上記の評価から、面光源Lの上端縁の高さz1の最適な範囲としては0.09<(z1−hp)/r<0.3とするのが適当であることが分かる。また、確認のため、其々の(z1,z2)に対して実際に得られた撮影画像(図6参照)を目視により文字の識別性を評価したところ、0.09<(z1−hp)/r<0.3とするのが適当であることが確認できた。薬剤の厚みhpは、撮影対象とする薬剤によって異なるが、一般的な薬剤を対象とする場合には、大凡3〜7mm程度である。これに対して、面光源Lの半径rは、手での持ち易さや取り扱いの容易さを考慮すると大凡50〜70mm程度とするのが好ましいので、一般に、hp/r=0.04〜0.14であると考えてよい。従って、tan(θ1’)=z1/r=(z1−hp)/r+hp/r=tanθ1+hp/rなので、面光源Lの上端縁の高さの最適な範囲としては、下面中心点Cp’から面光源Lの上端縁を見上げる仰角θ1’を用いて、0.13<tan(θ1’)<0.44と表すことも出来る。なお、この場合、撮影対象の薬剤の平均高さによっては覆蔽カップの開口縁の伸縮が必要な場合も考えられるが、これは延縁部材2cにより微調整すればよい。
また、厚みhpの大きい一般的ではない薬剤に対応する場合には、延縁部材2cを回して延縁部材2cを下方に伸長させて(又は延縁部材2cを高さが異なるものと交換して)、0.09<(z1−hp)/r<0.3(0.09<tanθ1<0.3)となるように、覆蔽カップ2の開口縁の高さを適宜調整することもできる。
図9は、本発明の実施例2に係る薬剤判別用撮影装置1の要部断面図である。図9において、図1と同様の構成部分には同符号を附している。本実施例の薬剤判別用撮影装置1は、実施例1の薬剤判別用撮影装置に、更に、撮影台6を追加したものである。撮影台6は、円形又は方形の板状部材であり、光の反射を抑えるように黒色の反射防止塗層がされている。撮影台6の上面には、覆蔽カップ2の下端側が緩嵌可能な浅い円形平皿状の窪みである嵌合皿穴部6aが形成されている。嵌合皿穴部6aの周縁は、覆蔽カップ2の下端を挿入しやすいように、上方に向かって拡径した緩やかな傾斜状とされている。嵌合皿穴部6aの縁部以外は平面状とされている。また、嵌合皿穴部6aの中央には、撮影対象の薬剤が入る1〜10mmの深さの円形凹窪状の浅凹陷部6bが形成されている。
以上のような薬剤判別用撮影装置1を用いて薬剤を撮影する場合、使用者は、覆蔽カップ2を手で持ち、図10に示すように、撮影台6を机等の水平な作業台Fの上に置き、撮影台6上面の浅凹陷部6bに撮影対象である薬剤Pを置き、撮影台6の嵌合皿穴部6aに覆蔽カップ2の下端側を嵌め込むようにして、薬剤Pの上から被せるようにして覆蔽カップ2を撮影台6上に載置する。このとき、薬剤Pは浅凹陷部6bに置かれることで嵌合皿穴部6aの中心に位置決めされ、また、覆蔽カップ2は、下端が嵌合皿穴部6aに緩嵌されることで、薬剤Pが中心となるように位置決めがされる。これにより、最適な撮影配置となるように自動的に位置決めをなすことができる。
1 薬剤判別用撮影装置
2 覆蔽カップ
2a 窓板
2b 円形開口
2c 延縁部材
3 アレイ光源
4 撮像装置
5 接続ケーブル
6 撮影台
6a 嵌合皿穴部
6b 浅凹陷部
P 薬剤
F 撮影台
2 覆蔽カップ
2a 窓板
2b 円形開口
2c 延縁部材
3 アレイ光源
4 撮像装置
5 接続ケーブル
6 撮影台
6a 嵌合皿穴部
6b 浅凹陷部
P 薬剤
F 撮影台
Claims (5)
- 一端が開口する有底筒型に形成された遮光性部材からなる手持ち可能な覆蔽カップと、
前記覆蔽カップの開口縁の内側に沿って全周に渡って設けられ、前記覆蔽カップの開口中心方向に向けて照射するアレイ光源と、
前記覆蔽カップの盲端側の端壁内面に、レンズ光軸を前記覆蔽カップの開口中心方向に向けて設けられた撮像装置と、を備えたことを特徴とする薬剤判別用撮影装置。 - 前記覆蔽カップの開口縁側の前記アレイ光源の端部を下端、その逆側の前記アレイ光源の端部を上端とし、前記覆蔽カップの開口縁の中心点から前記アレイ光源の上端縁を見上げる仰角をθ1’としたとき、0.13<tan(θ1’)<0.44であることを特徴とする請求項1記載の薬剤判別用撮影装置。
- 前記覆蔽カップの開口縁には、リング状の遮光材からなる延縁部材が、伸縮及び/又は脱着自在に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の薬剤判別用撮影装置。
- 前記覆蔽カップとは別体に構成された、撮影対象である薬剤を載置する天面が暗黒色平面状の撮影台を備え、
前記撮影台の中央部には、撮影対象の薬剤が入る1〜10mmの深さの凹窪状の浅凹陷部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一記載の薬剤判別用撮影装置。 - 表面に印字符号又は刻印符号が印刷又は刻印された薬剤の撮影を行う薬剤判別用写真撮影方法であって、
撮影台上に載置された撮影対象である前記薬剤に、有底筒型に形成された遮光性部材からなる覆蔽カップを被せて外部から遮光した状態とする第1工程と、
前記覆蔽カップの開口縁の内側に沿って全周に渡って円環状に設けられたアレイ光源により、前記覆蔽カップの開口中心方向に向けて照明光を照射した状態で、前記覆蔽カップの筒底側内面に設けられた撮像装置により前記薬剤を撮影する第2工程と、を含み、
前記第2工程において、前記覆蔽カップの開口縁側の前記アレイ光源の端部を下端、その逆側の前記アレイ光源の端部を上端とし、前記アレイ光源の円環の半径をr、前記覆蔽カップの開口縁から前記アレイ光源の上端までの高さをz1、前記薬剤の高さをhpとしたとき、0.09<(z1−hp)/r<0.3とした状態で、前記アレイ光源による照明光の照射を行うことを特徴とする薬剤判別用写真撮影方法。
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JP2019125036A JP2021010441A (ja) | 2019-07-04 | 2019-07-04 | 薬剤判別用撮影装置及び薬剤判別用写真撮影方法 |
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2019
- 2019-07-04 JP JP2019125036A patent/JP2021010441A/ja active Pending
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