JP2021010405A - 遊技機 - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
聖 大竹
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聖 大竹
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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上させること。【解決手段】可変表示実行手段は、第1識別情報の可変表示と、第2識別情報の可変表示とを、並行して実行可能である。遊技状態制御手段は、遊技者にとって有利度が異なる複数種類の有利状態と、前記複数種類の有利状態とは異なる特殊状態と、前記第2識別情報の可変表示に基づく前記特殊状態によって遊技価値が付与されやすい特別状態と、に制御可能である。複数種類の有利状態は、第1有利状態と、第1有利状態に比べて前記有利度が低い第2有利状態と、を含む。演出制御手段は、前記特別状態において所定演出モードにより、第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行可能であり、前記特別状態における第1識別情報の可変表示として、第1有利状態の制御に対応した特別可変表示が実行されるときに、前記所定演出モードとは異なる特別演出モードにより、第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行可能である。【選択図】図10−3

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来、遊技領域に発射された遊技球が所定の入賞口に入賞すると、識別情報を可変表示し、可変表示の表示結果が所定の表示結果となった場合に、表示結果に応じた遊技を発生させるパチンコ遊技機が知られている。所定の表示結果は、例えば、大当りを示す表示結果や、小当りを示す表示結果である。
また、パチンコ遊技機には、通常状態に比べて小当り遊技状態に制御される頻度が高い特別状態に制御するものがある。このようなパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に可変表示させることが可能である。例えば、第1特別図柄の可変表示中に、小当り遊技状態に制御される第2特別図柄の可変表示を複数回実行可能な遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照。)
特開2019−042138号公報
しかしながら、特許文献1に記載された遊技機では、特別状態では一種類の演出モードにより演出が行われるため、興趣が不十分であった。
この発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を向上せることができる遊技機を提供することを目的とする。
(手段1)本発明による遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1)であって、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、表示結果を導出表示する可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100や、演出制御用CPU120)と、
演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記可変表示実行手段は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と、第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを、並行して実行可能であり、
前記遊技状態制御手段は、遊技者にとって有利度が異なる複数種類の有利状態(例えば、大当り遊技状態)と、前記複数種類の有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)と、前記第2識別情報の可変表示に基づく前記特殊状態によって遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)と、に制御可能であり、
前記複数種類の有利状態は、第1有利状態(例えば、10R確変大当りB)と、前記第1有利状態に比べて前記有利度が低い第2有利状態(例えば、10R通常大当り)と、を含み、
前記演出制御手段は、
前記特別状態において所定演出モード(例えば、図10−21(C)の小当りRUSHモードA、図10−22(C)の小当りRUSHモードB)により、前記第2識別情報の可変表示に対応した演出(例えば、小当り報知演出、飾り図柄の変動演出、背景画像の表示など)を実行可能であり、
前記特別状態における前記第1識別情報の可変表示として、前記第1有利状態の制御に対応した特別可変表示(例えば、図10−7(C)の第1変動パターン#60の可変表示)が実行されるときに、前記所定演出モードとは異なる特別演出モード(例えば、図10−19(F)の残時間示唆モード)により、前記第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行可能である、
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別状態において特別可変表示が実行されるときには、特別演出モードにより第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行でき、一方で、特別状態において特別可変表示が実行されないときには、所定演出モードにより第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行できる。したがって、特別状態において、複数種類の演出モードのうちいずれかの演出モードにより演出を行うことができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記識別情報の可変表示に対応して、装飾識別情報(例えば、図10−19(D)の飾り図柄013SH100)の可変表示を実行可能であり、
前記所定演出モードと、前記特別演出モードとで、前記装飾識別情報の可変表示の変動態様が異なる(例えば、図10−19(C)、(D)のように小当りRUSHモードAでは飾り図柄013SH100Aを表示し、図10−20(G)、(H)のように残時間示唆モードでは飾り図柄013SH100Bを表示する。)。
このような構成によれば、装飾識別情報の可変表示の変動態様を、演出モードごとに異なる変動態様とすることができるため、各演出モードの演出効果を向上させることができる。
(手段3)手段1または2に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記識別情報の可変表示に対応して、縮小装飾識別情報(例えば、図10−19(C)の第1小図柄013SH101、第2小図柄013SH102)の可変表示を実行可能であり、
可変表示に関する情報の数を保留数(例えば、図10−19(C)の第1保留数字表示013SH131、第2保留数字表示013SH132)として表示可能であり、
前記縮小装飾識別情報の可変表示と保留数表示とは、それぞれ、前記所定演出モードと前記特別演出モードとにかかわらず、共通の表示領域に表示される(例えば、図10−19(C)と、図10−19(F)とで、第1小図柄013SH101、第2小図柄013SH102、第1保留数字表示013SH131、第2保留数字表示013SH132は、共通の表示領域に表示されている。)。
このような構成によれば、演出モードに応じて、縮小装飾識別情報の可変表示と保留数表示との視認性が変わってしまうことを抑えることができる。したがって、遊技者は、各演出モードにおいて、縮小装飾識別情報の可変表示と保留数表示とを容易に把握することができる。
(手段4)手段1〜3のいずれかに記載の遊技機において、
前記所定演出モードは、第1所定演出モード(例えば、図10−21(A)の小当りRUSHモードA)と、前記第1所定演出モードとは異なる第2所定演出モード(例えば、図10−22(A)の小当りRUSHモードB)と、を含み、
遊技者の操作に応じて、前記第1所定演出モードと前記第2所定演出モードとが切り替え可能である(例えば、図10−19(B)のように遊技者が選択可能である)。
このような構成によれば、遊技者の好みに応じた演出モードによって演出を行うことができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段5)手段1〜4のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、付与された遊技価値に対応する第1対応表示(例えば、図10−19(C)の総賞球数表示013SH120)と、前記特殊状態の実行回数に対応する第2対応表示(例えば、小当り遊技が実行された累計回数を示す累計表示)と、を表示可能であり、
前記第1対応表示と前記第2対応表示とは、それぞれ、前記所定演出モードと前記特別演出モードとにかかわらず、共通の表示態様で表示される(例えば、図10−19(C)の総賞球数表示013SH120と、図10−19(F)の総賞球数表示013SH120とは共通の表示態様である。)。
このような構成によれば、演出モードに応じて、第1対応表示と第2対応表示との視認性が変わってしまうことを抑えることができる。したがって、遊技者は、各演出モードにおいて、第1対応表示と第2対応表示とを容易に把握することができる。
(手段6)手段1〜5のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記特別状態における前記第1識別情報の可変表示として、前記第2有利状態の制御に対応した所定可変表示(例えば、図10−7(C)の第1変動パターン#60の可変表示であるが、これとは異なる変動パターンでもよい。)が実行されるときに、前記所定演出モードにより、前記第2識別情報の可変表示に対応した演出(例えば、図10−21(C)、図10−22(C)に示す演出)を実行可能である。
このような構成によれば、所定可変表示と特別可変表示とで異なる変動時間の可変表示とすることができる。このため、各可変表示の変動時間に応じた演出モードによる演出を行うことができる。したがって、演出効果を向上させることができる。
(手段7)手段1〜6のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記特別演出モードによる演出を開始する際に、前記特別演出モードへ移行させる移行演出(例えば、図10−19(E)の移行演出)を実行可能である。
このような構成によれば、特別演出モードの開始を強調することができるため、遊技者をより高揚させることができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段8)手段1〜7のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記第1有利状態に制御した後に、前記複数種類の有利状態のうちのいずれかの有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率/高ベース状態:確変状態)に制御可能であり、
前記特別演出モードによる演出が実行されることにより、前記特別状態による遊技価値(例えば、図10−3に示す、KT状態における1200球の賞球数)と、前記特別可変表示において導出表示されて制御される前記第1有利状態による遊技価値(例えば、図10−3に示す、10R確変大当りにおける1200球の賞球数)と、前記特定状態における前記いずれかの有利状態による遊技価値(例えば、図10−3に示す、最も利益度合いの低い10R通常大当りの場合でも1200球の賞球数)と、が付与されることが確定する。
このような構成によれば、特別演出モードの開始によって、おおよその賞球数を示唆することができる。このため、特別演出モードの開始によって、遊技者をより高揚させることができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段9)手段1〜8のいずれかに記載の遊技機において、
前記複数種類の有利状態は、前記第1有利状態および前記第2有利状態とは前記有利度が異なる第3有利状態(例えば、2R確変大当り)を含み、
前記演出制御手段は、前記特別状態における前記第1識別情報の可変表示として、前記第3有利状態の制御に対応した可変表示が実行されるときに、前記特別演出モードによる演出を行わない(KT状態において2R確変大当りの表示結果が導出表示される第1特別図柄の大当り変動では、図10−21(B)に示すように、小当りRUSHモードAを継続する。または、図10−22(B)に示すように、小当りRUSHモードBを継続する。)。
このような構成によれば、有利状態の種別に応じて、特別演出モードによる演出を行うことができる。このため、特別演出モードの開始によって、その後に制御される有利状態の種別を示唆することができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段10)手段1〜9のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
所定の楽曲を出力可能であり、
前記特殊状態の制御に対応する第1対応演出(例えば、図10−19(D)に示すように、小当りRUSHモードAではキャラクタ画像013SH120Aを表示)と、前記特殊状態において遊技媒体が可変入賞手段に入賞することに対応する第2対応演出(図10−19(D)に示すように、小当りRUSHモードAでは入賞エフェクト画像013SH121A)と、を実行可能であり、
前記所定の楽曲は、前記所定演出モードと前記特別演出モードとにかかわらず、出力され(残時間示唆モードと、小当りRUSHモードA、Bとでは、共通の楽曲が出力される)、
前記第1対応演出と前記第2対応演出とは、それぞれ、前記所定演出モードと前記特別演出モードとで異なる演出態様で実行される(図10−20(H)に示すように、残時間示唆モードではキャラクタ画像013SH120Bや入賞エフェクト画像013SH121Bを表示する)。
このような構成によれば、演出モードにかかわらず、共通の楽曲を出力することにより、楽曲によって特別状態(KT状態)が継続されることを示唆することができる。また、第1対応演出と第2対応演出とを演出モードに応じて異なる演出態様とすることにより、各演出モードにおける演出効果を向上させることができる。
(手段11)手段10に記載の遊技機において、
遊技者にとって有利度がそれぞれ異なる第1設定値(例えば「1」)と第2設定値(例えば「6」)とを含む複数の設定値のうちのいずれかに設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)をさらに備え、
前記演出制御手段は、前記第1対応演出と前記第2対応演出とのうちの少なくとも一方の演出により、前記設定手段に設定される設定値を示唆することが可能である(図10−22(D)に示す敵キャラクタ013SH161や、入賞エフェクト画像013SH121Cの表示態様で設定値を示唆してもよい。)。
このような構成によれば、設定値を示唆できるため、特殊状態および特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
(手段12)手段1〜11のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記所定演出モードにおける前記第1有利状態の制御に対応して、所定有利演出(例えば、図10−21(F)、図10−22(F)の昇格大当り演出)を実行可能であり、
前記特別演出モードにおける前記第1有利状態の制御に対応して、前記所定有利演出とは異なる特別有利演出(例えば、図10−20(L)に示す特殊大当り演出)を実行可能である。
このような構成によれば、各演出モードに対応する有利演出を行うことができるため、演出モードによる演出と有利演出とによる一連の演出とすることができる。したがって、演出効果を向上させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 役物制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。 設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 始動入賞判定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 役物制御通常処理を示すフローチャートである。 ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。 特徴部028IWにおける演出制御メイン処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 可変表示開始待ち処理を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 小当り終了演出処理を示すフローチャートである。 第2KT中賞球数表示処理を示すフローチャートである。 画像表示装置において表示される画像の表示レイヤの設定例を示す説明図である。 賞球数表示を更新する際の表示態様を説明するための説明図である。 賞球数表示を更新する際の表示態様を説明するための説明図である。 賞球数表示を更新する際の表示態様を説明するための説明図である。 賞球数表示を更新する際の更新タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 賞球数表示を更新する際の更新タイミングの他の例を示すタイミングチャートである。 5000OVER表示の表示態様を説明するための説明図である。 賞球数表示が低透過度で表示される場合の表示態様を説明するための説明図である。 遅れ球が検出された場合の「+10」表示の表示タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 変形例1における可変表示開始待ち処理を示すフローチャートである。 変形例1における可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 変形例1におけるトータル賞球数報知の表示態様を説明するための説明図である。 変形例2における小当りRUSH賞球数表示の表示態様を説明するための説明図である。 変形例2における小当りRUSH賞球数表示の表示態様を説明するための説明図である。 変形例3における5000OVER表示の表示態様を説明するための説明図である。 変形例3における5000OVER表示の表示態様を説明するための説明図である。 特徴部013SHに係るパチンコ遊技機1の正面図である。 特徴部013SHに係る遊技状態の遷移の一例を示す説明図である。 特徴部013SHの概要の一例を示す説明図である。 特徴部013SHにおける第1特別図柄の、大当り確率、小当り確率、およびハズレ確率の一例を示す説明図である。 特徴部013SHにおける第2特別図柄の大当り確率、小当り確率、およびハズレ確率の一例を示す説明図である。 特徴部013SHにおける大当り種別判定テーブルの一例を示す説明図である。 特徴部013SHにおける第1特別図柄用の変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。 特徴部013SHにおける第2特別図柄用の変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。 演出制御コマンド(残変動時間指定コマンド)の一例を示す説明図である。 特徴部013SHの第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。 特徴部013SHの第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。 特徴部013SHの第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。 特徴部013SHの第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。 特徴部013SHの第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特徴部013SHの第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 特徴部013SHの演出制御プロセス処理における演出モード設定処理を示すフローチャートである。 特徴部013SHの演出制御プロセス処理における残時間示唆モード開始処理を示すフローチャートである。 特徴部013SHの演出制御プロセス処理における残変動時間指定コマンド受信処理を示すフローチャートである。 KT状態において、第1特別図柄の可変表示に基づいて10R確変大当りBの大当り遊技が実行される場合の演出画面の遷移の一例を示す説明図である。 KT状態において、第1特別図柄の可変表示に基づいて10R確変大当りBの大当り遊技が実行される場合の演出画面の遷移の一例を示す説明図である。 小当りRUSHモードAにおいて、第1特別図柄の可変表示に基づいて10R確変大当りA以外の大当り遊技が実行される場合の演出画面の遷移の一例を示す説明図である。 小当りRUSHモードBにおいて、第1特別図柄の可変表示に基づいて10R確変大当りA以外の大当り遊技が実行される場合の演出画面の遷移の一例を示す説明図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの下方には、遊技領域の右方を狙って発射操作を行う右打ち操作を促すための右打ち表示器26が設けられている。なお、右打ち表示器26は、例えば、LEDによって構成され、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって点灯制御される(図2参照)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
また、画像表示装置5の右方には、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられている。なお、右打ち報知用LED37は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される(図2参照)。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の枠LED9が設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、枠LED9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、枠LED9および右打ち報知用LED37の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、LED信号(LEDの点灯/消灯態様を指定する信号)をLED制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
LED制御基板14は、枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動し、当該LED信号が指定する態様で枠LED9や右打ち報知用LED37を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、LEDの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、LEDの点灯/消灯の制御(音指定信号やLED信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、LED信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、役物制御プロセス処理を実行する(ステップS25C)。CPU103がタイマ割込み毎に役物制御プロセス処理を実行することにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
役物制御プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
また、図4では記載を省略しているが、遊技制御用タイマ割込み処理では、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力するための処理である試験端子処理も実行される。試験端子処理では、CPU103は、右打ち操作を行う期間であることを特定可能な試験信号(右打ち試験信号)も出力する制御を行う。具体的には、試験端子処理において、CPU103は、大当り遊技中や、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中、KT状態中に右打ち試験信号を出力する制御を行う。一方、試験端子処理において、CPU103は、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中には右打ち試験信号を出力する制御を行わない。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S113Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S113A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の変動表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には、大当り遊技を開始するための設定処理が行われる。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、小当り遊技を開始するための処理が行われる。そして、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
図6は、役物制御プロセス処理として、図4に示すステップS25Cにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この役物制御プロセス処理において、CPU103は、RAM102に設けられた役物制御プロセスフラグの値に応じて、ステップS120〜S128の処理のいずれかを選択して実行する。なお、役物制御プロセス処理の各処理(ステップS120〜S128)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS120の役物制御通常処理は、役物制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この役物制御通常処理では、大当り遊技を開始するための設定が行われたか否かを監視し、大当り遊技を開始するための設定が行われれば、大当り遊技を開始するための処理が行われ、役物制御プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS121のゲート通過待ち処理は、役物制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。このゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには役物制御プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS122の大当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグが“2”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS123の大当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、役物制御プロセスフラグの値が“4”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS124の大当り開放後処理は、役物制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、役物制御プロセスフラグの値が“5”に更新される。役物制御プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS125の大当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS126の小当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、役物制御プロセスフラグの値が“7”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS127の小当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、役物制御プロセスフラグの値が“8”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS128の小当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図7のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、枠LED9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8は、演出制御プロセス処理として、図7のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部028IWに関する説明)
次に、特徴部028IWについて説明する。まず、本特徴部028IWにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部028IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この特徴部028IWでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この特徴部028IWでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が低いのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が高くなるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、本特徴部028IWでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本特徴部028IWでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
また、本例では、大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御基板に搭載された払出制御用マイクロコンピュータ(図示せず)によって球払出装置(図示せず)が駆動され、15個の賞球が払い出される。また、本例では、特殊入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御基板に搭載された払出制御用マイクロコンピュータによって球払出装置が駆動され、10個の賞球が払い出される。
(大当り確率、小当り確率)
図9−1および図9−2は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図9−1は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9−2は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。本例では、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されており、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能である。また、図9−1および図9−2に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
まず、図9−1を用いて、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図9−1(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図9−1(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図9−1(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9−1(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
次に、図9−2を用いて、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図9−2(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図9−2(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図9−2(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「32768/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9−2(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動表示を実行する場合、図9−1および図9−2に示すように、はずれに対応する判定値は、全ての設定値「1」〜「6」に対応する判定値に含まれる(図9−1および図9−2に示すように、はずれ確率が0となる設定値はない)。そして、はずれに対応する判定値は、設定値に応じて異なっている(図9−1および図9−2に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、はずれ確率が異なっている)。
なお、本例で示した態様にかぎらず、第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、例えば、はずれ確率が0となる場合(すなわち、はずれに対応する判定値が含まれない設定値)があるように構成してもよい。例えば、有利度が最も高い(大当り確率が最も高い)設定値「6」では、はずれ確率が0となり、はずれに対応する判定値が含まれないように構成してもよい。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図9−1)には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
なお、図9−1(A),(B)および図9−2(A),(B)では、第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
(大当り種別判定テーブル)
図9−3(A),(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、または「10R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−3(A)に示すように、この特徴部028IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「10R確変大当り」と決定され、56%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図9−3(B)に示すように、この特徴部028IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「10R確変大当り」と決定され、50%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「10R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
この特徴部028IWでは、「10R確変大当り」、「6R確変大当り」、および「6R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、この特徴部028IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図9−22参照)。
また、本例では、普通図柄プロセス処理(ステップS26)において、CPU103は、普通図柄の変動表示結果を当り(普図当り)とするか否かを決定し、その決定結果にもとづいて普通図柄の変動表示を実行する制御を行うのであるが、本例では、確変状態であるか否かや、KT状態であるか否か、高ベース状態であるか否かに関係なく、一律に99/100の確率で普通図柄当りとすることに決定する。また、CPU103は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認し、高ベースフラグがセットされていれば(高ベース状態であれば)、可変入賞球装置6Bを5.5秒間の長い期間にわたって開状態に制御し、高ベースフラグがセットされていなければ(低ベース状態であれば)、可変入賞球装置6Bを0.2秒間の短い期間にわたって開状態に制御する。
(変動パターンテーブル)
図9−4〜図9−6は、この特徴部028IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図9−4〜図9−6に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図9−4〜図9−6に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#09の9種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#35の35種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜09または11〜33)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9−4(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−4(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#06のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図9−4(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−4(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#07〜#09のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9−5(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−5(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合には第2変動パターン#02が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合には第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部028IWでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部028IWでは、図9−5(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部028IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部028IWでは、図9−5(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−5(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−5(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図9−5(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、はずれとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#04(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この特徴部028IWでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、この特徴部028IWでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#06が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−5(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−5(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#13のいずれかに決定される。
また、図9−5(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#08に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#09に決定される場合がある。第2変動パターン#07は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#08は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。
また、図9−5(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#10や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#12に決定される場合がある。第2変動パターン#10は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#11は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。
また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図9−5(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−5(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#14〜#16のいずれかに決定される。
この特徴部028IWでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図9−5(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#14に決定される。また、低確率/第1KT状態の50変動目として小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#15に決定される。また、図9−5(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#16に決定される。
なお、この特徴部028IWでは、図9−4に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#09を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この特徴部028IWでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部028IWとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−6(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17〜#21のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図9−6(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#17)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#18に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#19)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、図9−6(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#21に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図9−6(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#22〜#28のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜49変動目と同様に、図9−6(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#23に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#24に決定される場合がある。第2変動パターン#22は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#23は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。
また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#26に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#27に決定される場合がある。第2変動パターン#25は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#26は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。
また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#28に決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図9−6(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#29〜#35のいずれかに決定される。
なお、図9−6(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#29に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#30に決定される場合がある。一方、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が2分と長くバトル演出を伴う第2変動パターン#31に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#32に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#33に決定される場合がある。一方、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が2分と長くバトル演出を伴う第2変動パターン#34に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、変動時間が2分と長くバトル演出を伴う第2変動パターン#35に決定される。
なお、本例では、第2KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されるときにはずれや小当りとなる場合には、第2変動パターン#30や第2変動パターン#33に決定される割合が多く、変動時間が3秒間の飾り図柄の変動表示が実行されやすい。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図9−7は、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを説明するための説明図である。また、図9−7(1)は、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図9−7(2)は、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図9−7(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図9−7(1)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部028IWでは、図9−7(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図9−7(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図9−7(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が1.5秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能な状態となる。しかしながら、第1KT状態では、図9−7(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が1.5秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図9−7(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この特徴部028IWでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部028IWでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図9−7(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図9−7(2)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部028IWでは、図9−7(2)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図9−7(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図9−7(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が1.5秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、この特徴部028IWでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図9−7(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
また、本特徴部028IWでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、この特徴部028IWでは、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、99/100)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この特徴部028IWでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
この特徴部028IWでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図9−7(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図9−7(2)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図9−7(1)に示すような可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図9−7(2)に示す可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この特徴部028IWでは、図9−7に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この特徴部028IWでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
(演出制御コマンド)
図9−8および図9−9は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9−8に示す例において、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8033(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8033(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(10R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この特徴部028IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、10R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンド9C00(H)は、右打ち表示器26の点灯を終了したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯終了指定コマンド)である。コマンド9C01(H)は、右打ち表示器26の点灯を開始したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯開始指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第1強制図柄確定指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、第2特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第2強制図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この特徴部028IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
コマンドE1XX(H)は、現在設定されている設定値を指定する演出制御コマンド(設定値コマンド)である。なお、「XX」に設定値が設定される。例えば、設定値「1」に設定されている場合には、設定値コマンドとしてコマンドE101(H)が送信される。また、例えば、設定値「6」に設定されている場合には、設定値コマンドとしてコマンドE106(H)が送信される。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図9−8および図9−9に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図9−8および図9−9に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
(始動入賞判定処理)
図9−10は、始動入賞判定処理を示すフローチャートである。このうち、図9−10(A)は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される第1始動入賞判定処理(ステップS101A)のフローチャートを示している。また、図9−10(B)は、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される第2始動入賞判定処理のフローチャートを示している。
まず、図9−10(A)を用いて、第1始動入賞判定処理について説明する。第1始動入賞判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを確認する(ステップ028IWS1211A)。第1始動口スイッチ22Aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば、CPU103は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ028IWS1212A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ028IWS1213A)。次いで、CPU103は、当り判定用乱数や当り種別判定用乱数、変動パターン決定用乱数などの各乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ028IWS1214A)。なお、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保され、RAM102に形成されている。
そして、CPU103は、第1有効始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ028IWS1215A)。
次に、図9−10(B)を用いて、第2始動入賞判定処理について説明する。第2始動入賞判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを確認する(ステップ028IWS1211B)。第2始動口スイッチ22Bがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ028IWS1212B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ028IWS1213B)。次いで、CPU103は、当り判定用乱数や当り種別判定用乱数、変動パターン決定用乱数などの各乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ028IWS1214B)。なお、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保され、RAM102に形成されている。
そして、CPU103は、第2有効始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ028IWS1215B)。
(第1特別図柄通常処理)
図9−11は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ028IWS50A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ028IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ028IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ028IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ028IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ028IWS55A)。なお、本例では、ステップ028IWS55Aの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定値コマンドが送信される。
なお、設定値コマンドを送信するタイミングは、本例で示したものにかぎらず、例えば、変動表示の終了ごとに設定値コマンドを送信するように構成したり、変動表示中に設定値コマンドを送信するように構成したりしてもよい。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ028IWS56A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ028IWS57A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ028IWS58A以降の処理を行うことなくステップ028IWS69Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば、ステップ028IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ028IWS59Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ028IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ028IWS58A〜S63Aの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ028IWS58A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ028IWS59A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ028IWS60A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ028IWS61A)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ028IWS62A)、大当り種別を記憶し(ステップ028IWS63A)、ステップ028IWS69Aへ移行する。
また、ステップ028IWS60Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ028IWS64A)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ028IWS65A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ028IWS66A)。そして、ステップ028IWS69Aへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ028IWS69A)、「0」である場合、ステップ028IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ028IWS70A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ028IWS71A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ028IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ028IWS72A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ028IWS73A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、右打ち表示器26の点灯を変動終了まで延長することを示す点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ028IWS74A)。そして、ステップ028IWS75Aに移行する。
この特徴部028IWでは、後述するように、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における変動表示の実行回数が管理されるのは、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され50回の変動表示が実行される場合である。低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)である場合には、50回目の変動表示を開始するときに、ステップ028IWS71A,S71BでYと判定されてステップ028IWS72A,S72Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ028IWS73A,S73Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)は、右打ち報知を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの第1KT状態と共通の変動短縮状態としつつ、第1KT状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
なお、本例では、ステップ028IWS74Aの処理や後述するステップ028IWS74Bの処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示のいずれか一方の変動開始により高ベース状態の最終変動(本例では、50回目の変動表示)が開始されるときに、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がセットされ変動短縮状態が延長される。この場合、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がセットされているときに、その第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示(本例では、50回目の変動表示)が終了するか、または他方の特別図柄の変動表示(本例では、51回目の変動表示)の開始に応じて、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がリセットされ、変動短縮状態の延長が終了するように構成することが望ましい。
そして、ステップ028IWS75Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ028IWS75A)。なお、図示は省略したが、ステップ028IWS75Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ028IWS59Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
(第1変動パターン設定処理)
図9−12は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図9−4〜図9−6参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−4(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ028IWS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−4(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ028IWS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ028IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図9−4に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ028IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ028IWS1704A)。
また、ステップ028IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ028IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ028IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ028IWS1707A)。
(第1特別図柄変動処理)
図9−13は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ028IWS1120A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果7指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ028IWS1121A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ028IWS1122A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ028IWS1123A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS1124A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ028IWS1130A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ028IWS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ028IWS1126A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
なお、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、大当りと決定しない場合には、全て小当りとするように構成してもよく、その場合には、ステップ028IWS1126Aの判定処理を省略し、ステップ028IWS1125AでNと判定すると、そのままステップ028IWS1127Aに移行するように構成してもよい。
第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ028IWS1127A)。なお、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、その大当り種別が10R確変大当りまたは6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ028IWS1128A)。なお、10R確変大当りまたは6R確変大当りであるか否かは、例えば、ステップ028IWS63Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りまたは6R確変大当りであれば、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ028IWS1125AのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ028IWS1126AのY)であって10R確変大当りおよび6R確変大当りのいずれともならない(すなわち、6R通常大当りとなる)第1特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ028IWS1127AのY、ステップ028IWS1128AのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS1129A)。なお、この場合、第1大当りフラグや第1小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第1大当りフラグや第1小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ028IWS1130A)。
ステップ028IWS1125A〜S1129Aの処理が実行されることによって、この特徴部028IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって通常大当り(本例では、6R通常大当り)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ028IWS1129Aで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、確変大当り(本例では、10R確変大当りまたは6R確変大当り)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、そのまま第1特別図柄変動処理を終了するのであるが(ステップ028IWS1128AのY参照)、この場合、第2特別図柄の変動表示が小当りとなったことにもとづいて、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技に移行する。そのため、次回のタイマ割込以降では、ステップ028IWS1120AでNと判定されてステップ028IWS1121A〜S1130Aの処理はスキップされ、ステップ028IWS1122Aの第1変動時間タイマの更新も行われない。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される。
また、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中である場合にも、そのまま第1特別図柄変動処理を終了する(ステップ028IWS1127AのN参照)。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であってはずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合にも、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となり、小当り遊技を終了すると、第1変動時間タイマの更新が再開される。
(第1特別図柄停止処理)
図9−14は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS2010A)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ028IWS2011A)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ028IWS2012A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS2013A)。
本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、遊技状態がKT状態に制御されている場合には、右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。従って、本例では、低確率/第1KT状態中は右打ち表示器26が点灯されるのであるが、ステップ028IWS69A〜S74A,S69B〜S74Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を開始するときに低確率/第1KT状態を終了して通常状態(非KT状態)に移行するとともに、ステップ028IWS2010A〜S2013A,S2010B〜S2013Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を終了するときに右打ち表示器26が消灯される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ028IWS2014A)。なお、この場合、第1特別図柄変動処理のステップ028IWS1129Aで第1強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第1特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ028IWS2015A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当りを開始することを示す大当り開始フラグをセットする(ステップ028IWS2016A)。また、CPU103は、第1大当りフラグをクリアする(ステップ028IWS2017A)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ028IWS2018A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS2019A)。そして、ステップ028IWS2027Aに移行する。
ステップ028IWS2018A,S2019Aの処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
なお、本例では、大当り図柄が導出表示された後、さらに通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるので、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで右打ち表示器26の点灯を開始するように構成してもよい。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ028IWS2015AのN)、CPU103は、第1小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ028IWS2020A)。第1小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS2021A)。また、CPU103は、第1小当りフラグをクリアする(ステップ028IWS2022A)。そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ028IWS2026A)。そして、ステップ028IWS2027Aに移行する。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ028IWS2027A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されていてもよい。
また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)ように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部028IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
(第2特別図柄通常処理)
図9−15は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態ある。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ028IWS50B)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ028IWS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ028IWS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ028IWS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ028IWS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ028IWS55B)。なお、本例では、ステップ028IWS55Bの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定値コマンドが送信される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ028IWS56B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップ028IWS56Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ028IWS57B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ028IWS58B以降の処理を行うことなくステップ028IWS69Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ028IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ028IWS59Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ028IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ028IWS58B〜S63Bの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ028IWS58B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ028IWS59B)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ028IWS60B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ028IWS61B)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ028IWS62B)、大当り種別を記憶し(ステップ028IWS63B)、ステップ028IWS69Bへ移行する。
また、ステップ028IWS60Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ028IWS64B)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ028IWS65B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ028IWS66B)。そして、ステップ028IWS69Bへ移行する。
なお、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、大当りと決定しない場合には、全て小当りとするように構成してもよく、その場合には、ステップ028IWS64B、S65Bの処理を省略し、ステップ028IWS60BでNと判定した場合には、そのままステップ028IWS66Bに移行して、第2小当りフラグをセットするように構成してもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ028IWS69B)、「0」である場合、ステップ028IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ028IWS70B)、「0」になったか否かを判定する(ステップ028IWS71B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ028IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ028IWS72B)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ028IWS73B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ028IWS74B)。そして、ステップ028IWS75Bに移行する。
そして、ステップ028IWS75Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ028IWS75B)。なお、図示は省略したが、ステップ028IWS75Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ028IWS59Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理は、図9−12に示した第1変動パターン設定処理(ステップS111A)と同様である。すなわち、図9−12に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、ステップ028IWS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−5(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−5(D)〜図9−6(I)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図9−5(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2〜49変動目であれば図9−5(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、50変動目であれば図9−5(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図9−6(G)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2変動目以降であれば図9−6(H)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図9−6(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
(第2特別図柄変動処理)
図9−16は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。第2特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ028IWS1120B)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンド、表示結果5指定コマンド、表示結果6指定コマンド、表示結果7指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ028IWS1121B)。
次いで、CPU103は、第2変動時間タイマを1減算し(ステップ028IWS1122B)、第2変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ028IWS1123B)、演出制御用CPU120に第2図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS1124B)。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理に対応した値に更新する(ステップ028IWS1130B)。
第2変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ028IWS1125B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ028IWS1126B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ028IWS1127B)。なお、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、その大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ028IWS1128B)。なお、10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当りであるか否かは、例えば、ステップ028IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当りであれば、そのまま処理を終了する。
第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ028IWS1125BのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ028IWS1126BのY)であって10R確変大当り、6R確変大当り、および2R確変大当りのいずれともならない(すなわち、2R通常大当りとなる)第2特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ028IWS1127BのY、ステップ028IWS1128BのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS1129B)。なお、この場合、第2大当りフラグや第2小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第2大当りフラグや第2小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理に対応した値に更新する(ステップ028IWS1130B)。
ステップ028IWS1125B〜S1129Bの処理が実行されることによって、この特徴部028IWでは、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって通常大当り(本例では、2R通常大当り)となる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第2特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第2特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ028IWS1129Bで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、本例では、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、確変大当り(本例では、10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当り)となる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、そのまま第2特別図柄変動処理を終了するのであるが(ステップ028IWS1128BのY参照)、この場合、第1特別図柄の変動表示が小当りとなったことにもとづいて、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技に移行する。そのため、次回のタイマ割込以降では、ステップ028IWS1120BでNと判定されてステップ028IWS1121B〜S1130Bの処理はスキップされ、ステップ028IWS1122Bの第2変動時間タイマの更新も行われない。従って、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示中である場合にも、そのまま第2特別図柄変動処理を終了する(ステップ028IWS1127BのN参照)。従って、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であってはずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合にも、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となり、小当り遊技を終了すると、第2変動時間タイマの更新が再開される。
上記のように構成することによって、第1KT状態終了後(時短状態終了後)の通常状態において、残りの第2保留記憶を消化することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生を抑制することができる。
また、入賞球装置6A(第1始動入賞口)の下方に第1特別図柄用の可変入賞球装置を設けるように構成するとともに、遊技領域の右方に第2特別図柄用の入賞球装置(可変入賞球装置ではない始動入賞口)を設けるように構成し、第2KT状態(小当りRUSH)終了後に第1特別図柄の時短状態を経由して通常状態に移行するように構成した遊技機において、上記のように第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする構成を適用してもよい。この場合、第1特別図柄の変動効率が高くなることにより第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生の頻度も高くなるのであるが、それに伴って第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする頻度も高めて、通常状態での第2保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示の発生を抑制することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生をより一層抑制することができる。
(第2特別図柄停止処理)
図9−17は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS2010B)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ028IWS2011B)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ028IWS2012B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS2013B)。
次いで、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ028IWS2014B)。なお、この場合、第2特別図柄変動処理のステップ028IWS1129Bで第2強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第2特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ028IWS2015B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り開始フラグをセットする(ステップ028IWS2016B)。また、CPU103は、第2大当りフラグをクリアする(ステップ028IWS2017B)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ028IWS2018B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS2019B)。そして、ステップ028IWS2027Bに移行する。
ステップ028IWS2018B,S2019Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ028IWS2015BのN)、CPU103は、第2小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ028IWS2020B)。第2小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS2021B)。また、CPU103は、第2小当りフラグをクリアする(ステップ028IWS2022B)。
なお、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、大当りと決定しない場合には、全て小当りとするように構成してもよく、その場合には、ステップ028IWS2020Bの処理を省略し、ステップ028IWS2015BでNと判定したときには、そのままステップ028IWS2021Bに移行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS2023B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ028IWS2024B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS2025B)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ028IWS2026B)。そして、ステップ028IWS2027Bに移行する。
ステップ028IWS2024B,S2025Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、小当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなる場合であっても、KT状態中である場合には既に右打ち表示器26の点灯中である筈である。従って、本例では、ステップ028IWS2023Bの判定処理を行うことによって、KT状態中に第2特別図柄の変動表示において小当りとなった場合には、重複して右打ち表示器26の点灯を開始したり右打ち点灯開始指定コマンドを送信したりする処理を行わないようにしている。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ028IWS2027B)。
(役物制御通常処理)
図9−18は、役物制御プロセス処理における役物制御通常処理(ステップS120)を示すフローチャートである。役物制御通常処理において、CPU103は、まず、大当り開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS2101)。大当り開始フラグがセットされていなければ、そのまま処理を終了する。
大当り開始フラグがセットされていれば、CPU103は、その大当り開始フラグをリセットする(ステップ028IWS2102)。次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ028IWS2103)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ028IWS2104)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットする(ステップ028IWS2105)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値をゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ028IWS2106)。
(ゲート通過待ち処理)
図9−19は、役物制御プロセス処理におけるゲート通過待ち処理(ステップS121)を示すフローチャートである。ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ028IWS2501)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ028IWS2502)。次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ028IWS2503)、役物制御プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ028IWS2504)。
この特徴部028IWでは、ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
(大当り終了処理)
図9−20は、役物制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS125)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ028IWS2200)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ028IWS2202に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ028IWS2201)、処理を終了する。
ステップ028IWS2202では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ028IWS2202)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ028IWS2203)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ028IWS2203のY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ028IWS2204)。なお、10R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ028IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ028IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ028IWS2205)。また、CPU103は、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ028IWS2206)。そして、ステップ028IWS2214に移行する。なお、10R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
10R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ028IWS2207)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ028IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ028IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ028IWS2208)。また、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ028IWS2209)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ028IWS2210)。そして、ステップ028IWS2214に移行する。従って、6R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、6R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(ゲート通過待ち処理のステップ028IWS2502参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、6R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄通常処理のステップ028IWS69Aや第2特別図柄通常処理のステップ028IWS69BでYと判定されてステップ028IWS70Aやステップ028IWS70Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りまたは2R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ028IWS2211)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ028IWS2212)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ028IWS2213)。そして、ステップ028IWS2214に移行する。従って、6R通常大当りまたは2R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ028IWS2214)。
(小当り終了処理)
図9−21は、役物制御プロセス処理における小当り終了処理(ステップS128)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ028IWS2300)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ028IWS2302に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ028IWS2301)、処理を終了する。
ステップ028IWS2302では、小当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ028IWS2302)。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ028IWS2303)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップ028IWS2303のY)、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS2304)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ち表示器26の点灯中であるか否かを確認する(ステップ028IWS2305)。右打ち表示器26の点灯中であれば、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ028IWS2306)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ028IWS2307)。
本例では、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合には小当り遊技の開始時に右打ち表示器26の点灯が開始されるのであるが(ステップ028IWS2023B〜S2025B参照)、ステップ028IWS2304〜S2307の処理が実行されることによって、その小当り遊技の終了時に右打ち表示器26の点灯が終了する。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ028IWS2308)。
(遊技状態の遷移)
ここで、この特徴部028IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図9−22は、この特徴部028IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部028IWでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りが発生する。
図9−22に示すように、低確率/低ベース状態において10R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ028IWS2204〜S2206参照)。また、低確率/低ベース状態において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ028IWS2207〜S2210参照)。また、低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ028IWS2211〜S2213参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部028IWでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図9−22に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ028IWS2204〜S2206参照)。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ028IWS2207〜S2210参照)。なお、この特徴部028IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、6R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図9−3参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ028IWS2211〜S2213参照)。
図9−22に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ028IWS2204〜S2206参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ028IWS2207〜S2210参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ028IWS2211〜S2213参照)。なお、この特徴部028IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図9−3(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、6R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図9−22に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップ028IWS69A〜S73A,S69B〜S73B参照)。
図9−22に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ028IWS2204〜S2206参照)。なお、この特徴部028IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図9−3(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ028IWS2207〜S2210参照)。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ028IWS2211〜S2213参照)。
なお、図9−22では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−22では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−22では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−22では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
(演出制御メイン処理)
次に、演出制御手段の動作について説明する。図9−23は、特徴部028IWにおける演出制御メイン処理の具体例を示すフローチャートである。図9−23において、ステップ028IWS701〜S706の処理は、図7で示したステップS71〜S76の処理と同様である。
次いで、演出制御用CPU120は、システム小図柄プロセス処理を実行する(ステップ028IWS707)。本例では、ステップ028IWS707のシステム小図柄プロセス処理が実行されることによって、画像表示装置5において、飾り図柄の変動表示とは別に、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示と同期して左中右のシステム小図柄の変動表示が実行される。
なお、本例では、第2KT状態中(小当りRUSH中)である場合には(停止図柄を確定表示するときを除いて)飾り図柄の変動表示が低透過度で実行されるのであるが、ステップ028IWS707が実行されることによって、第2KT状態中であってもシステム小図柄の変動表示が高い透過度で実行され視認しやすい。
次いで、演出制御用CPU120は、第2KT状態中に画像表示装置5に表示されている賞球数表示を更新する第2KT中賞球数表示処理を実行する(ステップ028IWS708)。
そして、ステップ028IWS709の処理は、図7で示したステップS77の処理と同様である。
(コマンド解析処理)
次に、演出制御手段の動作について説明する。図9−24〜図9−27は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ028IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ028IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ028IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ028IWS614)、演出制御用CPU0120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ028IWS615)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ028IWS616)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ028IWS617)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ028IWS618)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ028IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ028IWS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド、第1強制図柄確定指定コマンド、第2強制図柄確定指定コマンド)であれば(ステップ028IWS621)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ028IWS622)。例えば、第1図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1強制確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2強制確定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ028IWS623)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を開始する制御を行う(ステップ028IWS624)。また、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ028IWS625)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ028IWS626)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を終了する制御を行う(ステップ028IWS627)。また、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ028IWS628)。
なお、本例では、ステップ028IWS624,S627の処理が実行されることによって、大当り遊技中に画像表示装置5の表示画面において右打ち表示が表示される。
なお、例えば、大当り遊技中に表示する右打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させることによって、現在の設定値を示唆する設定値示唆演出を実行するように構成してもよい。例えば、ステップ028IWS624で右打ち表示を開始するときに、通常は白色の表示色の右打ち表示を開始するのに対して、設定値示唆演出の実行を決定した場合には、設定値「1」である場合には比較的高い割合で青色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「2」である場合には比較的高い割合で緑色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「3」である場合には比較的高い割合で黄色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「4」である場合には比較的高い割合で橙色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「5」である場合には比較的高い割合で赤色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「6」である場合には比較的高い割合で虹色の表示色の右打ち表示を開始したりしてもよい。
また、例えば、大当り遊技終了後のKT状態中も右打ち表示を継続して実行するように構成し、大当り遊技終了のタイミングで右打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させて設定値示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、低確率/第1KT状態において50回の変動表示を終了して通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するときに、左打ち表示を開始するように構成し、その左打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させて設定値示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように何らかの形式で遊技状態の制御が切り替わるときに、設定値示唆演出を実行可能に構成すればよい。
また、設定値そのものを示唆する場合にかぎらず、例えば、設定示唆として、設定変更が行われたか否かを示唆する設定示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように、設定示唆演出とは、設定値そのものを示唆する演出と、設定変更の有無を示唆する演出との両方を含む概念である。
また、設定示唆演出として、賞球数表示が「456」や「1456」、「555」、「1555」、「666」、「1666」などとなったことに応じて、「456 OVER」や「555 OVER」などの強調演出を実行し、設定値が「4」や「5」、「6」であることを示唆する演出を実行してもよい。そのように「5000 OVER」など賞球数表示が規則性のある値となったタイミングで実行される強調演出とは異なるタイミングで実行される強調演出を設定示唆演出として実行するように構成してもよい。また、このような賞球数表示にもとづいて実行される設定示唆演出については、第2KT状態中(小当りRUSH中)と大当り遊技中とのいずれにおいても実行可能に構成してもよい。
また、設定示唆演出を実行可能に構成する場合、具体的には、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した設定値コマンド(ステップ028IWS615参照)にもとづいて、現在設定されている設定値を特定する。また、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を決定するための設定示唆演出決定テーブルを設定値ごとに用意しておき、設定値コマンドから特定した設定値に応じた設定示唆演出決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU120は、選択した設定示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、設定示唆演出の有無や種類を決定するように構成すればよい。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップ028IWS629)、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ028IWS630)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップ028IWS631)、演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ028IWS632)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中表示コマンドであれば(ステップ028IWS633)、演出制御用CPU120は、大入賞口の開放中であること(大当り遊技中のラウンド期間であること)を指定する大入賞口開放中フラグをセットする(ステップ028IWS634)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後表示コマンドであれば(ステップ028IWS635)、演出制御用CPU120は、大入賞口の開放後のインターバル期間であることを指定する大入賞口開放後フラグをセットする(ステップ028IWS636)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯開始指定コマンドであれば(ステップ028IWS637)、演出制御用CPU120は、右打ち報知用LED37の点灯を開始する制御を行う(ステップ028IWS638)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯終了指定コマンドであれば(ステップ028IWS639)、演出制御用CPU120は、右打ち報知用LED37の点灯を終了する制御を行う(ステップ028IWS640)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定コマンドであれば(ステップ028IWS641)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/非KT状態に応じた背景画像(例えば、青色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ028IWS642)。また、演出制御用CPU120は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップ028IWS643)。また、演出制御用CPU120は、大当り遊技中および高確率/第2KT状態中に大入賞口および特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数をカウントするための賞球数カウンタがセットされていれば、その賞球数カウンタの値をリセット(0にクリア)する(ステップ028IWS644)。
本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞したり、高確率/第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞したりした場合に賞球数カウンタの値が累積的に更新されていくのであるが(ステップ028IWS660,S663参照)、ステップ028IWS644の処理が実行されることによって、遊技状態が低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)となった後50回の変動表示を終了して低確率/低ベース状態となったときに、賞球数カウンタの値が0にクリアされる。
次いで、演出制御用CPU120は、後述する5000OVER表示(賞球数が5000個に達したことを示す表示)の表示済みであることを示すOVER表示済フラグがセットされていれば、そのOVER表示済フラグをリセットする(ステップ028IWS645)。また、演出用CPUCPU120は、画像表示装置5に賞球数表示が表示されていれば、その賞球数表示を消去する制御を行う(ステップ028IWS646)。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ028IWS647)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、緑色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ028IWS648)。また、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグをセットする(ステップ028IWS649)とともに、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップ028IWS650)。
受信した演出制御コマンドが高確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ028IWS651)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、黄色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ028IWS652)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第1KT状態フラグをセットする(ステップ028IWS653)とともに、セットされていれば、第2KT状態フラグをリセットする(ステップ028IWS654)。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定コマンドであれば(ステップ028IWS655)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第2KT状態に応じた背景画像(例えば、赤色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ028IWS656)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップ028IWS657)とともに、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップ028IWS658)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ028IWS659)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値に15を加算する(ステップ028IWS660)。また、演出制御用CPU120は、加算後の賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5に表示されている賞球数表示を更新する(ステップ028IWS661)。なお、賞球数表示は、大当り遊技中および高確率/第2KT状態中に大入賞口および特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数の表示である。
ステップ028IWS659〜S661の処理が実行されることによって、本例では、大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生したことにもとづいて賞球数カウンタの値および賞球数表示が更新される。
受信した演出制御コマンドが特殊入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ028IWS662)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値に10を加算する(ステップ028IWS663)。次いで、演出制御用CPU120は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS664)。第2KT状態フラグがセットされていなければ(ステップ028IWS664のN)、すなわち第2KT状態中でなければ、演出制御用CPU120は、加算後の賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5に表示されている賞球数表示を更新する(ステップ028IWS665)。
ステップ028IWS662〜S665の処理が実行されることによって、本例では、第2KT状態でないときに小当りとなり特殊入賞口への入賞が発生した場合には、更新された賞球数カウンタの値にもとづいて直ちに賞球数表示が更新される。
一方、第2KT状態フラグがセットされていれば(ステップ028IWS664のY)、すなわち第2KT状態中であれば、演出制御用CPU120は、第2KT状態中に発生した特殊入賞口への入賞回数をカウントするための特殊入賞数カウンタの値を1加算する(ステップ028IWS666)。
ステップ028IWS666の処理が実行されることによって、本例では、第2KT状態でないときに小当りとなり特殊入賞口への入賞が発生した場合には、賞球数カウンタの値および特殊入賞数カウンタの値が更新されるだけで、賞球数表示は直ちには更新されない。第2KT状態中では、第2KT中賞球数表示処理(ステップ028IWS708)が実行されることによって、後述するように、小当り遊技を終了した後に1入賞あたり(すなわち、賞球10個)所定時間(本例では、5秒)かけて賞球数表示が更新される制御が行われる。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り遊技中であるか否かを確認する(ステップ028IWS667)。なお、小当り遊技中であるか否かは、例えば、演出制御プロセス処理で用いられる演出制御プロセスフラグの値が小当り中演出処理(ステップS174)または小当り終了演出処理(ステップS175)を示す値となっているか否かを確認することにより判定できる。小当り遊技中であれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において「+10」表示を表示する制御を行う(ステップ028IWS668)。
なお、本例では、ステップ028IWS668が実行されて「+10」表示の表示が開始されると、小当り遊技を終了するまで「+10」表示の表示が継続され、小当り遊技を終了するときに「+10」表示が消去される(ステップ028IWS958参照)。
また、本例では、小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が複数発生する場合もあるのであるが、小当り遊技中に既に「+10」表示が表示されているときに、さらなる特殊入賞口への入賞が発生した場合にはステップ028IWS668が実行されて新たな「+10」表示が追加して表示される。従って、例えば、小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が2回発生した場合には「+10」表示が2つ表示され、小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が3回発生した場合には「+10」表示が3つ表示される。そして、小当り遊技を終了するときに全ての「+10」表示が消去される(ステップ028IWS958参照)。
また、本例では、ステップ028IWS664,S667,S668の処理が実行されることによって、第2KT状態中の小当り遊技中のみ「+10」表示が表示される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態中でない場合であっても小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が発生すれば「+10」表示を表示するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ028IWS669)。そして、ステップ028IWS611に移行する。
(可変表示開始待ち処理)
図9−28は、可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ028IWS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ028IWS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS812)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ028IWS813)。なお、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第1変動パターン#01〜#09を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ028IWS815)。
第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ028IWS814)。なお、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第2変動パターン#01〜#35を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ028IWS815)。
ステップ028IWS812〜S815の処理が実行されることによって、この特徴部028IWでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の変動表示は実行されない。
(可変表示開始設定処理)
図9−29は、可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ028IWS921)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ028IWS921で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータに応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ028IWS922)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ028IWS922の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ028IWS922において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
028IWS922では、例えば、受信した表示結果指定コマンドが確変大当り(本例では、10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り)を示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ確変図柄(例えば、奇数図柄)で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、例えば、受信した表示結果指定コマンドが通常大当り(本例では、6R通常大当り、2R通常大当り)を示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ非確変図柄(例えば、偶数図柄)で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、例えば、受信した表示結果指定コマンドが小当りを示している場合には、停止図柄として小当り図柄(例えば、「135」の図柄の組み合わせ)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドがはずれを示している場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組み合わせを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組み合わせを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、OVER表示済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS927)。OVER表示済フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が5000以上となっているか否かを確認する(ステップ028IWS928)。賞球数カウンタの値が5000以上となっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、賞球数が5000個に達したことを示す5000OVER表示を表示する制御を行う(ステップ028IWS929)。また、演出制御用CPU120は、OVER表示済フラグをセットする(ステップ028IWS930)。
次いで、演出制御用CPU120は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS931)。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態中であれば)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンにもとづいて、使用する飾り図柄の変動パターンに応じた低透過度の飾り図柄の変動表示用のプロセステーブルを選択する(ステップ028IWS932)。一方、第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、第2KT状態中でなければ)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンにもとづいて、使用する飾り図柄の変動パターンに応じた通常の透過度の飾り図柄の変動表示用のプロセステーブルを選択する(ステップ028IWS933)。
本例では、ステップ028IWS931〜S933の処理が実行されることによって、第2KT状態中以外の状態であれば通常の透過度で飾り図柄の変動表示が実行される一方で、第2KT状態中である場合には低透過度で飾り図柄の変動表示が実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ028IWS933で選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ028IWS934)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ028IWS935)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間に応じた値を飾り図柄変動時間タイマに設定して飾り図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップ028IWS936)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(ステップS172)に応じた値に更新する(ステップ028IWS937)。
(可変表示中演出処理)
図9−30は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ028IWS8101)、飾り図柄変動時間タイマの値を1減算する(ステップ028IWS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ028IWS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ028IWS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ028IWS8105)。
次いで、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS8106)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ028IWS8107)。第1図柄確定指定コマンドを受信していれば、ステップ028IWS8110に移行する。
第1図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第1強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ028IWS8108)。第1強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ028IWS921で決定した飾り図柄の停止図柄を、はずれ図柄に差し替える処理を行う(ステップ028IWS8109)。そして、ステップ028IWS8110に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、表示されていれば、画像表示装置5において5000OVER表示を消去する制御を行う(ステップ028IWS8110)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ028IWS8111)。
ステップ028IWS8106で第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ028IWS8112)。第2図柄確定指定コマンドを受信していれば、ステップ028IWS8115に移行する。
第2図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第2強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ028IWS8113)。第2強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ028IWS921で決定した飾り図柄の停止図柄を、はずれ図柄に差し替える処理を行う(ステップ028IWS8114)。そして、ステップ028IWS8115に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、表示されていれば、画像表示装置5において5000OVER表示を消去する制御を行う(ステップ028IWS8115)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ028IWS8116)。
第1強制図柄確定指定コマンドも第2強制図柄確定指定コマンドも受信していなければ(ステップ028IWS8108,S8113のN)、演出制御用CPU120は、リーチ発生タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ028IWS8117)。なお、リーチ発生タイミングとなっているか否かは、例えば、可変表示開始設定処理のステップ028IWS936でセットされた飾り図柄変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。リーチ発生タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示が表示されていれば、その賞球数表示を低透過度表示に変更する制御を行う(ステップ028IWS8118)。
次いで、演出制御用CPU120は、飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ028IWS8119)。飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU120は、待機演出用のプロセスデータに切り替える(ステップ028IWS8120)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマを再スタートさせる(ステップ028IWS8121)。
本例では、既に説明したように、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。また、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。いずれかの図柄確定指定コマンドを受信することなく、ステップ028IWS8119で飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたということは、このように第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合である。この場合、本例では、ステップ028IWS8120,S8121の処理が実行されることによって、待機演出に切り替えられ、その後、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、最終的に1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が終了するまで、待機演出が継続される。なお、「待機演出」は、例えば、画像表示装置5において左中右の飾り図柄を揺れ変動または微変動させた状態で仮停止状態とする演出である。
なお、例えば、画像表示装置5において、例えば、システム小図柄や第4図柄などの変動表示も実行する場合には、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合において、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も継続して実行される。そして、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が最終的に停止表示されると、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も停止表示される。
(特図当り待ち処理)
図9−31および図9−32は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS9701)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップ028IWS9706に移行する。この特徴部028IWでは、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ028IWS9705で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、大当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したが大当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ028IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ028IWS9706に移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS9702)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップ028IWS9715に移行する。この特徴部028IWでは、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップ028IWS9714で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ028IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ028IWS9715に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において通常の透過度で停止表示中の左中右の飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップ028IWS9703)。なお、第1強制図柄確定指定コマンドや第2強制図柄確定指定コマンドを受信し、ステップ028IWS8109,S8113ではずれ図柄に差し替える処理を実行した場合には、ステップ028IWS9703において、演出制御用CPU120は、はずれ図柄を確定表示させる制御を行う。
本例では、第2KT状態中である場合には低透過度で飾り図柄の変動表示が実行されるのであるが、ステップ028IWS9703の処理が実行されることによって、第2KT状態中であっても、飾り図柄の停止図柄を確定表示させる際には通常の透過度で飾り図柄の停止図柄が確定表示される。そして、次の変動表示を開始するときに再び低透過度で飾り図柄の変動表示が開始される(ステップ028IWS932参照)。なお、本例では記載を省略しているが、第2KT状態中に大当り図柄や小当り図柄が確定表示された場合には、その大当り遊技や小当り遊技を開始するときに再び飾り図柄の透過度が低透過度に戻されるものとする。
ステップ028IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップ028IWS9704のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップ028IWS9705)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ028IWS9706)。大当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップ028IWS9707)。
次いで、演出制御用CPU120は、表示されていなければ、画像表示装置5において賞球数表示の表示を開始する制御を行う(ステップ028IWS9708)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ028IWS9709)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ028IWS9710)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ028IWS9711)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ028IWS9712)。
ステップ028IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示していなければ(ステップ028IWS9704のN)、ステップ028IWS9703の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップ028IWS9713のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップ028IWS9714)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ028IWS9715)。小当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップ028IWS9716)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ028IWS9717)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ028IWS9718)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ028IWS9719)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ028IWS9720)。
ステップ028IWS9703の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ028IWS9704のN、且つステップ028IWS9713のN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ028IWS9721)。
(小当り終了演出処理)
図9−33は、図8に示された演出制御プロセス処理における小当り終了演出処理(ステップS175)を示すフローチャートである。小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップ028IWS951)。なお、演出期間計測タイマは、小当り中演出処理(ステップS174参照)において、小当り遊技における特殊入賞口の開放制御を終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU120は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ028IWS952)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップ028IWS952のN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ028IWS953)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8R等)を制御する処理を実行する(ステップ028IWS954)。例えば、小当りが終了することを表示する。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ028IWS955)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ028IWS956)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ028IWS957)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップ028IWS952のY)、画像表示装置5に「+10」表示が表示されていれば、演出制御用CPU120は、表示されている全ての「+10」表示を消去する制御を行う(ステップ028IWS958)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ028IWS959)。
(第2KT中賞球数表示処理)
図9−34は、第2KT中賞球数表示処理(ステップ028IWS708)を示すフローチャートである。第2KT中賞球数表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、賞球数表示の更新中であることを示す賞球数表示更新中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS501)。賞球数表示更新中フラグがセットされていなければ(ステップ028IWS501のN)、演出制御用CPU120は、特殊入賞数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ028IWS502)。特殊入賞数カウンタの値が0であれば(ステップ028IWS502のY)、そのまま第2KT中賞球数表示処理を終了する。
特殊入賞数カウンタの値が0でなければ(ステップ028IWS502のN)、すなわち第2KT状態中に発生した特殊入賞口への入賞の中に未だ賞球数表示に未反映のものが残っていれば、演出制御用CPU120は、小当り遊技中であるか否かを確認する(ステップ028IWS503)。なお、小当り遊技中であるか否かは、例えば、演出制御プロセス処理で用いられる演出制御プロセスフラグの値が小当り中演出処理(ステップS174)または小当り終了演出処理(ステップS175)を示す値となっているか否かを確認することにより判定できる。小当り遊技中であれば(ステップ028IWS503のY)、そのまま第2KT中賞球数表示処理を終了する。
小当り遊技中でなければ(ステップ028IWS503のN)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、所定の更新速度で、賞球数表示で示される賞球数の累積数を10増加させる増加演出を開始する制御を行う(ステップ028IWS504)。本例では、増加演出が実行されることによって、特殊入賞口への1回の入賞に対応する賞球数に相当する「10」だけ所定時間(本例では、5秒)をかけて賞球数表示で示される賞球数の累積数が増加する演出表示が行われる。なお、本例では、小当り遊技終了後に最初の増加演出を開始すると、画像表示装置5に表示されている賞球数表示が通常の表示サイズから拡大表示され、拡大された表示サイズで賞球数表示の更新が行われる。そして、演出制御用CPU120は、賞球数表示更新中フラグをセットする(ステップ028IWS505)。
賞球数表示更新中フラグがセットされていれば(ステップ028IWS501のY)、演出制御用CPU120は、増加演出を終了したか否かを確認する(ステップ028IWS506)。なお、増加演出を終了したか否かは、例えば、ステップ028IWS504でVDPに増加演出を開始させるための制御信号を出力した後、その増加演出の終了を示す制御信号をVDPから入力したか否かを確認することにより判定できる。
増加演出を終了していれば、演出制御用CPU120は、所定のウエイト処理を実行する(ステップ028IWS507)。本例では、ステップ028IWS507を実行することによって、増加演出を終了した後、少なくとも所定時間(例えば、0.5秒)を経過してから次の増加演出を実行可能であるように構成されている。
次いで、演出制御用CPU120は、特殊入賞数カウンタの値を1減算し(ステップ028IWS508)、減算後の特殊入賞数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ028IWS509)。特殊入賞数カウンタの値が0でなければ(ステップ028IWS509のN)、すなわち第2KT状態中に発生した特殊入賞口への入賞の中に未だ賞球数表示に未反映のものが残っていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、所定の更新速度で、賞球数表示で示される賞球数の累積数を10増加させる増加演出を開始する制御を行う(ステップ028IWS510)。すなわち、第2KT状態中に発生した特殊入賞口への入賞の中に未だ賞球数表示に未反映のものが残っているので、次の増加演出を開始する。
一方、特殊入賞数カウンタの値が0であれば(ステップ028IWS509のY)、すなわち第2KT状態中に発生した特殊入賞口への入賞が全て賞球数表示に反映済みとなれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示更新中フラグをリセットし(ステップ028IWS511)、第2KT中賞球数表示処理を終了する。なお、特殊入賞口への入賞が全て賞球数表示に反映済みとなり、最後の増加演出を終了すると、画像表示装置5に表示されている賞球数表示の表示サイズを通常のサイズに戻す。
(表示レイヤ)
図9−35は、画像表示装置5において表示される画像の表示レイヤの設定例を示す説明図である。図9−35に示すように、本例では、表示レイヤとしてレイヤ1〜5の5つが設定されている。図9−35に示すように、本例では、レイヤ1にはエラー画像が表示され、レイヤ2にはシステム小図柄が表示され、レイヤ3には各種の予告演出画像や5000OVER表示が表示され、レイヤ4には飾り図柄が表示され、レイヤ5には賞球数表示が表示される。
また、図9−35に示すように、レイヤ1〜5には、それぞれ優先度が設定されており、レイヤ1の優先度が「1」で最も高く、レイヤ5の優先度が「5」で最も低くなっている。従って、本例では、エラー画像が最も優先して表示され、その次にシステム小図柄が優先して表示され、その次に各種の予告演出画像や5000OVER表示が優先して表示され、その次に飾り図柄が優先して表示され、賞球数表示が最も低い優先度で表示される。
(賞球数表示の表示例)
次に、賞球数表示を更新する際の表示態様について説明する。図9−36〜図9−38は、賞球数表示を更新する際の表示態様を説明するための説明図である。なお、図9−36〜図9−38に示す例では、遊技状態が第2KT状態(小当りRUSH)であるものとする。また、図9−36〜図9−38において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。
第2KT状態中である場合には、図9−36(A)に示すように、画像表示装置5において、低透過度で飾り図柄028IW001の変動表示が表示されるとともに、賞球数表示028IW002が表示されている。本例では、図9−36(A)に示すように、飾り図柄028IW001の変動表示と賞球数表示028IW002とは表示領域が一部重複している。本例では、飾り図柄028IW001の変動表示の方が賞球数表示028IW002よりも優先度が高い表示レイヤに表示されるのであるが(図9−35参照)、第2KT状態では飾り図柄028IW001の変動表示は低透過度で表示されるので(ステップ028IWS932参照)、賞球数表示028IW002の方が視認性が高くなっている。
次いで、変動停止のタイミングとなると、図9−36(B)に示すように、画像表示装置5において、飾り図柄028IW001の停止図柄が確定表示される。なお、図9−36(B)に示す例では、飾り図柄028IW001の停止図柄として小当り図柄(本例では、「135」の図柄の組み合わせ)が確定表示される場合が示されている。本例では、図9−36(B)に示すように、飾り図柄028IW001の停止図柄が確定表示される際には飾り図柄028IW001の透過度が通常の透過度に戻され(ステップ028IWS9703参照)、飾り図柄028IW001の停止図柄の視認性が高くなる。本例では、飾り図柄028IW001の変動表示の方が賞球数表示028IW002よりも優先度が高い表示レイヤに表示されるので(図9−35参照)、図9−36(B)に示すように、飾り図柄028IW001の停止図柄と賞球数表示028IW002とのうち重複している部分に関しては、優先度が高い飾り図柄028IW001に隠されて賞球数表示028IW002の表示が視認しにくくなる。
なお、図9−36(A),(B)に示すように、本例では、遊技状態に関係なく、画面表示装置5の表示画面の左上端部において、システム小図柄028IW010の変動表示が視認可能に表示され、変動停止にタイミングとなるとシステム小図柄028IW010の停止図柄が視認可能に確定表示される(ステップ028IWS707参照)。従って、本例では、第2KT状態中に飾り図柄028IW001が低透過度で表示され視認しにくい場合であっても、システム小図柄028IW010を見ることによって遊技の進行を認識可能とすることができる。
次いで、小当り遊技を開始すると、図9−36(C)に示すように、飾り図柄028IW001の透過度が再び低透過度に戻され、賞球数表示028IW002の方が視認性が高い状態となる。また、小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が発生すると、図9−36(C)に示すように、画像表示装置5において、特殊入賞口への入賞ごとに「+10」表示028IW003が表示される(ステップ028IWS668参照)。なお、図9−36(C)に示すように、本例では、小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が発生すると、直ちに「+10」表示028IW003が表示されるのであるが、小当り遊技を終了するまでは賞球数表示028IW002は更新されない。
次いで、小当り遊技を終了すると、図9−36(D)に示すように、画像表示装置5に表示されていた全ての「+10」表示028IW003が消去される(ステップ028IWS958参照)。また、図9−36(D)に示すように、賞球数表示が拡大表示028IW004され、所定の更新速度で拡大された賞球数表示028IW004の更新表示が開始される(ステップ028IWS504参照)。本例では、特殊入賞口への1回の入賞に対応する賞球数に相当する「10」を増加表示させるために、所定時間(本例では、5秒)をかけて賞球数表示028IW004が更新表示される。従って、図9−37(E)に示すように、飾り図柄028IW001の停止図柄(本例では、はずれ図柄)が確定表示されても、所定時間(本例では、5秒)の経過前であれば賞球数表示028IW004の更新が継続され、図9−37(F)に示すように、所定時間(本例では、5秒)を経過したときに、賞球数表示028IW004で示される賞球数の累積数が「10」増加した状態で表示される。なお、本例では、入賞1個分の更新が終了すると、図9−37(F)に示すように、一旦賞球数の累積数が「10」増加した状態で停止表示され(ステップ028IWS507参照)、図9−37(G)に示すように、所定時間(例えば、0.5秒)を経過してから次の賞球数表示028IW004の更新が開始される(ステップ028IWS510参照)。
次いで、同様に、図9−37(H)、図9−38(I)、および図9−38(J)に示すように、飾り図柄028IW001の停止図柄(本例では、はずれ図柄)が確定表示されても、次の小当りが発生しても、所定時間(本例では、5秒)の経過前であれば賞球数表示028IW004の更新が継続され、図9−38(K)に示すように、所定時間(本例では、5秒)を経過したときに、賞球数表示028IW004で示される賞球数の累積数が「10」増加した状態で表示される。なお、図9−38(K)では記載を省略しているが、前回の小当り遊技中に発生した最後の入賞(本例では、2個目の入賞)に対する賞球数表示028IW004の更新を終了すると、賞球数表示の表示サイズが一旦通常のサイズに戻るものとする。
また、図9−38(K)に示すように、新たな小当り遊技中においても特殊入賞口への入賞が発生すると、図9−38(K)に示すように、画像表示装置5において、特殊入賞口への入賞ごとに「+10」表示028IW003が表示される(ステップ028IWS668参照)。なお、図9−38(K)に示すように、新たな小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が発生した場合にも、直ちに「+10」表示028IW003が表示されるのであるが、小当り遊技を終了するまでは賞球数表示028IW002は更新されない。
そして、その新たな小当り遊技を終了すると、図9−38(L)に示すように、画像表示装置5に表示されていた全ての「+10」表示028IW003が消去される(ステップ028IWS958参照)とともに、再び賞球数表示が拡大表示028IW004され、所定の更新速度で拡大された賞球数表示028IW004の更新表示が開始される(ステップ028IWS504参照)。
なお、本例では、図9−36〜図9−38に示すように、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を確定表示する場合もはずれ図柄を確定表示する場合も、左中右の飾り図柄が横方向に一列に揃った状態で確定表示される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り図柄や小当り図柄が確定表示される場合には左中右の飾り図柄が横方向に一列に揃った状態で確定表示されるように構成し、はずれ図柄が確定表示される場合には左中右の飾り図柄が上下に多少ずれた状態で確定表示されるように構成してもよい。
(賞球数表示の更新タイミング)
次に、賞球数表示を更新する際の更新タイミングについて説明する。図9−39は、賞球数表示を更新する際の更新タイミングの一例を示すタイミングチャートである。本例では、図9−39に示すように、第2KT状態中にはずれや小当りとなる変動表示が実行される場合には第2変動パターン#30や第2変動パターン#33が選択されやすく、画像表示装置5において変動時間が3秒間の飾り図柄の変動表示が実行されやすい。
図9−39に示す例では、1つ目の飾り図柄の変動表示において小当りが発生し、小当り遊技に移行した場合が示されている。本例では、小当り遊技が実行される場合には、0.5秒間のファンファーレ期間の後、特殊可変入賞球装置17が1.5秒間にわたって開放状態に制御され、その後、0.5秒間のエンディング期間が設けられており、図9−39に示すように、小当り遊技の合計期間は2.5秒間である。図9−39に示す例では、1つ目の小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が2つ発生した場合が示されている。この場合、図9−39に示すように、入賞の発生ごとに小当り遊技中に直ちに「+10」表示の表示がそれぞれ開始される(ステップ028IWS668参照)。一方、図9−39に示すように、小当り遊技を終了するまでは賞球数表示は更新されない。
次いで、1つ目の小当り遊技を終了すると、図9−39に示すように、画像表示装置5に表示されていた全ての「+10」表示が消去される(ステップ028IWS958参照)。また、1つ目の小当り遊技を終了すると、図9−39に示すように、その1つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が開始される(ステップ028IWS504参照)。この場合、図9−39に示すように、特殊入賞口への入賞1個あたり5秒間をかけて賞球数表示の更新が行われる。
また、図9−39に示す例では、1つ目の小当り遊技の終了後の3つ目の飾り図柄の変動表示で再び小当りが発生し、2つ目の小当り遊技に移行する場合が示されている。そして、1つ目の小当り遊技中に発生した全ての入賞に対する賞球数表示の更新が2つ目の小当り遊技中に終了する場合が示されている。
また、図9−39に示すように、2つ目の小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が発生した場合にも、その2つ目の小当り遊技中に「+10」表示が表示され(ステップ028IWS668参照)、2つ目の小当り遊技を終了するまで「+10」表示が継続される(ステップ028IWS958参照)。一方で、2つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対しては、図9−39に示すように、その2つ目の小当り遊技を終了するまでは賞球数表示は更新されない。そして、図9−39に示すように、2つ目の小当り遊技を終了すると、その2つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が開始される(ステップ028IWS504参照)。
なお、図9−39に示す例では、1つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が2つ目の小当り遊技の途中で終了する場合を示しているが、例えば、1つ目の小当り遊技中により多くの賞球が発生した場合や、1つ目の小当り遊技終了後に直ぐに次の小当りが発生したような場合には、1つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が2つ目の小当り遊技が終了するまでに終わらない場合もありうる。図9−40は、賞球数表示を更新する際の更新タイミングの他の例を示すタイミングチャートである。
図9−40に示す例では、1つ目の小当り遊技において特殊入賞口への入賞が3つ発生し、2つ目の小当り遊技を終了するまでに、1つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が終わらない場合が示されている。図9−40に示す例では、2つ目の小当り遊技においても特殊入賞口への入賞が2つ発生しているのであるが、その2つ目の小当り遊技を終了しても未だ1つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が実行されていることから、その2つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新を開始することはできない。この場合には、図9−40に示すように、2つ目の小当り遊技を終了した後、さらに1つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が終了してから、2つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が開始される。
なお、本例では、図9−39および図9−40に示すように、小当り遊技中に表示された「+10」表示は小当り遊技終了時に全て消去される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、全ての「+10」表示を一律に所定時間(例えば、3秒間)表示するように構成し、小当り遊技終了後の次の変動表示にまたがって表示するように構成してもよい。
(5000OVER表示の表示例)
次に、5000OVER表示の表示態様について説明する。図9−41は、5000OVER表示の表示態様を説明するための説明図である。なお、図9−41において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。図9−41(A)に示す例では、第2KT状態中に特殊入賞口への入賞1個分の更新を終了し、賞球数表示028IW004で示される賞球数の累積数が「4995」になった状態が示されている。そして、未だ賞球数表示028IW004に反映されていない入賞が存在することから、図9−41(B)に示すように、次の入賞に対する賞球数表示028IW004の更新が開始される。なお、この場合、未だ賞球数表示028IW004に反映されていないだけで、賞球数カウンタの値は既に5000以上となっている。
次いで、図9−41(C)に示すように、飾り図柄028IW001の停止図柄(本例では、はずれ図柄)が確定表示され、図9−41(D)に示すように、新たな飾り図柄028IW001の変動表示が開始される。この場合、賞球数表示028IW004で示される賞球数の累積数は未だ5000に達していないが、変動表示を開始するときに賞球数カウンタの値が既に5000を超えていることにもとづいて(ステップ028IWS928参照)、図9−41(D)に示すように、画像表示装置5において5000OVER表示028IW005が表示される(ステップ028IWS929参照)。
(賞球数表示が低透過度で表示される表示例)
次に、賞球数表示が低透過度で表示される場合の表示態様について説明する。図9−42は、賞球数表示が低透過度で表示される場合の表示態様を説明するための説明図である。なお、図9−42において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。図9−42(A)に示すように、飾り図柄028IW001の停止図柄(本例では、はずれ図柄)が確定表示され、図9−42(B)に示すように、新たな飾り図柄028IW001の変動表示が開始されたものとする。ここで、本例では、変動パターンとして、バトル演出を含む第2変動パターン#31,#34,#35が選択されたものとする。
本例では、第2変動パターン#31,#34,#35が選択されると、変動時間が2分と長い変動表示が実行され(図9−6(I)参照)、飾り図柄の変動表示中にリーチとなった後、バトル演出に発展する演出が実行される。また、変動時間が2分と長いので、本例では、リーチ成立タイミングとなるまでには殆ど賞球数表示の更新が終了するように時間設定されている。
図9−42(C)に示すように、飾り図柄の変動表示中に賞球数表示028IW004の最後の更新を終了し、その後、賞球数表示が通常の表示サイズに戻った後、リーチ成立タイミングとなると、図9−42(D)に示すように、賞球数表示が低透過度表示028IW006に切り替えられる(ステップ028IWS8117,S8118参照)。
(遅れ球が検出された場合の例)
本例では、小当り遊技中に特殊入賞口への入賞を検出した場合には直ちに「+10」表示を表示するのであるが、特殊可変入賞球装置17の閉鎖直前に入賞したような場合には、入賞した遊技球が第2カウントスイッチ24で検出するタイミングでは既に小当り遊技を終了して遅れ球となる場合がある。図9−43は、遅れ球が検出された場合の「+10」表示の表示タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
図9−43に示す例では、1つ目の小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が3つ発生した場合が示されている。図9−43に示す例では、1つ目および2つ目の入賞は小当り遊技中に第2カウントスイッチ24で検出されたことにもとづいて「+10」表示が表示され(ステップ028IWS668参照)、その小当り遊技を終了するまで「+10」表示が継続される(ステップ028IWS958参照)。一方、3つ目の入賞については特殊可変入賞球装置17の閉鎖直前に発生し、図43に示すように、第2カウントスイッチ24で検出されたときには既に小当り遊技を終了した後である(すなわち、遅れ球である)。この場合、第2カウントスイッチ24で検出されたときには既に小当り遊技中でないことから、図9−43に示すように、「+10」表示は表示されない(ステップ028IWS667のN参照)。
なお、小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞が遅れ球1つのみである場合も考えられるが、そのような場合には、小当り遊技中には「+10」表示が表示されることなく、小当り遊技終了後にその遅れ球を検出してから賞球数表示の更新表示のみが開始されることになる。
(変形例1)
本特徴部028IWにおいて、第2KT状態中に大当りとなる変動表示が実行されるときに、賞球数表示を一旦消去して、第2KT状態中(小当りRUSH中)に獲得した賞球数の総数を報知するトータル賞球数報知を実行するように構成してもよい。以下、トータル賞球数報知を実行する変形例1について説明する。
なお、変形例1では、賞球数カウンタに加えて、第2KT状態中にのみ獲得した賞球数の累積数をカウントするための第2KT中賞球数カウンタを備え、大入賞口入賞指定コマンドや特殊入賞口入賞指定コマンドを受信したことにもとづいて第2KT中賞球数カウンタも加算されるものとする。そして、第2KT中賞球数カウンタは、大当りの発生や、10R確変大当りおよび2R確変大当り以外の大当り(すなわち、第2KT状態に移行されない大当り)の発生にもとづいてリセットされるものとする。
図9−44は、変形例1における可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。なお、変形例1において、ステップ028IWS921,S922の処理は、図9−29で示したそれらの処理と同様である。
次いで、演出制御用CPU120は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ028IWS923)。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態中であれば)、演出制御用CPU120は、今回開始される変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ028IWS924)。なお。大当り変動であるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる。大当り変動であれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示されている賞球数表示を消去する(ステップ028IWS925)。なお、この場合、賞球数表示の更新中であっても、賞球数表示が消去される。
また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、第2KT状態(小当りRUSH)を終了することを報知する小当りRUSH終了表示の表示を開始する制御を行う(ステップ028IWS926)。すなわち、第2KT状態中に大当りとなった場合には、その大当り遊技終了後に遊技状態が変わって(再び第2KT状態となる場合もあるが)第2KT状態を終了する可能性がある場合であるので、小当りRUSH終了表示を表示して第2KT状態の終了を報知する制御が行われる。
なお、ステップ028IW927以降の処理は、図9−29で示したそれらの処理と同様である。
図9−45は、変形例1における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。なお、ステップ028IWS8101〜S8105の処理は、図9−30に示したそれらの処理と同様である。次いで、演出制御用CPU120は、小当りRUSH終了表示の表示中であるか否かを確認する(ステップ028IWS8131)。小当りRUSH終了表示の表示中でなければ、ステップ028IWS8135に移行する。小当りRUSH終了表示の表示中であれば、演出制御用CPU120は、トータル賞球数報知の表示タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ028IWS8132)。トータル賞球数報知の表示タイミングとなっていなければ、ステップ028IWS8135に移行する。
トータル賞球数報知の表示タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示されている小当りRUSH終了表示を消去する制御を行う(ステップ028IWS8133)。また、演出制御用CPU120は、第2KT中賞球数カウンタの値にもとづいて、第2KT状態中(小当りRUSH中)に獲得した賞球数の総数を報知するトータル賞球数報知の表示を開始する制御を行う(ステップ028IWS8134)。そして、ステップ028IWS8135に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、トータル賞球数報知の表示中であるか否かを確認する(ステップ028IWS8135)。トータル賞球数報知の表示中でなければ、ステップ028IWS8106に移行する。トータル賞球数報知の表示中であれば、演出制御用CPU120は、リーチ発生タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ028IWS8136)。リーチ発生タイミングとなっていなければ、ステップ028IWS8106に移行する。リーチ発生タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示されているトータル賞球数報知を消去する制御を行う(ステップ028IWS8137)。
なお、ステップ028IWS8106以降の処理は、図9−30に示したそれらの処理と同様である。
図9−46は、変形例1におけるトータル賞球数報知の表示態様を説明するための説明図である。なお、図9−46において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。図9−46(A)に示すように、飾り図柄028IW001の停止図柄(本例では、はずれ図柄)が確定表示され、新たな飾り図柄028IW001の変動表示として大当り変動が開始されたものとする。この場合、図9−46(B)に示すように、画像表示装置5において、賞球数表示028IW004は消去され、小当りRUSH終了表示の表示が開始される(ステップ028IWS926参照)。図9−46(B)に示す例では、小当りRUSH終了表示として、所定のキャラクタ画像028IW007が表示されるとともに、「小当りRUSH終了!」などの文字表示028IW008が表示される場合が示されている。
なお、図9−46(A)に示す例では、賞球数表示028IW004は更新表示の途中なのであるが、本例では、大当り変動が開始された場合には、賞球数表示028IW004の更新中であっても賞球数表示028IW004が消去される。
次いで、トータル賞球数報知の開始タイミングとなると、図9−46(C)に示すように、画像表示装置5において、小当りRUSH終了表示が消去され、トータル賞球数報知の表示が開始される(028IWS8134参照)。図9−46(C)に示す例では、直近の第2KT状態中に獲得された賞球数の総数が1885個であり(第2KT中賞球数カウンタの値が1885であり)、トータル賞球数報知として「RUSH TOTAL 1885PT」などの文字表示028IW009が表示される場合が示されている。その後、リーチ成立タイミングとなると、図9−46(D)に示すように、画像表示装置5において、トータル賞球数報知とが消去される(ステップ028IWS8136,S8137参照)。
(変形例2)
本特徴部028IWにおいて、賞球数表示に加えて、第2KT状態中(小当りRUSH中)に獲得した賞球数の総数を示す小当りRUSH賞球数表示を表示するように構成してもよい。以下、小当りRUSH賞球数表示を表示する変形例2について説明する。
なお、変形例2でも、変形例1と同様に、賞球数カウンタに加えて、第2KT状態中にのみ獲得した賞球数の累積数をカウントするための第2KT中賞球数カウンタを備え、大入賞口入賞指定コマンドや特殊入賞口入賞指定コマンドを受信したことにもとづいて第2KT中賞球数カウンタも加算されるものとする。そして、第2KT中賞球数カウンタは、大当りの発生や、10R確変大当りおよび2R確変大当り以外の大当り(すなわち、第2KT状態に移行されない大当り)の発生にもとづいてリセットされるものとする。
図9−47および図9−48は、変形例2における小当りRUSH賞球数表示の表示態様を説明するための説明図である。図9−47(A)に示す例では、小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が2つ発生し、画像表示装置5において、特殊入賞口への入賞ごとに「+10」表示028IW003が表示される(ステップ028IWS668参照)場合が示されている。また、図9−47(A)に示すように、変形例2では、画像表示装置5において、賞球数表示028IW002に加えて、第2KT状態中(小当りRUSH中)に獲得した賞球数の総数を示す小当りRUSH賞球数表示028IW011が表示される。また、図9−47(A)に示すように、小当り遊技中に特殊入賞口への入賞が発生すると、直ちに「+10」表示028IW003が表示されるのであるが、小当り遊技を終了するまでは賞球数表示028IW002および小当りRUSH賞球数表示028IW011は更新されない。
次いで、小当り遊技を終了すると、図9−47(B)に示すように、画像表示装置5に表示されていた全ての「+10」表示028IW003が消去される(ステップ028IWS958参照)。また、図9−47(B)に示すように、賞球数表示が拡大表示028IW004され、所定の更新速度で拡大された賞球数表示028IW004の更新表示が開始される(ステップ028IWS504参照)。図9−47(B)に例では、特殊入賞口への1つ目の入賞に対応する賞球数に相当する「10」を増加表示させるために、所定時間(本例では、5秒)をかけて賞球数表示028IW004が更新表示される。また、図9−47(B)に示すように、小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞2つ分の賞球数に相当する「20」を増加表示させるために、小当りRUSH賞球数表示028IW011の更新表示が開始される。
次いで、図9−47(C)に示すように、小当りRUSH賞球数表示028IW011については、一気に2つ分の入賞に対応して「0960PT」から「0980PT」に表示が開始される。一方、賞球数表示028IW004については、図9−47(C)に示すように、1つ目の入賞に対応して一旦賞球数の累積数が「10」増加した状態で停止表示され(ステップ028IWS507参照)、図9−47(D)に示すように、所定時間(例えば、0.5秒)を経過してから次の賞球数表示028IW004の更新が開始される(ステップ028IWS510参照)。そして、所定時間(本例では、5秒)が経過すると、図9−48(E)に示すように、2つ目の入賞に対応する賞球数も反映されて、さらに賞球数の累積数が「10」増加した状態で停止表示される(ステップ028IWS507参照)。
なお、図9−47および図9−48に示す変形例2において、第2KT状態(小当りRUSH)中に大当りが発生して、その大当り遊技終了後に再び第2KT状態(小当りRUSH)となる場合、小当りRUSH賞球数表示028IW011を一旦リセットして、次の第2KT状態(小当りRUSH)では「0000PT」の状態から開始してもよいし、前回の第2KT状態(小当りRUSH)で獲得した賞球数を引き継いだ状態で小当りRUSH賞球数表示028IW011を表示するように構成してもよい。
(変形例3)
本特徴部028IWでは、図9−41に示したように、賞球数表示028IW004に関係なく、賞球数カウンタの値が5000を超えたことにもとづいて5000OVER表示を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。逆に、賞球数カウンタの値に関係なく、賞球数表示028IW004で示される賞球数の累積数が5000を超えたことにもとづいて5000OVER表示を表示するように構成してもよい。以下、賞球数表示028IW004で示される賞球数の累積数が5000を超えたことにもとづいて5000OVER表示を表示する変形例3について説明する。
図9−49および図9−50は、変形例3における5000OVER表示の表示態様を説明するための説明図である。なお、図9−49および図9−50において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。なお、変形例3において、図9−49(A)〜(C)の表示態様は、図9−41(A)〜(C)で示した表示態様と同様である。
次いで、図9−49(D)に示すように、新たな飾り図柄028IW001の変動表示が開始される。この場合、賞球数カウンタの値は既に5000を超えているのであるが、賞球数表示028IW004で示される賞球数の累積数が未だ5000に達していない。そのため、変形例3では、図9−49(D)に示すように、5000OVER表示は開始されない。その後、図9−50(E)に示すように、賞球数表示028IW004の更新を終了し、賞球数表示028IW004で示される賞球数の累積数が5000を超えた状態となると、画像表示装置5において5000OVER表示028IW021が表示される。
以上に説明したように、本特徴部028IWによれば、特定事象の発生(例えば、特殊入賞口への入賞の発生)にもとづいて有利価値(例えば、賞球)を付与可能である。また、特定事象の発生にもとづいて有利価値に対応する所定表示(例えば、「+10」表示028IW003)を表示可能であるとともに、有利価値の合計に対応する合計表示(例えば、賞球数表示028IW002,004)を表示可能である。また、特定事象が発生可能な第1期間(例えば、小当り遊技中の期間)において、特定事象の発生にもとづいて所定表示を表示し、第1期間とは長さが異なる第2期間(例えば、小当り遊技終了後の期間)において、特定事象の発生にもとづいて合計表示を更新する。また、第2期間は、第1期間より長い(図9−39および図9−40参照)。また、複数の特定事象が発生した場合に、第1期間において複数の特定事象に対応した態様により所定表示を表示し(例えば、図9−36(C)、図9−38(K)、図9−39および図9−40に示すように、入賞ごとに「+10」表示028IW003を表示する)、第2期間において複数の特定事象に対応して合計表示を更新する(例えば、図9−36〜図9−40に示すように、入賞ごとに所定時間(例えば、5秒間)をかけて賞球数表示028IW004を更新する)。そのため、第1期間において複数の特定事象が発生したことを強調しつつ、第1期間よりも長い第2期間において合計表示を更新するので合計表示も強調することができる。従って、複数の特定事象が発生したことを強調しつつ合計表示も強調することができ、興趣を向上させることができる。
なお、「第1期間」とは、特定事象が発生しうる期間であり、具体的には小当り遊技中など特定入賞口への入賞が発生しうる期間のことである。また、「第2期間」とは、合計表示(例えば、賞球数表示)を更新可能な期間であり、具体的には小当り遊技終了後の期間である。ただし、本例では、全ての賞球数表示の更新を終了する前に次の小当りが発生する場合があるので、「第2期間」には他の「第1期間」が含まれうる概念である。
また、本例では、「第1期間」が小当り遊技期間中である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り遊技期間中のうち最初の特殊入賞口への入賞から所定の固定期間(例えば、3秒間)を「第1期間」としてもよい。また、例えば、小当り遊技期間のうちファンファーレ期間を除いた期間を「第1期間」としてもよい。
また、本例では、所定表示として、小当り遊技中に特殊入賞口への入賞ごとに「+10」表示を表示する場合(従って、複数の入賞があった場合には「+10」表示を複数表示する場合)を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り遊技中に1つ目の入賞が発生すると「+10」と表示し、2つ目の入賞が発生すると「+20」に表示を更新し、3つ目の入賞が発生すると「+30」に表示を更新するというように、入賞ごとに1つの所定表示を更新するように構成してもよい。そのように「複数の特定事象に対応した態様により所定表示を表示する」態様として様々な態様が考えられる。
また、本例では、第2KT状態中のみ特殊入賞口への入賞に対応して「+10」表示を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態中であっても特殊入賞口への入賞に対応して「+10」表示を表示可能に構成したり、通常状態中(低確率/低ベース状態中)であっても特殊入賞口への入賞に対応して「+10」表示を表示可能に構成したりしてもよい。
また、本例では、第2KT状態中のみ所定時間(例えば、5秒間)をかけて賞球数表示を更新し、第2KT状態中以外の状態では直ちに賞球数表示を更新する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態中であっても所定時間(例えば、5秒間)をかけて賞球数表示を更新するように構成してもよい。
また、本例で示した所定表示を表示する構成や合計表示を更新する構成をスロット機に適用してもよい。スロット機に適用する場合、例えば、ART(アシスト・リプレイ・タイム)中にARTの残りゲーム回数を表示し、ART中断後の上乗せ特化ゾーン期間中にARTの上乗せ回数を「+10G」などと表示するようにし、上乗せ特化ゾーン期間終了後のART再開時に上乗せ回数を所定時間(例えば、5秒間)をかけて残りゲーム回数に加算表示するように構成してもよい。
また、本特徴部028IWによれば、第2期間には、さらに第1期間が含まれる場合がある(例えば、図9−40に示すように、1つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が2つ目の小当り遊技が終了するまでに終わらない場合がある)。また、第2期間中の第1期間において新たな特定事象が発生した場合には、該新たな特定事象が発生した第1期間の終了後に、該新たな特定事象に対応して合計表示を更新する(例えば、図9−40に示すように、2つ目の小当り遊技を終了した後、さらに1つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が終了してから、2つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が開始される)。そのため、第2期間中に新たな特定事象が発生した場合であっても合計表示を強調することができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部028IWによれば、複数の特定事象が発生した場合に、特定事象の発生回数に対応した回数により合計表示を更新する(例えば、図9−36〜図9−40に示すように、入賞1個分の更新が終了すると、賞球数表示028IW004が一旦賞球数の累積数が「10」増加した状態で停止表示され、所定時間(例えば、0.5秒)を経過してから次の賞球数表示028IW004の更新が開始される)。そのため、特定事象の発生回数を認識可能に合計表示を強調することができる。
なお、本例では、入賞1個分の賞球数表示の更新が終了すると、所定時間(例えば、0.5秒)を待ってから次の入賞に対応する賞球数表示の更新を行う場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、発生した複数の特殊入賞口への入賞分をまとめて賞球数表示を更新するように構成してもよい。この場合、例えば、特殊入賞口への入賞が2つ発生した場合であれば、一気に2つ分の特殊入賞口への入賞に対応して賞球数表示を更新するように構成してもよい。
また、本特徴部028IWによれば、第1合計表示(例えば、賞球数表示028IW002,004)と第2合計表示(例えば、図9−47に示す小当りRUSH賞球数表示028IW011)とを表示可能である。また、複数の特定事象が発生した場合に、特定事象の発生回数に対応した回数により第1合計表示を更新し(例えば、図9−47に示すように、入賞1個分の更新が終了すると、賞球数表示028IW004が一旦賞球数の累積数が「10」増加した状態で停止表示され、所定時間(例えば、0.5秒)を経過してから次の賞球数表示028IW004の更新が開始される)、特定事象の発生回数に関係なくまとめて第2合計表示を更新する(例えば、図9−47に示すように、一気に2つ分の特殊入賞口への入賞に対応して小当りRUSH賞球数表示028IW011が更新される)。そのため、特定事象の発生回数を認識可能に第1合計表示を強調することができる一方で、第2合計表示については速やかに更新することができる。
また、本特徴部028IWによれば、有利価値の合計を計数するための計数手段(例えば、賞球数カウンタ)を備え、有利価値の合計が所定値に達したことに対応して特別演出(例えば、5000OVER表示028IW021)を実行可能である。この場合計数手段の計数値に関係なく、合計表示により示される有利価値の合計が所定値に達したことにもとづいて、特別演出を実行する(例えば、図9−49および図9−50に示すように、賞球数カウンタの値に関係なく、賞球数表示028IW004で示される賞球数の累積数が5000を超えたことにもとづいて、5000OVER表示028IW021が表示される)。そのため、計数手段の計数値に関係なく、有利価値の合計が所定値に達したことを報知することができる。
また、本特徴部028IWによれば、有利価値の合計を計数するための計数手段(例えば、賞球数カウンタ)を備え、有利価値の合計が所定値に達したことに対応して特別演出(例えば、5000OVER表示028IW005)を実行可能である。この場合、合計表示に関係なく、計数手段の計数値が所定値に達したことにもとづいて、特別演出を実行する(例えば、図9−41に示すように、賞球数表示028IW004に関係なく、賞球数カウンタの値が既に5000を超えたことにもとづいて、5000OVER表示028IW005が表示される)。そのため、合計表示に関係なく、有利価値の合計が所定値に達したことを報知することができる。
また、本特徴部028IWによれば、有利価値が増加しない期間において、合計表示の表示態様を変化させる(例えば、図9−42(D)に示すように、リーチ成立タイミングとなったことにもとづいて、低透過度表示の賞球数表示028IW006に切り替えられる)。そのため、状況に応じて適切な表示態様で合計表示を表示することができる。
なお、本例では、「有利価値が増加しない期間」として、リーチ成立タイミング以降の期間である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、一律に変動表示が開始されてから所定期間が経過すると、「有利価値が増加しない期間」であると判定して、低透過度表示の賞球数表示に切り替えるように構成してもよい。そのように何らかの方法で全ての賞球数表示の更新が終了している筈である期間であることを判定して、低透過度表示の賞球数表示に切り替えるものであればよい。
また、本例では、リーチ成立タイミングとなると低透過度表示の賞球数表示に切り替える場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、リーチ成立タイミングとなると賞球数表示の表示色をグレーにしてもよく、何らかの態様で賞球数表示の視認性を低下させるものであればよい。
また、本特徴部028IWによれば、合計表示を更新するときに、該合計表示を拡大表示する(例えば、図9−36(D)に示すように、賞球数表示028IW002から賞球数表示028IW004に拡大表示されて、賞球数表示028IW004の更新表示が開始される)。そのため、合計表示の更新状況を認識しやすくすることができる。
また、本特徴部028IWによれば、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態とは異なる状態であって遊技者にとって有利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、非特別状態(例えば、低確率/低ベース状態)よりも特殊状態に制御される頻度が高い特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)に制御可能である。そのため、特殊状態に制御される頻度が高い特別状態に制御可能に構成された遊技機において、複数の特定事象が発生したことを強調しつつ合計表示も強調することができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部028IWによれば、特定事象の発生(例えば、特殊入賞口への入賞の発生)にもとづいて有利価値(例えば、賞球)を付与可能である。また、特定事象の発生にもとづいて有利価値に対応する所定表示(例えば、「+10」表示028IW003)を表示可能であるとともに、有利価値の合計に対応する合計表示(例えば、賞球数表示028IW002,004)を表示可能である。また、特定事象が発生可能な第1期間(例えば、小当り遊技中の期間)において、特定事象の発生にもとづいて所定表示を表示し、第1期間とは長さが異なる第2期間(例えば、小当り遊技終了後の期間)において、特定事象の発生にもとづいて合計表示を更新する。また、第1期間に制御されやすい特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)に制御可能である。また、特別状態の終了に対応する所定条件が成立(例えば、大当り変動の開始)したときに、特別状態において付与された有利価値の累積値を報知する報知演出(例えば、図9−46(C)に示すトータル賞球数報知)を実行可能であり、特別状態において付与された有利価値の累積値を計数する累積値計数手段(例えば、第2KT中賞球数カウンタ)を備える。また、特別状態において合計表示を表示可能であり(例えば、図9−46(A)に示すように、第2KT状態中に賞球数表示028IW004を表示する)、第2期間において所定条件が成立したときに、合計表示の表示状況に関係なく、累積値計数手段の計数値にもとづいて報知演出を実行する(例えば、図9−46に示すように、賞球数表示028IW004の更新中であっても賞球数表示028IW004を消去し、トータル賞球数報知を表示する)。そのため、合計表示とは独立して特別状態において付与された有利価値の累積値の計数を行い、該計数値にもとづいて報知演出を実行するので、報知演出を実行する場合の制御負担を軽減することができる。
なお、本例では、大当り変動の開始時に所定条件が成立したものとして、小当りRUSH終了表示を表示してからトータル賞球数報知を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技状態移行時や大当り遊技終了後の遊技状態の移行時に所定条件が成立したものとして報知演出(例えば、トータル賞球数報知)を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部028IWによれば、特定事象の発生(例えば、特殊入賞口への入賞の発生)にもとづいて有利価値(例えば、賞球)を付与可能である。また、特定事象の発生にもとづいて有利価値に対応する所定表示(例えば、「+10」表示028IW003)を表示可能であるとともに、有利価値の合計に対応する合計表示(例えば、賞球数表示028IW002,004)を表示可能である。また、特定事象が発生可能な第1期間(例えば、小当り遊技中の期間)において、特定事象の発生にもとづいて所定表示を表示し、第1期間とは長さが異なる第2期間(例えば、小当り遊技終了後の期間)において、特定事象の発生にもとづいて合計表示を更新する。また、第2期間は、第1期間より長い(図9−39および図9−40参照)。また、第1期間の経過後であって合計表示の更新中に新たな特定事象が発生したときに、該新たな特定事象の発生にもとづいて所定表示を表示せず(例えば、図9−43に示すように、遅れ球である場合には、「+10」表示は表示されない)、該新たな特定事象の発生にもとづいて合計表示を更新する(例えば、図9−43に示すように、入賞ごとに所定時間(例えば、5秒間)をかけて賞球数表示028IW004を更新する)。そのため、制御負担の増加を抑えつつ、第1期間の経過後に発生した新たな特定事象を合計表示に反映させるので、第1期間の経過後に新たな特定事象が発生した場合に興趣の低下を抑えることができる。
なお、本例において、「第1期間の経過後であって合計表示の更新中に新たな特定事象が発生した場合」とは、具体的には、特殊可変入賞球装置17の閉鎖直前に入賞したような場合に、入賞した遊技球が第2カウントスイッチ24で検出するタイミングでは既に小当り遊技を終了して賞球数表示の更新が始まっており、遅れ球となる場合である。
また、本特徴部028IWによれば、特定事象の発生(例えば、特殊入賞口への入賞の発生)にもとづいて有利価値(例えば、賞球)を付与可能である。また、特定事象の発生にもとづいて有利価値に対応する所定表示(例えば、「+10」表示028IW003)を表示可能であるとともに、有利価値の合計に対応する合計表示(例えば、賞球数表示028IW002,004)を表示可能である。また、特定事象が発生可能な第1期間(例えば、小当り遊技中の期間)において、特定事象の発生にもとづいて所定表示を表示し、第1期間とは長さが異なる第2期間(例えば、小当り遊技終了後の期間)において、特定事象の発生にもとづいて合計表示を更新する。また、合計表示の表示領域のうちの少なくとも一部は、識別情報の可変表示領域のうちの少なくとも一部と重複している(例えば、図9−36〜図9−38に示すように、飾り図柄028IW001の変動表示と賞球数表示028IW002,004とは表示領域が一部重複している)。また、識別情報の可変表示期間において、識別情報よりも高い視認性により合計表示を表示し(例えば、図9−36(A)に示すように、第2KT状態では飾り図柄028IW001の変動表示は低透過度で表示されるので、賞球数表示028IW002の方が視認性が高くなっている)、識別情報の可変表示結果の表示期間において、識別情報よりも低い視認性により合計表示を表示する(例えば、図9−36(B)に示すように、飾り図柄028IW001の停止図柄が確定表示される際には飾り図柄028IW001の透過度が通常の透過度に戻され、飾り図柄028IW001の変動表示の方が賞球数表示028IW002よりも優先度が高い表示レイヤに表示されるので(図9−35参照)、優先度が高い飾り図柄028IW001に隠されて賞球数表示028IW002の表示が視認しにくくなる)。そのため、識別情報の可変表示期間においては合計表示を強調しつつ、識別情報の可変表示結果の視認性を確保することができ、合計表示の表示領域と識別情報の可変表示領域とが重複する場合に適切な表示制御を行うことができる。
なお、本例で示したような数字を含む飾り図柄に代えて、数字を含まない図柄(例えば、キャラクタ図柄)を変動表示する場合に、本例で示した「+10」表示や賞球数表示の更新表示を行う構成を適用してもよい。この場合、図柄に数字が含まれる訳ではないので、「+10」表示や賞球数表示と一部重複しても、それほど視認性は低下しない。
(特徴部028IWに係る手段の説明)
上述した特徴部028IWに関連して、特開2018−166815号公報には、小当り遊技が開始され、第2大入賞口に遊技球が入賞すると、「+10」の賞球数画像が表示されて入賞時演出が実行され、賞球数画像の加算演出が行われて期間中払出数画像が更新されることが記載されている。しかし、特許文献1に記載された遊技機では、複数の特定事象が短期間内に連続して発生した場合の強調度合いが不十分であり、改善の余地がある。
(手段A1)そこで、特徴部028IWに係る手段A1の遊技機(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1)は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、特定事象の発生(例えば、特殊入賞口への入賞の発生)にもとづいて有利価値(例えば、賞球)を付与可能な価値付与手段(例えば、払出制御用マイクロコンピュータ)と、特定事象の発生にもとづいて有利価値に対応する所定表示(例えば、「+10」表示028IW003)を表示可能であるとともに、有利価値の合計に対応する合計表示(例えば、賞球数表示028IW002,004)を表示可能な表示制御手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ028IWS708,S668を実行する部分)と、を備え、表示制御手段は、特定事象が発生可能な第1期間(例えば、小当り遊技中の期間)において、特定事象の発生にもとづいて所定表示を表示し、第1期間とは長さが異なる第2期間(例えば、小当り遊技終了後の期間)において、特定事象の発生にもとづいて合計表示を更新し、第2期間は、第1期間より長く(図9−39および図9−40参照)、表示制御手段は、複数の特定事象が発生した場合に、第1期間において複数の特定事象に対応した態様により所定表示を表示し(例えば、図9−36(C)、図9−38(K)、図9−39および図9−40に示すように、入賞ごとに「+10」表示028IW003を表示する)、第2期間において複数の特定事象に対応して合計表示を更新する(例えば、図9−36〜図9−40に示すように、入賞ごとに所定時間(例えば、5秒間)をかけて賞球数表示028IW004を更新する)ことを特徴とする。そのような構成によれば、第1期間において複数の特定事象が発生したことを強調しつつ、第1期間よりも長い第2期間において合計表示を更新するので合計表示も強調することができる。従って、複数の特定事象が発生したことを強調しつつ合計表示も強調することができ、興趣を向上させることができる。
(手段A2)手段A1において、第2期間には、さらに第1期間が含まれる場合があり(例えば、図9−40に示すように、1つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が2つ目の小当り遊技が終了するまでに終わらない場合がある)、表示制御手段は、第2期間中の第1期間において新たな特定事象が発生した場合には、該新たな特定事象が発生した第1期間の終了後に、該新たな特定事象に対応して合計表示を更新する(例えば、図9−40に示すように、2つ目の小当り遊技を終了した後、さらに1つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が終了してから、2つ目の小当り遊技中に発生した特殊入賞口への入賞に対応する賞球数表示の更新が開始される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2期間中に新たな特定事象が発生した場合であっても合計表示を強調することができ、興趣を向上させることができる。
(手段A3)手段A1または手段A2において、表示制御手段は、複数の特定事象が発生した場合に、特定事象の発生回数に対応した回数により合計表示を更新する(例えば、図9−36〜図9−40に示すように、入賞1個分の更新が終了すると、賞球数表示028IW004が一旦賞球数の累積数が「10」増加した状態で停止表示され、所定時間(例えば、0.5秒)を経過してから次の賞球数表示028IW004の更新が開始される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定事象の発生回数を認識可能に合計表示を強調することができる。
(手段A4)手段A1から手段A3のうちのいずれかにおいて、表示制御手段は、第1合計表示(例えば、賞球数表示028IW002,004)と第2合計表示(例えば、図9−47に示す小当りRUSH賞球数表示028IW011)とを表示可能であり、複数の特定事象が発生した場合に、特定事象の発生回数に対応した回数により第1合計表示を更新し(例えば、図9−47に示すように、入賞1個分の更新が終了すると、賞球数表示028IW004が一旦賞球数の累積数が「10」増加した状態で停止表示され、所定時間(例えば、0.5秒)を経過してから次の賞球数表示028IW004の更新が開始される)、特定事象の発生回数に関係なくまとめて第2合計表示を更新する(例えば、図9−47に示すように、一気に2つ分の特殊入賞口への入賞に対応して小当りRUSH賞球数表示028IW011が更新される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定事象の発生回数を認識可能に第1合計表示を強調することができる一方で、第2合計表示については速やかに更新することができる。
(手段A5)手段A1から手段A4のうちのいずれかにおいて、有利価値の合計を計数するための計数手段(例えば、賞球数カウンタ)と、有利価値の合計が所定値に達したことに対応して特別演出(例えば、5000OVER表示028IW021)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ028IWS929を実行する部分)と、を備え、特別演出実行手段は、計数手段の計数値に関係なく、合計表示により示される有利価値の合計が所定値に達したことにもとづいて、特別演出を実行する(例えば、図9−49および図9−50に示すように、賞球数カウンタの値に関係なく、賞球数表示028IW004で示される賞球数の累積数が5000を超えたことにもとづいて、5000OVER表示028IW021が表示される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、計数手段の計数値に関係なく、有利価値の合計が所定値に達したことを報知することができる。
(手段A6)手段A1から手段A4のうちのいずれかにおいて、有利価値の合計を計数するための計数手段(例えば、賞球数カウンタ)と、有利価値の合計が所定値に達したことに対応して特別演出(例えば、5000OVER表示028IW005)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ028IWS929を実行する部分)と、を備え、特別演出実行手段は、合計表示に関係なく、計数手段の計数値が所定値に達したことにもとづいて、特別演出を実行する(例えば、図9−41に示すように、賞球数表示028IW004に関係なく、賞球数カウンタの値が既に5000を超えたことにもとづいて、5000OVER表示028IW005が表示される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、合計表示に関係なく、有利価値の合計が所定値に達したことを報知することができる。
(手段A7)手段A1から手段A6のうちのいずれかにおいて、表示制御手段は、有利価値が増加しない期間において、合計表示の表示態様を変化させる(例えば、図9−42(D)に示すように、リーチ成立タイミングとなったことにもとづいて、低透過度表示の賞球数表示028IW006に切り替えられる)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、状況に応じて適切な表示態様で合計表示を表示することができる。
(手段A8)手段A1から手段A7のうちのいずれかにおいて、表示制御手段は、合計表示を更新するときに、該合計表示を拡大表示する(例えば、図9−36(D)に示すように、賞球数表示028IW002から賞球数表示028IW004に拡大表示されて、賞球数表示028IW004の更新表示が開始される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、合計表示の更新状況を認識しやすくすることができる。
(手段A9)手段A1から手段A8のうちのいずれかにおいて、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS123〜S125を実行する部分)と、有利状態とは異なる状態であって遊技者にとって有利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を実行する部分)と、非特別状態(例えば、低確率/低ベース状態)よりも特殊状態に制御される頻度が高い特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ028IWS2205,S2206を実行する部分)と、を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊状態に制御される頻度が高い特別状態に制御可能に構成された遊技機において、複数の特定事象が発生したことを強調しつつ合計表示も強調することができ、興趣を向上させることができる。
(特徴部013SHおよび特徴部014SHに関する説明)
次に、特徴部013SHおよび特徴部014SHに係る遊技機について説明する。なお、特徴部013SHおよび特徴部014SHは、同様の構成とすることが可能である。このため、以下では、特に区別して説明する場合を除いて、特徴部013SHについて説明することとし、特徴部014SHについての説明を省略する。
(特徴部013SHに係るパチンコ遊技機1の構成について)
次に、図10−1を用いて、特徴部013SHに係るパチンコ遊技機1の構成について説明する。図10−1は、特徴部013SHに係るパチンコ遊技機1の正面図である。図10−1に示すように、特徴部013SHでは、図10−1に示すように、遊技盤2の右側領域が図1に示した構成と異なる。図10−1では、図1と構成が異なる部分について説明する。
図10−1において、通過ゲート41の下方には、第1始動入賞口を有する可変入賞球装置013SH6Aが設けられている。可変入賞球装置013SH6Aは、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて普図当りとなった場合に、開放制御が行われる。具体的には、可変入賞球装置013SH6Aは、普通図柄表示器20による普図ゲームにおいて普図当り図柄が停止表示した場合に、開放状態になり、第1始動入賞口内に遊技球が入賞可能になる。
第1始動入賞口内には、第1始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第1始動口スイッチ22Aが設けられている。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、検出された情報に基づいて、所定個数(例えば1個)の遊技球が賞球として払い出される。
さらに、入賞球装置013SH6Bの下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置013SH7が設けられている。大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、検出された情報に基づいて、所定個数(例えば12個)の遊技球が賞球として払い出される。特別可変入賞球装置013SH7は、大当り遊技状態において開放制御される。
また、特別可変入賞球装置013SH7の左下方には、特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置013SH17が設けられている。特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、検出された情報に基づいて、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。特殊可変入賞球装置013SH17は、小当り遊技状態において開放制御される。
また、特別可変入賞球装置013SH7の左下方には、第2始動入賞口を有する入賞球装置013SH6Bが設けられている。第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、検出された情報に基づいて、所定個数(例えば1個)の遊技球が賞球として払い出される。
なお、第2始動入賞口内への入賞による賞球数を「1」としていることについて補足する。入賞球装置013SH6Bは、右側領域に打ち出された遊技球が流下する最下流に配置されている。このため、特徴部013SHのパチンコ遊技機1は、右側領域に打ち出された遊技球が第2始動入賞口内へ入賞しやすくなっている。第2始動入賞口内へ入賞しやすい構成であるため、仮に、賞球数を上げると、後述するKT状態において、ベースが上がってしまう。KT状態においてベースが上がると、遊技者の有利度合いを過度に上げてしまい、射幸性が高くなり、健全な遊技を実現することができなくなるおそれがある。そこで、特徴部013SHのパチンコ遊技機1は、第2始動入賞口内への入賞による賞球数を「1」とすることにより、射幸性が高くなることを抑え、健全な遊技を実現させるようにしている。
入賞球装置013SH6Bの下方に流下した遊技球は、入賞球装置013SH6B(第2始動入賞口内)に入賞する場合と、特別可変入賞球装置013SH7や特殊可変入賞球装置013SH17の側に流下する場合と、がある。例えば、遊技球の流下経路を形成する釘群や遊技球の流下方向を交互に振り分ける構造物等によって、入賞球装置013SH6Bに入賞する場合と、特別可変入賞球装置013SH7や特殊可変入賞球装置013SH17の側に流下する場合と、があるようにしてもよい。
なお、特徴部013SHにおいて、普図ゲームにおいて普図当りとなる確率は、低ベース状態(通常状態、KT状態)に制御されているときに低く(例えば、1/100)、また、高ベース状態(非KT状態)に制御されているときに高い(例えば、99/100)また、可変入賞球装置013SH6Aの開放時間は、低ベース状態(通常状態、KT状態)に制御されているときに短く(例えば、0.1秒)、高ベース状態(非KT状態)に制御されているときに高い(例えば、1秒)。さらに、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間は、低ベース状態に制御されているときに長く、高ベース状態に制御されているときに短い。
(通常状態における遊技について)
特徴部013SHでは、通常状態(低確率/低ベース状態)に設定されているときには左打ちによって遊技が行われることにより、主に、入賞球装置6A(第1始動入賞口)への入賞によって第1特図ゲームが行われる。仮に、通常状態に制御されているときに右打ちを行ったとすると、多くの遊技球が通過ゲート41を通過することとなる。しかしながら、通常状態に制御されているときには、普図ゲームにおいて普図当りとなる確率は低く、また、普図当りとなったとしても可変入賞球装置013SH6Aの開放時間は短く、さらに、普図の変動時間も長い。このため、可変入賞球装置013SH6A(第1始動入賞口)が開状態となる頻度が低く、ほとんどの遊技球は、可変入賞球装置013SH6Aに入賞しないようになっている。
したがって、通常状態に制御されているときに右打ちを行ったとしても、ほとんどの遊技球は、可変入賞球装置013SH6Aの下方の入賞球装置013SH6B(第2始動入賞口)側へ流下する。入賞球装置013SH6B側へ流下する遊技球は、入賞球装置013SH6Bに入賞可能である。遊技球が入賞球装置013SH6Bに入賞すると、第2特図ゲームが開始される。しかしながら、通常状態に制御されているときの第2特図ゲームは、変動時間が長い時間に設定される。したがって、通常状態に制御されているときに、右打ちを行ったとしても、遊技者の利益は低いため、右打ちは適していない。
なお、通常状態に制御されているときに右打ちを行ったとすると、左打ちを促す旨の報知が行われる。具体的には、例えば、通過ゲート41のゲートスイッチ21によって所定時間内に所定数の遊技球が検出された場合に、パチンコ遊技機1は、右打ちが行われていると判断し、右打ちを禁止する旨の報知や、左打ちを促す旨の報知を行う。
(高ベース状態における遊技について)
高ベース状態(非KT状態:低確率/高ベース状態および高確率/高ベース状態)に制御されているときには、右打ちにより可変入賞球装置013SH6A(第1始動入賞口)への入賞に基づく第1特図ゲームが行われる。具体的に説明すると、高ベース状態に制御されているときに右打ちを行った場合には、多くの遊技球が通過ゲート41を通過することとなる。高ベース状態に制御されているときには、普図ゲームにおいて普図当りとなる確率が高く、また、普図当りとなった場合の可変入賞球装置013SH6Aの開放時間が長く、さらに、普図の変動時間も短い。
このため、高ベース状態に制御されているときには、可変入賞球装置013SH6A(第1始動入賞口)が開状態となる頻度が高い。これにより、高ベース状態に制御されているときに右打ちを行った場合には、多くの遊技球は可変入賞球装置013SH6Aに入賞する。したがって、高ベース状態に制御されているときには、右打ちが適している。
一方で、遊技盤2の左方には通過ゲート等が設けられていない。このため、高ベース状態に制御されているときに左打ちを行ったとしても、普図ゲームが開始されにくい。これにより、可変入賞球装置013SH6A(第1始動入賞口)が開状態となりにくい。したがって、高ベース状態に制御されているときに、左打ちを行ったとしても、遊技者の利益は低いため、左打ちは適していない。なお、高ベース状態に制御されているときには、右打ちを促す旨の報知が行われる。
(KT状態における遊技について)
KT状態(高確率/低ベース状態)に制御されているときには右打ちにより、入賞球装置013SH6B(第2始動入賞口)への入賞による第2特図ゲームが行われる。ここで、KT状態に制御されているときに右打ちを行った場合には、多くの遊技球が通過ゲート41を通過することとなる。ただし、KT状態に制御されているときに、普図ゲームにおいて普図当りとなる確率は低く、また、普図当りとなったとしても可変入賞球装置013SH6Aの開放時間は短く、さらに、普図の変動時間も長い。
このため、KT状態に制御されているときに可変入賞球装置013SH6A(第1始動入賞口)が開状態となる頻度は低い。これにより、右打ちによって右側領域に打ち出された遊技球は、可変入賞球装置013SH6Aに入賞せずに、可変入賞球装置013SH6Aの下方の入賞球装置013SH6B(第2始動入賞口)側へ流下する。
入賞球装置013SH6B側へ流下する遊技球は、入賞球装置013SH6Bに入賞可能である。KT状態における入賞球装置013SH6Bへの入賞による第2特図ゲームは、変動時間が非常に短い(例えば2秒)。また、KT状態における第2特別図柄の小当り確率は高い(例えば67%)。さらに、遊技盤2の右方には、小当りが発生した場合に開状態となる特殊可変入賞球装置013SH17が設けられている。
このため、KT状態では、小当り遊技が発生しやすい。したがって、KT状態に制御されているときには、右打ちを行うことにより、小当りによる出玉を獲得することができるようになっている。このため、KT状態に制御されているときには、右打ちが適している。なお、KT状態に制御されているときには、右打ちを促す旨の報知が行われる。
一方で、遊技盤2の左方には、第2特図ゲームを開始させる第2始動入賞口を有する入賞球装置(可変入賞球装置)や、小当りが発生した場合に開状態となる特殊可変入賞球装置013SH17が設けられていない。このため、左打ちを行った場合には小当りによる出玉を獲得できない。したがって、KT状態に制御されているときには左打ちは適していない。
(特徴部013SHにおける遊技状態の遷移について)
次に、図10−2を用いて、特徴部013SHにおける遊技状態の遷移および各遊技状態における演出モードについて説明する。図10−2は、特徴部013SHに係る遊技状態の遷移の一例を示す説明図である。図10−2に示すように、遊技状態は、低確率/低ベース状態(通常状態)と、低確率/高ベース状態(時短状態)と、高確率/高ベース状態(確変状態)と、高確率/低ベース状態(KT状態)と、がある。特徴部013SHのパチンコ遊技機1は、これらの遊技状態のうち、いずれかの遊技状態で制御する。4つの遊技状態のうち、最も高頻度で制御される遊技状態は、通常状態である。ほとんどの場合、遊技者は、通常状態に制御された状態で遊技を開始する。
(通常状態から他の遊技状態への遷移について)
通常状態に制御されているときには、主に、第1特図ゲームによって遊技が進行される。通常状態における特図ゲームにおいて、10R通常大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、10R通常通りの大当り遊技が実行される。10R通常大当りの大当り遊技が実行された後は、時短状態に移行する。
また、通常状態における特図ゲームにおいて、10R確変大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、10R確変通りの大当り遊技が実行される。10R確変大当りの大当り遊技が実行された後は、確変状態に移行する。
また、通常状態における特図ゲームにおいて、2R確変大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、2R確変通りの大当り遊技が実行される。2R確変大当りの大当り遊技が実行された後は、KT状態に移行する。
(時短状態から他の遊技状態への遷移について)
時短状態に制御されているときには、主に、第1特図ゲームによって遊技が進行される。時短状態における特図ゲームにおいて、大当りの表示結果が導出表示されることなく、ハズレの可変表示が50変動行われると、通常状態に移行する。
時短状態における特図ゲームにおいて、10R通常大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、10R通常通りの大当り遊技が実行される。10R通常大当りの大当り遊技が実行された後は、再び時短状態に制御される。
また、時短状態における特図ゲームにおいて、10R確変大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、10R確変通りの大当り遊技が実行される。10R確変大当りの大当り遊技が実行された後は、確変状態に移行する。
また、時短状態における特図ゲームにおいて、2R確変大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、2R確変通りの大当り遊技が実行される。2R確変大当りの大当り遊技が実行された後は、KT状態に移行する。
(確変状態から他の遊技状態への遷移について)
確変状態に制御されているときには、主に、第1特図ゲームによって遊技が進行される。確変状態における特図ゲームにおいて、大当りの表示結果が導出表示されなくても、すなわち、ハズレの表示結果が導出表示される可変表示が何変動行われたとしても、確変状態が保持される。ただし、確変状態は、高確率状態であるため、ハズレの表示結果が導出表示される可変表示が何百回も連続して行われることはほとんど起こりえない。
確変状態における特図ゲームにおいて、10R通常大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、10R通常通りの大当り遊技が実行される。10R通常大当りの大当り遊技が実行された後は、時短状態に移行する。
また、確変状態における特図ゲームにおいて、10R確変大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、10R確変通りの大当り遊技が実行される。10R確変大当りの大当り遊技が実行された後は、再び確変状態に制御される。
また、確変状態における特図ゲームにおいて、2R確変大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、2R確変通りの大当り遊技が実行される。2R確変大当りの大当り遊技が実行された後は、KT状態に移行する。
(KT状態から他の遊技状態への遷移について)
KT状態に制御されているときには、主に、第2特図ゲームによって遊技が進行される。KT状態においては、特図ゲームにおいて小当りを示す表示結果が導出表示されやすく、小当りが多く発生する。なお、KT状態における特図ゲームにおいて、大当りの表示結果が導出表示されなくても、すなわち、小当りやハズレの表示結果が導出表示される可変表示が何変動行われたとしても、KT状態が保持される。ただし、確変状態は、高確率状態であるため、小当りやハズレの表示結果が導出表示される可変表示が何百回も連続して行われることはほとんど起こりえない。
KT状態における特図ゲームにおいて、10R通常大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、10R通常通りの大当り遊技が実行される。10R通常大当りの大当り遊技が実行された後は、時短状態に移行する。
また、KT状態における特図ゲームにおいて、10R確変大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、10R確変通りの大当り遊技が実行される。10R確変大当りの大当り遊技が実行された後は、確変状態に移行する。
また、KT状態における特図ゲームにおいて、2R確変大当りを示す表示結果が導出表示されたとする。この場合、2R確変通りの大当り遊技が実行される。2R確変大当りの大当り遊技が実行された後は、再びKT状態に制御される。
また、KT状態における第1特別図柄の特図ゲームにおいて、10R確変大当りを示す表示結果が導出表示されるとする。この場合、第1特別図柄は、6分間の特別可変表示が行われる。6分間の特別可変表示が行われている間は、特殊KT状態に制御される。また、特殊KT状態では、第2特別図柄の小当り判定は行われるが、大当り判定は行われない。このため、特殊KT状態では、第2特別図柄の特図ゲームにおいて小当りを示す表示結果が導出表示されやすく、小当りが多く発生する。
第1特別図柄の特別可変表示の変動終了タイミングになると、10R確変大当りを示す表示結果が導出表示される。そして、10R確変通りの大当り遊技が実行される。10R確変大当りの大当り遊技が実行された後は、確変状態に移行する。
なお、KT状態における第1特別図柄の特図ゲームにおいて、2R確変大当りを示す表示結果が導出表示される場合や、10R通常大当りを示す表示結果が導出表示される場合も、特殊KT状態に移行する。ただし、2R確変大当りを示す表示結果が導出表示される場合は、6分間の特別可変表示が終了すると、KT状態に移行する。また、10R通常大当りを示す表示結果が導出表示される場合は、6分間の特別可変表示が終了すると、時短状態に移行する。
(各遊技状態における演出モードについて)
通常状態では、演出モードは、通常モードに制御される。時短状態では、演出モードは、時短モードに制御される。確変状態では、演出モードは、確変モードに制御される。KT状態では、演出モードは、小当りRUSHモードAおよび小当りRUSHモードBのうちいずれか一方の演出モードに制御される。小当りRUSHモードAおよび小当りRUSHモードBのいずれで制御するかは、遊技者の選択に基づく。
特殊KT状態では、KT状態において制御されていた、小当りRUSHモードAおよび小当りRUSHモードBのうちのいずれかの演出モードが継続して制御される場合がある。また、特殊KT状態では、特別演出モード(後述する残時間示唆モード)に制御される場合もある。特別演出モードに制御されるか、実行されていた小当りRUSHモードA、Bが継続して制御されるかは、10R確変大当りの種別(10R確変大当りA、B)によって決定される。具体的には、10R確変大当りBの大当り遊技が実行されると、当該大当り遊技後に、特別演出モードに制御される。また、10R確変大当りAの大当り遊技が実行されると、当該大当り遊技後に、実行されていた小当りRUSHモードA、Bのいずれかに制御される。
(特徴部013SHの概要)
次に、図10−3を用いて、特徴部013SHの概要について説明する。図10−3は、特徴部013SHの概要の一例を示す説明図である。図10−3に示すように、特徴部013SHに係るパチンコ遊技機1において、2R確変大当りの大当り遊技状態013SH1001に制御されたとする。2R確変大当りの大当り遊技状態013SH1001に制御された後には、KT状態013SH1002に制御される。KT状態013SH1002では、小当りRUSHモードAおよび小当りRUSHモードBのいずれか一方の演出モードによって演出が行われる。
ここで、2R確変大当りの大当り遊技状態013SH1001におけるエンディング期間中に、小当りRUSHモードAおよび小当りRUSHモードBのいずれか一方の演出モードを選択するモード選択013SH1010が行われる。モード選択013SH1010では、遊技者から、いずれか一方の演出モードの選択を受け付ける。なお、遊技者がいずれの演出モードも選択しない場合には、パチンコ遊技機1は、予め設定されているいずれか一方の演出モード(例えば、小当りRUSHモードA)を選択すればよい。
次に、KT状態013SH1002について説明する。KT状態013SH1002では、モード選択013SH1010において選択されたいずれか一方の演出モードが実行される。なお、KT状態013SH1002は、第2特別図柄の可変表示によって小当りが発生しやすい遊技状態である。また、第2特別図柄および第1特別図柄は、遊技状態にかかわらず、並行して可変表示が実行される。
ここで、KT状態013SH1002における第1特別図柄の大当り判定結果において、10R確変大当りであると判定されたとする。この場合、第1特別図柄の変動パターンは、6分の変動パターンが選択される。そして、6分の可変表示(大当り変動)が行われる。この6分の可変表示中も、KT状態013SH1002は、継続する。このため、6分の可変表示中も、第2特別図柄の可変表示によって小当りが頻繁に発生する。
特徴部013SHでは、この6分の可変表示中に、小当りが頻繁に発生し、特殊可変入賞球装置013SH17内へ入賞することにより、例えば、おおよそ1200球の賞球が見込めるようになっている。なお、6分の可変表示中における賞球(1200球)について補足する。特殊可変入賞球装置17内への1球の入賞による賞球数は、10である。小当り遊技状態において、特殊可変入賞球装置17内へ入賞が見込める球数は、特殊可変入賞球装置17の開放時間や遊技球の流下経路などに依存するが、例えば、「1」である。
このため、6分の可変表示中に1200球の賞球を行うには、120回の小当り遊技が行われることを要する。1分間に換算すると、200球(1200球/6分)の賞球を行うには、20回(120回/6分)の小当り遊技が行われることを要する。このため、1分間に20回の小当り遊技が行われるように、小当り確率、変動時間、小当り遊技に制御される時間などを設定しておけばよい。
特徴部013SHでは、小当り確率を66%、変動時間を0.5秒、図柄確定時間を0.5秒、小当り遊技に制御される時間を1.5秒としている。小当り遊技が実行される場合、可変表示の開始から小当り遊技の終了までの時間は、2.5秒(変動時間0.5秒+図柄確定時間0.5秒+小当り遊技に制御される時間1.5秒)である。ハズレの場合、可変表示の開始から終了までの時間は、1.0秒(変動時間0.5秒+図柄確定時間0.5秒)である。小当り遊技が実行されるのは、66%であることから、3回に2回は、小当り変動と小当り遊技とにより2.5秒が費やされる。一方で、3回に1回は、ハズレの変動により1.0秒が費やされる。このため、6秒間に2回の小当り遊技が行われることになる。1分間(60秒間)に換算すると、20回の小当り遊技が行われることになる。6分間に換算すると、120回の小当り遊技が行われることになる。特徴部013SHでは、6分間に120回の小当り遊技が行われるように設定されているため、1200球の賞球が見込めるようになっている。
また、特徴部013SHでは、6分の可変表示が開始された際に、残時間示唆モードによる演出が実行される。残時間示唆モードでは、6分の可変表示の残時間を示唆する演出が行われる。
6分の可変表示が終了すると、10R確変大当りを示す表示結果が導出表示される。そして、10R確変大当りの大当り遊技状態013SH1003に制御される。特徴部013SHでは、大当り遊技状態013SH1003に制御されると、特別可変入賞球装置013SH7内への入賞により、10ラウンド分の賞球として、例えば、おおよそ1200球の賞球が見込めるようになっている。また、大当り遊技状態013SH1003では、特殊大当り演出が実行される。
なお、10ラウンド分の賞球(1200球)について補足する。特別可変入賞球装置013SH7内への1球の入賞による賞球数は、12球である。また、1ラウンドは、10回(10球)の入賞により終了する。このため、1ラウンドあたり120球(12球×10回)の賞球が見込める。10ラウンド分の賞球は、1ラウンドあたりの賞球数をラウンド数倍(10倍)することにより得られる(120球×10ラウンド=1200球)。このため、10ラウンド分の賞球は、1200球となっている。
10R確変大当りの大当り遊技状態013SH1003に制御された後は、確変遊技状態013SH1004に制御される。確変遊技状態013SH1004では、確変モードによる演出が実行される。確変遊技状態013SH1004では、高ベース状態となり、主に、第1特別図柄の可変表示で遊技が進行される。確変遊技状態013SH1004は、次の大当りが発生するまで継続される。このため、確変遊技状態013SH1004は、次の大当りが確定している遊技状態と言える。
ここで、次の大当りの種別に応じた賞球数について説明する。次の大当りが2R確変大当りの場合、2ラウンド分の、おおよそ240球の賞球が見込める。なお、2ラウンド分の賞球は、1ラウンドあたりの賞球数をラウンド数倍(2倍)することにより得られる(120球×2ラウンド=240球)。また、2R確変大当りは、出玉のない大当りとしてもよい。出玉のない大当りは、大当り遊技状態における特殊可変入賞球装置013SH17の開放時間が短い大当りである。
2R確変大当りの遊技後に、KT状態013SH1002に制御される。KT状態では、高確率状態に制御されていることから、少なくとも次の大当りの賞球と、当該大当りに当選するまでの小当りの発生による賞球と、が見込めることとなる。
次の大当りが10R確変大当りの場合、10ラウンド分の、おおよそ1200球((120球×10ラウンド=1200球))球の賞球が見込める。さらに、10R確変大当りの遊技の後に、確変遊技状態に制御されることから、さらに、少なくとももう一回分の大当りの賞球(1200球)が見込めることとなる。
次の大当りが10R通常大当りの場合、10ラウンド分の、おおよそ1200球の賞球が見込める。そして、10R通常大当りの大当り遊技後に、時短状態に制御される。時短状態に制御される50変動の間に、大当りに当選しなけば、通常状態に戻る。
このため、残時間示唆モードによる演出が開始されることによって、少なくとも、1200球×3回分の賞球が確定することを示唆することができる。したがって、残時間示唆モードによる演出が開始されることによって、遊技者に多くの賞球を期待させることができるようになっている。
(特徴部013SHに係る遊技機の各手段について)
次に、特徴部013SHに係る遊技機の各手段について説明する。特徴部013SHに係る遊技機は、遊技状態制御手段と、可変表示実行手段と、設定手段と、情報出力手段と、演出制御手段と、を備える。遊技状態制御手段と、可変表示実行手段と、設定手段と、情報出力手段とは、例えば、主基板11のCPU103によって実現される。演出実行手段は、例えば、演出制御基板12の演出制御用CPU120によって実現される。
可変表示実行手段は、識別情報を可変表示し、可変表示結果を導出表示する。可変表示実行手段は、第1識別情報の可変表示と、第2識別情報の可変表示とを、並行して実行可能である。第1識別情報は、例えば、第1特別図柄である。第2識別情報は、例えば、第2特別図柄である。可変表示実行手段は、開始条件の成立により、識別情報の可変表示を開始し、所定の変動時間が経過すると、識別情報の可変表示を停止させる。
遊技状態制御手段は、複数種類の有利状態と、特殊状態と、特別状態とに制御可能である。有利状態は、例えば、大当り遊技状態である。特殊状態は、例えば、小当り遊技状態である。特別状態は、例えば、KT状態である。以下において、KT状態を「小当りRUSH状態」ともいう場合がある。
複数種類の有利状態は、第1有利状態と、第1有利状態に比べて有利度が低い第2有利状態と、第1有利状態と第2有利状態とは異なる第3有利状態と、を含む。特徴部013SHにおいて、複数種類の有利状態は、例えば、10R(ラウンド)通常大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、の各大当り遊技状態である。第1有利状態は、例えば、10R確変大当りである。第2有利状態は、例えば、10R通常大当りである。第3有利状態は、例えば、2R確変大当りである。
10R通常大当りの大当り遊技後には、低確率/高ベース状態に制御される。10R確変大当りの大当り遊技後には、高確率/高ベース状態に制御される。2R確変大当りの大当り遊技後には、高確率/低ベース状態(KT状態)に制御される。なお、本実施形態において、複数種類の有利状態は、3種類の有利状態とするが、これに限らず、4種類以上の有利状態をとり得るようにしてもよい。
遊技状態制御手段は、可変表示結果として特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたことに基づいて、特定表示結果に応じた有利状態に制御する。また、遊技状態制御手段は、可変表示結果として特殊表示結果(小当り図柄)が導出表示されたことに基づいて特殊状態に制御する。
特徴部013SHにおいて、特別状態(KT状態)は、第2識別情報の可変表示に基づく特殊状態によって遊技価値が付与されやすい遊技状態である。KT状態では、主に第2識別情報の可変表示によって遊技が進行される。KT状態における第2識別情報の可変表示では、例えば、67%の確率で小当り図柄が導出表示される。
演出制御手段は、特別状態において所定演出モードにより、第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行可能である。所定演出モードは、例えば、小当りRUSH状態であることを報知する演出モードである。以下において、所定演出モードを「小当りRUSHモード」という場合がある。第2識別情報の可変表示に対応した演出は、小当り報知演出、飾り図柄の変動演出、背景画像の表示、などである。KT状態では、ほとんどの場合、所定演出モードによる演出が実行される。
演出制御手段は、特別状態(KT状態)における第1識別情報の可変表示として、第1有利状態(10R確変大当り)の制御に対応した特別可変表示が実行されるときに、所定演出モードとは異なる特別演出モードにより、第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行可能である。特別可変表示は、例えば、6分の変動時間の可変表示である。
特別演出モードによる第2識別情報の可変表示に対応した演出は、所定演出モードによる第2識別情報の可変表示に対応した演出とは異なる態様の演出である。具体的には、特別演出モードでは、所定演出モードとは異なる、小当り報知演出、飾り図柄の変動演出、背景画像の表示などが行われる。
特に、特別演出モードでは、特別可変表示の残り時間を示唆する演出が行われる。特別可変表示の残り時間を示唆する演出は、残り時間に対応させて、画像の面積を変化させる演出である。具体的には、特別可変表示の残り時間を示唆する演出は、背景画像の色が付された面積が変化する演出である。ただし、特別可変表示の残り時間を示唆する演出は、ゲージが変化する演出や、残り時間を数字で表した演出などとしてもよい。以下において、特別演出モードを「残時間示唆モード」という場合がある。
上述したように、KT状態では、ほとんどの場合、所定演出モードによる演出が実行される。ここで、KT状態では、第1始動入賞口へは入賞しにくいため、第1識別情報が可変表示する機会は少ない。このため、KT状態における第1識別情報の可変表示として、第1有利状態の制御に対応した特別可変表示が実行されることは、かなりのレアケースである。このようなレアケースが発生すると、所定演出モードから特別演出モードへ移行して、特別演出モードによる演出が実行される。このため、特別演出モードによる演出は、稀な演出であると言える。
(飾識別情報の変動演出について)
ここで、飾識別情報の変動演出について説明する。特徴部013SHにおいて、演出制御手段は、識別情報の可変表示に対応して、装飾識別情報の可変表示を実行可能である。装飾識別情報は、例えば、飾り図柄である。特徴部013SHでは、所定演出モードと、特別演出モードとで、装飾識別情報の可変表示の変動態様が異なる。変動態様が異なるとは、例えば、飾り図柄の表示態様は、飾り図柄の、色、大きさ、形、数字の態様(アラビア数字、漢数字、ローマ数字など)、変動態様(スクロールの方向や速度、スクロールせずにその場で回転するなど)といった表示態様である。
(KT状態における小図柄の表示と保留数表示とについて)
次に、KT状態における小図柄の表示と保留数表示とについて説明する。特徴部013SHにおいて、演出制御手段は、識別情報(第1特別図柄および第2特別図柄のそれぞれ)の可変表示に対応して、縮小装飾識別情報(小図柄)の可変表示を実行可能である。また、演出制御手段は、可変表示に関する情報の数を保留数として表示可能である。保留数の表示は、数字の表示であり、保留表示やアクティブ表示とは異なる。
特徴部013SHにおいて、縮小装飾識別情報の可変表示と保留数表示とは、それぞれ、所定演出モードと特別演出モードとにかかわらず、共通の表示領域に表示される。縮小装飾識別情報の可変表示と保留数表示とは、いずれも、例えば、画像表示装置5の隅の方の固定された領域に表示される。
(所定演出モードについて)
次に、所定演出モードについて説明する。特徴部013SHにおいて、所定演出モードは、第1所定演出モードと、第1所定演出モードとは異なる第2所定演出モードと、を含む。第1所定演出モードと、第2所定演出モードとは、例えば、相互に、飾識別情報の可変表示の変動態様が異なる演出モードである。具体的には、例えば、第1所定演出モードは、飾り図柄を表示させて変動演出が行われる演出モードである。一方で、第2所定演出モードは、飾り図柄を表示させずに変動演出が行われる演出モードである。
特徴部013SHにおいて、第1所定演出モードと第2所定演出モードとは、遊技者の操作に応じて、切り替え可能である。切り替えのタイミングは、所定演出モードの開始前であり、例えば、大当り遊技中である。
なお、切り替えのタイミングは、所定演出モードの開始前に限らず、所定演出モードの開始後であってもよい。所定演出モードの開始後に所定演出モードを切り替えるようにする場合、所定演出モードの実行中に所定演出モードを切り替えるための操作を受け付けるようにしてもよい。また、所定演出モードは、第1所定演出モードと第2所定演出モードとの2種類の演出モードを含むことに限らず、3種類以上の演出モードを含んでもよい。
(KT状態における総獲得数表示と小当り回数表示とについて)
次に、KT状態における総獲得数表示と小当り回数表示とについて説明する。特徴部013SHにおいて、演出制御手段は、付与された遊技価値に対応する第1対応表示と、特殊状態の実行回数に対応する第2対応表示と、を表示可能である。第1対応表示は、例えば、連荘中に払い出された賞球数の合計(総獲得数)の表示である。第2対応表示は、KT状態に制御されてから実行された小当り遊技の実行回数である。
特徴部013SHにおいて、第1対応表示と第2対応表示とは、それぞれ、所定演出モードと特別演出モードとにかかわらず、共通の表示態様で表示される。共通の表示態様は、例えば、同一の表示態様である。
(KT状態において第2有利状態に対応した可変表示が実行される場合について)
次に、KT状態において第2有利状態に対応した可変表示が実行される場合について説明する。特徴部013SHにおいて、演出制御手段は、特別状態における第1識別情報の可変表示として、第2有利状態(例えば、10R通常大当り)の制御に対応した所定可変表示が実行されるときに、所定演出モードにより、第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行可能である。
所定可変表示は、例えば、特別可変表示と同等の変動時間(例えば6分)の可変表示である。なお、所定可変表示は、特別可変表示の変動時間と異なる変動時間であってもよい。演出制御手段は、KT状態における第1特別図柄の可変表示として、10R通常大当りの制御に対応した6分の可変表示が実行されるときに、特別演出モードに移行させずに、所定演出モードを継続させて、第2特別図柄の可変表示に対応した演出を実行可能にする。
(特別演出モードへ移行させる移行演出について)
次に、特別演出モードへ移行させる移行演出について説明する。特徴部013SHにおいて、演出制御手段は、特別演出モードによる演出を開始する際に、特別演出モードへ移行させる移行演出を実行可能である。移行演出を実行するタイミングは、例えば、特別可変表示の開始時である。ただし、移行演出を実行するタイミングは、特別可変表示の開始時に限らず、特別可変表示の開始後の任意のタイミングとすることも可能である。
(特別演出モードの開始によって所定数の出玉の獲得が確定することについて)
次に、特別演出モードの開始によって所定数の出玉の獲得が確定することについて説明する。特徴部013SHにおいて、遊技状態制御手段は、第1有利状態に制御した後に、複数種類の有利状態のうちのいずれかの有利状態に制御されやすい特定状態に制御可能である。特定状態は、例えば、確変遊技状態である。
特徴部013SHにおいて、特別演出モードによる演出が実行されることにより、特別状態による遊技価値と、特別可変表示において導出表示されて制御される第1有利状態による遊技価値と、特定状態におけるいずれかの有利状態による遊技価値と、が付与されることが確定する。特別状態による遊技価値(KT状態における賞球数)は、第1特別図柄の特別可変表示の変動時間や、KT状態における第2特別図柄の小当り変動の変動時間や、小当り遊技の実行時間や、小当り遊技において特殊可変入賞球装置17へ入賞した際の賞球数などに応じて、見込数が設定することができる。本実施形態では、特別状態による遊技価値は、例えば、1200球分の出玉である。
また、第1有利状態による遊技価値は、1200球分の出玉である。特定状態におけるいずれかの有利状態による遊技価値は、最も利益度合いの低い10R通常大当りの場合でも、1200球分の出玉である。すなわち、特別演出モードによる演出が実行されることにより、3600球分の出玉の獲得が確定する。
(2R確変大当りの表示結果が導出表示される可変表示の演出モードについて)
次に、2R確変大当りの表示結果が導出表示される可変表示の演出モードについて説明する。特徴部013SHにおいて、演出制御手段は、特別状態における第1識別情報の可変表示として、第3有利状態(2R確変大当り)の制御に対応した可変表示が実行されるときに、特別演出モードによる演出を行わない。例えば、2R確変大当りの制御に対応した可変表示が実行されるときには、所定演出モードが継続される。なお、これに限らず、2R確変大当りの制御に対応した可変表示が実行されるときには、所定演出モードや特別演出モードとは異なる演出モードに移行してもよい。
(KT状態における、楽曲と、小当り報知演出と、小当り入賞音とについて)
次に、KT状態における、楽曲と、小当り報知演出と、小当り入賞音とについて説明する。特徴部013SHにおいて、演出制御手段は、所定の楽曲を出力可能である。所定の楽曲は、第2KT状態において出力されるBGM等の楽曲である。また、演出制御手段は、特殊状態の制御に対応する第1対応演出(例えば、小当り入賞演出)と、特殊状態において遊技媒体が可変入賞手段(例えば、特殊可変入賞球装置17)に入賞することに対応する第2対応演出(例えば、小当り入賞音)と、を実行可能である。
所定の楽曲は、所定演出モードと特別演出モードとにかかわらず、出力される。すなわち、所定の楽曲は、所定演出モードと特別演出モードとで共通の楽曲である。また、第1対応演出と第2対応演出とは、それぞれ、所定演出モードと特別演出モードとで異なる演出態様で実行される。具体的には、例えば、小当り入賞演出と、小当り入賞音とは、それぞれ、特別演出モードの方が所定演出モードに比べて、目立つ態様で実行されていもよい。
(パチンコ遊技機1に設定される設定値について)
次に、パチンコ遊技機1に設定される設定値について説明する。特徴部013SHにおいて、設定手段は、遊技者にとって有利度がそれぞれ異なる第1設定値と第2設定値とを含む複数の設定値のうちのいずれかに設定可能である。複数の設定値は、例えば、設定値「1」〜「6」の6種類ある。
大当りの当選確率は、設定値に応じて異なる。具体的には大当りの当選確率は、「6」が最も高く、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」の順に、値が小さくなるにしたがって低くなっている。すなわち、設定値「6」が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」の順に値が小さくなるにしたがって、遊技者にとっての有利度が段階的に低くなる。
第1設定値は、「6」以外の設定値であり、例えば「1」である。第2設定値は、「1」以外の設定値であり、例えば「6」である。なお、設定値は、パチンコ遊技機1の内部に設けられる設定変更ボタンを店員が操作することによって変更される。
特徴部013SHにおいて、演出制御手段は、第1対応演出と第2対応演出とのうちの少なくとも一方により、設定手段に設定される設定値を示唆することが可能である。設定値の示唆は、例えば、小当り入賞演出において表示されるキャラクタの種別や、背景画像種別や、第2対応演出における入賞音の種別などによって行われる。
(特別演出モードを終了する大当り遊技の大当り演出について)
次に、特別演出モードを終了する大当り遊技の大当り演出について説明する。特徴部013SHにおいて、演出制御手段は、所定演出モードにおける第1有利状態(10R確変大当り)の制御に対応して、所定有利演出を実行可能である。所定有利演出は、例えば、10R通常大当りを示す飾り図柄の表示結果を導出表示させて、その後に10R確変大当りを報知する昇格演出である。
また、特徴部013SHにおいて、特別演出モードにおける第1有利状態の制御に対応して、所定有利演出とは異なる特別有利演出を実行可能である。特別有利演出は、10R確変大当りを示す飾り図柄の表示結果を導出表示させて、特殊な動画や音声を出力させる演出である。また、特別有利演出は、特別演出モードにおける演出(キャラクタや楽曲など)と共通のモチーフの演出としてもよい。
(特徴部014SHについて)
次に、特徴部014SHについて、特徴部013SHと異なる点について説明する。特徴部014SHにおいて、可変表示実行手段は、一方の可変表示に対応する所定条件が成立したときに、他方の可変表示を中断し、該中断の後に他方の可変表示を再開させる。所定条件の成立は、例えば、大当り図柄の停止や、小当り図柄の停止である。具体的には、可変表示実行手段は、第2特別図柄の可変表示で小当り図柄が導出表示されたときに、第1特別図柄の可変表示を中断し、該中断の後に第1特別図柄の可変表示を再開させる。
特徴部014SHにおいて、情報出力手段は、他方の可変表示の残りの可変表示時間を特定可能な特別情報を演出制御手段へ出力可能である。特別情報は、残変動時間指定コマンドである。
特徴部014SHにおいて、演出制御手段は、特別情報に基づいて特定した可変表示時間に対応した演出を実行可能である。具体的には、演出制御手段は、特別演出モード(残時間示唆モード)において、可変表示時間に対応した演出として、残時間を示唆する演出を行う。残時間を示唆する演出は、例えば、残時間に応じて背景画像が変化する演出であり、具体的には、残時間を示唆する背景画像の表示領域が残時間に応じて減少していく演出である。なお、残時間を示唆する演出は、このような演出に限らず、残時間をカウントダウン表示する演出としてもよい。また、可変表示時間に対応した演出は、残時間を示唆する演出に限らず、例えば、6分の可変表示の時間のうち、経過した時間を示唆する演出としてもよい。
(特別情報の出力タイミングについて)
次に、特別情報の出力タイミングについて説明する。特徴部014SHにおいて、情報出力手段は、他方の可変表示(第1特別図柄の可変表示)の残りの可変表示時間が所定時間となるタイミングで特別情報を出力可能である。所定時間は、例えば、残り1秒のタイミングである。演出制御手段は、残り1秒のタイミングで、特定の演出を行うことが可能となる。特定の演出は、特別演出モードを終了させる演出であり、例えば、アイキャッチ画像を表示させる演出である。
また、特徴部014SHにおいて、情報出力手段は、他方の可変表示(第1特別図柄の可変表示)の可変表示時間が特別時間を経過するごとに、特別情報を出力可能である。特別時間は、例えば、10秒である。このため、情報出力手段は、10秒間隔で、特別情報を出力する。
また、特徴部014SHにおいて、演出制御手段は、特別情報に基づいて、残りの可変表示時間を示唆する報知演出を実行可能である。具体的には、演出制御手段は、残時間示唆モードにおいて、10秒ごとに背景画像を変化させる演出を行うことが可能となる。
(特別情報の出力される際の変動パターンについて)
次に、特別情報の出力される際の変動パターンについて説明する。特徴部014SHにおいて、情報出力手段は、第1識別情報の可変表示として特別可変表示が実行されるときに、特別情報を出力可能である。また、情報出力手段は、識別情報(第1特別図柄および第2特別図柄)の可変表示として特別可変表示を除く他の可変表示が実行されるときに、特別情報を出力しない。このため、特別情報は、第1特別図柄の特別可変表示が実行されるときにのみ、出力される。
(特徴部013SHにおける第1特別図柄の、大当り確率、小当り確率、およびハズレ確率について)
次に、図10−4および図10−5を用いて、大当り確率等について説明する。図10−4は、特徴部013SHにおける第1特別図柄の、大当り確率、小当り確率、およびハズレ確率の一例を示す説明図である。図10−4(A)は、第1特別図柄の低確率状態における、大当り確率、小当り確率およびハズレ確率を示す。図10−4(B)は、第1特別図柄の高確率状態における、大当り確率、小当り確率およびハズレ確率を示す。なお、図10−4(A)、(B)に示す各確率は、図10−4(A)、(B)と異なり、分母を「1」として表記している。
(大当り確率について)
図10−4(A)、(B)において、大当り確率は、設定値に応じて異なる。具体的には、大当り確率は、設定値が高いほど高くなっている。図10−4(A)に示すように低確率状態の場合、大当り確率は、設定値が「1」の場合に、「1/320」と最も低い。大当り確率は、設定値が高くなるにつれて高くなり、設定値が「6」の場合に「1/264」と最も高くなっている。また、図10−4(B)に示すように、高確率状態の場合、大当り確率は、低確率状態の場合に比べて10倍程度高い確率となっている。大当り確率について、具体的な数値を述べると、設定値が「1」の場合に、「1/32」となっており、設定値が高くなるにつれて高くなり、設定値が「6」の場合に「1/26」となっている。
(小当り確率について)
図10−4(A)、(B)に示すように、小当り確率は、遊技状態や設定値にかかわらず一定の確率「0」である。なお、小当り確率は、確率「0」に限らず、低い確率であればよい。ただし、第1特別図柄の可変表示において小当りを示す表示結果が導出表示される場合には、飾り図柄の可変表示をハズレの場合と同様の可変表示とし、また、表示結果についてもハズレを示す表示結果が導出表示すればよい。さらに、第1特別図柄の可変表示に基づく小当り遊技状態では、特殊可変入賞口内への入賞がほぼ見込めないようにし、小当り遊技状態を報知する演出を行われないようにすればよい。
(ハズレ確率について)
図10−4(A)、(B)において、ハズレ確率は、設定値が低いほど高くなっている。ただし、低確率状態および高確率状態のいずれの場合も、大当り確率や小当り確率に比べてハズレ確率がはるかに高い。このため、ハズレ確率は、設定値によらず、ほぼ一定の確率となっている。具体的には、図10−4(A)に示すように、低確率状態におけるハズレ確率は、どの設定値でも約「1/1.01」である。また、図10−4(B)に示すように、高確率状態においても、ハズレ確率は、設定値が「1」〜「3」のときに約「1/1.0.」であり、設定値が「4」〜「6」のときに約「1/1.04」であり、ほとんど変わらない。
(第2特別図柄の大当り確率、小当り確率、およびハズレ確率について)
図10−5は、特徴部013SHにおける第2特別図柄の大当り確率、小当り確率、およびハズレ確率の一例を示す説明図である。図10−5(A)は、第2特別図柄の低確率状態における、大当り確率、小当り確率およびハズレ確率を示す。図10−5(B)は、第2特別図柄の高確率状態における、大当り確率、小当り確率およびハズレ確率を示す。図10−5(A)、(B)に示す各確率は、図9−2(A)、(B)に示した確率と比較して、主に小当り確率を「1/1.5」とした点で異なる。
(大当り確率について)
図10−5(A)、(B)において、大当り確率は、図10−4(A)、(B)に示した大当り確率と同様である。
(小当り確率について)
図10−5(A)、(B)に示すように、小当り確率は、例えば、射幸性を抑えるという観点から、設定値や遊技状態にかかわらず一定の確率「1/1.5」(=67%)である。なお、この小当り確率からすると、高ベース状態(非KT状態)においても、頻繁に小当りを示す表示結果が導出表示されることとなる。ただし、非KT状態における第2特図ゲームにおいて小当りに当選した場合には、ハズレの場合と同様の演出が行われる。具体的には、飾り図柄の可変表示をハズレの場合と同様の可変表示とし、また、表示結果についてもハズレを示す表示結果が導出表示される。さらに、高ベース状態における第2特別図柄の可変表示に基づく小当り遊技状態では、特殊可変入賞口内への入賞がほぼ見込めないようになっているため、小当り遊技状態を報知する演出についても行われない。
(ハズレ確率について)
図10−5(A)、(B)において、ハズレ確率は、設定値が低いほど高くなっている。例えば、低確率状態の場合には、ハズレ確率は、大当り確率に比べてはるかに高い。このため、ハズレ確率は、設定値によらず、ほぼ一定の確率となっている。具体的には、図13−1(A)に示すように、低確率状態におけるハズレ確率は、設定値にかかわらず、約「1/3.03」であり、ほぼ変わらない。また、図10−5(B)に示すように、高確率状態におけるハズレ確率も、設定値に応じて、さほど変わらない。
(特徴部013SHにおける大当り種別判定テーブルについて)
図10−6は、特徴部013SHにおける大当り種別判定テーブルの一例を示す説明図である。図10−6において、(A)は、第1特別図柄の可変表示を実行する場合の大当り種別判定テーブルを示す。図10−6において、(B)は、第2特別図柄の可変表示を実行する場合の大当り種別判定テーブルを示す。
(第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルについて)
図10−6の(A)に示すように、第1特別図柄の可変表示を実行する場合の大当り種別には、10R通常大当りと、10R確変大当りAと、10R確変大当りBと、2R確変大当りと、の4種類がある。
10R確変大当りAは、昇格演出を行うための大当りである。昇格演出は、10R通常大当りを示す飾り図柄の表示結果を導出表示させて、その後に10R確変大当りであることを報知する演出である。すなわち、10確変大当りAは、大当り遊技の開始時点では、10R通常大当りの場合と同じ演出が行われ、その後に、10R確変大当りAであることが報知される大当りである。10R確変大当りAであることを報知するタイミングは、ラウンド遊技中でもよいし、エンディング期間中でもよい。
ここで、各大当り種別について説明する。10R通常大当りは、10R分の出玉を獲得できる大当りである。また、10R通常大当りの大当り遊技後は、遊技状態が低確率/高ベース状態に制御される。10R確変大当りAおよび10R確変大当りBは、いずれも10R分の出玉を獲得できる大当りである。また、10R確変大当りAおよび10R確変大当りBの大当り遊技後は、いずれも、遊技状態が高確率/高ベース状態に制御される。なお、詳細については後述するが、KT状態における第1特別図柄の可変表示において、10R確変大当りAおよび10R確変大当りBに当選すると、それぞれ、異なる演出モードにより演出が行われる。2R確変大当りは、2R分の出玉を獲得できる大当りである。また、2R確変大当りの大当り遊技後は、遊技状態がKT状態(高確率/低ベース状態)に制御される。
図10−6の(A)の大当り種別判定テーブルを用いることにより、これら4種類の大当りのうち、いずれか一つが決定される。第1特別図柄の可変表示は、主に通常状態や高ベース状態に制御されているときに行われる。このため、通常状態や高ベース状態では、基本的には、これら4種類の大当りのうち、いずれかの大当りに判定される。
(第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルについて)
図10−6の(B)に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の大当り種別には、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と同様に、10通常大当りと、10R確変大当りAと、10R確変大当りBと、2R確変大当りと、の4種類がある。図10−6の(B)の大当り種別判定テーブルを用いることにより、これら4種類のうち、いずれか一つが決定される。第2特別図柄の可変表示は、主にKT状態に制御されているときに行われる。すなわち、KT状態では、基本的には、これら4種類の大当りのうち、いずれかの大当りに判定される。
なお、図10−6の(A)、(B)のいずれの大当り種別判定テーブルについても、設定値にかかわらず、それぞれの大当り種別が決定される割合は一定である。また、(A)の大当り種別判定テーブルと、(B)の大当り種別判定テーブルとで、各大当り種別が決定される確率は共通している。具体的には、例えば、(A)と(B)とで、10R通常大当りが35%の確率で決定され、10R確変大当りAが8%の確率で決定され、10R確変大当りBが27%の確率で決定され、2R確変大当りが30%の確率で決定される。
なお、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルの方が、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルよりも、遊技者にとって有利な大当り種別を決定しやすいようにしてもよい。例えば、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルでは、10R確変大当りAに代えて、6R確変大当りをとり得るようにしてもよい。このようにすることにより、KT状態を他の遊技状態に比べてより有利な状態とすることができ、KT状態における興趣を向上させることができる。
(特徴部013SHにおいて用いられる変動パターンテーブルの一例)
次に、図10−7および図10−8を用いて、変動パターンテーブルの一例について説明する。図10−7は、特徴部013SHにおける第1特別図柄用の変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。図10−7(A)〜(C)に示すように、各変動パターンテーブルは、EXTと、変動パターン名と、変動内容と、変動時間との各項目を含む。
図10−7(A)〜(C)に示す各変動パターンテーブルでは、ハズレの表示結果が導出表示される変動パターンと、大当りの表示結果が導出表示される変動パターンと、が記憶されているが、小当りの表示結果が導出表示される変動パターンが記憶されていない。これは、特徴部013SHにおいては第1特別図柄の可変表示に基づいて小当りとなることがないためである。
図10−7(A)は、非KT状態のうち、低確率/低ベース状態において用いられる、第1特別図柄用の変動パターンテーブルである。図10−7(B)は、非KT状態のうち、低確率/高ベース状態および高確率/高ベース状態において用いられる、第1特別図柄用の変動パターンテーブルである。
図10−7(C)は、KT状態(高確率/低ベース状態)において用いられる、第1特別図柄用の変動パターンテーブルである。図10−7(C)において、大当りを示す表示結果が導出表示される際には、6分の変動パターン(第1変動パターン#60)が選択される。これにより、KT状態において、第1特別図柄の可変表示に基づいて大当りとなる場合に、第1特別図柄の可変表示の開始から6分が経過するまでは、第2特別図柄の可変表示が実行可能となる。このため、第2特別図柄の可変表示に基づく小当り遊技が実行可能となる。
また、図10−7(C)において、ハズレを示す表示結果が導出表示される際には、2秒の変動パターン(第1変動パターン#59)が選択される。第1変動パターン#59の変動時間は、0.5秒である。これにより、KT状態においては、第1特別図柄の可変表示を迅速に終わらせることができるため、第2特別図柄の可変表示を中心に遊技を進行させることができる。
図10−8は、特徴部013SHにおける第2特別図柄用の変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。図10−8(A)〜(C)に示すように、各変動パターンテーブルは、EXTと、変動パターン名と、変動内容と、変動時間との各項目を含む。
図10−8(A)、(B)に示す各変動パターンテーブルでは、ハズレの表示結果が導出表示される変動パターンと、小当りの表示結果が導出表示される変動パターンと、大当りの表示結果が導出表示される変動パターンと、が記憶されている。
図10−8(A)は、非KT状態(低確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態)において用いられる、第2特別図柄用の変動パターンテーブルである。図10−8(A)に示すように、非KT状態においては、第2特別図柄の変動時間はいずれも長い。このため、非KT状態では、主に、第1特別図柄の可変表示によって遊技が進行される。
図10−8(B)は、KT状態(高確率/低ベース状態)において用いられる、第2特別図柄用の変動パターンテーブルである。図10−8(B)に示すように、KT状態において、ハズレの表示結果が導出表示されるときには、1.5秒(第2変動パターン#64)の短縮変動、および3秒(第2変動パターン#65)の通常変動のうちのいずれかが決定される。
図10−8(B)に示すように、KT状態において、小当りの表示結果が導出表示されるときには、1.5秒(第2変動パターン#66)の短縮変動、および3秒(第2変動パターン#67)の通常変動のうちのいずれかが決定される。
また、KT状態において、大当りの表示結果が導出表示されるときには、2分(第2変動パターン#68)が決定される。なお、KT状態において、リーチハズレの変動パターンは記憶されていない。このため、KT状態において、リーチ演出が行われた場合には、大当りが確定することになる。
(演出制御コマンド)
図10−9は、演出制御コマンド(残変動時間指定コマンド)の一例を示す説明図である。図10−9に示す各コマンドは、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に送信されるコマンドである。具体的には、KT状態において第1特別図柄の大当り変動中(6分変動中)に、送信されるコマンドである。図10−9において、コマンドB001〜B034に示す35種類のコマンドは、それぞれ10秒ごとに送信されるコマンドである。
一例を挙げると、残変動時間指定コマンドA1は、残変動時間が5分50秒であることを指定するコマンドである。このような残変動時間指定コマンドA1〜A34は、第1特別図柄の大当り変動中(6分変動中)に、10秒ごとに順次送信される。すなわち、6分の可変表示中に、35回、残変動時間指定コマンドが送信されることになる。演出制御用CPU120は、残変動時間指定コマンドA1〜A34を受信することにより、350秒(=5分50秒)が経過するまでの間、10秒ごとに変化する演出(残時間を示唆する演出)を行うことが可能となる。
図10−9において、コマンドB101は、KT状態における第1特別図柄の大当り変動(6分変動)のラスト1秒で送信されるコマンドである。具体的には、残変動時間指定コマンドB1は、残変動時間が1秒であることを指定するコマンドである。演出制御用CPU120は、残変動時間指定コマンドB1を受信することにより、残時間示唆モードを終了させる演出を行うことが可能となる。
(特徴部013SHにおける第1特別図柄通常処理)
図10−10は、特徴部013SHの第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを判断する(ステップ013SHS1000A)。
なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、特別図柄の可変表示の実行が可能な場合であり、具体的には、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。より具体的には、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、役物制御プロセスフラグの値が、ゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理を示す値となっていない場合(ステップ013SHS1000A:NO)、すなわち、特別図柄の可変表示の実行が不可能な場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま処理を終了する。
一方で、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理を示す値となっている場合(ステップ013SHS1000A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ013SHS1001A)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第1保留記憶数が「0」である場合(ステップ013SHS1001A:YES)、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信し(ステップ013SHS1002A)、一連の処理を終了する。
第1保留記憶数が「0」でない場合(ステップ013SHS1001A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納する(ステップ013SHS1003A)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数の値を「1」減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を「1」減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ013SHS1004A)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する各保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。これにより、各第1保留記憶に対応して各保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番と、各第1保留記憶の消化順(1〜4の順番)とが一致するようになっている。なお、第2保留記憶についても同様に、各第2保留記憶に対応して各保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番と、各第2保留記憶の消化順(1〜4の順番)とが一致するようになっている。
ステップ013SHS1003Aの後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ013SHS1005A)。なお、設定値コマンドは、変動表示が開始されるタイミングで送信されるほかにも、電源投入時における設定変更処理(設定値を変更する処理)の実行タイミングでも送信される。また、設定値コマンドが送信されるタイミングは、変動表示が開始されるタイミングに限らず、変動表示の終了タイミングとしてもよいし、変動表示中の所定のタイミングとしてもよい。
ステップ013SHS1005Aの後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ013SHS1006A)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグを参照して、背景指定コマンドを送信する。
より具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがいずれもオフである場合には、低確率/低ベース状態であると判定して、低確/低ベース背景指定コマンドを送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグがオフであり、高ベースフラグがオンである場合には、低確率/高ベース状態であると判定して、低確/高ベース背景指定コマンドを送信する。また、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがいずれもオンである場合には、高確率/高ベース状態であると判定して、高確/高ベース背景指定コマンドを送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグがオンであり、高ベースフラグがオフである場合には、KT状態(高確率/低ベース状態)であると判定してKT背景指定コマンドを送信する。
ステップ013SHS1006Aの後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ013SHS1007A)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示に基づいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には、第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。
第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には(ステップ013SHS1007A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1014Aへ移行する。すなわち、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶に大当り判定値が記憶されている場合には、強制的にハズレとする。なお、強制的にハズレとするには、当り判定用乱数としてハズレの乱数値(固定値)を設定すればよい。
ステップ013SHS1007Aにおいて、第2特別図柄の大当り変動中でない場合(ステップ013SHS1007A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出す(ステップ013SHS1008A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、大当り判定モジュールを実行する(ステップ013SHS1009A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致した場合に、大当りとすることを決定するプログラムである。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、大当り判定の結果、大当りとするか否かを判断する(ステップ013SHS1010A)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1010Aでは、遊技状態を加味して、低確率時大当り判定テーブル、および高確率時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かを判断する。大当り判定の結果、大当りとしない場合(ステップ013SHS1010A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1014Aに移行する。
一方で、大当り判定の結果、大当りとする場合(ステップ013SHS1010A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示に基づいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ013SHS1011A)。そして、当り種別判定用乱数に基づいて、10R通常大当り、10R確変大当りA、10R確変大当りB、および2R確変大当りの、いずれの大当り種別であるかを決定する(ステップ013SHS1012A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り種別を記憶し(ステップ013SHS1013A)、ステップ013SHS1017Aへ移行する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ013SHS1014A)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致した場合に、小当りとすることに決定するプログラムである。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当りとするか否かを判断し(ステップ013SHS1015A)、小当りとしない場合(ステップ013SHS1015A:NO)、ステップ013SHS1017Aに移行する。
一方で、小当りとする場合(ステップ013SHS1015A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示に基づいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ013SHS1016A)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判断する(ステップ013SHS1017A)。高ベース回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ013SHS1017A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1023Aへ移行する。
高ベース回数カウンタの値が「0」ではない場合(ステップ013SHS1017A:NO)、すなわち、低確率/高ベース状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算する(ステップ013SHS1018A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値が「0」になったか否かを判定する(ステップ013SHS1019A)。
高ベース回数カウンタの値が「0」になっていない場合(ステップ013SHS1019A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1023Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合(ステップ013SHS1019A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ013SHS1020A)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ013SHS1021A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、右打ち表示器26の点灯を変動終了まで延長することを示す点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ013SHS1022A)。
特徴部013SHでは、高ベースフラグがセットされて、高ベース状態における変動表示の実行回数(高ベース回数カウンタ)が計測されるのは、低確率/高ベース状態(時短状態)に制御されているときである。低確率/高ベース状態に制御されているときには、50回目の変動表示を開始するときに、低確率/低ベース状態(通常状態)に移行することになる。具体的には、ステップ013SHS1019AでYESと判定されて、ステップ013SHS1020Aで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ013SHS1021Aで特図時短フラグもリセットされることによって、低確率/低ベース状態(通常状態)に移行することになる。
なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)は、右打ち報知を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの、高ベース状態と共通の変動短縮状態としつつ、高ベース状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
なお、本例では、高ベース状態の最終変動(本例では、50回目の変動表示)は、第1特別図柄の変動表示であるときと、第2特別図柄の変動表示であるときとがある。高ベース状態の最終変動(本例では、50回目の変動表示)が開始されるときに、ステップ013SHS1022Aの処理や、後述するステップ013SHS1024B(図10−14)の処理によって、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がセットされて、変動短縮状態が延長される。なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をリセットするタイミングは、50回目の変動表示の終了時とするが、51回目の変動表示の開始時としてもよい。
ステップ013SHS1022Aの後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新し(ステップ013SHS1023A)、一連の処理を終了する。なお、図示は省略しているが、ステップ013SHS1023Aの直前に、今回の変動表示において導出表示させる図柄を確定している。
上述した処理により、第1特別図柄の変動表示を開始させる際に、第1保留記憶に対する大当り判定や、高ベース状態から低ベース状態への遊技状態の移行などを行うことができる。
(特徴部013SHにおける第1変動パターン設定処理)
図10−11は、特徴部013SHの第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを判断する(ステップ013SHS1100A)。
特図時短フラグがセットされている場合(ステップ013SHS1100A:YES)、すなわち、低確率/高ベース状態または高確率/高ベース状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−7(B)に示す高ベース時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ013SHS1101A)。
特図時短フラグがセットされていない場合(ステップ013SHS1100A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグがセットされているか否かを判断する(ステップ013SHS1102A)。確変フラグがセットされている場合(ステップ013SHS1102A:YES)、すなわち、高確率状態に制御されている場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−7(C)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ013SHS1103A)。
確変フラグがセットされていない場合(ステップ013SHS1102A:NO)、すなわち、低確率状態に制御されている場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−7(A)に示す低確率/低ベース時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ013SHS1104A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1101A、S1103A、S1104Aにおいて決定した変動パターンテーブルの中から、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数に対応する変動パターンを決定する(ステップ013SHS1105A)。なお、第1特別図柄の変動時間は、変動パターンによって決定される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ013SHS1106A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンによって決定される変動時間を示す変動時間データを、第1変動時間タイマに設定して、変動時間の計測を開始する(ステップ013SHS1107A)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1105Aにおいて決定した変動パターンが第1変動パターン#60(6分変動)であるか否かを判断する(ステップ013SHS1108A)。ステップ013SHS1105Aにおいて決定した変動パターンが第1変動パターン#60(6分変動)ではない場合(ステップ013SHS1108A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1110Aに進む。
ステップ013SHS1105Aにおいて決定した変動パターンが第1変動パターン#60(6分変動)である場合(ステップ013SHS1108A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、10秒の経過を計測するための10秒タイマを設定し、10秒の計測を開始する(ステップ013SHS1109A)。
この後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄表示装置4Aに第1特別図柄の変動表示を開始させる(ステップ013SHS1110A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を、第1特別図柄変動処理に対応した値に更新し(ステップ013SHS1111A)、一連の処理を終了する。
上述した処理により、第1特別図柄の変動表示を開始させる際に、遊技状態に応じた変動パターンの決定や、変動表示を終了させるためのタイマの設定や、6分の可変表示において10秒ごとのタイミングを計測するタイマの設定などを行うことができる。
(特徴部013SHにおける第1特別図柄変動処理)
図10−12および図10−13は、特徴部013SHの第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ013SHS1200A)。
なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。より具体的には、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理を示す値となっていない場合(ステップ013SHS1200A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま処理を終了する。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理を示す値となっている場合(ステップ013SHS1200A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU120へ表示結果指定コマンドを、まだ送信していなければ送信する(ステップ013SHS1201A)。なお、表示結果指定コマンドは、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果に基づいて決定される。表示結果指定コマンドは、具体的には、ハズレ、10R通常大当り、10R確変大当りA、10R確変大当りB、2R確変大当り、小当り、のいずれかを示すコマンドである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1変動時間タイマを「1」減算する(ステップ013SHS1202A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(ステップ013SHS1203A)。第1変動時間タイマがタイムアウトした場合(ステップ013SHS1203A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU120へ第1図柄確定指定コマンドを送信し(ステップ013SHS1204A)、ステップ013SHS1207に移行する。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合(ステップ013SHS1203A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が導出表示されているか否かを判断する(ステップ013SHS1205A)。
なお、第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が導出表示されていることの判断は、例えば、第2特図プロセスフラグの値と、第2特別図柄の可変表示に基づく大当りであることを示す第2大当りフラグのセットの有無と、に基づいて行われる。具体的には、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値であり、且つ、第2大当りフラグがセットされている場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が導出表示されていると判断する。
第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が導出表示されている場合(ステップ013SHS1205A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU120へ第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ013SHS1206A)。
なお、この場合、第1大当りフラグや第1小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、第1大当りフラグや第1小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新し(ステップ013SHS1207A)、一連の処理を終了する。
(図10−13について)
ステップ013SHS1205Aにおいて、第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が導出表示されていない場合(ステップ013SHS1205A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、10秒タイマの計測中(6分の可変表示中)であるか否かを判断する(ステップ013SHS1301A)。なお、10秒タイマは、第1変動パターン#60の可変表示中(6分の可変表示中)に計測される(図10−11のステップ013SHS1109A参照)。
10秒タイマの計測中である場合(ステップ013SHS1301A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、10秒タイマを「1」減算する(ステップ013SHS1302A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(ステップ013SHS1303A)。
10秒タイマがタイムアウトしていない場合(ステップ013SHS1303A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま一連の処理を終了する。10秒タイマがタイムアウトした場合(ステップ013SHS1303A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、10秒タイマを再設定する(ステップ013SHS1304A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、10タイマの設定回数に「1」を加算する(ステップ013SHS1305A)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、10秒タイマの設定回数が35回(ラスト10秒)であるか否かを判断する(ステップ013SHS1306A)。10秒タイマの設定回数が35回ではない場合(ステップ013SHS1306A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1309Aに移行する。10秒タイマの設定回数が35回である場合(ステップ013SHS1306A:YES)、10秒タイマの設定回数をリセットする(ステップ013SHS1307A)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、6分の可変表示におけるラスト1秒となるタイミングを特定するための9秒タイマを設定する(ステップ013SHS1308A)。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU120へ、残変動時間指定コマンドA(10秒経過を示す残変動時間指定コマンドA1〜A34のいずれかのコマンド:図10−9参照)を送信し(ステップ013SHS1310A)、一連の処理を終了する。
ステップ013SHS1301Aにおいて、10秒タイマの計測中ではない場合(ステップ013SHS1301A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、9秒タイマの計測中であるか否かを判断する(ステップ013SHS1310A)。9秒タイマの計測中ではない場合(ステップ013SHS1310A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、一連の処理を終了する。
9秒タイマの計測中である場合(ステップ013SHS1310A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、9秒タイマを「1」減算する(ステップ013SHS1311A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、9秒タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(ステップ013SHS1312A)。
9秒タイマがタイムアウトしていない場合(ステップ013SHS1312A:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま一連の処理を終了する。9秒タイマがタイムアウトした場合(ステップ013SHS1303A:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU120へ、残変動時間指定コマンドB1(6分の可変表示の残変動時間が残り1秒であることを示すコマンド:図10−9参照)を送信し(ステップ013SHS1313A)、一連の処理を終了する。
ここで、図10−12および図10−13に示した第1特別図柄変動処理では、第1特別図柄の変動表示の実行中に(特に6分変動中に)、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合には、そのまま第1特別図柄変動処理を終了する。すなわち、各タイマの更新(減算)は行われないい。これについて、具体的に説明する。第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が導出表示されると、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技状態に移行する。
これにより、役物制御プロセスフラグの値が、小当り開放前処理(ステップS126)を示す値、小当り開放中処理(ステップS127)を示す値、および小当り終了処理(ステップS128)を示す値のうちのいずれかの値となる。このため、次回のタイマ割込(第1特別図柄変動処理)以降において、ステップ013SHS1200Aでは、NOと判断される。したがって、図10−12および図10−13に示した各処理はスキップされるため、各タイマの更新が行われない。なお、各タイマの更新は、具体的には、ステップ013SHS1202Aの第1変動時間タイマの更新や、ステップ013SHS1302Aの10秒タイマの更新や、ステップ013SHS1311Aの9秒タイマの更新である。
すなわち、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が導出表示された場合には、当該小当り遊技中に、第1特別図柄のタイマの更新が中断されることになる。そして、第2特別図柄の可変表示に基づく小当り遊技を終了すると、すなわち、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値に更新されると、各タイマの更新が再開されることになる。
上述した処理により、第2特別図柄の可変表示に基づくて小当り遊技中や、大当り遊技中には、第1特別図柄のタイマの更新を中断させることができる。また、上述した処理により、第1特別図柄の変動を停止させるタイミングや、特別可変表示(6分)における10秒が経過するごとのタイミングや、特別可変表示(6分)におけるラスト1秒となるタイミングを特定することができる。また、特定したタイミングで、コマンドを送信することができる。
(特徴部013SHにおける第2特別図柄通常処理)
図10−14は、特徴部013SHの第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを判断する(ステップ013SHS1000B)。
なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、特別図柄の可変表示の実行が可能な場合であり、具体的には、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。より具体的には、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、役物制御プロセスフラグの値が、ゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理を示す値となっていない場合(ステップ013SHS1000B:NO)、すなわち、特別図柄の可変表示の実行が不可能な場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま処理を終了する。
一方で、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理を示す値となっている場合(ステップ013SHS1000B:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ013SHS1001B)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が「0」である場合(ステップ013SHS1001B:YES)、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信し(ステップ013SHS1002B)、一連の処理を終了する。
第1保留記憶数が「0」でない場合(ステップ013SHS1001B:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納する(ステップ013SHS1003B)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数の値を「1」減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を「1」減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ013SHS1004B)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する各保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。これにより、各第2保留記憶に対応して各保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番と、各第2保留記憶の消化順(1〜4の順番)とが一致するようになっている。
ステップ013SHS1003Bの後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ013SHS1005B)。なお、設定値コマンドは、変動表示が開始されるタイミングで送信されるほかにも、電源投入時における設定変更処理(設定値を変更する処理)の実行タイミングでも送信される。
ステップ013SHS1005Bの後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ013SHS1006B)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグを参照して、背景指定コマンドを送信する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ013SHS1007B)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示に基づいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には、第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。
第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には(ステップ013SHS1007B:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1014Bへ移行する。すなわち、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶に大当り判定値が記憶されている場合には、強制的にハズレとする。なお、強制的にハズレとするには、当り判定用乱数としてハズレの乱数値(固定値)を設定すればよい。
ステップ013SHS1007Bにおいて、第1特別図柄の大当り変動中でない場合(ステップ013SHS1007B:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出す(ステップ013SHS1008B)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、大当り判定モジュールを実行する(ステップ013SHS1009B)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致した場合に、大当りとすることを決定するプログラムである。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、大当り判定の結果、大当りとするか否かを判断する(ステップ013SHS1010B)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1010Bでは、遊技状態を加味して、低確率時大当り判定テーブル、および高確率時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かを判断する。大当り判定の結果、大当りとしない場合(ステップ013SHS1010B:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1014Bに移行する。
一方で、大当り判定の結果、大当りとする場合(ステップ013SHS1010B:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示に基づいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ013SHS1011B)。そして、当り種別判定用乱数に基づいて、10R通常大当り、10R確変大当りA、10R確変大当りB、および2R確変大当りの、いずれの大当り種別であるかを決定する(ステップ013SHS1012B)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り種別を記憶し(ステップ013SHS1013B)、ステップ013SHS1017Bへ移行する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ013SHS1014B)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致した場合に、小当りとすることに決定するプログラムである。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当りとするか否かを判断し(ステップ013SHS1015B)、小当りとしない場合(ステップ013SHS1015B:NO)、ステップ013SHS1017Bに移行する。
一方で、小当りとする場合(ステップ013SHS1015B:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示に基づいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ013SHS1016B)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判断する(ステップ013SHS1017B)。高ベース回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ013SHS1017B:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1023Bへ移行する。
高ベース回数カウンタの値が「0」ではない場合(ステップ013SHS1017B:NO)、すなわち、低確率/高ベース状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算する(ステップ013SHS1018B)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値が「0」になったか否かを判定する(ステップ013SHS1019B)。
高ベース回数カウンタの値が「0」になっていない場合(ステップ013SHS1019B:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ013SHS1023Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合(ステップ013SHS1019B:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ013SHS1020B)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ013SHS1021B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、右打ち表示器26の点灯を変動終了まで延長することを示す点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ013SHS1022B)。
特徴部013SHでは、高ベースフラグがセットされて、高ベース状態における変動表示の実行回数(高ベース回数カウンタ)が計測されるのは、低確率/高ベース状態(時短状態)に制御されているときである。低確率/高ベース状態に制御されているときには、50回目の変動表示を開始するときに、低確率/低ベース状態(通常状態)に移行することになる。具体的には、ステップ013SHS1019BでYESと判定されて、ステップ013SHS1020Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ013SHS1021Bで特図時短フラグもリセットされることによって、低確率/低ベース状態(通常状態)に移行することになる。
なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)は、右打ち報知を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの、高ベース状態と共通の変動短縮状態としつつ、高ベース状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
なお、本例では、高ベース状態の最終変動(本例では、50回目の変動表示)は、第1特別図柄の変動表示であるときと、第2特別図柄の変動表示であるときとがある。高ベース状態の最終変動(本例では、50回目の変動表示)が開始されるときに、ステップ013SHS1022Bの処理や、後述するステップ013SHS1024B(図10−14)の処理によって、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がセットされて、変動短縮状態が延長される。なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をリセットするタイミングは、50回目の変動表示の終了時とするが、51回目の変動表示の開始時としてもよい。
ステップ013SHS1022Bの後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新し(ステップ013SHS1023B)、一連の処理を終了する。なお、図示は省略しているが、ステップ013SHS1023Bの直前に、今回の変動表示において導出表示させる図柄を確定している。
上述した処理により、第2特別図柄の変動表示を開始させる際に、第2保留記憶に対する大当り判定や、高ベース状態から低ベース状態への遊技状態の移行などを行うことができる。
また、10R確変大当りBの表示結果が導出表示される第1特別図柄の大当り変動(6分変動:特別可変表示)が行われる場合には(ステップ013SHS1007B:YES)、大当り判定を行わないようにする一方で、小当り判定を行う(ステップ013SHS1014B)。このため、特別可変表示の変動中に、小当り遊技によって遊技者に出玉を獲得させることができるようになっている。
(第2変動パターン設定処理について)
図示を省略するが、以下に、第2変動パターン設定処理について説明する。第2変動パターン設定処理は、図10−11に示した第1変動パターン設定処理(ステップS111A)と同様と比較して、選択する変動パターンテーブルの種別が異なる点と、10秒タイマの設定を行わない点と、が相違する。
まず、選択する変動パターンテーブルの種別が異なる点について説明する。第2変動パターン設定処理において、変動パターンテーブルは、KT状態であるか否かに応じて選択される。KT状態であるか否かは、特図時短フラグと、確変フラグとを、参照することによって判断される。具体的には、特図時短フラグがセットされていないことと、確変フラグがセットされていることとの、両方の条件を満たした場合に、KT状態であると判断され、両方の条件を満たしていない場合に、非KT状態であると判断される。
第2変動パターンの選択において、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、非KT状態であると判断した場合には、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−8(A)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、非KT状態であると判断した場合には、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−8(B)に示すKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
また、10秒タイマの設定を行わない点について説明すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図10−11に示した、ステップ013SHS1108A、S1109Aに相当する処理を行わないようにする。
第2変動パターン設定処理は、これら2点の相違点を除き、図10−11に示した第1変動パターン設定処理における、「第1」を「第2」に読み替えた処理と同様の処理とすることができる。
第2変動パターン設定処理により、第2特別図柄の変動表示を開始させる際に、遊技状態に応じた変動パターンの決定や、変動表示を終了させるためのタイマの設定などを行うことができる。
(特徴部013SHにおける第2特別図柄変動処理)
図10−15は、特徴部013SHの第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。第2特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ013SHS1200B)。
なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。より具体的には、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理を示す値となっていない場合(ステップ013SHS1200B:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま処理を終了する。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理を示す値となっている場合(ステップ013SHS1200B:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU120へ表示結果指定コマンドを、まだ送信していなければ送信する(ステップ013SHS1201B)。なお、表示結果指定コマンドは、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果に基づいて決定される。表示結果指定コマンドは、具体的には、ハズレ、10R通常大当り、10R確変大当りA、10R確変大当りB、2R確変大当り、小当り、のいずれかを示すコマンドである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2変動時間タイマを「1」減算する(ステップ013SHS1202B)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(ステップ013SHS1203B)。第2変動時間タイマがタイムアウトした場合(ステップ013SHS1203B:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU120へ第2図柄確定指定コマンドを送信し(ステップ013SHS1204B)、ステップ013SHS1207に移行する。
第2変動時間タイマがタイムアウトしていない場合(ステップ013SHS1203B:NO)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄表示装置4Aに大当り図柄が導出表示されているか否かを判断する(ステップ013SHS1205B)。
なお、第1特別図柄表示装置4Aに大当り図柄が導出表示されていることの判断は、例えば、第1特図プロセスフラグの値と、第1特別図柄の可変表示に基づく大当りであることを示す第1大当りフラグのセットの有無と、に基づいて行われる。具体的には、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値であり、且つ、第1大当りフラグがセットされている場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄表示装置4Aに大当り図柄が導出表示されていると判断する。
第1特別図柄表示装置4Aに大当り図柄が導出表示されている場合(ステップ013SHS1205B:YES)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU120へ第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ013SHS1206B)。
なお、この場合、第2大当りフラグや第2小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、第2大当りフラグや第2小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理に対応した値に更新し(ステップ013SHS1207B)、一連の処理を終了する。
上述した処理により、第1特別図柄の可変表示に基づくて小当り遊技中や、大当り遊技中には、第2特別図柄のタイマの更新を中断させることができる。なお、第2特別図柄の可変表示では、特別可変表示(6分)における10秒が経過するごとのタイミングや、特別可変表示(6分)におけるラスト1秒となるタイミングを特定することはせず、また、これらのタイミングで、コマンドを送信することもしない。
(特徴部013SHにおける演出モード設定処理)
図10−16は、特徴部013SHの演出制御プロセス処理における演出モード設定処理を示すフローチャートである。演出モード設定処理は、例えば、エンディング演出処理(ステップS177)に含まれる処理である。
演出モード設定処理において、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンドを受信しているか否かを判断する(ステップ013SHS1601)。大当り終了指定コマンドを受信していない場合(ステップ013SHS1601:NO)、演出制御用CPU120は、そのまま演出モード設定処理を終了する。大当り終了指定コマンドを受信している場合(ステップ013SHS1601:YES)、演出制御用CPU120は、2R確変大当りの終了であるか否かを判断する(ステップ013SHS1602)。なお、ステップ013SHS1602において、演出制御用CPU120は、停止表示中の第2特別図柄を参照することにより、終了する大当りの種別を判断する。
演出制御用CPU120は、2R確変大当りの終了であると判断した場合(ステップ013SHS1602:YES)、演出モード受付処理を行う(ステップ013SHS1603)。演出モード受付処理は、小当りRUSHモードAおよび小当りRUSHモードBのいずれか一方の演出モードの選択を受け付ける処理である。小当りRUSHモードAおよび小当りRUSHモードBは、いずれも、KT状態(高確率/低ベース状態)に制御される場合に実行される演出モードである。演出制御用CPU120は、演出モード受付処理において、小当りRUSHモードAを受け付けたか否かを判断する(ステップ013SHS1604)。
小当りRUSHモードAを受け付けた場合(ステップ013SHS1604:YES)、演出制御用CPU120は、小当りRUSHモードAを設定し(ステップ013SHS1605)、一連の処理を終了する。一方、小当りRUSHモードBを受け付けた場合(ステップ013SHS1604:NO)、演出制御用CPU120は、小当りRUSHモードBを設定し(ステップ013SHS1606)、一連の処理を終了する。
ステップ013SHS1602において、演出制御用CPU120は、2R確変大当りの終了ではないと判断した場合(ステップ013SHS1602:NO)、10R確変大当りの終了であるか否かを判断する(ステップ013SHS1607)。演出制御用CPU120は、10R確変大当りの終了であると判断した場合(ステップ013SHS1607:YES)、確変モードを設定し(ステップ013SHS1608)、一連の処理を終了する。確変モードは、確変状態(高確率/高ベース状態)に制御される場合に実行される演出モードである。
ステップ013SHS1607において、演出制御用CPU120は、10R確変大当りの終了ではないと判断した場合(ステップ013SHS1607:NO)、すなわち、10R通常大当りの終了であると判断した場合、時短モードを設定し(ステップ013SHS1609)、一連の処理を終了する。時短モードは、時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される場合に実行される演出モードである。
(特徴部013SHにおける残時間示唆モード開始処理)
図10−17は、特徴部013SHの演出制御プロセス処理における残時間示唆モード開始処理を示すフローチャートである。残時間示唆モード開始処理は、例えば、可変表示開始待ち処理(ステップS170)に含まれる処理である。
残時間示唆モード開始処理において、演出制御用CPU120は、第1変動パターン#60(6分変動)の変動パターンコマンドを受信しているか否かを判断する(ステップ013SHS1701)。第1変動パターン#60は、KT状態における第1特別図柄の可変表示に基づいて10R確変大当りBの表示結果が導出表示される際の変動パターンである。
第1変動パターン#60(6分変動)の変動パターンコマンドを受信していない場合(ステップ013SHS1701:NO)、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。第1変動パターン#60(6分変動)の変動パターンコマンドを受信している場合(ステップ013SHS1701:YES)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の可変表示に基づいて実行される大当りが10R確変大当りBであるか否かを判断する(ステップ013SHS1702)。なお、ステップ013SHS1702において、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドを参照することにより、実行される大当りの種別を判断する。
演出制御用CPU120は、第1特別図柄の可変表示に基づいて実行される大当りが10R確変大当りBではないと判断した場合(ステップ013SHS1702:NO)、すなわち、10R確変大当りAであると判断した場合、そのまま処理を終了する。
一方、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の可変表示に基づいて実行される大当りが10R確変大当りAであると判断した場合(ステップ013SHS1702:YES)、演出制御用CPU120は、残時間示唆モードへの移行演出を実行する(ステップ013SHS1703)。残時間示唆モードは、6分の可変表示の残時間を示唆する演出モードが行われる。そして、演出制御用CPU120は、残時間示唆モードを設定し(ステップ013SHS1704)、一連の処理を終了する。
(特徴部013SHにおける残変動時間指定コマンド受信処理)
図10−18は、特徴部013SHの演出制御プロセス処理における残変動時間指定コマンド受信処理を示すフローチャートである。残変動時間指定コマンド受信処理は、例えば、可変表示中演出処理(ステップS172)に含まれる処理である。残変動時間指定コマンドは、KT状態における第1特別図柄の大当り変動中(6分変動中)に、10秒間隔で、またはラスト1秒で、送信されるコマンドである。
残変動時間指定コマンド受信処理において、演出制御用CPU120は、残変動時間指定コマンドを受信しているか否かを判断する(ステップ013SHS1801)。残変動時間指定コマンドを受信していない場合(ステップ013SHS1801:NO)、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。残変動時間指定コマンドを受信している場合(ステップ013SHS1801:YES)、残時間示唆モード中であるか否かを判断する(ステップ013SHS1802)。
残時間示唆モード中ではない場合(ステップ013SHS1802:NO)、すなわち、10R確変大当りB以外の大当り図柄が導出表示される第1特別図柄の大当り変動中である場合、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。一方、残時間示唆モード中である場合(ステップ013SHS1802:YES)、すなわち、10R確変大当りBの大当り図柄が導出表示される第1特別図柄の大当り変動中である場合、演出制御用CPU120は、受信している残変動時間指定コマンドが、残変動時間指定コマンドA1〜A34のいずれかであるか否かを判断する(ステップ013SHS1803)。残変動時間指定コマンドA1〜A34は、6分の可変表示中に10秒間隔で、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されるコマンドである。
受信している残変動時間指定コマンドが、残変動時間指定コマンドA1〜A34のいずれかである場合(ステップ013SHS1803:YES)、演出制御用CPU120は、背景画像を残時間に応じた背景画像に変更し(ステップ013SHS1804)、一連の処理を終了する。
一方、受信している残変動時間指定コマンドが、残変動時間指定コマンドA1〜A34のいずれでもない場合(ステップ013SHS1803:NO)、すなわち、残変動時間指定コマンドB1である場合、演出制御用CPU120は、残時間示唆モードの終了を示すモード終了報知画像を表示し(ステップ013SHS1805)、一連の処理を終了する。残変動時間指定コマンドB1は、6分の可変表示中のラスト1秒で、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されるコマンドである。
(KT状態を含む各状態における演出画面の一例について)
次に、図10−19〜図10−21を用いて、KT状態を含む各状態における演出画面の一例について説明する。図10−19および図10−20は、KT状態において、第1特別図柄の可変表示に基づいて10R確変大当りBの大当り遊技が実行される場合の演出画面の遷移の一例を示す説明図である。
図10−19(A)は、2R確変大当り遊技におけるラウンド遊技中の演出画面を示す。図10−19(A)に示すように、画像表示装置5には、2R確変大当りの大当り遊技中であることを報知する報知画像013SH180が表示されている。また、図10−19(A)において、画像表示装置5の左上部には、総賞球数表示013SH120が表示されている。総賞球数表示013SH120は、大当り開始から現在(図示では、1ラウンドの途中)までに、払い出された賞球数の合計を示す。
また、画像表示装置5の右上には、遊技球を右側の遊技領域に向けて打ち出すことを促す右打ち報知013SH105が表示されている。これにより、大当り遊技中に、遊技者に右打ちを促し、遊技盤2の遊技領域の右側に配置される特別可変入賞球装置7内の大入賞口に遊技球を入賞させることができる。なお、図10−19(A)に示す画面において、当選した2R大当りの大当り種別を示唆する飾り図柄や、小図柄が表示されていてもよい。2R確変大当りにおいて、最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると、図10−19(B)に示す画面に遷移する。
図10−19(B)は、2R確変大当りのエンディング期間におけるエンディング演出の演出画面を示す。このエンディング演出は、演出モードを受け付ける演出である。この演出モードは、2R大当り遊技後のKT状態において実行される演出モードである。具体的には、この演出モードは、小当りRUSHモードAおよび小当りRUSHモードBのうちのいずれかの演出モードである。例えば、遊技者が小当りRUSHモードAを選択したとする。エンディング期間が終了する2秒前から、右打ち報知013SH105が表示される。そして、エンディング演出を終えると(大当り遊技状態に制御されている期間を終えると)、図10−19(C)に示す画面に遷移する。
図10−19(C)は、小当りRUSHモードA(KT状態)に制御された最初の可変表示を示す。画像表示装置5には、小当りRUSHモードAが開始された旨が表示(モード開始表示)されている。なお、モード開始表示は、エンディング演出の画面と、小当りRUSHモードAの画面との間に挿入される専用の画面であってもよい。モード開始表示は、エンディング期間を終えてから3.5秒間表示され続ける。なお、KT状態に制御されてから、第2保留記憶の1変動目が大当りの表示結果が導出表示される可変表示である場合、小当りRUSHモードAが開始される旨のモード開始表示を行わずに、第2特別図柄に対応する飾り図柄013SH100の可変表示を開始してもよい。
また、画像表示装置5には、飾り図柄013SH100Aの可変表示(スクロール)が表示されている。KT状態において、飾り図柄013SH100Aは、第2特別図柄の可変表示に対応する。飾り図柄013SH100Aは、左図柄と、中図柄と、右図柄との3つの図柄を含む。飾り図柄013SH100Aは、小当りRUSHモードAに対応した表示態様である。
また、画像表示装置5の左下には、第1特別図柄の可変表示に対応する第1小図柄013SH101が可変表示(スクロール)している。画像表示装置5の右下には、第2特別図柄の可変表示に対応する第2小図柄013SH102が可変表示(スクロール)している。
ここで、KT状態では、第1特別図柄のハズレの変動時間が0.5秒であり、図柄確定時間が0.5秒である。つまり、KT状態では、ハズレの第1保留記憶を1つ消化するのに要する時間は1秒である。このため、仮に第1保留記憶数が最大値の「4」であったとしても、3.5秒以内に、全ての第1保留記憶の可変表示の開始は完了することになる。本実施の形態では、図10−19(C)に示すモード開始表示を行っているときに、ハズレの第1保留記憶を消化させるようにしている。
また、画像表示装置5の中央下部には、可変表示に対応するアクティブ表示013SH110が表示されている。さらに、アクティブ表示013SH110の横には、第2保留記憶を示す保留表示013SH111が表示されている。なお、KT状態においては、第1特別図柄の変動時間は0.5秒と短いことから、第1保留記憶を示す保留表示を行わないこととしている。
画像表示装置5の左側には、第1保留記憶数を数字で示す第1保留数字表示013SH131と、第2保留記憶数を数字で示す第2保留数字表示013SH132とが表示されている。
また、画像表示装置5の右上には、遊技球を右遊技領域に向けて打ち出すことを促す右打ち報知013SH105が表示されている。これにより、KT状態では、遊技者に右打ちを促し、第2始動入賞口に遊技球を入球させることができる。
また、小当りRUSHモードAの背景画像は、小当りRUSHモードAであることを示す晴れの背景画像013SH150Aである。また、画像表示装置5の左上部には、総賞球数表示013SH120が表示されている。総賞球数表示013SH120の表示態様は、大当り遊技中における表示態様と同じ表示態様である。
また、小当りRUSHモードAにおいて、スピーカ8L、8Rから楽曲が出力される。この楽曲は、KT状態において共通の楽曲である。
ここで、小当りRUSHモードA(KT状態)の制御が開始される際には、第1保留記憶数および第2保留記憶数は、いずれも「4」であったものとする。第1保留数字表示013SH131は、「3」を示している。すなわち、第1特別図柄の可変表示が開始されたことにより、第1保留記憶数が「1」減算されたことを示している。同様に、第2保留数字表示013SH132「3」を示している。すなわち、第2特別図柄の可変表示が開始されたことにより、第2保留記憶数が「1」減算されたことを示している。
また、第1保留数字表示013SH131が示す3つの第1保留記憶のうち、3つ目(最後)の保留記憶は、10R確変大当りBに当選する保留記憶であるものとする。KT状態において、第1特別図柄のハズレの変動時間は、0.5秒である。また、KT状態において、第2特別図柄のハズレまたは小当りの変動時間は1.5秒または3秒である。このため、第2保留記憶に比べて、第1保留記憶の方が、消化される速度が早い。図柄確定時間は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれも0.5秒である。
図10−19(D)は、小当りRUSHモードAにおける小当り遊技中の画面を示す。画像表示装置5には、「1、3、5」の飾り図柄013SH100A(第2小図柄013SH102)の組み合わせ(小当り図柄)で表示されている。また、画像表示装置5には、小当りであることを報知するキャラクタ画像013SH120Aが表示されている。キャラクタ画像013SH120Aは、小当りRUSHモードAに対応する表示態様である。
また、小当り遊技状態において、特殊入賞口への入賞(例えば1球)があったことにより、10球の賞球が得られたことを示す入賞エフェクト画像013SH121Aが表示されている。入賞エフェクト画像013SH121Aは、小当りRUSHモードAに対応する表示態様である。キャラクタ画像013SH120Aおよび入賞エフェクト画像013SH121Aは、小当り報知演出の一例である。
また、総賞球数表示0013H120は、10球分加算された値(250)を示す。総賞球数表示013SH120の表示態様は、小当りRUSHモードAにおける表示態様と同じ表示態様である。
なお、(D)の小当り遊技状態において特殊入賞口への入賞数が複数あった場合には、入賞エフェクト画像013SH121は、入賞数に応じた回数分表示される。具体的には、例えば、特殊入賞口への入賞数が2球あった場合には、入賞エフェクト画像013SH121が2つ表示される。また、小当り遊技状態において特殊入賞口への入賞数が複数あった場合には、入賞エフェクト画像013SH121は、入賞数に応じた賞球数が表示されてもよい。具体的には、例えば、特殊入賞口への入賞数が2球あった場合には、入賞エフェクト画像013SH121として「+20」が表示されてもよい。
また、図10−19(D)において、第1保留数字表示013SH131は、「2」を示す。すなわち、第1特別図柄は、小当りRUSHモードAに制御されてから、既に2変動目が開始されていることを示している。
図10−19(E)は、残時間示唆モードへの移行演出の画面を示す。なお、残時間示唆モードの移行演出は、KT状態において、10R確変大当りBの表示結果が導出表示される大当り変動(6分変動:特別可変表示)の開始時に行われる演出である。図10−19(E)において、画像表示装置5には、残時間示唆モードに移行する旨の画像が表示されている。
図10−19(E)における第1特別図柄の可変表示は、小当りRUSHモードA(KT状態)の制御が開始される際に記憶されていた4つの第1保留記憶のうち、最後の第1保留記憶に対応する可変表示を示している。なお、第2保留数字表示013SH132「4」を示している。これは、右打ちで遊技が行われたことにより、第2始動入賞口へ入賞し、保留記憶数が増加したことを示している。
残時間示唆モードの移行演出は、所定時間(例えば数秒程度)行われる。このため、残時間示唆モードへの移行演出中も、第2特別図柄の可変表示によって小当りが発生する。図示を省略するが、残時間示唆モードへの移行演出中にも、例えば、画像表示装置5の右下に残時間示唆モードによる演出画面が、移行演出の画面の前面に縮小して表示(ワイプ表示)される。残時間示唆モードの移行演出の実行中に、小当りが発生した場合、縮小して表示される残時間示唆モードの演出画面において、小当り報知演出(後述の、キャラクタ画像013SH120Bおよび入賞エフェクト画像013SH121B)が行われる。残時間示唆モードの移行演出を終えると、図10−19(F)に示す画面に遷移する。
また、図10−19(E)では、不図示であるが、特別可変表示(6分変動)の開始により、第2特別図柄の可変表示に基づく小当り遊技が可能になっている。このため、遊技者が遊技を止めてしまうと、小当りによる出玉を獲得できず、不利益となってしまう。そこで、残時間示唆モードへの移行演出において、右打ちを促す報知が行われる。この報知は、右打ち報知013SH105とは異なる報知態様としてもよい。例えば、画面の上部および下部に赤帯を表示して、赤帯内に「右打ちしてください」とった表示を行う。また、この表示とともに、音声によって報知を行う。
また、この報知として、例えば、「残時間示唆モード中鵜は打ち続けろ」や「残時間示唆モード中は席を立つな」といった報知を行ってもよい。これにより、特別可変表示が行われる6分間は遊技を行わせることができる。
図10−19(F)は、残時間示唆モードが開始された画面を示す。画像表示装置5には、飾り図柄013SH100Bの可変表示(スクロール)が表示されている。残時間示唆モードにおける飾り図柄013SH100Bの表示態様は、(C)の小当りRUSHモードAにおける飾り図柄013SH100Aの表示態様とは異なる表示態様である。具体的には、残時間示唆モードにおける飾り図柄013SH100Bの表示態様は、白色(白抜き)の表示態様である。一方、小当りRUSHモードAにおける飾り図柄013SH100Aの表示態様は、黒色の表示態様である。
残時間示唆モードの背景画像は、小当りRUSHモードAの背景画像とは異なる。具体的には、残時間示唆モードの背景画像は、残時間示唆モードであることを示す夜の背景画像013SH150Bである。夜の背景画像013SH150Bは、背景の全面に所定の色(例えばグレー)が付されて表示されている。背景画像013SH150Bは、特別可変表示の残変動時間を報知する報知演出の一例である。この背景画像013SH150Bの色(例えばグレー)が付された面積は、6分の変動時間の経過に伴って、10秒ごとに減少していく。
また、第1小図柄013SH101の表示態様およびは、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示態様である。また、第1小図柄013SH101の表示位置についても、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示位置である。このように、KT状態では演出モードにかかわらず、共通の第1小図柄013SH101とすることにより、演出モードに応じて第1小図柄013SH101の視認性が変わることを抑えることができる。したがって、遊技者は、第1小図柄013SH101を容易に把握することができる。
同様に、第2小図柄013SH102の表示態様は、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示態様である。また、第2小図柄013SH102の表示位置についても、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示位置である。このように、KT状態では演出モードにかかわらず、共通の第2小図柄013SH102とすることにより、演出モードに応じて第2小図柄013SH102の視認性が変わることを抑えることができる。したがって、遊技者は、第2小図柄013SH102を容易に把握することができる。
総賞球数表示013SH120の表示態様は、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとでと同じ表示態様である。また、総賞球数表示013SH120の表示位置についても、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示位置である。このように、KT状態では演出モードにかかわらず、共通の総賞球数表示013SH120とすることにより、演出モードに応じて総賞球数の視認性が変わることを抑えることができる。したがって、遊技者は、総賞球数を容易に把握することができる。
また、第1保留数字表示013SH131の表示態様は、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示態様である。また、第1保留数字表示013SH131の表示位置についても、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示位置である。このように、KT状態では演出モードにかかわらず、共通の第1保留数字表示013SH131とすることにより、演出モードに応じて第1保留数字表示013SH131の視認性が変わることを抑えることができる。したがって、遊技者は、第1保留記憶数を容易に把握することができる。
同様に、第2保留数字表示013SH132の表示態様は、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示態様である。また、第2保留数字表示013SH132の表示位置についても、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示位置である。このように、KT状態では演出モードにかかわらず、共通の第2保留数字表示013SH132とすることにより、演出モードに応じて第2保留数字表示013SH132の視認性が変わることを抑えることができる。したがって、遊技者は、第2保留記憶数を容易に把握することができる。
また、残時間示唆モードにおいて、スピーカ8L、8Rから楽曲が出力される。この楽曲は、小当りRUSHモードAにおいて出力される楽曲と同じ楽曲である。このように、KT状態では演出モードにかかわらず、共通の楽曲を出力することにより、楽曲により、KT状態(有利な状態)が継続されることを示唆することができる。
また、残時間示唆モードにおいて、アクティブ表示013SH110は、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示態様である。ただし、アクティブ表示013SH110は、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで異なる表示態様としてもよい。例えば、アクティブ表示013SH110を残時間示唆モードに対応する表示態様としてもよい。これにより、アクティブ表示013SH110を残時間示唆モードに特有の表示態様とすることができ、残時間示唆モードの演出効果を向上させることができる。
また、残時間示唆モードにおいて、第2保留記憶を示す保留表示013SH111は、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで同じ表示態様である。ただし、保留表示013SH111は、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで異なる表示態様としてもよい。例えば、保留表示013SH111を残時間示唆モードに対応する表示態様としてもよい。これにより、保留表示013SH111を残時間示唆モードに特有の表示態様とすることができ、残時間示唆モードの演出効果を向上させることができる。
なお、KT状態において、小当り遊技が実行された累計回数を示す累計表示を行ってもよい。この累計回数は、連荘中(例えば、初当りの大当り遊技後に通常状態に戻るまでの間)の小当り遊技が実行された累計回数でもよいし、KT状態ごとの小当り遊技が実行された累計回数でもよい。また、この累計表示は、残時間示唆モードと、小当りRUSHモードAとで共通の表示態様および表示位置とすればよい。これにより、演出モードに応じて累計表示の視認性が変わることを抑えることができる。したがって、遊技者は、累計表示を容易に把握することができる。
ここで、小当りRUSHモードAで可変表示を開始したものの、この可変表示の停止タイミングでは、残時間示唆モードに移行している場合がある。このため、演出制御用CPU120は、小当りRUSHモードAにおける可変表示の開始時には、小当りRUSHモードAに対応する表示態様の可変表示結果と、残時間示唆モードに対応する表示態様の可変表示の表示結果とを選択しておく。そして、演出制御用CPU120は、可変表示の停止タイミングは、制御されている演出モードを参照し、演出モードに応じた表示態様で表示結果を停止表示させる。これにより、可変表示の開始時と、可変表示の停止時とで演出モードが異なる場合でも、演出モードに対応した表示態様で可変表示結果を表示することができる。
なお、小当りRUSHモードBに制御されている場合も、10R確変大当りBの表示結果が導出表示される大当り変動(6分変動:特別可変表示)の開始時に移行演出が行われ、その後に残時間示唆モードに制御される。
図10−20(G)は、6分の可変表示(特別可変表示)のうち、3分が経過した際の画面を示す。図10−20(G)に示すように、特別可変表示の変動時間のうち、半分の時間が経過したことにより、背景画像013SH150Bの色が付された面積が半分に減少している。図10−20(G)において、総賞球数表示013SH120は、図10−19(E)に示した残時間示唆モードに移行する際の総賞球数(270球)に比べて、600球が加算されている。この600球は、6分間のKT状態において見込める賞球数(約1200球)の半分の球数に相当する。
図10−20(H)は、6分の可変表示(特別可変表示)のうち、4分が経過した際の画面を示す。図10−20(H)に示すように、特別可変表示の変動時間のうち、2/3の時間が経過したことにより、背景画像013SH150Bの色が付された面積が2/3に減少している。図10−20(H)において、総賞球数表示013SH120は、図10−19(E)に示した残時間示唆モードに移行する際の総賞球数(270球)に比べて、800球が加算されている。この800球は、6分間のKT状態において見込める賞球数(約1200球)の2/3の球数に相当する。
また、図10−20(H)は、残時間示唆モードにおける小当り遊技中の画面を示す。画像表示装置5には、小当りであることを報知するキャラクタ画像013SH120Bが表示されている。キャラクタ画像013SH120Bは、残時間示唆モードに対応する表示態様である。キャラクタ画像013SH120Bは、例えば、小当りRUSHモードAにおけるキャラクタ画像013SH120Aとは異なるキャラクタである。
また、画像表示装置5には、小当り遊技状態において、特殊入賞口への入賞(例えば1球)があったことにより、10球の賞球が得られたことを示す入賞エフェクト画像013SH121Bが表示されている。入賞エフェクト画像013SH121Bは、残時間示唆モードに対応する表示態様である。すなわち、残時間示唆モードにおける入賞エフェクト画像013SH121Bの表示態様は、小当りRUSHモードAにおける入賞エフェクト画像013SH121A(図10−19(D)参照)の表示態様とは異なる表示態様である。
図10−20(I)は、6分の可変表示(特別可変表示)のうち、5分が経過した際の画面を示す。図10−20(I)に示すように、特別可変表示の変動時間のうち、5/6の時間が経過したことにより、背景画像013SH150Bの色が付された面積が5/6に減少している。図10−20(I)において、総賞球数表示013SH120は、図10−19(E)に示した残時間示唆モードに移行する際の総賞球数(270球)に比べて、1000球が加算されている。この1000球は、6分間のKT状態において見込める賞球数(約1200球)の5/6の球数に相当する。
図10−20(J)は、6分の可変表示(特別可変表示)のうち、ラスト1秒になった際(5分59秒が経過した際)の画面を示す。図10−20(J)において、画像表示装置5には、残時間示唆モードの終了を報知するモード終了報知画像が表示されている。モード終了報知画像は、残時間示唆モードの画像に割り込むようにして表示される。図10−20(J)に示すように、画像表示装置5には、総賞球数表示013SH120や、アクティブ表示013SH110や、保留表示013SH111などが表示されていない。一方で、第1小図柄013SH101、第2小図柄013SH102、第1保留数字表示013SH131、第2保留数字表示013SH132、および右打ち報知013SH105は表示されている。
図10−20(J)に示すモード終了報知画像が表示されているときに、第2特別図柄が小当りを示す表示結果が導出表示される場合がある。この場合、第2小図柄013SH102を小当り図柄で停止表示させて、小当り遊技状態に制御すればよい。そして、6分の可変表示が終了すると、図10−20(K)に示す画面に遷移する。
図10−20(K)は、10R確変大当りBの報知演出画面を示す。図10−20(K)に示すように、画像表示装置5には、10R確変大当りBを報知する報知画像が表示されている。図10−20(K)において、第1小図柄013SH101は、10R確変大当りBを示す組み合わせ(例えば、奇数のゾロ目「3、3、3」の組み合せ)が導出表示されている。また、第2小図柄013SH102は、第1小図柄013SH101の停止表示に伴って、強制的にハズレの図柄が停止表示される。
ここで、大当りが発生すると、ゲート通過待ち処理(図9−18および図9−19参照)が行われる。残時間示唆モードでは、右打ちによって遊技が行われているものの、大当りが発生してから、5秒間、遊技球が通過ゲート41を通過しない場合には、通過ゲート41の通過を促す促進報知が行われる。
図10−20(K)において、総賞球数表示013SH120は、図10−19(E)に示した残時間示唆モードに移行する際の総賞球数(270球)に比べて、1200球が加算されている。この1200球は、6分間のKT状態において見込める賞球数(約1200球)に相当する。
図10−20(L)は、10R確変大当りBの大当り遊技の大当り演出を示す。図10−20(L)に示す大当り演出は、残時間示唆モードに対応する特殊大当り演出である。この特殊大当り演出は、残時間示唆モードに関連するキャラクタ画像、背景画像などが表示されてもよいし、残時間示唆モードに関連する音声が出力されてもよい。特殊大当り演出を行うことにより、残時間示唆モードによる演出と、特殊大当り演出と、による一連の演出とすることができる。
図示では、エンディング期間中の画面を示す。図10−20(L)において、総賞球数表示013SH120は、図10−20(K)に示した大当り開始時の総賞球数(1470球)に比べて、1200球が加算されている。この1200球は、10R確変大当りBの10ラウンド分の賞球数(1200球)に相当する。
なお、図示を省略するが、KT状態において、10R確変大当りBの大当りの表示結果が導出表示される第2特別図柄の大当り変動(2分変動)が行われる場合には、残時間示唆モードに制御されず、小当りRUSHモードAにおいて、リーチ演出等が行われた後に、大当り報知演出が行われる。
図10−19および図10−20に示したように、KT状態において、10R確変大当りBの表示結果が導出表示される第1特別図柄の大当り変動(6分変動:特別可変表示)が行われる場合には、演出モードが残時間示唆モードに制御される。このため、残時間示唆モードの演出が行われることにより、特別可変表示中の6分間の小当りによる出玉と、次の大当りによる出玉とを獲得できるが確定する。したがって、残時間示唆モードの演出により、遊技者を高揚させることができる。
特に、KT状態において、第1特別図柄の可変表示が行われる頻度は少なく、さらに、第1特別図柄の可変表示に基づいて大当りが発生することは稀であり、さらにその中でも、10R確変大当りAに当選することは極めて稀である。このため、残時間示唆モードをプレミアム演出とすることができる。したがって、残時間示唆モードを出現させたいという欲求を高めさせることができるため、遊技者の遊技意欲を掻き立てることができる。また、特殊大当り演出により、残時間示唆モードと特殊大当り演出との一連の演出とすることができるため、大当り遊技状態に移行した後もレアな演出を継続して行うことが可能になる。したがって、遊技の興趣を一層向上させることができる。
図10−21は、小当りRUSHモードAにおいて、第1特別図柄の可変表示に基づいて10R確変大当りA以外の大当り遊技が実行される場合の演出画面の遷移の一例を示す説明図である。なお、図10−21では、図10−19(C)、(E)、図10−20(G)、(H)、(K)、(L)に対応するタイミングでの演出画面について説明する。
図10−21(A)は、小当りRUSHモードA(KT状態)に制御された最初の可変表示を示す。図10−21(A)に示す画面は、図10−19(C)に示す画面と同様である。
図10−21(B)は、小当りRUSHモードAにおいて、10R確変大当りB以外の大当り(10R確変大当りA、10R通常大当り、または、2R確変大当り)の表示結果が導出表示される第1特別図柄の大当り変動(6分変動:特別可変表示)が開始された際の画面を示す。
図10−21(B)では、小当りRUSHモードAが継続して制御されている。ここで、10R確変大当りBの表示結果が導出表示される特別可変表示の場合は、図10−19(E)に示したように、特別可変表示の開始とともに、残時間示唆モードへの移行演出が行われる。一方で、10R確変大当りA、10R通常大当り、または、2R確変大当りの特別可変表示の表示結果が導出表示される場合は、残時間示唆モードへの移行演出は行われない。
特別可変表示が行われているときは、継続して小当りRUSHモードAに制御される。このため、遊技者は、特別可変表示の変動中であることを認識することが困難になっている。
図10−21(C)は、6分の可変表示(特別可変表示)のうち、3分が経過した際の画面を示す。図10−21(C)において、総賞球数表示013SH120は、図10−21(B)に示した特別可変表示の変動が開始する際の総賞球数(270球)に比べて、600球が加算されている。この600球は、6分間のKT状態において見込める賞球数(約1200球)の半分の球数に相当する。
図10−21(D)は、6分の可変表示(特別可変表示)のうち、4分が経過した際の画面を示す。図10−21(D)において、総賞球数表示013SH120は、図10−21(B)に示した特別可変表示の変動が開始する際の総賞球数(270球)に比べて、800球が加算されている。この800球は、6分間のKT状態において見込める賞球数(約1200球)の2/3の球数に相当する。
図10−21(C)および図10−21(D)に示したように、特別可変表示が行われているときは、継続して小当りRUSHモードAに制御される。また、特別可変表示のうち、ラスト1秒になった場合も(5分59秒が経過した際)、小当りRUSHモードAに制御される。
図10−21(E)は、10R通常大当りまたは10R確変大当りA(昇格前)の報知演出画面を示す。なお、2R確変大当りの場合については、図示を省略するが、2R確変大当りを報知する演出が行われる。図10−21(E)に示すように、画像表示装置5には、10R通常大当りを報知する報知画像が表示されている。図10−21(E)に示す通常大当りの背景画像は、小当りRUSHモードAに対応する背景画像が継続して表示されている。
また、図10−21(E)において、第1小図柄013SH101は、6R通常大当りBを示す組み合わせ(例えば、偶数のゾロ目「6、6、6」の組み合せ)が導出表示されている。また、第2小図柄013SH102は、第1小図柄013SH101の停止表示に伴って、強制的にハズレの図柄が停止表示される。
図10−21(E)において、総賞球数表示013SH120は、図10−21(B)に示した特別可変表示の変動が開始する際の総賞球数(270球)に比べて、1200球が加算されている。この1200球は、6分間のKT状態において見込める賞球数(約1200球)に相当する。
10R通常大当りの場合は、不図示の10R通常大当り用のエンディング演出が行われ、大当り遊技を終えると、時短モードに制御される。一方で、10R確変大当りAの場合は、図10−21(F)に示す画面に遷移する。
図10−21(F)は、10R確変大当りAの大当り遊技の大当り演出を示す。図10−21(F)に示す大当り演出は、昇格演出である。図示では、エンディング期間中の画面を示す。昇格演出は、10R通常大当りが実行されていると見せかけて、実際には、10R確変大当りAが実行されていることを報知する演出である。このように、10R通常大当りが実行されていると見せかけることにより、遊技者を落胆させることができ、その後に昇格演出を行うことにより、遊技者を高揚させることができる。したがって、心理的な落差によって、遊技者の高揚感を一層高めさせることができる。
図10−21(F)において、総賞球数表示013SH120は、図10−21(E)に示した大当り開始時の総賞球数(1470球)に比べて、1200球が加算されている。この1200球は、10R確変大当りAの10ラウンド分の賞球数(1200球)に相当する。
なお、図示を省略するが、KT状態において、10R確変大当りB以外の大当りの表示結果が導出表示される第2特別図柄の大当り変動(2分変動)が行われる場合には、残時間示唆モードに制御されず、小当りRUSHモードAにおいて、リーチ演出等が行われた後に、大当り報知演出が行われる。
図10−21に示したように、KT状態において、10R確変大当りB以外の大当りの表示結果が導出表示される第1特別図柄の大当り変動(6分変動:特別可変表示)が行われる場合には、小当りRUSHモードAが継続して制御される。このため、特別可変表示中の6分間の小当りによる出玉と、次の大当りによる出玉とを獲得できるが確定しているものの、遊技者に認識させないようにすることができる。
ここで、KT状態において、第1特別図柄の可変表示が行われる頻度は少なく、さらに、第1特別図柄の可変表示に基づいて大当りが発生することは稀である。このレアケースにおいて、特徴部013SHでは、第2特別図柄の可変表示に基づいて大当りが発生する場合と同様に、小当りRUSHモードAが継続して制御される。このため、小当りRUSHモードAが6分継続した場合に、多くの遊技者は、第2特別図柄の可変表示において、たまたま大当りが発生しなかったことにより6分継続したものと、認識することとなる。したがって、小当りRUSHモードAの平均的な継続時間(出玉)を高めることができるため、小当りRUSHモードAの興趣を向上させることができる。また、小当りRUSHモードAの演出により、残時間示唆モードの演出を一層レアな演出することができる。
図10−22は、小当りRUSHモードBにおいて、第1特別図柄の可変表示に基づいて10R確変大当りA以外の大当り遊技が実行される場合の演出画面の遷移の一例を示す説明図である。なお、図10−21では、図10−22と同様に、図10−19(C)、(E)、図10−20(G)、(H)、(K)、(L)に対応するタイミングでの演出画面について説明する。なお、図10−22の説明において、図10−21で説明した内容と同様の内容については、適宜、説明を省略する。
図10−22(A)は、小当りRUSHモードB(KT状態)に制御された最初の可変表示を示す。画像表示装置5には、小当りRUSHモードBが開始された旨が表示(モード開始表示)されている。また、画像表示装置5には、小当りRUSHモードBに対応するキャラクタ013SH160が背景画像として表示される。以下、小当りRUSHモードBの表示画面について、小当りRUSHモードAや残時間示唆モードの表示画面と比較して説明する。
また、小当りRUSHモードBにおける各画像の表示態様のうち、小当りRUSHモードAや残時間示唆モードの表示態様と異なるものについて順次説明する。小当りRUSHモードBでは、飾り図柄013SH100A(図10−19(C)参照)は表示されていない。小当りRUSHモードBの背景画像は、小当りRUSHモードAや残時間示唆モードの背景画像とは異なる。具体的には、小当りRUSHモードBの背景画像は、曇りの背景画像013SH150Cであり、また、キャラクタ013SH160が左から右へ移動するように表示される。
次に、小当りRUSHモードBにおける各画像の表示態様のうち、小当りRUSHモードAや残時間示唆モードの表示態様と同様のものについて以下(1)〜(7)に列挙する。
(1)第1小図柄013SH101
(2)第2小図柄013SH102
(3)総賞球数表示013SH120
(4)第1保留数字表示013SH131
(5)第2保留数字表示013SH132
(6)アクティブ表示013SH110
(7)保留表示013SH111
また、小当りRUSHモードBにおいてスピーカ8L、8Rから出力される楽曲も、小当りRUSHモードAや残時間示唆モードにおいて出力される楽曲と同じである。
なお、KT状態において、小当り遊技が実行された累計回数を示す累計表示を行ってもよい。累計表示は、小当りRUSHモードAと、小当りRUSHモードBとで共通の表示態様および表示位置とすればよい。
図10−22(B)は、小当りRUSHモードBにおいて、10R確変大当りB以外の大当り(10R確変大当りA、10R通常大当り、または、2R確変大当り)の表示結果が導出表示される第1特別図柄の大当り変動(6分変動:特別可変表示)が開始された際の画面を示す。
図10−22(B)では、小当りRUSHモードBが継続して制御されている。ここで、10R確変大当りBの表示結果が導出表示される特別可変表示の場合は、図10−19(E)に示したように、特別可変表示の開始とともに、残時間示唆モードへの移行演出が行われる。一方で、10R確変大当りA、10R通常大当り、または、2R確変大当りの特別可変表示の表示結果が導出表示される場合は、残時間示唆モードへの移行演出は行われない。
特別可変表示が行われているときは、継続して小当りRUSHモードAに制御される。このため、遊技者は、特別可変表示の変動中であることを認識することが困難になっている。
図10−22(C)は、6分の可変表示(特別可変表示)のうち、3分が経過した際の画面を示す。画像表示装置5には、キャラクタ013SH120Cが表示されている。例えば、この敵キャラクタ013SH161は、小当りの発生を報知する演出である。具体的には、敵キャラクタ013SH161は、小当りを示す表示結果が導出表示される可変表示において表示される。
図10−22(C)において、総賞球数表示013SH120は、図10−22(B)に示した特別可変表示の変動が開始する際の総賞球数(270球)に比べて、600球が加算されている。この600球は、6分間のKT状態において見込める賞球数(約1200球)の半分の球数に相当する。
図10−22(D)は、6分の可変表示(特別可変表示)のうち、4分が経過した際の画面を示す。画像表示装置5には、キャラクタ013SH160が敵キャラクタ013SH161を撃破する画像が表示される。キャラクタ013SH160および敵キャラクタ013SH161の動作態様によって、設定値を示唆してもよい。例えば、敵キャラクタ013SH161の種類や数、キャラクタ013SH160が敵キャラクタを撃破する技(パンチ、キック)や撃破する数などによって、設定値を示唆してもよい。また、小当りRUSHモードBにおいて撃破した敵キャラクタの総数に基づいて、設定値を示唆してもよい。すなわち、小当りRUSHモードBは、設定値を示唆する演出モードであってもよい。
また、画像表示装置5には、小当り遊技状態において、特殊入賞口への入賞(例えば1球)があったことにより、10球の賞球が得られたことを示す入賞エフェクト画像013SH121Cが表示されている。入賞エフェクト画像013SH121Cは、小当りRUSHモードBに対応する表示態様である。すなわち、小当りRUSHモードBにおける入賞エフェクト画像013SH121Cの表示態様は、小当りRUSHモードAにおける入賞エフェクト画像013SH121A(図10−19(D)参照)や、残時間示唆モードにおける入賞エフェクト画像013SH121B(図10−19(H)参照)の表示態様とは異なる表示態様である。入賞エフェクト画像013SH121Cの表示態様によって、設定値を示唆してもよい。例えば、入賞エフェクト画像013SH121Cの色や大きさや文字の種類などによって、設定値を示唆してもよい。
図10−22(D)において、総賞球数表示013SH120は、図10−22(B)に示した特別可変表示の変動が開始する際の総賞球数(270球)に比べて、800球が加算されている。この800球は、6分間のKT状態において見込める賞球数(約1200球)の2/3の球数に相当する。
図10−22(C)および図10−21(D)に示したように、特別可変表示が行われているときは、継続して小当りRUSHモードBに制御される。また、特別可変表示のうち、ラスト1秒になった場合も(5分59秒が経過した際)、小当りRUSHモードBに制御される。
図10−22(E)は、10R通常大当りまたは10R確変大当りA(昇格前)の報知演出画面を示す。なお、2R確変大当りの場合については、図示を省略するが、2R確変大当りを報知する演出が行われる。図10−22(E)に示すように、画像表示装置5には、10R通常大当りを報知する報知画像が表示されている。図10−22(E)に示す通常大当りの背景画像は、小当りRUSHモードBに対応する背景画像が継続して表示されている。通常大当りの背景画像は、大当り開始前の演出モードが小当りRUSHモードAであったか、小当りRUSHモードBであったかによって異なる。ただし、通常大当りの背景画像は、大当り開始前の演出モードにかかわらず、共通の背景画像であってもよい。
図10−22(E)において、総賞球数表示013SH120は、図10−22(B)に示した特別可変表示の変動が開始する際の総賞球数(270球)に比べて、1200球が加算されている。この1200球は、6分間のKT状態において見込める賞球数(約1200球)に相当する。
10R通常大当りの場合は、不図示の10R通常大当り用のエンディング演出が行われ、大当り遊技を終えると、時短モードに制御される。一方で、10R確変大当りAの場合は、図10−22(F)に示す画面に遷移する。
図10−22(F)は、10R確変大当りAの大当り遊技の大当り演出を示す。図10−22(F)に示す大当り演出は、昇格演出である。図示では、エンディング期間中の画面を示す。昇格演出は、10R通常大当りが実行されていると見せかけて、実際には、10R確変大当りAが実行されていることを報知する演出である。このように、10R通常大当りが実行されていると見せかけることにより、遊技者を落胆させることができ、その後に昇格演出を行うことにより、遊技者を高揚させることができる。したがって、心理的な落差によって、遊技者の高揚感を一層高めさせることができる。
図10−22(F)において、総賞球数表示013SH120は、図10−22(E)に示した大当り開始時の総賞球数(1470球)に比べて、1200球が加算されている。この1200球は、10R確変大当りAの10ラウンド分の賞球数(1200球)に相当する。
なお、図示を省略するが、KT状態において、10R確変大当りB以外の大当りの表示結果が導出表示される第2特別図柄の大当り変動(2分変動)が行われる場合には、残時間示唆モードに制御されず、小当りRUSHモードBにおいて、リーチ演出等が行われた後に、大当り報知演出が行われる。
図10−22に示したように、KT状態において、10R確変大当りB以外の大当りの表示結果が導出表示される第1特別図柄の大当り変動(6分変動:特別可変表示)が行われる場合には、小当りRUSHモードBが継続して制御される。このため、特別可変表示中の6分間の小当りによる出玉と、次の大当りによる出玉とを獲得できるが確定しているものの、遊技者に認識させないようにすることができる。
ここで、KT状態において、第1特別図柄の可変表示が行われる頻度は少なく、さらに、第1特別図柄の可変表示に基づいて大当りが発生することは稀である。このレアケースにおいて、特徴部013SHでは、第2特別図柄の可変表示に基づいて大当りが発生する場合と同様に、小当りRUSHモードBが継続して制御される。このため、小当りRUSHモードBが6分継続した場合に、多くの遊技者は、第2特別図柄の可変表示において、たまたま大当りが発生しなかったことにより6分継続したものと、認識することとなる。したがって、小当りRUSHモードBの平均的な継続時間(出玉)を高めることができるため、小当りRUSHモードBの興趣を向上させることができる。また、小当りRUSHモードBの演出により、残時間示唆モードの演出を一層レアな演出することができる。
以上説明したように、上述した実施の形態では、KT状態における第1特別図柄の可変表示として特別可変表示(6分変動)が実行されるときに、小当りRUSHモードA、Bとは異なる残時間示唆モードにより、第2特別図柄の可変表示に対応した演出を実行するようにした。したがって、KT状態において、複数種類の演出モードのうちいずれかの演出モードに制御できるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上述した実施の形態では、第2特別図柄が小当り遊技状態となるときに、第1特別図柄の可変表示(6分変動)を中断し、該中断の後に第1特別図柄の可変表示を再開させ、残変動時間指定コマンドに基づいて、残変動時間に対応した演出を実行するようにした。したがって、第2特別図柄が小当り遊技状態となるときに、第1特別図柄の可変表示(6分変動)を中断した場合でも、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の残変動間に対応した演出を行うことができる。
(特徴部013SHの変形例1)
次に、特徴部013SHの変形例1について説明する。上述した、特徴部013SHに係る実施の形態では、残時間示唆モードの終了後に確変状態(高確率/高ベース状態)に移行する構成について説明した。このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、残時間示唆モードの終了後にKT状態(高確率/低ベース状態)に移行するようにしてもよい。
具体的に説明すると、パチンコ遊技機1は、小当りRUSHモードAや小当りRUSHモードBにおいて、2R確変大当りの表示結果が導出表示される第1特別図柄の大当り変動(6分変動:特別可変表示)が行われる場合に、残時間示唆モードに制御可能にすればよい。これにより、残時間示唆モードの終了後に、2R確変大当りを実行した後に、KT状態(高確率/低ベース状態)に移行させることができる。また、大当り遊技の実行後にKT状態に移行可能な大当りのラウンド数は、2ラウンドに限らず、例えば、10ラウンドとしてもよい。
また、特徴部013SHの変形例1において、2R確変大当りの表示結果が導出表示される場合に限って、残時間示唆モードによる演出を実行可能にしてもよい。すなわち、10R確変大当りA、Bや10R通常大当りの表示結果が導出表示される場合には、残時間示唆モードによる演出を実行不可能にしてもよい。
特徴部013SHの変形例1によれば、残時間示唆モードが実行されることにより、KT状態が継続することを示唆することができる。なお、特徴部013SHに係るパチンコ遊技機1において、KT状態は、遊技者にとって最も嬉しい遊技状態である。特徴部013SHの変形例1によれば、残時間示唆モードの実行により、KT状態の継続を示唆できるため、遊技者を高揚させることができる。したがって、遊技の興趣を一層向上させることができる。
(特徴部013SHの変形例2)
次に、特徴部013SHの変形例2について説明する。上述した、特徴部013SHに係る実施の形態では、残時間を示唆する演出を残時間示唆モードにおいて実行する構成について説明した。このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、残時間を示唆する演出を小当りRUSHモードAや小当りRUSHモードBにおいても実行可能にしてもよい。
例えば、小当りRUSHモードAや小当りRUSHモードBでは、画像表示装置5の隅などにゲージ画像を表示して、残時間を示唆してもよい。変形例2によれば、小当りRUSHモードAや小当りRUSHモードBにおいて、残時間を示唆することにより、KT状態が直ぐには終了しないことを示唆することができる。したがって、小当りRUSHモードAや小当りRUSHモードBにおいて、直ぐにKT状態が終了してしまうかもしれないといった遊技者の不安感を抑えることができる。
(特徴部013SHの変形例3)
次に、特徴部013SHの変形例3について説明する。上述した、特徴部013SHに係る実施の形態では、残時間示唆モードが一定の期間(6分:特別可変表示中)に行われる構成について説明した。このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、残時間示唆モードが、例えば、1分、3分および6分のうち、いずれかの期間に行われてもよい。
具体的に説明すると、パチンコ遊技機1は、特別可変表示の変動パターンとして、複数の異なる変動時間の変動パターンを用意しておけばよい。複数の異なる変動時間の変動パターンは、例えば、1分の変動パターン、3分の変動パターン、および6分の変動パターンである。パチンコ遊技機1は、例えば、KT状態における第1特別図柄の可変表示において大当りを示す表示結果が導出表示される可変表示では、複数の特別可変表示の変動パターンの中から、いずれか一つを抽選で選択すればよい。
また、特徴部013SHの変形例3において、残時間示唆モードの開始時に、残時間示唆モードによる演出が行われる時間を遊技者に認識可能にしてもよい。具体的には、特別可変表示が1分の変動時間である場合には、残時間示唆モードの開始時に背景画像013SH150Bの色(例えばグレー)が付された面積を、特別可変表示が6分の変動時間である場合1/6の面積としてもよい。同様に、特別可変表示が3分の変動時間である場合には、残時間示唆モードの開始時に背景画像013SH150Bの色(例えばグレー)が付された面積を、特別可変表示が6分の変動時間である場合1/2の面積としてもよい。これにより、残時間示唆モードの開始時に、遊技者に残時間を示唆することができる。
また、残時間示唆モードの開始時に、残時間示唆モードによる演出が行われる時間を遊技者に認識しにくくしてもよい。この場合、残時間示唆モードの開始時には、例えば、背景画像013SH150Bを全面に色(例えばグレー)を付しておき、残時間に応じた速度で、背景画像013SH150Bの色が付された面積を変化させるようにしてもよい。ただし、面積を変化させる速度により、遊技者は、残時間示唆モードの演出時間を容易に推測できてしまう。
このため、面積を変化させる速度を、一定の速度とするのではなく、あるタイミングで速くしたり、別のタイミングで遅くしたりしてもよい。より具体的には、残時間示唆モードの序盤では、面積を変化させる速度を遅くし、終盤では、面積を変化させる速度を早くすればよい。これにより、残時間時間を遊技者に認識させにくくすることができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部013SHの変形例3を変形例1と組み合わせることも可能である。例えば、変形例1のように、KT状態において10R確変大当りBのほかに、他の種類の大当りの表示結果が導出表示される第1特別図柄の大当り変動(特別可変表示)が行われる場合にも、残時間示唆モードに制御可能にしたとする。この場合、変形例3では、残時間示唆モードの演出時間(特別可変表示の変動パターン)に応じて、大当りの種類を示唆するようにしてもよい。
具体的に説明すると、特別可変表示の変動パターンの選択において、パチンコ遊技機1は、10R確変大当りBの場合には、6分の特別可変表示の変動パターンを選択しやすく、また、他の大当り(例えば10R通常大当り)の場合には、1分の特別可変表示の変動パターンを選択しやすくすればよい。これにより、残時間示唆モードによる演出が6分間行われた場合には10R確変大当りBである可能性が高いことを示唆することができ、また、残時間示唆モードによる演出が1分間行われた場合には他の大当り(例えば10R通常大当り)である可能性が高いことを示唆することができる。
特徴部013SHの変形例3によれば、残時間示唆モードの演出時間を可変にすることができるため、実行される残時間示唆モードに応じて、小当り遊技による遊技者の有利度合いを異ならせることができる。したがって、残時間示唆モードの興趣を向上させることができる。
(特徴部013SHの変形例4)
次に、特徴部013SHの変形例4について説明する。上述した、特徴部013SHに係る実施の形態では、KT状態における第1特別図柄に基づく10R確変大当りBの大当り変動では、常に残時間示唆モードが行われる構成について説明した。このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、KT状態における第1特別図柄に基づく10R確変大当りBの大当り変動では、所定のタイミング(例えば保留連のタイミング)に限って、残時間示唆モードが行われる構成としてもよい。
具体的に説明すると、パチンコ遊技機1は、KT状態における第1特別図柄に基づく10R確変大当りBの大当り変動では、KT状態に制御されてから3.5秒以内である場合に限って、残時間示唆モードが行われる構成としてもよい。一般的に、初当りの場合には、KT状態に移行した後に、第1保留記憶が残存している可能性が高い。また、パチンコ遊技機1は、KT状態では、第1特別図柄のハズレの変動時間を0.5秒とし、図柄確定時間を0.5秒としている。つまり、KT状態では、第1保留記憶を1つ消化するのに要する時間は1秒である。このため、仮に第1保留記憶数が最大値の「4」であったとしても、3.5秒以内に、全ての第1保留記憶の可変表示の開始は完了することになる。
パチンコ遊技機1(演出制御用CPU120)は、KT状態に制御されてからの秒数をカウントし、KT状態に制御されてから3.5秒が経過した場合には、第1特別図柄に基づく10R確変大当りBの大当り変動が行われる場合でも、残時間示唆モードが行わない。
このような構成とすることにより、残時間示唆モードを保留連のタイミングに限って行うことができる。したがって、特徴部013SHの変形例4によれば、残時間示唆モードを、一層レアな演出とすることができる。
(特徴部013SHの変形例5)
次に、特徴部013SHの変形例5について説明する。上述した、特徴部013SHに係る実施の形態では、残時間示唆モードでは10秒タイマの更新の中断期間を考慮せずに残時間を示唆する構成について説明した。このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、残時間示唆モードでは10秒タイマの更新の中断期間を考慮して残時間を示唆する構成としてもよい。
具体的に説明すると、上述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、特別可変表示において、第2特別図柄の可変表示に基づく小当り遊技が行われる際に10秒タイマの更新を中断する(図10−12および図10−13参照)。特徴部013SHの変形例4では、パチンコ遊技機1は、10秒タイマの更新を中断した際に、その旨を示す中断コマンドを演出制御用CPU120へ送信する。さらに、パチンコ遊技機1は、10秒タイマの更新を再開した際に、その旨を示す再開コマンドを演出制御用CPU120に送信する。
演出制御用CPU120は、10秒間隔で遊技用マイクロコンピュータ100から送信される残変動時間指定コマンドを受信すると、10秒間を計測するタイマの更新を開始する。演出制御用CPU120は、中断コマンドを受信すると、当該タイマの更新を中断する。演出制御用CPU120は、再開コマンドを受信すると、当該タイマの更新を再開する。
これにより、演出制御用CPU120は、残時間示唆モードにおける残時間を詳細に管理することができる。例えば、演出制御用CPU120は、例えば、1秒間隔でカウントダウンすることも可能である。なお、第2特別図柄に可変表示に基づく小当り遊技が行われた際には、演出制御用CPU120は、カウントダウンを中断させればよい。
また、演出制御用CPU120は、残時間示唆モードにおける残時間に応じて、カウントダウンを行ってもよい。例えば、残時間示唆モードの序盤(例えば5分まで)ではカウントダウンを行わず、残時間示唆モードの終盤(例えば5分経過後)でカウントダウンを行うようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、特別可変表示のうち、ラスト1秒で特殊な演出(モード終了報知画像の表示)を行うが、変形例5では、ラスト1秒に限らず、任意のタイミングで特殊な演出を行うことが可能である。
特徴部013SHの変形例5によれば、残時間示唆モードによる演出において、より詳細に残時間を示唆することができる。したがって、残時間示唆モードによる演出を、より興趣の高いものとすることができる。
(特徴部013SHの変形例6)
次に、特徴部013SHの変形例6について説明する。上述した、特徴部013SHに係る実施の形態では、KT状態における第1特別図柄の大当り変動(特別可変表示)で残時間を示唆する演出を行う構成について説明した。このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、非KT状態における第2特別図柄の可変表示で残時間を示唆する演出を行うことも可能である。
例えば、非KT状態において、第2特別図柄の可変表示に基づく大当り変動(図10−8の第2変動パターン#63)の変動時間は、5分である。例えば、この大当りまでの残時間を示唆する演出(残時間示唆モードによる演出)を行うことも可能である。第2特別図柄の残時間の計測は、第1特別図柄の残時間の計測と同様にすればよい。
具体的には、変形例6では、第1特別図柄が大当り遊技状態となるときに、第2特別図柄の可変表示(5分変動)を中断し、該中断の後に第2特別図柄の可変表示を再開させ、残変動時間指定コマンドに基づいて、残変動時間に対応した演出を実行する。したがって、特徴部013SHの変形例6によれば、第1特別図柄が大当り遊技状態となるときに、第2特別図柄の可変表示(5分変動)を中断した場合でも、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の残変動間に対応した演出を行うことができる。
また、特徴部013SHの変形例6では、非KT状態における第2特別図柄の可変表示として特別可変表示(5分変動)が実行されるときに、確変モード、時短モード、および通常モードとは異なる残時間示唆モードにより、第1特別図柄の可変表示に対応した演出を実行する。したがって、特徴部013SHの変形例6によれば、非KT状態において、複数種類の演出モードのうちいずれかの演出モードに制御できるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(特徴部013SHの変形例7)
次に、特徴部013SHの変形例7について説明する。上述した、特徴部013SHに係る実施の形態では、いわゆる一種タイプのパチンコ遊技機1に特徴部013SHを適用した構成について説明した。このような構成に代えて、いわゆる一種二種混合タイプのパチンコ遊技機に特徴部013SHを適用することも可能である。以下に、一種二種混合タイプのパチンコ遊技機の一仕様例について説明する。
一種二種混合タイプのパチンコ遊技機は、例えば、左打ちによって入賞可能な第1始動入賞口と、右打ちによって入賞可能なゲートと、右打ちによって入賞可能な第2始動入賞口と、右打ちによって入賞可能な特殊可変入賞球装置(小当りアタッカ)とを備える。特殊可変入賞球装置内には、特定領域(いわゆるV領域)が設けられる。また、一種二種混合タイプのパチンコ遊技機は、通常状態(低ベース状態)と、時短状態(高ベース状態)とのうちのいずれかに制御される。また、一種二種混合タイプのパチンコ遊技機は、第1特別図柄の可変表示と、第2特別図柄の可変表示とを同時変動させることが可能である。
通常状態では、左打ちにより、主に第1特別図柄の可変表示(第1特図ゲーム)によって遊技が進行される。第1特別図柄の可変表示において大当り図柄が導出表示されると、大当り遊技が実行される。
第1始動入賞口への入賞に基づく判定において、小当り確率は、例えば、1/100である。なお、第1始動入賞口への入賞に基づいて小当り遊技が実行されたとしても、遊技球が特殊可変入賞球装置内への入賞は期待できず、特定領域(V領域)の通過はさらに期待できないようになっている。
例えば、第1特図ゲームにおいて、大当り遊技を実行すると判定されると、大当り種別に応じて(所定の確率で)、大当り遊技後に、時短状態に移行する。なお、大当り種別によっては、大当り遊技後に、通常状態に戻る場合もある。
時短状態では、遊技領域の右側に配置されるゲートおよび第2始動入賞口を狙う右打ちによって遊技(主に第2特図ゲーム)が進行される。時短状態では、以下の(1)〜(4)の制御が行われる。
(1)普図当りの確率は、通常状態よりも高い。
(2)普通電動役物の開放時間は、通常状態よりも長時間である。
(3)普図ゲームの変動時間は、通常状態よりも短縮される。
(4)特別図柄の変動時間は、通常状態よりも短縮される。
これにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなり、第2特図ゲームが実行される頻度が高くなる。時短状態は、例えば、所定回数の可変表示が実行されるまで制御される。
また、第2始動入賞口への入賞に基づく判定において、小当り確率は、例えば、96/100である。このため、時短状態における可変表示(主に第2特図ゲーム)では、小当り図柄が導出表示されやすい。小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置が開放し、遊技球が特殊可変入賞球装置の特定領域を通過すると、大当り遊技が実行される。なお、時短状態における小当り遊技では、通常状態に比べて、特殊可変入賞球装置の開放時間が長いため、特殊可変入賞球装置内に入賞しやすく、また、V領域を通過しやすくなっている。
時短状態において、所定回数の可変表示が実行されるまでの間に、小当り遊技状態に制御されて遊技球が特定領域を通過すると、特別状態を終了し、大当り遊技が実行される。なお、時短状態において、所定回数の可変表示が実行されるまでの間に、大当り図柄が導出表示された場合も、同様に、特別状態を終了し、大当り遊技が実行される場合がある。そして、大当り遊技が実行されると、大当り種別に応じて、再び時短状態に制御される。このように、時短状態では、小当り遊技を介在させて大当り遊技が複数回実行されることにより(連荘により)、遊技者は多くの賞球を期待することができる。
ここで、時短状態においても、第1特別図柄が可変表示する場合もある。例えば、初当りの場合など、大当り遊技が行われる前に記憶された第1保留記憶に基づく可変表示が行われる場合もあるし、時短状態において右打ちによる遊技が行われていたものの、たまたま第1始動入賞口へ入賞してしまうことがある。そして、時短状態における第1特別図柄の可変表示が、大当りを示す表示結果が導出表示される変動となる場合がある。また、第1特別図柄の大当り変動は、ある程度の長い変動時間(例えば2分)となる場合もある。一方で、時短状態では、第2特別図柄は、短縮変動され、さらに、小当りの表示結果が導出表示されやすい。第2特別図柄の可変表示において小当り(または大当り)を示す表示結果が導出表示されるとが実行されると、第1特別図柄の大当り変動は、中断する。
ここで、一種二種混合タイプのパチンコ遊技機の遊技制御用マイクロコンピュータは、第2特別図柄が小当り(または大当り)を示す表示結果が導出表示されるときに、第1特別図柄の可変表示(2分変動)を中断し、該中断の後に第1特別図柄の可変表示を再開させ、残変動時間指定コマンドを演出制御用CPUへ出力する。そして、演出制御用CPUは、残変動時間指定コマンドに基づいて、残変動時間に対応した演出を実行する。
具体的には、演出制御用CPUは、時短状態における第1特別図柄の可変表示として大当り(2分変動)が実行されるときに、通常の時短モードとは異なる残時間示唆モードにより、第2特別図柄の可変表示に対応した演出を実行することが可能である。
このように、一種二種混合タイプのパチンコ遊技機にも特徴部013SHを適用することができる。したがって、時短状態において、複数種類の演出モードのうちいずれかの演出モードに制御できるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(特徴部013SHの変形例8)
次に、特徴部013SHの変形例8について説明する。上述した、特徴部013SHに係る実施の形態では、いわゆる小当りRUSHタイプのパチンコ遊技機1に特徴部013SHを適用した構成について説明した。このような構成に代えて、いわゆる通常の確変タイプのパチンコ遊技機に特徴部013SHを適用することも可能である。以下に、通常の確変タイプのパチンコ遊技機の一仕様例について説明する。
通常の確変タイプのパチンコ遊技機は、例えば、左打ちによって入賞可能な第1始動入賞口と、右打ちによって入賞可能なゲートと、右打ちによって入賞可能な第2始動入賞口と、を備える。通常の確変タイプのパチンコ遊技機は、低確率/低ベース状態と、低確率/高ベース状態と、高確率/高ベース状態とのうちのいずれかに制御される。低確率状態における大当り確率は、例えば1/300である。高確率状態における大当り確率は、例えば1/30である。なお、いずれの大当り確率も、設定値に応じて異なる値とすることができる。
また、通常の確変タイプのパチンコ遊技機は、第1特別図柄の可変表示と、第2特別図柄の可変表示とを同時変動させることが可能である。高ベース状態では、遊技領域の右側に配置されるゲートおよび第2始動入賞口を狙う右打ちによって遊技(主に第2特図ゲーム)が進行される。
ここで、高ベース状態においても、第1特別図柄が可変表示する場合もある。例えば、初当りの場合など、大当り遊技が行われる前に記憶された第1保留記憶に基づく可変表示が行われる場合もあるし、高ベース状態において右打ちによる遊技が行われていたものの、たまたま第1始動入賞口へ入賞してしまうことがある。そして、高ベース状態における第1特別図柄の可変表示が、大当りを示す表示結果が導出表示される変動となる場合がある。
また、第1特別図柄の大当り変動は、ある程度の長い変動時間(例えば2分)となる場合もある。一方で、高ベース状態では、第2特別図柄は、短縮変動され、さらに、大当りの表示結果が導出表示されやすい。第2特別図柄の可変表示において大当りを示す表示結果が導出表示されるとが実行されると、第1特別図柄の大当り変動は、中断する。
ここで、通常の確変タイプのパチンコ遊技機の遊技制御用マイクロコンピュータは、第2特別図柄が大当りを示す表示結果が導出表示されるときに、第1特別図柄の可変表示(2分変動)を中断し、該中断の後に第1特別図柄の可変表示を再開させ、残変動時間指定コマンドを演出制御用CPUへ出力する。そして、演出制御用CPUは、残変動時間指定コマンドに基づいて、残変動時間に対応した演出を実行する。
具体的には、演出制御用CPU120は、高ベース状態における第1特別図柄の可変表示として大当り変動(2分変動)が実行されるときに、高ベース状態を示すモード(例えば、時短モードや確変モード)とは異なる残時間示唆モードにより、第2特別図柄の可変表示に対応した演出を実行することが可能である。
このように、通常の確変タイプのパチンコ遊技機にも特徴部013SHを適用することができる。したがって、高ベース状態において、複数種類の演出モードのうちいずれかの演出モードに制御できるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(特徴部013SHに係る手段の説明)
上述した特徴部013SHに関して、例えば、パチンコ遊技機には、通常状態に比べて小当り遊技状態に制御される頻度が高い特別状態に制御するものがある。このようなパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に可変表示させることが可能である。例えば、第1特別図柄の可変表示中に、小当り遊技状態に制御される第2特別図柄の可変表示を複数回実行可能な遊技機が知られている(例えば、特開2019−042138号公報。)
しかしながら、、特開2019−042138号公報に記載された遊技機では、特別状態では一種類の演出モードにより演出が行われるため、興趣が不十分であった。
そこで、特徴部013SHに係る手段1の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1)であって、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、表示結果を導出表示する可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100や、演出制御用CPU120)と、
演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記可変表示実行手段は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と、第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを、並行して実行可能であり、
前記遊技状態制御手段は、遊技者にとって有利度が異なる複数種類の有利状態(例えば、大当り遊技状態)と、前記複数種類の有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)と、前記第2識別情報の可変表示に基づく前記特殊状態によって遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)と、に制御可能であり、
前記複数種類の有利状態は、第1有利状態(例えば、10R確変大当りB)と、前記第1有利状態に比べて前記有利度が低い第2有利状態(例えば、10R通常大当り)と、を含み、
前記演出制御手段は、
前記特別状態において所定演出モード(例えば、図10−21(C)の小当りRUSHモードA、図10−22(C)の小当りRUSHモードB)により、前記第2識別情報の可変表示に対応した演出(例えば、小当り報知演出、飾り図柄の変動演出、背景画像の表示など)を実行可能であり、
前記特別状態における前記第1識別情報の可変表示として、前記第1有利状態の制御に対応した特別可変表示(例えば、図10−7(C)の第1変動パターン#60の可変表示)が実行されるときに、前記所定演出モードとは異なる特別演出モード(例えば、図10−19(F)に示すように、背景画像013SH150Bの表示面積が時間の経過に応じて減少する残時間示唆モード)により、前記第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行可能である、
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別状態において特別可変表示が実行されるときには、特別演出モードにより第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行でき、一方で、特別状態において特別可変表示が実行されないときには、所定演出モードにより第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行できる。したがって、特別状態において、複数種類の演出モードのうちいずれかの演出モードにより演出を行うことができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部013SHに係る手段2の遊技機として、手段1に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記識別情報の可変表示に対応して、装飾識別情報(例えば、図10−19(D)の飾り図柄013SH100)の可変表示を実行可能であり、
前記所定演出モードと、前記特別演出モードとで、前記装飾識別情報の可変表示の変動態様が異なる(例えば、図10−19(C)、(D)のように小当りRUSHモードAでは飾り図柄013SH100Aを表示し、図10−20(G)、(H)のように残時間示唆モードでは飾り図柄013SH100Bを表示する。)。
このような構成によれば、装飾識別情報の可変表示の変動態様を、演出モードごとに異なる変動態様とすることができるため、各演出モードの演出効果を向上させることができる。
また、特徴部013SHに係る手段3の遊技機として、手段1または2に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記識別情報の可変表示に対応して、縮小装飾識別情報(例えば、図10−19(C)の第1小図柄013SH101、第2小図柄013SH102)の可変表示を実行可能であり、
可変表示に関する情報の数を保留数(例えば、図10−19(C)の第1保留数字表示013SH131、第2保留数字表示013SH132)として表示可能であり、
前記縮小装飾識別情報の可変表示と保留数表示とは、それぞれ、前記所定演出モードと前記特別演出モードとにかかわらず、共通の表示領域に表示される(例えば、図10−19(C)と、図10−19(F)とで、第1小図柄013SH101、第2小図柄013SH102、第1保留数字表示013SH131、第2保留数字表示013SH132は、共通の表示領域に表示されている。)。
このような構成によれば、演出モードに応じて、縮小装飾識別情報の可変表示と保留数表示との視認性が変わってしまうことを抑えることができる。したがって、遊技者は、各演出モードにおいて、縮小装飾識別情報の可変表示と保留数表示とを容易に把握することができる。
また、特徴部013SHに係る手段4の遊技機として、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機において、
前記所定演出モードは、第1所定演出モード(例えば、図10−21(A)の小当りRUSHモードA)と、前記第1所定演出モードとは異なる第2所定演出モード(例えば、図10−22(A)の小当りRUSHモードB)と、を含み、
遊技者の操作に応じて、前記第1所定演出モードと前記第2所定演出モードとが切り替え可能である(例えば、図10−19(B)のように遊技者が選択可能である)。
このような構成によれば、遊技者の好みに応じた演出モードによって演出を行うことができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部013SHに係る手段5の遊技機として、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、付与された遊技価値に対応する第1対応表示(例えば、図10−19(C)の総賞球数表示013SH120)と、前記特殊状態の実行回数に対応する第2対応表示(例えば、小当り遊技が実行された累計回数を示す累計表示)と、を表示可能であり、
前記第1対応表示と前記第2対応表示とは、それぞれ、前記所定演出モードと前記特別演出モードとにかかわらず、共通の表示態様で表示される(例えば、図10−19(C)の総賞球数表示013SH120と、図10−19(F)の総賞球数表示013SH120とは共通の表示態様である。)。
このような構成によれば、演出モードに応じて、第1対応表示と第2対応表示との視認性が変わってしまうことを抑えることができる。したがって、遊技者は、各演出モードにおいて、第1対応表示と第2対応表示とを容易に把握することができる。
また、特徴部013SHに係る手段6の遊技機として、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記特別状態における前記第1識別情報の可変表示として、前記第2有利状態の制御に対応した所定可変表示(例えば、図10−7(C)の第1変動パターン#60の可変表示であるが、これとは異なる変動パターンでもよい。)が実行されるときに、前記所定演出モードにより、前記第2識別情報の可変表示に対応した演出(例えば、図10−21(C)、図10−22(C)に示す演出)を実行可能である。
このような構成によれば、所定可変表示と特別可変表示とで異なる変動時間の可変表示とすることができる。このため、各可変表示の変動時間に応じた演出モードによる演出を行うことができる。したがって、演出効果を向上させることができる。
また、特徴部013SHに係る手段7の遊技機として、手段1〜6のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記特別演出モードによる演出を開始する際に、前記特別演出モードへ移行させる移行演出(例えば、図10−19(E)の移行演出)を実行可能である。
このような構成によれば、特別演出モードの開始を強調することができるため、遊技者をより高揚させることができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部013SHに係る手段8の遊技機として、手段1〜7のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記第1有利状態に制御した後に、前記複数種類の有利状態のうちのいずれかの有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率/高ベース状態:確変状態)に制御可能であり、
前記特別演出モードによる演出が実行されることにより、前記特別状態による遊技価値(例えば、図10−3に示す、KT状態における1200球の賞球数)と、前記特別可変表示において導出表示されて制御される前記第1有利状態による遊技価値(例えば、図10−3に示す、10R確変大当りにおける1200球の賞球数)と、前記特定状態における前記いずれかの有利状態による遊技価値(例えば、図10−3に示す、最も利益度合いの低い10R通常大当りの場合でも1200球の賞球数)と、が付与されることが確定する。
このような構成によれば、特別演出モードの開始によって、おおよその賞球数を示唆することができる。このため、特別演出モードの開始によって、遊技者をより高揚させることができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部013SHに係る手段9の遊技機として、手段1〜8のいずれかに記載の遊技機において、
前記複数種類の有利状態は、前記第1有利状態および前記第2有利状態とは前記有利度が異なる第3有利状態(例えば、2R確変大当り)を含み、
前記演出制御手段は、前記特別状態における前記第1識別情報の可変表示として、前記第3有利状態の制御に対応した可変表示が実行されるときに、前記特別演出モードによる演出を行わない(KT状態において2R確変大当りの表示結果が導出表示される第1特別図柄の大当り変動では、図10−21(B)に示すように、小当りRUSHモードAを継続する。または、図10−22(B)に示すように、小当りRUSHモードBを継続する。)。
このような構成によれば、有利状態の種別に応じて、特別演出モードによる演出を行うことができる。このため、特別演出モードの開始によって、その後に制御される有利状態の種別を示唆することができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部013SHに係る手段10の遊技機として、手段1〜9のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
所定の楽曲を出力可能であり、
前記特殊状態の制御に対応する第1対応演出(例えば、図10−19(D)に示すように、小当りRUSHモードAではキャラクタ画像013SH120Aを表示)と、前記特殊状態において遊技媒体が可変入賞手段に入賞することに対応する第2対応演出(図10−19(D)に示すように、小当りRUSHモードAでは入賞エフェクト画像013SH121A)と、を実行可能であり、
前記所定の楽曲は、前記所定演出モードと前記特別演出モードとにかかわらず、出力され(残時間示唆モードと、小当りRUSHモードA、Bとでは、共通の楽曲が出力される)、
前記第1対応演出と前記第2対応演出とは、それぞれ、前記所定演出モードと前記特別演出モードとで異なる演出態様で実行される(図10−20(H)に示すように、残時間示唆モードではキャラクタ画像013SH120Bや入賞エフェクト画像013SH121Bを表示する)。
このような構成によれば、演出モードにかかわらず、共通の楽曲を出力することにより、楽曲によって特別状態(KT状態)が継続されることを示唆することができる。また、第1対応演出と第2対応演出とを演出モードに応じて異なる演出態様とすることにより、各演出モードにおける演出効果を向上させることができる。
また、特徴部013SHに係る手段11の遊技機として、手段10に記載の遊技機において、
遊技者にとって有利度がそれぞれ異なる第1設定値(例えば「1」)と第2設定値(例えば「6」)とを含む複数の設定値のうちのいずれかに設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)をさらに備え、
前記演出制御手段は、前記第1対応演出と前記第2対応演出とのうちの少なくとも一方の演出により、前記設定手段に設定される設定値を示唆することが可能である(図10−22(D)に示す敵キャラクタ013SH161や、入賞エフェクト画像013SH121Cの表示態様で設定値を示唆してもよい。)。
このような構成によれば、設定値を示唆できるため、特殊状態および特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部013SHに係る手段12の遊技機として、手段1〜11のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記所定演出モードにおける前記第1有利状態の制御に対応して、所定有利演出(例えば、図10−21(F)、図10−22(F)の昇格大当り演出)を実行可能であり、
前記特別演出モードにおける前記第1有利状態の制御に対応して、前記所定有利演出とは異なる特別有利演出(例えば、図10−20(L)に示す特殊大当り演出)を実行可能である。
このような構成によれば、各演出モードに対応する有利演出を行うことができるため、演出モードによる演出と有利演出とによる一連の演出とすることができる。したがって、演出効果を向上させることができる。
(特徴部014SHに係る手段の説明)
上述した特徴部013SHに関連する特徴部014SHに関して、例えば、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に可変表示させることが可能である。例えば、第2特別図柄の可変表示において小当りを示す表示結果が導出表示された場合に、第1特別図柄の可変表示を中断させる遊技機が知られている(例えば、特開2018−033787号公報)。
しかしながら、特開2018−033787号公報に記載された遊技機では、一方の識別情報で所定条件が成立したときに、他方の識別情報の可変表示を中断させる場合に、当該中断に応じた演出を行うことができず、興趣が不十分であった。
そこで、特徴部014SHに係る手段1の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1)であって、
識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、表示結果を導出表示する可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100や、演出制御用CPU120)と、
演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
前記演出制御手段に情報を出力する情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と
を備え、
前記可変表示実行手段は、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と、第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを、並行して実行可能であり、
一方の可変表示(例えば、第2特別図柄)に対応する所定条件が成立(例えば、大当り図柄の停止や、小当り図柄の停止)したときに、他方の可変表示(例えば、第1特別図柄)を中断し(図10−12、図10−13に示すように、第2特別図柄の可変表示に基づくて小当り遊技中や、大当り遊技中には、第1特別図柄のタイマの更新を中断させる)、該中断の後に前記他方の可変表示を再開させ、
前記情報出力手段は、前記他方の可変表示の残りの可変表示時間を特定可能な特別情報(残変動時間指定コマンド)を演出制御手段へ出力可能であり(図10−13の013SHS1309Aに示すように、残変動時間指定コマンドAを送信する。)、
前記演出制御手段は、前記特別情報に基づいて特定した可変表示時間に対応した演出(例えば、図10−20(G)、(H)に示すように、残時間示唆モードにおいて背景画像013SH150Bの表示面積が時間の経過に応じて減少する演出)を実行可能である、
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、他方の識別情報の可変表示の残りの可変表示時間を把握することができるため、残りの可変表示時間に対応した演出を行うことができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部014SHに係る手段2の遊技機として、手段1に記載の遊技機において、
前記情報出力手段は、前記他方の可変表示の残りの可変表示時間が所定時間となるタイミングで前記特別情報を出力可能である(例えば、図10−13の013SHS1313Aに示すように、残り1秒のタイミングで残変動時間指定コマンドB1を送信する。)。
このような構成によれば、他方の識別情報の可変表示が所定時間となったタイミングで、当該タイミングに対応した演出を行うことができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部014SHに係る手段3の遊技機として、手段1または2に記載の遊技機において、
前記情報出力手段は、前記他方の可変表示の可変表示時間が特別時間を経過するごとに、前記特別情報を出力可能である(図10−13の013SHS1309Aに示すように、10秒間隔で残変動時間指定コマンドAを送信する。)。
このような構成によれば、他方の識別情報の可変表示が特別時間を経過するごとのタイミングで、当該タイミングに対応した演出を行うことができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部014SHに係る手段4の遊技機として、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記特別情報に基づいて、残りの可変表示時間を示唆する報知演出(例えば、図10−20(G)、(H)に示すように、残時間示唆モードにおいて背景画像013SH150Bの表示面積が時間の経過に応じて減少する演出)を実行可能である。
このような構成によれば、残りの可変表示時間を示唆することができる。これにより、遊技者は、残りの可変表示時間に応じた遊技を行うことができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部014SHに係る手段5の遊技機として、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機において、
特殊状態(例えば、小当り遊技状態)と、前記第2識別情報の可変表示に基づく前記特殊状態によって遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)と、に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)をさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記特別状態において複数の演出モードのうちのいずれかの演出モード(例えば、小当りRUSHモードAや残時間示唆モード)により、前記第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行可能であり、
付与された遊技価値に対応する第1対応表示(例えば、図10−19(C)の総賞球数表示013SH120)と、前記特殊状態の実行回数に対応する第2対応表示とを表示可能であり、
前記第1対応表示と前記第2対応表示とは、それぞれ、演出モードにかかわらず、共通の表示態様で表示される(例えば、図10−19(C)の総賞球数表示013SH120と、図10−19(F)の総賞球数表示013SH120とは共通の表示態様である。)。
このような構成によれば、演出モードに応じて、第1対応表示と第2対応表示との視認性が変わってしまうことを抑えることができる。したがって、遊技者は、各演出モードにおいて、第1対応表示と第2対応表示とを容易に把握することができる。
また、特徴部014SHに係る手段6の遊技機として、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機において、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の有利状態(例えば、大当り遊技状態)と、前記複数種類の有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)と、前記第2識別情報の可変表示に基づく前記特殊状態によって遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)と、に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)をさらに備え、
前記複数種類の有利状態は、第1有利状態(例えば、10R確変大当りB)と、前記第1有利状態に比べて前記有利度が低い第2有利状態(例えば、10R通常大当り)と、を含み、
前記演出制御手段は、前記特別状態における前記第1識別情報の可変表示として、前記第2有利状態の制御に対応した所定可変表示(例えば、図10−7(C)の第1変動パターン#60の可変表示であるが、これとは異なる変動パターンでもよい。)が実行されるときに、所定演出モード(例えば、図10−21(C)の小当りRUSHモードA、図10−22(C)の小当りRUSHモードB)により、前記第2識別情報の可変表示に対応した演出(例えば、図10−21(C)、図10−22(C)に示す演出)を実行可能である。
このような構成によれば、所定可変表示に応じた演出モードによる演出を行うことができる。したがって、演出効果を向上させることができる。
また、特徴部014SHに係る手段7の遊技機として、手段1〜6のいずれかに記載の遊技機において、
前記情報出力手段は、
前記第1識別情報の可変表示として特別可変表示(例えば、図10−7(C)の第1変動パターン#60の可変表示)が実行されるときに、前記特別情報を出力可能であり(例えば、図10−12および図10−13に示したように、第1特別図柄の可変表示では、特別可変表示(6分)における10秒が経過するごとのタイミングや、特別可変表示(6分)におけるラスト1秒となるタイミングを特定し、特定したタイミングで、コマンドを送信する。)、
前記識別情報の可変表示として前記特別可変表示を除く他の可変表示が実行されるときに、前記特別情報を出力しない(例えば、図10−15に示したように、第2特別図柄の可変表示では、特別可変表示(6分)における10秒が経過するごとのタイミングや、特別可変表示(6分)におけるラスト1秒となるタイミングを特定することはせず、また、これらのタイミングで、コマンドを送信することもしない。)。
このような構成によれば、第1識別情報の特別可変表示において、特別情報に基づいて特定した可変表示時間に対応した演出を行うことができる。これにより、第1識別情報の特別可変表示において効果的な演出を行うことができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 枠LED
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … LED制御基板
15 … 中継基板
17 … 特殊可変入賞球装置
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … 第1カウントスイッチ
24 … 第2カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
41 … 通過ゲート
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
    識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する可変表示実行手段と、
    演出を制御可能な演出制御手段と、
    を備え、
    前記可変表示実行手段は、第1識別情報の可変表示と、第2識別情報の可変表示とを、並行して実行可能であり、
    前記遊技状態制御手段は、遊技者にとって有利度が異なる複数種類の有利状態と、前記複数種類の有利状態とは異なる特殊状態と、前記第2識別情報の可変表示に基づく前記特殊状態によって遊技価値が付与されやすい特別状態と、に制御可能であり、
    前記複数種類の有利状態は、第1有利状態と、前記第1有利状態に比べて前記有利度が低い第2有利状態と、を含み、
    前記演出制御手段は、
    前記特別状態において所定演出モードにより、前記第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行可能であり、
    前記特別状態における前記第1識別情報の可変表示として、前記第1有利状態の制御に対応した特別可変表示が実行されるときに、前記所定演出モードとは異なる特別演出モードにより、前記第2識別情報の可変表示に対応した演出を実行可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022050084A1 (ja) 2020-09-07 2022-03-10 カシオ計算機株式会社 撮像装置用カバー、撮像装置、及び撮影方法

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