JP2021010256A - ステッピングモータ制御装置、ステッピングモータ制御方法 - Google Patents

ステッピングモータ制御装置、ステッピングモータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ステッピングモータの駆動制御において、エンコーダ等の位置センサや専用のマイクロプロセッサを必要とせず、低コストで高精度なトルク推定および脱調状態の推定が可能なステッピングモータ制御装置を提供する。【解決手段】ステッピングモータの駆動を制御するステッピングモータ制御装置であって、ステッピングモータの出力電圧と回転数を制御する駆動ドライバと、前記ステッピングモータの出力電圧を検出する電圧検出器と、前記ステッピングモータの出力電流を検出する電流検出器と、前記電圧検出器で検出した電圧検出値、前記電流検出器で検出した電流検出値、および前記ステッピングモータの速度情報から前記ステッピングモータの出力トルクおよび起電圧位相を推定するトルク・脱調推定部と、を備え、前記トルク・脱調推定部で推定した出力トルク推定値および起電圧位相推定値に基づき前記ステッピングモータの駆動を制御することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、ステッピングモータの駆動を制御する制御装置の構成とその制御方法に係り、特に、負荷状態が変化する用途に用いられるステッピングモータに適用して有効な技術に関する。
位置指令(パルス信号)によって回転角度・回転速度を正確に制御できるステッピングモータは、産業機器のX−Y軸のテーブル駆動や分注装置のような医療機器の駆動機構など、様々な分野で広く用いられている。ステッピングモータは、位置指令(パルス信号)に応じて回転子が移動するとともに、巻線各相に流れる電流を一定に制御するオープンループ制御であり、簡易な位置決め運転を実現できる。
しかし、前述した電流で発生するモータトルク以上の負荷が印加されると、ステッピングモータは位置指令(パルス信号)に追従できない脱調状態に陥る。
これを防止するためには最大負荷を見込んだ電流を流す必要があるが、ステッピングモータの出力トルクは振動し易く無効電力が大きくなるため、ステッピングモータが発熱し易いという問題が生じる。
そこで、例えば、特許文献1のように、ステッピングモータの各相巻線に流れる電流の零クロスを検出するとともに、ドライバに与える位置指令(パルス信号)の立ち上がり、あるいは立ち下りのエッジ信号を用いて、電流の零クロスまでの位相差を検知し、前述のエッジ間周期に対する当該位相差の比である位相差比と、ステッピングモータの駆動周波数に応じてドライバの電流設定を可変する手法がある。(特許文献1の段落[0008])
特開2011−147236号公報
しかしながら、一般にステッピングモータは多極であり、電流の電気角周波数は高いため、上記特許文献1の手法を用いた場合、電流の零クロスを検出するのは非常に困難となり、零クロス点からずれてしまうことが懸念され、汎用のマイクロプロセッサでは十分に対応しきれず、ステッピングモータの仕様毎に専用のマイクロプロセッサが必要となり、コスト上昇に繋がる。
そこで、本発明の目的は、ステッピングモータの駆動制御において、エンコーダ等の位置センサや専用のマイクロプロセッサを必要とせず、低コストで高精度なトルク推定および脱調状態の推定が可能なステッピングモータ制御装置とその制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、ステッピングモータの駆動を制御するステッピングモータ制御装置であって、ステッピングモータの出力電圧と回転数を制御する駆動ドライバと、前記ステッピングモータの出力電圧を検出する電圧検出器と、前記ステッピングモータの出力電流を検出する電流検出器と、前記電圧検出器で検出した電圧検出値、前記電流検出器で検出した電流検出値、および前記ステッピングモータの速度情報から前記ステッピングモータの出力トルクおよび起電圧位相を推定するトルク・脱調推定部と、を備え、前記トルク・脱調推定部で推定した出力トルク推定値および起電圧位相推定値に基づき前記ステッピングモータの駆動を制御することを特徴とする。
また、本発明は、ステッピングモータの駆動を制御するステッピングモータ制御方法であって、ステッピングモータの出力電圧および出力電流を検出し、当該検出した電圧検出値および電流検出値、および前記ステッピングモータの速度情報から前記ステッピングモータの出力トルクおよび起電圧位相を推定し、当該推定した出力トルク推定値および起電圧位相推定値に基づき前記ステッピングモータの駆動を制御することを特徴とする。
本発明によれば、ステッピングモータの駆動制御において、エンコーダ等の位置センサや専用のマイクロプロセッサを必要とせず、低コストで高精度なトルク推定および脱調状態の推定が可能なステッピングモータ制御装置とその制御方法を実現することができる。
これにより、高効率で信頼性の高いステッピングモータの駆動制御が可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1に係るステッピングモータ制御装置の構成図である。 図1のトルク・脱調推定部の構成図である。 実施例2に係るステッピングモータ制御装置の構成図である。 図3のトルク・脱調推定部の構成図である。 実施例3に係るステッピングモータ制御装置の構成図である。 実施例4に係るステッピングモータ制御装置の構成図である。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。また、以下に説明する各実施例は必ずしも図示した例に限定されるものではない。
図1および図2を参照して、本発明の実施例1のステッピングモータ制御装置とその制御方法について説明する。図1は、本実施例に係るステッピングモータ制御装置の構成例を示す。
ステッピングモータ1は、2相以上の巻線を有し永久磁石の磁束によるトルク成分を出力する。図1には、A相およびB相の2相の巻線を有するステッピングモータの例を示す。
駆動ドライバ2は、直流電圧(電源)2cの出力である直流電圧EDCに対しA相ドライバ2aとB相ドライバ2bにおいてPWM(Pulse Width Modulation)制御を行い、A相とB相の矩形波電圧を出力し、ステッピングモータ1の出力電圧と回転数を可変(制御)する。
A相電圧検出器3は、ステッピングモータ1のA相の出力電圧Vacを検出する。
A相電流検出器4は、ステッピングモータ1のA相の出力電流Iacを検出する。
B相電圧検出器5は、ステッピングモータ1のB相の出力電圧Vbcを検出する。
B相電流検出器6は、ステッピングモータ1のB相の出力電流Ibcを検出する。
位相指令7は、ステッピングモータ1の角度を変化させる位相指令θ*を出力する。
電流指令8は、ステッピングモータ1に流れる矩形波電流Iac,Ibcの波高値I*を出力する。
電流指令修正部9は、矩形波電流Iac,Ibcの波高値I*を出力トルク推定値τm^に応じて第2の波高値I**として出力する。
トルク・脱調推定部10は、A相の電圧検出値Vac、電流検出値IacおよびB相の電圧検出値Vbc、電流検出値Ibcと位相指令θ*より、ステッピングモータ1の出力トルク推定値τm^とゲートON/OFF信号GA_on/offを演算し、出力する。
次に、本実施例に係るステッピングモータ制御の基本動作(制御方法)について説明する。本発明による制御方法を分かり易くするために、先ず、本発明の構成(電流指令修正部9およびトルク・脱調推定部10)を適用しない場合について説明する。
A相ドライバ2aとB相ドライバ2bで構成される駆動ドライバ2では、上位から与えられる電流指令8(I*)に、矩形波状のA相の電流検出値IacとB相の電流検出値Ibcの波高値が一致するような電流制御が行われ、その出力である電圧指令値がPWM制御されることで、ステッピングモータ1に矩形波状の電圧Vac、Vbcが印加される。
ステッピングモータ1を回転させるには、巻線に流れる電流を順番に切替える必要がある。回転速度は励磁する巻線の相を切替える周波数となる。位相指令7(θ*)と角周波数ω*の関係は式(1)である。
Figure 2021010256
ここで、P:対磁極数である。
また、ステッピングモータ1に印加される負荷トルクの最大値を予め想定し、当該最大値τL_maxに対して余裕を設けるよう式(2)の関係で電流指令8(I*)を設定することで、ステッピングモータ1の脱調を防止している。
Figure 2021010256
しかし、ステッピングモータ1で駆動する装置毎の部品ばらつきや設置環境および運転状況の温度変化による巻線抵抗の変動などにより、電流指令8(I*)の設定は非常に困難となる。
また、負荷トルクに対し電流指令8(I*)の設定が大きすぎると、過励磁状態となり出力トルクに振動が発生し、逆に設定が小さすぎるとモータは脱調してしまう。
そこで、本実施例では、電流指令修正部9およびトルク・脱調推定部10を用いてこれらの問題を改善する。
以下、これらを用いた本実施例の制御方法について述べる。図2は、本発明の特徴であるトルク・脱調推定部10の構成を示しており、この内部構成について説明する。
符号101は、A相電圧Vacの基本波成分を抽出する一次遅れフィルタであり、信号Vac_filterを出力する。
符号102は、A相電流Iacの基本波成分を抽出する一次遅れフィルタであり、信号Iac_filterを出力する。
符号103は、B相電圧Vbcの基本波成分を抽出する一次遅れフィルタであり、信号Vbc_filterを出力する。
符号104は、B相電流Ibcの基本波成分を抽出する一次遅れフィルタであり、信号Ibc_filterを出力する。
符号105は、位相指令7(θ*)の微分演算部であり、角速度成分ω*を出力する。
ここで、101から104は基本波成分を抽出する移動平均フィルタなどであってもよい。
符号106は、ステッピングモータ1のトルク推定部であり、A相の電圧検出値Vac_filterとA相の電流検出値Iac_filter、およびB相の電圧検出値Vbc_filterとB相の電流検出値Ibc_filter、角速度成分ω*を用いて式(3)に従い出力トルク推定値τm^を演算する。
Figure 2021010256
符号107は、ステッピングモータ1の位相推定部であり、A相の電圧検出値Vac_filterとA相の電流検出値Iac_filter、B相の電圧検出値Vbc_filterとB相の電流検出値Ibc_filter、およびステッピングモータ1の回路定数である巻線抵抗Rの設定値R*を用いて式(4)に従い0から2π(rad/s)で変化する起電圧位相推定値θm^を演算する。
Figure 2021010256
符号108は周期演算部であり、角速度成分ω*を用いて式(5)に従いω*の逆数となる周期Tを演算する。
Figure 2021010256
符号109は脱調推定部であり、起電圧位相推定値θm^が0となる時間Tnを測定し、今回の時間Tnと前回の測定時間T(n−1)および前々回の測定時間T(n−2)に大きな差異がなければ、安定状態と判定してゲートON/OFF信号GA_on/off=1に設定する。
本実施例では、サンプリング周期毎に、今回の時間Tnを前回の測定時間T(n−1)に、前回の測定時間T(n−1)を前々回の測定時間T(n−2)にそれぞれ書き換えており、さらに式(6)により測定時間と周期Tとの比率を順次演算する。
Figure 2021010256
それぞれ演算した比率α(n−2)、α(n−1)、α(n)がともに1.0[p.u.]近傍であれば安定状態と判定し、ゲートON/OFF信号GA_on/off=1に設定する。また、上記以外は脱調状態と判定し、ゲートON/OFF信号GA_on/off=0を設定している。
ここでは3つの測定時間を用いてステッピングモータ1の脱調を推定したが、大きな差異があるときに脱調を推定する概念であるので、検出ノイズ等が問題となる場合は測定時間の個数をより多くしてもよい。
電流指令修正部9は、第1の電流指令I*と出力トルク推定値τ^を用いて式(7)に従い第2の電流指令I**を演算する。
Figure 2021010256
ここで、K1は比例ゲインであり、負荷トルクがゆっくり変化する場合、K1は1.05〜1.1程度に設定すればよい。また、負荷トルクが急激に変化する場合はK1を1.1以上に設定してもよい。より脱調を防止することができる。
このときK1は実際にステッピングモータ1を駆動して装置を動かし、調整した値であってもよい。また、予め負荷トルクが急激に変化するタイミングが分かれば、そのタイミング前にK1を大きく変更し、そのタイミング後にK1を小さく変更してもよい。
このような構成とすることで、必要以上のモータトルクτmを発生することがなく、過励磁でのトルク振動や電流不足による脱調を防止することができる。
また、ワーストケースでステッピングモータ1が脱調したときでも、脱調推定部109が動作して脱調を検出し、A相ドライバ2aとB相ドライバ2bのゲート信号を遮断して運転を停止することができる。この場合、再起動するタイミングでK1を意図的に大きく変更してもよい。
なお、本実施例では、負荷トルク推定と脱調推定の2つの動作を同時に実施しているが、どちらか一方でも構わない。
以上説明したように、本実施例のステッピングモータ制御装置は、ステッピングモータ1の出力電圧と回転数を制御する駆動ドライバ2と、ステッピングモータ1の出力電圧を検出する電圧検出器(A相電圧検出器3,B相電圧検出器5)と、ステッピングモータ1の出力電流を検出する電流検出器(A相電流検出器4,B相電流検出器6)と、電圧検出器(A相電圧検出器3,B相電圧検出器5)で検出した電圧検出値、電流検出器(A相電流検出器4,B相電流検出器6)で検出した電流検出値、およびステッピングモータ1の速度情報(位相指令θ*や角周波数ω*)からステッピングモータ1の出力トルクおよび起電圧位相を推定するトルク・脱調推定部10と、を備えており、トルク・脱調推定部10で推定した出力トルク推定値および起電圧位相推定値に基づきステッピングモータ1の駆動を制御する。
また、トルク・脱調推定部10は、電圧検出器(A相電圧検出器3,B相電圧検出器5)で検出した電圧検出値の基本波成分を抽出する第1の一次遅れフィルタ101,103と、電流検出器(A相電流検出器4,B相電流検出器6)で検出した電流検出値の基本波成分を抽出する第2の一次遅れフィルタ102,104と、第1の一次遅れフィルタ101,103の出力値、第2の一次遅れフィルタ102,104の出力値、および速度情報(位相指令θ*や角周波数ω*)から出力トルク推定値を算出するトルク推定部106と、第1の一次遅れフィルタ101,103の出力値、第2の一次遅れフィルタ102,104の出力値、およびステッピングモータ104の回路定数である巻線抵抗の設定値から起電圧位相推定値を算出する位相推定部107と、速度情報(位相指令θ*や角周波数ω*)から当該速度情報の逆数となる周期Tを算出する周期演算部108と、起電圧位相推定値、周期Tに基づき駆動ドライバ2の制御信号GA_on/offを設定する脱調推定部109を有している。
これにより、エンコーダ等の位置センサや専用のマイクロプロセッサを必要とせず、低コストで高精度なトルク推定および脱調状態の推定が可能となり、高効率で信頼性の高いステッピングモータの駆動制御が可能となる。
ここで、本実施例を採用した場合(本発明の実施の有無)の検証方法について説明する。ステッピングモータを駆動するドライバに、A相の電圧検出器と電流検出器、B相の電圧検出器と電流検出器(或いは、少なくともA相、B相どちら一方の電圧検出器と電流検出器)がドライバ回路上に存在するか確認し、負荷トルクを変化させ、A相の電流検出値IacあるいはB相の電流検出値Ibcの電流波高値が負荷トルクにほぼ比例して、変化していれば本発明を採用していることが明白である。
図3および図4を参照して、本発明の実施例2のステッピングモータ制御装置とその制御方法について説明する。図3は、本実施例に係るステッピングモータ制御装置の構成例を示す。
実施例1では、出力トルク推定値をA相、B相の電圧検出値と電流検出値を用いて演算したが、本実施例はA相或いはB相のいずれか1相のみで演算する。図3において、符号1〜9は図1のものと同一物である。
図4は、本発明の特徴であるトルク・脱調推定部10’の構成を示しており、図4に示す符号101〜105および107〜109は図2と同一物である。本実施例の特徴は、図2に示すトルク推定部106の代わりに、図4に示すトルク推定部106aにおいて出力トルク推定値τm^^を式(8)或いは式(9)により演算する点にある。
Figure 2021010256
Figure 2021010256
A相およびB相のどちらか一方のトルクを推定し、当該推定した出力トルク推定値を2倍することで、定常的なトルクは式(3)と同等性能で求めることができるのでソフトウェア演算式の簡略化に有効である。
以上説明したように、本実施例のステッピングモータ制御装置では、トルク・脱調推定部10’において、ステッピングモータ1の巻線1相分の出力トルクを推定し、当該推定した出力トルク推定値にステッピングモータ1の巻線相数分を乗じてステッピングモータ1全体の出力トルクを推定する。
図5を参照して、本発明の実施例3のステッピングモータ制御装置とその制御方法について説明する。図5は、本実施例に係るステッピングモータ制御装置の構成例を示す。
本実施例は、ステッピングモータ駆動システムに本発明を適用したものである。本実施例では、出力トルク推定値τm^に応じて、位相指令7(θ*)の変化(速度指令の大きさ)を自動的に修正する。図5において、符号1〜10は図1のものと同一物である。
ここでは、出力トルク推定値τm^が最大トルクTL_max近傍であるとき、位相指令修正部11において、第1の位相指令θ*と出力トルク推定値τm^を用いて式(10)に従い第2の位相指令θ**を演算する構成にしている。
Figure 2021010256
本実施例のステッピングモータ制御装置では、出力トルク推定値に応じて、駆動ドライバ2の電流設定値を自動調整する。
ここで、K2は比例ゲインであり、負荷トルクがゆっくり変化する場合、K2は0.95〜0.9程度に設定すればよい。また、負荷トルクが急激に変化する場合、K2を0.9以下に設定してもよい。このような構成にしてもステッピングモータの脱調を防止することができる。
図6を参照して、本発明の実施例4のステッピングモータ制御装置とその制御方法について説明する。図6は、本実施例に係るステッピングモータ制御装置の構成例を示す。
本実施例は、ステッピングモータ駆動システムに、電流指令修正部9と位相指令修正部11の動作(作用)を同時に実施するものである。出力トルク推定値τ^に応じて、式(7)に基づき第2の電流指令I**を演算し、式(10)に基づき第2の位相指令θ**を演算している。
本実施例をステッピングモータ制御装置に適用すれば、少ない電流で脱調せずにステッピングモータを安定に駆動することができる。
また、本実施例のステッピングモータ制御装置では、起電圧位相推定値の変化からステッピングモータ1の脱調を推定し、脱調と判定した場合、脱調推定信号を出力し、当該脱調推定信号に応じて、駆動ドライバ2への通電を中断する。或いは、脱調と判定した場合、脱調推定信号を出力し、出力トルク推定値または脱調推定信号に応じて、駆動ドライバ2に与える位相指令θ*の加減速レートを自動調整する。
なお、位相指令7や電流指令8の修正演算は、上位装置であるプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)やコンピュータと接続するローカル・エリア・ネットワーク(LAN)上で実施してもよい。
以上で説明した実施例1〜4においては、汎用のマイクロプロセッサを用いた場合を想定しているが、アナログ回路やFPGA(Field Programmable Gate Array)による構成で行ってもよい。
さらに、本発明の対象となるステッピングモータは、2相に限らず、例えば5相であってもよい。
また、実施例1〜4において、駆動ドライバ2を構成するスイッチング素子としては、Si(シリコン)半導体素子であっても、SiC(シリコンカーバイト)やGaN(ガリウムナイトライド)などのワイドバンドギャップ半導体素子であってもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1…ステッピングモータ、2…駆動ドライバ、2a…A相ドライバ、2b…B相ドライバ、2c…直流電圧(電源)、3…A相電圧検出器、4…A相電流検出器、5…B相電圧検出器、6…B相電流検出器、7…位相指令、8…電流指令、9…電流指令修正部、10,10’…トルク・脱調推定部、11…位相指令修正部、101〜104…一次遅れフィルタ、105…微分演算部、106,106a…トルク推定部、107…位相推定部、108…周期演算部、109…脱調推定部、θ*…(第1の)位相指令、θ**…(第2の)位相指令、ω*…角周波数(角速度成分)、I* …(第1の)電流指令、I**…(第2の)電流指令、Vac…A相(A軸)電圧検出値、Iac…A相(A軸)電流検出値、Vbc…B相(B軸)電圧検出値、Ibc…B相(B軸)電流検出値、τm^,τm^^…出力トルク推定値、θm^…起電圧位相推定値、GA_on/off…ゲートON/OFF信号。

Claims (12)

  1. ステッピングモータの駆動を制御するステッピングモータ制御装置であって、
    ステッピングモータの出力電圧と回転数を制御する駆動ドライバと、
    前記ステッピングモータの出力電圧を検出する電圧検出器と、
    前記ステッピングモータの出力電流を検出する電流検出器と、
    前記電圧検出器で検出した電圧検出値、前記電流検出器で検出した電流検出値、および前記ステッピングモータの速度情報から前記ステッピングモータの出力トルクおよび起電圧位相を推定するトルク・脱調推定部と、を備え、
    前記トルク・脱調推定部で推定した出力トルク推定値および起電圧位相推定値に基づき前記ステッピングモータの駆動を制御することを特徴とするステッピングモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のステッピングモータ制御装置であって、
    前記トルク・脱調推定部は、前記電圧検出器で検出した電圧検出値の基本波成分を抽出する第1の一次遅れフィルタと、
    前記電流検出器で検出した電流検出値の基本波成分を抽出する第2の一次遅れフィルタと、
    前記第1の一次遅れフィルタの出力値、前記第2の一次遅れフィルタの出力値、および前記速度情報から前記出力トルク推定値を算出するトルク推定部と、
    前記第1の一次遅れフィルタの出力値、前記第2の一次遅れフィルタの出力値、および前記ステッピングモータの回路定数である巻線抵抗の設定値から前記起電圧位相推定値を算出する位相推定部と、
    前記速度情報から当該速度情報の逆数となる周期を算出する周期演算部と、
    前記起電圧位相推定値、前記周期に基づき前記駆動ドライバの制御信号を設定する脱調推定部を有することを特徴とするステッピングモータ制御装置。
  3. 請求項1に記載のステッピングモータ制御装置であって、
    前記トルク・脱調推定部において、前記ステッピングモータの巻線1相分の出力トルクを推定し、当該推定した出力トルク推定値に前記ステッピングモータの巻線相数分を乗じて前記ステッピングモータ全体の出力トルクを推定することを特徴とするステッピングモータ制御装置。
  4. 請求項1に記載のステッピングモータ制御装置であって、
    前記出力トルク推定値に応じて、前記駆動ドライバの電流設定値を自動調整することを特徴とするステッピングモータ制御装置。
  5. 請求項1に記載のステッピングモータ制御装置であって、
    前記起電圧位相推定値の変化から前記ステッピングモータの脱調を推定し、
    脱調と判定した場合、脱調推定信号を出力し、
    当該脱調推定信号に応じて、前記駆動ドライバへの通電を中断することを特徴とするステッピングモータ制御装置。
  6. 請求項1に記載のステッピングモータ制御装置であって、
    前記起電圧位相推定値の変化から前記ステッピングモータの脱調を推定し、
    脱調と判定した場合、脱調推定信号を出力し、
    前記出力トルク推定値または前記脱調推定信号に応じて、前記駆動ドライバに与える位相指令の加減速レートを自動調整することを特徴とするステッピングモータ制御装置。
  7. ステッピングモータの駆動を制御するステッピングモータ制御方法であって、
    ステッピングモータの出力電圧および出力電流を検出し、
    当該検出した電圧検出値および電流検出値、および前記ステッピングモータの速度情報から前記ステッピングモータの出力トルクおよび起電圧位相を推定し、
    当該推定した出力トルク推定値および起電圧位相推定値に基づき前記ステッピングモータの駆動を制御することを特徴とするステッピングモータ制御方法。
  8. 請求項7に記載のステッピングモータ制御方法であって、
    前記電圧検出値および前記電流検出値の基本波成分を抽出し、
    当該抽出した電圧検出値および電流検出値の基本波成分、および前記速度情報から前記出力トルク推定値を算出し、
    当該抽出した電圧検出値および電流検出値の基本波成分、および前記ステッピングモータの回路定数である巻線抵抗の設定値から前記起電圧位相推定値を算出し、
    前記速度情報から当該速度情報の逆数となる周期を算出し、
    前記起電圧位相推定値、前記周期に基づき前記ステッピングモータの駆動ドライバの制御信号を設定することを特徴とするステッピングモータ制御方法。
  9. 請求項7に記載のステッピングモータ制御方法であって、
    前記ステッピングモータの巻線1相分の出力トルクを推定し、当該推定した出力トルク推定値に前記ステッピングモータの巻線相数分を乗じて前記ステッピングモータ全体の出力トルクを推定することを特徴とするステッピングモータ制御方法。
  10. 請求項7に記載のステッピングモータ制御方法であって、
    前記出力トルク推定値に応じて、前記ステッピングモータの駆動ドライバの電流設定値を自動調整することを特徴とするステッピングモータ制御方法。
  11. 請求項7に記載のステッピングモータ制御方法であって、
    前記起電圧位相推定値の変化から前記ステッピングモータの脱調を推定し、
    脱調と判定した場合、脱調推定信号を出力し、
    当該脱調推定信号に応じて、前記ステッピングモータの駆動ドライバへの通電を中断することを特徴とするステッピングモータ制御方法。
  12. 請求項7に記載のステッピングモータ制御方法であって、
    前記起電圧位相推定値の変化から前記ステッピングモータの脱調を推定し、
    脱調と判定した場合、脱調推定信号を出力し、
    前記出力トルク推定値または前記脱調推定信号に応じて、前記ステッピングモータの駆動ドライバに与える位相指令の加減速レートを自動調整することを特徴とするステッピングモータ制御方法。
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