JP2021009193A - レンズ装置および撮像装置 - Google Patents

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JP2021009193A JP2019121943A JP2019121943A JP2021009193A JP 2021009193 A JP2021009193 A JP 2021009193A JP 2019121943 A JP2019121943 A JP 2019121943A JP 2019121943 A JP2019121943 A JP 2019121943A JP 2021009193 A JP2021009193 A JP 2021009193A
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尊比古 諧
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Abstract

【課題】耐衝撃性の点で有利なレンズ装置を提供すること。【解決手段】光軸に沿った第1カムを有する固定筒70と、第2カムを有し、光軸の周りに回転可能に固定筒に保持された第1カム筒71と、光軸に沿った第3カムを有し、回転する第1カム筒の第2カムによって第1カムに沿って移動可能に固定筒に保持された、最も物体側の第1鏡筒と、第4カムを有し、光軸の周りに回転可能に第1鏡筒に保持された第2カム筒と、回転する第2カム筒の第4カムによって第3カムに沿って移動可能に第1鏡筒に保持された第2鏡筒と、光軸の方向において第1鏡筒に対する第2カム筒の位置を規制する規制部材と、を有し、第1鏡筒の外面は、固定筒の内面に篏合している第1篏合部を含み、規制部材の外面は、固定筒の内面に篏合している第2篏合部を含むレンズ装置。【選択図】図3

Description

本発明は、レンズ装置および撮像装置に関するものである。
最も物体側のレンズ群(第1レンズ群)が変倍(ズーム)のために前側へ繰り出すレンズ装置が知られている(特許文献1)。第1レンズ群は、直進筒と、直進筒の周りを回転可能なカム筒とに、カムフォロアを介して係合し、カム筒の回転および直進筒の直進案内(カム溝等)によって光軸の方向において移動しうる。カムフォロアは、例えば、光軸の周りの120°間隔の3つの直進ガイド部に係合した状態となる。そのような構成のレンズ装置が外部から衝撃を受けた場合、カムフォロアおよびカム部に衝撃力が加わることとなって好ましくない。特許文献1のレンズ装置は、カムフォロアを使用せず、直進ベースの円筒部をカム筒の内径部に直接嵌合させている。このような構成により、外部から加わった衝撃を嵌合部全体で受けるため、衝撃の影響を軽減しうる。
また、当該第1レンズ群のうちの1つの部分(サブレンズ群)は、当該第1レンズ群のうちの他の部分に対して、合焦(フォーカス)のために移動しうる。インナーフォーカス方式の場合、第1レンズ群の中で最も像側に位置するレンズを移動させるのが有利である。これは、第1レンズ群が正の屈折率を有するため、第1レンズ群を構成するレンズは、物体側から像側へ向かうにしたがって、より小径にしうるからである。すなわち、より軽量のレンズ群を合焦のために移動させうるからである。
特開2010−191061号公報
例えば魚眼レンズのように、第1レンズ群(最も物体側の鏡筒)を構成するレンズの大きさ・数・重量のうちの少なくとも1つが大であり、かつ第1レンズ群の繰り出し量が大である場合は、カムフォロアおよびカム部に衝撃力が加わることとなって好ましくない。よって、当該鏡筒と直進筒とを互いに嵌合させて全周にわたる嵌合部で衝撃を受けるような構造が耐衝撃性の点で効果的である。ところが、カム筒を用いてインナーフォーカス方式を実現する場合、当該カム筒が当該鏡筒の後端の側に配置されることとなるため、篏合部の配置が耐衝撃性の点で不利となりうる。本発明は、例えば、耐衝撃性の点で有利なレンズ装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの側面は、光軸に沿った第1カムを有する固定筒と、
第2カムを有し、前記光軸の周りに回転可能に前記固定筒に保持された第1カム筒と、
前記光軸に沿った第3カムを有し、回転する前記第1カム筒の前記第2カムによって前記第1カムに沿って繰り出し可能に前記固定筒に保持された、最も物体側の第1鏡筒と、
第4カムを有し、前記光軸の周りに回転可能に前記第1鏡筒に保持された第2カム筒と、
回転する前記第2カム筒の前記第4カムによって前記第3カムに沿って移動可能に前記第1鏡筒に保持された第2鏡筒と、
前記光軸の方向において前記第1鏡筒に対する前記第2カム筒の位置を規制する規制部材と、
を有し、
前記第1鏡筒の外面は、前記固定筒の内面に篏合している第1篏合部を含み、
前記規制部材の外面は、前記固定筒の内面に篏合している第2篏合部を含む、
ことを特徴とするレンズ装置である。
本発明によれば、例えば、耐衝撃性の点で有利なレンズ装置を提供することができる。
レンズ装置の斜視図 望遠端でのレンズ装置の側面図および光軸を含む断面図 広角端でのレンズ装置の側面図および光軸を含む断面図 第1レンズ群に関する機構の構成例を示す図 第1レンズ群に関する機構の構成要素の一部を示す図 第1レンズ群の断面図 固定筒および第1カム筒の構成例を示す図 第1カム筒および第1レンズ群の構成例を示す図 固定筒および第1カム筒に第1レンズ群を連結した状態での断面図 レンズ装置の光軸を含む断面図 第2鏡筒の移動機構の構成例を示す図 第2レンズ群または第1レンズ群に関する光軸に直交する断面図
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、実施形態を説明するための全図を通して、原則として(断りのない限り)、同一の部材等には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。本実施形態は、それには限定されないが、撮像装置本体(カメラ装置)に対して着脱可能な交換式のレンズ装置に関する。また、当該レンズ装置と、当該レンズ装置により形成された像を撮る(撮像または光電変換する)撮像素子とを含む撮像装置に関する。当該レンズ装置は、最も物体側の第1レンズ群が物体側に繰り出されるものとしうる。また、当該第1レンズ群により魚眼レンズまたは超広角レンズが構成されうる。
〔レンズ装置の外観〕
図1は、レンズ装置の斜視図である。同図の(a)は、物体側からの斜視図であり、同図の(b)は、像側からの斜視図である。同図において、1は、レンズ装置、10は、ズームのための移動(物体側への繰り出し及び像側への沈胴)を行う第1レンズ群、50は、レンズ装置1の外観を呈する外装部である。51は、外装部50を構成し、ズーム(変倍)のためにユーザ(カメラパーソン)により回転操作をされる操作部材(第1操作部材)である。52は、外装部50を構成し、フォーカス(合焦)のためにユーザにより回転操作をされる操作部材(第2操作部材)である。60は、撮像装置本体にレンズ装置1を着脱可能に装着するためのマウント部である。
〔望遠端でのレンズ装置の側面および光軸を含む断面〕
図2は、望遠端でのレンズ装置の側面図および光軸を含む断面図である。同図の(a)および(b)は、望遠端の状態でのレンズ装置1を示し、同図の(a)は、同状態でのレンズ装置1の側面を示し、同図の(b)は、同状態でのレンズ装置1の光軸を含む断面を示す。また、図3は、広角端でのレンズ装置の側面図および光軸を含む断面図である。同図の(a)および(b)は、広角端の状態でのレンズ装置1を示し、同図の(a)は、同状態でのレンズ装置1の側面を示し、同図の(b)は、同状態でのレンズ装置1の光軸を含む断面を示す。また、同図の(c)は、同図の(b)における部分jを拡大して示している。なお、本実施形態に係るレンズ装置1は、第1レンズ群10が特定の沈胴状態にある場合に望遠端のズーム状態となり、第1レンズ群10が特定の繰り出し状態にある場合に広角端のズーム状態となる光学系(ズームレンズ)を含んでいる。なお、図2・図3において、レンズ装置1の左側が物体側であり、レンズ装置1の右側が像側であり、一点鎖線Oがレンズ装置1の光軸を示している。
図2・図3において、第1レンズ群10は、レンズL1ないしL4を含み、ズームのために光軸に沿って移動(沈胴または繰り出し)が可能となっている。20は、レンズL5ないしL7を含み、ズームのために光軸に沿って移動可能に構成された第2レンズ群である。30は、レンズL8およびL9を含み、ズームのために光軸に沿って移動可能に構成された第3レンズ群である。40は、レンズL10およびL11を含み、マウント部60の内部に配された第4レンズ群である。53は、マウント部60に固定(締結)され、外装部50を構成する外装筒である。70は、マウント部60に固定(締結)され、ズームのために移動するレンズ群の光軸に沿った移動をガイド(案内)する固定筒(直進筒)である。71は、固定筒70と嵌合し、第1操作部材51の回転に連動して回転し、ズームのために移動するレンズ群を移動させる第1カム筒(ズームカム筒)である。第1操作部材51は、連結部材(第2連結部材)により第1カム筒71に連結されている。
〔ズーム動作〕
本実施形態に係るレンズ装置1において、ズームは、第1レンズ群10、第2レンズ群20、および第3レンズ群30の光軸に沿った移動によって行われる。図2の(b)の望遠端の状態に対して図3の(b)の広角端の状態では、第1レンズ群10は、光軸に沿って物体側へ移動し、第2レンズ群20および第3レンズ群30は、光軸に沿って像側へ移動する。
〔フォーカス動作〕
本実施形態に係るレンズ装置1において、フォーカスは、第1レンズ群10におけるレンズL4の光軸に沿った移動によって行われる。ここで、ズームを行うレンズ装置において、フォーカスのためのレンズ(サブレンズ群)は、第1レンズ群の中に配するのが好ましい。これは、次の2点による。第1の点は、物点が移動した場合、広角端での像点の移動量に対する望遠端での像点の移動量の比は、ズーム比の2乗となることである。また、第2の点は、第1レンズ群の中にフォーカスのためのサブレンズ群を配すれば、広角端でのピント敏感度(ピント移動量/サブレンズ群移動量)に対する望遠端でのピント敏感度の比がズーム比の2乗となることである。当該2点により、第1レンズ群に配したフォーカスためのサブレンズ群の移動により、広角端であっても望遠端であっても、当該サブレンズ群の同一の移動量(第2操作部材の操作量)で同一のピント移動量(物体距離変化量)を得ることができる。
本実施形態に係るレンズ装置1は、第1レンズ群10が正の屈折力を有する。このため、第1レンズ群10内を通過する光束(有効光束)は、像側へ行くほど径(有効径)が小さくなり、よって、像側へ行くほどレンズの外径を小さく(小型軽量に)することができる。サブレンズ群(レンズ)を動かす場合、移動対象のサブレンズ群は、小型軽量であるのが好ましい。それゆえ、本実施形態では、第1レンズ群10を構成するレンズ群のうち、最も像側に配されたレンズL4をフォーカスのために光軸に沿って移動可能としている。なお、本実施形態では、ズーム操作およびフォーカス操作は、ともに、ユーザが操作部材を回転させることにより直接にズームのためのレンズ群およびフォーカスのためのサブレンズ群を光軸に沿って移動させる手動操作としているが、それには限定されない。すなわち、ズーム操作およびフォーカス操作のうち少なくとも一方は、アクチュエータを介して行うものとしうる。
〔筒状部材および封止部材〕
図3の(b)において、16は、第1レンズ群10が繰り出された状態で、レンズ装置1の外観の一部を呈することとなる筒状部材(円筒状部材)である(筒状部材16の詳細は後述する)。図3の(c)において、530は、外装筒53に保持された封止部材(シール部材)である。封止部材は、弾性を有しうる(弾性部材を含みうる)。封止部材530は、外装筒53の内周全体にわたって配されうる。ズームにともなって、筒状部材16は、外装筒53と第1カム筒71との間の間隙(空間)を移動する。封止部材530は、筒状部材16により押圧されて弾性変形することにより復元力を筒状部材16に及ぼしている状態となっていて、レンズ装置1の内部空間を外部空間に対して封止する役割を担っている。すなわち、筒状部材16が外装筒53と第1カム筒71との間の間隙を移動している間、封止部材530における弾性部材が弾性エネルギーを蓄えた状態を維持している。このため、第1レンズ群10が繰り出された場合において、レンズ装置1の外観を良好に保つだけでなく、レンズ装置1の内部への異物や迷光の侵入を低減することができる。なお、第1カム筒71と固定筒70とは、互いの配置を逆転しうる。すなわち、第1カム筒71の外側に固定筒70が配されうる。その場合は、筒状部材16は、ズームにともなって、外装筒53と固定筒70との間の間隙(空間)を移動することになる。
〔レンズL1または第1レンズ群の鏡筒と筒状部材との間の寸法の関係〕
図3の(b)において、寸法αは、レンズL1の外径を表し、寸法βは、筒状部材16の外径を表している。同図に示すように、レンズ装置1の最も物体側に配されているレンズL1は、レンズ装置1の最大外径に迫る外径を有している。本実施形態に係るレンズ装置1は、魚眼レンズを含むものとしているところ、レンズL1の外径を大きくすることにより、入射光量を増やしつつ超広角化が可能となる。本実施形態に係るレンズ装置1では、α>βのため、筒状部材16は、光軸の方向における前側からは見えないように配され、第1レンズ群10が繰り出された場合に良好な外観を呈示しうる。
仮に、筒状部材16の外径をレンズL1の外径(または第1レンズ群10の鏡筒11の外径)より大きくした場合、外装部50の外径は、筒状部材16の外径より、さらに大きくすることが必要となる。本実施形態に係るレンズ装置1は、筒状部材16の外径をレンズL1の外径または鏡筒11の外径より小さくして鏡筒11に固定することにより、小型軽量の点で有利なレンズ装置を提供しうる。なお、当該固定の構造は、図6の(d)を参照して後述する。
〔第1レンズ群に関する機構の構成例〕
図4は、第1レンズ群に関する機構の構成例を示す図である。同図の(a)ないし(c)を参照して、第1レンズ群10の構成を説明する。同図の(a)は、第1レンズ群10の物体側からの斜視図であり、同図の(b)は、第1レンズ群10の分解斜視図であり、同図の(c)は、同図の(b)の状態での断面図(光軸を含む断面図)である。同図の(b)および(c)において、第1レンズ群10(各レンズおよび各レンズ保持枠)を保持する既述の第1鏡筒11が示されている。12は、レンズL3(光学素子)を保持し、レンズL3の傾き偏心の状態を調整可能に第1鏡筒11に保持されている調整保持枠である。120は、調整保持枠12に固定(締結)され、第1鏡筒11と係合し、外部から回転されることにより第1鏡筒11に対するレンズL3(調整保持枠12)の傾き偏心を調整するための3箇所の調整部材(調整カムフォロア)である。13は、レンズL4を保持し、フォーカスのために第1鏡筒11に対して相対的に光軸に沿って移動可能に第1鏡筒11に保持された第2鏡筒である。130は、第2鏡筒13に固定(締結)され、第1鏡筒11および第2カム筒14と係合して、第2鏡筒13を光軸に沿って移動可能にする3箇所の係合部材(フォーカスカムフォロア)である。14は、光軸に周りに回転可能に第1鏡筒11に保持された第2カム筒(フォーカスカム筒)である。15は、第1鏡筒11に固定(締結)され、第2カム筒14の光軸の方向における位置を規制し、第2カム筒14が第1鏡筒11から脱落しないようにする規制部材である。150は、規制部材15を第1鏡筒11に像側から固定(締結)する固定部材(締結部材)である。160は、筒状部材16を第1鏡筒11に物体側から固定(締結)する固定部材(締結部材)である。161は、固定部材160を外から見えなくするための蓋部材である。
〔第1レンズ群に関する機構の一部の構成要素〕
図5は、第1レンズ群に関する機構の一部の構成要素を示す図である。同図の(a)ないし(d)は、当該構成要素の斜視図および断面図である。同図の(a)は、第1鏡筒11の斜視図である。同図の(a)において、110は、第1鏡筒11に形成された、調整部材120と係合する3箇所の調整用溝である。111は、第1鏡筒11に形成された、係合部材130と係合する3箇所の直カム溝(第3カム)である。112は、第1鏡筒11の外面に全周にわたって設けられ、固定筒70の内面とは摺動可能に嵌合する部位である第1篏合部(前側嵌合部)である。第1篏合部は、第1鏡筒が最も物体側に移動した場合に固定筒の内面の最も物体側の端部に対向する第1鏡筒の外面に配されている。113は、光軸に沿って後側から組み込まれる第2カム筒14を突き当てる突き当て壁である。図5の(a)に示す第3カム111は、当該溝の側面が光軸に沿って延びた貫通溝である。第3カム111は、第1鏡筒11に、光軸の周りに120度間隔で3箇所形成され、3箇所の係合部材130とそれぞれ係合する(図6の(b)参照)。
〔第2カム筒〕
図5の(b)および(c)は、第2カム筒14の斜視図および断面図である。同図の(b)において、140は、第2カム筒14に3箇所設けられた貫通溝としての曲カム溝(第4カム)である。141は、光軸に沿って延びた貫通溝としての嵌合溝(連結部)である。
第2カム筒14は、第2操作部材52の回転操作により、連結ピン54(第1連結部材)とともに回転する。第1連結部材54は、第2操作部材52に固定(締結)され、外装筒53、固定筒70、および第1カム筒71を貫通して、第2操作部材52を第2カム筒14の連結部141に連結する(篏合させる;図10の(b)参照)。
図5の(b)に示されるように、第2カム筒14は、第4カム140が形成された環状部を含み、連結部141は、光軸の方向において、当該環状部より長い。すなわち、図5の(c)に示されるように、二点鎖線で囲まれた範囲k(環状部の後側の範囲)および二点鎖線で囲まれた範囲m(環状部の前側の範囲)には、第2カム筒14の部分は存在していない。本実施形態に係るレンズ装置1は、範囲mおよび範囲kに、第1レンズ群10に係る構成要素および第2レンズ群20に係る構成要素をそれぞれ配置することによりスペースを有効に活用し、性能および小型の点で有利となっている(詳細は後述する)。
〔規制部材〕
図5の(d)は、規制部材15の斜視図である。同図の(d)において、151は、規制部材15の外面に全周にわたって設けられ、固定筒70の内面とは摺動可能に嵌合する部位である第2篏合部(後側嵌合部)である。規制部材15(後側嵌合部151)は、第2カム筒14の回転範囲に対応する範囲(図中の両矢印で示す範囲)において連結部141を逃げた形状を有している。
〔フォーカス機構〕
図6は、第1レンズ群の断面図である。同図の(a)は、第1レンズ群10の光軸を含む断面図である。同図の(a)における円n、円pおよび円qの部分の詳細は、それぞれ同図の(b)、(c)および(d)に示されている。
同図の(b)において、3箇所にある係合部材(フォーカスカムフォロア)130は、第2鏡筒13に固定(締結)され、第3カム111および第4カム140に係合している。係合部材130は、外径に段差が形成され、第4カム140に係合している部分を有している。また、同図の(b)の紙面に直交する方向において第3カム111に係合している部分を有している。さらに、第2鏡筒13に形成された溝に嵌合して第2鏡筒13に固定(締結)されている部分を有している。なお、レンズL4の動き方に関しては、図11を参照して後述する。
〔調整部材〕
図6の(c)において、3箇所にある調整部材120は、調整保持枠12に固定(締結)され、調整用溝110と係合している(図5の(a)参照)。調整部材120は、外形に段差を有し、図中の調整部材120の下方にある最大外径部が偏心して形成されたカムフォロアとなっている。調整部材120の最も小径の部位は、調整保持枠12に形成された溝部と嵌合し、調整保持枠12に固定(締結)される。外方(図中の下方)からアクセスして調整部材120を回転させることにより、第1鏡筒11に対して調整保持枠12の傾斜調整(傾き偏心調整)を行うことができる。調整保持枠12(レンズL3)を傾斜させることで光学的諸収差の調整が可能である。当該調整は、レンズ装置1の全レンズ要素を組み付けた状態で実施するのが好ましい。なお、偏心したカムフォロアを用いたレンズの傾き偏心調整は、公知のいかなる方法によってもよい。
〔筒状部材の位置調整〕
図6の(d)は、筒状部材16が第1鏡筒11に取り付けられた状態を示している。筒状部材16は、物体側の先端部において内側へ(光軸に向かうほうへ)90°折り曲がって延びた平面部162を有している。平面部162の内側先端と第1鏡筒11に設けられた突き当て部との間は、図中に寸法rとして示された隙間が生じうるように設計されている。筒状部材16は、径方向において、第1鏡筒11に対して寸法rに係る限度もって、位置調整可能に構成されている。
ここで、前述した封止部材530は、外装筒53によって位置が決まり、第1鏡筒11は、固定筒70によって位置が決まる。外装筒53も固定筒70もマウント部60に対して位置決めされている。封止部材530は、マウント部60から光軸の方向において前側に離れた外装筒53の前端付近への配置となる。このため、マウント部60からの距離が遠い分だけ筒状部材16と封止部材530とは互いの位置が整合しづらく、それぞれの位置のバラつきによって、ズームのための第1操作部材51の操作感の点で不利となりうる。そこで、本実施形態のレンズ装置1は、第1鏡筒11に対する筒状部材16の位置を径方向において調整可能としている。当該調整は、例えば、第1操作部材51の操作力を確認しながら行いうる。
なお、このような調整に係る構成は、固定筒70および第1カム筒71との第1レンズ群10の連結は、第1鏡筒11に担わせ、外観を呈するのは、筒状部材16に担わせることにより実現されたものである。このように、筒状部材16を外観を呈する単独の部材として配することにより、例えば、精密部品としての第1カム筒71を外部へ露出させて外観を呈する部材とする場合と比較して、精密部品の保護の点で有利な構成とすることができる。
〔筒状部材の第1鏡筒への固定〕
筒状部材16の平面部162には、6箇所のビスタップ部が形成され、第1鏡筒11と筒状部材16とは、このビスタップ部を介して、ビス160により物体側から互いに固定(締結)される。筒状部材16の位置調整は、レンズL1を取り外した状態で行い、位置調整後に筒状部材16を第1鏡筒11に締結し、その後、第1鏡筒11にレンズL1を取り付ける。なお、平面部162により、レンズL1の外形よりも小径の位置で第1鏡筒11に筒状部材16を固定できるため、レンズ装置1の小型軽量の点でも有利となっている。
〔第1カム筒・固定筒・第1鏡筒の嵌合〕
図7は、固定筒および第1カム筒の構成例を示す図である。図7の(a)および(b)を参照して、固定筒70および第1カム筒71の構成について説明する。本実施形態に係るレンズ装置1は、固定筒70と、固定筒70の径方向における外側の第1カム筒71とを積み重ねて配置している。固定筒70は、前述したようにマウント部60に固定され、第1カム筒71の内面は、固定筒70の外面と嵌合し、第1カム筒71は、光軸の周りに回転可能に構成されている。
同図の(a)において、700は、固定筒70に形成された、第1レンズ群10の光軸に沿った移動を案内する1箇所の貫通溝としての直カム溝(第1カム)である。701は、第2レンズ群20の光軸に沿った移動を案内する3箇所の貫通溝としての直カム溝である。702は、第1鏡筒11の第1篏合部および規制部材15の第2篏合部が嵌合して摺動する、固定筒70の内面を示す。
第1レンズ群10をガイドする第1カム700は、1箇所のみとしている。第1レンズ群10は、第1鏡筒11に設けられた第1嵌合部112および規制部材15に設けられた第2嵌合部151が、固定筒70の内面702に嵌合して摺動しながら光軸に沿って移動する。当該嵌合については、図8を参照して後述する。
第1レンズ群10の光軸の位置は、上述の嵌合状態によって決まることとなる。固定筒70に形成された1箇所の第1カム700に、図8の(b)および図12の(b)に図示する第1鏡筒11に固定されるカムフォロア74(係合部材)を係合させることにより、第1レンズ群10の光軸の位置が決まる。このため、第1レンズ群10を安定な状態で光軸に沿って移動させることができる。
〔第1カム筒と固定筒の篏合〕
図7の(b)は、同図の(a)の円zの部分の拡大図である。当該拡大図において、72は、第1カム筒71が固定筒70より脱落しないようにするための押さえ部材である。当該拡大図に示すように、第1カム筒71の物体側の先端部は、径方向の内側へ向かって延びている。当該先端部に対応する固定筒70の部分には凹部が形成され、当該先端部と当該凹部とが嵌合している。この篏合状態で、押さえ部材72を固定筒70に固定(締結)することにより、第1カム筒71は、固定筒70から脱落することなく固定筒70に回転可能に保持されうる。
〔ズームカム環の説明〕
図8は、第1カム筒および第1レンズ群の構成例を示す図である。同図の(a)は、第1カム筒71の側面図である。当該側面図において、710は、第1カム筒71に1箇所形成された貫通溝としての曲カム溝(第2カム)である。711は、第1カム筒71に2箇所形成された貫通溝としての曲カム溝(カム)である。712は、第1カム筒71に2箇所形成された貫通溝としての曲カム溝(カム)である。713は、第1連結部材54の回転範囲および第1カム筒71の回転範囲に応じて、第1連結部材54と第1カム筒71との間の干渉を避けるように形成された貫通溝としての逃げ溝である。
図8の(b)は、第1レンズ群10と固定筒70および第1カム筒71とを互いに連結した状態を示すレンズ装置1の斜視図である。当該斜視図において、73は、第1鏡筒11に固定(締結)され、第1鏡筒11を第1カム筒71(第2カム)に係合させる曲カムフォロア(係合部材)である。74は、第1鏡筒11に固定(締結)され、第1鏡筒11を固定筒70(第1カム)に係合させる直カムフォロア(係合部材)である。
第2カム710は、1箇所にのみ配置されている。第1レンズ群10は、図8の(b)および図12の(b)に示された係合部材73が第2カム710に係合して摺動することにより、第1カム筒71の回転動力が直進動力に変換され、固定筒70の第1カム700に案内されて、光軸に沿って移動する。カム711は、光軸の方向における同位置に2箇所形成されている。第2レンズ群20は、図12の(a)に示された係合部材22がカム711に係合して摺動することにより、第1カム筒71の回転動力が直進動力に変換され、固定筒70のカム701に案内されて、光軸に沿って移動する。
本実施形態に係るレンズ装置1においては、第1鏡筒11が固定筒70および第1カム筒71に直接係合している。このため、第1鏡筒11に保持されているレンズの枚数が多くとも、第1鏡筒11が他の部材を介して固定筒70および第1カム筒71に間接的に係合している場合と比較して、光軸の方向および光軸に直交する方向における各レンズの位置を高精度に保ちうる。
〔第1連結部材が貫通する第1カム筒の穴〕
第1カム筒71の穴713は、光軸の周りの円弧に沿って形成され、第2カム筒14の回転角度および第1カム筒71の回転角度によって、穴713の形成されている範囲の角度(長さ)が決まる。これは、ズームに係る広角端および望遠端のそれぞれにおいて、フォーカスに係る無限遠から至近までの調整が必要であるからである。本実施形態に係るレンズ装置1は、第1カム筒14の回転角度を90°とし、第2カム筒71の回転角度を30°としている。この場合、穴713の形成されている範囲の角度は、30°+90°+30°=150°となる。
本実施形態に係るレンズ装置1は、第1連結部材54は、光軸の方向における移動は行わず、光軸の周りにおける回転のみを行う。第2カム筒14は、ズームにしたがって光軸に沿って移動するが、光軸に沿って延びた連結部141と第1連結部材54との間の係合状態は維持される。そのため、ズームの状態によらず、第2カム筒14の回転操作は可能であり、よって、フォーカス操作は可能である。第1連結部材54は、光軸に沿って移動しないため、第1カム筒71の穴713は、図8の(a)に寸法sで示すような、第1連結部材54の幅+マージンの幅から得られる幅を有していれば、第1連結部材54との干渉を避けることができる。これに対し、例えば、光軸に沿って移動する第1鏡筒11に第1連結部材が固定されている場合は、さらに光軸の方向における第1連結部材の移動範囲においても穴713が必要になってしまう。例えば、図8の(a)における網掛け範囲の穴713が必要になってしまう。そのように穴713が大きくなってしまう場合、第1カム筒71への第2カムの配置や、第1カム筒71の強度の点で不利となりうる。なお、第1カム筒71を貫通せず迂回するように第1連結部材を配置する構成も採りうるところ、当該構成は、組み立てや構造の煩雑さ、径方向におけるレンズ装置1の大型の点で不利となりうる。
本実施形態に係るレンズ装置1は、第2カム筒14の連結部141に第1連結部材54を連結する構成により、第1カム筒の穴の小ささ(強度)、単純な構造、小型の点で有利なものである。なお、固定筒70と第1カム筒71との位置関係を逆転させて同様の効果を得るような構成としてもよい。
〔第1レンズ群のズーム動作中の嵌合状態の説明〕
図9は、固定筒および第1カム筒に第1レンズ群を連結した状態での断面図である。図9の(a)は、固定筒70および第1カム筒71に第1レンズ群10を連結した状態かつ望遠端の状態での断面図を示す。また、図9の(b)は、固定筒70および第1カム筒71に第1レンズ群10を連結した状態かつ広角端の状態での断面図を示す。
同図に示すように、第1鏡筒11に設けられた第1嵌合部112および規制部材15に設けられた第2嵌合部151は、固定筒70の内面702と嵌合し、第1レンズ群10の光軸の位置を決めている。このため、第1嵌合部112および第2嵌合部151と固定筒70の内面702との間の寸法の関係は極めて重要である。当該関係を再現するには、例えば、先行して加工した固定筒70の内面702の寸法を予め測定し、当該寸法に合わせて第1嵌合部112および第2嵌合部151を加工する方法を採用しうる。本実施形態に係るレンズ装置1では、規制部材15が第1鏡筒11とは別の部材である。このことから、第1嵌合部112と第2嵌合部151との間の仕上がり寸法の関係を確認しつつ、第1嵌合部112と第2嵌合部151とを互いに相対的に偏心させて加工する方法も採用しうる。
本実施形態に係るレンズ装置1は、第1嵌合部112、第2カム筒14、規制部材15(第2嵌合部151)の順序で、それらを光軸に沿って後側へ並べて配置することにより、第1嵌合部112と第2嵌合部151との間の距離(嵌合長)を確保できる。そのため、第1鏡筒11の位置決め(倒れの軽減)、および光軸の方向における小型の点で有利なレンズ装置を提供しうる。
また、第1レンズ群10が望遠端と広角端との間で移動する場合、第1嵌合部112および第2嵌合部151は、固定筒70の内面702とは常に嵌合して摺動する。このため、いずれのズーム状態でレンズ装置1が外部から衝撃を受けた場合であっても、変形しやすいカム機構(カムやカムフォロア等の係合部材)への衝撃を緩和することができる。
〔第1連結部材〕
図10は、レンズ装置の光軸を含む断面図である。同図の(a)は、レンズ装置1全体の断面図であり、同図の(b)は、同図の(a)における円gの部分の拡大図である。同図の(b)において、531は、外装筒53に形成された逃げ溝であり、703は、固定筒70に形成された逃げ溝である。540は、第1連結部材54の根元に形成されたネジ部である。第1連結部材54と第2操作部材52とは、ネジ部540で螺合して互いに固定されているため、第2操作部材52の回転操作によって第1連結部材54が回転する。逃げ溝531および逃げ溝703は、第1カム筒71に形成された穴713とは同様に、第1連結部材54の可動範囲において第1連結部材54とは干渉しないように、光軸の周りに周状に形成された貫通溝(貫通穴)である。外装筒53および固定筒70は、マウント部60に固定(締結)されていて回転しないため、逃げ溝531および逃げ溝703は、第1連結部材54の回転角度(本実施形態では30°)を超える角度にわたって形成されていればよい。
〔光軸の方向における構成要素のレイアウト〕
図10の(a)において、寸法tの範囲は、望遠端での第1レンズ群10における筒状部材16の光軸の方向における存在範囲である。寸法tの範囲において、筒状部材16が第1レンズ群10の移動に伴って出入りする。この範囲内に、第1レンズ群10の内部へのアクセスが必要な要素を配置すると、筒状部材16に貫通穴が必要となり、第1レンズ群10を繰り出した場合の外観を損なうことになりうる。寸法uの範囲は、寸法tの範囲の後側端から第2カム筒14の第4カム140の前側端までの範囲である。寸法uの範囲は、図5の(c)におけるmの範囲と同様の範囲である。寸法vの範囲は、第4カム140の配されている範囲である。寸法wの範囲は、寸法vの範囲の後端から結合部141の後端までの範囲である。寸法wの範囲は、図5の(c)におけるkの範囲と同様の範囲である。寸法uの範囲および寸法wの範囲におけるレンズ装置1の構成要素の配置に関しては、図11を参照して後述する。
図10の(a)において、寸法wの範囲内の光軸から径方向へ離れた位置には、規制部材15が配される。一方、寸法wの範囲内の光軸上には、第2レンズ群20の構成要素としてのレンズL5およびレンズL6が配され、それらのレンズは、第3鏡筒23に含まれている。図3の(b)に示されているように、第1レンズ群10と第2レンズ群20とは、広角端では、光軸の方向において互いに最も離間した配置となる。ところが、第1レンズ群10と第2レンズ群20とは、望遠端では、互いに最も近づいた配置となり、当該配置は、光軸の方向において、規制部材15の存在する範囲にレンズL5が入り込んだ重複配置となっている。このように、ズーム状態によって当該重複配置を行うことにより、光軸の方向における小型の点で有利なレンズ装置を提供することができる。
〔第2鏡筒の移動機構〕
図11は、第2鏡筒の移動機構の構成例を例示する図である。同図の(a)および(b)は、レンズ装置1の物体距離が無限遠である場合の光軸の方向におけるレンズL4の位置および光軸の周りにおける第1連結部材54の角度を示す。また、同図の(c)および(d)は、レンズ装置1の物体距離が至近である場合の光軸の方向におけるレンズL4の位置および光軸の周りにおける第1連結部材54の角度を示す。同図の(b)は、同図の(a)の一点鎖線y−yでの断面図であり、同図の(d)は、同図の(c)の一点鎖線y−yでの断面図である。同図の(b)および(d)における角度範囲xは、第1連結部材54の可動の角度範囲を表している。同図の(b)は、物体距離が無限遠の場合を、同図の(d)は、物体距離が至近の場合を、それぞれ表している。同図に示されるように、本実施形態に係るレンズ装置1は、第2操作部材52を反時計回りに操作することにより、物体距離を無限遠側へ変更する。同図の(a)は、物体距離を無限遠とした場合の光軸の方向におけるレンズL4の位置を示している。
レンズ装置1の物体距離を至近側へ移動させる場合は、同図の(b)の状態から、第2操作部材52を時計回りに回転させる。第2操作部材52と第1連結部材54とは、ネジ部540で互いに固定(締結)されており、かつ第1連結部材54と第2カム筒14とは、結合部141において係合しているため、これらの要素は、ともに回転する。すると、第2カム筒14の第4カム140と、第2鏡筒13に固定された係合部材130とが互いに係合しているため、第2鏡筒13には、第4カム140によって光軸の方向において第2鏡筒13を移動させる力が働く。また、係合部材130は、第1鏡筒11に形成された第3カム111とも係合しているため、第2鏡筒13は、光軸の周りに回転することなく、光軸に沿って直進することになる。同図の(c)は、物体距離を至近とした場合の光軸の方向におけるレンズL4の位置を示している。同図の(a)におけるレンズL4の位置に対して、光軸の方向において前側へ移動していることがわかる。
このように、本実施形態に係るレンズ装置1は、第2カム筒14を第1連結部材54を介して回転させ、第3カム111によって直進案内をすることにより、レンズL4が光軸の周りに回転することなく光軸に沿って移動する。よって、光学的な収差の点で有利なレンズ装置を提供することができる。
〔第2レンズ群に係る係合部材の配置〕
図12は、第2レンズ群および第1レンズ群に関する光軸に直交する断面図(像側から見た断面図)である。図12の(a)は、図10の(a)における寸法wの範囲において切ってなる断面図であり、図12の(b)は、図10の(a)における寸法uの範囲において切ってなる断面図である。
前述したように、寸法wの範囲は、寸法vの範囲の後端から結合部141の後端までの範囲である。この範囲は、図5の(c)におけるkの範囲とは同様の範囲である。図12の(a)に示すように、寸法wの範囲(kの範囲)には、第2レンズ群20を移動させるための3箇所の係合部材21と2箇所の第4カム22とが配されている。係合部材21は、第1連結部材54の可動範囲xの近傍から、120°等間隔で3箇所に配されている。尚、係合部材21は、同図の(a)における3箇所に加え、光軸の方向における後側にも、3箇所に配されている(図10の(a)参照)。
係合部材22は、係合部材21を避けた位置に、180°間隔で2箇所に配されている。係合部材21は、固定筒70のカム701と係合し、第2レンズ群20の光軸に沿った移動を案内する。係合部材22は、第1カム筒71のカム711と係合し、第1カム筒71の回転により第2レンズ群20に駆動力を伝達する。図10の(a)に示すように、第2レンズ群20に対して光軸の方向における前後に取り付けられる係合部材21は、レンズL5・L6・L7の重量バランス(重心)を考慮した位置に配されるのが好ましい。
本実施形態に係るレンズ装置1の光学系では、望遠端において、第2レンズ群20と第1レンズ群10とが光軸の方向において互いに近接する(図10の(a)参照)。係合部材21は、レンズL5・L6・L7の重量バランスのとれた第2レンズ群20の重心付近への配置が好ましい。同様に、係合部材22も、第2レンズ群20の重心付近への配置が好ましい。
本実施形態に係るレンズ装置1では、第1レンズ群10に係る要素のうち最も第2レンズ群20寄りに配置されるのは、第2カム筒14となる(図10の(a)の寸法wの範囲の後端)。そこで、本実施形態に係るレンズ装置1では、第2カム筒14の後側のスペースに、係合部材21および係合部材22を配している。これにより、固定筒70および第1カム筒71に対して重量バランスの良い位置で第2レンズ群20を係合できるため、スペースの有効活用(小型)のみならず、第2レンズ群20の駆動や耐衝撃性の点でも有利なレンズ装置を提供しうる。
〔第1レンズ群に係る係合部材の配置〕
前述したように、寸法uの範囲は、寸法tの範囲の後側端から第2カム筒14の第4カム140の前側端までの範囲である。この範囲は、図5の(c)におけるmの範囲とは同様の範囲である。この範囲のスペースには、図12の(b)に示すように、第1鏡筒11の径方向における外側からアクセスする必要のある構成要素としての3箇所の調整部材120、係合部材73、および係合部材74が配されている。3箇所の調整部材120によるレンズL3の傾き偏心調整(収差調整)は、レンズ装置1の組み立て完了状態で実施できるのが好ましい。係合部材74は、固定筒70の第1カム700に係合し、第1レンズ群10の移動を光軸に沿って案内する。係合部材73は、第1カム筒71の第2カム710に係合し、第1カム筒71の回転により第1レンズ群10に駆動力を伝達する。係合部材74および係合部材73は、それぞれ固定筒70および第1カム筒71に係合した状態において、第1鏡筒11に固定(締結)する必要があるため、第1レンズ群10の径方向における外側から第1鏡筒11に取り付けられることとなる。
図10の(a)に示すように、第1鏡筒11に取り付けられる係合部材73および係合部材74は、レンズL1・L2・L3・L4の重量バランス(重心位置)を考慮すると、物体側へ寄せて配されるのが好ましい。また、前述したように、径方向における外側から第1レンズ群10へのアクセスの必要な構成要素を寸法tの範囲に配してしまうと、筒状部材16に貫通穴が必要となって外観を損ないうる。そこで、本実施形態に係るレンズ装置1では、第2カム筒14のスペース(寸法uの範囲すなわちmの範囲)に、3箇所の調整部材120、係合部材74、および係合部材73を配している。これにより、固定筒70および第1カム筒71に対して第1レンズ群10をできるだけ物体側へ寄せて係合することができ、スペースの有効活用(小型)の点でも有利となる。また、ズームのために第1レンズ群10を物体側へ繰り出した場合の外観の点でも有利となる。さらに、重量バランスも良いため、第1レンズ群10の駆動や耐衝撃性の点でも有利なレンズ装置を提供しうる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 レンズ装置
11 第1鏡筒
13 第2鏡筒
14 第2カム筒
15 規制部材
70 固定筒
71 第1カム筒

Claims (10)

  1. 光軸に沿った第1カムを有する固定筒と、
    第2カムを有し、前記光軸の周りに回転可能に前記固定筒に保持された第1カム筒と、
    前記光軸に沿った第3カムを有し、回転する前記第1カム筒の前記第2カムによって前記第1カムに沿って移動可能に前記固定筒に保持された、最も物体側の第1鏡筒と、
    第4カムを有し、前記光軸の周りに回転可能に前記第1鏡筒に保持された第2カム筒と、
    回転する前記第2カム筒の前記第4カムによって前記第3カムに沿って移動可能に前記第1鏡筒に保持された第2鏡筒と、
    前記光軸の方向において前記第1鏡筒に対する前記第2カム筒の位置を規制する規制部材と、
    を有し、
    前記第1鏡筒の外面は、前記固定筒の内面に篏合している第1篏合部を含み、
    前記規制部材の外面は、前記固定筒の内面に篏合している第2篏合部を含む、
    ことを特徴とするレンズ装置。
  2. 前記第1篏合部は、前記第1鏡筒が最も物体側に移動した場合に前記固定筒の内面の最も物体側の端部に対向する前記第1鏡筒の外面に配されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
  3. 前記第2篏合部は、前記規制部材の外面の最も像側の端部に配されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレンズ装置。
  4. 前記光軸の周りに回転可能に前記固定筒に保持された第1操作部材を有し、
    前記第1操作部材を前記第1カム筒に連結する第1連結部材を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載のレンズ装置。
  5. 前記第1鏡筒は、ズームのために移動可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項に記載のレンズ装置。
  6. 前記光軸の周りに回転可能に前記固定筒に保持された第2操作部材を有し、
    前記第2カム筒は、前記光軸に沿って延びた連結部を含み、
    前記第2操作部材を前記連結部に連結する第2連結部材を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のうちいずれか1項に記載のレンズ装置。
  7. 前記第2カム筒は、前記第4カムが形成された環状部を含み、前記連結部は、前記環状部より、前記光軸の方向において少なくとも後側に延び、
    前記規制部材は、前記連結部を逃げた形状を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項に記載のレンズ装置。
  8. 前記第2鏡筒は、フォーカスのために移動可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のうちいずれか1項に記載のレンズ装置。
  9. 前記第1鏡筒に含まれているレンズ要素と前記第2鏡筒に含まれているレンズ要素とにより魚眼レンズまたは超広角レンズが構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のうちいずれか1項に記載のレンズ装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちいずれか1項に記載のレンズ装置と、
    前記レンズ装置により形成された像を撮る撮像素子と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
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