JP2021009033A - 遮蔽性能評価方法、遮蔽性能評価装置、遮蔽構造の設計方法及び遮蔽構造設計装置 - Google Patents

遮蔽性能評価方法、遮蔽性能評価装置、遮蔽構造の設計方法及び遮蔽構造設計装置 Download PDF

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Abstract

【課題】線源に対する遮蔽性能を合理的に評価することができる遮蔽性能評価方法等を提供する。【解決手段】線源に対する遮蔽性能を評価する遮蔽性能評価方法であって、線源の解析モデルとなる線源モデルと、線源からの放射線を遮蔽する遮蔽材の解析モデルとなる遮蔽材モデルとを生成するステップS1と、線源モデル及び遮蔽材モデルの少なくとも一方に対して設定される入力パラメータの公差範囲を取得するステップS2と、入力パラメータの入力値をランダムサンプリングにより公差範囲において取得し、取得した入力パラメータの入力値に基づいて、線源モデル及び遮蔽材モデルを用いた遮蔽解析を実行して解析値を導出するステップS3〜S5と、解析値を導出するステップを複数回繰り返すことで得られる複数の解析値を集積して、解析結果として出力するステップS6と、を実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、線源に対する遮蔽性能を評価する遮蔽性能評価方法、遮蔽性能評価装置、遮蔽構造の設計方法及び遮蔽構造設計装置に関するものである。
従来、遮蔽性能評価方法として、使用済燃料輸送容器の中性子線源評価法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この評価法では、使用済燃料の燃焼度を考慮した実効増倍率を用いて、使用済燃料輸送容器の遮蔽解析を行っている。
特開平08−5787号公報
ところで、線源に対する遮蔽材の遮蔽性能の評価には、様々な入力パラメータが用いられる。この入力パラメータは、線源及び遮蔽材に関する種々の製作公差に起因する不確かさを持っている。このため、遮蔽性能の評価には、入力パラメータの製作公差に起因する不確かさを考慮する必要がある。一般的に、遮蔽性能の評価では、入力パラメータの製作公差を保守側の結果となるように設定する保守的条件に基づいて行っている。つまり、保守的条件に基づいて評価される遮蔽性能は、厳しい結果(過度な遮蔽性能)となってしまう。しかしながら、このような遮蔽性能の評価では、入力パラメータの不確かさを個々に積み上げて評価する積み上げ式の評価方法であることから、不確かさを合理化する余地があった。
そこで、本発明は、線源に対する遮蔽性能を合理的に評価することができる遮蔽性能評価方法、遮蔽性能評価装置、遮蔽構造の設計方法及び遮蔽構造設計装置を提供することを課題とする。
本発明の遮蔽性能評価方法は、線源に対する遮蔽性能を評価する遮蔽性能評価装置によって実行される遮蔽性能評価方法であって、前記線源の解析モデルとなる線源モデルと、前記線源からの放射線を遮蔽する遮蔽材の解析モデルとなる遮蔽材モデルとを生成するステップと、前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルの少なくとも一方に対して設定される入力パラメータの公差範囲を取得するステップと、前記入力パラメータの入力値をランダムサンプリングにより前記公差範囲において取得し、取得した前記入力パラメータの入力値に基づいて、前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルを用いた遮蔽解析を実行して解析値を導出するステップと、前記解析値を導出するステップを複数回繰り返すことで得られる複数の前記解析値を集積して、解析結果として出力するステップと、を実行する。
本発明の遮蔽性能評価装置は、線源に対する遮蔽性能を評価する遮蔽性能評価装置であって、遮蔽性能を評価するために入力される入力パラメータを取得し、取得した前記入力パラメータに基づいて、遮蔽解析を実行する制御部を備え、前記制御部は、前記線源の解析モデルとなる線源モデルと、前記線源からの放射線を遮蔽する遮蔽材の解析モデルとなる遮蔽材モデルとを生成するステップと、前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルの少なくとも一方に対して設定される入力パラメータの公差範囲を取得するステップと、前記入力パラメータの入力値をランダムサンプリングにより前記公差範囲において取得し、取得した前記入力パラメータの入力値に基づいて、前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルを用いた遮蔽解析を実行して解析値を導出するステップと、前記解析値を導出するステップを複数回繰り返すことで得られる複数の前記解析値を集積して、解析結果として出力するステップと、を実行する。
本発明の遮蔽構造の設計方法は、上記の遮蔽性能評価方法または上記の遮蔽性能評価装置によって得られた解析結果に基づいて、前記遮蔽材による遮蔽構造を設計する遮蔽構造の設計方法であって、予め設定された前記遮蔽構造の遮蔽性能の基準となる遮蔽基準値と、前記遮蔽構造の遮蔽性能の設計目標となる設計目標値と、前記公差範囲における保守側の値を、前記入力パラメータの入力値として取得し、取得した前記入力パラメータの入力値に基づいて、前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルを用いた解析を実行して導出した解析値となる保守的評価値と、前記解析結果に基づいて導出された不確かさに基づく評価値と、があり、前記不確かさに基づく評価値は、前記保守的評価値よりも低い値となっており、前記保守的評価値は、前記設計目標値よりも低い値となっており、前記設計目標値は、前記遮蔽基準値よりも低い値となっており、前記不確かさに基づく評価値に基づいて、前記遮蔽基準値に対する前記設計目標値を設定するステップと、設定した前記設計目標値に基づいて、前記遮蔽構造を設計するステップと、を備え、前記設計目標値を設定するステップでは、前記不確かさに基づく評価値を用いない場合に設定される前記設計目標値と比較して、前記設計目標値を前記遮蔽基準値に近づける。
本発明の遮蔽構造設計装置は、上記の遮蔽性能評価方法または上記の遮蔽性能評価装置によって得られた解析結果に基づいて、前記遮蔽材による遮蔽構造を設計する遮蔽構造設計装置であって、予め設定された前記遮蔽構造の遮蔽性能の基準となる遮蔽基準値と、前記遮蔽構造の遮蔽性能の設計目標となる設計目標値と、前記公差範囲における保守側の値を、前記入力パラメータの入力値として取得し、取得した前記入力パラメータの入力値に基づいて、前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルを用いた解析を実行して導出した解析値となる保守的評価値と、前記解析結果に基づいて導出された不確かさに基づく評価値と、があり、前記不確かさに基づく評価値は、前記保守的評価値よりも低い値となっており、前記保守的評価値は、前記設計目標値よりも低い値となっており、前記設計目標値は、前記遮蔽基準値よりも低い値となっており、前記不確かさに基づく評価値に基づいて、前記遮蔽基準値に対する前記設計目標値を設定する制御部を備え、前記制御部は、前記不確かさに基づく評価値を用いない場合に設定される前記設計目標値と比較して、前記設計目標値を前記遮蔽基準値に近づける。
本発明によれば、線源に対する遮蔽性能を合理的(定量的)に評価することができる。
図1は、本実施形態に係る遮蔽性能評価方法において用いられる解析モデルに関する説明図である。 図2は、本実施形態に係る遮蔽性能評価装置を模式的に表した概略構成図である。 図3は、本実施形態に係る遮蔽性能評価方法に関するフローチャートである。 図4は、本実施形態に係る遮蔽性能に関するグラフである。 図5は、本実施形態に係る遮蔽構造設計装置を模式的に表した概略構成図である。 図6は、本実施形態に係る遮蔽構造の設計方法に関するフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[本実施形態]
本実施形態の遮蔽性能評価方法及び遮蔽性能評価装置10は、線源から放射される放射線に対して、遮蔽材による遮蔽性能を評価する方法及び装置となっている。評価対象としては、例えば、キャスク等の放射性物質格納容器であり、放射性物質格納容器の内部に収容される使用済燃料から放射される放射線に対して、放射性物質格納容器による遮蔽性能を評価している。先ず、本実施形態の遮蔽性能評価方法及び遮蔽性能評価装置10の説明に先立ち、遮蔽性能評価方法において用いられる解析モデルについて説明する。
(解析モデル)
図1は、本実施形態に係る遮蔽性能評価方法において用いられる解析モデルに関する説明図である。図1に示す解析モデルは、例えば、線源と遮蔽材とを含む解析モデルとなっている。遮蔽性能評価方法では、遮蔽材を挟んで線源の反対側における評価点Pにおける線量を評価している。
具体的に、解析モデル5は、線源の解析モデルとなる線源モデル6と、遮蔽材の解析モデルとなる遮蔽材モデル7とを含んでいる。この解析モデル5は、後述する遮蔽性能評価装置10により生成される。そして、遮蔽性能評価方法では、この解析モデル5を用いて評価点Pにおける線量を導出する。
(遮蔽性能評価装置)
次に、図2を参照して、遮蔽性能評価装置10について説明する。図2は、本実施形態に係る遮蔽性能評価装置を模式的に表した概略構成図である。遮蔽性能評価装置10は、遮蔽解析処理を実行する制御部11と、各種データを記憶する記憶部12とを備えている。
制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の集積回路を含んでいる。記憶部12は、作業領域となるメモリ及び記録媒体としての半導体記憶デバイスまたは磁気記憶デバイス等を含んでいる。
記憶部12には、遮蔽材による遮蔽解析を行うための解析モデル5と、遮蔽解析を行うため(遮蔽性能を評価するため)に入力される入力パラメータ21に関するデータと、入力パラメータ21の公差範囲22に関するデータとが記憶されている。入力パラメータ21としては、線源の核データ、線源が使用済核燃料である場合には使用済核燃料の燃焼度、濃縮度、比出力、冷却期間、線源の質量、線源の線源強度、線源から放射される放射線のエネルギースペクトル、遮蔽材の密度、遮蔽材の同位体組成、遮蔽材の厚さ、線源から評価点Pまでの位置、遮蔽材に形成される欠損の大きさ、線源の放射線量を線量率に換算するための線量率換算係数等がある。公差範囲は、線源及び遮蔽材の製造公差であり、各入力パラメータに対応して設定されている。
制御部11は、記憶部12に記憶された各種データに基づいて、後述する遮蔽性能評価方法を実行することにより、遮蔽材の遮蔽性能を評価している。
(遮蔽性能評価方法)
図3を参照して、遮蔽性能評価方法について説明する。図3は、本実施形態に係る遮蔽性能評価方法に関するフローチャートである。遮蔽性能評価方法は、入力パラメータの入力値をランダムサンプリングにより取得することで、遮蔽材の遮蔽性能を定量的に評価する方法となっている。
図3に示すように、遮蔽性能評価装置10の制御部11は、先ず、線源の解析モデル5となる線源モデル6と、遮蔽材の解析モデル5となる遮蔽材モデル7とを生成する(ステップS1)。ステップS1では、例えば、解析モデル5として、図1に示す解析モデル5が生成される。制御部11は、図1に示す解析モデル5を生成すると、記憶部12に保存する。
続いて、制御部11は、線源モデル6及び遮蔽材モデル7のそれぞれに設定される入力パラメータの公差範囲を取得する(ステップS2)。ステップS2では、ランダムサンプリングを行うとして選定された入力パラメータの公差範囲を取得する。ここで、選定される入力パラメータは、出力される解析結果である線量率及び遮蔽性能に対する影響が大きいパラメータとなっている。入力パラメータとして、例えば、線源(使用済燃料の場合)の燃焼度である場合、線源の燃焼度は、高い値になるほど厳しいものとなり、保守側の評価となる。また、線源に含まれる放射性物質の濃縮度は、低い値になるほど厳しいものとなり、保守側の評価となる。線源から得られる比出力は、ケースバイケース、すなわち、高い値のときに厳しくなる場合もあれば、低い値のときに厳しくなる場合もあるため、ケースに応じて適宜設定される。線源の冷却期間は、短いほど厳しいものとなり、保守側の評価となる。また、選定される入力パラメータは、線源から放射される放射線の種類によっても異なるものとなっている。例えば、入力パラメータとしての遮蔽材の同位体組成は、線源から放射される放射線がガンマ線である場合、ランダムサンプリングされる入力パラメータの対象から外される。一方で、入力パラメータとしての遮蔽材の同位体組成は、線源から放射される放射線が中性子である場合、ランダムサンプリングされる入力パラメータの対象となる。また、線源から放射される放射線が中性子である場合、入力パラメータとして、中性子の実効増倍率を適用してもよい。
続いて、制御部11は、ステップS2の実行後、入力パラメータの入力値をランダムサンプリングにより公差範囲において取得し、取得した入力パラメータの入力値に基づいて、線源モデル6及び遮蔽材モデル7を用いた遮蔽解析を実行して解析値を導出するステップS3〜S5を実行する。つまり、制御部11は、ステップS2の実行後、ランダムサンプリングにより入力パラメータの入力値を公差範囲内において取得し、取得した入力パラメータの入力値を設定する(ステップS3)。この後、制御部11は、線源モデル6及び遮蔽材モデル7に対して、設定された入力パラメータの入力値を与えて遮蔽解析を実行する(ステップS4)。そして、制御部11は、遮蔽解析の解析値として、例えば、線量率を導出する。
制御部11は、ステップS4の実行後、遮蔽解析が終了したか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、予め設定された所定の回数の遮蔽解析を実行したか否かを判定している。つまり、制御部11は、ステップS3及びステップS4を繰り返し実行することで、複数の解析値を取得する。
制御部11は、ステップS5において、遮蔽解析が終了していないと判定する(ステップS5:No)と、再びステップS3及びステップS4を実行する。一方で、制御部11は、ステップS5において、遮蔽解析が終了したと判定する(ステップS5:Yes)と、複数の解析値を集積して、解析結果として出力する(ステップS6)。
制御部11は、解析結果として、例えば、図4に示すグラフを出力する。図4は、本実施形態に係る遮蔽性能に関するグラフである。図4は、その縦軸が頻度となっており、その横軸が線量率となっている。図4に示すように、複数の解析値である線量率は、所定の分布となっており、一例として、正規分布となっている。
制御部11は、ステップS6の実行後、解析結果に基づいて、不確かさに基づく評価値を導出する(ステップS7)。ステップS7では、解析結果に含まれる複数の線量率の平均値μから、所定の標準偏差σ分だけ離れた線量率を、不確かさに基づく評価値として導出している。具体的に、ステップS7では、+3σの分だけ離れた線量率を、不確かさに基づく評価値としている。
このように、遮蔽性能評価装置10及び遮蔽性能評価方法では、ランダムサンプリングにより入力パラメータの入力値を取得して遮蔽解析することで、入力パラメータの不確かさを考慮した評価値を、定量的に導出することができる。
次に、図5及び図6を参照して、不確かさに基づく評価値を用いた場合の遮蔽構造の設計について説明する。図5は、本実施形態に係る遮蔽構造設計装置を模式的に表した概略構成図である。図6は、本実施形態に係る遮蔽構造の設計方法に関するフローチャートである。
図4に示すように、遮蔽材を用いた遮蔽構造を設計する場合、線量基準値(遮蔽基準値)T1と、設計目標値T2と、保守的評価値T3とが用いられる。線量基準値T1は、予め規制により定められた基準の値であり、この値を満足する(線量基準値T1以下となる)ように遮蔽構造が設計される。設計目標値T2は、線量基準値T1よりも低い値となっており、遮蔽構造の設計の際に目標とする値となっている。保守的評価値T3は、入力パラメータの入力値を、公差範囲における保守側の値とし、保守側となる入力パラメータの入力値に基づいて遮蔽解析を実行することで得られた線量率(解析値)である。保守的評価値T3は、設計目標値T2よりも低い値となっている。
ここで、従来は、不確かさに基づく定量的な遮蔽性能の評価が行われておらず、遮蔽構造の遮蔽性能について合理的な評価ができなかったことから、従来の設計目標値は、線量基準値に対して大きくかい離する値となっており、保守性を過度に考慮している可能性があった。また、従来の保守的評価値は、従来の設計目標値を超えることのない、設計目標値よりも小さな値となっている。
(遮蔽構造設計装置)
図5に示すように、遮蔽構造設計装置30は、設計処理を実行する制御部31と、各種データを記憶する記憶部32とを備えている。制御部31は、制御部11と同様に、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の集積回路を含んでいる。また、記憶部32は、記憶部12と同様に、作業領域となるメモリ及び記録媒体としての半導体記憶デバイスまたは磁気記憶デバイス等を含んでいる。
記憶部32には、線量基準値T1と、設計目標値T2と、保守的評価値T3と、不確かさに基づく評価値T4と、が記憶されている。制御部31は、記憶部32に記憶された線量基準値T1及び不確かさに基づく評価値T4に基づいて、設計目標値T2及び保守的評価値T3を設定している。
(遮蔽構造の設計方法)
図6を参照して、遮蔽構造の設計方法について説明する。遮蔽構造の設計方法では、不確かさに基づく評価値T4に基づいて、線量基準値T1に対する設計目標値T2を設定し、設定した設計目標値T2に基づいて、遮蔽構造を設計している。
図6に示すように、遮蔽構造設計装置30の制御部31は、先ず、遮蔽性能評価装置10において導出された不確かさに基づく評価値T4を取得する(ステップS11)。続いて、制御部31は、不確かさに基づく評価値T4に基づいて、線量基準値T1に対する設計目標値T2を設定する(ステップS12)。ステップS12では、不確かさに基づく評価値T4により、遮蔽構造の遮蔽性能について合理的な評価が可能であることから、線量基準値T1に対する設計目標値T2を、従来に比して近づけて設定している。なお、設計目標値T2に対する保守的評価値T3は、従来と同様に、設計目標値T2を超えることのない、設計目標値T2よりも小さな値となっている。
そして、設計者は、保守的評価値T3及び設計目標値T2を満たすように、遮蔽構造設計装置30を操作して、遮蔽構造の設計を実行する(ステップS13)。ステップS13では、線量基準値T1に対する設計目標値T2を、従来に比して近づけることができるため、遮蔽材を用いた遮蔽構造は、例えば、従来に比して遮蔽材の厚みを薄くしたり、従来に比して遮蔽性能の低い遮蔽材を用いたりすることが可能となる。
以上のように、本実施形態によれば、入力パラメータの入力値をランダムサンプリングにより取得し、図4に示すグラフを解析結果として導出することができるため、線源に対する遮蔽材の遮蔽性能を合理的(定量的)に評価することが可能となる。
また、本実施形態によれば、複数の解析値の平均値μから、所定の標準偏差σ分だけ離れた解析値を、不確かさに基づく評価値T4として導出することができる。このため、不確かさに基づく定量的な評価値を導出することができる。
また、本実施形態によれば、入力パラメータとして、線量率及び遮蔽性能に対する影響が大きい各種入力パラメータを採用することができるため、遮蔽性能を評価するにあたって、より合理的な評価を行うことができる。
また、本実施形態によれば、線源から放射される放射線がガンマ線であるか中性子であるかによって、ランダムサンプリングされる入力パラメータを選定することができるため、遮蔽性能を評価するにあたって、より合理的な評価を行うことができる。
また、本実施形態によれば、不確かさに基づく評価値T4を用いない場合に比して、設計目標値T2を線量基準値T1に近づけることができるため、遮蔽材の厚みを薄くすることで、遮蔽構造の軽量化を図ったり、遮蔽性能の低い遮蔽材を用いることで、遮蔽構造の低コスト化を図ったりすることが可能となる。
なお、本実施形態では、遮蔽性能評価装置10及び遮蔽構造設計装置30をそれぞれ独立した装置として記載したが、一体の装置としてもよく特に限定されない。
5 解析モデル
6 線源モデル
7 遮蔽材モデル
10 遮蔽性能評価装置
11 制御部
12 記憶部
21 入力パラメータ
22 公差範囲
30 遮蔽構造設計装置
31 制御部
32 記憶部
P 評価点

Claims (7)

  1. 線源に対する遮蔽性能を評価する遮蔽性能評価装置によって実行される遮蔽性能評価方法であって、
    前記線源の解析モデルとなる線源モデルと、前記線源からの放射線を遮蔽する遮蔽材の解析モデルとなる遮蔽材モデルとを生成するステップと、
    前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルの少なくとも一方に対して設定される入力パラメータの公差範囲を取得するステップと、
    前記入力パラメータの入力値をランダムサンプリングにより前記公差範囲において取得し、取得した前記入力パラメータの入力値に基づいて、前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルを用いた遮蔽解析を実行して解析値を導出するステップと、
    前記解析値を導出するステップを複数回繰り返すことで得られる複数の前記解析値を集積して、解析結果として出力するステップと、を実行する遮蔽性能評価方法。
  2. 前記解析結果に基づいて、不確かさに基づく評価値を導出するステップを、さらに実行しており、
    前記評価値を導出するステップでは、前記解析結果に含まれる複数の解析値の平均値μから、所定の標準偏差σ分だけ離れた解析値を、不確かさに基づく評価値として導出する請求項1に記載の遮蔽性能評価方法。
  3. 前記公差範囲を有する前記入力パラメータは、前記線源が使用済核燃料である場合には使用済核燃料の燃焼度、濃縮度、比出力、冷却期間、前記線源の質量、前記線源の線源強度、前記線源から放射される放射線のエネルギースペクトル、前記遮蔽材の密度、前記遮蔽材の組成、前記遮蔽材の厚さ、前記線源から評価点までの位置、前記遮蔽材に形成される欠損の大きさ、前記線源の放射線量を線量率に換算するための線量率換算係数のうち、少なくともいずれか1つを含む請求項1または2に記載の遮蔽性能評価方法。
  4. 前記遮蔽材の同位体組成は、
    前記線源から放射される放射線がガンマ線である場合、ランダムサンプリングされる前記入力パラメータの対象から外れる一方で、
    前記線源から放射される放射線が中性子である場合、ランダムサンプリングされる前記入力パラメータの対象となる請求項3に記載の遮蔽性能評価方法。
  5. 線源に対する遮蔽性能を評価する遮蔽性能評価装置であって、
    遮蔽性能を評価するために入力される入力パラメータを取得し、取得した前記入力パラメータに基づいて、遮蔽解析を実行する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記線源の解析モデルとなる線源モデルと、前記線源からの放射線を遮蔽する遮蔽材の解析モデルとなる遮蔽材モデルとを生成するステップと、
    前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルの少なくとも一方に対して設定される入力パラメータの公差範囲を取得するステップと、
    前記入力パラメータの入力値をランダムサンプリングにより前記公差範囲において取得し、取得した前記入力パラメータの入力値に基づいて、前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルを用いた遮蔽解析を実行して解析値を導出するステップと、
    前記解析値を導出するステップを複数回繰り返すことで得られる複数の前記解析値を集積して、解析結果として出力するステップと、を実行する遮蔽性能評価装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の遮蔽性能評価方法または請求項5に記載の遮蔽性能評価装置によって得られた解析結果に基づいて、前記遮蔽材による遮蔽構造を設計する遮蔽構造の設計方法であって、
    予め設定された前記遮蔽構造の遮蔽性能の基準となる遮蔽基準値と、
    前記遮蔽構造の遮蔽性能の設計目標となる設計目標値と、
    前記公差範囲における保守側の値を、前記入力パラメータの入力値として取得し、取得した前記入力パラメータの入力値に基づいて、前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルを用いた解析を実行して導出した解析値となる保守的評価値と、
    前記解析結果に基づいて導出された不確かさに基づく評価値と、があり、
    前記不確かさに基づく評価値は、前記保守的評価値よりも低い値となっており、
    前記保守的評価値は、前記設計目標値よりも低い値となっており、
    前記設計目標値は、前記遮蔽基準値よりも低い値となっており、
    前記不確かさに基づく評価値に基づいて、前記遮蔽基準値に対する前記設計目標値を設定するステップと、
    設定した前記設計目標値に基づいて、前記遮蔽構造を設計するステップと、を備え、
    前記設計目標値を設定するステップでは、前記不確かさに基づく評価値を用いない場合に設定される前記設計目標値と比較して、前記設計目標値を前記遮蔽基準値に近づける遮蔽構造の設計方法。
  7. 請求項1から4のいずれか1項に記載の遮蔽性能評価方法または請求項5に記載の遮蔽性能評価装置によって得られた解析結果に基づいて、前記遮蔽材による遮蔽構造を設計する遮蔽構造設計装置であって、
    予め設定された前記遮蔽構造の遮蔽性能の基準となる遮蔽基準値と、
    前記遮蔽構造の遮蔽性能の設計目標となる設計目標値と、
    前記公差範囲における保守側の値を、前記入力パラメータの入力値として取得し、取得した前記入力パラメータの入力値に基づいて、前記線源モデル及び前記遮蔽材モデルを用いた解析を実行して導出した解析値となる保守的評価値と、
    前記解析結果に基づいて導出された不確かさに基づく評価値と、があり、
    前記不確かさに基づく評価値は、前記保守的評価値よりも低い値となっており、
    前記保守的評価値は、前記設計目標値よりも低い値となっており、
    前記設計目標値は、前記遮蔽基準値よりも低い値となっており、
    前記不確かさに基づく評価値に基づいて、前記遮蔽基準値に対する前記設計目標値を設定する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記不確かさに基づく評価値を用いない場合に設定される前記設計目標値と比較して、前記設計目標値を前記遮蔽基準値に近づける遮蔽構造設計装置。
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