JP2021005271A - 情報処理装置および制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】休止期間中における消費電力を低減する。【解決手段】コンピュータシステムの状態がアクティブ状態かアイドル状態であるかに関わらず、状態がアクティブ状態である第1コントローラと、コンピュータシステムの状態がアクティブ状態、第1低消費電力モード、または第2低消費電力モードであるときアクティブ状態で、第3低消費電力モードであるとき、状態がアイドル状態である第2コントローラと、を備え、第1コントローラは、時刻を計時可能であり、コンピュータシステムの状態が第3低消費電力モードであって、時刻が所定の遷移時刻に達したとき、コンピュータシステムの状態を第1低消費電力モードに変更する。【選択図】図1
Description
本発明は、情報処理装置および制御方法に関する。
ノートブック型パーソナルコンピュータ(以下、ノートPC:Personal Computer)などの情報処理装置は、一層の消費電力の節減が期待されている。一般に、情報処理装置の消費電力の多くは、プロセッサの消費電力が占める。そこで、情報処理装置は、プロセッサの動作状況を検出し、動作状況がアイドル状態である場合には、通常の稼働状態の動作モード(以下、標準動作モード)からスリープモード(Sleeping Mode)に変更することがある。スリープモードは、標準動作モードよりも消費電力が少ない動作モードであり、低消費電力モード、省電力モード、待機電源モード、休止状態、などと呼ばれることがある。スリープモードには、従来からのスタンバイ(S3)に加え、モダンスタンバイ(Modern Standby)とハイバネーション(Hibernation)という動作モードがある。モダンスタンバイでは、いわゆるワンタッチログイン、データ同期および音声操作など、所定の限定された機能を提供可能とするが、ユーザの操作に応じた動作は行われない。そして、モダンスタンバイから標準動作モードへの変更にかかる復帰時間(Resume Time、例えば、約1.3[s])は、従来のスリープモードから標準動作モードへの変更にかかる復帰時間(例えば、約3.7[s])よりも短い。モダンスタンバイは、ユーザ体験(UX:User Experience)に優れるが、従来のスタンバイよりも消費電力が多くなりがちである。
ハイバネーションとは、プロセッサの稼働時にシステムメモリが保持している各種データを外部記憶装置に退避させた後で、プロセッサの動作を停止させた状態である。ハイバネーションは、休止状態と呼ばれることがある。動作モードを、ハイバネーションから標準動作状態に変更する際、プロセッサは、動作開始直後に外部記憶装置に退避させておいた各種データを読み出してシステムメモリに記憶し、その後、プロセッサの動作停止直前の処理を再開する。ハイバネーションでは、従来のスリープモードよりも消費電力が少ないが、復帰時間が長くなる。そこで、スマートスタンバイ(Smart Standby)機能の導入が提案されていた。スマートスタンバイとは、情報処理装置の日ごとの使用予定時間を予め設定しておき、使用予定時間の終了時に動作モードをモダンスタンバイからハイバネーションに変更し、次の使用予定時間の開始時に動作モードをハイバネーションからモダンスタンバイに変更する機能である。
例えば、特許文献1に記載の電子機器は、システムのカレンダ時刻を生成する計時回路と、時間をカウントするタイマと、ウェイクイベントを発行するカレンダ時刻を記憶するメモリと、計時回路から受け取ったカレンダ時刻を基準にしてタイマがカウントした経過時間に基づいて記憶されたカレンダ時刻でウェイクイベントを出力するプロセッサとを備える。当該電子機器は、自器に電力を供給することが可能な電池パックと、パワーオフ状態のときに電力の供給を受け電池パックからウェイクイベントを受け取ってパワーオン状態に移行させる電源制御回路を有する。
しかしながら、特許文献1に記載の電子機器では、計時回路、タイマがPCH(Platform Controller Hub)に備わる。そのため、プロセッサの動作が停止している場合であっても、PCHに電力を供給する必要があった。そのため、使用予定時間外の休止期間中における消費電力のさらなる低減が期待されていた。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様に係る情報処理装置は、アクティブ状態とアイドル状態との間を遷移可能であって、前記アイドル状態は前記アクティブ状態よりも消費電力が少ない状態であって、第1低消費電力モードと、前記第1低消費電力モードより前記アクティブ状態までの復帰時間が長い第2低消費電力モードと、前記第2低消費電力モードよりも消費電力が少ない第3低消費電力モードの少なくともいずれかの電力モードであるコンピュータシステムを備え、前記コンピュータシステムは、当該コンピュータシステムの状態が前記アクティブ状態か前記アイドル状態であるかに関わらず、アクティブ状態である第1コントローラと、前記コンピュータシステムの状態が前記アクティブ状態、前記第1低消費電力モード、または前記第2低消費電力モードであるとき、アクティブ状態で、前記コンピュータシステムの状態が前記第3低消費電力モードであるとき、アイドル状態である第2コントローラと、を備え、前記第1コントローラは、時刻を計時可能であり、前記コンピュータシステムの状態が前記第3低消費電力モードであって、前記時刻が所定の遷移時刻に達したとき、前記コンピュータシステムの状態を前記第1低消費電力モードに変更する。
上記の情報処理装置において、前記第2コントローラは、前記時刻である第1時刻とは独立に第2時刻を計時可能であり、前記コンピュータシステムの状態の制御に用いる時刻である制御基準時として、前記第2時刻を用い、前記コンピュータシステムの状態が前記第1低消費電力モードから前記第2低消費電力モードに遷移した場合、前記制御基準時を前記第2時刻から前記第1時刻に変更した後で、前記コンピュータシステムの状態を前記第3低消費電力モードに遷移させてもよい。
上記の情報処理装置において、前記第2低消費電力モードおよび前記第3低消費電力モードは、それぞれ前記コンピュータシステムが有するプロセッサの動作が停止した動作モードであってもよい。
上記の情報処理装置において、前記第2コントローラは他のデバイスを用いたデータの入出力を制御し、前記第1低消費電力モードは、前記第2コントローラが前記データを入出力可能とする動作モードであってもよい。
上記の情報処理装置において、前記第1コントローラは、前記時刻が前記遷移時刻とは別の所定の第2遷移時刻に達するとき、前記第2コントローラを起動させ、前記第2コントローラは、起動完了後、前記プロセッサを起動させてもよい。
上記の情報処理装置において、前記第2コントローラは、前記第1コントローラよりも高速のデータの入出力を制御可能としてもよい。
本発明の他の態様に係る制御方法は、アクティブ状態とアイドル状態との間を遷移可能であって、前記アイドル状態は前記アクティブ状態よりも消費電力が少ない状態であって、第1低消費電力モードと、前記第1低消費電力モードより前記アクティブ状態までの復帰時間が長い第2低消費電力モードと、前記第2低消費電力モードよりも消費電力が少ない第3低消費電力モードの少なくともいずれかの電力モードであるコンピュータシステムを備え、前記コンピュータシステムは、当該コンピュータシステムの状態が前記アクティブ状態か前記アイドル状態であるかに関わらず、アクティブ状態である第1コントローラと、前記コンピュータシステムの状態が前記アクティブ状態、前記第1低消費電力モード、または前記第2低消費電力モードであるとき、アクティブ状態で、前記コンピュータシステムの状態が前記第3低消費電力モードであるとき、アイドル状態である第2コントローラと、を備える情報処理装置の制御方法であって、前記コンピュータシステムの状態が前記第3低消費電力モードであるとき、前記第1コントローラは、前記コンピュータシステムの状態が前記第3低消費電力モードであって、自部が計時する時刻が所定の遷移時刻に達したとき、前記コンピュータシステムの状態を前記第1低消費電力モードに変更する制御方法である。
本発明の上記態様によれば、休止期間中における消費電力を低減することができる。
まず、本発明の実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成例について、図面を参照して説明する。以下の説明では、情報処理装置1が主にノートPCである場合を例にするが、これには限られない。情報処理装置1は、デスクトップ型PC、タブレット端末装置、スマートフォンなど、いずれの形態で実現されてもよい。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置1のハードウェアの構成例を示す概略ブロック図である。
情報処理装置1は、プロセッサ11、システムメモリ12、ビデオサブシステム13、ディスプレイ14、PCH21、ROM(Read Only Memory)22、HDD(Hard Disk Drive)23、入出力コネクタ24、オーディオシステム25、通信モジュール26、EC(Embedded Controller)31、入力部32、センサ33および電源回路34を含んで構成される。他の観点では、情報処理装置1は、コンピュータシステムを備え、コンピュータシステムは、少なくともプロセッサ11、システムメモリ12、PCH21およびEC31を含んで構成される。
情報処理装置1は、プロセッサ11、システムメモリ12、ビデオサブシステム13、ディスプレイ14、PCH21、ROM(Read Only Memory)22、HDD(Hard Disk Drive)23、入出力コネクタ24、オーディオシステム25、通信モジュール26、EC(Embedded Controller)31、入力部32、センサ33および電源回路34を含んで構成される。他の観点では、情報処理装置1は、コンピュータシステムを備え、コンピュータシステムは、少なくともプロセッサ11、システムメモリ12、PCH21およびEC31を含んで構成される。
プロセッサ11は、プログラム制御により各種の演算処理を行い、情報処理装置1全体の動作を制御する。プロセッサ11は、例えば、1個または2個以上のCPU(Central Processing Unit)からなる。
システムメモリ12は、プロセッサ11が実行するプログラムの読み込み領域、またはプログラムの実行により生成される処理データの書き込み作業領域として利用される書き込み可能メモリである。システムメモリ12は、例えば、1個または2個以上のDRAM(Dynamic Random Access Memory)チップを含んで構成される。実行プログラムには、例えば、OS(Operating System)、周辺機器の動作を制御するためのドライバ、各種サービス/ユーティリティプログラム(以下、ユーティリティ)、アプリケーションプログラム(以下、アプリ)などが含まれる。なお、本願では、プログラムを実行するとは、プログラムに記述された指令で指示される処理を行うという意味を含む。
システムメモリ12は、プロセッサ11が実行するプログラムの読み込み領域、またはプログラムの実行により生成される処理データの書き込み作業領域として利用される書き込み可能メモリである。システムメモリ12は、例えば、1個または2個以上のDRAM(Dynamic Random Access Memory)チップを含んで構成される。実行プログラムには、例えば、OS(Operating System)、周辺機器の動作を制御するためのドライバ、各種サービス/ユーティリティプログラム(以下、ユーティリティ)、アプリケーションプログラム(以下、アプリ)などが含まれる。なお、本願では、プログラムを実行するとは、プログラムに記述された指令で指示される処理を行うという意味を含む。
ビデオサブシステム13は、画像表示に関連する機能を実現するためのサブシステムである。ビデオサブシステム13は、ビデオコントローラを含んで構成される。ビデオコントローラは、CPU11から入力される描画命令で指示される処理を行い、処理により得られる表示データを自部が有するビデオメモリに書き込む。ビデオコントローラは、ビデオメモリから書き込んだ表示データを読み出し、読み出した表示データをディスプレイ14に出力する。
ディスプレイ14は、ビデオサブシステム13から入力される表示データに基づく画像を表示する。ディスプレイ14は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitting Diode Display)などのいずれであってもよい。
PCH21は、周辺入出力デバイスを用いた各種のデータの入出力を制御する。PCH21は、例えば、USB(Universal Serial Bus)、シリアルATA(Advanced Technology Attachment)、SPI(Serial Peripheral Interface)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、PCT−Expressバス、およびLPC(Low Pin Count)バスなどのインタフェースを備え、それらに対応したデバイスを接続することができる。図1に示す例では、PCH21には、ROM22、HDD23、入出力コネクタ24、オーディオシステム25および通信モジュール26が接続されている。
なお、PCH21は、動作環境に応じてシステムの動作状態を制御するためのモード制御部252(図2)と、モード制御部252の動作を制御するための計時部255(図2)と、計時部255を駆動するための発振部254(図2)を備える。PCH21にはネットワーク接続の有無に関わらず、長期に亘って正確な日時の管理が要求されるため、計時部255が計時する時刻には高い精度が必要とされる。発振部254は、例えば、水晶発振子である。計時部255は、例えば、RTC(Real Time Clock)である。PCH21は、計時部255が計時する時刻、発振部254が生成するクロック信号を、接続されたデバイスとのデータの入出力の制御に用いる。
ROM22は、電気的に書き換え可能とする不揮発性メモリを含んで構成される。ROM22には、例えば、BIOS(Basic Input Output System)、EC31などの動作を制御するためのシステムファームウェアなど、が記憶される。
HDD23は、プロセッサ11で実行される各種のプログラムやデータが記憶される。
入出力コネクタ24は、他の機器と各種のデータを入出力可能に有線で接続する端子を含んで構成される。入出力コネクタ24は、例えば、USB(Universal Serial Bus)規格に順じて接続するためのUSBコネクタである。
HDD23は、プロセッサ11で実行される各種のプログラムやデータが記憶される。
入出力コネクタ24は、他の機器と各種のデータを入出力可能に有線で接続する端子を含んで構成される。入出力コネクタ24は、例えば、USB(Universal Serial Bus)規格に順じて接続するためのUSBコネクタである。
オーディオシステム25は、音声データを入出力する。オーディオシステム25は、例えば、自部に入力される音声データに応じた音声を再生するスピーカと自部に到来する音を収音して音声データを取得するマイクロホンを含んで構成される。
通信モジュール26は、ネットワークに有線または無線で接続し、ネットワークに接続された他の機器との間で各種のデータを送受信(通信)する。通信モジュール26は、例えば、WLAN(Wireless Local Area Network)カードである。
通信モジュール26は、ネットワークに有線または無線で接続し、ネットワークに接続された他の機器との間で各種のデータを送受信(通信)する。通信モジュール26は、例えば、WLAN(Wireless Local Area Network)カードである。
EC31は、プロセッサ11やPCH21とは独立に情報処理装置1の動作環境を監視し、情報処理装置1の各種デバイスの動作を制御する。より具体的には、EC31は、電源回路34の動作を制御するための電源管理機能、各種の入出力端子(図示せず)および計時部155(後述)を有する。EC31には、自部が備える入出力端子を経由して、入力部32、センサ33、電源回路34が接続され、電源回路34の動作を制御する。
EC31は、例えば、独自のプロセッサ、記憶部を含むマイクロコンピュータとして構成される。
なお、EC31は長期に亘る正確な日時管理は求められないため、計時部155が計時する時刻は、PCH21に備わる計時部255ほど高い精度は求められない。計時部155は、例えば、RTCである。
EC31は、例えば、独自のプロセッサ、記憶部を含むマイクロコンピュータとして構成される。
なお、EC31は長期に亘る正確な日時管理は求められないため、計時部155が計時する時刻は、PCH21に備わる計時部255ほど高い精度は求められない。計時部155は、例えば、RTCである。
EC31は、情報処理装置1の動作モードを制御する契機とする動作環境やその変化をイベントとして検出する。EC31は、入力部32から入力される操作信号、センサ33から入力される検出信号などを用いて動作環境を判定することができる。例えば、その時点におけるシステムの動作状態がアクティブ状態であるとき、EC31は、動作状態をアイドル状態に変更する契機とするアイドルイベントを検出する。アクティブ状態は、情報処理装置1として期待される動作を実行可能とする通常動作モードである。これに対し、アイドル状態は、アクティブ状態よりも消費電力が少ない低消費電力モードである。アイドルイベントには、例えば、入力部32から操作信号が入力されない時間が継続して所定時間(例えば、3〜15分)以上経過するとき、センサ33から入力される検出信号に基づいて情報処理装置1が備える2個の筐体(図示せず)が相互に閉じた状態(例えば、それぞれの筐体の互いに対向する面間の開き角が45°〜90°未満)を検出したとき、操作信号によりOSの設定画面のスリープメニューが選択されるとき、などがある。
他方、その時点におけるシステムの動作状態がアイドル状態であるとき、EC31は、動作状態をアクティブ状態に変更する契機とするアクティブイベントを検出する。アクティブイベントには、例えば、入力部32から操作信号が入力されるとき、センサ33から入力される検出信号に基づいて2個の筐体(図示せず)が相互に開いた状態(例えば、開き角が45°〜90°以上)を検出したとき、電源ボタン53の押下に伴い押下信号が入力されるとき、などがある。EC31は、検出したイベントを示すイベント情報をPCH21およびプロセッサ11(但し、動作中である場合)に出力する。
EC31は、情報処理装置1を構成するコンピュータシステム(本願では、単にシステムと呼ぶことがある)の動作状態に応じて電源回路34の動作を制御する。動作状態として、例えば、ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)に規定されたパワーステートが用いられる。ACPIでは、6段階のパワーステートとしてS0状態〜S5状態が定義されている。S0状態〜S5状態の順に消費電力が少ない状態または深いスリープ状態を示す。深いスリープ状態とは、アクティブ状態への復帰時間が長い状態である。S0状態は、アクティブ状態に相当し、6段階のパワーステートのうち最も消費電力が多い状態である。S1状態〜S5状態は、それぞれアイドル状態に相当し、その順に消費電力が少ない状態または深いスリープ状態を示す。S4状態が、従来のハイバネーションに相当する。ハイバネーションは、その動作モードが指示されるときシステムメモリ12に記憶された作業内容を示すデータ(システムコンテキスト)をHDD23に退避させた後で、プロセッサ11の動作が停止した状態である。但し、起動に用いられるデバイスに対する電力の供給が継続する。なお、従来のスリープモードは、S3状態に相当し、サスペンド、スタンバイとも呼ばれる。S3状態は、システムメモリ12などの記憶媒体への給電が継続され、プロセッサ11の動作が停止している状態である。S5状態は、プロセッサ11の動作が停止し、システムメモリ12への給電が停止している状態である。但し、システムの状態がS1状態〜S5状態であっても、PCH21とEC31は、それぞれ給電が継続され、待機電力が発生する。S3状態〜S5状態では、その他のアイドル状態よりもPCH21の電力消費量は少なくてもよい。S3状態〜S5状態では、PCH21は、少なくともEC31から入力されるイベント情報の待ち受けに要する電力が供給されればよく、計時部155の動作に要する電力を要しない。また、S4状態に移行した状態とS5状態とでは、システム全体として消費電力が等しくなってもよい。
本実施形態に係る情報処理装置1は、システム全体の動作モードとしてG0状態、S0ix状態、G1状態およびG3状態の相互間で遷移可能とする。そのうち、G0状態、G1状態およびG3状態が、4段階のグローバルシステムステートのうちの3段階の状態に相当する。G0状態は、パワーステートとしてのS0状態、つまりアクティブ状態に相当する。S0ix状態、G1状態およびG3状態がアイドル状態に相当する。G1状態は、パワーステートとしてのS3状態またはS4状態に相当する。G3状態は、EC31と電源供給系以外の情報処理装置1への電力の供給が一切停止し、待機電力が発生しない停止状態である。G3状態は、メカニカルオフステートとも呼ばれる。図1に示す例では、電源供給系は、電源回路34、AC/DCアダプタ51および電池ユニット52が相当する。従って、G0状態よりもG1状態の方がシステムの消費電力が少ない。また、G1状態よりもG3状態の方がG0状態への復帰時間が長くなり、一般的にはシステムの消費電力が少ない。但し、G3状態で動作する機器の状態によっては、S4状態よりもG3状態の方が復帰時間は長くなるが、S4状態とG3状態の間でシステムの消費電力は同等となりうる。なお、G2状態は、パワーステートとしてのS5状態に相当する。
即ち、システムは、動状態として、S0状態(G0状態)、S4状態(G1状態)、G3状態、およびS0ix状態のいずれかの状態をとりうる。S0ix状態は、S0状態を拡張した動作モードであるが、S0状態よりも消費電力が少ない。但し、S0ix状態ではシステムメモリ12への給電が維持されため、S0ix状態では、S3状態またはS4状態よりも迅速に通常動作モードに変更されるが消費電力が多い。また、S0ix状態では、プロセッサ11は、所定のトリガイベントを検出するとき、プロセッサ11としての動作状態(以下、プロセッサ状態)をアイドル状態からアクティブ状態に切り替えることを可能とする。トリガイベントには、例えば、上記のアクティブイベントの他、メンテナンスタスクの実行開始、電子メールの受信、発話による音声コマンドの認識、ユーザ認証などのいずれか、またはその任意の組み合わせが用いられてもよい。メンテナンスタスクの実行に際し、プロセッサ11は、所定のユーティリティで指示されるメンテナンスタスクを実行し、その実行終了後、プロセッサ状態をアクティブ状態からアイドル状態に変更する。電子メールの受信に際し、プロセッサ11は、所定のメールアプリを実行して電子メールを受信する際、通信モジュール26を用いて所定のメールサーバに自装置宛の電子メール受信要求を送信する。プロセッサ11は、メールサーバから電子メール受信要求に対する応答として、自装置宛の新たな電子メールを受信してHDD23に蓄積する。その後、プロセッサ11は、プロセッサ状態をアクティブ状態からアイドル状態に変更する。
音声コマンドの認識に際し、プロセッサ11は、所定の音声認識アプリを実行して、オーディオシステム25から入力される音声データを待ち受ける。プロセッサ11は、入力される音声データに対して音声認識処理を行い、認識結果として得られる発話情報が予め定めた音声コマンドであるか否かを判定する。プロセッサ11は、予め定めた音声コマンドであると判定するとき、プロセッサ状態をアクティブ状態に維持したまま、システムとしての動作状態をS0ix状態からS0状態に変更する。プロセッサ11は、判定した音声コマンドで指示される処理を実行する。ユーザ認証に際し、プロセッサ11は、例えば、所定のユーティリティを実行してセンサ33から入力される認証情報と予め登録したユーザの認証情報とを照合し、両者が合致するとき、プロセッサ状態をアクティブ状態に維持したまま、システムとしての動作状態をS0状態に変更する。認証情報は、例えば、指紋、虹彩、静脈パターンなどのいずれであってもよいし、センサ33として、認証情報を取得する可能とするデバイス(例えば、指紋センサ、虹彩、静脈パターンを撮影するためのカメラ)が含まれればよい。
入力部32は、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作信号を生成し、生成した操作信号をEC31に出力する。入力部32は、例えば、キーボード、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイスのいずれか、またはそれらの任意のセットを含む。
センサ33は、情報処理装置1の動作環境を検出する。センサ33は、例えば、動作環境として、情報処理装置1の2個の筐体の開閉状態、ユーザの接近状態などに応じて変動する物理量を検出するセンサを含む。2個の筐体の開閉状態の検出に用いられるセンサとして、例えば、磁気センサ、加速度センサ、応力センサ、赤外線センサ、静電容量センサ、などのいずれか、またはそれらの組み合わせが用いられる。磁気センサは、2つの筐体の一方の一端に設置され、他方の筐体の一端に設置された永久磁石の磁場を検出する。磁場の大きさにより開閉状態が判定される。加速度センサは、2つの筐体のそれぞれに設置され、それぞれ重力の方向を検出する。検出された2つの重力の方向のなす角度は、2つの筐体のなす角度に相当し、この角度は開閉状態の判定に用いられる。応力センサは、2つの筐体を係合するヒンジ部に、筐体間の角度に応じて生ずる応力を検出する。赤外線センサは、人物の体温に対応する波長の赤外線を検出し、検出した赤外線の強度に応じて人物の接近を検出する。静電容量センサは、人物の接近によるコンデンサの静電容量の増加を検出し、検出した静電容量は、人物の接近の検出に用いられる。
電源回路34は、EC31の制御に基づいて、情報処理装置1を構成する各デバイスへの電力の供給ならびに供給される電力の調整を行う。電源回路34は、例えば、電源制御回路35、DC/DC(Direct Current/Direct Current)コンバータ36、電圧検出器37および充放電ユニット38を含んで構成される。
情報処理装置1の筐体には、電池ユニット52を着脱可能とする電池格納部(図示せず)が設けられる。情報処理装置1には、電池ユニットの装着を検出するための装着検出ラインが設置されている。EC31は、装着検出ラインを用いて電池ユニット52が電池格納部に装着されたか否かを検出することができる。
情報処理装置1の筐体には、電池ユニット52を着脱可能とする電池格納部(図示せず)が設けられる。情報処理装置1には、電池ユニットの装着を検出するための装着検出ラインが設置されている。EC31は、装着検出ラインを用いて電池ユニット52が電池格納部に装着されたか否かを検出することができる。
AC/DC(Alternative Current/Direct Current)アダプタ51は、情報処理装置1の筐体の表面に設けられた電源端子に接続可能とする。AC/DCアダプタ51は、情報処理装置1の筐体に組み込まれ、一体化されてもよい。
AC/DCアダプタ51は、一端が商用電源のアウトレットに接続され、他端がDC/DCコンバータ36に接続される。AC/DCアダプタ51は、商用電源から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力をDC/DCコンバータ36に供給する。
電池ユニット52は、AC/DCアダプタ51が情報処理装置1に接続されていないとき、自部に蓄積された電力をDC/DCコンバータ36に充放電ユニット38を用いて供給する(放電)。電池ユニット52は、AC/DCアダプタ51から供給される電力を、充放電ユニット38を用いて蓄積する(充電)。
AC/DCアダプタ51は、一端が商用電源のアウトレットに接続され、他端がDC/DCコンバータ36に接続される。AC/DCアダプタ51は、商用電源から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力をDC/DCコンバータ36に供給する。
電池ユニット52は、AC/DCアダプタ51が情報処理装置1に接続されていないとき、自部に蓄積された電力をDC/DCコンバータ36に充放電ユニット38を用いて供給する(放電)。電池ユニット52は、AC/DCアダプタ51から供給される電力を、充放電ユニット38を用いて蓄積する(充電)。
電源制御回路35は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成される。ASICは、論理回路、トランジスタ、レジスタおよび抵抗などの受動素子を含んで構成される。電源制御回路35は、プロセッサを含まず、基本的な素子だけで構成されるため、消費電力はごくわずかである。電源制御回路35には、電圧検出器37、DC/DCコンバータ36、装着検出ライン(図示せず)および電源ボタン53が接続される。
電源制御回路35のレジスタには、動作状態ごとの電源制御情報が記憶される。電源制御情報は、電力の供給先となるデバイスの情報が含まれてもよい。電源制御情報には、デバイスごとの電圧、電流などの情報が含まれてもよい。電源制御回路35は、PCH21またはEC31から動作状態を示す動作状態情報が入力されるとき、動作状態情報が示す動作状態に対応する電源制御情報をレジスタから読み取り、読み取った電源制御情報をDC/DCコンバータ36に出力する。従って、EC31は、電源制御回路35を用いて動作モードに応じてDC/DCコンバータ36の動作を制御することができる。
S0状態では、情報処理装置1の全てのデバイスに電力を供給する。但し、S0ix状態では、ビデオサブシステム13とディスプレイ14への電力の供給が停止されてもよい。S3状態では、さらにROM22、HDD23、オーディオシステム25および通信モジュール26への電力の供給が停止されてもよい。S4状態およびS5状態では、さらにシステムメモリ12への電力の供給が停止されてもよい。S4状態およびS5状態では、PCH21、EC31、センサ33および電源制御回路35、AC/DCアダプタ51、電池ユニット52への電力の供給が継続されてもよい。G3状態では、EC31と電源制御回路35を除く、その他のデバイスへの電力の供給が停止する。
DC/DCコンバータ36は、電源制御回路35による制御のもとで、AC/DCアダプタ51または電池ユニット52から供給される電力の電圧を情報処理装置1の各デバイスで要求される電圧に変換する。ここで、DC/DCコンバータ36は、電源制御回路35から入力される電源制御情報で示される供給先のデバイスに電力を供給する。電源制御情報にデバイスごとの電圧の情報が含まれる場合には、供給される電力の電圧を電源制御情報で指示される電圧に変換し、対応するデバイスに電圧を変換した電力を供給する。
電圧検出器37は、AC/DCアダプタ51から供給される電力の電圧を検出し、検出した電圧が所定の範囲内の電圧であるか否かを判定する。電圧検出器37は、検出した電圧が所定の判定内の電圧であるか否かを示す電圧検出信号を電源制御回路35に出力する。電源制御回路35は、電圧検出器37から入力される電圧検出信号をレジスタに記録する。
電源ボタン53は、ユーザが電源のオン/オフを操作するために用いられる。電源ボタン53は、操作により情報処理装置1の動作モードをG3状態から起動させることができる。
電源ボタン53は、ユーザが電源のオン/オフを操作するために用いられる。電源ボタン53は、操作により情報処理装置1の動作モードをG3状態から起動させることができる。
電源制御回路35は、電源ボタン53の押下を示す押下信号をレジスタに記録する。EC31は、レジスタを参照し押下信号の有無を判定する。EC31は、情報処理装置1の動作が停止しているときに、押下信号を検出するとき、情報処理装置1のすべてのデバイスを供給先として示す電源制御情報を読み出し、DC/DCコンバータ36に出力する(起動)。EC31は、情報処理装置1(プロセッサ11を含む)の起動を開始した後は、電源制御回路35のレジスタに記録した押下信号を消去する。また、EC31は、情報処理装置1が通常動作モードで動作しているときに、押下信号を検出するとき、情報処理装置1のすべてのデバイスへの電力の供給停止を示す電源制御情報を読み出し、DC/DCコンバータ36に出力する(動作停止)。
次に、本実施形態に係る情報処理装置1の機能構成例について説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理装置1の機能構成例を示すブロック図である。図3は、本実施形態に係るモード制御の例を示すデータフロー図である。情報処理装置1は、モード制御設定部140、第1制御部150、第2制御部250、記憶部160、通信部165、操作入力部170および表示出力部175を含んで構成される。記憶部160は、システムメモリ12、ROM22、HDD23などの記憶媒体の他、PCH21、EC31の記憶媒体を含んで構成される。通信部165は、通信モジュール26に相当する。操作入力部170は、入力部32に相当する。表示出力部175は、ディスプレイ14に相当する。
プロセッサ11は、所定のプログラム(例えば、ユーティリティ)を実行して、モード制御設定部140の機能を実現する。
モード制御設定部140は、モード制御設定情報として、スマートスタンバイ機能に関する設定情報を設定する。モード制御制御情報には、例えば、スマートスタンバイ機能の使用の有無と情報処理装置1の使用予定時間が含まれる。スマートスタンバイ機能は、システムの動作状態がアイドル状態である期間のうち、予め設定されている使用予定時間に含まれる期間において動作状態をS0ix状態とし、使用予定時間外の期間において動作状態をS4状態またはG3状態に制御する機能である。つまり、スマートスタンバイ機能が有効な場合には、起動イベントが検出されない限り、使用予定時間において動作状態をS0ixに維持し、S4またはG3状態への遷移を回避することで、メンテナンス機能など、情報処理装置1を維持管理する機能が継続される。本実施形態では、使用予定時間外の期間において、動作状態がG3状態に制御される。
使用予定時間は、使用開始予定時刻と使用終了予定時刻で定義される。使用予定時間は、1日のうち使用が予定される時間帯である。モード制御設定部140は、例えば、予め記憶部160に記憶されたモード制御設定画面データを読み出し、読み出したモード制御設定画面データに基づくモード制御設定画面を表示出力部175に表示させる。
モード制御設定部140は、モード制御設定情報として、スマートスタンバイ機能に関する設定情報を設定する。モード制御制御情報には、例えば、スマートスタンバイ機能の使用の有無と情報処理装置1の使用予定時間が含まれる。スマートスタンバイ機能は、システムの動作状態がアイドル状態である期間のうち、予め設定されている使用予定時間に含まれる期間において動作状態をS0ix状態とし、使用予定時間外の期間において動作状態をS4状態またはG3状態に制御する機能である。つまり、スマートスタンバイ機能が有効な場合には、起動イベントが検出されない限り、使用予定時間において動作状態をS0ixに維持し、S4またはG3状態への遷移を回避することで、メンテナンス機能など、情報処理装置1を維持管理する機能が継続される。本実施形態では、使用予定時間外の期間において、動作状態がG3状態に制御される。
使用予定時間は、使用開始予定時刻と使用終了予定時刻で定義される。使用予定時間は、1日のうち使用が予定される時間帯である。モード制御設定部140は、例えば、予め記憶部160に記憶されたモード制御設定画面データを読み出し、読み出したモード制御設定画面データに基づくモード制御設定画面を表示出力部175に表示させる。
図4に例示されるモード制御設定画面I02では、操作入力部170を用いたユーザの操作に応じてモード制御設定情報を設定可能としている。スマートスタンバイ機能の使用の有無、使用開始予定時刻、使用終了予定時刻、および使用予定時間を設定する曜日が、それぞれスイッチi02、入力窓i04、入力窓i06およびチェックボックスi08に対する操作により設定できる。
モード制御設定部140は、操作入力部170から入力される操作信号で指示されるモード制御設定情報を記憶部160に記憶する(図3 S01)。
モード制御設定部140は、操作入力部170から入力される操作信号で指示されるモード制御設定情報を記憶部160に記憶する(図3 S01)。
なお、モード制御設定部140は、記憶部160に記憶された動作ログを参照して、1日ごとに情報処理装置1の動作状態がアイドル状態から初めてアクティブ状態に変化する時刻である使用開始時刻に基づいて、使用開始予定時刻を定めてもよい。モード制御設定部140は、例えば、その日までの所定期間(例えば、4週間〜1年)における使用開始時刻のうち最も早い時刻を使用開始予定時刻と定める。また、モード制御設定部140は、動作ログを参照して、1日ごとに動作モードがアクティブ状態から最後にアイドル状態に変化する時刻である使用終了時刻に基づいて、使用終了予定時刻を定めてもよい。モード制御設定部140は、例えば、その日までの所定期間における使用終了時刻のうち最も遅い時刻を使用終了予定時刻と定める。
動作ログは、記憶された動作モード情報を累積してなる。モード制御部152、252は、少なくとも動作モードが変化するごとに、その時刻と変化後の動作モードを示す動作モード情報を記憶部160に記憶する。
動作ログは、記憶された動作モード情報を累積してなる。モード制御部152、252は、少なくとも動作モードが変化するごとに、その時刻と変化後の動作モードを示す動作モード情報を記憶部160に記憶する。
図2に戻り、EC31は、所定のプログラムを実行して、モード制御部152、イベント検出部153および計時部155の機能を実現する。PCH21は、EC31とは別個のプログラムを実行して、モード制御部252、発振部254および計時部255の機能を実現する。
まず、モード制御設定情報にスマートスタンバイ機能の使用(スマートスタンバイON)を示す情報が含まれるとき、システムの動作状態としてG3状態からS0ix状態に遷移する場合を例にして、各部の処理を説明する。
モード制御部152は、動作状態がG3状態であるとき、使用予定時間外から使用開始予定時刻に達したことを示す使用開始予定情報を計時部155から待ち受ける。使用開始予定情報が入力されるとき、モード制御部152は、動作状態としてS4状態を指示する動作状態情報を電源制御回路35に出力する(図3 S11)。
まず、モード制御設定情報にスマートスタンバイ機能の使用(スマートスタンバイON)を示す情報が含まれるとき、システムの動作状態としてG3状態からS0ix状態に遷移する場合を例にして、各部の処理を説明する。
モード制御部152は、動作状態がG3状態であるとき、使用予定時間外から使用開始予定時刻に達したことを示す使用開始予定情報を計時部155から待ち受ける。使用開始予定情報が入力されるとき、モード制御部152は、動作状態としてS4状態を指示する動作状態情報を電源制御回路35に出力する(図3 S11)。
計時部155は、EC31のタイマを含んで構成され、タイマは現時刻を計時する。計時部155は、モード遷移設定情報を参照し、現時刻が使用予定時間外から使用開始予定時刻に達したか否かを判定する。使用開始予定時刻に達したと判定するとき、計時部155は、使用開始予定情報をモード制御部152に出力する。
電源制御回路35は、モード制御部152から入力される動作状態情報が示す動作状態として、S0ix状態に対応する電源制御情報をDC/DCコンバータ36に出力する(図3 S12)。
DC/DCコンバータ36は、電源制御回路35から入力される電源制御情報で指示されるデバイスに電力を供給する(図3 S13)。このとき、プロセッサ11、システムメモリ12、PCH21、ROM22、HDD23、オーディオシステム25および通信モジュール26への電力の供給が再開する。なお、EC31への電力の供給は維持される。
電源制御回路35は、モード制御部152から入力される動作状態情報が示す動作状態として、S0ix状態に対応する電源制御情報をDC/DCコンバータ36に出力する(図3 S12)。
DC/DCコンバータ36は、電源制御回路35から入力される電源制御情報で指示されるデバイスに電力を供給する(図3 S13)。このとき、プロセッサ11、システムメモリ12、PCH21、ROM22、HDD23、オーディオシステム25および通信モジュール26への電力の供給が再開する。なお、EC31への電力の供給は維持される。
PCH21は、電力の供給開始に伴い、少なくともモード制御部252、発振部254および計時部255の動作を開始する。
発振部254は、一定の周期で振幅が振動するクロック信号を生成し、生成したクロック信号を計時部255に出力する。
計時部255は、発振部254から入力されるクロック信号を所定の分周率で分周して得られる分周信号を用いて現時刻を計時するタイマを含んで構成される。計時部255は、モード遷移設定情報を参照し、現時刻が使用予定時間であるとき使用終了予定時刻に達したか否かを判定する。使用終了予定時刻に達したと判定するとき、計時部255は、使用終了予定情報をモード制御部252に出力する。
モード制御部252は、起動が完了するとき、システム状態はS4状態となる。このとき、モード制御部252は、プロセッサ11の起動を示す起動制御信号をプロセッサ11に出力する(図3 S14)。従って、G3状態からS0ix状態への遷移において、計時部155が計時した時刻が用いられていたが、モード制御部252は、計時部255から入力される使用終了予定情報の監視を再開し、S0ix状態からG3状態への遷移の要否判定を再開する。つまり、S0ix状態からG3状態への遷移の要否を判定する際、計時部255が計時した時刻が制御基準時として用いられることになる。
発振部254は、一定の周期で振幅が振動するクロック信号を生成し、生成したクロック信号を計時部255に出力する。
計時部255は、発振部254から入力されるクロック信号を所定の分周率で分周して得られる分周信号を用いて現時刻を計時するタイマを含んで構成される。計時部255は、モード遷移設定情報を参照し、現時刻が使用予定時間であるとき使用終了予定時刻に達したか否かを判定する。使用終了予定時刻に達したと判定するとき、計時部255は、使用終了予定情報をモード制御部252に出力する。
モード制御部252は、起動が完了するとき、システム状態はS4状態となる。このとき、モード制御部252は、プロセッサ11の起動を示す起動制御信号をプロセッサ11に出力する(図3 S14)。従って、G3状態からS0ix状態への遷移において、計時部155が計時した時刻が用いられていたが、モード制御部252は、計時部255から入力される使用終了予定情報の監視を再開し、S0ix状態からG3状態への遷移の要否判定を再開する。つまり、S0ix状態からG3状態への遷移の要否を判定する際、計時部255が計時した時刻が制御基準時として用いられることになる。
プロセッサ11は、PCH21の制御部216から起動制御信号が入力されるとき、起動する。プロセッサ11は、HDD23から予め退避させたシステムコンテキストを読み出し、読み出したシステムコンテキストをシステムメモリ12にロードする(図3 S15)。その後、プロセッサ11は、動作モードの変更の完了を示す変更完了情報をモード制御部252に出力する(図3 S16)。この段階では、システムの動作状態は、S0ix状態となる。プロセッサ11は、動作状態を過去にS0ix状態からG3状態に変更する直前に実行していた処理を再開する。
次に、アクティブ状態(S0状態)とアイドル状態(S0ix状態)の相互間における動作状態の遷移について説明する。
イベント検出部153は、上記のようにユーザの操作状態または動作環境に応じたアクティブイベントまたはアイドルイベントを検出する。イベント検出部153は、検出したイベントを示すイベント情報をモード制御部252に出力する(図3 S21)。
モード制御部252は、その時点における動作状態がS0ix状態であって、アクティブイベントを示すイベント情報がイベント検出部153から入力される場合には、動作状態をS0状態に変更すると判定し、S0状態を示す動作状態情報をプロセッサ11と電源制御回路35に出力する(図3 S22)。
モード制御部252は、その時点における動作状態がS0状態であって、アイドルイベントを示すイベント情報がイベント検出部153から入力される場合には、システムの動作状態をS0ix状態に変更すると判定し、S0ix状態を示す動作状態情報をプロセッサ11と電源制御回路35に出力する(図3 S22)。
イベント検出部153は、上記のようにユーザの操作状態または動作環境に応じたアクティブイベントまたはアイドルイベントを検出する。イベント検出部153は、検出したイベントを示すイベント情報をモード制御部252に出力する(図3 S21)。
モード制御部252は、その時点における動作状態がS0ix状態であって、アクティブイベントを示すイベント情報がイベント検出部153から入力される場合には、動作状態をS0状態に変更すると判定し、S0状態を示す動作状態情報をプロセッサ11と電源制御回路35に出力する(図3 S22)。
モード制御部252は、その時点における動作状態がS0状態であって、アイドルイベントを示すイベント情報がイベント検出部153から入力される場合には、システムの動作状態をS0ix状態に変更すると判定し、S0ix状態を示す動作状態情報をプロセッサ11と電源制御回路35に出力する(図3 S22)。
プロセッサ11は、システムの動作状態がS0状態であるときにモード制御部252からS0ix状態を示す動作モード情報が入力されるとき、消費電力の上限値とする上限消費電力をS0状態における上限消費電力より少ないS0ix状態における上限消費電力の所定値に設定する。プロセッサ11は、システムの動作状態がS0ix状態であるときに、モード制御部252からS0状態を示す動作モード情報が入力されるとき、上限消費電力をS0状態における所定値に設定する。
電源制御回路35は、モード制御部252から入力される動作モード情報で指示される動作モードに対応する電源制御情報をレジスタから読み出し、読み出した電源制御情報をDC/DCコンバータ36に出力する(図3 S23)。DC/DCコンバータ36は、モード制御部252から入力される電源制御情報で指示されるデバイスに電力を供給する。
動作状態をS0ix状態からS0状態に変更する場合には、プロセッサ11、システムメモリ12への電力の供給が継続され、ビデオサブシステム13とディスプレイ14への電力の供給が再開する(図示せず)。動作状態をS0状態からS0ix状態に変更する場合には、プロセッサ11、システムメモリ12への電力の供給が継続され、ビデオサブシステム13とディスプレイ14への電力の供給が停止する(図示せず)。
電源制御回路35は、モード制御部252から入力される動作モード情報で指示される動作モードに対応する電源制御情報をレジスタから読み出し、読み出した電源制御情報をDC/DCコンバータ36に出力する(図3 S23)。DC/DCコンバータ36は、モード制御部252から入力される電源制御情報で指示されるデバイスに電力を供給する。
動作状態をS0ix状態からS0状態に変更する場合には、プロセッサ11、システムメモリ12への電力の供給が継続され、ビデオサブシステム13とディスプレイ14への電力の供給が再開する(図示せず)。動作状態をS0状態からS0ix状態に変更する場合には、プロセッサ11、システムメモリ12への電力の供給が継続され、ビデオサブシステム13とディスプレイ14への電力の供給が停止する(図示せず)。
なお、モード制御設定情報に、スマートスタンバイ機能の使用(スマートスタンバイON)を示す情報が含まれるとき、システムの動作状態として、S0ix状態からG3状態に遷移する場合を例にして、各部の処理を説明する。
モード制御部252は、記憶部160に記憶されたモード遷移設定情報を参照し、計時部255から入力される時刻情報が示す現時刻が使用予定時間内に含まれるか否かを判定する。モード制御部252は、現時刻が使用予定時間内の時刻から使用終了予定時刻に達すると判定するとき、動作モードをG3状態に変更する。モード制御部252は、動作モードとしてG3状態を示す動作モード情報をプロセッサ11に出力する(図3 S31)。
プロセッサ11は、モード制御部152からG3状態を示す動作モード情報が入力されるとき、実行中の処理を停止し、システムメモリ12に記憶されるシステムコンテキストを、HDD23に退避する(図3 S32)。その後、プロセッサ11は、動作モードの変更の準備完了を示す準備完了情報をモード制御部252に出力する(図3 S33)。この段階では、システムの動作状態は、S4状態となる。
モード制御部252は、記憶部160に記憶されたモード遷移設定情報を参照し、計時部255から入力される時刻情報が示す現時刻が使用予定時間内に含まれるか否かを判定する。モード制御部252は、現時刻が使用予定時間内の時刻から使用終了予定時刻に達すると判定するとき、動作モードをG3状態に変更する。モード制御部252は、動作モードとしてG3状態を示す動作モード情報をプロセッサ11に出力する(図3 S31)。
プロセッサ11は、モード制御部152からG3状態を示す動作モード情報が入力されるとき、実行中の処理を停止し、システムメモリ12に記憶されるシステムコンテキストを、HDD23に退避する(図3 S32)。その後、プロセッサ11は、動作モードの変更の準備完了を示す準備完了情報をモード制御部252に出力する(図3 S33)。この段階では、システムの動作状態は、S4状態となる。
プロセッサ11から準備完了情報が入力されるとき、モード制御部252は、動作モードとしてG3状態を示す動作モード情報をモード制御部152と電源制御回路35に出力する(図3 S34)。モード制御部152は、計時部155から入力される使用開始予定情報の監視を再開し、G3状態からS0ix状態への遷移の要否判定を再開する。つまり、G3状態からS0ix状態への遷移の要否を判定する際、計時部155が計時した時刻が制御基準時として用いられる。
電源制御回路35は、モード制御部152から入力される動作モード情報で指示される動作モードに応じて電源制御情報をDC/DCコンバータ36に出力する(図3 S35)。DC/DCコンバータ36は、モード制御部152から入力される電源制御情報で指示されるデバイスに電力の供給を継続し、その他のデバイス、プロセッサ11、システムメモリ12、PCH21、ROM22、HDD23、オーディオシステム25および通信モジュール26への電力の供給を停止する(図3 S36)。この段階で、システムの動作状態は、G3状態となる。
なお、モード制御部252は、G3状態以外の状態から他の状態への状態間遷移の要否を判定する際、計時部255で計時される現時刻に代えて、EC31のタイマで計時される現時刻を用いてもよい。モード制御部252は、G3状態以外の状態から他の状態への状態間遷移は、上記のS0ix状態からG3状態への遷移、後述するS0状態とS0ix状態の相互間の遷移が含まれる。例えば、S0ix状態からS3状態をへてG3状態への遷移させる際、計時部255に代えて計時部155が、現時刻が使用予定時間であるとき使用終了予定時刻に達したか否かを判定し、使用終了予定時刻に達したと判定するとき、使用終了予定情報をモード制御部252に出力する。これは、EC31のタイマで計時される現時刻の精度が高い場合には、その現時刻が用い続けられても特に支障がないためである。また、その場合には、PCH21においてモード制御部252が省略され、EC31で機能するモード制御部152がEC31のタイマで計時される現時刻に基づいてG3状態以外の状態から他の状態への状態間遷移の要否を判定してもよい。ここで、モード制御部152は、モード制御部252に代え、S14、S22、S31、S33の処理を行えばよい。また、プロセッサ11は、S33における変更完了情報の出力先をモード制御部152とすればよい。
なお、モード制御部252は、G3状態以外の状態から他の状態への状態間遷移の要否を判定する際、計時部255で計時される現時刻に代えて、EC31のタイマで計時される現時刻を用いてもよい。モード制御部252は、G3状態以外の状態から他の状態への状態間遷移は、上記のS0ix状態からG3状態への遷移、後述するS0状態とS0ix状態の相互間の遷移が含まれる。例えば、S0ix状態からS3状態をへてG3状態への遷移させる際、計時部255に代えて計時部155が、現時刻が使用予定時間であるとき使用終了予定時刻に達したか否かを判定し、使用終了予定時刻に達したと判定するとき、使用終了予定情報をモード制御部252に出力する。これは、EC31のタイマで計時される現時刻の精度が高い場合には、その現時刻が用い続けられても特に支障がないためである。また、その場合には、PCH21においてモード制御部252が省略され、EC31で機能するモード制御部152がEC31のタイマで計時される現時刻に基づいてG3状態以外の状態から他の状態への状態間遷移の要否を判定してもよい。ここで、モード制御部152は、モード制御部252に代え、S14、S22、S31、S33の処理を行えばよい。また、プロセッサ11は、S33における変更完了情報の出力先をモード制御部152とすればよい。
なお、モード制御部152は、システムの動作状態がG3状態であるとき、所定の起動イベントを検出したか否かを判定してもよい。モード制御部152は、所定の起動イベントを検出するとき、動作情報をS0状態にS0ix状態を経ずに変更してもよい。モード制御部152は、動作状態としてS0状態を示す動作状態情報を電源制御回路35に出力する。電源制御回路35は、モード制御部152から入力される動作モード情報で指示される動作モードとしてS0状態に対応する電源制御情報をレジスタから読み出し、読み出した電源制御情報をDC/DCコンバータ36に出力する。DC/DCコンバータ36は、モード制御部152から入力される電源制御情報で指示されるデバイスに電力を供給する。このとき、DC/DCコンバータ36は、さらにビデオサブシステム13およびディスプレイ14への電力の供給も再開する。その後、プロセッサ11は、上記のS15(図3)の処理を行う。
次に、本実施形態に係る動作状態の制御例について説明する。
図5〜図7は、動作状態の制御例を示す図である。図5〜図7は、それぞれある週の金曜日の午後から、その次の週の月曜日の午前中までの動作状態を示す。縦軸、横軸は、それぞれ消費電力、日時を示す。動作状態として、いずれも金曜日の22時までの間はアクティブ状態(S0状態、動作中)であり、金曜日の22時から月曜日の8時30分までの間はアイドル状態(S0ix状態:ModS、S4状態:ハイバネーション、またはG3状態)である場合を例にする。
図5〜図7は、動作状態の制御例を示す図である。図5〜図7は、それぞれある週の金曜日の午後から、その次の週の月曜日の午前中までの動作状態を示す。縦軸、横軸は、それぞれ消費電力、日時を示す。動作状態として、いずれも金曜日の22時までの間はアクティブ状態(S0状態、動作中)であり、金曜日の22時から月曜日の8時30分までの間はアイドル状態(S0ix状態:ModS、S4状態:ハイバネーション、またはG3状態)である場合を例にする。
図5は、スマートスタンバイ機能が用いられない場合を例にする。動作状態は金曜日の22時まではアクティブ状態であり、金曜日の22時から月曜日の9時までの間はS0ix状態であり、月曜日の9時以降はアクティブ状態となる。S0ix状態では、アクティブ状態よりも消費電力は低くなるが、金曜日の22時における電池容量が100%であるとき、使用が再開される月曜日の9時における電池容量は67%となる。電池容量は、電池ユニット52の満充電時において蓄積された電力量を100%とする相対値である。
図6に示す例では、従来のスマートスタンバイ機能が用いられ、使用予定時間は、月曜日から金曜日の各曜日の8時30分から23時までに設定されている。但し、この例では、動作状態は、金曜日の23時において、S0ix状態からS4状態に遷移する。動作状態がS4状態に遷移する時点において、消費電力は、一時的に増加し、アクティブ状態における消費電力とほぼ同等となる。その直後に、消費電力は、急激に低下する。S4状態(ハイバネーション)では、S0ix状態よりも消費電力は低くなる。金曜日の22時における電池容量が100%であるとき、使用が再開される月曜日の9時における電池容量は92%となる。
図7に示す例では、本実施形態に係るスマートスタンバイ機能が用いられ、使用予定時間は、月曜日から金曜日の各曜日の8時30分から23時までと設定されている。動作状態は、金曜日の23時において、S0ix状態からG3状態に遷移する。動作状態がG3状態に遷移する時点において、消費電力は、一時的に増加し、アクティブ状態における消費電力とほぼ同等となる。その直後、消費電力は、急激に低下する。G3状態(アイドル状態)では、S0ix状態よりも消費電力は低くなる。動作状態は、月曜日の8時30分において、G3状態からS0ix状態に遷移する。動作状態がS0ix状態に遷移する時点において、消費電力は、一時的に増加し、標準動作モードにおける消費電力とほぼ同等となる。その直後、消費電力は、急激に低下する。
但し、図6に示すS4状態においては、現時刻を計時する計時部として、PCH21が備える計時部255が用いられている。網掛けは、S0ix状態における消費電力と従来のS4状態における消費電力の差分を示す。金曜日の22時における電池容量が100%であるとき、使用が再開される月曜日の9時における電池容量は92%となる。
これに対し、図7に示すG3状態では、現時刻を計時するタイマとして、EC31が備える計時部155が用いられている。右上がりの斜線は、従来のS4状態における消費電力と本実施形態に係るG3状態における消費電力の差分を示す。本実施形態に係るG3状態における消費電力は、典型的には約20mWと、従来のS4状態における消費電力(典型的には、約60mW)のほぼ1/3となる。金曜日の22時における電池容量が100%であるとき、使用が再開される月曜日の9時における電池容量は97%となる。このように、本実施形態では使用予定時間外においてシステムの動作状態がアイドル状態である場合には、G3状態とすることで、さらに消費電力の低減を図ることができる。G3状態からアクティブ状態への復帰時間は、S4状態からアクティブ状態への復帰時間よりも長いが、本実施形態では、使用予定時間の開始時にG3状態からS0ix状態に遷移させる。そのため、現実の情報処理装置1の使用開始時において、ユーザには比較的復帰時間の短いS0ix状態からS0状態への遷移を提示することで、長い復帰時間をユーザに体験させることを極力回避することができる。
これに対し、図7に示すG3状態では、現時刻を計時するタイマとして、EC31が備える計時部155が用いられている。右上がりの斜線は、従来のS4状態における消費電力と本実施形態に係るG3状態における消費電力の差分を示す。本実施形態に係るG3状態における消費電力は、典型的には約20mWと、従来のS4状態における消費電力(典型的には、約60mW)のほぼ1/3となる。金曜日の22時における電池容量が100%であるとき、使用が再開される月曜日の9時における電池容量は97%となる。このように、本実施形態では使用予定時間外においてシステムの動作状態がアイドル状態である場合には、G3状態とすることで、さらに消費電力の低減を図ることができる。G3状態からアクティブ状態への復帰時間は、S4状態からアクティブ状態への復帰時間よりも長いが、本実施形態では、使用予定時間の開始時にG3状態からS0ix状態に遷移させる。そのため、現実の情報処理装置1の使用開始時において、ユーザには比較的復帰時間の短いS0ix状態からS0状態への遷移を提示することで、長い復帰時間をユーザに体験させることを極力回避することができる。
なお、上記の例では、システムの状態をS0ix状態からG3状態に遷移させる遷移時刻、G3状態からS0ix状態に遷移させる第2遷移時刻として、一日または週ごとの使用終了予定時刻、使用開始予定時刻、を設定可能とする場合を例にしたが、これには限られない。設定可能な遷移時刻、第2遷移時刻の周期は、異なる周期、例えば、10日、1か月などより長い周期、午前または午後の別、6時間、などより短い周期であってもよい。また、設定可能な遷移時刻、第2遷移時刻は、周期的でなくてもよく、一時的(1回限り)であってもよい。また、遷移時刻、第2遷移時刻は個々に設定可能とされ、いずれか一方が設定されなくてもよい。
また、計時部155、計時部255がそれぞれ計時する時刻は、必ずしも所定の標準時でなくてもよいし、ユーザの操作により基準とする標準時を変更可能であってもよいし、任意に計時の起点とする時刻を変更可能であってもよい。
また、計時部155、計時部255がそれぞれ計時する時刻は、必ずしも所定の標準時でなくてもよいし、ユーザの操作により基準とする標準時を変更可能であってもよいし、任意に計時の起点とする時刻を変更可能であってもよい。
なお、情報処理装置1は、バッテリ54を装着するバッテリホルダを備えてもよい。DC/DCコンバータ36からEC31が給電されない場合、計時部155は、バッテリ54から供給される電力を消費して現時刻を計時してもよい。DC/DCコンバータ36からEC31が給電されない場合には、例えば、動作状態がG3状態である場合、AC/DCアダプタ51と十分な電力が蓄積された電池ユニット52が情報処理装置1に接続されていない場合、などがある。バッテリ54は、例えば、リチウム電池である。
以上に説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1は、アクティブ状態とアイドル状態との間を遷移可能であって、アイドル状態はアクティブ状態よりも消費電力が少ない状態であって、第1低消費電力モード(例えば、S0ix状態)と、第1低消費電力モードよりアクティブ状態までの復帰時間が長い第2低消費電力モード(例えば、S4状態)と、第2低消費電力モードよりも消費電力が少ない第3低消費電力モード(例えば、G3状態)の少なくともいずれかの電力モードであるコンピュータシステムを備える。コンピュータシステムは、当該コンピュータシステムの状態がアクティブ状態かアイドル状態であるかに関わらず、アクティブ状態である第1コントローラ(例えば、EC31)を備える。また、コンピュータシステムは、当該コンピュータシステムの状態がアクティブ状態、第1低消費電力モード、または第2低消費電力モードであるとき、アクティブ状態で、コンピュータシステムの状態が第3低消費電力モードであるとき、アイドル状態である第2コントローラと、を備える。そして、第1コントローラは、時刻を計時可能であり、コンピュータシステムの状態が第3低消費電力モードであって、計時された時刻が所定の遷移時刻(例えば、使用開始予定時刻)に達したとき、コンピュータシステムの状態を前記第1低消費電力モードに変更する。
この構成によれば、EC31が備える計時部155を用いて、第3低消費電力モードを第1低消費電力モードに変更するタイミングを監視できるため、PCH21が備える計時部を用いる場合よりも、第3低消費電力モードにおける消費電力を節減することができる。
この構成によれば、EC31が備える計時部155を用いて、第3低消費電力モードを第1低消費電力モードに変更するタイミングを監視できるため、PCH21が備える計時部を用いる場合よりも、第3低消費電力モードにおける消費電力を節減することができる。
また、第2コントローラは、第1コントローラが計時した時刻である第1時刻とは独立に第2時刻を計時可能であり、コンピュータシステムの状態の制御に用いる時刻である制御基準時として、第2時刻を用い、コンピュータシステムの状態が第1低消費電力モードから第2低消費電力モードに遷移させる。そして、第2コントローラは、制御基準時を第2時刻から第1時刻に変更した後で、コンピュータシステムの状態を第3低消費電力モードに遷移させてもよい。
この構成によれば、コンピュータシステムの状態を第2コントローラの状態がアクティブ状態であるうちに、消費電力が多い第2コントローラにおける計時を停止して、第1コントローラにおけるコンピュータシステムの状態の制御が受け継がれる。そのため、ユーザ体験を害さずに消費電力の節減が図られる。
この構成によれば、コンピュータシステムの状態を第2コントローラの状態がアクティブ状態であるうちに、消費電力が多い第2コントローラにおける計時を停止して、第1コントローラにおけるコンピュータシステムの状態の制御が受け継がれる。そのため、ユーザ体験を害さずに消費電力の節減が図られる。
また、第2低消費電力モードおよび前記第3低消費電力モードは、それぞれコンピュータシステムが有するプロセッサ(例えば、プロセッサ11)の動作が停止した動作モードであってもよい。
この構成によれば、第3低消費電力モードへの遷移前においてはプロセッサの他に第2コントローラの動作が停止し、第1低消費電力モードの開始後においては第2コントローラが動作する。そのため、動作状態が第1低消費電力モードとなる期間(例えば、使用予定時間)においては、操作などによる起動イベントに応じてシステム状態が迅速にアクティブ状態に遷移する。
この構成によれば、第3低消費電力モードへの遷移前においてはプロセッサの他に第2コントローラの動作が停止し、第1低消費電力モードの開始後においては第2コントローラが動作する。そのため、動作状態が第1低消費電力モードとなる期間(例えば、使用予定時間)においては、操作などによる起動イベントに応じてシステム状態が迅速にアクティブ状態に遷移する。
また、第2コントローラは他のデバイス(例えば、入出力コネクタ24、オーディオシステム25、通信モジュール26)を用いたデータの入出力を制御し、第1低消費電力モードは、第2コントローラが他のデバイスデータを入出力可能とする動作モードであってもよい。
この構成によれば、第1低消費電力モードにおけるデータの入出力に伴う最小限の処理、例えば、発話音声による起動制御、電子メールの受信、各種のダウンロードファイルの受信など、が可能となる。
この構成によれば、第1低消費電力モードにおけるデータの入出力に伴う最小限の処理、例えば、発話音声による起動制御、電子メールの受信、各種のダウンロードファイルの受信など、が可能となる。
また、第1コントローラは、時刻が遷移時刻とは別の所定の第2遷移時刻(例えば、使用開始予定時刻)に達するとき第2コントローラを起動させ、第2コントローラは、起動完了後、プロセッサを起動させてもよい。
この構成によれば、動作モードを第1低消費電力モードから第2低消費電力モードに変更する際、第2コントローラの起動完了後に、プロセッサ11が起動する。プロセッサ11は、第2コントローラの動作、例えば、データの入出力と正確な時刻で同期して起動することができる。
この構成によれば、動作モードを第1低消費電力モードから第2低消費電力モードに変更する際、第2コントローラの起動完了後に、プロセッサ11が起動する。プロセッサ11は、第2コントローラの動作、例えば、データの入出力と正確な時刻で同期して起動することができる。
また、第2コントローラは、第1コントローラよりも高速のデータの入出力を制御可能としてもよい。そのため、第3低消費電力モードでは、第2コントローラの動作の停止により高速のデータの入出力を実現するための消費電力が節減できるとともに、第2コントローラの動作時に高い時間的な精度をもってプロセッサ11を起動させることができる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。上述の実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
1…情報処理装置、11…プロセッサ、12…システムメモリ、13…ビデオサブシステム、14…ディスプレイ、21…PCH、22…ROM、23…HDD、24…入出力コネクタ、25…オーディオシステム、26…通信モジュール、31…EC、32…入力部、33…センサ、34…電源回路、35…電源制御回路、36…DC/DCコンバータ、37…電圧検出器、38…充放電ユニット、51…AC/DCアダプタ、52…電池ユニット、53…電源ボタン、140…モード制御設定部、150…第1制御部、152…モード制御部、153…イベント検出部、155…計時部、160…記憶部、165…通信部、170…操作入力部、175…表示出力部、250…第2制御部、252…モード制御部、254…発振部、255…計時部
Claims (7)
- アクティブ状態とアイドル状態との間を遷移可能であって、前記アイドル状態は前記アクティブ状態よりも消費電力が少ない状態であって、第1低消費電力モードと、前記第1低消費電力モードより前記アクティブ状態までの復帰時間が長い第2低消費電力モードと、前記第2低消費電力モードよりも消費電力が少ない第3低消費電力モードと、の少なくともいずれかの電力モードである、コンピュータシステムを備え、
前記コンピュータシステムは、
当該コンピュータシステムの状態が前記アクティブ状態か前記アイドル状態であるかに関わらず、アクティブ状態である第1コントローラと、
前記コンピュータシステムの状態が前記アクティブ状態、前記第1低消費電力モード、または前記第2低消費電力モードであるとき、アクティブ状態で、前記コンピュータシステムの状態が第3低消費電力モードであるとき、アイドル状態である第2コントローラと、を備え、
前記第1コントローラは、
時刻を計時可能であり、
前記コンピュータシステムの状態が前記第3低消費電力モードであって、前記時刻が所定の遷移時刻に達したとき、前記コンピュータシステムの状態を前記第1低消費電力モードに変更する
情報処理装置。 - 前記第2コントローラは、
前記時刻である第1時刻とは独立に第2時刻を計時可能であり、
前記コンピュータシステムの状態の制御に用いる時刻である制御基準時として、前記第2時刻を用い、
前記コンピュータシステムの状態が前記第1低消費電力モードから前記第2低消費電力モードに遷移した場合、前記制御基準時を前記第2時刻から前記第1時刻に変更した後で、前記コンピュータシステムの状態を前記第3低消費電力モードに遷移させる
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記第2低消費電力モードおよび前記第3低消費電力モードは、それぞれ前記コンピュータシステムが有するプロセッサの動作が停止した動作モードである
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記第2コントローラは他のデバイスを用いたデータの入出力を制御し、
前記第1低消費電力モードは、前記第2コントローラが前記データを入出力可能とする動作モードである
請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記第1コントローラは、前記時刻が前記遷移時刻とは別の所定の第2遷移時刻に達するとき、前記第2コントローラを起動させ、
前記第2コントローラは、起動完了後、前記プロセッサを起動させる
請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記第2コントローラは、前記第1コントローラよりも高速のデータの入出力を制御可能とする
請求項4または請求項5に記載の情報処理装置。 - アクティブ状態とアイドル状態との間を遷移可能であって、前記アイドル状態は前記アクティブ状態よりも消費電力が少ない状態であって、第1低消費電力モードと、前記第1低消費電力モードより前記アクティブ状態までの復帰時間が長い第2低消費電力モードと、前記第2低消費電力モードよりも消費電力が少ない第3低消費電力モードの少なくともいずれかの電力モードであるコンピュータシステムを備え、
前記コンピュータシステムは、
当該コンピュータシステムの状態が前記アクティブ状態か前記アイドル状態であるかに関わらず、アクティブ状態である第1コントローラと、
前記コンピュータシステムの状態が前記アクティブ状態、前記第1低消費電力モード、または前記第2低消費電力モードであるとき、アクティブ状態で、前記コンピュータシステムの状態が前記第3低消費電力モードであるとき、アイドル状態である第2コントローラと、を備える情報処理装置の制御方法であって、
前記コンピュータシステムの状態が前記第3低消費電力モードであるとき、前記第1コントローラは、前記コンピュータシステムの状態が前記第3低消費電力モードであって、自部が計時する時刻が所定の遷移時刻に達したとき、前記コンピュータシステムの状態を前記第1低消費電力モードに変更する
制御方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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