JP2021003436A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数個の乱数を取得して複数種類の判定を実行する遊技機においてこれら複数個の乱数の値を推定困難にする。【解決手段】乱数カウンタ421,422は、クロック発振器410が1μsec毎に出力するクロック信号に従い、ハードウェア初期値から65536通りの乱数値をカウントする処理を繰り返す。乱数カウンタ421には、ラッチ回路431〜434が接続され、CPUからのラッチ信号を入力したタイミングにおいて乱数カウンタ421が出力している乱数値をラッチする。CPUは、特図スイッチSW1,SW2からの検知信号が入力されたことを契機に、ラッチ回路431〜434に対して所定の待機時間を待ってから順次ラッチ信号を出力する。各ラッチ回路に対してラッチ信号を出力するまでの待機時間は、互いに素となる素数の関係に設定された割り込み処理として設定されている。【選択図】 図5

Description

本発明は、パチンコ機、スロットマシンなどの遊技機に関する。
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、各種乱数を用いて遊技にかかる各種抽選や判定などが行われている(例えば、特許文献1)。
特許文献1記載のパチンコ機は、メインROMに所定の乱数発生プログラムを記憶させておき、始動口入賞スイッチが遊技球を検出した際に、メインCPUが、0〜299までの乱数から1つの大当り判定用乱数を取得して当たり/はずれの判定を行い、さらに、当り/はずれの判定で用いた乱数とは別個に、0〜9の乱数から1つの確変決定乱数を取得し、確変大当たりか通常大当りかの判定を行っている。
特開2006−305168号公報(0045〜0047)
特許文献1のパチンコ機では、大当たり判定用乱数を取得してから確変決定乱数を取得するタイミングが一定のタイミングになるという問題がある。
本発明は、複数個の乱数を取得して複数種類の判定を実行する遊技機において、これら複数個の乱数の値を推定困難にすることを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の遊技機は、変動ゲームの当たり抽選及び当該当たり抽選とは異なる事項に関する抽選からなる複数種類の判定を、それぞれ乱数と判定値との比較によって実行する遊技機であって、クロック発振器のクロック信号をもとにCPUの制御周期に比して短い周期で周期的に数値データを更新することにより乱数を生成する乱数生成手段から前記複数種類の判定に用いる乱数を取得する乱数取得手段を備え、さらに、以下の構成をも備えることを特徴とする。
(1A)前記乱数取得手段は、所定の乱数取得契機が入力されたとき、前記複数種類の判定を実行するための乱数として、前記乱数生成手段が周期的に更新する数値データに基づいて複数個の乱数を取得する手段として構成されていること。
(1B)前記乱数取得手段は、前記複数個の乱数の取得時期が互いに異なる時期となる様に、前記乱数取得契機が入力されてから各判定用の乱数を取得するまでのタイミングをずらす様に構成されていること。
(1C)前記変動ゲームの実行契機を与える所定の検出状態が成立することにより、前記乱数取得手段に対して前記乱数取得契機が入力される様に構成されていること。
本発明の遊技機によれば、変動ゲームの実行契機を与える所定の検出状態、例えば、パチンコ機における始動口入賞やゲート通過、スロットマシンにおけるレバー操作、など)が成立すると、乱数取得手段に対して乱数取得契機が入力され、複数個の乱数が取得される。これら複数個の乱数は、変動ゲームの当たり抽選、当たり抽選とは異なる事項に関する抽選に用いられるものである。以下、当たり抽選に用いる乱数を「乱数A」、当たり抽選以外の事項に関する抽選に用いる乱数を「乱数B」、「乱数C」等という。ここで、本発明の遊技機では、乱数生成手段が、クロック発振器のクロック信号をもとにCPUの制御周期に比して短い周期で周期的に数値データを更新することにより乱数を生成しており、これら乱数A,B,C等は、この乱数生成手段が周期的に更新する数値データに基づいて乱数取得手段が取得するものとなっている。従って、乱数A,B,C等としてはいわゆるハードウェア乱数が取得されることとなる。そして、本発明の遊技機では、乱数取得手段は、複数個の乱数の取得時期が互いに異なる時期となる様に、乱数取得契機が入力されてから各判定用の乱数を取得するまでのタイミングをずらす様に構成されているから、乱数Aを取得してから乱数Bを取得するまで、乱数Bを取得してから乱数Cを取得するまでのタイミングは一定にならない。この結果、複数個のハードウェア乱数同士が関連性を有しないものとして取得可能となる。なお、本発明の遊技機は、上述のハードウェア乱数を用いた判定以外に、さらに他の事項に関する抽選のための判定を実行しても良く、その場合に用いる乱数としてソフトウェア乱数を用いることを排除するものではない。
ここで、本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えたものとすることができる。
(2)前記乱数取得手段は、前記乱数取得契機が入力されてから各乱数を取得するまでの乱数取得のための割り込み処理の回数が各乱数毎に、互いに素となる素数の関係となる設定に従って複数個の乱数を取得する手段として構成されていること。
かかる構成をも備えた遊技機によれば、乱数Aを取得してから乱数Bを取得するまでの時間A、乱数Bを取得してから乱数Cを取得するまでの時間B、乱数Bを取得してから乱数Cを取得するまでの時間C、…は、倍数等の関連性もなくなる。この結果、乱数取得方法の推定を困難にすることができる。
これら本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えたものとすることができる。
(3)前記乱数取得手段は、前記乱数取得のための割り込み処理以外の制御処理に対する割り込み処理を受け付け可能に構成され、各割り込み処理を前記CPUの制御周期に従って実行する手段として構成されていること。
かかる構成をも備えた遊技機によれば、乱数取得手段が、乱数取得のための割り込み処理以外の制御処理に対する割り込み処理を受け付け、各割り込み処理をCPUの制御周期に従って実行するから、例えば、パチンコ機であれば、遊技球の各種スイッチ通過などによっても乱数取得タイミングがずれ、より一層、乱数取得方法の推定を困難にする。
これら本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えたものとすることができる。
(4)前記複数個の乱数をそれぞれ個別にラッチする複数個のラッチ手段を備え、前記乱数取得手段は、前記複数個のラッチ手段のそれぞれのラッチタイミングを個別に制御する手段として構成されていること。
かかる構成をも備えた遊技機によれば、複数個の乱数は複数個のラッチ手段のそれぞれに分かれてラッチされる。このとき、乱数取得手段は、これら複数個のラッチ手段のそれぞれのラッチタイミングを個別に制御する。例えば、乱数取得契機が入力されたらまず乱数A用のラッチ手段Aにおけるラッチタイミングの制御を実行し、乱数Aのラッチが完了した後に、乱数B用のラッチ手段Bにおけるラッチタイミングの制御を実行し、乱数C用のラッチ手段Cにおけるラッチタイミングの制御を実行し、…、といった具合にして複数個の乱数を取得する。このとき、乱数生成手段は、CPUの制御周期に比して短い周期で周期的に数値データを更新しているから、乱数Aをラッチしてから乱数Bをラッチするまでの間に乱数生成手段が生成する数値データは周期的な更新がなされ、乱数Bをラッチしてから乱数Cをラッチするまでの間に乱数生成手段が生成する数値データは周期的な更新がなされ、乱数A,B,Cとして別個の数値データを取得することができる。
本発明によれば、複数個の乱数を取得して複数種類の判定を実行する遊技機において、これら複数個の乱数の値を推定困難にすることができる。
実施例1のパチンコ機を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は分解斜視図である。 実施例1のパチンコ機の遊技盤を示し、(A)は正面図、(B)は球排出通路部分を示す要部背面図である。 実施例1のパチンコ機の制御装置の構成を示すブロック図である。 実施例1のパチンコ機の主制御基板における記憶部の構成を示し、(A)は特図保留記憶部の構成を示す模式図、(B)は変動パターン記憶部の構成を示す模式図、(C)は普通図柄保留記憶部及び開閉パターン記憶部の構成を示す模式図である。 実施例1のパチンコ機の乱数生成手段の構成を示すブロック図である。 実施例1のパチンコ機の演出制御基板における記憶部の構成を示し、(A)は演出データ記憶手段の構成を示す模式図、(B)は変動ゲーム中演出データの構成を示す模式図、(C)は特定演出データの構成を示す模式図である。 実施例1のパチンコ機における賞球払出処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における特図入力処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャート、(C)は特図乱数取得ルーチンのフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における特図開始処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における普通図柄入力・判定処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は普通図柄入力処理のフローチャート、(C)は普図乱数取得ルーチンのフローチャート、(D)は普通図柄判定処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における大当たり用特別遊技実行処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機の主制御基板側で実行する実働履歴累計値計測処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は発射球数累計値計測処理としてのフローチャート、(C)は特図変動累計値計測処理としてのフローチャート、(D)は賞球払出数累計値計測処理としてのフローチャートである。 実施例1のパチンコ機の演出制御基板側で実行する変動演出処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は変動演出処理のフローチャート、(C)は変動用特定演出のための特定条件判定処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における変動用特定演出のイメージを例示する模式図である。 実施例1のパチンコ機における大当たり用特定演出処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演出制御基板が実行する大当たり用特定演出のための特定条件判定処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における大当たり用特定演出のイメージを例示する模式図である。 実施例2のパチンコ機の乱数生成手段の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態として、具体的な実施例を図面に基づき詳細に説明する。
[1 遊技機全体の概要]
実施例1のパチンコ機Pは、図1に示す様に、外枠A、中枠B、遊技盤1、前枠D、上の球受け皿E、下の球受け皿F及び打球発射装置Gを備えている。外枠Aはパチンコ機Pの外郭を構成する縦長方形の枠である。中枠Bは、各種の遊技用構成部材をセットするための縦長方形の枠であって、外枠Aの前面側に開閉可能かつ着脱可能に組み付けられる。遊技盤1は、中枠Bの開口部に取り付けられる。前枠Dは遊技盤1の透視保護窓であって、施錠装置Hの操作によって開閉可能な様に中枠Bの前面側に組み付けられる。上の球受け皿Eは、貸し球や賞球の受け皿で、本実施例においては前枠Dの下部と一体に構成されている。従って、前枠Dを中枠Bに対して開閉するときに上の球受け皿Eも共に開閉される。下の球受け皿Fは、上の球受け皿Eが一杯になったときに排出される遊技球や打ち損じの遊技球等を受ける受け皿であって、中枠Bの下部に固定されている。打球発射装置Gは、上の球受け皿Eから発射レールに送り込まれた遊技球をハンドル操作に対応する強さで打ち出すための装置であって、中枠Bの右下部に装備される。
中枠Bは、上縁をなす上枠部材B1と、下縁をなし打球発射装置G等が設置された下枠部材B2と、左側縁をなす左枠部材B3と、右側縁をなす右枠部材B4とから構成されて、これら上下左右の枠部材B1〜B4を組み付けた際に、全体が外枠Aの開口に整合する矩形枠状に形成される。そして、上下左右の枠部材B1〜B4を組み付けた際に開口する開口部分が、遊技盤1を設置する遊技盤保持部B5として機能する。ここで、中枠Bは、外枠Aの左上端部及び左下端部に設けられた支軸を介して枢支され、左側端部を中心として中枠Bを回転させることで外枠Aに対して中枠Bを開閉し得るようになっている。
遊技盤1は、ベニヤ板、透明合成樹脂板などによって形成され、障害釘などが前面側に取り付けられた板部材1aと、この板部材1aの裏面側から取り付けられる裏ユニット3とから構成されている。裏ユニット3には、液晶表示装置LCDをはじめ、電飾装置、可動体役物などが組み付けられる。裏ユニット3は、板部材1aの裏面と液晶表示装置LCDの前面との間で可動体役物が出没等の動作を行うためのスペースを確保できる様に、板部材1aの裏面に取り付けられる。また、可動体等が取り付けられるセンター役物5が、板部材1aの中央開口1bを取り囲み、液晶表示装置LCDの視認領域を形成する。
遊技盤1について説明すると、図2(A)に示す様に、センター役物5は、障害釘11や風車12が植設された遊技領域10の中央に位置する様に取り付けられ、センター役物5の中央直下に始動入賞装置7が備えられる。また、この始動入賞装置7の右斜め下方に大入賞口15が設置され、センター役物5の右上から右下にかけての部分には、右打ち通路20が備えられた構成となっている。遊技盤1には、この他、誘導レール17、普通入賞口18a〜18d、アウト口19等も設置されている。
センター役物5は、大型装飾体31、ステージ32、ワープ通路33を備えるリング状を呈している。右打ち通路20は、遊技球を整列させながら流下させる通路幅に構成され、その下方に広がる右側遊技領域40へと遊技球を放出する。右側遊技領域40には、ゲート37が備えられると共に、第2始動入賞装置27及び普通入賞口18dが設置されている。この第2始動入賞装置27は、ゲート37を遊技球が通過したことを契機に実行される普通図柄抽選結果に基づいて開閉動作される電動式チューリップを備えている。本実施例においては、大入賞口15も右側遊技領域40に位置させ、右打ち通路20を経由させて入賞させる大当たり遊技の方式を採用している。また、大当たり遊技終了後に確変や変短が付与された場合には、ゲート37の通過による普通図柄抽選の当選確率を「ほぼ0%の状態」から「ほぼ100%の状態」へと変更し、大当たり後も所定期間に渡って右打ち遊技を楽しませる構成も採用している。
なお、センター役物5と部分的に重なる様に、ソレノイド駆動によって液晶表示装置LCDの前面で落下動作を実行するロゴ可動体100と、モータ駆動によって液晶表示装置LCDの前面で回動動作を実行する振り子可動体200も備えられている。
[2 入賞口、アウト口と球排出通路]
本実施例においては、図2(B)に示す様に、特図1スイッチSW1、特図2スイッチSW2、入賞検知スイッチSW7、及び入賞検知スイッチSW11〜SW14が、それぞれ、始動入賞装置7、第2始動入賞装置27、大入賞口15、及び普通入賞口18a〜18dへの遊技球の入賞を検知し得る位置に設置されている。これらのスイッチSW1等によって遊技球の入賞が検知されると、各スイッチ毎に設定されている個数の賞球が払い出される。賞球の払い出し個数は、特図1スイッチSW1について4個、特図2スイッチSW2について1個、入賞検知スイッチSW11〜SW14については各3個が、そして入賞検知スイッチSW7については14個が設定されている。
始動入賞装置7、大入賞口15、普通入賞口18、及び第2始動入賞装置27のいずれかに入賞した遊技球は、裏ユニット3の裏面側に設けられた球排出通路50へと排出され、アウト口19から排出される遊技球とも集合されて遊技島内の所定位置へと誘導される。本実施例では、球排出通路50において集合されて排出される遊技球をカウントするための排出球検知スイッチSW21を備えている。
[3 制御装置]
[3.1 制御装置の構成]
次に、本実施例のパチンコ機Pのゲーム性等について説明する。まず、制御系統について図3に基づいて説明する。CPU,ROM,RAM,クロック等を備えた主制御基板310に対して、始動入賞装置7に備えられている特図1スイッチSW1、第2始動入賞装置27に備えられている特図2スイッチSW2、ゲート37に備えられている普図スイッチSW37、大入賞口15に備えられた入賞検知スイッチSW7、普通入賞装置18に備えられた入賞検知スイッチSW11〜SW14からの検知信号、及び球排出通路50に備えられた排出球検知スイッチSW21の検知信号が入力される様になっている。
また、主制御基板310からは、演出制御基板320、払出制御基板330、発射制御基板340、特図表示器TKZ、大入賞口15の開閉用ソレノイドSOL7、第2始動入賞装置27の普通電動役物開閉用ソレノイドSOL27へとコマンドが出力される様になっている。インタフェース基板350は、払出制御基板330との間でコマンドのやり取りを行う構成となっている。なお、電源基板360は、電源中継基板380を介して主制御基板310への電源供給を行う構成となっている。そして、演出制御基板320は、表示制御基板370へとコマンドを出力する構成となっている。また、貸し玉ボタンQ、カード取り出しボタンRからの押下信号は、球貸し操作基板390へと入力され、この球貸し操作基板390からインタフェース基板350を経由して払出制御基板330へと入力される構成となっている。インタフェース基板350はまた、カードユニット500との間でもコマンドをやり取りする構成となっている。また、演出操作ボタンSからの押下信号は、演出制御基板320へと入力される構成となっている。
演出制御基板320は、主制御基板310からの指令信号に基づいて、発光装置LED、スピーカーSP,SP、モータMT、ソレノイドSOLに対して制御信号を出力して発光演出、音声演出、可動体演出を実行すると共に、表示制御基板370へと表示演出のための指令信号を出力している。表示制御基板370は、演出制御基板320からの演出表示のための指令信号に基づいて、液晶表示装置LCDに対して制御信号を出力し、表示演出を実行する。
[3.2 主制御基板の記憶部の構成]
主制御基板310は、図4(A)に示す様に、特図1スイッチSW1からの検知信号の入力を契機として取得した特図1判定用乱数を最大4個、特図2スイッチSW2の検知信号入力を契機として取得した特図2判定用乱数を最大4個、それぞれ保留記憶しておくために、RAM内に、特図1保留記憶部311及び特図2保留記憶部312を備えている。これら特図1保留記憶部311,特図2保留記憶部312には、それぞれ乱数取得順に従って始動保留情報が記憶される。なお、本実施例では、始動保留情報の読み出しに当たっては、特図1保留記憶部311及び特図2保留記憶部312の全体の中で乱数記憶順の早いものから順番に読み出す構成としている。
特図1判定用乱数及び特図2判定用乱数は、それぞれ、「当たり判定用乱数(乱数1)」、「特図振分判定用乱数(乱数2)」、「演出実行判定用乱数(乱数3)」、及び「変動パターン振分用乱数(乱数4)」から構成される。本実施例においては、各乱数は特図スイッチ検知信号の入力を契機としてハードウェアロジックによって生成されるハードウェア乱数として取得される。
主制御基板310は、所定のタイミングで実行する判定処理において、乱数1が予め設定された「大当たり判定値」と一致するときに「大当たり」と判定し、一致しない場合は「はずれ」と判定する。特図振分判定用乱数(乱数2)は、予め設定された「特図振分用判定値」との一致状況により、特別遊技のラウンド数などの大当たり種別を振り分けるための乱数である。演出実行判定用乱数(乱数3)は、予め設定された「リーチ判定値」との一致状況により、リーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。なお、リーチ演出は、「当たり」の場合だけでなく、「はずれ」においても所定の割合で実行し得る構成となっている。変動パターン振分用乱数(乱数4)は、予め設定された「変動パターン判定値」との一致状況により、変動パターンを振り分けるための乱数である。
乱数1で「大当たり」となった場合、乱数2による大当たり種別振り分けにより、例えば、「2R通常」「2R確変」「7R通常」「7R確変」「15R通常」「15R確変」など、遊技者に対する有利さの異なる複数種類の当たり種別のいずれかに振り分けられる。「2R」「7R」「15R」とは、特別遊技のラウンド数を意味する。「通常」「確変」は大当たりラウンド終了後の遊技状態を意味し、「確変」の場合には「大当たり判定値」の個数が増加し、大当たり確率が高くなる。なお、本実施例では、「2R」の場合は、短時間だけ大入賞口を開閉する動作となっていて実質的な出玉は期待できない遊技態様としている。
この他、乱数2による振り分けでは、「大当たり」のラウンド数が15回であっても、(1)30秒間に渡って特別入賞口15を開放する「長時間開放動作」を1ラウンドとして15回実行する特別遊技の態様、(2)途中のラウンド(例えば、7ラウンド)までを「長時間開放動作」のラウンドで構成し、残りラウンドは特別入賞口15を短時間(例えば、数秒あるいは1秒以下)だけ開放する「短時間開放動作」で構成した特別遊技の態様、(3)15ラウンドの全てを上述の「短時間開放動作」で構成した特別遊技の態様、のいずれかへと振り分ける構成とすることもできる。さらに、特別遊技終了後の「変短状態」の継続回数を40回、70回、100回などと複数種類設定し、これらの中のいずれかへ振り分けるための「当たり種別判定」を行う構成を備えることもできる。
乱数3は、乱数1が「はずれ」の場合に、後述の特図開始処理において「はずれリーチ」の有無を決定するのに用いられる。なお、本実施例では、乱数1が「当たり」の場合は、リーチ演出が実行されることとなっているので、この乱数3は、実質的には意味のないものとなる。
乱数4によって振り分けられる「変動パターン」は、「変動時間の長さ」を決定するものとなる。本実施例においては、この変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図4(B)に示す様に、通常状態用の変動パターンテーブル315と、変短状態用の変動パターンテーブル316が、主制御基板310のROMに記憶されている。ここで、通常状態用の変動パターンテーブル315における平均変動時間T=T0と変短状態用の変動パターンテーブル316における平均変動時間T1は、T0>T1の関係になる様に設定されている。
主制御基板310は、図4(C)に示す様に、ゲートスイッチSW37からの検知信号の入力を契機として取得した普通図柄判定用乱数を保留情報として最大4個記憶しておくために、RAM内に、普図保留記憶部313を備えている。この普図保留記憶部313には、乱数取得順に従って普通図柄判定用乱数が記憶される。
普通図柄判定用乱数は、「普図当たり判定用乱数(乱数5)」、「普図当たり種別判定用乱数(乱数6)」から構成される。本実施例においては、各乱数はゲートスイッチ検知信号の入力を契機としてハードウェアロジックによって生成されるハードウェア乱数が取得される。
主制御基板310は、所定のタイミングで実行する判定処理において、乱数5が予め設定された「普図当たり判定値」と一致するときに「当たり」と判定し、一致しない場合は「はずれ」と判定する。開閉パターン振分判定用乱数(乱数6)は、予め設定された「普図当たり種別判定値」との一致状況により、開放時間、開閉動作回数などの異なる複数個の開閉パターンのいずれかに振り分けるための乱数である。本実施例では、これら「普図当たり判定値」及び「普図当たり種別判定値」は、変短フラグの設定状況に応じて「通常」と「変短」のそれぞれに異なる開閉パターンへの振分を行う構成となる様、ROM内の普図変動パターンテーブル317に予め設定されている。
[3.3 ハードウェア乱数の生成・取得]
本実施例においては、特図スイッチSW1,SW2からの検知信号の入力を契機として「当たり判定用乱数(乱数1)」、「特図振分判定用乱数(乱数2)」、「演出実行判定用乱数(乱数3)」及び「変動パターン振分用乱数(乱数4)」を、ゲートスイッチSW37からの検知信号の入力を契機として「普図当たり判定用乱数(乱数5)」及び「普図当たり種別判定用乱数(乱数6)」を取得するため、図5に示す様な構成の乱数生成手段400を備えている。
乱数生成手段400は、クロック発振器410、乱数カウンタ421,422、ラッチ回路431〜436を備えている。
クロック発振器410は、クォーツ発振回路等によって10MHzの発振周波数にて電気信号を発生し、この電気信号を「クロック信号」として、乱数カウンタ421,422へと出力する。
乱数カウンタ421,422は、クロック信号を入力するごとにカウント値を更新する16ビットカウンタによって構成され、0〜65535の65536通りの乱数値をカウントする。前述の様に、クロック発振器410の発振周波数は10MHzであるから、乱数カウンタ421,422は、それぞれ0.1μsec毎に1カウントし、この結果、65536通りの乱数値をカウントして一巡するまでに要する時間は、約6.6msecとなる。
乱数カウンタ421,422は、各回路に設定されたハードウェア初期値から65536通りの乱数値をカウントし終えると、再びハードウェア初期値に戻って乱数値のカウントを繰り返す。例えば、ハードウェア初期値が2021ならば、2021,2022,…,65535,0,…,2020と、65536通りの乱数値の更新を約6.6msec毎に繰り返し実行する。なお、各乱数カウンタ421,422は、65536通りの乱数値を更新し終えたら、無作為にハードウェア初期値を決め、当該ハードウェア初期値から順にカウントする構成とすることができる。
本実施例では、乱数カウンタ421に対しては、4つのラッチ回路431〜434が接続されている。これら4つのラッチ回路431〜434は、CPUからのラッチ信号を入力したら、当該タイミングにおいて乱数カウンタ421が出力している乱数値をラッチする。本実施例では、ラッチ回路431によってラッチされた乱数値が「当たり判定用乱数(乱数1)」、ラッチ回路432によってラッチされた乱数値が「特図振分判定用乱数(乱数2)」、ラッチ回路433によってラッチされた乱数値が「演出実行判定用乱数(乱数3)」、ラッチ回路434によってラッチされた乱数値が「変動パターン振分用乱数(乱数4)」としてCPUに取得される。
CPUは、特図スイッチSW1,SW2からの検知信号が入力されたことを契機に、まずラッチ回路431に対してラッチ信号を出力する。その後、所定の割り込み処理を実行した後にラッチ回路432に対してラッチ信号を出力する。その後、さらに所定の割り込み処理を実行した後にラッチ回路433に対してラッチ信号を出力する。その後、さらに所定の割り込み処理を実行した後にラッチ回路434に対してラッチ信号を出力する。この結果、主制御基板310のRAMに保留記憶される乱数1〜乱数4は、それぞれ乱数取得タイミングが異なるものとなる。なお、ラッチ回路431に対してラッチ信号を出力する前にも所定の割り込み処理を実行する構成とすることができる。
また、乱数カウンタ422に対しては、2つのラッチ回路435,436が接続されている。これら2つのラッチ回路435,436は、CPUからのラッチ信号を入力したら、当該タイミングにおいて乱数カウンタ422が出力している乱数値をラッチする。本実施例では、ラッチ回路435によってラッチされた乱数値が「普図当たり判定用乱数(乱数5)」、ラッチ回路436によってラッチされた乱数値が「普図当たり種別判定用乱数(乱数6)」としてCPUに取得される。こちらについては、CPUは、ゲートスイッチSW37からの検知信号が入力されたことを契機に、まずラッチ回路435に対してラッチ信号を出力し、その後所定の割り込み処理を実行した後にラッチ回路436に対してラッチ信号を出力する様に構成されている。この結果、主制御基板310のRAMに保留記憶される乱数5,乱数6は、それぞれ乱数取得タイミングが異なるものとなる。なお、ラッチ回路435に対してラッチ信号を出力する前にも所定の割り込み処理を実行する構成とすることができる。
これらの乱数取得処理は、賞球払出や特定演出用累計値計測など、各種スイッチからの検知信号がCPUに入力されることによって主制御基板310が実行する各種制御処理と併行して4msec周期のタイマ割込みによって実行される構成となっている。従って、乱数取得処理において複数個の乱数を取得し終えるまでに、乱数カウンタ421,422は、CPUの制御周期に比して短い周期で周期的に数値データを更新しているから、複数個の乱数の値の同期を排除することが可能となっている。
[3.4 演出制御基板の記憶部の構成]
演出制御基板320には、音声演出、表示演出、発光演出、及び可動体演出のための演出データ記憶手段325が備えられている。この演出データ記憶手段325には、図6(A)に示す様に、特別図柄変動ゲーム中に実行する変動ゲーム中演出データDHと、大当たり遊技中に実行する大当たり中演出データDVと、デモ中に実行するデモ中演出データDMと、特図変動ゲームにおいて実行される変動パターンに応じた飾り図柄変動ゲームを表示するための飾り図柄変動演出データDKZとが記憶されている。
変動ゲーム中演出データDHnは、図6(B)に示す様に、背景表示用データ(DHn1)、キャラクタ表示用データ(DHn2)、発光演出用データ(DHn3)、音声演出用データ(DHn4)、及び可動体演出用データ(DHn5)の組み合わせとなっている。ここで、例えば、可動体演出を実行しない演出ならば、DHn5がブランクデータとなる。なお、大当たり中演出データDV、デモ中演出データDMも、変動ゲーム中演出データDHと同様に、背景表示用データ、キャラクタ表示用データ、発光演出用データ、音声演出用データ、及び可動体演出用データの一部又は複数の組み合わせ又は全部の組み合わせによって構成される。
大当たり中演出データDVは、大当たり種別に応じてDV1,DV2,…が備えられている。同様に、デモ中演出データDMは、デモ1用(DM1)、デモ2用(DM2)、…と複数パターンを備えている。
飾り図柄変動演出データDKZは、ノーマルはずれ、ノーマル当たり、リーチはずれ、リーチ当たり、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ当たりなど、主制御基板310による抽選の結果に基づいて指令される変動パターンに対応したデータとして記憶されている。このため、本実施例においては、通常状態用変動パターンテーブル315に対応する飾り図柄変動時間となる通常状態用飾り図柄変動演出データDKZaと、変短状態用変動パターンテーブル316に対応する飾り図柄変動時間となる変短状態用飾り図柄変動演出データDKZbとが、演出制御基板320の演出データ記憶手段325に記憶されている。
表示制御基板370は、演出制御基板320から指令される背景表示用データDHn1に従って液晶表示装置LCDに表示した背景画像に対して重ね合わせる様にして、変動パターンに対応する飾り図柄変動演出データDKZを表示する。また、この表示演出においては、キャラクタ表示データDHn2が存在する場合はキャラクタ画像を重ねて表示する演出も実行される。
ここで、本実施例においては、変動ゲーム中演出データDHは、変動パターンに対して1対1対応となっている訳ではなく、例えば、変動パターン1に対して演出1,演出2,…などと複数の中から振り分けによって演出制御基板側で決定する構成となっている。同じく、飾り図柄変動演出データDKZも、例えば、変動パターン1に対しては変動時間1と1対1の対応であるが、飾り図柄変動パターンについては、変動パターン1に対して飾図1a,飾図1b,…の様に、複数の中から振り分けによって演出制御基板側で決定する構成となっている。これら振り分け可能な演出データDHや飾り図柄変動パターンは、変動パターンが大当たりの場合に振り分けられ易く、はずれの場合に振り分けられ難いグループと、その逆のグループといった具合に、信頼度グループを構成する様に振り分け確率を設定している。
[4 特定演出データ]
本実施例においては、図6(A)に示す様に、変動ゲーム中演出データDH、大当たり中演出データDV、及びデモ中演出データDMとして、さらに、遊技媒体に関する累計値(発射球数,賞球払出球数など)が特定条件を満足したときに実行される特定演出データDHsp,DVsp,DMspを記憶している。これら特定演出データDHsp,DVsp,DMspは、図5(C)に示す様に、累計値の計測期間に関し、累計開始条件、累計終了条件、及び特定条件が設定されたものとなっている。
本実施例においては、図6(C)に示す様に、変動ゲーム中演出用データとして選択し得る変動ゲーム用特定演出データDHspnnについては、「累計開始条件」として「開店時」、「累計終了条件」として「閉店時」、「特定条件」として「発射球数」が、実行条件として「スーパーリーチ」が、それぞれ設定されている。具体的な「特定条件」は、「特定演出データDHsp01」に対して「発射球数=HN01」,「特定演出データDHsp02」に対して「発射球数=HN02(>HN01)」,「特定演出データDHsp03」に対して「発射球数=HN03(>HN02)」,…、といった具合に、「累計値計測期間」内における「発射球数」を「遊技媒体に関する累計値」とし、各特定演出ごとに「異なる値とされた特定条件HNnn」が設定されている。
この結果、変動ゲーム用特定演出データDHspnnは、開店時にはいずれもスーパーリーチ用の演出として選択されない設定となっているものの、開店〜閉店を「累計値計測期間」とし、当該営業日中の当該遊技機の発射球数がHN01となったとき以降は特定演出データDHsp01、発射球数がHN02となったとき以降は特定演出データDHsp02、発射球数がHN03となったとき以降は特定演出データDHsp03、…、といった具合に、それぞれスーパーリーチ用の演出として順次実行可能となる。そして、閉店時に「累計値計測期間」が終了となり、翌営業日の開店時には、変動ゲーム用特定演出データからDHspnnは発射球数がHN01になるまでは、スーパーリーチが発生しても実行されない設定へと戻る。
同じく図6(C)に示す様に、デモ演出用データとして選択し得るデモ用特定演出データDMspnnについては、「累計開始条件」として「開店時」、「累計終了条件」として「閉店時」、「特定条件」として「特図変動回数」が、実行条件として「特定条件満足〜次の特定条件満足」が、それぞれ設定されている。具体的な「特定条件」は、「特定演出データDMsp01」に対して「特図変動回数=MN01」,「特定演出データDMsp02」に対して「特図変動回数=MN02(>MN01)」,「特定演出データDMsp03」に対して「特図変動回数=MN03(>MN02)」,…、といった具合に、「累計値計測期間」内における「特図変動回数」を「遊技媒体に関する累計値」とし、各特定演出ごとに「異なる値とされた特定条件MNnn」が設定されている。
この結果、デモ用特定演出データDMspnnは、開店時にはいずれもデモ用の演出として選択されない設定となっているものの、開店〜閉店を「累計値計測期間」とし、当該営業日中の当該遊技機における特図変動回数がMN01〜MN02となっている間は特定演出データDMsp01、特図変動回数がMN02〜MN03となっっている間は特定演出データDMsp02、特図変動回数がMN03〜MN04となっている間は特定演出データDMsp03、…が、それぞれデモ用の演出として順次実行可能となる。そして、閉店時に「累計値計測期間」が終了となり、翌営業日の開店時には、デモ用特定演出データDMspnnは特図変動回数がMN01になるまではデモ演出として実行されない設定へと戻る。
同じく図6(C)に示す様に、大当たり中演出用データとして選択し得る大当たり用特定演出データDVspnnについては、「累計開始条件」として「初当たり時」、「累計終了条件」として「確変終了時or変短終了時」、「特定条件」として「賞球払出数」が、実行条件として「特定条件満足時+α」が、それぞれ設定されている。具体的な「特定条件」は、「特定演出データDVsp01」に対して「賞球払出数=VN01」,「特定演出データDVsp02」に対して「賞球払出数=VN02(>VN01)」,「特定演出データDVsp03」に対して「賞球払出数=VN03(>VN02)」,…、といった具合に、「累計値計測期間」内における「賞球払出数」を「遊技媒体に関する累計値」とし、各特定演出ごとに「異なる値とされた特定条件VNnn」が設定されている。
この結果、大当たり用特定演出データDVspnnは、「初当たり」となるまではいずれも選択されない設定となっているものの、「初当たり」→(「連チャン」)→「通常時低確率」までの間を「累計値計測期間」とし、その間の当該遊技機における賞球払出数がVN01〜VN01+αの間に特定演出データDVsp01、賞球払出数がVN02〜VN02+αの間に特定演出データDVsp02、賞球払出数がVN03〜VN03+αの間に特定演出データDVsp03、…、といった具合に、それぞれ1回ずつ順次実行可能となる。そして、「確変終了」又は「変短終了」となったときに「累計値計測期間」が終了となり、次の「初当たり」からのいわゆる「連チャン」の間に賞球払出数がVN01になるまでは、大当たり用特定演出データDVspnnのいずれも実行されない設定へと戻る。
[5 主制御基板の制御処理]
[5.1 賞球払出]
主制御基板310は、図7(A)に示す制御系統により、特図スイッチSW1,SW2、入賞検知センサSW7,SW11〜SW14からの入賞検知信号が入力されると、各スイッチに対応する賞球払出個数に対応する賞球払出コマンドを払出制御基板330に対して出力する賞球払出処理を実行している。これを受けて、払出制御基板330は、遊技球の入賞口に対応して予め定められた個数の賞球の払出動作を実行する。
この賞球払出制御は、図7(B)に示す様な演算処理ルーチンとして実行され、スイッチSW1等からの検知信号が入力されたか否かを判断し(S10)、「YES」と判定されたら、払出制御基板330に対してセンサを特定した賞球払出信号を出力する(S20)。
[5.2 特図入力]
また、主制御基板310は、図8(A)に示す制御系統により、特図スイッチSW1,SW2のいずれかからの検知信号が入力されると、特別図柄を決定するための乱数を取得し、その結果を始動保留情報としてRAMに記憶する特図入力処理を実行している。
本実施例においては、始動保留情報として特図1スイッチSW1による検知信号に基づく始動保留情報(以下、「特図1始動保留情報」という。)を最大4個、特図2スイッチSW2による検知信号に基づく始動保留情報(以下、「特図2始動保留情報」という。)を最大4個記憶することができ、通常遊技状態においては最大8個の始動保留情報を貯めることができる構成となっている。
本実施例における特図入力処理は、図8(B)に示す様な演算処理ルーチンとして実行され、まず、特図1スイッチSW1からの検知信号が入力されたか否かを判定する(S110)。特図1スイッチSW1からの検知信号が入力された場合は(S110:YES)、特図1始動保留情報の記憶数N1(以下、「特図1保留数N1」という。)が4未満か否かを判定する(S120)。N1<4ならば(S120:YES)、特図1保留数N1をインクリメントし(S130)、特図乱数取得処理(S140)を実行する。
S110が「NO」の場合は、特図2スイッチSW2からの検知信号が入力されたか否かを判定する(S150)。S150が「YES」となった場合は、特図2始動保留情報の記憶数N2(以下、「特図2保留数N2」という。)が4未満か否かを判定する(S160)。N2<4ならば(S160:YES)、特図2保留数N2をインクリメントし(S170)、特図乱数取得処理(S140)を実行する。
始動保留情報は、主制御基板310から演出制御基板320へと送信され、液晶表示装置LCDを介して実施される保留アイコン表示に反映される。なお、主制御基板310による制御処理として特図表示器TKZを介して実施されている保留表示にも反映される。この結果、遊技者は、保留個数が増加する様子を把握しながら遊技をすることができる。
特図乱数取得処理は、図8(C)に示す様に、乱数1待機時間t1が0になるまで、t1を1ずつ減算する処理を実行する(S141a,S141b)。そして、t1=0となったら(S141b=YES)、乱数1用のラッチ回路431に対してラッチ信号を出力して乱数1をラッチする(S141c)。
こうして乱数1をラッチしたら、次に、乱数2待機時間t2が0になるまで、t2を1ずつ減算する処理を実行し(S142a,S142b)、t2=0となったら(S142b=YES)、乱数2用のラッチ回路432に対してラッチ信号を出力して乱数2をラッチする(S142c)。
こうして乱数2をラッチしたら、次に、乱数3待機時間t3が0になるまで、t3を1ずつ減算する処理を実行し(S143a,S142b)、t3=0となったら(S143b=YES)、乱数3用のラッチ回路433に対してラッチ信号を出力して乱数3をラッチする(S143c)。
こうして乱数3をラッチしたら、次に、乱数4待機時間t4が0になるまで、t4を1ずつ減算する処理を実行し(S144a,S144b)、t4=0となったら(S144b=YES)、乱数4用のラッチ回路434に対してラッチ信号を出力して乱数4をラッチする(S144c)。
その後、各待機時間t1〜t4をデフォルト値に戻すと共に(S145)、各ラッチ回路431〜434がラッチした乱数1〜乱数4を読み込んで乱数取得を実行する(S146)。本実施例では、待機時間t1〜t4のデフォルト値は、互いに素となる素数の関係、例えば、1,3,7,11などの設定となっている。この結果、始動入力が検知されてから乱数1をラッチするまでの時間1、乱数1をラッチしてから乱数2をラッチするまでの時間2、乱数2をラッチしてから乱数3をラッチするまでの時間3、乱数3をラッチしてから乱数4をラッチするまでの時間4は、それぞれ長さの異なる時間となり、これらの時間同士の間に「倍数」等の関連性が生ずることもない。
[5.3 特図開始]
次に、特図開始処理について説明する。主制御基板310は、図9(A)に示す制御系統により、RAM内に記憶された始動保留情報を読み出し、「当たり/はずれ」に応じた特別図柄変動を特図表示器TKZに実行させると共に、演出制御基板320を介して表示演出(背景、キャラクタ等)、音声演出、発光演出、可動体演出等を実行させる。
主制御基板310は、図9(B)のフローチャートに示す様な特図開始処理を、所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。この処理においては、まず、遊技演出(図柄変動または特別遊技)の実行中であるか否かを判定し(S210)、遊技演出実行中であるときは(S210:YES)、今回の処理を終了する。一方、遊技演出実行中でないときは(S210:NO)、RAM内の所定の記憶領域に始動保留情報が記憶されているか否かを判定する(S220)。始動保留情報が記憶されていない場合は(S220:NO)、デモ演出実行中か否かを判定し(S230)、デモ演出実行中であるならば処理を終了し(S230:YES)、デモ演出実行中でない場合は(S230:NO)、デモ演出開始を演出制御基板320に対して指令する(S240)。
始動保留情報の記憶がある場合は(S220:YES)、記憶順の一番早い始動保留情報が特図1始動保留情報であるか否かを判定する(S250)。特図1始動保留情報である場合は(S250:YES)、特図1記憶数N1をデクリメントし(S260)、記憶順の一番早い始動保留情報(乱数1〜乱数4)を読み出す(S270)。これにより、RAM内の記憶領域における始動保留情報の記憶順が更新され、特図表示器TKZや液晶表示装置LCDを介して実施されている保留表示も更新される。
こうして読み出した特図1始動保留情報中の乱数1が、主制御基板310のROMに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する(S310)。
大当り判定の判定結果が肯定の場合には(S310:YES)、大当りの変動であることを示す大当りフラグFVに「1」が設定される(S320)。そして、主制御基板310は、乱数2の値に基づき、特図表示器TKZに確定停止表示させる「大当り図柄」を決定する(S330)。ここで、乱数2の値には、特図1始動保留情報に対する当たり種別の振り分け率に対応して大当り図柄が対応付けられている。従って、主制御基板310は、S330の処理においては、読み出した乱数2の値に対応付けられた大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図)が決定されると、乱数4の値に基づいて「大当り演出用の変動パターン」の中から1つの変動パターンを決定する(S340)。
S310の大当り判定の判定結果が否定の場合には(S310:NO)、主制御基板310は、S270で読み出した特図1始動保留情報中の乱数3に基づいてリーチ演出を実行させるか否かを判定する(S350)。本実施例では、主制御基板310は、乱数3の値が、ROMに記憶してあるリーチ演出実行判定値と一致するか否かによりS350の判定を行う。S350の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、主制御基板310は、特図表示器TKZに確定停止表示させる「はずれ図柄」を決定し(S335)、乱数4の値に基づいて「はずれリーチ演出用の変動パターン」の中から1つの変動パターンを決定する(S345)。
また、S350におけるリーチ判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出が行わない場合には)、主制御基板310は、特図表示器TKZに確定停止表示させる「はずれ図柄」を決定する(S338)。次に、主制御基板310は、乱数4の値に基づいて「はずれ演出用の変動パターン」の中から1つの変動パターンを決定する(S348)。
こうして変動パターンおよび最終停止図柄を決定した主制御基板310は、演出制御基板320に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(S360)。具体的には、主制御基板310は、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、主制御基板310は、特図変動表示を開始させるように特図表示器350を制御する。また、主制御基板310は、最終停止図柄となる特別図柄を指示するための特図指定コマンドを出力する。こうして、主制御基板310は、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理において、主制御基板310は、指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器TKZの表示内容を制御する。また、主制御基板310は、指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、演出制御基板320に対して飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
これに対し、記憶順の一番早い始動保留情報が特図1始動保留情報でない場合は(S250:NO)、特図2始動保留情報であるか否かを判定する(S255)。特図2始動保留情報である場合は(S255:YES)、特図2記憶数N2をデクリメントし(S265)、記憶順の一番早い始動保留情報を読み出す(S275)。その後は、特図2変動表示用処理(S400)を実行する。S400の特図2変動表示用処理は、S310〜S360と同様に構成されている。なお、S330に対応するステップでの乱数2に基づく大当たり種別の振り分け確率は、特図1始動保留情報よりも遊技者に有利な設定となっている。この特図開始処理においては、記憶順の早いものから順番に記憶を消化していく。
ここで、普通図柄当選確率は通常状態はほぼ0%で変短状態ではほぼ100%となっている上に、通常状態における普通電動役物開閉パターンは実質的な入球が困難で、しかも変動時間が長いことにより、通常状態で右打ちをしても特図2始動保留情報を取得することが困難であることから、遊技者は左打ちで遊技を行い、特図1始動保留情報を蓄積しながら遊技を実行する。この結果、通常状態においては、特図1始動保留情報が記憶順に従って読み出されて判定等が実行される態様で特図開始処理が進行する。
一方、特図判定が大当たりとなり、大当たりに伴う特別遊技終了後の遊技状態について変短が付与された場合は、ほぼ100%の普通図柄当選確率と短時間の普通図柄変動時間の設定、開放時間の長い開閉パターンの設定により、第2始動口27において入球容易状態が継続的に発生し易く、特図2始動保留情報を蓄積し易い状態となる。本実施例のパチンコ機Pは、大当たり中の特別遊技は右打ちすることによって特別入賞口15に入賞させ易い状態となり、液晶表示装置LCD等に右打ち示唆のナビゲーション表示を実行する。この右打ちナビゲーション表示に従って、特別遊技の実行中は、遊技者は右打ちで遊技する。そして、変短が付与された場合は、特別遊技終了後も右打ちを示唆するナビゲーション表示に従って、遊技者は右打ちを続行することにより特図2始動保留情報を蓄積しながら有利に遊技を実行することができる。この結果、変短が付与された遊技状態においては、特別遊技の実行直前に保留されていた特図1始動保留情報が最初に消化された後、特図2始動保留情報が記憶順に従って読み出されて判定等が実行される態様で特図開始処理が進行することとなる。
なお、変短が付与された遊技状態を開始したときは、特図2始動保留情報を優先して消化する様に構成することもできる。この場合は、通常状態に戻ったとき、特図2始動保留情報が存在しなくなってから特図1始動保留情報が消化される態様で特図開始処理が進行することとなる。
[5.4 普通図柄入力・判定]
次に、普通図柄抽選について説明する。主制御基板310は、図10(A)に示す制御系統により、普図スイッチSW37からの検知信号が入力されると普通図柄抽選を実行し、第2始動入賞装置27のソレノイドSOL27に対して開閉指令を実行する。普通図柄も4個を限度に保留記憶可能に構成されている。
普図判定用乱数は、「当たり判定用乱数(乱数5)」と「開閉パターン振分判定用乱数(乱数6)」とから構成される。当たり判定用乱数(乱数5)は当たりかはずれかを決定するための乱数であり、開閉パターン振分判定用乱数(乱数6)は「当たり」の場合に開放時間・開閉回数を異ならせた複数の開閉パターンのいずれかを決定するための乱数であって、普図スイッチ検知信号の入力を契機としてハードウェアロジックによって取得される。
乱数5と比較する「普図当たり判定値」は、主制御基板310のROMに記憶されている。この普図当り判定値は、通常状態、変短状態共に当り確率≒1に設定されている。乱数6によって振り分けられる「開閉パターン」も、通常状態と変短状態のそれぞれについて、主制御基板310のROMに記憶されている。「開閉パターン」は、変短状態の普図当たりで選択され得る開閉パターン1b,2bの方が、通常状態の普図当たりで選択され得る開閉パターン1a,2aよりも、開放時間が長く、開閉回数が多くなる設定とされている。また、通常状態の開閉パターン1a,2aの開放時間は極めて短時間となっていて、第2始動入賞口27への実質的な入球は困難な設定となっている。逆に、変短状態の開閉パターン1b,2bには、第2始動入賞口27への入球が容易となる程度に十分な長さの開放時間が設定されている。
この普通図柄抽選の契機は、遊技領域の右側に設置されたゲート37を遊技球が通過することによって与えられるが、上述の様に、通常状態においては開閉パターンが実質的な入賞が困難なものとなっているから、右打ちしたとしても第2始動入賞口27の普通電動役物の開閉によるサポートはほとんど得ることができない。一方、変短状態にあるときは、開放時間の長い開閉パターンによって入球容易状態とされるから、右打ちすれば相当に高い確率で、第2始動入賞口27の普通電動役物の開閉によるサポートを得ることができる。
また、普通図柄変動時間についても、本実施例においては、通常状態の10秒に対して変短状態は1秒と、変動時間短縮とする設定となっている。従って、変短状態においては普通図柄当選確率がほぼ100%であることに加えて、普通図柄変動ゲームにおける変動時間が短くなることにより、次々と普通図柄当選となり、第2始動入賞口27においては普通電動役物によるサポートがほぼ継続的に発生する状態となり得る。
普通図柄入力処理は、図10(B)のフローチャートに示す様に、普図スイッチSW37からの検知信号が入力されると起動され(S510)、普通図柄保留情報の記憶数N37(以下、「普通図柄保留記憶数N37」という。)が4未満か否かを判定する(S520)。N37<4ならば(S520:YES)、普通図柄保留憶数N37をインクリメントし(S530)、普図乱数取得処理(S540)を実行する。「NO」の場合は普通図柄判定用の乱数取得に進むことなく処理を終了する。
普図乱数取得処理は、図10(C)に示す様に、乱数5待機時間t5が0になるまで、t1を1ずつ減算する処理を実行する(S541a,S541b)。そして、t5=0となったら(S541b=YES)、乱数5用のラッチ回路435に対してラッチ信号を出力して乱数5をラッチする(S541c)。
こうして乱数5をラッチしたら、次に、乱数6待機時間t6が0になるまで、t6を1ずつ減算する処理を実行し(S542a,S542b)、t6=0となったら(S542b=YES)、乱数6用のラッチ回路436に対してラッチ信号を出力して乱数6をラッチする(S142c)。
その後、各待機時間t5,t6をデフォルト値に戻すと共に(S545)、各ラッチ回路435,436がラッチした乱数5,乱数6を読み込んで乱数取得を実行する(S546)。本実施例では、待機時間t5,t6のデフォルト値は、互いに素となる素数の関係、例えば、7,13などの設定となっている。この結果、ゲート通過が検知されてから乱数5をラッチするまでの時間、乱数5をラッチしてから乱数6をラッチするまでの時間は異なるものとなる。また、待機時間t5,t6に「互いに素となる素数」が設定されている結果、これらの時間5,時間6の間に「倍数」等の関連性が生ずることもない。
普通図柄判定処理は、図10(C)のフローチャートに示す様に、RAM内に普通図柄保留情報の記憶があるか否かを判定し(S610)、普通図柄保留情報があるときは当該記憶内容を記憶順の早いものから一つ目の乱数5を読み出す(S620)。
続いて、「当たり/はずれ」の判定を実行する(S630)。「当たり」と判定されると(S630:YES)、乱数6に基づいて当たり図柄抽選を行い(S640)、当たり図柄と、これに対応する開閉パターンとを決定する。その後、変動時間が経過するのを待って(S650:YES)、S640で決定した当たり図柄を普通図柄変動ゲームにおいて確定する(S660)。なお、この普通図柄変動ゲームは、特図表示器TKZに設けた普通図柄変動表示部において実行する。こうして当たり図柄が確定したら、S650で決定した開閉パターンに対応するソレノイド駆動信号を出力する(S670)。また、S630の判定が「NO」の場合は、普通図柄変動ゲームにおいて、変動時間が経過するのを待って(S680:YES)、はずれ図柄の確定をする(S690)。
この普通図柄変動ゲームにおける普通図柄変動時間が、「通常状態」か「変短状態」かにより異なっている。例えば、「通常状態」は普通図柄変動時間を10秒とし、「変短状態」は普通図柄変動時間を1秒とする。
[5.5 大当たり用特別遊技実行]
次に、大当たり用の特別遊技を実行するための制御処理について説明する。主制御基板310は、図11(A)に示す制御系統により、特別入賞口15の扉開閉用ソレノイドSOL7を駆動する大当たり用の特別遊技を実行する。
大当たり用特別遊技実行処理では、図11(B)のフローチャートに示す様に、主制御基板310は、特図表示器TKZに対して大当たり図柄の確定停止の指令を出力するタイミングを待ち(S710:YES)、大当たり種別に対応する特別遊技の内容をセットした上で(S720)、演出制御基板320へとオープニング演出を指令することによって開始される(S725)。
特別遊技を開始する際には、ラウンド数RNをデクリメントすると共に(S730)、扉開閉用ソレノイドSOL7に対して扉を開かせるためのON信号を出力する(S740)。そして、入賞スイッチSW7からの検知信号を積算した値が規定カウント(例えば、9カウント)に達するか(S742:YES)、あるいは当該ラウンドに対する扉開放時間を特定する規定時間(例えば、長時間開放ラウンドに対する30秒)が経過したら(S744:YES)、扉開閉用ソレノイドSOL7に対して扉を閉じさせるためのOFF信号を出力する(S750)。
こうして一つのラウンドが終了したら、ラウンド数RNが「0」になっているか否かを判定する(S760)。ラウンド数RNが「0」ではないときは(S760:NO)、S730へと戻る。一方、ラウンド数RNが「0」となっているときは(S760:YES)、大当たり種別が変短付与に該当しているか否かを判定する(S770)。変短付与に該当している場合は(S770:YES)、変短継続回数Nhtを設定する(S780)。
こうして変短継続回数Nhtを設定した後、変短フラグFHをセットし(S790)、演算制御基板320に対してエンディング演出を指令し、大当たりフラグFVをリセットして処理を終了する(S795,S797)。なお、変短が付与されない場合は(S770:NO)、S780はパスし、変短フラグFHをセットすることなくエンディング指令を出力する(S795)。
[5.6 特定演出用累計値計測]
次に、特定演出用の累計値を計測するための制御処理について説明する。主制御基板310は、図12(A)に示す制御系統により、所定の計測期間内における発射球数、賞球払出数、特図変動回数の累計値を計測し、累計値記憶部317に記憶している。
発射球数累計値計測処理は開店時から閉店時までを計測期間として実行される。この発射球数累計値計測処理は、図12(B)のフローチャートに示す様に、球排出通路50に設置された排出球検知スイッチSW21から検知信号が入力されると(S810:YES)、発射球数累計値HNをインクリメントする処理が実行される(S820)。そして、閉店時になると(S830:YES)、発射球数累計値HNをゼロクリアする(S840)。
特図変動累計値計測処理は開店時から閉店時までを計測期間として実行される。この特図変動累計値計測処理は、図12(C)のフローチャートに示す様に、特図開始処理においてS360が実行されると(S860:YES)、特図変動累計値MNをインクリメントする処理が実行される(S870)。そして、閉店時になると(S880:YES)、特図変動累計値MNをゼロクリアする(S890)。
賞球払出数累計値計測処理は、図12(D)のフローチャートに示す様に、初当たりに当選して大当たりフラグFVをセットすると処理を開始し(S910:YES)、右側遊技領域40に設けられた大入賞口7の入賞検知スイッチSW7から検知信号が入力されると(S920:YES)、賞球払出数VNに「14」を加算し(S925)、普通入賞口18dの入賞検知スイッチSW14から検知信号が入力されると(S930:YES)、賞球払出数VNに「3」を加算する(S935)。S920〜S935の処理は、大当たりフラグFVをリセットするまで繰り返し実行される(S940:NO→S920)。
大当たりフラグFVをリセットした場合は(S940:YES)、変短フラグFHをセットしたか否かを判定する(S950)。変短フラグFHをセットした場合は(S950:YES)、次の大当たりフラグFVをセットしたか否かを判定する(S960)。次の大当たりフラグFVをセットしていない場合はS950へ戻り(S960:NO)、次の大当たりフラグFVをセットした場合はS920へ戻って賞球払出数VNの累計値計測を再開する(S960:YES)。一方、変短フラグFHをセットしなかったり、リセットした場合は(S950:NO)、賞球払出数VNの累計値をゼロクリアする(S970)。なお、S950〜S960のループを実行している間は、賞球払出数の計測は一旦中断した状態となる。
これらの累計値計測処理によって計測された発射累計値HN、特図変動累計値MN、及び賞球払出数累計値VNは、実働履歴累計値記憶部317に記憶される。実働履歴累計値記憶部317は、EEPROM、バックアップRAM等によって構成され、電源が切断されても記憶内容を保持する。なお、これらの他に、実働履歴累計値記憶部317には、大当たり発生回数の累計値や、エラー発生回数の累計値なども記憶される。累計値は、ホールコンピュータ400に送信されて管理データとして使用される他に、本実施例においては演出制御基板320にも送信される。
[6 演出制御基板の制御処理]
[6.1 変動ゲーム中演出]
演出制御基板320は、図13(A)に示す様な制御系統により、主制御基板310からの変動コマンドを受信することによって変動演出を実行する。この際、本実施例では、スーパーリーチ演出について、主制御基板310から受信した発射球数累計値計測結果HNに基づいた変動ゲーム用特定演出DHspnnが実行される。
変動演出処理は、図13(B)のフローチャートに示す様に、特別遊技中でない場合に変動コマンドを受信することによって開始する(S1110:NO,S1120:YES)。
演出制御基板320は、変動コマンドを受信したら(S1120:YES)、当該変動コマンドに従って変動ゲーム中演出データDH及び飾り図柄変動演出用データDKZを読み出す(S1130)。そして、スピーカSPによる音声演出、液晶表示装置LCDによる表示演出、発光装置LEDによる発光演出、モータMT及びソレノイドSOLを介して可動体を動作させる可動体演出を実行する(S1140)。なお、変動ゲーム中演出データDHには、例えば可動体演出のためのデータがブランクとなっている場合等も含まれており、その場合は可動体演出は実行されない。
この変動ゲーム中演出データDHによる演出は、主制御基板310から全図柄停止コマンドを受信したときに(S1150:YES)、飾り図柄変動演出における確定図柄の停止を行って終了する(S1160)。この飾り図柄変動表示における確定図柄停止のタイミングは、主制御基板310による特図表示器350への特別図柄確定のタイミングと同期している。
なお、演出制御基板320は、特別遊技中であるときは(S1110:YES)、大当たり中演出データDVに基づいて大当たり中演出処理を実行する(S1500)。また、デモ表示タイミングであるときは(S1170:YES)、デモ中演出データDMに基づいてデモ中演出処理を実行する(S1400)。
ここで、本実施例においては、特別遊技中でなく(S1110:NO)、変動コマンドを受信したと判定した場合(S1120:YES)、当該変動コマンドがスーパーリーチ演出を実行べきものである場合のS1130の処理では、発射球数累計値HNにより、変動用特定演出データHDspの中からも変動ゲーム中演出用の演出データを選択可能となる様に構成している。このため、図12(C)に示す様に、演出制御基板320は、主制御基板310から受信した発射球数累計値HNに基づいて、第1の変動用特定条件=HN01を満足したか否かを判定する(S1210)。HN≧HN01を満足したとき(S1210:YES)、第1の変動用特定演出DHsp01が選択可能になったことを意味する第1の変動用特定条件満足フラグFDHsp01を「ON」にする(S1220)。なお、開店時には、全ての変動用特定演出DHspnnに対し、変動用特定条件満足フラグFDHspnnは「OFF」にされていてスーパーリーチ演出の変動であっても選択されない設定となっている。この結果、S1210でYESと判定されたことにより、複数の変動用特定演出DHsp01,DHsp02,DHsp03,…内で、第1の変動用特定演出DHsp01についてはスーパーリーチ演出時に選択可能な状態となる。
演出制御基板320は、次に、発射球数累計値HNが第2の変動用特定条件=HN02を満足したか否かを判定する(S1230)。HN≧HN02を満足したとき(S1230:YES)、第2の変動用特定演出DHsp02が選択可能になったことを意味する第2の変動用特定条件満足フラグFDHsp02を「ON」にする(S1240)。この結果、第2の変動用特定演出DHsp02が、スーパーリーチ演出時に選択可能な状態となる。
次に、演出制御基板320は、発射球数累計値HNが第3の変動用特定条件=HN03を満足したか否かを判定する(S1250)。HN≧HN03を満足したとき(S1250:YES)、第3の変動用特定演出DHsp03が選択可能になったことを意味する第3の変動用特定条件満足フラグFDHsp03を「ON」にする(S1260)。この結果、第3の変動用特定演出DHsp03が、スーパーリーチ演出時に選択可能な状態となる。
以下、演出制御基板320は、発射球数累計値HNが第4,第5,…の変動用特定条件HN04(≧HN03),HN05(≧HN04),…を満足したか否かを順次判定し、変動用特定条件HNnnを満足するごとに変動用特定条件満足フラグFDHspnnを「ON」にする処理を順次実行する。そして、閉店時となったときは(S1298=YES)、全ての変動用特定条件満足フラグFDHspを「OFF」にする(S1299)。なお、このフローチャートでは、便宜的にルーチンの末尾に「閉店時か否か?」の判定を行う様に記載したが、「閉店時か否か?」の判定は別途所定のタイミングで実行されている。
この結果、スーパーリーチ演出用の変動用特定演出データDHspは、開店〜閉店を「累計値計測期間」とし、当該営業日中の当該遊技機の発射球数がHN01となったとき以降は第1の変動用特定演出データDHsp01、発射球数がHN02となったとき以降は第2の変動用特定演出データDHsp02、発射球数がHN03となったとき以降は第3の変動用特定演出データDHsp03、…、といった具合に、それぞれスーパーリーチ用の演出として順次実行可能となっていく。
変動用特定演出のイメージとして、発射球数累計値HNが特定条件HN01を満足しない間のスーパーリーチ(図14(A))、発射球数累計値HNが特定条件HN01を満足した以降のスーパーリーチ(図14(B))、発射球数累計値HNが特定条件HNnnを満足した以降のスーパーリーチ(図14(C))を例示する。図示の様に、HN01を満足することにより、カバキャラクタANML01と共に小さな応援フラッグキャラクタFLG01を振り上げた小さな招き猫キャラクタCAT01の登場を伴う変動用特定演出が、HNnnを満足することにより、より大きな応援フラッグキャラクタFLGnnを振り上げた大きな招き猫キャラクタCATnnの登場を伴う変動用特定演出が、…、といった態様のスーパーリーチ演出が実行可能となる。このとき、応援フラッグキャラクタFLG01,FLGnnには、当該変動用特定演出が選択された時点の発射球数累計値を嵌め込んだキャラクタ画像を用いることで、招き猫キャラクタCAT01,CATnnの大きさによる示唆に加え、具体的な発射球数累計値の表示をも行う。また、本実施例では、変動用特定演出における招き猫キャラクタCAT01,CATnnの出現位置も発射球数累計値の多い少ないを示唆する役割を果たしている。
[6.2 大当たり中演出]
演出制御基板320は、図15(A)に示す制御系統により、主制御基板310から大当たりラウンドの開始が指令されたとき、大当たり中演出を実行する。
本実施例では、大当たり中演出において大当たり用特定演出が実行される。この大当たり用特定演出の実行タイミングは演出制御基板320側において管理され、図15(B)のフローチャートに示す様に、主制御基板310から受信した賞球払出累計値VNに基づいて、第1の大当たり用特定条件=VN01を超過しているか否かを判定する(S1510)。超過していない場合は(S1510:NO)、VN≧VN01を満足したか否かを判定する(S1512)。第1の大当たり用特定条件VN01を満足したと判定した場合は(S1512:YES)、第1の大当たり用特定演出DVsp01を読み出し(S1514)、その時点における賞球払出数VNを表示データとして嵌め込み(S1516)、速やかに実行し(S1518)、S1520へと進む。なお、S1510の判定が「YES」の場合は、S1512以下の処理をパスしてS1520へと進む。
演出制御基板320は、次に、第2の大当たり用特定条件=VN02を超過しているか否かを判定する(S1520)。超過していない場合は(S1520:NO)、VN≧VN02を満足したか否かを判定する(S1522)。第2の大当たり用特定条件VN02を満足したと判定した場合は(S1522:YES)、第2の大当たり用特定演出DVsp02を読み出し(S1524)、その時点における賞球払出数VNを表示データとして嵌め込み(S1526)、速やかに実行し(S1528)、S1530へと進む。ここでも、S1520の判定が「YES」の場合は、S1522以下の処理をパスしてS1530へと進む。
以下、演出制御基板320は、賞球払出累計値VNが大当たり用特定条件VN03(≧VN02),VN04(≧VN03),…を満足したか否かを順次判定し、大当たり用特定条件VNnnを満足するごとに、第3,第4,…の大当たり用特定演出DVsp03,DVsp04,…を読み出しては速やかに実行する(S1530以降)。
ここで、大当たり演出の開始時に主制御基板310から受信する賞球払出累計値VNは必ずしも「0」ではない。これは、既に説明した様に、賞球払出推計値VNは、「初当たり」によって計測を開始し、「確変終了」又は「変短終了」となるまでを計測期間としており、「連チャン」の場合は、前回大当たり中に計測した賞球払出推計値から累計が始まるからである。そのため、S1510,S1520,S1530等の判定を行い、既に特定条件を満足して実行済みの大当たり用特定演出を再度実行することなく、次の大当たり用特定演出を実行するタイミングになったか否かを判定する構成となっている。
大当たり用特定演出のイメージとして、賞球払出累計値VNが、VN01となったときに実行中の大当たり演出に重ねる様にして実行する特定演出(図16(A))、VN02となったときに実行中の大当たり演出に重ねる様にして実行する特定演出(図16(B))、VN03となったときに実行中の大当たり演出に重ねる様にして実行する特定演出(図16(C))を例示する。図示の様に、VN01となったときはBGMを歌っている様な態様でカバキャラクタANML01を「VN=VN01+α」となるまでの所定時間だけ登場させ、VN02となったときはBGMに合わせて散歩するサイキャラクタANML02を「VN=VN02+α」となるまでの所定時間だけ登場させ、VN03となったときはBGMに合わせて疾走するゾウキャラクタAMNL03を「VN=VN03+α」となるまでの所定時間だけ登場させる。このとき、S1516,S1526,S1536で嵌め込まれた賞球払出累計値VNは、カバキャラクタANML01のゼッケンZKN01に、サイキャラクタANML02の大きめのゼッケンZKN02に、ゾウキャラクタANML03のフラッグFLG03に、それぞれ表示する処理を実行する。これにより、キャラクタの種類や大きさの相違、キャラクタの登場の仕方の相違、キャラクタの登場する位置や範囲の相違に加えて、VNの表示により、遊技者に対して賞球払出累計値の多い少ないを示唆することが可能となっている。図示の様に、本実施例においては、大当たり演出中に実行する特定演出は、それぞれに設定された特定条件となる累計値に応じて異なる表示領域への表示により実行され、当該表示はVN01,VN02等の特定条件を超過した後であっても実行される様に構成されている。なお、特定演出のキャラクタが登場している間にゼッケンやフラッグに嵌め込まれる累計値は、特定演出実行中の累計値の増加に合わせて数値が増加する様に構成しておくとよい。
[構成・作用・効果]
実施例1のパチンコ機によれば、所定の乱数取得契機(特図スイッチSW1,SW2やゲートスイッチSW37の検知信号)が乱数取得手段(CPU)入力され、変動ゲームの当たり抽選、当たり抽選とは異なる事項に関する抽選に用いられる複数個の乱数(乱数1〜4、乱数5,6)が取得される。実施例1のパチンコ機では、乱数生成手段400が、クロック発振器410のクロック信号をもとにCPUの制御周期(4msec)に比して短い周期(1μsec)で周期的に数値データを更新することにより乱数を生成しており、乱数1等は、この乱数生成手段400が周期的に更新する数値データに基づいて乱数取得手段(CPU)が取得するものとなっている。従って、乱数1等としてはいわゆるハードウェア乱数が取得されることとなる。そして、実施例1のパチンコ機では、乱数取得手段(CPU)は、複数個の乱数の取得時期が互いに異なる時期となる様に、乱数取得契機が入力されてから各判定用の乱数を取得するまでのタイミングをずらす様に構成されているから、乱数1を取得してから乱数2を取得するまで、乱数2を取得してから乱数3を取得するまで、等の時間やタイミングは一定にならない。この結果、複数個のハードウェア乱数同士が関連性を有しないものとして取得可能となる。
また、実施例1のパチンコ機は、乱数取得手段(CPU)が、乱数取得契機が入力されてから各乱数を取得するまでの割り込み処理の回数が各乱数毎に、互いに素となる素数の関係となる設定に従って複数個の乱数を取得する手段として構成されているから、乱数1を取得してから乱数2を取得するまでの時間1、乱数2を取得してから乱数3を取得するまでの時間2、乱数2を取得してから乱数3を取得するまでの時間3、…は、倍数等の関連性もなくなる。この結果、乱数取得方法の推定を困難にすることができる。
さらに、実施例1のパチンコ機の乱数取得手段(CPU)は、乱数取得のための割り込み処理以外の制御処理(賞球払出、実働履歴累積計測など)に対する割り込み処理を受け付け可能に構成され、各割り込み処理をCPUの制御周期(4msec)に従って実行する手段として構成されているから、遊技球の各種スイッチ通過などによっても乱数取得タイミングがずれ、より一層、乱数取得方法の推定を困難にする。
加えて、実施例1のパチンコ機は、複数個の乱数をそれぞれ個別にラッチする複数個のラッチ手段(ラッチ回路431〜434,435,436)を備え、これら複数個のラッチ手段のそれぞれのラッチタイミングを個別に制御する手段として構成されているから、複数個の乱数は複数個のラッチ手段のそれぞれに分かれてラッチされる。このとき、乱数生成手段400は、CPUの制御周期(4msec)に比して短い周期(1μsec)で周期的に数値データを更新しているから、乱数1をラッチしてから乱数2をラッチするまでの間に乱数生成手段が生成する数値データは周期的な更新がなされ、乱数2をラッチしてから乱数3をラッチするまでの間に乱数生成手段が生成する数値データは周期的な更新がなされ、…、乱数1〜4,乱数5,6として別個の数値データを取得することができる。
この結果、実施例1のパチンコ機によれば、複数個の乱数の値を推定困難にすることができる。
実施例2は、実施例1の乱数生成手段400に代えて、図17に示す乱数生成手段500を備えたもので、クロック発振器510、乱数カウンタ521〜526、ラッチ回路531〜536を備えている。
クロック発振器510は、クォーツ発振回路等によって10MHzの発振周波数にて電気信号を発生し、この電気信号を「クロック信号」として、乱数カウンタ521〜526へと出力する。
乱数カウンタ521〜526は、クロック信号を入力するごとにカウント値を更新する16ビットカウンタによって構成され、0〜65535の65536通りの乱数値をカウントする。前述の様に、クロック発振器510の発振周波数は10MHzであるから、乱数カウンタ521〜526は、それぞれ0.1μsec毎に1カウントし、この結果、65536通りの乱数値をカウントして一巡するまでに要する時間は、約6.6msecとなる。
乱数カウンタ521〜526は、各回路に設置されたハードウェア初期値A〜Fから65536通りの乱数値をカウントし終えると、再びハードウェア初期値A〜Fに戻って乱数値のカウントを繰り返す。なお、本実施例では、ハードウェア初期値A〜Fとして、「互いに素となる素数」を設定しておく。この結果、乱数カウンタ521〜526は、同じタイミングにおいて異なる乱数値を出力し得るものとなっている。
本実施例では、各乱数カウンタ521〜526に対して、各一つラッチ回路531〜536が接続されている。これら6つのラッチ回路531〜536は、CPUからのラッチ信号を入力したら、当該タイミングにおいて乱数カウンタ521〜526が出力している乱数値をラッチする。本実施例では、ラッチ回路531によってラッチされた乱数値が「当たり判定用乱数(乱数1)」、ラッチ回路532によってラッチされた乱数値が「特図振分判定用乱数(乱数2)」、ラッチ回路533によってラッチされた乱数値が「演出実行判定用乱数(乱数3)」、ラッチ回路534によってラッチされた乱数値が「変動パターン振分用乱数(乱数4)」、ラッチ回路535によってラッチされた乱数値が「普図当たり判定用乱数(乱数5)」、ラッチ回路536によってラッチされた乱数値が「普図当たり種別判定用乱数(乱数6)」としてCPUに取得される。
本実施例においても、特図判定用乱数1〜4の取得に当たっては実施例1の図8(B),(C)と同様の処理が実行される。これにより、特図入力の契機が成立した後に乱数1を取得するまでの時間1、乱数1を取得してから乱数2を取得するまでの時間2、乱数2を取得してから乱数3を取得するまでの時間3、乱数3を取得してから乱数4を取得するまでの時間4は、それぞれ長さの異なる時間となり、待機時間t1〜t4に「互いに素となる素数」が設定されている結果、これらの時間1〜時間4の間に「倍数」等の関連性が生ずることもない。
また、普図判定用乱数5,6の取得に当たっては実施例1の図10(B),(C)と同様の処理が実行される。これにより、普図入力の契機が成立した後に乱数5を取得するまでの時間5、乱数5を取得してから乱数6を取得するまでの時間6は、それぞれ長さの異なる時間となり、待機時間t5,t6に「互いに素となる素数」が設定されている結果、これらの時間5,時間6の間に「倍数」等の関連性が生ずることもない。
本実施例によれば、複数個のラッチ回路のそれぞれにつき、それぞれ異なる乱数カウンタを対応させ、この複数個の乱数カウンタ同士において「互いに素となる素数」を初期値として1μsec毎の数値の更新を実行しているから、あるタイミングにおける各乱数カウンタから出力し得る乱数値自体が異なり、乱数値同士の差分も異なり、倍数の関係等にもならない。その上、ラッチタイミングについても差が生じ、かつ、賞球払出や排出球計数など乱数取得のための処理以外の制御処理による割り込みが生じることで、ある契機に対して取得する複数個の乱数同士の関係を、より一層関連性がないものとすることができる。
以上、発明を実施するための最良の形態としての実施例を説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内における種々の変更が可能である。
例えば、スロットマシンで実行される変動ゲームにおいて、当たりかはずれかを判定するための「当たり判定用乱数」、当たりの場合にレギュラーボーナスかビッグボーナスかを判定するための「当たり種別判定用乱数」をレバー操作を契機として取得するに当たり、実施例1,2で説明した様にラッチタイミングをずらして複数個のハードウェア乱数を取得する構成を採用することができる。また、実施例1,2において、例えば、リーチの有無を判定するための乱数3にはソフトウェア乱数を用いるといった様に、二以上の乱数をハードウェア乱数とし、一部の乱数はソフトウェア乱数とする構成に変更してもよい。加えて、普図に関して、乱数5はハードウェア乱数、乱数6はソフトウェア乱数としてもよい。さらに、待機時間t1等を初期値を0として1ずつインクリメントして所定の素数値になったときにラッチ信号を出力する構成にすることもできる。この場合、ラッチ回路毎に段数の異なるシフトレジスタをラッチ信号出力手段として備えさせ、CPUは、シフトレジスタに対して4msec毎にパルス信号を入力し、待機時間t1等に相当する個数のパルス信号が入力されたシフトレジスタからラッチ回路に「1」を出力した後にシフトレジスタをリセットするアナログ回路にて加算型の待機時間管理を行ったり、この様なシフトレジスタとラッチ回路との間に反転回路を追加したアナログ回路によって減算型の待機時間管理を行う構成とするなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲における各種の態様にて本発明を実施することができる。また、特図判定用乱数と普図判定用乱数を取得するための乱数カウンタを同じものとしたり、特図1用、特図2及び普図用に乱数カウンタを備える構成とすることもできる。
本発明は遊技機に利用することができる。
1・・・遊技盤、5・・・センター役物、7・・・始動入賞装置、15・・・特別入賞口、18・・・普通入賞口、19・・・アウト口、20・・・右打ち通路、27・・・第2始動入賞口、28・・・開閉扉、37・・・ゲート、310・・・主制御基板、317・・・実働履歴記憶部、320・・・演出制御基板、325・・・演出データ記憶手段、330・・・払出制御基板、340・・・発射制御基板、370・・・表示制御基板、400・・・乱数生成手段、410・・・クロック発振器、421,422・・・乱数カウンタ、431〜436・・・ラッチ回路431〜436、500・・・乱数生成手段、510・・・クロック発振器、521〜526・・・乱数カウンタ、531〜536・・・ラッチ回路。
P・・・パチンコ機、SW1・・・特図1スイッチ、SW2・・・特図2スイッチ、SW7・・・入賞検知スイッチ、SW11〜SW14・・・入賞検知スイッチ、SW21・・・排出球検知スイッチ、SW37・・・普図スイッチ、DH・・・変動ゲーム中演出データ、DHsp・・・変動用特定演出データ、DV・・・大当たり中演出データ、DVsp・・・大当たり用特定演出、DM・・・デモ中演出データ、DMsp・・・デモ用特定演出、DKZ・・・飾り図柄変動演出データ。

Claims (4)

  1. 変動ゲームの当たり抽選及び当該当たり抽選とは異なる事項に関する抽選からなる複数種類の判定を、それぞれ乱数と判定値との比較によって実行する遊技機であって、
    クロック発振器のクロック信号をもとにCPUの制御周期に比して短い周期で周期的に数値データを更新することにより乱数を生成する乱数生成手段から前記複数種類の判定に用いる乱数を取得する乱数取得手段を備え、
    さらに、以下の構成をも備えることを特徴とする遊技機。
    (1A)前記乱数取得手段は、所定の乱数取得契機が入力されたとき、前記複数種類の判定を実行するための乱数として、前記乱数生成手段が周期的に更新する数値データに基づいて複数個の乱数を取得する手段として構成されていること。
    (1B)前記乱数取得手段は、前記複数個の乱数の取得時期が互いに異なる時期となる様に、前記乱数取得契機が入力されてから各判定用の乱数を取得するまでのタイミングをずらす様に構成されていること。
    (1C)前記変動ゲームの実行契機を与える所定の検出状態が成立することにより、前記乱数取得手段に対して前記乱数取得契機が入力される様に構成されていること。
  2. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
    (2)前記乱数取得手段は、前記乱数取得契機が入力されてから各乱数を取得するまでの乱数取得のための割り込み処理の回数が各乱数毎に、互いに素となる素数の関係となる設定に従って複数個の乱数を取得する手段として構成されていること。
  3. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
    (3)前記乱数取得手段は、前記乱数取得のための割り込み処理以外の制御処理に対する割り込み処理を受け付け可能に構成され、各割り込み処理を前記CPUの制御周期に従って実行する手段として構成されていること。
  4. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遊技機。
    (4)前記複数個の乱数をそれぞれ個別にラッチする複数個のラッチ手段を備え、前記乱数取得手段は、前記複数個のラッチ手段のそれぞれのラッチタイミングを個別に制御する手段として構成されていること。
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