JP2021002787A - 端末装置、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】端末装置における複数種類の発信方式を適切に切りかえる技術を提供する。【解決手段】通信部34は、他の端末装置16における操作を示す履歴情報を取得する。制御部38は、通信部34において取得した履歴情報をもとに、他の端末装置16において所定の操作が行われた後に通信が開始される第1通信モードと、他の端末装置16において所定の操作が行われない場合であっても通信が開始される第2通信モードのいずれかの通信モードを選択する。通信部34は、制御部38において選択した通信モードにしたがって、他の端末装置16に信号を発信する。【選択図】図6

Description

本発明は、通信技術に関し、特に複数種類の通信モードを実行可能である端末装置、プログラムに関する。
複数の端末装置により構成される通信システムにおいて、複数種類の通信モードがサポートされる場合がある。例えば、第1通信モードでは、呼出信号を受信した端末装置において所定の操作が行われた後に通信が開始され、第2通信モードでは、呼出信号を受信した端末装置において所定の操作が行われない場合であっても通信が開始される。第1通信モードでは、呼出を受けたユーザが所定の操作を行った後に通信が開始されるため、ユーザが知らないうちに通信が開始されることがなく、ユーザは通信の存在を確実に把握できる。一方、第2通信モードでは、所定の操作が行われない場合でも通信が開始されるため、迅速に通信を開始することができる。このように、複数種類の通信モードでは、それぞれ異なる特性やメリットがある。
また、特許文献1では、無線通信機と電話機との通信をネットワーク経由で中継装置が中継するシステムが提案されている。このシステムにおいて、中継装置は、電話機からの着呼に対して、子機の無線通信機から確実な応答指示があったことを条件に応答する。ここで、中継装置は、単独着信の場合に通話モードを実行し、同報配信の場合に無線呼出モードを実行し、無線通信機の発呼の場合にSIP(Session Initiation Protocol)発呼モードを実行する。
特開2011−135290号公報
ユーザが、通信相手に対して、ある通信モードを用いて通信を開始しようとした場合、通信相手は必ずしも、その通信モードで呼び出す場合に適した状況にあるとは限らない。例えば、ユーザが「通常発信モード」で通信を開始しても、通信相手が端末装置から離れているなどの場合には、発話した内容が通信相手に認識されないことが起こり得る。したがって、複数種類の通信モードを適切に使用することが望まれる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、端末装置における複数種類の発信方式を適切に切りかえる技術を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の端末装置は、他の端末装置における操作を示す履歴情報を取得する取得部と、取得部において取得した履歴情報をもとに、他の端末装置において所定の操作が行われた後に通信が開始される第1通信モードと、他の端末装置において所定の操作が行われない場合であっても通信が開始される第2通信モードのいずれかの通信モードを選択する制御部と、制御部において選択した通信モードにしたがって、他の端末装置に信号を発信する通信部と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、端末装置における複数種類の発信方式を適切に切りかえることができる。
実施例1に係る通信システムの構成を示す図である。 図2(a)−(b)は、通信システムにおける通常発信の概要を示す図である。 図3(a)−(d)は、通信システムにおけるRBT発信の概要を示す図である。 図4(a)−(b)は、端末装置の表示部に表示される画面を示す図である。 端末装置のハードウエア構成および機能ブロックを示す図である。 端末装置の詳細な機能ブロックを示す図である。 端末装置から送信される操作履歴パケットのデータ構造を示す図である。 管理装置のハードウエア構成および機能ブロックを示す図である。 管理装置の詳細な機能ブロックを示す図である。 管理装置の履歴テーブルのデータ構造を示す図である。 端末装置による通信モード選択処理を示すフローチャートである。 端末装置による発信方法取得処理の手順を示すフローチャートである。 実施例2に係る端末装置の在室係数テーブルのデータ構造を示す図である。 端末装置による通信モード選択処理を示すフローチャートである。 実施例3に係る端末装置の騒音係数テーブルのデータ構造を示す図である。 端末装置による通信モード選択処理を示すフローチャートである。 実施例5に係る端末装置による通信モード選択処理を示すフローチャートである。 実施例6に係る端末装置から送信される操作履歴パケットのデータ構造を示す図である。 管理装置の履歴テーブルのデータ構造を示す図である。
(実施例1)
図1は、通信システム100の構成を示す。通信システム100は、ネットワーク10、管理装置12、基地局装置14と総称される第1基地局装置14a、第2基地局装置14b、第3基地局装置14c、端末装置16と総称される第1端末装置16a、・・・、第8端末装置16hを含む。ここで、通信システム100に含まれる基地局装置14の数は「3」に限定されず、端末装置16の数は「8」に限定されず、それらより多くてもよく、それらよりも少なくてもよい。
端末装置16は、IPトランシーバ、PoC(Push−to−Talk over Cellular)トランシーバとも呼ばれ、音声通信を実行する。音声通信はプッシュ・ツー・トーク方式であり、個別呼出、グループ呼出、一斉呼出も可能である。このような音声通信を実行するために、端末装置16は基地局装置14に接続される。ここで、基地局装置14と端末装置16との間における通信方式には、半二重または全二重通信が使用される。
複数の基地局装置14は、ネットワーク10により互いに接続される。ネットワーク10は、例えばIP(Internet Protocol)ネットワークである。ネットワーク10には管理装置12が接続される。管理装置12は、例えばSIP(Session Initiation Protocol)サーバ等により構成され、端末装置16間で通話する際のSIPシーケンス処理を実行する。
このような構成において、端末装置16の使用者(ユーザ)は、端末装置16の通話ボタンを押下することによって、他の端末装置16を使用する他の使用者との音声通話を実行する。通信方式が半二重通信である場合、ある音声通話に係る複数の端末装置16において、いずれかの使用者が通話ボタンを押下し発話している間にわたって、他の使用者は通話ボタンを押しても発話できない。通話を開始する際に通話ボタンを押下した場合の動作には、通常発信、およびRing Back Tone(以下、「RBT」という)発信が含まれる。なお、「RBT発信」がなされる通信モード(RBT発信モード)を「第1通信モード」、「通常発信」がなされる通信モード(通常発信モード)を「第2通信モード」と呼ぶ場合もある。
図2(a)−(b)は、通信システム100における通常発信の概要を示す。ここでは、第1端末装置16aと第2端末装置16bという2つの端末装置16間の通信を前提とするが、3つ以上の端末装置16間の通信であってもよく、1対多のグループ通信であってもよい。第1端末装置16aは第1使用者18aに使用され、第2端末装置16bは第2使用者18bに使用される。また、半二重通信を使用する場合を想定する。
図2(a)において、第1使用者18aが第1端末装置16aの通話ボタンを押し下げている間、第2使用者18bが第2端末装置16bを操作しなくても、第1使用者18aと第2使用者18bとの音声通話が開始される。具体的に説明すると、第1使用者18aが第1端末装置16aの通話ボタンを押し下げている間、第1使用者18aによって発話された音声が音声信号として、第1端末装置16aから第2端末装置16bに発信される。第2端末装置16bは、受信した音声信号を再生し、音声を出力する。図2(b)は、図2(a)に続く処理であり、第2使用者18bが第2端末装置16bの通話ボタンを押し下げている間、第2使用者18bによって発話された音声が音声信号として、第2端末装置16bから第1端末装置16aに発信される。第1端末装置16aは、受信した音声信号を再生し、音声を出力する。このように、第1使用者18aと第2使用者18bとの間で交互に通話ボタンが押し下げられ、通話がなされる。
図3(a)−(d)は、通信システム100におけるRBT発信の概要を示す。図3(a)−(d)は図2(a)−(b)と同様に示される。第1使用者18aが第1端末装置16aの通話ボタンを押し下げている間、第1端末装置16aは呼び出し音を出力する。第2端末装置16bは、音声通話を開始せず、着信音を出力する。図3(b)は、図3(a)に続く処理であり、着信音を聞いた第2使用者18bが第2端末装置16bの通話ボタンを押下する等の所定の操作を行うと、図3(c)の通話開始への遷移がなされる。第1使用者18aが第1端末装置16aの通話ボタン押下を止める(通話ボタンを離す)と、図3(c)の通話が終了する。通話終了時点から所定時間以内に、第2使用者18bが第2端末装置16bの通話ボタンの押下を持続すると、第2端末装置16bから第1端末装置16aへの折り返し通話(コールバック)が開始される。この状態を図3(d)に示す。なお、RBT発信に対する折り返し通話において通常は、第2端末装置16bの呼び出し音や、第1端末装置16aの着信音は出力されず、すぐに通話状態となる。
図3(c)の通話が終了してから所定時間が経過した以降に、第2使用者18bが第2端末装置16bの通話ボタンを押下すると、折り返し通話ではなく、新規のRBT発信となる。この場合は、第2端末装置16bの呼び出し音と、第1端末装置16aの着信音が出力される。このようにRBT発信では、音声通話を開始するために、受信側(着信側)の端末装置16での操作が必要となる。そのため、RBT発信は、発信相手に確実に情報を伝える必要がある場合に利用される。なお、上述の説明では、通話ボタンを押し下げ続ける操作により、RBT発信を実行するとしたが、他の操作によってRBT発信を実行してもよい。例えば、通話ボタンを1回(短時間)押下することにより、RBT発信を実行してもよい。
通常発信とRBT発信の切替は、一般的に、発信側の端末装置16における設定をもとになされる。端末装置16において、「通常発信」が設定された場合、あるいは「発信時に通常発信あるいはRBT発信」が設定され、発信時に「通常発信」が選択された場合、通常発信がなされる。図4(a)−(b)は、端末装置16の表示部に表示される画面を示す。これは、端末装置16において通常発信、RBT発信に関する設定を行うための画面例である。図4(a)のRBT利用設定画面を用いて、発信時の動作が設定される。「利用しない」を設定した場合、通話ボタンを押下した後、通常発信がなされる。「常時利用」を設定した場合、通話ボタンを押下した後、RBT発信がなされる。「発信時選択」を設定した場合、通話ボタンを押下した後、図4(b)の発信選択画面が表示される。つまり、使用者18は通話を開始する毎に(発呼毎に)、通常発信またはRBT発信を選択する。図4(b)の発信時選択画面において、「RBT発信」を選択した場合、RBT発信がなされる。「通常発信」を選択した場合、通常発信がなされる。
前述のごとく、主な音声通信の方式としては個別呼出、グループ呼出、一斉呼出が可能となっている。個別呼出は、ある端末装置16から特定の端末装置16に向けての呼出となる。グループ呼出は、複数の端末装置16がいくつかのグループに分けて設定されている場合において、ある端末装置16からグループ呼出を行った場合、当該端末装置16と同一グループに設定されている全ての端末装置16に向けての同報呼出となる。一斉呼出は、ある端末装置16から通信システム100に所属する全ての端末装置16に向けての同報呼出となる。グループ呼出、一斉呼出とも通常発信、RBT発信が可能であり、グループ呼出、一斉呼出にてRBT発信を行った場合、対象となる複数の端末装置16で着信音が出力される。その後、着信中のいずれかの端末装置16の通話ボタンが押下されることによりグループ通話、一斉通話が開始される。
IP無線通信システムにおいては、IP無線通信用アプリケーションのインストールがなされたスマートフォン等の携帯電話端末を端末装置16として使用可能である。携帯電話端末は、IP無線通信用アプリケーションをインストールすることにより、他の端末装置16や他のIP無線通信用アプリケーションがインストールされた携帯電話端末とプッシュ・ツー・トーク方式での通話が可能となる。また、近年の電化機器、例えば部屋の照明、テレビ、ステレオ、エアコン、IT製品、パソコン、タブレット端末等は、ネットワーク接続されると、スマートフォン等の携帯電話端末により制御可能となっている。携帯電話端末に制御用のアプリケーションをインストールすることにより、端末装置16から端末装置16とは別の機器である外部機器の操作が可能である。なお、外部機器を外部装置あるいは周辺機器と呼ぶ場合もある。外部機器の操作とは、具体的には部屋の照明の点灯・消灯の切替、テレビ、ステレオのオン・オフの切替およびチャンネル切替、ボリューム調整、エアコンのオン・オフの切替、PC電源のオン・オフ、タブレット端末のオン・オフ等の操作である。また、携帯電話端末は上記の機器の操作履歴を記憶可能である。以後、前述の携帯電話端末による上記の機器の操作履歴を外部機器操作履歴と表記することもある。
端末装置16がRBT利用設定にて「利用しない」、あるいは「発信時選択」に設定され、発信選択画面にて「通常発信」を選択した場合、通常発信が行われる。前述の様に、通常発信では受信側の端末装置16にて通話ボタンを操作しなくでも通話が行われる。そのため、受信側において端末装置16を使用している使用者18が離席などにより端末装置16付近に居ない場合、あるいは端末装置16をカバンやポケットの中に収納している状態では、受信側の使用者18が通話内容を聞き逃す可能性が高く、発信した情報が無駄になる可能性が高い。一方、RBT発信は前述の様に、発信相手に確実に情報を伝える必要がある場合に利用される。しかしながら、RBT発信では受信側での端末装置16の操作が必要となるので、重要度の高い情報を早急に伝えたい発信においては、通話情報の即時性を損なうというデメリットも存在する。
しかしながら、送信側の端末装置16の使用者18は、受信側の端末装置16の受信状態が不明である場合、発信相手に確実に情報を伝える必要があるときにRBT発信を選択する。その際、受信側の端末装置16が通話を直ちに受信できる状態であっても、送信側の使用者18がRBT発信を選択したので、受信側の使用者18にはRBT発信に対する応答のために使用者18を操作する手間が発生する。また、受信側で使用者18の操作が必要となるので、重要度の高い情報を早急に伝えたい場合に通話情報の即時性を損なう問題があった。
図5は、端末装置16のハードウエア構成および機能ブロックを示す。端末装置16は、クロック発振器200、CPU(Central Processing Unit)210、ユーザIF(Interface)220、通信IF230、音声IF240、記憶部40を含む。クロック発振器200、CPU210、ユーザIF220、通信IF230、音声IF240、記憶部40は、バス250によって接続される。また、端末装置16の制御対象となる外部機器20が存在する。
クロック発振器200は、例えば、水晶発振器であり、一定の周波数の信号を生成する。CPU210は、端末装置16における処理を実行する。ユーザIF220は、ユーザである使用者18に対するインターフェイスである。ユーザIF220は、使用者18からの情報を受けつけたり、使用者18に情報を提示したりする。通信IF230は、ネットワーク10と接続され、基地局装置14と通信する。さらに、基地局装置14経由で管理装置12と通信する。また、通信IF230は、家電機器等の外部機器20との間で無線通信あるいは有線通信を実行する。記憶部40は、情報を記憶する媒体であり、例えば、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)である。
クロック発振器200は計時部32を含み、CPU210は制御部38を含み、ユーザIF220は入力部30、表示部36を含み、通信IF230は通信部34、近距離通信部42を含む。記憶部40は、設定テーブル60、履歴テーブル64を含む。音声IF240は通話音声を入出力するためのインターフェイスであり、音声入力部44と音声出力部46を含む。音声入力部44は、例えばマイクロフォン(マイク)で構成されており、音声出力部46は、例えばスピーカで構成されている。
図6は、端末装置16の詳細な機能ブロックを示す。端末装置16は、入力部30、計時部32、通信部34、表示部36、制御部38、記憶部40、近距離通信部42、音声入力部44、音声出力部46を含む。記憶部40は、設定テーブル60、履歴テーブル64を含む。入力部30は、端末装置16の使用者18が操作するための各種ボタン、タッチパネル等の入力デバイス、入力デバイスの状態を制御部38に通知するためのインターフェイスを含む。また、入力部30は、発信する際に押下される通話ボタンも含む。さらに、入力部30は、外部機器20の操作を行う際に押下される操作ボタンも含む。通話ボタンの押下状態は、入力部30において検出され、制御部38に入力される。表示部36は、端末装置16の設定、通話状態を表示するインターフェイスであり、例えばディスプレイである。
通信部34(第1通信部)は、携帯電話システム、業務用無線システム、インターネット接続された無線LAN(Local Area Network)などを利用して、他の端末装置16と通信可能である。近距離通信部42(第2通信部)は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線を利用して、外部機器20と通信可能である。外部機器20は、例えば、エアコン、照明、暖房機器、テレビ等の映像機器、オーディオ機器、IT機器、調理家電、生活家電、ドアの鍵、ホームセキュリティ機器などである。これらの外部機器20は、主に建物内に設置されていることを想定するが、屋外に設置されていてもよい。なお、通信部34および近距離通信部42で無線LANを使うことにより、これらは共通化されてもよい。また、近距離通信部42と外部機器20とを有線通信を用いて接続してもよい。1つの端末装置16は、1つ以上の任意の数の外部機器20を制御する。また、通信システム100に含まれる一部の端末装置16は、外部機器20を制御しなくてもよい。つまり、通信システム100において、1つ以上の端末装置16が1つ以上の外部機器20を制御すればよい。
記憶部40内の設定テーブル60には、端末装置16についての各種設定情報が記録される。例えば、RBT利用設定に関する情報(RBT設定情報)が設定テーブル60に記録される。具体的には、RBT利用設定にて、「利用しない」、「常時利用」、「発信時選択」のどれが使用者18に選択されているかを示す情報、例えば、0、1、2の値が記録される。記憶部40内の履歴テーブル64は、管理装置12から配信される各端末装置16の外部機器操作履歴に関する情報が記録される。履歴テーブル64についての詳細は後述の管理装置12のブロック図の説明にて表記する。
端末装置16により外部機器20の操作がなされた場合、制御部38は計時部32から現時刻(現在日時)を取得する。制御部38は、計時部32から取得した現時刻と外部機器20の操作履歴をパケット化し、通信部34を通じて管理装置12へ送信する。本実施例では上記パケットを操作履歴パケットと呼ぶ。
図7は、端末装置16から送信される操作履歴パケットのデータ構造を示す。端末IDには、端末装置16の名称およびIDが記載される。なお、名称を省略し、IDのみを記載してもよい。操作日時は、外部機器20を操作した日と時刻を含み、それぞれ計時部32から取得した日付(年月日)と現時刻が記載される。機器種別には操作を行った外部機器20の名称が記載される。なお、本実施例では、機器種別に外部機器20の名称を記録するものとするが、これに限らず、外部機器20の識別子(外部機器ID)を記録してもよい。例えば、建物内に複数のエアコンが存在する場合、個々のエアコンを識別する識別子を機種種別に記録してもよい。操作種別には外部機器20に対して行った操作の種別、具体的には外部機器20の電源を入れた場合は「ON」、電源を切った場合は「OFF」が記載される。なお、操作日時の記載例である「2018/6/1 10:19:14」の表記は「2018年6月1日 10時19分14秒」であることを表す。
図8は、管理装置12のハードウエア構成および機能ブロックを示す。管理装置12は、クロック発振器400、CPU410、通信IF430、記憶部340を含む。クロック発振器400、CPU410、通信IF430、記憶部340は、バス450によって接続される。
クロック発振器400は、例えば、水晶発振器であり、一定の周波数の信号を生成する。CPU410は、管理装置12における処理を実行する。通信IF430は、ネットワーク10と接続され、基地局装置14と通信する。さらに、通信IF430は、基地局装置14経由で端末装置16と通信する。記憶部340は、情報を記憶する媒体であり、例えば、ハードディスク、SSDである。クロック発振器400は計時部332を含み、CPU410は制御部338を含み、通信IF430は通信部334を含む。記憶部340は、履歴テーブル362を含む。
図9は、管理装置12の詳細な機能ブロックを示す。管理装置12は、計時部332、通信部334、制御部338、記憶部340を含む。記憶部340は、履歴テーブル362を含む。通信部334は、各端末装置16から所定の周期で送信される操作履歴パケットを受信する。通信部334は、受信した操作履歴パケットを制御部338に出力する。
記憶部340には、履歴テーブル362が配置される。履歴テーブル362には、各端末装置16から送信される操作履歴パケットの内容が記録される。図10は、管理装置12の履歴テーブル362のデータ構造を示す。履歴テーブル362の各パラメータは、図7の操作履歴パケットの構成例で説明した内容と同じである。なお履歴テーブル362において、端末IDはIDのみでもよく、端末装置16の名称の記録を省略してもよい。また、本図では、図2(a)−(b)で示していない第3端末装置16c、第4端末装置16d、第5端末装置16e、第6端末装置16fも存在する。各端末装置16のIDは第1端末装置16a(ID:001)、第2端末装置16b(ID:002)、第3端末装置16c(ID:003)、第4端末装置16d(ID:004)、第5端末装置16e(ID:005)、第6端末装置16f(ID:006)とする。
制御部338は、各端末装置16から操作履歴パケットを受信した際、履歴テーブル362に新たなレコード(操作履歴)を追加し、操作履歴パケットの内容を記録(追記)する。つまり、履歴テーブル362には、各端末装置16が所定期間(例えば3日間)に外部機器20を制御した情報(起動および停止に関する情報)が全て記録される。なお、本図では履歴テーブル362の一部期間の履歴を例示しているが、記録する期間の日数は本構成例よりも長い期間でもよい。また、図7の操作履歴パケットにおいて、操作日時を省略し、履歴テーブル362の操作日時に、管理装置12が操作履歴パケットを受信した日時を記録してもよい。図9に戻る。
制御部338は、所定の周期(例えば3分)で記憶部340から履歴テーブル362を取得する。通信部334は、履歴テーブル362の内容を、基地局装置14経由で全ての端末装置16に所定の周期で配信する。
ここでは、図6の端末装置16の説明に戻る。端末装置16の通信部34は、履歴テーブル362を管理装置12から受信する。これは、他の端末装置16における操作を示す履歴情報であって、かつ他の端末装置16が外部機器20の起動および停止を制御したことを示す履歴情報を受信するといえる。制御部38は、通信部34において受信した履歴テーブル362を記憶部40に履歴テーブル64として記録する。つまり、管理装置12の記憶部340の履歴テーブル362と、端末装置16の記憶部40の履歴テーブル64の内容は、管理装置12からの所定の周期の配信により同期される。なお、履歴テーブル362または履歴テーブル64を履歴情報と呼ぶ場合もあるが、履歴テーブル362または履歴テーブル64に含まれる任意の1行または複数行のデータ(レコード)を履歴情報あるいは操作履歴と呼ぶ場合もある。
通話ボタンの操作がなされ、入力部30において通話ボタンの押下が検出された場合、制御部38は、記憶部40を参照し、発信方法を確認する。発信方法が通常発信の場合、制御部38は、発信先の端末装置16(以下、「発信先端末装置16」ともいう)へ通常発信を行う。発信方法がRBT発信の場合、制御部38は計時部32より現時刻(現在日時)CTを取得する。制御部38は、記憶部40の履歴テーブル64を参照し、端末IDが発信先端末装置16であり、かつ操作日時と現時刻CTの差分Pが所定の期間(例えば2時間)より短い全てのレコードを取得する。ここで取得した1つ以上のレコードをレコードRと呼ぶ。履歴テーブル64に発信先端末装置16のレコードRが存在しない場合、制御部38は、発信先端末装置16へRBT発信を行う。
発信先端末装置16についてのレコードR取得後、制御部38は全てのレコードRの操作種別を取得する。操作種別が「ON」のレコードRが所定数未満である場合、例えばレコードRの操作種別が全て「OFF」である場合、制御部38は発信先端末装置16へRBT発信を行う。操作種別が「ON」のレコードRが所定数以上存在する場合、制御部38は発信先端末装置16へ通常発信を行う。つまり、制御部38は、取得した履歴テーブル64をもとに、RBT発信と通常発信のいずれかの通信モードを選択する。これは、発信先端末装置16で外部機器20の操作、すなわち部屋の照明やテレビ、エアコン等を所定の期間内で「ON」に設定した場合、発信先の使用者18は現在屋内に存在し、かつ端末装置16と共にその場に留まっている可能性が極めて高く、直ちに通話を開始しても問題がないという知見に基づく処理となる。以下では説明を簡潔にするため、特に断らない限り、所定数を「1」とするが、この値に限定されるものではない。
図10の例では、発信先端末装置16が第1端末装置16aであり、現時刻CTが「10:30:00」の場合、操作日時と現時刻CTの差分Pが所定の期間(例えば2時間)より短いレコードRは、操作日時が「2018/6/1 10:25:24」、「2018/6/1 10:19:59」、「2018/6/1 10:19:32」である3つであり、そのうち操作日時が「2018/6/1 10:19:59」、「2018/6/1 10:19:32」の2つのレコードの操作種別が「ON」となっている。所定数を「1」とすると、「ON」のレコード数「2」は所定数「1」以上であるため、第1端末装置16aへ発信する場合、制御部38は、使用者18が選択した発信方法がRBT発信であっても、通常発信に自動的に切りかえる。発信方法を通常発信に自動的に切りかえることにより、RBT発信と比べてより迅速に通話を開始することが可能となり、受信側の使用者18も端末装置16を操作することなく通話を受信できる。
なお、以下の方法を用いてもよい。制御部38は記憶部40の履歴テーブル64を参照し、端末IDが発信先端末装置16であるレコードの中で操作日時が最新のレコードを抽出する。次に、制御部38は、そのレコードの操作種別が「ON」であり、かつ操作日時と現時刻CTとの時間差が所定時間(例えば、1時間)未満であるか否かを判定する。この条件に合致する場合、発信先の使用者18は現在屋内に存在し、かつ端末装置16と共にその場に留まっている可能性が高いとみなし、制御部38は発信先端末装置16へ通常発信を行う。つまり、制御部38は、発信先端末装置16が所定期間内において外部機器20を起動した履歴情報が存在する場合に、通常発信を選択する。
また、制御部38は、端末IDが発信先端末装置16である操作履歴を対象に、機器種別毎に最新(直近)の操作履歴を取得し、「ON」である操作種別の数をもとに、通信モードを選択してもよい。例えば、「テレビ」、「照明」、「エアコン」の3つの外部機器20の操作履歴が記録されており、「テレビ」の最新の操作種別は「ON」、照明の最新の操作種別が「ON」、エアコンの最新の操作種別が「OFF」だとする。この場合、「ON」の外部機器20は2つとなり、最新履歴が「ON」の外部機器20の数が2つ以上の場合に、通常発信を行う条件を用いると、通常発信が選択される。また例えば、3つの操作種別が全て「OFF」の場合には、RBT発信が選択される。つまり、通信部34は、発信先端末装置16が複数の外部機器20を制御した履歴情報を取得し、制御部38は、起動状態(「ON」状態)の外部機器20の数が所定数以上である場合に、通常発信を選択する。
図11は、端末装置16による通信モード選択処理を示すフローチャートである。制御部38は、入力部30からの通話ボタンの押下を監視する。(S100)。通話ボタン押下を検出していない場合(S100:No)は、S100に戻って処理を繰り返す。通話ボタン押下を検出した場合(S100:Yes)は、S110に進む。S110において、制御部38は発信方法取得処理を実行する。
図12は、S110の発信方法取得処理の詳細手順を示すフローチャートである。S300において、制御部38は設定テーブル60からRBT利用設定を取得する。設定テーブル60には、使用者18によって選択されたRBT利用に関するデータ(「利用しない」、「常時利用」、「発信時選択」のいずれかを示すデータ)が記録されているので、そのデータを取得する。その後S310に進む。S310において、RBT利用設定が「利用しない」となっていた場合(S310:Yes)は、S350に進む。RBT利用設定が「利用しない」以外の場合(S310:No)は、S320に進む。S320において、RBT利用設定が「常時利用」となっていた場合(S320:Yes)は、S340に進む。RBT利用設定が「常時利用」以外の場合(S320:No)は、S330に進む。S330に進む場合は、「発信時選択」が選択されている場合である。
S330において、制御部38は図4(b)に示す発信選択画面を表示部36に表示させる。制御部38は、使用者18が選択した「RBT発信」または「通常発信」を示すデータを入力部30を介して取得する。そして制御部38は、発信選択画面で「RBT発信」が選択されたか否かを判定する。発信選択画面で「RBT発信」が選択された場合(S330:Yes)は、S340に進む。発信選択画面で「RBT発信」以外、すなわち本実施例では「通常発信」が選択された場合(S330:No)は、S350に進む。S340において、発信方法を示す変数SXに「RBT発信」をセットして返し、処理を終了する。S350において、発信方法を示す変数SXに「通常発信」をセットして返し、処理を終了する。図11のフローチャートに戻る。
S120において、制御部38はS110で取得した変数SXが「RBT発信」であるか否かを判定する。発信方法が「RBT発信」の場合(S120:Yes)は、S130に進む。発信方法が「通常発信」の場合(S120:No)は、S170に進む。S130において、制御部38は計時部32より現時刻CTを取得する。その後S140に進む。S140において、制御部38は記憶部40の履歴テーブル64から、端末IDが発信先端末装置16であり、かつ操作日時と現時刻(現在日時)CTの差分Pが所定の期間(例えば2時間)より短い全てのレコードRを取得する。レコードRが存在しない場合、その旨を示すNULLが取得される。その後S150に進む。S150において、制御部38はレコードRが存在するか否かを判定する。レコードRが存在する場合(S150:Yes)は、S160に進む。レコードRが存在しない場合(S150:No)は、S180に進む。
S160において、制御部38はS140で取得した全てのレコードRの操作種別を取得し、操作種別が「ON」のレコードが1つ以上存在するか否かを判定する。すなわち、操作種別が「ON」のレコードが所定数以上存在するか否かを判定する。レコードRの操作種別が全て「OFF」だった場合、(S160:No)は、S180に進む。レコードRの操作種別で1つ以上「ON」が存在した場合(S160:Yes)は、S170に進む。S170において、制御部38は発信先端末装置16へ通常発信を行う。その後処理を終了する。S180において、制御部38は発信先端末装置16へRBT発信を行う。その後処理を終了する。つまり、通信部34は、制御部38において選択した通信モードにしたがって、発信先端末装置16に信号を発信する。
なお、上述の説明では、変数SXに「RBT発信」がセットされている場合に、操作履歴に基づいて「通常発信」を選択する処理を説明したが、これに限定されるものではない。変数SXに「通常発信」がセットされている場合、操作履歴をもとに「RBT発信」を選択する処理を行ってもよい。例えば、図11のフローチャートにおいて、S120:Noの場合にS170に進む代わりに、S140と同様に発信先端末装置16のレコードRを取得する。そして、レコードRが存在しない場合もしくはレコードRにおいて操作種別が「ON」のレコードが所定数(例えば、1つ)未満である場合に、「RBT発信」を選択してもよい。また図11のフローチャートでは、変数SXの値を用いて処理を行っているが、変数SXを用いなくてもよい。つまり、使用者18に発信方式を設定させることなく、制御部38が、操作履歴をもとに「通常発信」または「RBT発信」を自動的に選択してもよい。すなわち、レコードRにおいて操作種別が「ON」のレコードが所定数以上である場合に「通常発信」を選択し、それ以外の場合に「RBT発信」を選択するようにしてもよい。
本実施例によれば、発信先端末装置における操作状況に応じて発信元の端末装置の発信方式を切りかえるので、適切に通信モードを使用することができる。また、発信先端末装置における操作状況に応じて発信方式を切りかえるので、複数種類の通信モードを適切に選択できる。また、適切に発信方式が切りかえられるので、発信側端末装置の使用者が発話した情報が発信先端末装置の使用者に認識されない事態の発生を低減しつつ、発信先端末装置の使用者に対してより迅速に情報を伝えることができる。また、端末装置の設定がRBT発信になっていても、発信先端末装置における操作状況から発信方法を自動で通常発信に切りかえるので、発信先端末装置の受信操作を省き、より迅速に通話を開始できる。また、端末装置の設定が自動発信になっていても、発信先端末装置における操作状況の履歴から発信方法を自動でRBT発信に切りかえるので、発信先端末装置で通話を聞き逃す可能性を低減できる。つまり、発信先端末装置における操作状況に応じて、発信元の端末装置における通信モードを選択し、第1通信モード(RBT発信)のもつ確実性と、第2通信モード(通常発信)のもつ即時性とを両立させている。すなわち、複数種類の通信モードを適切に使用することができる。
また、発信先端末装置が外部機器20の起動および停止を制御したことを示す履歴情報をもとに発信方式を切りかえるので、使用者の状態を高精度に推定できる。また、発信先端末装置が所定期間内において外部機器20を起動した履歴情報が存在する場合に通常発信を選択するので、発信側端末装置の使用者が発話した情報が発信先端末装置の使用者に認識されない事態の発生を低減できる。また、複数の外部機器20が起動された回数が所定数以上である場合に通常発信を選択するので、発信側端末装置の使用者が発話した情報が発信先端末装置の使用者に認識されない事態の発生を低減できる。
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2では、発信先端末装置16が操作した機器種別による重み付けを行うことによって、発信方式の切替がなされる。なお、本実施例の端末装置16内部のブロック図、管理装置12のブロック図、および履歴テーブル64の構成は実施例1と同じである。
前述の様に、端末装置16の記憶部40の履歴テーブル64は、管理装置12からの定期的な配信によって更新される。制御部38は、履歴テーブル64の機器種別、操作種別から在室指標Zを計算する。在室指標Zは、発信先端末装置16が室内に存在している可能性を示す値であり、操作種別が「ON」の機器の在室係数により決定される。在室指標Zは、発信先端末装置16の使用者18が通信を認識する程度を示す通信容易性指標といえる。つまり、在室指標Zが大きいほど、発信先端末装置16の使用者18が、通信の存在を認識したり、通信内容を把握したりすることが容易な状況であるため、通信容易性が高いといえる。
図13は、端末装置16の記憶部40に記憶される在室係数テーブルのデータ構造を示す。在室係数テーブルは、機器毎の在室係数(重み係数)を表すテーブルである。在室係数は機器種別毎に個別に設定され、その機器が使用されている場合(電源が「ON」状態の場合)は使用者18が室内に存在している可能性が高いと予想される機器ほど、在室係数が高く設定される。なお、本テーブルは管理装置12から配信されてもよく、管理装置12から配信せずに端末装置16があらかじめ記憶していてもよい。また、管理装置12は、全ての使用者18に対して同一の在室係数テーブルを配信してもよいし、端末装置16(端末ID)毎に個別に設定された在室係数テーブルを配信してもよい。各端末装置16は、各使用者18によって入力部30に入力された在室係数を在室係数テーブルに記憶してもよい。また、管理装置12から受信した在室係数テーブルをもとに、さらに使用者18が変更を加えた値を記憶してもよい。つまり、端末装置16の使用者18は、自分の日頃の行動パターンを鑑みて、在室係数テーブルを設定してもよい。例えば、室外に出る際に必ずテレビを消す使用者は、テレビの在室係数を標準よりも大きな値に設定し、テレビをつけたまま室外に出ることが多い使用者はテレビの在室係数を標準よりも小さな値に設定すればよい。端末装置16において在室係数テーブルを作成あるいは変更した場合には、その端末装置16から管理装置12に対して、端末IDと在室係数テーブルとを関連付けて送信する。管理装置12の記憶部340は、端末ID毎に在室係数テーブルを記憶し、各端末装置16に対して、端末IDと関連付けた在室係数テーブルを配信する。つまり、1つの端末装置16において在室係数テーブルが設定された場合、そのデータは管理装置12を経由して他の全ての端末装置16に配信される。
図14は、端末装置16による通信モード選択処理を示すフローチャートである。S100からS140までは、図11のフローチャートと同じである。S140に続く、S145において、端末装置16の制御部38は、レコードRの中で操作種別が「ON」であるレコードを取得して、機器種別毎の在室係数の合計値を在室指標Zとして計算する。なお、S140で取得されたレコードRが存在しない場合には、在室指標Zを「0」とする。また、記憶部40が端末ID毎に在室係数テーブルを記憶している場合には、発信先端末装置16に該当する在室係数テーブルを使用する。図10の例では、発信先端末装置16が第1端末装置16aであり、現時刻(現在日時)CTが「2018/6/1 10:30:00」の場合、操作日時と現時刻CTの差分Pが所定の期間(例えば2時間)より短いレコードRは「2018/6/1 10:25:24」、「2018/6/1 10:19:59」、「2018/6/1 10:19:32」である。そのうち「2018/6/1 10:19:59」、「2018/6/1 10:19:32」のレコードの操作種別が「ON」となっている。
「2018/6/1 10:19:59」の機器種別は「テレビ」であり、「2018/6/1 10:19:32」の機器種別は「照明」となるので、図13に例示した在室係数テーブルを参照すると、「テレビ」の在室係数「7」、照明の在室係数「10」が得られる。これらの情報をもとに、制御部38は、以下のように在室指数Zを算出する。

在室指標Z=7(テレビ)+10(照明)=17

つまり、制御部38は、複数の外部機器20毎に設定された値(在室係数)を、所定の期間において起動された外部機器20について加算して、通信容易性指標である在室指数Zを算出する。
S155において、端末装置16の制御部38は、在室指標Zが所定の値(しきい値)より大きいか否かを判定する。しきい値より大きい場合、S170に遷移する。在室指標Zがしきい値以下の場合、S180に遷移する。例えば、しきい値を「15」とすると、上記の例で算出した在室指標Zの「17」はしきい値より大きいので、S170に遷移し、通常発信が行われる。このように、制御部38は、在室指標Zが所定条件を満たす場合に、通常発信を選択する。
なお、S145において、最新(直近)の履歴の操作種別が「ON」である機器種別のデータを用いて、在室指標Zを算出してもよい。発信先端末装置16が第1端末装置16aである場合、図10の例では、「テレビ」の最新履歴の操作種別が「OFF」であるので、在室指標Zの算出において、「テレビ」の履歴を用いずに、「照明」の履歴のみが使用される。その結果、在室指標Zは、「照明」の在室係数「10」と同じになる。S155における在室指標Zのしきい値を「15」とすると、この場合の在室指標Zは、しきい値以下となるので、S180に遷移し、RBT発信が行われる。
なお、図14のフローチャートでは、S110において変数SXに「RBT発信」がセットされた場合に、在室指標Zに基づいて「通常発信」を選択する処理を説明したが、これに限定されるものではない。変数SXに「通常発信」がセットされている場合、在室指標Zをもとに「RBT発信」を選択する処理を行ってもよい。例えば、図14のフローチャートにおいて、S120:Noの場合にS170に進む代わりに、S140と同様に発信先端末装置16のレコードRを取得し、S145と同様に在室指標Zを算出する。そして、レコードRが存在しない場合もしくは在室指標Zが所定の値以下である場合に、「RBT発信」を選択してもよい。また図14のフローチャートでは、変数SXの値を用いて処理を行っているが、変数SXを用いなくてもよい。つまり、使用者18に発信方式を設定させることなく、制御部38が、在室指標Zをもとに「通常発信」または「RBT発信」を自動的に選択してもよい。すなわち、在室指標Zがしきい値よりも大きければ「通常発信」を選択し、在室指標Zがしきい値以下であれば「RBT発信」を選択するようにしてもよい。
本実施例によれば、外部機器20毎に異なる在室係数を設定し、在室係数の合計値である在室指標を計算するので、より高い精度で発信方式を切りかえることができる。すなわち、発信先端末装置の使用者が通信を認識する程度を示す通信容易性指標として在室指標を算出し、在室指標をもとに通信モードを選択するため、通信モードを精度よく選択できる。このため、発信側端末装置の使用者が発話した情報が発信先端末装置の使用者に認識されない事態の発生を低減しつつ、発信先端末装置の使用者に対してより迅速に情報を伝えることができる。
(実施例3)
次に、実施例3を説明する。実施例3では、実施例2と同様に、発信先端末装置16が操作した機器種別による重み付けを行うことによって、発信方式の切替がなされる。なお、本実施例の端末装置16の内部のブロック図、管理装置12のブロック図、および履歴テーブル64の構成は実施例1と同じである。
前述の様に、端末装置16の記憶部40の履歴テーブル64は管理装置12からの定期的な配信によって更新される。端末装置16は、履歴テーブル64を用いて、騒音指標Yを計算する。騒音指標Yは、発信先端末装置16が制御した外部機器20による音の大きさ(騒音状態)を示す値であり、操作種別が「ON」の機器の騒音係数により決定される。騒音指標Yも、発信先端末装置16の使用者18が通信を認識する程度を示す通信容易性指標といえる。発信先端末装置16が音の出る外部機器20を「ON」にしている場合、発信先端末装置16の周囲の音量(騒音)がある程度大きいと予想され、その端末装置16の使用者18が、着信に気づき難い、あるいは、通話の内容を聞き取り難い状態であると推定される。つまり、騒音指標Yが大きいほど、発信先端末装置16の使用者18が、通信の存在を認識したり、通信内容を把握したりすることが困難な状況であるため、通信容易性が低いといえる。一方、騒音指標Yが小さいほど、発信先端末装置16の使用者18が、通信の存在を認識したり、通信内容を把握したりすることが容易な状況であるため、通信容易性が高いといえる。
図15は、端末装置16の騒音係数テーブルのデータ構造を示す。騒音係数テーブルは、機器毎の騒音係数(重み係数)を表すテーブルである。騒音係数は、機器種別毎に個別に設定され、その機器が使用されている場合に使用者18の周辺に騒音(通話の邪魔になる音)が発生している可能性を示す値である。図13の在室係数テーブルとは異なって、「テレビ」、「ステレオ」、「ラジオ」の係数が大きくなっていることから分かるように、使用者18の周辺に騒音が発生している可能性が高いことが予想される機器ほど、騒音係数が高く設定される。なお、図15における「炬燵」のように、騒音係数が「0」のデータが存在してもよい。また、本テーブルは管理装置12から配信されてもよく、管理装置12から配信せずに端末装置16があらかじめ記憶していてもよい。また、管理装置12は、全ての端末装置16に対して同一の騒音係数テーブルを配信してもよいし、端末装置16(端末ID)毎に個別に設定された騒音係数テーブルを配信してもよい。各端末装置16は、各使用者18によって入力部30に入力された騒音係数を騒音係数テーブルに記憶してもよい。また、管理装置12から受信した騒音係数テーブルをもとに、さらに使用者18が変更を加えた値を記憶してもよい。つまり、端末装置16の使用者18は、自分の日頃の機器の使い方を鑑みて、騒音係数テーブルを設定してもよい。例えば、大きな音量でラジオを聴く習慣のある使用者はラジオの騒音係数を標準よりも大きな値に設定し、小さな音量でラジオを聴く習慣のある使用者はラジオの騒音係数を標準よりも小さな値に設定すればよい。端末装置16において騒音係数テーブルを作成あるいは変更した場合には、その端末装置16から管理装置12に対して、端末IDと騒音係数テーブルとを関連付けて送信する。管理装置12の記憶部340は、端末ID毎に騒音係数テーブルを記憶し、各端末装置16に対して、端末IDと関連付けた騒音係数テーブルを配信する。つまり、1つの端末装置16において騒音係数テーブルが設定された場合、そのデータは管理装置12を経由して他の全ての端末装置16に配信される。
図16は、端末装置16による通信モード選択処理を示すフローチャートである。S200からS210までは、図11のフローチャートのS100からS110までと同じである。S210に続く、S220において、制御部38はS210で取得した変数SXが「RBT発信」であるか否かを判定する。発信方法が「RBT発信」の場合(S220:Yes)は、S270に進む。発信方法が「通常発信」の場合(S220:No)は、S230に進む。S230において、制御部38は計時部32より現時刻CTを取得する。その後S240に進む。S240において、制御部38は記憶部40の履歴テーブル64から、端末IDが発信先端末装置16であり、かつ操作日時と現時刻CTの差分Pが所定の期間(例えば2時間)より短い全てのレコードRを取得する。その後S250に進む。S250において、端末装置16の制御部38はレコードRから、最新(直近)の操作履歴が「ON」である機器を特定し、その特定した機器の騒音係数の合計値を騒音指標Yとして計算する。なお、S240で取得されたレコードRが存在しない場合には、騒音指標Yを「0」とする。また、記憶部40が端末ID毎に騒音係数テーブルを記憶している場合には、発信先端末装置16に該当する騒音係数テーブルを用いて騒音指標Yを計算する。
図10の例では、発信先端末装置16が第1端末装置16aであり、現時刻(現在日時)CTが「2018/6/1 10:30:00」の場合、操作日時と現時刻CTの差分Pが所定の期間(例えば2時間)より短いレコードRは「2018/6/1 10:25:24」、「2018/6/1 10:19:59」、「2018/6/1 10:19:32」となる。「2018/6/1 10:25:24」、「2018/6/1 10:19:59」のレコードRの機器種別は全てテレビであるが、最新のレコードである「2018/6/1 10:25:24」の操作種別は「OFF」であるので、テレビの最新の操作履歴は「OFF」となる。一方、「2018/6/1 10:19:32」のレコードRの機器種別は照明であるが、「2018/6/1 10:19:32」が最新の操作履歴であるので、照明の最新の操作履歴は「ON」となる。騒音係数テーブルを参照すると、「テレビ」の重み係数「10」、照明の重み係数「1」が得られるが、テレビの最新状態は「OFF」であるので、テレビは処理の対象外となる。これらの情報をもとに、制御部38は以下のように騒音指標Yを算出する。

騒音指標Y=1(照明ON)=1
また、発信先端末装置16が第5端末装置16eであり、現時刻CTが「2018/6/1 10:30:00」である場合、図10において操作日時と現時刻(現在日時)CTの差分Pが所定の期間(例えば2時間)より短いレコードRは、「2018/6/1 10:18:04」、「2018/6/1 10:17:53」、「2018/6/1 10:00:00」、「2018/6/1 09:30:20」の4つである。「2018/6/1 09:30:20」において、ステレオが「ON」になり、「2018/6/1 10:00:00」においてテレビが「ON」になり、「2018/6/1 10:17:53」においてステレオが「OFF」になり、「2018/6/1 10:18:04」においてラジオが「ON」になっている。このうち、ステレオの最新の操作履歴(最新の状態)は「OFF」であるので、処理の対象外となる。残りのテレビとラジオの最新状態が「ON」であるので、これらが処理の対象となり、制御部38は、以下のように騒音指標Yを算出する。

騒音指標Y=10(テレビON)+9(ラジオON)=19

つまり、制御部38は、履歴テーブル64に、音を出力可能な外部機器20が起動状態である履歴が存在する場合に、起動状態の機器の騒音係数を加算して、通信容易性指標である騒音指標Yを算出する。その後S260に進む。
S260において、端末装置16の制御部38は、騒音指標Yが所定の値(しきい値)より大きいか否かを判定する。しきい値より大きい場合、S270に遷移する。騒音指標Yがしきい値以下の場合、S280に遷移する。例えば、しきい値を「15」とすると、上記の例で算出した第1端末装置16aの騒音指標Yの「1」はしきい値より大きくないので、S280に遷移し、通常発信が行われる。また、発信先が第5端末装置16eの場合は、算出した騒音指標Yの「19」は、しきい値より大きいので、S270に遷移し、RBT発信が行われる。
なお、図16のフローチャートでは、S210において変数SXに「通常発信」がセットされた場合に、騒音指標Yに基づいて「RBT発信」を選択する処理を説明したが、これに限定されるものではない。S210において変数SXに「RBT発信」がセットされた場合、騒音指標Yをもとに「通常発信」を選択する処理を行ってもよい。例えば、図16のフローチャートにおいて、S220:Yesの場合にS270に進む代わりに、S240と同様に発信先端末装置16のレコードRを取得し、S250と同様に騒音指標Yを算出する。そして、騒音指標Yが所定の値以下である場合に、「通常発信」を選択してもよい。また図16のフローチャートでは、変数SXの値を用いて処理を行っているが、変数SXを用いなくてもよい。つまり、使用者18に発信方式を設定させることなく、制御部38が、騒音指標Yをもとに「通常発信」または「RBT発信」を自動的に選択してもよい。すなわち、騒音指標Yがしきい値よりも大きければ「RBT発信」を選択し、騒音指標Yがしきい値以下であれば「通常発信」を選択するようにしてもよい。
なお、上述の説明では、外部機器20の「ON」と「OFF」の操作種別、すなわち、外部機器20を起動および停止する操作種別を用いて騒音指標Yを算出したが、さらに別の情報を用いてもよい。具体的には、端末装置16が、外部機器20の音量(ボリューム)を制御した情報を操作履歴パケットに含めて管理装置に送信する。例えば、機器種別を「テレビ」とし、操作種別を「音量:10」とした操作履歴パケットを送信する。また、音質調整(イコライザーなど)に関する情報を送信してもよい。例えば、機器種別を「ステレオ」とし、操作種別を「Bass:+3」あるいは「64Hz:+6dB」とした操作履歴パケットを送信してもよい。このように、操作種別は、「ON」と「OFF」だけでなく、数値を含んだ情報であってもよい。
管理装置12は、音量・音質の情報を含む履歴テーブル362(外部機器操作履歴)を各端末装置16に配信する。端末装置16の制御部38は、発信先端末装置16が制御した外部機器20の音量および音質に関する操作種別の少なくとも一方を用いて、騒音指標Yを算出する。例えば、テレビが「ON」である場合、テレビの音量を「10」にした場合に比べ、テレビの音量を「20」にした場合の騒音指標Yが、より大きな値(高い値)にされる。また、音量が同じ場合であっても、所定の周波数帯域(例えば、低音)が強調されている場合は、騒音指標Yが、より大きな値にされる。例えば、「ステレオ」の音量が一定の値である場合、「Bass:−3」よりも「Bass:+3」のときの騒音指標Yが大きな値にされる。
また、端末装置16が外部機器20の音量・音質を変更しない場合であっても、端末装置16が近距離通信部42を介して外部機器20から現在設定されている音量・音質の情報を取得し、その情報を操作履歴パケットに含めて送信してもよい。つまり、使用者18が外部機器本体の操作部や端末装置16とは異なるリモコン装置等を操作して外部機器20の設定を変更した場合であっても、端末装置16が外部機器20の現在の設定情報を取得し、それを管理装置12に送信してもよい。例えば、端末装置16が外部機器20の電源を「ON」にした際に、現在の音量設定値(デフォルト値あるいは前回使用された設定値)を外部機器20から取得し、その情報を端末装置16は管理装置12に送信する。すなわち、端末装置16が制御していない音量・音質に関する情報を用いて、騒音指標Yを算出してもよい。
本実施例によれば、外部機器20毎に異なる騒音係数を設定し、騒音係数の合計値である騒音指標を計算するので、より高い精度で発信方式を切りかえることができる。すなわち、発信先端末装置の使用者が通信を認識する程度を示す通信容易性指標として騒音指標を算出し、騒音指標をもとに通信モードを選択するため、通信モードを精度よく選択できる。このため、発信側端末装置の使用者が発話した情報が発信先端末装置の使用者に認識されない事態の発生を低減しつつ、発信先端末装置の使用者に対してより迅速に情報を伝えることができる。
(実施例4)
次に、実施例4を説明する。実施例4は、実施例2と実施例3との組み合せに相当する。なお、本実施例の端末装置16内部のブロック図、管理装置12のブロック図、および履歴テーブル64の構成は実施例1と同じである。
端末装置16は、実施例2で説明した在室指標Zと、実施例3で説明した騒音指標Yをそれぞれ算出する。在室指標Zは、大きな値であるほど、発信先端末装置16の使用者18は着信や通話音声を認識し易いといえる。一方、騒音指標Yは、大きな値であるほど、発信先端末装置16の使用者18は着信や通話音声を認識し難いといえる。そこで、式(1)を用いて、制御部38は総合指標Xを算出する。

X=α×Z−β×Y 式(1)

ここで、α、βはそれぞれ0より大きな所定値(係数)である。α、βの値は同じであってもよいし、異なっていてもよい。式(1)によれば、在室指標Zが大きいほど、総合指標Xが大きな値になる。また、騒音指標Yが小さいほど、総合指標Xが大きな値になる。
つまり、総合指標Xが大きな値であるほど、発信先端末装置16の使用者18は着信や通話音声を認識し易いといえる。したがって、総合指標Xは、端末装置16の使用者18が着信や通話音声を認識する程度(難易度)を示す通信容易性指標であるといえる。また、在室指標Zも同様に通信容易性指標の1つであるといえる。また、騒音指標Yは、値の大小と使用者18が通信を認識する容易さとの関係は逆であるが、同様に通信容易性指標の1つであるといえる。そのため、総合指標Xは、複数種類の通信容易性指標をもとに算出された総合的な通信容易性指標であるといえる。
端末装置16は、図14のフローチャートと同様な処理を行う。ただし、S145に相当するS145Aにおいて、式(1)に基づいて総合指標Xを算出する。また、S155に相当するS155Aにおいて、総合指標Xが所定の値(しきい値)よりも大きいか否かを判定する。
本実施例によれば、在室指標Zと騒音指標Yとを用いて総合指標Xを算出し、総合指標Xに基づいて通信モードを選択するので、発信先端末装置の使用者の状態の推定精度を向上できる。また、発信先端末装置の使用者の状態の推定精度が向上するので、より適切に通信モードを選択することができる。
(実施例5)
次に、実施例5を説明する。実施例1では、図2(a)−(b)、図3(a)−(d)に示すように、通話処理が2つの端末装置16間でのみで行われること(個別通話)を前提として説明したが、本実施例では1つの端末装置16が2つ以上の端末装置16に対して同報配信を行うグループ呼出を想定する。なお、本実施例の端末装置16内部のブロック図、管理装置12のブロック図、および履歴テーブル64の構成は実施例1と同じである。
本実施例における端末装置16の制御部38は、記憶部40の履歴テーブル64から、所定期間におけるグループに所属する全端末装置16(発信元の端末装置以外の端末装置)のレコードRを取得し、操作種別において1つ以上の「ON」が存在している端末装置16の合計数Tを集計する。つまり、合計数Tは、送信対象である複数の端末装置16のうち「ON」の操作種別をもつという所定条件を満たす端末装置16の数である。RBT発信設定時においても、合計数Tが所定数N(例としてグループに所属する送信対象端末装置16の半数)より大きい場合、すなわちグループに所属している端末装置16の使用者18の大半が現在屋内に存在し、かつ端末装置16と共にその場に留まっている可能性が高い場合は、グループに所属する全ての端末装置16へ通常発信を行う。これによりグループ内において、RBT発信と比較してより迅速に通話を開始することが可能となり、より迅速に情報を伝えることが可能になる。
なお上記例では説明を簡潔にするために、「合計数Tがグループに所属する送信対象端末装置16の半数より大きい」としたが、この条件に限定されるものではない。例えば、「合計数Tが1以上」、「合計数Tがグループに所属する送信対象端末装置16の総数の80%以上」、「合計数Tがグループに所属する送信対象端末装置16の総数と同じ」といった条件を用いてもよい。また、グループ毎に個別の条件を設定してもよい。例えば、グループAでは、「送信対象端末装置16の総数の30%以上」という条件を用い、グループBでは「送信対象端末装置16の総数の80%以上」という条件を用いてもよい。また本実施例では説明のためにグループ呼出時の動作としたが、一斉呼出時、すなわち通信システム100の全端末装置16に対してRBT発信を行う場合においても本実施例と同様な処理を行ってもよい。
図17は、端末装置16による通信モード選択処理を示すフローチャートである。制御部38は入力部30からの通話ボタンの押下を監視する。(S400)。通話ボタン押下を検出していない場合(S400:No)は、S400に戻って処理を繰り返す。通話ボタン押下を検出した場合(S400:Yes)は、S410に進む。S410において、制御部38は発信方法取得処理を実行する。発信方法取得処理は実施例1の図12のフローチャートと同じである。その後S420に進む。S420において、制御部38はS410で取得した変数SXが「RBT発信」であるか否かを判定する。発信方法が「RBT発信」の場合(S420:Yes)は、S425に進む。発信方法が「通常発信」の場合(S420:No)は、S520に進む。
S425において、制御部38は計時部32より現時刻CTを取得する。その後S430に進む。S430において、制御部38は記憶部40の履歴テーブル64から、発信先グループに所属している全端末装置16について、操作日時と現時刻CTの差分Pが所定の期間(例えば2時間)より短いレコードRを取得する。この時リストLを初期化後(空白にした後)、取得した各端末装置16のレコードRをリストLに記録する。また、合計数Tの値も初期化する(ゼロにする)。その後S440に進む。S440において、制御部38は所定数Nを設定する。所定数Nは本実施例で説明した様にグループに所属する全端末装置16数に対する割合を示す数値でもよく、また定数でもよい。その後S460に進む。S460において、制御部38はリストLから任意の端末装置16のレコードRを全て取得する。そして、取得した端末装置16のレコードRの情報をリストLから削除する。その後S480に進む。
S480において、制御部38はS460で取得した任意の端末装置16のレコードRの操作種別を取得する。レコードRの操作種別が全て「OFF」だった場合、(S480:No)は、S500に進む。レコードRの操作種別で1つ以上「ON」が存在した場合(S480:Yes)は、S490に進む。S490において、制御部38は合計数Tを「1」インクリメントする。その後S500に進む。S500において、制御部38はリストL内に端末装置16のレコードRが存在するか否かを判定する。リストL内に存在する端末装置16は、未処理の端末装置16である。リストL内に端末装置16のレコードRが存在しない場合(S500:No)は、S510に進む。リストL内に端末装置16のレコードRが存在する場合(S500:Yes)は、S460に戻って処理を繰り返す。S510において、制御部38は合計数Tと、S440にて設定した所定数Nを比較する。合計数Tが所定数Nより大きい(多い)場合(S510:Yes)は、S520に進む。合計数Tが所定数N以下である場合(S510:No)は、S530に進む。S520において、制御部38は発信先端末装置16へ通常発信を行う。その後処理を終了する。S530において、制御部38は発信先端末装置16へRBT発信を行う。その後処理を終了する。
なお、図17のフローチャートでは、S410において変数SXに「RBT発信」がセットされた場合に、合計数Tに基づいて「通常発信」を選択する処理を説明したが、これに限定されるものではない。変数SXに「通常発信」がセットされている場合、合計数Tをもとに「RBT発信」を選択する処理を行ってもよい。例えば、図17のフローチャートにおいて、S420:Noの場合にS520に進む代わりに、上述の方法と同様に合計数Tを算出する。そして、合計数Tが所定数N以下である場合に、「RBT発信」を選択してもよい。また図17のフローチャートでは、変数SXの値を用いて処理を行っているが、変数SXを用いなくてもよい。つまり、使用者18に発信方式を設定させることなく、制御部38が、合計数Tに応じて「通常発信」または「RBT発信」を自動的に選択してもよい。すなわち、合計数Tが所定数より多い場合に「通常発信」を選択し、合計数Tが所定数以下である場合に「RBT発信」を選択するようにしてもよい。
本実施例によれば、複数の発信先端末装置のうち、操作がなされた発信先端末装置の数がしきい値よりも多い場合、第2通信モードを選択し、それ以外の場合に第1通信モードを選択するので、グループ通信においても通信モードを適切に選択できる。
(実施例6)
次に、実施例6を説明する。これまでは、外部機器20に対する発信先端末装置16からの操作をもとに、発信方式の切替がなされる。実施例6は、端末装置16においてなされるアプリケーションプログラム(以下、「アプリケーション」あるいは「アプリ」という)等の操作をもとに、発信方式の切替がなされる。なお、本実施例の端末装置16内部のブロック図、管理装置12のブロック図の構成は実施例1と同じである。ここで、端末装置16に近距離通信部42が含まれなくてもよい。また、本実施例では、通信システム100に含まれる端末装置16が外部機器20を制御しなくてもよい。つまり、外部機器20が存在しなくてもよい。
図6の端末装置16における記憶部40には、複数種類のアプリケーションが記憶される。複数種類のアプリケーション(アプリ)は、例えば、電子メールアプリ、ブラウザアプリ、スケジュールアプリ、写真・動画撮影アプリ、写真・動画閲覧アプリ、音楽再生アプリ等である。制御部38は、記憶部40に記憶されたアプリケーションを実行し、実行されたアプリケーションの画面を表示部36に表示する。入力部30は、表示部36に表示された画面に対する操作を受けつける。制御部38は、入力部30において受けつけた操作にしたがってアプリケーションの動作を制御する。また、制御部38は、入力部30において操作を受けつけると、計時部32から現時刻(日時)を取得する。制御部38は、計時部32から取得した現時刻と、アプリケーションの操作履歴をパケット化し、通信部34を通じて管理装置12へ送信する。本実施例では上記パケットも操作履歴パケットと呼ぶ。
図18は、端末装置16から送信される操作履歴パケットのデータ構造を示す。端末IDは、図7と同一である。操作日時は、操作日と操作時刻を含み、これには計時部32から取得した日付(年月日)と現時刻が記載される。アプリケーション種別には操作を行ったアプリケーションの名称、またはアプリケーションを識別する識別子(アプリID)が記載される。なお、操作履歴パケットにおいてアプリケーション種別が省略されてもよい。
図9の管理装置12における通信部334は、各端末装置16から送信される操作履歴パケットを受信する。通信部334は、受信した操作履歴パケットを制御部338に出力する。記憶部340には、履歴テーブル362が配置される。履歴テーブル362には、各端末装置16から送信される操作履歴パケットの内容が記録される。図19は、管理装置12の履歴テーブル362のデータ構造を示す。履歴テーブル362の各パラメータは、図18の操作履歴パケットの構成例で説明した内容と同じである。なお履歴テーブル362の端末IDにおいて、端末装置16の名称の記録を省略してもよい。図9に戻る。
制御部338は、所定の周期(例えば3分)で記憶部340から履歴テーブル362を取得する。通信部334は、履歴テーブル362の内容を、基地局装置14経由で全ての端末装置16に所定の周期で配信する。
履歴テーブル362を受信した端末装置16は、記憶部40の履歴テーブル64に記録する。端末装置16は、実施例1と同様の処理を実行することによって、通常発信あるいはRBT発信を実行する。つまり、図19に示すアプリケーションに関する操作履歴を、図10に示す操作種別「ON」の操作履歴と同等に扱って処理を行う。本実施例では、全ての操作履歴が「ON」に該当するため、例えば実施例1のS150およびS160に対応する処理として、レコードRが所定数(例えば、1つ)以上存在するか否かを判定する。そして、レコードRが所定数(例えば、1つ)以上存在する場合に、「通常発信」を選択し、レコードRが所定数未満しか存在しない場合に、「RBT発信」を選択すればよい。すなわち、端末装置16は、他の端末装置16においてなされた操作を示す履歴情報をもとに通信モードを選択する。他の端末装置16における操作とは、上述したように他の端末装置16にインストールされたアプリケーションに対する操作である。また、アプリケーションに対する操作に限らず、例えば、他の端末装置16の設定を変えるための操作や、他の端末装置16で通話を行うための操作であってもよい。
本実施例によれば、発信先端末装置に対してなされた操作に応じて発信元の端末装置の発信方式を切りかえるので、外部機器が存在しない状況においても適切に通信モードを使用することができる。
実施例1から実施例6の各実施例では、端末装置16間で音声通話を行う通信システムを例にして説明したが、音声通話に限らず、他の通信であってもよい。例えば、映像と音声を用いる映像通話を行う通信システムであってもよい。また、テキストメッセージを交換する通信システムであってもよい。例えば、テキストデータや画像データを交換するチャットシステムにおいて、通常発信モードとRBT発信モード(要応答モード)を用意する。第1端末装置16aが第2端末装置16bにテキストデータを送信したい場合、通常発信モードでは、第1端末装置16aの使用者18(第1使用者18a)は、すぐにテキストデータを入力して送信できる。送信されたデータは、即時に第2端末装置16bにおいて表示されるが、第2端末装置16bの使用者18(第2使用者18b)がそれを認識している保証はない。
一方、RBT発信モードでは、第1端末装置16aが第2端末装置16bに対して、セッション開始リクエストを送信する。第2端末装置16bではセッション開始リクエストがあることを示す画面表示がなされ、報知音等が出力される。第2使用者18bが所定の操作を行って、セッション開始リクエストに対して応答(許可)することによりセッションが確立し、その後に、第1使用者18aはテキスト入力が可能になる。第2使用者18bが応答した直後に、第1使用者18aはテキスト入力等の操作を行って送信するので、通常モードに比べて、第2使用者18bがメッセージを即時に認識する可能性が高い。このため、時間が経過した後に相手が認識すると価値がないようなメッセージを送る場合であっても、送信元の使用者18の操作(テキスト入力等)が無駄になることを防ぐことができる。ユーザセッション確立後の所定の期間において、双方の端末装置16が自由にデータを送信できるようにしてもよいし、データを送信する前に必ず相手の応答を待つ動作にしてもよい。このような通信システムにおいても本発明を適用することができ、通信相手が不在もしくは活動状態でないことにより、送信元の使用者18の操作が無駄になることを防ぐ効果が得られる。
実施例1から実施例6の任意の組合せも有効である。本変形例によれば、実施例1から実施例6の任意の組合せによる効果を得ることができる。
10 ネットワーク、 12 管理装置、 14 基地局装置、 16 端末装置、 18 使用者、 20 外部機器、 30 入力部、 32 計時部、 34 通信部、 36 表示部、 38 制御部、 40 記憶部、 42 近距離通信部、 44 音声入力部、46 音声出力部、 60 設定テーブル、 64 履歴テーブル、 100 通信システム、 200 クロック発振器、 210 CPU、 220 ユーザIF、 230 通信IF、 240 音声IF、 250 バス、 332 計時部、 334 通信部、 338 制御部、 340 記憶部、 362 履歴テーブル、 400 クロック発振器、 410 CPU、 430 通信IF、 450 バス。

Claims (7)

  1. 他の端末装置における操作を示す履歴情報を取得する取得部と、
    前記取得部において取得した履歴情報をもとに、前記他の端末装置において所定の操作が行われた後に通信が開始される第1通信モードと、前記他の端末装置において所定の操作が行われない場合であっても通信が開始される第2通信モードのいずれかの通信モードを選択する制御部と、
    前記制御部において選択した通信モードにしたがって、前記他の端末装置に信号を発信する通信部と、
    を備えることを特徴とする端末装置。
  2. 前記履歴情報は、前記他の端末装置が外部機器の起動および停止を制御したことを示す情報であることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
  3. 前記制御部は、前記他の端末装置が所定期間内に外部機器を起動した履歴情報が所定数以上存在する場合に、第2通信モードを選択する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
  4. 前記取得部は、前記他の端末装置が複数の外部機器を制御した履歴情報を取得し、
    前記制御部は、前記複数の外部機器毎に設定された値を、起動された外部機器について加算して、前記他の端末装置のユーザが通信を認識する程度を示す通信容易性指標を算出し、通信容易性指標をもとに通信モードを選択する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
  5. 前記取得部は、前記他の端末装置が音を出力可能な外部機器を制御した履歴情報を取得し、
    前記制御部は、前記取得した履歴情報を参照し、音を出力可能な外部機器の種類または外部機器の設定音量をもとに、前記他の端末装置のユーザが通信を認識する程度を示す通信容易性指標を算出し、通信容易性指標をもとに通信モードを選択する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
  6. 前記取得部は、複数の他の端末装置に関する履歴情報を取得し、
    前記制御部は、前記複数の他の端末装置のうち、所定条件を満たす履歴情報をもつ端末装置の数に応じて、第1通信モードと第2通信モードのいずれかの通信モードを選択し、
    前記通信部は、前記制御部において選択した通信モードにしたがって、前記複数の他の端末装置に信号を発信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
  7. コンピュータに、
    他の端末装置における操作を示す履歴情報を取得するステップと、
    取得した履歴情報をもとに、前記他の端末装置において所定の操作が行われた後に通信が開始される第1通信モードと、前記他の端末装置において所定の操作が行われない場合であっても通信が開始される第2通信モードのいずれかの通信モードを選択するステップと、
    選択した通信モードにしたがって、前記他の端末装置に信号を発信するステップと、
    を実行させるプログラム。
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