JP2021002670A - 発光装置、光学装置および情報処理装置 - Google Patents

発光装置、光学装置および情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発光素子アレイの駆動素子側に回路素子を設ける構成と比較し、駆動素子と発光素子アレイとを近接させやすい構造の発光装置などを提供する。【解決手段】配線基板と、互いに対向する第1の側面および第2の側面と、第1の側面および第2の側面とを接続する、互いに対向する第3の側面および第4の側面とを有し、配線基板上に設けられた発光素子アレイと、第1の側面側の配線基板上に設けられ、発光素子アレイを駆動する駆動素子と、第2の側面よりも駆動素子からの距離が遠い配線基板の位置に、第2の側面に沿って設けられた第1の回路素子および第2の回路素子と、第3の側面側および第4の側面側に設けられ、発光素子アレイの上面電極から発光素子アレイの外側に向けて延びる配線部材と、を備え、第1の側面と駆動素子との間には、他の回路素子が設けられていない。【選択図】図7

Description

本発明は、発光装置、光学装置および情報処理装置に関する。
特許文献1には、光源と、所定の平面上において互いに隣接して配置される複数のレンズを有すると共に、光源が出射する光を拡散する光拡散部材と、光拡散部材によって拡散された光が被写体で反射した反射光を受光する撮像素子と、を備え、複数のレンズは、拡散された光における干渉縞の周期が三画素以下となるように配置された撮像装置が記載されている。
特開2018−54769号公報
ところで、発光素子アレイを駆動する回路のインダクタンスを低減したい場合など、発光素子アレイの一つの側面側だけでなく、複数の側面側にボンディングワイヤ等の配線を設ける場合がある。また、受光素子や温度検知素子など、複数の回路素子を発光素子アレイの側面に近接配置させる場合がある。
このような場合、発光素子アレイを駆動する駆動素子側の配線基板上と、発光素子アレイを挟んで駆動素子と反対側の配線基板上とに複数の回路素子を分けて配置するとともに、残りの側面側にボンディングワイヤ等の配線を設ける構成が考えられる。
しかしながら、発光素子アレイと駆動素子との間に回路素子を配置すると、発光素子アレイと駆動素子とを接続する配線パターンの経路が制限され、回路のインダクタンスが増加してしまう場合がある。
本発明は、発光素子アレイの駆動素子側に回路素子を設ける構成と比較し、駆動素子と発光素子アレイとを近接させやすい構造の発光装置などを提供する。
請求項1に記載の発明は、配線基板と、互いに対向する第1の側面および第2の側面と、当該第1の側面および当該第2の側面とを接続する、互いに対向する第3の側面および第4の側面とを有し、前記配線基板上に設けられた発光素子アレイと、前記第1の側面側の前記配線基板上に設けられ、前記発光素子アレイを駆動する駆動素子と、前記第2の側面よりも前記駆動素子からの距離が遠い前記配線基板の位置に、当該第2の側面に沿って設けられた第1の回路素子および第2の回路素子と、前記第3の側面側および前記第4の側面側に設けられ、前記発光素子アレイの上面電極から当該発光素子アレイの外側に向けて延びる配線部材と、を備え、前記第1の側面と前記駆動素子との間には、他の回路素子が設けられていない発光装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第1の回路素子および前記第2の回路素子の少なくとも一方は、前記発光素子アレイが出射した光を受光する受光素子である請求項1に記載の発光装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第1の回路素子および前記第2の回路素子の少なくとも一方は、前記発光素子アレイの温度を検知する温度検知素子である請求項1に記載の発光装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第1の回路素子および前記第2の回路素子の少なくとも一方は、前記発光素子アレイに電流を供給するキャパシタである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発光装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第2の側面と前記第1の回路素子および前記第2の回路素子との間には、前記発光素子アレイの前記上面電極から当該発光素子アレイの外側に向けて延びる配線部材が設けられていない請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発光装置である。
請求項6に記載の発明は、前記第1の回路素子および前記第2の回路素子はそれぞれ複数の端子を有し、前記第1の回路素子は前記第2の回路素子よりも前記第3の側面側に配置されるとともに、当該第1の回路素子の前記複数の端子それぞれに接続される配線は当該第3の側面側に引き出され、前記第2の回路素子は前記第1の回路素子よりも前記第4の側面側に配置されるとともに、当該第2の回路素子の前記複数の端子それぞれに接続される配線は当該第4の側面側に引き出されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発光装置である。
請求項7に記載の発明は、前記発光素子アレイの出射経路上に、当該発光素子アレイから出射された光を外部に向けて拡散する光拡散部材が設けられている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の発光装置である。
請求項8に記載の発明は、前記第1の回路素子および前記第2の回路素子の少なくとも一方は、前記発光素子アレイが出射した光を受光する受光素子であり、前記光拡散部材は、平面視において前記発光素子アレイおよび前記受光素子と重なる位置に設けられている請求項7に記載の発光装置である。
請求項9に記載の発明は、前記発光素子アレイは、互いに並列に接続された複数の発光素子を有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の発光装置である。
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の発光装置と、前記発光装置が備える発光素子アレイから出射され被測定物で反射された反射光を受光する受光部と、を備え、前記受光部は、前記発光素子アレイから光が出射されてから当該受光部で受光されるまでの時間に相当する信号を出力する光学装置である。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の光学装置と、前記光学装置が備える発光素子アレイから出射され被測定物で反射され、当該光学装置が備える受光部が受光した反射光に基づき、当該被測定物の三次元形状を特定する形状特定部と、を備える情報処理装置である。
請求項12に記載の発明は、前記形状特定部での特定結果に基づき、自装置の使用に関する認証処理を行う認証処理部と、を備える請求項11に記載の情報処理装置である。
請求項1に記載の発明によれば、発光素子アレイの駆動素子側に回路素子を設ける構成と比較し、駆動素子と発光素子アレイとを近接させやすい。
請求項2に記載の発明によれば、発光素子アレイが出射した光を受光する受光素子を有する構成において、駆動素子と発光素子アレイとを近接させやすい。
請求項3に記載の発明によれば、発光素子アレイの温度を検知する温度検知素子を有する構成において、駆動素子と発光素子アレイとを近接させやすい。
請求項4に記載の発明によれば、発光素子アレイに電流を供給するキャパシタを有する構成において、駆動素子と発光素子アレイとを近接させやすい。
請求項5に記載の発明によれば、第2の側面と第1の回路素子との間、および第2の側面と第2の回路素子との間に配線部材が設けられている場合と比較し、回路素子を発光素子アレイに近接して配置しやすい。
請求項6に記載の発明によれば、第1の回路素子が接続される配線と第2の回路素子が接続される配線とを同じ側に引き出す場合に比べ、2個の回路素子を発光素子アレイに近接させて配置しやすい。
請求項7に記載の発明によれば、光拡散部材がない構成と比較し、発光素子アレイから出射された光が広い範囲に照射される。
請求項8に記載の発明によれば、発光素子アレイおよび受光素子と重なる位置に設けられていない場合と比較し、発光素子アレイから出射されて光拡散部材で反射した光に対する受光素子での受光量が増加する。
請求項9に記載の発明によれば、発光素子を個別に駆動する構成と比較し、強い光強度の光が照射される。
請求項10に記載の発明によれば、三次元測定が行える光学装置が提供される。
請求項11に記載の発明によれば、三次元形状を測定できる情報処理装置が提供される。
請求項12に記載の発明によれば、三次元形状に基づく認証処理を搭載した情報処理装置が提供される。
情報処理装置の一例を示す図である。 情報処理装置の構成を説明するブロック図である。 発光素子アレイの平面図である。 発光素子アレイにおける1個のVCSELの断面構造を説明する図である。 光拡散部材の一例を説明する図である。(a)は、平面図、(b)は、(a)のVB−VB線での断面図である。 ローサイド駆動により発光素子アレイを駆動する等価回路の一例を示す図である。 本実施の形態が適用される発光装置を説明する図である。(a)は、平面図、(b)は、(a)のVIIB−VIIB線での断面図、(c)は、(a)のVIIC−VIIC線での断面図である。 本実施の形態が適用される発光装置における配線基板および基材に設けられる配線パターンを説明する図である。(a)は、配線基板の表面、(b)は、基材の表面、(c)は、基材の裏面である。 比較のために示す発光装置を説明する平面図である。(a)は、平面図、(b)は、(a)のIXB−IXB線での断面図、(c)は、(a)のIXC−IXC線での断面図である。 比較のために示す発光装置における配線基板および基材に設けられる配線パターンを説明する図である。(a)は、配線基板の表面、(b)は、基材の表面、(c)は、基材の裏面である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
情報処理装置は、その情報処理装置にアクセスしたユーザがアクセスすることが許可されているか否かを識別し、アクセスが許可されているユーザであることが認証された場合にのみ、自装置である情報処理装置の使用を許可するようになっていることが多い。これまで、パスワード、指紋、虹彩などにより、ユーザを認証する方法が用いられてきた。最近では、さらにセキュリティ性の高い認証方法が求められている。この方法として、ユーザの顔の形状など、三次元像による認証が行われるようになっている。
ここでは、情報処理装置は、一例として携帯型情報処理端末であるとして説明し、三次元像として捉えられた顔の形状を認識することで、ユーザを認証するとして説明する。なお、情報処理装置は、携帯型情報処理端末以外のパーソナルコンピュータ(PC)などの情報処理装置に適用しうる。
さらに、本実施の形態で説明する構成、機能、方法等は、顔の形状の認識以外の三次元形状を被測定物とした認識にも適用しうる。すなわち、顔以外の物体の形状の認識に適用してもよい。また、被測定物までの距離は問わない。
(情報処理装置1)
図1は、情報処理装置1の一例を示す図である。前述したように、情報処理装置1は、一例として携帯型情報処理端末である。
情報処理装置1は、ユーザインターフェイス部(以下では、UI部と表記する。)2と三次元像を取得する光学装置3とを備える。UI部2は、例えばユーザに対して情報を表示する表示デバイスとユーザの操作により情報処理に対する指示が入力される入力デバイスとが一体化されて構成されている。表示デバイスは、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、入力デバイスは、例えばタッチパネルである。
光学装置3は、発光装置4と、三次元センサ(以下では、3Dセンサと表記する。)5とを備える。発光装置4は、三次元像を取得するための被測定物、ここで説明する例では顔に向けて光を照射する。3Dセンサ5は、発光装置4により照射されて顔で反射されて戻ってきた光を取得する。ここでは、光の飛行時間による、いわゆるToF(Time of Flight)法に基づいて、顔の三次元像を取得するとする。以下では、顔の三次元像を取得する場合であっても、顔を被測定物と表記する。なお、顔以外を被測定物として三次元像を取得してもよい。三次元像を取得することを、3Dセンシングと表記することがある。3Dセンサ5は、受光部の一例である。
なお、情報処理装置1は、CPU、ROM、RAMなどを含むコンピュータとして構成されている。なお、ROMには、不揮発性の書き換え可能なメモリ、例えばフラッシュメモリを含む。そして、ROMに蓄積されたプログラムや定数が、RAMに展開されて、CPUが実行することによって、情報処理装置1が動作し、各種の情報処理が実行される。
図2は、情報処理装置1の構成を説明するブロック図である。
情報処理装置1は、上記した光学装置3と、光学装置制御部8と、システム制御部9とを備える。光学装置制御部8は、光学装置3を制御する。そして、光学装置制御部8は、形状特定部81を含む。システム制御部9は、情報処理装置1全体をシステムとして制御する。そして、システム制御部9は、認証処理部91を含む。そして、システム制御部9には、UI部2、スピーカ92、二次元カメラ(図2では、2Dカメラと表記する。)93などが接続されている。
以下、順に説明する。
光学装置3が備える発光装置4は、配線基板10と、基材100と、発光素子アレイ20と、光拡散部材30と、光量監視用受光素子(図2および以下では、PDと表記する。)40と、温度検知用素子(図2および以下では、TDと表記する。)45と、駆動部50と、保持部60と、キャパシタ70とを備える。さらに、発光装置4は、駆動部50を動作させるために、抵抗素子6、キャパシタ7などの受動素子を備える。駆動部50は、後述するように発光素子アレイ20を駆動する駆動素子を備える。よって、図では、駆動部(駆動素子)と表記する。なお、キャパシタ70として2個を図示しているが、1個でもよく、2個を超える数であってもよい。さらに、抵抗素子6およびキャパシタ7のそれぞれは、複数あってよい。ここでは、発光素子アレイ20、PD40、TD45および駆動部50以外のキャパシタ70、3Dセンサ5、抵抗素子6、キャパシタ7などをそれぞれ区別しないで回路部品と表記することがある。
発光素子アレイ20、PD40およびTD45は、基材100上に設けられている。基材100は、電気絶縁性部材で構成されている。そして、基材100、駆動部50、キャパシタ70、抵抗素子6、キャパシタ7は、配線基板10上に設けられている。つまり、発光素子アレイ20、PD40およびTD45は、基材100を介して、配線基板10上に設けられている。ここでは、基材100を介する場合であっても、発光素子アレイ20、PD40およびTD45は、配線基板10上に設けられているとする。なお、駆動部50は、一例として、半導体集積回路で構成されている。
発光素子アレイ20は、複数の発光素子が二次元に配列されたアレイとして構成されている(後述する図3参照)。発光素子は、一例として垂直共振器面発光レーザ素子VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)である。以下では、発光素子は垂直共振器面発光レーザ素子VCSELであるとして説明する。そして、垂直共振器面発光レーザ素子VCSELをVCSELと表記する。発光素子アレイ20は、配線基板10または基材100の表面に対して垂直方向に光を出射する。ToF法により三次元センシングを行う場合、発光素子アレイ20は、例えば、100MHz以上で、且つ、立ち上り時間が1ns以下のパルス光(以下では、出射光パルスと表記する。)を出射することが求められる。また、顔認証を例とする場合、光が照射される距離は10cm程度から1m程度である。そして、3D形状として測定する範囲は、1m角程度である。なお、光が照射される距離を測定距離と表記し、被測定物の3D形状を測定する範囲を測定範囲または照射範囲と表記する。また、測定範囲または照射範囲に仮想的に設けられる面を照射面と表記する。
PD40は、受光した光量(以下では、受光量と表記する。)に応じた電気信号を出力する、アノードとなるp型のSi領域、i(イントリンシック)型のSi領域、カソードとなるn型のSi領域で構成されたpin型などのフォトダイオードである。そして、p型のSi領域にアノード電極が設けられ、n型のSi領域にカソード電極が設けられている。なお、PD40は、第1の回路素子の一例であり、受光素子の一例である。
TD45は、基材100の温度を検知する温度検知素子である。TD45は、例えば、表面実装型の負特性サーミスタ(NTC:Negative Temperature Coefficient Thermistor)や正特性サーミスタ(PTC:Positive Temperature Coefficient Thermistor)である。負特性サーミスタは、温度が上がると抵抗値が下がり、正特性サーミスタは、ある一定の温度を超えると、抵抗値が急上昇する。TD45の上記の特性を利用して、基材100の温度を検知して、間接的に発光素子アレイ20の温度を監視する。よって、TD45は、発光素子アレイ20に近接して配置されるとよい。サーミスタは極性を有しないが、他の温度センサ素子には、極性を有するものがある。なお、TD45は、第2の回路素子の一例である。
光拡散部材30は、発光素子アレイ20およびPD40を覆うように設けられる。つまり、光拡散部材30は、基材100上に設けられた保持部60により、基材100上の発光素子アレイ20およびPD40から予め定められた距離離して設けられている。なお、光拡散部材30が発光素子アレイ20およびPD40を覆うとは、光拡散部材30が発光素子アレイ20の出射する光の出射経路上に設けられ、発光素子アレイ20が出射する光が光拡散部材30を透過するように設けられていることを言う。平面視した場合に、発光素子アレイ20およびPD40と光拡散部材30とが重なる状態を言う。ここで、平面視とは、後述する図3、図7(a)などにおいて、xy平面で見た場合を指す。なお、PD40は、発光素子アレイ20が出射した光の内、光拡散部材30によって反射された光の一部を受光しやすいように、光拡散部材30によって覆われる位置であって、発光素子アレイ20に近接して配置されるとよい。図2では、光拡散部材30は、TD45も覆うように設けられているが、光拡散部材30が、TD45を覆わないようにしてもよい。光拡散部材30がTD45を覆わないようにすれば、高価な光拡散部材30の面積が小さくて済む。
保持部60は、光拡散部材30の縁辺部に設けられ、光拡散部材30を保持する。ここでは、保持部60は、発光素子アレイ20、PD40およびTD45を囲むように設けられている。ここでは、基材100の外形、光拡散部材30の外形および保持部60の外形が同じであるとした。このため、基材100、光拡散部材30および保持部60の外縁が重なっている。なお、基材100の外形が光拡散部材30の外形や保持部60の外形より大きくてもよい。
発光装置4における配線基板10、基材100、発光素子アレイ20、光拡散部材30、駆動部50および保持部60の詳細については、後述する。
3Dセンサ5は、複数の受光セルを備える。例えば、各受光セルは、発光素子アレイ20からの出射光パルスに対する被測定物からのパルス状の反射光(以下では、受光パルスと表記する。)を受光し、受光されるまでの時間に対応する電荷を受光セル毎に蓄積するように構成されている。3Dセンサ5は、各受光セルが2つのゲートとそれらに対応した電荷蓄積部とを備えたCMOS構造のデバイスとして構成されている。そして、2つのゲートに交互にパルスを加えることによって、発生した光電子を2つの電荷蓄積部の何れかに高速に転送する。2つの電荷蓄積部には、出射光パルスと受光パルスとの位相差に応じた電荷が蓄積される。そして、3Dセンサ5は、ADコンバータを介して、受光セル毎に出射光パルスと受光パルスとの位相差に応じたデジタル値を信号として出力する。すなわち、3Dセンサ5は、発光素子アレイ20から光が出射されてから3Dセンサ5で受光されるまでの時間に相当する信号を出力する。なお、ADコンバータは、3Dセンサ5が備えてもよく、3Dセンサ5の外部に設けられてもよい。
以上説明したように、顔認証を例とする場合、発光素子アレイ20は、距離が10cm程度から1m程度で1m角程度の照射範囲に光を照射することが求められる。そして、被測定物からの反射光を3Dセンサ5が受光することで、被測定物の3D形状が測定される。このため、発光素子アレイ20は、大出力であって、発光素子アレイ20の発熱を効率よく放熱することが求められるとともに、発光素子アレイ20の過熱が抑制されることが求められる。
光学装置制御部8の形状特定部81は、3Dセンサ5から受光セル毎に得られるデジタル値を取得し、受光セル毎に被測定物までの距離を算出する。そして算出された距離により、被測定物の3D形状を特定する。
システム制御部9の認証処理部91は、形状特定部81が特定した特定結果である被測定物の3D形状がROMなどに予め蓄積された3D形状である場合に、情報処理装置1の使用に関する認証処理を行う。なお、情報処理装置1の使用に関する認証処理とは、一例として、自装置である情報処理装置1の使用を許可するか否かの処理である。例えば、被測定物である顔の3D形状が、ROM等の記憶部材に記憶された顔形状に一致すると判断される場合には、情報処理装置1が提供する各種アプリケーション等を含む情報処理装置1の使用が許可される。
上記の形状特定部81および認証処理部91は、一例として、プログラムによって構成される。また、ASICやFPGA等の集積回路で構成されてもよい。さらには、プログラム等のソフトウエアとASIC等の集積回路とで構成されてもよい。
図2では、光学装置3、光学装置制御部8およびシステム制御部9をそれぞれ分けて示したが、システム制御部9が光学装置制御部8を含んでもよい。また、光学装置制御部8が光学装置3に含まれてもよい。さらに、光学装置3、光学装置制御部8およびシステム制御部9が一体に構成されてもよい。
次に、発光装置4を説明する前に、発光装置4を構成する発光素子アレイ20、光拡散部材30、および発光素子アレイ20を駆動する回路を説明する。なお、発光素子アレイ20を駆動する回路は、駆動部50、キャパシタ70、PD40およびTD45を含む。
(発光素子アレイ20の構成)
図3は、発光素子アレイ20の平面図である。発光素子アレイ20は、平面視した形状である平面形状が四角形であって、複数のVCSELが二次元のアレイ状に配列されて構成されている。紙面の右方向をx方向、紙面の上方向をy方向とする。x方向およびy方向に反時計回りで直交する方向をz方向とする。なお、各図面におけるx、y、z方向は、共通である。なお、表面とは、+z方向側の面を言い、裏面とは、−z方向側の面を言う。他の場合も同様である。なお、複数のVCSELは、図3に示したように必ずしも格子の交点に配置されることを要しない。例えば、隣接して設けられた複数の三角形の頂点に配置するなど、他の配列であってもよい。
VCSELは、半導体基板200(後述する図4参照)上に積層された下部多層膜反射鏡と上部多層膜反射鏡との間に発光領域となる活性領域を設け、半導体基板200の垂直方向である+z方向にレーザ光を出射させる発光素子である。このことから、二次元のアレイ化が容易である。発光素子アレイ20の備えるVCSELの数は、一例として、100個〜1000個である。なお、複数のVCSELは、互いに並列に接続され、並列に駆動される。上記したVCSELの数は一例であり、発光素子アレイ20のVCSELの数は、測定距離や測定範囲に応じて設定されればよい。
発光素子アレイ20の表面には、複数のVCSELに共通のアノード電極218(後述する図4参照)が設けられている。発光素子アレイ20の裏面には、カソード電極214が設けられている(後述する図4参照)。つまり、複数のVCSELは、並列接続されている。複数のVCSELを並列接続して駆動することで、VCSELを個別に駆動する場合に比べ、強い強度の光が同時に出射されて被測定物に照射される。
ここでは、平面形状が四角形である発光素子アレイ20の+x方向側の側面を側面21A、−x方向側の側面を側面21B、+y方向側の側面を側面22Aおよび−y方向側の側面を側面22Bと表記する。側面21Aと側面21Bとが対向する。側面22Aと側面22Bとは、それぞれが側面21Aと側面21Bとをつなぐとともに、対向する。ここで、側面21Aが第1の側面の一例、側面21Bが第2の側面の一例、側面22Aが第3の側面の一例および側面22Bが第4の側面の一例である。
(VCSELの構造)
図4は、発光素子アレイ20における1個のVCSELの断面構造を説明する図である。このVCSELは、λ共振器構造のVCSELである。紙面の上方向をz方向とする。
VCSELは、n型のGaAsなどの半導体基板200上に、Al組成の異なるAlGaAs層を交互に重ねたn型の下部分布ブラック型反射鏡(DBR:Distributed Bragg Reflector)202と、上部スペーサ層および下部スペーサ層に挟まれた量子井戸層を含む活性領域206と、Al組成の異なるAlGaAs層を交互に重ねたp型の上部分布ブラック型反射鏡208とが順に積層されて構成されている。以下では、分布ブラック型反射鏡をDBRと表記する。
n型の下部DBR202は、Al0.9Ga0.1As層とGaAs層とをペアとした積層体で、各層の厚さはλ/4nr(但し、λは発振波長、nrは媒質の屈折率)であり、これらを交互に40周期で積層してある。n型不純物であるシリコンをドーピングした後のキャリア濃度は、例えば、3×1018cm-3である。
活性領域206は、下部スペーサ層と、量子井戸活性層と、上部スペーサ層とが積層されて構成されている。例えば、下部スペーサ層は、アンドープのAl0.6Ga0.4As層であり、量子井戸活性層は、アンドープのInGaAs量子井戸層およびアンドープのGaAs障壁層であり、上部スペーサ層は、アンドープのAl0.6Ga0.4As層である。
p型の上部DBR208は、p型のAl0.9Ga0.1As層とGaAs層とをペアとした積層体で、各層の厚さはλ/4nrであり、これらを交互に29周期積層してある。p型不純物であるカーボンをドーピングした後のキャリア濃度は、例えば、3×1018cm-3である。好ましくは、上部DBR208の最上層には、p型GaAsからなるコンタクト層が形成され、上部DBR208の最下層もしくはその内部に、p型AlAsの電流狭窄層210が形成されている。
上部DBR208から下部DBR202に至るまで積層された半導体層をエッチングすることにより、半導体基板200上に円筒状のメサMが形成される。これにより、電流狭窄層210は、メサMの側面に露出する。酸化工程により、電流狭窄層210には、メサMの側面から酸化された酸化領域210Aと酸化領域210Aによって囲まれた導電領域210Bとが形成される。なお、酸化工程において、AlAs層はAlGaAs層よりも酸化速度が速く、酸化領域210Aは、メサMの側面から内部に向けてほぼ一定の速度で酸化されるため、導電領域210Bの平面形状は、メサMの外形を反映した形状、すなわち円形状となり、その中心は、一点鎖線で示すメサMの軸方向とほぼ一致する。本実施の形態において、メサMは、柱状構造をなしている。
メサMの最上層には、Ti/Auなどを積層した金属製の環状のp側電極212が形成される。p側電極212は、上部DBR208に設けられたコンタクト層にオーミック接触する。環状のp側電極212の内側の上部DBR208の表面は、レーザ光が外部へ出射される光出射口212Aとなる。つまり、VCSELでは、半導体基板200に垂直な方向に光が出射され、メサMの軸方向が光軸になる。さらに、半導体基板200の裏面には、n側電極としてカソード電極214が形成される。なお、p側電極212の内側の上部DBR208の表面が光出射面である。つまり、VCSELの光軸方向が、光出射方向になる。
そして、p側電極212のアノード電極(後述するアノード電極218)が接続される部分および光出射口212Aを除いて、メサMの表面を覆うように、絶縁層216が設けられる。そして、光出射口212Aを除いて、アノード電極218がp側電極212とオーミック接触するように設けられる。なお、アノード電極218は、複数のVCSELに共通に設けられている。つまり、発光素子アレイ20を構成する複数のVCSELは、各々のp側電極212がアノード電極218により並列接続されている。なお、アノード電極218は、発光素子アレイの上面電極の一例である。
なお、VCSELは、単一横モードで発振してもよく、多重横モードで発振してもよい。一例として、VCSELの1個の光出力は、4mW〜8mWである。よって、例えば500個のVCSELで発光素子アレイ20が構成されている場合、発光素子アレイ20の光出力は、2W〜4Wになる。このような大出力の発光素子アレイ20では、発光素子アレイ20からの発熱が大きい。
(光拡散部材30の構成)
図5は、光拡散部材30の一例を説明する図である。図5(a)は、平面図、図5(b)は、図5(a)のVB−VB線での断面図である。図5(a)において、紙面の右方向をx方向、紙面の上方向をy方向とする。x方向およびy方向に反時計回りで直交する方向をz方向とする。よって、図5(b)において、紙面の右方向がx方向、紙面の上方向がz方向となる。
図5(b)に示すように、光拡散部材30は、両面が平行で平坦なガラス基材31と、ガラス基材31の裏面に設けられ、光を拡散させるための凹凸が形成された樹脂層32とを備える。光拡散部材30は、発光素子アレイ20のVCSELから入射する光の拡がり角をさらに拡げて出射する。つまり、光拡散部材30の樹脂層32に形成された凹凸は、光を屈折させたり、散乱させたりして、入射する光の拡がり角αより出射する光の拡がり角βを大きくする。つまり、図5(b)に示すように、VCSELから出射される光の拡がり角αより、光拡散部材30を透過して光拡散部材30から出射される光の拡がり角βが大きくなる(α<β)。このため、光拡散部材30を用いると、光拡散部材30を用いない場合に比べ、発光素子アレイ20の出射する光が照射される照射面の面積が拡大される。また、照射面における光密度が低下する。なお、光密度とは、放射照度をいい、拡がり角α、βは、半値全幅(FWHM)である。
そして、光拡散部材30は、例えば、平面形状が四角形であって、x方向の幅Wxおよびy方向の縦幅Wyが1mm〜10mm、z方向の厚みtdが0.1mm〜1mmである。そして、光拡散部材30が以上のような大きさおよび形状であれば、特に、携帯型情報処理端末の顔認証や、数m程度までの比較的近距離の計測に適した光拡散部材が提供される。なお、光拡散部材30の平面形状は、多角形や円形など、他の形状であってもよい。
(発光素子アレイ20を駆動する回路)
発光素子アレイ20をより高速に駆動させたい場合は、ローサイド駆動するのがよい。ローサイド駆動とは、VCSELなどの駆動対象に対して、電流経路の下流側にMOSトランジスタ等の駆動素子を位置させた構成を言う。逆に、上流側に駆動素子を位置させた構成をハイサイド駆動と言う。
図6は、ローサイド駆動により発光素子アレイ20を駆動する等価回路の一例を示す図である。図6では、発光素子アレイ20のVCSELと、駆動部50と、キャパシタ70と、電源82と、PD40と、PD40に流れる電流を検出する光量検出用抵抗素子41と、TD45と、TD45に流れる電流を検出する温度検出用抵抗素子46とを示す。なお、キャパシタ70は、電源82に対して並列接続されている。
なお、電源82は、図2に示した光学装置制御部8に設けられている。電源82は、+側を電源電位とし、−側を接地電位とする直流電圧を発生する。電源電位は、電源線83に供給され、接地電位は、接地線84に供給される。
発光素子アレイ20は、前述したように複数のVCSELが並列接続されて構成されている。VCSELのアノード電極218(図4参照)が電源線83に接続される。
駆動部50は、nチャネル型のMOSトランジスタ51と、MOSトランジスタ51をオンオフする信号発生回路52とを備える。MOSトランジスタ51のドレインは、VCSELのカソード電極214(図4参照)に接続される。MOSトランジスタ51のソースは、接地線84に接続される。そして、MOSトランジスタ51のゲートは、信号発生回路52に接続される。つまり、VCSELと駆動部50のMOSトランジスタ51とは、電源線83と接地線84との間に直列接続されている。信号発生回路52は、光学装置制御部8の制御により、MOSトランジスタ51をオン状態にする「Hレベル」の信号と、MOSトランジスタ51をオフ状態にする「Lレベル」の信号とを発生する。
キャパシタ70は、一方の端子が電源線83に接続され、他方の端子が接地線84に接続されている。つまり、キャパシタ70は、電源82に対して並列接続されている。キャパシタ70が複数ある場合には、複数のキャパシタ70は、並列接続される。なお、キャパシタ70は、例えば電解コンデンサやセラミックコンデンサなどである。
PD40は、カソード電極が電源線83に接続され、アノード電極が光量検出用抵抗素子41の一方の端子と接続されている。そして、光量検出用抵抗素子41の他方の端子が接地線84に接続されている。つまり、PD40と光量検出用抵抗素子41とは、電源線83と接地線84との間に直列接続されている。そして、PD40と光量検出用抵抗素子41との接続点である出力端子42は、光学装置制御部8に接続されている。
温度検出用抵抗素子46は、一方の端子が電源線83に接続され、他方の端子がTD45の一方の電極と接続されている。そして、TD45の他方の電極が接地線84に接続されている。つまり、温度検出用抵抗素子46とTD45とは、電源線83と接地線84との間に直列接続されている。そして、温度検出用抵抗素子46とTD45との接続点である出力端子47は、光学装置制御部8に接続されている。
次に、ローサイド駆動である発光素子アレイ20の駆動方法を説明する。
まず、駆動部50における信号発生回路52の発生する信号が「Lレベル」であるとする。この場合、MOSトランジスタ51は、オフ状態である。つまり、MOSトランジスタ51のソース−ドレイン間には電流が流れない。よって、直列接続されたVCSELにも、電流が流れない。VCSELは非発光である。
このとき、キャパシタ70が、電源82により充電される。つまり、キャパシタ70の電源線83に接続された一方の端子が電源電位になり、接地線84に接続された他方の端子が接地電位になる。キャパシタ70は、容量と電源電圧(=電源電位−接地電位)と時間とで決まる電荷を蓄積する。
次に、駆動部50における信号発生回路52の発生する信号が「Hレベル」になると、MOSトランジスタ51がオフ状態からオン状態に移行する。すると、キャパシタ70に蓄積されていた電荷が放電され、直列接続されたMOSトランジスタ51とVCSELとに電流が流れてVCSELが発光する。
そして、駆動部50における信号発生回路52の発生する信号が「Lレベル」になると、MOSトランジスタ51がオン状態からオフ状態に移行する。これにより、VCSELの発光が停止する。すると、電源82によりキャパシタ70への電荷の蓄積が再開される。
以上説明したように、信号発生回路52の出力する信号が「Lレベル」と「Hレベル」とに移行する毎に、MOSトランジスタ51がオンオフを繰り返し、VCSELの発光が停止状態である非発光と発光とが繰り返される。つまり、VCSELから光パルスが出射される。MOSトランジスタ51のオンオフの繰り返しは、スイッチングと呼ばれることがある。ここでは、図6の等価回路に示すような、発光素子アレイ20、MOSトランジスタ51、キャパシタ70などで構成された発光素子アレイ20への電流経路を、発光素子アレイ20を駆動する回路または回路と表記する。
ここで、MOSトランジスタ51は、発光素子アレイ20を駆動する駆動素子の一例である。駆動素子は、MOSトランジスタ以外の電界効果トランジスタやバイポーラトランジスタなどであってもよい。つまり、駆動部50は、駆動素子を含んで構成されている。よって、ここでは、駆動部50を駆動素子と表記することがある。
なお、キャパシタ70を設けずに、電源82からVCSELに電荷(電流)を直接供給してもよいが、キャパシタ70に電荷を蓄積し、MOSトランジスタ51がオフからオンに移行した際に蓄積された電荷を放電させて、VCSELに電流を急激に供給することで、VCSELの発光の立ち上り時間が短くなる。
PD40は、電源線83と接地線84との間に光量検出用抵抗素子41を介して逆方向接続されている。このため、光が照射されていない状態では、電流が流れない。前述したように、PD40がVCSELの出射する光の内、光拡散部材30で反射された光の一部を受光すると、PD40には受光量に応じた電流が流れる。よって、PD40に流れる電流が出力端子42の電圧として測定され、発光素子アレイ20の光出力が検知される。そこで、光学装置制御部8は、PD40の受光量に基づいて、発光素子アレイ20の光出力が予め定められた光出力になるように制御する。例えば、光学装置制御部8は、発光素子アレイ20の光出力が予め定められた光出力より小さい場合は、電源82の電源電位を高くすることにより、キャパシタ70が蓄積する電荷量を増加させて、VCSELに流れる電流を増加させる。一方、発光素子アレイ20の光出力が予め定められた光出力より多い場合は、電源82の電源電位を低くすることにより、キャパシタ70が蓄積する電荷量を減少させて、VCSELに流れる電流を低減させる。このようにして、発光素子アレイ20の光出力が制御される。
また、PD40の受光量が極端に低下した場合には、光拡散部材30が外れたり、破損したりして、発光素子アレイ20が出射する光が直接外部に照射されているおそれがある。このような場合には、光学装置制御部8によって、発光素子アレイ20の光出力が抑制される。例えば、発光素子アレイ20からの光の出射、つまり被測定物への光の照射が停止される。
以上説明したように、PD40は、発光素子アレイ20の光出力を検知するために設けられている。よって、PD40を発光素子アレイ20から遠くに配置すればするほど、受光量が小さくなり、発光素子アレイ20の光出力の検知感度が低下する。このため、PD40は、発光素子アレイ20の近傍に配置されることがよい。
TD45は、電源線83と接地線84との間に温度検出用抵抗素子46と直列接続されている。よって、出力端子47は、電源電圧(=電源電位−接地電位)が温度検出用抵抗素子46とTD45とで分圧された電圧となる。TD45が例えば負特性サーミスタ(NTC)である場合、前述したように、基材100の温度の上昇に伴って抵抗値が低下する。すると、出力端子47の電圧が、基材100の温度の上昇に伴って低下する。光学装置制御部8は、出力端子47の電圧から、基材100、つまり発光素子アレイ20の温度を検知する。なお、発光素子アレイ20は、温度が予め定められた許容温度を超える場合には、発光素子アレイ20の動作が不安定になったり、発光素子アレイ20が破壊されたりするおそれがある。そこで、光学装置制御部8は、出力端子47の電圧から発光素子アレイ20の温度が許容温度を超えことを検知した場合に、駆動部50を制御して、発光素子アレイ20に流れる電流を抑制したり、発光素子アレイ20に流れる電流を遮断したりする。このようにして、発光素子アレイ20の過熱が抑制される。
以上説明したように、TD45は、発光素子アレイ20の温度を検知するために設けられている。よって、TD45を発光素子アレイ20から遠くに配置すればするほど、TD45の温度の変化が小さくなり、発光素子アレイ20の温度の検知感度が低下する。このため、TD45は、発光素子アレイ20の近傍に配置されることがよい。
つまり、PD40およびTD45は、発光素子アレイ20に近接して配置したい回路素子の一例である。
(発光装置4)
次に、発光装置4について、詳細に説明する。
図7は、本実施の形態が適用される発光装置4を説明する図である。図7(a)は、平面図、図7(b)は、図7(a)のVIIB−VIIB線での断面図、図7(c)は、図7(a)のVIIC−VIIC線での断面図である。ここで、図7(a)において、紙面の右方向をx方向、紙面の上方向をy方向とする。x方向およびy方向に反時計回りで直交する方向をz方向とする。よって、図7(b)、(c)において、紙面の右方向がx方向、紙面の上方向がz方向になる。以下に示す同様の図面においても、同じである。
図7(b)、(c)に示すように、発光装置4は、配線基板10上に、基材100および駆動部50が設けられている。そして、基材100上に発光素子アレイ20、PD40、TD45および保持部60が設けられている。保持部60上に、光拡散部材30が設けられている。そして、図7(a)に示すように、発光素子アレイ20、PD40およびTD45は、光拡散部材30で覆われている。よって、PD40によって、発光素子アレイ20が出射した光の内、光拡散部材30の裏面で反射した光の一部が受光される。なお、保持部60は、配線基板10上に設けられていてもよい。
そして、図7(a)に示すように、発光装置4では、PD40およびTD45と、発光素子アレイ20と、駆動部50とがx方向に直線状に配列されている。つまり、駆動素子であるMOSトランジスタ51(図6参照)を含む駆動部50は、発光素子アレイ20の側面21A側に設けられ、PD40およびTD45は、発光素子アレイ20の側面21B側に設けられている。そして、PD40とTD45とは、側面21Bに沿う方向に並んで設けられている。つまり、PD40およびTD45は、発光素子アレイ20の側面21B側において、y方向にTD45、PD40の順に並んで配置されている。
このように配置することで、図7(a)に示す、発光素子アレイ20の駆動部50側の端部、つまり側面21Aから駆動部50の発光素子アレイ20側の端部までの距離D1が、後述する比較例(後述する図9(a)参照)における距離D2と比較し、短くなっている。さらに、発光素子アレイ20のカソード電極214と駆動部50のMOSトランジスタ51のドレイン(図6参照)とを接続する発光素子アレイ用カソード配線パターン12(後述する図8(a)参照)は、x方向に直線状に設けられている。よって、発光素子アレイ20の駆動部50側の端部から駆動部50までの距離D1が短いと、発光素子アレイ用カソード配線パターン12のx方向の長さが短くなる。これにより、発光素子アレイ20を駆動する回路のインダクタンスが小さくなり、発光素子アレイ20を高速にオンオフさせられる。
図7(b)、(c)に示す発光装置4の断面図を説明する前に、配線基板10および基材100に設けられる配線パターンを詳細に説明する。
図8は、本実施の形態が適用される発光装置4における配線基板10および基材100に設けられる配線パターンを説明する図である。図8(a)は、配線基板10の表面、図8(b)は、基材100の表面、図8(c)は、基材100の裏面である。
配線基板10は、例えば3層の多層基板である。つまり、配線基板10は、基材100や駆動部50などが搭載される表面側から第1導電層、第2導電層、第3導電層を備えている。さらに、第1導電層と第2導電層との間、第2導電層と第3導電層との間に、絶縁層を備えている。例えば、第3導電層を電源線83、第2導電層を接地線84とする。
第1導電層、第2導電層、第3導電層は、例えば銅(Cu)、銀(Ag)などの金属またはこれらの金属を含む導電性ペーストなどの導電性材料で構成される。絶縁層は、例えばエポキシ樹脂、セラミックなどで構成される。
図8(a)は、配線基板10の第1導電層による配線パターンを示し、接地線84である第2導電層、電源線83である第3導電層による配線パターンは示さない。第2導電層および第3導電層は、第1導電層で構成される配線パターンと接続するために用いられるビアが設けられる部分を除いて、べた膜である。
図8(a)に示すように、第1導電層により、発光素子アレイ20への電流経路の一部を構成する発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1、11−2、発光素子アレイ用カソード配線パターン12、PD40への電流経路の一部を構成するPD用アノード配線パターン13、PD用カソード配線パターン14、TD45への電流経路の一部を構成するTD用アノード配線パターン15、TD用カソード配線パターン16が形成されている。なお、発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1、11−2、発光素子アレイ用カソード配線パターン12などをそれぞれ区別しない場合は、配線パターンまたは配線と表記する。他の場合も同様である。
このように、配線基板10を多層基板とし、電源線83を第3導電層とし、接地線84を第2導電層として構成することで、電源電位および接地電位の変動が抑制されやすい。そして、第1導電層で形成された配線パターンと第2導電層または第3導電層とは、ビアを介して電気的に接続される。ビアとは、例えば、配線基板10を厚さ方向に貫いて設けられた孔に導電性材料が埋め込まれて構成された導電部である。
ここで、発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1、11−2は、基材100に設けられた配線パターンを介して、発光素子アレイ20のアノード電極218と接続される配線である。発光素子アレイ用カソード配線パターン12は、発光素子アレイ20のカソード電極214と駆動部50の駆動素子の一例であるMOSトランジスタ51のドレインとが、基材100に設けられた配線パターンを介して接続される配線である。
PD用アノード配線パターン13は、基材100に設けられた配線パターンを介して、PD40のアノード電極と接続される配線である。PD用カソード配線パターン14は、基材100に設けられた配線パターンを介して、PD40のカソード電極と接続される配線である。なお、PD40のアノード電極およびカソード電極は、PD40の端子である。
TD用アノード配線パターン15は、基材100に設けられた配線パターンを介して、TD45の一方の端子(極性を有する場合は、+側の端子)が接続される配線である。TD用カソード配線パターン16は、基材100に設けられた配線パターンを介して、TD45の他方の端子(極性を有する場合は、−側の端子)が接続される配線である。
さらに、第1導電層により、キャパシタ70、抵抗素子6、キャパシタ7などの回路部品が接続される配線パターンが形成されている。なお、これらの配線パターンについては図示を省略する。
発光素子アレイ用カソード配線パターン12は、平面形状が四角形である。発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1、11−2は、発光素子アレイ用カソード配線パターン12を±y方向から挟み込んで対向するように、発光素子アレイ用カソード配線パターン12の±y方向側に隣接して設けられている。
PD用アノード配線パターン13、PD用カソード配線パターン14は、発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1、11−2および発光素子アレイ用カソード配線パターン12の−x方向側に設けられている。そして、PD用アノード配線パターン13は、+y方向側に設けられ、PD用カソード配線パターン14は、配線基板10の中央部から+y方向側に折り曲げられたL字状に設けられている。つまり、PD40のアノード電極およびカソード電極に接続される配線が発光素子アレイ20の側面22A側に引き出されている。
TD用アノード配線パターン15、PD用カソード配線パターン16は、発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1、11−2および発光素子アレイ用カソード配線パターン12の−x方向側に設けられている。そして、TD用アノード配線パターン15は、−y方向側に設けられ、TD用カソード配線パターン16は、配線基板10の中央部から−y方向側に折り曲げられた逆L字状に設けられている。つまり、TD45の二つの端子に接続される配線が発光素子アレイ20の側面22B側に引き出されている。
基材100は、電気絶縁性材料で構成されている。なお、基材100上には発光素子アレイ20が設けられるので、電気絶縁性で配線基板10よりも熱伝導率が高い熱放熱部材で構成されているとよい。電気絶縁性の熱放熱部材としては、窒化ケイ素や窒化アルミニウムなどのセラミックスがある。基材100が熱放熱部材で構成されていれば、発光素子アレイ20の発生する熱が基材100を介して保持部60、光拡散部材30に伝導して放熱されやすくなり、放熱効率が向上する。
図8(b)に示す基材100の表面には、発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1F、111−2F、発光素子アレイ用カソード配線パターン112F、PD用アノード配線パターン113F、PD用カソード配線パターン114F、TD用アノード配線パターン115F、TD用カソード配線パターン116Fが形成されている。発光素子アレイ用カソード配線パターン112Fを除いて、発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1F、111−2F、PD用アノード配線パターン113F、PD用カソード配線パターン114F、TD用アノード配線パターン115F、TD用カソード配線パターン116Fは、図8(a)に示した配線基板10に設けられた発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1、11−2、PD用アノード配線パターン13、PD用カソード配線パターン14、TD用アノード配線パターン15、TD用カソード配線パターン16とそれぞれ同じ平面形状である。発光素子アレイ用カソード配線パターン112Fは、配線基板10の発光素子アレイ用カソード配線パターン12に比べ、x方向の長さが短くなっている。これは、発光素子アレイ用カソード配線パターン12の+x方向側の一部を、基材100で覆わないためである。
図8(c)に示す基材100の裏面には、発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1B、111−2B、発光素子アレイ用カソード配線パターン112B、PD用アノード配線パターン113B、PD用カソード配線パターン114B、TD用アノード配線パターン115B、TD用カソード配線パターン116Bが形成されている。これらの配線パターンの平面形状は、図8(b)に示した基材の表面に形成された発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1F、111−2F、発光素子アレイ用カソード配線パターン112F、PD用アノード配線パターン113F、PD用カソード配線パターン114F、TD用アノード配線パターン115F、TD用カソード配線パターン116Fをミラー反転した形状である。
そして、基材100の表面に形成された発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1F、111−2F、発光素子アレイ用カソード配線パターン112F、PD用アノード配線パターン113F、PD用カソード配線パターン114F、TD用アノード配線パターン115F、TD用カソード配線パターン116Fと、基材100の裏面に形成された発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1B、111−2B、発光素子アレイ用カソード配線パターン112B、PD用アノード配線パターン113B、PD用カソード配線パターン114B、TD用アノード配線パターン115B、TD用カソード配線パターン116Bとは、同じ番号の配線パターン同士が基材100の厚さ方向に貫いて設けられた導電路であるビアを介して電気的に接続されている。図7(b)、(c)に示すように、ビアは、配線パターンの番号に“V”を付して表記する。例えば、図7(b)に示すように、表面に設けられた発光素子アレイ用アノード配線パターン111−2Fと裏面に設けられた発光素子アレイ用アノード配線パターン111−2Bとは、ビア111−2Vで接続されている。一組の配線パターン間を複数のビアを用いて接続することで、回路のインダクタンスが低減される。
そして、図7(a)に示すように、基材100上に発光素子アレイ20、PD40およびTD45が搭載される。
まず、基材100の発光素子アレイ用カソード配線パターン112F上に、発光素子アレイ20のカソード電極214(図4参照)が導電性接着剤などにより接着される。そして、発光素子アレイ20のアノード電極218(図4参照)と発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1F、111−2Fとがボンディングワイヤ23A、23Bにより接続される。
そして、PD40のカソード電極が基材100のPD用カソード配線パターン114F上に導電性接着剤により接着され、PD40のアノード電極が基材100のPD用アノード配線パターン113Fとボンディングワイヤ23Cにより接続される。さらに、TD45の一方の端子(極性がある場合は+側端子)が基材100のTD用アノード配線パターン115Fに導電性接着剤またはハンダにより接続され、TD45の他方の端子(極性がある場合は−側端子)が基材100のTD用カソード配線パターン116Fに導電性接着剤またはハンダにより接続される。
そして、図8(a)の配線基板10の破線で囲って示す場所に、基材100が搭載される。これにより、配線基板10の発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1、11−2と基材100の発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1B、111−2Bとが接続され、配線基板10の発光素子アレイ用カソード配線パターン12と基材100の発光素子アレイ用カソード配線パターン112Bとが接続される。同様に、配線基板10のPD用アノード配線パターン13と基材100のPD用アノード配線パターン113Bとが接続され、配線基板10のPD用カソード配線パターン14と基材100のPD用カソード配線パターン114Bとが接続される。さらに、配線基板10のTD用アノード配線パターン15と基材100のTD用アノード配線パターン115Bとが接続され、配線基板10のTD用カソード配線パターン16と基材100のTD用カソード配線パターン116Bとが接続される。これらの接続は、例えば導電性接着剤で行われる。
図8(a)から分かるように、発光素子アレイ用カソード配線パターン12の+x方向側の一部は、基材100で覆われない。よって、配線基板10のこの基材100で覆われていない発光素子アレイ用カソード配線パターン12の部分と接続されるように駆動部50が搭載される。
このようにして、図7(a)、(b)、(c)に示した発光装置4が構成される。
図7(a)を参照してさらに説明すると、基材100の発光素子アレイ用カソード配線パターン112F上に発光素子アレイ20が配置されることで、発光素子アレイ20のカソード電極214(図4参照)と発光素子アレイ用カソード配線パターン112Fが接続される。そして、発光素子アレイ20のアノード電極218(図4参照)と基材100の発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1Fとが、発光素子アレイ20の側面22A側においてボンディングワイヤ23Aで接続され、発光素子アレイ20のアノード電極218(図4参照)と基材100の発光素子アレイ用アノード配線パターン111−2Fとが、発光素子アレイ20の側面22B側においてボンディングワイヤ23Bで接続される。そして、発光素子アレイ用アノード配線パターンは、発光素子アレイ20の側面21A、21B側には設けられていない。つまり、発光素子アレイ20の側面21A、21B側には、アノード電極218と発光素子アレイ用アノード配線パターンとを接続するボンディングワイヤを設けていない。よって、発光素子アレイ20に駆動部50を近接して配置させられるとともに、発光素子アレイ20に近接して配置したい回路素子の一例であるPD40およびTD45を発光素子アレイ20に近接して配置させられる。ここで、ボンディングワイヤ23A、23Bなどのボンディングワイヤが発光素子アレイ20の上面電極から発光素子アレイ20の外側に向けて延びる配線部材の一例である。
そして、図7(b)の配線基板10のy方向の中央から−y方向側にずれたVIIB−VIIB線での断面図に示すように、基材100の表面の発光素子アレイ用アノード配線パターン111−2Fが基材100の裏面の発光素子アレイ用アノード配線パターン111−2Bとビア111−2Vを介して接続され、発光素子アレイ用アノード配線パターン111−2Bが配線基板10の発光素子アレイ用アノード配線パターン11−2と接続される。発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1F、発光素子アレイ用アノード配線パターン111−1B、発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1も同様である。
また、図7(a)の配線基板10のy方向の中央部のVIIC−VIIC線での断面図に示すように、基材100の表面の発光素子アレイ用カソード配線パターン112Fが基材100の裏面の発光素子アレイ用カソード配線パターン112Bとビア112Vを介して接続され、発光素子アレイ用カソード配線パターン112Bが配線基板10の発光素子アレイ用カソード配線パターン12と接続される。発光素子アレイ用カソード配線パターン12は、駆動部50に接続されている。
そして、発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1、11−2は、キャパシタ70の一方の端子に接続される。なお、発光素子アレイ用アノード配線パターン11−1、11−2毎に、キャパシタ70を設けてもよい。
図7(b)の断面図に示すように、基材100の表面のTD用カソード配線パターン116Fが基材100の裏面のTD用カソード配線パターン116Bとビア116Vを介して接続され、TD用カソード配線パターン116Bが配線基板10のTD用カソード配線パターン16と接続されている。
同様に、基材100の表面のTD用アノード配線パターン115Fが基材100の裏面のTD用アノード配線パターン115Bとビア115Vを介して接続され、TD用アノード配線パターン115Bが配線基板10のTD用アノード配線パターン15と接続されている。
PD40を接続する配線パターンについても同様であるので説明を省略する。
本実施の形態の発光装置4では、駆動素子を含む駆動部50を発光素子アレイ20の側面21A側に近接して配置した。さらに、発光素子アレイ20に近接して配置したいPD40およびTD45を発光素子アレイ20の側面21B側に並列に配置することで、PD40およびTD45を発光素子アレイ20に近接して配置した。以下では、本実施の形態が適用されない比較のために示す発光装置4′を説明する。
(比較例の発光装置4′)
図9は、比較のために示す発光装置4′を説明する平面図である。図9(a)は、平面図、図9(b)は、図9(a)のIXB−IXB線での断面図、図9(c)は、図9(a)のIXC−IXC線での断面図である。なお、発光装置4′において、発光装置4と同じ機能を有する部材は、発光装置4と同じ符号を付して説明を省略する。
発光装置4′では、基材100上においてPD40を発光素子アレイ20と駆動部50との間に設けている。つまり、発光装置4′は、発光素子アレイ20に近接して配置したいPD40とTD45とを発光素子アレイ20を挟んで配置している。つまり、PD40を発光素子アレイ20の側面21A側に、TD45を発光素子アレイ20の側面21B側に近接して配置している。このため、発光素子アレイ20の側面21Aと駆動素子を含む駆動部50の発光素子アレイ20側の端部との距離D2が、発光装置4の距離D1に比べ、大きくなっている。このため、発光素子アレイ20を駆動する回路のインダクタンスが大きくなり、発光素子アレイ20を高速にオンオフさせにくくなっている。
図10は、比較のために示す発光装置4′における配線基板10および基材100に設けられる配線パターンを説明する図である。図10(a)は、配線基板10の表面、図10(b)は、基材100の表面、図10(c)は、基材100の裏面である。
図10(a)に示すように、PD用アノード配線パターン13、PD用カソード配線パターン14は、発光素子アレイ用カソード配線パターン12を挟んで±y方向側に対向するように設けられている。つまり、PD40のアノード電極およびカソード電極に接続される配線が発光素子アレイ20の側面21Aに沿って、互いに逆方向に引き出されている。同様に、TD用アノード配線パターン15、PD用カソード配線パターン16は、±y方向側に対向するように設けられている。つまり、TD45のアノード電極およびカソード電極に接続される配線が発光素子アレイ20の側面21Bに沿って、互いに逆方向に引き出されている。
そして、図10(a)に示すように、発光装置4′では、発光素子アレイ20を駆動する回路のインダクタンスが大きくなることを抑制するために、発光素子アレイ用カソード配線パターン12の平面形状を四角形とし、発光素子アレイ20のカソード電極214と駆動部50のMOSトランジスタ51のドレインとを直線状に接続している。このためには、発光素子アレイ用カソード配線パターン12とPD用カソード配線パターン114Fとを電気絶縁性の部材を挟んで立体交差させることになる。
このため、図10(b)、(c)に示すように、PD用カソード配線パターン114Fに対応するPD用カソード配線パターン114Bのy方向の長さを、PD用カソード配線パターン114Fに比べて−y方向側に短くしている。よって、基材100を配線基板10の破線で示す部分に搭載した場合、PD用カソード配線パターン114Bが発光素子アレイ用カソード配線パターン12に接触して短絡することを抑制している。
以上説明したように、比較例である発光装置4′は、発光素子アレイ20を駆動する回路のインダクタンスが大きくなることを抑制するために発光素子アレイ用カソード配線パターン12を四角形として、発光素子アレイ20のカソード電極214と駆動部50との間を直線状に接続しようとすると、配線を立体交差させることになる。つまり、電気絶縁性の基材100を用いることになる。
一方、本実施の形態が適用される発光装置4では、図8(a)、(b)、(c)から分かるように、発光素子アレイ20の側面21A側に回路素子を設けないため、発光素子アレイ用カソード配線パターン12に対して交差する配線を設けることを要しない。よって、図7、図8では、基材100を用いたが、基材100を用いなくてもよい。つまり、図8(a)に示した配線基板10上に、基材100を介すことなく、発光素子アレイ20、PD40およびTD45を搭載してもよい。この場合、配線基板10を、電気絶縁性の熱放熱部材としてもよい。
以上説明したように、本実施の形態が適用される発光装置4では、発光素子アレイ20の側面21A側に駆動素子を含む駆動部50を近接して配置している。そして、発光素子アレイ20に近接して配置したいPD40およびTD45を、発光素子アレイ20の側面21B側において、側面21Bに沿って並べて配列している。このようにすることで、発光素子アレイ20と駆動素子を含む駆動部50とを近接させやすくしている。
なお、本実施の形態では、第1の回路素子の一例として光量監視用受光素子(PD40)、第2の回路素子の一例として温度検知用素子(TD45)で説明したが、第1の回路素子または第2の回路素子として、発光素子アレイ20に電流を供給するキャパシタ70など、他の回路素子を配置してもよい。
なお、本実施の形態では、光拡散部材30を用いたが、光拡散部材30に代えて、光を透過する部材、例えば、保護用のカバーなどの透明基材、集光レンズやマイクロレンズアレイなどの光学部材を有する構成に適用してもよい。
1…情報処理装置、2…ユーザインターフェイス(UI)部、3…光学装置、4、4′…発光装置、5…3Dセンサ、6…抵抗素子、7、70…キャパシタ、8…光学装置制御部、9…システム制御部、10…配線基板、11−1、11−2、111−1F、111−2F、111−1B、111−2B…発光素子アレイ用アノード配線パターン、12、112F、112B…発光素子アレイ用カソード配線パターン、13、113F、113B…PD用アノード配線パターン、14、114F、114B…PD用カソード配線パターン、15、115F、115B…TD用アノード配線パターン、16、116F、116B…TD用カソード配線パターン、20…発光素子アレイ、21A、21B、22A、22B…側面、23A、23B、23C…ボンディングワイヤ、30…光拡散部材、40…光量監視用受光素子(PD)、45…温度検知用素子(TD)、50…駆動部、51…MOSトランジスタ、52…信号発生回路、60…保持部、81…形状特定部、82…電源、83…電源線、84…接地線、91…認証処理部、100…基材、200…半導体基板、202…下部DBR、206…活性領域、208…上部DBR、210…電流狭窄層、210A…酸化領域、210B…導電領域、214…カソード電極、218…アノード電極、M…メサ、VCSEL…垂直共振器面発光レーザ素子

Claims (12)

  1. 配線基板と、
    互いに対向する第1の側面および第2の側面と、当該第1の側面および当該第2の側面とを接続する、互いに対向する第3の側面および第4の側面とを有し、前記配線基板上に設けられた発光素子アレイと、
    前記第1の側面側の前記配線基板上に設けられ、前記発光素子アレイを駆動する駆動素子と、
    前記第2の側面よりも前記駆動素子からの距離が遠い前記配線基板の位置に、当該第2の側面に沿って設けられた第1の回路素子および第2の回路素子と、
    前記第3の側面側および前記第4の側面側に設けられ、前記発光素子アレイの上面電極から当該発光素子アレイの外側に向けて延びる配線部材と、を備え、
    前記第1の側面と前記駆動素子との間には、他の回路素子が設けられていない発光装置。
  2. 前記第1の回路素子および前記第2の回路素子の少なくとも一方は、前記発光素子アレイが出射した光を受光する受光素子である請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記第1の回路素子および前記第2の回路素子の少なくとも一方は、前記発光素子アレイの温度を検知する温度検知素子である請求項1に記載の発光装置。
  4. 前記第1の回路素子および前記第2の回路素子の少なくとも一方は、前記発光素子アレイに電流を供給するキャパシタである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 前記第2の側面と前記第1の回路素子および前記第2の回路素子との間には、前記発光素子アレイの前記上面電極から当該発光素子アレイの外側に向けて延びる配線部材が設けられていない請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記第1の回路素子および前記第2の回路素子はそれぞれ複数の端子を有し、
    前記第1の回路素子は前記第2の回路素子よりも前記第3の側面側に配置されるとともに、当該第1の回路素子の前記複数の端子それぞれに接続される配線は当該第3の側面側に引き出され、
    前記第2の回路素子は前記第1の回路素子よりも前記第4の側面側に配置されるとともに、当該第2の回路素子の前記複数の端子それぞれに接続される配線は当該第4の側面側に引き出されている
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 前記発光素子アレイの出射経路上に、当該発光素子アレイから出射された光を外部に向けて拡散する光拡散部材が設けられている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 前記第1の回路素子および前記第2の回路素子の少なくとも一方は、前記発光素子アレイが出射した光を受光する受光素子であり、
    前記光拡散部材は、平面視において前記発光素子アレイおよび前記受光素子と重なる位置に設けられている請求項7に記載の発光装置。
  9. 前記発光素子アレイは、互いに並列に接続された複数の発光素子を有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の発光装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の発光装置と、
    前記発光装置が備える発光素子アレイから出射され被測定物で反射された反射光を受光する受光部と、を備え、
    前記受光部は、前記発光素子アレイから光が出射されてから当該受光部で受光されるまでの時間に相当する信号を出力する光学装置。
  11. 請求項10に記載の光学装置と、
    前記光学装置が備える発光素子アレイから出射され被測定物で反射され、当該光学装置が備える受光部が受光した反射光に基づき、当該被測定物の三次元形状を特定する形状特定部と、
    を備える情報処理装置。
  12. 前記形状特定部での特定結果に基づき、自装置の使用に関する認証処理を行う認証処理部と、
    を備える請求項11に記載の情報処理装置。
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