JP2021002474A - アンテナおよびプラズマ処理装置 - Google Patents

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誓治 中田
Seiji Nakada
誓治 中田
靖典 安東
Yasunori Ando
靖典 安東
入澤 一彦
Kazuhiko Irisawa
一彦 入澤
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Abstract

【課題】アンテナ構造物の劣化を防止し、プラズマ処理の効率を向上させるアンテナおよび前記アンテナを備えるプラズマ処理装置を提供する。【解決手段】プラズマを発生させるアンテナ導体(5)と、アンテナ導体(5)の外周に配された絶縁部材(4)と、前記絶縁部材の外周を囲むように配された非磁性体材料からなるカバー(13)とを備え、非磁性体材料を含むカバー(13)を冷却する冷却媒体を流す第1冷却空間(81)が形成されていることを特徴とするアンテナ。【選択図】図2

Description

本発明はプラズマを発生させるためのアンテナおよびそのアンテナを備えるプラズマ処理装置に関する。
高周波電流が流されて誘導結合型のプラズマを発生させるアンテナ、およびこの誘導結合型のプラズマを用いて基板等に処理を施すプラズマ処理装置が従来から提案されている。このようなアンテナおよびプラズマ処理装置としては、例えば、特許文献1に開示されているアンテナおよびプラズマ処理装置が挙げられる。
特開2018−133326号公報(2018年8月23日公開)
しかしながら、特許文献1に開示されているアンテナでは、アンテナの最外殻にある絶縁パイプが冷却できておらず、プラズマ生成のための電力投入によって加熱されるという問題がある。絶縁パイプが加熱されると、絶縁パイプの耐久性が低下する可能性がある。
本発明の一態様は、アンテナを構成する部材の、熱による劣化を防止することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るアンテナは、プラズマを発生させるアンテナ導体と、前記アンテナ導体の外周に配された絶縁部材と、前記絶縁部材の外周を囲むように配された非磁性体材料を含むカバーとを備え、前記カバーを冷却する冷却媒体を流す第1冷却空間が形成されている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るプラズマ処理装置は、前記アンテナを備え、前記アンテナによって発生させたプラズマを用いて処理対象に処理を施すことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、アンテナを構成する部材の、熱による劣化を防止することができる。
図1は、本実施形態に係るプラズマ処理装置900の全体図である。 図2は、アンテナ構造物500の構造の一例を示す断面図である。 図3は、アンテナ構造物500の構造の一例を示す断面図である。 図4は、アンテナ導体5を構成する導体要素50の形状を示す断面図である。 図5は、複数の導体要素50の連結部分の構造を示す断面図である。 図6は、開口部53の形状の一例を示す断面図である。 図7は、冷却媒体CL1およびCL2が同じ冷却媒体であるときのプラズマ処理装置900の全体図である。 図8は、実施形態2に係るアンテナ構造物501の断面図である。 図9は、実施形態3に係るアンテナ構造物502の断面図である。 図10は、実施形態4に係るアンテナ構造物503の断面図である。 図11は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の配線例を示す図である。 図12は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の別の配線例を示す図である。 図13は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の別の配線例を示す図である。 図14は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の別の配線例を示す図である。 図15は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の別の配線例を示す図である。 図16は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の別の配線例を示す図である。
〔実施形態1〕
(プラズマ処理装置900の構成)
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るプラズマ処理装置900の全体図である。
プラズマ処理装置900は、図1に示すように、真空チャンバ2と、絶縁ブロック21と、アンテナ構造物500と、基板保持部3と、高周波電源6と、循環流路14とを備えている。プラズマ処理装置900は、誘導結合型のプラズマPを用いて、真空チャンバ2内に配置された基板Wに処理を施すものである。ここで、基板Wは、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)用の基板、フレキシブル基板などである。また、基板Wに施す処理は、例えば、プラズマCVD法による膜形成、エッチング、アッシング、スパッタリングなどである。
なお、このプラズマ処理装置900は、プラズマCVD法によって膜形成を行う場合はプラズマCVD装置、エッチングを行う場合はプラズマエッチング装置、アッシングを行う場合はプラズマアッシング装置、スパッタリングを行う場合はプラズマスパッタリング装置とも呼ばれる。
真空チャンバ2は、例えば金属製の容器であり、その内部は真空排気装置(図示せず)によって真空排気される。真空チャンバ2は、電気的に接地されている。真空チャンバ2内には、基板Wを保持する基板保持部3が設けられている。
アンテナ構造物500は、その内部にプラズマ生成用のアンテナ導体5を備えており、真空チャンバ2内において基板Wに対向するように設けられている。具体的には、アンテナ構造物500は、真空チャンバ2内における基板Wの上方に、基板Wの表面に沿うように(例えば、基板Wの表面と実質的に平行に)配置されている。真空チャンバ2内に配置するアンテナ構造物500は、1つでもよいし、複数でもよい。
アンテナ構造物500の両端部は、真空チャンバ2の対向する側壁をそれぞれ貫通している。真空チャンバ2の側壁におけるアンテナ構造物500の両端部が貫通する部分には、絶縁ブロック21がそれぞれ設けられている。この絶縁ブロック21を、アンテナ構造物500の両端部が貫通しており、その貫通部における真空チャンバ2と絶縁ブロック21との接合部および絶縁ブロック21とアンテナ構造物500との接合部は、例えばパッキン(図示せず)によって真空シールされている。この絶縁ブロック21によって、アンテナ構造物500は、真空チャンバ2の対向する側壁から電気的に絶縁された状態で支持されている。なお、絶縁ブロック21の材質は、アルミナなどのセラミックス、石英、またはエンジニアリングプラスチック(ポリフェニンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)など)などである。
アンテナ構造物500内のアンテナ導体5の一端には、整合器61を介して高周波電源6が接続されており、別の一端は直接接地されている。
図2および図3は、アンテナ構造物500の構造の一例を示す断面図である。アンテナ構造物500は、内部に冷却媒体CLが通液する流路を有する構造である。具体的には、アンテナ構造物500は、図2および図3に示すように、アンテナ導体5と、アンテナ導体5の外周に配された筒状の絶縁部材4と、絶縁部材4の外周に配された2重管構造の非磁性体カバー13とを備えている。非磁性体カバー13は、非磁性体材料を含む(非磁性体からなる)カバーである。筒状の絶縁部材4の内部には、アンテナ導体5を冷却する冷却媒体CL2を通液させる第2冷却空間82が形成されている。絶縁部材4の外周面と非磁性体カバー13の内周面との間には、絶縁部材4とアンテナ導体5との間の静電容量を小さくするための気層空間7が形成されている。2重管構造の非磁性体カバー13における第1層131と第2層132との間には、非磁性体カバー13を冷却する冷却媒体CL1を通液させる第1冷却空間81が形成されている。
第1冷却空間81および第2冷却空間82には、当該空間を保持するために冷却媒体CL1およびCL2が通液可能なスペーサを設置してもよい。この構成により、アンテナ構造物500の長手軸方向の長さが長く、撓みが発生する場合であっても、第1冷却空間81および第2冷却空間82を保持し、冷却媒体CL1およびCL2の通液を確保することができる。それにより、確実にアンテナ構造物500を冷却することができる。
高周波電源6からアンテナ導体5に高周波電流が印加されることにより高周波電流がアンテナ導体5に流れ、これによってアンテナ導体5を中心とした磁界が真空チャンバ2内に発生し、真空チャンバ2内に誘導結合型のプラズマPが生成される。
図4は、アンテナ導体5を構成する導体要素50の形状を示す断面図である。アンテナ導体5は、図4に示されるような導体要素50が複数連結した丸棒の形状である。導体要素50の一方の端部には、導体要素50の本体よりも径の小さい小径端部511が形成されている。導体要素50の他方の端部には、小径端部511を内部に受け入れることができる凹部522が形成されている。
図5は、複数の導体要素50の連結部分の構造を示す断面図である。図5において、互いに連結される一方の導体要素50を第1導体要素51と称し、他方の導体要素50を第2導体要素52と称する。図5に示すように、第1導体要素51の小径端部511の先端に絶縁要素55が配されている。このように配された絶縁要素55が、第2導体要素52の凹部522の内部に挿入されていることにより容量素子54が形成されている。導体要素50を複数個連結することにより、容量素子54も複数個形成される。凹部522の側壁には、開口部53が設けられている。
図6は、開口部53の形状の一例を示す断面図である。開口部53は、絶縁部材4によって形成される第2冷却空間82の内部を流れる冷却媒体CL2を、凹部522の内部へ流入させるための開口部である。開口部53は、凹部522の底部近傍、すなわち、絶縁要素55の近傍に形成されている。開口部53の形状は、冷却媒体CL2が通液可能な形状であればよく、例えば直径5mmの円形の孔である。
凹部522において、開口部53は1つ以上設けられている。より具体的には、第2導体要素52の長手方向と直交する平面で第2導体要素52を切断したときの断面図6002に示すように、開口部53と凹部522は、断面図6002に示している断面において、凹部522の断面において開口部53が等間隔で配置される形態であってもよい。例えば、凹部522の断面の中心から見て、開口部53と凹部522の側壁が占める角度が、それぞれ60°および30°であるように交互に配置される形態であり得る。絶縁部材4内を通液する冷却媒体CL2が開口部53を通過するこの構造により、小径端部511と凹部522との間の空間に冷却媒体CL2が流れやすくなり、冷却媒体CL2が容量素子54を構成する誘電体となる。
絶縁部材4は、筒状であり、アンテナ導体5と非磁性体カバー13とを絶縁している。絶縁部材4の材質は、例えば、テフロン(登録商標)、ポリアミド、エンジニアリングプラスチック(例えばポリフェニンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)など)などの樹脂、ガラスなどである。
非磁性体カバー13は、図2および図3に示すように、第1層131および第2層132からなる2重の筒状であり、第1層131と第2層132との間には冷却媒体CL1が通液する、第1冷却空間81が設けられている。非磁性体カバー13には、図1で示すように、直流電源10を用いて直流バイアス電圧を印加してもよく、また、交流電源11を用いて交流電圧を印加してもよい。このような構成とすることで非磁性体カバー13の電位を任意に調整することが可能となり、プラズマP中の荷電粒子が非磁性体カバー13に流入することを抑制することができる。即ち、非磁性体カバー13の電位を調整することにより、プラズマPの密度を高くすることが可能となる。言うまでもなく、交流電源11の電圧は可変式である。非磁性体カバー13には、第1層131と第2層132との間に流す冷却媒体CL1が通過する開口部133および134が設けられている。開口部133は、非磁性体カバー13の長手方向における一方の端部側に形成されており、開口部134は、非磁性体カバー13の他方の端部側に形成されている。非磁性体カバー13の材質は、非磁性体が好ましく、例えば銅、アルミニウム、チタンなどの金属である。
絶縁ブロック21は、真空チャンバ2とアンテナ導体5とを絶縁する部材であり、絶縁ブロック部材21Aと絶縁ブロック部材21Bとを含んでいる。絶縁ブロック部材21Bは、アンテナ構造物500の長手方向の両端部にそれぞれ配置され、アンテナ導体5を構成する非磁性体カバー13、絶縁部材4およびアンテナ導体5を保持する部材である。絶縁ブロック部材21Bによって、非磁性体カバー13と絶縁部材4との間に気層空間7が形成される。
絶縁ブロック部材21Aは、アンテナ構造物500の長手方向における両端部の近傍かつ絶縁ブロック部材21Bより内側にそれぞれ配置され、真空チャンバ2に対してアンテナ構造物500を固定するための部材である。絶縁ブロック21は、絶縁ブロック部材21Aと絶縁ブロック部材21Bとが一体化した形状であってもよい。
絶縁ブロック部材21Bには、第1冷却空間81に冷却媒体CL1を通液させるための流入口211および流出口213、ならびに第2冷却空間82に冷却媒体CL2を通液させるための流入口212および流出口214が設けられている。流入口211と開口部133、流出口213と開口部134は、それぞれ冷却媒体の通液が可能となるように位置決めされている。
図1に示すように、アンテナ構造物500の内部を流れる冷却媒体CL1およびCL2は、それぞれ、温調機構141により冷却に適した温度に調節され、循環機構142によって循環される。絶縁部材4の内側を流れる冷却媒体CL2は、容量素子54を構成する誘電体となることと電気絶縁の観点から、高誘電率かつ高抵抗の水が好ましく、例えば純水またはそれに近い水が好ましい。その他、冷却媒体CL2としてフッ素系不活性液体などの水以外の液冷媒を用いてもよい。一方、非磁性体カバー13の内部を流れる冷却媒体CL1は、冷却機能を有する流体であればよく、水やオイルなどの液体、または空気やガスなどの気体であり得る。また、冷却媒体CL1と冷却媒体CL2とは同じ冷却媒体でも異なる冷却媒体でもよい。
図7は、冷却媒体CL1およびCL2が同じ冷却媒体であるときのプラズマ処理装置900の全体図である。図7に示すように、冷却媒体CL1およびCL2が同じ冷却媒体である場合には、温調機構141および循環機構142は、CL1およびCL2それぞれに準備する必要がなく、CL1およびCL2に共通で用いることができる。
(本実施形態の効果)
上記のように構成した本実施形態のプラズマ処理装置900によれば、非磁性体カバー13は、真空チャンバ2と絶縁されており、接地されていない電気的にフローティングの状態である。そのため、真空チャンバ2内に発生したプラズマPの荷電粒子が接地へ流出することが抑制され、プラズマ処理の効率を向上させることができる。さらに、非磁性体カバー13に誘導電流が流れるための回路が形成されず、真空チャンバ2内の磁界が減少しにくいため、プラズマ処理の効率を向上させることができる。また、真空チャンバ2内でプラズマPと接している非磁性体カバー13に、直流電源10を用いて直流バイアス電圧を印加することにより、真空チャンバ2内に発生しているプラズマPから非磁性体カバー13への荷電粒子の流入が抑制され、真空チャンバ2内のプラズマPの密度を高めることができ、プラズマ処理の効率を向上させることができる。あるいは、真空チャンバ2内でプラズマPと接している非磁性体カバー13に、交流電源11を用いて交流電圧を印加することにより、非磁性体カバー13の電位を任意に調整することが可能となり、プラズマP中の荷電粒子が非磁性体カバー13に流入することを抑制することができる。即ち、非磁性体カバー13の電位を調整することにより、プラズマPの密度を高くすることが可能となり、プラズマ処理の効率を向上させることができる。
本実施形態のアンテナ構造物500によれば、プラズマPと直接接触し、劣化の恐れが高いアンテナ構造物500の最外殻に非磁性体材料(特に金属)からなる非磁性体カバー13を用いることにより、アンテナ構造物500の割れおよび融解のリスクを回避することができる。
本実施形態のアンテナ構造物500によれば、真空チャンバ2は、その内壁、ならびに絶縁ブロック21および非磁性体カバー13におけるプラズマPと接する面によって真空状態である真空チャンバ2の内部が規定される。よって、アンテナ構造物500の非磁性体カバー13より内側の構造は、真空チャンバ2の外部にあたり、大気圧の環境下に位置している。上記構造により、非磁性体カバー13より内側の部分をメンテナンスするときに、真空チャンバ2を大気開放せずに取り外しおよび取り付けすることが可能となる。さらに、絶縁部材4が破損し、冷却媒体CL2が漏れた場合であっても、真空チャンバ2内部に液が侵入せず、チャンバ内の汚染、急冷による部品破損、真空度悪化による真空計や真空排気ポンプの故障などを回避することができる。
本実施形態のアンテナ構造物500によれば、アンテナ導体5と絶縁部材4との間に冷却媒体CL2を流すことでアンテナ導体5のジュール熱による温度上昇を回避することができる。また、非磁性体カバー13を2重管構造とし、第1冷却空間81に冷却媒体CL1を流すことでプラズマPまたは基板加熱用ヒーターによる非磁性体カバー13の温度上昇を回避することができる。上記の構成から、アンテナ構造物500の温度上昇による劣化や破損のリスクを低減することができる。さらに、本実施形態のアンテナ構造物500によれば、非磁性体カバー13と絶縁部材4との間に気層空間7があることにより、絶縁部材4とアンテナ導体5との間の静電容量が小さくなり、非磁性体カバー13に高周波電圧が伝達しにくくなるので、スパッタリングやアーク放電のリスクを回避することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図8は、実施形態2に係るアンテナ構造物501の断面図である。アンテナ構造物501は、図8に示すように、実施形態1のアンテナ構造物500と比べて、非磁性体カバー13が1重管である点で異なる。具体的には、アンテナ構造物501は、アンテナ導体5と、アンテナ導体5の外周に配された筒状の絶縁部材4と、絶縁部材4の外周に配された非磁性体カバー13とを備えている。アンテナ導体5の内部には、アンテナ導体5を冷却する冷却媒体CL2が通液される第2冷却空間82が形成されている。絶縁部材4と非磁性体カバー13との間には、絶縁部材4および非磁性体カバー13を冷却するための冷却媒体CL1を通液させる第1冷却空間81が形成されている。第1冷却空間81には、当該空間を保持するために冷却媒体CL1が通液可能なスペーサ(図示せず)を設置してもよい。
本実施形態のアンテナ構造物501によれば、アンテナ導体5の内部に冷却媒体CL2を流すことでアンテナ導体5のジュール熱による温度上昇を回避することができる。また、第1冷却空間81に冷却媒体CL1を流すことで、プラズマPまたは基板加熱用ヒーターによる非磁性体カバー13の温度上昇を回避することができる。上記の構成から、アンテナ構造物501の温度上昇による劣化や破損のリスクを低減することができる。
また、本実施形態のアンテナ構造物501によれば、非磁性体カバー13を1重管構造とすることでアンテナ構造物501の径を細くすることができる。
なお、アンテナ導体5における第2冷却空間82は必須ではなく、アンテナ導体5は、内部に冷却媒体が通液しない構造であってもよい。
〔実施形態3〕
図9は、実施形態3に係るアンテナ構造物502の断面図である。アンテナ構造物502は、図9に示すように実施形態1のアンテナ構造物500と比べて筒状でない絶縁部材41を備えている点で異なる。具体的には、アンテナ構造物502は、アンテナ導体5と、アンテナ導体5の外周に配された2重管構造の非磁性体カバー13と、アンテナ導体5の外周面と非磁性体カバー13の内周面との間に配された絶縁部材4とを備えている。2重管構造の非磁性体カバー13における第1層131と第2層132との間には、非磁性体カバー13を冷却する冷却媒体CL1を通液させる第1冷却空間81が形成されている。アンテナ導体5の外周面と非磁性体カバー13の内周面との間には、冷却媒体CL2を通液させる第2冷却空間82が形成されている。
絶縁部材41は、第2冷却空間82に設置されており、第2冷却空間82の幅、すなわち、非磁性体カバー13とアンテナ導体5との間の距離を維持するスペーサである。絶縁部材41は、環状であってもよいし、環状の一部であってもよい。絶縁部材41は、アンテナ導体5の長手方向に沿って、複数配置されている。これらの絶縁部材41のそれぞれには、冷却媒体CL2が通液可能な流路が形成されている。第1冷却空間81には、当該空間を保持するために冷却媒体CL1が通液可能なスペーサを設置してもよい。
第2冷却空間82を流れる冷却媒体CL2は、冷却機能を有し、絶縁能力のある流体であればよく、水やオイルなどの液体、または空気やガスなどの気体であり得る。一方、非磁性体カバー13の内部を流れる冷却媒体CL1は、冷却機能を有する流体であればよく、水やオイルなどの液体、または空気やガスなどの気体であり得る。
本実施形態のアンテナ構造物502によれば、絶縁部材4が筒状でなくても、第2冷却空間82に冷却媒体CL2を流すことでアンテナ導体5のジュール熱による温度上昇を回避することができる。また、第1冷却空間81に冷却媒体CL1を流すことで、プラズマPまたは基板加熱用ヒーターによる非磁性体カバー13の温度上昇を回避することができる。上記の構成から、アンテナ構造物502の温度上昇による劣化や破損のリスクを低減することができる。
〔実施形態4〕
図10は、実施形態4に係るアンテナ構造物503の断面図である。アンテナ構造物503は、図10に示すように実施形態1のアンテナ構造物500と比べて非磁性体カバー13が1重管であり、筒状でない絶縁部材41を備えているという点で異なる。具体的には、アンテナ構造物503は、アンテナ導体5と、アンテナ導体5の外周に配された非磁性体カバー13と、アンテナ導体5の外周面と非磁性体カバー13の内周面との間に配された絶縁部材41とを備えている。アンテナ導体5と非磁性体カバー13との間には冷却媒体CL1を通液させる第1冷却空間81が形成されている。絶縁部材4は、第1冷却空間81に設置されており、第1冷却空間を保持することができ、かつ冷却媒体CL2が通液可能な形状である。
第2冷却空間82を流れる冷却媒体CL2は、冷却機能を有し、絶縁能力のある流体であればよく、水やオイルなどの液体、または空気やガスなどの気体であり得る。
本実施形態のアンテナ構造物502によれば、非磁性体カバー13を1重管構造とし、冷却媒体CL1によってアンテナ導体5および非磁性体カバー13の両方を冷却することのできる構造にすることで、アンテナ構造物501の径を細くすることができる。
〔実施形態5〕
図11〜図16は、プラズマ処理装置900を上から見た図である。図11〜図16では、例示のため、プラズマ処理装置900に含まれるアンテナ構造物500が4本である場合を示しているが、アンテナ構造物500は1本でもよいし、4本以外の複数であってもよい。
図11は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の配線例を示す図である。図11に示すように、それぞれのアンテナ構造物500の一端は、整合器61を介して高周波電源6に接続されており、他端は可変コンデンサ15に接続されている。高周波電源6および可変コンデンサ15の片端はそれぞれ接地されている。
図12は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の別の配線例を示す図である。図12に示すように、それぞれのアンテナ構造物500の一端は、1つの整合器61を介して1つの高周波電源6と接続されており、他端には、それぞれ可変コンデンサ15が接続されている。高周波電源6および可変コンデンサ15の片端はそれぞれ接地されている。
図13は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の別の配線例を示す図である。図13は、図12で示されたような1つの高周波電源6と、当該高周波電源6に接続される複数のアンテナ構造物500とを含む一連のグループを、プラズマ処理装置900内に複数配置した場合を示す配線例である。
図14は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の別の配線例を示す図である。図14に示すように、複数のアンテナ構造物500が可変コンデンサ15を介して直列に連結されており、一番端(図14において最上段)に位置するアンテナ構造物500の一端は、整合器61を介して高周波電源6に接続されており、他端(図14において最下段)に位置するアンテナ構造物500の端部は、可変コンデンサ15に接続されている。高周波電源6および一番端に位置する可変コンデンサ15の片端はそれぞれ接地されている。
図15は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の別の配線例を示す図である。図15は、図14で示されたような直列に連結された複数のアンテナ構造物500を含む一連のグループを、プラズマ処理装置900内に複数配置した場合を示す配線例である。
図16は、プラズマ処理装置900におけるアンテナ構造物500の別の配線例を示す図である。図16は、図15で示された直列に連結された複数のアンテナ構造物500を含む一連のグループのそれぞれの一端を、1つの高周波電源6に接続した場合を示す配線例である。直列に連結された複数のアンテナ構造物500を含む一連のグループのそれぞれの他端には、可変コンデンサ15が接続されている。高周波電源6および可変コンデンサ15の片端はそれぞれ接地されている。
上述したように、本実施形態のプラズマ処理装置900は、アンテナ構造物500について、様々な形の配線を取り得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
CL・・・冷却媒体
900・・・プラズマ処理装置
500・・・アンテナ構造物(アンテナ)
4、41・・・絶縁部材
5・・・アンテナ導体
50・・・導体要素
51・・・第1導体要素
52・・・第2導体要素
54・・・容量素子
55・・・絶縁要素
7・・・気層空間
13・・・非磁性体カバー(非磁性体材料を含むカバー)
131・・・第1層
132・・・第2層
81・・・第1冷却空間
82・・・第2冷却空間

Claims (6)

  1. プラズマを発生させるアンテナ導体と、
    前記アンテナ導体の外周に配された絶縁部材と、
    前記絶縁部材の外周を囲むように配された非磁性体材料を含むカバーとを備え、
    前記カバーを冷却する冷却媒体を流す第1冷却空間が形成されていることを特徴とするアンテナ。
  2. 前記カバーは、第1層および第2層を備え、
    前記第1層と第2層との間に前記第1冷却空間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記絶縁部材は、筒状であり、
    前記カバーと前記絶縁部材との間に気体を介在させる気層空間が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ。
  4. 前記絶縁部材は、筒状であり、
    前記カバーと前記絶縁部材との間に前記第1冷却空間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  5. 前記アンテナ導体は、第1導体要素および第2導体要素を備えており、
    前記第1導体要素と、前記第2導体要素との接続部分に絶縁要素が配されており、前記接続部分において容量素子が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のアンテナ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のアンテナを備え、
    前記アンテナによって発生させたプラズマを用いて処理対象に処理を施すことを特徴とするプラズマ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022185797A1 (ja) * 2021-03-03 2022-09-09 株式会社Screenホールディングス プラズマ発生装置および基板処理装置
WO2024101066A1 (ja) * 2022-11-08 2024-05-16 日新電機株式会社 プラズマ処理装置

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