JP2021001550A - 波力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】これまでの波力発電装置では、波の一部のエネルギーしか有効に利用できなかった。本発明は、波の様々な態様を利用可能なエネルギー効率が高い波力発電装置を提供する。【解決手段】本発明に係る波力発電装置は、略鉛直方向に振動する鉛直振動子2と、上記鉛直振動子に回転可能に支持された振り子3と、上記鉛直振動子の並進運動を電気エネルギーに変換する第一の変換手段8a、および、上記振り子の回転運動を電気エネルギーに変換する第二の変換手段8bを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、新たなメカニズムにより、波力を高効率で電力に変換する波力発電装置に関するものである。
海洋の波のエネルギーは、面積あたりで太陽光の20から30倍、風力の5から10倍と大きく、波力発電は、自然エネルギーを有効に活用するための有力な手段である。そのため、これまでに様々な検討がなされている。例えば、波高変化を利用する振動水柱型空気タービン方式、傾斜角変化を利用するジャイロ方式、あるいは振り子方式等が提案されている。
このうち振り子方式は、波による筐体の揺れを利用し、筐体内部の振り子を揺らし、その運動エネルギーを電力に変換するものである。電力への変換方法としては油圧モーターを利用するもの(例えば、特許文献1)や、電磁誘導を利用するもの(例えば、特許文献2)等が提案されている。
特開2018−040342 特開2017−031845
海洋の波は大きなエネルギーを持ち、このエネルギーは、波高の変化、流れ、うねり等の様々な態様となって現れる。しかし、上述したように、振動水柱型空気タービン方式は波高変化のみを利用し、ジャイロ方式は傾斜角変化のみを利用するものであり、波の様々な態様のすべてを利用するものではなかった。
例えば、特許文献1や2において示されているような、これまでに提案されている振り子方式は、筐体の揺れのエネルギーを利用するものであり、波高、すなわち波による筐体の上下動のエネルギーを有効に利用できないといった課題があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、波の様々な態様を利用可能なエネルギー効率が高い波力発電装置を提供するものである。
また、波力発電装置の他の課題である設置や維持コストに関しても、改善を図ることを目的としている。
本発明に係る波力発電装置は、
略鉛直方向に振動する鉛直振動子と、
上記鉛直振動子に回転可能に支持された振り子と、
上記鉛直振動子の並進運動を電気エネルギーに変換する第一の変換手段を、
備えたものである。
また、本発明に係る波力発電装置は、
略鉛直方向に振動する鉛直振動子と、
上記鉛直振動子に回転可能に支持された振り子と、
上記振り子の回転運動を電気エネルギーに変換する第二の変換手段を、
備えたものである。
また、本発明に係る波力発電装置は、
略鉛直方向に振動する鉛直振動子と、
上記鉛直振動子に回転可能に支持された振り子と、
上記鉛直振動子の並進運動を電気エネルギーに変換する第一の変換手段、および、上記振り子の回転運動を電気エネルギーに変換する第二の変換手段を、
備えたものである。
さらに、本発明に係る波力発電装置は、
上記鉛直振動子が内部に空洞を有し、上記空洞の容積が変化することで気流を生じ、
上記第一の変換手段は上記気流を回転運動に変換する変換手段を有する
ことを特徴とするものである。
さらに、本発明に係る波力発電装置は、
上記第二の変換手段が、
上記振り子に一端を支持されたワイヤーと、
上記ワイヤーを巻き取るボビンと、
を有し、
上記振り子の回転運動に応じてボビンが回転する
ことを特徴とするものである。
さらに、本発明に係る波力発電装置は、
上記鉛直振動子の固有振動数と、上記振り子の固有振動数とを略一致させた
ことを特徴とするものである。
また、本発明に係る波力発電装置は、
上記の波力発電装置で発電された電気を蓄電する蓄電器、または電気分解で得られた水素を保存する水素タンクと、
無線で操作可能な推進手段、または自律走行による推進手段と、
を備えたものである。
また、本発明に係る波力発電装置は、
上記推進手段はスクリューであり、
上記鉛直振動子の並進運動または、上記振り子の回転運動を上記スクリューの回転に変換する変換手段を
備えたことを特徴とするものである。
本発明の波力発電装置は、上記のように、略鉛直方向に振動する鉛直振動子と、上記鉛直振動子に回転可能に支持された振り子とを備えたことにより、以下に示す優れた特長を有している。
海洋の波により、波力発電装置の筐体は、鉛直方向における上下動という並進運動と、揺れによる回転運動を行う。本発明の波力発電装置は、この並進運動により鉛直振動子を振動させ、回転運動により振り子を振動させる。したがって、波により生じる2つの異なる運動を同時に振動エネルギーに変換し、さらに電力に変換することが可能である。
さらに、本発明において重要なことは、鉛直振動子の振動と振り子の振動が連携し、互いの振動を強めあうことが可能であるという点である。そのため、高い効率で、波のエネルギーを電力に変換できる。これが本発明の最大の特長である。
特に、鉛直振動子の固有振動数と振り子の固有振動数とを略一致させると、さらに高効率で電力への変換が可能となる。
また、無線で遠隔操作可能な推進手段、または自律走行による推進手段を備えたことで、波力発電装置の送電ケーブルや係留設備を不要とすることができる。波力発電の大きな課題のひとつは、太陽光発電や風力発電と比較して設置コストや維持コストが高額となることであるが、送電ケーブルや係留設備を不要とすることで、この課題についても、解決あるいは大きな軽減が可能になる。
あるいは、遠隔操作や自律走行機能を活かすことで、発電以外の目的でも活用することが可能である。例えば、海洋プラスチックの回収装置、海象・気象情報を収集提供装置、海洋警備装置、無線(インターネット、携帯電話)基地局等を自己発電しながら、海洋上を移動させることができる。
本発明の実施の形態1に係る波力発電装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る波力発電装置の第一の動作を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1に係る波力発電装置の第二の動作を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1に係る波力発電装置の第二の動作を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1に係る波力発電装置の振り子運動を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態2に係る波力発電装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る波力発電装置の第一の動作を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態2に係る波力発電装置の第二の動作を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態2に係る波力発電装置の第二の動作を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態3に係る波力発電装置の構成を示す模式図である。
本発明に係る波力発電装置の良好な実施の形態に関して、以下に詳細に説明する。
まず、実施の形態1において、本発明の代表的な波力発電装置の一形態の構成や動作について説明する。実施の形態2においては、実施の形態1において示した波力発電装置と同様の特長を有する異なった構成の波力発電装置について説明する。さらに、実施の形態3においては、実施の形態1や2で示した波力発電装置に、自走機能を付加した波力発電装置を開示する。
実施の形態1.
<主な構成>
本実施の形態に係る波力発電装置の構成について、図1を用いて説明する。
本発明に係る波力発電装置は、略鉛直方向に振動する鉛直振動子2と、上記鉛直振動子2に回転可能に支持された振り子と、上記鉛直振動子2の並進運動を電気エネルギーに変換する第一の変換手段、および、上記振り子の回転運動を電気エネルギーに変換する第二の変換手段を、基本的な構成として備えたものである。
上記の構成は、機密性を有する筐体1内に設けられている。筐体1の底面は中央部が深く、周囲が浅くなった円弧状をしている。筐体1を水面に浮かべたときに、波により揺れやすくするためである。
鉛直振動子2は、ばね等の弾性体や、エアークッション等であり、鉛直方向に変位した際に、元に戻ろうとする復元力を有するものである。変位量に対して線形な復元力を持つものが望ましい。
振り子は、重り3とロッド4で構成され、ロッド4が鉛直振動子2に回転可能に支持されることで、支持された箇所を支点5として、振り子運動(円弧状の運動)を行うことができる。
ロッド4は、棒状体やワイヤー等である。
水平方向の所定の一軸まわりに回転可能に支持されても良いが、水平方向の任意の軸まわりに回転可能に支持された方が望ましい。例えば、鉛直振動子2の下端にフックを設け、そのフックにロッド4であるワイヤーを結びつけることにより、水平方向の任意の軸まわりに回転可能に振り子を支持することができる。このようにすることで、波により生じるすべての方向の筐体1に揺れに対して、振り子が振動することができる。
鉛直振動子2の並進運動を電気エネルギーに変換する第一の変換手段は、例えば、並進運動を回転運動に変換し、さらにタービン等の発電機8aを回転させて電力を得る手段である。並進運動の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を持つものであれば、どのようなものであっても良い。
例えば、図1においては、鉛直振動子2の並進運動により支点5が上下動し、連動して上下する伝達棒6の並進運動をラック6aとピニオン7により回転運動に変換している。
振り子の回転運動を電気エネルギーに変換する第二の変換手段も、振り子の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を持つものであれば、どのようなものであっても良い。上述した油圧モーターを利用するものや、電磁誘導を利用するものであっても良い。
図1においては、振り子に一端を支持されたワイヤー9と、ワイヤー9を巻き取る図示しないボビンとを有し、振り子の回転運動に応じてボビンが回転することで、タービン等の発電機8bを回転させて電力を得ている。ボビンがワイヤー9を巻き取る方向に弱い復元力を有していれば、振り子の回転運動に応じてボビンを回転させることができる。この構成の利点は、振り子が水平方向のどの軸まわりに回転しても、それに対応して電力に変換できる点で優れている。さらに、ワイヤー9の長さを適切な長さとすることで、振り子の重り3の可動範囲を適切な範囲に限定することができる。これにより、例えば、激しい嵐により海が非通常的に荒れた際にも、重り3が筐体1等にぶつかることを防止し、装置の損壊を防ぐことができる。
なお、鉛直振動子2の並進運動を電気エネルギーに変換する第一の変換手段と、振り子の回転運動を電気エネルギーに変換する第二の変換手段とをともに有することで、高効率に波のエネルギーを電力に変換することができるが、いずれか一方のみでも高い変換効率を実現できる。したがって、第一の変換手段と第二の変換手段のうち、いずれかのみを有する波力発電装置であっても良い。
<動作原理>
次に、本実施の形態に係る波力発電装置の動作原理について、図2から図4を用いて説明する。まず、図2を用いて、波力発電装置の第一の動作について説明する。
第一の動作は、洋上に浮かぶ波力発電装置が、波の谷に落ち込んだり、波の山に登ったりすることで上下動し、それにより、鉛直振動子2が図2の矢印A方向に上下に伸縮する動作である。鉛直振動子2が上下に伸縮することで、図2に示すように、支点5が上下動する。これに連動して伝達棒6も上下動し、この並進運動をラック6aとピニオン7により回転運動に変換する。そして、タービン等の発電機8aを回転させることで、並進運動を電気エネルギーに変換することができる。これが、上述した鉛直振動子2の並進運動を電気エネルギーに変換する第一の変換手段の一例である。
次に、図3と4を用いて、波力発電装置の第二の動作について説明する。
洋上に浮かぶ波力発電装置が、波の水平方向の動きに押されて、水平方向の様々な軸周りに回転運動を行う。これにより、振り子が円弧状の回転運動を行う。図3は、重り3が最下点から矢印B方向に移動し、最高到達点まで達した状態を表しており、この状態では、重り3は瞬間的に停止しており、遠心力は働かない。したがって、鉛直振動子2は縮んでいる。一方、図4は、重り3が矢印C方向に移動し、最下点まで来た状態を表しており、この状態では、重り3は最大の運動エネルギーを持ち、矢印Dで示す下方への強い遠心力を生じる。それにより、鉛直振動子2は伸びた状態になる。
この鉛直振動子2の上下動は、前述した第一の変換手段により、電気エネルギーに変換される。また、振り子の回転運動は、第二の変換手段により、電気エネルギーに変換される。
第一の変換手段や第二の変換手段により得られた電気エネルギーは図示しない送電線等により陸上や船舶等へ送電される。あるいは、図示しない蓄電器や電気分解で得られた水素を保存する水素タンク等に蓄電され、陸上や船舶上で蓄電池から電力が回収される。
このように、鉛直方向、水平方向といった様々な態様の波の動きを電気エネルギーに変換できる。
なお、実際には、第一の動作と第二の動作は別々に生じるわけではなく、両方の動作が同時に生じるが、動作原理を分かりやすく説明するために、第一の動作と第二の動作を分離して説明を行った。
次に、上述した動作により、波のエネルギーを高効率に変換できる理由を図5を用いて説明する。
図5(a)は重り3が最下点まで来た状態を、図5(b)は重り3が最高到達点に達した状態をそれぞれ表している。
重り3が最下点まで来た状態においては、上述したように、矢印Dで示す下方への強い遠心力を生じるため、鉛直振動子2は伸びた状態になっている。一方、重り3が最高到達点に達した状態では、遠心力は生じず、鉛直振動子2は縮んだ状態になっている。つまり、図5(a)の状態は、図5(b)の状態に比べて、支点5は矢印Eだけ下方に移動している。これにより、図5(a)の状態では、図5(b)の状態に比べて、重り3の位置エネルギーは大きく減少している。通常の振り子では、最高到達点と最下点の高さの差だけ重り3の位置エネルギーは変化するが、この場合には、さらに矢印Eの長さ分が増加した位置エネルギー変化が生じる。振り子の運動においては、位置エネルギーの変化が運動エネルギーの変化になるため、最下点においては、大きな運動エネルギーを持って振り子が動いている。したがって、より大きな下方への遠心力が生じる。
このように、鉛直振動子2と振り子の双方の振動が連動することで、大きな振動エネルギーが生じ、結果として高い効率で波のエネルギーが電気エネルギーに変換される。
そして、鉛直振動子2の固有振動数と、振り子の固有振動数とを略一致させた場合には、非常に大きな振動エネルギーが生じる。振り子が大きな下方への遠心力を生じると、鉛直振動子2が伸びるため、支点5は下方へ移動し、支点5が下方へ移動すると、振り子の最下点における遠心力はさらに大きくなり、振動子2がさらに伸びるという正帰還が生じる。いわゆる共振現象が起こる。
以上に述べたように、鉛直振動子2と振り子の双方の振動が連動することで、高い効率で波のエネルギーを電気エネルギーに変換できる。そして、鉛直振動子2の固有振動数と、振り子の固有振動数とを略一致させることで、さらに大きな変換効率が得られる。
なお、鉛直振動子2や振り子の固有振動数は、波の典型的な振動数に合わせておくのが良い。あるいは、波の振動数をセンサーで検知し、これに合うように、鉛直振動子2や振り子の固有振動数を変化させても良い。鉛直振動子2や振り子の固有振動数を変化させるためには、重り3の質量や、ロッド4の長さ、あるいは鉛直振動子2のばね定数を動的に変化させる機構を備えることが必要である。
実施の形態2.
<実施の形態1との構成上の相違点>
本実施の形態に係る波力発電装置の構成について、図6を用いて説明する。
実施の形態1で説明した波力発電装置と異なる点は以下の2点である。
第1の相違点は、鉛直振動子2として、ジャバラ状の鉛直振動子20を用いていることである。ジャバラ状とは、内部に空洞を有し、この空洞の容積が変化するものである。ジャバラ自体が復元力を有していても良いし、復元力を持たないジャバラとばね等とを組み合わせて復元力を持たせたものでも良い。
第2の相違点は、第一の変換手段として、ジャバラ状の鉛直振動子20の空洞の容積が変化することで気流を生じ、気流をファン60により回転運動に変換する変換手段を有することである。ファン60の図6における下方には小さな穴が設けられ、鉛直振動子20の空洞の容積が変化すると、この穴を通って、気流が出たり入ったりする。その気流によりファン60は回転する。
<動作原理>
次に、本実施の形態に係る波力発電装置の動作原理について、図7から図9を用いて説明する。まず、図7を用いて、波力発電装置の第一の動作について説明する。
第一の動作は、洋上に浮かぶ波力発電装置が、波の谷に落ち込んだり、波の山に登ったりすることで上下動し、それにより、鉛直振動子20が矢印F方向に上下に伸縮する動作である。鉛直振動子20が上下に伸縮することで、図7に示すように、鉛直振動子20の空洞の容積が変化することで、矢印Gで示す気流を生じる。この気流をファン60が回転運動に変換する。そして、タービン等の発電機80aを回転させることで、並進運動を電気エネルギーに変換することができる。これが、鉛直振動子20の並進運動を電気エネルギーに変換する第一の変換手段の一例である。
次に、図8と9は、波力発電装置の第二の動作を説明するための図である。波力発電装置の第二の動作に関しては、実施の形態1で図3と4を用いて説明した第二の動作と基本的に同様であり、重複を避けるため詳細な説明は省略する。
このように、実施の形態1で説明した波力発電装置と同様、鉛直方向、水平方向といった様々な態様の波の動きを電気エネルギーに変換できると同時に、波のエネルギーを電気エネルギーに高効率の変換が可能である。固有振動数を合わせることも同様に有効である。
実施の形態3.
実施の形態1や2で示した波力発電装置に、さらに推進力を備えた波力発電装置を図10に示す。発電装置であるので、発電した電気を用いてモーター等を駆動し推進力とすることも可能である。しかし、本実施の形態においては、鉛直振動子や振り子の運動エネルギーを直接スクリュー300に伝達し、推進力としている。エネルギー形態の変換が不必要であり、より効率的である。
例えば、実施の形態2で示したのと同様のラック・アンド・ピニオン機構200により、鉛直振動子の並進運動を直接的にスクリューの回転運動に変換することができる。
あるいは、実施の形態2で示したように、気流によりファンを回転させ、ファンと連結したスクリューを回転させることも可能である。
また、振り子の往復回転運動をラチェット機構に一方向の回転運動に変えることで、スクリューを回すことも可能である。
推進力が得られれば、舵とともに、無線送受信装置やGPSを備えることで、遠隔操縦が可能になる。また、自律走行(自動運転)も可能になる。すなわち、洋上で発電した電力を蓄電器等の蓄電手段400に蓄え、遠隔操縦や自律走行で、陸地や船舶に波力発電装置を向かわせ、そこで蓄電手段に蓄えられた電力を回収すれば、送電ケーブル等の設備が不要になる。
<本発明のまとめ>
海洋の波は大きなエネルギーを持ち、このエネルギーは、波高の変化、流れ、うねり等の様々な態様となって現れる。しかし、従来の波力発電においては、これら波の様々な態様の一部しか利用できなかった。本発明は、この大きな課題を解決し、波の持つ巨大なエネルギーを高効率で電力に変換することを可能としたものである。
すなわち、本発明においては、略鉛直方向に振動する鉛直振動子と、上記鉛直振動子に回転可能に支持された振り子とを備えたことにより、以下に示す優れた特長を有している。
海洋の波により、波力発電装置の筐体は、鉛直方向における上下動という並進運動と、揺れによる回転運動を行う。本発明の波力発電装置は、この並進運動により鉛直振動子を振動させ、回転運動により振り子を振動させる。したがって、波により生じる2つの異なる運動を同時に振動エネルギーに変換し、さらに電力に変換することが可能である。
さらに、本発明において重要なことは、鉛直振動子の振動と振り子の振動が連携し、互いの振動を強めあうことが可能であるという点である。そのため、高い効率で、波のエネルギーを電力に変換できる。これが本発明の最大の特長である。
特に、鉛直振動子の固有振動数と振り子の固有振動数とを略一致させると、さらに高効率の電力への変換が可能となる。
また、無線で遠隔操作可能な推進手段を備えたことで、波力発電装置の送電ケーブルや係留設備を不要とすることができる。波力発電の大きな課題のひとつは、太陽光発電や風力発電と比較して設置コストや維持コストが高額となることであるが、送電ケーブルや係留設備を不要とすることで、この課題についても、解決あるいは大きな軽減が可能になる。
あるいは、遠隔操作や自律走行機能を活かすことで、発電以外の目的でも活用することが可能である。例えば、海洋プラスチックの回収装置、海象・気象情報を収集提供装置、海洋警備装置、無線(インターネット、携帯電話)基地局等を自己発電しながら、海洋上を移動させることができる。
1.筐体
2.鉛直振動子
3.振り子重り
4.振り子ロッド
5.振り子支点
6.鉛直運動伝達部
6a.ラック
7.ピニオン
8a.第一の発電機
8b.第二の発電機
9.振り子運動伝達部
10.筐体
20.鉛直振動子
30.振り子重り
40.振り子ロッド
50.振り子支点
60.ファン
80a.第一の発電機
80b.第二の発電機
90.振り子運動伝達部
100.支持部

200.ラック・アンド・ピニオン機構
300.スクリュー
400.蓄電手段

Claims (8)

  1. 略鉛直方向に振動する鉛直振動子と、
    上記鉛直振動子に回転可能に支持された振り子と、
    上記鉛直振動子の並進運動を電気エネルギーに変換する第一の変換手段を、
    備えた波力発電装置。
  2. 略鉛直方向に振動する鉛直振動子と、
    上記鉛直振動子に回転可能に支持された振り子と、
    上記振り子の回転運動を電気エネルギーに変換する第二の変換手段を、
    備えた波力発電装置。
  3. 略鉛直方向に振動する鉛直振動子と、
    上記鉛直振動子に回転可能に支持された振り子と、
    上記鉛直振動子の並進運動を電気エネルギーに変換する第一の変換手段、および、上記振り子の回転運動を電気エネルギーに変換する第二の変換手段を、
    備えた波力発電装置。
  4. 上記鉛直振動子は内部に空洞を有し、上記空洞の容積が変化することで気流を生じ、
    上記第一の変換手段は上記気流を回転運動に変換する変換手段を有する
    ことを特徴とする請求項1または3に記載の波力発電装置。
  5. 上記第二の変換手段は、
    上記振り子に一端を支持されたワイヤーと、
    上記ワイヤーを巻き取るボビンと、
    を有し、
    上記振り子の回転運動に応じてボビンが回転する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の波力発電装置。
  6. 上記鉛直振動子の固有振動数と、上記振り子の固有振動数とを略一致させた
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の波力発電装置。
  7. 請求項1から6のいずれかの波力発電装置と、
    当該波力発電装置で発電された電気を蓄電する蓄電器、または電気分解で得られた水素を保存する水素タンクと、
    無線で操作可能な推進手段、または自律走行による推進手段と、
    を備えた波力発電装置。
  8. 上記推進手段はスクリューであり、
    上記鉛直振動子の並進運動または、上記振り子の回転運動を上記スクリューの回転に変換する変換手段を
    備えたことを特徴とする請求項7に記載の波力発電装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023046438A (ja) * 2021-09-24 2023-04-05 株式会社中山事務所 波力発電装置
JP7285530B1 (ja) * 2022-11-07 2023-06-02 株式会社中山事務所 波力発電装置及び波力発電方法

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