JP2021000749A - セグメントの製造方法、セグメントの製造システム - Google Patents

セグメントの製造方法、セグメントの製造システム Download PDF

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靖典 吉岡
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Abstract

【課題】筒状の構造物を構築するセグメントの生産性を向上させる。【解決手段】(1)一方の主桁2aの両端部に継手板3a、3bの一方の端部が接し、かつ継手板3a、3b同士が対向するように、主桁2aと継手板3a、3bとを固定治具10に仮固定する工程と、(2)位置決めプレート21a〜21eが連結された移動治具20Dを、移動機構30により主桁2aと継手板3a、3bとに対して平行に継手板3a、3b間に移動させた後、縦リブ4a〜4eを位置決めプレート21a〜21eに沿わせながら主桁2aに対して位置決めして、位置決めプレート21a〜21eに仮固定する工程と、(3)縦リブ4a〜4eと継手板3a、3bとに対して他方の主桁を位置決めする工程と、(4)各主桁と継手板3a、3bとを溶接し、縦リブ4a〜4eと各主桁とを溶接する工程と、(5)各主桁と継手板3a、3bとに対してスキンプレートを溶接する工程とを含む。【選択図】図10

Description

本発明は、複数連結されることにより筒状の構造物を構築するセグメントの製造方法および製造システムに関する。
複数連結されることにより筒状の構造物を構築するセグメントが、たとえば特許文献1〜3に開示されている。これらのセグメントは、シールド工法により形成されたトンネルの覆工体として用いられている。シールド工法では、掘進機により地山を掘削して、トンネルを形成しながら、掘進機の後方でセグメントをトンネルの周方向に複数連結して、環状体を構築する。そして、その環状体をトンネルの軸方向に複数連結して、筒状の覆工体を構築する。この覆工体は、トンネルに作用する土圧や水圧を支保するとともに、掘進機の掘進用のジャッキを支える機能を有している。
特許文献1〜3のセグメントでは、所定の間隔で対向する2つ主桁の一方の端部同士と他方の端部同士とをそれぞれ継手板でつなぐことにより、枠体を形成している。そして、その枠体の一方側をスキンプレートで塞いでいる。また、主桁間に垂直に架かるように、枠体内に複数の縦リブを所定の間隔で設けている。この縦リブは、掘進機の掘進用のジャッキから加わる推力により、セグメントが座屈するのを防ぐためのものである。主桁、継手板、スキンプレート、および縦リブは鋼製の部材から成り、溶接により連結されている。
上記のように鋼製の部材だけで構成されたセグメントは、鋼製セグメントと呼ばれている。また、上記の主桁と継手板から成る枠体内にモルタルやコンクリートなどが充填されたセグメントもある。これは合成セグメントと呼ばれている。
セグメントの機能を確保するには、各部材を精度良く組み立てる必要がある。そのため、たとえば特許文献1に開示されているような治具などを用いて、各部材が組み立てられる。
特許文献1では、まず、船型治具の桁材上にスキンプレートを載せる。次に、スキンプレートの短手方向の両端部に主桁をそれぞれ載せて、各主桁を船型治具の各板材にシャコ万力などで仮固定し、スキンプレートに対して各主桁を仮溶接する。次に、予め各板材にマークされた所定位置に合わせて、各主桁を垂直に跨ぐように補助治具を設置して、該補助治具に沿わせて縦リブをスキンプレート上に垂直に配置し、スキンプレートに対して縦リブを本溶接する。全ての縦リブをスキンプレートに本溶接して、各縦リブ内に棒状鋼材を挿入した後、スキンプレートの長手方向の両端部に継手板をそれぞれ載せて、スキンプレートに対して各継手板を仮溶接する。そして、各部材を船型治具から搬出した後に、主桁と継手板を本溶接し、主桁と縦リブを本溶接し、スキンプレートに対して主桁と継手板を本溶接する。
特開2006−159581号公報 特開2013−91990号公報 特開2006−70475号公報
従来のように、セグメントを構成する部材同士を組み合わせる度に溶接を施すと、溶接するための機材などを取り扱う手間が増えて、作業効率が悪くなり、セグメントの生産性が低下してしまう。また、複数の縦リブを1つずつ補助治具により所定位置に設置して、他の部材に溶接することでも、手間が増えて、作業効率が悪くなり、セグメントの生産性が大きく低下してしまう。特に、大深度トンネルの覆工用のセグメントでは、大型で重い縦リブが多数用いられるので、各縦リブの取扱いが困難である。
本発明の課題は、筒状の構造物を構築するセグメントの生産性を向上させることができる製造方法および製造システムを提供することである。
本発明の対象であるセグメントは、所定の間隔で対向する複数の主桁と、複数の主桁の一方の端部同士と他方の端部同士とをそれぞれつなぐ複数の継手板と、複数の主桁と複数の継手板とにより形成された枠体の一方側を塞ぐスキンプレートと、前記枠体内に所定の間隔で設けられ、複数の主桁に対して垂直に架かる複数の縦リブとを備えていて、複数連結されることにより筒状の構造物を構築する。そして、本発明のセグメントの製造方法は、以下のような工程を含む。
(1)一方の主桁の両端部に各継手板の一方の端部が接し、かつ継手板同士が対向するように、一方の主桁と各継手板とを位置決めした状態で固定治具に仮固定する工程。
(2)各縦リブを位置決めするための位置決めプレートが所定の間隔で櫛状に連結された移動治具を、移動機構により一方の主桁と各継手板とに対して平行に継手板間に移動させた後、各縦リブを各位置決めプレートに沿わせながら一方の主桁に対して位置決めして、各縦リブと各位置決めプレートとを仮固定する工程。
(3)各縦リブと各継手板とに対して他方の主桁を位置決めする工程。
(4)各主桁と各継手板とを溶接し、かつ各縦リブと各主桁とを溶接する工程。
(5)各主桁と各継手板とに対して、スキンプレートを位置決めした状態で溶接する工程。
また、本発明の製造システムは、一方の主桁の両端部に各継手板の一方の端部が接し、かつ継手板同士が対向するように、一方の主桁と前記各継手板とを位置決めした状態で仮固定する固定治具と、各縦リブを位置決めするための位置決めプレートが所定の間隔で櫛状に連結された移動治具と、この移動治具を一方の主桁と各継手板とに対して平行に継手板間に移動させる移動機構と、溶接機とを含む。この製造システムでは、移動機構により継手板間に移動した移動治具の各位置決めプレートに沿って、各縦リブが一方の主桁に対して位置決めされて、各縦リブと各位置決めプレートとが仮固定され、各縦リブと各継手板とに対して他方の主桁が位置決めされる。そして、溶接機により、一方の主桁および他方の主桁に対して各縦リブが溶接され、各主桁と各継手板とが溶接され、各主桁と各継手板とに対してスキンプレートが溶接される。
上記のような製造方法および製造システムによると、複数の主桁、複数の継手板、および複数の縦リブを、固定治具と移動治具によりそれぞれ位置決めした後、まとめて各主桁と各継手板とを溶接し、各縦リブと各主桁とを溶接している。そして、スキンプレートを、各主桁と各継手板とに対して位置決めした状態で溶接している。このため、溶接するための機材などを取り扱う手間が減少して、作業効率が上がり、セグメントの生産性を向上させることができる。また、各縦リブを位置決めするための位置決めプレートが櫛状に連結されていて、移動機構により移動する移動治具によって、複数の縦リブを各主桁と各継手板とに対して効率良く容易に位置決めすることができる。このため、複数の縦リブを組み付ける際の作業効率が上がり、セグメントの生産性をより向上させることができる。
本発明では、主桁は、扇形の板面を有する平板から成り、継手板および縦リブは、矩形の板面を有する平板から成り、スキンプレートは、主桁の曲率半径が大きい方の第1端面に沿うように湾曲しており、固定治具は、一方の主桁を仮固定する基準面と、該基準面に対して垂直に各継手板を仮固定する複数の側面とを有し、移動治具は、平板から成る各位置決めプレートがその先端に向かうに連れて互いの間隔が狭くなるように連結されていてもよい。そして、一方の主桁と各継手板を固定治具に仮固定して、移動機構により、移動治具を一方の主桁の第1端面側から継手板間に移動させた後、一方の主桁の曲率半径が小さい方の第2端面側から、各縦リブを、継手板間に挿入しながら、移動治具における移動方向と平行な中心線に対して反対側を向いた、各位置決めプレートの一方の板面に沿わせて、一方の主桁に対して位置決めし、各縦リブを各位置決めプレートの一方の板面に仮固定し、他方の主桁を、継手板間に挿入して、各縦リブと各継手板とに対して位置決めしてもよい。
これにより、所定の曲率で湾曲したセグメントの製造時において、固定治具の基準面と各側面に一方の主桁と各継手板とを仮固定した後、移動機構により移動治具を一方の主桁の第1端面側から継手板間に容易に移動させることができる。また、各縦リブを、一方の主桁の第2端面側から継手板間に挿入しながら、移動治具の各位置決めプレートに沿わせて一方の主桁に対して容易に位置決めし、各縦リブと各位置決めプレートとを容易に仮固定することができる。また、他方の主桁を、一方の主桁の第2端面側から継手板間に挿入して、各縦リブと各継手板とに対して容易に位置決めすることができる。さらに、移動治具の中心線に対して反対側を向いた各位置決めプレートの一方の板面に、各縦リブを仮固定するので、その後、各位置決めプレートと各縦リブの仮固定を解除してから、移動機構により移動治具を継手板間から一方の主桁の第1端面側へ容易に退出させることができる。このため、作業効率が一層上がり、セグメントの生産性を一層向上させることが可能となる。
本発明の製造方法において、ロボット溶接機により、主桁の第2端面側から各主桁と各継手板とを溶接し、かつ各縦リブと各主桁とを溶接してもよい。またその後、各縦リブと各位置決めプレートとの仮固定を解除して、移動治具を、移動機構により前記第1端面側へ移動させて、継手板間から退出させ、さらにその後、スキンプレートを、各主桁の前記第1端面と対向するように、各主桁と各継手板とに対して位置決めして、前記第2端面側からロボット溶接機により、各主桁と各継手板に対してスキンプレートを溶接してもよい。
これにより、一方の主桁の第2端面側からロボット溶接機により、各主桁と各継手板との溶接と、各縦リブと各主桁との溶接とを、まとめて効率良く行うことができる。またその後、各縦リブと各位置決めプレートとの仮固定を解除して、移動機構により移動治具を継手板間から一方の主桁の第1端面側へ退出させるので、スキンプレートを各主桁の第1端面に対向するように、各主桁と各継手板とに対して容易に位置決めすることができる。またその後、一方の主桁の第2端面側からロボット溶接機により、各主桁と各継手板に対してスキンプレートを容易に溶接することができる。さらにこれにより、ロボット溶接機を一方の主桁の第2端面側にある所定位置から移設させる必要がなくなる。このため、作業効率が一層上がり、セグメントの生産性を一層向上させることが可能となる。
本発明の製造システムにおいて、溶接機は、ロボット仮溶接機とロボット本溶接機とから構成してもよい。この場合、ロボット仮溶接機は、固定治具上にある各主桁と各継手板とを仮溶接し、かつ各縦リブと各主桁とを仮溶接し、かつ各主桁と各継手板とに対してスキンプレートを仮溶接してもよい。また、ロボット本溶接機は、固定治具上から所定位置へ搬出された、各主桁と各継手板と各縦リブとスキンプレートとの仮組立体に対して、各主桁と各継手板とを本溶接し、かつ各縦リブと各主桁とを本溶接し、かつ各主桁と各継手板とに対してスキンプレートを本溶接してもよい。
これにより、ロボット仮溶接機によって主桁、継手板、縦リブ、およびスキンプレートを仮溶接して、これらの組み合わせ状態を保持し、セグメントを仮組み立て状態にすることができる。また、その仮組み立て状態のセグメント(仮組立体)を固定治具から外して、ロボット本溶接機が設置された別の場所の所定位置に安定に移動させることができる。そして、ロボット本溶接機により主桁、継手板、縦リブ、およびスキンプレートの連結部分を強固かつ確実に本溶接して、強度の高いセグメントを形成することができる。
本発明では、主桁は、所定の方向に所定の間隔で3つ以上配列され、縦リブは、各主桁間に複数設けられてもよい。この場合、主桁の数より1つ少ない数となるように、移動治具を複数設け、継手板間における各主桁間の所定位置に、移動機構により移動治具を1つずつ移動させてもよい。そして、固定治具に仮固定された一方の主桁側から順に、対応する移動治具により縦リブを位置決めおよび仮固定する工程と、主桁を位置決めする工程とを繰り返してから、各主桁と各継手板とを溶接し、かつ各縦リブと各主桁とを溶接してもよい。
これにより、主桁が3つ以上配列されて、各主桁間に複数の縦リブが設けられる強度の高いセグメントを効率良く組み立てて、該セグメントの生産性を向上させることができる。
本発明の製造方法および製造システムによれば、筒状の構造物を構築するセグメントの生産性を向上させることができる。
本発明によるセグメントの斜視図である。 同セグメントの正面図である。 同セグメントの平面図である。 本発明によるセグメントの製造システムの平面図である。 同製造システムの側面図である。 固定治具の正面図である。 移動治具と移動機構の正面図である。 本発明によるセグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。 同セグメントの製造工程図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各図において、同一の部分または対応する部分には、同一符号を付してある。
まず、本実施形態のセグメント1の構造や機能を、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1は、セグメント1の斜視図である。図1では、(a)にセグメント1を外側から見た斜視図を示し、(b)にセグメント1を内側から見た斜視図を示している。図2は、セグメント1の正面図である。図3は、セグメント1の平面図である。
セグメント1は、鋼製の部材だけで構成された鋼製セグメントである。セグメント1には、鋼製の部材として、図1〜図3に示すように、複数(3個)の主桁2a、2b、2c、複数(2個)の継手板3a、3b、複数(10個)の縦リブ4a〜4j、および単一のスキンプレート5が備わっている。
図1および図3に示すように、主桁2a〜2cは、扇形の板面を有する平板から成る。主桁2a〜2cは、板厚方向に所定の間隔で配列されている。中央に配置された主桁(以下、「中主桁」という。)2bの長手方向(円弧方向)の長さは、両端に配置された主桁(以下、「端主桁」という。)2a、2cの長手方向の長さより短くなっている。各端主桁2a、2cには、長手方向に所定の間隔で複数の貫通孔2hが形成されている。この貫通孔2hは、複数のセグメント1の端主桁2a、2c同士をボルトとナットなどの連結具により連結するためのものである。
図1に示すように、継手板3a、3bは、矩形の板面を有する平板から成る。各継手板3a、3bは、各主桁2a〜2cに対して垂直に配置されている。図1(b)および図2の各継手板3a、3bの上下両端面は、端主桁2a、2cの対向する板面の長手方向の両端部に対して、溶接により連結されている。各継手板3a、3bの対向する板面の中央部は、中主桁2bの長手方向の両端面に対して、溶接により連結されている。これにより、各継手板3a、3bは、各主桁2a〜2cの一方の端部同士と他方の端部同士とをそれぞれつないでいる。また、各継手板3a、3bと各主桁2a〜2cにより枠体が形成されている。各継手板3a、3bには、所定の間隔で複数の貫通孔3hが形成されている。この貫通孔3hは、複数のセグメント1の継手板3a、3b同士をボルトとナットなどの連結具により連結するためのものである。
図1に示すように、スキンプレート5は、主桁2a〜2cの円弧状の側面のうち、円弧長が長い方、すなわち曲率半径の大きい方の第1端面2xに沿うように湾曲した板材から成る。スキンプレート5は、主桁2a〜2cと継手板3a、3bにより形成された枠体の一方側(幅が広い方)を塞いでいる。スキンプレート5がトンネルの内壁と対向するように、セグメント1はトンネル内に設置される。図1(a)および図2に示すように、スキンプレート5の中央の所定位置には、注入口5hが形成されている。この注入口5hは、セグメント1がトンネル内に設置された後、スキンプレート5とトンネルの内壁との間にグラウトを注入するためのものである。
縦リブ4a〜4jは、矩形の板面を有する平板から成る(図1(b))。各縦リブ4a〜4jの先端面(スキンプレート5と反対側の端面)には、平板から成るフランジ4zが溶接により連結されている(図3)。
図1(b)および図2において、下段にある縦リブ4a〜4eは、主桁2a、2bに対して垂直に架かるように、主桁2a、2bと継手板3a、3bにより形成された枠体内に所定の間隔で設けられている。各縦リブ4a〜4eの上下両端部と、各縦リブ4a〜4eに連結されたフランジ4zの上下両端部とは、主桁2b、2aの対向する板面に対して、溶接により連結されている。
上段にある縦リブ4f〜4jは、主桁2b、2cに対して垂直に架かるように、主桁2b、2cと継手板3a、3bにより形成された枠体内に所定の間隔で設けられている。各縦リブ4f〜4jの上下両端部と、各縦リブ4f〜4jに連結されたフランジ4zの上下両端部とは、主桁2c、2bの対向する板面に対して、溶接により連結されている。
最も継手板3a寄りに配置された縦リブ4aと縦リブ4fとは、平行でかつ同一面内に属している。最も継手板3b寄りに配置された縦リブ4eと縦リブ4jとは、平行でかつ同一面内に属している。継手板3aと縦リブ4a、4fとの間隔は、継手板3bと縦リブ4e、4jとの間隔と同一である。その他の縦リブ4b〜4d、4g〜4iのうち、上下に並ぶ縦リブ同士も平行でかつ同一面内に属している。
上記構造のセグメント1は、シールド工法により形成されたトンネルの覆工体として用いられる。詳しくは、掘進機により地山を掘削して、トンネルを形成しながら、掘進機の後方でセグメント1を、主桁2a〜2cがトンネルの周方向に平行になるように複数配列して、継手板3a、3b同士を連結具で連結することにより、環状体を構築する。そして、その環状体を、継手板3a、3bがトンネルの軸方向に平行になるように複数配列して、主桁2a、2c同士を連結具で連結することにより、円筒状の覆工体を構築する。この覆工体により、トンネルの内壁が覆工され、トンネルに作用する土圧や水圧が支保され、掘進機の掘進用のジャッキが支えられる。そのジャッキから加わるジャッキ推力は、セグメント1の主桁2a〜2cに垂直にかかり、縦リブ4a〜4jに平行にかかる。
次に、本実施形態のセグメント1の製造システム100の構成を、図4〜図7を参照しながら説明する。
図4は、セグメント1の製造システム100の平面図である。図5は、同製造システム100の側面図である。製造システム100には、固定治具10、移動治具20D、20U、移動機構30、ロボット仮溶接機40、およびロボット本溶接機50などが含まれている。
図6は、固定治具10の正面図(図5で右側から見た図)である。固定治具10には、ステージ11と、ステージ11上に垂直に立設された複数(2つ)の側壁12a、12bとが備わっている。ステージ11は、床面Gに固定されている。ステージ11の上面である基準面11aは、水平になっている。基準面11aには、セグメント1の一方の端主桁2a(図1など)の一方の板面が接するように、該端主桁2aが仮固定される。図4に示すように、ステージ11には、端主桁2aの貫通孔2h(図1(a))と同一の配置で、複数の仮固定孔11hが形成されている。各仮固定孔11hは、貫通孔またはねじ孔から成る。
図4および図6に示すように、側壁12aと側壁12bは、所定の間隔で離間している。側壁12a、12bの対向する側面12c、12d同士は、平行になっておらず、セグメント1の端主桁2a、2cの長手方向の端面同士とほぼ同一の間隔と傾きで設けられている。各側壁12a、12bの高さは、セグメント1のスキンプレート5(図1など)の短手方向の幅より大きくなっている。一方の側壁12aの側面12cには、セグメント1の一方の継手板3aの一方の板面が接するように、該継手板3aが仮固定される。他方の側壁12bの側面12dには、セグメント1の他方の継手板3bの一方の板面が接するように、該継手板3bが仮固定される。図5および図6に示すように、側壁12a、12bには、各継手板3a、3bの貫通孔3h(図2)と同一の配置で、複数の仮固定孔12hが形成されている。各仮固定孔12hは、貫通孔またはねじ孔から成る。
側壁12a、12bの間隔が広い側(図4および図5で右側)には、移動治具20D、20Uと移動機構30が配置されている。図7は、移動治具20D、20Uと移動機構30の正面図(図5で左側から見た図)である。
移動治具20D、20Uは、主桁2a〜2c間の空間の数(2つ)と同数になるように、すなわちセグメント1の主桁2a〜2cの数(3つ)より1つ少ない台数となるように、2台設けられている。これらの移動治具20D、20Uは、上下方向に所定の間隔をおいて配置されている。下段にある移動治具20Dには、複数(5個)の位置決めプレート21a〜21eと、連結板22とが備わっている。上段にある移動治具20Uには、複数(5個)の位置決めプレート21f〜21jと、連結板22とが備わっている。各移動治具20D、20Uの位置決めプレート21a〜21jの数は、セグメント1の主桁2a〜2cの長手方向に配列される縦リブ4a〜4jの数と同一である。
各位置決めプレート21a〜21jと連結板22とは、矩形状の板面を有する平板から成る(図4)。各位置決めプレート21a〜21jは、セグメント1の各縦リブ4a〜4jを位置決めするためのものである。各移動治具20D、20Uの連結板22の一方の板面には、位置決めプレート21a〜21jが所定の間隔で櫛状に連結されている。連結板22から位置決めプレート21a〜21jの先端に向かうに連れて、隣り合う位置決めプレート21a〜21jの間隔は狭くなっている。なお、各移動治具20D、20Uにおいて、連結板22に対する各位置決めプレート21a〜21jの角度を調節する機構を設けてもよい。
移動機構30には、下段レール31、下段ボディ32、下段アーム33、上段レール34、上段ボディ35、および上段アーム36などが備わっている。
図4に示すように、下段レール31は、2本一対で設けられている。この一対の下段レール31は、固定治具10の側壁12a、12bの間隔より狭い所定の間隔で平行に床面Gに固定されている。また、各下段レール31は、各側壁12a、12bに対して同一の角度(鋭角)で設けられている。下段ボディ32は、一対の下段レール31上に設置され、該下段レール31に沿って側壁12a、12b間に接離可能に直線移動する。この移動はモータの回転により行われるが、手動で下段ボディ32を移動させてもよい。
下段アーム33は、下段ボディ32の側面から固定治具10側に突出するように設けられている。下段アーム33の先端部には、移動治具20Dの連結板22が連結されている。移動治具20Dの位置決めプレート21a〜21eは、固定治具10側に突出している。
上段レール34は、2本一対で設けられている。この一対の上段レール34は、固定治具10の側壁12a、12bの間隔より狭い所定の間隔で、平行に下段ボディ32の上面に固定されている。また、各上段レール34は、下段レール32と平行に設けられている。上段ボディ35は、下段ボディ32より小型に形成されている。上段ボディ35は、一対の上段レール34上に設置され、該上段レール34に沿って下段ボディ32上を直線移動する。この移動もモータの回転により行われるが、手動で上段ボディ35を移動させてもよい。
上段アーム36は、上段ボディ35の側面から固定治具10側へ突出するように設けられている。上段アーム36の先端部には、移動治具20Uの連結板22が連結されている。移動治具20Uの位置決めプレート21f〜21jは、固定治具10側に突出している。図5に示すように、上段ボディ35が下段ボディ32の後端部上に位置しているときは、上段アーム36が、下段アーム33よりも固定治具10から離れ、移動治具20Uが、移動治具20Dよりも固定治具10から離れる。
下段ボディ32が下段レール31に沿って直線移動することで、移動治具20Dが側壁12a、12b間に対して進入したり退出したりする。また、下段ボディ32が下段レール31に沿って直線移動し、かつ上段ボディ35が上段レール34に沿って直線移動することで、移動治具20Uが側壁12a、12b間に対して進入したり退出したりする。
ロボット仮溶接機40は、固定治具10の側壁12a、12bの間隔が狭い側(図4で左側)の床面Gに設置されている。ロボット本溶接機50は、固定治具10、移動治具20U、20D、移動機構30、およびロボット仮溶接機40から離れた別の場所の床面Gに設置されている。ロボット本溶接機50の前方には、ステージ51が設けられている。
次に、本実施形態のセグメント1の製造(組み立て)方法を、図8〜図19を参照しながら説明する。
図8〜図19は、セグメント1の製造工程図である。図8、図10、図13、および図17では、製造システム100の平面図を示し、図9、図11、図12、図14〜図16、図18、および図19では、製造システム100の側面図を示している。
まず、図8に示すように、固定治具10のステージ11の基準面11aの所定の位置に、一方の端主桁2aの一方の板面が接するように、端主桁2aを載置する。そして、端主桁2aの各貫通孔2hとステージ11の各仮固定孔11h(図4)とが連通するように、端主桁2aを位置決めして、ピンボルト(図示省略)を各貫通孔2hと各仮固定孔11hとに通すことにより、端主桁2aを基準面11aに仮固定する。次に、各継手板3a、3bの一方の板面が固定治具10の各側壁12a、12bの側面12c、12dの所定の位置に接し、かつ各継手板3a、3bの下端面が主桁2aの長手方向の両端部に接するように、各継手板3a、3bを端主桁2a上に載置する。そして、各継手板3a、3bの各貫通孔3h(図1)と各側壁12a、12bの各仮固定孔12h(図5)とが連通するように、各継手板3a、3bを位置決めして、ピンボルト(図示省略)を各貫通孔3hと各仮固定孔12hとに通すことにより、各継手板3a、3bを各側面12c、12dに仮固定する。これにより、各継手板3a、3bが端主桁2aに対して垂直に立設されて、各継手板3a、3b同士が所定の角度で対向する。
次に、図9に示すように、移動機構30の下段ボディ32を下段レール31に沿って固定治具10側へ移動させて、下段アーム33に連結された移動治具20Dを継手板3a、3b間の所定位置に進入させる。このとき、端主桁2aの円弧状の端面2x、2yのうち、円弧長が長い方の第1端面2x側から、移動治具20Dが、端主桁2aと各継手板3a、3bとに対して平行に、継手板3a、3b間に直線移動する。
次に、図10に示すように、縦リブ4a〜4eを移動治具20Dの各位置決めプレート21a〜21eにそれぞれ沿わせながら、端主桁2a上に載置して、各縦リブ4a〜4eを端主桁2aと継手板3a、3bとに対して位置決めする。このとき、各縦リブ4a〜4eを、端主桁2aの第1端面2xと対面する第2端面2y側から、位置決めプレート21a〜21e間に挿入する。また、各縦リブ4a〜4eの一方の板面を、移動治具20Dにおける移動方向と平行な中心線Q1に対して反対側を向いた、各位置決めプレート21a〜21eの一方の板面に沿わせながら、各縦リブ4a〜4eを端主桁2a上に載置する。そして、各縦リブ4a〜4eを各位置決めプレート21a〜21eの一方の板面にシャコ万力(図示省略)などで仮固定する。これにより、各縦リブ4a〜4eが端主桁2aの各板面に対して垂直に立設されて、各縦リブ4a〜4e同士が所定の角度で対向する。
次に、図11に示すように、中主桁2bの一方の板面が各縦リブ4a〜4eの上端面に接するように、中主桁2bを各縦リブ4a〜4e上に載置して、各縦リブ4a〜4eと各継手板3a、3bとに対して位置決めする。このとき、中主桁2bを、端主桁2aの第2端面2y側から継手板3a、3b間に挿入して、各縦リブ4a〜4eと各継手板3a、3bとに対して垂直状態にする。また、中主桁2bの長手方向の両端面が各継手板3a、3bの長手方向の中央にある所定位置に対向するように、中主桁2bの位置を調整する。これにより、中主桁2bが端主桁2aの直上に位置し、中主桁2bの端面2x、2yの曲率中心(図示省略)が、端主桁2aの端面2x、2yの曲率中心(図示省略)とほぼ一致する。位置決め後の中主桁2bを固定具により各継手板3a、3bに仮固定してもよい。
次に、図12に示すように、移動機構30の上段ボディ35を上段レール34に沿って固定治具10側へ移動させて、上段アーム36に連結された移動治具20Uを継手板3a、3b間の所定位置に進入させる。このとき、移動治具20Uは、主桁2a、2bの第1端面2x側から継手板3a、3b間に直線移動する。
次に、図13に示すように、縦リブ4f〜4jを移動治具20Uの各位置決めプレート21f〜21jにそれぞれ沿わせながら、中主桁2b上に載置して、各縦リブ4f〜4jを中主桁2bと継手板3a、3bとに対して位置決めする。このとき、各縦リブ4f〜4jを、主桁2a、2bの第2端面2y側から、位置決めプレート21f〜21j間に挿入する。また、各縦リブ4f〜4jの一方の板面を、移動治具20Uにおける移動方向と平行な中心線Q2に対して反対側を向いた、各位置決めプレート21f〜21jの一方の板面に沿わせながら、各縦リブ4f〜4jを中主桁2b上に載置する。そして、各縦リブ4f〜4jを各位置決めプレート21f〜21jの一方の板面にシャコ万力(図示省略)などで仮固定する。これにより、各縦リブ4f〜4jが中主桁2bの各板面に対して垂直に立設されて、各縦リブ4f〜4j同士が所定の角度で対向する。また、先に設置された対応する各縦リブ4a〜4eに対して、各縦リブ4f〜4jが平行でかつ同一面内に属する。
次に、図14に示すように、他方の端主桁2cの一方の板面が各縦リブ4f〜4jの上端面と、各継手板3a、3bの上端面とに接するように、端主桁2cを各縦リブ4f〜4jと各継手板3a、3bの上に載置して、各縦リブ4f〜4jと各継手板3a、3bとに対して位置決めする。このとき、端主桁2cを、端主桁2aの第2端面2y側から継手板3a、3b間に挿入して、各縦リブ4f〜4jと各継手板3a、3bとに対して垂直状態にする。これにより、各継手板3a、3bの上端面が、端主桁2cの長手方向の両端部に接する。また、端主桁2cが中主桁2bの直上に位置し、端主桁2cの端面2x、2yの曲率中心(図示省略)が、他の主桁2a、2bの端面2x、2yの曲率中心(図示省略)とほぼ一致する。位置決め後の端主桁2cを固定具により各継手板3a、3bに仮固定してもよい。
上記のように主桁2a〜2c、継手板3a、3b、および縦リブ4a〜4jを組み合わせた後、ゲージなどでこれらの部材2a〜2c、3a、3b、4a〜4jの位置や角度を測定する。そして、各部材2a〜2c、3a、3b、4a〜4jの位置や角度が各設計値からずれていれば、そのずれを修正するように各部材2a〜2c、3a、3b、4a〜4jの位置や角度の調整を行う。
各部材2a〜2c、3a、3b、4a〜4jの位置や角度の確認または調整が完了すると、次に、図15に示すように、ロボット仮溶接機40により端主桁2aの第2端面2y側から、固定治具10上にある各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとを仮溶接し、かつ各縦リブ4a〜4jと各主桁2a〜2cとを仮溶接する。これにより、主桁2a〜2c、継手板3a、3b、および縦リブ4a〜4jが仮組み立て状態となる。
その後、各縦リブ4a〜4jと各移動治具20D、20Uの各位置決めプレート21a〜21jとの仮固定を解除する。そして、図16に示すように、移動機構30の下段ボディ32を下段レール31に沿って端主桁2aの第1端面2x側へ移動させて、移動治具20Dを継手板3a、3b間から退出させる。
次に、図17に示すように、スキンプレート5の曲率が小さい一方の板面が各主桁2a〜2cの第1端面2xと対向するように、スキンプレート5を各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとに対して位置決めする。これにより、各端主桁2a、2cの第1端面2xと、該第1端面2xの近傍にある各継手板3a、3bの一方の端面とが、スキンプレート5の一方の板面の周縁部に接する。また、中主桁2bの第1端面2xが、スキンプレート5の一方の板面の中央に接する。さらに、スキンプレート5の下端面がステージ11の基準面11aに接する。そして、スキンプレート5の位置決め状態を維持するように、ジャッキなどでスキンプレート5を各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとに対して押し付ける。
次に、図18に示すように、ロボット仮溶接機40により、端主桁2aの第2端面2y側から、固定治具10上にある各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとに対してスキンプレート5を仮溶接する。これにより、主桁2a〜2c、継手板3a、3b、およびスキンプレート5が仮組み立てされた状態となる。また、セグメント1としても仮組み立てされた状態となる。
その後、主桁2a〜2c、継手板3a、3b、縦リブ4a〜4j、およびスキンプレート5の仮組立体を、固定治具10上から搬出して、図19に示すように、別の場所にあるステージ51上の所定位置に載置する。そして、ロボット本溶接機50により、端主桁2aの第2端面2y側から、各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとを本溶接し、かつ各縦リブ4a〜4jと各主桁2a〜2cとを本溶接し、かつ各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとに対してスキンプレート5を本溶接する。これにより、主桁2a〜2c、継手板3a、3b、縦リブ4a〜4j、およびスキンプレート5が本組み立てされた状態となり、図1のセグメント1が完成する。
以上の実施形態によると、主桁2a〜2c、継手板3a、3b、および縦リブ4a〜4jを固定治具10と移動治具20D、20Uによりそれぞれ位置決めした後、まとめて各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとを溶接し、各縦リブ4a〜4jと各主桁2a〜2cとを溶接している。そして、スキンプレート5を、各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとに対して位置決めした状態で溶接している。このため、溶接するための機材などを取り扱う手間が減少して、作業効率が上がり、セグメント1の生産性を向上させることができる。また、各縦リブ4a〜4jを位置決めするための位置決めプレート21a〜21jが櫛状に連結されていて、移動機構30により移動する移動治具20D、20Uを用いている。このため、当該移動治具20D、20Uによって、複数の縦リブ4a〜4jを各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとに対して効率良く容易に位置決めすることができる。よって、複数の縦リブ4a〜4jを組み付ける際の作業効率が上がり、セグメント1の生産性をより向上させることができる。
また、以上の実施形態では、セグメント1が所定の曲率で湾曲しているにもかかわらず、固定治具10の基準面11aと各側面12a、12bに、端主桁2aと各継手板3a、3bとを容易に位置決めした状態で仮固定することができる。また、移動機構30により移動治具20D、20Uを端主桁2aの第1端面2x側から継手板3a、3b間に容易に移動させることができる。また、各縦リブ4a〜4jを、端主桁2aの第2端面2y側から継手板3a、3b間に挿入しながら、移動治具20D、20Uの各位置決めプレート21a〜21jに沿わせて、主桁2a、2bに対して容易に位置決めすることができる。そして、各縦リブ4a〜4jと各位置決めプレート21a〜21jとを容易に仮固定することができる。また、中主桁2bと端主桁2cを、端主桁2aの第2端面2y側から継手板3a、3b間に挿入して、各縦リブ4a〜4jと各継手板3a、3bとに対して容易に位置決めすることができる。さらに、移動治具20D、20Uの中心線Q1、Q2に対して反対側を向いた各位置決めプレート21a〜21jの一方の板面に、各縦リブ4a〜4jを仮固定している。このため、その後、各位置決めプレート21a〜21jと各縦リブ4a〜4jの仮固定を解除してから、移動機構30により移動治具20D、20Uを継手板3a、3b間から端主桁2aの第1端面2x側へ容易に退出させることができる。よって、作業効率が一層上がり、セグメント1の生産性を一層向上させることが可能となる。
また、以上の実施形態では、ロボット仮溶接機40により、端主桁2aの第2端面2y側から、各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとの仮溶接と、各縦リブ4a〜4jと各主桁2a〜2cとの仮溶接とを、まとめて効率良く行うことができる。またその後、各縦リブ4a〜4jと各位置決めプレート21a〜21jとの仮固定を解除して、移動機構30により移動治具20D、20Uを継手板3a、3b間から一方の主桁2aの第1端面2x側へ退出させる。このため、スキンプレート5を、各主桁2a〜2cの第1端面2xに対向するように、各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bとに対して容易に位置決めすることができる。またその後、ロボット仮溶接機40により、一方の主桁2aの第2端面2y側から、各主桁2a〜2cと各継手板3a、3bに対してスキンプレート5を容易に溶接することができる。さらに、ロボット仮溶接機40を一方の主桁2aの第2端面2y側にある所定位置から移設させる必要がなくなる。よって、作業効率が一層上がり、セグメント1の生産性を一層向上させることが可能となる。
また、以上の実施形態では、ロボット仮溶接機40によって主桁2a〜2c、継手板3a、3b、縦リブ4a〜4j、およびスキンプレート5を仮溶接して、これらの組み合わせ状態を保持し、セグメント1を仮組み立て状態にすることができる。また、その仮組み立て状態のセグメント1を、固定治具10から外して、ロボット本溶接機50が設置された別の場所に安定に移動させることができる。そして、ロボット本溶接機50により主桁2a〜2c、継手板3a、3b、縦リブ4a〜4j、およびスキンプレート5の連結部分を強固かつ確実に本溶接して、強度の高いセグメント1を形成することができる。
さらに、以上の実施形態では、主桁2a〜2c間の空間の数(2つ)と同数の移動治具20D、20Uを設けている。そして、移動治具20D、20Uを移動機構30により主桁2a〜2c間に相当する継手板3a、3b間の所定位置に下方から順に移動させて、各移動治具20D、20Uにより縦リブ4a〜4jを主桁2a〜2cと継手板3a、3bに対して位置決めしている。このため、3つの主桁2a〜2cが配列され、各主桁2a〜2c間に複数の縦リブ4a〜4jが設けられる強度の高いセグメント1を効率良く組み立てて、該セグメント1の生産性を向上させることができる。
本発明では、以上述べた以外にも種々の実施形態を採用することができる。
たとえば、以上の実施形態では、主桁と対面する側から見て、扇形に湾曲したセグメント1を例に挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、たとえば湾曲していない直方体状または立方体状のセグメントの製造方法および製造システムにも、本発明は適用することができる。また、セグメントを構成する主桁の数は、2つでもよいし、4つ以上でもよい。また、継手板の数は、3つ以上でもよい。また、縦リブの数は、セグメントの大きさに応じて、適宜設定すればよい。さらに、主桁と継手板とを連結することにより形成された枠体の両側を塞ぐように、複数のセグメントを設けてもよい。
また、以上の実施形態では、鋼製の部材だけで構成された鋼製セグメントの製造に本発明を適用した例を挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではない。たとえば、鋼製の部材で形成された鋼殻枠内に、モルタルやコンクリートなどの充填材を充填した合成セグメントの製造に対しても、本発明は適用することができる。
さらに、以上の実施形態では、シールド工法により形成されたトンネルの覆工体として用いられるセグメント1の製造に本発明を適用した例を挙げたが、その他の用途に用いられる筒状の構造物を構築するセグメントの製造にも、本発明は適用することができる。
1 セグメント
2a、2c 端主桁
2b 中主桁
2x 第1端面
2y 第2端面
3a、3b 継手板
4a〜4j 縦リブ
5 スキンプレート
10 固定治具
11a 基準面
12a、12b 側面
20D、20U 移動治具
21a〜21j 位置決めプレート
30 移動機構
40 ロボット仮溶接機
50 ロボット本溶接機
100 セグメントの製造システム
Q1、Q2 中心線

Claims (8)

  1. 所定の間隔で対向する複数の主桁と、
    前記複数の主桁の一方の端部同士と他方の端部同士とをそれぞれつなぐ複数の継手板と、
    前記複数の主桁と前記複数の継手板とにより形成された枠体の一方側を塞ぐスキンプレートと、
    前記枠体内に所定の間隔で設けられ、前記複数の主桁に対して垂直に架かる複数の縦リブと、を備えていて、複数連結されることにより筒状の構造物を構築するセグメントを製造する方法であって、
    一方の前記主桁の両端部に前記各継手板の一方の端部が接し、かつ前記継手板同士が対向するように、前記一方の主桁と前記各継手板とを位置決めした状態で固定治具に仮固定する工程と、
    前記各縦リブを位置決めするための位置決めプレートが所定の間隔で櫛状に連結された移動治具を、移動機構により前記一方の主桁と前記各継手板とに対して平行に前記継手板間に移動させた後、前記各縦リブを前記各位置決めプレートに沿わせながら前記一方の主桁に対して位置決めして、前記各縦リブと前記各位置決めプレートとを仮固定する工程と、
    前記各縦リブと前記各継手板とに対して他方の前記主桁を位置決めする工程と、
    前記各主桁と前記各継手板とを溶接し、かつ前記各縦リブと前記各主桁とを溶接する工程と、
    前記各主桁と前記各継手板とに対して、前記スキンプレートを位置決めした状態で溶接する工程と、を含むことを特徴とするセグメントの製造方法。
  2. 請求項1に記載のセグメントの製造方法において、
    前記主桁は、扇形の板面を有する平板から成り、
    前記継手板および前記縦リブは、矩形の板面を有する平板から成り、
    前記スキンプレートは、前記主桁の曲率半径が大きい方の第1端面に沿うように湾曲していて、
    前記固定治具は、前記一方の主桁を仮固定する基準面と、該基準面に対して垂直に前記各継手板を仮固定する複数の側面とを有し、
    前記移動治具は、平板から成る前記各位置決めプレートがその先端に向かうに連れて互いの間隔が狭くなるように連結されており、
    前記一方の主桁と前記各継手板を前記固定治具に仮固定して、前記移動機構により前記移動治具を前記一方の主桁の前記第1端面側から前記継手板間に移動させた後、前記各縦リブを、前記一方の主桁の曲率半径が小さい方の第2端面側から前記継手板間に挿入しながら、前記移動治具における移動方向と平行な中心線に対して反対側を向いた、前記各位置決めプレートの一方の板面に沿わせて、前記一方の主桁に対して位置決めし、当該各縦リブを前記各位置決めプレートの一方の板面に仮固定し、前記他方の主桁を、前記継手板間に挿入して前記各縦リブと前記各継手板とに対して位置決めする、ことを特徴とするセグメントの製造方法。
  3. 請求項2に記載のセグメントの製造方法において、
    ロボット溶接機により、前記第2端面側から前記各主桁と前記各継手板とを溶接し、かつ前記各縦リブと前記各主桁とを溶接し、
    その後、前記各縦リブと前記各位置決めプレートとの仮固定を解除して、前記移動治具を、前記移動機構により前記第1端面側へ移動させて、前記継手板間から退出させ、
    さらにその後、前記スキンプレートを、前記各主桁の前記第1端面と対向するように、前記各主桁と前記各継手板とに対して位置決めして、前記第2端面側から前記ロボット溶接機により、前記各主桁と前記各継手板に対して前記スキンプレートを溶接する、ことを特徴とするセグメントの製造方法。
  4. 請求項2または請求項3に記載のセグメントの製造方法において、
    前記固定治具上にある前記各主桁と前記各継手板とを仮溶接し、かつ前記各縦リブと前記各主桁とを仮溶接し、かつ前記各主桁と前記各継手板とに対して前記スキンプレートを仮溶接し、
    次に、前記各主桁と前記各継手板と前記各縦リブと前記スキンプレートとの仮組立体を、前記固定治具上から所定位置へ搬出し、その後、前記各主桁と前記各継手板とを本溶接し、かつ前記各縦リブと前記各主桁とを本溶接し、かつ前記各主桁と前記各継手板とに対して前記スキンプレートを本溶接する、ことを特徴とするセグメントの製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のセグメントの製造方法において、
    前記主桁は、所定の方向に所定の間隔で3つ以上配列され、
    前記縦リブは、前記各主桁間に複数設けられ、
    前記主桁の数より1つ少ない数となるように、前記移動治具を複数設け、
    前記継手板間における前記各主桁間の所定位置に、前記移動機構により前記移動治具を1つずつ移動させ、
    前記固定治具に仮固定された前記一方の主桁側から順に、対応する前記移動治具により前記縦リブを位置決めおよび仮固定する前記工程と、前記主桁を位置決めする前記工程とを繰り返してから、前記各主桁と前記各継手板とを溶接し、かつ前記各縦リブと前記各主桁とを溶接する、ことを特徴とするセグメントの製造方法。
  6. 所定の間隔で対向する複数の主桁と、
    前記複数の主桁の一方の端部同士と他方の端部同士とをそれぞれつなぐ複数の継手板と、
    前記複数の主桁と前記複数の継手板とにより形成された枠体の一方側を塞ぐスキンプレートと、
    前記枠体内に所定の間隔で設けられ、前記複数の主桁に対して垂直に架かる複数の縦リブと、を備えていて、複数連結されることにより筒状の構造物を構築するセグメントを製造するシステムであって、
    一方の前記主桁の両端部に前記各継手板の一方の端部が接し、かつ前記継手板同士が対向するように、前記一方の主桁と前記各継手板とを位置決めした状態で仮固定する固定治具と、
    前記各縦リブを位置決めするための位置決めプレートが所定の間隔で櫛状に連結された移動治具と、
    前記移動治具を、前記一方の主桁と前記各継手板とに対して平行に前記継手板間に移動させる移動機構と、
    溶接機と、を含み、
    前記移動機構により前記継手板間に移動した前記移動治具の前記各位置決めプレートに沿って、前記各縦リブが前記一方の主桁に対して位置決めされて、前記各縦リブと前記各位置決めプレートとが仮固定され、前記各縦リブと前記各継手板とに対して前記他方の主桁が位置決めされ、
    前記溶接機により、前記一方の主桁および前記他方の主桁に対して前記各縦リブが溶接され、前記各主桁と前記各継手板とが溶接され、前記各主桁と前記各継手板とに対して前記スキンプレートが溶接される、ことを特徴とするセグメントの製造システム。
  7. 請求項6に記載のセグメントの製造システムにおいて、
    前記主桁は、扇形の板面を有する平板から成り、
    前記継手板および前記縦リブは、矩形の板面を有する平板から成り、
    前記スキンプレートは、前記主桁の曲率半径が大きい方の第1端面に沿うように湾曲していて、
    前記固定治具は、前記一方の主桁を仮固定する基準面と、該基準面に対して垂直に前記各継手板を仮固定する複数の側面とを有し、
    前記移動治具は、平板から成る前記各位置決めプレートがその先端に向かうに連れて互いの間隔が狭くなるように連結されており、
    前記移動機構は、前記移動治具を前記一方の主桁の前記第1端面側から前記継手板間に移動させ、また、前記移動治具を前記一方の主桁の前記第1端面側へ移動させて前記継手板間から退出させ、
    前記各縦リブは、前記一方の主桁の曲率半径が小さい方の第2端面側から前記継手板間に挿入されながら、前記移動治具における移動方向と平行な中心線に対して反対側を向いた、前記各位置決めプレートの一方の板面に沿って前記一方の主桁に対して位置決めされて、前記各位置決めプレートの一方の板面に仮固定され、
    前記他方の主桁は、前記一方の主桁の前記第2端面側から前記継手板間に挿入されて、前記各縦リブと前記各継手板とに対して位置決めされる、ことを特徴とするセグメントの製造システム。
  8. 請求項7に記載のセグメントの製造システムにおいて、
    前記溶接機は、ロボット仮溶接機とロボット本溶接機とから構成され、
    前記ロボット仮溶接機は、前記第2端面側から前記固定治具上にある前記各主桁と前記各継手板とを仮溶接し、かつ前記各縦リブと前記各主桁とを仮溶接し、かつ前記各主桁と前記各継手板とに対して前記スキンプレートを仮溶接し、
    前記ロボット本溶接機は、前記固定治具上から所定位置へ搬出された、前記各主桁と前記各継手板と前記各縦リブと前記スキンプレートとの仮組立体に対して、前記各主桁と前記各継手板とを本溶接し、かつ前記各縦リブと前記各主桁とを本溶接し、かつ前記各主桁と前記各継手板とに対して前記スキンプレートを本溶接する、ことを特徴とするセグメントの製造システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113815807A (zh) * 2021-11-08 2021-12-21 江南造船(集团)有限责任公司 集装箱船舭部转圆分段结构及其分段建造方法
KR20230034738A (ko) 2021-09-03 2023-03-10 다스코 주식회사 용접철근매트와 용접철근 조립체 유닛을 이용한 쉴드터널용 프리캐스트 콘크리트 세그먼트 및 그 제조방법
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