JP2021000510A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の進行に応じて可動演出を実行する遊技機の興趣を向上させる。【解決手段】V通過予定大当りに係る変動演出中(特定変動遊技中)に可動装飾部材が作動状態となった場合、そのままの状態でSTモードに移行し、その後、STモード(連荘期間)が終了すると復帰条件が成立し(S4713でYES)、可動装飾部材が非作動状態に復帰する(S4715)。一方、V非通過予定大当りに係る変動演出中(特定変動遊技中)に可動装飾部材が作動状態となった場合、V非通過予定大当りに係る大当り遊技のオープニング期間が開始されると復帰条件が成立し(S4713でYES)、可動装飾部材14が非作動状態に復帰する(S4715)。これにより、大当り変動演出中(特定変動遊技中)に可動装飾部材が作動状態となった後の遊技展開を、可動装飾部材が非作動状態に復帰するタイミングによって差別化することが可能となり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。【選択図】図46

Description

本発明は遊技機に関し、特にパチンコ遊技機(弾球遊技機)やスロットマシン(回胴式遊技機)等に適用することができる。
従来、識別情報が変動表示後に特定態様で停止表示したことに基づいて、遊技者に所定の利益が付与され得る特別遊技が実行可能となる遊技機が知られている。この種の遊技機において、所謂「ギミック」と呼ばれる演出用の可動部材(可動役物等)による可動演出を遊技の進行に応じて実行するように構成されたものが存在する(例えば特許文献1を参照)。
特開2013−59691号公報
しかしながら、昨今の遊技機において可動演出を実行することは当たり前になりつつあり、可動演出を実行する遊技機の興趣を向上させるには、更なる改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技の進行に応じて可動演出を実行する遊技機の興趣を向上させることにある。
本発明は、前述の課題を解決するために以下の手段を採用する。
手段1の遊技機は、
識別情報を変動表示した後に停止表示する変動遊技を実行可能な変動遊技実行手段と、
前記変動遊技で識別情報が特定態様で停止表示したことに基づいて、遊技者に所定の利益が付与され得る特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、
遊技に伴う演出を制御可能な演出制御手段と、
非作動状態と作動状態とに変化可能な可動演出手段と、を備えた遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記識別情報が前記特定態様で停止表示する特定変動遊技が実行される場合、該特定変動遊技中に前記可動演出手段を非作動状態から作動状態に変化させる可動演出を実行可能であり、
前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技が終了する前に前記可動演出手段を非作動状態に変化させる場合と、その特別遊技が終了するまで前記可動演出手段を非作動状態に変化させない場合とがある
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、特別遊技の実行契機となる特定態様で識別情報が停止表示することとなる特定変動遊技中に可動演出が実行されることで、特定変動遊技中に可動演出手段が非作動状態から作動状態に変化する。作動状態となった可動演出手段は、その後、特定変動遊技後に開始される特別遊技が終了する前に非作動状態に変化(復帰)するか、特別遊技が終了するまで非作動状態に変化せず作動状態のままとなる。このため、特定変動遊技中の可動演出後(可動演出手段の作動状態への変化後)の遊技展開を、特別遊技終了までに可動演出手段が非作動状態に復帰するか否かによって差別化することが可能となる。これにより、変動遊技および特別遊技の興趣を向上させることが可能となる。
手段2の遊技機は、前述した手段1の遊技機において、
前記変動遊技が実行されるときの遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段を備え、
前記遊技状態には、少なくとも第1遊技状態と第2遊技状態とがあり、
前記第1遊技状態よりも前記第2遊技状態の方が遊技者にとって有利であり、
前記演出制御手段は、
前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技の終了後の前記遊技状態が前記第1遊技状態に制御される場合、その特別遊技が終了する前に前記可動演出手段を非作動状態に変化させる一方、前記第2遊技状態に制御される場合、その特別遊技が終了するまで前記可動演出手段を非作動状態に変化させない
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、特別遊技終了後の遊技状態が第1遊技状態に制御される場合、その特別遊技の実行契機となる特定変動遊技中の可動演出により作動状態となった可動演出手段は、その後の特別遊技が終了する前(第1遊技状態に制御される前)に非作動状態に変化(復帰)する。一方、特別遊技終了後の遊技状態が第2遊技状態に制御される場合、その特別遊技の実行契機となる特定変動遊技中の可動演出により作動状態となった可動演出手段は、その後の特別遊技が終了するまで(第2遊技状態に制御されるまで)作動状態のままとなる(非作動状態に変化(復帰)しない)。このため、特定変動遊技中に可動演出が実行されて可動演出手段が作動状態となった後、その可動演出手段が特別遊技終了までに非作動状態に復帰するか否かによって、特別遊技状態後の遊技状態が第1遊技状態になるのか第2遊技状態になるのかを示唆することが可能となる。これにより、可動演出後(可動演出手段の作動状態への変化後)の興趣をより一層向上させることが可能となる。
手段3の遊技機は、前述した手段1又は2の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技が終了する前に前記可動演出手段を非作動状態に変化させる場合、その特別遊技の開始に基づいて前記可動演出手段を非作動状態に変化させる
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、特定変動遊技中の可動演出により作動状態となった可動演出手段が特別遊技の終了前に非作動状態に変化(復帰)する場合、その特別遊技の開始に基づいて非作動状態に変化(復帰)する。このため、特定変動遊技中に作動状態となった可動演出手段を、特別遊技の開始を契機として非作動状態に変化(復帰)させることが可能となる。これにより、特別遊技の開始タイミングを可動演出手段が非作動状態に変化(復帰)するか否かの分岐点として興趣を向上させることが可能となる。
手段4の遊技機は、前述した手段1から3の何れか一つの遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技が終了するまで前記可動演出手段を非作動状態に変化させない場合、その特別遊技の終了後、所定条件が成立したことに基づいて前記可動演出手段を非作動状態に変化させる
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、特定変動遊技中の可動演出により作動状態となった可動演出手段が特別遊技の終了までに非作動状態に変化(復帰)しない場合、その特別遊技の終了後、所定条件の成立に基づいて非作動状態に変化(復帰)する。このため、特定変動遊技中に作動状態となった可動演出手段を、特別遊技の終了後、所定条件が成立するまで作動状態のままとすることが可能となる。これにより、特別遊技後の遊技の興趣を向上させることが可能となる。
以上の本発明によれば、遊技の進行に応じて可動演出を実行する遊技機の興趣を向上させることが可能である。
本発明の実施例に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機の裏面図である。 本発明の実施例の遊技盤の構成を示す正面図である。 図3に示す主表示器の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の電気的な構成を示すブロック図である。 大当りの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当り判定テーブルであり、(B)は大当り種別判定テーブルであり、(C)は普通図柄当り判定テーブルであり、(D)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターンテーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検知処理のフローチャートである。 普図動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当否判定処理のフローチャートである。 普通図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特図動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2乱数シフト処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理(大当り遊技)のフローチャートである。 Vラウンド処理のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特定領域センサ検知処理のフローチャートである。 非特定領域センサ検知処理のフローチャートである。 始動入球時処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 可動演出関連処理のフローチャートである。 オープニング演出選択処理のフローチャートである。 大当りの種別とVラウンドでの可動片動作タイミング(第1所定値および第2所定値)との対応を示す表である。 第2大入賞口センサと特定領域(可動片)との関係を示すタイミングチャートである。 第2大入賞装置の模式図である。 (A)は変動演出パターンの種類を示す表であり、(B)はオープニング演出の種類を示す表である。 可動演出を含む大当り変動演出が実行された場合の演出の流れ(演出例1)を示す図である。 可動演出を含む大当り変動演出が実行された場合の演出の流れ(演出例1)を示す図である。 可動演出を含む大当り変動演出が実行された場合の演出の流れ(演出例2)を示す図である。 可動演出を含むオープニング演出が実行された場合の演出の流れ(演出例3)を示す図である。 可動演出を含むオープニング演出を経てVラウンドが実行された場合の演出の流れ(演出例3)を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明する。以下では、遊技に用いる遊技媒体が遊技球とされ、当該遊技球を遊技盤面(遊技領域)に向けて発射することで遊技を進行させることが可能なパチンコ遊技機(弾球遊技機)に本発明を適用した例を説明する。具体的には、始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄を変動表示した後に停止表示する図柄変動遊技(単に「変動遊技」ともいう。)を行い、当該変動遊技にて特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば賞球)が付与され得る大当り遊技(特別遊技)が実行可能となる所謂「1種タイプ」の遊技機を例に説明する。
なお、以下の説明において、単に前側(前方)とは、遊技機を正面視した場合の正面(表面)側であって、遊技時に遊技者が位置する側(手前側)のことである。また、単に後側(後方)とは、遊技機を正面視した場合の背面(裏面)側のことである。さらに、単に上側(上方)、下側(下方)、左側(左方)、右側(右方)とは、遊技機を正面視した場合の上・下・左・右の各方向のことであり、例えば、図1や図3における上側、下側、左側、右側を指す。
図1〜図3に示すように、本実施例のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技機枠50から取り外された遊技盤2の表面側(盤面側)を示す。
遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されており、前面枠51、本体枠52及び外枠53は、一側端側で軸支され夫々開閉可能に構成されている。
前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留するとともにその遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a及び第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンの何れか一方又は両方を指して単に「演出ボタン63」ともいう。)や、遊技の状況に応じて様々な光を発することが可能な装飾用の枠ランプ66、遊技の状況に応じて様々な音(効果音)を発することが可能なスピーカ67等も設けられている。枠ランプ66は例えばLEDにより構成される。
演出ボタン63は、外部からの操作により入力を行うことが可能な入力手段として機能するものである。遊技者は、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。例えば、遊技演出の実行中に第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bを操作すると、当該操作に基づいて所定の操作対応演出が行われる。演出ボタン63(入力手段)のことを「操作手段」ともいい、第1演出ボタン63aのことを「第1入力手段」又は「第1操作手段」ともいい、第2演出ボタン63bことを「第2入力手段」又は「第2操作手段」ともいう。
なお、演出ボタン63の構成は本実施例の態様に限らず、遊技者が入力を行うことができるものであれば足り、例えば、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力手段(光電式等)であってもよい。また、操作レバーや操作スティックなど前後方向や左右方向へ傾倒させることが可能な傾倒式の操作手段であってもよい。さらに、本実施例では第1演出ボタン63a及び第2演出ボタン63bの2つの演出ボタンが設けられているが、演出ボタンの数は1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されており、レール部材4の先端には、球戻り防止片6が設けられている。球戻り防止片6は、一旦遊技領域へ誘導された遊技球を発射装置側へ戻るのを防止するためのものである。また遊技盤2には、遊技の状況に応じて様々な光を発することが可能な装飾用の盤面ランプ5(図5を参照)も設けられている。盤面ランプ5は例えばLEDにより構成される。
遊技盤2(遊技領域3)の中央付近には、演出用の表示装置(演出表示手段)として画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7は液晶表示器からなるもので、その表示画面7aが遊技盤2(遊技領域3)の略中央に設けられた開口を臨むようにして、遊技盤2の裏面側に設けられる。画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L,8C,8R(単に「演出図柄8」ともいう。)が表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう。)が設けられている。
演出図柄8は、後述の第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様があり、本実施例では、原則、上から下へスクロール表示する。演出図柄表示領域7bは、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなり、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。
本実施例の演出図柄8L,8C,8Rは、それぞれ「1」〜「9」の数字を表す数字図柄(図柄種)からなるもので、その数字図柄が順に表示されるものとなっている。具体的に、演出図柄8の変動表示は、「1」→「2」・・・「8」→「9」の順(昇順)で数字図柄をスクロール表示させることによって行われるものとなっており、「9」まで到達したら「1」に戻って、スクロール表示を変動終了(停止表示)まで繰り返すものとなっている。
表示画面7a(演出図柄表示領域7b)に表示(停止表示)される左、中、右の組み合わせ(停止表示態様)によって、後述の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう。)に表示される第1特別図柄の変動表示の結果や、第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう。)に表示される第2特別図柄の変動表示の結果、すなわち、特別図柄当否判定(単に「当否判定」ともいう。)の結果を、遊技者が認識し易いように表示する。本実施例では、変動表示している3つの演出図柄8L,8C,8Rが停止表示する順序(停止順序)を、原則「左→右→中」としている。つまり、停止順が1番目の停止図柄を左演出図柄8Lとし、停止順が2番目の停止図柄を右演出図柄8Rとし、停止順が3番目(最後)の停止図柄を中演出図柄8Cとしている。なお、停止順が1番目の停止図柄のことを「第1停止図柄」ともいい、停止順が2番目の停止図柄のことを「第2停止図柄」ともいい、停止順が3番目の停止図柄のことを「第3停止図柄」や「最終停止図柄」ともいう。
ここで、第1特別図柄、第2特別図柄及び演出図柄8の何れか又は全部を指して単に「図柄」や「識別情報」ともいう。また、普通図柄のことを「普図」や「普通識別情報」ともいい、特別図柄のことを「特図」ともいい、第1特別図柄のことを「特図1」や「第1特図」ともいい、第2特別図柄のことを「特図2」や「第2特図」ともいう。さらに、演出図柄8を表示する画像表示装置7、第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示器41bの何れか又は全部を指して「識別情報表示手段」ともいう。
演出図柄8の停止表示態様は次のように定めることができる。例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りとなった場合には、「222」や「777」等の3桁同一のゾロ目(「大当り演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。また、外れとなった場合には「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ目図柄(「外れ演出図柄」ともいう。)で演出図柄を停止表示することが可能である。これにより、遊技者は停止表示した演出図柄8を見ることで、遊技の進行状況を容易に把握することが可能となる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果(大当りか外れか)を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、表示画面7a(演出図柄表示領域7b)に表示される演出図柄8を見て把握する。
なお、左・中・右の図柄表示エリアは夫々区別して設ける必要はなく、3つの演出図柄を表示する一の図柄表示エリアとしてもよい。また、本実施例では、左・中・右の演出図柄8を表示するものとしているが、例えば、表示画面上に3行3列のマトリックス状の図柄表示エリアを設けて9つの演出図柄を表示し、各図柄が変動表示を経て停止表示したときの縦一列、横一列、斜め一列の各列の並び(図柄組合せ)により演出図柄の停止態様(停止図柄)を表示したり、図柄表示エリア(演出図柄表示領域)を複数(例えば4つ)の領域に分割して各領域で3つの演出図柄の変動表示及び停止表示を行ったりする等、演出図柄の数や図柄表示エリアの態様は特に問わない。
ここで、特別図柄当否判定の結果のうち「大当り」のことを「特定結果」ともいい、「外れ」のことを「非特定結果」ともいう。また、識別情報(特別図柄及び/又は演出図柄)の停止表示態様のうち、特別図柄当否判定の結果が「大当り」の場合に対応する停止表示態様のことを「大当り態様」、「特定態様」又は「特定表示結果」ともいい、特別図柄当否判定の結果が「外れ」の場合に対応する停止表示態様のことを「外れ態様」、「非特定態様」又は「非特定表示結果」ともいう。さらに、特別図柄当否判定の結果が大当りであることに基づいて実行される変動表示のことを「大当り変動」又は「特定変動遊技」ともいい、特別図柄当否判定の結果が外れであることに基づいて実行される変動表示のことを「外れ変動」又は「非特定変動遊技」ともいう。
画像表示装置7の表示画面7aでは、前述のような演出図柄8を用いた遊技演出(「演出図柄遊技演出」ともいう。)を表示するほか、大当り遊技に伴って実行される大当り遊技演出(「特別遊技演出」ともいう。)や、客待ち用のデモ演出など、遊技に関連する様々な演出(演出表示)が表示される。また、演出図柄遊技演出や大当り遊技演出等の演出表示では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像等の演出図柄以外の様々な画像も表示される。なお、演出図柄遊技演出のことを「変動演出」ともいう。
また、画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とが設けられている(図3を参照)。第1演出保留9aの表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43aに表示される第1特図保留の記憶数を遊技者にわかりやすく示すことができる。同様に、第2演出保留9bの表示態様(表示数)により、後述の第2特図保留表示器43bに表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。なお、第1演出保留9a及び第2演出保留9bの何れか一方又は両方を指して「演出保留」ともいう。また、演出保留のことを「保留図柄」ともいう。さらに、演出図柄や背景画像、キャラクタ画像、演出保留(保留図柄)等、表示画面7aに表示される各種画像のことを総じて「演出画像」ともいう。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、表示画面7a(演出図柄表示領域7b)を取り囲むセンター装飾体10が設けられている。センター装飾体10は、プラスチック製(樹脂製)の成型物によって構成されるもので、中央が開口した枠状の部品(盤部品)として、遊技盤2の表面(前面)に取り付けられるものである。当該センター装飾体10の中央開口を介して画像表示装置7の表示画面7aが視認可能となる。
センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。また、センター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらに、センター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能な装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の左部であってワープ部12の手前には、遊技演出に伴って作動可能な可動装飾部材14が設けられている。可動装飾部材14は、表示画面7aの手前側(近傍)で作動可能な演出用の可動役物として機能するものである。
本実施例の可動装飾部材14は、旗(フラッグ)をモチーフとした造形物により構成されており、普段は、図3に示すように、ワープ部12の手前(始点)に位置して旗全体が左方に傾倒した状態(「非作動状態」又は「第1状態」ともいう。)となっている。そして、所定の作動条件が成立すると、始点位置(待機位置)にある可動装飾部材14が、センター装飾体10の中央開口の左側開口縁(表示画面7aの左辺)に沿って所定の終点位置(作動位置)まで移動(上昇)したり、終点位置に到達した可動装飾部材14が右方(センター装飾体10の右側開口縁方向)へ傾倒したりする(図52を参照)。
すなわち、可動装飾部材14の作動態様(作動パターン)として、センター装飾体10の左側開口縁に沿って始点位置から終点位置まで移動(上昇)する第1作動態様と、終点位置まで移動した後に右方へ傾倒する第2作動態様とがある。そして、所定の第1作動条件が成立すると可動装飾部材14が第1作動態様で作動し、所定の第2作動条件が成立すると可動装飾部材14が第2作動態様で作動する。このように可動装飾部材14が始点位置から終点位置まで移動(上昇)した状態や終点位置で右方に傾倒した状態のことを「作動状態」又は「第2状態」ともいう。また、可動装飾部材14を非作動状態から作動状態に変化させる演出のことを「可動演出」ともいう。
可動装飾部材14が第1作動態様又は第2作動態様で作動した後(つまり、作動状態となった後)、所定の作動終了条件(「復帰条件」ともいう。)が成立すると、可動装飾部材14が左方に傾倒して終点位置から始点位置まで移動(下降)する(これを「第3作動態様」ともいう。)これにより、可動装飾部材14は非作動状態(可動演出終了)となる。
可動装飾部材14の作動は、可動装飾部材14を上下動させたり左右傾倒させたりするためのスライドレール、ギヤ、モータ等を含む駆動機構(図示せず)によって実現される。なお、駆動機構の構成自体は本発明の要旨に関係しないため、駆動機構についての詳細な説明は省略する。また、可動装飾部材14が作動する可動演出については後述する。
ここで、遊技状況に応じた種々の演出画像を表示することで表示演出を行うことが可能な画像表示装置7のことを「表示演出部」や「表示演出手段」ともいい、遊技演出中に作動することで可動演出を行うことが可能な可動装飾部材14のことを「可動演出部材」や「可動演出手段」ともいう。可動装飾部材14以外にも、例えば、演出ボタン63が振動したり上下動したりする等、演出ボタン63を所定の作動態様で作動させる可動演出が実行可能である場合、演出ボタン63も「可動演出手段」といえる。また、遊技の状況に応じて様々な音(効果音)を発することで音演出を行うことが可能なスピーカ67のことを「音演出部」や「音演出手段」ともいい、遊技の状況に応じて様々な光を発することで光演出を行うことが可能な盤面ランプ5、枠ランプ66及び装飾部材13のことを「光演出部」や「光演出手段」ともいう。盤面ランプ5等以外にも、例えば、演出ボタン63や発射ハンドル60が装飾部材13と同様にLED等の電飾部材を内蔵しており、電飾部材の作用により遊技の状況に応じて点灯・点滅等する場合、これら演出ボタン63や発射ハンドル60も「光演出手段」といえる。さらに、これら「表示演出手段」、「可動演出手段」、「音演出手段」及び「光演出手段」を総じて「演出手段」ともいう。
遊技領域3における画像表示装置7の下方(ステージ部11の下方)には、遊技球の入球し易さ(入球可能性)が変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(「第1特別図柄当否判定」ともいう。)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
遊技領域3における画像表示装置7の右方には、遊技球の入球し易さ(入球可能性)が変化する可変式の第2始動口21(「可変始動口」ともいう。)を備える可変入賞装置22が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に第2特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
つまり、第1特別図柄の変動表示(第1特別図柄当否判定、第1特別図柄変動遊技)は、第1始動口20への遊技球の入球に基づいて実行され、第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄当否判定、第2特別図柄変動遊技)は、第2始動口21への遊技球の入球に基づいて実行される。
可変入賞装置22は、開閉部材(羽根部材)23を備え、開閉部材23の動作によって第2始動口21を開閉するものである。開閉部材23の開閉動作により、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)と当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)とに変化可能である。開閉部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5を参照)により駆動される。本実施例では、第2始動口21は、開閉部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、開閉部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。なお、第2始動口21は、開閉部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、開閉部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
遊技領域3における第1始動口20の右方には、遊技球の入球し易さ(入球可能性)が変化する可変式の第1大入賞口30(「第1可変入球口」ともいう。)を備えた第1大入賞装置31と、遊技球の入球し易さ(入球可能性)が変化する可変式の第2大入賞口35(「第2可変入球口」ともいう。)を備えた第2大入賞装置36と、が設けられている。本実施例では、第1大入賞口30(第1大入賞装置31)の真上に第2大入賞口35(第2大入賞装置36)が配置されている。第1大入賞口30(第1大入賞装置31)及び第2大入賞口35(第2大入賞装置36)の何れか一方又は両方を指して「特別入球口」ともいう。
第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の動作により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。開閉部材32の開閉動作により、第1大入賞口30は、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化し得る。
第2大入賞装置36は、開閉部材37を備え、開閉部材37の動作により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5を参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。開閉部材37の開閉動作により、第2大入賞口35は、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化し得る。
また第2大入賞装置36は、第2大入賞口35に入球した遊技球が通過可能な特定領域39(「V領域」ともいう。)及び非特定領域49(「非V領域」ともいう。)と、第2大入賞口35に入球した遊技球を特定領域39又は非特定領域49に誘導する(振り分ける)ための可動片150を含んで構成されている。
詳細には後述するが、可動片150は、後述の第2大入賞口センサ35aにより検知された遊技球の数に基づいて動作するもので、可動片ソレノイド151(図5を参照)により駆動される。可動片ソレノイド151がOFFのとき、すなわち可動片150が動作していないときは(非動作状態)、第2大入賞口35に入球した遊技球は非特定領域49(特定領域以外の領域)に誘導されて、特定領域39を通過することが不可能となる。一方、可動片ソレノイド151がONのとき、すなわち可動片150が動作しているときは(動作状態)、第2大入賞口35に入球した遊技球は特定領域39に誘導されて、特定領域39を通過すること(「V通過」ともいう。)が可能となる。なお、可動片150のことを「可動部材」又は「振分部材」ともいう。また、可動片150を含んで構成される第2大入賞装置36又は第2大入賞口35のことを「Vアタッカー」ともいう。
本パチンコ遊技機1では、第2大入賞口35に入球した遊技球の少なくとも1個が特定領域39を通過し、このこと(V通過)が後述の特定領域センサ39aにより検知されることに基づいて、後述の高確率状態を発生させるように構成されている。高確率状態は、特別遊技とは別に遊技者に付与される遊技上の特典の一つである。特定領域39への遊技球の通過有無に基づいて高確率状態を発生させるか否かを決定する本パチンコ遊技機1は、所謂「V確機」と呼ばれるものであり、特定領域39は確変作動口(確変領域)として機能するものである。このような特定領域39は、第1大入賞装置31(第1大入賞口30)には設けられていない。なお、第1大入賞装置31(第1大入賞口30)に特定領域39を設けてもよい。
ここで、第2大入賞装置36の構成について詳しく説明する。図50は第2大入賞装置36を示す模式図である。同図に示すように、第2大入賞口35に入球した遊技球は、第2大入賞装置内の所定の遊技球誘導通路を通って、全て第2大入賞口センサ35a(「入球検知手段」又は「入球検知センサ」ともいう。)を通過する。第2大入賞口センサ35aは第2大入賞口35への遊技球の入球を検知するためのセンサであり、第2大入賞口センサ35aでの検知に基づいて第2大入賞口35への入球数を計数することが可能である。遊技球が第2大入賞口センサ35aで検知されると、その検知数(つまり、入球数)が後述する主制御部80のRAMに設けられた入球数計数手段(図示しない)によりラウンド単位で計数される。この計数結果(計数値)はラウンド終了によりクリアされる。
また、第2大入賞口センサ35aで検知された遊技球は、その後、所定の遊技球誘導通路を通って、必ず特定領域39又は非特定領域49を通過する(図50(a)、(b)を参照)。特定領域39は、可動片150が動作中(動作状態)のときにだけ、換言すると、特定領域39が開放中のときにだけ、遊技球が通過可能となる。特定領域39には特定領域センサ39aが設けられており、特定領域39を通過する遊技球は特定領域センサ39aにより検知される(図50(b)を参照)。特定領域センサ39aは、特定領域39への遊技球の通過を検知するためのセンサである。また、非特定領域49には非特定領域センサ49aが設けられており、非特定領域49を通過する遊技球は非特定領域センサ49aにより検知される(図50(a)を参照)。非特定領域センサ49aは、非特定領域49への遊技球の通過を検知するためのセンサである。特定領域センサ39a及び非特定領域検知センサ49aは、第2大入賞口35からの遊技球の排出を検知するためのセンサでもあり、特定領域センサ39a及び非特定領域検知センサ49aの検知に基づいて第2大入賞口35からの排出数を計数することが可能となる。遊技球が特定領域センサ39a又は非特定領域検知センサ49aで検知されると、その検知数(つまり、排出数)が後述する主制御部80のRAMに設けられた排出数計数手段(図示しない)によりラウンド単位で計数される。この計数結果(計数値)はラウンド終了によりクリアされる。
また、特定領域センサ39aにより検知された遊技球の数は、後述する主制御部80のRAMに設けられた特定領域通過計数手段(図示しない)により特定領域通過数として計数され、非特定領域センサ49aにより検知された遊技球の数は、後述する主制御部80のRAMに設けられた非特定領域通過計数手段(図示しない)により非特定領域通過数として計数される。これらの計数もラウンド単位で行われ、計数結果(計数値)はラウンド終了によりクリアされる。
なお、第2大入賞口35に入球した遊技球が排出されるのを検知する特定領域センサ39a(「第1排出検知手段」又は「第1排出検知センサ」ともいう。)および非特定領域検知センサ49a(「第2排出検知手段」又は「第2排出検知センサ」ともいう。)のことを、総じて「排出検知手段」又は「排出検知センサ」ともいう。
本実施例では、主制御部80の制御プログラムによって、第2大入賞口35に係る遊技球の入球数および排出数を計数し、その計数結果を基に入球数と排出数の一致・不一致を判定することにより、特定領域39を有する第2大入賞装置36(第2大入賞口35)への入球に係る異常や不正等の発生の有無を監視することが可能となっている。第2大入賞装置36(第2大入賞口35)の内部では、特定領域39を開閉するための可動片150を動作させるため、可動片150に遊技球が噛む等して、第2大入賞装置36(第2大入賞口35)に遊技球が詰まってしまう虞がある。このような球詰まりが発生した場合には、第2大入賞口35に入球した遊技球がその後排出されないことから、入球数と排出数とが一致しないこととなる。このように入球数と排出数とを監視することで、球詰まりの有無を確認することが可能となる。また、いわゆる糸吊りゴト等の不正行為により遊技球を特定領域センサ39aに検知させた場合にも入球数と排出数とが一致しないため、このことに基づいて不正行為の有無を監視して、不測の損害が発生するのを未然に防止することも可能となる。
また本実施例では、主制御部80の制御プログラムによって、特定領域39への遊技球の通過に関するエラーの発生を判定することが可能となっている。具体的には、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効なものとして扱う特定領域有効期間が、可動片150の動作開始を契機に設定され、その特定領域有効期間を除いた期間(特定領域有効期間以外の期間)において遊技球が特定領域センサ39aにより検知された場合(特定領域センサ39aによる検知がなされた場合)にはエラーの発生と判定して、その検知を無効なものとして扱うものとしている。また、特定領域センサ39aの接続不良等により当該センサの信号(特定領域通過信号)に異常が発生した場合にも、エラーの発生とすることが可能となっている。こうした特定領域有効期間や特定領域センサ39aの接続不良等に基づくエラーの判定によっても、不正行為や機器の故障・破損等の有無を監視することが可能であり、これにより不測の損害が発生するのを未然に防止することが可能となる。
遊技領域3のうち、センター装飾体10より右側の領域には、遊技球が通過可能なゲート28(遊技球通過口)が設けられている。ゲート28への遊技球の通過に基づいて、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると、第2始動口21を開状態とするか否かを判定する普通図柄当否判定が実行されると共に普通図柄が変動表示され、普通図柄当否判定の結果に基づいて停止表示される。当り普通図柄が停止表示すると第2始動口21は開状態となる。
さらに遊技領域3の下部には、複数の一般入賞口27が設けられている。本実施例では、一般入賞口27を4個設けてあり、そのうちの3個を第1始動口20の左方に設けられた左一般入賞口とし、1個を第1大入賞口30の右方に設けられた右一般入賞口としている。第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35及び一般入賞口27は、それぞれ賞球の払い出し契機となる入球口であり、各入球口に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(「賞球」ともいう。)が払い出される。具体的には、第1始動口20の賞球数は「4」、第2始動口21の賞球数は「1」、一般入賞口27の賞球数は「10」、第1大入賞口20及び第2大入賞口35の賞球数は「15」としている。
このように複数の入球口(第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、一般入賞口27及びゲート28)等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域3A(第1領域)と、右側の右遊技領域3B(第2領域)と、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射することを「左打ち」といい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。
複数の入球口のうち、第1始動口20及び3個の左一般入賞口27は、遊技領域3のうち左遊技領域3Aを流下する遊技球が入球可能となるように設けてあり、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、右一般入賞口27及びゲート28は、遊技領域3のうち右遊技領域3Bを流下する遊技球が入球可能となるように設けてある。本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際には、原則、左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定において当りとなり遊技状態が変化した際には、原則、右打ちにてゲート28、第2始動口21、第1大入賞口30および第2大入賞口35への入球を狙うこととなる。
また、図3及び図4に示すように、遊技領域3の外側(遊技領域外)であって遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示および停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)と、第2特別図柄を変動表示および停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)と、普通図柄を変動表示および停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)と、が含まれる。
また主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43aと、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bと、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44と、が含まれる。
さらに主表示器40には、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が大当り(特定結果)となった場合に、実行される大当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45と、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46と、遊技球の発射方向(左打ちすべき状態か右打ちすべき状態か)を示す発射方向表示器47と、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が大当りになったことを示す当り表示器48と、が含まれる。
これら主表示器40に含まれる各種の表示器は、後述の主制御部によって表示制御される。なお、以下の説明では、第1特別図柄及び第2特別図柄を総称して特別図柄ということがあり、第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部ということがあり、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部ということがある。
特別図柄表示部では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後に停止表示し、停止表示した特別図柄(停止図柄)によって第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づく抽選(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定識別情報)である場合、すなわち、大当り図柄や小当り図柄等の当り図柄である場合には、停止表示された特定特別図柄の種類に応じた開放パターンで第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当り遊技)が実行される。特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
図4に示すように、第1特別図柄表示器41aは「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。本実施例では、第1特別図柄当否判定の結果として「7R第1〜第7大当り」の7種類の大当りが設けられている(図8を参照)。第1特別図柄表示器41aのLEDは、それら7種類の大当りの各々に応じた表示態様(「特定態様」又は「特定表示結果」ともいう。)を採ることが可能となっている。
具体的には、第1特別図柄当否判定の結果が「7R第1大当り」の場合は「ijn」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとし(7R第1大当り図柄)、「7R第2大当り」の場合は「imn」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとし(7R第2大当り図柄)、「7R第3大当り」の場合は「jln」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとし(7R第3大当り図柄)、「7R第4大当り」の場合は「jkn」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとし(7R第4大当り図柄)、「7R第5大当り」の場合は「kln」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとし(7R第5大当り図柄)、「7R第6大当り」の場合は「klp」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとし(7R第6大当り図柄)、「7R第7大当り」の場合は「kln」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとする(7R第7大当り図柄)。また、第1特別図柄当否判定の結果が「外れ」の場合は「n」の1個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとする(外れ図柄、非特定態様)。
一方、第2特別図柄表示器41bは「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。本実施例では、第2特別図柄当否判定の結果として「15R第8大当り」及び「15R第9大当り」の2種類の大当りが設けられている(図8を参照)。第2特別図柄表示器41bのLEDは、それら2種類の大当りの各々に応じた表示態様(「特定態様」又は「特定表示結果」ともいう。)を採ることが可能となっている。
具体的には、第2特別図柄当否判定の結果が「15R第8大当り」の場合は「acde」の4個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとし(15R第8大当り図柄)、「15R第9大当り」の場合は「bfgh」の4個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとする(15R第9大当り図柄)。また、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」の場合は「g」の1個のLEDを点灯させて残りを消灯させるものとする(外れ図柄、非特定態様)。
なお、特別図柄の停止表示態様(停止図柄)や大当りの種類(ラウンド数の種類、大当りの数など)は本実施例に限定されるものではなく、任意に設定することができる。
特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示が行われる。特別図柄の変動表示の態様は、例えば、時計回り方向や反時計回り方向など、予め定められた順序で光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様とすることができる。また、第1特別図柄表示器41aに停止表示された第1特別図柄は、次の第1特別図柄の変動表示が開始されるまで、その停止表示態様が維持される。同様に、第2特別図柄表示器41bに停止表示された第2特別図柄は、次の第2特別図柄の変動表示が開始されるまで、その停止表示態様が維持される。
特別図柄の停止表示(停止表示態様の維持)は、所定の停止表示時間(「停止表示期間」ともいう。)が経過するまで行われる。停止表示時間は、例えば、1.0秒以下の任意の時間(例えば「0.6秒(600ms)」)とすることができる。本実施例では、特別図柄当否判定の結果が外れであることに基づく特別図柄の停止表示時間(「外れ停止表示時間」ともいう。)と、特別図柄当否判定の結果が大当りであることに基づく特別図柄の停止表示時間(「大当り停止表示時間」ともいう。)とを、それぞれ同じ時間としている。なお、外れ停止表示時間と大当り停止表示時間とを異ならせてもよい。
停止表示された特別図柄が外れ図柄(非特定態様)であって、当該停止表示の際に特図保留が記憶されている場合には、その外れ図柄の停止表示期間(外れ停止表示時間)が経過すると、記憶順の最も古い(最先の)特図保留が消化され、これにより次の特別図柄の変動表示が開始される。また、停止表示された特別図柄が外れ図柄であって、当該停止表示の際に特図保留が記憶されていない場合には、その外れ図柄の停止表示期間(外れ停止表示時間)が経過した後も、特別図柄の停止表示状態が維持される。一方、停止表示された特別図柄が大当り図柄(特定態様)である場合には、その大当り図柄の停止表示期間(大当り停止表示時間)が経過すると、後述する大当り遊技のオープニング期間に移行し、当該オープニング期間を経て大当り遊技の1ラウンド目が開始される。なお、ラウンドのことを「ラウンド遊技」又は「単位開放遊技」ともいう。また、ラウンドを単に「R」と表記することがある。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう。)が取得され、この取得された各種情報は、主制御部のRAMに形成される特図保留記憶部(図示せず)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部(図示せず)に記憶され、第2始動口21への入球であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部(図示せず)に記憶される。各々の特図保留記憶部に記憶可能な特図保留の数には上限が設定されており、本実施例における上限値はそれぞれ「4」となっている。これら第1特図保留記憶部および第2特図保留記憶部を、夫々「第1取得情報記憶手段」および「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示(変動遊技)を実行することをいう。したがって、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち特別図柄の変動表示(変動遊技)の実行中や特別遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保することができるようになっている。
特図保留記憶部に記憶された特図保留の数は、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bに表示される。具体的には、第1特図保留表示器43aは「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものとなっている。例えば、保留数が「0」の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「u□v●」というように「u」のLEDを消灯し「v」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「2」の場合は「u●v□」というように「u」のLEDを赤色で点灯させ「v」のLEDを消灯する表示態様とし、保留数が「3」の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「4(上限数)」の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。
また、第2特図保留表示器43bは「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数「1」〜「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後に停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には図4に示す通り、普通図柄表示器42は「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また判定結果が外れである場合には、「s□t■」というように「t」のLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。なお、外れ普通図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行されるが、その変動表示の態様は、例えば、両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。また、普通図柄表示器42に停止表示された普通図柄は、次の普通図柄の変動表示が開始されるまで、その停止表示態様が維持される。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう。)が取得され、この取得された各種情報は、主制御部のRAMに形成される普図保留記憶部(図示せず)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部に記憶可能な普図保留の数には上限が設定されており、本実施例における上限値は「4」となっている。普図保留記憶部に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。したがって本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示がその通過時にすぐ実行できない場合、すなわち普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保することができるようになっている。
普図保留記憶部に記憶された普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には、普図保留表示器44は「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「q□r●」というように「q」のLEDを消灯し「r」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数「2」〜「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
図4に示すように、ラウンド表示器45は、7R用ランプと15R用ランプの2個のLEDで構成されている。このラウンド表示器45では、例えば、7R第1〜第7大当りの何れかとなると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、7R用ランプが点灯表示される。具体的には「7R▲15R△」の様な表示態様(例えば、△:消灯、▲:点灯)となる。また、15R第8大当り又は15R第9大当りとなると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、15R用ランプが点灯表示される。具体的には、「7R△15R▲」の様な表示態様(例えば、△:消灯、▲:点灯)となる。
図4に示すように、当り表示器48は「b1〜b3」で示す3個のLEDで構成されており、特別図柄表示部に前述の大当り図柄(特定態様、特定表示結果)が表示されたときに、これに伴ってLEDを所定の態様で点灯させることにより、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が大当りになったことを表示(報知)するものである。具体的には、例えば、第1特別図柄当否判定の結果が大当り(特定結果)となり、これに基づく第1特別図柄の変動表示が第1特別図柄表示器41aで行われた後、前述の7R第1〜第7大当り図柄の何れかが第1特別図柄表示器41aに表示(停止表示)された場合には、「b1■b2■b3□」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように「b1」及び「b2」のLEDを点灯させて「b3」のLEDを消灯させる。また、第2特別図柄当否判定の結果が大当り(特定結果)となり、これに基づく第2特別図柄の変動表示が第2特別図柄表示器41bで行われた後、前述の15R第8大当り図柄又は15R第9大当り図柄が第2特別図柄表示器41bに表示(停止表示)された場合には、「b1■b2□b3■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように「b1」及び「b3」のLEDを点灯させて「b2」のLEDを消灯させる。
このように当り表示器48は、「b1〜b3」の3個のLEDの点灯態様によって、大当りが発生したとき(大当り図柄が表示されたとき)の当該大当りの契機となった特別図柄当否判定が、第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定の何れであるのかを報知することが可能となっている。こうした当り表示器48による大当りの契機となった特別図柄当否判定の種別の報知のことを「判定報知」ともいい、当り表示器48のことを「判定報知手段」ともいう。
当り表示器48による判定報知は、大当りの発生(大当り図柄の表示)から所定期間に亘って行われ、本実施例では、大当りの発生(大当り図柄の表示)から、次の大当りが発生するまで(次の大当り図柄が表示されるまで)の間、行われるものとなっている。例えば、左打ちで遊技を進める中(第1特別図柄の変動表示が行われる中)、第1特別図柄表示器41aに大当り図柄が表示(停止表示)されて、その後、大当り遊技を経て右打ちで遊技を進める中(第2特別図柄の変動表示が行われる中)、第2特別図柄表示器41bに大当り図柄が表示(停止表示)される場合、第1特別図柄表示器41aでの大当り図柄の表示を契機として当り表示器48の表示態様(点灯態様)が「b1■b2■b3□」となり、その後、第2特別図柄表示器41bに大当り図柄が表示されるまでの間、その当り表示器48の表示態様「b1■b2■b3□」が維持される。そして、第2特別図柄表示器41bに大当り図柄が表示されると、それまで点灯していた当り表示器48の2個のLED「b1」及び「b2」のうち「b2」が消灯され、当り表示器48の表示態様(点灯態様)が「b1■b2□b3■」となる。また、例えば、第1特別図柄表示器41aに大当り図柄が表示され、その後、大当り遊技を経て再び第1特別図柄表示器41aに大当り図柄が表示される場合、第1特別図柄表示器41aでの先の大当り図柄の表示を契機として当り表示器48の表示態様(点灯態様)が「b1■b2■b3□」となり、その後、第1特別図柄表示器41aに次の大当りに係る大当り図柄が表示された後も、その当り表示器48の表示態様「b1■b2■b3□」が維持される。このため、本実施例では、「先(前回)の大当り」と「後(次回)の大当り」との間(大当り間)において、先(前回)の大当りの契機となった特別図柄当否判定の種別を示す(報知する)ことが可能となっている。
なお、当り表示器48による判定報知の実行期間(判定報知期間)は、本実施例のように大当り間に亘るものでなくてもよい。例えば、大当りの発生(大当り図柄の表示)から当該大当りに係る大当り遊技の終了までとしたり、大当りの発生(大当り図柄の表示)から当該大当りに係る大当り遊技後の所定時間が経過するまでとしたり、大当りの発生(大当り図柄の表示)から当該大当りに係る大当り遊技後の特別図柄の変動表示が所定回数行われるまでとしたりすることが可能である。また、大当り遊技終了後の遊技状態が、後述の高確率状態や時短状態等の通常遊技状態に比して遊技者に有利な遊技状態(「特定遊技状態」ともいう。)となる場合、判定報知期間を、大当りの発生(大当り図柄の表示)からその特定遊技状態が終了するまでの間とすることも可能である。さらに、大当り遊技中に後述する特定領域異常通過が発生した場合、その特定領域異常通過の発生から所定期間を判定報知期間とすることも可能である。この場合、特定領域異常通過が発生したときに実行中の大当り遊技の契機となった特別図柄当否判定の種別(第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定)を示す表示態様(点灯態様)で、当り表示器48のLEDを点灯させる。
また本実施例では、パチンコ遊技機1の電源を投入したときの当り表示器48の表示態様(初期表示態様)を、原則、「b1〜b3」の3個のLEDがすべて消灯した態様(全消灯)としている。さらに、本実施例では、当り表示器48による表示(つまり「判定報知」)をバックアップの対象としている。このため、例えば、当り表示器48の表示態様が「b1■b2■b3□」である状態で電源断となった場合、その表示態様に係るLEDの点灯パターンデータがRAMに記憶(バックアップ)され、次に電源を投入したときには、そのバックアップされた点灯パターンデータによって、当り表示器48の表示態様が電源断発生前と同様とされる。但し、パチンコ遊技機1の電源投入の際にRAMクリアを実行した場合には、バックアップされた点灯パターンデータが消去され、当り表示器48の表示態様は前述の初期表示態様(全消灯)とされる。なお、当り表示器48による判定報知をバックアップの対象としないように構成してもよい。
次に図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行など、遊技進行や遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」ともいい「遊技制御部」ともいう。)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う副制御基板90(「副制御部」や「サブ制御部」や「演出制御部」ともいう。)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置7、演出表示器102、演出第1特図保留表示器103a及び演出第2特図保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板100(「画像制御部」ともいう。)等を備えている。
また、図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上には副制御基板90を収納した副制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板110を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
電源基板109は、外部からの供給電力を受けて本パチンコ遊技機1に電力を供給する電力供給手段として機能する。具体的には、図5のブロック図に示された各種の基板類や装置・機器類、センサ、スイッチ、モータ、ソレノイドなど、本パチンコ遊技機1の作動に必要となる様々な電気部品に電力を供給する。電源基板109には、電源基板ケースの外部に露出した状態で電源スイッチ(図示せず)が設けられており、電源スイッチをONにすることで電力の供給が開始され、OFFにすることで電力の供給が停止される。
主制御基板80には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(「遊技制御用マイコン」ともいう。)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、上述した特図保留記憶部(第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部)と普図保留記憶部とが設けられている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的には、センサ類として、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ49aおよび一般入賞口センサ27aが接続されている。これら各種センサを「遊技球検知手段」ともいう。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられており、第2大入賞口35に入球した遊技球のうち特定領域39を通過した遊技球を検知するものである。非特定領域センサ49aは、第2大入賞口35内の非特定領域49に設けられており、第2大入賞口35に入球した遊技球のうち非特定領域49を通過した遊技球を検知するものである。一般入賞口センサ27aは、各一般入賞口27内にそれぞれ設けられて一般入賞口27に入球した遊技球を検知するものである。そして、遊技制御用マイコン81(主制御部80)のRAMには、これらの各センサ(遊技球検知手段)による遊技球の検知数を計数、記憶するための領域が設けられており、遊技制御用マイコン81の制御(プログラム)により、各センサによる検知数を計数することが可能となっている(計数手段)。
またソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38及び可動片ソレノイド151が接続されている。これら各種ソレノイドのことを「電気的駆動源」や「駆動手段」ともいう。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の開閉部材23を駆動するためのもので、第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。また、第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのもので、可動片ソレノイド151は、第2大入賞装置36の可動片150を駆動するものである。さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47及び当り表示器48が接続されている。これらの各表示器を含む主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及びカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう。)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1を参照)が含まれる。
払出制御基板110は、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1の遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン(「払出制御用マイコン」ともいう。)116が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。遊技者による発射装置112のハンドル60(図1を参照)の操作があった場合には、タッチセンサ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御されることとなる。
また主制御基板80は、副制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80と副制御基板90との接続は、主制御基板80から副制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80と副制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
また図5に示すように、副制御基板90には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(「演出制御用マイコン」ともいう。)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って遊技演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。なお、入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。
副制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。なお、副制御基板90(サブ制御部)や画像制御基板100(画像制御部)、音声制御基板106(音声制御部)、ランプ制御基板107(ランプ制御部)は、遊技の状況に応じて表示演出や音演出、ランプ演出(光演出)等の各種演出を、対応する演出用の装置や部材等(演出手段)に実行させる制御を行う演出制御手段(「演出実行手段」ともいう。)として機能するものである。
副制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」ともいう。)のCPUに、画像表示装置7、演出表示器102、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字及び記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、演出図柄8の変動表示及び停止表示にあわせて変動表示及び停止表示を行い、2個のLEDの点灯・消灯又は色の組合せにより、演出図柄8の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、演出第1特図保留表示器103a及び演出第2保留表示器103bも同様に2個のLEDからなる。そして、演出第1特図保留表示器103aは、2個のLEDの点灯・消灯又は色の組合せにより、第1演出保留表示領域9c及び第1特図保留表示器43aに表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。同様に、演出第2特図保留表示器103bは、2個のLEDの点灯・消灯又は色の組合せにより、第2演出保留表示領域9d及び第2特図保留表示器43bに表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。これは、演出表示を表示画面7a(演出図柄表示部)の略全体に表示したり、可動装飾部材14を作動させて表示画面7aの演出図柄表示領域7b(演出図柄表示部)の略全体を被覆したりすることで、演出図柄8や第1演出保留9a、第2演出保留9b等、表示画面7aに表示される各種画像の一部または全部が視認できない状態になることがあるため、この様な保留表示器103a,103bが設けられている。なお、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて、または加えて、VDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、副制御基板90のROMに格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を作動させる。前述したように、可動装飾部材14は、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14を所定の作動態様で作動させるための作動パターンデータ(「駆動データ」ともいう。)を、副制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した作動パターンデータに基づいて可動装飾部材14の作動を制御する。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の作動制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや作動パターンに関するデータを格納してもよい。
また副制御基板90には、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63b(図1を参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63c及び第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。したがって、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチから副制御基板90に対して信号が出力される。なお、第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dを総称して単に「演出ボタン検知スイッチ」ともいう。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1における当否判定に係る制御について説明する。本実施例では、特別図柄当否判定の結果として「大当り」(特定結果)と「外れ」(非特定結果)とがある。「大当り」のときには、特別図柄表示部に「大当り図柄」が停止表示され、「外れ」のときには、特別図柄表示部に「外れ図柄」が停止表示される。大当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類に応じた開放パターンにしたがって、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する「特別遊技」が実行される。特別遊技は、所定の開放パターンで開放する第1大入賞口30又は第2大入賞口35(特別入球口)に遊技球を入球させる遊技である。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」といもいう。
大当りには複数の種別がある。図6に示すように大当りの種別としては、「7R(ラウンド)第1大当り」、「7R第2大当り」、「7R第3大当り」、「7R第4大当り」、「7R第5大当り」、「7R第6大当り」、「7R第7大当り」、「15R第8大当り」及び「15R第9大当り」の計9種類がある。7R第1〜第7大当りは、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が7回の大当りであり、15R第8,第9大当りは、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が15回の大当りである。
ここで、7R第1〜第7大当りのことを総じて「7R大当り」ともいい、15R第8,第9大当りのことを総じて「15R大当り」ともいう。また、7R大当りに係る大当り遊技のことを「7R大当り遊技」ともいい、15R大当りに係る大当り遊技のことを「15R大当り遊技」ともいう。
なお、本実施例では、ラウンド数の違いによる大当り種別を、7R大当り及び15R大当りの2種類としているが、例えば、5R大当りと10R大当りの2種類としたり、7R大当りの1種類としたりする等、種々の大当り種別を設けることが可能であり、3種類以上(例えば、5R大当り、7R大当り及び10R大当りの3種類)とすることも可能である。また本実施例では、大当り遊技の最大ラウンド数を15R(15R大当り)としているが、最大ラウンド数はこれに限られず、例えば、15R未満(例えば10R)とすることも可能である。
本実施例の大当りに係る大当り遊技の各ラウンドでは、第1大入賞口30及び第2大入賞口35のうち一方が開放した状態(入球可能状態、遊技球受入可能状態)となり、他方は閉鎖した状態(入球不能状態、遊技球受入不能状態)となる。すなわち、2つの大入賞口30,35(特別入球口)が同時に開放することはなく、何れか一方の大入賞口(特別入球口)が開放する。具体的には、1ラウンド目では第1大入賞口30(下大入賞口)が閉鎖して第2大入賞口35(上大入賞口)が開放し、2ラウンド目では第1大入賞口30(下大入賞口)が開放して第2大入賞口35(上大入賞口)が閉鎖し、3ラウンド目では1ラウンド目と同様に第1大入賞口30(下大入賞口)が閉鎖して第2大入賞口35(上大入賞口)が開放し、4ラウンド目では2ラウンド目と同様に第1大入賞口30(下大入賞口)が開放して第2大入賞口35(上大入賞口)が閉鎖する。以後、5ラウンド目、6ラウンド目とラウンドが進む毎に、第1大入賞口30(下大入賞口)の閉鎖および第2大入賞口35(上大入賞口)の開放と、第1大入賞口30(下大入賞口)の開放および第2大入賞口35(上大入賞口)の閉鎖とが、交互に発生する。つまり、本実施例の大当り遊技は、奇数ラウンドで第2大入賞口35(上大入賞口)が開放し、偶数ラウンドで第1大入賞口30(下大入賞口)が開放するものとなっており、第1大入賞口30(下大入賞口)と第2大入賞口35(上大入賞口)とが、第2大入賞口35(上大入賞口)の開放を先として交互に開放する。
ここで、大当り遊技中の大入賞口開放パターンについて説明する。本実施例では、第1大入賞口30と第2大入賞口35の開放パターンを同様としている。すなわち、大当り遊技中の奇数ラウンドでは、第2大入賞口35をラウンド開始から25000ms(25秒)が経過するまで開放させ、25000ms(25秒)の経過により閉鎖させて、ラウンドを終了させる。つまり、開放時間25000ms、開放回数1回の開放パターンで第2大入賞口35の開放を行う。この開放パターンで開放する第2大入賞口35には、右打ちを行うことで遊技球を容易に入球させることが可能となる。一方、大当り遊技中の偶数ラウンドでは、第1大入賞口30をラウンド開始から25000ms(25秒)が経過するまで開放させた後、25000ms(25秒)の経過により閉鎖させて、ラウンドを終了させる。つまり、開放時間25000ms、開放回数1回の開放パターンで、第1大入賞口30の開放を行う。この開放パターンで開放する第1大入賞口30には、右打ちを行うことで遊技球を容易に入球させることが可能となる。
また、大当り遊技中の5ラウンド目では、第2大入賞口35の開放に加えて、当該第2大入賞口35に入球した遊技球の数が所定数になることに基づいて可動片150を動作させるものとしている。具体的には、第2大入賞口35に遊技球が入球すると、その入球した遊技球は第2大入賞口センサ35aにより検知され、その検知された遊技球の数(つまり、第2大入賞口35への入球数)が、主制御部80のRAMに設けられた入球数計数手段(図示しない)によって計数される。この入球数計数手段による計数値が所定値になると、これを契機に可動片150が動作する。つまり、所定値(第2大入賞口35への入球数)によって、可動片150の動作タイミングが規定されるものとなっている。
可動片150の動作契機となる所定値(計数値)は、1ラウンド中に第2大入賞口35への入球が許容される遊技球の数(規定数)の範囲内で設定されるもので、本実施例では、大別して「第1所定値(第1計数値)」と該第1所定値よりも大きな値である「第2所定値(第2計数値)」の2つの所定値を設けている。
具体的には、図48に示すように、「大当り種別」と「第1所定値および第2所定値」との対応関係が、主制御部80のROMに予め記憶されている(値記憶手段)。本実施例では、第1所定値(第1計数値)を「1」とし、第2所定値(第2計数値)を「2」としている。第1所定値は全ての大当り種別に対して設定される。一方、第2所定値は、特定の大当り種別(本例では7R第1,第3,第5,第7大当り及び15R第8大当り)に対して設定されるものとなっており、それ以外の大当り種別(本例では7R第2,第4,第6大当り及び15R第9大当り)については設定されない。このため、本実施例では、大当り遊技の5ラウンド目で可動片150が少なくとも1回動作し、最大で2回動作し得るものとなっている。
なお、図48に示す第1所定値および第2所定値の設定態様はあくまでも一例であり、この他にも種々の態様を採ることが可能である。また本実施例では、第2所定値として「2」が設定されるものとしているが、第2所定値は「3」以上の値(例えば「3」〜「9」の何れか)とすることも可能である。さらに第2所定値は、例えば7R第1大当りが「2」、7R第3大当りが「3」といったように、大当り種別に応じて異なる値が設定されるようにしてもよい。
本実施例では、可動片150が動作する際の動作態様(動作パターン)として、特定領域39への遊技球の通過可能性が相対的に異なる2種類の態様が予め設けられている。すなわち、特定領域39への遊技球の通過可能性が低い態様(第1動作態様)と、特定領域39への遊技球の通過可能性が高い態様(第2動作態様)との2つの態様が設けられており、可動片150が動作する際には何れかの態様で動作するものとなっている。可動片150を何れの態様で動作させるかは、可動片150が動作する際の当該動作契機となった前述の所定値、すなわち、入球数計数手段による計数値(第2大入賞口センサ35aによる遊技球の検知数、つまり、第2大入賞口35への入球数)によって決まる。
具体的には、計数値(第2大入賞口35への入球数)が第1所定値(本例では「1」)となって可動片150が動作する場合、可動片150は特定領域39への遊技球の通過可能性が低い態様(第1動作態様)で動作し、計数値(第2大入賞口35への入球数)が第2所定値(本例では「2」)となって可動片150が動作する場合、可動片150は特定領域39への遊技球の通過可能性が高い態様(第2動作態様)で動作する。可動片150が第1動作態様で動作する場合、遊技球が特定領域39を通過する可能性は極めて低いものとなり、特定領域39への遊技球の通過は困難(実質的に不可能)となる。一方、可動片150が第2動作態様で動作する場合、遊技球が特定領域39を通過する可能性は高いものとなり、特定領域39への遊技球の通過は容易となる。
前述したように、第2所定値は特定の大当り種別について設定され、他の大当り種別については設定されない。このため、第2所定値が設定される特定の大当り種別に該当する5種類の大当り、すなわち、7R第1,第3,第5,第7大当り及び15R第8大当りは、特定領域39への遊技球の通過可能性が高い態様で可動片150を動作させる大当り(「V通過予定大当り」ともいう。)となっている(図48を参照)。一方、第2所定値が設定されない大当り、すなわち、7R第2,第4,第6大当り及び15R第9大当りは、特定領域39への遊技球の通過可能性が低い態様で可動片150を動作させる大当り(「V非通過予定大当り」ともいう。)となっている(図48を参照)。つまり、「V通過予定大当り」は、後述の高確率状態を発生させる(特典を付与する)ことが前提の大当り(確変大当り)となっており、「V非通過予定大当り」は、後述の高確率状態を発生させない(特典を付与しない)ことが前提の大当り(非確変大当り)となっている。なお、V非通過予定大当りに係る大当り遊技(特別遊技)のことを「第1特別遊技」ともいい、V通過予定大当りに係る大当り遊技(特別遊技)のことを「第2特別遊技」ともいう。
ここで、可動片150の動作と、第2大入賞口35に入球した遊技球との関係は、次のようになる。図49に示すように、前述の入球数計数手段による計数値が第1所定値(本例では「1」)になると、可動片150を80ms動作状態(可動片ソレノイド151をON)とする。すなわち、第2大入賞口35への1個目の入球が検知されると、特定領域39が80ms(0.08秒)だけ開放状態(V開放)となる。つまり、動作時間(開放時間)80ms、動作回数(開放回数)1回の動作パターンで可動片150の動作を行う。この場合、可動片150の動作は80msという極短時間(一瞬)だけ行われるので、当該動作の契機となった遊技球(第2大入賞口35への1個目(最初)の入球に該当する遊技球)が第2大入賞口センサ35aを通過して可動片150の配設部位に到達する頃には、可動片150の動作は終了している(非動作状態となっている)可能性が極めて高い(図50(a)を参照)。よって、当該遊技球が特定領域39を通過する可能性は極めて低いものとなる。
一方、前述の入球数計数手段による計数値が第2所定値(本例では「2」)になると、可動片150を3000ms動作状態(可動片ソレノイド151をON)とする(図49)。すなわち、第2大入賞口35への2個目の入球が検知されると、特定領域39が3000ms(3秒)の間、開放状態(V開放)となる。つまり、動作時間(開放時間)3000ms、動作回数(開放回数)1回の動作パターンで可動片150の動作を行う。この場合、可動片150の動作は3000msという比較的長めの時間で行われるので、当該動作の契機となった遊技球(第2大入賞口35への2個目の入球に該当する遊技球)が第2大入賞口センサ35aを通過して可動片150の配設部位に到達する頃には、可動片150の動作は未だ終了していない(動作状態となっている)可能性が極めて高い(図50(b)を参照)。よって、当該遊技球が特定領域39を通過する可能性は極めて高いものとなる。なお、ラウンド遊技が終了するときに可動片150が動作状態にある場合、そのラウンド遊技の終了に伴って可動片150の動作も終了する。
このように可動片150は、入球数計数手段による計数値が第1所定値となった場合、特定領域39を極短時間(80ms)開放させる短開放動作パターン(第1動作態様)で動作し、入球数計数手段による計数値が第2所定値となった場合、特定領域39を短開放動作パターンより長い時間(3000ms)開放させる長開放動作パターン(第2動作態様)で動作する。そして、「V非通過予定大当り」では、5ラウンド目に可動片150が短開放動作パターン(第1動作態様)で動作するものの、その後に長開放動作パターン(第2動作態様)で動作することはなく、「V通過予定大当り」では、5ラウンド目に可動片150が短開放動作パターン(第1動作態様)で動作した後、長開放動作パターン(第2動作態様)で動作することが可能となっている。
このため、「V非通過予定大当り」は、5ラウンド目に遊技球が第2大入賞口35に入球しても当該ラウンド中に遊技球が特定領域39を通過する可能性は極めて低い(実質的にゼロである)ことから、大当り遊技終了後の遊技状態が後述の高確率状態となる可能性が低い大当り、換言すると、後述の通常状態(低確率状態)となる可能性が高い大当りとなる。一方、「V通過予定大当り」は、5ラウンド目に遊技球が第2大入賞口35に2個以上入球すれば、当該ラウンド中に遊技球が特定領域39を通過する可能性は極めて高い(略100%である)ことから、大当り遊技終了後の遊技状態が後述の高確率状態となる可能性が高い大当りとなる。このように、本実施例では、大当り遊技の5ラウンド目を、特定領域39への遊技球の通過有無に基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を高確率状態とするか否かを決定するVラウンドとしている。このようなVラウンドのことを「特典決定遊技」や「特定ラウンド遊技」、「特定ラウンド」ともいう。
ここで、可動片150は、Vアタッカー(第2大入賞口35)に入球した遊技球を特定領域39または非特定領域49に誘導する(振り分ける)部材であり、Vアタッカー内の遊技球に関与するものである。このため、可動片150は、例えば、Vアタッカーの内部や奥側など等、遊技盤2(遊技領域3)やVアタッカー周りを一見しただけでは分かり難い部位に設けられるのが通常である(図50を参照)。加えて、本実施例の大当り遊技中における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンは、7R大当り及び15R大当りの各々について、V通過予定大当りとV非通過予定大当りとで、開放時間や開放回数、開放順序は同じとなっており、Vラウンド(本例では5ラウンド目)での開放パターンも同じとなっている(図6を参照)。これらのことと、Vラウンドでの入球数計数手段による計数値(Vアタッカーへの入球数)に基づく可動片150の動作制御により、例えば、「Vアタッカーに入球した遊技球がどのタイミングで特定領域39を通過し得るのか」や「遊技球が特定領域39を通過したか否か」等、Vラウンドでの遊技球の特定領域通過状況(V通過状況)を判別し難くすることが可能となる。
この結果、本実施例のパチンコ遊技機1によれば、例えば、従来のようにVアタッカーの動き(開放パターン)を注視したとしても、Vラウンドの結果をその確定前に判別(把握、予測)することは難しいものとなるので、Vラウンドの結果(特定領域への遊技球の通過有無)が事前に判別(予測)できてしまうことによる遊技興趣の低下を排除することが可能となる。
なお、大入賞口開放パターンは本実施例に限定されるものではなく、第1大入賞口30と第2大入賞口35とで開放パターンを異ならせてもよい。また本実施例では、大当りの種別によってラウンド数が異なる(7Rまたは15R)だけで、大入賞口開放パターンは同様となっているが、大当りの種別によって大入賞口開放パターンを異ならせてもよい。さらに、可動片150の動作パターン(第1動作態様、第2動作態様)についても本実施例に限定されるものではない。
第1特別図柄(特図1)の当否判定における各大当りの振分確率は、7R第1大当りが5%、7R第2大当りが15%、7R第3大当りが12%、7R第4大当りが15%、7R第5大当りが18%、7R第6大当りが10%、7R第7大当りが25%となっている。これらをV通過予定大当りとV非通過予定大当りとに分けると、V通過予定大当りが60%(5%+12%+18%+25%=60%)、V非通過予定大当りが40%(15%+15%+10%=40%)となっている(図6、図8を参照)。
一方、第2特別図柄(特図2)の当否判定における各大当りの振分確率は、15R第8大当りが80%、15R第9大当りが20%となっており、V通過予定大当りとV非通過予定大当りとに分けると、V通過予定大当りが80%、V非通過予定大当りが20%となっている(図6、図8を参照)。
このため、後述の開放延長機能の作動(高ベース状態の発生)により入球容易となった第2始動口21への入球に基づく第2特別図柄の当否判定で大当りとなった場合には、第1始動口20への入球に基づく第1特別図柄の当否判定で大当りとなった場合に比べ、V通過予定大当りとなる可能性が高くなる。また、第2始動口21への入球に基づく第2特別図柄の当否判定で大当りとなった場合には、第1始動口20への入球に基づく第1特別図柄の当否判定では発生し得ない15R大当りが発生する。
このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる当否判定(第1特別図柄当否判定)で大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(第2特別図柄当否判定)で大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されている。このため遊技者は、第2始動口21への入球を期待して遊技を行う。特に第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能の作動中においては顕著である。
本パチンコ遊技機1では、特別図柄当否判定(大当り判定)は特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう。)に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」や「図柄決定用情報」ともいう。)に基づいて行われる。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は「0〜629」の範囲で値をとり、大当り種別決定用乱数は「0〜99」の範囲で値をとる。また、第1始動口20や第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数および大当り種別決定用乱数の他に変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう。)がある。
変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は「0〜198」の範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は「0〜240」の範囲で値をとる。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。本実施例のパチンコ遊技機1は、変動遊技が実行されるときの遊技状態を、特別図柄及び普通図柄に対する確率変動機能、変動時間短縮機能(時短機能)及び開放延長機能の各機能の作動・非作動の組み合わせにより制御することが可能となっている。変動遊技が実行されるときの遊技状態は、変動遊技のモード(「変動モード」ともいう。)ともいえる。
特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常状態」や「低確率状態」という。通常状態では、通常状態用の大当り判定テーブルを用いて当否判定を行い、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が通常状態よりも多くされた高確率状態用の大当り判定テーブルを用いて、当否判定を行う(図8(A)を参照)。このため高確率状態では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が通常状態よりも高くなる。すなわち、特別図柄の確率変動機能が作動しているときは、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。
また、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について変動時間短縮機能(時短機能)が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9を参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。また、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄の時短状態において作動し、非時短状態において作動しないものとなっている。このため、時短状態では、普通図柄当否判定における当り確率が非時短状態よりも高くなる。具体的に、時短状態では、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(C)を参照)。これにより、時短状態(普通図柄についての確率変動機能が作動しているとき)は、非時短状態(普通図柄についての確率変動機能が作動していないとき)に比して、普通図柄の変動表示の表示結果が当りとなる(停止図柄が普通当り図柄となる)確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本実施例では、普通図柄の変動時間を非時短状態では30秒とし、時短状態では1秒としている(図8(D)参照)。さらに時短状態では、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放時間延長機能が作動し、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。加えて時短状態では、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動し、補助遊技における第2始動口21の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。具体的には、非時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22(第2始動口21)の開閉部材23が0.2秒の開放動作を1回行い、時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22(第2始動口21)の開閉部材23が2.0秒の開放動作を3回行うものとなっている。
普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能及び開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、第2始動口21が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる(これを「高頻度状態」ともいう。)。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。したがって、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」や「電サポ状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態(高頻度状態)では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
なお、高ベース状態は、上記した全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能及び開放回数増加機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときに比べ第2始動口21が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生させる機能を「高ベース発生機能」ということもできる。
本実施例のパチンコ遊技機1では、7R第1,第3,第5,第7大当り及び15R第8大当りの何れか(つまり、V通過予定大当り)になった場合の大当り遊技後の遊技状態は、その大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過する可能性が極めて高いことから、特定領域39への遊技球の通過に基づいて特別図柄の高確率状態になるとともに、特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態のことを「高確高ベース状態」ともいう。高確高ベース状態は、いわゆる「確変遊技状態」である。本実施例のパチンコ遊技機1は、予め定められた回数(所定回数)の特別図柄の変動表示(変動遊技)が実行されることで高確高ベース状態(高確率状態)が終了するタイプのパチンコ遊技機(所謂「ST機」)とされている。このため、高確高ベース状態において、大当りが発生することなく所定回数(例えば150回)の特別図柄の変動表示(変動遊技)が実行されると、特別図柄の低確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態のことを「低確低ベース状態」ともいう。なお、高確高ベース状態にて大当りとなって大当り遊技が実行される場合にも高確高ベース状態は終了する。
また、7R第2,第4,第6大当り及び15R第9大当りの何れか(つまり、V非通過予定大当り)になった場合の大当り遊技後の遊技状態は、その大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過する可能性は極めて低いことから、特別図柄の低確率状態になるとともに、特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態のことを「低確高ベース状態」ともいう。低確高ベース状態は、いわゆる「時短遊技状態」(「時短状態」ともいう。)であり、所定回数(例えば、50回、75回又は100回)の特別図柄の変動表示(変動遊技)が実行されるか、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。
なお、可能性は限りなく低いが、V通過予定大当りに係る大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過しなかった場合、当該大当り遊技後の遊技状態は「低確高ベース状態」となる。また、可能性は限りなく低いが、V非通過予定大当りに係る大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過した場合、当該大当り遊技後の遊技状態は「高確高ベース状態」となる。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となるからである。そのため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。これにより、左打ちを行う場合に比べ、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域3Bを狙って遊技球を発射すべきことを報知する(右打ち指示報知)。
これに対して、低ベース状態(例えば低確低ベース状態)では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。低ベース状態では、高ベース状態と比べて第2始動口21が開放されにくくなっており、第2始動口21への入球よりも第1始動口20への入球の方が容易となるからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入球させるべく左打ちを行う。これにより、右打ちを行う場合に比べ、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域3Aを狙って遊技球を発射すべきことを報知する(左打ち指示報知)。
具体的には発射方向表示器47は、「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
また、本実施例では、遊技領域3のうち左遊技領域3Aと右遊技領域3Bの何れに向けて遊技球を発射するかを指示する指示報知を、発射方向表示器47によるLEDの表示態様だけでなく、画像表示装置7(表示画面7a)における発射指示画像の表示によっても行うこととしている。遊技者にしてみれば、発射方向表示器47に比べ画像表示装置7(表示画面7a)の方が、表示内容の視認や理解等が容易である。したがって、遊技者は、一般的には、画像表示装置7(表示画面7a)に表示される発射指示画像を見て、「左打ち」と「右打ち」の何れを行うべきなのか、つまり、現在の遊技状態が左打ちを行う「左打ち遊技状態」なのか右打ちを行う「右打ち遊技状態」なのかを認識する。左打ち遊技状態は、変動遊技が実行される低ベース状態であり、右打ち遊技状態は、大当り遊技が実行される状態(特別遊技状態)及び変動遊技が実行される高ベース状態である。発射方向の指示報知についての詳細は後述する。
以上のように、本実施例のパチンコ遊技機1においては、大当り遊技が行われていない低確低ベース状態を基準とすると、この低確低ベース状態を「通常遊技状態」として捉えることができ、低確低ベース状態にて行われる変動遊技を「通常遊技」として捉えることができる。また、大当り遊技は、特別図柄を変動表示させて大当り図柄が停止表示されることで実行され得る遊技であって、遊技者にとっては大入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)への遊技球の入球により多量の賞球を得ることが可能な有利な遊技であることから、大当り遊技を「特別遊技」として捉えることができ、当該大当り遊技が行われる遊技状態を「特別遊技状態」として捉えることができる。
本実施例では、遊技状態(変動モード)が低ベース状態にあるときは左打ちにより遊技を進行させるため、第1始動口20への入球に基づく第1特別図柄当否判定(第1特別図柄変動遊技)が主として実行される。一方、遊技状態(変動モード)が高ベース状態にあるときは右打ちにより遊技を進行させるため、第2始動口21への入球に基づく第2特別図柄当否判定(第2特別図柄変動遊技)が主として実行される。
なお、低確高ベース状態(時短遊技状態)のことを「第1遊技状態」ともいい、低確高ベース状態よりも遊技者にとって有利な高確高ベース状態(確変遊技状態)のことを「第2遊技状態」ともいう。
[主制御メイン処理]
次に、図10〜図38に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部80による制御処理)について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。また、本明細書においてS101等の「S」(フローチャート中の「S」)はステップを意味する。
主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、図10に示す主制御メイン処理のプログラムを主制御基板80のROMから読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4ms周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、割り込み処理(S105)について説明する。図11に示すように、割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、副制御基板90や払出制御基板110等に出力する。出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄(大当り図柄)、変動パターン等に関する情報等が含まれる。なお、コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。この場合、上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に設けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、一般入賞口センサ27a等(図5参照))が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検知する下皿満杯検知センサからの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAMの出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われる。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、普図動作処理(S205)、特図動作処理(S206)、特定領域センサ検知処理(S207)、非特定領域センサ検知処理(S208)、始動入球時処理(S209)および電源断監視処理(S210)を実行する。その後、本発明に深く関連しないその他の処理(S211)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10参照)、割り込みパルスが入力されると(約4ms後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]
図12に示すように、始動口センサ検知処理(S204)ではまず、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。遊技球がゲート28を通過していなければ(S301でNO)、S305に進み、ゲート28を遊技球が通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4未満であるか否かを判定する(S302)。
普通図柄保留球数が4未満でなければ(S302でNO)、S305に進む。一方、普通図柄保留球数が4未満であれば(S302でYES)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行う。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を取得し、その取得乱数値(取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。第2始動口21に遊技球が入球していない場合には(S305でNO)、S306〜S308の処理を行うことなくS309に進み、第2始動口21に遊技球が入球した場合には(S305でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否か判定する(S306)。そして、特図2保留球数が4未満でない場合(S306でNO)には、S307及びS308の処理を行うことなくS309に進みが、特図2保留球数が4未満である場合には(S306でYES)、特図2保留球数に1を加算する(S307)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S308)を行う。特図2関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数の値を取得し)、それら取得乱数値(取得情報)を第2特図保留記憶部のうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
続いて始動口センサ検知処理(S204)では、第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。第1始動口20に遊技球が入球していない場合(S309でNO)には、S310以降の処理を行うことなく本処理を終え、第1始動口20に遊技球が入球した場合には(S309でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否かを判定する(S310)。そして、特図1保留球数が4未満でない場合(S310でNO)には、S311以降の処理を行うことなく本処理を終え、特図1保留球数が4未満である場合には(S310でYES)、特図1保留球数に「1」を加算する(S311)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S312)を行う。特図1関係乱数取得処理(S312)では、特図2関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部のうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検知処理(S204)に次いで、図13に示す普図動作処理(S205)を行う。普図動作処理(S205)では、普通図柄表示器42及び可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、普図動作ステータスが「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「3」である場合には(S401、S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「4」である場合には(S401、S403、S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。なお普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
図14に示すように、普通図柄待機処理(S402)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、「0」であれば(S501でYES)、S502以降の処理を行うことなく本処理を終える。一方、普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行い(S502)、次いで普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。
次いで、後述の普通図柄乱数シフト処理(S504)を行った後、普通図柄変動開始処理を行い(S505)、本処理を終える。普通図柄変動開始処理(S505)では、S503で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また普通図柄変動開始処理では、副制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
図15に示すように、普通図柄当否判定処理(S502)ではまず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、時短フラグがONであるか否か(遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S602)。時短フラグがONである、すなわち時短状態であると判定した場合(S602でYES)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」〜「239」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。一方、S602で時短フラグがONでない、すなわち、非時短状態であると判定した場合(S602でNO)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」、「1」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。そして、普図当否判定(S603、S604)の結果が当り(普図当り)であるか否かを判定し(S605)、外れと判定した場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定した場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
図16に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S504)ではまず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、本処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
図17に示すように、普通図柄変動中処理(S404)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していなければ(S801でNO)、S802以降の処理を行うことなく本処理を終える。一方、普通図柄の変動時間が経過していれば(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットする(S802)とともに、普図動作ステータスを「3」にセットする(S803)。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行い(S804)、本処理を終える。
[普通図柄確定処理]
図18に示すように、普通図柄確定処理(S406)ではまず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでなければ(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、本処理を終える。一方、普図当りフラグがONであれば(S901でYES)、時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中か否かを判定する(S902)。そして時短状態中であれば(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S903)。時短状態中の開放パターンは、前述の通り、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。したがって、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、非時短状態中であれば(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットする(S906)。非時短状態中の開放パターンは、前述の通り、0.2秒の開放を1回行う開放パターンである。したがって、第2始動口開放カウンタに「1」をセットする。そして、開放パターンのセット(S903、S906)に続いて、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、本処理を終える。
[普通電動役物処理]
図19に示すように、普通電動役物処理(S407)ではまず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当り終了フラグがONでなければ(S1001でNO)、第2始動口21の開放中であるか否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口21を開放させる時期(タイミング)に至ったか否かを判定し(S1003)、至っていなければ(S1003でNO)本処理を終え、至っていれば第2始動口21を開放させ(S1004)、本処理を終える。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時期(タイミング)に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1005)、至っていなければ(S1005でNO)本処理を終え、至っていれば(S1005でYES)第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする(S1006)。
第2始動口21の閉鎖処理(S1006)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1007)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。「0」でなければ(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま本処理を終える。一方、第2始動口開放カウンタの値が「0」であれば(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理(S1009)を行うとともに、普図当り終了フラグをセットして(S1010)、本処理を終える。なお、第2始動口開放カウンタは、時短状態中であれば第2始動口21の開放(開閉部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、非時短状態中であれば第2始動口21の開放が1回なされると「0」になる。
これに対して、S1001において普図当り終了フラグがONであると判定した場合(S1001でYES)、S903又はS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFにするとともに(S1011)、普図当りフラグをOFFにし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S1013)、本処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(S205)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S205)に次いで特図動作処理(S206)を行う。図20に示すように、特図動作処理(S206)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31、第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、特図動作ステータスが「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄待機処理(S1102)を行い、「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄変動中処理(S1104)を行い、「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄確定処理(S1106)を行い、「4」である場合には(S1101、S1103、S1105で共にNO)、大当り遊技としての特別電動役物処理(S1107)を行う。なお、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]
図21に示すように、特別図柄待機処理(S1102)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図2保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1206でYES)、即ち、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶もない場合には、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1211)、そうであれば(S1211でYES)、S1212の処理を行うことなく本処理を終え、そうでなければ(S1211でNO)、待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
S1201で特図2保留球数が「0」でないと判定した場合(S1201でNO)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図2当否判定処理(S1202)、特図2変動パターン選択処理(S1203)、特図2乱数シフト処理(S1204)、特図2変動開始処理(S1205)をこの順に行う。また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)、即ち、第2始動口21に係る乱数カウンタ値の記憶はないが、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。このように本実施例では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、特図2保留球数が「0」の場合(S1201でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化(第2特別図柄の変動表示)は、第1特図保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行される。そして本実施例では、第2特図保留に基づく当否判定の方が、第1特図保留に基づく当否判定よりも、遊技者にとって利益の大きい大当りになりやすくなっている(図8(B)を参照)。
[特図2当否判定処理]
図22に示すように、特図2当否判定処理(S1202)ではまず、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部の最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1301)。次いで、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1302)。そして、高確率状態でなければ(S1302でNO)、すなわち通常状態であれば、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)のうち通常状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「3」及び「397」)に基づいて当否判定を行う(S1303)。一方、高確率状態であれば(S1302でYES)、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1304)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値は、「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
当否判定(S1303、S1304)の結果が「大当り」である場合(S1305でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1307)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1308)、大当りフラグをONにして(S1309)、本処理を終える。一方、当否判定(S1303、S1304)の結果が「大当り」でない(「外れ」である)場合(S1305でNO)、外れ図柄を決定し(S1306)、本処理を終える。
ここで、大当り種別を判定するにあたり、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。なお、特別図柄当否判定や大当り種別決定判定を、夫々「判定」といってもよいし、大当り判定を行い何れの大当り図柄となるかを含めて「判定」といってもよい。また、第2特別図柄に係る当否判定(S1303、S1304)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「第2当否判定手段」として機能するものである。
[特図2変動パターン選択処理]
図21に示すように、特別図柄待機処理(S1102)では、特図2当否判定処理(S1202)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1203)。図23及び図24に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1203)ではまず、遊技状態が時短状態であるか否か(時短フラグがONであるか否か)を判定する(S1401)。その結果、時短状態でないと判定した場合(S1401でNO)、すなわち非時短状態であれば、次いで、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S1402)。
S1402で、大当りフラグがONであると判定した場合(S1402でYES)、非時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1403)。本実施例では、変動パターンP1〜P3の何れかが選択される。なお、本実施例では、変動パターンが決まれば変動時間も決まるものとされている。次いで、S1404の処理に移行する。
一方、S1402で、大当りフラグがONでないと判定した場合(S1402でNO)、次いで第2特別図柄の保留数が「1」又は「2」であるか否かを判定する(S1405)。ここでいう保留数とは、本処理により変動パターンを決定している情報も含めた記憶数であるので、保留記憶の数は「1」〜「4」の何れかの値とされる。そして、S1405で保留数が「1」又は「2」の何れかであると判定した場合(S1405でYES)、第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「1、2」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1406)。本実施例では、変動パターンP4〜P7の何れかが選択される。一方、S1405で、保留数が「1」又は「2」の何れでもない、すなわち「3」又は「4」の何れかであると判定した場合(S1405でNO)、第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「3、4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1407)。本実施例では、変動パターンP8〜P11の何れかが選択される。また、第1保留数外れ用テーブルは、第2保留数外れ用テーブルよりも、比較的長時間の変動時間の変動パターンを選択する可能性が高く設定されている。また、選択可能な最も短時間の変動時間(12000ms)も、第2保留数外れ用テーブルのもの(4000ms)よりも長い時間とされている。
また、S1401で時短状態であると判定した場合(S1401でYES)、図24に示すように、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S1408)。その結果、大当りフラグがONであると判定した場合(S1408でYES)、時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1409)。本実施例では、変動パターンP12〜P14の何れかが選択される。
一方、S1408で大当りフラグがONでないと判定した場合(S1408でNO)、保留数が「1」であるか否かを判定する(S1410)。ここでいう保留数も前述と同様であり、保留数は「1」〜「4」の何れかの値とされている。S1410で保留数が「1」であると判定した場合(S1410でYES)、第3保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「1」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。本実施例では、変動パターンP15〜P18の何れかが選択される。
また、S1410で保留数が「1」でない、すなわち、保留数が「2」〜「4」のうちの何れかであると判定した場合(S1410でNO)、第4保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「2〜4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。本実施例では、変動パターンP19〜P22の何れかが選択される。ここで、時短状態でかつ外れの場合に選択される変動パターンは、非時短状態でかつ外れの場合に選択される変動パターンと比較して、短い変動パターンが選択される可能性が高くされている。これは、時短状態において変動時間の短い変動パターンがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早める(時短中の遊技を迅速に進行させる)ためである。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図23に示すその他の処理を行い(S1404)、本処理を終える。なお、その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする等の処理を行う。また、この処理でセットされた変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御部90に送信される。
[特図2乱数シフト処理]
図25に示すように、特図2乱数シフト処理(S1204)ではまず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部における各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2特図保留記憶部がアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部の最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、本処理を終える。
特図2乱数シフト処理(S1204)を実行した後は、図21に示すように特図2変動開始処理(S1205)を実行する。特図2変動開始処理(S1205)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
また、図21に示す特別図柄待機処理(S1102)において、特図2保留球数が「0」であり、かつ、特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)には、特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。
[特図1当否判定処理]
図26に示すように、特図1当否判定処理(S1207)では、図22に示した特図2当否判定処理(S1202)と同様の流れでS1601〜S1609の各処理を行う。したがって、本処理の詳細な説明は省略する。但し、本処理は特図1に関する処理であるので、S1601では、RAMの第1特図保留記憶部の最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出して処理を行う。なお、第1特別図柄に係る当否判定(S1603、S1604)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「第1当否判定手段」として機能するものである。
[特図1変動パターン選択処理]
図27及び図28に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1208)では、図23及び図24に示した特図2変動パターン選択処理(S1403)と同様の流れで処理(S1701〜S1712)を行う。したがって本処理の詳細な説明は割愛する。
[特図1乱数シフト処理]
図29に示すように、特図1乱数シフト処理(S1209)ではまず、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部における各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S2002)。そして、第1特図保留記憶部の最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第1特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、本処理を終える。
特図1乱数シフト処理(S1209)を実行した後は、図21に示すように特図1変動開始処理(S1210)を実行する。特図1変動開始処理(S1210)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄変動中処理]
図30に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)ではまず、特別図柄の変動時間(図21のS1203又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9を参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、変動停止コマンドをセットする(S1902)。次いで、確変フラグがONであるか否か判定し(S1903)、ONであれば(S1903でYES)、確変カウンタを1減算し(S1904)、確変カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1905)。確変カウンタの値が「0」であると判定した場合(S1905でYES)、確変フラグをOFFにし(S1906)、S1907の処理に移行する。一方、確変フラグがONでないと判定した場合(S1903でNO)、又は、確変カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1905でNO)、S1907の処理に移行する。
S1907では、時短フラグがONであるか否かを判定し(S1907)、時短フラグがONであると判定した場合(S1907でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示回数をカウントする時短カウンタの値を1減算し(S1908)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1909)。時短カウンタの値が「0」であれば(S1909でYES)、時短フラグをOFFにし(S1910)、S1911の処理に進む。また、時短フラグがONでないと判定した場合(S1907でNO)、又は、時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1909でNO)、S1911の処理に進む。
S1911では、特図動作ステータスを「3」にセットする(S1911)。次いで、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い(S1912)、本処理を終える。遊技制御用マイコン81は、特別図柄の変動表示を停止(終了)する際、特別図柄(停止図柄)の停止表示時間(停止表示期間)を設定する。そして、その設定した停止表示時間(停止表示期間)が経過すると、特別図柄確定処理(S1106)を行う。
なお、確変カウンタの値が「0」になったことに基づいて確変フラグをOFFにしたり、時短カウンタの値が「0」になったことに基づいて時短フラグをOFFにしたりする処理(S1906、S1910)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、「遊技状態制御手段」又は「モード設定手段」として機能するものである。
[特別図柄確定処理]
図31に示すように、特別図柄確定処理(S1106)ではまず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、今回の大当りの種別が15R大当り(15R第8大当り又は15R第9大当り)であるか否かを判定する(S2002)。その結果、今回の大当りの種別が15R大当りであると判定した場合(S2002でYES)、大当り遊技中に実行するラウンドの回数をカウントするラウンドカウンタの値に「15」をセットし(S2003)、S2006の処理に移行する。一方、今回の大当りの種別が15R大当りでないと判定した場合(S2002でNO)、大当り種別は7R大当り(7R第1〜第7大当りの何れか)であるため、ラウンドカウンタの値に「7」をセットし(S2005)、S2006の処理に移行する。
S2006では、ラウンド表示器45の表示態様(点灯態様)を決める点灯パターンデータをセットし(S2006)、S2007の処理に移行する。具体的に、前述のS2002の判定結果、すなわち、今回の大当りの種別(ラウンド数)に応じて、ラウンド表示器45を構成する2個のLED(7R用ランプ、15R用ランプ)の点灯パターンデータをセットする(S2006)。このセットした点灯パターンデータが出力処理(S201)により出力されると、その点灯パターンデータにしたがってラウンド表示器45のLED(ラウンドランプ)が点灯する。
S2007では、当り表示器48の表示態様(点灯態様)を決める点灯パターンデータをセットし(S2007)、S2008の処理に移行する。前述したように、当り表示器48は、大当りが発生したとき(大当り図柄が表示されたとき)の当該大当りの契機となった特別図柄当否判定が、第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定の何れであるのかを示すものである。本実施例のパチンコ遊技機1は、大当りの種別として「7R大当り」(7R第1〜第7大当り)と「15R大当り」(15R第8,第9大当り)の2種類があり、「7R大当り」は第1特別図柄当否判定で大当りとなった場合の大当り種別であり、「15R大当り」は第2特別図柄当否判定で大当りとなった場合の大当り種別である(図6を参照)。そこで、本実施例では、前述のS2002の判定結果に基づいて、当り表示器48を構成する3個のLEDの点灯パターンデータをセットする(S2007)。すなわち、S2002にて今回の大当りの種別が15R大当りであると判定した場合(S2002でYES)、今回の大当りは第2特別図柄当否判定によるもの(「特図2大当り」ともいう。)であるため、これに応じた点灯パターンデータとして、図4に示す「b1〜b3」の3個のLEDのうち「b1」及び「b3」のLEDを点灯させるデータをセットする。一方、S2002にて今回の大当りの種別が15R大当りでないと判定した場合(S2002でNO)、今回の大当りの種別は7R大当りであり、その大当りは第1特別図柄当否判定によるもの(「特図1大当り」ともいう。)であるため、これに応じた点灯パターンデータとして、図4に示す「b1〜b3」の3個のLEDのうち「b1」及び「b2」のLEDを点灯させるデータをセットする。このセットした点灯パターンデータが出力処理(S201)により出力されると、その点灯パターンデータにしたがって当り表示器48のLEDが点灯する。
なお、本実施例では、7R大当りを特図1大当りとして設定するとともに、15R大当りを特図2大当りとして設定しており、第1特別図柄当否判定の結果として15R大当りが導出されず、第2特別図柄当否判定の結果として7R大当りが導出されない構成となっている(図6を参照)。このため、S2007にて当り表示器48の点灯パターンデータをセットするにあたり、S2002の判定結果(発生した大当りの種別)に基づいてセットするものとしている。これに対し、例えば、特図1大当りと特図2大当りとで共通する大当りの種別が設定されている場合、発生した大当りの種別だけでは当該大当りの契機となった特別図柄当否判定の種別(第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定)を判別することはできないため、発生した大当りの種別に基づいて当り表示器48の点灯パターンデータを定めることはできない。そこで、そのような場合には、例えば、前述のS1309及びS1609でセットされる大当りフラグを、特図1大当りに対応するもの(例えば「特図1大当りフラグ」)と特図2大当りに対応するもの(例えば「特図2大当りフラグ」)とに分けて設けるようにすればよい。こうすれば、ONになっている大当りフラグの種類(特図1大当りフラグ又は特図2大当りフラグ)を判定することで、大当りが発生したときの当該大当りの契機となった特別図柄当否判定の種別を判別することが可能となり、これにより、当り表示器48の点灯パターンデータを適切に定めることが可能となる。
次いでS2008では、大当りの種別(大当りの種類)に応じた大入賞口開放パターンをセットし(S2008)、S2009の処理に移行する。前述したように、大入賞口の開放パターンは、大当りの種別に応じて定められている(図6を参照)。具体的には、7R第1大当り〜第7大当りの何れかであれば、それぞれの大当りに対応した7R大当り用の開放パターンをセットし、15R第8大当り又は15R第9大当りであれば、それぞれの大当りに対応した15R大当り用の開放パターンをセットする。そして、夫々の大当り遊技において、対応する大当り用開放パターンにしたがって大入賞口(特別入球口)の開閉動作が実行される。
次いで、大当りの種別に応じた可動片動作タイミングをセットし(S2009)、S2010の処理に移行する。前述したように、Vラウンド(本実施例では5ラウンド目)での可動片150の動作は、第2大入賞口35(Vアタッカー)への遊技球の入球数に基づいて行われるものとなっており、その動作契機となる入球数が、大当りの種別に応じて定められている(図48を参照)。具体的には、大当りの種別に応じて予め定められた「1回目の動作タイミングを規定する入球数に該当する第1所定値(c1)」と「2回目の動作タイミングを規定する入球数に該当する第2所定値(c2)」とをセットする(所定値設定手段)。本実施例では、第1所定値(c1)として「1」とセットし、第2所定値(c2)として「2」をセットする。このS2009でセットした値と、Vラウンド(5ラウンド目)での入球数計数手段による計数値(Vアタッカーへの入球数)とに基づいて、可動片150の動作制御が行われる。なお、第2所定値(c2)は、大当りの種別が「V非通過予定大当り」である場合にはセットせず、「V通過予定大当り」である場合にのみセットするものである。
S2010では、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットする(S2010)。オープニングコマンドは、大当りの種別によって定められており、7R第1大当り用オープニングコマンド、7R第2大当り用オープニングコマンド等、各大当りに対応して夫々設けられている。そして、セットされたオープニングコマンドに対応するオープニング期間が設定される。
主制御部80は、セットしたオープニングコマンドを出力処理(S201)により所定のタイミングでサブ制御部90に対して送信する。そして、オープニングコマンドを受信したサブ制御部90では、オープニング期間に対応した所定の遊技演出を行うものとされる。
またS2011では、大当り遊技のオープニング期間を開始し(S2011)、特図動作ステータスを「4」にセットする(S2012)。また、S2001において大当りフラグがONでないと判定された場合(S2001でNO)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2013)、処理を終える。
オープニング期間は、大当り遊技における大入賞口の最初の開放動作を開始する前であって、大当り図柄で停止表示した特別図柄(演出図柄)の停止表示時間(停止表示期間)の経過後に設定される期間であり、特別図柄(演出図柄)の変動表示(変動遊技)が実行不能とされる期間である。オープニング期間のことを「開始期間」ともいう。また、オープニング期間(開始期間)に実行する演出を「オープニング演出」又は「開始演出」ともいう。オープニング期間の長さ(オープニング時間)は、大当り遊技が開始されることを遊技者に認識させることができる程度の長さとされるのが一般的であり、大当り停止表示時間よりも長い時間であっても短い時間であってもよく、大当り停止表示時間と同じ時間であってもよい。また、大当りが発生したときの遊技状態や大当りの種別に応じてオープニング期間の長さ(オープニング時間)を異ならせてもよい。
なお、S2010及びS2011の処理を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、「オープニング期間設定手段」として機能するものである。
[特別電動役物処理(大当り遊技)]
図32に示すように、特別電動役物処理(S1107)ではまず、確変フラグがONであるか否かを判定し(S2101)、確変フラグがONであると判定した場合(S2101でYES)、確変フラグをOFFにし(S2102)、次いで、時短フラグがONであるか否かを判定する(S2103)。S2103で、時短フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、時短フラグをOFFにし(S2104)、S2105の処理に移行する。なお、S2101で確変フラグがONでないと判定した場合(S2101でNO)、確変フラグはOFFであるため、S2102の処理を行うことなくS2103の処理に移行する。また、S2103で時短フラグがONでないと判定した場合(S2103でNO)、時短フラグはOFFであるため、S2104の処理を行うことなくS2105の処理に移行する。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態かつ非時短状態に制御される。本実施例では非時短状態中は常に低ベース状態であるので、大当り遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
次に、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放処理が全て終了(全ラウンドが終了)したことを示すフラグである。大当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2105でNO)、次いでラウンドの開始時期であるか否かを判定する(S2106)。これは、前述した大当り種別毎に設定した大入賞口開放パターンに基づいて判定する。例えば、1ラウンド目の開始前であれば、オープニング期間が終了して1ラウンド目の最初の開放処理を実行するタイミングであるか否かによって判定する。また、既に1ラウンド目を開始した後であれば、前のラウンドが終了し、かつ、所定のインターバル期間が終了したか否かによって判定する。
S2106にてラウンド開始時期であると判定した場合(S2106でYES)、対応するラウンドのラウンド開始コマンドをセットし(S2107)、大入賞口開放処理を行って(S2108)、本処理を終える。これにより、大入賞口が開放状態となり所定のラウンドが開始することとなる。なお、S2107では、1ラウンド目の開始であれば「1R開始コマンド」、2ラウンド目の開始であれば「2R開始コマンド」のように、開始するラウンドを特定可能なラウンド開始コマンドがセットされる。セットされたラウンド開始コマンドは、S201の出力処理により、サブ制御部90に送信される。また、S2108の大入賞口開放処理では、実行される大当りの種別に応じて定められた大入賞口開放パターンであって、開始されるラウンドに定められた開放パターンが開始される。
一方、S2106にてラウンド開始時期でないと判定した場合(S2106でNO)、S2111の処理に移行する。ここで、ラウンド開始時期でないと判定する場合として、例えば、1ラウンド開始前のオープニング期間中、ラウンド実行中、ラウンド終了後のインターバル期間中などを挙げることができる。S2111では、ラウンドの実行中であるか否か、すなわち、S2108で開始した所定の開放パターンに基づく大入賞口開放動作の実行中であるか否かを判定する(S2111)。その結果、ラウンド実行中(大入賞口開放動作の実行中)であると判定した場合(S2111でYES)、その実行中のラウンドがVラウンドであるか否かを判定する(S2112)。前述したように、本実施例では大当り遊技の5ラウンド目をVラウンドとしていることから、ここでは5ラウンド目であるか否かを判定する。そして、実行中のラウンドがVラウンド(5ラウンド目)であれば(S2112でYES)、後述するVラウンド処理を行い(S2113)、Vラウンドでなければ(S2112でNO)、Vラウンド処理(S2113)を行うことなくS2114の処理に移行する。
S2114では、実行中のラウンドのラウンド終了条件が成立したか否かを判定する(S2114)。ここで、本実施例のラウンド終了条件として、(1)実行中のラウンドに定められたラウンド実行時間(本実施例では「25秒」)が経過したこと(又は、実行中のラウンドに定められた開放パターンを終了したこと)、(2)実行中のラウンドにおいて当該実行中のラウンドに定められた規定数(本実施例では「9個」)の遊技球が入球したこと、の2つの条件が定められている。そして、何れか一方の条件が成立すると、当該先に成立した条件に基づいてラウンド終了条件が成立となる。S2114でラウンド終了条件が成立していないと判定した場合(S2114でNO)、S2115以降の処理を行うことなく本処理を終える。
一方、S2114でラウンド終了条件が成立したと判定した場合(S2114でYES)、対応するラウンドのラウンド終了コマンドをセットし(S2115)、S2116の処理に移行する。S2115では、1ラウンド目の終了であれば「1R終了コマンド」、2ラウンド目の終了であれば「2R終了コマンド」のように、終了するラウンドを特定可能なラウンド終了コマンドがセットされる。セットされたラウンド終了コマンドは、S201の出力処理により、サブ制御部90に送信される。
S2116では、ラウンド終了に伴い大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖するとともに、所定のインターバル時間をセットする処理(大入賞口閉鎖処理)を行う(S2116)。本実施例では、ラウンド間のインターバル時間として「2000ms(2秒)」と「200ms(0.2秒)」の2種類の時間を備えており、Vラウンド終了に際してセットするインターバル時間(5ラウンド目と6ラウンド目との間のインターバル期間)を「2000ms」とし、それ以外のラウンド終了に際してセットするインターバル時間を「200ms」としている。Vラウンドの終了に際しては、前述した球詰まり有無の監視や不正防止等の観点から当該Vラウンドでの入球数と排出数の一致・不一致を判定するための時間を確保すべく、Vラウンド終了後のインターバル時間を「2000ms」とし、それ以外のラウンドのラウンド間のインターバル時間は「200ms」としている。これにより、Vラウンドでの球詰まり監視や不正防止を図りつつ、その他のラウンドについては第1大入賞口30と第2大入賞口35の交互開放を素早く円滑に進行させることが可能となる。
次いでS2117では、先の大入賞口閉鎖処理(S2116)でセットしたインターバル時間が経過したか否かを判定する(S2117)。このS2117の処理は、S2111にてラウンド実行中でないと判定した場合(S2111でNO)に続いて行われる処理でもある。S2117で、インターバル時間が経過していないと判定した場合(S2117でNO)、そのまま本処理を終え、経過したと判定した場合(S2117でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2118)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2119)。そして、ラウンドカウンタの値が「0」でないと判定した場合(S2119でNO)、次のラウンドを開始するため、本処理を終える。一方、ラウンドカウンタの値が「0」であると判定した場合(S2119でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理(S2120)を実行する。大当り終了処理(S2120)では、大当りのエンディングコマンドをセットするとともに大当りのエンディング期間を開始する。次いで、大当り終了フラグをONにし(S2121)、本処理を終える。なお、ラウンドカウンタの値は、実行する大当りにおける全てのラウンドが終了すると「0」になる。
ここで、大当り終了処理(S2120)では、エンディングコマンドをセットする処理が行われるところ、セットされるエンディングコマンドは、複数のエンディングコマンドの中から、大当りとなった際の遊技状態、大当りの種別情報及びVフラグのON/OFFに基づいて、何れかのエンディングコマンドを選択し、セットするものとされる。セットされるエンディングコマンドの種類によって、実行される(設定される)エンディング期間が異なるものとなっている。
エンディング期間は、大当り遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の全ての開放動作を終了した後であって、特別図柄(演出図柄)の変動表示を実行可能とする前に設定される期間である。エンディング期間のことを「終了期間」ともいう。エンディング期間(終了期間)では大入賞口が閉鎖状態とされる。エンディング期間(終了期間)に実行する演出を「エンディング演出」又は「終了演出」ともいう。
また、Vラウンドにおいて(大当り遊技において)、遊技球が特定領域を通過したか否かの特定領域通過結果を示す情報を「特定領域情報」ともいう。この特定領域情報は、Vラウンドにおいて遊技球が特定領域を通過したこと(Vフラグ:ON)を示す情報と、Vラウンドにおいて遊技球が特定領域を通過しなかったこと(Vフラグ:OFF)を示す情報と、を有し、エンディング期間を決定するエンディング期間決定手段(終了期間決定手段)は、この特定領域情報に基づいてエンディング期間を決定することが可能である。
S2105において、大当り終了フラグがONであると判定した場合(S2105でYES)、大当り遊技における最終ラウンドが終了しているので、大当りのエンディング演出の実行時間が経過したか否かを判定し(S2122)、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2122でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2122でYES)、大当り終了フラグをOFFにし(S2123)、後述する遊技状態設定処理(S2124)を行う。次いで、大当りフラグをOFFにし(S2125)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2126)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(S206)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。
以上の特別電動役物処理(S1107)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「特別遊技実行手段」として機能するものである。また、特図動作処理(S206)のうち、特別図柄待機処理(S1102)、特別図柄変動中処理(S1104)及び特別図柄確定処理(S1106)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は「変動遊技実行手段」として機能するものである。
[Vラウンド処理]
図33に示すように、Vラウンド処理(S2113)では、まず、Vラウンド中のVアタッカー(第2大入賞口35)への遊技球の入球数、すなわち、前述の入球数計数手段による計数値が第1所定値(c1)であるか否かを判定する(S2701)。前述したように、Vラウンドでは、Vラウンド中のVアタッカーへの遊技球の入球数に基づいて可動片150を動作させるものとなっており、その動作契機となる入球数を定める「第1所定値(第1計数値)」および「第2所定値(第2計数値)」が、前述のS2009でセットされている。S2701では、今回のVラウンドでの入球数計数手段による計数値が、S2009でセットした「1回目の動作タイミングを規定する入球数に該当する第1所定値(c1)」となっているか否かを判定するのである。本実施例では、第1所定値(c1)を大当り種別にかかわらず「1」としているので(図48を参照)、入球数計数手段による計数値が「1」であれば(S2701でYES)、S2702の処理を行い、「1」でなければ(S2701でNO)、S2702の処理を行うことなくS2703の処理に移行する。
S2702では、可動片150を動作させることで特定領域39を開閉させる特定領域開閉処理を行う(S2702)。ここでの特定領域開閉処理は、Vアタッカーへの入球数が「1」であることに基づく1回目の可動片150の動作に該当することから、この場合における可動片150の動作は、特定領域39を80msだけ開放させる短開放動作パターン(第1動作態様)で行う(図49を参照)。
また、S2702では、可動片150を動作させることに伴い、特定領域有効期間が設定される。特定領域有効期間は、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効(特典付与)と判定する期間のことである。そして、当該有効期間以外の期間は、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効(特典非付与)と判定する期間としている。特定領域有効期間以外の期間(特定領域有効期間外)に遊技球が特定領域センサ39aにより検知された場合、当該検知は無効と判定されるとともに、特定領域39への遊技球の通過に関するエラーの一種である「特定領域異常通過」が発生したと判定される(エラー判定手段)。本実施例では、Vラウンドでの可動片150の動作開始から、当該動作終了後の所定時間(例えば2秒)が経過するまでの間を、特定領域有効期間として設定するものとしている。可動片150の動作終了後も有効期間を継続させるのは、可動片150の動作終了間際に遊技球が特定領域39を通過して当該遊技球が特定領域39aにより検知された場合、その検知を有効なものとして扱うためである。なお、S2702での可動片150の動作は短開放動作パターンによるものであることから、当該動作によって遊技球が特定領域センサ39aにより検知される可能性は極めて低いものとなる。
次いでS2703では、実行中のVラウンド(大当り遊技)が「V通過予定大当り」に係るものであるか否かを判定する(S2703)。V通過予定大当りの場合、Vラウンド中に可動片150の1回目の動作(短開放動作パターン)が行われた後、その後のVアタッカーへの遊技球の入球により2回目の動作が実行可能となっている。そこで、S2703では、実行中のVラウンドが「V通過予定大当り」に係るものであるか否かを判定し、V通過予定大当りでないと判定した場合(S2703でNO)、すなわち、実行中のVラウンドが「V非通過予定大当り」に係るものである場合、S2704及びS2705の処理を行うことなく本処理を終える。
これに対し、実行中のVラウンドが「V通過予定大当り」に係るものであると判定した場合(S2703でYES)、入球数計数手段による計数値が第2所定値(c2)であるか否かを判定する(S2704)。ここでは、当該Vラウンドでの入球数計数手段による計数値(Vアタッカーへの入球数)が、S2009でセットした「2回目の動作タイミングを規定する入球数に該当する第2所定値(c2)」となっているか否かを判定する。本実施例では、第2所定値(c2)を「2」としているので(図48を参照)、入球数計数手段による計数値が「2」であれば(S2704でYES)、S2705の処理を行い、「2」でなければ(S2704でNO)、S2705の処理を行うことなく本処理を終える。
S2705では、前述のS2702と同様、可動片150を動作させることで特定領域39を開閉させる特定領域開閉処理を行う(S2705)。但し、S2705の特定領域開閉処理は、Vアタッカーへの入球数が「2」であることに基づく2回目の可動片150の動作に該当することから、この場合における可動片150の動作は、特定領域39を3000ms(3秒)開放させる長開放動作パターン(第2動作態様)で行う(図49を参照)。また、S2705においても、可動片150を動作させることに伴い、特定領域有効期間が設定される。これにより、S2705での可動片150の動作によって特定領域39が開放し、特定領域有効期間中に遊技球が特定領域センサ39aにより検知されると、その検知は有効と判定されることとなる。一方、特定領域有効期間以外の期間に遊技球が特定領域センサ39aにより検知されると、その検知は無効と判定されるとともに特定領域異常通過(特定領域エラー)の発生と判定される(エラー判定手段)。
ここで、特定領域センサ39aによって遊技球が検知され、VフラグがONになったタイミング(有効期間内に特定領域センサ39aで遊技球を検知したタイミング)で、遊技状態表示器46を所定の表示態様とし、大当り遊技終了後の遊技状態が高確率状態となることを報知する。具体的には、遊技状態表示器46は「a1a2a3」の3個のLEDで構成されている。そして、本実施例では、通常状態(低確率状態)においては、「a1□a2□a3□」(例えば、□:消灯、■:点灯)の表示態様とされる。また、大当り遊技中の特定領域センサ39aによって遊技球が検知され、VフラグがONになったタイミングで「a1■a2■a3■」の表示態様とされる。そして、大当り遊技が終了し、遊技状態が高確率状態に設定されると「a1□a2□a3□」の表示態様とされる。また、遊技状態表示器46の点灯制御タイミングはこのようなタイミングに限定されず、大当り遊技中は、遊技球が特定領域を通過しても「a1□a2□a3□」の表示態様のままとし、大当り遊技終了後の高確率状態へ移行するタイミングで「a1■a2■a3■」とし、高確率状態から低確率状態に移行するタイミングで「a1□a2□a3□」の表示態様としてもよい。
すなわち、後述の特定領域センサ検知処理(S207)では、特定領域有効期間中のV通過(特定領域39への遊技球の通過)の検知時のみVフラグをONし、特定領域有効期間外(V無効期間中)のV通過検知時にはVフラグをONしないこととしている。なお、VフラグがONである場合には、確変フラグがONされる。すなわち、大当り遊技後の遊技状態が高確率状態に設定される(後述の遊技状態設定処理(S2124)を参照)。こうすることで、不正行為によるV通過に基づいてVフラグがONされることのないように、すなわち、不正に高確率状態に設定されることのないようにしている。
[遊技状態設定処理]
図34に示すように、遊技状態設定処理(S2124)ではまず、VフラグがONであるか否かを判定する(S2201)。Vフラグは、後述の特定領域センサ検知処理(S207)においてONにするフラグである。S2201でVフラグがONであると判定した場合(S2201でYES)、確変フラグをONにすると共に(S2202)、確変カウンタをセットし(S2203)、VフラグをOFFにする(S2204)。
S2203では、高確率状態で実行可能な変動遊技(特別図柄当否判定)の回数に相当する値を確変カウンタにセットする。本実施例では「150」をセットする。
S2201でVフラグがONであると判定し(S2201でYES)、S2202〜S2204の処理を行った場合、又は、S2201でVフラグがONでない(OFFである)と判定した場合(S2201でNO)YES)、次いで、時短フラグをONにすると共に(S2206)、時短カウンタをセットし(S2207)、本処理を終える。
S2207では、時短状態かつ高ベース状態(高頻度状態)で実行可能な変動遊技(特別図柄当否判定)の回数に相当する値を時短カウンタにセットする。時短機能及び高ベース発生機能の作動期間(「時短期間」又は「電サポ期間」ともいう。)は、特別図柄の変動回数(変動遊技の実行回数)により定められる。本実施例では、その回数が大当りの種別に応じて予め定められている。
具体的には、図6に示すように、7R第1,第3,第5,第7大当り及び15R第8大当りの場合、すなわちV通過予定大当りの場合は「150回」となっている。一方、V非通過予定大当りのうち、7R第2大当りの場合は「50回」、7R第4大当りの場合は「75回」、7R第6大当り及び15R第9大当りの場合は「100回」、となっている。このことに対応して、S2207では、終了した大当り(今回の大当り)の種別に応じて、「50」、「75」、「100」又は「150」をセットする。
ここで、確変カウンタ及び時短カウンタのそれぞれに「150」がセットされた場合、大当り遊技終了後、変動遊技(特別図柄の変動表示)が150回実行されるまで高確高ベース状態となり、150回目の変動遊技(外れ変動)が終了すると、高確高ベース状態が終了して低確低ベース状態となる。なお、高確高ベース状態において変動遊技の実行回数が150回になるまでに大当りが発生した場合、当該大当りの発生を契機に高確高ベース状態は終了する。
一方、確変カウンタがセットされない場合、時短カウンタにセットされた値によって、低確高ベース状態の終了時期(終期)は異なるものとなる。すなわち、確変カウンタがセットされずに時短カウンタに「50」がセットされた場合、大当り遊技終了後、変動遊技(特別図柄の変動表示)が50回実行されるまで低確高ベース状態となり、50回目の変動遊技(外れ変動)が終了すると、低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態となる。なお、低確高ベース状態において変動遊技の実行回数が50回になるまでに大当りが発生した場合、当該大当りの発生を契機に低確高ベース状態は終了する。
また、確変カウンタがセットされずに時短カウンタに「75」がセットされた場合、大当り遊技終了後、変動遊技(特別図柄の変動表示)が75回実行されるまで低確高ベース状態となり、75回目の変動遊技(外れ変動)が終了すると、低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態となる。なお、低確高ベース状態において変動遊技の実行回数が75回になるまでに大当りが発生した場合、当該大当りの発生を契機に低確高ベース状態は終了する。
また、確変カウンタがセットされずに時短カウンタに「100」がセットされた場合、大当り遊技終了後、変動遊技(特別図柄の変動表示)が100回実行されるまで低確高ベース状態となり、100回目の変動遊技(外れ変動)が終了すると、低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態となる。なお、低確高ベース状態において変動遊技の実行回数が100回になるまでに大当りが発生した場合、当該大当りの発生を契機に低確高ベース状態は終了する。
時短カウンタ及び確変カウンタは、第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数とを合算した回数を計数するものである。なお、時短カウンタ及び確変カウンタにセットする値は本実施例に限定されるものではなく、遊技性や出球率等を考慮して値を定めることが可能である。また例えば、時短カウンタや確変カウンタに「10,000」をセットするようにしてもよい。「10,000」という値(10,000回)は、高確率状態における大当り確率や遊技店の1日の営業時間、当該営業時間内に実行可能な変動遊技の回数等を考慮すると、実質的には次回の大当りが発生するまで又は営業時間が終了するまで、高確率状態(高確高ベース状態)を保証しているのと同じことである。したがって、遊技状態が高確率状態(高確高ベース状態)に設定された場合には、次回の大当りが発生するまで高確率状態(高確高ベース状態)が保証されるといってもよい(実質的に同義である)。
以上の遊技状態設定処理(S2124)を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、「遊技状態制御手段」として機能するものである。
[特定領域センサ検知処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図動作処理(S206)に次いで特定領域センサ検知処理(S207)を行う。図35に示すように、特定領域センサ検知処理(S207)ではまず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2401)。その結果、特定領域センサ39aによる検知がないと判定した場合(S2401でNO)、S2402以降の処理を行うことなく本処理を終える。一方、特定領域センサ39aによる検知があったと判定した場合(S2401でYES)、その検知が特定領域有効期間中であるか否かを判定する(S2402)。
S2402にて特定領域有効期間中であると判定した場合(S2402でYES)、VフラグをONにすると共に(S2403)、特定領域通過コマンドをRAMの出力バッファにセットして(S2404)、本処理を終える。つまり、Vラウンド(5ラウンド目)にて第2大入賞口35に入球した遊技球が特定領域有効期間中に特定領域39を通過すると(特定領域センサ39aにより検知されると)、これを契機にVフラグがONになり(S2403)、特定領域通過コマンドがセットされる(S2404)。
S2403及びS2404の処理は、V通過予定大当り又はV非通過予定大当りのVラウンドにて可動片150が短開放動作パターンで動作したことを契機に遊技球が特定領域39を通過した場合と、V通過予定大当りのVラウンドにて可動片150が長開放動作パターンで動作したことを契機に遊技球が特定領域39を通過した場合との何れにおいても実行される。したがって、本実施例では、V通過を前提としないV非通過予定大当りでV通過するというイレギュラーな事象が発生しても、そのイレギュラーなV通過は有効なV通過として処理される。
S2404でセットされた特定領域通過コマンドは、出力処理(S201)により、所定のタイミングで副制御基板90に送信される。副制御基板90は、特定領域通過コマンドを受信したことに基づいて、VラウンドでV通過が発生したこと(V通過が発生してVラウンドが終了したこと)を認識する。
一方、S2402にて特定領域有効期間中でない(無効期間である)と判定した場合(S2402でNO)、VフラグをONにすることなく、無効期間通過コマンドをRAMの出力バッファにセットして(S2405)、本処理を終える。つまり、特定領域有効期間以外の期間(無効期間)にて遊技球が特定領域39を通過した場合(特定領域センサ39aにより検知された場合)、当該通過は特定領域異常通過(特定領域エラー)であり、そのことを示す無効期間通過コマンドがセットされる。この無効期間通過コマンドが、出力処理(S201)により、所定のタイミングで副制御基板90に送信されると、副制御基板90は、受信した無効期間通過コマンドに基づいて、画像表示装置7(表示画面7a)や枠ランプ66、盤面ランプ5、スピーカ67等を用いて所定のエラー報知を行う。こうした無効期間通過コマンドのセット(S2405)の契機となり得るS2402の処理を実行する主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、「エラー判定手段」として機能するものである。
[非特定領域センサ検知処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特定領域センサ検知処理(S207)に次いで、非特定領域センサ検知処理(S208)を行う。図36に示すように、非特定領域センサ検知処理(S208)ではまず、非特定領域センサ49aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2411)。その結果、非特定領域センサ49aによる検知がないと判定した場合(S2401でNO)、S2412以降の処理を行うことなく本処理を終える。これに対し、非特定領域センサ49aによる検知があったと判定した場合(S2411でYES)、VフラグがOFFであるか否かを判定し(S2412)、OFFであれば(S2412でYES)、S2413に進み、OFFでなければ(S2412でNO)、S2413以降の処理を行うことなく本処理を終える。なお、VフラグがOFFでない場合(S2412でNO)、すなわちVフラグがONである場合、VラウンドでV通過が発生しているため、S2413以降の処理を行わないこととしている。
S2413では、非特定領域49を通過した遊技球の数が「9」であるか否かを判定する(S2413)。前述したように、非特定領域センサ49aにより遊技球が検知されると、その検知数が図示しない非特定領域通過計数手段によって非特定領域通過数として計数されるので、S2413ではその計数値(カウント値)を参照して、非特定領域通過数が「9」であるか否かを判定する。そして、非特定領域49を通過した遊技球の数が「9」でない場合には(S2413でNO)、そのまま本処理を終え、非特定領域49を通過した遊技球の数が「9」である場合には(S2413でYES)、特定領域非通過コマンドをRAMの出力バッファにセットして(S2414)、本処理を終える。つまり、Vラウンド(5ラウンド目)で遊技球がVアタッカー(第2大入賞口35)に入球するなか、VフラグがONになることなく(V通過せず)9個(規定数)の遊技球が非特定領域49を通過すると(非特定領域センサ49aにより9個の遊技球が検知されると)、これを契機に特定領域非通過コマンドがセットされる(S2414)。
S2414でセットされた特定領域非通過コマンドは、出力処理(S201)により、所定のタイミングで副制御基板90に送信される。副制御基板90は、特定領域非通過コマンドを受信したことに基づいて、VラウンドでV通過が発生しなかったこと(V通過が発生せずにVラウンドが終了したこと)を認識する。
[始動入球時処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、非特定領域センサ検知処理(S208)に次いで始動入球時処理(S209)を行う。図37に示すように、始動入球時処理(S209)ではまず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数及び普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。
次いでS2502では、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S2502)。その結果、特図2保留球数が「1」増加したと判定した場合(S2502でYES)、S2503の処理に移行する。これは、第2始動口21に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS307で特図2保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、特図2保留球数が増加していないと判定した場合(S2502でNO)、S2503〜S2505の処理を行うことなく、S2506の処理に移行する。
S2503では、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出す(S2503)。次いでS2504にて、読み出した第2特別図柄に係る取得乱数値を判定する(S2504)。具体的には、始動口への入球時に取得した特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(特別図柄当否判定用乱数値)が、現在の遊技状態(低確率状態又は高確率状態)に応じて、大当りなのか外れなのかを判定する。また、判定結果(事前判定結果)が大当りである場合には、大当りの種別を判定する。このS2504の処理は、特図2保留についての当否判定(大当りか否かの判定)を、特図2当否判定処理(S1202)における当否判定(S1303、S1304)に先立って行う事前判定(所謂「保留先読み」)に相当するものである。
事前判定では、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)、すなわち、高確率状態であれば高確率状態用の大当り判定テーブル、通常状態(低確率状態)であれば通常状態用の大当り判定テーブルに基づいて、大当り判定値と一致するか否かを判定することが可能である。
なお、他の事前判定態様としては、例えば、変動パターン情報を判定可能な変動パターン情報判定テーブルとして、通常状態用(低確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、高確率状態用(高確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、を有するものとし、遊技状態に応じた変動パターン情報判定テーブルと、取得乱数値(特別図柄当否判定用乱数カウンタの値等)とに基づいて変動パターン情報を判定することが可能である。この変動パターン情報から、大当りか否かや、大当り種別、大当り信頼度の高い遊技演出が実行されるか否か等を事前に判定することができる。
次いでS2505では、S2501で読み出した第2特別図柄に係る保留球数データと、S2504で事前判定した情報(事前判定情報)と、を少なくとも含む遊技情報を、特図2始動入球コマンドとして生成し、RAMの出力バッファにセットする(S2505)。なお、特図2始動入球コマンドとして、S2503で読み出した特図2取得乱数の値の一部又は全部を、そのまま副制御基板に送信するようにしてもよいし、特図2取得乱数の値はそのまま送信せず、特図2取得乱数の値に基づいて取得した遊技情報(例えば、前述の変動パターン情報等)を送信するようにしてもよい。
サブ制御部90(副制御基板)では、主制御部80により送信された特図2始動入球コマンドを解析することで、大当りに係る情報であるかどうか、第2特別図柄の保留球数はいくつか、大当り種別は何れか等を識別(判別)することができるものとされている。また、本実施例では、これに加えて、特図2始動入球コマンドを解析することで、取得した特図2取得乱数が高確率状態で判定した場合に大当りとなるか否か、及び低確率状態で判定した場合に大当りとなるか否かを特定可能としている。これにより、サブ制御部90は、受信した特図2始動入球コマンドを保留(演出保留情報)として記憶し、特定のタイミングで当該演出保留情報を事前判定し、低確率状態で当否判定した場合に大当りと判定される演出保留情報が記憶されているか否かを判定することが可能となる。
なお、不正防止の観点から、S2503で読み出した取得乱数値のうち特別図柄当否判定用乱数値を、そのままサブ制御部に送信することはせず、その他の大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)と変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報と、事前判定の結果を示す情報とを含むコマンドデータを特図2始動入球コマンドとして生成し、セットすることが可能である。
次いでS2506では、前述の特図2に係る処理と同様に、特図1保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S2506)。その結果、特図1保留球数が「1」増加したと判定した場合(S2506でYES)、S2507の処理に移行する。これは、第1始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS311で特図1保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、特図1保留球数が増加していないと判定した場合(S2506でNO)、S2507以降の処理を行うことなく本処理を終える。
S2507では、時短フラグがONであるか否かを判定し(S2507)、時短フラグがONである、すなわち高ベース状態であると判定した場合(S2507でYES)、S2508以降の処理を行うことなく本処理を終える。一方、時短フラグがOFFである、すなわち低ベース状態であると判定した場合(S2507でNO)、S2508以降の事前判定に係る処理に進む。
ここで、時短フラグがONである場合、すなわち現在の遊技状態が高ベース状態である場合、第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能が作動しており、特図2の当否判定(第2特別図柄当否判定)が行われやすい状態となっている。また本実施例では、特図2保留の消化(第2特別図柄の変動表示)を特図1保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行するもの(所謂「特図2優先変動機」)としている。このような構成において、例えば、高ベース状態にて特図1の事前判定を行い、その結果を予告等の演出により遊技者に報知し、その事前判定の結果が大当りであることが明示された場合、遊技者は、特図2保留消化の優先を利用して、任意のタイミングで特図2保留を意図的に無くして(「0」にして)、事前判定の結果が示された特図1に係る大当りを意図的に発生させるといった技術介入が可能となる。このような大当りの発生タイミングを遊技者が調整できることは、遊技の公平性の観点から好ましくない。このため、現在の遊技状態が低ベース状態でなく高ベース状態である場合(S2507でYES)、S2508以降の特図1の事前判定に係る処理を行わず、本処理を終えることとしている。
S2508〜S2510の処理は、前述したS316〜S318と同様の処理を特図1について行うものである。すなわち、始動口センサ検知処理(S204)における特図1関係乱数取得処理(S312)で取得して第1特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S2508)、読み出した取得乱数値について事前判定を行い(S2509)、S2501で読み出した第1特別図柄に係る保留球数データと、S2509で事前判定した情報(事前判定情報)と、を少なくとも含む遊技情報を、特図1始動入球コマンドとして生成し、RAMの出力バッファにセットする(S2510)。なお、S2509の事前判定(保留先読み)は、特図1当否判定処理(S1207)における当否判定(S1603、S1604)に先立って行うものである。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、始動入球時処理(S209)に次いで電源断監視処理(S210)を行う。図38に示すように、電源断監視処理(S210)ではまず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がなければ(S2601でNO)、本処理を終了する。一方、電源断信号の入力があれば(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(高確率状態であるか否か、大当り遊技中であるか否か、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶(バックアップ)するとともに(S2602)、電源断フラグをONにし(S2603)、割り込み処理(S105)に戻ることなくループ処理を行う。S2602では、現在の遊技機の状態に関するデータの他にも、バックアップの対象として予め定めた任意のデータを記憶(バックアップ)することが可能である。本実施例では、前述したように当り表示器48の表示態様を定める点灯パターンデータをバックアップ対象としていることから、S2602ではその表示態様に係る点灯パターンデータも記憶される。
[サブ制御メイン処理]
次に、図39〜図47に基づいて演出制御用マイコン91の動作(サブ制御部90による制御処理)について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、副制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。副制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると(電源基板109による電力の供給が開始されると)、図39に示すサブ制御メイン処理のプログラムを副制御基板90のROMから読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
次いでS4002では、電源断信号がONでかつ副制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。電源断信号は、本パチンコ遊技機1の電源を投入すると、電源基板109から副制御基板90に出力される。そして、S4002の判定結果がNOであれば(S4002でNO)、副制御基板90のRAMの初期化をし(S4003)、S4004に進む。一方、S4002の判定結果がYESであれば(S4002でYES)、副制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、副制御基板90のRAMを初期化するが、電源断信号がONであってRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。なお、このS4001〜S4003は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。このことから、S4001〜S4003の処理のことを「電源投入時処理」ともいう。
ここで、演出制御用マイコン91は、電源投入時処理(S4001〜S4003)を実行する場合、その電源投入時処理が終了するまでの間、電源投入時処理の実行中である旨の報知(電源投入時報知)を実行する(第2報知手段)。具体的に、電源投入時処理の実行中である旨を示すメッセージを画像表示装置7の表示画面7aに表示するとともに、その旨を示す報知音をスピーカ67から出力する(第2報知手段)。前述したように、電源投入に際しては、少なくともCPU初期化処理(S4001)が実行され、S4002の判定が否定判定の場合(S4002でNO)にはRAMの初期化(S4003)も実行されるが、CPU初期化処理(S4001)を実行してRAMの初期化(S4003)を実行しない場合には「電源復旧中」のメッセージを表示し、CPU初期化処理(S4001)とRAMの初期化(S4003)の両方を実行する場合には「ラムクリア中」のメッセージを表示する。これらメッセージの表示は、副制御基板90から画像制御基板100に向けてコマンド(電源投入時コマンド)を送信し、当該コマンドを受信した画像制御基板100のCPU(画像制御用マイコン101)の処理によって実行される。「電源復旧中」と「ラムクリア中」の何れのメッセージを表示するかは、副制御基板90から画像制御基板100へ送信されるコマンドの内容(種類)によって定まる。また、本実施例では電源投入時処理の報知音を1種類としており、音声制御基板106を介してスピーカ67から出力される。
S4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値は副制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。なお、演出決定用乱数には、予告演出を決定する予告演出決定用乱数や、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するとき等とすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、副制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、副制御基板90のRAMの出力バッファ(「サブ出力バッファ」ともいう。)に格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106、及びランプ制御基板107に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドにしたがって各種の演出装置(画像表示装置7、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出、大当り遊技に係る特別遊技演出等)を実行する。
次いでS4007で割り込みを許可し、以降、S4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。これらの制御処理を実行することで、画像表示装置7の表示画面7a(演出図柄表示領域7b)上で実行される演出図柄等の表示制御や各種ランプの点灯制御、可動装飾部材の作動制御、スピーカからの音声出力制御等を行うことが可能となる。
[受信割り込み処理]
図40に示すように、受信割り込み処理(S4008)ではまず、ストローブ信号(STB信号)がONであるか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。その結果、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、S4102の処理を行うことなく本処理を終える。一方、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドを副制御基板90のRAMに格納して(S4102)、本処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
2msタイマ割り込み処理(S4009)は、副制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図41に示すように、2msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。このスイッチデータは、第1演出ボタン63a及び第2演出ボタン63bの夫々についての操作有無(ON、OFF)を示すもので、演出ボタン63の操作に基づく操作対応演出の実行に供されるものである。次いで、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ類を発光させるためのランプデータを所定の駆動回路(図示せず)に出力するランプデータ出力処理(S4202)と、可動装飾部材14(電気的駆動源)を駆動するための駆動データを所定の駆動回路(図示せず)に出力する駆動データ出力処理(S4203)とを行う。ランプデータおよび駆動データは、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4010)は、副制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図42に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理(S4302)を行う。次いで、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして副制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行い(S4303)、当該スイッチ状態取得処理で格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容(例えば操作対応演出)等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。
次いで、後述する可動演出関連処理(S4305)を行う。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりする等のその他の処理を行い(S4306)、本処理を終える。
[受信コマンド解析処理]
図43に示すように、受信コマンド解析処理(S4302)ではまず、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4395)、始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4395でNO)、S4401の処理に移行し、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4395でYES)、演出保留情報記憶処理(S4400)を行って、S4401の処理に移行する。
演出保留情報記憶処理(S4400)は、S4395で受信した始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド又は特図2始動入球コマンド)に含まれる各種情報(事前判定結果、大当り種別決定用乱数値、変動パターン乱数値等の遊技情報)を、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、副制御基板90のRAMの所定の演出保留情報記憶領域にシフトメモリ形式で記憶する。例えば、受信した始動入球コマンドが特図1の保留球数「4」に対応する特図1始動入球コマンドである場合、その特図1始動入球コマンドに含まれる事前判定結果や当り種別等の情報を、特図1演出保留情報記憶領域のうち保留数4に対応する領域に、特図1演出保留情報として記憶する。こうして記憶される演出保留情報は、後述する変動演出や予告演出、演出モード等の各種演出の実行に用いられる。副制御基板90における演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)は、前述の主制御基板(主制御部)80における特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致するものである。このことから、副制御基板90の演出保留情報記憶領域も「取得情報記憶手段」といえる。
S4401では、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S4401)。その結果、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、後述する変動演出開始処理(S4402)を行って、S4406の処理に移行し、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、変動演出開始処理(S4402)を行うことなく、S4406の処理に移行する。
S4406では、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S4406)。その結果、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4406でYES)、変動演出終了処理(S4407)を行って、S4408の処理に移行し、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4406でNO)、変動演出終了処理(S4407)を行うことなく、S4408の処理に移行する。
変動演出終了処理(S4407)では、演出図柄8を停止表示して変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをサブ出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7a上で変動表示していた演出図柄8を停止表示して、変動演出(演出図柄遊技演出)を終了させる。変動演出開始処理(S4402)及び変動演出終了処理(S4404)を実行する演出制御用マイコン91も「変動遊技実行手段」として機能するといえる。
次いでS4408では、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(S4408)。その結果、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(S4408でYES)、特別遊技(大当り遊技)の際に実行する特別遊技演出の演出パターン(演出態様)を選択(設定)する特別遊技演出選択処理(S4409)を行い、S4410の処理に移行する。一方、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S4408でNO)、特別遊技演出選択処理(S4409)を行うことなく、S4410の処理に移行する。
ここで、特別遊技演出には、少なくとも、特別遊技開始に伴う大入賞口開放前(1ラウンド目開始前)のオープニング期間において実行するオープニング演出と、特別遊技(大当り遊技)を構成するラウンド遊技で実行するラウンド演出(大当り遊技演出)と、が含まれる。
本実施例では、大当りの種別に応じたオープニングコマンドが主制御基板80から送信されるものとなっており、そのオープニングコマンドによって、今回開始される大当りの種別に応じたオープニング演出やラウンド演出等が特定される。そして、特別遊技演出選択処理(S4409)では、選択した特別遊技演出(オープニング演出、ラウンド演出等)の演出パターンや、受信したオープニングコマンドに基づく情報(オープニングコマンドの種類、開始タイミングにある大当り遊技に係る大当り種別等)を特定可能な特別遊技開始時コマンドをサブ出力バッファにセットする。このセットした特別遊技開始時コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、大当り遊技の進行状況にあわせて、対応する特別遊技演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
本実施例のオープニング演出には、可動演出を含まない態様のオープニング演出と、可動演出を含む態様のオープニング演出と、が含まれており、特別遊技演出選択処理(S4409)では、そのうちの何れかのオープニング演出(オープニング演出パターン)が選択される。オープニング演出についての詳細は後述する。
次いでS4410では、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(S4410)。その結果、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(S4410でYES)、特別遊技終了時演出(エンディング演出)の演出パターンや特別遊技終了後の演出モード等を選択するエンディング演出選択処理(S4411)を行い、図44に示すS4413の処理に移行する。一方、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S4410でNO)、エンディング演出選択処理(S4411)を行うことなく、S4413の処理に移行する。
本実施例では、今回の大当りに係る大当り種別及びV通過有無に応じたエンディングコマンドが主制御基板80から送信されるものとなっており、そのエンディングコマンドによってエンディング演出や大当り遊技後の演出モード等が特定される。そして、エンディング演出選択処理(S4411)では、選択したエンディング演出の演出パターンや、受信したエンディングコマンドに基づく情報(エンディングコマンドの種類、終了した大当り遊技に係る大当りの種別、大当り遊技後の演出モード等)を特定可能な特別遊技終了時コマンドをサブ出力バッファにセットする。このセットした特別遊技終了時コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、大当り遊技の終了に係るエンディング演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
次いでS4413では、主制御基板80から特定領域通過コマンドを受信したか否かを判定する(S4413)。その結果、特定領域通過コマンドを受信していないと判定した場合(S4413でNO)、S4415の処理を行うことなくS4418の処理に移行し、特定領域通過コマンドを受信したと判定した場合(S4413でYES)、V通過指定コマンドをサブ出力バッファにセットする(S4415)。
S4415でセットしたV通過指定コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、V通過があったことを報知するための画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによるV通過報知演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。V通過報知演出としては、例えば「V」の文字画像を表示画面7aに表示したり、V通過を表す効果音を出力したりすることが挙げられる。なお、可能性は限りなく低いが、V非通過予定大当りである15R第9大当りでV通過した場合にも、V通過指定コマンドがセットされ(S4415)、V通過報知演出が実行される。
次いでS4418では、主制御基板80からラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(S4418)。その結果、ラウンド開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4418でNO)、S4419の処理を行うことなくS4420の処理に移行する。一方、ラウンド開始コマンドを受信したと判定した場合(S4418でYES)、受信したラウンド開始コマンドに対応するラウンド指定コマンドをサブ出力バッファにセットして(S4419)、S4420の処理に移行する。
主制御基板80から送信されるラウンド開始コマンドには、開始するラウンド(開始ラウンド)が何ラウンド目なのかを特定することが可能な情報が含まれており、副制御基板90のCPU(演出制御用マイコン91)は、受信したラウンド開始コマンドに基づいて開始ラウンドのラウンド数を特定し、当該ラウンド数を示すラウンド指定コマンドをサブ出力バッファにセットする。ラウンド指定コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、ラウンド指定コマンドに基づき特定されるラウンド数に応じて、実行中の大当り遊技に即したラウンド演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
最後にS4420で、その他の演出制御に係る処理を行い(S4420)、本処理を終える。S4420で行うその他の処理としては、前述のコマンド以外の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンド、普通図柄変動停止コマンド、無効期間通過コマンド、特定領域非通過コマンド等)に基づく処理を行う。
[変動演出開始処理]
次に、受信コマンド解析処理(S4302)において主制御基板80から変動開始コマンドを受信したことに基づいて実行される変動演出開始処理(S4402)について説明する。図45に示すように、変動演出開始処理(S4402)ではまず、変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数、特定演出決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数処理を行う(S4501)。本実施例では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングでS4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値に基づいて、実行する変動演出や予告演出、停止表示する演出図柄等を決定する。なお、変動演出とは、特別図柄が変動表示を開始してから終了(停止表示)するまでの当該変動表示(変動遊技)に伴って実行される演出を意味し、演出図柄遊技演出(演出図柄8の変動表示及び停止表示)はもちろんのこと、可動演出や音演出、光演出等も変動演出として捉えることができる。
次いでS4502では、前述のS4401で受信した変動開始コマンドを解析する(S4502)。変動開始コマンドには、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定する情報)が含まれている。変動パターン指定コマンドには、例えば、図9に示す変動パターン情報(P1〜P22)、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の判定結果を指定する判定結果情報、大当り種別(大当り図柄)を指定する図柄情報等が含まれる(図8を参照)。また変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄に対応するものと第2特別図柄に対応するものとが存在し、変動パターン指定コマンドを解析することで、今回開始する演出図柄遊技演出(変動演出)が特図1に係るものなのか特図2に係るものなのかを判別することが可能となる。なお、変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターン情報や遊技状態情報、図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
次いでS4503では、現在のモードステータスを参照する(S4503)。モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」〜「5」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA〜Eに対して割り当てられている。具体的には、モードステータス「1」が演出モードAに対応し、モードステータス「2」が演出モードBに対応し、モードステータス「3」が演出モードCに対応し、モードステータス「4」が演出モードDに対応し、モードステータス「5」が演出モードEに対応する。現在のモードステータスを参照することで、現在の演出モードを特定することが可能である。
ここで、演出モードとは、変動遊技が実行されるときの演出環境(演出形式)のことであり、演出モードが異なると、表示画面7aの背景や変動演出、リーチ演出、予告演出等の各種演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、例えば、演出図柄8の表示態様(例えば、図柄デザイン、数字デザインなど)が異なったり、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なったりする等、画像表示装置7に表示される画像(演出表示)が演出モードによって異なるものとされる。また、複数の遊技演出(リーチ演出、予告演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能としてもよい。
本実施例では、遊技状態が低確低ベース状態に制御されているときに演出モードA,B,Cの何れかが設定され、低確高ベース状態に制御されているときに演出モードDが設定され、高確高ベース状態に制御されているときに演出モードEが設定される。このため、遊技者は演出モードを確認することで、現在の遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態及び高確高ベース状態の何れであるのかを把握することができる。なお、演出モードを確認しても、現在の遊技状態が低確高ベース状態であるのか高確高ベース状態であるのか(確変か否か)を把握することが困難(実質的に不可能)な演出モード(確率非報知モード)を設けてもよい。
低確低ベース状態での演出モードを「A」、「B」、「C」(モードステータスを「1」、「2」、「3」)の何れとするかは、例えば、演出モード選択用の乱数を用いた抽選(乱数抽選)により選択(決定)することができる。また、演出モードA〜C間で演出モード変更を行う場合、この変更は、例えば、一の演出モードでの変動遊技の実行回数(図柄変動回数)が所定回数に到達することや演出モード変化抽選(乱数抽選)に当選すること等、所定の演出モード変更条件の成立を契機に行うことができる。また、V非通過予定大当りに係る大当り遊技終了後の低確高ベース状態への移行を契機に演出モードDが設定され、V通過予定大当りに係る大当り遊技終了後の高確高ベース状態への移行を契機に演出モードEが設定される。そして、演出モードE(高確高ベース状態)にて大当りが発生することなく所定回数(本例では150回)の変動遊技(外れ変動)が実行されると、当該変動遊技をもって高確高ベース状態が終了するため、次回の変動遊技から演出モードA〜Cの何れか(例えば演出モードA)が設定される。なお、本実施例のパチンコ遊技機1は所謂「ST機」であることから、演出モードE(高確高ベース状態)のことを「STモード」ともいう。
次いでS4504では、画像表示装置7、盤面ランプ5、可動装飾部材14等を用いて行う変動演出の演出パターン(「変動演出パターン」ともいう。)を決めるための図示しない変動演出パターン決定テーブルをセットする(S4504)。具体的には、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)と主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドとに基づいて、使用する変動演出パターン決定テーブルをセットする。例えば、受信した変動パターン指定コマンドの指定する変動パターン情報が「P1(変動パターンP1)」(図9を参照)である場合、変動演出パターン決定テーブルとして、現在の演出モードに対応した大当り時変動演出パターン決定テーブルがセットされる。本実施例では、演出モード(モードステータス)に対応した複数の変動演出パターン決定テーブルが副制御基板90のROMに予め格納されているので、S4504では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。変動演出パターン決定テーブルは、主に、演出図柄遊技演出の実行態様(演出図柄の変動態様等)を決定するためのもので、複数の変動演出パターン決定テーブルが副制御基板90のROMに予め格納されている。S4504では、それら複数の変動演出パターン決定テーブルのうちの何れかをセットする。
次いでS4505では、S4501で取得した変動演出決定用乱数及びS4504でセットした変動演出パターン決定テーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合した変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4505)。変動演出パターンとしては、主に、演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄8の変動態様(演出図柄遊技演出の実行態様)が設定される。これにより、演出図柄遊技演出(変動演出)において、リーチ演出を実行する場合(リーチあり変動演出)、リーチ演出を実行しない場合(ノーマル変動演出)等が決定される。また、変動演出パターンには、演出図柄8の変動態様の他、演出図柄8の変動表示に付随して実行される表示演出や音演出、光演出、可動演出等の実行態様も含まれ、これら演出の実行有無についても決定される。
なお、リーチ演出とは、例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りであることを示す場合の演出図柄8の表示態様として、3個の演出図柄8L,8C,8Rがすべて同一(ゾロ目)となる態様(大当り態様、特定態様)を設けている場合において、3個の演出図柄8L,8C,8Rのうちの2個(例えば第1停止図柄及び第2停止図柄)が大当り態様を構成する図柄(「リーチ図柄」又は「リーチ態様」ともいう。)で停止表示(仮停止)され、残り1個(例えば第3停止図柄)が変動表示を続けている状態(「リーチ状態」ともいう。)で、その残り1個の演出図柄が大当り態様を完成させる図柄で停止表示されるか否かを示す演出のことをいう。このリーチ演出によれば、大当りを狙う遊技者の期待感を効果的に煽ることが可能となる。
ここで、本実施例の変動演出パターンは、図51(A)に示すように、外れ変動に対応する外れ変動演出パターンと、大当り変動に対応する大当り変動演出パターンと、に大別される。本実施例では更に、その外れ変動演出パターン及び大当り変動演出パターンを、それぞれリーチ演出及び可動演出の有無に応じて分類されるものとしている。具体的に、外れ変動演出パターンは、リーチ演出及び可動演出の何れも含まない第1外れ変動演出パターンと、リーチ演出を含み可動演出を含まない第2外れ変動演出パターンと、リーチ演出及び可動演出の両方を含む第3外れ変動演出パターンと、の3つに分類される。また、大当り変動演出パターンは、リーチ演出を含み可動演出を含まない第1大当り変動演出パターンと、リーチ演出及び可動演出の両方を含む第2大当り変動演出パターンと、の2つに分類される。
S4505で設定(選択)される変動演出パターンは、少なくとも、上記第1〜第3外れ変動演出パターン及び第1,第2大当り変動演出パターンのうちの何れかに属する(該当する)ものとなる。なお、リーチ演出には後述するようにノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出等の複数のリーチ演出パターンがあるため、リーチ演出を含む変動演出パターン(第1外れ変動演出パターン以外)は、そのリーチ演出パターンに応じてさらに分類される。また、第1外れ変動演出パターンに属する変動演出パターン、第2外れ変動演出パターンに属する変動演出パターン、及び、第3外れ変動演出パターンに属する変動演出パターンは、それぞれ1種類であっても複数種類であってもよい。このことは、第1,第2大当り変動演出パターンについても同様である。
またS4505では、S4501で取得した演出図柄決定用乱数および図示しない停止図柄決定テーブルに基づいて、停止表示する演出図柄8(「停止演出図柄」ともいう)を決定し、これを設定する。停止表示の種類には、仮停止表示(仮停止)と確定停止表示(確定停止)とがある。仮停止とは、演出図柄のスクロール表示(変動表示)が一旦停止(一時停止)され、演出図柄が表示画面上の所定の停止位置(例えば演出図柄表示領域7b)にて、その数字やキャラクタ等を認識できる程度に僅かに動いた状態で表示されることを意味する。僅かに動いた状態のことを「揺れ変動」ともいう。一方、確定停止とは、演出図柄のスクロール表示(変動表示)が終了して、演出図柄が表示画面上の所定の停止位置(例えば演出図柄表示領域7b)にて、その数字やキャラクタ等を認識できる状態で完全に停止して表示されることを意味する。演出図柄が変動表示を経て確定停止されると、その変動表示の表示結果(変動演出の結果)が確定的に表示(確定表示)されること(導出表示されること)となる。したがって、演出図柄の仮停止は、確定停止に至るまでに1回または複数回実行可能とされる。
S4505で決定(選択)する停止演出図柄は、仮停止する図柄(「仮停止図柄」ともいう。)と、確定停止する図柄(「確定停止図柄」ともいう。)である。具体的には、変動演出の結果として停止表示(確定停止)される演出図柄8、すなわち確定停止図柄は、特別図柄当否判定の結果が外れであって、リーチあり外れの場合は「787」等の3個の演出図柄8L,8C,8Rのうち1個の演出図柄が他の演出図柄と異なるバラケ目(リーチ外れ目)とされ、リーチなし外れのときは「635」等の3個の演出図柄8L,8C,8Rのうち少なくとも1個の演出図柄が他の演出図柄が異なるバラケ目(完全バラケ目)とされる。一方、特別図柄当否判定の結果が大当りであって、7R第1〜第7大当り及び15R第9大当りの何れかの場合は、「777」以外のゾロ目とされ、15R第8大当りの場合は「777」のゾロ目とされる。これにより、7R大当りについては、演出図柄8の停止表示態様だけでは、その大当りがV通過予定大当りなのかV非通過予定大当りなのかを判別することは不可能となる。また、15R第8大当り及び15R第9大当りについては、演出図柄8の停止表示態様を通じて、その大当りがV通過予定大当りなのかV非通過予定大当りなのかを判別することが可能となる。
なお、本実施例で示す演出図柄8の停止表示態様(停止演出図柄)はあくまでも一例であり、停止演出図柄として何を停止表示するかは適宜設定可能である。また、7R大当りについて、演出図柄8の停止表示態様を通じてV通過予定大当りなのかV非通過予定大当りなのかを判別することが可能となるようにしてもよいし、15R第8大当り及び15R第9大当りについて、演出図柄8の停止表示態様を通じてV通過予定大当りなのかV非通過予定大当りなのかを判別することが不可能となるようにしてもよい。また、すべての大当りについて、演出図柄8の停止表示態様を通じてV通過予定大当りなのかV非通過予定大当りなのかを判別することが可能となるようにしてもよいし不可能となるようにしてもよい。
また、確定停止に至る前の変動表示の途中で一旦仮停止される演出図柄8、すなわち仮停止図柄は、基本的には前述のゾロ目(大当り態様)以外の出目(リーチ外れ目、完全外れ目等)とされる。但し、例えば、演出図柄8をゾロ目で停止した後に再度変動表示させる所謂「再抽選」を実行する変動演出パターンの場合には、仮停止図柄がゾロ目(大当り態様)とされる。この場合、仮停止図柄は、相対的に有利度合の低い大当り(例えば、15RV通過予定大当りよりも有利度合の低い15RV非通過予定大当り)に対応する出目とされる。また、再抽選後の確定停止図柄は、再度、相対的に有利度合の低い大当りに対応する出目としたり、相対的に有利度合の高い大当りに対応する出目としたりすることができる。さらに演出図柄8は、変動表示が終了して確定停止する直前(間際)にも仮停止されることから、確定停止直前に仮停止する演出図柄8も仮停止図柄であるが、この場合の仮停止図柄は確定停止図柄と同じとなる。
本実施例のパチンコ遊技機1には、演出図柄8の変動態様(変動演出パターン)として、リーチA、リーチB、リーチC、スーパーリーチ(「SPリーチ」ともいう。)A、スーパーリーチB、スーパーリーチC等が設定されている。S4505では、変動演出パターン決定テーブルに基づいて、これらのうち何れの演出を行うか、又はこれらの演出を行わない(これを「ノーマル変動」ともいう。)かが決定される。
そして、例えば、リーチあり変動演出が実行される場合には、変動パターン指定コマンド及び変動演出パターン決定テーブルに基づいて、何れかのリーチ演出が設定される。ここで、スーパーリーチ演出(SPリーチA〜Cの何れか)が実行される場合には、ノーマルリーチ演出(リーチA〜Cの何れか)が実行される場合と比較して、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、スーパーリーチ演出は、ノーマルリーチ演出と比較して大当りとなる可能性(大当り期待度)の高い遊技演出であるといえる。また、リーチ演出が実行されるとともに可動演出が実行される場合には、可動演出が実行されずにリーチ演出が実行される場合と比較して、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、可動演出ありのリーチ演出は、可動演出なしのリーチ演出と比較して大当りとなる可能性(大当り期待度)の高い遊技演出であるといえる。
本実施例では、主制御基板80からの変動パターン指定コマンドとして、変動時間が30000ms以上の変動パターン(図9を参照)を指定する変動パターン指定コマンドを副制御基板90が受信した場合に、当該コマンドに基づいてリーチ演出(リーチあり変動演出)が設定(実行)され得る。そのうち、変動時間が30000msの場合には、リーチ演出としてノーマルリーチ演出が設定(実行)され(ノーマルリーチ変動演出)、変動時間が45000ms以上の場合には、リーチ演出としてSPリーチ演出が設定(実行)される(SPリーチ変動演出)。なお、本実施例では、リーチ演出の種類としてリーチA〜Cの3種類のノーマルリーチと、SPリーチA〜Cの3種類のスーパーリーチを備えるものとしているが、リーチ演出の種類(数)はこれに限定されるものではなく、さらに多くのリーチ演出を備えることとしてもよい。
ここで、演出図柄8の変動表示は、基本的に次のようにして行われる。すなわち、3つの演出図柄8L,8C,8Rが変動表示を開始した後、全図柄の変動速度が高速で略一定となり、その後、所定時間(例えば9秒)が経過したタイミングで、第1停止図柄(本例では左演出図柄8L)の変動速度が低下して第1停止図柄が停止(仮停止)する。これに次いで第2停止図柄(本例では右演出図柄8R)の変動速度が低下して第2停止図柄が停止(仮停止)し、最後に第3停止図柄(本例では中演出図柄8C)の変動速度が低下して第3停止図柄が停止(仮停止)する。この後、3つの演出図柄8L,8C,8Rが確定停止することで、変動表示の表示結果が導出表示され、これをもって1回の変動表示が終了する。このような変動表示の開始から終了までの流れをベースとして、ノーマル変動やリーチ演出等が行われる。
例えば、特図保留球数や遊技状態に応じた特別図柄の変動時間短縮機能が作動していない場合(変動時間短縮機能非作動時)において、3つの演出図柄8L,8C,8Rが変動表示を開始した場合、当該変動開始から所定時間(例えば9秒)が経過したタイミングで左演出図柄8L(第1停止図柄)が停止(仮停止)し、これに続いて右演出図柄8R(第2停止図柄)が停止(仮停止)する。このとき、左右の演出図柄8L,8Rが同じ数字の図柄(リーチ態様)で停止(仮停止)すればリーチ成立となり、その後、リーチ演出に発展する。一方、リーチ成立とならなければ(つまり、ノーマル変動であれば)、右演出図柄8R(第2停止図柄)の停止(仮停止)に続いて中演出図柄8C(第3停止図柄)が停止(仮停止)する。本実施例では、ノーマル変動にて、演出図柄8の変動開始から第3停止図柄(本例では中演出図柄8C)が停止(仮停止)するまでにかかる時間は約11秒となっている。但し、特別図柄の変動時間短縮機能が作動している場合のノーマル変動では、変動表示の開始から左演出図柄8L(第1停止図柄)が停止(仮停止)するまでにかかる時間が通常(変動時間短縮機能非作動時)よりも短くなり、これに伴って、右演出図柄8R(第2停止図柄)および中演出図柄8C(第3停止図柄)が停止(仮停止)するまでにかかる時間も短くなる。
なお、S4505にて設定される変動演出パターンや、後述のS4506で設定される予告演出パターンによっては、例えば、演出図柄8の変動表示の開始後、3つの演出図柄8L,8C,8Rが同時期に一斉に停止(仮停止)したり、第1停止図柄が停止するまでの所定時間(例えば9秒)を越えても全図柄が変動し続けたりする等、演出図柄の停止表示の順序やタイミング等が前述した態様と異なる場合がある。
次いでS4506では、予告演出の設定に係る処理(予告演出設定処理)を行う(S4506)。予告演出とは、現在実行中の変動表示に関する示唆や、記憶されている保留(後に実行される変動表示)に関する示唆を行う演出のことであり、例えば、現在実行中の変動表示の表示結果が大当り態様となる可能性を示唆したり、後に実行される変動表示の表示結果が大当り態様となる可能性を示唆したりする演出である。予告演出のことを「示唆演出」ともいう。本実施例では、S4400で記憶した演出保留情報(事前判定結果)に基づく予告演出(「保留先読み予告」ともいう。)や、現在(今回)の変動表示(「当該変動」ともいう。)に係る予告演出(「当該変動予告」ともいう。)など、種々の予告演出が実行可能となっていることから、S4506では、各予告演出について実行するか否か(実行有無)を判定したり、実行する予告演出の実行パターン(予告演出パターン)を設定したりする。具体的には、S4501で取得した予告演出決定用乱数と、副制御基板90のROMに記憶された予告演出決定テーブル(図示せず)とに基づいて、予告演出の実行有無や予告演出パターンを決定し、この決定結果に基づいて予告演出パターンを設定する。予告演出(示唆演出)は、例えば、大当り期待度を示唆する画像(「予告画像」又は「示唆画像」ともいう。)を表示画面7aに表示すること(「予告表示」又は「示唆表示」ともいう。)により行われる。なお、予告演出は、そのような表示演出(予告表示、示唆表示)の他、音演出や光演出、可動演出によっても行うことが可能であり、これら各演出の組み合わせにより行うことも可能である。
S4400で記憶される演出保留情報の記憶内容(演出保留情報記憶領域の記憶内容)や、S4502での変動開始コマンドの解析結果により特定される特別図柄当否判定の結果(今回の特図変動表示に係る当否判定の結果)、同じく変動開始コマンドの解析結果により特定される特別図柄の変動パターン情報(今回の特図変動表示に係る変動パターンや停止図柄)によって、S4506で設定する予告演出パターン、すなわち、実行する予告演出の種類(予告種)や態様、予告演出の有無等は、異なるものとなる。予告演出を実行する場合、複数の予告演出のうち、一の予告演出(一種類の予告演出)を実行することもあれば、二以上の予告演出(複数種の予告演出)を実行すること、すなわち、一の変動表示中(変動演出中)に複数種の予告演出を各々の実行タイミングで実行することもある。
次いでS4507では、S4505で設定した変動演出パターン及びS4506で設定した予告演出パターンに基づいて変動演出等を開始するための変動演出開始コマンドをサブ出力バッファにセットし(S4507)、変動演出開始処理を終える。S4507でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドに基づき特定される変動演出パターン、すなわちS4505で設定された変動演出パターンに対応する所定の変動演出用画像データ(演出図柄8の変動開始、変動中、変動停止等を構成する画像データ)と、変動演出開始コマンドに基づき特定される予告演出パターン、すなわちS4506で設定された予告演出パターンに対応する所定の予告演出用画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる変動演出や予告演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。また、演出表示器102での2個のLEDによる変動表示(点滅表示)も実行する。さらに、当該変動演出の実行にあわせて、音声制御基板106及びランプ制御基板107を介して、音演出や光演出、可動演出等の各演出が実行される。
[可動演出関連処理]
次に、10msタイマ割り込み処理(S4010)で実行される可動演出関連処理(S4305)について説明する。この処理は、可動装飾部材14の作動に関する処理である。
図46に示すように、可動演出関連処理(S4305)ではまず、第1作動条件が成立したか否かを判定する(S4701)。前述したように、第1作動条件は、始点位置(非作動状態)にある可動装飾部材14を終点位置まで移動(上昇)させる第1作動態様の実行契機となる条件である。
例えば、前述のS4505で可動演出を含む変動演出パターン(第3外れ変動演出パターン又は第2大当り変動演出パターン)が選択(設定)された場合には、その変動演出パターンに基づく変動演出中の予め定められた作動開始タイミングになると、始点位置にある可動装飾部材14が第1作動態様で作動する。また、後述のオープニング演出選択処理(S4900)で可動演出を含むオープニング演出パターンが選択(設定)された場合には、そのオープニング演出パターンに基づくオープニング演出中の予め定められた作動開始タイミングになると、始点位置にある可動装飾部材14が第1作動態様で作動する。
S4701では、可動装飾部材14が始点位置にあるときに上述のような作動開始タイミングが到来した場合に、第1作動条件が成立したと判定される。なお、可動装飾部材14の作動開始タイミングは、演出パターンにより適宜定めることができる。
また、可動装飾部材14が始点位置(非作動状態)にあるか否かの判定は、例えば、可動装飾部材14が始点位置にあることを検知可能なセンサ(位置検知手段)を設け、その検知信号を副制御基板90に入力させて当該検知信号に基づいて行うことができる(位置判定手段)。可動装飾部材14の作動開始タイミング(第1作動条件の成立タイミング)が到来したときに可動装飾部材14が始点位置(非作動状態)にない場合(例えば、位置検知手段の検知信号がOFFの場合)には、可動装飾部材14を第1作動態様で作動させないようにし、また、後述の報知画像500による報知(後述の作動報知コマンドのセット)を行わないようにする。可動装飾部材14の正常な作動を担保することができなくなり、可動装飾部材14の故障や破損等の不具合を招く虞があるからである。そのような場合には、可動装飾部材14を始点位置(非作動状態)に復帰させる処理(復帰処理)を行い、その結果、可動装飾部材14が始点位置(非作動状態)にあることが確認できれば、以後、可動演出が実行可能となる。一方で、復帰処理を行ったにもかかわらず可動装飾部材14が始点位置(非作動状態)にあることが確認できない場合には、盤面ランプ5や画像表示装置7(表示画面7a)等によりエラー報知を行うように構成する。これにより、可動装飾部材14に関する不具合(トラブル)が発生している旨(可動演出手段に関する情報の一種)を外部に報知することが可能となる。
S4701で第1作動条件が成立したと判定した場合(S4701でYES)、可動装飾部材14を第1作動態様で作動させるための第1駆動データをサブ出力バッファにセットし(S4703)、可動装飾部材14の作動に関する報知を行うための作動報知コマンドをサブ出力バッファにセットする(S4705)。一方、S4701で第1作動条件が成立していないと判定した場合(S4701でNO)、S4703及びS4705の処理を行うことなくS4707の処理に移行する。
S4703でセットした第1駆動データが駆動データ出力処理(S4203)により所定の駆動回路(図示せず)に出力されると、その第1駆動データに従って可動装飾部材14が第1作動態様で作動する(図52(A)〜(C)、図55(A)〜(C)を参照)。また、S4705でセットした作動報知コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、その作動報知コマンドに対応する画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、当該画像データに基づく報知画像500を画像表示装置7の表示画面7aに表示する(図52(A)〜(C)、図55(A)〜(C)を参照)。
報知画像500は、少なくとも、可動装飾部材14が第1作動態様で作動する間、すなわち、始点位置から終点位置まで移動(上昇)する間、表示画面7a上の所定位置に表示される。本実施例では、可動装飾部材14が設けられている側(左側)の画面左下に表示される。そして、可動装飾部材14が終点位置に到達すると、報知画像500は画面上から消去される。この報知画像500の表示(作動報知)により、可動装飾部材14が始点位置から終点位置まで移動(上昇)する旨(非作動状態から作動状態に変化する旨)が報知される。
次いでS4707では、第2作動条件が成立したか否かを判定する(S4707)。前述したように、第2作動条件は、終点位置まで移動した可動装飾部材14を右方へ傾倒させる第2作動態様の実行契機となる条件である。
例えば、前述のS4505で可動演出を含む大当り変動演出パターン(第2大当り変動演出パターン)が選択(設定)された場合には、その変動演出パターンに基づく変動演出で可動装飾部材14が第1作動態様で作動して終点位置に到達した後、所定の傾倒タイミングが到来すると、可動装飾部材14が第2作動態様で作動する。また、後述のオープニング演出選択処理(S4900)で可動演出を含むオープニング演出パターンが選択(設定)された場合には、そのオープニング演出パターンに基づくオープニング演出で可動装飾部材14が第1作動態様で作動して終点位置に到達した後、所定の傾倒タイミングが到来すると、可動装飾部材14が第2作動態様で作動する。
S4707では、可動装飾部材14が終点位置に到達して上述のような傾倒タイミングが到来した場合に、第2作動条件が成立したと判定される。なお、可動装飾部材14の傾倒タイミングは、可動装飾部材14が終点位置に到達してからの任意のタイミングとすることができ、例えば、到達後すぐのタイミング(到達と略同しタイミング)や、到達から数秒経過した後のタイミング(到達後いったん間をおいたタイミング)など、演出パターンにより適宜定めることができる。
また、可動装飾部材14が終点位置に到達したか否か(作動状態にあるか否か)の判定は、例えば、可動装飾部材14が終点位置にあることを検知可能なセンサ(位置検知手段)を設け、その検知信号を副制御基板90に入力させて当該検知信号に基づいて行うことができる。この場合においても、前述した始点位置(非作動状態)の場合と同様に、復帰処理やエラー報知等を行うように構成することができる。
S4707で第2作動条件が成立したと判定した場合(S4707でYES)、可動装飾部材14を第2作動態様で作動させるための第2駆動データをサブ出力バッファにセットし(S4709)、その第2駆動データに基づく可動装飾部材14の作動に伴う演出表示を行うための傾倒演出コマンドをサブ出力バッファにセットする(S4711)。一方、S4707で第2作動条件が成立していないと判定した場合(S4707でNO)、S4709及びS4711の処理を行うことなくS4713の処理に移行する。
S4709でセットした第2駆動データが駆動データ出力処理(S4203)により所定の駆動回路(図示せず)に出力されると、その第2駆動データに従って可動装飾部材14が第2作動態様で作動する(図52(D)、図54(A)、図55(D)を参照)。また、S4711でセットした傾倒演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、その傾倒演出コマンドに対応する画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、当該画像データに基づく演出表示を画像表示装置7の表示画面7aに表示する(図52(D)、図54(A)、図55(D)を参照)。この演出表示については後述する。
次いでS4713では、第1作動態様又は第2作動態様で作動したことにより作動状態となった可動装飾部材14を非作動状態に復帰させる復帰条件が成立したか否かを判定する(S4713)。その結果、復帰条件が成立したと判定した場合(S4713でYES)、可動装飾部材14を非作動状態に復帰させるの第3駆動データをサブ出力バッファにセットする(S4715)。一方、復帰条件が成立していないと判定した場合(S4713でNO)、S4715の処理を行うことなく本処理を終える。復帰条件の成立については後述する。
S4713でセットした第3駆動データが駆動データ出力処理(S4203)により所定の駆動回路(図示せず)に出力されると、その第3駆動データに従って可動装飾部材14が第3作動態様で作動し、終点位置から始点位置まで移動する(図54(B)、図56(D)を参照)。
[オープニング演出選択処理]
次に、受信コマンド解析処理(S4302)において主制御基板80からオープニングコマンドを受信したことに基づいて実行される特別遊技演出選択処理(S4409)のうち、オープニング演出の選択に係る処理であるオープニング演出選択処理(S4900)について説明する。
本実施例のオープニング演出パターンは、図51(B)に示すように、第1オープニング演出パターンと第2オープニング演出パターンとからなる。第1オープニング演出パターンは、可動演出を含まないオープニング演出パターンであり、第2オープニング演出パターンは、可動演出を含むオープニング演出パターンである。オープニング演出選択処理(S4900)は、それら2つのオープニング演出パターンのうちの何れかを選択する処理である。
図47に示すように、オープニング演出選択処理(S4900)ではまず、副制御基板90のRAMの所定領域に設けられた可動演出済フラグがONであるか否かを判定する(S4901)。可動演出済フラグは、可動演出を含む大当り変動演出パターン(第2大当り変動演出パターン)に基づく変動演出が実行されたか否かを示すフラグであり、実行された場合にONとなる。
このため、可動演出を含む大当り変動演出パターン(第2大当り変動演出パターン)に基づく変動演出を経て大当り遊技が開始される場合、可動演出済はONとなっている。一方、可動演出を含まない大当り変動演出パターン(第1大当り変動演出パターン)に基づく変動演出を経て大当り遊技が開始される場合、可動演出済はOFFとなっている。
S4901で可動演出済がONであると判定した場合(S4901でYES)、第1オープニング演出パターンを選択し(S4903)、可動演出済がONでない(OFFである)と判定した場合(S4901でNO)、第2オープニング演出パターンを選択する(S4905)。この後、可動演出済フラグをクリアして(S4907)、本処理を終える。
第1オープニング演出パターンが選択(設定)された場合、可動演出を含まないオープニング演出が実行される。例えば、可動装飾部材14が作動状態となっている状況下、又は、作動状態となった可動装飾部材14が非作動状態に戻る状況下で、画像表示装置7等でオープニング演出が実行される(図53(A)、図54(B)を参照)。
第2オープニング演出パターンが選択(設定)された場合、可動演出を含むオープニング演出が実行される。例えば、可動装飾部材14の非作動状態から作動状態への変化(つまり、可動演出)を伴って、画像表示装置7等でオープニング演出が実行される(図55(A)〜(D)を参照)。
本パチンコ遊技機1では、以上に説明した演出制御用マイコン91による制御処理のもと、遊技の進行状況に応じて各種の演出が実行される。以下では、そうした演出のうち、可動演出関連処理(S4305)及びオープニング演出選択処理(S4900)が関係する演出の例について説明する。なお、以下の説明中のステップ(S)は、前述した演出制御用マイコン91による制御処理のステップに対応する。
[演出例1]
図52及び図53を参照しながら演出例1について説明する。演出例1は、V通過予定大当りに係る変動演出として「可動演出を含む大当り変動演出(第2大当り変動演出パターン)」が実行された場合の演出の流れ(展開)を示すものである。
第2大当り変動演出パターン基づく変動演出(可動あり変動演出)では、その変動演出中(特定変動遊技中)の所定時期に表示画面7aでリーチ演出が実行(表示)される。そのリーチ演出がSPリーチ演出に発展して所定の作動開始タイミングが到来すると(S4701でYES)、始点位置(非作動状態)にある可動装飾部材14が第1作動態様で作動する(S4703)。このときの演出の様子を図52(A)〜(C)に示す。
可動装飾部材14の作動開始タイミングが到来すると、SPリーチ演出を実行中(表示中)の表示画面7aの左下(可動装飾部材14の近傍)には、可動装飾部材14が作動する旨(可動演出手段の状態が変化する旨)を示す報知画像500が表示される。この報知画像500は作動報知コマンド(S4705)に基づいて表示されるものである。なお、報知画像500は「可動演出手段に関する情報」の一例であり、報知画像500を表示する表示画面7a(画像表示装置7)は「報知手段」の一例である。また報知画像500は、可動演出を含む外れ変動演出(第3外れ変動演出パターン)において可動装飾部材14が第1作動態様で作動する場合にも表示される。
ここで、本実施例では報知画像500を、「可動装飾部材14の側を指し示す手」をあらわした図形(イラスト)としているが、可動装飾部材14が作動する旨(可動演出手段の状態が変化する旨)を遊技者に認識させることができるものであれば、その態様は特に問わない。例えば、「作動中」や「注目」といった文字(メッセージ)を表示したり、可動装飾部材14の側を向く矢印を表示したりすることも可能である。また、可動装飾部材14が作動する旨(可動演出手段の状態が変化する旨)をスピーカ67からの音声により報知したり、盤面ランプ5の点灯により報知したりすることも可能である。
図52(A)〜(C)に示すように、SPリーチ演出中に可動装飾部材14が第1作動態様で作動して始点位置から終点位置まで上昇するとき、その間、報知画像500は継続して表示される。図52(B)は可動装飾部材14が終点位置に向かって上昇している様子を示し、図52(C)は可動装飾部材14が終点位置に到達した様子を示す(作動状態)。
次いで、図52(C)に示すように可動装飾部材14が終点位置に到達した後、所定の傾倒タイミングが到来すると(S4707でYES)、図52(D)に示すように、可動装飾部材14が第2作動態様で作動して右方へ傾倒する(S4709)。このとき、表示画面7aにはリーチ演出の結果として大当りを確定した旨を報知する演出(大当り確定演出)が表示されるとともに、その大当りがV通過予定大当りである旨を報知する演出画像510が表示される。また、可動装飾部材14が第2作動態様で作動(右方へ傾倒)するとき、それまで表示されていた報知画像500は画面から消去されて非表示となる。
なお、可動装飾部材14が第2作動態様で作動するとき、報知画像500を表示し続けてもよいし、可動装飾部材14が第2作動態様で作動する旨を示す別の報知画像を表示してもよい。
演出画像510は、傾倒演出コマンド(S4711)に基づいて表示されるものであり、可動装飾部材14が右方へ傾倒するのにあわせて表示されるものである。このような可動装飾部材14の右方への傾倒およびこれに伴う演出画像510の表示のことを「傾倒演出」ともいう。
本実施例では演出画像510を、右方へ傾倒した可動装飾部材14の旗部分から画面右側に向かって流れていくテロップ表示(テロップ画像)としている。また、V通過予定大当りである旨を報知する場合の演出画像510を「超ラッキー!」の文字を含むものとしており、その文字を通じて遊技者にV通過予定大当りの発生を認識させるものとしている(図52(D)を参照)。なお、V通過予定大当りである旨を報知する場合の演出画像510は、V通過予定大当りの発生を遊技者に認識させることができるものであればよく、その態様は特に問わない。
このようにして可動装飾部材14が右方へ傾倒して大当り確定演出および傾倒演出が実行された後、表示画面7aでは、図53(A)〜(C)に示すように、可動装飾部材14が右方へ傾倒した状態(作動状態)のまま、V通過予定大当りに係る大当り遊技開始時のオープニング演出、大当り遊技中(ラウンド遊技中)のラウンド演出、大当り遊技後のSTモード演出(演出モードE)の順で、演出が展開される。
オープニング演出では、図53(A)に示すように、演出画像510(テロップ表示)の内容が大当りの発生回数を示すものとなる。これは、この後のSTモード(高確高ベース状態)での大当りの連続発生(所謂「連荘」)を見据えて、その発生回数(連荘回数)を示すものである。ここでは、所謂「初当り」としてV通過予定大当りが発生したことに対応して「1回目」の文字が表示された場合を示している。この回数表示は、以後、STモードでの大当り発生が繰り返される間、その発生回数に応じて加算されていく。
また、上記オープニング演出に続く大当り遊技中のラウンド演出では、図53(B)に示すように、演出画像510(テロップ表示)の内容が、大当り遊技での獲得賞球数(遊技者の付与された遊技利益の量)と上述の大当り発生回数(連荘回数)を示すものとなる。獲得賞球数表示は、大入賞口への遊技球の入球検知に基づいて更新(加算)される。このときの演出画像510による獲得賞球数表示では、大当り遊技1回当りの獲得賞球数を表示したり、大当りが連荘した場合の通算の獲得賞球数を表示したりすることができる。
また、上記オープニング演出及びラウンド演出を経て移行する大当り遊技後のSTモード演出では、図53(C)に示すように、演出画像510(テロップ表示)の内容が、現在の遊技状態がSTモード(高確高ベース状態)である旨を示すものとなる。このとき、表示画面7aには、STモードが終了するまでの残り変動回数(ST期間)を示す画像520(残り変動回数画像)も併せて表示される。
このようにして可動装飾部材14が作動状態となってSTモードに移行した後、STモードがV通過予定大当り(V通過)を挟んで繰り返される(連荘が続く)限り、可動装飾部材14は作動状態に保たれ、そのままの状態で変動遊技(変動演出)や大当り遊技(大当り遊技演出)が実行される。したがって、STモード中は可動演出を含む変動演出パターンやオープニング演出パターン(図51を参照)が選択(設定)されることはない。そして、STモードに移行後、大当りが発生することなく所定回数(例えば150回)の変動遊技が実行されてSTモードが終了するか、V非通過予定大当りの発生によりSTモードが終了すると、可動装飾部材14が第3作動態様で作動して非作動状態に復帰する(S4715)。つまり、作動状態にある可動装飾部材14の非作動状態への復帰条件が、STモードの終了条件とともに成立する(S4713でYES)。
本実施例では、可動装飾部材14が第3作動態様で作動するとき(非作動状態に復帰するとき)には、その作動に関する情報(可動演出手段の状態が変化する旨)を報知しないこととしている。可動装飾部材14の復帰は、可動演出の終了によるものであって、遊技進行上(演出上)、特段意味を持たないからである。このため、可動装飾部材14が非作動状態に復帰するときには、そのことが遊技者に積極的に知らされることはない。このことは、後述の演出例2,3についても同様である。
なお、可動装飾部材14が非作動状態に復帰するときにも、可動装飾部材14が始点位置から終点位置に上昇するときのように、復帰を示す報知画像を表示画面7aに表示することも可能である。
以上の演出例1による可動演出の流れは、「特定変動遊技中に可動演出を実行して可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される特別遊技が終了するまで可動演出手段を非作動状態に変化させない場合」の一例であり、また、「その特別遊技の終了後、所定条件(復帰条件)が成立したことに基づいて可動演出手段を非作動状態に変化させる場合」の一例である。また、図52及び図53に示すSPリーチ演出(リーチ演出)、大当り確定演出、オープニング演出、ラウンド演出、STモード演出及び傾倒演出(演出画像510の表示)のうち少なくとも1つは「特定演出」の一例である。
[演出例2]
次に、図54を参照しながら演出例2について説明する。なお、演出例1と同様である点については説明を省略又は簡略化する。演出例2は、V非通過予定大当りに係る変動演出として、可動演出を含む大当り変動演出(第2大当り変動演出パターン)が実行された場合の演出の流れ(展開)を示すものである。
V非通過予定大当りに係る「可動演出を含む大当り変動演出」のうち、図54(A)に示す大当り確定演出が実行される前までの演出内容は、演出例1で説明した図52(A)〜(C)に示す内容と同様である。
そして、図54(A)に示すように、終点位置に到達して所定の傾倒タイミングが到来すると(S4707でYES)、可動装飾部材14が第2作動態様で作動して右方へ傾倒する(S4709)。このとき、表示画面7aにはリーチ演出の結果として大当りを確定した旨を報知する演出(大当り確定演出)が表示されるとともに、その大当りがV非通過予定大当りである旨を報知する演出画像510(傾倒演出)が表示される(S4711)。
本実施例では、V非通過予定大当りに対応する演出画像510を「ラッキー!」の文字を含むものとしている。これは、上記演出例1のV非通過予定大当りに対応する演出画像510の「超ラッキー!」の文字に代わるものであり、「超ラッキー!」の「超」が無い「ラッキー!」の文字を通じて、遊技者にV非通過予定大当りの発生を認識させるものとしている。なお、V非通過予定大当りである旨を報知する場合の演出画像510は、V非通過予定大当りの発生を遊技者に認識させることができるものであればよく、その態様は特に問わない。
このようにして可動装飾部材14が右方へ傾倒して大当り確定演出および傾倒演出が実行された後、V非通過予定大当りに係る大当り遊技のオープニング期間が開始されると、可動装飾部材14が第3作動態様で作動して非作動状態に復帰する(S4715)。この場合、作動状態にある可動装飾部材14の非作動状態への復帰条件が、大当り遊技(オープニング期間)の開始(オープニングコマンドの受信)に基づいて成立する(S4713でYES)。このとき可動装飾部材14は、オープニング期間が終了するまでに(オープニング期間中)に非作動状態となる。なお、大当り遊技を開始させるための開始ゲート(特別遊技開始口)を備え、大当り図柄の停止表示後、遊技球が開始ゲートを通過することに基づいて大当り遊技が開始される場合、開始ゲートへの遊技球の通過に基づいて上述の復帰条件が成立するようにしてもよい。
可動装飾部材14が非作動状態に復帰した後は、図54(C)に示すように、可動装飾部材14が非作動状態に保たれたままラウンド演出(ラウンド遊技)が実行され、当該大当り遊技後の変動遊技(変動演出)が実行されるときも、可動演出を含む変動演出が実行されない限りは、可動装飾部材14は非作動状態に保たれる。
以上の演出例2による可動演出の流れは、「特定変動遊技中に可動演出を実行して可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される特別遊技が終了する前に(特別遊技の開始に基づいて)可動演出手段を非作動状態に変化させる場合」の一例である。また、図54(A)に示す大当り確定演出及び傾倒演出(演出画像510の表示)のうち少なくとも1つは「特定演出」の一例である。
[演出例3]
次に、図55及び図56を参照しながら演出例3について説明する。なお、演出例1,2と同様である点については説明を省略又は簡略化する。演出例3は、可動演出を含むオープニング演出(第2オープニング演出パターン)が実行された場合の演出の流れ(展開)を示すものである。
可動演出を含むオープニング演出が実行されるのは、そのオープニング演出に至る前に可動演出を含まない大当り変動演出(第1大当り変動演出パターン)が実行された場合である。本実施例では、可動演出を含まない大当り変動演出が実行される場合、その実行契機である大当りが「V通過予定大当り」なのか「V非通過予定大当り」なのかを、大当り遊技のVラウンド(本例では5ラウンド目)の結果が確定するまで報知しないこととしている。このため、可動演出を含まない大当り変動演出は、その変動演出中のリーチ演出や大当り確定演出、演出図柄8の停止表示態様等を通じて大当り種別を判別することができない「大当り種別非報知演出」となっている。
第2オープニング演出パターン基づくオープニング演出(可動ありオープニング演出)では、オープニング期間の開始タイミングが到来すると(S4701でYES)、図55(A)〜(C)に示すように、可動装飾部材14が第1作動態様で作動して始点位置から終点位置まで上昇する(S4703)。このとき、表示画面7aにはオープニング演出が表示されるともに、可動装飾部材14が作動する旨(可動演出手段の状態が変化する旨)を示す報知画像500が表示される(S4705)。報知画像500の表示は、可動装飾部材14が第1作動態様で作動を開始するときに開始される。
次いで、図55(C)に示すように可動装飾部材14が終点位置に到達して所定の傾倒タイミングが到来すると(S4707でYES)、図55(D)に示すように、可動装飾部材14が第2作動態様で作動して右方へ傾倒する(S4709)。このとき表示画面7aには、大当りを祝う内容の文字(例えば「やったね!」)を含む演出画像510(テロップ表示)が表示される(S4711)。
このようにオープニング演出の実行中(オープニング期間中)に可動装飾部材14が始点位置から終点位置に上昇し、次いで可動装飾部材14が右方へ傾倒して傾倒演出が実行されると、その後、可動装飾部材14が右方へ傾倒した状態(作動状態)に保たれたまま、オープニング演出(オープニング期間)が終了してラウンド遊技に進む。これに伴い、表示画面7aではラウンド演出が実行(表示)される。
ラウンド遊技(ラウンド演出)に移行した後、可動装飾部材14が右方へ傾倒した状態(作動状態)は、少なくともVラウンド(5ラウンド目)まで維持される。そして、そのとき実行中のラウンド遊技(大当り遊技)がV通過予定大当りによるものである場合には、図56(A)に示すように、Vラウンドのラウンド演出が表示されるなか、Vアタッカー(第2大入賞口35)に入球した遊技球が特定領域39を通過(V通過)すると(S4413、S4415)、V通過の発生を報知する文字(例えば「V」)を含む演出画像510(テロップ表示)が表示画面7aに表示される。このとき、可動装飾部材14は作動状態に保たれており、以後、当該大当り遊技を経てSTモードに移行し、STモードがV通過予定大当り(V通過)を挟んで繰り返される(連荘が続く)限り、可動装飾部材14は作動状態に保たれる。
一方、実行中のラウンド遊技(大当り遊技)がV非通過予定大当りによるものである場合には、Vラウンド中に遊技球がV通過する可能性は極めて低く、V通過しないままVラウンドが終了するのが通常である。この場合、V通過せずにVラウンドが終了すると、図56(B)に示すように、可動装飾部材14が第3作動態様で作動して非作動状態に復帰する(S4715)。ここでは、V非通過予定大当りに係るVラウンドの終了が、可動装飾部材14を非作動状態に復帰させる条件(復帰条件)となる(S4713でYES)。この後、図56(B)に示すように、可動装飾部材14が非作動状態に保たれたままラウンド演出(ラウンド遊技)が実行され、当該大当り遊技後の変動遊技(変動演出)が実行されるときも、可動演出を含む変動演出が実行されない限りは、可動装飾部材14は非作動状態に保たれる。
なお、図55及び図56に示すオープニング演出、ラウンド演出及び傾倒演出(演出画像510の表示)のうち少なくとも1つは「特定演出」の一例である。また、図56(A),(B)に示すVラウンドでのV通過有無に基づく可動装飾部材14の作動状態の維持又は非作動状態への復帰は、前述した演出例1,2の可動演出を含む大当り変動演出が実行された場合においても適用することが可能である。
[実施例の作用効果]
以上に説明した本実施例のパチンコ遊技機1では、可動演出を含む大当り変動演出(特定変動遊技)で可動演出が実行されると、可動装飾部材14が始点位置から終点位置に上昇して当該終点位置で右方に傾倒する(非作動状態から作動状態に変化する)。こうして作動状態となった可動装飾部材14は、その後、当該大当り変動演出(特定変動遊技)に続いて開始される大当り遊技が終了する前に非作動状態に変化(復帰)するか(演出例2、演出例3のV非通過予定大当り)、大当り遊技が終了するまで非作動状態に変化せず作動状態のままとなる(演出例1、演出例3のV通過予定大当り)。このため、大当り変動演出中(特定変動遊技中)に可動演出が実行された場合、その後、大当り遊技終了までに可動装飾部材14が非作動状態に復帰すれば低確率状態(低確高ベース状態、第1遊技状態)、復帰しなければ(作動状態に維持されれば)高確率状態(高確高ベース状態、STモード、第2遊技状態)、といったように、可動装飾部材14が作動状態となった後の遊技展開を、可動装飾部材14が非作動状態に復帰するタイミングによって差別化することが可能となる。これにより、変動遊技および大当り遊技(特別遊技)の興趣を向上させることが可能となる。
また、演出例1,2のように、可動演出を含む大当り変動演出に続いて実行されるオープニング演出中(オープニング期間中)に可動装飾部材14が非作動状態に復帰しない場合と復帰する場合とを設けることで、大当り遊技の開始タイミング(オープニング期間)を、可動装飾部材14が非作動状態に復帰するか否かの分岐点とすることが可能となる。これにより、大当り遊技が開始されるとき(オープニング期間)の興趣を向上させることが可能となる。
また、演出例3のように、可動演出を含むオープニング演出を経て実行される大当り遊技中のVラウンドで可動装飾部材14が非作動状態に復帰しない場合と復帰する場合とを設けることで、Vラウンドを、可動装飾部材14が非作動状態に復帰するか否かの分岐点とすることが可能となる。これにより、Vラウンドを含む大当り遊技(V確機)の興趣を向上させることが可能となる。
また、可動装飾部材14が作動状態に保たれたまま大当り遊技後のSTモードに移行した場合、STモード中に大当りが発生することなく所定回数(例えば150回)の変動遊技が実行されてSTモードが終了するか、V非通過予定大当りの発生によりSTモードが終了すると、可動装飾部材14が非作動状態に復帰する。このため、V通過予定大当りに係る大当り変動演出やオープニング演出で作動状態となった可動装飾部材14は、その後、STモードがV通過予定大当り(V通過)を挟んで繰り返される(連荘が続く)限り、作動状態に保たれることとなる。これにより、作動状態にある可動装飾部材14により連荘期間中の遊技を盛り上げて、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、可動演出を含む変動演出やオープニング演出で可動演出部材14が作動するとき、その旨を示す報知画像500が表示画面7aに表示され、その表示を伴って可動演出部材14が作動状態に変化する(図52(A)〜(C)、図55(A)〜(C)を参照)。このため、可動装飾部材14が作動することを遊技者に印象付けて、遊技者の関心を可動演出に向けさせることが可能となる。これにより、可動演出が実行されるときの興趣を向上させることが可能となる。
また、変動演出パターン及びオープニング演出パターンには、それぞれ可動演出を含むパターンと含まないパターンとが設けられている(図51を参照)。そして、可動装飾部材14が非作動状態となっている状況下でSPリーチ演出やオープニング演出等の特定演出が実行(開始)される場合にそれと共に可動演出を実行することが可能となっている。また、可動装飾部材14が作動状態となっている状況下(可動演出を実行済の状況下)でオープニング演出やラウンド演出、傾倒演出、STモード演出等の特定演出を実行することが可能となっている。これにより、特定演出と可動演出とを連携させて興趣を向上させることが可能となる。
また、可動演出を実行して可動装飾部材14が作動状態となった後、その可動装飾部材14が非作動状態に復帰するときには、その復帰に関する情報(可動演出手段の状態が変化する旨)を報知しない(報知手段に報知させない)こととしている。前述したように、可動装飾部材14の復帰は、可動演出の終了によるものであって、遊技進行上(演出上)、特段意味を持たないものである。にもかかわらず、可動装飾部材14の復帰に関する情報を報知した場合には、却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう虞がある。この点、可動装飾部材14の復帰に関する情報を報知しないようにすることで、例えば、可動装飾部材14が非作動状態に復帰するときに何らかの演出が実行されているとしても、可動装飾部材14の復帰がその演出の妨げになることはない。これにより、遊技の興趣が損なわれるのを極力防ぐことが可能となる。
以上、本発明の実施の形態として実施例を説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することが可能である。
例えば前述の実施例では、可動演出で用いる可動演出手段(可動役物、ギミック)を、センター装飾体10の左部に設けられた可動装飾部材14としていたが、可動演出手段の形態は上記実施例に限定されるものではない。例えば、普段はセンター装飾体10の上部略中央に位置しており(待機位置)、所定の作動条件が成立すると表示画面7aの手前側(作動位置)に下降する演出用の可動体や、普段はセンター装飾体10の下部略中央に位置しており(待機位置)、所定の作動条件が成立すると表示画面7aの手前側(作動位置)に上昇する演出用の可動体を、可動演出手段としてもよい。また、センター装飾体10等の遊技盤2(盤面)に設けられるものではなく、パチンコ遊技機1(遊技機)の外郭を構成する枠体(例えば、枠体の上部)に設けられる演出用の可動体(枠可動役物、枠ギミック)を可動演出手段としてもよい。この場合、可動演出手段の状態が変化する旨の報知は、枠可動役物(枠ギミック)が作動する旨を遊技者に認識させることが可能な態様で行うように構成すればよい。
また前述の実施例では、可動装飾部材14が第1作動態様で作動を開始するタイミングで報知画像500を表示するものとしていたが(S4701、S4705)、その作動を開始するより前のタイミングにおいて、可動装飾部材14(可動演出手段)が作動する旨を報知するようにしてもよい。例えば、可動演出手段の作動開始より所定時間前(例えば5秒前)のタイミングで、作動開始までの残り時間をカウントダウン形式で示すタイマ表示を、可動演出手段の状態が変化する旨の報知として、画像表示装置(表示画面)やその他の表示器に表示するように構成することができる。こうすれば、可動演出手段の作動開始前から可動演出に対し遊技者の関心を向けさせて興趣を高めることが可能となる。
また前述の実施例では、可動演出手段を非作動状態から作動状態に変化させる可動演出を、可動装飾部材14が始点位置(待機位置)から終点位置(作動位置)へ作動して当該終点位置で更に傾倒するものとしていたが、可動演出の態様はこれに限定されるものではない。例えば、可動演出手段を構成する可動体の位置が変化(移動)するのではなく、可動体の外観(形態)が変化したり、可動体が定位置で回転したりする等、非作動状態と作動状態とで何らかの変化(違い)を伴うものであればよい。また、可動演出手段を複数の可動体で構成し、普段は各可動体が各々の待機位置に離れており(非作動状態)、各可動体が作動して合体(一体化)することで一のモチーフ(造形物)が完成する(作動状態)、といった態様の可動演出とすることも可能である。
また前述の実施例では、可動装飾部材14が第1作動条件の成立に基づいて第1作動態様で作動した後、第2作動条件の成立に基づいて第2作動態様で作動するものとしていたが、第1作動態様の契機となる作動条件と第2作動態様の契機となる作動条件とを分けることなく、一の作動条件の成立に基づいて可動装飾部材14が第1作動態様、第2作動態様の順で作動するようにしてもよいし、第1作動態様と第2作動態様とを一連の(1つの)作動態様としてもよい。また、前述の実施例のような傾倒演出を行うことなく、例えば、可動装飾部材14が始点位置から終点位置まで作動する第1作動態様のみで可動演出を構成してもよい。要するに、可動演出手段が作動していない状態(非作動状態)と作動した状態(作動状態)とを採り得るものであって、作動状態となることで演出効果が発揮される態様であれば、可動演出の態様(実行態様)は特に問わない。
また前述の実施例では、遊技状態として低確低ベース状態、低確高ベース状態および高確高ベース状態の3つの遊技状態を備えるものとしていたが、その他の遊技状態として高確低ベース状態を備えるものとしてもよい。この場合、例えば、高確低ベース状態を第1遊技状態として高確高ベース状態を第2遊技状態としたり、低確低ベース状態を第1遊技状態として高確低ベースを第2遊技状態としたりすることも可能である。要するに、遊技者にとっての有利度が異なる複数の遊技状態を備え、そのうちの遊技者にとって相対的に有利度の低い遊技状態を第1遊技状態とし、相対的に有利度の高い遊技状態を第2遊技状態とすることが可能である。
また前述の実施例では、大当り遊技中に遊技球が第2大入賞口35(Vアタッカー)内の特定領域を通過(V通過)したか否かに基づいて確率変動機能を作動させるか否かを決定するV確機に本発明を適用したものを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、大当り図柄の種類に基づいて確率変動機能を作動させるか否かを決定する1種タイプのパチンコ遊技機(所謂「図柄確変機」)にも本発明を適用することが可能である。あるいは、特別図柄当否判定の結果が小当りとなることで入球可能となる大入賞口内に特定領域(V領域)を備え、小当り遊技の際にその大入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過(V通過)すると大当りとなり、大当り遊技が実行される1種2種タイプのパチンコ遊技機にも本発明を適用することも可能である。
また前述の実施例では、所謂ST機に本発明を適用したものを例示したが、次回大当りが発生するまで高確率状態での遊技(確変遊技状態)が保証されるタイプのパチンコ遊技機(所謂「確変ループ機」)にも本発明を適用することが可能である。また、高確率状態にて特図変動表示(変動遊技)の開始ごとに高確率状態を終了させるか否かの抽選(所謂「転落抽選」)を行うタイプのパチンコ遊技機(所謂「転落抽選機」)にも本発明を適用することが可能である。
また前述の実施例では、大当り遊技中のVラウンドで遊技球が特定領域を通過したことに基づいて高確率状態を発生させるという遊技上の特典を遊技者に付与するものを例示したが、本発明でいう特典は高確率状態の発生に限られるものではない。例えば、始動口への遊技球の入球頻度を高くする高ベース状態や、識別情報の変動時間を通常より短くする変動時間短縮状態(時短状態)等、遊技者に何らかの利益を付与するものであれば、その特典の内容(種類)は問わない。また、遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、一の特典を付与するものであっても複数の特典を付与するものであってもよい。
また前述の実施例では、第2特図保留(第2特別図柄の変動表示)を第1特図保留(第1特別図柄の変動表示)に優先して消化する制御処理(所謂「特図2優先変動」)を採用していたが、これに限らず、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理(所謂「特図1優先変動」)としてもよい。あるいは、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留および第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処理(所謂「入球順(記憶順)変動」)の制御処理としてもよい。また、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示(第1特図保留の消化と第2特図保留の消化)とを並行して実行する制御処理(所謂「特図1,2同時変動」)を採用してもよい。
また前述の実施例では、始動入球に基づく事前判定について、特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出して、当該読み出した取得乱数値(取得情報)を判定(事前判定)するものとしていたが(始動入球時処理(S209)、図11、図37等を参照)、事前判定の手法はこれに限定されるものではない。例えば、特図保留記憶部に加え、事前判定の対象となる取得情報(つまり、始動入球に基づいて取得された取得情報)を記憶する領域(取得情報記憶手段)を主制御部やサブ制御部のRAMに設け、当該記憶領域(事前判定用記憶部)に記憶した取得情報を判定(事前判定)するものとしてもよい。この場合、事前判定の結果を主制御部やサブ制御部のRAMに記憶することで、事前判定に用いた取得情報(別の記憶領域に記憶した取得情報)を消去することも可能である。あるいは、特図保留記憶部に記憶した取得情報について事前判定するのではなく、始動入球に基づいて取得された取得情報について事前判定するものとしてもよい。つまり、取得情報を特図保留記憶部に記憶する前に事前判定するようにしてもよい。この場合、特図保留記憶部と別に、事前判定の対象となる取得情報を記憶する領域を設ける必要はなく、また、特図保留記憶部に記憶した取得情報を事前判定のために読み出す必要もない。
また前述の実施例では、確率変動機能の非作動・作動により、大当り確率を低確率(第1確率)または高確率(第2確率)に設定可能としていたが、大当り確率の種類(数)はこれに限定されるものではなく、例えば、低確率(第1確率)よりも高く高確率(第2確率)よりも低い中確率(第3確率)等、3種類以上の確率を設定可能としてもよい。さらに、第1低確率と第1高確率(第1確率条件)、第2低確率と第2高確率(第2確率条件)、第3低確率と第3高確率(第3確率条件)など、低確率と高確率との関係を定めた複数種の確率条件を設け、当該複数種の確率条件のうちの何れかを、例えば、遊技機の電源投入時に任意に設定可能(選択可能)としてもよい。
また前述の実施例では、遊技に用いる遊技媒体が遊技球とされ、当該遊技球を遊技盤面(遊技領域)に向けて発射することで遊技を進行させることが可能なパチンコ遊技機(弾球遊技機)に本発明を適用したものを例示したが、遊技に用いる遊技媒体が遊技メダルとされ、当該遊技メダルを投入してリール(回胴)を回転・停止させることで遊技を進行させることが可能なスロットマシン(回胴式遊技機)にも本発明は適用可能である。
[その他]
以下、本明細書で開示した実施形態(実施例、他の形態)に関連する発明を参考発明として開示しておく。
(参考発明1)
従来、識別情報が変動表示後に特定態様で停止表示したことに基づいて、遊技者に所定の利益が付与され得る特別遊技が実行可能となる遊技機が知られている。この種の遊技機において、所謂「ギミック」と呼ばれる演出用の可動部材(可動役物等)による可動演出を遊技の進行に応じて実行するように構成されたものが存在する(例えば、特開2013−59691号公報を参照)。
しかしながら、昨今の遊技機において可動演出を実行することは当たり前になりつつあり、可動演出を実行する遊技機の興趣を向上させるには、更なる改善の余地がある。
本参考発明1は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技の進行に応じて可動演出を実行する遊技機の興趣を向上させることにある。
参考発明1−1の遊技機は、
前記変動遊技で識別情報が特定態様で停止表示したことに基づいて、遊技者に所定の利益が付与され得る特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、
遊技に伴う演出を制御可能な演出制御手段と、
非作動状態と作動状態とに変化可能な可動演出手段と、を備えた遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記識別情報が前記特定態様で停止表示する特定変動遊技が実行される場合、該特定変動遊技中に前記可動演出手段を非作動状態から作動状態に変化させる可動演出を実行可能であり、
前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技が終了する前に前記可動演出手段を非作動状態に変化させる場合と、その特別遊技が終了するまで前記可動演出手段を非作動状態に変化させない場合とがある
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、特別遊技の実行契機となる特定態様で識別情報が停止表示することとなる特定変動遊技中に可動演出が実行されることで、特定変動遊技中に可動演出手段が非作動状態から作動状態に変化する。作動状態となった可動演出手段は、その後、特定変動遊技後に開始される特別遊技が終了する前に非作動状態に変化(復帰)するか、特別遊技が終了するまで非作動状態に変化せず作動状態のままとなる。このため、特定変動遊技中の可動演出後(可動演出手段の作動状態への変化後)の遊技展開を、特別遊技終了までに可動演出手段が非作動状態に復帰するか否かによって差別化することが可能となる。これにより、変動遊技および特別遊技の興趣を向上させることが可能となる。
参考発明1−2の遊技機は、前述した参考発明1−1の遊技機において、
前記変動遊技が実行されるときの遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段を備え、
前記遊技状態には、少なくとも第1遊技状態と第2遊技状態とがあり、
前記第1遊技状態よりも前記第2遊技状態の方が遊技者にとって有利であり、
前記演出制御手段は、
前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技の終了後の前記遊技状態が前記第1遊技状態に制御される場合、その特別遊技が終了する前に前記可動演出手段を非作動状態に変化させる一方、前記第2遊技状態に制御される場合、その特別遊技が終了するまで前記可動演出手段を非作動状態に変化させない
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、特別遊技終了後の遊技状態が第1遊技状態に制御される場合、その特別遊技の実行契機となる特定変動遊技中の可動演出により作動状態となった可動演出手段は、その後の特別遊技が終了する前(第1遊技状態に制御される前)に非作動状態に変化(復帰)する。一方、特別遊技終了後の遊技状態が第2遊技状態に制御される場合、その特別遊技の実行契機となる特定変動遊技中の可動演出により作動状態となった可動演出手段は、その後の特別遊技が終了するまで(第2遊技状態に制御されるまで)作動状態のままとなる(非作動状態に変化(復帰)しない)。このため、特定変動遊技中に可動演出が実行されて可動演出手段が作動状態となった後、その可動演出手段が特別遊技終了までに非作動状態に復帰するか否かによって、特別遊技状態後の遊技状態が第1遊技状態になるのか第2遊技状態になるのかを示唆することが可能となる。これにより、可動演出後(可動演出手段の作動状態への変化後)の興趣をより一層向上させることが可能となる。
参考発明1−3の遊技機は、前述した参考発明1−1又は1−2の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技が終了する前に前記可動演出手段を非作動状態に変化させる場合、その特別遊技の開始に基づいて前記可動演出手段を非作動状態に変化させる
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、特定変動遊技中の可動演出により作動状態となった可動演出手段が特別遊技の終了前に非作動状態に変化(復帰)する場合、その特別遊技の開始に基づいて非作動状態に変化(復帰)する。このため、特定変動遊技中に作動状態となった可動演出手段を、特別遊技の開始を契機として非作動状態に変化(復帰)させることが可能となる。これにより、特別遊技の開始タイミングを可動演出手段が非作動状態に変化(復帰)するか否かの分岐点として興趣を向上させることが可能となる。
参考発明1−4の遊技機は、前述した参考発明1−1から1−3の何れか一つの遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技が終了するまで前記可動演出手段を非作動状態に変化させない場合、その特別遊技の終了後、所定条件が成立したことに基づいて前記可動演出手段を非作動状態に変化させる
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、特定変動遊技中の可動演出により作動状態となった可動演出手段が特別遊技の終了までに非作動状態に変化(復帰)しない場合、その特別遊技の終了後、所定条件の成立に基づいて非作動状態に変化(復帰)する。このため、特定変動遊技中に作動状態となった可動演出手段を、特別遊技の終了後、所定条件が成立するまで作動状態のままとすることが可能となる。これにより、特別遊技後の遊技の興趣を向上させることが可能となる。
参考発明1−5の遊技機は、
遊技球が流下可能な遊技領域が形成されている遊技盤と、
前記遊技領域に設けられた入球口への遊技球の入球を検知する入球検知手段と、
前記入球検知手段による入球検知に基づき取得情報を取得する取得手段と、
前記取得手段に取得された取得情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定の結果当選した当りの種類を判定する当り種別判定手段と、
所定の図柄を変動表示したあと前記当否判定の結果を示す表示態様で停止表示する図柄表示を行う図柄表示手段と、
前記図柄が当選を示す特定の表示態様で停止表示されたあと、前記遊技領域に設けられた特別入球口を開放させる複数回の単位開放遊技を含む特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
遊技の進行に伴って種々の演出表示を表示可能な演出表示部と、
前記図柄表示手段による図柄表示に伴って、前記演出表示部にて演出図柄を変動表示したあと前記当否判定の結果に応じた表示態様で停止表示する変動演出を実行する変動演出実行手段と、
前記変動演出における演出態様を決定する演出態様決定手段と、
所定の待機位置と作動位置との間で移動可能であり、前記待機位置と前記作動位置との両位置において前記演出表示部の視認を妨げない可動演出部材と、
前記可動演出部材の駆動を制御する駆動制御手段と、を備え、
前記当りの種類には、予め定められた第1特典が付与される第1当りと、第1特典よりも特典量の小さい第2特典が付与される第2当りとが含まれ、
前記演出態様決定手段は、
前記当り種別判定手段により前記第1当りと判定されると、前記変動演出において前記演出図柄を第1表示態様で停止表示する第1演出態様又は前記演出図柄を第2表示態様で停止表示する第2演出態様のいずれかに決定し、
前記当り種別判定手段により前記第2当りと判定されると、前記第2演出態様に決定するものであり、
前記駆動制御手段は、
前記第1演出態様に決定されると、前記変動演出における所定のタイミングで前記可動演出部材を前記待機位置から前記作動位置に変位させるとともに、前記特別遊技における初回の前記単位開放遊技が開始しても前記可動演出部材を前記作動位置に位置させる第1駆動制御を実行し、
前記第2演出態様に決定されると、前記変動演出における所定のタイミングで前記可動演出部材を前記待機位置から前記作動位置に変位させるとともに、前記特別遊技における初回の前記単位開放遊技の開始までに前記可動演出部材の前記待機位置への復帰を開始する第2駆動制御を実行するものである
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、当否判定結果が当りである場合に可動演出部材が第1駆動制御によって駆動されると、図柄の変動表示中から特別遊技の実行中にわたって可動演出部材は作動位置に位置し続けることとなる。よって、図柄変動中の可動演出部材の作動位置への駆動により遊技者に高揚感を与えることが可能であるとともに、与えた高揚感をその後の特別遊技の実行中まで維持させることが可能となる。その結果、可動演出部材を用いた演出の演出効果を高めることが可能となる。
以上の本参考発明1によれば、遊技の進行に応じて可動演出を実行する遊技機の興趣を向上させることが可能である。
(参考発明2)
従来、遊技球や遊技メダル等の遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機が知られている。この種の遊技機において、所謂「ギミック」と呼ばれる演出用の可動部材(可動役物等)による可動演出を遊技の進行に応じて実行するように構成されたものが存在する(例えば、特開2013−59691号公報を参照)。
しかしながら、昨今の遊技機において可動演出を実行することは当たり前になりつつあり、可動演出を実行する遊技機の興趣を向上させるには、更なる改善の余地がある。
本参考発明2は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技の進行に応じて可動演出を実行する遊技機の興趣を向上させることにある。
参考発明2−1の遊技機は、
所定の遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機であって、
遊技に伴う演出を制御可能な演出制御手段と、
非作動状態と作動状態とに変化可能な可動演出手段と、
前記可動演出手段に関する情報を報知可能な報知手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記可動演出手段を非作動状態から作動状態に変化させる可動演出を実行可能であって、
前記可動演出を実行する場合、前記可動演出手段の状態が変化する旨を前記報知手段に報知させて、前記可動演出手段を作動状態に変化させる
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、可動演出の実行に際して、可動演出手段の状態が変化する旨が報知され、可動演出手段が作動状態に変化する。このため、可動演出の実行により可動演出手段が作動状態に変化することを、その実行に合わせて遊技者に印象付けることが可能となる。これにより、可動演出が実行されるときの興趣を向上させることが可能となる。
参考発明2−2の遊技機は、前述した参考発明2−1の遊技機において、
前記演出制御手段は、
遊技中の所定時期に特定演出を実行可能であって、
前記所定時期に前記可動演出手段が前記非作動状態にある場合、前記特定演出とともに前記可動演出を実行可能である
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、遊技中の所定時期に特定演出が実行可能であって、特定演出が実行されるタイミング(所定時期)において可動演出手段が非作動状態にある場合、特定演出とともに可動演出が実行可能となる。このため、可動演出手段が非作動状態にあるときに特定演出が実行される場合には、それと共に可動演出が実行されるか否かに遊技者を注目させることが可能となる。これにより、特定演出と可動演出とを連携させて興趣を向上させることが可能となる。
参考発明2−3の遊技機は、前述した参考発明2−1又は2−2の遊技機において、
前記演出制御手段は、
遊技中の所定時期に特定演出を実行可能であって、
前記所定時期に前記可動演出手段が前記作動状態にある場合、その状態のもとで前記特定演出を実行可能である
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、遊技中の所定時期に特定演出が実行可能であって、特定演出が実行されるタイミング(所定時期)において可動演出手段が作動状態にある場合、そのままの状態で特定演出が実行可能となる。このため、可動演出を実行済の状況下で特定演出を実行することが可能となる。これにより、特定演出と可動演出とを連携させて興趣を向上させることが可能となる。
参考発明2−4の遊技機は、前述した参考発明2−1から2−3の何れか一つの遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記可動演出の実行後、所定の復帰条件が成立した場合、前記可動演出手段の状態が変化する旨を前記報知手段に報知させずに、前記可動演出手段を非作動状態に変化させる
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、可動演出の実行後、所定の復帰条件が成立した場合、可動演出手段の状態が変化する旨が報知されることなく、可動演出手段が非作動状態に変化(復帰)する。このため、作動状態にある可動演出手段が非作動状態に変化(復帰)する場合には、その旨が遊技者に報知されることはない。これにより、遊技者に煩わしさを感じさせる虞のある報知は行わないようにして、興趣が損なわれるのを極力防ぐことが可能となる。
参考発明2−5の遊技機は、
所定の待機位置と作動位置との間を作動可能な可動演出部材と、
前記可動演出部材を前記待機位置から前記作動位置へ作動させる可動演出を、特定の演出中の所定の実行タイミングで実行可能な可動演出制御手段と、
前記可動演出に伴って、前記可動演出部材が作動することを報知する作動報知を実行可能な報知制御手段と、
前記実行タイミングで前記可動演出部材が前記待機位置にあるか否かを判定する位置判定手段と、を備え、
前記報知制御手段は、
前記位置判定手段により前記待機位置にあると判定されたときには、前記作動報知を実行する一方、
前記位置判定手段により前記待機位置にないと判定されたときには、前記作動報知を実行しないものである
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、可動演出にあわせて可動演出部材が変位する旨の報知を実行し得る遊技機において、可動演出部材の作動に合わない報知がなされるのを防ぐことが可能となる。
以上の本参考発明2によれば、遊技の進行に応じて可動演出を実行する遊技機の興趣を向上させることが可能である。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技領域、4 レール部材、5 盤面ランプ、7 画像表示装置、7a 表示画面、7b 演出図柄表示領域(演出図柄表示部)、8 演出図柄、9a 第1演出保留、9b 第2演出保留、10 センター装飾体、14 可動装飾部材、16 遊技釘、19 固定入賞装置、20 第1始動口、21 第2始動口、22 可変入賞装置、23 開閉部材、30 第1大入賞口、31 第1大入賞装置、32 開閉部材、35 第2大入賞口(Vアタッカー)、36 第2大入賞装置、37 開閉部材、39 特定領域、40 主表示器、41a 第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示部)、41b 第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示部)、50 遊技機枠、51 前面枠、52 本体枠、53 外枠、60 発射ハンドル、63a 第1演出ボタン、63b 第2演出ボタン、66 枠ランプ、67 スピーカ、80 主制御基板(主制御部)、90 副制御基板(サブ制御部)、100 画像制御基板(画像制御部)、500 報知画像、510 演出画像(テロップ画像)。

Claims (4)

  1. 識別情報を変動表示した後に停止表示する変動遊技を実行可能な変動遊技実行手段と、
    前記変動遊技で識別情報が特定態様で停止表示したことに基づいて、遊技者に所定の利益が付与され得る特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、
    遊技に伴う演出を制御可能な演出制御手段と、
    非作動状態と作動状態とに変化可能な可動演出手段と、を備えた遊技機であって、
    前記演出制御手段は、
    前記識別情報が前記特定態様で停止表示する特定変動遊技が実行される場合、該特定変動遊技中に前記可動演出手段を非作動状態から作動状態に変化させる可動演出を実行可能であり、
    前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技が終了する前に前記可動演出手段を非作動状態に変化させる場合と、その特別遊技が終了するまで前記可動演出手段を非作動状態に変化させない場合とがある
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記変動遊技が実行されるときの遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段を備え、
    前記遊技状態には、少なくとも第1遊技状態と第2遊技状態とがあり、
    前記第1遊技状態よりも前記第2遊技状態の方が遊技者にとって有利であり、
    前記演出制御手段は、
    前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技の終了後の前記遊技状態が前記第1遊技状態に制御される場合、その特別遊技が終了する前に前記可動演出手段を非作動状態に変化させる一方、前記第2遊技状態に制御される場合、その特別遊技が終了するまで前記可動演出手段を非作動状態に変化させない
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記演出制御手段は、
    前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技が終了する前に前記可動演出手段を非作動状態に変化させる場合、その特別遊技の開始に基づいて前記可動演出手段を非作動状態に変化させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記演出制御手段は、
    前記特定変動遊技中に前記可動演出を実行して前記可動演出手段を作動状態とした後、該特定変動遊技後に開始される前記特別遊技が終了するまで前記可動演出手段を非作動状態に変化させない場合、その特別遊技の終了後、所定条件が成立したことに基づいて前記可動演出手段を非作動状態に変化させる
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の遊技機。
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