JP2020535419A - 測定プローブ装置および方法 - Google Patents

測定プローブ装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020535419A
JP2020535419A JP2020517567A JP2020517567A JP2020535419A JP 2020535419 A JP2020535419 A JP 2020535419A JP 2020517567 A JP2020517567 A JP 2020517567A JP 2020517567 A JP2020517567 A JP 2020517567A JP 2020535419 A JP2020535419 A JP 2020535419A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stylus
signal
trigger
deflection
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020517567A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7184880B2 (ja
Inventor
ジョン バッキンガム ジェイミー
ジョン バッキンガム ジェイミー
ジョン ウールドリッジ マイケル
ジョン ウールドリッジ マイケル
リチャード ホールデン ベン
リチャード ホールデン ベン
ピーター ユエン ステフェン
ピーター ユエン ステフェン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renishaw PLC
Original Assignee
Renishaw PLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renishaw PLC filed Critical Renishaw PLC
Publication of JP2020535419A publication Critical patent/JP2020535419A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7184880B2 publication Critical patent/JP7184880B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B21/00Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant
    • G01B21/02Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant for measuring length, width, or thickness
    • G01B21/04Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant for measuring length, width, or thickness by measuring coordinates of points
    • G01B21/047Accessories, e.g. for positioning, for tool-setting, for measuring probes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B5/00Measuring arrangements characterised by the use of mechanical techniques
    • G01B5/004Measuring arrangements characterised by the use of mechanical techniques for measuring coordinates of points
    • G01B5/008Measuring arrangements characterised by the use of mechanical techniques for measuring coordinates of points using coordinate measuring machines
    • G01B5/012Contact-making feeler heads therefor
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B7/00Measuring arrangements characterised by the use of electric or magnetic techniques
    • G01B7/004Measuring arrangements characterised by the use of electric or magnetic techniques for measuring coordinates of points
    • G01B7/008Measuring arrangements characterised by the use of electric or magnetic techniques for measuring coordinates of points using coordinate measuring machines
    • G01B7/012Contact-making feeler heads therefor
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B2210/00Aspects not specifically covered by any group under G01B, e.g. of wheel alignment, caliper-like sensors
    • G01B2210/58Wireless transmission of information between a sensor or probe and a control or evaluation unit

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • A Measuring Device Byusing Mechanical Method (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

プローブ本体(4)と、プローブ本体(4)に対して偏向可能なスタイラス(12)と、スタイラス偏向を示すセンサ信号(60a、60b、60c、80a、80b、80c、102a、102b、102c)を生成するための複数のセンサ素子(50a、50b、50c)とを備える測定プローブ(2)が述べられる。センサ信号を解析するためのアナライザ(22)が、任意選択でトリガユニットの一部として提供され、またスタイラス(12)が対象物に接触したことを示すためにトリガ信号を出す。アナライザ(22)は、偏向閾値(d1、104、112)と比較するために、複数のセンサ信号を結合して、合成偏向信号110(70、72、74、90、92、94、110)を生成するように構成され、またセンサ信号の少なくとも1つを解析することにより、スタイラス(12)の振動運動を検出するようにさらに構成される。アナライザ(22)は、合成偏向信号が偏向閾値を横断し、スタイラスの振動運動が何も検出されないときに限って、トリガ信号を出す。測定プローブ(2)は、工作機械(6)または他の座標位置決め装置上で使用することができる。

Description

本発明は、工作機械、座標測定機(CMMs)または他の測定装置などの座標位置決め装置と共に使用するための測定プローブ装置に関し、特に、誤ったトリガを出したことによる影響を受けにくいタッチトリガ測定プローブ装置に関する。
工作機械のスピンドルに取り付けるためのタッチトリガ測定プローブが知られている。典型的なタッチトリガ測定プローブは、プローブの本体またはハウジングに対して偏向され得る加工品接触スタイラスを備える。1つまたは複数のセンサが、プローブ本体に対するスタイラスの偏向を測定するために提供され、またスタイラスが対象物と接触したことを示すために、いわゆる「トリガ信号」がプローブにより出される。このトリガ信号は、工作機械の制御装置に送られ、制御装置は、トリガ信号を受信した瞬間における工作機械のスピンドルの位置の読取りを行う。こうすることは、対象物の表面における点の座標を測定できるようにする。専用のCMMsに対するタッチトリガプローブも知られている。
歪みゲージに基づくタッチトリガプローブの例が、米国特許第7792654号明細書、および米国特許第7603789号明細書に述べられている。このようなプローブは、3つの歪みゲージ素子を備えるセンサ機構を介してプローブ本体に取り付けられる加工品接触スタイラスを備える。3つの歪みゲージ素子からの信号は、プロセッサに渡され、プロセッサは、これらの信号を結合して解析し、加工品接触スタイラスの偏向が、所定の偏向閾値または限度を超えた場合は常に、トリガ信号を生成する。
Renishaw plc、Wotton−Under−Edge、Glos.、英国によって生産されたOMP600工作機械のプローブ製品は、米国特許第7792654号明細書に述べられた技法を用いて、3つの歪みゲージセンサ信号から合成スタイラス偏向信号を生成する。誤ったトリガを阻止するのを助けるために、合成スタイラス偏向信号が、所定の時間量の間、偏向閾値を連続的に超えた場合に限って、トリガ信号がプローブにより出されるように、いわゆるフィルタ遅延も使用される。このようなフィルタ遅延を導入する(すなわち、「トリガフィルタ」を実施する)ことは、どんな一時的な偏向も(例えば、機械の振動からの)、トリガ信号を発しないことを保証することにより、誤ったトリガリングを低減することができる。
しかし、フィルタ遅延を用いた場合であっても、例えば、機械の振動により誘起され得るプローブのスタイラスのいくつかの自由空間振動運動の結果、誤ったトリガが出される可能性のあることが、本発明者によって見出されている。例えば、親ねじによって直線軸に沿って駆動されている工作機械の往復台は、プローブスタイラスの振動(例えば、共振)運動を誘起するおそれのある周波数の振動を生成する可能性がある。十分に持続する振動運動が、知られたトリガフィルタの効力を失わせる事象は通常まれであるが、それらは、なお、誤ったトリガをプローブにより出させるようにする可能性がある。これは、特に、高レベルの振動を生ずる可能性のある低仕様かつ/または高速の工作機械の場合であることが見出されている。長くかつ/または重いスタイラスを使用することもまた、このような結果を悪化させることが分かってきた。
米国特許第7792654号明細書 米国特許第7603789号明細書
本発明の第1の態様によれば、測定プローブ装置が提供され、測定プローブ装置は、
プローブ本体と、
プローブ本体に対して偏向可能なスタイラスと、
プローブ本体に対するスタイラスの偏向を感知し、スタイラスの偏向を示すセンサ信号を生成するための1つまたは複数のセンサ素子と、
センサ信号を解析するためのアナライザであって、複数のセンサ信号を結合して、偏向閾値と比較するための合成偏向信号を生成するように構成されたアナライザとを備える測定プローブ装置であって、
アナライザが、センサ信号の1つまたは複数を解析することにより、スタイラスの振動運動を検出するようにさらに構成され、それにより、合成偏向信号が偏向閾値を横断すること、および1つまたは複数のセンサ信号の解析からスタイラスの振動運動が検出されないことから、対象物とのスタイラス接触が判定され得ることを特徴とする。
本発明は、このように、プローブ本体に対して偏向可能な対象物に接触するスタイラスを有する測定プローブ装置を提供する。1つまたは複数のセンサ素子(例えば、歪みゲージセンサ)が、スタイラスの偏向(例えば、異なる方向の)を感知し、スタイラスの偏向を示すセンサ信号を生成するために提供される。以下で述べられるように、装置は、1つのセンサ信号をそれぞれが生成する複数のセンサ素子を備えることができる。例えば、各センサ信号は、関連するセンサ素子により検出されたスタイラスの偏向量に対して変化する電圧を有するアナログ信号を備えることができる。アナライザ(以下で述べるように、トリガユニットの一部を形成することができる)がまた、センサ信号を解析するために、かつトリガ信号を発してスタイラスが対象物と接触したことを示すように提供される。以下で説明されるように、アナライザは、センサ信号をデジタル化し、処理し、解析するための1つまたは複数のプロセッサ、および他の関連する電子的な構成要素を備えることができる。
アナライザは、複数のセンサ信号を結合して、偏向閾値と比較するための合成偏向信号を生成するように構成される。例えば、アナライザは、米国特許第7792654号明細書で述べられるタイプの修正平方和信号結合技法を用いて、合成偏向信号を生成することができる。アナライザはまた、センサ信号の少なくとも1つを解析することによって、スタイラスの振動運動を検出するように構成される。このような解析に使用され得る様々な技法が、以下でより詳細に述べられる。アナライザは、したがって、偏向閾値との比較のために合成偏向信号を生成するだけではなく、スタイラスが振動運動(例えば、自由空間、共振運動)を受けているかどうかを確認するために、センサ信号のいくつか、またはすべてをさらに別々に解析する。次いで、(a)合成偏向信号が、偏向閾値を横断したこと、および(b)検出されたスタイラスの振動運動のないことの両方の場合、対象物とのスタイラス接触が生じたと判定され得る。言い換えると、対象物との接触が行われたことを(例えば、以下で示すように、トリガユニットがトリガ信号を出すことにより)示すことは、合成偏向信号が偏向閾値を横断したが、スタイラスの振動運動が、センサ信号の別個の(個々の)解析により検出された場合には抑制される。
本発明による測定プローブは、したがって、特に高い振動環境において、上記で述べたタイプの従来技術の測定プローブと比較して、誤ったトリガに対する向上させた耐性を有する。これは、いくつかの状況においては、外部振動(例えば、プローブが取り付けられている工作機械またはCMMから生ずる)が、振動性のスタイラス運動を生成し得るという本発明者らの認識から生じている。この振動性のスタイラス運動は、円形または楕円形の経路を介するものとすることができる、またはそれは、より複雑な、高次の、高調波運動であり得る。この運動は、持続した時間期間にわたり、トリガ閾値を超える合成偏向信号を生成する可能性があり、したがって、従来技術の測定プローブによって、表面接触イベントである(例えば、それに対してトリガ信号が出される)と誤って識別されることになる。センサ信号のそれぞれの別々の解析により、スタイラスのこのような振動運動を検出できるようにし、例えば、このような振動性のスタイラス運動が存在することが分かった場合、トリガ信号を出すことは抑制され得る。
有利には、装置は、上記で述べられたアナライザを備えるトリガユニットを備える。トリガユニットは、スタイラスが、対象物と接触したことを示すためのトリガ信号を出すように構成されることが好ましい。トリガユニットは、合成偏向信号が、偏向閾値を横断し、かつスタイラスの振動運動が、1つまたは複数のセンサ信号の解析から検出されなかったときに限ってトリガ信号を出すことが好都合である。言い換えると、合成偏向信号が、偏向閾値を横断したときを判定するのに必要な処理、および何らかの振動性のスタイラス運動を検出する解析は、装置のトリガユニットで実施される。トリガユニットは、測定プローブそれ自体の一部を形成してもよく(例えば、それは、プローブ本体内に含まれ得る)、またはそれは、測定プローブおよび関連するプローブインターフェースにわたって分散され得る。使用時には、トリガユニットで生成されるどのトリガ信号も、関連する座標位置決め装置(例えば、工作機械)に送ることができ、装置には、スタイラスが対象物と接触したことを示すように測定プローブが取り付けられる。このようにして、装置は、単一のSKIP入力だけを有する座標位置決め装置(例えば、工作機械)上に取り付けることができ、したがって、従来技術のプローブ装置の直接的な置き換えとなり得る(すなわち、座標位置決め装置を修正する必要は全くない)。
有利には、トリガユニットは、合成偏向信号が偏向閾値を横断した後、所定の時間間隔でトリガ信号が出されるようにトリガフィルタを適用する。言い換えると、トリガフィルタは、合成偏向信号が、フィルタ遅延期間(すなわち、所定の時間間隔)の間、偏向閾値の上に留まる場合に限ってトリガ信号が出されるように、トリガユニットにより適用され得る。この適用されたトリガフィルタは、以下で図1を参照してより詳細に述べられる基本トリガフィルタを含むことができる。トリガフィルタはまた、フィルタ遅延期間中に、合成偏向信号において閾値より低いいくつかの一時的な低下を識別し、かつ無視してもよい。言い換えると、トリガユニットは、以下で図1を参照してより詳細に述べられる修正されたトリガフィルタを実装してもよい。合成トリガ信号の解析に対して、任意の適切なトリガフィルタが、トリガユニットにより適用され得ることにも留意されたい。
有利には、トリガユニットが、所定の時間間隔(すなわち、トリガフィルタの)中に、前記センサ信号の少なくとも1つを解析することにより、スタイラスの振動運動を検出するように構成される。トリガユニットは、所定の時間間隔中に、スタイラスの振動運動が何も検出されなかった場合に限って、トリガ信号を出すように構成される。言い換えると、トリガユニットは、フィルタ遅延期間中に、スタイラスの振動運動があるかどうかを確認するために、センサ信号の解析を実施することができる。このようにして、普通であれば、フィルタ遅延期間の最後に行われるトリガ信号の生成は(トリガフィルタそれ自体がそのイベントを拒否しなかった場合)、スタイラスの振動運動が検出された場合、阻止され得る。所定の時間間隔(すなわち、フィルタ遅延)は、センサ信号の解析からスタイラスの振動運動を識別するのに必要な時間よりも長く設定されることが好ましい。これは、例えば、そのスタイラス、または測定プローブと共に使用され得る任意の他のスタイラスにより受容される可能性の高い最低の振動周波数の推定に基づくことができる。所定の時間間隔は、調整可能にしてもよい。特に、所定の時間間隔は、トリガユニットが、センサ信号の必要な解析をフィルタ遅延期間内で実施するのに十分な時間のあることを保証するように、異なるスタイラスに対して調整され得る。
トリガユニットおよび通信モジュールは、プローブ本体内に配置され得る。有利には、通信モジュールは、トリガユニットにより生成されたトリガ信号を、関連するプローブインターフェースに送信するように構成される。測定プローブは、トリガ信号を伝達するために、インターフェースまたは工作機械制御装置へのハードワイヤードリンクを有することができる。有利には、測定プローブは、トリガ信号を関連する(例えば、遠隔の)プローブインターフェースに送信するための無線通信モジュール(例えば、RFまたは光リンク)を備えてもよい。関連するプローブインターフェースは、ひいては、測定プローブ装置が取り付けられる座標位置決め装置の制御装置(例えば、数値制御装置)に接続され得る。プローブは、電池で動作することができ、また適切な座標位置決め装置(例えば、座標測定機、工作機械、柔軟性のあるゲージ、ロボット、または同様のものなど)に取り付けるように構成され得る。測定プローブが、工作機械のスピンドルに取り付けるためのシャンクを含むことができると有利である。
代替的実施形態においては、測定プローブ装置のアナライザは、合成偏向信号が偏向閾値を横断したとき、先行トリガ信号を出すように構成される。アナライザはまた、1つまたは複数のセンサ信号のその解析から、スタイラスの振動運動が何も検出されないとき、トリガ確認信号を出す。振動運動の存在(または欠如)は、所定の時間期間にわたって評価され得る。言い換えると、アナライザは、閾値に対する合成偏向信号の比較を記述する第1の出力と、振動性のスタイラス運動が存在するかどうかを確認するために行われる解析の結果を記述する第2の出力とを提供することができる。以下で説明されるように、この構成は、2つの信号を受信して処理することのできるアナライザインターフェースを必要とし、したがって、専用のCMMまたは同様のものに対するハードワイヤード測定システムに最もよく適しており、測定プローブの組込み中に、このような追加の入力をより容易に提供することができる。
測定プローブ装置はまた、アナライザから、先行トリガ信号およびトリガ確認信号を受信するためのアナライザインターフェースを含むことができる。アナライザインターフェースは、別個のインターフェースユニットを備えることができる、または座標位置決め装置の制御装置の一部を形成することができる。アナライザインターフェースは、対象物とのスタイラス接触が行われたかどうかを判定するために、先行トリガ信号およびトリガ確認信号を使用することが好ましい。特に、アナライザインターフェースは、先行トリガ信号を受信し、かつその後に、トリガ確認信号を受信すると、対象物とのスタイラス接触が存在したと判定するようにプログラムされ得る。先行トリガ信号が、座標位置決め装置に、機械環境における測定プローブの位置を記録させる(例えば、エンコーダのスケールを取り込む、または「フリーズさせる」ことにより)と好都合である。トリガ確認信号の受信は、次いで、記録された位置を確認するために使用され、その対象物上の測定点として扱われるべきである(またこのようなトリガ確認信号の欠落は、記録された位置情報が、誤ったトリガとして無視され得ることを意味する)。このようにして、表面位置の測定は、先行トリガ信号に基づくことができるが、これは、対象物とのスタイラス接触があり、かつ自由空間の振動性スタイラス運動がないことを示すことがその後に確認された場合に限る。
アナライザは、スタイラスの振動運動を検出するために、単一のセンサ信号だけを解析することができる。アナライザは、スタイラスの振動運動を検出するために、複数のセンサ信号を解析すると有利である。3つのセンサ素子を備える以下で述べられる実施形態では、アナライザが、スタイラスの振動運動を検出するために、3つのセンサ素子によって生成された3つのセンサ信号のそれぞれを解析することが好ましい。スタイラスの振動運動を検出するために、アナライザによって行われる解析が、複数のセンサ信号のそれぞれの大きさに周期的な変動があるかどうかを確認することを含むと好都合である。例えば、センサ信号のそれぞれにおけるどの正弦波変動も検出することができる。センサ信号のそれぞれにおける任意のこのような正弦波変動間の相対位相を測定することができ、かつスタイラスの自由空間振動運動が生じたことを示すために使用され得る。例えば、周期的に変動するセンサ信号間における一定の位相シフトが使用されて、振動性のスタイラス運動の存在を示すことができる。
スタイラスの振動運動を検出するためにアナライザによって行われる解析が、センサ信号のヌルレベルに関して、複数のセンサ信号のそれぞれの大きさに周期的な変動があるかどうかを確認することを含むと有利である。センサ信号のヌルレベルが、スタイラスに加えられる外部の偏向力がない状態で生成されるセンサ信号であると好都合である。一実施形態では、複数のセンサ素子のそれぞれにより生成されたセンサ信号は、スタイラスに外力(重力以外の)が何も加えられていないことが知られているとき、「ゼロにする」ことができる。このようなゼロにするプロセスは、測定プローブが、その後の測定に使用される方向に配置された状態で実施され得る(すなわち、ゼロレベルは、その特定の方向における重力によって影響を受けたスタイラス位置を記述するようにする)。当然であるが、ヌルレベルを、複数のセンサ素子のそれぞれに対して任意の値(すなわち、ゼロ以外の)に定義して、各センサ素子のセンサ信号が、そのセンサ素子のヌルレベルを横断するかどうかを確認することも可能なはずである。各センサ信号のヌルレベルに関する複数のセンサ信号のそれぞれの大きさにおけるいずれの周期的な変動(例えば、信号のヌルレベルがゼロに設定された場合、負から正へのセンサ信号値の変動など)も、振動性のスタイラス運動を識別するために使用することができる。
有利には、スタイラスの振動運動を検出するためにアナライザによって行われる解析が、各センサ信号が、事前設定された時間期間内に、閾値レベルを横断するかどうかを判定することを含む。複数のセンサ素子が設けられる場合、各センサ素子に対する閾値レベルは、そのセンサ素子に対するセンサ信号のnullレベルに対して設定されると好都合である。例えば、各閾値レベルは、そのセンサ素子に対するセンサ信号のnullレベルに設定されと有利であり得る。便宜上、各センサ素子により生成されるセンサ信号は、信号のヌルレベルでゼロにすることができる。その場合、センサ信号のいずれのゼロクロス(zero-crossings)も、閾値レベルが横断されたと判定するために使用され得る。このようにして、センサ信号のそれぞれが、事前設定された時間期間内に、そのnullレベル(例えば、ゼロレベル)を横断した場合、アナライザは、振動性のスタイラス運動の存在を識別することができる。トリガフィルタが前述のように実装された場合、事前設定される時間期間は、フィルタ遅延よりも短くすることができる。複数のセンサ信号のそれぞれの大きさにおいて周期的な変動があるかどうかを評価する簡単で便利は方法が、このように提供される。
スタイラスの振動運動を検出するためにアナライザによって実施される解析は、事前設定された時間期間内に、複数のセンサ信号の少なくとも1つが、閾値レベルの上または下の留まるかどうかを判定することを含むことができる。その場合、複数のセンサ信号のいずれも、事前設定された時間期間にわたって、閾値レベルの上または下に留まることがない場合、振動運動が存在することが確認され得る。言い換えると、センサ信号の1つまたは複数が閾値を超えて、その閾値の上に留まる場合、振動性のスタイラス運動はないことが確認できる。同様に、センサ信号の1つまたは複数が閾値より低く下がり、その閾値の下に留まる場合、振動性のスタイラス運動はないことが確認できる。一実施形態では、合成偏向信号がトリガ閾値を横断したとき、先行トリガ信号を発することができ、また複数のセンサ信号の1つまたは複数が、事前設定された時間期間にわたって閾値レベルの上または下に留まるとき、トリガ確認信号が出され得る。
好ましい実施形態では、測定プローブ装置は、複数のセンサ素子を備える。測定プローブ装置は、3つ以上のセンサ素子を備えることができる。各センサ素子は、別個の感知構成要素を備えることができる。装置が、3つのセンサ信号を生成する3つのセンサ素子を備える(すなわち、センサ素子ごとに1つのセンサ信号)と有利である。これらの3つのセンサ信号はすべて結合されて合成偏向信号を提供することができ、同じ3つのセンサ信号のそれぞれはまた、スタイラスの振動運動を検出するためにも使用され得る。しかし、プローブは、必要に応じて、より少ないセンサ素子(例えば、2つのセンサ素子)、またはさらなるセンサ素子(例えば、3を超えるセンサ素子など)を備えることもできる。各センサ素子は、単一の感知構成要素を備えることができるが、または共に単一のセンサ信号を提供できる複数の下位の感知構成要素で形成することができる。センサ素子は、互いに対して異なる方向のスタイラス偏向を感知するように構成することができる。
代替的実施形態では、装置は、多次元センサデバイス(例えば、2次元位置感知検出器、すなわち、PSD)を含むことができる。多次元センサデバイスは、複数のセンサ信号を生成する複数の感知素子を含むことができる。あるいは、センサ素子の単一のアクティブ領域に投射する光点の2次元位置を記述する2つのセンサ信号が生成されるPSDが提供され得る(例えば、2次元のテトラ−ラテラル(tetra-lateral)PSD)。したがって、センサ素子の数と、センサ信号の数との間の1対1の対応関係は、本質的なものではないことが分かる。単一のセンサ素子が、複数のセンサ信号を生成することができ、または複数のセンサ素子が、単一のセンサ信号を生成することができる。当業者であれば、スタイラス偏向を測定できるようにする様々な異なるセンサ構成を十分に理解されよう。
1つまたは複数のセンサ素子により生成されるセンサ信号のうちのいくつか(すなわち、センサ信号の第1のサブセット)だけは、合成偏向信号を生成するためにアナライザによって使用されてもよい。好ましくは、センサ素子のすべてからのセンサ信号が結合されて、合成偏向信号を形成する。合成偏向信号は、様々な知られた結合技法を用いて、センサ信号から生成してもよい。例えば、先着順(first past the post)(FPTP)、平方和(SOS)、整流加算(rectified and summed)(RAS)、または修正平方和(MSOS)技法が使用され得る。有利なことに、米国特許第7792654号明細書に述べられた修正平方和技法は、合成偏向信号を生成するために使用されてもよい。このような技法は、トリガ信号を生成するのに必要なスタイラス偏向の量における方向依存の変動を低減するので特に有利である。
アナライザは、複数のセンサ素子により生成されたセンサ信号のうちのいくつか(すなわち、センサ信号の第2のサブセット)だけを解析することにより、スタイラスの振動運動を検出するように構成され得る。スタイラスの振動運動を検出するために使用されるセンサ信号は、したがって、合成偏向信号を生成するために使用されるものとは異なってもよい。したがって、合成偏向信号を生成するためにセンサ信号の第1のサブセットを、またスタイラスの振動運動を検出するためにセンサ信号の第2のサブセットを提供することが可能である。第1および第2のサブセットは、相互に排他的なサブセットとすることができる(すなわち、合成偏向信号を生成するために、かつスタイラスの振動運動を検出するために、別々のセンサ素子が提供され得る)。第1および第2のサブセットが重複することが好ましい、すなわち、1つまたは複数のセンサ信号は、第1のサブセットと第2のサブセットの両方に含めてもよい。有利には、アナライザは、センサ素子のすべてからのセンサ信号を解析することにより、スタイラスの振動運動を検出するように構成される。
センサ素子は、スタイラスの偏向を測定する任意の適切なセンサ素子を備えてもよい。好ましくは、1つまたは複数のセンサ素子のそれぞれは、同じタイプのものである。1つまたは複数のセンサ素子は、圧電センサ素子を含むことができる。1つまたは複数のセンサ素子は、容量性のセンサ素子を含むことができる。1つまたは複数のセンサ素子は、光センサ素子を含むことができる。1つまたは複数のセンサ素子は、複数の歪みゲージセンサ素子を含むことが好ましい。特に、1つまたは複数のセンサ素子は、複数の歪みゲージセンサ素子(例えば、複数の別々の歪みゲージセンサ素子)を含むことができる。前述のように、任意の適切な数の歪みゲージセンサ素子を設けてもよい。例えば、複数の歪みゲージセンサ素子は、3つの歪みゲージセンサ素子を含むと好都合であり得る。これらの3つの歪みゲージセンサ要素は、スタイラスの周りで互いに等距離に離間させることができる。米国特許第7603789号明細書で述べられる歪みゲージ構成が有利に提供されてもよい。
測定プローブ装置は、スタイラスを保持するためのスタイラスホルダを備えてもよい。スタイラスは、スタイラスホルダと一体に形成してもよい。有利には、スタイラスは、スタイラスホルダ(例えば、ねじ山取付け、スタイラスプレート、または同様のものを用いて)に解放可能に取り付けてもよい。上記で説明したように、測定プローブ装置は、トリガ信号を伝達するために、インターフェースまたは工作機械の制御装置へのハードワイヤードリンクを有してもよい。あるいは、測定プローブは、トリガ信号を遠隔のプローブインターフェースに送信するための無線通信モジュール(例えば、RFまたは光リンク)を備えることができる。
本発明の第2の態様によれば、プローブ本体と、プローブ本体に対して偏向可能なスタイラスと、プローブ本体に対するスタイラスの偏向を感知し、複数のセンサ信号を生成するための1つまたは複数のセンサを備える測定プローブ装置を用いて、対象物との接触を測定する方法が提供され、方法は、
(i)合成偏向信号を生成するために、複数のセンサ信号のうちの少なくとも2つを結合するステップと、
(ii)ステップ(i)で生成された合成偏向信号を、偏向閾値と比較するステップとを含む方法であって、
(iii)スタイラスの振動運動を検出するために、複数のセンサ信号の少なくとも1つを解析するステップと、
(iv)ステップ(ii)が、合成偏向信号が偏向閾値を超えたことを示し、かつステップ(iii)が、スタイラスの振動運動を検出しない場合に限って、スタイラスが対象物と接触したことを示すステップと
を含むこと特徴とする。方法は、類似の装置に関連して上記で述べた特徴のいずれも含むことができる。
プローブ本体と、プローブ本体に対して偏向可能なスタイラスと、スタイラスの偏向を感知するための複数のセンサであって、複数のセンサ信号を生成する複数のセンサを備える測定プローブを用いて、対象物との接触を測定する方法がさらに本明細書で述べられ、方法は、(i)合成偏向信号を生成するために、複数のセンサ信号のうちの少なくとも2つを結合するステップと、(ii)ステップ(i)において生成された合成偏向信号を、偏向閾値と比較するステップとを含む方法であって、(iii)スタイラスの振動運動を検出するために複数のセンサ信号のうちの少なくとも1つを解析するステップと、(iv)ステップ(ii)が、合成偏向信号が偏向閾値を超えたことを示し、かつステップ(iii)が、スタイラスの振動運動(例えば、自由空間、振動運動)を検出しない場合に限って、スタイラスが対象物と接触したことを示すトリガ信号を出すステップとを含むことを特徴とする。方法は、類似の装置に関連して上記で述べた特徴のいずれも含むことができる。
プローブ本体、プローブ本体に対して偏向可能なスタイラス、およびスタイラスの偏向を感知するための複数のセンサを備える測定プローブが、本明細書でさらに述べられる。複数のセンサは、複数のセンサ信号を生成し、またスタイラス振動検出ユニットは、スタイラスの自由空間振動運動を検出するために複数のセンサ信号のうちの少なくとも1つを解析するために提供される。このような測定プローブは、本明細書で述べられる他の機能の1つまたは複数を含むことができる。
測定プローブが本明細書でさらに述べられるが、測定プローブは、プローブ本体と、プローブ本体に対して偏向可能なスタイラスと、スタイラスの偏向を感知するための複数のセンサ素子であって、それぞれが、スタイラスの偏向を示すセンサ信号を生成する、複数のセンサ素子と、センサ信号を解析し、かつスタイラスが対象物と接触したことを示すためのトリガ信号を出すトリガユニットであって、複数のセンサ信号を結合して合成偏向信号を生成し、偏向閾値と比較するように構成されたトリガユニットとを備える。トリガユニットはまた、センサ信号の少なくとも1つを解析することによってスタイラスの振動運動を検出するように構成することができ、ここで、トリガユニットは、合成偏向信号が偏向閾値を横断し、かつスタイラスの振動運動は何も検出されないときに限ってトリガ信号を出す。このような測定プローブは、本明細書で述べられる他の特徴の1つまたは複数を含むことができる
本発明は次に、例としてだけであるが、添付図面を参照して述べられる。
本発明の測定プローブを示す図である。 トリガ閾値に対する合成偏向信号を示す図である。 トリガ閾値に対する合成偏向信号を示す図である。 直線的なスタイラス振動を受ける歪みゲージプローブを示す図である。 図3のプローブにより生成された歪みゲージ信号を示す図である。 図4で示された歪みゲージ信号から生成され得る合成偏向信号を示す図である。 円形のスタイラス振動を受ける歪みゲージプローブを示す図である。 図6のプローブによって生成された歪みゲージ信号を示す図である。 図7で示された歪みゲージ信号から生成され得る合成偏向信号を示す図である。 フィルタ遅延期間中にゼロクロスを識別する概念を示す図である。 図9のゼロクロスの拡大図である。 円形のスタイラス振動が存在する中で、トリガフィルタの反復されるリセットを示す図である。 タッチトリガプローブを座標位置決め装置にインターフェース接続するための代替的構成を示す図である。 図12の実施形態で生成された様々な信号を示す図である。
図1を参照すると、工作機械の回転可能なスピンドル6に解放可能に取り付けられたプローブハウジングまたは本体4を有するタッチトリガ測定プローブ2が示されている。スピンドル6は、3つの相互に直交する(x、y、z)軸に沿った機械エンベロープ周りで移動できる機械ヘッド(図示せず)に取り付けられる。スピンドルの動きは、コンピュータ数値制御装置8により制御される。スピンドル6の位置はまた、位置エンコーダ(図示せず)により測定され、このような位置的な情報は、CNC8に提供される。
測定プローブ2は、スタイラス12がねじ山接続により取り付けられるスタイラスホルダ10を有する。スタイラス12は、長手方向軸16に沿って延び、かつ工作機械のベッドに取り付けられる対象物(例えば、加工品または較正加工品)に接触するためのスタイラス先端またはボール18により終わっているステム14を備える。
スタイラスホルダ10は、歪みセンサ20を介してプローブハウジング4に接続される。この例では、歪みセンサ20は、3つのかなり剛性のある、半径方向に離間されたスポークを備え、そのそれぞれは、各スポークにおける歪みを感知するためにそこに取り付けられた歪みゲージ素子を有する。したがって、感知された歪みは、スタイラス12が、プローブ本体4に対する偏向を受ける力の指示を提供する。歪みセンサ構成に関するさらなる細部は、いずれか他で見出すことができ、例えば、その内容が本明細書に参照により組み込まれる米国特許第7792654号明細書、および米国特許第7603789号明細書を参照のこと。
プローブ2はまた、歪みセンサ20の出力を受け取るプロセッサの形態のトリガユニット22(トリガユニットは、アナライザの例である)を備える。特に、トリガユニット22は、加えられた歪みにより誘起される抵抗変化により生ずる変動電圧信号の形態で、3つの歪みゲージの3出力を受け取る。トリガユニット22は、トリガ閾値と比較される合成偏向信号を生成するために、米国特許第7792654号明細書で述べられる平方和技法を用いて、歪みセンサ20から受け取った3つの歪みゲージ信号を結合するように構成される。特に、トリガユニット22は、合成スタイラス偏向信号が、一定の時間期間(一般に、フィルタ遅延期間またはフィルタ遅延と呼ばれる)にわたり連続して偏向閾値を超えたとき、評価するように構成される。
従来技術のタッチトリガ測定プローブ2では、トリガユニット22は、合成偏向信号が、フィルタ遅延期間に対してトリガ閾値を超えたとき、トリガ信号を出すことになり、これは、本明細書で基本トリガフィルタと呼ぶ。前述の従来技術のOMP600測定プローブはまた、基本トリガフィルタに対してわずかな変形を含み、本明細書で、それを修正トリガフィルタと呼ぶ。修正トリガフィルタは、フィルタ遅延期間中におけるトリガ閾値未満の合成偏向信号におけるどんな一時的な低下も無視するが、3つの歪みゲージ信号のうちの少なくとも1つが、フィルタ遅延期間中に上限を超えたままである場合に限る。この修正トリガフィルタは、合成偏向信号を、トリガ閾値未満に低下させる何らかの一時的な振動の影響を無視できるようにする。このような修正トリガフィルタは、任意選択で、トリガユニット22により実施できるが、説明を容易にするために、基本的なトリガフィルタだけを以下で述べるものとする。
トリガ閾値と比較するために合成偏向信号を生成するのに加えて、また本発明によれば、トリガユニット22はまた、このような信号における変動が、スタイラスの振動(例えば、回転する)運動を示すかどうかを確認するために、3つの歪みゲージ信号のそれぞれを別個に解析する。実施される解析のさらなる細部、およびなぜこのような解析が有利であるかは、以下で概要を説明する。
プローブ2はまた、知られた方法で、RFリンクを介して遠隔のプローブインターフェース26に、トリガ信号を伝達する無線(RF)通信モジュール24を備える。トリガ信号は、次いで、インターフェース26によってNC8に渡すことができる。このようにして、機械エンベロープ内のスピンドルの座標位置は、測定プローブによってトリガ信号が出された場合は常に見出すことができ、それにより、対象物の表面における点に対する座標位置データを確立することができる。
図2aおよび図2bを参照して、対象物の表面上の点の測定中に、トリガユニット22により実施される基本トリガフィルタの動作が述べられる。特に、図2aおよび図2bは、合成偏向信号(すなわち、図2aおよび図2bで電圧Vとして表現されている)が、連続して時間期間tIの間、偏向閾値d1を超えるとき、トリガユニット22が、どのようにトリガ信号(T)を出すかを示す。
図2aは、スタイラスを対象物の表面上の点と接触させたとき、測定プローブの歪みセンサ20から導出された合成偏向(電圧)信号を示す。スタイラスの先端が、表面へと駆動されると、偏向が増加することが分かる。最初の接触の後、偏向閾値が突破され、偏向は、時間tIの間、その閾値の上の留まり、そのとき、トリガ信号(T)が出されてプローブの動きが停止する。実際には、表面の跳ね返り、および他の作用により、図2aで示されている曲線の形状からわずかな偏移を生ずる可能性のあることに留意されたい。このような偏移は、特に、最初の表面接触が行われたすぐ後の時間期間に生ずる可能性が高い。
図2bで分かるように、基本トリガフィルタを使用することは、プローブが、測定間に工作機械付近を動くとき、普通であれば生ずるはずの誤ったトリガを生ずるいくつかの場合を阻止することができる。特に、図2bは、測定プローブが、第1の速度(例えば、ゼロ)から第2の速度(例えば、安全平面から加工品の近傍へとプローブを移動させるために使用される速度)へと加速されたときのスタイラス偏向における一時的な増加を示す。その偏向は、d1偏向閾値を一時的に超えるが、それは、短い時間期間にそのようになるだけである。偏向限度d1をフィルタ遅延tI以上に超えることはないので、この場合は、何も(誤った)トリガ信号が出されることはない。同様に一時的に偏向閾値を横断することは、プローブに対する振動または機械的な衝撃が存在すると生ずる可能性がある。
次に図3、図4、および図5を参照して、直線的なスタイラス運動が存在する状態で、測定プローブの歪みゲージ素子から導出される様々な信号が述べられる。
図3は、上記で述べた測定プローブの歪みセンサ20の概略図である。歪みセンサ20は、歪みゲージ支持構造52上に取り付けられた3つの歪みゲージ素子50a、50b、および50c(互いに120°離間される)を備える。支持構造52は、スタイラス12によりそれに加えられる力によって歪みを受け、これは歪みであり、3つの歪みゲージ素子50a、50b、および50cにより検出される。3つの歪みゲージ素子50a、50b、および50cは、したがって、それぞれ、スタイラス12の偏向の大きさに関連する大きさを有する歪みゲージ信号を生成する。
図4は、図3で示された方向Lに沿って前後に直線的なスタイラス先端運動があるとき、3つの歪みゲージ素子50a、50b、および50cからの出力歪みゲージ信号60a、60b、および60cをそれぞれ示している。歪みゲージ信号60a(運動方向Lと整列された歪みゲージ素子50aにより生成される)は、スタイラスが自由空間で前後に移動すると周期的に変動することが分かる。他の歪みゲージ信号60bおよび60c(図4で互いに重なっている)は、同じ周期性で変動するが、歪みゲージ信号60aに対して位相がシフトされている。
歪みゲージ信号60a、60b、および60cを結合して、合成偏向信号を形成するための様々な技法が知られている。このような技法の目的は、トリガ信号を生成するために必要なスタイラス偏向の量におけるいずれかの方向依存性変動を最小化することである。これは、最終ユーザが、単一方向における測定プローブを較正できるようにするが、その較正を別にすれば、調べる方向のすべてに有効であるようにする。歪みゲージ信号を結合して合成偏向信号を形成するために前に使用された技法は、先着順(FPTP)、平方和(SOS)、修正平方和(MSOS)、ならびに整流および加算(RAS)を含む。MSOS技法は、米国特許第7792654号明細書で述べられるようなものであるが、トリガ信号を生成するために必要なスタイラス偏向の量における方向依存性変動を低減するのに特に優れていることが見出された。
図5は、RAS技法により生成された第1の合成偏向信号70を示す。FPTP法を用いて生成された第2の合成偏向信号72が示されている。MSOS技法を用いて生成された第3の合成偏向信号74が示されている。すべての技法は、閾値を横断し、かつスタイラスが表面に接触したことを(誤って)示すおそれのある合成信号におけるピークを有することが図5から分かる。しかし、MSOS技法により生成された第3の合成偏向信号74におけるピークは、表面接触を捕捉するように設定されたいずれの閾値も超える可能性が非常に高い。この簡単な例において、前述の基本トリガフィルタは、(フィルタ遅延が、合成偏向信号の反復期間よりも長いと仮定すると)誤ったトリガが出されるのを阻止することになる。
すべての望ましくない「誤ったトリガ」がプローブの直線的な加速により生ずるという想定は、不完全な理解を与えるものであることが本発明者により見出された。現実世界のシナリオで動作する測定プローブの解析は、測定プローブとスタイラスの組合せが、工作機械からの振動により、その共振周波数で振動するように励起される場合のあることを示している。このことは、スタイラスが、プローブとスタイラスの組合せの自由空間共振周波数において振動し始めることを意味する。スタイラスの質量中心が、プローブ軸上に存在しないシナリオでは、スタイラス運動は、単一の軸に従うのではなく、共振周波数において、楕円または円運動で動き始めることが観察されている。これは、トリガ閾値を超える平均直流(DC)レベルを有する歪みゲージからの合成信号を生成し、スタイラスが自由空間にあるとき、プローブに、予期せずに(すなわち、誤って)トリガさせる可能性のある作用を有する。この作用は、図6から図8を参照して以下でより詳細に述べるものとする。
図6は、機械振動によりスタイラスに与えられ得る共振円運動(R)を示す。この刺激は、プローブとスタイラスの組合せからの共振反応であり、スタイラスを多軸運動で振動させる(すなわち、楕円または円)。このような円形のスタイラス運動のある状態で、3つの歪みゲージ素子50a、50b、および50cにより生成される歪みゲージ信号80a、80b、および80cが、図7で示される。
図8は、MSOS技法を用いて生成された合成偏向信号94を示す。合成偏向信号94の大きさは、トリガ閾値よりも大きいDCオフセットを有しており、したがって、上記で述べたタイプの既存の時間ベースのトリガフィルタを無効にすることが分かる(すなわち、このようなフィルタは、対象物との接触によりスタイラスが偏向したことを誤って示し、トリガ信号を出すことになる)。RASおよびFPTP技法をそれぞれ用いて生成された合成偏向信号90および92はまた、スタイラスが対象物と接触している作用によく似たDCオフセットを示している。この多軸の振動運動は、したがって、合成出力の大きさを、長い時間期間にわたり閾値を超えて増加させるようにするが、スタイラスはいずれの対象物とも接触していない。
図1を参照して述べられた測定プローブ2のトリガユニット22は、プローブスタイラスが、表面に実際に接触しているか、それとも自由空間で振動しているかを判定するために、合成された大きさ信号を生成するために使用される個々のセンサ信号を解析するように構成される。このようにして、トリガユニット22は、前述の振動運動に起因する誤ったトリガ信号の生成に対するイミュニティを提供する。トリガユニット22により使用される技法は、以下で述べられるが、当然であるが、様々な代替的方法で解析を実施することも可能なはずである。
図9および図10を参照すると、時間の関数として、3つの歪みゲージセンサ素子からの3つの歪みゲージ信号102a、102b、および102cと共に、合成偏向信号100がプロットされている。
時間t1において、上記で述べたスタイラスの多軸(例えば、円形の)運動が開始する。これは、歪みゲージ信号102a、102b、および102cを、正弦波的に変動させるが、異なる歪みゲージセンサからの信号間で相対的な位相シフトを有する。3つの歪みゲージ信号102a、102b、および102cのMSOS結合から導出された合成偏向信号100は、多軸運動が開始した後、急速に増加し、時間t2で、トリガ閾値104を横断する。
時間t2でトリガ閾値104を横断したことは、基本トリガフィルタのタイマを起動する。上記で説明したように、基本トリガフィルタは、合成偏向信号100をモニタして、それが事前定義の時間間隔(tI)の間、トリガ閾値104をそれが超えるかどうかを検査し、次いでその後に、スタイラスが対象物に接触したことを示すためにトリガ信号(T)を出す。時間t2において、トリガユニット22はまた、3つの歪みゲージ信号102a、102b、および102cを別々に解析する。特に、トリガユニット22は、3つの歪みゲージ信号102a、102b、および102cのいずれかが、正から負の振幅(またはその反対)に遷移し、したがって、それらの各ゼロ(ヌル)点を横断するかどうかを判定する。この例では、ゼロクロスは、時間t4、t3、およびt5でそれぞれ、3つの歪みゲージ信号102a、102b、および102cに対して検出される。これは、図9で示され、また図10として提供される図9の関連部分の拡大図においても示されている。
ゼロ(ヌル)点が3つの歪みゲージ信号102a、102b、および102cのすべてによって横断されることは、スタイラスが表面と接触したのではなく、自由空間において振動している(例えば、円形または楕円形で)ことを示す。時間t5において(すなわち、そこで最後の歪みゲージ信号102cがゼロ点を横断する)、トリガユニット22は、時間t1でトリガ閾値104を超えた合成偏向信号100は、表面とのスタイラス接触の結果のスタイラス偏向に起因するものではないことが確認され得る。フィルタ遅延期間tIの後、普通であれば生ずるはずのトリガ信号(T)は、したがって、トリガユニット22により取り消される、または抑制される。このようにして、トリガユニット22は、振動性のスタイラス運動から生ずることになる何らかの(誤った)トリガ信号を実質的に拒否する。
上記で説明したように、トリガユニット22は、時間t2の後、3つの歪みゲージ信号102a、102b、および102cのそれぞれが、ゼロ点を横断したかどうかの評価を開始する。しかし、それぞれのゼロクロスが生じた実際の時間を正確に測定する必要はなく、重要なことは、このような状態変化(すなわち、正から負へ、または負から正へ)が生じたことである。これは、トリガユニット22による歪みゲージ信号102a、102b、および102のサンプリングレートが、スタイラス振動の周波数と比較して比較的遅くできることを意味する。例えば、歪みゲージ信号の状態は、使用されるスタイラスに対して、または測定プローブと共に使用され得る任意のスタイラスに対して予想されるスタイラス振動の最大周波数の2倍で検査することができる。トリガユニット22は、したがって、時間t2において、各歪みゲージ信号102a、102b、および102の状態(すなわち、ゼロを超える、またはゼロ未満)を判定するように構成される。各歪みゲージ信号のこの初期状態が知られた後、各歪みゲージ信号の状態が、正から負の値に、またはその反対に遷移したかどうかをモニタすることによって、各歪みゲージ素子に対してゼロクロスが生じたかどうかを判定することができる。フィルタ遅延期間tI内に、各歪みゲージ素子信号に対してゼロクロスが検出された場合、トリガユニット22は、共振振動から生じたものとして、トリガイベントを無視することができる。
ここで、図9および図10で示されたゼロ点は、何らかのプローブ運動または振動のない状態で、3つの歪みゲージ素子50a、50b、および50cから得られたヌル読取り値に等しいことを留意されたい。正および負方向のヌル点からの変化は、それにより、スタイラス偏向によってそれらに加えられるさらなる力により、関連する歪みゲージ素子が伸ばされる、または圧縮されることに関する。「ゼロ」および「ゼロクロス」の用語は、本明細書で便宜上使用されるが、ヌル点は、何らかの任意の値に設定することも可能である。
第3のゼロクロスを検出した後、トリガユニット22は、トリガ閾値を超える合成偏向信号100をなお生成している。この状態が、この後に無視された場合、測定プローブは、スタイラスと対象物の間の何らかの実際の接触に対して「盲目的」になるはずである。これは、測定プローブが工作機械構造の中へ駆動させる結果となり、測定プローブを、もしくは工作機械それ自体を破壊する、または重大な損傷を与える可能性がある。このため、トリガユニット22が、対象物との接触ではなく、振動運動に起因してトリガ閾値を超える合成偏向信号を拒否すると直ちに、基本トリガフィルタプロセスを再開する。言い換えると、時間t2において開始したプロセスが反復される。この反復は、スタイラス振動が止まるまで続けられる。この振動は、スタイラスが対象物と接触を行うことなく停止することができ、その場合、合成偏向信号100は、トリガ閾値未満に低下して戻り、トリガ信号は何も出されない。あるいは、振動は、スタイラスが対象物に接触し、それによって振動運動を減衰させるため、停止することができる。この後者の場合、合成偏向信号は、フィルタ遅延期間の完全な持続期間中にトリガ閾値を超え、振動性のスタイラス運動を示すゼロクロスが存在しない場合、トリガユニット22は、トリガ信号を工作機械に対して出す。
図11を参照すると、対象物が接触されることなく、スタイラスの自由空間スタイラス振動がある期間中のトリガユニット22の動作が、より詳細に述べられる。修正平方和表現を用いて3つの歪みゲージ信号から生成された合成偏向信号110が、時間の関数としてプロットされる。合成偏向信号110は、トリガ閾値112と比較される。デジタル出力114は、合成偏向信号110がトリガ閾値112より低いとき、low値「0」をとり、また合成偏向信号110がトリガ閾値112より高いときhigh値「1」をとる。
振動性のスタイラス運動は、時間S1において、デジタル出力114をそのlow状態からそのhigh状態へと変化させる。トリガフィルタタイマは、S1で起動し、デジタル出力114が、フィルタ遅延期間tIの全体に対して、highに留まるかどうかをモニタし始める。各歪みゲージ信号がゼロレベルを横断したという検出が、フィルタ遅延期間tIの終了前である時間S2で行われる。ゼロレベル横断条件を満たすことはまた、トリガフィルタタイマをリセットする。言い換えると、フィルタタイマは、時間S2でゼロにリセットされる。各歪みゲージ信号が、時間S3でゼロレベルを横断していることが次いで検出され、それは、トリガフィルタタイマを再度リセットするように働く。このトリガリセットプロセスは、合成偏向信号110が、時間Rで、トリガ閾値112より低くなるように振動運動が低減されるまで反復される。これはまた、デジタル出力114を、highからlow値へ低下させ、その時点で、トリガフィルタは、トリガ信号を出すことなく終了する。普通であれば出されている誤ったトリガは、個々の歪みゲージ信号のゼロレベル横断のさらなる解析を行うことなく、このように阻止される。
図12を参照すると、上記で述べたものと同様の歪みゲージ構成を有する測定プローブ152を備える測定プローブ装置150が示されている。測定プローブ152は、先行トリガ信号およびトリガ確認信号を生成できるアナライザ(図示せず)を含む。測定プローブ装置150から先行トリガ信号およびトリガ確認信号を受信するためのアナライザインターフェース156を有する座標位置決め装置154がまた示されている。特に、測定プローブ装置150は、先行トリガ信号線158と、トリガ確認信号線160とにより、アナライザインターフェース156に接続される。
図13は、測定プローブを対象物と接触させたとき、測定プローブ装置150内で生成される信号を、時間の関数としてプロットしている。最も下のプロット(Cと表記される)は、測定プローブの3つの歪みゲージにより生成された個々の歪みゲージ信号170a、170b、および170cを示す。最も上のプロット(Aと表記される)は、3つの歪みゲージ信号170a、170b、および170cの平方和を加えることにより生成された合成偏向信号180を示す。中間のプロット(Bと表記される)は、先行タッチトリガ信号線158、およびタッチトリガ確認信号線160の状態を示す。
まず、図13の最も低いプロットを参照すると、スタイラスが対象物との接触を行う前に、座標位置決め装置により、測定プローブが自由空間内を動くとき、個々の歪みゲージ信号170a、170b、および170cが、0Vレベル付近で振動することが分かる。歪みゲージ信号170aは、スタイラスを対象物と接触させたとき、急速に増加し、1Vの閾値を横断するが、他の歪みゲージ信号170bおよび170cは、同じ時間に0V未満に低下する。最も上のプロットで示された合成(平方和)偏向信号180はまた、対象物との接触が行われたとき、75mV閾値を急速に超える。しかし、同じ合成偏向信号180がまた、同じ75mV閾値を一時的に横断するが、測定プローブは、個々の歪みゲージ信号の振動に起因して、自由空間内で動き続けていることも分かる。
測定プローブは、合成偏向信号180が、75mV閾値を横断したときは常に、先行トリガ信号を生成するように構成される。中間のプロットで示されるように、先行タッチトリガ信号線158は、合成偏向信号180が75mV閾値より低いとき、highに保持され、75mV閾値を超えたときは常にlowに低下される。加えて、歪みゲージ信号170a、170b、および170cのそれぞれは、1V閾値と比較される。タッチトリガ確認信号線160は、(a)先行タッチトリガ信号線158がlowに低下し、かつ(b)個々の歪みゲージ信号の少なくとも1つが1V閾値を横断し、かつ事前設定の期間(この例では、10ms)の間その閾値を超えた状態に留まるまで、highに保持される。これらの2つの条件が満たされたとき、タッチトリガ確認信号線160は、そのlow状態へと低下される。
座標位置決め装置154のアナライザインターフェース156は、先行タッチトリガ信号線158をモニタし、かつ先行タッチトリガ信号線158がhighからlowに低下したときは常に、測定プローブを保持するスピンドルの位置を記録するように構成される。この後に、タッチトリガ確認信号線160もlowに低下した場合(すなわち、接触が確認されたため)、記録されたスピンドル位置(すなわち、先行タッチトリガ信号線158がlowに低下したことに応じて記録された)は、表面位置測定を生成するために使用される。このようにして、計量は、合成偏向信号180が75mVを横断することになお基づいているが、表面位置は、この後に、自由空間スタイラス振動がないことを示す確認信号が出された場合に限って報告される。
当業者であれば、上記の実施形態は、本発明が実施され得るいくつかの方法を記述するに過ぎず、本発明の範囲を限定するものと見なすべきではないことが認識されるはずである。例えば、スタイラスは、解析を行うために、特定の円形または楕円形で振動する必要はない。ゼロクロスの解析は、歪みゲージ信号の複雑な高調波歪みを含む、合成出力のDCレベルにトリガ閾値を超えさせる何らかの振動刺激を拒否するように働くことになる。振動運動を検出するその方法がまた、限定的なものであると見なされるべきではない。位相シフトされた振動運動を、センサ信号のセットから判定できるようにする任意の技法(ピーク認識、フィルタリングなど)が適用され得る。上記で概要を示した例はまた、3つの歪みゲージ測定センサを有する測定プローブに関するが、任意のタイプの2つ以上のセンサ(例えば、圧電性、誘導性、磁気的、容量性、光センサなど)を有する測定プローブに対しても容易に適用することができる。測定プローブは、上記で述べたような専用のタッチトリガ測定プローブ、またはタッチトリガモードで動作可能な走査プローブを含み得ることにも留意されたい。

Claims (15)

  1. プローブ本体と、
    前記プローブ本体に対して偏向可能なスタイラスと、
    前記プローブ本体に対する前記スタイラスの偏向を感知し、スタイラスの偏向を示すセンサ信号を生成するための1つまたは複数のセンサ素子と、
    前記センサ信号を解析するためのアナライザであって、複数の前記センサ信号を結合して偏向閾値と比較するための合成偏向信号を生成するように構成されたアナライザと
    を備える測定プローブ装置であって、
    前記アナライザが、前記センサ信号の1つまたは複数を解析することにより、前記スタイラスの振動運動を検出するようにさらに構成され、それにより、前記合成偏向信号が前記偏向閾値を横断すること、および前記1つまたは複数のセンサ信号の解析から前記スタイラスの振動運動が検出されないことから、対象物とのスタイラス接触が判定され得る
    ことを特徴とする測定プローブ装置。
  2. 前記スタイラスが前記対象物と接触したことを示すトリガ信号を出すためのトリガユニットを備え、前記トリガユニットは、前記アナライザを備え、また前記トリガユニットは、前記合成偏向信号が前記偏向閾値を横断し、前記1つまたは複数のセンサ信号の解析から前記スタイラスの振動運動が検出されないときに限って、前記トリガ信号を出す請求項1に記載の装置。
  3. 前記トリガユニットは、前記合成偏向信号が前記偏向閾値を横断した後、所定の時間間隔で前記トリガ信号が出されるように、トリガフィルタを適用する請求項2に記載の装置。
  4. 前記トリガユニットの前記アナライザは、前記所定の時間間隔中に、前記センサ信号の前記少なくとも1つを解析することにより、前記スタイラスの振動運動を検出するように構成され、前記トリガユニットは、前記スタイラスの振動運動が、前記所定の時間間隔中に検出されなかった場合に限って、前記トリガ信号を出す請求項3に記載の装置。
  5. 前記トリガユニットおよび通信モジュールは、前記プローブ本体内に配置され、前記通信モジュールは、前記トリガユニットにより生成された前記トリガ信号を関連するプローブインターフェースに送信するように構成される請求項2乃至4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記通信モジュールは、無線通信リンクを介して、前記関連するプローブインターフェースに前記トリガ信号を送信する請求項5に記載の装置。
  7. 前記アナライザは、前記合成偏向信号が、前記偏向閾値を横断したとき、先行トリガ信号を、および前記1つまたは複数のセンサ信号の解析から前記スタイラスの振動運動が検出されなかったとき、トリガ確認信号を出すように構成される請求項1に記載の装置。
  8. 前記アナライザから、前記先行トリガ信号および前記トリガ確認信号を受信するためのアナライザインターフェースをさらに備え、前記アナライザインターフェースは、前記先行トリガ信号を受信し、その後に前記トリガ確認信号を受信すると、スタイラスが対象物と接触したと判定する請求項7に記載の装置。
  9. 前記アナライザは、前記スタイラスの振動運動を検出するために、複数の前記センサ信号のそれぞれを解析するように構成され、前記アナライザによって行われる解析は、前記複数のセンサ信号のそれぞれの大きさにおいて周期的な変動があるかどうかを確認することを含む請求項1乃至8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記複数のセンサ信号のそれぞれの大きさの変動は、そのセンサ信号ヌルレベルに対して測定され、前記センサ信号ヌルレベルは、前記スタイラスに加えられる外力がない状態で生成される前記センサ信号である請求項9に記載の装置。
  11. 前記アナライザは、各センサ信号が、事前設定された時間期間内に、閾値レベルを横断したかどうかを判定することにより、前記スタイラスの振動運動を検出する請求項9または10に記載の装置。
  12. 前記アナライザは、事前設定された時間期間内に、前記複数のセンサ信号の少なくとも1つが、閾値レベルの上または下に留まるかどうかを判定し、前記複数のセンサ信号のいずれも、前記事前設定された時間期間の間、前記閾値レベルの上または下に留まらない場合、振動運動が存在する請求項9または10に記載の装置。
  13. 前記1つまたは複数のセンサ素子は、複数のセンサ素子を備える請求項1乃至12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 前記複数のセンサ素子は、複数の歪みゲージセンサ素子を備える請求項13に記載の装置。
  15. プローブ本体と、前記プローブ本体に対して偏向可能なスタイラスと、前記プローブ本体に対する前記スタイラスの偏向を感知し、複数のセンサ信号を生成するための1つまたは複数のセンサとを備える測定プローブ装置を用いて、対象物との接触を測定する方法であり、前記方法は、
    (i)合成偏向信号を生成するために、前記複数のセンサ信号のうちの少なくとも2つを結合するステップと、
    (ii)ステップ(i)で生成された前記合成偏向信号を、偏向閾値と比較するステップとを含む方法であって、
    (iii)前記スタイラスの振動運動を検出するために、前記複数のセンサ信号の少なくとも1つを解析するステップと、
    (iv)ステップ(ii)が、前記合成偏向信号が前記偏向閾値を超えたことを示し、ステップ(iii)が、前記スタイラスの振動運動を検出しない場合に限って、前記スタイラスが対象物に接触したことを示すステップと
    を含むことを特徴とする方法。
JP2020517567A 2017-09-26 2018-09-26 測定プローブ装置および方法 Active JP7184880B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP17193086.0 2017-09-26
EP17193086.0A EP3460384A1 (en) 2017-09-26 2017-09-26 Measurement probe
PCT/GB2018/052729 WO2019063991A1 (en) 2017-09-26 2018-09-26 MEASURING PROBE APPARATUS AND METHOD

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020535419A true JP2020535419A (ja) 2020-12-03
JP7184880B2 JP7184880B2 (ja) 2022-12-06

Family

ID=59969039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020517567A Active JP7184880B2 (ja) 2017-09-26 2018-09-26 測定プローブ装置および方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11415412B2 (ja)
EP (2) EP3460384A1 (ja)
JP (1) JP7184880B2 (ja)
CN (1) CN111133272B (ja)
WO (1) WO2019063991A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108692644B (zh) * 2018-03-26 2019-09-27 华中科技大学 一种复杂曲面三坐标测量装置及误差补偿方法
DE102019122655A1 (de) * 2019-08-22 2021-02-25 M & H Inprocess Messtechnik Gmbh Messsystem
CN114353693B (zh) * 2021-12-28 2023-11-28 中国航空工业集团公司北京长城航空测控技术研究所 一种大尺度三维空间整体测量定位仪专用手持矢量杆

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05187808A (ja) * 1991-07-03 1993-07-27 Renishaw Metrology Ltd トリガプローブ用信号処理回路
JP2002039743A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Mori Seiki Co Ltd 測定機
JP2005106549A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Olympus Corp 形状測定装置
JP2008544244A (ja) * 2005-06-15 2008-12-04 レニショウ パブリック リミテッド カンパニー 方向変化検出手段を有する接触プローブ
JP2011514973A (ja) * 2008-03-11 2011-05-12 レニショウ パブリック リミテッド カンパニー 接触トリガー測定プローブ

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8729632D0 (en) * 1987-12-18 1988-02-03 Renishaw Plc Workpiece inspection
US5224376A (en) * 1989-12-08 1993-07-06 Digital Instruments, Inc. Atomic force microscope
DE19929557B4 (de) 1999-06-18 2006-01-19 Dr. Johannes Heidenhain Gmbh Verfahren und Schaltkreis zur Einstellung einer Schaltschwelle eines Tastschalters
EP1316778B1 (fr) 2001-11-30 2007-07-25 Tesa Sa Palpeur à déclenchement et procédé d'assemblage d'un palpeur à déclenchement
GB2394780B (en) 2002-10-29 2006-06-14 Ifr Ltd A method of and apparatus for testing for integrated circuit contact defects
GB0308149D0 (en) 2003-04-09 2003-05-14 Renishaw Plc Probe for sensing the position of an object
GB0506158D0 (en) 2005-03-24 2005-05-04 Renishaw Plc Measurement probe
GB0509394D0 (en) 2005-05-10 2005-06-15 Renishaw Plc Dimensional measurement probe
CN100585324C (zh) 2005-09-08 2010-01-27 国际商业机器公司 用于感测探针位置的设备和方法
GB0608999D0 (en) 2006-05-08 2006-06-14 Renishaw Plc Surface measurement probe
US7814779B2 (en) * 2006-06-06 2010-10-19 Mitutoyo Corporation Surface texture measuring instrument
GB0703423D0 (en) 2007-02-22 2007-04-04 Renishaw Plc Calibration method and apparatus
EP1978328B1 (en) * 2007-04-03 2015-02-18 Hexagon Metrology AB Oscillating scanning probe with constant contact force
EP2028439A1 (en) 2007-07-26 2009-02-25 Renishaw plc Deactivatable measurement apparatus
US8650660B2 (en) * 2008-11-13 2014-02-11 Bruker Nano, Inc. Method and apparatus of using peak force tapping mode to measure physical properties of a sample
DE102010018250A1 (de) * 2010-04-23 2011-10-27 Carl Zeiss Industrielle Messtechnik Gmbh Verfahren zur Koordinatenmessung an Werkstücken auf einem Koordinatenmessgerät
GB201013938D0 (en) 2010-08-20 2010-10-06 Renishaw Plc Method for recalibrating coordinate positioning apparatus
CN104995481B (zh) * 2012-04-18 2018-05-01 瑞尼斯豪公司 应用机床查明特征的方法
EP2728375A1 (de) 2012-10-31 2014-05-07 Leica Geosystems AG Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung einer Orientierung eines Objekts
CN103743318B (zh) 2013-12-30 2017-08-25 深圳市华星光电技术有限公司 探针膜厚测量机坐标补正方法及装置
KR20190060769A (ko) * 2016-08-22 2019-06-03 브루커 나노, 아이엔씨. 피크 포스 탭핑을 이용한 샘플의 적외선 특성
US9835433B1 (en) * 2017-05-09 2017-12-05 Tesa Sa Touch trigger probe

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05187808A (ja) * 1991-07-03 1993-07-27 Renishaw Metrology Ltd トリガプローブ用信号処理回路
JP2002039743A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Mori Seiki Co Ltd 測定機
JP2005106549A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Olympus Corp 形状測定装置
JP2008544244A (ja) * 2005-06-15 2008-12-04 レニショウ パブリック リミテッド カンパニー 方向変化検出手段を有する接触プローブ
JP2011514973A (ja) * 2008-03-11 2011-05-12 レニショウ パブリック リミテッド カンパニー 接触トリガー測定プローブ

Also Published As

Publication number Publication date
JP7184880B2 (ja) 2022-12-06
EP3460384A1 (en) 2019-03-27
US11415412B2 (en) 2022-08-16
EP3688405A1 (en) 2020-08-05
WO2019063991A1 (en) 2019-04-04
CN111133272B (zh) 2021-10-29
US20200191564A1 (en) 2020-06-18
CN111133272A (zh) 2020-05-08
EP3688405B1 (en) 2024-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10837752B2 (en) Method for capturing dynamic vibrations of a roughness sensor, method for measuring a roughness of a workpiece surface, computer program product and measuring device configured to carry out the methods
JP7184880B2 (ja) 測定プローブ装置および方法
US7286949B2 (en) Method of error correction
EP2013571B1 (en) Method of error correction
US9046335B2 (en) Method for measuring the coordinates of workpieces on a coordinate-measuring apparatus
US10591268B2 (en) Feeler for workpieces being machined
TW201350790A (zh) 使用機器工具尋找特徵之方法
US6457366B1 (en) Movement control mechanism of contact-type vibrating probe
US7689379B2 (en) Method of determining measurement probe orientation
JP7086055B2 (ja) 測定方法および装置
EP0641427B1 (en) Signal processing circuit for trigger probe
JP3820357B2 (ja) 計測方法および計測装置
WO1989011631A1 (en) Test bar for position determination apparatus
US11555683B2 (en) Form measuring instrument and method of detecting abnormality
JPH07332914A (ja) タッチ信号プローブ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7184880

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150