JP2020534331A - ((1s,2s,4r)−4−{4−[(1s)−2,3−ジヒドロ−1h−インデン−1−イルアミノ]−7h−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの共結晶形態、その製剤及び使用 - Google Patents

((1s,2s,4r)−4−{4−[(1s)−2,3−ジヒドロ−1h−インデン−1−イルアミノ]−7h−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの共結晶形態、その製剤及び使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの共結晶形態に関する。本発明は、式(I)の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの共結晶形態の製造方法にも関する。本発明は、E1活性化酵素阻害剤としての共結晶形態の医薬的使用、及び共結晶形態を含む医薬組成物にも関する。本発明は、さらに式(I)の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの共結晶形態を投与することを含む治療方法に関する。【選択図】図1

Description

本出願は、その全容を参照により本明細書に援用するところの2017年9月21日出願の米国特許仮出願第62/561,527号の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、式(I)の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの共結晶形態に関する。
本発明は、式(I)の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの共結晶形態の製造方法にも関する。本発明は、E1活性化酵素阻害剤としての共結晶形態の医薬的使用、及び共結晶形態を含む医薬組成物にも関する。本発明は、さらに式(I)の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの共結晶形態を投与することを含む治療方法に関する。
ユビキチン様分子(Ubl)によるタンパク質の翻訳後修飾は、細胞分裂、細胞シグナル伝達及び免疫応答をはじめとする多くの生物学的プロセスの制御において重要な役割を果たす、細胞内の重要な調節プロセスである。Ublは、UblのC末端グリシンとのイソペプチド結合を介して標的タンパク質のリシンに共有結合される小分子タンパク質である。ユビキチン様分子は標的タンパク質の分子表面を変化させ、標的のタンパク質−タンパク質相互作用、酵素活性、安定性及び細胞局在化といった性質に影響を及ぼすことができる。
ユビキチン及び他のUblは、UblのC末端グリシンとのアシルアデニル酸中間体の形成を触媒する特定のE1酵素によって活性化される。次いで、活性化されたUbl分子は、チオエステル結合中間体の形成を介してE1酵素内の触媒システイン残基に転移される。このE1−Ubl中間体とE2とが会合することで、チオエステル交換が生じてUblがE2の活性部位システインに転移する。次いで、Ublは、標的タンパク質のリシン側鎖のアミノ基とのイソペプチド結合形成を介して直接的にまたはE3リガーゼと共に標的タンパク質と結合する。
E1活性化酵素をターゲティングすることにより、細胞分裂及び細胞シグナル伝達の完全性を維持するうえで重要なさまざまな生化学的経路を妨げる唯一の機会が与えられる。E1活性化酵素はUbl結合経路の最初の段階で機能するため、E1活性化酵素の阻害により、Ubl修飾の下流の生物学的な帰結が特異的に調節されることになる。このため、これらの活性化酵素の阻害、及びその結果としてのUbl結合の下流の影響の阻害は、細胞分裂、細胞シグナル伝達、及び疾患機序にとって重要な細胞生理学のいくつかの側面の完全性を妨げる方法を代表するものである。したがって、例えば、多様な細胞機能の調節因子としてのUAE、NAE及びSAEなどのE1酵素は、疾病及び疾患の治療に対する新規なアプローチを特定するための潜在的に重要な治療標的である。
それらの全容を参照により本明細書に援用するところのLangstonS.らによる国際公開第WO07/092213号及びLangston S.らによる米国特許出願公開第2007/0191293号は、E1活性化酵素、特にNAEの効果的な阻害剤である化合物を開示している。これらの化合物は、インビトロ及びインビボでのE1活性を阻害するうえで有用であり、細胞増殖の疾患、特にがん、及びE1活性に関連した他の疾患の治療に有用である。Langstonらに記載される1つのクラスの化合物は、4−置換((1S,2S,4R)−2−ヒドロキシ−4−{7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}シクロペンチル)メチルスルファメートである。その全容を参照により本明細書に援用するところのArmitage I.らによる米国特許出願公開第2009/0036678号は、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを含む、((1S,2S,4R)−2−ヒドロキシ−4−{7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}シクロペンチル)メチルスルファメートの調製法を開示している。この化合物は、選択的NAE阻害剤であることが報告されている。例えば、Soucy,T.A.,et al.,Nature,2009,458,732−737(化合物はMLN4924と呼ばれている)。
これらの出願は、これらの化合物を含有する医薬組成物、及び、がんなどの増殖性疾患を含む、E1活性化酵素、特にNAEに関連した疾病、疾患、または状態の治療法または療法をさらに開示している。
((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート(I)が、国際公開第WO07/092213号、米国特許出願公開第2007/0191293号、及び米国特許出願公開第2009/0036678号に記載されている。((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート(I)のカリウム塩が、WO07/092213号、及び米国特許出願公開第2007/0191293号に開示されている。
医薬組成物の大規模製造には、化学者及び化学技術者にとって多くの課題がある。これらの課題のうちの多くは、大量の試薬の取り扱い、及び大規模反応の制御に関するものであるが、最終生成物の取り扱いには、最終活性生成物自体の性質に関連する特別な課題がある。生成物が、高収率で調製され、安定性があり、容易な単離が可能でなければならないだけでなく、生成物は、それらが最終的に使用される可能性が高い医薬製剤の種類に適した特性を有する必要がある。医薬製剤の活性成分の安定性は、合成、単離、バルク保存、医薬製剤化、及び長期製剤化を含む、製造プロセスの各工程において考慮されなければならない。これらの工程のそれぞれは、温度及び湿度の様々な環境条件によって影響され得る。
医薬組成物を調製するために使用される医薬活性物質は可能な限り純粋でなければならず、長期保存におけるその安定性が異なる環境条件下で保証されなければならない。これらの特性は、医薬組成物中の意図しない分解産物の発生を防止するうえで必要不可欠であるが、こうした分解産物は潜在的に毒性を有するか、または単純に組成物の有効性を低下させ得るものである。
医薬化合物の大規模製造における主たる問題は、一貫した処理パラメータ及び医薬品質を保証するには活性物質が安定した結晶形態を有する必要があるという点である。不安定な結晶形が使用された場合、製造及び/または保存時に結晶形態が変化する場合があり、品質管理上の問題及び製剤のむらが生じる。かかる変化は、製造プロセスの再現性に影響を及ぼし得ることから、医薬組成物の製剤化に課せられた高品質かつ厳しい要件を満たさない最終製剤につながる可能性がある。この点に関し、医薬組成物の物理的及び化学的安定性を向上させ得る医薬組成物の固体状態に対するあらゆる変化は、同じ薬剤のより安定性の低い形態と比較して大きな利点を与える点を通常念頭におく必要がある。
化合物が溶液またはスラリーから結晶化する際、化合物は異なる空間的格子配列で結晶化し得るが、この性質は「多形」と呼ばれている。結晶形のそれぞれが「多形体」である。特定の物質の多形体は同じ化学組成を有するが、溶解度及び解離、真密度、融点、結晶形状、圧密挙動、流動性、及び/または固体状態の安定性といった1つ以上の物理的性質に関して互いに異なり得る。
上記に一般的に述べたように、薬剤の多形挙動は、薬学及び薬理学において極めて重要となり得る。多形体が示す物理的性質の違いは、保存安定性、圧縮性及び密度(製剤化及び生成物の製造において重要)、ならびに解離速度(バイオアベイラビリティーを決定する際に重要な因子)などの実際的なパラメータに影響する。安定性の違いは、化学反応性の変化(例えば、ある剤形は、1つの多形体である場合に別の多形体である場合よりも変色が速いといった、酸化反応の差)、または力学的変化(例えば、動力学的に有利な多形体が熱力学的により安定な多形体に転換するにつれて、保存時に錠剤が崩壊する)、またはその両方(例えば、ある多形体の錠剤は高湿度でより分解しやすい)から生じ得る。加えて、結晶の物理的性質は、加工において重要であり得る。例えば、ある多形体は、固体形態を凝集させて固体取り扱いの困難性を増大させる溶媒和物を形成する可能性が高いことがあり、または濾過及び洗浄して不純物を除去するのが困難な場合がある(すなわち、粒子形状及び粒度分布がある多形体と他の多形体との間で異なることがある)。
化学的及び物理的性質が向上した医薬製剤が望まれているが、そのような製剤用に既存の分子の新たな薬剤形態(例えば、多形体)を調製するための予測可能な手段は存在していない。これらの新たな形態は、製造及び組成物の使用において一般的な広範囲の環境にわたって物理的性質に一貫性を与えるものである。したがって、インビトロ及びインビボのE1活性を阻害するうえで有用であり、細胞増殖の疾患、特にがん、及びE1活性に関連した他の疾患の治療に有用であるとともに、大規模製造及び製剤化に適した性質を有する新たな薬剤形態が求められている。
((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート(I)の塩酸塩、その結晶形、その溶媒和物、及びその製造方法が、米国特許出願公開第2011/0021544号に記載されている。
しかしながら、米国特許出願公開第2011/0021544号は、上記の塩酸塩が、加速されたストレス条件においては限定された化学的安定性を示すとも開示している。したがって、その他の塩、その結晶形、共結晶、及びその溶媒和物を含む、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート(I)の新たな薬剤形態が求められている。
本発明は、MLN4924またはTAK−924としても知られる、式(I)の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの共結晶形態、及びその溶媒和物に関する。これらの共結晶形態は、大規模製造、医薬製剤、及び保存に有用な性質を有している。本発明は、式(I)の共結晶形態の製造方法にも関する。本発明は、これらの共結晶形態を含む医薬組成物、及び本明細書に記載されるさまざまな疾患、障害、または状態の治療におけるこれらの共結晶形態の使用方法にも関する。
本発明を、以下の図面及び下記の詳細な説明の助けを借りてより深く検討する。
((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、グリコール酸との共結晶である、共結晶の形態AのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、グリコール酸との共結晶である、共結晶の形態AのH−NMRである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、グリコール酸との共結晶である、共結晶の形態Aの示差走査熱量測定(DSC)プロファイルである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、グリコール酸との共結晶である、共結晶の形態Aの熱重量分析(TGA)プロファイルである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、馬尿酸との共結晶である、共結晶の形態BのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、馬尿酸との共結晶である、共結晶の形態BのH−NMRである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、馬尿酸との共結晶である、共結晶の形態Bの示差走査熱量測定(DSC)プロファイルである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、馬尿酸との共結晶である、共結晶の形態Bの熱重量分析(TGA)プロファイルである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、グリコール酸との共結晶である、共結晶の形態CのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、L−プロリンとの共結晶である、共結晶の形態DのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、L−プロリンとの共結晶である、共結晶の形態DのH−NMRである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、サッカリンとの共結晶である、共結晶の形態FのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、サッカリンとの共結晶である、共結晶の形態FのH−NMRである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、サッカリンとの共結晶である、共結晶の形態Fの示差走査熱量測定(DSC)プロファイルである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、サッカリンとの共結晶である、共結晶の形態Fの熱重量分析(TGA)プロファイルである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ピペラジンとの共結晶である、共結晶の形態GのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ピペラジンとの共結晶である、共結晶の形態GのH−NMRである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ピペラジンとの共結晶である、共結晶の形態Gの示差走査熱量測定(DSC)プロファイルである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ピペラジンとの共結晶である、共結晶の形態Gの熱重量分析(TGA)プロファイルである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ゲンチジン酸との共結晶である、共結晶の形態JのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ゲンチジン酸との共結晶である、共結晶の形態JのH−NMRである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、マロン酸との共結晶である、共結晶の形態MのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、マロン酸との共結晶である、共結晶の形態MのH−NMRである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、マロン酸との共結晶である、共結晶の形態Mの示差走査熱量測定(DSC)プロファイルである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、マロン酸との共結晶である、共結晶の形態Mの熱重量分析(TGA)プロファイルである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ゲンチジン酸との共結晶である、共結晶の形態LのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ゲンチジン酸との共結晶である、共結晶の形態LのH−NMRである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ゲンチジン酸との共結晶である、共結晶の形態HのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ゲンチジン酸との共結晶である、共結晶の形態NのXRPDパターンである。 ((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ゲンチジン酸との共結晶である、共結晶の形態NのH−NMRである。
定義及び略語
上記及び本発明の説明文全体を通じて使用するところの以下の用語は、特に断らない限り、以下の意味を有すると理解されるものとする。
本明細書で使用するところの「共結晶」とは、同じ結晶格子内の少なくとも2種類の成分からなる結晶構造を指し、各成分は原子、イオン、または分子であり得る。共結晶は、固有の性質を有する固有の結晶構造を形成する2種類以上の成分で構成される。共結晶は、水和物、溶媒和物、及びクラスレートを包含し得る。
本明細書で使用するところの「結晶性」及び「結晶形態」とは、共結晶を含む、高度に規則的な化学構造を有する固体を指す。本出願の目的上、「結晶形態」及び「多形」なる用語は同義であり、これらの用語は、異なる性質(例えば、異なるXRPDパターン、異なるDSC走査の結果)を有する共結晶形態を区別するものである。
「溶媒和物」または「溶媒和された」なる用語は、本発明の化合物と1つ以上の溶媒分子との物理的会合を意味する。この物理的会合は、水素結合を含む。ある特定の例では、溶媒和物は、例えば、1つ以上の溶媒分子が、結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合に、単離することができるであろう。「溶媒和物」または「溶媒和された」は、液相の溶媒和物と単離可能な溶媒和物の両方を包含する。代表的な溶媒和物としては、例えば、水和物、エタノール和物、及びメタノール和物が挙げられる。
「混合物」なる用語は、混合の相状態(例えば、液体または液体/結晶性)に関わらず、混合物の合わされた要素を指す。
「種結晶添加」なる用語は、結晶化を開始させるための、溶液または混合物への結晶物質の添加を指す。
共結晶形態
一態様では、本発明は、化合物((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートまたはその溶媒和物の共結晶形態に関する。したがって、本発明は、式(I)の化合物の共結晶形態を提供する。
本明細書では、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート(I)の異なる共結晶形態を記述するための特性評価情報を提供する。しかしながら、そのような特定の形態が特定の組成物に存在することを当業者が決定するには、そのような情報の全てを要するわけではないが、当業者が特定の形態の存在を確認するのに十分であると認識するであろう特性情報のいずれかの部分を使用して、特定の形態の判定を達成することができ、例えば、特徴的なピークでも、そのような特定の形態が存在することを当業者が認識するのに十分であり得ることを理解されたい。
((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート(I)の特定の共結晶形態は、かかる共結晶形態を大規模な医薬製剤製造に適したものとする性質を有する。
各実施形態は、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート(I)の共結晶形態に関し、この特定の共結晶形態(例えば、形態A、形態C)は少なくとも特定のパーセンテージの純度を有する。いくつかの実施形態では、共結晶形態(例えば、形態A、形態C)は、少なくとも80%の純度を有する。いくつかの実施形態では、共結晶形態(例えば、形態A、形態C)は、少なくとも85%の純度を有する。いくつかの実施形態では、共結晶形態(例えば、形態A、形態C)は、少なくとも90%の純度を有する。いくつかの実施形態では、共結晶形態(例えば、形態A、形態C)は、少なくとも95%の純度を有する。いくつかの実施形態では、共結晶形態(例えば、形態A、形態C)は、実質的に純粋である。
以下の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート(I)(MLN4924)の共結晶形態の説明では、各実施形態は、本明細書に記載される1つ以上の性質によって特徴付けられる、共結晶の特定の結晶形態に関して説明される場合がある。各結晶形態を特徴付ける記述は、共結晶中に存在し得る異なる結晶形態の混合物を説明するためにも用いられる場合がある。しかしながら、特定の共結晶はまた、特定の結晶形態を参照して、または参照せずに、本明細書に記載される多形の特性のうちの1つ以上によって特徴付けることもできる。
明細書及び特許請求の範囲の全体を通じて、MLN4924のある共結晶形態が、角度2θとして与えられる1つ以上のXRPDピークを用いて同定される場合、2θの値のそれぞれはその特定の値±0.2°を意味するものと理解される。
明細書及び特許請求の範囲の全体を通じて、MLN4924のある共結晶形態がDSC及びTGAプロファイルからの1つ以上の温度を用いて同定される場合(例えば、吸熱転移の開始、融解など)、温度の値のそれぞれはその特定の値±2℃を意味するものと理解される。
一実施形態では、本発明は、式(I)の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートとコフォーマーとの共結晶に関し、コフォーマーは、有機酸、有機塩基、及びアミノ酸から選択される。別の実施形態では、コフォーマーは、酢酸、安息香酸、ショウノウ酸、カプロン酸、trans−ケイ皮酸、エチレンジアミン、フマル酸、ゲンチジン酸、D−グルクロン酸、グリコール酸、馬尿酸、DL−乳酸、L−リシン、L−リンゴ酸、マロン酸、DL−マンデル酸、メグルミン、オロト酸、シュウ酸、ピペラジン、L−プロリン、L−ピログルタミン酸、サッカリン、コハク酸、及びバニリンから選択される。別の実施形態では、コフォーマーは、馬尿酸、マロン酸、またはサッカリンから選択される。
一実施形態では、共結晶は、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、グリコール酸との共結晶である。一実施形態では、共結晶は、無水モノグリコール酸共結晶である。
一実施形態では、共結晶は、8.94°、18.48°、及び20.41°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、8.94°、14.94°、18.48°、19.62°及び20.41°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図1に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図1は、Cu−Kα線を用いて得られた共結晶の形態AのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図1で同定されるピークには、表1に示されるものが含まれる。
表2は、対応する指数付けされたXRPDデータから導出された共結晶の単位セルのパラメータを示す。一実施形態では、共結晶は、以下におおよそ等しい結晶パラメータを示す。すなわち、a=5.131Å、b=9.969Å、c=12.101Å、α=82.01°、β=81.26°、γ=88.60°、体積=605.8Å/セル、及び空間群=P1(1)。
図2は、共結晶の形態AのH−NMRを示す。H−NMRは、MLN4924とグリコール酸との化学量論比が1:1であり、共結晶の形態Aが無水モノグリコール酸共結晶であることを示している。一実施形態では、共結晶は、図2と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる。
図3は、共結晶の形態Aの示差走査熱量測定法プロファイル(DSC)を示す。DSCグラフは、熱流を試料からの温度の関数としてプロットしたものであり、温度の変化速度は約10℃/分である。一実施形態では、共結晶は、約138.1℃の吸熱ピークによって特徴付けられるDSCプロファイルによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図3に示されるDSCプロファイルによって特徴付けられる。
図4は、共結晶の形態Aの熱重量分析(TGA)プロファイルを示す。TGAプロファイルは、試料の重量損失率(%)を温度の関数としてプロットしたものであり、温度の変化速度は約10℃/分である。一実施形態では、共結晶は、約101℃〜約175℃の間における約5.3重量%の損失及び約216℃の重量損失によって特徴付けられるTGAによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図4に示されるTGAプロファイルによって特徴付けられる。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴(I−i)〜(I−iv)のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる。すなわち、
(I−i)8.94°、18.48°、及び20.41°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
(I−ii)図2と実質的に同様のH−NMR、
(I−iii)図3に示されるDSCプロファイル、または
(I−iv)図4に示されるTGAプロファイル。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴、すなわち、図1に示されるXRPDパターン、図2と実質的に同様のH−NMR、図3に示されるDSCプロファイル、または図4に示されるTGAプロファイルのうちの1つ以上によって特徴付けられる、共結晶の形態Aである。
一実施形態では、共結晶は、5.1°、18.2°、及び21.7°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、5.1°、16.3°、18.2°、20.7°及び21.7°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図9に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図9は、Cu−Kα線を用いて得られた共結晶の形態CのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図9で同定されるピークには、表3に示されるものが含まれる。
一実施形態では、共結晶は、図9に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる、共結晶の形態Cである。
一実施形態では、共結晶は、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、馬尿酸との共結晶である。一実施形態では、共結晶は、無水モノ馬尿酸共結晶である。
一実施形態では、共結晶は、4.05°、19.24°、及び22.60°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、4.05°、18.52°、19.24°、20.31°及び22.60°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図5に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図5は、Cu−Kα線を用いて得られた共結晶の形態BのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図5で同定されるピークには、表4に示されるものが含まれる。
表5は、対応する指数付けされたXRPDデータから導出された共結晶の形態Bの単位セルのパラメータを示す。一実施形態では、共結晶は、以下、すなわちa=5.069Å、b=43.443Å、c=13.792Å、α=90°、β=90.35°、γ=90°、体積=3037.1Å/セル、及び空間群=P2(4)におおよそ等しい結晶パラメータを示す共結晶、及び以下、すなわち、a=5.068Å、b=13.779Å、c=43.395Å、α=90°、β=90°,γ=90°、体積=3030.4Å/セル、及び空間群=P2(19)におおよそ等しい結晶パラメータを示す共結晶からなる群から選択される。
図6は、共結晶の形態BのH−NMRを示す。H−NMRは、MLN4924と馬尿酸との化学量論比が1:1であり、共結晶の形態Bが無水モノグリコール酸共結晶であることを示している。一実施形態では、共結晶は、図6と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる。
図7は、共結晶の形態Bの示差走査熱量測定法プロファイル(DSC)を示す。DSCグラフは、熱流を試料からの温度の関数としてプロットしたものであり、温度の変化速度は約10℃/分である。一実施形態では、共結晶は、約150.9℃の吸熱ピークによって特徴付けられるDSCプロファイルによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図7に示されるDSCプロファイルによって特徴付けられる。
図8は、共結晶の形態Bの熱重量分析(TGA)プロファイルを示す。TGAプロファイルは、試料の重量損失率(%)を温度の関数としてプロットしたものであり、温度の変化速度は約10℃/分である。一実施形態では、共結晶は、約235℃における重量損失によって特徴付けられるTGAによって特徴付けられ、この材料が無水で、かつ溶媒和されていないことを示唆するものである。別の実施形態では、共結晶は、図8に示されるTGAプロファイルによって特徴付けられる。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴(I−i)〜(I−iv)のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる。すなわち、
(I−i)4.05°、19.24°、及び22.60°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
(I−ii)図6と実質的に同様のH−NMR、
(I−iii)図7に示されるDSCプロファイル、または
(I−iv)図8に示されるTGAプロファイル。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴、すなわち、図5に示されるXRPDパターン、図6と実質的に同様のH−NMR、図7に示されるDSCプロファイル、または図8に示されるTGAプロファイルのうちの1つ以上によって特徴付けられる、共結晶の形態Bである。
一実施形態では、共結晶は、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、L−プロリンとの共結晶である。
一実施形態では、共結晶は、16.1°、18.4°、及び22.3°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、16.1°、18.4°、19.9°、21.0°及び22.3°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図10に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図10は、Cu−Kα線を用いて得られた共結晶の形態DのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図10で同定されるピークには、表6に示されるものが含まれる。
図11は、共結晶の形態DのH−NMRを示す。H−NMRは、MLN4924とL−プロリンとの化学量論比が1:0.3であることを示している。一実施形態では、共結晶は、図11と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴(I−i)及び(I−ii)の両方によって特徴付けられる。すなわち、
(I−i)16.1°、18.4°、及び22.3°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、または
(I−ii)図11と実質的に同様のH−NMR。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴、すなわち、図10に示されるXRPDパターン、または図11と実質的に同様のH−NMRのうちの1つ以上によって特徴付けられる、共結晶の形態Dである。
一実施形態では、共結晶は、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、サッカリンとの共結晶である。
一実施形態では、共結晶は、形態E、MLN4924、及びサッカリンを含む混合物として得られる、サッカリン共結晶の形態Eである。
一実施形態では、共結晶は、無水モノサッカリン共結晶である。
一実施形態では、共結晶は、7.86°、15.81°、及び17.97°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、7.86°、15.03°、15.81°、17.97°及び24.15°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図12に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図12は、Cu−Kα線を用いて得られた形態FのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図12で同定されるピークには、表7に示されるものが含まれる。
表8は、対応する指数付けされたXRPDデータから導出された共結晶の形態Fの単位セルのパラメータを示す。一実施形態では、共結晶は、以下におおよそ等しい結晶パラメータを示す。すなわち、a=7.412Å、b=11.993Å、c=31.631Å、α=90°、β=90°、γ=90°、体積=2811.7Å/セル、及び空間群=P2(19)。
図13は、共結晶の形態FのH−NMRを示す。H−NMRは、MLN4924とサッカリンとの化学量論比が1:1であり、共結晶の形態Fが無水モノサッカリン共結晶であることを示している。一実施形態では、共結晶は、図13と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる。
図14は、共結晶の形態Fの示差走査熱量測定法プロファイル(DSC)を示す。DSCグラフは、熱流を試料からの温度の関数としてプロットしたものであり、温度の変化速度は約10℃/分である。一実施形態では、共結晶は、約201.8℃の吸熱ピークと重なる約198.5℃の吸熱ピークによって特徴付けられるDSCプロファイルによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図14に示されるDSCプロファイルによって特徴付けられる。
図15は、共結晶の形態Fの熱重量分析(TGA)プロファイルを示す。TGAプロファイルは、試料の重量損失率(%)を温度の関数としてプロットしたものであり、温度の変化速度は約10℃/分である。一実施形態では、共結晶は、約171℃〜約200℃の間における約1.9重量%の損失によって特徴付けられるTGAによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図15に示されるTGAプロファイルによって特徴付けられる。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴(I−i)〜(I−iv)のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる。すなわち、
(I−ii)7.86°、15.81°、及び17.97°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
(I−iii)図13と実質的に同様のH−NMR、
(I−iv)図14に示されるDSCプロファイル、または
(I−v)図15に示されるTGAプロファイル。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴、すなわち、図12に示されるXRPDパターン、図13と実質的に同様のH−NMR、図14に示されるDSCプロファイル、または図15に示されるTGAプロファイルのうちの1つ以上によって特徴付けられる、共結晶の形態Fである。
一実施形態では、共結晶は、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ピペラジンとの共結晶である。一実施形態では、共結晶は、ピペラジン共結晶のアセトニトリル溶媒和物である。別の実施形態では、共結晶は、1:0.5:0.6〜1:0.5:0.2の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:ピペラジン:アセトニトリルのモル比を有する。
一実施形態では、共結晶は、6.7°、19.1°、及び22.0°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、6.7°、17.7°、18.3°、19.1°及び22.0°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図16に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図16は、Cu−Kα線を用いて得られた共結晶の形態GのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図16で同定されるピークには、表9に示されるものが含まれる。
表10は、指数付けされたXRPDデータから導出された共結晶の形態Gの単位セルのパラメータを示す。一実施形態では、共結晶は、以下におおよそ等しい結晶パラメータを示す。すなわち、a=13.346Å、b=10.014Å、c=20.285Å、α=90°、β=97.01°、γ=90°、体積=2690.7Å/セル、及び空間群=P2(4)。
図17は、共結晶の形態GのH−NMRを示す。H−NMRは、MLN4924:ピペラジン:アセトニトリルの化学量論比が1:0.5:0.6であり、共結晶の形態Gがピペラジン共結晶のアセトニトリル溶媒和物であることを示している。一実施形態では、共結晶は、図17と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる。
図18は、共結晶の形態Gの示差走査熱量測定法プロファイル(DSC)を示す。DSCグラフは、熱流を試料からの温度の関数としてプロットしたものであり、温度の変化速度は約10℃/分である。一実施形態では、共結晶は、図18に示されるDSCプロファイルによって特徴付けられる。
図19もやはり共結晶の形態Gの熱重量分析(TGA)プロファイルを示す。TGAプロファイルは、試料の重量損失率(%)を温度の関数としてプロットしたものであり、温度の変化速度は約10℃/分である。一実施形態では、共結晶は、約24℃〜約150℃の間における約5.7重量%の損失によって特徴付けられるTGAによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図19に示されるTGAプロファイルによって特徴付けられる。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴(I−i)〜(I−iv)のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる。すなわち、
(I−i)6.7°、19.1°、及び22.0°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
(I−ii)図17と実質的に同様のH−NMR、
(I−iii)図18と実質的に同様のDSCプロファイル、または
(I−iv)図19と実質的に同様のTGAプロファイル、のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴、すなわち、図16に示されるXRPDパターン、図17と実質的に同様のH−NMR、図18に示されるDSCプロファイル、または図19に示されるTGAプロファイルのうちの1つ以上によって特徴付けられる、共結晶の形態Gである。
一実施形態では、共結晶は、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、ゲンチジン酸との共結晶である。一実施形態では、共結晶は、ゲンチジン酸共結晶のアセトニトリル溶媒和物である。
一実施形態では、共結晶は、5.1°、9.4°、及び23.9°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、5.1°、9.4°、19.0°、21.2°及び23.9°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図20に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図20は、Cu−Kα線を用いて得られた共結晶の形態JのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図20で同定されるピークには、表11に示されるものが含まれる。
図21は、共結晶の形態JのH−NMRを示す。H−NMRは、MLN4924:ゲンチジン酸:アセトニトリルの化学量論比が1:1:3であり、共結晶の形態Jがゲンチジン酸共結晶のアセトニトリル溶媒和物であることを示している。一実施形態では、共結晶は、図21と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴(I−i)及び(I−ii)の両方によって特徴付けられる。すなわち、
(I−i)5.1°、9.4°、及び23.9°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、及び
(I−ii)図21と実質的に同様のH−NMR。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴、すなわち、図20に示されるXRPDパターン、または図21と実質的に同様のH−NMRのうちの1つ以上によって特徴付けられる、共結晶の形態Jである。
一実施形態では、共結晶は、17.0°、18.5°、及び23.2°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、4.7°、17.0°、18.5°、22.1°及び23.2°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図26に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図26は、Cu−Kα線を用いて得られた共結晶の形態LのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図26で同定されるピークには、表12に示されるものが含まれる。
図27は、共結晶の形態LのH−NMRを示す。H−NMRは、MLN4924とゲンチジン酸との化学量論比が1:1であることを示している。一実施形態では、共結晶は、図27と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴(I−i)及び(I−ii)の両方によって特徴付けられる。すなわち、
(I−i)17.0°、18.5°、及び23.2°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、及び
(I−ii)図27と実質的に同様のH−NMR。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴、すなわち、図26に示されるXRPDパターン、または図27と実質的に同様のH−NMRのうちの1つ以上によって特徴付けられる、共結晶の形態Lである。
一実施形態では、共結晶は、9.6°、18.1°、及び24.5°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、4.3°、9.6°、18.1°、23.5°及び24.5°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図28に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図28は、Cu−Kα線を用いて得られた共結晶の形態HのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図28で同定されるピークには、表13に示されるものが含まれる。
一実施形態では、共結晶は、図28に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる、共結晶の形態Hである。
一実施形態では、共結晶は、8.9°、17.9°、及び22.3°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、8.9°、13.8°、17.9°、21.4°及び22.3°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図29に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図29は、Cu−Kα線を用いて得られた共結晶の形態NのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図29で同定されるピークには、表14に示されるものが含まれる。
図30は、共結晶の形態NのH−NMRを示す。H−NMRは、MLN4924:ゲンチジン酸:イソプロパノールの化学量論比が1:1:0.2であり、共結晶の形態Nがゲンチジン酸共結晶のイソプロパノール溶媒和物であることを示している。一実施形態では、共結晶は、図30と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴(I−i)及び(I−ii)の両方によって特徴付けられる。すなわち、
(I−i)8.9°、17.9°、及び22.3°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、及び
(I−ii)図30と実質的に同様のH−NMR。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴、すなわち、図29に示されるXRPDパターン、または図30と実質的に同様のH−NMRのうちの1つ以上によって特徴付けられる、共結晶の形態Nである。
一実施形態では、共結晶は、((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートと、マロン酸との共結晶である。一実施形態では、共結晶は、無水モノマロン酸共結晶である。
一実施形態では、共結晶は、3.66°、19.24°、及び25.14°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。一実施形態では、共結晶は、3.66°、10.21°、19.24°、24.87°及び25.14°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図22に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる。
図22は、Cu−Kα線を用いて得られた共結晶の形態MのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図22で同定されるピークには、表15に示されるものが含まれる。
表16は、対応する指数付けされたXRPDデータから導出された共結晶の形態Mの単位セルのパラメータを示す。一実施形態では、共結晶は、以下、すなわち、a=5.634Å、b=9.275Å、c=48.091Å、α=90°、β=90°、γ=90°、体積=2513.0Å/セル、及び空間群=P2(19)におおよそ等しい結晶パラメータを示し、また、キラル含有成分を有する。
図23は、共結晶の形態MのH−NMRを示す。H−NMRは、MLN4924とマロン酸との化学量論比が1:1であり、共結晶の形態Mが無水モノマロン酸共結晶であることを示している。一実施形態では、共結晶は、図23と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる。
図24は、共結晶の形態Mの示差走査熱量測定法プロファイル(DSC)を示す。DSCグラフは、熱流を試料からの温度の関数としてプロットしたものであり、温度の変化速度は約10℃/分である。一実施形態では、共結晶は、約155.1℃の吸熱ピークによって特徴付けられるDSCプロファイルによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図24に示されるDSCプロファイルによって特徴付けられる。
図25は、共結晶の形態Mの熱重量分析(TGA)プロファイルを示す。TGAプロファイルは、試料の重量損失率(%)を温度の関数としてプロットしたものであり、温度の変化速度は約10℃/分である。一実施形態では、共結晶は、約135℃〜約184℃の間における約14.0重量%の損失によって特徴付けられるTGAによって特徴付けられる。別の実施形態では、共結晶は、図25に示されるTGAプロファイルによって特徴付けられる。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴(I−i)〜(I−iv)のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる。すなわち、
(I−i)3.66°、19.24°、及び25.14°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
(I−ii)図23と実質的に同様のH−NMR、
(I−iii)図24に示されるDSCプロファイル、または
(I−iv)図25に示されるTGAプロファイル。
一実施形態では、共結晶は、以下の特徴、すなわち、図22に示されるXRPDパターン、図23と実質的に同様のH−NMR、図24に示されるDSCプロファイル、または図25に示されるTGAプロファイルのうちの1つ以上によって特徴付けられる、共結晶の形態Mである。
本発明の他の実施形態は、本明細書で検討される結晶形態のいずれかの上記の特性の組み合わせによって特徴付けられるMLN4924の共結晶形態に関する。特性評価は、特定の多形に関して記載されたXRPD、TGA、及びDSCのうちの1つ以上の任意の組み合わせによるものとすることができる。例えば、MLN4924の共結晶形態は、XRPDスキャンにおける主要ピークの位置に関するXRPDの結果の任意の組み合わせ及び/またはXRPDスキャンにより得られたデータから導出された1つ以上のセルのパラメータの任意の組み合わせによって特徴付けることができる。MLN4924の共結晶形態はまた、指定温度範囲にわたる試料に関係する重量損失及び/または特定の重量損失転移が開始する温度に関するTGA測定によって特徴付けることができる。また、熱流転移中の最大熱流に関係する温度及び/または試料が熱流転移を受け始める温度に関するDSC測定でも、結晶形態を特徴付けることができる。ある範囲の相対湿度(例えば、0%〜90%)にわたった水分吸着/脱着測定によって決定される、試料の重量変化及び/またはMLN4924の無水共結晶1分子あたりの水の吸着/脱着の変化によっても、MLN4924の共結晶形態を特徴付けることができる。
多分析的手法を用いた共結晶形態の特性評価の組み合わせの例としては、XRPD走査の主要なピークの少なくとも1つの位置及び対応するDSC測定によって観察された1つ以上の熱流転移の間の最大熱流に関連する温度;XRPD走査の主要なピークの少なくとも1つの位置及び対応するTGA測定における指定温度範囲にわたった試料に関連する1つ以上の重量損失;XRPD走査の主要なピークの少なくとも1つの位置、対応するDSC測定によって観察された1つ以上の熱流転移の間の最大熱流に関連する温度、及び対応するTGA測定における指定温度範囲にわたった試料に関連する1つ以上の重量損失;ならびに、XRPD走査の主要なピークの少なくとも1つの位置、対応するDSC測定によって観察された1つ以上の熱流転移の間の最大熱流に関連する温度、対応するTGA測定における指定温度範囲にわたった試料に関連する1つ以上の重量損失、及びある範囲の相対湿度にわたった水収着/脱着測定により測定される無水塩1分子当たりの水の収着/脱着量の変化が挙げられる。なお、上記の例のそれぞれにおいて、XRPD走査の主要なピークの少なくとも1つの位置の使用を、共結晶形態の1つ以上のセルのパラメータに置き換えてもよい。
上記で検討した特性評価の組み合わせを用いて本明細書で検討する共結晶形態のいずれをも記述することができる。
医薬組成物及び方法
式(I)の化合物(MLN4924)、またはその結晶形態、その溶媒和物、または共結晶形態は、E1酵素活性の有用な阻害剤である。特に、MLN4924の共結晶形態はNAE、UAE、及び/またはSAEの阻害剤として設計されている。阻害剤とは、標的タンパク質へのUblの結合におけるE1酵素の促進作用を低下させ(例えば、ユビキチン化、NEDD化、スモイル化の低下)、Ubl結合により媒介される細胞内シグナル伝達を低下させ、及び/またははUbl結合により媒介されるタンパク質分解を低下させる(例えば、クリン依存型のユビキチン化及びタンパク質分解(例えばユビキチン−プロテアソーム経路)の阻害)化合物を含むものとする。したがって、MLN4924の共結晶形態を、本明細書でさらに詳細に提供される方法、または当該技術分野で周知の方法に従って、インビトロもしくはインビボで、または細胞もしくは動物モデルでE1酵素を阻害するその能力についてアッセイすることができる。MLN4924の共結晶形態は、E1酵素に結合する、またはE1酵素活性を直接媒介するその能力について評価することもできる。あるいは、MLN4924の共結晶形態の活性は、間接的細胞アッセイ、またはE1阻害の下流の作用の阻害(例えば、クリン依存型ユビキチン化及びタンパク質分解の阻害)を評価するために、E1活性化の下流の作用を測定するアッセイによって評価することができる。例えば、活性は、Ublと結合した基質(例えば、Ublと結合したE2、NEDD化されたクリン、ユビキチン化基質、スモイル化基質)の検出、下流のタンパク質基質の安定化の検出(例えば、p27の安定化、IκBの安定化)、UPP活性の阻害の検出、タンパク質E1阻害及び基質安定化の下流の作用の検出(例えば、レポーターアッセイ、例えば、NFκBレポーターアッセイ、p27レポーターアッセイ)によって評価することができる。活性を評価するためのアッセイは当該技術分野では周知のものである。
本発明の一実施形態は、MLN4924の共結晶形態、及び薬学的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物に関する。医薬組成物は、好ましくは、レシピエント対象、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトへの投与に適した形態である。「薬学的に許容される担体」なる用語は、本明細書において、レシピエント対象と適合性を有し、薬剤の活性を途絶させることなく活性剤を標的部位に送達するうえで適当な物質を指して用いられる。担体と関連する毒性または有害作用がある場合には、その毒性または有害作用は、活性薬剤の意図する用途に関して、合理的なリスク対効果比に釣り合うのが好ましい。
医薬組成物は、とりわけ、従来の造粒、混合、溶解、カプセル化、凍結乾燥、または乳化プロセスなどの、当該技術分野では周知の方法によって製造することができる。組成物は、顆粒剤、沈殿物、または微粒子、凍結乾燥された、回転乾燥された、もしくは噴霧乾燥された粉末を含む粉末、無定形粉末、錠剤、カプセル、シロップ剤、坐剤、注射、乳剤、エリキシル剤、懸濁剤、または溶液を含む、様々な形態で産生され得る。製剤は、任意に、安定剤、pH調整剤、界面活性剤、可溶化剤、バイオアベイラビリティー調整剤、及びこれらの組み合わせを含有し得る。
これらの組成物中で使用することが可能な薬学的に許容される担体としては、これらに限定されるものではないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミン等の血清タンパク質、リン酸塩もしくは炭酸塩等の緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、硫酸プロタミン等の飽和植物脂肪酸、水、塩、または電解質の部分グリセリド混合物、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、及び羊毛脂が挙げられる。
好ましい実施形態によれば、本発明の組成物は、哺乳動物、好ましくはヒトに対する医薬投与を行うために製剤化される。本発明のそのような医薬組成物は、経口的に、非経口的に、吸入噴霧によって、局所的に、直腸的に、経鼻的に、頬側に、腟に、または移植されたリザーバを介して投与され得る。本明細書で使用するところの「非経口」なる用語は、皮下、静脈内、腹腔内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、髄腔内、肝内、病巣内、及び頭蓋内注射または注入技術を含む。好ましくは、組成物は、経口的に、静脈内に、または皮下に投与される。製剤は、短時間作用、高速放出、または長時間作用であるように設計され得る。さらになお、化合物は、全身的な方法よりもむしろ、腫瘍部位での投与(例えば、注射による)などの局所的な方法で投与することができる。
医薬製剤は、これらに限定されるものではないが、油、水、アルコール、及びそれらの組み合わせなどの液体を使用した液体懸濁液または溶液として調製することができる。β−シクロデキストリンスルホブチルエーテル及びヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンを含むシクロデキストリンなどの可溶化剤を含有させることもできる。製剤中に存在する他の賦形剤としては、クエン酸及びクエン酸ナトリウムが挙げられる。薬学的に好適な界面活性剤、懸濁化剤、または乳化剤を、経口または非経口投与用に添加することができる。懸濁液は、これらに限定されるものではないが、ピーナツ油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油、及びオリーブ油等の油を含み得る。懸濁液調製物はまた、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸グリセリド、及びアセチル化脂肪酸グリセリド等、脂肪酸のエステルを含有し得る。懸濁液製剤は、これらに限定されるものではないが、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、グリセロール、及びプロピレングリコール等のアルコールを含み得る。これに限定されないがポリ(エチレングリコール)等のエーテル、鉱油及びワセリン等の石油系炭化水素、ならびに水はまた、懸濁液製剤に使用され得る。
本発明の組成物の滅菌の注射可能な形態は、水性または油性の懸濁液であってもよい。これらの懸濁液は、好適な分散または湿潤剤及び懸濁化剤を使用して、当該技術分野で既知の技術に従って製剤化され得る。滅菌の注射可能な調製物はまた、非毒性の非経口で許容される希釈剤または溶媒中、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液として、滅菌の注射可能な溶液または懸濁液であってもよい。利用されてもよい許容されるビヒクル及び溶媒の中には、水、リンゲル液、及び等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、無菌の固定油が、溶媒または懸濁媒として慣習的に用いられる。この目的のために、合成モノまたはジグリセリドを含む、任意の無菌性固定油が利用されてもよい。オレイン酸及びそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、注射可能物の調製に有用であり、同様に、オリーブ油またはひまし油などの天然の薬学的に許容される油は、特にそれらのポリオキシエチル化形態において、有用である。これらの油溶液または懸濁液はまた、乳剤または懸濁液を含む、薬学的に許容される剤形の製剤化で一般的に使用される、カルボキシメチルセルロースまたは同様の分散剤等、長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含有し得る。薬学的に許容される固体、液体、または他の剤形の製造で一般的に使用される、他の一般的に使用される界面活性剤、例えば、Tween、Span、及び他の乳化剤、またはバイオアベイラビリティー強化剤もまた、製剤化の目的で使用され得る。化合物は、ボーラス注射または持続注入によるもの等、注射による非経口投与のために製剤化され得る。注射用の単位剤形は、アンプルまたは複数用量容器であってもよい。
本発明の医薬組成物は、これらに限定されるものではないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁液または水溶液を含む、任意の経口的に許容される剤形で経口投与することができる。水溶性懸濁液が経口使用のために要求されるとき、活性成分は、乳化剤及び懸濁化剤と組み合わされる。所望の場合、ある特定の甘味剤、香味剤、または着色剤もまた、添加され得る。カプセル形態での経口投与では、有用な希釈剤は、乳糖及び乾燥コーンスターチを含む。経口使用のための錠剤の場合、よく使用される担体は、乳糖及びコーンスターチを含む。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤も、一般的には添加される。コーティングは、様々な目的のため、例えば、味を消すため、溶解もしくは吸収の部位に影響を与えるため、または薬の作用を延長するために使用することができる。コーティングは、錠剤に、またはカプセル中で使用される造粒粒子に適用することができる。
あるいは、本発明の医薬組成物は、直腸投与のための坐薬の形態で投与することができる。これらの医薬組成物は、室温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって、薬物を放出させるように直腸内で溶ける、好適な非刺激性賦形剤と、薬剤を混合することによって調製することができる。そのような物質は、ココアバター、みつろう、及びポリエチレングリコールを含む。
本発明の医薬組成物はまた、特に、治療の対象が目、皮膚、または下部腸管の疾患を含む、局所適用によって容易に到達可能な範囲または器官を含むとき、局所的に投与され得る。好適な局所製剤は、これらの範囲または器官のそれぞれのために容易に調製される。
下部腸管のための局所適用は、直腸坐薬製剤(上を参照されたい)または好適な浣腸製剤で達成され得る。局所的な経皮パッチもまた使用され得る。局所適用に対して、医薬組成物は、1つ以上の担体中に懸濁または溶解された活性成分を含有する好適な軟膏に製剤化され得る。本発明の化合物の局所投与のための担体としては、これらに限定されるものではないが、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろう、及び水が挙げられる。あるいは、医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体中に懸濁または溶解された活性成分を含有する、好適なローションまたはクリームの中で製剤化され得る。好適な担体には、これらに限定されるものではないが、ミネラルオイル、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が挙げられる。
眼科用に、医薬組成物は、等張のpH調節した滅菌食塩水中の微粉化懸濁液として、または好ましくは、塩化ベンジルアルコニウム等の保存剤を含むまたは含まないのいずれかで、等張のpH調節した滅菌食塩水中の溶液として、製剤化され得る。あるいは、眼科用に、医薬組成物は、ワセリン等の軟膏に製剤化され得る。
本発明の医薬組成物はまた、鼻腔エアロゾルまたは吸入によって投与され得る。かかる組成物は、薬学的製剤の技術分野でよく知られている技術に従って調製され、ベンジルアルコールもしくは他の好適な保存剤、バイオアベイラビリティーを高めるための吸収促進剤、フッ化炭素、及び/または他の従来の可溶化剤もしくは分散剤を使用して、生理食塩水中の溶液として調製され得る。
本発明の医薬組成物はまた、特に、本明細書に記載される疾患(例えば、増殖性疾患、例えば、がん、炎症性、神経変性疾患)に関連する治療的用途に有用である。好ましくは、組成物は、治療される関連疾患を有する、またはそれを発症する、もしくはその再発を起こすリスクを有する患者に対する投与のために製剤化される。本明細書で使用するところの「患者」なる用語は、動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトを意味する。好ましい医薬組成物は、経口、静脈内、または皮下投与のために製剤化される医薬組成物である。しかしながら、治療有効量の化合物を含有する上記の剤形のいずれも、十分に通常の実験方法の範囲内にあり、したがって、十分に本発明の範囲内にある。特定の実施形態において、医薬組成物は、別の治療剤をさらに含んでもよい。好ましくは、そのような他の治療剤は、通常、治療される疾患、疾病、または状態を有する患者に投与される治療剤である。
「治療有効量」とは、単一または複数用量の投与により、E1酵素活性及び/または治療される疾患もしくは疾病の重症度に検出可能な低下をもたらすうえで十分な化合物または組成物の量を意味する。「治療有効量」は、細胞を治療するうえで、治療される疾患または疾病状態の進行を延期または予防するうえで(例えば、がんのさらなる腫瘍増殖を予防、さらなる炎症反応を予防するうえで)、対象の疾患の症状を、かかる治療を行わない場合に予想されるよりも改善、軽減、緩和、または向上するうえで十分な量を含むことも意図している。必要とされるE1酵素阻害剤の量は、投与される組成物の特定の化合物、治療される疾患の種類、投与経路、及び疾患を治療するのに要する時間の長さに応じて決められる。任意の特定の患者に対する特定の投薬量及び治療レジメンは、用いられる特定の化合物の活性、患者の年齢、体重、一般的健康状態、性別、及び食事、投薬時間、排泄速度、薬物の組み合わせ、治療する医師の判断、及び治療される特定の疾病の重症度を含む様々な要因に依存することもまた、理解されるべきである。阻害剤が別の薬剤と併せて投与される特定の態様では、本発明の組成物中に存在する追加の治療剤の量は、典型的に、通常唯一の活性剤としてその治療剤を含む組成物中に投与されるであろう量より多くなることはない。好ましくは、追加の治療剤の量は、唯一の治療活性剤としてその治療剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%〜約100%の範囲にある。
一実施形態は、試料中のE1酵素活性を阻害するかまたは低下させる方法であって、試料をMLN4924の共結晶形態、またはMLN4924の共結晶形態を含む組成物と接触させることを含む方法に関する。本明細書で使用するところの試料には、これらに限定されるものではないが、精製もしくは部分的に精製されたE1酵素、培養細胞または細胞培養物の抽出物;生検細胞または哺乳動物から得られた液体、もしくはその抽出物;及び体液(例えば、血液、血清、唾液、尿、糞便、精液、涙液)またはその抽出物を含む試料が挙げられる。試料中のE1酵素活性の阻害は、インビトロもしくはインビボ、インセルロ、またはインサイチューで行うことができる。
別の実施形態では、本発明は、疾患、疾患の症状を有するか、疾患を発症する、または疾患の再発を起こすリスクを有する患者を治療するための方法であって、本発明による医薬組成物を患者に投与することを含む方法を提供する。治療は、疾患、疾患の症状または疾患の素因を治癒、回復、軽減、緩和、変化、治療、改善、抑制、向上、またはこれに影響することであり得る。理論によって束縛されることを望むものではないが、治療は、インビトロまたはインビボで細胞または組織の増殖の阻害、切除、もしくは殺滅を生じるか、または他の形で疾患、例えば本明細書に記載される疾患(例えば、増殖性疾患、例えば、がん、炎症性疾患)を媒介する細胞もしくは組織(例えば、異常細胞、病的組織)の能力を低下させるものと考えられる。本明細書で使用するところの細胞または組織(例えば、増殖性細胞、主要組織)の「増殖を阻害する」または「増殖の阻害」とは、その増殖及び転移を遅延、妨害、阻止、または停止することを指し、増殖の完全な消失を必ずしも意味しない。
疾病への応用としては、E1酵素活性の阻害が病的細胞もしくは組織の生存及び/または増殖に悪影響を及ぼす(例えば、細胞がUAE阻害に対して感受性がある、E1活性の阻害が疾病機序を妨害する、E1活性の低下が、疾病機序の阻害物質であるタンパク質を安定化する、E1活性の減少が、疾病機序の活性化因子であるタンパク質の阻害をもたらす)疾患が含まれる。疾病への応用としては、E1酵素活性(例えば、NAE、UAE活性)の消失によって制御することができる、効果的なクリン及び/またはユビキチン化活性を必要とするあらゆる疾患、疾病、または状態を含むことも意図される。
例えば、本方法は、疾病状態の維持及び/または進行のために効果的なクリン依存型ユビキチン化及びタンパク質分解経路(例えば、ユビキチンプロテアソーム経路)を必要とする疾患を含むがこれらに限定されない、細胞増殖に関与する疾患の治療において有用である。本方法は、E1活性(例えば、NAE活性、UAE活性、SAE活性)によって制御されるタンパク質(例えば、NFκB活性化、p27Kip活性化、p21WAF/CIP1活性化、p53活性化)を介して媒介される疾患の治療に有用である。関連疾患としては、増殖性疾患、とりわけ、がん及び炎症性疾患(例えば、関節リウマチ、炎症性腸疾患、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、変形性関節症、皮膚病(例えば、アトピー性皮膚炎、乾癬)、血管増殖性傷害(例えば、アテローム性動脈硬化、再狭窄)、自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症、組織及び臓器拒絶反応)、ならびに感染に関連する炎症(例えば、免疫応答)、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、運動ニューロン疾患、神経障害性疼痛、トリプレットリピート病、星状細胞腫、及びアルコール性肝疾患の結果としての神経変性)、虚血性傷害(例えば、脳卒中)、及び悪液質(例えば、さまざまな生理学的及び病理学的状態(例えば、神経傷害、絶食、発熱、アシドーシス、HIV感染、がんの苦痛、及び特定の内分泌疾患)を伴う、加速期の筋タンパク質破壊)が挙げられる。
MLN4924の共結晶形態及び医薬組成物は、がんの治療に特に有用である。本明細書で使用するところの「がん」なる用語は、制御されない細胞増殖または調節不全の細胞増殖、減少した細胞分化、周囲の組織を侵す不適切な能力、及び/または異所的な部位で新規成長を確立する能力を特徴とする細胞障害を指す。「がん」なる用語には、これらに限定されるものではないが、固形腫瘍と血液腫瘍が含まれる。「がん」なる用語は、皮膚、組織、器官、骨、軟骨、血液、及び脈管の疾病を包含する。「がん」なる用語は、原発性癌及び転移性癌をさらに包含する。
いくつかの実施形態では、がんは、固形腫瘍である。本方法によって治療することが可能な固形腫瘍の非限定的な例としては、膵臓癌;膀胱癌;結腸直腸癌;転移性乳癌を含む乳癌;アンドロゲン依存性及びアンドロゲン非依存性前立腺癌を含む前立腺癌;例えば、転移性腎細胞癌を含む腎癌;肝細胞癌;例えば、非小細胞肺癌(NSCLC)、細気管支肺胞癌(BAC)、及び肺の腺癌を含む肺癌;例えば、進行性上皮または原発性腹膜癌を含む卵巣癌;子宮頸癌;胃癌;食道癌;例えば、頭頚部の扁平細胞癌を含む頭頚部癌;黒色腫;転移性神経内分泌腫瘍を含む神経内分泌癌;例えば、神経膠腫、未分化型乏突起神経膠腫、成人多形性膠芽腫、及び成人未分化星状細胞腫を含む脳腫瘍;骨癌;ならびに軟組織肉腫が含まれる。
いくつかの他の実施形態では、がんは、悪性血液疾患である。悪性血液疾患の非限定的な例としては、急性骨髄性白血病(AML);加速期のCML及びCMLの急性転化期(CML−BP)を含む慢性骨髄性白血病(CML);慢性骨髄単球性白血病(CMML);急性リンパ芽球性白血病(ALL);慢性リンパ芽球性白血病(CLL);ホジキン病(HD);濾胞性リンパ腫及びマントル細胞リンパ腫を含む非ホジキンリンパ腫(NHL);B細胞リンパ腫;T細胞リンパ腫;多発性骨髄腫(MM);ヴァルデンストレームマクログロブリン血症;不応性貧血(RA)、環状鉄芽球を伴う不応性貧血(RARS)、(過剰な芽球を伴う不応性貧血(RAEB)、及び移行期RAEB(RAEB−T)を含む骨髄異形成症候群(MDS)、ならびに骨髄増殖性症候群が挙げられる。
いくつかの実施形態では、化合物または組成物は、大腸癌、卵巣癌、肺癌、乳癌、胃癌、前立腺癌、及び膵臓癌からなる群から選択されるがんを有するか、またはがんを発症する、もしくはがんの再発を起こすリスクを有する患者を治療するために使用される。特定の好ましい実施形態では、がんは、肺癌、大腸癌、卵巣癌、及び血液癌からなる群から選択される。
治療される特定の疾患または状態に応じて、いくつかの実施形態では、E1酵素阻害剤は、1つまたは複数のさらなる治療剤とともに投与される。いくつかの実施形態では、さらなる治療剤(複数可)は、治療される疾患または状態を有する患者に通常投与される治療剤である。本明細書で使用するところの特定の疾患または状態を治療するために通常投与されるさらなる治療剤は、「治療される疾患または状態に適切な」ものとして知られる。他の治療剤をE1阻害剤の投与の前に、それと同時に、またはその後で投与することができる。
いくつかの実施形態では、MLN4924の共結晶形態、またはMLN4924の共結晶形態を含有する医薬組成物は、増殖性疾患及びがんの治療に適した細胞傷害剤、放射線治療、及び免疫療法からなる群から選択される治療剤とともに投与される。E1酵素阻害剤と併用するのに適した細胞傷害剤の非限定的な例としては、代謝拮抗剤(例えば、カぺシタビン、ゲムシタビン、5−フルオロウラシルまたは5−フルオロウラシル/ロイコボリン、フルダラビン、シタラビン、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン、及びメトトレキサート);トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド、テニポシド、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン、ドキソルビシン、及びダウノルビシン);ビンカアルカロイド類(例えば、ビンクリスチン及びビンブラスチン);タキサン類(例えば、パクリタキセル及びドセタキセル);白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、及びオキサリプラチン);抗生物質(例えば、アクチノマイシンD、ブレオマイシン、マイトマイシンC、アドリアマイシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ドキソルビシン及びペグ化リポソームドキソルビシン;アルキル化剤(例えば、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、チオテパ、イホスファミド、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、及びシクロホスファミド);サリドマイド及び関連類似体(例えば、CC−5013及びCC−4047;タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、メシル酸イマチニブ及びゲフィチニブ);プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ);抗体(例えば、トラスツズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、及びベバシズマブ);ミトキサントロン;デキサメタゾン;プレドニゾン;及びテモゾロミドが挙げられる。
MLN4924の共結晶形態またはMLN4924の共結晶形態を含有する医薬組成物を併用することができる薬剤の他の例としては、抗炎症剤(例えば、副腎皮質ステロイド、TNF遮断剤、Il−1RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、及びスルファサラジン);免疫調節剤及び免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、副腎皮質ステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、メトトレキサート、及びスルファサラジン);抗細菌剤及び抗ウイルス剤;ならびにアルツハイマーの治療薬(例えば、ドネペジル、ガランタミン、メマンチン及びリバスチグミン)が挙げられる。
共結晶形態の調製法
いくつかの実施形態では、MLN4924の共結晶形態は、特定の高い温度で調製された、溶解したMLN4924及びコフォーマーを含む溶液を冷却することによって合成することができる。いくつかの他の実施形態では、溶液は、試料を油浴中もしくはホットプレート上に維持しながら加熱装置を停止するか、または油浴もしくはホットプレートから試料を取り外すことにより、室温またはサブ周囲温度にまで冷却される。固体を真空濾過によって回収し、分析した。
いくつかの実施形態では、MLN4924の共結晶形態は、過剰な固体が残留するように溶媒を加えることによって調製したMLN4924及びコフォーマーの懸濁液をスラリー化することにより合成することができる。次いで得られた混合物を密封バイアル内で特定の温度で揺動する。所定の時間の後、真空濾過によって固体を単離する。
いくつかの実施形態では、MLN4924の共結晶形態は溶媒補助粉砕によって合成することができる。MLN4924及びコフォーマーの試料をメノウ製ミリング容器に移す。メノウ製ミリングボールを容器に加え、少量の溶媒を加える。次いでミリング容器をRetschミルに取り付ける。試料を20Hzまたは30Hzで特定の時間にわたって粉砕し、固体を粉砕時間の間にジャーの壁に沿って掻き落とす。得られた固体をきれいなバイアルに移して分析する。
いくつかの実施形態では、MLN4924の共結晶形態は溶媒/貧溶媒沈殿によって合成することができる。MLN4924及びコフォーマーの溶液をさまざまな溶媒中で調製する。過剰量の貧溶媒を溶液に加えて固体を沈殿させる。示した時間に固体をスラリー化した後に、真空濾過によって単離する。
いくつかの実施形態では、MLN4924の共結晶形態は蒸気拡散によって合成することができる。MLN4924及びコフォーマーの溶液を小型バイアル中、特定の溶媒中で調製する。小型バイアルの蓋を外したまま、貧溶媒の入った大きなバイアルに入れる。大きなバイアルに蓋をして蒸気拡散を生じさせる。真空濾過により固体を回収した後、分析を行う。
一実施形態では、共結晶の形態Aの調製法は、
a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のアセトンに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
b)2:1〜4:1のMeOH:水の溶媒系中のグリコール酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの溶液に、約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:グリコール酸のモル比で加えることと、
c)工程a)のアセトンの量の0.5〜1.5倍の酢酸エチルを工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のアセトンの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
f)工程e)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Aの調製法は、
a)適量の酢酸イソプロピル中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:グリコール酸を分注して酢酸イソプロピル中、0.05〜0.15Mの((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの懸濁液を得ることと、
b)工程a)からの懸濁液を15〜55℃で適当な時間にわたってスラリー化することと、
c)工程b)から生成した固体を回収することと、
d)工程c)からの固体を適当な時間にわたって空気中で室温で乾燥することと、を含む。
一実施形態では、工程b)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Aの調製法は、
a)適量のアセトン中、約1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:グリコール酸の溶液を調製することと、
b)工程a)からの溶液でメチルtert−ブチルエーテルとの蒸気拡散を室温で生じさせることと、
c)工程b)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、共結晶の形態Cの調製法は、
a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のヘキサフルオロイソプロパノールに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
b)2:1〜4:1のMeOH:水の溶媒系中のグリコール酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:グリコール酸のモル比で加えることと、
c)工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の0.5〜1.5倍のトルエンを工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの溶媒系を周囲条件下で適当な時間にわたって蒸発させることと、
e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
f)工程e)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
一実施形態では、共結晶の形態Bの調製法は、
a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のアセトンに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
b)MeOH中、馬尿酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸のモル比で加えることと、
c)工程a)のアセトンの量の0.5〜1.5倍の酢酸エチルを工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、アセトンの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
f)工程e)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Bの調製法は、
a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のメタノールに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
b)MeOH中、馬尿酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸のモル比で加えることと、
c)工程a)のメタノールの量の0.5〜1.5倍のイソプロピルエーテルを工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のメタノールの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
f)工程e)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Bの調製法は、
a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のヘキサフルオロイソプロパノールに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
b)MeOH中、馬尿酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸のモル比で加えることと、
c)工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の0.5〜1.5倍の水を工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
f)工程e)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Bの調製法は、
a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のテトラヒドロフランに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
b)MeOH中、馬尿酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸のモル比で加えることと、
c)工程a)のテトラヒドロフランの量の0.5〜1.5倍のヘプタンを工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のテトラヒドロフランの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
f)工程e)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Bの調製法は、
a)適量の2:1〜8:1のp−ジオキサン:エタノールの溶媒系中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸を分注してp−ジオキサン:エタノール中、0.2〜0.36Mの((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの混合物を得ることと、
b)工程a)からの混合物を室温で適当な時間にわたって攪拌して溶液を得ることと、
c)工程a)のp−ジオキサン:エタノールの量の2〜6倍のヘプタンを工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの混合物を適当な時間にわたって室温でスラリー化することと、
e)工程d)から生成した固体を回収することと、
f)工程e)からの固体を適当な時間にわたって空気中で室温で乾燥することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約0.5日間〜約1.5日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Bの調製法は、
a)適量の2:1〜8:1のp−ジオキサン:エタノールの溶媒系中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸を溶解することと、
b)工程a)からの混合物を適当な時間にわたって室温でスラリー化することと、
c)適量のエタノールを工程b)からの懸濁液に加えることと、
d)工程c)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
e)工程d)からの混合物を適当な時間にわたって凍結状態に維持することと、
f)適量のヘプタンを工程e)からの混合物に加えることと、
g)工程f)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
h)工程g)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程b)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程d)における適当な時間は、約0.5日間〜約1.5日間である。別の実施形態では、工程e)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。別の実施形態では、工程g)における適当な時間は、約0.5日間〜約1.5日間である。
一実施形態では、共結晶の形態Dの調製法は、
a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のアセトンに溶解して008M〜0.1Mの溶液を得ることと、
b)2:1〜4:1のMeOH:水の溶媒系中のL−プロリンの0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:L−プロリンのモル比で加えることと、
c)工程a)のアセトンの量の0.5〜1.5倍の酢酸エチルを工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のアセトンの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
f)工程e)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Dの調製法は、
a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のメタノールに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
b)2:1〜4:1のMeOH:水の溶媒系中のL−プロリンの0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:L−プロリンのモル比で加えることと、
c)工程a)のメタノールの量の0.5〜1.5倍のイソプロピルエーテルを工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のメタノールの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
f)工程e)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Dの調製法は、
a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のヘキサフルオロイソプロパノールに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
b)2:1〜4:1のMeOH:水の溶媒系中のL−プロリンの0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:L−プロリンのモル比で加えることと、
c)工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の0.5〜1.5倍のトルエンを工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
f)工程e)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Dの調製法は、
a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のテトラヒドロフランに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
b)MeOH:水の溶媒系中のL−プロリンの0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:L−プロリンのモル比で加えることと、
c)工程a)のテトラヒドロフランの量の0.5〜1.5倍のヘプタンを工程b)からの溶液に加えることと、
d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のテトラヒドロフランの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
f)工程e)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Dの調製法は、
a)適量のTHF:MeOH:水:EtOAcの溶媒系中、約1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート及びL−プロリンの溶液を調製することと、
b)溶媒系を15〜35℃または窒素流下で適当な時間にわたって蒸発させることと、
c)工程b)からの残渣を適当な時間にわたって室温の真空オーブン中で乾燥することと、を含む。
一実施形態では、工程c)における適当な時間は、約0.5日間〜約1.5日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Dの調製法は、
a)適量のアセトン:MeOH:水:EtOAcの溶媒系中、約1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート及びL−プロリンの溶液を調製することと、
b)溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
c)工程b)からの残渣を適当な時間にわたって室温の真空オーブン中で乾燥することと、を含む。
一実施形態では、工程c)における適当な時間は、約0.5〜約1.5日間である。
一実施形態では、共結晶の形態Fの調製法は、
a)適量のエタノール中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:サッカリンを室温で分注してエタノール中、0.1〜0.2Mの((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの混合物を得ることと、
b)工程a)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
c)工程a)のエタノールの量の12%〜32%のさらなるエタノールを工程b)からの懸濁液に加えることと、
d)工程c)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
e)工程d)から生成した固体を回収することと、
f)工程e)からの固体を適当な時間にわたって空気中で室温で乾燥することと、を含む。
一実施形態では、工程b)における適当な時間は、約0.5日間〜約1.5日間である。別の実施形態では、工程d)における適当な時間は、約0.5日間〜約1.5日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Fの調製法は、
a)適量のエタノール中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:サッカリンを分注することと、
b)工程a)からの懸濁液を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
c)工程b)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程b)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Fの調製法は、
a)62〜82℃の適量の酢酸エチル中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:サッカリンを分注して懸濁液を得ることと、
b)工程a)からの懸濁液を62〜82℃で適当な時間にわたって攪拌することと、
c)工程b)からの懸濁液を室温にまで冷却することと、
d)工程c)からの懸濁液を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
e)工程d)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程b)における適当な時間は、約10分間〜約50分間である。別の実施形態では、工程d)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。
別の実施形態では、共結晶の形態Fの調製法は、
a)約1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート及びサッカリンをメノウ製ミリング容器に移すことと、
b)1つ以上のメノウ製ミリングボールを容器に加えることと、
c)容器に適量のイソプロピルアルコールを加えることと、
d)工程c)からの混合物を複数の時間にわたって10〜40Hzで粉砕することと、
e)工程d)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、共結晶の形態Gの調製法は、
a)適量のアセトニトリル中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:ピペラジンを分注してアセトニトリル中、0.06〜0.18Mの((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの混合物を得ることと、
b)工程a)からの混合物を62〜82℃で加熱して溶液を得ることと、
c)工程b)からの溶液を62〜82℃で適当な時間にわたって攪拌することと、
d)工程c)からの溶液を室温にまで冷却することと、
e)工程d)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
f)工程e)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程c)における適当な時間は、約10分間〜約50分間である。別の実施形態では、工程e)における適当な時間は、約0.5日間〜約1.5日間である。
一実施形態では、共結晶の形態Hの調製法は、
a)適量の20:1〜40:1のニトロメタン:EtOHの溶媒系中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:ゲンチジン酸を分注することと、
b)工程a)からの混合物を60〜80℃で適当な時間にわたって加熱して溶液を得ることと、
c)工程b)からの溶液を室温にまで冷却することと、
d)工程c)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
e)工程d)からの混合物を適当な時間にわたって超音波処理することと、
f)工程e)からの混合物を0〜30℃に適当な時間にわたって維持することと、
g)工程f)から生成した固体を回収することと、
h)固体を適当な時間にわたって空気中で室温で乾燥することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約12日間〜約16日間である。別の実施形態では、工程h)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。
一実施形態では、共結晶の形態Jの調製法は、
a)適量のアセトニトリル中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:ゲンチジン酸を分注することと、
b)工程a)からの混合物を62〜82℃で適当な時間にわたって加熱して溶液を得ることと、
c)工程b)からの溶液を62〜82℃で適当な時間にわたって攪拌することと、
d)工程c)からの溶液を室温にまで冷却することと、
e)工程d)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
f)さらなる適量のアセトニトリルを工程e)からの混合物に加えることと、
g)工程f)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
h)工程g)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程c)における適当な時間は、約5分間〜約25分間である。別の実施形態では、工程e)における適当な時間は、約1日間〜約3日間である。別の実施形態では、工程g)における適当な時間は、約10分間〜約50分間である。
一実施形態では、共結晶の形態Lの調製法は、
a)共結晶の形態Jを28〜48℃で適当な時間にわたって真空オーブン中で乾燥することと、
b)工程a)から生成した固体を回収することと、を含む。
一実施形態では、工程a)における適当な時間は、約0.5日間〜約1.5日間である。
一実施形態では、共結晶の形態Nの調製法は、
a)適量のイソプロパノール中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:ゲンチジン酸を分注することと、
b)工程a)からの混合物を62〜82℃で適当な時間にわたって加熱して溶液を得ることと、
c)工程b)からの溶液を室温にまで冷却することと、
d)工程c)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
e)工程d)からの溶媒系を適当な体積にまで蒸発させることと、
f)工程e)からの混合物を−14〜−22℃に適当な時間にわたって維持することと、
g)適量のヘプタンを工程f)からの混合物に加えることと、
h)工程g)からの混合物を−14〜−22℃に適当な時間にわたって維持することと、
i)工程h)から生成した固体を回収することと、
j)固体を適当な時間にわたって空気中で室温で乾燥することと、を含む。
一実施形態では、工程d)における適当な時間は、約0.5日間〜約1.5日間である。別の実施形態では、工程f)における適当な時間は、約2日間〜約4日間である。
一実施形態では、共結晶の形態Mの調製法は、
a)適量のニトロメタン中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:マロン酸を分注してニトロメタン中、0.06〜0.18Mの((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの混合物を得ることと、
b)工程a)からの混合物を75〜95℃に適当な時間にわたって加熱することと、
c)工程b)からの混合物を室温にまで冷却することと、
d)工程c)からの懸濁液を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
e)工程d)から生成した固体を回収することと、
f)工程e)からの固体を適当な時間にわたって空気中で室温で乾燥することと、を含む。
一実施形態では、工程b)における適当な時間は、約10分間〜約50分間である。別の実施形態では、工程d)における適当な時間は、約0.5日間〜約1.5日間である。
略語
ACN アセトニトリル
DCM ジクロロメタン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EtOH エタノール
EtOAc 酢酸エチル
HFIPA ヘキサフルオロイソプロパノール
IPA イソプロパノール
IPE イソプロピルエーテル
MeOH メタノール
MTBE メチルtert−ブチルエーテル
NMP n−メチルピロリドン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TFE 2,2,2−トリフルオロエタノール
SC 遅い冷却
SE 遅い蒸発
FC 速い冷却
FE 速い蒸発
VD 蒸気拡散
API 活性医薬成分(MLN4924)
b/e 複屈折/消光
eq. 当量
ppt 沈殿
RRT 相対保持時間
RT 室(周囲)温
RH 相対湿度
VF 真空フィルター
VO 真空オーブン
DSC 示差走査熱量測定
H NMR プロトン核磁気共鳴分光法
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
TGA 熱重量分析
XRPD X線粉末回折法
一般的な方法
結晶化の方法:96ウェルプレート:APIのストック溶液を、アセトン、HFIPA、MeOH、及びTHF中、約45mg/mlで調製し、96ウェルプレート中に分配した。メタノールまたはメタノール:水の混合物中、濃度0.1Mで調製したコフォーマー溶液を、1:1または2:1のAPI:コフォーマー比で加えた。少量の貧溶媒(酢酸エチル、ヘプタン、IPE、トルエン、または水)も各ウェルに加えた。ウェルをアルミ箔で覆い、各ウェルに小さな穴を開けて遅い蒸発を可能とした。ウェルの大半は、約3日間の蒸発後、油状物として観察された。100μLの90:10の酢酸エチル:エタノールを各ウェルに加え、プレートを超音波処理した。プレートを、各ウェルに対してピンホールを開けたアルミ箔で再び覆って遅い蒸発を可能とした。約2日間後に溶媒が蒸発した時点でプレートをXRPDで分析した。
計算法:指数付けしたXRPDデータ:XRPDパターンを、X−Pert High Score Plus(v.2.2.1)または特許取得されているSSCIソフトウェア(Triads v 1.0)を用いて指数付けした。あるパターンの効果的な指数付けは、その試料が主に単一の結晶相で構成されていることを示す。指定された消光シンボル、単位セルのパラメータ、及び導出量と一致する空間群をそれぞれの図で表にすることで、各形態のインデックス解を得た。暫定インデックス解を確認するには、結晶学的単位セル内の分子充填モチーフを決定しなければならない。分子充填する試みは行わなかった。
X線粉末回折におけるピーク同定プロセス:データは、ラベリングしたピークとピークリストの表を含むX線回折パターンを含むものである。画像内のピークのラベルは視覚的補助を与えるためのものである。正確なピーク位置を表中に示す。多くの状況下で、約30°(2θ)以下の範囲内のピークを選択した。丸めアルゴリズムを用いて、データを収集するために用いた器具及び/または固有ピーク分解能に応じて、各ピークを最も近い0.1°または0.01°(2θ)に丸めた。図及び表の両方において横軸に沿ったピークの位置°(2θ)は、特許取得されているソフトウェアを用いて自動的に決定し、上記の基準に基づいて小数点以下1桁または2桁の有効数字に丸めた。ピーク位置の変動は、USPによるX線粉末回折における変動性の考察に概説される推奨に基づいて±0.2°(2θ)内で与えられる。本明細書で報告される任意の特定の測定値に関連した正確度及び精度は決定しなかった。d間隔を計算するため、使用した波長は、Cu−Kα1とCu−Kα2波長の重み付け平均である1.541874Åとした。d間隔推定値に伴う変動性は、それぞれのd間隔におけるUSPの推奨値より計算し、それぞれのデータ表に示した。USPのガイドラインによると、変動する水和物及び溶媒和物は0.2°(2θ)よりも大きいピーク分散を示し得るため、0.2°(2θ)のピーク分散はこれらの物質には適用できない。XRPDパターンが1つのみであり、試料が粉末の平均の良好な近似を与えるかどうかを評価する他の手段がない試料については、ピークの表は、「目立ったピーク」としてのみ特定されたデータを含んでいる。これらのピークは、全体の観察されたピークリストのサブセットである。好ましくは重なり合わない、強い強度を有する低角度のピークを特定することによって、観察されたピークから目立ったピークを選択する。
核磁気共鳴分光法(NMR):重水素化したジメチルスルホキシド(DMSO)中で試料を調製した。特定の取得パラメータをデータセクションに示した第1のスペクトルのプロットに示す。溶液のNMRスペクトルは、VarianUNITYINOVA−400分光計により、400MHzで周囲温度にて取得した。H−NMRでは、スペクトルは0.0ppmのテトラメチルシラン(TMS)を内部基準として参照した。
示差走査熱量測定(DSC):TA Instrumentsの示差走査熱量計Q2000または2920を用いて分析を行った。試料をアルミニウムDSCパンに入れ、その重量を正確に記録した。多くの分析において、密閉して蓋をし、レーザーピンホールで穿孔した。1つの場合では、Tzeroクリンプパンを用いた。試料セルを−30℃で平衡化し、10℃/分の速度で窒素パージしながら、250℃または260℃の最終温度まで加熱した。金属インジウムを較正基準として用いた。
熱重量分析(TGA):TGA分析は、TA Instruments2950熱重量分析器を使用して行った。温度較正は、ニッケル及びAlumel(商標)を使用して行った。各試料をアルミニウムまたは白金パンに入れた後、TG炉に挿入した。炉を窒素下で加熱した。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC):HPLC分析は、可変波長検出器及びシーケンスファイル552094用のバイナリポンプ、ならびにダイオードアレイ検出器及び残りのシーケンス用のクォータナリポンプを備えたAgilent1100シリーズの液体クロマトグラフを使用して行った。構成は、アッセイ時の機器の入手性のために異なっている。脱気装置及びオートサンプラー(約5℃に設定)をすべてのシーケンスについて装備した。クロマトグラフィーカラムは、3μm充填材を備えた150×4.6mm Aquasil C18カラムとした(Thermo Scientific)。カラム温度を40℃に設定し、検出器波長を帯域幅8nmで280nmとした。注入体積は15μLとした。移動相Aは水中0.1%TFAとし、移動相Bはアセトニトリル中0.1%TFAとした。使用した流速は0.5L/分とした。時間的制約のためにシーケンスファイル554410で使用した移動相Aを除き、使用に先立って移動相を真空下で0.45μmナイロンフィルターに通して濾過し、脱気した。
X線粉末回折(XRPD):XRPDパターンの図をPattern Match 2.3.6を使用して作成した。XRPDパターンは、PANalyticalまたはBrukerにより収集した。
PANalytical:XRPDパターンは、PANalytical X’Pert PRO MPD回折計を用いて反射型または透過型ジオメトリで収集した。反射型ジオメトリでは、回折計を対称的Bragg−Brentanoジオメトリを用いて構成し、Cu−Kα線の入射光線をロングファインフォーカス線源及びニッケルフィルターを用いて生成した。試料の標本は、ケイ素のゼロバックグラウンド基材上に中心を合わせた薄い円形層として調製した。散乱防止スリット(SS)を使用して空気により生じるバックグラウンドを最小限に抑えた。透過型ジオメトリでは、Optixロングファインフォーカス線源を使用して生成されたCu線の入射光線を回折計で使用した。楕円曲線に沿って漸変させた(elliptically graded)多層膜ミラーを使用し、標本を通じてCu−Kα X線を検出器上に集光した。試料の標本を3μm厚のフィルムの間に挟み、透過型ジオメトリで分析した。ビームストップ、短い散乱防止延長部、及び散乱防止ナイフエッジを使用して、空気により生じるバックグラウンドを最小限に抑えた。この実験全体を通じて透過型形態を最も頻繁に使用した。いずれの形態でも、分析に先立ち、ケイ素標本(NIST SRM 640d)を分析してSi 111ピーク位置を確認した。ソーラースリットを入射光線及び回折光線に対して使用して、軸発散からの広がりを最小限に抑えた。試料から240mmの位置に配置された走査位置検出型検出器(X’Celerator)、及びData Collectorソフトウェアv.2.2bを使用して回折パターンを収集した。
Bruker:XRPDパターンを、Bruker D8 DISCOVER回折計及びBruker’s General Area−Detector Diffraction System(GADDS,v.4.1.20)を使用して収集した。Cu−Kα線の入射マイクロビームを、ロングファインフォーカス管(40kV,40mA)、放物線に沿って漸変させた多層膜ミラー、及び0.5mm二重ピンホールコリメーターを使用して生成した。分析に先立ち、シリコン標本(エポキシに包埋したNIST SRM 640c)を分析してSi 111ピークの観察された位置が、NIST認定の位置と一致することを確認した。ウェルプレートを直動ステージに固定し、各試料を透過型ジオメトリで入射光線と交差するように動かすことによって試料を分析用に配置した。分析中に入射光線を走査及びラスターして向きの統計を最適化した。ビームストップを用いて空気からのバックグラウンドを最小限に抑えた。回折パターンを、試料から15cmの位置に配置されたHISTAR(商標)面検出器を使用して収集し、GADDSを使用して処理した。回折パターンのGADDSイメージにおける強度を積分し、2θの関数として表示した。機器は非GMP条件で動作させたため、結果は非GMPである。
実施例1
MLN4924のマイクロスケールでの共結晶形成
MLN4924の共結晶形成を、酢酸、安息香酸、ショウノウ酸、カプロン酸、trans−ケイ皮酸、エチレンジアミン、フマル酸、ゲンチジン酸、D−グルクロン酸、グリコール酸、馬尿酸、DL−乳酸、L−リシン、L−リンゴ酸、マロン酸、DL−マンデル酸、メグルミン、オロト酸、シュウ酸、ピペラジン、L−プロリン、L−ピログルタミン酸、サッカリン、コハク酸、及びバニリンを含む25種類のコフォーマーを使用して行った。結晶化法としては、蒸発、貧溶媒を用いた沈殿、遅い冷却、蒸気拡散、スラリー化、及び液体補助粉砕が含まれた。MLN4924を、共結晶形成実験の出発物質として使用した。単離した固体のXRPDデータを、MLN4924の遊離塩基のパターンと、互いと、及び周囲温度で固体である各コフォーマーのパターンと比較した。
共結晶形成実験は、96ウェルプレートで最初にマイクロスケールで行ってさまざまなコフォーマー、溶媒、及び化学量論を試験した。これらの実験で使用したコフォーマーには、酢酸、安息香酸、ショウノウ酸、カプロン酸、trans−ケイ皮酸、エチレンジアミン、フマル酸、D−グルクロン酸、グリコール酸、馬尿酸、DL−乳酸、L−リシン、L−リンゴ酸、DL−マンデル酸、ピペラジン、L−プロリン、L−ピログルタミン酸、サッカリン、コハク酸、及びバニリンが含まれた。実験したモル比は、MLN4924の遊離塩基:コフォーマーが1:1〜2:1の範囲とした。初期の溶媒系の蒸発により、油状物質またはガラス状フィルムが生じたため、第2の溶媒系(酢酸エチル:エタノール(90:10))を加えた後、超音波処理を行った。この工程に続いて蒸発を行うことで、XRPDの結果に基づいて観察される結晶性が増大した。
X/Y/Z x/y/z:xμlの溶媒X中のコフォーマーの約0.1M溶液+yμLの溶媒Y中のMLN4924の約45mg/mL溶液+zμlの溶媒Z
bマイクロプレートのウェルを最初にゆっくり蒸発させた。ウェルの大部分は油状物質またはフィルムを生じた。100μLの90:10のEtOAc:EtOHを各ウェルに加えてから超音波処理を行った。次いで再び溶媒をゆっくり蒸発させた。
MLN4924:コフォーマー(複数可)のおおよそのモル比
は、可溶性コフォーマーにさらなる水を加えたことを示す。約3:1のMeOH:水比を用いた。
実施例2
MLN4924の中度スケールでの共結晶形成
次に、より幅広い範囲の実験手法の使用を可能とする中度スケールでの実験を行った(表18)。固有のXRPDパターンを示した単離された固体を、プロトン分光法によりさらに特性評価して化学組成及び化学量論を決定した。選択した固体に熱分析を行った。
MLN4924遊離塩基のさまざまな共結晶をターゲットとし、全体で60回の1工程または複数工程の中度スケール(約50mg〜約200mg)の実験を行った。モノ、ジ、及び芳香族カルボン酸(酢酸、安息香酸、trans−ケイ皮酸、フマル酸、ゲンチジン酸、D−グルクロン酸、グリコール酸、馬尿酸、マロン酸、DL−マンデル酸、オロト酸、シュウ酸、L−ピログルタミン酸、及びコハク酸)、塩基(エチレンジアミン、メグルミン、及びピペラジン)、アミノ酸(L−リシン及びL−プロリン)、及びサッカリンを含む20種類のコフォーマーについて試験した。結晶化法には、蒸発、冷却、蒸気拡散、貧溶媒を用いた沈殿、スラリー化、及び液体補助粉砕が含まれた。大部分の実験は、MLN4924:コフォーマーを1:1、2:1、または1:2のモル比で用いて行った。いくつかの実験は、一方の成分(MLN4924またはコフォーマーのいずれか)がモル大過剰量で存在するように行った。これは、特定の媒質中への潜在的な共結晶の可溶性を低下させ、それによりその結晶化を促すように設計されている手法である。
X:Y=API:コフォーマーのおおよそのモル比。
非−cGMP試料
共結晶形態Aは、酢酸イソプロピル中にスラリー化し、アセトンとメチルtert−ブチルエーテルとの間の蒸気拡散より観察された。共結晶形態AのXRPDパターン(図1)は支障なく指数付けされ、単一の結晶相の存在を示した。可能なピーク位置と観察されたピークとの一致は、一貫した単位セルの決定を示している。共結晶形態AのプロトンNMRデータ(図2)は、1モルのMLN4924当たり約1モルのグリコール酸を含むMLN4924と一致している。共結晶形態Aの熱重力測定データ(図4)は、DSCサーモグラムに見られるような吸熱事象に関連すると考えられる約101℃〜約175℃の間の約5.3重量%の損失、及び分解に起因すると考えられる約216℃での急激な重量損失を示している。DSCサーモグラム(図3)は、約121.3℃の小さな吸熱ピークの直後に、揮発及び分解または材料の融解に起因すると考えられる約138.1℃の鋭い吸熱ピーク(最大ピーク)を示している。
共結晶形態Bは、馬尿酸共結晶をターゲットとした1回のみの試行で観察された。XRPDの結果に基づけば、中度スケールで観察されたこの物質は、マイクロスケールで観察されたものと同じである。共結晶形態Bは、API及びコフォーマーをヘプタンと共に含むp−ジオキサン:エタノール(5:1)溶液の沈殿を伴う複数工程の実験から単離された。貧溶媒の添加により直ちに粘着性の濁った溶液が生じたが、周囲温度で1日間スラリー化することで、単離するのに取り扱い性のよい固体を生じた。共結晶形態BのXRPDパターン(図5)は2つの可能な溶液で指数付けされ、単一の結晶相(単斜晶−赤いバー)、またはより高い可能性として単一の結晶相と遊離馬尿酸との混合物(直方晶−青いバー)のいずれかの存在を示した。プロトンNMRデータ(図6)は、1モルのAPI当たり約1モルの馬尿酸を含むMLN4924と一致している。共結晶形態Bの熱重力測定データは、約235℃の急激な重量損失の前にわずかな重量損失を示し、この物質が無水であり、溶媒和されていないことを示唆するものである(図8)。DSCサーモグラムは、材料融解後の潜在的な分解に起因すると考えられる、約150.9℃の鋭い吸熱ピーク(最大ピーク)を示す(図7)。
共結晶形態Dは、アセトン:MeOH:水:EtOAc中での遅い蒸発実験からL−プロリン共結晶をターゲットとした試行より観察された。この同じXRPDパターン(図10)は、やはりL−プロリン共結晶をターゲットとした4つのマイクロスケール実験のすべてで観察された。プロトンNMRデータ(図11)は、1モルのMLN4924当たり約0.3モルのL−プロリンの存在を示している。
共結晶形態Fは、サッカリン共結晶をターゲットとした2つの実験より観察された。酢酸エチル中での冷却実験の試み、及びエタノール中の周囲温度スラリーのいずれも共結晶形態Fを生じた。イソプロピルアルコールによる液体補助粉砕により、両方の出発物質との混合相として共結晶形態Fを生じた。以下の相及び組成データは、この材料を共結晶形態Fと指定するうえで十分である。共結晶形態FのXRPDパターン(図12)は支障なく指数付けされ、単一の結晶相の存在を示した。赤いバーで示された可能なピーク位置と観察されたピークとの一致は、一貫した単位セルの決定を示している。共結晶形態FのプロトンNMRデータ(図13)は、1モルのAPI当たり約1モルのサッカリンを含むMLN4924と一致している。熱重力測定データは、約171℃〜約200℃の間の約1.9重量%の階段状の損失、及び材料の分解に関連すると考えられる約219℃の急激な重量損失を示している(図15)。DSCサーモグラムは、融解/分解事象に起因すると考えられる約201.8℃の鋭い発熱ピークと重なる約198.5℃の鋭い吸熱ピークを示している(図14)。
共結晶形態Gは、アセトニトリル中での遅い冷却実験より、ピペラジン共結晶をターゲットとする間に観察された。共結晶形態GのXRPDパターン(図16)は支障なく指数付けされ、単一の結晶相の存在を示した。赤いバーで示された可能なピーク位置と観察されたピークとの一致は、一貫した単位セルの決定を示している。指数付けの結果より予想された単位セル体積は、1:1のMLN4924:ピペラジン共結晶、または1:2のMLN4924:アセトニトリル溶媒和物のいずれかの化学量論を示唆している。共結晶形態GのプロトンNMRデータ(図17)は、1モルのAPI当たり約0.5モルのピペラジン及び約0.6モルのアセトニトリルを含むMLN4924と一致していた。約38℃で約1日間、真空下で共結晶形態Gを乾燥させることで、同様の、ただしピークのブロード化に基づき無秩序な材料をより表したXRPDパターンを示す材料を生じた。
共結晶形態Jは、アセトニトリル中での冷却実験より観察され、この材料はXRPDの結果(図20)に基づけば高度の結晶性を有するものの、プロトンNMRデータ(図21)は1モルのMLN4924当たり、約1モルのゲンチジン酸及び3モルのアセトニトリルの存在を示している。真空下で共結晶形態Jを乾燥させてアセトニトリルを除去することで、形態Lとして同定された無秩序な材料を生じた。アセトニトリルの残留レベルのみが形態LのプロトンNMRデータにおいて検出された。無秩序な材料を示す、XRPDパターンにブロードなピークを示した2つの他の材料(形態H及び形態Nとして示される)が、ニトロメタン:エタノール(約30:1)及びイソプロピルアルコール:ヘプタン(約4:1)中での結晶化の試みから観察された。
共結晶形態Mは、マロン酸共結晶をターゲットとした1つの試料より観察された。共結晶形態Mは、ニトロメタン中で試みた遅い冷却実験により調製された。出発物質の部分溶解後の沈殿が観察され、試料を周囲温度にまでゆっくりと冷却した後、単離した。形態MのXRPDパターン(図22)は支障なく指数付けされ、単一の結晶相の存在を示した。赤いバーで示された可能なピーク位置と観察されたピークとの一致は、一貫した単位セルの決定を示している。プロトンNMRデータ(図23)は、1モルのAPI当たり約1モルのマロン酸を含むMLN4924と一致している。共結晶形態M(図25)の熱重力測定データは、マロン酸の損失によるものと考えられる約135℃〜約184℃の間の階段状の約14.0重量%の損失を示している。約254℃の急激な重量損失も観察され、材料の分解に起因するものと考えられる(図24)。DSCサーモグラムは、揮発及び分解または材料の融解に起因するものと考えられる約155.1℃(最大ピーク)の鋭い吸熱を示している。
形成実験において観察された他の形態:形態Kとして示される新たな材料が、エチレンジアミン及びL−リシンを用いた選択された実験より、少量のMLN4924遊離塩基との混合物として単離された。両方の共結晶実験からの形態KのプロトンNMRデータは、エチレンジアミン及びL−リシンが存在しないかまたはわずかに残留レベルであり、これらが共結晶ではないことを示している。プロトンNMRデータはMLN4924の化学構造と一致していたが、小さな未知のピークの増大が観察され、不純物の増大を示唆した。この結果は、形態Kが、塩基性条件及び/またはこれらの実験条件から生じた不純物の濃度に関連し得るMLN4924の多形である可能性を示唆するものである。
実施例3
選択されたMLN4924共結晶の予備評価
新たな材料の水溶性を溶媒添加法を用いて水中で推定した(表19)。MLN4924とコフォーマーとを化学量論的比で含むことが確認された新たな材料はいずれも、1mg/mL未満の溶解度を有するものと推定された。
特に断らない限り、API:コフォーマーの化学量論は、プロトンNMR分光法により確認した。
値は最も近い整数に丸めた。視覚的評価により決定される溶解が生じなかった場合、値は「<」として報告した。
数個の固体が残存した。
報告される比は、実験条件からのものであり、プロトンNMRによる確認はしなかった。
各共結晶を特定の時間にわたって高い相対湿度(最初に約75%RH、その後、約97%RH)にも曝露した(表20)。溶媒和されたピペラジン共結晶(材料G)以外のすべての新たな材料は潮解への傾向を示さず、自由流動する固体に維持された。溶媒和されたピペラジン共結晶は、およそ2日間の約97%RHへの曝露後、わずかに粘着性となった。
特に断らない限り、API:コフォーマーの化学量論は、プロトンNMR分光法により確認した。
実験条件に使用した化学量論はプロトンNMR分光法による確認はしなかった。
実施例4
選択されたMLN4924共結晶のスケールアップ
初期のスケールアップは、MLN4924に対して約200〜300mgのスケールでグリコール酸、馬尿酸、マロン酸、ピペラジン、及びサッカリン共結晶について行った。実験の詳細及び結果を表21に示す。マロン酸及びサッカリンによる最初の試行により、中度スケールの形成実験で観察されたものと同じ材料が生じた。より大きなスケールでピペラジン共結晶を再現する2回の試行は不成功に終わり、一方は遊離塩基を生じ、他方は形態Gと類似したXRPDパターンを示す材料を生じたが、数個のさらなるピークが観察された。これらのピークは、形態GのXRPDパターンの指数付け解に基づけば可能でなく、この実験の時点における出発成分の任意の既知の形態に起因するものではなかった。潜在するハロもスケールアップで調製されたこの材料のXRPDパターンに観察され、無秩序または非晶質含有成分の存在を示唆した。この試料の熱重力測定データは、約24℃〜約150℃に約5.7%の重量損失を示している(図19)。DSCサーモグラムは、約46℃〜約166℃の間にいくつかの熱的事象を示している。この試料のプロトンNMRデータは、1モルのAPI当たり約0.5モルのピペラジン及び約0.2モルのアセトニトリルを含むMLN4924と一致していた。NMRデータは、この材料のアセトニトリル含量が可変である可能性を示唆している。
特に断らない限り、MLN4924と各コフォーマーを約1:1のモル比で使用した。
実施例5
選択された共結晶の物理的及び化学的安定性の実験
グリコール酸、馬尿酸、マロン酸、及びサッカリン共結晶の物理的及び化学的安定性を2つのストレス条件(60℃/周囲相対湿度及び60℃/相対湿度75%)で評価し、MLN4924 HCl塩と比較した。これらの結果を表22に要約する。
a.60℃/周囲RH、60℃/75%RH、2週
b.結果:
−HCl塩は60℃/75%RHで水和物に形態が変化した。
−共結晶では形態は変化しなかった。
物理的安定性は、ストレス付与しない試料とストレス付与した試料のXRPDパターンの比較により評価した。試験した共結晶のいずれでも形態の変化は観察されなかった。しかしながら、2週目のMLN4924−HClの60℃/75%RH試料では、新たな固有の結晶性XRPDパターンを有することが観察され、おそらくは水和形態への形態変化が生じた可能性を示唆した。
化学的安定性は、t=0及びt=14日における試料のHPLC分析により評価した。グリコール酸及び馬尿酸試料の初期のt=0のデータは、実用基準と確認基準との一致が低かったため、繰り返した。この第2の試行は、初期試料の約1〜2日後に行った。
グリコール酸共結晶及びMLN4924−HClは、他の試料と比較してストレス条件下で限定的な安定性を示した。これらの試料のそれぞれは、2週間後のストレス条件の1つにおいて少なくとも3%のAPI面積パーセントの損失を示した。試験した試料のうち、マロン酸は、ストレス条件のそれぞれにおいて最も高い初期純度及び最も高い最終純度を有した。サッカリン共結晶は、最も低い初期純度(約91%)を有したが、ストレス付与時に有意な変化は示さなかった。詳細には、馬尿酸、サッカリン、及びマロン酸共結晶は、いずれのストレス条件下でもほとんど分解を示さない。
馬尿酸、サッカリン、及びマロン酸共結晶は、現時点のMLN4924 HCl形態と比較して安定性の改善を示し、開発するための潜在的な代替形態となり得るものであった。
実施例6
共結晶形態Aのスケールアップ調製
300.7mgのMLN4924及び77.6mg(約1.5モル当量)のグリコール酸を秤量した。7mLの酢酸イソプロピルをピペットにより加えて酢酸イソプロピル中、0.097MのMLN4924の懸濁液を得た。懸濁液を約2日間、室温で攪拌した。真空濾過により固体を単離し、室温で風乾した。収率は約71%であった。
実施例7
共結晶形態Bのスケールアップ調製
151.0mgのMLN4924及び61.6mg(約1モル当量)の馬尿酸を秤量した。1.2mLの5:1のp−ジオキサン:エタノールをピペットにより加えてp−ジオキサン:エタノール中、0.28MのMLN4924の混合物を得た。この混合物を透明な溶液が得られるまで室温で約1時間撹拌した。5mLのヘプタン(p−ジオキサン:エタノールの量の4.2倍)を加えた。ヘプタン溶液を加えると沈殿及び相分離が観察された。この混合物を室温で約1日間攪拌したところ、混合物がスラリーとして観察された。真空濾過により固体を単離し、室温で風乾した。収率は約39%であった。
実施例8
共結晶形態Fのスケールアップ調製
301.4mgのMLN4924及び124.8mg(約1モル当量)のサッカリンを秤量した。4.5mLのエタノールをピペットにより加えてエタノール中、0.15MのMLN4924の混合物を得た。この試料を室温で約1日撹拌した。さらに1mLのエタノール(最初に加えたエタノールの量の22%)を加え、試料をさらに約1日、室温で攪拌した。真空濾過により固体を単離し、室温で風乾した。収率は約85%であった。
実施例9
共結晶形態Gの中度スケール調製
108.8mgのMLN4924及び22.6mg(約1モル当量)のピペラジンを秤量した。2mLのエタノールをピペットにより加えてアセトニトリル中、0.12MのMLN4924の混合物を得た。試料を攪拌し、油浴中で約72℃に加熱したところ、透明な溶液が観察された。試料を約72℃で約30分間保持した後、加熱を停止し、試料をゆっくりと室温にまで冷却し、約1日攪拌した。スラリーが観察された。真空濾過により固体を単離した。
実施例10
共結晶形態Fのスケールアップ調製
299.9mgのMLN4924及び70.4mg(約1モル当量)のマロン酸を秤量した。5.5mLのニトロメタンをピペットにより加えてニトロメタン中、0.12MのMLN4924の混合物を得た。試料を攪拌し、油浴中で約30分間、約85℃に加熱した。スラリーが観察された。加熱を停止し、試料を室温にまでゆっくりと冷却し、約1日攪拌を継続した。スラリーが観察された。真空濾過により固体を単離し、室温で風乾した。収率は約78%であった。

Claims (141)

  1. 式(I)の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートとコフォーマーとの共結晶であって、
    前記コフォーマーが、有機酸、有機塩基、及びアミノ酸から選択される、前記共結晶。
  2. 前記コフォーマーが、酢酸、安息香酸、ショウノウ酸、カプロン酸、trans−ケイ皮酸、エチレンジアミン、フマル酸、ゲンチジン酸、D−グルクロン酸、グリコール酸、馬尿酸、DL−乳酸、L−リシン、L−リンゴ酸、マロン酸、DL−マンデル酸、メグルミン、オロト酸、シュウ酸、ピペラジン、L−プロリン、L−ピログルタミン酸、サッカリン、コハク酸、及びバニリンから選択される、請求項1に記載の共結晶。
  3. 前記コフォーマーが、グリコール酸である、請求項2に記載の共結晶。
  4. 無水モノグリコール酸共結晶である、請求項3に記載の共結晶。
  5. 8.94°、18.48°、及び20.41°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項4に記載の共結晶。
  6. 8.94°、14.94°、18.48°、19.62°及び20.41°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項4に記載の共結晶。
  7. 図1に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項4に記載の共結晶。
  8. 以下、すなわち、a=5.131Å、b=9.969Å、c=12.101Å、α=82.01°、β=81.26°、γ=88.60°、体積=605.8Å/セル、及び空間群=P1(1)におおよそ等しい結晶パラメータを示す、請求項4に記載の共結晶。
  9. 図2と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる、請求項4に記載の共結晶。
  10. 示差走査熱量測定法によって測定した場合に約138.1℃の吸熱ピークによって特徴付けられる、請求項4に記載の共結晶。
  11. 図3に示されるDSCプロファイルによって特徴付けられる、請求項4に記載の共結晶。
  12. 熱重量分析によって測定した場合に約101℃〜約175℃の間の約5.3重量%の損失及び約216℃の重量損失によって特徴付けられる、請求項4に記載の共結晶。
  13. 図4に示されるTGAプロファイルによって特徴付けられる、請求項4に記載の共結晶。
  14. 以下の特徴(I−i)〜(I−iv)、すなわち、
    (I−i)8.94°、18.48°、及び20.41°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
    (I−ii)図2と実質的に同様のH−NMR、
    (I−iii)図3に示されるDSCプロファイル、または
    (I−iv)図4に示されるTGAプロファイル、のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる、請求項4に記載の共結晶。
  15. 前記結晶形態が、形態Aである、請求項4に記載の共結晶。
  16. 少なくとも80%の純度を有する、請求項4〜15のいずれか1項に記載の共結晶。
  17. 実質的に純粋である、請求項4〜15のいずれか1項に記載の共結晶。
  18. 5.1°、18.2°、及び21.7°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項3に記載の共結晶。
  19. 5.1°、16.3°、18.2°、20.7°及び21.7°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項3に記載の共結晶。
  20. 図9に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項3に記載の共結晶。
  21. 前記結晶形態が、形態Cである、請求項3に記載の共結晶。
  22. 少なくとも80%の純度を有する、請求項18〜21のいずれか1項に記載の共結晶。
  23. 実質的に純粋である、請求項18〜21のいずれか1項に記載の共結晶。
  24. 前記コフォーマーが、馬尿酸である、請求項2に記載の共結晶。
  25. 無水モノ馬尿酸共結晶である、請求項24に記載の共結晶。
  26. 4.05°、19.25°、及び22.60°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項25に記載の共結晶。
  27. 4.05°、18.52°、19.25°、20.31°及び22.60°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項25に記載の共結晶。
  28. 図5に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項25に記載の共結晶。
  29. 以下、すなわちa=5.069Å、b=43.443Å、c=13.792Å、α=90°、β=90.35°、γ=90°、体積=3037.1Å/セル、及び空間群=P2(4)におおよそ等しい結晶パラメータを示す共結晶、及び以下、すなわち、a=5.068Å、b=13.779Å、c=43.395Å、α=90°、β=90°,γ=90°、体積=3030.4Å/セル、及び空間群=P2(19)におおよそ等しい結晶パラメータを示す共結晶からなる群から選択される、請求項25に記載の共結晶。
  30. 図6と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる、請求項25に記載の共結晶。
  31. 示差走査熱量測定法によって測定した場合に約150.9℃の吸熱ピークによって特徴付けられる、請求項25に記載の共結晶。
  32. 図7に示されるDSCプロファイルによって特徴付けられる、請求項25に記載の共結晶。
  33. 熱重量分析によって測定した場合に約235℃の重量損失によって特徴付けられる、請求項25に記載の共結晶。
  34. 図8に示されるTGAプロファイルによって特徴付けられる、請求項25に記載の共結晶。
  35. 以下の特徴(I−i)〜(I−iv)、すなわち、
    (I−i)4.05°、19.25°、及び22.60°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
    (I−ii)図6と実質的に同様のH−NMR、
    (I−iii)図7に示されるDSCプロファイル、または
    (I−iv)図8に示されるTGAプロファイル、のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる、請求項25に記載の共結晶。
  36. 前記結晶形態が、形態Bである、請求項25に記載の共結晶。
  37. 少なくとも80%の純度を有する、請求項25〜36のいずれか1項に記載の共結晶。
  38. 実質的に純粋である、請求項25〜36のいずれか1項に記載の共結晶。
  39. 前記コフォーマーが、L−プロリンである、請求項2に記載の共結晶。
  40. 16.1°、18.4°、及び22.3°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項39に記載の共結晶。
  41. 16.1°、18.4°、19.9°、21.0°及び22.3°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項39に記載の共結晶。
  42. 図10に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項39に記載の共結晶。
  43. 図11と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる、請求項39に記載の共結晶。
  44. 以下の特徴(I−i)及び(I−ii)、すなわち、
    (I−i)16.1°、18.4°、及び22.3°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、または
    (I−ii)図11と実質的に同様のH−NMR、の両方によって特徴付けられる、請求項39に記載の共結晶。
  45. 前記結晶形態が、形態Dである、請求項39に記載の共結晶。
  46. 少なくとも80%の純度を有する、請求項39〜45のいずれか1項に記載の共結晶。
  47. 実質的に純粋である、請求項39〜45のいずれか1項に記載の共結晶。
  48. 前記コフォーマーが、サッカリンである、請求項2に記載の共結晶。
  49. 無水モノサッカリン共結晶である、請求項48に記載の共結晶。
  50. 7.86°、15.81°、及び17.97°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項49に記載の共結晶。
  51. 7.86°、15.03°、15.81°、17.97°及び24.15°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項49に記載の共結晶。
  52. 図12に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項49に記載の共結晶。
  53. 以下、すなわち、a=7.412Å、b=11.993Å、c=31.631Å、α=90°、β=90°、γ=90°、体積=2811.7Å/セル、及び空間群=P2(19)におおよそ等しい結晶パラメータを示す、請求項49に記載の共結晶。
  54. 図13と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる、請求項495に記載の共結晶。
  55. 示差走査熱量測定法によって測定した場合に約201.8℃の発熱ピークと重なる約198.5℃の吸熱ピークによって特徴付けられる、請求項49に記載の共結晶。
  56. 図14に示されるDSCプロファイルによって特徴付けられる、請求項49に記載の共結晶。
  57. 熱重量分析によって測定した場合に約171℃〜約200℃の間の約1.9重量%の損失によって特徴付けられる、請求項49に記載の共結晶。
  58. 図15に示されるTGAプロファイルによって特徴付けられる、請求項49に記載の共結晶。
  59. 以下の特徴(I−i)〜(I−iv)、すなわち、
    (I−i)7.86°、15.81°、及び17.97°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
    (I−ii)図13と実質的に同様のH−NMR、
    (I−iii)図14に示されるDSCプロファイル、または
    (I−iv)図15に示されるTGAプロファイル、のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる、請求項49に記載の共結晶。
  60. 前記結晶形態が、形態Fである、請求項49に記載の共結晶。
  61. 少なくとも80%の純度を有する、請求項49〜60のいずれか1項に記載の共結晶。
  62. 実質的に純粋である、請求項49〜60のいずれか1項に記載の共結晶。
  63. 前記コフォーマーが、ピペラジンである、請求項1に記載の共結晶。
  64. ピペラジン共結晶のアセトニトリル溶媒和物である、請求項63に記載の共結晶。
  65. 1:0.5:0.6〜1:0.5:0.2の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:ピペラジン:アセトニトリルのモル比を有する、請求項64に記載の共結晶。
  66. 6.7°、19.1°、及び22.0°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項65に記載の共結晶。
  67. 6.7°、17.7°、18.3°、19.1°及び22.0°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項65に記載の共結晶。
  68. 図16に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項65に記載の共結晶。
  69. 以下、すなわち、a=13.346Å、b=10.014Å、c=20.285Å、α=90°、β=97.01°、γ=90°、体積=2690.7Å/セル、及び空間群=P2(4)におおよそ等しい結晶パラメータを示す、請求項65に記載の共結晶。
  70. 図17と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる、請求項65に記載の共結晶。
  71. 図18に示されるDSCプロファイルによって特徴付けられる、請求項65に記載の共結晶。
  72. 熱重量分析によって測定した場合に約24℃〜約150℃の間の約5.7重量%の損失によって特徴付けられる、請求項65に記載の共結晶。
  73. 図19に示されるTGAプロファイルによって特徴付けられる、請求項65に記載の共結晶。
  74. 以下の特徴(I−i)〜(I−iv)、すなわち、
    (I−i)6.7°、19.1°、及び22.0°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
    (I−ii)図17と実質的に同様のH−NMR、
    (I−iii)図18に示されるDSCプロファイル、または
    (I−iv)図19に示されるTGAプロファイル、のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる、請求項65に記載の共結晶。
  75. 前記結晶形態が、形態Gである、請求項65に記載の共結晶。
  76. 少なくとも80%の純度を有する、請求項64〜75のいずれか1項に記載の共結晶。
  77. 実質的に純粋である、請求項64〜75のいずれか1項に記載の共結晶。
  78. 前記コフォーマーが、ゲンチジン酸である、請求項2に記載の共結晶。
  79. ゲンチジン酸共結晶のアセトニトリル溶媒和物である、請求項78に記載の共結晶。
  80. 約1:1:3の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:ゲンチジン酸:アセトニトリルのモル比を有する、請求項79に記載の共結晶。
  81. 5.1°、9.4°、及び23.9°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項80に記載の共結晶。
  82. 5.1°、9.4°、19.0°、21.2°及び23.9°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項80に記載の共結晶。
  83. 図20に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項80に記載の共結晶。
  84. 図21と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる、請求項80に記載の共結晶。
  85. 以下の特徴(I−i)及び(I−ii)、すなわち、
    (I−i)5.1°、9.4°、及び23.9°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
    (I−ii)図21と実質的に同様のH−NMR、の両方によって特徴付けられる、請求項80に記載の共結晶。
  86. 前記結晶形態が、形態Jである、請求項80に記載の共結晶。
  87. 少なくとも80%の純度を有する、請求項79〜86のいずれか1項に記載の共結晶。
  88. 実質的に純粋である、請求項79〜86のいずれか1項に記載の共結晶。
  89. 前記コフォーマーが、マロン酸である、請求項2に記載の共結晶。
  90. 無水モノマロン酸共結晶である、請求項89に記載の共結晶。
  91. 3.66°、19.24°、及び25.14°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項90に記載の共結晶。
  92. 3.66°、10.21°、19.24°、24.87°及び25.14°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項90に記載の共結晶。
  93. 図22に示されるXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項90に記載の共結晶。
  94. 以下、すなわち、a=5.634Å、b=9.275Å、c=48.091Å、α=90°、β=90°、γ=90°、体積=2513.0Å/セル、及び空間群=P2(19)におおよそ等しい結晶パラメータを示し、キラル含有成分を有する、請求項90に記載の共結晶。
  95. 図23と実質的に同様のH−NMRによって特徴付けられる、請求項90に記載の共結晶。
  96. 示差走査熱量測定法によって測定した場合に約155.1℃の吸熱ピークによって特徴付けられる、請求項90に記載の共結晶。
  97. 図24に示されるDSCプロファイルによって特徴付けられる、請求項90に記載の共結晶。
  98. 熱重量分析によって測定した場合に約135℃〜約184℃の間の約14.0重量%の損失によって特徴付けられる、請求項90に記載の共結晶。
  99. 図25に示されるTGAプロファイルによって特徴付けられる、請求項90に記載の共結晶。
  100. 以下の特徴(I−i)〜(I−iv)、すなわち、
    (I−i)3.66°、19.24°、及び25.14°±0.2°の2θ角にピークを有するXRPDパターン、
    (I−ii)図23と実質的に同様のH−NMR、
    (I−iii)図24に示されるDSCプロファイル、または
    (I−iv)図25に示されるTGAプロファイル、のうちの少なくとも2つによって特徴付けられる、請求項90に記載の共結晶。
  101. 前記結晶形態が、形態Mである、請求項90に記載の共結晶。
  102. 少なくとも80%の純度を有する、請求項89〜101のいずれか1項に記載の共結晶。
  103. 実質的に純粋である、請求項89〜101のいずれか1項に記載の共結晶。
  104. 共結晶の形態Aを調製するための方法であって、
    a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のアセトンに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
    b)2:1〜4:1のMeOH:水の溶媒系中のグリコール酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの前記溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:グリコール酸のモル比で加えることと、
    c)工程a)のアセトンの量の0.5〜1.5倍の酢酸エチルを工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のアセトンの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
    f)工程e)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  105. 共結晶の形態Aを調製するための方法であって、
    a)適量の酢酸イソプロピル中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:グリコール酸を分注して酢酸イソプロピル中、0.05〜0.15Mの((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの懸濁液を得ることと、
    b)工程a)からの前記懸濁液を15〜55℃で適当な時間にわたってスラリー化することと、
    c)工程b)から生成した固体を回収することと、
    d)工程c)からの前記固体を適当な時間にわたって空気中で室温で乾燥することと、を含む、前記方法。
  106. グリコール酸共結晶の形態Aを調製するための方法であって、
    a)適量のアセトン中、約1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:グリコール酸の溶液を調製することと、
    b)工程a)からの前記溶液でメチルtert−ブチルエーテルとの蒸気拡散を室温で生じさせることと、
    c)工程b)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  107. 請求項104〜106のいずれか1項に記載の方法によって調製された、共結晶の形態A。
  108. 共結晶の形態Cを調製するための方法であって、
    a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のヘキサフルオロイソプロパノールに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
    b)2:1〜4:1のMeOH:水の溶媒系中のグリコール酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの前記溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:グリコール酸のモル比で加えることと、
    c)工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の0.5〜1.5倍のトルエンを工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの前記溶媒系を周囲条件下で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
    f)工程e)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  109. 請求項108に記載の方法によって調製された、共結晶の形態C。
  110. 共結晶の形態Bを調製するための方法であって、
    a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のアセトンに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
    b)MeOH中、馬尿酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの前記溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸のモル比で加えることと、
    c)工程a)のアセトンの量の0.5〜1.5倍の酢酸エチルを工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、アセトンの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
    f)工程e)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  111. 共結晶の形態Bを調製するための方法であって、
    a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のメタノールに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
    b)MeOH中、馬尿酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの前記溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸のモル比で加えることと、
    c)工程a)のメタノールの量の0.5〜1.5倍のイソプロピルエーテルを工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のメタノールの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
    f)工程e)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  112. 共結晶の形態Bを調製するための方法であって、
    a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のヘキサフルオロイソプロパノールに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
    b)MeOH中、馬尿酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの前記溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸のモル比で加えることと、
    c)工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の0.5〜1.5倍の水を工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
    f)工程e)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  113. 共結晶の形態Bを調製するための方法であって、
    a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のテトラヒドロフランに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
    b)MeOH中、馬尿酸の0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの前記溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸のモル比で加えることと、
    c)工程a)のテトラヒドロフランの量の0.5〜1.5倍のヘプタンを工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のテトラヒドロフランの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
    f)工程e)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  114. 共結晶の形態Bを調製するための方法であって、
    a)適量の2:1〜8:1のp−ジオキサン:エタノールの溶媒系中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸を分注してp−ジオキサン:エタノール中、0.2〜0.36Mの((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの混合物を得ることと、
    b)工程a)からの前記混合物を室温で適当な時間にわたって攪拌して溶液を得ることと、
    c)工程a)のp−ジオキサン:エタノールの量の2〜6倍のヘプタンを工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの前記混合物を適当な時間にわたって室温でスラリー化することと、
    e)工程d)から生成した固体を回収することと、
    f)工程e)からの前記固体を適当な時間にわたって空気中で室温で乾燥することと、を含む、前記方法。
  115. 共結晶の形態Bを調製するための方法であって、
    a)適量の2:1〜8:1のp−ジオキサン:エタノールの溶媒系中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:馬尿酸を溶解することと、
    b)工程a)からの混合物を適当な時間にわたって室温でスラリー化することと、
    c)適量のエタノールを工程b)からの懸濁液に加えることと、
    d)工程c)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
    e)工程d)からの前記混合物を適当な時間にわたって凍結状態に維持することと、
    f)適量のヘプタンを工程e)からの前記混合物に加えることと、
    g)工程f)からの前記混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
    h)工程g)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  116. 請求項110〜115のいずれか1項に記載の方法によって調製された、共結晶の形態B。
  117. 共結晶の形態Dを調製するための方法であって、
    a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のアセトンに溶解して008M〜0.1Mの溶液を得ることと、
    b)2:1〜4:1のMeOH:水の溶媒系中のL−プロリンの0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの前記溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:L−プロリンのモル比で加えることと、
    c)工程a)のアセトンの量の0.5〜1.5倍の酢酸エチルを工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のアセトンの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
    f)工程e)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  118. 共結晶の形態Dを調製するための方法であって、
    a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のメタノールに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
    b)2:1〜4:1のMeOH:水の溶媒系中のL−プロリンの0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの前記溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:L−プロリンのモル比で加えることと、
    c)工程a)のメタノールの量の0.5〜1.5倍のイソプロピルエーテルを工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のメタノールの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
    f)工程e)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  119. 共結晶の形態Dを調製するための方法であって、
    a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のヘキサフルオロイソプロパノールに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
    b)2:1〜4:1のMeOH:水の溶媒系中のL−プロリンの0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの前記溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:L−プロリンのモル比で加えることと、
    c)工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の0.5〜1.5倍のトルエンを工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のヘキサフルオロイソプロパノールの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
    f)工程e)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  120. 共結晶の形態Dを調製するための方法であって、
    a)((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートを適量のテトラヒドロフランに溶解して0.08M〜0.1Mの溶液を得ることと、
    b)MeOH:水の溶媒系中のL−プロリンの0.08M〜0.1M溶液を、工程a)からの前記溶液に約1:2〜2:1の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:L−プロリンのモル比で加えることと、
    c)工程a)のテトラヒドロフランの量の0.5〜1.5倍のヘプタンを工程b)からの前記溶液に加えることと、
    d)工程c)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    e)80:20〜95:5の比の酢酸エチル:エタノールの溶媒系を、工程a)のテトラヒドロフランの量の1.5〜3.5倍の量で、工程d)からの残渣に加えることと、
    f)工程e)からの前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    g)工程f)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  121. 共結晶の形態Dを調製するための方法であって、
    a)適量のTHF:MeOH:水:EtOAcの溶媒系中、約1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート及びL−プロリンの溶液を調製することと、
    b)前記溶媒系を15〜35℃または窒素流下で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    c)工程b)からの残渣を適当な時間にわたって室温の真空オーブン中で乾燥することと、を含む、前記方法。
  122. 共結晶の形態Dを調製するための方法であって、
    a)適量のアセトン:MeOH:水:EtOAcの溶媒系中、約1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート及びL−プロリンの溶液を調製することと、
    b)前記溶媒系を15〜35℃で適当な時間にわたって蒸発させることと、
    c)工程b)からの残渣を適当な時間にわたって室温の真空オーブン中で乾燥することと、を含む、前記方法。
  123. 請求項117〜122のいずれか1項に記載の方法によって調製された、共結晶の形態D。
  124. 共結晶の形態Fを調製するための方法であって、
    a)適量のエタノール中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:サッカリンを室温で分注してエタノール中、0.1〜0.2Mの((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの混合物を得ることと、
    b)工程a)からの前記混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
    c)工程a)のエタノールの量の12%〜32%のさらなるエタノールを工程b)からの懸濁液に加えることと、
    d)工程c)からの前記混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
    e)工程d)から生成した固体を回収することと、
    f)工程e)からの前記固体を適当な時間にわたって空気中で室温で乾燥することと、を含む、前記方法。
  125. 共結晶の形態Fを調製するための方法であって、
    a)適量のエタノール中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:サッカリンを分注することと、
    b)工程a)からの懸濁液を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
    c)工程b)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  126. 共結晶の形態Fを調製するための方法であって、
    a)62〜82℃の適量の酢酸エチル中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:サッカリンを分注して懸濁液を得ることと、
    b)工程a)からの前記懸濁液を62〜82℃で適当な時間にわたって攪拌することと、
    c)工程b)からの前記懸濁液を室温にまで冷却することと、
    d)工程c)からの前記懸濁液を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
    e)工程d)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  127. 共結晶の形態Fを調製するための方法であって、
    a)約1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート及びサッカリンをメノウ製ミリング容器に移すことと、
    b)1つ以上のメノウ製ミリングボールを前記容器に加えることと、
    c)前記容器に適量のイソプロピルアルコールを加えることと、
    d)工程c)からの混合物を複数の時間にわたって10〜40Hzで粉砕することと、
    e)工程d)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  128. 請求項124〜127のいずれか1項に記載の方法によって調製された、共結晶の形態F。
  129. 共結晶の形態Gを調製するための方法であって、
    a)適量のアセトニトリル中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:ピペラジンを分注してアセトニトリル中、0.06〜0.18Mの((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの混合物を得ることと、
    b)工程a)からの前記混合物を62〜82℃で加熱して溶液を得ることと、
    c)工程b)からの前記溶液を62〜82℃で適当な時間にわたって攪拌することと、
    d)工程c)からの前記溶液を室温にまで冷却することと、
    e)工程d)からの前記混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
    f)工程e)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  130. 請求項129に記載の方法によって調製された、共結晶の形態G。
  131. 共結晶の形態Jを調製するための方法であって、
    a)適量のアセトニトリル中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:ゲンチジン酸を分注することと、
    b)工程a)からの混合物を62〜82℃で適当な時間にわたって加熱して溶液を得ることと、
    c)工程b)からの前記溶液を62〜82℃で適当な時間にわたって攪拌することと、
    d)工程c)からの前記溶液を室温にまで冷却することと、
    e)工程d)からの混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
    f)さらなる適量のアセトニトリルを工程e)からの前記混合物に加えることと、
    g)工程f)からの前記混合物を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
    h)工程g)から生成した固体を回収することと、を含む、前記方法。
  132. 請求項131に記載の方法によって調製された、共結晶の形態J。
  133. 共結晶の形態Mを調製するための方法であって、
    a)適量のニトロメタン中に1:2〜2:1のモル比の((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメート:マロン酸を分注してニトロメタン中、0.06〜0.18Mの((1S,2S,4R)−4−{4−[(1S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−2−ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートの混合物を得ることと、
    b)工程a)からの前記混合物を75〜95℃で適当な時間にわたって加熱することと、
    c)工程b)からの前記混合物を室温にまで冷却することと、
    d)工程c)からの懸濁液を適当な時間にわたって室温で攪拌することと、
    e)工程d)から生成した固体を回収することと、
    f)工程e)からの前記固体を適当な時間にわたって空気中で室温で乾燥することと、を含む、前記方法。
  134. 請求項133に記載の方法によって調製された、マロン酸共結晶の形態M。
  135. 前記結晶形態が、形態Lである、請求項84に記載の共結晶。
  136. 前記結晶形態が、形態Hである、請求項84に記載の共結晶。
  137. 前記結晶形態が、形態Nである、請求項84に記載の共結晶。
  138. 前記コフォーマーが、馬尿酸、マロン酸、またはサッカリンである、請求項2に記載の共結晶。
  139. 請求項1〜138の共結晶のいずれか1つと、薬学的に許容される担体または希釈剤とを含む、医薬組成物。
  140. がんの治療方法であって、治療有効量の請求項1〜138に記載の共結晶のいずれか1つを前記治療を要する患者に投与することを含む、前記がんの治療方法。
  141. 前記がんが、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、または骨髄異形成症候群である、請求項140に記載の方法。
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