JP2020534058A - シミュレートされた血行動態のための血管分岐部への流れの推定 - Google Patents

シミュレートされた血行動態のための血管分岐部への流れの推定 Download PDF

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Abstract

患者の血管系を査定するための装置及び対応する方法が提供され、関心血管内の分岐部が、関心血管の少なくとも1つの幾何学的パラメータ値の局所的変化に基づいて特定され、関心血管の内部の流体の動態が、前記分岐部を加味するように調節される。

Description

本発明は、患者の血管系を査定するための装置、対応する方法、及びそれぞれのコンピュータプログラムに関する。詳細には、本発明は、関心血管から延びる小血管分岐をより正確に特定するための、1つ又は複数の診断画像から導出される生理学的モデルを使用した、患者の血管系内の関心血管の改良された査定に関する。
冠動脈内の機能性狭窄は、通例、冠血管系の関心血管を通る血行動態、特に血液流量を考察することによって評価される。そこでは、狭窄の分類は、特に、冠血流予備量比(FFR)又は瞬時血流予備量比(iFR)を使用して行われる。FFR及びiFRは共に、狭窄に影響される血管中の残存最大流動能力を表すインディケータである。FFR/iFRの測定では、狭窄の遠位側の圧力(P)と、大動脈中の圧力(P)との比が、それぞれの流れ測定の代用として使用される。そこでは、Qstenosis/Qhealthy≒P/Pと仮定される。
FFRの測定は、最大の血流時に、すなわち充血下で行われる必要があり、そのことが患者に不快感を引き起こすことがある。それに対して、iFRの測定は、心拡張期の特定の期間中に安静状態で行われ、それにより、患者体内で充血を誘発する必要性を回避する。この充血の必要性をなくすことにより、患者の快適性が大幅に改善される。
FFR及び/又はiFRを決定するには、狭窄が疑われる患者の血管を通じた圧力ワイヤの引き戻しが通例行われ、前記血管に沿った複数の血管内位置についての圧力が決定される。
これらのFFR/iFR測定値に基づいて、取り得る治療選択肢が検討され、それらの選択肢の1つ又は複数に従って患者が治療される。最良の治療選択肢を決定するための別の重要な指標は、いわゆる冠血流予備能(CFR)であり、これは、正常な安静時ボリュームを上回る血管系を通る血流の最大の増加を定義する。CFRは、通例、先端にあるドップラーセンサを介して血流速度を測定する血管内ワイヤによって測定される。しかし、このセンサの位置決めは難しいものであり、不正確な測定を行う高いリスクにつながる。また、陽電子放出断層撮影(PET)やドップラー超音波心臓検査法も使用される。
よって、FFR/iFR及びCFRなどの血行動態指標の測定は、しばしば侵襲的に行われる。患者に対する侵襲的処置の回数を減らすために、近年は、いわゆる「仮想的」手法を使用して血行動態指標を決定する取り組みがなされている。そのような仮想的手法では、患者の冠血管系(又はその一部)の診断画像データから導出された生理学的モデルに基づいて、血行動態指標がシミュレートされる。そのような診断画像データの一例として、冠血管造影データが挙げられる。
生理学的モデル化を利用して、FFR/iFR/CFR値が推定され、どの治療選択肢が患者に利用可能であるかについて決定が行われる。満足のいく治療指導を達成するために、そこでは、仮想のFFR/iFR/CFR値を可能な限り正確に決定する必要がある。
それに関して、WO2016/001017は、患者の冠動脈系の表現と、患者に対して取得された投影データから導出されたそれぞれの患者固有の境界条件とに基づいた、FFR値の非侵襲的決定の精度を改良する装置及び方法を開示している。
これまで、血行動態指標のモデル化の精度を改良する手法は、例えば診断画像データから直接導出される患者固有の境界条件を使用することに着目してきた。これらの患者固有の境界条件を使用して、関心血管の流体の動態がシミュレートされ、それらのシミュレーションに基づいてそれぞれの血行動態指標が計算される。
これらの手法は、通例、関心血管から小血管分岐への血液の流出を無視している。この理由の1つは、多くの診断画像では、そのような血管分岐が視認できない、及び/又は関心血管へのそれらの接続が明瞭に特定できないことである。これは特に1つのみの2D診断画像が使用される場合にそうであり、その理由は血管の重なり及び不適切な角度測定である。その結果、それらの分岐のサイズ、数、及びそれらが運ぶ血液の量を決定することができない。
しかし、血管分岐への流出は、流体の動態シミュレーションにおける重要な因子であるボリューム測定(血液)流量として、関心血管を通る流体の動態に大きな影響を及ぼし得る。したがって、流体の動態をより正確に推定するためには、関心血管に沿った小血管分岐への流出量の正確な査定が非常に重要である。
したがって、本発明の目的は、患者の血管系を査定するための改良された装置及び対応する方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、患者の血管系を高精度で査定して、前記血管系の主血管から延びる小血管分岐の信頼できる特定を可能にする、装置を提供することである。さらに詳細には、本発明の目的は、FFR、iFR、又はCFRなどの重要な血行動態指標が高精度で決定され得る1つ又は複数の診断画像に基づいて冠動脈の生理的機能を査定し、モデル化するための装置を提供することである。
したがって、患者の血管系を査定するための装置が提供される。装置は、血管系の少なくとも1つの診断画像を受け取るように構成された入力ユニットと、その少なくとも1つの診断画像に基づいて、血管系内の関心血管の幾何学的モデルを含む生理学的モデルを生成するように構成されたモデル化ユニットと、幾何学的モデルに基づいて、関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置における関心血管の幾何学的パラメータについての複数の幾何学的パラメータ値を抽出するように構成された抽出ユニットと、を備える。装置は、評価ユニットであって、複数の位置における複数の幾何学的パラメータ値から、少なくとも1つの候補位置における少なくとも1つの幾何学的パラメータ値の局所的変化を決定し、少なくとも1つの候補位置において、関心血管の少なくとも1つの血管分岐の存在を予測するように構成された評価ユニットをさらに備える。
よって、この装置は、血管の幾何学形状を記述する幾何学的パラメータの値の局部的な変動に基づいて診断画像データ内で血管分岐を検出することを可能にする。より詳細には、装置は、前記幾何学的パラメータについて導出された値が、局所的変動、一部の特定の例では局所的低減を示す候補位置における、血管分岐の存在を予測するように構成される。
このコンテキストで、用語「診断画像」は、特に、患者の冠血管系を表す画像を指す。より詳細には、診断画像は、関心血管を含む冠血管系を表す。このコンテキストで、用語「血管系」は、血管樹又は単一の血管を指す。用語「血管系」は、特に、モデル化が行われる関心血管の血管セグメントを指す。
いくつかの実施形態において、診断画像は、コンピュータ断層撮影(CT)又は磁気共鳴撮像などの(非侵襲的)診断撮像モダリティによって取得される。特定の実施形態においては、単一の診断2DX線血管造影画像が取得される。
ここでは、診断撮像モダリティは特に同期式であってよい。同期診断撮像モダリティは、通例、同期再構築を用い、同期再構築では、診断画像の獲得が、心電図(ECG)又は光電式容積脈波記録(PPG)データなどの、心周期にわたる情報を提供するデータの獲得と並行して行われる。このデータは、ここでは、心周期のそれぞれ選択された位相点を用いて画像獲得及び再構築を同期するために使用される。
いくつかの実施形態において、関心血管の幾何学的モデルを含む生理学的モデルは、患者の血管系をモデル化するために少なくとも1つの診断画像から導出される。
このコンテキストで、用語「生理学的モデル」は、特に、前記患者の冠血管系の任意種類のモデルを指す。そのために、診断画像から生理学的モデルを生成するモデル化ユニットが提供される。それを行うために、モデル化ユニットは、関心血管を複数のセグメントにセグメント化する。このセグメント化に基づいて、関心血管又はそのセグメントの生理学的モデルが生成され、これは、関心血管の幾何学的モデル、すなわち関心血管の幾何学的表現を含んでいる。この幾何学的モデルは、2次元モデル又は3次元モデルである。
いくつかの実施形態において、幾何学的モデルを含む生理学的モデルを生成することは、単に、関心血管の断面積及び/又は血管直径を導出することを指す。
いくつかの実施形態において、生理学的モデルを生成することは、関心血管を通る流体の動態の決定をさらに包含する。これらの実施形態では、生理学的モデルは特に、関心血管を通る血流を表す流体の動態モデルを含む。
流体の動態モデルは、血管壁、すなわち血液が流れている血管の内面との血液の相互作用をシミュレートする計算を行うことによって生成される。これらの相互作用は、ここでは、血管壁の組成、血管壁の弾性及び血管インピーダンス、血管内の分岐部、並びに血液粘度などの血液特性などの血管の特性を考慮に入れる一定の境界条件によって定義される。
流体の動態モデルを生成する際には、通例、一般化した境界条件が使用される。このコンテキストで、「一般化した」という用語は、すべての患者に対して同じ境界条件が使用されること、又は境界条件が特定の患者群(年齢、性別、生理学的条件等によって区別される)に対して使用されることを指す。
いくつかの実施形態において、流体の動態モデルは、幾何学的モデルの各点における血液の流体の動態を表す限り、幾何学的モデルと一体化されてよい。
診断画像データから生成される生理学的モデルは、関心血管から延びる血管分岐は上記で指摘したように少なくとも1つの診断画像から明瞭に特定されないことがあるため、そのような血管分岐を含まないことが理解されるべきである。それに関して、患者の血管系を査定するための改良された本装置は、それらの血管分岐を生理学的モデルに、すなわち関心血管の幾何学的モデル並びに関心血管を通る流体の動態を記述するモデルに追加することを可能にする。
これを達成するために、生理学的モデルの中に含まれる幾何学的モデルを特に使用して、関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置において複数の幾何学的パラメータ値を抽出する。
このコンテキストで、用語「幾何学的パラメータ」は、関心血管の幾何学形状を表す任意のパラメータを指す。いくつかの実施形態において、幾何学的パラメータは、特に、血管の血管直径、断面形状、断面積、又は同様の幾何学的寸法を指す。用語「幾何学的パラメータ値」は、特に、関心血管の特定の位置における前記幾何学的パラメータの値を指す。
そのために、血管の長手方向軸に沿った複数の位置とは、幾何学的モデルによって表される複数の位置を指し、すなわち、前記モデルによって表される関心血管内のそれぞれの位置に対応する前記幾何学的モデルの位置で、幾何学的モデルを使用して、幾何学的パラメータ値の各々がモデル化されることがさらに理解されるべきである。
さらに、少なくとも1つの幾何学的パラメータ値の局所的変化、すなわち局部的な変動の決定は、評価ユニットが、血管長さ(又は血管セグメントの長さ)の関数として複数の幾何学的パラメータ値を考察することと理解されるべきである。すなわち、各幾何学的パラメータ値は、関心血管の長手方向軸に沿った各自の位置で考察される。
ここでは、どの位置で幾何学的パラメータ値が残りの幾何学的パラメータ値と比べて局所的変化を示すかが決定される。すなわち、血管長さの関数として幾何学的パラメータ値を表す関数の推移が考慮され、局部的な増大及び/又は減少並びに/又は極小値若しくは極大値が、その箇所に候補位置が見つかり得ることを示す指示として考慮される。そのために、用語「候補位置」は、特に、血管分岐があり得る位置を指す。
いくつかの例示的実施形態において、局所的変化は、特に、その特定の位置における幾何学的パラメータ値の局部的な低減を指す。ここでは、この低減は、幾何学的パラメータ値の極小値に、及び/又は幾何学的パラメータ値の顕著な低下に対応する。
関心血管内の候補位置における血管分岐のこの予測により、それらの位置にある血管分岐を生理学的モデルに追加することが可能になる。すなわち、血管分岐の予測により、関心血管から延びる血管分岐の幾何学的表現を含むように幾何学的モデルを適合することが可能になる。さらに、予測により、関心血管からの流体の流出を、前記関心血管を通る流体の動態の計算に含めるように流体の動態モデルを適合することが可能になる。よって、候補位置における血管分岐を予測することにより、幾何学形状並びに血行動態パラメータの両方に関する血管系のより正確な査定が達成される。
一実施形態によれば、少なくとも1つの診断画像は、X線血管造影を使用して取得される。X線血管造影は、(人間の)身体内の血管を視覚化するのに特に適した診断撮像技術である。X線血管造影は、通例、血管に造影剤を注射し、その後、造影剤で満たされた血管のある身体部分にX線放射を照射して、造影剤で満たされた血管が明瞭に視認できる2次元(2D)診断画像を得ることによって行われる。
診断画像は、よって、特に、少なくとも1つの関心血管を含む患者の冠動脈のX線血管造影画像であってよい。より詳細には、生理学的モデルが生成される元となる少なくとも1つの診断画像は、関心血管の単一の2DX線血管造影画像であってよい。この場合、生理学的モデルは、特に、例えば円形形状の血管を仮定することによって第3次元がその中で近似される2次元モデルであってよい。
十分に解像された生理学的モデルを得るために、X線血管造影画像は、ここでは十分な造影剤の充填を有するべきである。さらに、X線血管造影画像内でのフォレショトニング(奥行きによる短縮)及び重なりの度合いは十分に低くなければならない。これにより、画像の品質を向上させ、生理学的モデルの生成を単純化する。
さらに別の実施形態によれば、生理学的モデルは、集中パラメータ流体の動態モデルをさらに含み、モデル化ユニットは、少なくとも1つの候補位置における少なくとも1つの血管分岐を予測することに基づいて集中パラメータ流体の動態モデルを適合するように構成される。
いくつかの実施形態において、生理学的モデルは、血管系を通る流体の動態をシミュレートするための集中パラメータ流体の動態モデルを含む。より詳細には、集中パラメータ流体の動態モデルは、関心血管又はそのセグメントを通る流体の動態をシミュレートするために使用される。
集中パラメータ流体の動態モデルは、ここでは、血管系の流体の動態が離散したエンティティのトポロジーによって近似されるモデルを指す。より詳細には、集中パラメータ流体の動態モデルでは、血管内の流体の動態的抵抗が、一連の抵抗器Rによって近似され、一方、血管又は血管セグメントの終端は、その後に続く接地を表す要素が続く、出口境界条件を表す抵抗器Rによって近似される。
これらの集中パラメータ流体の動態モデルは、Navier−Stokes等の他の手法と比べて次元数を減らす。したがって、集中パラメータ流体の動態モデルを使用することは、血管内部の流体の動態の単純化された計算を可能にし、また最終的に処理時間の低減をもたらす。
いくつかの実施形態において、モデル化ユニットは、予測される血管分岐、すなわち、流体の一部がそこを通って関心血管を出る血管出口を加味するように集中パラメータ流体の動態モデルを適合するように構成される。このコンテキストで、「適合する」という用語は、生理学的モデルに含まれる流体の動態モデルを調節することを指す。より詳細には、「適合する」という用語は、関心血管内の流体の動態に対する血管分岐の影響を含むように調節することを指す。
すなわち、集中パラメータモデルを適合することは、関心血管からそれらの血管分岐への流体流出を含めることを包含する。換言すると、集中パラメータ流体の動態モデルは、血管分岐がある場合に関心血管内で発生する分岐部を加味するように流体の動態を調節することを可能にする。
集中パラメータ流体の動態モデルでは、そのような血管分岐への流出は、各々が各自の出口抵抗を有するそれぞれの抵抗器ROiによってモデル化される。よって、集中パラメータ流体の動態モデルの適合は、特に、候補位置iにおける出口抵抗を表す抵抗器ROiを含めることによって行われる。ここでは、抵抗器ROiは、各自の抵抗が正しく推定された場合にのみ、それぞれの血管分岐を通る流体の動態を正確にモデル化することができる。
そのために、位置iにおける抵抗器ROiの出口抵抗は、特に、関心血管からの流体の局部的な流出量によって定義される。いくつかの実施形態において、この局部的な流出量は、ボリューム測定流量から決定され、ボリューム測定流量は、マレーの法則によって記述される機能原理に従った形態に基づいて計算される:
Q=k*D
ここでは、Qはボリューム測定流量に対応し、Dは血管直径であり、kは比例定数である。例示的実施形態では、マレーの法則を使用してボリューム測定流量を決定しているが、さらなる異なる相関Q(D)が使用されてもよいことが理解されるべきである。より詳細には、他の相関Q(D)を使用して、血管系の他の部分についてのボリューム測定流量と血管直径との間の関係を記述する。
本例では、幾何学的モデルから導出される幾何学的パラメータ値は、特に、複数の位置における、血管直径の値、局所的平均血管直径、又は血管直径に対する疾患の影響を大幅に取り除いた推定健康血管直径を含む。ここでは、ボリューム測定流量は血管分岐への流出によって低減すると仮定されてよい。
よって、局所的流出量は、血管内の第1の位置(血管分岐に対して近位)におけるボリューム測定流量と第2の位置(血管分岐に対して遠位)におけるボリューム測定流量との間の差によって表されると仮定されてよい。血管分岐の候補位置iはすでに予測されているので、ここでは、局所的流出量は、第1の候補位置iにおけるボリューム測定流量と第2の候補位置i+1におけるボリューム測定流量との間の差として決定されると仮定することが可能である。
ΔQ(i,i+1)=Q−Qi+1
候補位置iにおけるボリューム測定流量を決定するには、マレーの法則に基づいて
Figure 2020534058
を計算しなければならない。
これにより、局所的流出量ΔQ(i,i+1)について、
Figure 2020534058
が与えられる。
このようにして決定された局所的流出量を使用して、
Figure 2020534058
に従って位置iにおける抵抗器ROiの出口抵抗を近似し、ここで、Cは、健康な患者の入口圧力を記述する対応する境界条件である。
モデル化ユニットは、よって、予測される候補位置における予測される血管分岐に基づいて、関心血管内のそれぞれの候補位置iにおける流出を表す1つ又は複数の抵抗器ROiの出口抵抗を導出し、抵抗器ROiを集中パラメータ流体の動態モデルに含めるように構成されてよい。これにより、血管分岐への流出が加味されるため、関心血管内部の流体の動態のより正確なモデル化が可能になる。
さらに、モデル化ユニットは、計算された局部的な流出量の大きさ及び/又は1つ又は複数の抵抗器ROiの出口抵抗の大きさを使用して、特定の血管分岐のサイズを推定してもよい。より詳細には、モデル化ユニットは、局部的な流出量が高いほど、したがってそれぞれの出口抵抗が低いほど、血管分岐が大きいと推定する。これが特に当てはまるのは、高い局部的な流出量は、血管分岐がそのような流出量をもたらすのに十分に大きい場合にのみ発生するためである。したがって、モデル化ユニットはさらに、集中パラメータモデルから、幾何学的モデルに含めるべき血管系の幾何学形状についてのさらなる情報を導出するように構成される。
さらに他の実施形態では、幾何学的モデルを含む生理学的モデルを生成することは、関心血管を1つ又は複数のセグメントにセグメント化することをさらに含む。抽出ユニットは、ここでは、各セグメントについて、少なくとも1つのセグメント化された幾何学的パラメータ値を決定するように構成される。さらに、評価ユニットは、少なくとも1つのセグメント化された幾何学的パラメータ値に対して回帰モデルを適用して、各セグメントについて、平均幾何学的パラメータ値を計算し、各セグメントの平均幾何学的パラメータ値に基づいて少なくとも1つの候補位置における少なくとも1つの血行動態パラメータを予測することによって少なくとも1つの血管分岐を予測するように構成される。代替又は追加として、回帰モデルは、各セグメントについて、疾患の影響のない健康な状態での患者の血管系を表す、推定される幾何学的パラメータ値を計算するために適用されてもよい。この場合、少なくとも1つの血行動態パラメータの予測は、各セグメントの推定される幾何学的パラメータ値に基づいて行われる。さらに他の実施形態では、少なくとも1つの血行動態パラメータを予測することは、流体流出量を予測することを含む。
いくつかの実施形態において、モデル化ユニットにより生理学的モデルを生成することは、撮像された関心血管のセグメント化を含む。このコンテキストで、関心血管の診断画像をセグメント化することは、診断画像の中に表される関心血管をそれぞれの血管セグメントにセグメント化することに相当する。このセグメント化に基づいて、関心血管の1つ又は複数の血管セグメントを表す幾何学的モデルを含む生理学的モデルが生成される。
抽出ユニットは、次いで、関心血管の各セグメントについて、それぞれの血管セグメント内の1つ又は複数の位置における1つ又は複数のセグメント化された幾何学的パラメータ値を抽出する。このセグメント化された幾何学的パラメータ値は、生理学的モデルに含まれる幾何学的モデルに基づく推定である。そして、幾何学的モデルの生成は、上記で論じたように関心血管内の流体の動態に影響される。さらに、幾何学的モデルは、患者の健康状態にも影響される。より詳細には、関心血管内の特定箇所にある病変のために、血管がそれらの箇所において異なる幾何学形状を呈することがある。
一例として、セグメント化された幾何学的パラメータは、セグメント化された血管直径である。このセグメント化された血管直径は、診断画像データから生成される幾何学的モデルに基づいて、関心血管のセグメントに関して決定される。ここでは、セグメント化された関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置におけるセグメント化された血管直径について導出される値は、関心血管の幾何学形状に依存し、すなわち、関心血管は、その長さの一部分についてはより狭く、他の部分についてはより幅が広い。さらに、セグメント化された血管直径は、関心血管を通る流体の動態によっても影響される。より詳細には、血管分岐部では、血管直径が変動する、詳細には低減するように決定され得る。さらに、血管直径は、例えば狭窄によって生じる関心血管内の局所的な狭まりに起因して低減することもある。これらの因子は各々、幾何学的モデルから導出される血管直径に影響する。したがって、血管直径、及び同様に他の幾何学的パラメータ値が平均化されるべきであり、及び/又は健康な状態における血管直径に対応する推定血管直径が決定されるべきである。
この目的を達成するために、セグメント化された血管直径に回帰モデルを適用して、複数の位置の各々について平均血管直径及び/又は推定血管直径を予測する。そのコンテキストで、回帰モデルは、特に、変量間の関係が推定されるための回帰分析を指す。この特定の例では、ある血管箇所におけるボリューム測定流量間の関係は、回帰モデルを使用して推定される。
ここでは、回帰モデルは、特に、各血管箇所における、平均血管直径及び/又は推定血管直径、すなわち患者が健康であった場合に与えられる血管直径を予測するために使用される。よって、平均又は推定血管直径は、関心血管の長手方向軸に沿った位置の関数として、回帰モデルによって記述される。上記のように、この血管直径から、血管に沿った各位置について、各位置のボリューム測定流量を予測することが可能である。
いくつかの実施形態において、回帰モデルを適用することは、特に、線形回帰と等張回帰分析との組み合わせを行うことを指す。いくつかの実施形態において、回帰分析は、これも血管直径の局部的な低減につながり得る疾患セグメントの抑制をさらに含む。すなわち、例えば診断画像データから導出される疾患セグメントは、回帰分析に関して考察されない。
回帰モデルにより、平均幾何学的パラメータ値、又は健康な状態に対応する推定幾何学的パラメータ値が、血管セグメントごとに決定される。いくつかの特定の実施形態においては、複数の平均幾何学的パラメータ値が、各血管セグメントの長手方向軸に沿ったそれぞれの複数の位置について決定される。ある特定の例では、各血管セグメント内の複数の位置について平均血管直径が決定される。他の実施形態では、健康な状態に対応する複数の推定幾何学的パラメータ値が、各血管セグメントの長手方向軸に沿ったそれぞれの複数の位置について決定される。
いくつかの実施形態において、評価ユニットは、特に、平均幾何学的パラメータ値の局部的な変化を決定する。すなわち、評価ユニットは、平均幾何学的パラメータ値を血管長さ(又は血管セグメントの長さ)の関数とみなし、平均幾何学的パラメータ値が局部的な変動を示す候補位置iを決定する。
評価ユニットはさらに、それぞれの候補位置iで決定された平均幾何学的パラメータ値に基づいて、少なくとも1つの血行動態パラメータ値を決定する。
一例によれば、平均幾何学的パラメータ値は、平均血管直径を含む。詳細には、評価ユニットは、本明細書の上記で説明したように、候補位置iにおける平均血管直径Dに基づいて、その特定の位置におけるボリューム測定流量Qを予測する。いくつかの実施形態において、評価ユニットは、特に、予測されるボリューム測定流量を使用して、上述した関係
Figure 2020534058
に従って、2つの候補位置間での関心血管からの流出を決定する。
この予測される局所的流出量を使用して、評価ユニットは、高い流出量が予想され得る血管セグメントの部分を特定する。評価ユニットは、次いでこの情報をモデル化ユニットに提供する。
モデル化ユニットは、次いで生理学的モデルを適宜適合する。いくつかの実施形態において、モデル化ユニットは、そのようにして特定された血管セグメントの部分を使用して、血管分岐を含むように生理学的モデルを調節する。より詳細には、モデル化ユニットは、高い流出量が予想され得る血管セグメントについての情報を使用して、診断画像データから、高い流出量の位置にどの血管分岐が提供され得るかを決定する。
モデル化ユニットは、血管分岐の幾何学形状、及び/又は関心血管内の対応する分岐部の流体の動態をシミュレートするように、生理学的モデルを適合する。すなわち、生理学的モデルは、特定された血管分岐に対する流体流出の影響を含むように適合される。
よって、この仮想流出の手法を用いると、血圧、血流量、血液粘度等の血行動態パラメータのシミュレーションに関する生理学的モデルの精度が改良される。
さらに別の実施形態によれば、評価ユニットは、少なくとも1つの候補位置に基づいて少なくとも1つの診断画像内に関心領域を定義し、前記関心領域の指示を出力するように構成される。さらに別の実施形態において、評価ユニットは、前記関心領域の指示をモデル化ユニットに出力し、モデル化ユニットは、前記関心領域の指示を使用して生理学的モデルを適合するように構成される。
いくつかの実施形態において、評価ユニットは、予測される候補位置に基づいて、血管分岐が見つかり得る、少なくとも1つの診断画像に関するそれぞれの関心領域をさらに導出する。いくつかの実施形態において、評価ユニットは、ここでは、それらの関心領域を、特定の候補位置における局所的流出量のモデル化に基づいて導出する。したがって、評価ユニットは、特定の候補位置における高い局所的流出量に対して、それぞれの血管分岐が存在し得ると予測する。評価ユニットは、次いで、この情報に基づいて関心領域を定義する。いくつかの実施形態において、評価ユニットは、ここでは、局所的流出量の大きさを考慮して、血管分岐のサイズを推定し、それに応じて関心領域を調節する。他の実施形態において、関心領域は、それぞれの候補位置の周りの事前定義されたサイズのエリアとして定義される。
評価ユニットは、次いで関心領域の指示を表示ユニット及び/又はモデル化ユニットに出力する。いくつかの実施形態において、指示は、診断画像内部の関心領域の箇所についての情報を含む。さらに、指示は、関心領域のサイズ及び/又は形状についての情報を含んでよい。
いくつかの実施形態において、モデル化ユニットは、評価ユニットから指示を受け取り、指示に基づいて、少なくとも1つの診断画像内の関心領域を特定する。よって、モデル化ユニットは、あり得る血管分岐をモデル化ユニットが調べるべき診断画像内の箇所についての情報を取得する。この情報を使用して、モデル化ユニットは、診断画像からそれらの血管分岐を特定する。モデル化ユニットは、次いで、診断画像データから導出する血管分岐についてのそれぞれの情報を、生理学的モデルへの入力として使用する。そのような情報の例は、血管分岐の直径及び/若しくは長さ、並びに/又は血管分岐の進路等である。モデル化ユニットは、次いで、本明細書の上記で説明したように、生理学的モデルを適宜適合する。
さらなる実施形態によれば、装置は表示ユニットを備える。評価ユニットは、ここでは、表示ユニットに前記関心領域の指示を出力する。表示ユニットは、少なくとも1つの診断画像の第1のグラフィック表現と、診断画像データ内の関心領域の指示の第2のグラフィック表現とを生成し、第1のグラフィック表現及び第2のグラフィック表現を連携的に表示するように構成される。
表示ユニットは、コンピュータ画面、TV画面等のデータのグラフィック表現を表示することが可能な任意のユニットであってよい。表示ユニットは、少なくとも1つの診断画像のグラフィック表現並びに関心領域の指示のグラフィック表現を生成するための処理ユニットをさらに備えてよい。より詳細には、表示ユニットは、連携グラフィック表現を生成するように構成され、連携グラフィック表現の中では、少なくとも1つの関心領域の指示が、少なくとも1つの診断画像の一要素として表される。そのために、指示は、関心領域を正確に指示することが可能なインディケータによって表されてよい。それに関して、指示は、特に、関心領域を囲む円周線、又は関心領域を覆う網掛けエリア等として表される。代替又は追加として、指示は、例えば領域の色付けされた強調表示と組み合わされた、関心領域を指示する矢印によって表されてもよい。
第1及び第2のグラフィック表現を生成することは、特に、少なくとも1つの診断画像の第1のグラフィック表現を生成すること、指示の第2のグラフィック表現を生成すること、及び、それに続く、診断画像内の関心領域の箇所に対応する第1のグラフィック表現の箇所での、第1のグラフィック表現への第2のグラフィック表現の統合を含む。
さらに他の実施形態において、入力ユニットは、血管内測定データを受け取るように構成され、評価ユニットは、生理学的モデル及び血管内測定データに基づいて、関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置における1つ又は複数の血行動態指標値を予測するように構成される。1つの実施形態において、血管内測定データは、関心血管について生体内で獲得された少なくとも1つの圧力勾配を含む。さらに別の実施形態によれば、関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置において予測される1つ又は複数の血行動態指標値は、ボリューム測定流量及び/又は血流速度のうちの少なくとも1つを含む。
ここでは、用語「血管内測定データ」は、特に、生体内で、すなわち患者の血管系内の関心血管の内部から獲得されたデータを指す。より詳細には、用語「血管内測定データ」は、関心血管の内部での1つ又は複数の血行動態パラメータの血管内測定を指す。これらの測定は、通例、測定デバイスを含むカテーテルを関心血管内に導入し、その測定デバイスを使用して、考察すべきそれぞれの血行動態パラメータについての1つ又は複数の血行動態パラメータ値を収集することによって行われる。
血管内測定データは、入力ユニットによって受け取られ、次いで評価ユニットに提供される。いくつかの実施形態において、入力ユニットは、特に、血管内画像データに含まれる少なくとも1つの測定された血行動態パラメータ値を受け取り、少なくとも1つの測定された血行動態パラメータ値を評価ユニットに提供する。評価ユニットは、次いで、少なくとも1つの測定された血行動態パラメータ値を、生理学的モデルへのさらなる入力として使用して、1つ又は複数の血行動態指標値を導出する。
このコンテキストで、用語「血行動態指標値」は、特に、冠血流予備量比(FFR)、瞬時血流予備量比(iFR)及び/又は冠血流予備能(CFR)などの、診断指標を導出するために使用される血行動態パラメータの値を指す。よって、血行動態指標値は、特に、ボリューム測定流量、血流速度、血圧、又は同様の値に関係する。
説明のための一例によれば、血管内測定データは、関心血管内に導入されたそれぞれの圧力ワイヤを使用して行われた圧力勾配の測定に関係する。よって、この例では、少なくとも1つの血行動態パラメータ値は、関心血管内の圧力勾配Δp=p−pに関係する。さらに、生理学的モデルが使用されて、関心血管内の複数の候補位置iにおけるボリューム測定流量Qを決定している。すなわち、各候補位置iについて特定のボリューム測定流量Qが決定されており、それにより、それぞれの血管分岐を通る流出がこの決定において考慮に入れられている。
したがって、血管(又は血管セグメント)の長さに沿った特定の血管分岐を通る関心血管からの流出が、Qを計算するときに考慮されているため、Qは血管の長さに沿った異なる位置ごとに異なる。よって、従来技術の手法と対照的に、血管の長さに沿ったボリューム測定流量はもう一定ではなく、関心血管からの流出に従って変動する。
小血管分岐を通る流出に起因したボリューム測定流量の変化を考慮に入れることにより、(位置に依存する)ボリューム測定流量Q及び圧力勾配Δpに基づいて、患者の正確な差分診断のために必要とされる血行動態指標を正確に決定することが可能になる。
説明のためのさらなる実施形態において、決定される血行動態指標は、冠血流予備能(CFR)に関係する。CFRは、充血下におけるボリューム測定流量と、安静状態におけるボリューム測定流量との比として定義される。
CFR=Qhyperemia/Qrest
CFR値は、ここでは、関心血管に沿った様々な箇所について決定される。ここでは、小血管分岐を通る局所的流出が加味されるので、各箇所におけるボリューム測定流量は異なり得、したがって、結果得られるCFR値は箇所に依存して変動し得る。これは、ボリューム測定流量が関心血管に沿って一定であると仮定され、その結果、同様に関心血管に沿って一定のCFR値となる(これは臨床的に非現実的な結果である)従来技術の手法に対する大きな改良である。
いくつかの実施形態において、生理学的モデルは、関心血管を通る流体の動態を計算するための集中パラメータ流体の動態モデルを含む。仮想流出の手法を使用して血管分岐を特定すると、集中パラメータ流体の動態モデルを含む生理学的モデルが、本明細書の上記で説明したように適合される。適合された生理学的モデルは、次いで、関心血管の長手方向軸に沿った複数のCFR値を計算するために使用される。
より詳細には、集中パラメータ流体の動態モデルを含む生理学的モデルは、CFRをシミュレートするためのさらなる入力として圧力勾配Δpを受け取る。適合された生理学的モデル及び侵襲的に取得された圧力勾配を使用して、関心血管を通る流量が、
Figure 2020534058
を使用して計算され、ここで、Δpは圧力勾配であり、Qは候補位置iにおける流量であり、Rは候補位置iにおける線形抵抗であり、Vはその位置における二次抵抗である。
ここでは、候補位置iにおけるQ及びpは、
Figure 2020534058
として定義される。
これらの関係に基づいて、複数の候補位置iについて複数のCFR値が計算される。
集中パラメータ流体の動態モデルにおけるボリューム測定流量のシミュレーションは、小血管分岐への流出を考慮に入れるので、ボリューム測定流量Qの値が位置iと共に変動する。ボリューム測定流量のこの変動は、関心血管内の実際の流動力学のより正確なシミュレーションに相当する。さらに、それにより、位置に依存するCFR値を計算することが可能になる。よって、この手法は、生理学的モデルに基づくシミュレーションからCFR値についての臨床的に現実的な結果を取得することを可能にする。
これにより、さらなるカテーテルを関心血管内に導入して血管内流れ測定によってCFR値を決定する必要性を回避する。よって、この仮想流出の手法を用いると、血行動態指標のシミュレーションがより正確になる。
いくつかの実施形態において、血管内測定データは、代替又は追加として、関心血管の内部の特定の血管内位置において侵襲的に取得されたボリューム測定流量及び/又は少なくとも1つの血管直径を含む。特定の一実施形態においては、ボリューム測定流量及び血管直径の両方が決定される。この場合、関係Q(D)を患者固有の入力として使用して、
k=Q/D
に従って比例定数kを較正する。
比例定数kのそのような較正により、モデル化された予測の精度をさらに改良する。
さらなる実施形態において、小血管分岐への流出も、関心血管が流れ測定側の遠位側で閉塞された状態で、流れに基づく測定値を取得することにより、血管内流れ測定を使用して改良される。遠位位置で関心血管を閉塞することは、閉塞に対して近位側で測定された関心血管内部の全流れが血管分岐に流れ込むことを意味する。よって、これにより、特に患者ごとに、血管分岐への異なる流出量をより正確に決定することが可能になる。このことは、モデル化された予測の精度をさらに改良する。
さらなる態様によれば、患者の血管系を査定する方法が提供される。方法は、血管系の少なくとも1つの診断画像を受け取るステップと、少なくとも1つの診断画像に基づいて、血管系内の関心血管の幾何学的モデルを含む生理学的モデルを生成するステップと、幾何学的モデルに基づいて、関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置における関心血管の幾何学的パラメータについての複数の幾何学的パラメータ値を抽出するステップと、を有する。さらに、方法は、複数の位置における複数の幾何学的パラメータ値から、少なくとも1つの候補位置における少なくとも1つの幾何学的パラメータ値の局所的低減を決定するステップと、少なくとも1つの候補位置において、関心血管の少なくとも1つの血管分岐を予測するステップと、を有する。
いくつかの実施形態において、方法は、関心血管を1つ又は複数のセグメントにセグメント化するステップと、各セグメントについて、少なくとも1つのセグメント化された幾何学的パラメータ値を決定するステップと、をさらに有する。方法は、少なくとも1つのセグメント化された幾何学的パラメータ値に対して回帰モデルを適用して、各セグメントについて平均幾何学的パラメータ値を計算するステップと、各セグメントの平均幾何学的パラメータ値に基づいて少なくとも1つの候補位置における少なくとも1つの血行動態パラメータを予測することにより、少なくとも1つの血管分岐を予測するステップと、をさらに有する。
さらなる態様において、本発明に係る装置を制御するためのコンピュータプログラムが提供され、コンピュータプログラムは、処理ユニットによって実行されると、本発明に係る方法のステップを行うように適合されている。さらに他の態様において、上記で引用したコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読媒体が提供される。
請求項1の装置、請求項12の方法、請求項14のコンピュータプログラム、及び請求項15のコンピュータ可読媒体は、詳細には従属請求項に定義される、同様の実施形態及び/又は同一の実施形態を有することが理解されるべきである。
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項又は上記実施形態とそれぞれの独立請求項との任意の組み合わせであってもよいことが理解されるべきである。
本発明のこれら及び他の態様は、本明細書の以降に記載される実施形態から明らかになり、それらを参照して解説される。
一実施形態に係る、患者の血管系を査定するための装置の概略図である。 一実施形態に係る、セグメント化された血管サイズ及び平均血管サイズ、並びに血管長さの関数として計算された出口抵抗のグラフである。 一実施形態に係る、集中パラメータ流体の動態モデルへの流体流出の統合を概略的に説明する図である。 一実施形態に係る、患者の血管系を査定する方法のフローチャートである。
図面における図示は概略的なものである。異なる図面において、同様又は同一の要素には同じ参照符号が与えられる。
図1は、患者の血管系を査定するための装置2の例示的実施形態を概略的に表す。装置2は、入力ユニット100、モデル化ユニット200、抽出ユニット300、評価ユニット400、及び表示ユニット500を備える。
例えばCアームシステムであるX線システム1は、1つ又は複数の診断画像を含むX線血管造影投影データを獲得するために使用される。よって、図1に係る例示的実施形態では、少なくとも1つの診断画像10は、単一の2次元(2D)X線血管造影画像である。
装置2の入力ユニット100は、X線システム1から単一のX線血管造影画像10を受け取るように構成される。さらに、入力ユニット100は、血管内測定モダリティから血管内測定データ20を受け取るように構成される。図1に係る例示的実施形態では、血管内測定データ20は、患者の血管系中の関心血管の中に圧力ワイヤを導入し、関心血管の内部のそれぞれ圧力勾配Δpを測定することによって取得されている。
入力ユニット100は、X線血管造影画像10をモデル化ユニット200に提供する。モデル化ユニット200は、X線血管造影画像10を受け取り、X線血管造影画像10内で撮影された血管系内の関心血管のセグメント化を行って、関心血管の幾何学的モデルを含む生理学的モデルを生成するように構成される。
図1に係る例示的実施形態では、X線血管造影画像10に基づいて幾何学的モデルを含む生理学的モデルを生成することは、詳細には、前記血管の(シミュレートされた)長手方向軸に沿った、すなわち血管長さに沿った、複数の位置について関心血管の血管直径をモデル化することを含む。すなわち、セグメント化された血管のセグメントごとに、少なくとも1つの血管直径が導出される。モデル化ユニット200は、次いで、少なくとも1つの血管直径を少なくとも含む生理学的モデルを抽出ユニット300に提供する。
抽出ユニット300は、生理学的モデルに含まれる幾何学的モデルを使用して、関心血管についての複数の幾何学的パラメータ値を抽出するように構成される。図1に係る例示的実施形態では、抽出ユニット300は、複数の位置で関心血管の血管直径についての複数の値を抽出する。関心血管はセグメント化されているので、これは、血管のセグメントごとに血管直径の複数の値を抽出することを包含する。したがって、例示的実施形態では、抽出ユニット300は、複数のセグメント化された血管直径値を抽出する。
抽出ユニット300は次いで、抽出された値を、それらが抽出された各自の位置と共に評価ユニット400に提供する。
評価ユニット400は、X線血管造影画像10及び抽出された値を各自の位置と共に受け取る。評価ユニット400は、各位置について、抽出された値から局所的平均血管直径を計算する。この例示的実施形態では、評価ユニット400は、線形回帰と等張回帰の組み合わせを抽出された値に適用して、各位置iの局所的平均血管直径Dを計算する。ここでは、抽出ユニット400は、任意で、単調減少を、計算のための追加的な条件として使用する。
評価ユニット400は、次いで、そのようにして計算された局所的平均血管直径Dを各自の位置iの関数とみなし、平均血管直径Dが局部的な減少を示す候補位置iを特定する。評価ユニット400は、次いで、局部的な減少に基づいて、各候補位置iにおける少なくとも1つの血行動態パラメータを予測する。図1に係る特定の実施形態では、評価ユニットは、特に、各候補位置iについての流体流出量を予測する。
図1の例示的実施形態では、評価ユニット400は、次いで、各候補位置iにおける予測される流体流出量を考察し、予測される流体流出量が高い、すなわち事前定義された閾値を上回る、候補位置iのサブセットについて、小血管分岐がその特定の候補位置iで関心血管から分岐している可能性があると決定する。
そのために、評価ユニット400は、予測される流体流出量を使用して、X線血管造影画像10について、関心血管中の特定の候補位置iに対応するX線血管造影画像10内の位置の近傍にある関心領域を決定する。すなわち、評価ユニット400は、血管分岐を含む可能性のあるX線血管造影画像10内の関心領域を決定する。
図1の例によれば、評価ユニット400は、次いで、X線血管造影画像10内の少なくとも1つの関心領域についてのインディケータをモデル化ユニット200及び表示ユニット500に出力する。さらに、評価ユニット400は、各候補位置iにおける予測される流体流出量についての情報をモデル化ユニット200に提供する。
モデル化ユニット200は、次いで、予測される流体流出量が高かった候補位置iにあり得る血管分岐を含むように、生理学的モデルを適合する。より詳細には、モデル化ユニット200は、X線血管造影画像及び少なくとも1つの関心領域についての指示を使用して、それぞれの関心領域内で対応する血管分岐を決定することにより、X線血管造影画像内の血管分岐を特定する。この特定に基づいて、モデル化ユニット200は、次いで、関心血管の幾何学的モデルを、それらの血管分岐を含むように適合する。
ここでは、モデル化ユニット200は、各血管分岐のサイズをより正確に推定するために、各候補位置iにおける予測される流体流出量の大きさを考慮に入れる。すなわち、モデル化ユニット200は、より高い流出量ほど大きい血管分岐を示し、より低い流出量ほどより小さい血管分岐を示すと推定する。
さらに、モデル化ユニット200は、各候補位置iにおける分岐部を含むように、すなわち候補位置iにおける関心血管からの流体流出を考慮に入れるように、関心血管を通る流体の動態を適合する。
図1に係る例示的実施形態では、モデル化ユニット200はその後、適合された生理学的モデルを評価ユニット400に提供する。評価ユニット400は、次いで、入力ユニット100から受け取った適合された生理学的モデル及び血管内測定データを使用して、関心血管内の複数の位置についての複数の血行動態指標値を予測する。
図1に係る特定の実施形態では、冠血流予備能(CFR=Qhyperemia/Qrest)は、血流を測定することが可能なさらなる血管内測定デバイスを血管に導入する必要性なしに、血管の長さに沿った複数の位置について推定される。任意で、評価ユニット400は、関心血管の長手方向軸に沿ったCFR値についての情報を表示ユニット500に提供する。
表示ユニット500は、入力ユニット100からX線血管造影画像10を受け取る。さらに、表示ユニット500は、X線血管造影画像10内の少なくとも1つの関心領域についての指示と、任意で、関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置について導出されたCFR値についての情報とを受け取る。
表示ユニット500は、X線血管造影画像10の第1のグラフィック表現を生成する。さらに、表示ユニット500は、関心領域の指示の第2のグラフィック表現を生成する。任意で、表示ユニットは、CFR値の第3のグラフィック表現も生成する。表示ユニット500は、次いで、第1のグラフィック表現及び第2のグラフィック表現を、任意で第3のグラフィック表現と共に、連携的に表示する。
図1に係る例示的実施形態では、表示ユニット500は、特に、各関心領域のグラフィック表現としてそれぞれの円周線を生成し、それぞれの円周線を、X線血管造影画像10のグラフィック表現の、画像中の関心領域のそれぞれの位置に挿入する。すなわち、円周線は、それぞれの関心領域の境界を表す。
任意で、表示ユニット500はさらに、関心血管の長さに沿った複数のCFR値のグラフィック表現を生成する。ここでは、グラフィック表現は、特に、CFR値の値と、この値が予測されている位置を示すそれぞれの矢印とを含む。
表示ユニット500は、次いでグラフィック表現を表示する。これにより、査定のために必要とされる侵襲的処置の量を最小にしながら、ユーザ、特に医師が、患者の血管系についてのより詳細な理解を得ることが可能になる。
この観点で、図2Aは、関心血管の長さ(L:mm単位)の関数としての、抽出された血管直径のグラフ30と、平均血管直径Dのグラフ31(Dは任意の単位)とをそれぞれ概略的に例示している。図2Aに係る実施形態によれば、グラフ30及び31から導出され得る情報は、血行動態指標値を予測するために使用される生理学的モデルを適合するために使用される。
図2Aに係る実施形態では、生理学的モデルは、患者の血管系を通る流体の動態をシミュレートするための集中パラメータ流体の動態モデルを含むと仮定される。図2Bは、そのような集中パラメータ流体の動態モデルの例示的実施形態を示し、ここでは、関心血管の一セグメントが抵抗器R、R、R、及びRによってモデル化されている。血管分岐、すなわち関心血管からの流体流出の箇所は、抵抗器RO1〜RO4によってモデル化される。さらに、抵抗器Rを使用して、関心血管のセグメントの最後における出口境界条件を定義する。関心血管からの流体流出を正確にモデル化するように集中パラメータ流体の動態モデルを適合するためには、抵抗器RO1〜RO4の出口抵抗が決定されなければならない。ここでは、血管分岐についての流出量は、特に、流量と(平均)血管直径との間の関係を定義するマレーの法則と併せて、抽出された血管直径に回帰モデルを使用して血管セグメントの位置における平均血管直径を求めることによって決定される。
より詳細には、抽出された血管直径に対して回帰モデルを適用することにより、各候補位置iの平均血管直径Dが決定される。次に、2つの候補位置iの間の局所的流出量が、候補位置iにおけるボリューム測定流量Qと、続く候補位置i+1におけるQi+1との間の差として決定される。
Figure 2020534058
上記で指摘したように、この局所的流出量によって与えられる大きさをモデル化ユニット200によって使用して、血管分岐のサイズを決定する。
さらに、局所的流出量が使用されて、
Figure 2020534058
に従って抵抗器ROiの出口抵抗を近似する。ここで、Cは、健康な患者の入口の圧力を記述する対応する境界条件である。
それに関して、図2Aは、血管の長さに沿った複数の位置について決定された出口抵抗のグラフ32を示す。図2Aのグラフ31から認識されるように、平均血管直径Dは、位置31’において大幅に減少する。したがって、流出量はやや高く、位置32’における対応する出口抵抗は低い。低い出口抵抗は高い流出量に対応するので、低い出口抵抗は、通例は、大きい血管分岐を表すために使用される。
よって、集中パラメータ流体の動態モデルは、上記のように計算された流出量に従って抵抗器ROiの抵抗を選択することによって適合される。その後、そのようにして適合された、集中パラメータ流体の動態モデルを含む生理学的モデルを使用して、複数の血行動態指標値を決定する。
そのために、集中パラメータ流体の動態モデルを含む生理学的モデルは、さらなる入力として血管内測定データを受け取る。本明細書に記載される例示的実施形態では、血管内測定データは、関心血管から生体内で取得される圧力勾配の測定値Δp=p−pを含む。適合された生理学的モデル及び侵襲的に取得された圧力勾配を使用して、
Figure 2020534058
を使用して、関心血管を通る流量が計算される。ここで、Δpは圧力勾配であり、Qは候補位置iにおける流量であり、Rは候補位置iにおける抵抗であり、Vはその位置におけるボリュームである。ここでは、候補位置iにおけるQ及びpは、
Figure 2020534058
として定義される。
上記の関係を使用して、CFRなどの流量に関係する血行動態指標の値が、血管内圧力に基づく測定値から計算される。これにより、流れに基づく測定のためにさらなるカテーテルを導入する必要性を回避し、それにより患者の快適性を大幅に改善する。
図3は、一実施形態に係る患者の血管系を査定する方法のフローチャートを概略的に表す。ステップS101で、入力ユニット100が、X線システム1から単一の2DX線血管造影画像10を、血管内測定モダリティから血管内測定データ20を受け取る。ステップS102で、入力ユニット100は、X線血管造影画像10をモデル化ユニット200及び表示ユニット500に提供する。さらに、入力ユニット100は、血管内測定データを評価ユニット400に提供する。
ステップS201で、モデル化ユニット200は、X線血管造影画像10を受け取る。ステップS202で、モデル化ユニット200は、撮像された関心血管をセグメント化し、このセグメント化に基づいて、関心血管の幾何学的モデルを含む生理学的モデルを生成する。モデル化ユニット200は、次いで生理学的モデルを抽出ユニット300に提供する。
ステップS301で、抽出ユニット300は、生理学的モデルを受け取り、前記生理学的モデルの中の幾何学的モデルに基づいて、関心血管について複数の幾何学的パラメータ値を抽出する。図3に係る例示的実施形態では、抽出ユニット300は、複数のセグメント化された血管直径値を幾何学的パラメータ値として抽出し、抽出されたセグメント化された値を、それらが抽出された各自の位置と共に、評価ユニット400に提供する。
ステップS401で、評価ユニット400は、抽出ユニット300から、X線血管造影画像10及び抽出された値を各自の位置と共に受け取る。さらに、評価ユニット400は、入力ユニット100から血管内測定データを受け取る。
ステップS402で、評価ユニット400は、各位置について、抽出された値から局所的平均血管直径を計算する。図3によれば、この計算は、特に、線形回帰と等張回帰との組み合わせをセグメント化された直径値に適用して、各候補位置iの局所的平均血管直径Dを計算することによって行われる。任意で、抽出ユニット400は、この計算中に単調減少の追加的条件を使用してもよい。
ステップS403で、評価ユニット400は、次いで、本明細書の上記で説明したように平均血管直径Dが局部的な減少を示す候補位置iを特定し、局部的な減少に基づいて、各候補位置iにおける少なくとも1つの血行動態パラメータを予測する。図3の例示的実施形態では、この血行動態パラメータは、各候補位置iについての流出量を特に含む。
ステップS404で、評価ユニット400は、次いで、予測される流出量に基づいて、予測される流出量が高い候補位置iのサブセットを決定する。これに基づいて、評価ユニットは、候補位置iで関心血管の血管分岐が見つかり得ると予測し、この予測を使用して、X線血管造影画像10について、関心血管内の特定の候補位置iに対応する画像中の位置の周りに関心領域を定義する。
ステップS405で、X線血管造影画像10内の少なくとも1つの関心領域についてのインディケータをモデル化ユニット200及び表示ユニット500に出力する。さらに、評価ユニット400は、各候補位置iにおける予測される流出量についての情報をモデル化ユニット200に提供する。
ステップS203で、モデル化ユニット200は、幾何学及び流体の動態の両方に関して候補位置iにおける血管分岐を含むように生理学的モデルを適合する。ここでは、モデル化ユニット200は、X線血管造影画像及び少なくとも1つの関心領域に関する指示を使用して、X線血管造影画像内の血管分岐を特定し、それらの血管分岐を含むように生理学的モデルを適合する。ここでは、モデル化ユニット200は、決定された流出量が高いほど血管分岐のサイズが大きく、それぞれの流出量が低いほどサイズが小さいと仮定する。その後、ステップS204で、モデル化ユニット200は、適合された生理学的モデルを再び評価ユニット400に提供する。
評価ユニット400は、次いでステップS406で、適合された生理学的モデル及び血管内測定データを使用して、関心血管内の複数の位置についての複数の血行動態指標値を予測する。図3に係る例示的実施形態では、評価ユニット400は、特に、関心血管に沿ったそれぞれの複数の位置についての複数のCFR値を決定し、関心血管の長手方向軸に沿ったCFR値についての情報を表示ユニット500に提供する。
ステップS501で、表示ユニット500は、入力ユニット100からX線血管造影画像10を受け取る。さらに、表示ユニット500は、X線血管造影画像10内の少なくとも1つの関心領域についての指示を受け取る。図3に係る例示的実施形態では、表示ユニット500はさらに、関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置について導出されたCFR値についての情報を受け取る。
ステップS502で、表示ユニット500は、X線血管造影画像10の第1のグラフィック表現及び関心領域の指示の第2のグラフィック表現を生成する。この例示的実施形態では、表示ユニット500はさらに、CFR値の第3のグラフィック表現を生成する。ステップS503で、表示ユニットは、第1、第2、及び第3のグラフィック表現を連携的に表示する。ここでは、第1、第2、及び第3のグラフィック表現は、特に、図1との関係で説明したように具現化される。
上記の実施形態では診断画像はX線血管造影を使用して取得されたが、他の実施形態では、診断画像は、ヘリカルコンピュータ断層撮影又はシーケンシャルコンピュータ断層撮影、磁気共鳴像、超音波撮像等の他の撮像方法によって取り込まれてよいことが理解されるべきである。
さらに、上記の実施形態ではモデル化は冠動脈の生理的機能に対して行われているが、他の実施形態では、モデル化は同様に、人体の他の画像から導出される生理的機能に対して行われる。一例として、この手法は、人体内の末梢動脈をモデル化するために適用される。
上記の実施形態では、断面血管管腔及びそれぞれの血管直径が、幾何学的モデルから決定される幾何学的パラメータとして使用されたが、他の幾何学的パラメータが同様に導出され得ることがさらに理解される。
上記の実施形態では、生理学的モデル内の流体の動態モデル及び血管内測定データに基づいて導出される血行動態パラメータが血流に関係づけられたが、同様に、血圧、血液粘度、血管壁摩擦等の他の血行動態パラメータが導出されてよいことが理解されるべきである。
さらに、同じく上記の実施形態では、それぞれの血管分岐を通る関心血管からの流体流出が査定され、モデル化されたが、上記の原理は、関心血管に入る流体流入の査定及びモデル化にも同様に使用されてよいことが理解されるべきである。
図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲の考察から、開示される実施形態への他の変形例を当業者によって理解し、特許請求される本発明を実施する際に実施することが可能である。
特許請求の範囲において、単語「有する、備える」は、他の要素又はステップを排除せず、単数形は複数形を排除しない。
単一のユニット又はデバイスが、請求項に記載されるいくつかの項目の機能を実現することができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、それらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを意味しない。
1つ又は数個のユニット又はデバイスによって行われる、少なくとも1つの診断画像を受け取ること、生理学的モデルを生成すること、幾何学的パラメータ値の抽出、幾何学的パラメータ値の局所的低減を決定すること、血管分岐を予測すること等のような手順は、任意の他の数のユニット又はデバイスによって行うことができる。本発明に係るこれらの手順は、ここでは、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として、及び/又は専用ハードウェアとして実施することができる。
コンピュータプログラムが、他のハードウェアと共に又はその一部として供給される、光学記憶媒体又は固体状態媒体などの適切な媒体上に記憶/配布され得るが、インターネット又は他の有線若しくは無線遠隔通信システムを介するなど、他の形態で配布されてもよい。
特許請求の範囲内に参照符号がある場合、範囲を制限するものとは解釈すべきでない。
本発明は、患者の血管系を査定するための装置に関し、この装置は、血管系の少なくとも1つの診断画像を受け取るように構成された入力ユニットと、少なくとも1つの診断画像に基づいて、血管系内の関心血管の幾何学的モデルを含む生理学的モデルを生成するように構成されたモデル化ユニットと、幾何学的モデルに基づいて、関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置における関心血管の幾何学的パラメータについての複数の幾何学的パラメータ値を抽出するように構成された抽出ユニットと、評価ユニットであって、複数の位置における複数の幾何学的パラメータ値から、少なくとも1つの候補位置における少なくとも1つの幾何学的パラメータ値の局所的低減を決定し、少なくとも1つの候補位置において、関心血管の少なくとも1つの血管分岐を予測するように構成された評価ユニットと、を備える。
この装置を用いると、各関心血管内の分岐部からの流体流出の影響が考慮に入れられるため、患者の血管系の改良された査定が可能になる。

Claims (15)

  1. 患者の血管系を査定するための装置であって、前記装置は、
    前記血管系の少なくとも1つの診断画像を受け取る入力ユニットと、
    前記少なくとも1つの診断画像に基づいて、前記血管系内の関心血管の幾何学的モデルを含む生理学的モデルを生成するモデル化ユニットと、
    前記幾何学的モデルに基づいて、前記関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置における前記関心血管の幾何学的パラメータについての複数の幾何学的パラメータ値を抽出する抽出ユニットと、
    前記複数の位置における前記複数の幾何学的パラメータ値から、少なくとも1つの候補位置における少なくとも1つの幾何学的パラメータ値の局所的変化を決定し、前記少なくとも1つの候補位置において、前記関心血管の少なくとも1つの血管分岐の存在を予測する、評価ユニットと、
    を備える、装置。
  2. 前記少なくとも1つの診断画像が、X線血管造影を使用して取得される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記生理学的モデルが、集中パラメータ流体の動態モデルをさらに含み、
    前記モデル化ユニットが、前記少なくとも1つの候補位置における前記少なくとも1つの血管分岐を予測することに基づいて前記集中パラメータ流体の動態モデルを適合する、請求項1に記載の装置。
  4. 前記幾何学的モデルを含む前記生理学的モデルを生成することが、前記関心血管を1つ又は複数のセグメントにセグメント化することをさらに含み、
    前記抽出ユニットがさらに、各セグメントについて、少なくとも1つのセグメント化された幾何学的パラメータ値を決定し、
    前記評価ユニットがさらに、
    前記少なくとも1つのセグメント化された幾何学的パラメータ値に対して回帰モデルを適用して、各セグメントについて平均幾何学的パラメータ値を計算し、
    各セグメントの前記平均幾何学的パラメータ値に基づいて前記少なくとも1つの候補位置における少なくとも1つの血行動態パラメータを予測することにより、前記少なくとも1つの血管分岐を予測する、請求項1に記載の装置。
  5. 前記少なくとも1つの血行動態パラメータを予測することが、流体流出量を予測することを含む、請求項4に記載の装置。
  6. 前記評価ユニットがさらに、
    前記少なくとも1つの候補位置に基づいて前記少なくとも1つの診断画像内に関心領域を定義し、
    前記関心領域の指示を出力する、
    請求項1に記載の装置。
  7. 前記評価ユニットが、前記関心領域の前記指示を前記モデル化ユニットに出力し、
    前記モデル化ユニットがさらに、前記関心領域の前記指示を使用して前記生理学的モデルを適合させる、請求項6に記載の装置。
  8. 表示ユニットをさらに備え、前記評価ユニットが、前記関心領域の前記指示を前記表示ユニットに出力し、
    前記表示ユニットが、
    前記少なくとも1つの診断画像の第1のグラフィック表現と、前記診断画像データ内の前記関心領域の前記指示の第2のグラフィック表現とを生成し、
    前記第1のグラフィック表現及び前記第2のグラフィック表現を連携的に表示する、請求項6に記載の装置。
  9. 前記入力ユニットがさらに、血管内測定データを受け取り、
    前記評価ユニットがさらに、前記生理学的モデル及び前記血管内測定データに基づいて、前記関心血管の前記長手方向軸に沿った前記複数の位置における1つ又は複数の血行動態指標値を予測する、請求項1に記載の装置。
  10. 前記血管内測定データが、前記関心血管について生体内で獲得された少なくとも1つの圧力勾配を含む、請求項9に記載の装置。
  11. 前記関心血管の前記長手方向軸に沿った前記複数の位置において予測される前記1つ又は複数の血行動態指標値が、ボリューム測定流量及び/又は血流速度のうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の装置。
  12. 患者の血管系を査定する方法であって、前記方法は、
    前記血管系の少なくとも1つの診断画像を受け取るステップと、
    前記少なくとも1つの診断画像に基づいて、前記血管系内の関心血管の幾何学的モデルを含む生理学的モデルを生成するステップと、
    前記幾何学的モデルに基づいて、前記関心血管の長手方向軸に沿った複数の位置における前記関心血管の幾何学的パラメータについての複数の幾何学的パラメータ値を抽出するステップと、
    前記複数の位置における前記複数の幾何学的パラメータ値から、少なくとも1つの候補位置における少なくとも1つの幾何学的パラメータ値の局所的変化を決定するステップと、
    前記少なくとも1つの候補位置において、前記関心血管の少なくとも1つの血管分岐の存在を予測するステップと、
    を有する方法。
  13. 前記関心血管を1つ又は複数のセグメントにセグメント化するステップと、
    各セグメントについて、少なくとも1つのセグメント化された幾何学的パラメータ値を決定するステップと、
    前記少なくとも1つのセグメント化された幾何学的パラメータ値に対して回帰モデルを適用して、各セグメントについて平均幾何学的パラメータ値を計算するステップと、
    各セグメントの前記平均幾何学的パラメータ値に基づいて前記少なくとも1つの候補位置における少なくとも1つの血行動態パラメータを予測することにより、前記少なくとも1つの血管分岐を予測するステップと、
    をさらに有する、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項1から11のいずれか一項に記載の装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、処理ユニットによって実行されると、請求項12又は13に記載の方法を行う、コンピュータプログラム。
  15. 請求項14に記載のコンピュータプログラムが記憶された、コンピュータ可読媒体。
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