固体電池は、一般的に、実験状態にあり、作成が困難であり、大規模に製造することに成功していない。固体電池の効率的な設計及び製造は、電池構造及び製造技術の制限に起因して実現されていない。
固体電池は、実験設定において、液体電解質を用いた従来のバッテリに対していくつかの利点を有する、すなわち、その第1に、安全であることである。固体バッテリは、固体バッテリが望まない反応を引き起こして結果として熱散逸、ひいては可能性として最悪のシナリオにおいて爆発を引き起こし得る液体を含まないので、本質的に、液体電解質セルよりも安定している。
固体バッテリの卓越した特質にかかわらず、このタイプのバッテリを市場で入手可能とするために将来取り組む多くの課題がある。固体バッテリの終端(termination)及びパッケージングは、これら小型性及び高エネルギー密度を活かすために改善する必要がある。大面積のかつ高速な薄膜成膜のための低コスト技術を開発することは、固体バッテリを家庭用電化製品またはRFIDなどのような様々な用途で有用とするために開発される必要がある。さらに、脆弱な材料の非常に薄い膜を取り扱うためのより良好な技術は、固体バッテリの最適化を可能とするために開発される必要がある。特に、多数のこれら薄層を組み立てられるまたは製造できるこれら技術及び設備を最適化することは、必要である。
本発明によれば、真空成膜処理を使用して複数の層を備える薄膜バッテリデバイスを製造するための装置が提供され、この装置は、薄膜バッテリデバイスの複数層を成膜させるための複数の真空成膜デバイスと、少なくとも1つの回転軸を有する輸送デバイスに連結されたドラムの形態にあるワークピースであって、輸送デバイスが、ワークピースを連続的なまたは間欠的な態様で第1領域から第2領域へ移動させるように構成されており、ワークピースが、複数の真空成膜デバイスに関する複数の処理領域に移動し、ワークピース上に複数の層を成膜させるように構成されている、ワークピースと、ワークピースを複数の処理領域内に取り囲むための1以上の真空チャンバと、を備える。単なる例として、本発明には、リチウムベースのセルを使用することを前提とする。
一例において、本装置は、固体バッテリのような固体多層積重型電気化学デバイスを製造するために使用され得る。様々な形態において、製造装置は、格納容器、反応領域、処理領域、ワークピース、1以上の真空チャンバ、及び、エネルギー源を有し得る。
格納容器は、流体の、曲げ可能な、計量可能な(meterable)、または、分配可能な形態を特徴とする材料を成膜するように構成され得る。格納容器は、バッテリデバイスで使用される電気化学材料などのような電気化学材料を有し得る。同様に、格納容器または成膜源は、薄膜層それぞれのために、数、サイズ及び容量に関して調整され得、製造処理を最適化する。成膜源の配置は、電気化学デバイスの層の部分集合を有し得、この部分集合は、製造処理を必要とし得、ワークピースまたは基材の複数の通過を使用してデバイスを完成させる。
具体的な形態において、成膜した材料または成膜材料は、高速蒸着源とまたは複数の高速蒸着源のうちの選択したものと連結されており、これら材料は、アレイ状に配列されて電気化学デバイスの層を成膜させ得る。エネルギー源、すなわち蒸着源は、反応装置が成膜材料にエネルギーを受けさせて十分に蒸発させ、所望のガス種の成膜を引き起こすように構成され得る。
この種は、蒸発した材料から由来し得、ワークピースの表面領域に成膜され得る。様々な実施形態において、成膜したカソード材料は、完全放電状態にあるまたは近似放電状態にあり得る。同様に、電気化学デバイスの終端は、製造処理に一体化される。これは、追加の終端デバイスまたは装置を通して、または、活性層を蒸着させた後の導電媒体を成膜させることを通して、達成され得る。このため、格納容器または成膜源は、所望数の電気化学活性層を形成した後にこのような導電媒体を成膜させるように構成され得る。成膜源は、剥離層、バリア層及び他の層並びにこれらの組合せのための材料を有し得る。格納容器または1以上の成膜源は、動作中にアノード層及びカソード層を隣接する態様で成膜させ得るように構成され得る。このように材料の成膜順序を構成することにより、冗長的な集電体層を排除し得る。
シャドウマスクは、蒸着処理において使用され得る。シャドウマスクを使用することは、電気化学デバイスの輪郭描画したまたは境界画定した薄層を形成し得る。したがって、システムは、基材上にあるまたは以前の蒸着層上にある個別の薄膜層上へ輪郭描画するまたは境界画定する目的で、成膜源または格納容器と基材またはワークピストの間に介装されたマスクデバイスを有し得る。材料を蒸着させる基材は、一定速度でまたはステップアンドリピートパターンで移動するように動作され得る。様々な実施形態において、製造装置の複数の動作を必要とし得る、または、追加の蒸着装置を実装し得る。実施形態にかかる本装置から作成されたデバイスは、100を越える層を有し得る。
反応領域は、移送機構によって格納容器に連結され得、処理領域は、反応領域内に位置付けられ得る。ワークピースは、処理領域内にあるドラムまたはベルトの形態にあり得る。具体的な実施形態において、ワークピースは、電気化学デバイス全体に対して一の基材フィルムまたは層のみを有し得る。このワークピースは、連続的なまたは間欠的な態様でワークピースを第1領域から第2領域へ移動させるように構成された移送デバイスに連結され得る。同様に、処理領域は、反応装置の近傍内に位置付けられ得、ワークピースを反応装置にさらす。ワークピースは、反応装置から約10cmから約1mにあり得る。
1以上の真空チャンバは、互いに流体連通し得る。これら真空チャンバは、格納容器、反応領域、処理領域及び処理領域内にあるワークピースを囲み得る。電気化学デバイスの分離及びパッケージングは、真空内で行われ得る。電気化学材料を成膜することによって、帯状のまたはベルト状の積重ねた層を生産し、この積重ねた層は、取り外されて複数の個別のデバイスへ分離される。これら個別のデバイスを分離してパッケージすることは、1以上の分離手段及びパッケージング手段を介してなされ得る。電気的な導電性を有しかつハンダ付け可能であり得る基材は、同様にデバイスを製造した後に取り外すことが可能であり得る。これらは、1以上の真空チャンバを用いて構成された追加のデバイスの形態にあり得る。また、コンピュータデバイスは、成膜速度、層厚を制御するように構成され得、基材の移動は、コンピュータのアクティブフィードバックによって測定されかつ制御される。コンピュータデバイスを通して、複数の薄膜層の積重体は、単調収束するようになされ得る。
従来の技術に対する利益を達成し得る。具体的な実施形態により、これら利益のうちの1以上を達成し得る。一実施形態において、本発明は、薄膜バッテリで使用される材料全てを高速で大面積にわたって成膜するための手段を有する装置を提供する。本発明において有益であることを示す成膜技術は、以下のうちの少なくとも1つを含む、すなわち、この目的のために設計された真空チャンバの内側にある回転ドラムまたはベルト上に位置する基材に連結された、PVD、CVD、プラズマ加速CVD、スパッタリング、反応スパッタリング、プラズマアーク、熱スプレー及びプラズマスプレー、エアロゾルなどである。理解すべきことは、本発明が、この固体バッテリのための層の成膜となる共通の要素が固体移動基材上に成膜されることを想定すること、であり、固体移動基材は、上記層が物理的接触を受けないまたは損傷を受けることができないように構成されている。個別の取り扱いなく一の層の上に他の層を有し原子ごとに非常に大きな層数まで積み上げることは、本発明の独特な要素のうちの1つである。
一実施形態において、複数の個別に制御された成膜源は、x距離及びy距離において互いから離間して位置するxウェブ方向またはx機械方向にわたってアレイ状に配列されており、これらx距離及びy距離は、回転ドラムまたはベルト上に蒸着する際に最も均一な膜厚を提供するように算出されている。この設計の追加の利益は、成膜源それぞれからの蒸着厚を測定できること、及び、上記成膜源の出力における摂動を修正して連続的に観測されかつ制御された均一な膜厚を提供するように成膜源を制御すること、である。
この発明の別の実施形態は、成膜領域において回転ドラムまたはベルトの下で迅速な位置変更を可能とするようにアレイ状に配列された単一アレイの個別の成膜源を使用することである。これにより、同じ装置で同じ基材上に様々な層を迅速に成膜することが可能となる。
本発明の別の実施形態は、成膜材料に適合させた成膜源を最適化することである。このようにして、成膜材料、成膜速度及び成膜均一性の利益を可能とし、このため、最も低コストなバッテリを製造することを招く。
本発明のさらに別の実施形態は、複数の固定成膜源の周りにアレイ状に配列された複数の成膜ドラムまたはベルトを使用することである。最適な処理量のために構成すると、この独特な構成により、層すべてを同時に成膜することが可能となると共に、製造時間を著しく低減する。本発明のこの実施形態の追加の利益は、真空ポンプ、移送ハードウエア及び制御装置を共有するので増加が必要なハードウエアのみであることに起因して、資本コストを著しく低減すること、である。
この発明のさらなる実施形態は、上述した単一のまたは複数の個別の成膜源の配置に関連し、成膜源は、回転ドラムまたはベルトに対する外周位置を占めるように配置されている。ここで留意することは、(1以上の)回転ドラムまたは(1以上の)回転ベルトの軸の方向が水平または垂直であり得ること、である。
本発明のさらなる実施形態は、その形状がほぼ平坦な卵状であるベルトを使用することのさらなる利益に関し、それにより、長く平坦かつ線形な成膜領域がある。さらに、本発明では、成膜源及び成膜材料それぞれに関して最適化した基材の加熱及び冷却を使用することを想定する。
同様に留意することは、この発明を収容するために使用される真空チャンバが流体連通する1以上のチャンバを有し得ること、であり、チャンバは、副チャンバまたは邪魔板をさらに備え得る。これら副チャンバまたは邪魔板は、特有の成膜材料それぞれに関して最適化した個別の成膜源に適した環境を提供するように、かつ、成膜、成膜品質または隣接する成膜源の膜品質と干渉しないようにその環境を閉じ込めることを提供するように、構成され得る。この設計原理は、本発明の様々な形態にわたって十分に同じ態様で一貫することが想定される。
ワークピースは、複数層の成膜中にドラムにわたって基材材料を移動させるように構成されたリールツーリール基材カセットであり得る。デバイスそれぞれにおける成膜処理は、ドラム上から基材を巻き解いてドラムに再び巻き付ける際に発生し得る。完全に再び巻き付けた基材のカセットは、成膜デバイスから取り外され、続く成膜デバイスに配置される。成膜デバイスは、標準的なクラスタツール配列に対して、一列をなしてインライン構成で設けられ得、それにより、ワークピースは、線形な生産ラインに沿って供給される。
本発明は、公知の処理技術に照らしてこれら利益及び他の利益を達成する。しかしながら、本発明の性質及び利点のさらなる理解は、本明細書の後の部分及び添付の図面を参照して理解され得る。
以下のダイアグラムは、単なる例であり、これら例は、本願の特許請求の範囲を過度に限定すべきではない。当業者は、多様な他の変形例、改変例及び代替例を認識する。同様に理解することは、本明細書で説明する例及び実施形態が、単に例示目的のためであり、本明細書の範囲内でのそのさまざまな改変例または変形例は、当業者に示唆され、この処理の精神及び範囲並びに添付の特許請求の範囲に含まれる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置の簡素化したダイアグラムを示す側面図である。図示のように、この実施形態は、丸形の真空チャンバ3を有する真空被覆装置である。真空チャンバ3の内側には、大型の温度制御型ドラム2があり、このドラムは、回転自在である。温度制御は、埋込型電気ヒータ、温度制御された流体もしくはガスまたはこれらの組合せの流動のための経路によって生じる。ドラムを加熱または冷却することは、成膜材料または最終的な固体バッテリが必要とする場合に応じて、達成されかつ利用され得る。
複数の真空成膜デバイス4は、同じ真空容積内においてまたは真空チャンバの壁部を通して突出して、このチャンバ3の周囲に配設されており、真空成膜デバイスそれぞれは、固体バッテリの一層を成膜させることを意図している。ドラムを回転させ、連続してかつ/またはドラムの回転に対して位置決めして、上記層を同時に成膜することによって、ストラップ状または帯状の多層型固体デバイス7を製造する。
成膜源4それぞれとドラム2との間には、マスク5があり、成膜源それぞれからの材料が成膜される面積を制限する。このマスク5は、上記ドラムにある材料被覆を固体デバイス内の輪郭描画した層または積重ねた層として形成させる。マスク5を通して形成された輪郭描画した層は、この層の上下にある層双方と位置決めし得、所望パターンに一致させ、この所望パターンは、上記固体デバイスまたはバッテリの所望の特質を最適化する。このマスクデバイス5は、同様に、薄膜層の積重体と共に径方向に移動し得、層の重ね合わせる際の非常に小さい許容誤差を維持し、このため、上記バッテリの所望の特質を改善する。マスク材料は、同様に、ドラムまたは下にある層上に成膜された液体または蒸気を有し得、次の層がこれら非被覆または非マスク領域に蒸着することを禁止する。マスク5は、鋼鉄または高温プラスチックのような固体材料のベルトを有し得、これらベルトは、ドラムに接触してドラムと同じ表面速度で移動し、これらベルトの下で成膜が行われることを防止する。これら固体タイプのマスクは、下にある層を引掻くことまたは他の物理的損傷を与えることを防止するというさらなる利益を有する。固体マスク、液体マスク、蒸気マスクもしくは他のマスクタイプを、または、上述したタイプを組み合わせて、使用し得る。
図示のように、この実施形態において、全ての層は、一組の積重ねたまたは個別の固体バッテリなどの電気化学デバイスの全体製造時間を低減するために、同時に成膜される。必要数の個別の層を成膜した後、ストラップ状のまたは帯状の多層型固体デバイス7は、真空チャンバ及びドラムから取り外され、試験及びパッケージングのために個別のバッテリに分離される。
上述のように、装置は、真空成膜処理を介して固体バッテリのような固体の多層積重型電気化学デバイスを製造するために使用され得る。様々な実施形態において、製造装置は、格納容器、反応領域、処理領域、ワークピース、1以上の真空チャンバ、及び、エネルギー源を有し得る。
格納容器は、流体の、曲げ可能な、計量可能な、または、分配可能な形態を特徴とする材料を成膜するように構成され得る。格納容器は、バッテリデバイスで使用される電気化学材料などのような電気化学材料を有し得る。同様に、格納容器または成膜源は、薄膜層それぞれのために、数、サイズ及び容量に関して調整され得、製造処理を最適化する。成膜源の配置は、電気化学デバイスの層の部分集合を有し得、この部分集合は、製造処理を必要とし得、ワークピースまたは基材を複数回通過させることを利用してデバイスを完成させる。
具体的な形態において、成膜した材料または成膜材料は、高速蒸着源とまたは複数の高速蒸着源のうちの選択したものと連結されており、これら材料は、アレイ状に配列されて電気化学デバイスの層を成膜させ得る。エネルギー源、すなわち蒸着源は、反応装置が成膜材料にエネルギーを受けさせて十分に蒸発させ、所望のガス種の成膜を引き起こすように構成され得る。この種は、蒸発した材料から由来し得、シャドーマスクシステムを通して、ワークピースの表面領域に成膜され得る。様々な実施形態において、成膜したカソード材料は、完全放電状態にあるまたは近似放電状態にあり得る。同様に、電気化学デバイスの終端は、製造処理に一体化される。これは、追加の終端デバイスまたは装置を通して、または、活性層を蒸着させた後の導電媒体を成膜させることを通して、達成され得る。このため、格納容器または成膜源は、所望数の電気化学活性層を形成した後にこのような導電媒体を成膜させるように構成され得る。成膜源は、剥離層、バリア層及び他の層並びにこれらの組合せのための材料を有し得る。格納容器または1以上の成膜源は、動作中にアノード層及びカソード層を隣接する態様で成膜させ得るように、構成され得る。このように材料の成膜順序を構成することは、冗長的な集電体層を排除し得る。
システムは、基材上にあるまたは他の事前に成膜させた層上にある個別の薄膜層に輪郭描画するまたは境界画定することを目的として、成膜源または格納容器と基材またはワークピースとの間に介装されたマスクデバイスを有し得る。一例として、シャドーマスクシステムを使用することにより、電気化学デバイスの輪郭描画したまたは境界画定した薄層を形成し得る。材料を成膜させた基材は、一定の速度でまたはステップアンドリピートパターンで移動するように、動作され得る。様々な実施形態において、製造装置の複数の動作を必要とし得る、または、追加の成膜装置を実装し得る。実施形態にかかる本装置から形成したデバイスは、100を越える層を有し得る。
さらに、利益は、デバイスの活性層間に中間基材または寄生材料がないことを含み得る。実施形態にかかる本装置を使用した製造処理は、高い忠実性でかつ高い生産性で数百から数千の非常に薄い層を経済的に生成し成膜させ得る。このような処理は、同様に、層を取り扱うもしくは層に触れることなく、または、ローラ、裁断機、オーブン、積重機、溶接機などのような取扱ユニット間の移送なく、複数の積重型層を製造し得る。これにより、品質及び性能における著しい改善並びに生産性の増加をもたらす。成膜と電気化学デバイスの完全終端との間の処理ステップを同様に排除し得る(自己終端され得るまたはその後終端され得る)。直接成膜を通して、下層上への活性層それぞれの原子ごとの成膜に起因して、界面抵抗を著しく低減し得る一方、制御した真空環境下を維持する。
マスクを移動させることを通して、任意数のデバイスは、直列なかつ/または並列な構成で積重ねられ得、これは、取り扱うこと、位置ずれすることなどに起因した欠点に対する任意の適切な処理ステップまたは任意の機会を追加することなくなされ得る。実施形態にかかる装置の構成部材の正確な位置合わせに起因して、活性層間で利用されるマージンを十分に低減し得る。これは、電気化学デバイスをワークピースまたはドラムと密接接触させることにより、また、ステップアンドリピート処理を使用することにより、達成され得る。様々な実施形態において、小型で低資本コストかつ完全コンピュータ制御型の製造装置であって成膜材料と特に最適化されかつ証明されたフィードバック制御技術を利用する製造装置は、固体バッテリのような電気化学デバイスの製造可能性を改善し得る。同様に、(コストを著しく増加させたり生産性を著しく減少させたりすることなく性能を強化する)傾斜層、バリア層または他の保護層は、このような実施形態にかかる装置の制御された真空環境において成膜され得、予めパッケージされたデバイスすなわちパッケージ済みデバイスを生産することによって、製造コストを低減しかつ生産性を向上させる。
本発明は、公知の処理技術との関連で、これら利益及び他の利益を達成する。しかしながら、本発明の性質及び利点をさらに理解することは、明細書の以降の部分及び添付の図面を参照することにより、実現され得る。
図2は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置の簡素化したダイアグラムを示す斜視図である。図示のように、この実施形態は、真空チャンバからなる真空被覆装置を有する。大型の温度制御されたドラム10は、真空チャンバの内側にあり、このドラムは、回転自在である。真空環境は、個別の成膜材料に対して調整されており、隣接する成膜の汚染を防止するように設計されている。真空レベルは、0.5トールから1×10−7トールの範囲で変化し、−20℃から+100℃の範囲にある温度を想定する。
この実施形態において、成膜源11及び13をドラムの周りに構成する替わりに、成膜源11及び13は、移動可能装置12に備え付けられており、これにより、成膜源は、図1に関して上述したように、ドラム10及びマスクシステムの下を移動され得る。この構成は、成膜源が重力に依存して溶融したまたは液状の成膜材料を保持するため、特に有用である。この実施形態では、電気化学デバイスの材料層を連続して成膜する。
成膜後、ストラップ状のまたは帯状の電気化学デバイスは、真空チャンバから取り外され、試験及びパッケージングのために個別のバッテリへ分離される。当業者は、他の変形例、改変例及び代替例を認識する。
図3は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置の簡素化したダイアグラムを示す斜視図である。図示のように、この実施形態は、真空チャンバを有する真空被覆装置からなる。大型の温度制御されたドラム20は、真空チャンバの内側にあり、このドラムは、回転自在である。
この実施形態において、成膜源21は、固定されており、基材ドラム20及びそれに続くマスクシステムは、トラック22のようなシステムを介して、適切な成膜源の上方にある位置へ移動される。この実施形態において、電気化学デバイスのための薄膜材料層は、連続して成膜される。この実施形態は、成膜源及びこれらのユーティリティが大型で複雑でありかつ移動が困難である場合に、特に有用である。
成膜後、ストラップ体または帯状体は、真空チャンバ及びドラムから取り外され、試験及びパッケージングのために個別のバッテリに分離される。当業者は、他の変形例、改変例及び代替例を認識する。
図4は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置の簡素化したダイアグラムを示す斜視図である。この実施形態にかかる装置は、図1及び図2に示す実施形態間のハイブリッドと考えられ得る。図示のように、この実施形態は、真空チャンバを有する真空被覆装置からなる。大型の温度制御されたドラム31は、真空チャンバの内側にあり、このドラムは、回転自在である。
複数の真空成膜デバイス30及び32は、同じ真空容積内にまたは真空チャンバの壁部を通って突出して、このチャンバの周りに配設されている。成膜デバイス32は、溶融したまたは液状の成膜材料を封じ込めるために、重力に依存し得る一方、成膜デバイス30は、このような制約を必要としない。成膜源30/32それぞれは、固体バッテリのうちの一層を成膜することを意図している。ドラムを回転させることによって、及び、連続的にかつ/またはドラムの回転に対して位置決めして、上記層を同時に成膜することによって、ストラップ状のまたは帯状の多層型固体デバイスを製造する。
成膜源30、32とドラム31との間には、成膜源それぞれからの成膜された材料の面積を制限するためのマスク33がある。これらマスク33は、固体デバイス内の輪郭描画した層または層の積重体として上記ドラム上にある材料被覆を形成させ得る。マスク33を通して形成された輪郭描画した層は、この層の上方及び下方にある層と位置決めされ得、上記固体デバイスまたはバッテリの所望の性質を最適化するように設計された所望パターンに一致する。これらマスクデバイス33は、同様に、薄膜層の積重体と共に径方向で移動し得、層の重ね合わせの非常に小さい許容誤差を維持し、このため、上記バッテリの所望の性質を改善する。
わかるように、この実施形態では、層すべてを同時に成膜し、固体バッテリのような1組の積重ねたまたは個別の電気化学デバイスを製造するための時間を低減する。成膜後、ストラップ状または帯状の電気化学デバイスは、真空チャンバ及びドラム31から取り外され、試験及びパッケージングのために個別のバッテリに分離される。当業者は、他の変形例、改変例及び代替例を認識する。
図5は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置の簡素化したダイアグラムを示す斜視図である。図示のように、この実施形態は、真空チャンバを有する真空被覆装置からなる。複数の大型の温度制御されたドラム40は、真空チャンバの内側にあり、これらドラムは、回転自在であり、取付具(mounting)41によって印付けされ得る。
この実施形態において、成膜源42は、固定されており、基材ドラム40及びこれに続くマスクシステム43は、印付システム41を介して適切な成膜源の上方にある位置へ移動される。この実施形態において、複数のドラム40及び複数の成膜源42は、固体バッテリのような電気化学セルの層すべてを同時に成膜することを可能とする。
回転ドラム40は、設計に対する必要に応じて、層すべてを形成するまで、層を追加することを印付けする。この実施形態は、成膜時間が長いもしくは成膜速度が遅いまたは膜厚が大きい場合に、特に有用である。この構成は、同様に、成膜中に1以上のドラムを迅速に回転させる固有の能力に起因して、層厚を正確に制御する必要があり、かつ結果として得られる厚さを測定する場合に、特に有用である。このようにして、成膜速度における不均一性は、回転を多数としてそれぞれの回転中に得られる非常に薄い個別の層が全体厚さに貢献するようにすることによって、均一にされる。
成膜後、ストラップ状または帯状の電気化学デバイスは、真空チャンバ及びドラムから取り外され、試験及びパッケージングのために個別のバッテリに分離される。当業者は、他の変形例、改変例及び代替例を認識する。
図6は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置の簡素化したダイアグラムを示す横断面図である。この実施形態にかかる装置は、図1及び図4に示す実施形態間のハイブリッドであり得る。図示のように、この実施形態は、真空チャンバ50を有する真空被覆装置からなり、これら真空チャンバは、丸いもしくは矩形状または適切なポンプ55の必要に応じて多角形状など他の形状である。無端金属またはポリマーベルト53は、真空チャンバの内側にあり、このベルトは、ローラ54を介して回転自在である。
一実施形態において、1以上の真空成膜デバイス51は、同じ真空容積内においてまたは真空チャンバの壁部を通して突出して、ベルト53の下方に配置されている。成膜源51それぞれは、固体バッテリのうちの一層を成膜することを意図している。これら成膜源51は、非常に高速でかつ均一に成膜するように構成された複数の個別の成膜源から組み合わされ得、任意の層の厚さをすべての他の層へ均一化するために、複数のアレイ状の単一層からなり得る。同様に、これら成膜源は、線状または円状の容器からなり得、これら容器は、誘導、抵抗、電子、イオンまたは放射エネルギーによって加熱される。さらに、これら容器には、スロット状、ブレード状、卵状または他の形状からなる成膜均一シールドが備えられ得る。
ベルト53を回転させ、連続してかつ/またはドラムの回転に対して位置決めして、上記層を順次成膜することによって、ストラップ状のまたは帯状の固体デバイスを製造する。
一実施形態において、マスク52は、成膜源51それぞれとドラムとの間に配設されており、成膜源それぞれからの成膜面積を制限する。このマスクは、上下にある層双方と位置決めした状態で輪郭描画した固体デバイスの層として、上記ベルト53上にデバイス層の層または積重体を被覆するための手段を提供する。同様に、輪郭描画した層は、上記固体デバイスの所望の特質を最適化するように設計された所望パターンに一致して形成され得る。また、このマスクデバイス52は、ベルト53上にある薄膜層の積重体と平行に移動し得、層の重ね合わせにおける非常に小さい許容誤差を利用可能とし、このため、上記バッテリの所望の特質を改善する。
わかるように、この実施形態において、層すべては、同時に成膜され、固体バッテリのような一組の積重ねたまたは個別の電気化学デバイスを製造する時間を低減する。成膜した後、ストラップ状のまたは帯状の電気化学デバイスは、真空チャンバ及びドラムから取り外され、試験及びパッケージングのために個別のバッテリに分離される。
図7は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置の簡素化したダイアグラムを示す斜視図である。図示のように、この実施形態は、静止した真空チャンバ63と、移動可能なバルクヘッド65と、1以上の成膜源64と、ドラムまたはベルト及びドラムまたはベルトのための回転手段61と、ストラップまたはドラムライナ及びストラップまたはベルトのための取外手段と、真空チャンバのための開口手段62と、レール66と、移動基材デバイスと、を有する。成膜源64は、容易に提供されるように、かつ、上述したマスクのようなマスクを使用するように、構成され得る。移動する基材デバイスは、ロールツーロール製造するように構成されたドラムまたはベルトを有し得る。真空チャンバ63を開口させるための手段は、レール66のような内部構成部材への容易なアクセスを可能とするように構成され得る。このような真空成膜装置は、固体バッテリのような個別のまたは複数の3次元電気化学デバイスを連続的にまたはステップアンドリピート処理で製造するために使用され得る。
一実施形態において、被覆ドラムの構成は、層それぞれに関して、連続回転型またはステップアンドリピート型のドラム構成において、静止して成膜するように構成され得、連続的に成膜するためにマスクデバイスを使用し得る。同様に、成膜及び/またはマスクの構成は、連続回転処理またはステップアンドリピート処理において、固定位置にあるドラムに電気化学層それぞれを連続的に成膜させるように構成され得る。実施形態にかかる装置の様々な構成及び素子に関する詳細を上述した。当業者は、他の変形例、改変例及び代替例を認識する。
図8は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置を動作させる方法を示す簡素化したフローダイアグラムである。この方法は、成膜される材料を載せることで開始し、製造動作のために装置の準備を整える。成膜材料は、米国特許出願第13/292,368号で詳述するように、成膜源自体にまたは成膜源と流体連通する容器内に、載せられる。次に、装置は、適正な真空状態まで排気される。詳述した用意、具体的な真空状態は、成膜する個別の層ごとに関して、変化するまたは変化し得る。一例として、PVDで生成される層は、5×10−5トール未満の真空レベルを必要とし得、CVDで生成される層は、少なくとも0.5トールの真空レベルを必要とする。
次に、成膜源を調整する。これは、上述のように、使用する材料及び成膜技術に応じて、様々なステップからなり得る。例として、集電体のスパッタリングを選択した場合には、適切な背景ガスを注入し、5μmの範囲において、真空チャンバのうちその部分を適切な真空レベルに至らせ、一方で、当該層がPVDによって成膜される場合には、抵抗性ヒータは、動作温度に至る必要がある。脱気することや中間レベルまで加熱して準備の前に成膜材料のソークを可能とすることのような、これら準備の特有の変形例があり得る。適切な変形例、改変例及び代替例を認識する。そして、回転ドラムまたはベルトは、正確な温度に至り、運動を付与する。選択的に、成膜源は、フィードバック制御に設定され得る。
ドラムまたはベルトの速度を安定させることに続いて、自動フィードバック計測を係合させる。これは、米国特許出願第13/291,845号で詳述したように、光学的な、マイクロバランスの、抵抗性の、温度のまたは他のフィードバック技術からなる。いったんフィードバック計測をプログラムした状態に従って実行すると、シャッターは、順に、成膜源それぞれ上で開く。この順番は、固体バッテリの設計によって決定されており、追加の層を付与する前に基層を完全に形成するようになっている。この動作は、全ての層を形成するまで継続する。
この処理中において、マスクは、成膜処理中に使用され得、パターン化した構造などを形成する。具体的には、マスクを移動し(すなわち、z方向において)、成長する積重体デバイスまでの距離を維持し得る。その後、逆の順でまたはバッテリの正確な設計を生産する順で、シャッターを閉じる。次に、バリア層または他の層を成膜する。この成膜は、バッテリ層に関して必要な準備段階と同様の準備段階からなる。最後に、全ての成膜源をスタンバイすなわち休止状態に至り、必要に応じて冷却して終了することが可能となる。回転ドラムまたはベルトを含む全ての構成部材が正確な温度になった後、コーターは、的確なガスで通気され、環境圧に至る。そして、装置を開いてさらなる処理のためにストラップ状のバッテリを取り外す。
本発明にかかる装置は、個別のバッテリを単一化して終端するための追加の処理ステップを有し得る。当業者は、他の変形例、改変例及び代替例を認識する。
図9は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置を用いて生産した電気化学デバイスの簡素化したダイアグラムを示す横断面図である。図示のように、本装置及び方法の実施形態によって生産され得るMERまたは繰返し型積重体のうちの1つは、様々な電気化学材料(バリア、アノード、電解質、カソード、集電体など)を有する。図示のように、上で詳述したシールド効果は、明らかにはっきりしている。横断基材移動方向(X方向)における様々な長さ、すなわち、カソード集帯電体の長さ71、第1カソードの長さ73、第1アノードの長さ76、第2アノードの長さ79及び第2カソード81の長さを図9に示す。アノード側及びカソード側の集電体の自己終端を同様に示す。符号83に転じると、わかることは、アノード側の集電体の終端がマスク処理の結果として自動的に生じていること、であり、同様に、符号86に転じると、わかることは、カソード側の集電体の終端が同様に自動的に生じていること、である。この構成における詳細な処理フローダイアグラムを図10に示す。
図10は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置を通して電気化学デバイスを製造する簡素化したフローダイアグラムである。一例として、このフローダイアグラムは、電気化学デバイスの特有の構成に関する成膜順を説明する。この成膜順序は、バリア層及び集電体層を成膜することで開始する。次に、カソード層及び電解質層及びアノード層を順に成膜し得る。その後、選択的なバリアまたは集電体層を成膜し得る。そして、アノード層、電解質層及びカソード層を順に成膜し得る。この積重ねに続いて、選択的な平滑層を成膜し得る。この全体的な順序は、別のバリア層を成膜して終了する前に所望の積重体サイズまで繰り返され得る。
図11は、本発明の一実施形態にかかる真空成膜装置を使用して生産した電気化学デバイスの簡素化したダイアグラムを示す横断面図である。
さらなる例として、図11は、別の態様にかかる好ましい実施形態を示す。ここでは、集電体23カソード25、電解質27、アノード21及び平滑層29からなる繰返し型MERまたはバッテリ積重体を明確に示す。図示のように、このMERは、一のバッテリセルを生産する一方、図9における実施形態は、MERごとに2つのバッテリセルを生産する。図9に示すデバイスのようなデバイスを生産する利点は、全エネルギー密度がより高く、資本コストがより高くかつ製造速度がより高い一方、図11で説明した実施形態は、エネルギー密度が若干低く、資本コストがより低くかつ生産速度がより低い。
上記が具体的な実施形態の完全な説明である一方、様々な改変、代替構造及び等価物を使用し得る。したがって、上記説明及び図面は、添付の特許請求の範囲で規定される本発明の範囲を限定するとして取られるべきではない。