JP2020531608A - 水素化ニトリルゴムを含有する加硫可能な組成物、それらから製造される加硫物及びそれらの使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、水素化ニトリルゴムと、非シラン化処理無機充填材と、20phr未満のカーボンブラックと、過酸化物系架橋剤とを含有する加硫可能な組成物に関する。本発明は更に、そのような加硫可能な組成物の製造に、それらから製造される加硫物に、並びに有機酸及び無機酸を両方とも含有する酸性媒体と接触する成形部品、好ましくはブローバイ・ガス又は排ガス再循環ガス又はそれらの凝縮物と接触するシール、ベルト及びホースとしてのそれらの使用に関する。

Description

本発明は、ブローバイ・ガス、EGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触する加硫物の製造のための、水素化ニトリルゴムと、非シラン化処理(unsilanized)無機充填材と、20phr未満のカーボンブラックと過酸化物系架橋剤とを含む加硫可能な組成物の使用に関する。本発明はまた、そのような加硫可能な組成物の製造に、及びまた、それらから製造される加硫物に、並びにまた有機酸かそれとも無機酸を含む酸性媒体と接触する成形品、好ましくはブローバイ・ガス若しくはEGRガス又はそれらの凝縮物と接触するガスケット、ベルト及びホースとしてのそれらの使用に関する。
往復式ピストン内燃エンジンにおいて、ブローバイ・ガスと呼ばれる、油を含有する、アグレッシブ漏洩ガスがクランク室において発生する。より具体的には、ブローバイ・ガスは、排ガスと、油と、未燃焼燃料と水との混合物である。燃焼プロセスへのそれのリサイクリングは、世界中で法的に規定されており、閉じたクランク室換気システムと呼ばれるものにおいて達成される。ゴム構成部品、例えば、HNBR−又はFKM−ベースの加硫物でできた、ホース又はガスケットがここで頻繁に使用されている。
ブローバイ・ガス又はそれの凝縮物中に存在する有機酸及び無機酸、油並びに燃料残渣は、使用されるHNBR加硫物の膨潤及び老化をもたらし、それは、加硫物から製造されたゴム構成部品の適切な機能がもはや保証されないことを意味する。
同様の出来事が、EGR(排ガス再循環)と呼ばれる、燃焼室への排ガスのリサイクリングにおいて存在する。ここでまた、ゴム構成部品は、リサイクルされる排ガス又はそれらの凝縮物中に存在する燃料残渣、並びに有機酸及び無機酸の結果として重大なストレスを受ける。
HNBR加硫物の特性は、加硫可能な組成物の構成要素の相互作用に依存する。ベース成分としての水素化ニトリルゴムだけでなく、更なる充填材も特に極めて重要である。ほとんどのHNBR含有組成物は、カーボンブラックが優れた及び制御可能な強化効果と一定の製品特性とを有し、有害なUV線からの防護を提供し、且つ、更に比較的安価であり、それ故にゴム構成部品のコストを下げるので、カーボンブラックを含む。
シリケート及び酸化物などの無機充填材を含むHNBR含有組成物が更に知られている。他の公文書の中で、(特許文献1)は、この処理によって、充填材強化エラストマーに使用される無機充填材と有機ポリマーとの間の結合を強化するために、それ故にポリマー中の充填材の特性を改善するために、酸化物系又はシリカ系化合物を有機ケイ素化合物で処理する、すなわち、シラン化処理することを開示している。
先行技術は、HNBRベースの加硫可能な組成物及びそれらの加硫物の多数の使用を開示している。
(特許文献2)は、段落[0029]において、ブローバイ・ガスと接触するクランク室換気システムの可能な材料としてのHNBR並びにバルブシーリングボディのシーリング要素としての他のエラストマーの使用を開示している。シーリング要素の組成物の更なる詳細は開示されていない。
(特許文献3)は、100重量部の水素化ニトリルゴムと、6重量部の酸化亜鉛と、15重量部のシリカと、15重量部のカーボンブラックと7重量部の過酸化物化合物とを含む加硫可能な組成物からなる加硫物を開示している。40〜200重量部の高い割合の非シラン化処理無機充填材を有する組成物の開示はない。
(特許文献4)は、100重量部の水素化ニトリルゴムと、2重量部の酸化亜鉛と、60重量部のカーボンブラックと8重量部の過酸化物化合物とを含む加硫可能な組成物からなる加硫物を開示している。40〜200重量部の高い割合の非シラン化処理無機充填材及び20重量部未満の少量のカーボンブラックを有する組成物の開示はない。本出願日において未公開であった本出願人の特許出願(特許文献5)は、HNBRと、カーボンブラック又はシラン化処理無機充填材と架橋剤としての過酸化物とを含む加硫可能な組成物を開示している。明確に開示された組成物1及び3は、多量のカーボンブラック(N990)を含む。組成物2及び4は、シラン化処理剤(Silquest)を含む。ブローバイ・ガスと接触する、構成部品、とりわけガスケットのためのこれらの組成物から製造された加硫物の使用の開示はない。
Hoffmann Mineralからの(非特許文献1)は、HNBRと、シラン化処理無機充填材(Aktisil VM 56、すなわち、ビニルシランでシラン化処理されたシリカ−カオリナイト混合物)又は50若しくは100phrのカーボンブラックと過酸化物と、50phrのケイ酸ナトリウムアルミニウムとを含む組成物を開示している。
Bayerからの(非特許文献2)は、39重量%のアクリロニトリル(ACN)を持ったHNBRと、Vulkasil N、Hi−Sil 532EP、Silene 732Dなどの70重量部未満の少量の非シラン化処理無機充填材と、過酸化物とを含む組成物を開示している。
(特許文献6)は、HNBRと、無機充填材(HI−SIL(登録商標)532 EP;HYCITE(登録商標)713)と、シラン化処理剤(STRUKTOL(登録商標)SCA 972)とを含む組成物を開示している。
先行技術公文書全てに共通しているものは、ブローバイ・ガス、EGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触する加硫物の製造のための非シラン化処理無機充填材と、20phr未満のカーボンブラックと過酸化物との組み合わせを有する水素化ニトリルゴムの加硫可能な組成物の開示はないことである。
先行技術において開示された加硫物は、ブローバイ・ガス中に存在し得るような、有機酸及び無機酸、例えば硫酸、硝酸、酢酸又はギ酸の混合物と接触する加硫物の容積膨潤に関して不満足である。
欧州特許出願公開第A−1 357 156号明細書 欧州特許出願公開第A−3 100 780号明細書 独国特許出願公開第102008033267A1号明細書 独国特許出願公開第102005062075A1号明細書 PCT/EP第2017/051238号明細書 国際公開第A−2010/030747号パンフレット
カタログ「Non−black fillers in HNBR(peroxide cured)」(2008年発行) 製品カタログ「Introduction to Therban」、section 4.13(2000年発行)
本発明によって対処される課題はそれ故、ブローバイ・ガス、EGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触して使用するための水素化ニトリルゴムをベースとする加硫可能な組成物及びそれらの加硫物であって、加硫物が、ブローバイ・ガス又はEGRガスに対する改善された安定性、すなわち、燃料残渣、有機酸及び無機酸を含む組成物中での老化時に減少した容積膨潤を有する、並びに/又は加硫物が高い破断点伸びを有する、組成物及び加硫物を提供するというものであった。
意外にも、水素化ニトリルゴムと、非シラン化処理無機充填材、例えばPolestar(登録商標)200R又はSilfit(登録商標)Z91と、20phr未満の少量のカーボンブラックとを含む組成物が、過酸化物架橋後に、先行技術のHNBRベースの加硫物と比べると、有機酸と無機酸との混合物、とりわけブローバイ・ガスに対する改善された安定性を有し、したがってブローバイ・ガス、EGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触する使用に好適である加硫物をもたらすことが見いだされた。
本発明は、それ故、ブローバイ・ガス、EGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触する加硫物の製造のための加硫可能な組成物の使用であって、加硫可能な組成物が、
(a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
(b)40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部、より好ましくは70〜120重量部の、少なくとも1種の非シラン化処理無機充填材と、
(c)0〜20重量部未満のカーボンブラック、好ましくは0〜10重量部未満のカーボンブラック、より好ましくは0〜5重量部のカーボンブラック、最も好ましくは0重量部のカーボンブラックと、
(d)0.5〜20重量部の少なくとも1種の過酸化物化合物と
を含む、使用を提供する。
特性のこのプロフィルは、20phr以上の量でのカーボンブラック及び/又はシラン化処理無機充填材のいずれかを含む、今まで知られている水素化ニトリルゴムの加硫可能な組成物の使用の場合には可能ではない。
(a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
(b)40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部、より好ましくは70〜120重量部の、少なくとも1種の非シラン化処理無機シリカ系又は酸化物系充填材と、
(c)0〜20重量部未満のカーボンブラック、好ましくは0〜10重量部のカーボンブラック、より好ましくは0〜5重量部のカーボンブラックと、
(d)0.5〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の、少なくとも1種の過酸化物化合物と、
(e)0〜15重量部、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは2〜7重量部の、7超のDIN ISO 787/9に従って測定される水中(水中5重量%)のpHを有する塩基性ケイ酸塩と
を含む加硫可能な組成物の使用が好ましい。
(a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
(b)40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部、より好ましくは70〜120重量部の、沈澱シリカ、ヒュームドシリカ、カオリン、か焼カオリン、珪藻土、ノイブルク(Neuburg)ケイ質土、か焼ノイブルクケイ質土、長石、アルミナ又はそれらの混合物と、
(c)0〜20重量部未満のカーボンブラック、好ましくは0〜10重量部のカーボンブラック、より好ましくは0〜5重量部のカーボンブラックと、
(d)0.5〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の、少なくとも1種の過酸化物化合物と、
(e)0〜15重量部、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは2〜7重量部の、7超のDIN ISO 787/9に従って測定される水中(水中5重量%)のpHを有する塩基性ケイ酸塩と
を含む加硫可能な組成物の使用が特に好ましい。
(a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
(b)40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部、より好ましくは70〜120重量部の、成分(b)の総量を基準として、50〜60重量%、好ましくは55重量%の、SiO及び35〜45重量%、好ましくは41重量%の、Alと、
(c)0〜5重量部のカーボンブラックと、
(d)0.5〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の、少なくとも1種の過酸化物化合物、より好ましくはジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジーtert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン 2,5−ジヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサ−3−イン 2,5−ジヒドロペルオキシド、又はジベンゾイルペルオキシドと、
(e)1〜10重量部、好ましくは2〜7重量部の、11.3±0.7のDIN ISO 787/9に従って測定される水中(水中5重量%)pH、5.5±1.5のDIN ISO 787/2に従って測定される揮発性構成物質の含有量、及び65±15のISO 9277に従って測定される表面積(BET)を有する、ケイ酸ナトリウムアルミニウムと
を含む加硫可能な組成物の使用が非常に特に好ましい。
本発明による加硫可能な組成物から製造された加硫物が、20phr以上のカーボンブラック又はシラン化処理無機充填材を含有する加硫物と比べてブローバイ・ガスと接触して低い容積膨潤及びより高い破断点伸びを有することが本加硫可能な組成物の特徴である。
本発明による加硫可能な組成物は、成分(a)として、少なくとも1種の水素化ニトリルゴムを含む。
水素化ニトリルゴム:
本出願との関連で水素化ニトリルゴム(HNBR)は、少なくとも1種の共役ジエンと、少なくとも1種のα,β−不飽和ニトリルモノマーと、任意選択的に更なる共重合性モノマーとをベースとするコポリマー及び/又はターポリマーを意味し、ここで、共重合性ジエン単位の全て又はいくらかは水素化されていると理解される。
本出願との関連で「水素化」又は「水素化された」は、少なくとも50%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも95%の程度までのニトリルゴム中に元々存在する二重結合の転化を意味すると理解される。
使用されるα,β−不飽和ニトリルは、任意の公知のα,β−不飽和ニトリルであってもよく、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル又はそれらの混合物などの(C〜C)−α,β−不飽和ニトリルが好ましい。アクリロニトリルが特に好ましい。
任意の共役ジエンを使用することができる。(C〜C)共役ジエンを使用することが好ましい。1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、ピペリレン又はそれらの混合物が特に好ましい。1,3−ブタジエン及びイソプレン又はそれらの混合物がとりわけ好ましい。1,3−ブタジエンが非常に特に好ましい。
水素化ニトリルゴム中の共役ジエンとα,β−不飽和ニトリルとの割合は、幅広い範囲内で変わることができる。共役ジエンの、又は共役ジエンの合計の割合は、全体ポリマーを基準として、典型的には40重量%〜90重量%の範囲に、好ましくは50重量%〜80重量%の範囲にある。α,β−不飽和ニトリルの、又はα,β−不飽和ニトリルの合計の割合は、全体ポリマーを基準として、典型的には10重量%〜60重量%の範囲に、好ましくは20重量%〜50重量%の範囲にある。追加のモノマーは、全体ポリマーを基準として、0.1重量%〜40重量%の範囲の、好ましくは1重量%〜30重量%の範囲の量で存在してもよい。この場合には、共役ジエンの及び/又はα,β−不飽和ニトリルの相当する割合が、追加のモノマーの割合で置き換えられ、ここで、全モノマーの割合は各場合に、合計100重量%になる。
好ましい実施形態において、本発明による加硫可能な組成物における水素化ニトリルゴム(a)中の繰り返しアクリロニトリル単位の含有量は、水素化ニトリルゴム(a)の総量を基準として、10〜50重量%、好ましくは17〜43重量%、より好ましくは20〜36重量%である。
本発明による加硫可能な組成物に好適であるそのような水素化ニトリルゴムの調製は、当業者に十分によく知られている。
前述のモノマーの共重合によるニトリルゴムの最初の調製は、文献(例えば、Houben−Weyl,Methoden der Organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry],vol.14/1,Georg Thieme Verlag Stuttgart 1961)に広範囲にわたって記載されている。
水素化ニトリルゴムへの上記ニトリルゴムのその後の水素化は、当業者に公知の方法で達成することができる。
均一又は不均一水素化触媒を使用してニトリルゴムの水素化を行うことは、原則として可能である。
国際公開第A−01/77185号パンフレットに記載されているように、均一触媒、例えば「ウィルキンソン(Wilkinson)」触媒として知られるもの((PPhRhCl)などを使用して水素で反応を行うことが可能である。ニトリルゴムの水素化方法は公知である。ロジウム又はチタンが典型的には触媒として使用されるが、金属としてか或いは好ましくは金属化合物の形態でかのいずれかで、白金、イリジウム、パラジウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、コバルト又は銅を使用することもまた可能である(例えば、米国特許第3,700,637号明細書、独国特許出願公開第A−25 39 132号明細書、欧州特許出願公開第A−134 023号明細書、独国特許出願公開第A−35 41 689号明細書、独国特許出願公開第A−35 40 918号明細書、欧州特許出願公開第A−298 386号明細書、独国特許出願公開第A−35 29 252号明細書、独国特許出願公開第A−34 33 392号明細書、米国特許第4,464,515号明細書及び米国特許第4,503,196号明細書を参照されたい)。
均一相での水素化のための好適な触媒及び溶媒は、本明細書で以下に記載され、また独国特許出願公開第A−25 39 132号明細書及び欧州特許出願公開第A−0 471 250号明細書から公知である。
選択的水素化は、例えば、ロジウム触媒の存在下で、達成することができる。例えば、一般式
(R B)RhX
(式中、
は、同じ又は異なるものであり、C〜Cアルキル基、C〜Cシクロアルキル基、C〜C15アリール基又はC〜C15アラルキル基であり、
Bは、リン、ヒ素、硫黄又はスルホキシド基S=Oであり、
Xは、水素又はアニオン、好ましくはハロゲン、より好ましくは塩素又は臭素であり、
lは、2、3又は4であり、
mは、2又は3であり、
nは、1、2又は3、好ましくは1又は3である)
の触媒を使用することが可能である。
好ましい触媒は、トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)クロリド、トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(III)クロリド及びトリス(ジメチルスルホキシド)ロジウム(III)クロリド、また式((CP)RhHのヒドリドテトラキス(トリフェニルホスフィン)ロジウム及び、トリフェニルホスフィンがトリシクロヘキシルホスフィンで完全に又は部分的に置き換えられている相当する化合物である。触媒は、少量で使用することができる。ポリマーの重量を基準として、0.01重量%〜1重量%の範囲の、好ましくは0.03重量%〜0.5重量%の範囲の、より好ましくは0.1重量%〜0.3重量%の範囲の量が好適である。
式R B(式中、R、m及びBはそれぞれ、触媒について上に定義されたとおりである)の配位子である共触媒と一緒に触媒を使用することが典型的には推奨される。好ましくは、mは3であり、Bはリンであり、Rは、同じ又は異なるものであってもよい。トリアルキル、トリシクロアルキル、トリアリール、トリアラルキル、ジアリールモノアルキル、ジアリールモノシクロアルキル、ジアルキルモノアリール、ジアルキルモノシクロアルキル、ジシクロアルキルモノアリール又はジシクロアルキルモノアリールラジカルを有する共触媒が好ましい。
共触媒の例は、例えば、米国特許第4,631,315号明細書に見いだすことができる。好ましい共触媒はトリフェニルホスフィンである。共触媒は、水素化されるべきニトリルゴムの重量を基準として、好ましくは0.3重量%〜5重量%の範囲内の、より好ましくは0.5重量%〜4重量%の範囲の量で使用される。好ましくは、更に、ロジウム触媒対共触媒の重量比は、1:3〜1:55の範囲に、より好ましくは1:5〜1:45の範囲にある。好適な方法では、0.1〜33重量部の共触媒、水素化されるべきニトリルゴムの100重量部を基準として、好ましくは0.5〜20、最も好ましくは1〜5重量部、とりわけ2重量部超、しかし5重量部未満の共触媒が使用される。
そのような水素化の実用性能は、例えば米国特許第6,683,136号明細書から、当業者に十分よく知られている。それは典型的には、水素化されるべきニトリルゴムを、2時間〜10時間、100℃〜150℃の範囲の温度及び50バール〜150バールの範囲の圧力でトルエン又はクロロベンゼンなどの溶媒中で水素と接触させることによって達成される。
相当するカルボキシル化ニトリルゴムの水素化による水素化カルボキシル化ニトリルゴムの調製用の不均一触媒の使用の場合には、触媒は、典型的にはパラジウムをベースとする担持触媒である。
本発明の代わりの実施形態において、使用される水素化ニトリルゴム(a)の、又は、2種以上の水素化ニトリルゴム(a)が使用される場合、全水素化ニトリルゴム(a)の全体混合物のムーニー(Mooney)粘度(100℃で測定されるML 1+4)は、典型的には10〜120の範囲内、好ましくは15〜100の範囲内である。ムーニー粘度は、ASTM標準D 1646に従ってここでは測定される。
本発明の代わりの実施形態において、本発明による水素化ニトリルゴムは、典型的には10%以下の、好ましくは7%以下の、より好ましくは0.9%以下の残存二重結合(RDB)の含有量を有する。
本発明の代わりの実施形態において、本発明による加硫可能な組成物に使用できる水素化ニトリルゴムは、典型的には−15℃未満、好ましくは−20℃未満、より好ましくは−25℃未満のガラス転移温度を有する。
述べられた水素化ニトリルゴム(a)のいくつかは商業的に入手可能であるが、文献を介して当業者にアクセスできる製造方法によって全ての場合にまた得られる。水素化ニトリルゴムの例は、20重量%〜50重量%の範囲のアクリロニトリル含有量を有する完全及び部分水素化ニトリルゴム(LANXESS Deutschland GmbH製のTherban(登録商標)製品及び日本ゼオン株式会社製のZetpol(登録商標)製品又はZannan製のZhanber(登録商標)製品)である。水素化ブタジエン/アクリロニトリル/アクリレートポリマーの例は、LANXESS Deutschland GmbH製のTherban(登録商標)LTシリーズ、例えばTherban(登録商標)LT 2157及びTherban(登録商標)LT 2007である。カルボキシル化水素化ニトリルゴムの一例は、LANXESS Deutschland GmbH製のTherban(登録商標)XTシリーズである。低いムーニー粘度、それ故改善された加工性を有する水素化ニトリルゴムの例は、Therban(登録商標)ATシリーズからの製品、例えばTherban(登録商標)AT 3404である。
水素化ニトリルゴム、並びに少なくとも1種の不飽和ニトリルと少なくとも1種の共役ジエンとの繰り返し単位は、カルボン酸又はカルボン酸エステルの形態での1種以上の更なる共重合性モノマーを含有してもよい。これらは、水素化カルボキシル化ニトリルゴム(HXNBRとも略記される)である。
好適な共重合性カルボン酸は、3〜18個の炭素原子を有し、α,β−不飽和であるモノ又はジカルボン酸、及びそれらのエステルである。好ましいα,β−不飽和カルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸及びそれらの混合物である。
3〜18個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸のエステルは、好ましくは前述のカルボン酸のアルキルエステル及びアルコキシアルキルエステルを含む。3〜18個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の好ましいエステルは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート及びオクチルアクリレート、1〜8個の繰り返しエチレングリコール単位を有するC〜Cアルコキシ−PEG(メタ)アクリレートである。好ましいアルコキシアルキルエステルは、メトキシエチルアクリレート及びエトキシエチルアクリレート、並びにそれらの混合物である。
好ましいエステルは、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステルであり、例えば、
○ アルキルモノエステル、とりわけC〜C18アルキルモノエステル、好ましくはn−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル又はn−ヘキシルモノエステル、より好ましくはモノ−n−ブチルマレエート、モノ−n−ブチルフマレート、モノ−n−ブチルシトラコネート、モノ−n−ブチルイタコネート;
○ アルコキシアルキルモノエステル、とりわけC〜C18アルコキシアルキルモノエステル、好ましくはC〜C12アルコキシアルキルモノエステル、
○ ヒドロキシアルキルモノエステル、とりわけC〜C18ヒドロキシアルキルモノエステル、好ましくはC〜C12ヒドロキシアルキルモノエステル、
○ シクロアルキルモノエステル、とりわけC〜C18シクロアルキルモノエステル、好ましくはC〜C12シクロアルキルモノエステル、より好ましくはモノシクロペンチルマレエート、モノシクロヘキシルマレエート、モノシクロヘプチルマレエート、モノシクロペンチルフマレート、モノシクロヘキシルフマレート、モノシクロヘプチルフマレート、モノシクロペンチルシトラコネート、モノシクロヘキシルシトラコネート、モノシクロヘプチルシトラコネート、モノシクロペンチルイタコネート、モノシクロヘキシルイタコネート及びモノシクロヘプチルイタコネート、
○ アルキルシクロアルキルモノエステル、とりわけC〜C12アルキルシクロアルキルモノエステル、好ましくはC〜C10アルキルシクロアルキルモノエステル、より好ましくはモノメチルシクロペンチルマレエート及びモノエチルシクロヘキシルマレエート、モノメチルシクロペンチルフマレート及びモノエチルシクロヘキシルフマレート、モノメチルシクロペンチルシトラコネート及びモノエチルシクロヘキシルシトラコネート;モノメチルシクロペンチルイタコネート及びモノエチルシクロヘキシルイタコネート;
○ アリールモノエステル、とりわけC〜C14アリールモノエステル、好ましくはモノアリールマレエート、モノアリールフマレート、モノアリールシトラコネート若しくはモノアリールイタコネート、より好ましくはモノフェニルマレエート若しくはモノベンジルマレエート、モノフェニルフマレート若しくはモノベンジルフマレート、モノフェニルシトラコネート若しくはモノベンジルシトラコネート、モノフェニルイタコネート若しくはモノベンジルイタコネート又はそれらの混合物、
○ 不飽和ポリアルキルポリカルボキシレート、例えばジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジメチルイタコネート若しくはジエチルイタコネート;又は
○ アミノ基を含有するα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル、例えばジメチルアミノメチルアクリレート若しくはジエチルアミノエチルアクリレート
である。
HXNBRポリマー中の共役ジエンとα,β−不飽和ニトリルとの割合は、幅広い範囲内で変わり得る。共役ジエンの、又は共役ジエンの合計の割合は、全体ポリマーを基準として、典型的には15〜90重量%の範囲に、好ましくは40〜75重量%の範囲にある。α,β−不飽和ニトリルの、又はα,β−不飽和ニトリルの合計の割合は、全体ポリマーを基準として、典型的には0.1〜60重量%、好ましくは8〜50重量%である。追加のモノマーは、全体ポリマーを基準として、0.1〜65重量%、好ましくは15〜50重量%の量で存在する。全モノマーの割合は、各場合に、合計100重量%になる。
したがって、水素化カルボキシル化ニトリルゴムは、少なくとも1種の不飽和ニトリルと、少なくとも1種の共役ジエンと、カルボキシル及び/又はカルボキシレート基を含有する少なくとも1種の更なるターモノマーとをベースとする水素化カルボキシル化ニトリルゴムHXNBRを含み、ここで、XNBR中にもともと存在した二重結合の少なくとも50%は飽和されている。
好適なHXNBRの例としては、ブタジエンとアクリロニトリルとアクリル酸及び/若しくはメタクリル酸及び/若しくはフマル酸及び/若しくはマレイン酸並びに/又はフマル酸及び/若しくはマレイン酸のメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ヘキシル及び/若しくは2−エチルヘキシルモノエステル並びに/又はアクリル酸及び/若しくはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ヘキシル及び/若しくは2−エチルヘキシルエステルからなるXNBRをベースとする水素化カルボキシル化ニトリルゴムが挙げられる。
水素化カルボキシル化ニトリルゴムは、様々な方法で得られる:
例えば、カルボキシル基を含有する化合物でHNBRをグラフトすることが可能である。
それらはまた、カルボキシル化ニトリルゴム(XNBR)の水素化によっても得ることができる。この種の水素化カルボキシル化ニトリルゴムは、例えば、国際公開第A−01/77185号パンフレットに記載されている。
少なくとも1種の水素化ニトリルゴム(a)だけでなく、更なるエラストマーが更にまた存在してもよい。更なるエラストマーは、水素化ニトリルゴムに対して1:5〜5:1の重量比で存在する。好ましい実施形態において、更なるエラストマーは、水素化ニトリルゴム(a)は別として存在しない。
成分(b)−非シラン化処理無機充填材
本発明による加硫可能な組成物の成分(b)は、非シラン化処理無機充填材である。
用語「シラン化処理」は、表面へのシラン化合物の化学的結合を意味すると当業者によって理解される。この結合は、使用されるシランの加水分解可能な基と、充填材表面上の化学基との間の縮合反応によって達成される。
用語「無機充填材」は、天然起源、例えばシリケート、酸化物、水酸化物若しくはカオリンに由来する、又は特定の方法によって合成される淡着色無機充填材と呼ばれるもの、例えばシリカを意味すると当業者によって理解される。
好ましい非シラン化処理無機充填材(b)は、非シラン化処理無機シリカ系又は酸化物系充填材である。
使用される非シラン化処理無機シリカ系充填材は、シリケート、カオリン、マイカ、珪藻土(kieselguhr)、珪藻土(diatomaceous earth)、タルク、ウォラストナイト、ケイ酸アルミニウム、ゼオライト、沈澱シリカ若しくは粘土、或いは、ガラスビーズ、すり潰したガラス裂片(すり潰したガラス)、ガラス繊維若しくはガラス織物の形態でなどの、シリケートであり得る。
使用される非シラン化処理無機酸化物系充填材は、アルミナ、遷移金属酸化物、二酸化ジルコニウム又は二酸化チタンであり得る。
しかしながら、多量のZnOの添加は、硬度の望ましくない増加をもちらし、それは、加硫物の用途の分野を低減する。
本発明による加硫可能な組成物の好ましい実施形態において、非シラン化処理無機充填材中のZnOの割合は、HNBRの100重量部を基準として、20重量部以下、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下である。特に好ましい実施形態において、本発明による加硫可能な組成物は、いかなるZnOをも含まない。
シリケートはまた、他の金属酸化物、例えばCa、Ba、Zn、Zr又はTiの酸化物との混合酸化物の形態を取り得る。
本発明との関連で特に好ましい非シラン化処理無機充填材(b)は、沈澱シリカ、ヒュームドシリカ、カオリン、か焼カオリン、珪藻土、ノイブルクケイ質土(Sillitin(登録商標)、Sillikolloid(登録商標))、か焼ノイブルクケイ質土(Silfit(登録商標))、長石又はアルミナである。
非常に特に好ましい非シラン化処理無機充填材(b)は、10m/g未満の比表面積(N表面積)を有する、成分(b)の総量を基準として、少なくとも40重量%のシリケート(SiO)及び少なくとも10重量%のアルミナ(Al)を含有するか焼カオリン、又は8m/gのBET表面積、非シラン化処理充填材(b)の総量を基準として、86重量%のSiO含有量、13重量%のAl含有量、及び6.5のpHを有する非晶質及び隠微昌質シリカと薄板状カオリナイトとの混合物である。
充填材の比表面積について本記載においてここで報告される値は、BET値、すなわち、DIN ISO 9277に従って測定される値である。
好ましい非シラン化処理無機シリカ系充填材(b)の一例は、SILFIT(登録商標)Z 91(Hoffmann Mineralから商業的に入手可能)である。SILFIT Z 91は、熱処理を受けている非晶質及び隠微昌質シリカと薄板状カオリナイトとの天然混合物である。SILFIT Z 91は、8m/gのBET表面積、86重量%のSiO含有量、13重量%のAl含有量及び6.5のpHを有する。
更なる好ましい実施形態において、非シラン化処理無機シリカ系充填材(b)は、175〜225m/gの比表面積(BET)及び4.1±0.4のpHを有する、99.8重量%超のSiOを含有する親水性ヒュームドシリカ、例えばAerosil(登録商標)200(Evonik Industriesから商業的に入手可能)である。
更なる好ましい実施形態において、非シラン化処理無機シリカ系充填材(b)は、沈澱シリカ、例えばVulkasil(登録商標)N(LANXESS Deutschland GmbHから商業的に入手可能)である。
更なる好ましい実施形態において、非シラン化処理無機シリカ系充填材(b)は、気相縮合によって製造される球形二酸化ケイ素粒子からなる非晶質シリカ、例えばSidistar(登録商標)(Elkem ASから商業的に入手可能)である。
更なる好ましい実施形態において、非シラン化処理無機シリカ系充填材(b)は、珪藻土又はか焼珪藻土、例えばCelite(登録商標)350である。
更に好ましくは、成分(b)は、40〜70重量%のSiO及び30〜60重量%のAlを含有する、6.0〜7.0±0.5のpH及び8〜9m/gの表面積(BET)を有する、か焼カオリンである。
より好ましくは、成分(b)は、50〜60重量%のSiO、35〜45重量%のAlを含有する、6.4〜6.6±0.5のpH及び8.3〜8.7m/gの表面積(BET)を有するか焼カオリンである。
最も好ましくは、成分(b)は、50〜60重量%、好ましくは55重量%の、SiO及び35〜45重量%、好ましくは41重量%の、Alを含有する、6.5±0.5のpH及び8.5m/gの表面積(BET)を有するか焼カオリンである。非常に特に好ましい成分(b)の一例は、か焼カオリンPolestar(登録商標)200R(Imerysから商業的に入手可能)である。Polestar(登録商標)200Rは、すり潰したカオリンを1000℃超の温度に加熱することによって製造される。
ここでリストアップされる好ましい成分(b)の混合物も同様に好ましい。
成分(b)は、水素化ニトリルゴム(a)の100重量部を基準として、40〜200重量部の量で、好ましくは50〜150重量部の量で、より好ましくは70〜120重量部の量で本発明による加硫可能な組成物中に存在する。
成分(c)−カーボンブラック
本発明による組成物は、20phr未満のカーボンブラックを含有する。成分(c)として、それ故、たった0〜20phr未満のカーボンブラックを充填材として使用することが可能である。0〜10phr、より好ましくは0〜5phrの、カーボンブラック、最も好ましくは0phrのカーボンブラックを充填材として使用することが好ましい。
カーボンブラックなしの本発明による組成物が、したがって最も好ましいものである。
成分(d)−過酸化物化合物
架橋剤としての少なくとも1種の過酸化物化合物が成分(d)として使用される。
好適な過酸化物化合物(d)は、例えば、以下の過酸化物化合物:
ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ビス(4−クロロベンゾイル)ペルオキシド、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、tert−ブチルペルベンゾエート、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブテン、4,4−ジ−tert−ブチルペルオキシノニルバレレート、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルクミルペルオキシド、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化水素、メチルエチルケトンペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、デカノイルペルオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシド、ジ(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ポリ(tert−ブチルペルオキシカーボネート)、エチル3,3−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ブチレート、エチル3,3−ジ(tert−アミルペルオキシ)ブチレート、n−ブチル4,4−ジ(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、2,2−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ブタン、1,1−ジ(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(tert−アミルペルオキシ)シクロヘキサン、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルオキシアセテート、tert−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、tert−ブチルペルオキシイソブチレート、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルペルオキシピバレート、tert−アミルペルオキシピバレート、tert−ブチルペルオキシネオデカノエート、クミルペルオキシネオデカノエート、3−ヒドロキシ−1,1−ジメチルブチルペルオキシネオデカノエート、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルオキシアセテート、tert−アミルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、tert−ブチルペルオキシイソブチレート、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルペルオキシネオデカノエート、3−ヒドロキシ−1,1−ジメチルブチルペルオキシネオデカノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン 3−ジ−tert−アミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−アミルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ヒドロペルオキシ)ヘキサン、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシド及びカリウムペルオキソジスルフェート
である。
本発明による加硫可能な組成物の少なくとも1種の過酸化物化合物(d)は、好ましくは有機過酸化物、とりわけジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン 2,5−ジヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサ−3−イン 2,5−ジヒドロペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、tert−ブチルペルベンゾエート、ブチル4,4−ジ(tert−ブチルペルオキシ)バレレート及び/又は1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンである。
過酸化物化合物(d)は、水素化ニトリルゴム(a)の100重量部を基準として、好ましくは0.5〜20重量部の量で、より好ましくは2〜10重量部の量で、本発明による加硫可能な組成物中に存在する。
成分(e)−塩基性ケイ酸塩
本発明による加硫可能な組成物は、任意選択的に塩基性ケイ酸塩(e)を含んでもよい。
この発明との関連で、用語「塩基性ケイ酸塩」は、DIN ISO 787/9に従って5重量%水溶液で測定される、7超のpHを有するケイ酸塩を表す。
成分(e)は、DIN ISO 787/9に従って5重量%水溶液で測定される、7超のpHを有する、好ましくは8超のpHを有する、より好ましくは8超〜12のpHを有する、最も好ましくは10.5〜12のpHを有する塩基性ケイ酸塩である。7超のpHを有する塩基性ケイ酸塩の一例は、LANXESSからVulkasil(登録商標)A1ブランド名で入手可能な、ケイ酸ナトリウムアルミニウムである。
好ましくは、成分(e)は、ケイ酸ナトリウムアルミニウム及びオルトケイ酸ナトリウム(NaSiO)、メタケイ酸ナトリウム(NaSiO)、二ケイ酸二ナトリウム(NaSi)、三ケイ酸二ナトリウム(NaSi)、より好ましくはケイ酸ナトリウムアルミニウムからなる群からの、8超のpHを有する塩基性ケイ酸塩である。
より好ましくは、成分(e)は、ケイ酸ナトリウムアルミニウムである。
特に好ましい成分(e)の一例は、10のpH及び80の表面積(BET)を有するZeolex(登録商標)23ブランド名を有する(Huberから商業的に入手可能)ケイ酸ナトリウムアルミニウムである。
最も好ましくは、成分(e)は、11.3±0.7のDIN ISO 787/9に従って測定される水中(水中5重量%)のpH、5.5±1.5のDIN ISO 787/2に従って測定される揮発性構成物質の含有量、及び65±15のISO 9277に従って測定される表面積(BET)を有するケイ酸ナトリウムアルミニウムを含む。非常に特に好ましい成分(e)の一例は、Vulkasil(登録商標)A1ブランド名を有する(LANXESS Deutschland GmbHから商業的に入手可能)ケイ酸ナトリウムアルミニウムである。
成分(e)は、水素化ニトリルゴム(a)の100重量部を基準として、0〜15重量部の量で、好ましくは1〜10重量部の量で本発明による加硫可能な組成物中に存在する。
更に、加硫可能な組成物は、更なるゴム添加剤を含んでもよい。標準的なゴム添加剤には、例えば:本発明による、成分(a)の定義によってカバーされないポリマー、充填材活性剤、可塑剤、加工補助剤、促進剤、共架橋剤(co−agent)、多官能性架橋剤、老化安定剤、オゾン劣化防止剤、酸化防止剤、離型剤、スコーチ防止剤、更なる安定剤及び酸化防止剤、染料、有機及び無機繊維及び繊維パルプを含む繊維、加硫活性剤、並びに追加の重合性モノマー、ダイマー、トリマー又はオリゴマーが含まれる。
有用な充填材−活性化剤には、とりわけ、トリエタノールアミン又は74〜10,000g/モルの分子量のエチレングリコールなどの非シラン界面活性物質が含まれる。充填材−活性化剤の量は、水素化ニトリルゴム(a)の100重量部を基準として、典型的には0.5〜10重量部である。
有用な可塑剤には、芳香族、ナフテン系、パラフィン系及び合成可塑剤、例えばチオエステル、フタル酸エステル、芳香族ポリエーテル、トリクレジルホスフェートなどのリン酸エステル、ジオクチルセバケートなどのセバシン酸エステル、低分子量のポリマーポリエステル、ジオクチルアジペート又はトリオクチルトリメリテートが含まれる。この種の可塑剤は、典型的には0〜20phrの用量で使用される。様々な可塑剤の組み合わせも同様に可能である。
有用な老化安定剤はとりわけ、過酸化物加硫において最小数のラジカルを捕捉するものである。これらはとりわけ、オリゴマー化2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(TMQ)、スチレン化ジフェニルアミン(DDA)、オクチル化ジフェニルアミン(OCD)、クミル化ジフェニルアミン(CDPA)又は4−及び5−メチルメルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩(ZMB2)である。更に、立体障害のあるフェノールなどの、公知のフェノール老化安定剤、又はフェニレンジアミンをベースとする老化安定剤を使用することもまた可能である。述べられた老化安定剤の組み合わせを使用することもまた可能である。
老化安定剤は、水素化ニトリルゴム(a)の100重量部を基準として、典型的には0.1〜5重量部の、好ましくは0.3〜3重量部の量で使用される。より好ましくは、ジフェニルアミン類が1〜2phrの用量で使用される。
有用な離型剤の例としては:飽和若しくは部分不飽和脂肪酸及びオレイン酸又はそれらの誘導体(脂肪酸エステル、脂肪酸塩、脂肪アルコール又は脂肪酸アミドの形態での)、及びまた金型表面に適用できる製品、例えば、低分子量シリコーン化合物をベースとする製品、フルオロポリマーをベースとする製品並びにフェノール樹脂をベースとする製品が挙げられる。
離型剤が、例えば、水素化ニトリルゴム(a)の100重量部を基準として、0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の量の混合構成物質として使用されるか、又は金型表面に直接適用される。
米国特許第4,826,721号明細書の教示に従ったガラス強化エレメントを使った加硫物の強化がまた、芳香族ポリアミド(Aramid(R))での強化であるように、可能である。これは、本発明による加硫可能な混合物がベルトに使用される場合にとりわけ必要である。
本発明は、好ましくはまた、ブローバイ・ガス、EGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触する加硫物の製造のための加硫可能な組成物の使用であって、加硫可能な組成物が、
(a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
(b)40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部、より好ましくは70〜120重量部の、少なくとも1種の非シラン化処理無機充填材と、
(c)0〜5重量部のカーボンブラックと、
(d)0.5〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の、少なくとも1種の過酸化物化合物、好ましくはジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジーtert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン 2,5−ジヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサ−3−イン 2,5−ジヒドロペルオキシド又はジベンゾイルペルオキシドと、
(e)0〜15重量部、好ましくは1〜10重量部の、少なくとも1種の塩基性ケイ酸塩と、
(f)0〜200重量部、好ましくは1〜100重量部の、少なくとも1種の通常のゴム添加剤と
を含む、使用を提供する。
本発明は、好ましくはまた、ブローバイ・ガス、EGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触する加硫物の製造のための加硫可能な組成物の使用であって、加硫可能な組成物が、
(a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
(b)40〜200重量部の、成分(b)の総量を基準として、50〜60重量%、好ましくは55重量%の、SiO及び35〜45重量%、好ましくは41重量%の、Alを含有する、6.5±0.5のDIN ISO 787/9に従って測定される水中(水中5重量%)のpH及び8.5m/gのISO 9277に従って測定される表面積(BET)を有する少なくとも1種のか焼カオリン、又は8m/gのBET表面積、成分(b)の総量を基準として、86重量%のSiO含有量、13重量%のAl含有量、及び6.5のpHを有する非晶質及び隠微昌質シリカと薄板状カオリナイトとの混合物と、
(c)0〜5重量部のカーボンブラックと、
(d)1〜10重量部の少なくとも1種の過酸化物化合物、好ましくはジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジーtert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン 2,5−ジヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサ−3−イン 2,5−ジヒドロペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、tert−ブチルペルベンゾエート、ブチル4,4−ジ(tert−ブチルペルオキシ)バレレート又は1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンと、
(e)1〜10重量部の、11.3±0.7のDIN ISO 787/9に従って測定される水中(水中5重量%)のpH、5.5±1.5のDIN ISO 787/2に従って測定される揮発性構成物質の含有量及び65±15のISO 9277に従って測定される表面積(BET)を有する少なくとも1種のケイ酸ナトリウムアルミニウムと、
(f)1〜100重量部の少なくとも1種の通常のゴム添加剤と
を含む、使用を提供する。
本発明は更に、全ての成分(a)、(b)、任意選択的に(c)、(d)、任意選択的に(e)及び任意選択的に(f)を混合することによる、本発明による前述の加硫可能な組成物の製造方法を提供する。これは、当業者に公知の装置及び混合ユニットを用いて達成することができる。
成分が互いに混合される順序は、基本的に重要ではないが、各場合に、利用可能な混合ユニットに適合させられる。
成分(a)、(b)、任意選択的に(c)、(d)、任意選択的に(e)及び任意選択的に(f)の混合は、ゴム業界において一般に用いられる典型的な混合系を用いて、温度に応じて、ここでは達成することができる。i)混合ロール又は内部ミキサーの形態での回分式混合ユニット及びii)混合押出機などの連続混合ユニットを用いることが可能である。
良好な混合を達成するためにゴム加工業界において一般に用いられる上述の混合ユニットを使って十分に高い剪断力がここでは適用できるので、約30℃〜40℃の範囲の規定のミキサー壁温度で成分(a)、(b)、任意選択的に(c)、(d)、任意選択的に(e)及び任意選択的に(f)の混合を行うことが特に有用であることが分かった。
或いは、混合はまた、より高い温度で好適なユニットにおいて可能である。個々の場合に、成分(a)、(b)、任意選択的に(c)、任意選択的に(e)及び任意選択的に(f)を先ず混合すること、且つ最後の最後でようやく過酸化物化合物(d)を混ぜ入れることが必要であり得る。これは、例えば、混合物が基材上へ/金型中へ出る直前にノズルの末端部で混合ユニットにおいて成し遂げることができる。
実際には、本発明による成分が混合されてしまった後に、加硫可能な組成物は、例えば、「スキン」、フィードストリップ又はフィードスラブと呼ばれるものの形態で、或いはペレット又は顆粒の形態で得られる。これらはその後、金型においてプレスされるか又は射出成形され、使用される過酸化物化合物に応じて好適な条件下で架橋される。
本発明はまた、前述のタイプの本発明による加硫可能な組成物を、加硫、すなわち、エネルギー投入、とりわけ熱処理にかけることによる加硫物の製造方法を提供する。
エネルギー投入は、どのタイプの過酸化物化合物(d)が加硫可能な組成物中に選ばれるかに従って、熱エネルギー又は放射エネルギーの形態で達成することができる。
熱処理による加硫製品の製造は、本発明による加硫可能な組成物を、好適な金型中で通常の方法で、好ましくは120℃〜200℃、より好ましくは140℃〜190℃の範囲の温度にさらすことによって行われる。
本発明による加硫可能な組成物の架橋との関連で、過酸化物化合物(d)は、使用される水素化ニトリルゴムとの間の及び水素化ニトリルゴムとのフリーラジカル架橋をもたらす。
本発明はしたがってまた、加硫可能な組成物を加硫するステップを含む、ブローバイ・ガスと接触する加硫物の製造方法において、加硫可能な組成物が、
(a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
(b)40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部、より好ましくは70〜120重量部の、少なくとも1種の非シラン化処理無機充填材と、
(c)0〜20重量部未満のカーボンブラック、好ましくは0〜10重量部未満のカーボンブラック、より好ましくは0〜5重量部カーボンブラックと、
(d)0.5〜20重量部の少なくとも1種の過酸化物化合物と、
(e)0〜15重量部の少なくとも1種の塩基性ケイ酸塩、好ましくはケイ酸ナトリウムアルミニウムと
を含むことを特徴とする、方法を提供する。
本発明は更にまた、本発明による加硫可能な組成物を架橋する、すなわち、加硫することによって得られる加硫物を提供する。
本発明は、本発明による加硫可能な組成物から製造された加硫物の構成部品の製造のための使用であって、少なくとも加硫物がブローバイ・ガス又はEGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触する、使用を更に提供する。
本発明は、とりわけ、構成部品の製造のための本発明による加硫可能な組成物から製造された加硫物の使用であって、少なくとも加硫物がブローバイ・ガス又はEGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触し、構成部品が、ガスケット、ベルト、ホース又はケーブル、好ましくはガスケット、ベルト又はホースである、使用を提供する。
本発明は、ブローバイ・ガス又はEGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触する加硫物の製造のための本発明による加硫可能な組成物の1つの前述の実施形態の使用を更に提供する。
ゴム組成物の製造、加硫及び特性評価
用いられる基本混合ユニットは、ロールが200mmの直径を有する、30℃に冷却されたローラー系を持ったTroester WNU3ロールミルであった。手順は、ここでは、水素化ニトリルゴム(a)を先ず装入し、次に順に(b)、次に任意選択的に(c)、次に(e)、次に全ての更なるゴム添加剤(f)、最後に過酸化物化合物(d)を添加することであった(下に提示される表1中の成分のリストを参照されたい)。ロールの速度及びフリクションを、ここでは、安定したスキンが得られるように制御した。約5分の混合時間後に、混合操作を終え、生成物をスキンとしてロールから引き離した。その後、これらのスキンの加硫を、15分間180℃でのスラブプレスにおいて始めた。
使用される成分:
Therban(登録商標)3406 水素化ニトリルゴム(HNBR)、ACN含有量:34±1.0重量%、ムーニー粘度 100℃でのML 1+4:63±7MU、残存二重結合含有量:0.9%以下;ARLANXEO Deutschland GmbHから商業的に入手可能
Therban(登録商標)3907 水素化ニトリルゴム(HNBR)、ACN含有量:39±1.0重量%、ムーニー粘度 100℃でのML 1+4:70MU、残存二重結合含有量:0.9%以下;ARLANXEO Deutschland GmbHから商業的に入手可能
Therban(登録商標)AT 3904 VP 水素化ニトリルゴム(HNBR)、ACN含有量:39±1.0重量%、ムーニー粘度 100℃でのML 1+4:40MU、残存二重結合含有量:0.9%以下;ARLANXEO Deutschland GmbHから商業的に入手可能
Polestar(登録商標)200R 55重量%のSiO、41重量%のAlを含有する、6.5±0.5のpH及び8.5m/gの表面積(BET)を有する非シラン化処理か焼カオリン;Imerysから商業的に入手可能
Silfit(登録商標)Z91 熱処理を受けた非シラン化処理微粒子シリカと薄板状カオリナイトとの天然混合物;Hoffman Mineralから商業的に入手可能
Vulkasil(登録商標)N 非シラン化処理強化沈澱シリカ;LANXESS Deutschland GmbHから商業的に入手可能
Aerosil(登録商標)200 175〜225m/gの表面積(BET)を有する非シラン化処理親水性ヒュームドシリカ;Evonik Industriesから商業的に入手可能
活性ZnO 酸化亜鉛
Maglite(登録商標)DE 酸化マグネシウム
Aerosil(登録商標)R7200 125〜175m/gの比表面積(BET)を有するメタクロイルシラン処理された、構造的に変性されたヒュームドシリカ;Evonik Industriesから商業的に入手可能
Vulkasil(登録商標)A1 11.3±0.7のDIN ISO 787/9に従って測定される水中(水中5重量%)のpH、5.5±1.5のDIN ISO 787/2に従って測定される揮発性構成物質の含有量及び65±15のISO 9277に従って測定される表面積(BET)を有する塩基性ケイ酸ナトリウムアルミニウム;LANXESS Deutschland GmbHから商業的に入手可能
N550 カーボンブラック、Orion Engineered Carbons GmbH
N772 カーボンブラック、Orion Engineered Carbons GmbH
Perkadox(登録商標)14−40 シリカ上に40%担持されたジ(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン;Akzo Nobel Polymer Chemicals BVから商業的に入手可能
Uniplex(登録商標)546 トリオクチルトリメリテート(TOTM);LANXESS Deutschland GmbHから商業的に入手可能
Luvomaxx(登録商標)CDPA 4,4’−ビス(1,1−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン;Lehmann and Vossから商業的に入手可能
Vulkanox(登録商標)MB2 4−及び5−メチル−2−メルカプトベンゾチアゾールの混合物;LANXESS Deutschland GmbHから商業的に入手可能
Vulkanox(登録商標)ZMB2/C5 Lanxess Deutschland GmbH製の25℃で1.25g/cmの密度を有する4−及び5−メチル−2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩
TAIC トリアリルイソシアヌレート、70%マスターバッチ;Kettlitz Chemie GmbH & Co KGから商業的に入手可能
TOTM トリオクチルトリメリテート
Edenor(登録商標)C18 ステアリン酸;Oleo Solutionsから商業的に入手可能
Rhenofit(登録商標)DDA LANXESS Deutschland GmbH製の70重量%のジフェニルアミン誘導体(乾燥液体)
「phr」単位の全数字は、ゴムの百当たりの部を意味する。少なくとも1種の水素化ニトリルゴムを含むエラストマー成分の全ての合計は、100phrに相当する。
架橋密度は、180℃で30分間0.5°の角度及び1.7Hzの発振周波数で測定する、移動ダイレオメーター(MDR 2000E)を使って測定した。
引張試験のために、2mmシートを、180℃での加硫可能な混合物の加硫によって製造した。ダンベル形状の試験検体を、これらのシートからパンチで切り取り、ASTM D2240−81に従って、引張強度(TS)、100%モデュラス(M100)及び破断点伸び(E@B)を測定した。
硬度は、ASTM D2240−81に従って硬度計を使って測定した。
酸混合物Iの組成:
酸混合物IIの組成:
実施例1〜8:全ての発明実施例は、以下に続く表1〜5においてそれぞれの実施例番号の後ので特定される。
本発明組成物4、5、6及び8は、水素化ニトリルゴム(成分(a))及び過酸化物化合物(成分(d))だけでなく、非シラン化処理無機充填材(成分(b))及び20phr未満のカーボンブラック(成分(c))を両方とも含有する。
比較組成物1、2及び3は、20phr以上の大量のカーボンブラックを含有する。
比較組成物7は、シラン化処理無機充填材(Aerosil(登録商標)R7200)を含有する。
本発明による加硫可能な組成物は、比較実験に匹敵する加硫パラメータを有する。
加硫は、180℃でプレスにおいて達成した。加硫に、150℃で4時間の熱処理が続いた。
本発明の加硫物4、5、6及び8は、382%〜441%の値で、たった192%〜365%の値の比較加硫物1〜3及び7よりも高い絶対的な破断点伸び(E@B)を有する。加えて、本発明の加硫物5、6及び8は、酸混合物中での貯蔵後に、非発明加硫物1〜3及び7と比べてたった7%の容積膨潤のはっきりと異なる減少を有する。
一連の実験は、本発明による加硫物が、酸混合物II中での貯蔵後に、シラン化処理無機充填材又は高い割合のカーボンブラックを含む加硫物よりも小さい容積の増加及び高い破断点伸びを有することを示す。
比較組成物9は、20phr以上の大量のカーボンブラック及びたった4phrの少量の非シラン化処理無機充填材を含有する。
加硫は、180℃でプレスにおいて達成した。加硫に、150℃で4時間の熱処理が続いた。
大量のカーボンブラック及び少量の非シラン化処理無機充填材入りの比較加硫物9は、81.8%の余りにも高い容積の増加及びたった101%の余りにも低い破断点伸びを有する。

Claims (15)

  1. ブローバイ・ガス、EGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触する加硫物の製造のための加硫可能な組成物の使用において、前記加硫可能な組成物が、
    (a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
    (b)40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部、より好ましくは70〜120重量部の、少なくとも1種の非シラン化処理無機充填材と、
    (c)0〜20重量部未満のカーボンブラック、好ましくは0〜10重量部未満のカーボンブラック、より好ましくは0〜5重量部のカーボンブラックと、
    (d)0.5〜20重量部の少なくとも1種の過酸化物化合物と
    を含むことを特徴とする、使用。
  2. 前記水素化ニトリルゴム(a)が、10%以下、好ましくは7%以下、より好ましくは0.9%以下の残存二重結合(RDB)の含有量を有することを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  3. 前記水素化ニトリルゴム(a)中の繰り返しアクリロニトリル単位の含有量が、水素化ニトリルゴム(a)の総量を基準として、10〜50重量%、好ましくは17〜43重量%、より好ましくは20〜36重量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の使用。
  4. 前記水素化ニトリルゴム(a)、並びに少なくとも1種の不飽和ニトリルの及び少なくとも1種の共役ジエンの繰り返し単位が、カルボン酸又はカルボン酸エステル、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、1〜8個の繰り返しエチレングリコール単位を有するC〜Cアルコキシ−PEG(メタ)アクリレート、メトキシエチルアクリレート又はエトキシエチルアクリレート、及びそれらの混合物の形態での1種以上の更なる共重合性モノマーを含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 前記非シラン化処理充填材(b)が、非シラン化処理無機シリカ系又は酸化物系充填材であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
  6. 前記非シラン化処理充填材(b)が、沈澱シリカ、ヒュームドシリカ、カオリン、か焼カオリン、珪藻土、ノイブルクケイ質土、か焼ノイブルクケイ質土、長石又はアルミナであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
  7. 前記非シラン化処理充填材(b)が、10m/g未満のDIN ISO 9277に従って測定される比表面積(N表面積)を有する、成分(b)の総量を基準として、少なくとも40重量%のシリケート(SiO)及び少なくとも10重量%のアルミナ(Al)を含有する非シラン化処理か焼カオリンか、又は8m/gのDIN ISO 9277に従って測定されるBET表面積、非シラン化処理充填材(b)の総量を基準として、86重量%のSiO含有量、13重量%のAl含有量、及び6.5のpHを有する非晶質及び隠微昌質シリカと薄板状カオリナイトとの混合物であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
  8. 前記過酸化物化合物(d)が、ジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジーtert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン 2,5−ジヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサ−3−イン 2,5−ジヒドロペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、tert−ブチルペルベンゾエート、ブチル4,4−ジ(tert−ブチルペルオキシ)バレレート又は1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
  9. 前記加硫可能な組成物が、成分(e)として、0〜15重量部、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは2〜7重量部の、DIN ISO 787/9に従って5重量%の水溶液で測定される、7超のpHを有する、好ましくは8超のpHを有する、より好ましくは8超〜12のpHを有する、最も好ましくは10.5〜12のpHを有する、塩基性ケイ酸塩を更に含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用。
  10. 前記加硫可能な組成物が、成分(e)として、0〜15重量部、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは2〜7重量部の、ケイ酸ナトリウムアルミニウム及びオルトケイ酸ナトリウム(NaSiO)、メタケイ酸ナトリウム(NaSiO)、二ケイ酸二ナトリウム(NaSi)、三ケイ酸二ナトリウム(NaSi)、好ましくはケイ酸ナトリウムアルミニウムからなる群から選択される塩基性ケイ酸塩を更に含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用。
  11. 前記加硫可能な組成物が、
    (a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
    (b)40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部、より好ましくは70〜120重量部の、少なくとも1種の非シラン化処理無機シリカ系又は酸化物系充填材と、
    (c)0〜20重量部未満のカーボンブラック、好ましくは0〜10重量部のカーボンブラック、より好ましくは0〜5重量部のカーボンブラックと、
    (d)0.5〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の、少なくとも1種の過酸化物化合物と、
    (e)0〜15重量部、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは2〜7重量部の、7超のDIN ISO 787/9に従って測定される水中(水中5重量%)のpHを有する塩基性ケイ酸塩と
    を含有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の使用。
  12. (a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
    (b)40〜200重量部の、6.5±0.5のDIN ISO 787/9に従って測定される水中(水中5重量%)のpH及び8.5m/gのISO 9277に従って測定される表面積(BET)を有する、成分(b)の総量を基準として、50〜60重量%、好ましくは55重量%の、SiO及び35〜45重量%、好ましくは41重量%の、Alを含有する少なくとも1種のか焼カオリン、又は8m/gのBET表面積、成分(b)の総量を基準として、86重量%のSiO含有量、13重量%のAl含有量、及び6.5のpHを有する、非晶質及び隠微昌質シリカと薄板状カオリナイトとの混合物と、
    (c)0〜5重量部のカーボンブラックと、
    (d)1〜10重量部の少なくとも1種の過酸化物化合物、好ましくはジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン 2,5−ジヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサ−3−イン 2,5−ジヒドロペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、tert−ブチルペルベンゾエート、ブチル4,4−ジ(tert−ブチルペルオキシ)バレレート又は1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンと、
    (e)1〜10重量部の、11.3±0.7のDIN ISO 787/9に従って測定される水中(水中5重量%)のpH、5.5±1.5のDIN ISO 787/2に従って測定される含有量の揮発性構成物質及び65±15のISO 9277に従って測定される表面積(BET)を有する少なくとも1種のケイ酸ナトリウムアルミニウムと、
    (f)1〜100重量部の少なくとも1種の通常のゴム添加剤と
    を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の加硫可能な組成物から製造される加硫物の、構成部品の製造のための使用において、少なくとも前記加硫物が、ブローバイ・ガス、EGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触することを特徴とする、使用。
  14. ブローバイ・ガス、EGRガス又はブローバイ・ガス構成物質を含むモーター油と接触する前記構成部品が、ガスケット、ベルト、ホース又はケーブル、好ましくはガスケット、ベルト又はホースであることを特徴とする、請求項13に記載の使用。
  15. (a)100重量部の少なくとも1種の水素化ニトリルゴムと、
    (b)40〜200重量部、好ましくは50〜150重量部、より好ましくは70〜120重量部の、少なくとも1種の非シラン化処理無機充填材と、
    (c)0〜20重量部未満のカーボンブラック、好ましくは0〜10重量部未満のカーボンブラック、より好ましくは0〜5重量部のカーボンブラックと、
    (d)0.5〜20重量部の少なくとも1種の過酸化物化合物と、
    (e)0〜15重量部の少なくとも1種の塩基性ケイ酸塩、好ましくはケイ酸ナトリウムアルミニウムと
    を含む加硫可能な組成物。
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