JP2020531281A - 油系掘削流体用の熱安定性界面活性剤 - Google Patents

油系掘削流体用の熱安定性界面活性剤 Download PDF

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Abstract

実施形態は、式(V)および式(VI)の界面活性剤を対象とする。界面活性剤は、次の構造:を有する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2017年8月15日出願の米国仮出願第62/545,801号の利益を主張する。
本開示の実施形態は、一般に、界面活性剤に関し、具体的には、油系掘削流体への界面活性剤の組み込みに関する。
合成界面活性剤は、広く製造され、多くの用途を有する重要な有機化合物である。合成界面活性剤の世界生産量は、年間720万トンである。合成界面活性剤は、洗浄力および精練特徴を有する湿潤剤であり得る。湿潤剤は、他の種類の界面活性剤と組み合わせると改変可能であり、硬水条件に耐えることができる。非イオン性界面活性剤は、界面活性剤の世界総生産量のうちのおよそ40%を占め、商業用および家庭用用途で使用されている。非イオン性合成界面活性剤はイオン化しないことにより、多くの混合物および市販製品に好適な成分である。
例えば、炭化水素抽出のために新しい坑井を掘削する掘削作業は、掘削作業中に掘削流体(あるいは掘削泥として知られている)を坑井内で連続的に循環させる一般的な慣行を含む。掘削流体は、掘削坑の底部まで掘削パイプで送られ、次いで掘削流体が坑井の壁と掘削パイプとの間の環状空間を通って上向きに流れ、最終的に坑井から流れて二次処理のために回収される。具体的には、掘削流体は、坑井からの掘削流体を再循環に戻す前に、捕捉した固形物および掘削ザクを掘削流体から除去するために機械的または化学的に処理される。
掘削流体の循環性と、掘削作業中の固形物およびザクの捕捉におけるその機能とを考慮すると、掘削流体は、ポンピングを促進するために、比較的低粘度な自由流動性でありながら、ザクおよび他の固形物を保持および輸送するために、ならびに静止状態および循環状態の間、坑井内の泥カラムを均一な密度に維持するように加重材料(weight material)を懸濁するために、十分な物質を有する必要がある。掘削流体はまた、坑井底部に固形物が蓄積するのを防ぐために、掘削流体の循環が停止した場合に、固形物およびザクを懸濁するのに十分なゲル強度を有する必要がある。坑井底部に蓄積する固形物は、ドリルの詰まり、ならびに掘削流体の流路の物理的な閉塞を生じる可能性があるであろう。
深い坑井の掘削は、高圧および高温(HPHT)を伴う地質条件によって複雑である。業界が定義するHPHT条件の定義としては、典型的には華氏(°F)300度(摂氏149度(℃))超の坑井温度、および10,000ポンド/平方インチ(psi)(68.9メガパスカル(MPa))超の坑井圧力が挙げられる。
掘削流体に対する、および掘削流体をHPHT条件下で熱的に安定にし、坑井処理での使用にレオロジー的に好適にするレオロジー調整剤に対する継続的な需要がある。合成界面活性剤を油系掘削流体に添加すると、「脆弱なゲル」特性および剪断減粘性挙動などのレオロジー特性を向上することができる。
応力が除去されると、掘削流体はゲル化し、それにより掘削ザクを支持するべきであり、循環開始時に容易に変形するべきであり、高温高圧で安定であるべきである。
したがって、本開示のいくつかの実施形態は、式(V)による界面活性剤を含む:
Figure 2020531281
式(V)では、R1bは、−H、アルキル、アリール、アルキル置換アリール、またはアリール置換アルキルであり、下付き文字xは、21〜453の整数である。
本開示の1つ以上の実施形態では、R1bが、ラジカル−CH2COOHであり、界面活性剤が、式(VI)による構造を有する、式(V)による界面活性剤を含む:
Figure 2020531281
式(VI)では、下付き文字xは、21〜453である。
記載の実施形態の追加の特徴および利点は、次の発明を実施するための形態に記載され、一部は、その説明から当業者に容易に明白であるか、あるいは次の発明を実施するための形態、および特許請求の範囲を含む、記載の実施形態を実施することによって認識されるであろう。
剪断速度に相関する、3つの異なる掘削流体の0℃および50℃での粘度のグラフである。掘削流体は、実施例5で説明される掘削流体A、掘削流体B、および比較掘削流体Cである(下記参照)。 50℃でのひずみパーセントに相関する、貯蔵弾性率および損失弾性率のグラフである。掘削流体は、実施例5で説明される掘削流体Aおよび比較掘削流体Cである(下記参照)。 50℃でのひずみパーセントに相関する、貯蔵弾性率および損失弾性率のグラフである。掘削流体は、実施例5で説明される掘削流体Bおよび比較掘削流体Cである(下記参照)。 50℃でのひずみパーセントに相関する、位相角のグラフである。掘削流体は、実施例5で説明される掘削流体A、掘削流体B、および比較掘削流体Cである(下記参照)。
次に、界面活性剤および掘削流体の特定の実施形態について説明する。本開示の界面活性剤および掘削流体は、異なる形態で実施されてもよく、本開示に記載の特定の実施形態に限定されると解釈されるべきではないことが理解されるべきである。むしろ、実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、主題の範囲を当業者に十分に伝えるために提供される。
一般的な略語を、次の段落に列挙する。
Rおよびx:後の段落で定義される;Me:メチル、Et:エチル、Ph:フェニル、Bn:ベンジル、i−Pr:イソ−プロピル、t−Bu:tert−ブチル、THF:テトラヒドロフラン、Et2O:ジエチルエーテル、CH2Cl2またはDCM:ジクロロメタン、CCl4:四塩化炭素、EtOH:エタノール、CH3CN:アセトニトリル、THF:テトラヒドロフラン、CDCl3:重水素化クロロホルム、Me4SiまたはTMS:テトラメチルシラン、NaOH:水酸化ナトリウム、NaHCO3:重炭酸ナトリウム、Na2SO4:硫酸ナトリウム、MgSO4:硫酸マグネシウム、HCl:塩酸、N2:窒素ガス、PhMe:トルエン、GC:ガスクロマトグラフィー、LC:液体クロマトグラフィー、NMR:核磁気共鳴、HRMS:高分解能質量分析、mol:モル、mmol:ミリモル、mL:ミリリットル、μL:マイクロリットル、M:モル、min:分、h:時間、d:日数、g:グラム、g/mol:モルあたりのグラム、wt.%:重量パーセント、nm:ナノメートル、μm:マイクロメートル、mm:ミリメートル、s-1:1秒あたり、ppm:100万分の1。
ある特定の炭素原子を含有する化学基を記述するために使用されるとき、「(Cx−Cy)」という形式を有する括弧付きの表現は、化学基の非置換形態が、xおよびyを含む、x個の炭素原子〜y個の炭素原子を有することを意味する。例えば、(C1−C40)アルキルは、非置換形態の1〜40個の炭素原子を有するアルキル基である。いくつかの実施形態および一般的な構造では、ある特定の化学基は、RSなどの1つ以上の置換基によって置換され得る。挿入句「(Cx−Cy)」を使用して定義されている化学基のRS置換バージョンは、任意の基RSの情報に応じてy個超の炭素原子を含有し得る。例えば、「RSがフェニル(−C65)である、1つの基RSで置換されている(C1−C40)アルキル」は、7〜46個の炭素原子を含有し得る。したがって、化学基が1つ以上の炭素原子を含有するRS置換基で置換されているとき、化学基の炭素原子の最小および最大総数は、xおよびyそれぞれに、炭素原子を含有する置換基RSのうちの全てからの炭素原子の数の組み合わせた合計を加算することによって、決定される。
用語「−H」は、別の原子に共有結合している水素原子または水素ラジカルを意味する。「水素」と「−H」とは互換性があり、特に明確に指定されない限り、同じことを意味する。
用語「アルキル」とは、1〜500個の炭素原子を有する飽和直鎖または分岐鎖、置換または非置換炭化水素ラジカルを意味する。用語「(C1−C100)アルキル」および「(C1−C40)アルキル」とは、非置換または1つ以上のRSで置換されている、1〜100個、または1〜40個の炭素原子を有するアルキルを意味する。非置換(C1−C40)アルキルの例は、非置換(C1−C20)アルキル、非置換(C1−C10)アルキル、非置換(C1−C5)アルキル、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル(イソ−プロピルおよび1−メチルエチルとも呼ばれる)、1−ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル(tert−ブチルとも呼ばれる)、1−ペンチル、1−ヘキシル、1−ヘプチル、1−ノニル、および1−デシルである。置換(C1−C40)アルキルの例は、置換(C1−C20)アルキル、置換(C1−C10)アルキル、およびトリフルオロメチルである。
用語「アリール」とは、6〜500個の炭素原子を有し、そのうちの少なくとも6〜14個の炭素原子が芳香環炭素原子である、非置換または置換単環式、二環式または三環式芳香族炭化水素ラジカルを意味する。用語「(C6−C40)アリール」とは、非置換または1つ以上のRSで置換されている、6〜40個または6個超の炭素原子を有するアリールを意味する。単環式、二環式または三環式ラジカルは、それぞれ1、2、または3つの環を含み、1個の環が芳香族であり、2または3つの環が独立して縮合または非縮合であり、2または3つの環のうちの少なくとも1つが芳香族である。
用語「アルキレン」とは、非置換または1つ以上のRSで置換されている1〜500個の炭素原子の、(ラジカルが環原子上に存在しない)飽和直鎖または分岐鎖ジラジカルを意味する。用語「(C1−C40)アルキレン」とは、1〜40個の炭素原子を有するアルキレンを意味する。非置換(C1−C40)アルキレンの例としては、−CH2CH2−、−(CH23−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH26−、−(CH27−、−(CH28−、−CH2*HCH3、および−(CH24*(H)(CH3)が挙げられ、式中、「C*」は、水素原子が除去されて二級または三級アルキルラジカルを形成する炭素原子を表す。置換(C1−C40)アルキレンの例は、置換(C1−C20)アルキレン、−CF2−、−C(O)−、および−(CH214C(CH32(CH25−(すなわち、6,6−ジメチル置換ノルマル−1,20−エイコシレン)である。
用語「アリーレン」とは、6個以上の炭素原子を有する、非置換または(1つ以上のRSで)置換単環式、二環式、または三環式芳香族炭化水素ジラジカルであって、そのうちの少なくとも6〜14個の炭素原子が、芳香環炭素原子であり、単環式、二環式、または三環式ジラジカルが、それぞれ1、2、または3つの環を含むものを意味する。1つの環があるとき、1つの環は芳香族であり、2または3つの環があるとき、2または3つの環は、独立して縮合または非縮合であり、2または3つの環のうちの少なくとも1つは芳香族である。両方のラジカルは、1つ以上の芳香環に位置する。芳香族炭化水素ジラジカルの例としては、限定されないが、−C64−、−(C64−C64)−、および−C105−(ナフタレンジラジカルなど)が挙げられる。
用語「ヘテロ原子」とは、炭素または水素以外の原子を指す。用語「ヘテロ炭化水素」とは、1つ以上の炭素原子が水素または炭素原子ではない1つ以上の原子で置き換えられている分子を指す。用語「(C1−C40)ヘテロヒドロカルビル」とは、1〜40個の炭素原子のヘテロヒドロ炭素ラジカルを意味し、用語「(C1−C40)ヘテロヒドロカルビレン(heterohydrocarbylene)」とは、1〜40個の炭素原子のヘテロ炭素ジラジカルを意味し、各ヘテロヒドロカルビルは、独立して1つ以上のヘテロ原子、例えばO、S、S(O)、S(O)2、Si(RS2、P(RS)、N(RS)、および−N=C(RS2を有する。
本開示の実施形態は、式(I)による界面活性剤を含む。
Figure 2020531281
式(I)では、R1aは、(C1−C40)アルキルまたは(C6−C40)アリールであり、下付き文字xは、21〜453の整数であり、R2は、(C1−C40)ヒドロカルビルまたは(C6−C40)アリールである。他の実施形態では、下付き文字xは、21〜200、21〜100、21〜50、25〜100、30〜50、または30〜40の範囲であり得る。
式(I)による界面活性剤の他の実施形態では、R1aは、ラジカル−CH2−C(O)−NHR5であり、界面活性剤は、式(II)による構造を有する:
Figure 2020531281
式(II)では、R5は、アルキル、アリール、アルキル置換アリール、またはアリール置換アルキルであり得、R2は、(C1−C40)ヒドロカルビル、または(C6−C40)アリールであり、xは、21〜453である。式(II)による界面活性剤のいくつかの実施形態では、xは、30〜40であり、R2およびR5は、独立してメチル、エチル、1−メチルエチル、プロピル、n−ブチル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、デュオデシルから選択される(C4−C12)アルキルである。さらなる実施形態では、xは、32であり、R2およびR5の両方は、n−オクチルである。
本開示のいくつかの実施形態は、式(III)による界面活性剤に関する。
Figure 2020531281
式(III)では、R3は、アルキル、アリール、アリール置換アルキル、またはアルキル置換アリールであり、R4aは、(C3−C50)アルキル、置換アルキル、または(C4−C500)ヘテロアルキルから選択される。いくつかの実施形態では、R4aは、プロパニル、2−プロパニル、1−ブチル、tert−ブチル(1,1−ジメチルエチルとも呼ばれる)、1−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、またはノニルから選択される。いくつかの実施形態では、R4aは、置換アルキルであり、その置換基RSは−NH2である。1つ以上の実施形態では、R3は、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、ノナデシル、またはイコサニル(icosanyl)から選択される(C8−C50)アルキルである。一実施形態では、R3はペンタデシルであり、R4aはブチルである。
式(III)による界面活性剤の他の実施形態では、R4aは、ラジカル−R4b−NH2であり、界面活性剤は、式(IV)による構造を有する:
Figure 2020531281
式(IV)では、R3は、アルキル、アリール、アリール置換アルキル、またはアルキル置換アリールであり、R4bは、(C4−C100)アルキレンまたはアリーレンである。
したがって、本開示のいくつかの実施形態は、式(V)による界面活性剤を含む:
Figure 2020531281
式(V)では、R1bは、−H、(C1−C40)アルキル、(C6−C40)アリール、または(C1−C40)ヘテロカルビルであり、下付き文字xは21〜453の整数である。いくつかの実施形態では、下付き文字xは、21〜200、21〜100、21〜50、25〜100、30〜50、または30〜40であり得る。
式(V)による界面活性剤のいくつかの実施形態は、R1bが、メチル、エチル、1−メチルエチル、プロピル、ブチル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、デュオデシルから選択される、線状または分岐(C1−C12)アルキルである実施形態を含む。
他の実施形態では、式(V)による界面活性剤は、R1bが、ラジカル−CH2COOHであり、界面活性剤が式(VI)による構造を有する実施形態を含む。
Figure 2020531281
式(V)および(VI)では、下付き文字xは、21〜453、21〜200、21〜100、21〜50、25〜200、および30〜200であり得、他の実施形態では、下付き文字xは、25〜100、および30〜50であり得、さらなる実施形態では、下付き文字xは、30〜40であり得る。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)による界面活性剤の化学基(R1b、R2、R3、R4a、R4b、およびR5など)の各々は、非置換であってもよく、すなわち、上記の条件が満たされる限り、置換基RSを使用せずに定義することができる。他の実施形態では、式(I)による界面活性剤の化学基のうちの少なくとも1つは、独立して、1つ以上の置換基RSを含有する。ほとんどの実施形態では、式(I)による界面活性剤中に、合計20個以下のRSがあり、他の実施形態では、合計10個以下のRSがあり、いくつかの実施形態では、合計5個以下のRSがある。界面活性剤が、2つ以上の置換基RSを含有する場合、各RSは、独立して、同じかまたは異なる置換化学基に結合されている。2つ以上のRSが、同じ化学基に結合されているとき、それらは、独立して、同じ化学基の同じかまたは異なる炭素原子もしくはヘテロ原子に結合されており、化学基のペル置換を含む。
式(I)、(II)、(III)、(V)および(VI)による界面活性剤の特定の実施形態では、限定されないが、任意の界面活性剤1〜5の構造を含み得る:
Figure 2020531281
本開示に記載の界面活性剤の実施形態は、加えて、湿潤剤として機能し得る。湿潤剤または界面活性剤は、油系掘削流体組成物に添加され得、それにより、懸濁液またはエマルションの安定性を向上する。
掘削流体は、掘削泥、パッカー流体、懸濁流体、および仕上げ流体を含む。一般に、掘削流体は、多くの機能を提供し、特定の機能(複数可)に特化した異なるタイプの流体がある。1つ以上の実施形態では、油系掘削流体は、ザクおよび加重材料を懸濁し、油系掘削流体を用いてザクを坑井表面に輸送する。加えて、油系掘削流体は、二酸化炭素(CO2)、硫化水素(H2S)、およびメタン(CH4)などの坑井内のガスを吸収し、坑井表面にそれらを輸送して放出、隔離、または燃焼させることができる。油系掘削流体は、加えて、坑井の長さが増加する際に、ドリルストリングに浮力を提供し、ドリルストリングにかかる張力を緩和することができる。1つ以上の実施形態では、油系掘削流体はまた、ボーリング作業で利用されるビットおよびドリルストリングの冷却および潤滑性のための、冷却および潤滑機能も提供する。他の実施形態では、油系掘削流体は、地下圧力も制御することができる。具体的には、油系掘削流体は、坑井内に静水圧を提供して、坑井の側壁に支持を提供し、側壁の崩壊またはドリルストリングへの陥入を防ぐことができる。加えて、油系掘削流体は、坑井内に静水圧を提供して、掘削作業中にダウンホール地層内の流体が坑井内に流入するのを防ぐことができる。
高圧高温(HPHT)作業で利用される掘削流体は、業界が定義するHPHT条件の定義である300°F(149℃)超の坑井温度、および10,000psi(68.9MPa)超の坑井圧力にさらされ得る。HPHT条件下では、掘削流体は、分解されるか、あるいはレオロジーに望ましくない変化にさらされ得る。本明細書の様々な実施形態による油系流体は、油系掘削流体を坑井作業中のHPHT条件での使用に好適にする、350°Fおよび500psiの圧力でのレオロジー特性、熱間圧延後の電気的安定性、ゲル強度、および低減された流体損失特徴を有することが記載されている。油系流体は、湿潤剤としてポリエチレングリコールカルボン酸化合物を含有する。したがって、油系流体を調製するための方法は、混合手順中にポリエチレングリコールカルボン酸化合物を添加することを含む。高圧高温条件下で地下層を掘削するための方法は、ポリエチレングリコールカルボン酸化合物湿潤剤を含有する油系掘削流体を使用することを含む。
様々な実施形態による油系掘削流体は、基油相、水相、少なくとも1つの乳化剤、および少なくとも1つの湿潤剤を含有し得、少なくとも1つの湿潤剤が、10もしくは10超のグリコール繰り返し単位または11もしくは11超のグリコール繰り返し単位を有するポリエチレングリコールカルボン酸界面活性剤を含む。界面活性剤中の10または10超のグリコール繰り返し単位により、高温で界面活性剤が安定化され、高温で熱安定性である界面活性剤を高温高圧用途で掘削泥に追加することができる。
用語「グリコール繰り返し単位」とは、−CHRSCHRSO−、または−OCHRSCHRS−を意味し、式中、RSが、以前に定義されているものか、または−Hである。式(I)、(II)、(V)、および(VI)では、グリコールの繰り返しは、−CH2CH2O)x−、または−(OCH2CH2x−として示され、式中、下付き文字xは、以前に定義されており、グリコール繰り返し単位の数は、xによって定義され得る。
油系掘削流体の油相としては、合成油または天然石油製品が挙げられる。合成油としては、エステルまたはオレフィンを挙げることができる。天然石油由来製品としては、ディーゼル油または鉱油などの油が挙げられる。合成油または天然石油製品は、n−パラフィン、イソ−パラフィン、環状アルカン、分岐アルカン、またはそれらの混合物などの炭化水素で構成されていてもよい。油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、およそ10.0重量%〜約20.0重量%の基油を含有し得る。さらなる実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、およそ13.0重量%〜約17.0重量%の基油を含有し得る。
前述のように、湿潤剤としては、10または10超のグリコール繰り返し単位を有するポリエチレングリコールカルボン酸界面活性剤が挙げられる。いくつかの実施形態では、湿潤剤は、式(V)によるポリエチレングリコールカルボン酸界面活性剤を含み得る:
Figure 2020531281
式(V)では、R1bは、−H、アルキル、アリール、アルキル置換アリール、またはアリール置換アルキルであり、xは、10〜453の整数である。他の実施形態では、xは、15〜453、20〜400、25〜300、30〜250、または33〜100である。特定の実施形態では、下付き文字xは、33であり、R1bは、ノニルである。いくつかの実施形態では、R1bは、ラジカル−CH2COOHであり、湿潤剤は、式(VI)によるポリエチレングリコールカルボン酸界面活性剤を含み得る:
Figure 2020531281
式(VI)では、xは、21〜200、25〜200、27〜150、29〜100、または30〜75であり得る。一実施形態では、xは、32である。
加えて、湿潤剤は、式(III)による界面活性剤を含み得る:
Figure 2020531281
式(III)では、R3は、(C2−C500)アルキルまたはアリールであり、R4は、(C4−C500)ヒドロカルビルまたは(C4−C500)ヘテロヒドロカルビルである。いくつかの実施形態では、R3は、15個の炭素を有する線状非分岐アルキルであり、R4aは、n−ブチルである。
1つ以上の実施形態では、油系掘削流体中の湿潤剤は、式(III)の界面活性剤を含み得、式中、R4aは、ラジカル−R4b−NH2であり、湿潤剤は、式(IV)による界面活性剤を含む:
Figure 2020531281
式(IV)では、R3は、(C2−C500)アルキルまたはアリールであり、R4は、(C4−C500)アルキレンまたはアリーレンである。1つ以上の実施形態では、R4bは、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2CH2−、−CH2(CH24CH2−、−CH2(CH25CH2−、−CH2(CH26CH2−、または−CH2(CH27CH2−から選択される。
1つ以上の実施形態では、油系掘削流体は、任意選択的に、1つまたは複数の乳化剤を含有し得、油系掘削流体中の乳化剤の総量は、エマルションの形成を促進することができ、油系掘削流体の基油相と油系掘削流体の水相との間の界面張力を低減することができる。乳化剤の例としては、界面活性剤、洗剤、リグノ硫酸塩、および褐炭化合物が挙げられる。追加の例示的な乳化剤としては、Halliburton Energy Services,Inc.から市販のLE SUPERMUL(商標)およびM−I SWACOから市販のMUL XTなどの合成系掘削流体系用の転相乳化剤および油湿潤剤が挙げられる。
油系掘削流体の水相は、水、または水と、水に溶解したもしくは水に完全に混和性の1つ以上の有機もしくは無機化合物との両方を含有する溶液などの、任意の好適な流体であり得る。いくつかの実施形態では、水相は、例えば、水と、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、およびそれらの組み合わせから選択される塩とで構成される塩ブラインで構成され得る。油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、およそ3.0重量%〜およそ6.0重量%の水相を含有し得る。いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、例えば、50:50〜95:5、75:20〜95:5、85:15〜95:5、または90:10〜95:5の油対水の体積比を有し得る。油系掘削流体組成物の油対水比は、油:水=基油+界面活性剤(複数可)+乳化剤(複数可)+湿潤剤(複数可):水として計算される体積比である。この場合、「水」は、添加された全てのブラインの水性部分に加えて、他の添加剤中に存在する任意の水を含む。
油系掘削流体は、任意選択的に、掘削流体から地下層に損失するろ液の量を低減する流体損失制御を含み得る。流体損失制御剤の例としては、親有機性(例えば、アミン処理)褐炭、ベントナイト、製造ポリマー、シンナー、または解膠剤が挙げられる。流体損失制御剤の追加の例としては、全てMI SWACO(Houston,Texas,U.S.A.)から市販のVERSATROL(商標)、VERSALIG(商標)、ECOTROL(商標)RD、ONETROL(商標)HT、EMI 789、およびNOVATECH(商標)F、ならびにHalliburton Energy Services,Inc.から市販のADAPTA(登録商標)が挙げられる。いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、任意選択的に、ONETROL(商標)HTおよびECOTROL(商標)RDの両方を挙げることができる。いくつかの実施形態では、流体損失制御剤が油系掘削流体に含まれるとき、流体損失制御剤の総量は、掘削流体の総重量に基づいて、油系掘削流体のおよそ0.5重量%〜およそ3.0重量%であり得る。他の実施形態では、油系掘削流体は、0.9重量%〜2.0重量%、または1.0重量%〜1.5重量%含み得る。
油系掘削流体組成物の実施形態は、改善されたレオロジーを提供するように配合されている。任意選択的に、懸濁剤を油系掘削流体に添加して、掘削流体構成成分のうちの全てを懸濁するのに十分な低剪断速度での降伏点を有するように掘削流体の粘度を調節することができ、それにより掘削流体の構成成分の沈殿を回避することができる。低剪断速度は、10s-1未満として定義され得、高剪断速度は、100s-1超と定義され得る。低剪断速度での粘度がより高いことにより、油系掘削流体組成物が、掘削作業が停止されると効果的にザクを保持し、加重材料を懸濁することを可能にする。懸濁剤の例としては、脂肪酸および繊維状材料が挙げられる。懸濁液が使用されるとき、それらは、掘削流体の総重量に基づいて、油系掘削流体のおよそ0.0重量%〜およそ1.0重量%、または0.01〜0.5重量%を構成し得る。
いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、任意選択的に、油系掘削流体の重量、密度、またはその両方を増加させる加重材料または密度調節剤を含み得る。圧迫された地域で遭遇し得る地層圧力を制御し、坑壁の崩壊または上下揺れするシェールの影響に対抗することを助長するために、加重調節添加剤を使用してもよい。水よりも密度が高く、掘削流体の他の特性に悪影響を及ぼさない物質は、いずれも加重材料として使用することができる。加重調節剤または密度調節剤の例としては、重晶石(BaSO4)、方鉛鉱(PbS)、赤鉄鉱(Fe23)、磁鉄鉱(Fe34)、製造された酸化鉄であるイルメナイト(FeO・TiO2)、菱鉄鉱(FeCO3)、天青石(SrSO4)、苦灰石(CaCO3・MgCO3)、および方解石(CaCO3)が挙げられる。いくつかの実施形態では、油系掘削流体組成物は、油系掘削流体組成物の総重量に基づいて、1重量%〜75重量%、20重量%〜80重量%、20重量%〜75重量%、50重量%〜80重量%、50重量%〜75重量%、60重量%〜80重量%、60重量%〜75重量%、65重量%〜80重量%、または70重量%〜80重量%の加重添加剤を含み得る。いくつかの実施形態では、油系掘削流体組成物は、油系掘削流体組成物の総重量に基づいて、64重量%〜85.3重量%の加重材料を含み得る。一般に、油系掘削流体中の任意選択的な加重材料の量は、油系掘削流体の望ましい密度を達成するように十分に多く、油系掘削流体が坑井を通り循環することができないことを回避するように十分に少ない。
いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、掘削流体組成物が坑井を通って循環することができないような過剰な加重材料を添加することなく、ある特定の量で、掘削流体組成物の密度を増加させるのに十分な比重(SG)を有する粒子状固形物を有する加重材料を含み得る。加重材料は、2〜6の比重を有し得る。他の実施形態では、掘削流体は、0.9〜2.3、または1.5〜2.2の比重を有し得る。
様々な実施形態による油系掘削流体について前述してきたが、油系掘削流体を調製するための例示的な方法を次に説明する。1つ以上の実施形態では、油系掘削流体を調製するための方法は、基油、少なくとも1つの湿潤剤または界面活性剤、および任意選択的に少なくとも1つの乳化剤を混合して、油基剤混合物を形成することを含む。少なくとも1つの界面活性剤は、10または10超のグリコール繰り返し単位を有するカルボン酸を含む。任意選択的に、1つ以上のレオロジー調整剤を添加してもよい。
いくつかの実施形態では、油系掘削流体を調製するための方法は、少なくとも1つの流体損失制御添加剤を油系混合物に添加することを含み得る。少なくとも1つの流体損失制御添加剤は、油系掘削流体のおよそ0.5重量%〜およそ3.0重量%、または油系掘削流体の総重量に基づいて、0.9重量%〜2.0重量%、もしくは1.0重量%〜1.5重量%の流体損失制御添加剤を含有する最終油系掘削流体を提供する量で油系混合物に添加され得る。
いくつかの実施形態では、油系掘削流体を調製するための方法は、ブライン溶液を油系混合物に添加して、第2の混合物を形成することを含み得る。ブライン溶液は、油系掘削流体の総重量に基づいて、およそ1.0重量%〜およそ10.0重量%のブラインを含有する最終油系掘削流体を提供する量で油系混合物に添加され得る。
1つ以上の実施形態では、油系掘削流体を調製するための方法は、加重材料を第2の混合物に添加して、油系掘削流体を形成することを含み得る。加重材料は、油系掘削流体の総重量に基づいて、1重量%〜75重量%、20重量%〜80重量%、20重量%〜75重量%、50重量%〜80重量%、50重量%〜75重量%、60重量%〜80重量%、60重量%〜75重量%、65重量%〜80重量%、または70重量%〜80重量%の加重添加剤を含有する最終油系掘削流体を提供する量で第4の混合物に添加され得る。
本開示の油系流体を調製するための方法の実施形態に従って調製された油系掘削流体、ならびに本開示の実施形態によるが当業者に理解される業界で許容可能な他の技法によって調製される油系掘削流体を含む、前述の油系掘削流体は、地下層での掘削作業、特に10,000psi超の坑井圧力および300°F(149℃)超の坑井温度のHPHT条件下で実施される掘削作業での使用に特に好適であり得る。したがって、高圧高温条件下で地下層を掘削するための方法の実施形態は、地下層に坑井を掘削するために油系掘削流体を使用することを含み得る。
地下層を掘削するための方法では、油系掘削流体は、湿潤剤として界面活性剤を含み、界面活性剤は、10以上の繰り返しグリコール単位を有するポリエチレングリコールカルボン酸を含む。250°F(120℃)〜400°F(205℃)の温度および10,000重量ポンド毎平方インチ(psi)〜20,000psiの圧力を含む高圧高温条件下では、油系掘削流体は、同じ条件で比較掘削流体が有するであろう粘度よりも低粘度を有し得る。本明細書で使用する場合、「比較掘削流体」は、(1)比較掘削流体は界面活性剤を欠いていること、および(2)比較掘削流体が、油系掘削流体の比重と一致する比重、および油系掘削流体の油対水比と一致する油対水比を有するように、比較掘削流体中の基油の量または加重剤の量の一方または両方を調節したことを除いて、油系掘削流体と同じ全ての成分を、油系掘削流体の互いに同じ成分の重量比と互いに同一の重量比で有する掘削流体である。
以下の実施例は、上記の本開示の1つ以上の追加の特徴を例示する。これらの実施例は、本開示の範囲または添付の特許請求の範囲を決して限定することを意図するものではないことを理解されたい。
実験手順:
特に明記されない限り、化学物質は、さらに精製することなく使用した。使用前に、テトラヒドロフラン(THF)を蒸留した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、周囲プローブ温度で動作するVarian−Mercury 500MHz分光計で記録した。化学シフトδは、100万分の1(ppm)で提供し、外部標準テトラメチルシラン(TMS)を基準とする。
実施例1:式(IV)によるポリエチレングリコールアミドを調製するための一般手順:
方法A1.還流凝縮器を備えたDean−Stark trapを備えたフラスコに、パルミチン酸(5g、19.49mmol)、ホウ酸(0.06g、0.97mmol)、およびトルエン(57mL)を添加した。撹拌した反応混合物に、n−ブチルアミン(2.10mL、21.44mmol)を一度に添加した。反応混合物を一晩加熱還流した。混合物を室温まで冷却し、次いで撹拌しながらヘキサンに注ぎ、固形物の即時沈殿をもたらし、これをろ過し、ヘキサンで洗浄して、所望のアミド(4.92g、15.79mmol、81%)を得た。
方法B1.塩化オキサリル(3.59ml)を、トルエン(14mL)中のパルミチン酸(0.50g、1.94mmol)の溶液に添加し、混合物を4時間還流した。溶媒を除去し、残渣をトルエン(10mL)に溶解した。トリエチルアミン(3.5mL、25mmol)およびn−ブチルアミン(0.57mL、5.82mmol)を添加し、混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣を10%HCl水溶液に溶解した。水層をCH2Cl2で抽出し、有機層を乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、濃縮して、アミド(0.43g、1.38mmol、70%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ=5.38(s,1H,NH),3.25(td,2H,J=7.1,5.8Hz,NHCH2),2.17−2.12(m,2H,CH2CO),1.61(p,2H,J=7.4Hz,CH2CH2CO),1.51−1.44(m,2H,NHCH2CH2),1.37−1.21(m,26H,CH3CH2,CH3(CH212),0.92(t,3H,J=7.3Hz,NH(CH23CH3),0.89−0.85(m,3H,CH3(CH214).13C NMR(100MHz,CDCl3):δ=173.09(CO),39.21(NHCH2),36.96(COCH2),31.95(CH2),31.81(CH2),29.71(CH2),29.71(CH2),29.71(CH2),29.71(CH2),29.71(CH2),29.67(CH2),29.63(CH2),29.51(CH2),29.38(CH2),29.33(CH2),25.88(CH2),22.71(CH2),20.09(CH2),14.16(CH3),13.77(CH3).
実施例2:式(I)および(II)によるポリエチレングリコールアミドを調製するための一般手順:
塩化オキサリル(0.48mL、2.87mmol)およびトリエチルアミン(0.55mL、3.92mmol)を使用して、ポリエチレングリコールカルボン酸(0.2g、0.13mmol)およびN−オクチルアミン(0.04mL、0.26mmol)から式(IV)(方法B1)に記載のアミドについてよるポリエチレングリコールN−オクチルアミドを調製した。ポリエチレングリコールN−オクチルアミドを73%の収率(0.16g、0.09mmol)で得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ=8.06(br,2H,2NH),4.18(s,4H,2CH2CO),3.67−3.65(m,128H,(CH2CH2O)32),2.99−2.95(m,4H,2CH2NH),1.78−1.74(m,4H,2CH2CH2NH),1.34−1.22(m,20H,2(CH25CH3),0.90−0.85(m,6H,2CH2CH3).13C NMR(100MHz,CDCl3):δ=172.30(CO),71.20(COCH2),70.61(OCH2CH2O),40.16(CH2NH),31.75(CH2),29.08(CH2),29.01(CH2),27.67(CH2),26.60(CH2),22.61(CH2),14.10(CH3).
実施例3:ポリエチレングリコールノニルエーテルを調製するための一般手順
水素化ナトリウム(NaH)(0.062g、2.6mmol)をTHF(20mL)中のポリエチレングリコール(3g、2mmol、1500g/mol)の溶液に添加した。室温で30分間撹拌した後、臭化ノニル(0.45mL、2.4mmol)をゆっくり添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。メタノールを添加し、溶媒を減圧下で除去し、次いで残渣をCH2Cl2に溶解した。有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウム(MgSO4)で乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮し、残渣を最小量のCH2Cl2に溶解し、撹拌下でヘキサンを添加した。沈殿物をろ過により回収し、ヘキサンで洗浄して、ポリエチレングリコールノニルエーテル(2.82g、1.74mmol、87%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ=3.80−3.55(m,138H,(CH2CH2O)34,CH2CH2OH),3.50−3.35(m,4H,CH2CH2O,CH2OH),2.59−2.56(m,1H,OH),1.57−1.32(m,4H,CH2CH2CH2O),1.28−1.24(m,10H,(CH25CH3),0.88−0.84(m,3H,CH2CH3).
方法A2.臭化テトラブチルアンモニウム(0.29g、0.92mmol)、ポリエチレングリコールノニルエーテル(2.78g、1.71mmol、1626g/mol)、および過マンガン酸カリウム(2.16g、13.69mmol)を、CH2Cl2(95mL)、酢酸(3.8mL)、および水(56L)の混合物中で24時間還流した。溶液を冷却し、1MのHCl(95mL)を添加し、続いて亜硫酸ナトリウム(2.43g)を添加した。水相をCH2Cl2で抽出した。組み合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、ろ過し、溶媒を除去した。残渣を最小量のCH2Cl2に溶解し、撹拌下でヘキサンを添加した。沈殿物をろ過により回収し、ヘキサンで洗浄して、式(V)による界面活性剤(2.60g、1.58mmol、93%)を得た。
方法B2.ポリエチレングリコールノニルエーテル(0.75g、0.46mmol、1626g/mol)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(0.014g、0.09mmol)、および硝酸(0.018mL、70%)を、ジクロロメタン(3.5mL)中酸素雰囲気下で12時間40℃で加熱した。水を添加し、水層をジクロロメタンで抽出した。有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、ろ過し、溶媒を除去して、式(V)による界面活性剤(0.73g、0.44mmol、97%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ=4.16(s,2H,CH2CO),3.67−3.64(m,132H,(CH2CH2O)33),3.46−3.42(m,2H,CH2O),1.62−1.53(m,4H,CH2CH2CH2O),1.36−1.20(m,10H,(CH25CH3),0.89−0.85(m,3H,CH2CH3).13C NMR(100MHz,CDCl3):δ=171.56(CO),71.35(COCH2),70.58(OCH2CH2O),69.04(OCH2CH2),31.90(CH2),29.66(CH2),29.58(CH2),29.51(CH2),29.30(CH2),26.11(CH2),22.70(CH2),14.14(CH3).
実施例4:式(VI)による界面活性剤であるポリエチレングリコールジカルボン酸の合成:
式(V)(方法A2)による界面活性剤について記載のように、CH2Cl2(1001mL)、酢酸(39.90mL)、および水(600mL)の混合物中の臭化テトラブチルアンモニウム(3.13g、9.70mmol)および過マンガン酸カリウム(17.06g、108mmol)の存在下で、ポリエチレングリコール(27g、18mmol、1500g/mol)から式(VI)による界面活性剤を調製した。ジカルボン酸を77%の収率(21.17g、13.86mmol)で得た。
式(V)(方法B2)による界面活性剤について記載のように、ジクロロメタン(10mL)中の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(0.08g、0.53mmol)および硝酸(0.1mL、70%)の存在下でポリエチレングリコール(2g、1.33mmol、1500g/mol)から式(VI)による界面活性剤を調製した。ジカルボン酸を92%の収率(1.87g、1.22mmol)で得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ=4.16(s,4H,2COCH2),3.69−3.64(m,128H,(CH2CH2O)32).13C NMR(100MHz,CDCl3):δ=171.40(CO),71.30(CH2COOH),70.56(OCH2CH2O).
実施例5
ポリエチレングリコールカルボン酸(「PEG酸」)界面活性剤を含有する掘削流体の物理的およびレオロジー特性を、業界標準の湿潤剤を含有する掘削流体のものと比較するために、3つの掘削流体を調製した。PEG酸界面活性剤は、次の構造を有した:
Figure 2020531281
3つの掘削流体は、油系流体配合物用に特別に調整された、3つの独自の乳化剤および液体損失制御剤のブレンドを含む、M−I SWACO RHADIANT(商標)系に基づいていた。掘削流体Aは、SUREWET(登録商標)をPEG酸界面活性剤に置き換え、SUREMUL(登録商標)の量を低減して調製した。第2の掘削流体である掘削流体Bは、掘削流体中のSUREWET(登録商標)をPEG酸界面活性剤に置き換え、SUREMUL(登録商標)の量を低減して調製した。掘削流体Bは、掘削流体Aよりも20%多いPEG酸界面活性剤を有し、また炭酸マグネシウムアルミニウム(MgAlCO3)を含んだ。比較掘削流体である掘削流体Cは、湿潤剤としてSUREWET(登録商標)、および乳化剤としてSUREMUL(登録商標)を使用して調製した。
3つの掘削流体は、次の成分を使用して配合した:Shellから入手可能な合成油掘削系流体Saraline 185V;M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能なアミドアミン乳化剤SUREMUL(登録商標);M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能な湿潤剤SUREWET(登録商標);M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能な非水性流体系中での使用のための乳化剤MUL XT;M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能なフィルターケーキ形成およびろ過制御を補助するためのヘクトライト粘土粘性付与剤VERSAGEL HT;M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能な油および合成系掘削流体系中での使用のために設計されたアミン処理タンニンろ過制御添加剤ONE−TROL(商標)HT;M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能な油および合成系掘削流体系中での使用のために設計されたろ過制御添加剤ECOTROL RD;ならびにM−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能な重晶石(BaSO4)加重剤。
表1を参照すると、次のように、磁気攪拌棒を使用して、30.8g、25.6g、25.7gの量で3つの掘削流体を調製した。3つの掘削流体についての配合および他の成分の量を、表1に提供する。掘削流体を調製するために、最初にステージ1で10分間、基油、乳化剤、および湿潤剤を一緒に混合し、次いでステージ2で、粘度調整剤およびレオロジー調整剤を添加し、さらに20分間混合した。次に、ステージ3で、流体損失制御添加剤を添加し20分間混合し、続いてステージ4でブラインおよび淡水、ステージ5で重晶石を添加し、それぞれ30分間および40分間混合した。ステージ2では、シンナーとしてMgAlCO3を掘削流体Bに添加した。使用された基油および重晶石の量は、比較掘削流体のそれぞれの特性と同一の2.20の比重および90.0の油/水比を提供するように、PEG酸界面活性剤の配合がわずかに異なった。
Figure 2020531281
掘削流体は、混合後17時間静置し、次いで垂れおよび流体分離について検査し、その後レオロジーを測定した。流体分離および垂れを視覚的に検査し、垂れはまた、マイクロスパチュラを泥に挿入して泥が上部から底部まで同様のテクスチャー(硬いかまたは柔らかい)であるかどうかを調べ、固形物の分離および沈殿があるかどうかも調べた。固形物の分離および沈殿があった場合、泥は、上部が柔らかく見え、底部が硬くなるであろう。
掘削流体の粘度は、応力およびひずみを制御したDiscovery Rheometerを使用して試験した。使用した形状は、試料中に重晶石が存在することに起因して、25mmの粗いステンレス鋼平行プレートであった。間隙は、300μmに設定した。特に明記されない限り、剪断速度に相関する粘度測定は、0℃および50℃で、0.004〜2000s-1で実行した(図1参照)。力が印加されなかったとき、3つの掘削流体はゲル化し、掘削固形物および重晶石などの加重材料を保持するのに十分な強度であった。剪断速度実験は、流体の有用な粘度情報、および流体の剪断がゼロであるか、あるいはずり減粘であるかを提供する。剪断速度実験はまた、掘削流体が変形する剪断速度も示した。
粘度試験、ひずみ%、垂れ、および流体分離試験の結果を、表2〜4に提供する。
Figure 2020531281
Figure 2020531281
表2では、掘削流体AおよびBは、0℃で粘弾性挙動を保持し、低および高剪断速度で掘削流体Cよりも低粘度を有した。したがって、低温で高粘度を有することにより、掘削中だけでなく、掘削を開始するために過剰な力を必要とするであろうため、掘削流体AおよびBはまた、低温掘削作業にも好適であると考えられ、掘削流体Cよりも良好な掘削流体であろう。
図1では、掘削流体A、B、および比較Cは、それらの配合および試験温度に関係なく、ずり減粘挙動を呈した。しかしながら、50℃では、掘削流体AおよびBは、10.22s-1の低剪断速度でより高粘度を有し、したがって、掘削流体は静止している間比較掘削流体Cよりも良好に固形物を保持することが可能である。加えて、掘削流体AおよびBは、掘削流体Cと比較すると、およそ半分のひずみで変形した。掘削流体AおよびBは、脆弱なゲルの特徴を示し、不安定にするためにより少ないエネルギーを必要とする。表3の結果は、10.22s−1の剪断速度では、掘削流体AおよびBが、掘削流体Cよりも高粘度を示したという点で図1と相関関係がある。170s-1では、掘削流体Bは、掘削流体Cよりも低粘度を示したが、掘削流体Aはわずかに高粘度を有した。
表3では、粘度は、流体の垂れの可能性を反映している。粘度が高いほど、より良好なゲル比を提供する。掘削流体Aは、170s-1の剪断速度で比較掘削流体Cよりもわずかに高粘度を有し、低剪断速度で比較掘削流体Cおよび掘削流体Bの両方よりも高粘度を有した。掘削流体Aの粘度はまた、剪断速度の増加とともにより速く減少し、高剪断速度で比較掘削流体Cに近づき、掘削流体Bとほぼ同じひずみで変形した。
Figure 2020531281
掘削流体AおよびBは、垂れを示さず、掘削流体Aは、調製後17時間静置した後も流体分離を示さなかった。表4および図2〜3に示されるように、掘削流体AおよびBの両方は、掘削流体Cが必要とするひずみの半分で変形し、したがって、循環を開始するのにより少ない力を必要とする。加えて、図3に示されるように、掘削流体Bは、掘削流体Cよりも低いひずみでより流動的(G”>G’)になり、それにより、循環中により少ない力を必要とした。図4では、掘削流体Aおよび掘削流体Bの位相角はまた、これらの掘削流体が、掘削流体Cよりも低いひずみでより流動的になることも確認した。
これらの初期試験結果は、掘削流体AおよびBが、高温で、比較掘削流体Cよりも、低剪断速度では高粘度を有するが、高剪断速度では低粘度を有し、静止している間より良好に固形物を保持するであろうことを示した。低温での掘削流体AおよびBの掘削流体Cよりも低粘度により、これらの掘削流体が、掘削流体Cよりも循環を開始に必要な力および循環中に必要な力がより少ないため、これらの掘削流体はまた、低温掘削作業にも好適である。
図2〜4では、線形粘弾性領域を特定するために、0.01%〜10000のひずみ%から、ひずみ%に相関する貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)、および位相角測定を、ラジアン秒-1の一定周波数で、ならびに0℃および50℃の温度で監視した。試験では、小さな増分振動(時計回り、次いで反時計回り)の応力を泥に印加し、その結果生じるひずみ(変形など)応答を監視することを含む。また、これらの測定値を使用して、分散構造の強度(沈殿安定性)および弾力性を同定することもできた。
掘削流体A中に湿潤剤が少なく、より環境に優しい掘削流体になっていることに留意するべきである。加えて、高温で静止したときの掘削流体Aは、掘削流体Cおよび掘削流体Bよりも粘性が高く、それにより掘削流体Aが他の掘削流体よりも良好にザクおよび他の粒子状物質を保持することが可能である。
界面活性剤の様々な態様が記載されており、かかる態様は様々な他の態様と関連して利用され得ることが理解されるべきである。
第1の態様では、本開示は、式(V)の界面活性剤を提供する:
Figure 2020531281
式(V)では、R1bは、−H、アルキル、アリール、アルキル置換アリール、またはアリール置換アルキルであり、下付き文字xは、21〜453の整数である。
第2の態様では、本開示は、下付き文字xが、21〜200である、第1の態様による界面活性剤を提供する。
第3の態様では、本開示は、R1b線状または分岐(C1−C12)アルキルが、メチル、エチル、1−メチルエチル、プロピル、ブチル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、デュオデシルから選択される、第1の態様または第2の態様の界面活性剤を提供する。
第4の態様では、本開示は、R1bが、ラジカル−CH2COOHであり、界面活性剤が、式(VI)による構造を有する、第1〜第3の態様の界面活性剤を提供する。
Figure 2020531281
式(VI)では、下付き文字xは、第1〜第3の態様の式(V)で定義される。
第5の態様では、本開示は、下付き文字xが、30〜40である、第1〜第4の態様の界面活性剤を提供する。
第3の態様では、本開示は、R1b 、メチル、エチル、1−メチルエチル、プロピル、ブチル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、デュオデシルから選択される線状または分岐(C 1 −C 12 )アルキルである、第1の態様または第2の態様の界面活性剤を提供する。

Claims (5)

  1. Figure 2020531281
    式中、
    1bは、−H、アルキル、アリール、アルキル置換アリール、またはアリール置換アルキルであり、
    xは、21〜453の整数である、式(V)の界面活性剤。
  2. xは、21〜200である、請求項1に記載の界面活性剤。
  3. 1b線状または分岐(C1−C12)アルキルが、メチル、エチル、1−メチルエチル、プロピル、ブチル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、デュオデシルから選択される、請求項1に記載の界面活性剤。
  4. 1bが、ラジカル−CH2COOHであり、前記界面活性剤が、式(VI)による構造を有し、
    Figure 2020531281
    式中、xは、式(V)で定義される、請求項1に記載の界面活性剤。
  5. xは、30〜40である、請求項1に記載の界面活性剤。
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