JP2020531272A - 温度スイング吸着方法 - Google Patents

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Abstract

ガス状混合物から標的成分を除去するための温度スイング吸着方法が開示され、上記方法は複数の反応器において実施され、各反応器は、(a)標的成分を吸着させることで、充填された吸着剤および廃棄ストリームを提供する、吸着工程と、(b)充填された吸着剤の加熱および標的成分の脱着工程であって、排出ストリームを提供する、工程と、(c)吸着剤の冷却工程とを実施し、上記方法は、加熱(b)前のすすぎ工程(a1)であって、充填された吸着剤が、標的成分を含むすすぎストリームと接触させられ、標的成分が除去されたパージストリームが生成させる、すすぎ工程(a1)と、冷却(c)前のパージ工程(b1)であって、吸着剤が、すすぎ工程(a1)を実行中の別の反応器によって提供されるパージストリームと接触させられ、したがって標的成分を含む排出ストリームが生成される、パージ工程(b1)とを特徴とし、ここで、上記すすぎストリームが、パージ工程(b1)を実行中の別の反応器によって提供される排出ストリームの少なくとも一部を含む。

Description

本発明は、1つまたは複数の副成分をも含むガス状混合物から標的成分を分離する、例えば、窒素も含む煙道ガスから二酸化炭素を分離する方法に関する。特に、本発明は、上記標的成分の固体吸着剤への温度スイング吸着を伴う方法に関する。
ガス状混合物に含まれる標的成分の分離は、いくつかの分野、例えば化学薬品、燃料、食物、電力の生産において非常に重要である。分離は、環境問題のため、および/または工業的なプロセスにおける原料としてのそのような標的成分の使用のために望ましい。
ガス状混合物からの標的成分(例えば、煙道ガスからの二酸化炭素)の分離は、薬品洗浄によって実施することができ、ガス状混合物は、上記標的成分を選択的に取り除くのに適切な化合物を含む溶液と接触させられる。上記の方法は、そこで溶液が標的成分を選択的に吸収する吸収器、および、そこで熱エネルギーを供給することにより溶液が再生される脱着器を必要とする。しかしながら、薬品洗浄で必要とする溶液は、一般的に有毒で、有害で、劣化するという欠点を有する。劣化すると、溶液は取り換えられる必要があり、かなりのコストを伴う。
別の方法は、温度スイング吸着(TSA)である。かかる方法は、吸着および再生(脱着)をそれぞれ行うために、固体吸着剤を活用し、固体吸着剤の加熱および冷却の交互の相を要する。
ガス状混合物中の少なくとも1つの副成分から標的成分を分離するためのTSAプロセスは、基本的には、(a)標的成分が吸着床上に吸着され、副生成物に富んだストリームが生成される吸着工程と、(b)標的成分が吸着床から放出され、かつ標的成分に富んだストリームが生成される、充填された吸着剤の加熱工程、(c)吸着剤が、吸着温度まで冷却される冷却工程を含む。
TSAプロセスは、非常に興味深いものではあるが、依然として、いくつかの不利な点を有する。
第1の欠点は、低い分離性能、したがって、標的生成物の低い回収率および低い純度である。標的成分を首尾よく分離するために、新規な吸着剤が試験されてきたが、これまでのところ達成された結果は乏しいものであった。
第2の欠点は、高いエネルギー投入量(回収された標的生成物のMJ/kgで評価される)である。かかるエネルギー投入量は、吸着剤を再生し、標的成分を脱着するために必要な熱エネルギーを含む。大抵の場合、ガス状混合物および得られた標的成分はいくらかの水を含み、上記のエネルギー投入量は標的生成物を乾燥させるために必要な熱エネルギーも含む。
上記の2つの欠点は関連している。特に、標的生成物の生産率を向上させるためにはより多くのガスを乾燥させなければならないため、標的生成物の回収率が低いということは、乾燥操作により高いエネルギーを必要とすることを意味している。
さらなる欠点は、標的生成物の低い生産性であり、よって、高い資本コストである。「生産性」という用語は、吸着剤の単位質量当りに生産される標的生成物の質量流量を意味し、吸着剤数トンに対して回収されたCO2のkg/hで測定される。
特に二酸化炭素の分離については、高性能、低エネルギー消費および低コストの必要性が強く感じられる。煙道ガスから回収されるCO2は、尿素またはメタノールを生成するための、またはオイルの回収率を高めるための、化学原料として使用することができ;燃焼プロセスの煙(ヒューム)からのCO2捕捉によって、大気中への二酸化炭素の排出量を最小限にし;空気中からのCO2の除去も、多くの工業的な用途に対して魅力的である。
特許文献1は、TSAシステムおよびそれを使用して流体を精製する方法を開示している。
米国特許出願公開第2014/0326136号明細書
本発明は、先行技術の欠点を克服することを目的とする。より詳細には、本発明は、標的成分の高純度および高回収率、低エネルギー消費、高生産性および低資本コストを達成することができる方法を提供することを目的とする。
この目的は、請求項1に記載のガス状混合物から標的成分を除去するための温度スイング吸着方法によって達成される。
上記方法は、複数の反応器において行われ、各反応器は、以下の工程:
(a)上記ガス状混合物の投入ストリームを固体吸着剤と接触させ、投入ストリームから標的成分を吸着して、標的成分が充填された吸着剤および標的成分が除去された廃棄ストリームを提供することを含む、吸着工程;
(b)上記充填された吸着剤を加熱し、標的成分の第1の量を脱着させることで、部分的に再生された吸着剤と、脱着された標的成分を含む第1の排出ストリームとを提供する加熱工程;
(c)上記少なくとも部分的に再生された吸着剤を冷却する冷却工程
を行い、
各反応器の方法が、
上記充填された吸着剤が、標的成分を含むすすぎストリームと接触させられ、上記すすぎストリームに含まれる標的成分のある量が吸着され、標的成分が除去されたパージストリームが生成される、上記吸着工程(a)の後かつ上記加熱工程(b)の前のすすぎ工程(a1)と;
部分的に再生された吸着剤が、すすぎ工程(a1)を実行中の前記複数の反応器のうちの少なくとも1つの他の反応器によって提供されるパージストリームの少なくとも一部と接触させられ、標的成分の第2の量が放出されて標的成分を含有する第2の排出ストリームが提供される上記冷却工程(c)の前のパージ工程(b1)とを特徴とし、
ここで、上記すすぎ工程(a1)で使用されるすすぎストリームは、パージ工程(b1)を実行中の上記複数の反応器のうちの少なくとも1つの他の反応器によって提供される第2の排出ストリームの少なくとも一部を含む。
冷却工程(c)中に、吸着剤は、サイクルを再び開始することができるように、有利には、固体吸着剤を調整するおよび吸着工程(a)を実施するのに適した温度に冷却される。
好ましくは、上記方法は、吸着剤または吸着剤の多層を含む複数の反応器において実施され、各反応器は上述の工程を行う。上記吸着剤は、好ましくは固定床吸着剤である。
吸着工程(a)中に、投入ストリーム中に含まれる標的成分の少なくとも一部が吸着される。好ましくは、投入ストリーム中の全量または略全量の標的成分が吸着される。
本発明の好ましい実施形態によれば、反応器のパージ工程のためのパージストリームおよび同じ反応器のすすぎ工程のためのすすぎストリームは、2つの異なる反応器によって提供される。言い換えれば、好ましい実施形態によれば、上記の一連の工程を行っている間に一般的な反応器は、少なくとも2つの別の反応器とインタフェース接続して、複数のうちの1つの反応器(パージストリームの発生源反応器)からパージストリームを取り出し、別の反応器(すすぎストリームの発生源反応器)からすすぎストリームを取り出す。
好ましくは、上記方法は複数の反応器内で行われ、ここで第1の反応器はパージ工程を行い、したがって標的成分を含む排出ストリームを提供し、第2の反応器はすすぎ工程を行い、したがって標的成分が除去されたパージストリームを提供し、ここで上記排出ストリームの少なくとも一部は、上記第2の反応器のすすぎ工程のためのすすぎストリームとして使用され、上記パージストリームの少なくとも一部は、上記第1の反応器のパージ工程に使用され、したがって上記第1の反応器と上記第2の反応器との間に閉じたループが形成される。好ましくは、上記第1の反応器と上記第2の反応器との間ですすぎストリームおよびパージストリームを循環させ、上記閉じたループを形成するために圧縮機が使用される。
好ましくは、パージ工程下の反応器の排出ストリームは、完全に、またはほぼ完全に、別の反応器のすすぎ工程のためのすすぎストリームとして使用される。好ましくは、すすぎストリームは上記排出ストリームからなる。簡潔には、排出ストリームという用語とすすぎストリームという用語は、以下の説明では区別なく使用される。
好ましくは、すすぎ工程下の反応器のパージストリームは、完全に、またはほぼ完全に、別の反応器のパージ工程に使用される。
本発明のいくつかの実施形態では、上記すすぎストリームは、中間貯蔵を伴わないで、パージ工程下の反応器からすすぎ工程下の別の反応器に受け渡される。このことは、上記すすぎストリームを受け渡す2つの異なる反応器のすすぎ工程およびパージ工程が同期され、1つの反応器がパージ工程を行っている間、他の反応器がすすぎ工程を行うことを意味する。
本発明の他の実施形態では、上記すすぎストリームは、適切なタンクにおける中間貯蔵を伴い、パージ工程下の反応器からすすぎ工程下の別の反応器受け渡される。このことは、上記すすぎストリームを受け渡す2つの異なる反応器のすすぎ工程とパージ工程が同期されていないことを意味する。上記中間貯蔵を伴う実施形態は、2つの反応器のすすぎ工程およびパージ工程の持続時間を異なるものとできるので、より大きな柔軟性を提供する。
同様に、上記で同定されたパージストリームは、適切なタンクにおける中間貯蔵を伴って、または伴わないで、すすぎ工程下の反応器からパージ工程下の別の反応器に受け渡されてもよい。
吸着剤は、好ましくはパージストリームとの接触によって冷却される。いくつかの実施形態では、上記パージストリームは、それぞれの発生源反応器から、何ら熱交換なくパージ工程が行われる反応器に進み、すなわち反応器間に熱交換はない。他の実施形態では、上記パージストリームは、上記パージ工程(b1)に使用される前に冷却される。好ましくは、上記パージストリームは、対応する工程に付される前に外部熱交換器において冷却される。上記外部冷却は、上記工程中に吸着剤の冷却を強化する。
好ましくは、上記パージストリームは、吸着工程(a)に付されているガス状混合物の温度より低い温度まで冷却される。好ましくは、上記パージストリームは、5℃から40℃の範囲の温度まで冷却される。異なる実施形態によれば、上記パージストリームは、周囲温度(例えば25℃)または周囲温度未満(例えば10℃)まで冷却することができる。
吸着剤は、好ましくはすすぎストリームとの接触によって加熱される。上記すすぎストリームは、任意に、上記すすぎ工程(a1)に付される前に加熱することができる。いくつかの実施形態では、すすぎストリームの発生源反応器とすすぎ工程下の反応器との間に熱交換器はない。他の実施形態では、上記すすぎストリームは外部熱交換器において加熱される。上記外部加熱は、上記工程中に吸着剤の加熱を強化する。
上記パージストリームおよび上記すすぎストリームが、それぞれ、上記パージ工程および上記すすぎ工程の前に冷却および加熱される実施形態は、熱交換の点でより大きな柔軟性を提供する。例えば、上記すすぎストリームを加熱することによって、より大量の熱が加熱工程(b)下の反応器に伝達され得る、および/または加熱工程(b)の持続時間を短縮することができる。
いくつかの実施形態によれば、加熱工程(b)は、吸着剤と接触している熱媒体との直接的な熱交換を含む。したがって、加熱工程(b)で伝達される熱のすべてまたは一部は、直接的な熱交換によって伝達される。好ましくは、上記熱媒体は、主に標的成分を含むストリームである。例えば、上記熱媒体は、パージ工程(b1)下の反応器の上記で同定された排出ストリームおよび加熱工程(b)下の反応器の排出ストリームによって提供される。
同様に、冷却工程(c)は、吸着剤と接触している冷却媒体との直接的な熱交換を含み得る。したがって、冷却工程(c)で伝達される熱のすべてまたは一部は、直接的な熱交換によって伝達される。好ましくは、上記冷却媒体は、標的成分が除去され、好ましくは少なくとも1つの副成分を含むストリームである。例えば、上記冷却媒体は、吸着工程(a)下の反応器の上記で同定された廃棄ストリーム、またはすすぎ工程(a1)下の反応器の上記で同定されたパージストリームによって提供される。
好ましい実施形態によれば、冷却工程(c)中に、吸着剤は、吸着工程(a)を実行中の上記複数の反応器のうちの少なくとも1つの他の反応器によって提供される廃棄ストリーム(またはその一部)と接触させられる。上記廃棄ストリーム(またはその一部)は、任意に上記冷却工程(c)の前に冷却される。
他の実施形態によれば、加熱工程(b)および冷却工程(c)のうちの少なくとも一方は、間接的な熱交換を含む。そのような実施形態では、熱のすべてまたは一部は、間接的な熱交換によって伝達される。
さらなる実施形態は、上記加熱工程(b)および/または上記冷却工程(c)のための直接的な熱交換および間接的な熱交換の両方を含む。したがって、工程(b)および/または(c)で伝達される熱は、直接的な熱交換によって部分的に伝達されてもよいし、間接的な熱交換によって部分的に伝達されてもよい。
間接的な熱交換は、熱交換が吸着剤と熱伝達(熱または冷却)媒体との間の境界面で起こることを示す。いくつかの実施形態では、プレートまたはチューブなどの適切な熱交換体が吸着剤に浸され、そこに上記媒体が供給される。いくつかの実施形態では、吸着剤が充填されたチューブ、およびチューブの外部、例えば、吸着器の外殻側に供給される熱交換媒体が使用される。
直接的な熱交換は、吸着剤が、加熱媒体または冷却媒体に直接接触され、熱交換体の導入が避けられ、それにより、熱慣性が減少し、良好な熱交換が保証されるという利点を有する。他方、間接的な熱交換は、吸着剤と加熱媒体または冷却媒体との間の接触がないことにより吸着剤のより高い作用能力が保証され、熱交換流体の選択のさらなる自由度が提供されるため好ましい。
すすぎ工程(a1)には、上記すすぎストリームに含まれる標的成分の一部の吸着が伴い、これにより吸着熱が放出される。したがって、すすぎ工程(a1)は、回収した標的成分の純度の増加をもたらす。さらに、出願人は、驚くべきことに、すすぎ工程(a1)が、放出される吸着熱により、はるかに速く行われることを見出した。これは、特にサイクルの生産性にとって有益である。
パージ工程(b1)には、パージストリームに含まれる少なくとも1つの副成分による非吸着の標的成分の置換が伴い、加熱工程(b)中に先に脱着されていない量の標的成分の脱着も伴い得る。放出された標的成分は、すすぎ工程(a1)下の別の反応器に再循環され、そこで回収される。したがって、パージ工程(b1)は標的成分の回収量の増加をもたらす。さらに、パージ工程(b1)は、吸着熱によって差し引かれたエネルギーにより、はるかに速く行われ、これは、サイクルの生産性にとって有益である。
本発明の重要な態様では、すすぎ工程を行っている反応器とパージ工程を行っている別の反応器との間に「閉じたループ」が形成され得る。言い換えると、すすぎ工程を行っている反応器は、パージ工程を行っている別の反応器から標的成分を含むすすぎストリームを受け、標的成分が除去されたパージストリームをそこに供給する。そのようなループの存在によって、廃棄ストリームとして大気中に排出される代わりに別の反応器におけるパージ工程に付されるパージガスに含まれる標的成分の起こり得る損失が回避される。これによりCO2の回収率が向上する。別の利点は、同期したすすぎ工程(a1)およびパージ工程(b1)の場合に、閉じたループの構成によって、スケジューリングの制約を取り除くことが可能になるか、または貯蔵タンクを回避することが可能になる。
いくつかの実施形態によれば、吸着工程(a)中に、上記少なくとも1つの副成分の一部が、標的成分とともに不可避的に吸着される。好ましい実施形態によれば、上記すすぎ工程(a1)の後かつ上記加熱工程(b)の前に、予備加熱(a2)が行われ、その間に、上記少なくとも1つの副成分を含むガス状生成物が吸着剤から放出され、その後、再循環されて、さらなる吸着工程(a)またはさらなるすすぎ工程(a1)に従う。上記ガス状生成物は、中間貯蔵後に、同じ反応器内で再循環され得るか、または中間貯蔵後に吸着工程(a)またはすすぎ工程(a1)下の別の反応器内で再循環され得る。明確にするために、加熱工程(b)は主要加熱とも呼ばれる。
予備加熱(a2)の持続時間は、好ましくは、すすぎ(a1)の持続時間の0.1倍から10倍、より好ましくは6倍である。さらに、主加熱(b)の持続時間は、好ましくは、すすぎ(a1)の持続時間の10倍から70倍である。冷却(c)の持続時間は、好ましくは、パージ(b1)の持続時間の10倍から50倍である。
上記の持続時間によって、高い値の純度および回収率だけでなく、高生産性および低エネルギー消費の達成が可能になる。
実際に、主加熱(b)または冷却(c)のより短い持続時間は、CO2純度およびCO2回収率を損なってしまうだろう。一方で、より長い持続時間は、純度および回収率の点で有益であるが、サイクルの生産性にとっては不利益であろう。
すすぎ(a1)のより短い持続時間は、代わりにエネルギー消費を減少させ、生産性を向上させるが、CO2純度を損なわせるだろう。一方で、より長い持続時間は、CO2純度を高めるが、生産性を悪化させ、エネルギー要求量を増加させるだろう。
したがって、本出願人により見出された持続時間は最適に近い値を表している。
予備加熱(a2)中に、標的成分の一部を副成分と一緒に脱着させることができ、これは、上記予備加熱(a2)中に放出されるガス状生成物が標的成分の一部も含むことを意味している。予備加熱(a2)は、先の吸着工程(a)中に吸着される副成分で主に作られたストリームを脱着させるために、および標的成分の脱着を減少させるために制御される。
この目的のために、予備加熱(a2)は、適切な低温および/または持続時間で実施される。より詳細には、上記予備加熱(a2)は、続く主加熱(b)中に到達される温度よりも低い温度に到達する。好ましくは、予備加熱(a2)の温度は、続く主加熱(b)の温度より少なくとも40℃低い。
したがって、標的成分の大部分は、吸着剤に残り、続く主加熱(b)中に放出され、予備加熱(a2)のガス状流出物は、かなりの量の少なくとも1つの副成分を含む。好ましい実施形態では、上記ガス状流出物は、上記少なくとも1つの副成分を主に含む。好ましくは、上記ガス生成物は、20%以上の副成分、より好ましくは50%以上の副成分を含む。典型的な実施形態では、上記ガス状生成物は、30%から80%、より好ましくは50%から80%の副成分を含む。
予備加熱(a2)中に脱着された標的成分は、中間貯蔵後に同じ反応器内で回収され得るか、または吸着工程(a)またはすすぎ工程(a1)下の別の反応器内で回収され得る。ある反応器の予備加熱(a2)からのガス状生成物が別の反応器に送られる場合、いくつかの実施形態において適切なタンク内の中間貯蔵も提供され得る。
第1の実施形態によれば、上記予備加熱(a2)は間接的な熱交換を含む。第2の実施形態によれば、上記予備加熱(a2)は、吸着剤と接触している熱媒体との直接的な熱交換を含み、上記熱媒体は、好ましくは主に標的成分を含むストリームである。
本出願人は、驚くべきことに、閉じたループによる上記すすぎ工程(a1)の後かつ上記主加熱(b)の前の上記予備加熱(a2)の実施には、低エネルギー消費および高生産性とともに95%を超える標的成分の高い純度および回収率の達成が伴うことを見出した。
本発明の好ましい適用によれば、標的成分は二酸化炭素である。好ましくは、上記少なくとも1つの副成分は窒素を含む。
ガス状混合物はいくらかの水を含み得る。水は、標的成分の吸着には不利益であり、例えば、多くの吸着剤に対して、吸着中に標的成分と競合する。本発明の方法は、任意に、標的成分の吸着の前にガス状混合物から水を除去する予備工程を含み得るか、または任意に、水に対して選択的な特異的吸着剤を使用し得る。
いくつかの実施形態によれば、吸着剤は、副成分よりも、および、また水よりも、標的成分の吸着に対して選択的である。標的成分が二酸化炭素である場合、MOF(金属有機構造体)、米国特許第9,138,719号明細書に示されているものなどのMOMs(金属有機材料)、CPO27、UTSA16、UIO66、アミンドープMOFsから選択される化学吸着剤が、その高い容量および水よりも二酸化炭素を吸着する高い選択性のために好ましく用いられる。
さらなる実施形態によれば、吸着剤は、選択的に水を吸着するのに適した第1の材料の第1の層および標的成分(例えば、二酸化炭素)を選択的に吸着するのに適した第2の材料の第2の層を含む。したがって、吸着工程は、第1の層における水の除去および次に第2の層における標的成分の除去を含む。上記材料は、好ましくは同じ温度範囲において再生される。
さらなる実施形態によれば、上記ガス状混合物は、少なくとも部分的に水を除去するために、吸着剤と接触する前に脱水工程に付される。好ましくは、上記脱水工程は、選択的に水を吸着するように適合された吸着材料を用いて実施される。このような材料の例としては、シリカ、活性アルミナ、4Aゼオライトが挙げられる。標的成分が二酸化炭素で、副成分が窒素である場合、高い容量およびN2よりもCO2に対する高い選択性を有するゼオライト13X、ゼオライト5A、ゼオライト4A、ゼオライトZSM5、活性炭などの吸着剤が好ましく用いられる。
本発明のさらなる態様は、主加熱(b)の比較的低い温度、すなわち低い再生温度である。この温度は、好ましくは、250℃以下であり、より好ましくは、200℃以下であり、さらにより好ましくは、170℃以下である。低い再生温度は、吸着剤と利用可能な熱源との間のより大きな温度差(デルタ−T)を伴うか、またはより低温の熱源を使用することができ、再生をより効率的にするので、有利である。
ガス状混合物は、例えば、燃焼プロセスからの、煙道ガスであり得る。上記煙道ガスは、本発明の好ましい適用による発電装置または化学プロセスから来るものであり得る。好ましくは、上記ガス状混合物は、アンモニア、メタノールまたは尿素のプラントの煙道ガスである。回収された標的成分は、場合によって、分画(sequestrate)されるか(例えば、CO2分画(sequestration))、または別のプロセスで使用され得る。
本発明の目的は、アンモニア、メタノールまたは尿素のプラントの煙道ガスを処理するための上記方法の使用である。メタノールまたは尿素のプラントの場合、いくつかの実施形態は、回収されたCO2の、原料としての使用を含む。
上記の方法を実施するプラントはまた、本発明の対象である。
本発明は、いくつかの反応器を同期的に動作させることが可能であり、異なる反応器の動作サイクルは時間的に適正にシフトされる。これは、連続的な動作が望まれるほとんどの適用で利点がある。
サイクルのスケジューリングは、任意の必要なアイドル時間を含む、サイクルの工程の数、順序、および持続時間、ならびに連続的な動作を実施するために必要とされる反応器の数および接続を決定することにある。これは、単位時間および吸着剤質量当たりの生成される標的化合物の量として定義される、サイクルの有効生産性に対する効果を有する。
スケジュールは、課される制約、例えば、連続的な供給、連続的な生産、すすぎ工程(a1)およびパージ工程(b1)の同期に依存する。本発明のTSAサイクルに関して考慮され得るさらなる制約は、別の反応器が主加熱(b)を開始すると同時に冷却工程(c)を開始する反応器を有し、したがって、反応器に存在する高温の熱流体の再利用を可能にして、別の反応器の熱を上昇させること(いわゆる温度均一化)である。
煙道ガスからの連続的なCO2捕捉のために、スケジューリングが、連続的な供給を処理し、常時標的成分のストリームを生成する可能性を確かなものとし、同時にすすぎ工程(a1)およびパージ工程(b1)の同期、および加熱工程(b)および冷却工程(c)の同期開始を保証するものとする。
本発明の利点は、好ましい、非限定的な実施形態の下記の記載の助けを借りて説明される。
本発明の第1の実施形態による、煙道ガスから二酸化炭素を除去するための温度スイング吸着方法のブロック図である。 本発明の第2の実施形態による、温度スイング吸着方法のブロック図である。 本発明の対象ではないTSAプロセスの純度対回収率曲線である。 本発明の対象ではない別のTSAプロセスの純度対回収率曲線である。 図3の曲線と比較した、図1の実施形態によるTSAプロセスの純度対回収率曲線を示す。 図4の曲線と比較した、図2の実施形態によるTSAプロセスの純度対回収率曲線を示す。
第1の実施形態
図1を参照すると、本発明の方法は、例えば反応器101、102、103を含む複数の反応器において実施される。各反応器101〜103は、標的成分用の吸着剤、例えばCO2の吸着のためのゼオライト13X、の固定床を含む。
各反応器は多くの工程、すなわち、吸着工程(a)、すすぎ工程(a1)、加熱工程(b)、パージ工程(b1)および冷却工程(c)を行う。反応器は相互接続されており、上記方法の工程のいくつかの間に、反応器は1つまたは複数のストリームを1つまたは複数の他の反応器とやり取りしてもよい。図1において、ブロック(a)、(a1)、(b)、(b1)、(c)は、該方法の工程を実行中の反応器101、102、103を示している。
吸着工程(a)中に、処理されるガス、例えば煙道ガスが反応器に入れられ、標的成分が吸着され、結果として廃棄ストリームが生じ、部分的に吸着剤に標的成分が充填される。すすぎ工程(a1)中に、吸着剤が、別の反応器のパージ工程(b1)から生じる標的成分の豊富なストリームとの直接的な接触によってわずかに加熱される。結果として、さらなる量の標的成分を吸着させることができ、1つまたは複数の副成分が排出され、したがってパージストリームが生成される。加熱工程(b)中に、吸着剤が直接的または間接的な熱交換によって加熱され、結果として、標的成分が脱着し、吸着剤が再生する。パージ工程(b1)は、別の反応器のすすぎ工程(a1)から得られるパージストリームの助けを得て行われる。工程(c)は冷却工程であり、別の反応器の吸着工程(a)から得られる(主に1つまたは複数の副成分を含む)廃棄ストリームの少なくとも一部の助けを得て行われる。上記工程(c)では、工程(a)でサイクルを再び開始するために吸着剤を吸着温度に戻す。上記工程および反応器間の上記相互作用は、反応器101の作業サイクルを参照してより詳細に説明される。
吸着工程(a)
燃焼プロセスから生じ、主に二酸化炭素(CO2)および窒素(N2)ならびに任意に水を含む煙道ガス111が反応器101に供給され、ここでCO2が反応器のゼオライト床上に吸着され、CO2は窒素と比較して該吸着剤とのより高い親和性を有している。
結果として、工程(a)は、CO2が充填された吸着剤および主にN2を含むCO2が除去された流出流112を提供する。該流出流112の一部113は、以下に説明するように、別の反応器の(例えば反応器103の)冷却工程(c)に使用することができる。流出流112の残りの部分114は送出(export)され、換気されてもよく、または適切な場合にはさらなる領域に利用されてもよい。例えば、アンモニアのプラントでは、窒素に富んだ上記ストリーム114をアンモニアの合成に使用することができる。
好ましくは、吸着工程(a)は、周囲温度、例えば15℃から30℃の範囲の温度で行われる。好ましくは、上記工程(a)は上向流で実施され、これは、煙道ガス111が反応器101の底部から供給され、廃棄ストリーム112が上部から反応器101を出る、CO2より軽いN2であることを意味している。
すすぎ工程(a1)
反応器101は、パージ工程(b1)を実行中の反応器によって、例えば反応器102によって生成されるガス状のCO2に富んだすすぎストリーム127を受ける。上記すすぎストリーム127は、反応器101の底部に供給され、これは、工程(a1)が工程(a)と同じ上向流の方向で実施されることを意味している。
すすぎストリーム127は、任意に、上記反応器101に入る前に外部熱交換器10において加熱される。例えば、すすぎストリーム127は、343K(70℃)の温度に加熱される。
上記工程(a1)中に、すすぎストリーム127に含まれる二酸化炭素の一部は、先の吸着工程(a)の結果として既に部分的にCO2が充填されている吸着床上に吸着され;以下に説明するように、主にN2を含む別の廃棄ストリーム115が得られ、これは別の反応器(例えば反応器102)のパージ工程(b1)に使用される。上記廃棄ストリーム115はパージストリームとも呼ばれる。このパージストリームは、しかし、CO2をいくらか含んでいてもよい。
上記パージストリーム115は、任意には、上記反応器102に入る前に外部熱交換器20において冷却される。例えば、パージストリーム115は283K(10℃)の温度に冷却される。
廃棄ストリーム112またはその一部114に起こることとは対照的に、上記パージストリーム115は、プロセスから送出されることも大気中に換気されることもない。これは、CO2の損失の可能性が回避されるため有利である。
いくつかの実施形態では、反応器101のすすぎ工程(a1)および反応器102のパージ工程(b1)は同期され、これは、反応器102を出るすすぎストリーム127が中間貯蔵を伴わないで反応器101に入ることを意味している。他の実施形態では、反応器102のパージ工程(b1)によって生成されるCO2に富んだガス127は、発生源反応器102の外側の適切なタンク(図示せず)において貯蔵され、続いて、上述のすすぎ工程(a1)のために反応器101に導入される。中間貯蔵を伴う後者の実施形態は、2つの反応器の工程(a1)および(b1)の持続時間を異なるものとできるため、より大きな柔軟性を提供し得る。
同様に、パージストリーム115は、適切なタンクにおける中間貯蔵を伴って、または伴わないで、すすぎ工程(a1)下の反応器からパージ工程(b1)下の別の反応器に受け渡すこともできる。
加熱工程(b)
CO2が充填された吸着剤は、例えば420K(147℃)に加熱され、結果として、CO2が脱着されて、高純度のCO2の流れ116が生成され、反応器101の吸着剤が部分的に再生される。
加熱工程(b)は、間接的な熱交換または直接的な熱交換のいずれかによって行うことができる。
間接的な熱交換の場合、反応器の端部の一方は開いたままで、もう一方は閉じたままであり、これは半開放の加熱工程であることを意味している。
直接的な熱交換の場合、吸着剤との直接的な接触のために反応器に高温の再生媒体が供給される。好ましくは、反応器101の両端が開いたままにされ、上記再生媒体が工程(a)および(a1)に対して反対側に、すなわち上部から底部に流れる。好ましくは、上記再生媒体は、主にCO2(すなわち、標的成分)でできている。
パージ工程(b1)
反応器101における吸着剤は、別の反応器、例えば反応器103のすすぎ工程(a1)から結果として生じるパージストリーム135でパージされる。上記ストリーム135は、反応器101自体において得られた前述のストリーム115と組成が類似している。上記パージストリーム135は上部から反応器101に供給され、これは、工程(b1)が、工程(a)および(a1)に対して反対の流れ方向で実施されることを意味している。
上記パージストリーム135は、任意に、反応器101に入る前に外部熱交換器20’において冷却される。例えば、パージストリーム135は283K(10℃)の温度に冷却される。
上記パージ工程(b1)中に、パージストリーム135は、吸着工程(a)中により多くのCO2が吸着され、回収率が増強されるように、CO2に富んだストリーム117と置換させることによって吸着剤を「洗浄」する。上記CO2に富んだストリーム117は、有利には、前述したCO2に富んだストリーム127と同様に、別の反応器のすすぎ工程(a1)に付される。上記ストリーム117は、任意に外部熱交換器10’において加熱される。
パージストリーム115、135は、それぞれ、パージ工程(a1)を行う反応器102、101に付される前に適切な圧縮機(図示せず)に送られてもよい。
同様に、すすぎストリーム117、127は、それぞれ、すすぎ工程(a1)を行う反応器103、101に付される前に適切な圧縮機(図示せず)に送られてもよい。
上記圧縮機は、反応器102、101間の閉じたループ115−127−115および反応器101、103間の閉じたループ135−117−135におけるガスの循環を確かなものとする。
いくつかの実施形態では、反応器103のすすぎ工程(a1)および反応器101のパージ工程(b1)は同期され、それによって、反応器103を出るパージストリーム135は、中間貯蔵を伴わないで反応器101に通される。他の実施形態では、上記ストリーム135用の貯蔵タンクが提供される。
冷却工程(c)
サイクルを再開するために、吸着剤は吸着温度まで冷却される。
冷却工程(c)は、間接的な熱交換または直接的な熱交換のいずれかによって行うことができる。
図面の例によれば、吸着工程(a)を実行中の反応器103によって提供される廃棄ストリーム133が反応器101に供給され、ここで廃棄ストリーム133は、冷却媒体として作用する吸着剤と直接接触する。したがって、反応器101の両端は開いたままであり、廃棄ストリーム133は、工程(a)および(a1)に対して反対側に、すなわち上部から底部に流れ、ストリーム118として反応器を出る。代替的に、工程(c)は半開状態であり、廃棄ストリーム133は反応器を加圧するだけである。
廃棄ストリーム133は、任意に、上記反応器101に入る前に外部熱交換器30において冷却される。
反応器102および103などの他の反応器も同じ工程を行う。
第2の実施形態
図2を参照すると、本発明の方法は、例えば反応器201、202、203を含む、複数の反応器において実施される。各反応器201〜203は、標的成分用の吸着剤の、例えば、CO2の吸着用のゼオライト13Xの固定床を含む。
各反応器は、すすぎ工程(a1)の後かつ加熱工程(b)の前の、予備加熱工程(a2)の追加とともに、第1の実施形態と同じ一連の工程を実施する。第1の実施形態と共通の工程は簡潔にするために詳細には説明されない。工程(a2)を工程(b)と良好に区別するために、工程(b)を主要加熱工程と呼ぶ。
工程(a1)および(b1)をさらなる予備加熱工程(a2)と組み合わせることによって相乗効果が発揮され、それによって、工程(a2)の高い回収率および純度と、工程(a1)および(b1)の低エネルギー消費とを得ることができる。
反応器201を参照すると、主に二酸化炭素(CO2)および窒素(N2)を含むガス混合物211が、上記予備加熱工程(a2)から得られた、主としてN2および少量のCO2を含むガス状生成物219と混合され、ガス状の投入ストリーム220が提供される。
上記投入ストリーム220は、吸着工程(a)のために反応器201に供給され、ここで廃棄ストリーム212が生成され、吸着剤にはCO2が充填される。廃棄ストリームの一部213は、別の反応器を冷却するために使用することができ、残りの部分214は送出または換気される。
その後、反応器201は、任意に交換器10における中間加熱を伴って、パージ工程(b1)下の反応器202からのすすぎストリーム227の助けを得てすすぎ工程(a1)を受ける。
上記すすぎ工程(a1)中に、すすぎストリーム227に含まれる二酸化炭素の一部は吸着床上に吸着され、主にN2を含むパージストリーム215が得られ、これは反応器202のパージ工程(b1)に使用される。上記パージストリーム215は、任意に、上記反応器202に入る前に外部熱交換器20において冷却される。
その後、反応器201は予備加熱工程(a2)を受け、その間に、反応器201に含まれるCO2が充填された吸着剤はさらに加熱される。上記予備加熱工程(a2)中に吸着剤が到達する温度は、続く主要加熱工程(b)中に到達する温度よりも低い。例えば、吸着剤は、上記予備加熱工程(a2)中に360Kおよび380Kの間(すなわち87℃および107℃の間)の範囲の温度に加熱される。
上記工程(a2)中に、窒素および少量のCO2が脱着され、ガス状生成物219が提供される。上記工程(a2)中、圧力は一定に保たれ、反応器の下端のみが開いたままである。
いくつかの実施形態では、そのようにして得られたガス状生成物219は、タンク40内に貯蔵され、続いて、煙道ガス211と混合されて、吸着工程(a)に供給するガス状ストリーム220を提供し、そこに含まれるCO2を回収する。他の実施形態(図示せず)では、上記ガス状生成物219は、別の反応器、例えば反応器202または203、の煙道ガス供給と混合される。
予備加熱工程(a2)後、反応器201は、一連の主加熱(b)、パージ(b1)および冷却(c)を受ける。
パージ工程(b1)は、任意には熱交換器20’における中間冷却とともに、反応器203から得られるパージストリーム235の助けを得て実施され、反応器203のすすぎ工程(a1)に有利に付されるCO2に富んだストリーム217を放出する。上記ストリーム217は、任意に外部熱交換器10’において加熱される。主加熱(b)は、標的成分、この場合CO2のストリーム216を放出する。冷却工程(c)は、冷却媒体として作用し、ストリーム218として反応器を出る、吸着工程(a)を行う反応器203によって提供される廃棄ストリーム233の助けを得て実施される。廃棄ストリーム233は、任意に、上記反応器101に入る前に外部熱交換器30において冷却される。
実施形態1と同様に、適切な圧縮機は、反応器202、101間の閉じたループ215−227−215および反応器201、203間の閉じたループ235−217−235におけるガスの循環を確かなものとする。
反応器202および203などの他の反応器は同じ工程を行う。
比較の例
例1
モル組成:CO2=0.12、N2=0.88を有する煙道ガスは、複数の相互接続した反応器において実施されるプロセスに付され、各反応器はCO2用の吸着剤の固定床を含む。各反応器は、吸着工程(a)、すすぎ工程(a1)、加熱工程(b)、パージ工程(b1)および冷却工程(c)を行う。
吸着工程(a)中に、煙道ガスは反応器に入れられ、CO2は部分的に吸着され、結果として廃棄ストリームとCO2を部分的に充填した吸着剤とがもたらされる。すすぎ工程(a1)中に、吸着剤は、別の反応器のパージ工程(b1)から生じるCO2に富んだストリームとの直接的な接触によってわずかに加熱され、さらなる量のCO2が吸着され、N2が排出され、したがってもう一つの廃棄ストリームが生成される。加熱工程(b)中に、吸着剤は直接的または間接的な熱交換によって加熱され、結果としてCO2が脱着し、吸着剤が再生される。パージ工程(b1)は、別の反応器の吸着工程(a)から得られたN2含有廃棄ストリームの助けを得て行われる。冷却工程(c)では、工程(a)でサイクルを再開するために、吸着剤が吸着温度に戻される。
吸着(a)、すすぎ(a1)、加熱(b)、パージ(b1)および冷却(c)の上記の5つの工程の持続時間を変更することによって、図3の曲線はコンピュータシミュレーションを用いて同定されている。
図3の曲線は、純度対回収率の2次元プロットにおける最大の実行可能なCO2純度およびCO2回収率の範囲を定めている。図3に示すように、最大の実行可能な純度は、99%よりわずかに高く、ただし85%の回収率に対してのみ達成可能である。一方で、最大の実行可能な回収率は約98%であるが、約98.5%の純度でのみ達成可能である。
例2
例1のガスと同じ組成を有する燃焼煙道ガスは、複数の相互接続した反応器において実施されるプロセスに付され、各反応器はCO2用の吸着剤の固定床を含む。各反応器は、すすぎ工程(a1)の後かつ加熱工程(b)の前に予備加熱工程(a2)を加え、例1と同じ順序で一連の工程を実行する。
予備加熱(a2)中に吸着剤が到達した温度は、続く加熱工程(b)中に到達した温度よりも低い。上記工程(a2)中に、窒素および少量のCO2が脱着されて、ガス状生成物が提供され、このガス生成物は、続いて吸着工程(a)に供給され煙道ガスと混合され、したがってそこに含まれるCO2が回収される。
吸着(a)、すすぎ(a1)、予備加熱(a2)、加熱(b)、パージ(b1)および冷却(c)の上記の6つの工程の持続時間を変更することによって、図4の曲線がコンピュータシミュレーションを用いて同定されている。
図4の曲線は、純度対回収率の2次元プロットにおける最大の実行可能なCO2純度およびCO2回収率の範囲を定めている。図4に示すように、最大の実行可能な純度は94%であり、これは90%未満の回収率に対して達成可能である。単位回収率に関しては、純度は非常に低く、すなわち91%未満である。
例3:本発明の第1の実施形態
前述の例のガスと同じ組成を有する燃焼煙道ガスが、図1によるプロセスに付される。
図5は、図1のプロセスおよび参照として得られた例1のプロセスに関する実施可能なCO2純度およびCO2回収率の範囲を定める曲線を示している。図1のプロセスは、すすぎ工程(a1)を実行している反応器とパージ工程(b1)を実行している別の反応器との間に閉じたループを含むという点で、参照プロセスと実質的に区別される。
より詳細には、第1の反応器はパージ工程を行い、標的成分を含む排出ストリームを提供し、第2の反応器はすすぎ工程を行い、標的成分が除去されたパージストリームを提供する。上記排出ストリームの少なくとも一部は上記第2の反応器のすすぎ工程のためのすすぎストリームとして使用され、上記パージストリームの少なくとも一部は上記第1の反応器のパージ工程に使用され、したがって、上記第1の反応器と第2の反応器との間に閉じたループが形成される。
図1の新しいプロセスは、CO2回収率とCO2純度の点で例1のプロセスを大幅に上回る。
図5から分かるように、新しいプロセスの「CO2回収率」対「CO2純度」曲線は、参照プロセスに対して上方かつ右側にシフトされている。新しいプロセスの改善は閉じたループの存在によるものであり、これによって、生成物の損失が防がれ、時間的な工程を最適化して、参照プロセスよりも優れた分離性能が達成可能になる。
例えば、CO2純度が99%の場合、新しいプロセスによって98%の回収率を得ることができるが、参照プロセスで得ることができる回収率は95%である。
さらに、CO2回収率が95%の場合、新しいプロセスによって99.5%を超える純度を得ることができるが、参照プロセスで得ることができる純度は99%である。
実施例4:本発明の第2の実施形態
前述の例のガスと同じ組成を有する燃焼煙道ガスが、図2によるプロセスに付される。
図6は、図2のプロセスおよび参照として得られた例2のプロセスに関する実行可能なCO2純度およびCO2回収率の範囲を定める曲線を示している。図2のプロセスは、すすぎ工程(a1)を行っている反応器とパージ工程(b1)を行っている別の反応器との間に閉じたループを含むという点で、参照プロセスと実質的に区別される。
図6から明らかに分かるように、図2の新しいプロセスの「CO2回収率」対「CO2純度」曲線は、例2の参照プロセスに対して上方かつ右側にシフトされている。新しいプロセスは、CO2回収率とCO2純度の点で参照プロセスを大幅に上回る。またこの場合、新しいプロセスの改善は閉じたループの存在によるものである。
例えば、CO2純度が93.5%の場合、新しいプロセスによって98%の回収率を得ることができるが、参照プロセスで得ることができる回収率は95%である。
さらに、CO2回収率が95%の場合、新しいプロセスによって94%の純度を得ることができるが、参照プロセスで得ることができる純度は93.5%である。

Claims (18)

  1. 標的成分に加えて少なくとも1つの副成分を含むガス状混合物(111)から標的成分を取り除くための温度スイング吸着方法であって、前記方法が、複数の反応器(101、102、103)において行われ、
    各反応器(101)が以下の工程:
    (a)前記ガス状混合物の投入ストリーム(111)を固体吸着剤と接触させ、前記投入ストリームから標的成分を吸着させることで、標的成分が充填された吸着剤および標的成分が除去された廃棄ストリーム(112)を提供することを含む、吸着工程と;
    (b)前記充填された吸着剤を加熱し、標的成分の第1の量を脱着させることで、部分的に再生された吸着剤と、脱着された標的成分を含む第1の排出ストリーム(116)とを提供する加熱工程;
    (c)少なくとも部分的に再生された吸着剤を冷却する冷却工程
    を行い、
    各反応器(101)の方法が、
    前記充填された吸着剤が、標的成分を含むすすぎストリームと接触させられ、前記すすぎストリームに含まれる標的成分のある量が吸着され、標的成分が除去されたパージストリームが生成される、前記吸着工程(a)の後かつ前記加熱工程(b)の前のすすぎ工程(a1)と;
    部分的に再生された吸着剤が、すすぎ工程(a1)を実行中の前記複数の反応器のうちの少なくとも1つの他の反応器によって提供されるパージストリームの少なくとも一部と接触させられ、標的成分の第2の量が放出されて標的成分を含有する第2の排出ストリームが提供される、前記冷却工程(c)の前のパージ工程(b1)とを特徴とし、
    ここで、前記すすぎ工程(a1)で使用されるすすぎストリームが、パージ工程(b1)を実行中の前記複数の反応器のうちの少なくとも1つの他の反応器(102)によって提供される第2の排出ストリーム(127)の少なくとも一部を含む、方法。
  2. 前記パージストリーム(135)の少なくとも一部およびすすぎストリームとして作用する前記第2の排出ストリーム(127)の少なくとも一部が、2つの異なる反応器(102、103)によって提供される、請求項1に記載の方法。
  3. 第1の反応器(101)がパージ工程(b1)を実行して、前記第2の排出ストリーム(117)を提供し、第2の反応器(103)がすすぎ工程(a1)を実行して、前記パージストリーム(135)を提供し、ここで、前記第2の排出ストリーム(117)の少なくとも一部が、前記第2の反応器(103)のすすぎ工程(a1)のためのすすぎストリームとして使用され、前記パージストリーム(135)の少なくとも一部が、前記第1の反応器(101)のパージ工程(b1)に使用され、したがって、前記第1の反応器と前記第2の反応器との間に閉じたループが形成される、請求項1または2に記載の方法。
  4. すすぎストリーム(117)として使用される前記第2の排出ストリームの少なくとも一部および前記パージストリーム(135)の少なくとも一部が、適切な圧縮機に送られ、閉じたループにおけるそれらの循環を確かなものとする、請求項3に記載の方法。
  5. 第2の排出ストリーム(127)の前記少なくとも一部が、適切なタンクにおける中間貯蔵を伴って、または伴わないで、パージ工程(b1)下の前記少なくとも1つの他の反応器(102)からすすぎ工程(a1)下の前記反応器(101)に受け渡され、パージストリーム(135)の前記少なくとも一部が、適切なタンクにおける中間貯蔵を伴って、または伴わないで、すすぎ工程(a1)下の前記少なくとも1つの他の反応器(103)からパージ工程(b1)下の前記反応器(101)に受け渡される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. パージストリーム(115、135)の前記少なくとも一部が、パージ工程(b1)に付される前に冷却される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 第2の排出ストリーム(117、127)の前記少なくとも一部が、前記すすぎ工程(a1)に付される前に加熱される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記加熱工程(b)が、吸着剤と接触している熱媒体との直接的な熱交換を含み、前記熱媒体が、好ましくは、主に標的成分を含有するストリーム(116、117、127)である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記冷却工程(C)が、吸着剤と接触している冷却媒体との直接的な熱交換を含み、前記冷却媒体が、好ましくは、標的成分が除去された廃棄ストリーム(112、115、113)である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 冷却工程(c)が、吸着工程(a)を実行中の前記複数の反応器のうちの少なくとも1つの他の反応器(103)によって提供される廃棄ストリームの少なくとも一部(133)との直接的な熱交換を含み、廃棄ストリームの前記少なくとも一部(133)が、任意に、冷却工程(c)に付される前に冷却される、請求項9に記載の方法。
  11. 加熱工程(b)および/または冷却工程(c)が間接的な熱交換を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記複数の反応器の各反応器(201)が、前記すすぎ工程(a1)の後かつ前記本加熱(b)前に予備加熱工程(a2)を実施し、ここで前記予備加熱(a2)中に、前記少なくとも1つの副成分を含有するガス状生成物(219)が、吸着剤から放出され、吸着工程(a)またはすすぎ工程(a1)下の反応器に再循環される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 予備加熱(a2)の持続時間が、すすぎ工程(a1)の持続時間の0.1倍から10倍、好ましくはすすぎ工程(a1)の持続時間の6倍である条件、
    加熱工程(b)の持続時間が、すすぎ工程(a1)の持続時間の10倍から70倍である条件、および
    冷却工程(c)の持続時間が、パージ工程(b1)の持続時間の10倍から50倍である条件、のうちの少なくとも1つが適用される、請求項11に記載の方法。
  14. 加熱工程(b)の温度が、250℃以下、好ましくは200℃以下、さらに好ましくは170℃以下である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記標的成分が二酸化炭素である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記ガス状混合物が煙道ガスである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記煙道ガスが、アンモニアプラント、メタノールプラントまたは尿素プラントの煙道ガスである、請求項16に記載の方法。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法によって、ガス状混合物を処理し、前記ガス状混合物から標的成分を取り除くためのプラントであって、プラントが複数の反応器(101、102、103)を含み、各反応器(101)が、前記標的成分を選択的に吸着するための吸着床を含み、ここで
    各反応器は、吸着床における標的成分の吸着、標的成分を含むストリーム(127)による吸着剤のすすぎ、標的成分の脱着のために吸着剤の加熱、標的成分が除去されたストリーム(135)による吸着剤のパージ、およびそのようにして得られる再生された吸着剤の冷却を含む、一連の工程を操作し、
    反応器は、各反応器(101)が、
    パージ工程中に、すすぎ工程を実行中の前記複数の反応器のうちの少なくとも1つ他の反応器(103)によって提供される標的成分が除去されたストリーム(135)の少なくとも一部を受ける、および
    すすぎ工程中に、パージ工程を実行中の前記複数の反応器のうちの少なくとも1つの他の反応器(102)によって提供される標的成分を含有するストリーム(127)の少なくとも一部を受ける、
    ように相互接続されている、プラント。
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