JP2020526639A - 改善された温度制御を伴うイソブテンポリマーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、モノマーを含む液体媒体及びこれに実質的に溶解したエタンまたは二酸化炭素の重合による、イソオレフィンポリマー、例えば、ポリイソブテンまたはブチルゴムの調製のための、効率的な方法に関する。

Description

本発明は、モノマーを含む液体媒体及びこれに実質的に溶解したエタンまたは二酸化炭素の重合による、イソオレフィンポリマー、例えば、ポリイソブテンまたはブチルゴムの調製のための、効率的な方法に関する。
イソオレフィンから誘導された繰り返し単位を含むポリマーは、カルボカチオン重合法によって工業的に調製される。特に重要なのはポリイソブテンであり、イソブチレンと少量のマルチオレフィン、例えばイソプレンとのコポリマーであるブチルゴムである。
イソオレフィンのカルボカチオン重合及びマルチオレフィンとの共重合は、機構的に複雑である。触媒系は、典型的には2つの成分:開始剤、及びルイス酸、例えば大規模な商業的プロセスで頻繁に使用される三塩化アルミニウムで構成される。
開始剤の例には、プロトン源、例えば、ハロゲン化水素、アルコール、フェノール、カルボン酸、スルホン酸、及び水が含まれる。
開始工程中、イソオレフィンは、ルイス酸及び開始剤と反応して、カルベニウムイオンを生成し、これはいわゆる生長段階において新たなカルベニウムイオンを形成するモノマーとさらに反応する。
モノマーの種類、希釈剤または溶媒の種類及びその極性、重合温度、並びに、ルイス酸と開始剤との特定の組み合わせは、生長の化学に影響し、しかるに成長中のポリマー鎖へのモノマーの取り込みに影響する。
工業界は、一般に、希釈剤としての塩化メチル中に、ブチルゴム、ポリイソブチレン、などを製造するためのスラリー重合法の広範な使用を受け入れてきた。典型的には、重合法は、低温で、一般的には-90℃より低い低温で実施される。塩化アルキル、特に塩化メチルは、モノマー及び塩化アルミニウム触媒を溶解するがポリマー製品を溶解しないなどの様々な理由で使用される。塩化メチルは、低温重合と、ポリマー及び未反応モノマーからの効果的な分離とをそれぞれ可能にする、適切な氷点及び沸点を有する。
塩化メチル中のスラリー重合プロセスは、標的分子量に応じて溶液重合における典型的には技術的に実現可能な最大20質量%のポリマー濃度とは対照的に、反応混合物中に最大40質量%以上のポリマー濃度を達成できるという利点を提供する。重合溶液の許容可能な比較的低い粘度を維持し、反応装置の表面に亘る熱交換によって重合の熱を除去できるようにせねばならない。塩化メチルまたはアルカン中のスラリー及び溶液重合プロセスは、高分子量ポリイソブチレン及びイソブチレン-イソプレンブチルゴムポリマーの製造に使用される。
あるいは、ノルマルペンタン及びイソペンタン及びヘキサン並びにこれらの混合物などの脂肪族溶媒は、後処理、例えば、ポリマーの化学変性において顕著な利点を有し、例えば、国際公開第2010/006983号公報及び国際公開第2011/089092号公報に開示の例のように重合に使用される。
重合中に調製されるブチルゴムは、これらの脂肪族媒体に溶解するため、これらの方法は通常、溶液法と呼称される。
スラリー法と溶液法との両方に共通する特徴は、使用される開始剤の高い反応性のため、温度制御と重合媒体の不均一性によるいわゆる「ホットスポット」の回避とが困難であるが、所望の製品品質を達成し、且つ反応器の汚染、すなわち反応器の表面上のポリマー堆積物の形成を回避するためには重要であるということである。こうした堆積物は、その断熱効果により、冷却効率を低下させ、反応器内の温度の急速な上昇を引き起こし、それによって発熱重合の速度を上昇させ、これも除去が不十分なさらなる熱の急速な生成を増大させる。最後に、これは、熱暴走さえもたらしうる。
反応器内で所望の(低い)温度を維持することを目的として、重合条件下で実質的に反応せず、且つその沸点または昇華点付近の所定の温度レベルの維持を可能にする重合媒体に、液体または固体の冷媒を添加することにより、外部冷却を支持するためのいくつかの試みが過去に成されている。冷媒の蒸発は一定の気化エンタルピーを要し、しかるに、冷媒が重合媒体中に存在する限り、沸点または昇華点を超える温度の望ましからぬ上昇は回避される。蒸発した冷媒は、典型的にはリサイクルされ、再利用される。
英国特許第543,308号には、固体二酸化炭素の-78℃でのイソブテンとブタジエンとのバッチ共重合における冷媒としての使用が開示されている。
米国特許第2,545,144号、米国特許第4,691,072号、米国特許第4,663,406号、欧州特許第025 530号公開、欧州特許第154 164号公開、米国特許第4,400,493号、及び米国特許第4,391,959号には、エチレン、エタン、及びプロパンの、ポリイソブテンの製造における低沸点溶媒(冷媒)としての使用が開示されている。エチレンが使用される場合には、重合温度は-104℃であると報告された。
米国特許第5,763,544号により、極低温液体、例えば液体窒素などを、バルク重合、酸化、または水素化のための反応器に注入することがさらに知られている。
国際公開第2010/006983号公報 国際公開第2011/089092号公報 英国特許第543,308号 米国特許第2,545,144号 米国特許第4,691,072号 米国特許第4,663,406号 欧州特許第025 530号 欧州特許第154 164号 米国特許第4,400,493号 米国特許第4,391,959号 米国特許第5,763,544号 国際公開第2004/067577号公報 国際公開第2011/000922号公報 国際公開第2012/089823号公報
Encyclopedia of Chemical Technology, Kirk Othmer, 4th Edition, pp. 8-311
しかしながら、液体ガスの取り扱い及び投与、様々なアルカンの複合混合物の分離、またはオレフィンの存在は、適切なデバイスへの多額の投資、あるいはこれらの利用可能性を制限する冷媒の純粋等級を要する。
したがって、優れた温度制御を伴う高品質のイソブテンまたはブチルゴムの調製のための汎用的な方法を提供する必要性が依然として存在する。
本発明の一態様により、ここに、イソオレフィンポリマーの調製方法であって、少なくとも以下の工程:
a)有機希釈剤及びイソオレフィンである少なくとも一つのモノマーを含む反応媒体、及び前記反応媒体中に実質的に溶解したエタンまたは二酸化炭素を提供する工程;及び
b)少なくとも1つのモノマーを、反応媒体中において開始剤系の存在下で重合させて、コポリマー、有機希釈剤、及び任意の残留モノマーを含む製品媒体を生成させ、これにより、反応媒体のエタンまたは二酸化炭素を少なくとも部分的に蒸発させる工程を含む方法が提供される。
本発明はまた、本明細書中にこれより開示される好ましい実施態様、範囲、パラメータの、互いとのまたは開示された最も広い範囲またはパラメータとの、全ての組み合わせを包含する。
イソオレフィン及び別のモノマー
工程a)において、有機希釈剤、イソオレフィンである少なくとも一つのモノマーを含む反応媒体、及び前記反応媒体中に実質的に溶解したエタンまたは二酸化炭素が提供される。
本明細書で使用されるイソオレフィンなる語は、炭素-炭素二重結合を含む化合物を意味し、ここで、二重結合の一方の炭素原子は二つのアルキル基で置換され、他方の炭素原子は二つの水素原子または一つの水素原子と一つのアルキル基とで置換されている。
適切なイソオレフィンの例には、4から16個の炭素原子、好ましくは4から7個の炭素原子を有するイソオレフィン、例えば、イソブテン、2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテンが含まれる。好ましいイソオレフィンはイソブテンである。
反応媒体は、少なくとも一つのイソオレフィンと共重合するさらなるモノマーを含んでもよい。こうしたさらなるモノマーには、マルチオレフィンが含まれる。
本明細書で使用されるマルチオレフィンなる語は、共役または非共役の一つ以上の炭素-炭素二重結合を含む化合物を示す。
適切なマルチオレフィンの例には、イソプレン、ブタジエン、2-メチルブタジエン、2,4-ジメチルブタジエン、ピペリリン、3-メチル-1,3-ペンタジエン、2,4-ヘキサジエン、2-ネオペンチルブタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、2,5-ジメチル-2,4-ヘキサジエン、2-メチル-1,4-ペンタジエン、4-ブチル-1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ペンタジエン、2,3-ジブチル-1,3-ペンタジエン、2-エチル-1,3-ペンタジエン、2-エチル-1,3-ブタジエン、2-メチル-1,6-ヘプタジエン、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、及び1-ビニルシクロヘキサジエンが含まれる。
好ましいマルチオレフィンは、イソプレン及びブタジエンである。イソプレンが特に好ましい。
反応媒体は、少なくとも一つのイソオレフィンと共重合する、イソオレフィンでもマルチオレフィンでもないさらなるモノマーを含んでもよい。こうしたさらなるモノマーには、β-ピネン、スチレン、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、o-、m-、及びp-アルキルスチレン、例えば、o-、m-、及びp-メチルスチレンが含まれる。
一実施態様では、イソブテンが唯一のモノマーとして使用され、ここで「唯一の」なる語は、使用される全モノマーの99.9質量%以上の割合を示す。
別の実施態様では、工程a)で使用されるモノマーは、使用される全モノマーの合計質量に基づいて、80質量%から99.5質量%、好ましくは85質量%から98.0質量%、より好ましくは85質量%から96.5質量%、さらにより好ましくは85質量%から95.0質量%の範囲の少なくとも一つのイソオレフィン、及び0.5質量%から20質量%、好ましくは2.0質量%から15質量%、より好ましくは3.5質量%から15質量%、さらによりいっそう好ましくは5.0質量%から15質量%の少なくとも一つのマルチオレフィンを含んで良い。
別の実施態様では、モノマー混合物は、使用される全モノマーの合計質量に基づいて、90質量%から95質量%の範囲の少なくとも一つのイソオレフィン及び5質量%から10質量%の範囲のマルチオレフィンを含む。さらにより好ましくは、モノマー混合物は、使用される全モノマーの合計質量に基づいて、92質量%から94質量%の範囲の少なくとも一つのイソオレフィン及び6質量%から8質量%の範囲の少なくとも一つのマルチオレフィンモノマーを含む。イソオレフィンは好ましくはイソブテンであり、マルチオレフィンは好ましくはイソプレンである。
少なくとも一つのマルチオレフィンが反応媒体に使用される場合、生成される最終コポリマーのマルチオレフィン含有量は、典型的には0.1モル%以上、好ましくは0.1モル%から15モル%であり、別の実施態様では0.5モル%以上、好ましくは0.5モル%から10モル%、別の実施態様では0.7モル%以上、好ましくは0.7から8.5モル%、特に0.8から1.5、あるいは、特にイソブテン及びイソプレンが使用される場合、4.5から8.5モル%、または2.5から4.5モル%、または1.5から2.5モル%である。
別の実施態様において、本発明に従って製造されるコポリマーのマルチオレフィン含有量は、特にイソブテン及びイソプレンが使用される場合、0.1モル%以上、好ましくは0.1モル%から3モル%である。
一実施態様では、モノマーは、特にこれらが任意の工程c)からリサイクルされる場合、工程a)における使用の前に精製される。モノマーの精製は、適切なモレキュラーシーブまたはアルミナベースの吸着材料を入れた吸着カラムを通過させることで実施して良い。重合反応への干渉を最小限に抑えるために、反応に対して毒物として作用する水並びにアルコール及び他の有機酸素化物などの物質の合計濃度は、好ましくは、質量基準で約10ppm以下に低減される。
有機希釈剤
有機希釈剤なる語は、反応条件下で液体である希釈性または溶解性の有機化学物質を包含する。開始剤系のモノマーまたは成分と感知されるほどまたは全く反応しない、任意の適切な有機希釈剤を使用してよい。
しかしながら、当業者は、希釈剤と開始剤系のモノマーまたは成分との間の相互作用について認識している。
さらに、有機希釈剤なる語には、少なくとも二つの希釈剤の混合物が含まれる。
有機希釈剤の例には、ハイドロクロロカーボン、例えば、塩化メチル、塩化メチレン、または塩化エチルが含まれる。
有機希釈剤のさらなる例には、式:CxHyFzで表されるハイドロフルオロカーボンが含まれ、式中、xは1から40、あるいは1から30、あるいは1から20、あるいは1から10、あるいは1から6、あるいは2から20、あるいは3から10、あるいは3から6、最も好ましくは1から3の整数であり、y及びzは整数であり、少なくとも1である。
一実施態様では、前記ハイドロフルオロカーボンは、飽和ハイドロフルオロカーボン、例えば、フルオロメタン;ジフルオロメタン;トリフルオロメタン;フルオロエタン;1,1-ジフルオロエタン;1,2-ジフルオロエタン;1,1,1-トリフルオロエタン;1,1,2-トリフルオロエタン;1,1,2,2-テトラフルオロエタン;1,1,1,2,2-ペンタフルオロエタン;1-フルオロプロパン;2-フルオロプロパン;1,1-ジフルオロプロパン;1,2-ジフルオロプロパン;1,3-ジフルオロプロパン;2,2-ジフルオロプロパン;1,1,1-トリフルオロプロパン;1,1,2-トリフルオロプロパン;1,1,3-トリフルオロプロパン;1,2,2-トリフルオロプロパン;1,2,3-トリフルオロプロパン;1,1,1,2-テトラフルオロプロパン;1,1,1,3-テトラフルオロプロパン;1,1,2,2-テトラフルオロプロパン;1,1,2,3-テトラフルオロプロパン;1,1,3,3-テトラフルオロプロパン;1,2,2,3-テトラフルオロプロパン;1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロパン;1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロパン;1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン;1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン;1,1,2,3,3-ペンタフルオロプロパン;1,1,1,2,2,3-ヘキサフルオロプロパン;1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン;1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン;1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロプロパン;1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン;1-フルオロブタン;2-フルオロブタン;1,1-ジフルオロブタン;1,2-ジフルオロブタン;1,3-ジフルオロブタン;1,4-ジフルオロブタン;2,2-ジフルオロブタン;2,3-ジフルオロブタン;1,1,1-トリフルオロブタン;1,1,2-トリフルオロブタン;1,1,3-トリフルオロブタン;1,1,4-トリフルオロブタン;1,2,2-トリフルオロブタン;1,2,3-トリフルオロブタン;1,3,3-トリフルオロブタン;2,2,3-トリフルオロブタン;1,1,1,2-テトラフルオロブタン;1,1,1,3-テトラフルオロブタン;1,1,1,4-テトラフルオロブタン;1,1,2,2-テトラフルオロブタン;1,1,2,3-テトラフルオロブタン;1,1,2,4-テトラフルオロブタン;1,1,3,3-テトラフルオロブタン;1,1,3,4-テトラフルオロブタン;1,1,4,4-テトラフルオロブタン;1,2,2,3-テトラフルオロブタン;1,2,2,4-テトラフルオロブタン;1,2,3,3-テトラフルオロブタン;1,2,3,4-テトラフルオロブタン;2,2,3,3-テトラフルオロブタン;1,1,1,2,2-ペンタフルオロブタン;1,1,1,2,3-ペンタフルオロブタン;1,1,1,2,4-ペンタフルオロブタン;1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン;1,1,1,3,4-ペンタフルオロブタン;1,1,1,4,4-ペンタフルオロブタン;1,1,2,2,3-ペンタフルオロブタン;1,1,2,2,4-ペンタフルオロブタン;1,1,2,3,3-ペンタフルオロブタン;1,1,2,4,4-ペンタフルオロブタン;1,1,3,3,4-ペンタフルオロブタン;1,2,2,3,3-ペンタフルオロブタン;1,2,2,3,4-ペンタフルオロブタン;1,1,1,2,2,3-ヘキサフルオロブタン;1,1,1,2,2,4-ヘキサフルオロブタン;1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロブタン;1,1,1,2,3,4-ヘキサフルオロブタン;1,1,1,2,4,4-ヘキサフルオロブタン;1,1,1,3,3,4-ヘキサフルオロブタン;1,1,1,3,4,4-ヘキサフルオロブタン;1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタン;1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロブタン;1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロブタン;1,1,2,2,4,4-ヘキサフルオロブタン;1,1,2,3,3,4-ヘキサフルオロブタン;1,1,2,3,4,4-ヘキサフルオロブタン;1,2,2,3,3,4-ヘキサフルオロブタン;1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロブタン;1,1,1,2,2,4,4-ヘプタフルオロブタン;1,1,1,2,2,3,4-ヘプタフルオロブタン;1,1,1,2,3,3,4-ヘプタフルオロブタン;1,1,1,2,3,4,4-ヘプタフルオロブタン;1,1,1,2,4,4,4-ヘプタフルオロブタン;1,1,1,3,3,4,4-ヘプタフルオロブタン;1,1,1,2,2,3,3,4-オクタフルオロブタン;1,1,1,2,2,3,4,4-オクタフルオロブタン;1,1,1,2,3,3,4,4-オクタフルオロブタン;1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロブタン;1,1,1,2,3,4,4,4-オクタフルオロブタン;1,1,1,2,2,3,3,4,4-ノナフルオロブタン;1,1,1,2,2,3,4,4,4-ノナフルオロブタン;1-フルオロ-2-メチルプロパン;1,1-ジフルオロ-2-メチルプロパン;1,3-ジフルオロ-2-メチルプロパン;1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン;1,1,3-トリフルオロ-2-メチルプロパン;1,3-ジフルオロ-2-(フルオロメチル)プロパン;1,1,1,3-テトラフルオロ-2-メチルプロパン;1,1,3,3-テトラフルオロ-2-メチルプロパン;1,1,3-トリフルオロ-2-(フルオロメチル)プロパン;1,1,1,3,3-ペンタフルオロ-2-メチルプロパン;1,1,3,3-テトラフルオロ-2-(フルオロメチル)プロパン;1,1,1,3-テトラフルオロ-2-(フルオロメチル)プロパン;フルオロシクロブタン;1,1-ジフルオロシクロブタン;1,2-ジフルオロシクロブタン;1,3-ジフルオロシクロブタン;1,1,2-トリフルオロシクロブタン;1,1,3-トリフルオロシクロブタン;1,2,3-トリフルオロシクロブタン;1,1,2,2-テトラフルオロシクロブタン;1,1,3,3-テトラフルオロシクロブタン;1,1,2,2,3-ペンタフルオロシクロブタン;1,1,2,3,3-ペンタフルオロシクロブタン;1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロシクロブタン;1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタン;1,1,2,3,3,4-ヘキサフルオロシクロブタン;1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロブタンからなる群より選択される。
特に好ましいHFCには、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、1,1-ジフルオロエタン、1,1,1-トリフルオロエタン、フルオロメタン、及び1,1,1,2-テトラフルオロエタンが含まれる。
さらなる一実施態様では、ハイドロフルオロカーボンは、不飽和ハイドロフルオロカーボン、例えば、フッ化ビニル;1,2-ジフルオロエテン;1,1,2-トリフルオロエテン;1-フルオロプロペン、1,1-ジフルオロプロペン;1,2-ジフルオロプロペン;1,3-ジフルオロプロペン;2,3-ジフルオロプロペン;3,3-ジフルオロプロペン;1,1,2-トリフルオロプロペン;1,1,3-トリフルオロプロペン;1,2,3-トリフルオロプロペン;1,3,3-トリフルオロプロペン;2,3,3-トリフルオロプロペン;3,3,3-トリフルオロプロペン;2,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペン;1-フルオロ-1-ブテン;2-フルオロ-1-ブテン;3-フルオロ-1-ブテン;4-フルオロ-1-ブテン;1,1-ジフルオロ-1-ブテン;1,2-ジフルオロ-1-ブテン;1,3-ジフルオロプロペン;1,4-ジフルオロ-1-ブテン;2,3-ジフルオロ-1-ブテン;2,4-ジフルオロ-1-ブテン;3,3-ジフルオロ-1-ブテン;3,4-ジフルオロ-1-ブテン;4,4-ジフルオロ-1-ブテン;1,1,2-トリフルオロ-1-ブテン;1,1,3-トリフルオロ-1-ブテン;1,1,4-トリフルオロ-1-ブテン;1,2,3-トリフルオロ-1-ブテン;1,2,4-トリフルオロ-1-ブテン;1,3,3-トリフルオロ-1-ブテン;1,3,4-トリフルオロ-1-ブテン;1,4,4-トリフルオロ-1-ブテン;2,3,3-トリフルオロ-1-ブテン;2,3,4-トリフルオロ-1-ブテン;2,4,4-トリフルオロ-1-ブテン;3,3,4-トリフルオロ-1-ブテン;3,4,4-トリフルオロ-1-ブテン;4,4,4-トリフルオロ-1-ブテン;1,1,2,3-テトラフルオロ-1-ブテン;1,1,2,4-テトラフルオロ-1-ブテン;1,1,3,3-テトラフルオロ-1-ブテン;1,1,3,4-テトラフルオロ-1-ブテン;1,1,4,4-テトラフルオロ-1-ブテン;1,2,3,3-テトラフルオロ-1-ブテン;1,2,3,4-テトラフルオロ-1-ブテン;1,2,4,4-テトラフルオロ-1-ブテン;1,3,3,4-テトラフルオロ-1-ブテン;1,3,4,4-テトラフルオロ-1-ブテン;1,4,4,4-テトラフルオロ-1-ブテン;2,3,3,4-テトラフルオロ-1-ブテン;2,3,4,4-テトラフルオロ-1-ブテン;2,4,4,4-テトラフルオロ-1-ブテン;3,3,4,4-テトラフルオロ-1-ブテン;3,4,4,4-テトラフルオロ-1-ブテン;1,1,2,3,3-ペンタフルオロ-1-ブテン;1,1,2,3,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;1,1,2,4,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;1,1,3,3,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;1,1,3,4,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;1,1,4,4,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;1,2,3,3,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;1,2,3,4,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;1,2,4,4,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;2,3,3,4,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;2,3,4,4,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;3,3,4,4,4-ペンタフルオロ-1-ブテン;1,1,2,3,3,4-ヘキサフルオロ-1-ブテン;1,1,2,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-ブテン;1,1,2,4,4,4-ヘキサフルオロ-1-ブテン;1,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-ブテン;1,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロ-1-ブテン;2,3,3,4,4,4-ヘキサフルオロ-1-ブテン;1,1,2,3,3,4,4-ヘプタフルオロ-1-ブテン;1,1,2,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-1-ブテン;1,1,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-1-ブテン;1,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-1-ブテン;1-フルオロ-2-ブテン;2-フルオロ-2-ブテン;1,1-ジフルオロ-2-ブテン;1,2-ジフルオロ-2-ブテン;1,3-ジフルオロ-2-ブテン;1,4-ジフルオロ-2-ブテン;2,3-ジフルロ-2-ブテン;1,1,1-トリフルオロ-2-ブテン;1,1,2-トリフルオロ-2-ブテン;1,1,3-トリフルオロ-2-ブテン;1,1,4-トリフルオロ-2-ブテン;1,2,3-トリフルオロ-2-ブテン;1,2,4-トリフルオロ-2-ブテン;1,1,1,2-テトラフルオロ-2-ブテン;1,1,1,3-テトラフルオロ-2-ブテン;1,1,1,4-テトラフルオロ-2-ブテン;1,1,2,3-テトラフルオロ-2-ブテン;1,1,2,4-テトラフルオロ-2-ブテン;1,2,3,4-テトラフルオロ-2-ブテン;1,1,1,2,3-ペンタフルオロ-2-ブテン;1,1,1,2,4-ペンタフルオロ-2-ブテン;1,1,1,3,4-ペンタフルオロ-2-ブテン;1,1,1,4,4-ペンタフルオロ-2-ブテン;1,1,2,3,4-ペンタフルオロ-2-ブテン;1,1,2,4,4-ペンタフルオロ-2-ブテン;1,1,1,2,3,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン;1,1,1,2,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン;1,1,1,3,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン;1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン;1,1,2,3,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン;1,1,1,2,3,4,4-ヘプタフルオロ-2-ブテン;1,1,1,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-2-ブテン;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
有機希釈剤のさらなる例には、ハイドロクロロフルオロカーボンが含まれる。
有機希釈剤のさらなる例には、炭化水素、好ましくはアルカンが含まれ、これはさらに好ましい実施態様では、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、メチルシクロペンタン、イソヘキサン、2-メチルペンタン、3-メチルペンタン、2-メチルブタン、2,2-ジメチルブタン、2,3-ジメチルブタン、2-メチルヘキサン、3-メチルヘキサン、3-エチルペンタン、2,2-ジメチルペンタン、2,3-ジメチルペンタン、2,4-ジメチルペンタン、3,3-ジメチルペンタン、2 -メチルヘプタン、3-エチルヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン、2,2,4-トリメチルペンタン、オクタン、ヘプタン、ブタン、ノナン、デカン、ドデカン、ウンデカン、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、1,1-ジメチルシクロペンタン、シス-1,2-ジメチルシクロペンタン、トランス-1,2-ジメチルシクロペンタン、トランス-1,3-ジメチル-シクロペンタン、エチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンからなる群から選択されるものである。
炭化水素希釈剤のさらなる例には、ベンゼン、トルエン、キシレン、オルトキシレン、パラキシレン、及びメタキシレンが含まれる。
適切な有機希釈剤は、ハイドロクロロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、及び炭化水素の群から選択される少なくとも2つの化合物の混合物をさらに含む。特定の組み合わせには、ハイドロクロロカーボンとハイドロフルオロカーボンとの混合物、例えば、塩化メチルと1,1,1,2-テトラフルオロエタンとの混合物、特に、40から60体積%の塩化メチルと40から60体積%の1,1,1,2-テトラフルオロエタンとの混合物であって、前記二つの希釈剤は合計で全希釈剤の90から100体積%、好ましくは95から100体積%となり、100体積%までの潜在的な残量には、別のハロゲン化炭化水素;または塩化メチルと少なくとも一つのアルカンとの混合物、または複数のアルカンの混合物、例えば、1013hPaの圧力で-5℃から100℃、別の実施態様では35℃から85℃の沸点を有するアルカンを少なくとも90質量%、好ましくは95質量%含む混合物が含まれる。別の実施態様では、少なくとも99.9質量%、好ましくは100質量%のアルカンが、1013hPaの圧力で100℃以下、好ましくは35℃から100℃の範囲、さらに好ましくは90℃以下、さらにより好ましくは35から90℃の範囲の沸点を有する
工程b)を目的とする重合化の性質に応じて、有機希釈剤は、スラリー重合または溶液重合が可能となるように選択される。
二酸化炭素及びエタン
反応媒体は、反応媒体中に実質的に溶解したエタンまたは二酸化炭素をさらに含む。
本明細書で使用される「実質的に溶解した」とは、反応媒体中に存在するエタンまたは二酸化炭素の50質量%超、好ましくは少なくとも70質量%、好ましくは少なくとも80質量%、より好ましくは少なくとも90質量%、さらにより好ましくは少なくとも95質量%が前記反応媒体中に溶解していることを意味する。残りは固体二酸化炭素、例えば反応媒体中に懸濁していてよい。好ましい実施態様では、反応媒体は固体二酸化炭素を含まず、均質である。
一実施態様では、所望または必要な場合、工程b)の間に追加のエタンまたは二酸化炭素を添加してもよい。この添加は、例えば、上記のように液体エタンまたは二酸化炭素を注入するか、または有機希釈剤中の二酸化炭素の溶液を添加することによって実施して良い。
反応媒体
モノマーは、反応媒体中に、0.01質量%から80質量%、好ましくは0.1質量%から65質量%、より好ましくは10.0質量%から65.0質量%、さらにより好ましくは25.0質量%から65.0質量%、または別の実施態様では10.0質量%から40.0質量%の量で存在してもよい。 有機希釈剤は、反応媒体中に、0.01質量%から80質量%、好ましくは0.1質量%から65質量%、より好ましくは10.0質量%から65.0質量%、さらにより好ましくは25.0質量%から65.0質量%、または別の実施態様では10.0質量%から40.0質量%の量で存在してもよい。
エタンまたは二酸化炭素は、反応媒体中に、0.01質量%から20質量%、好ましくは0.01質量%から12質量%、より好ましくは1.0質量%から12.0質量%、さらにより好ましくは5.0質量%から11.0質量%、または別の実施態様では5.5質量%から12.0質量%の量で存在して良い。
有機希釈剤、モノマー、及びエタンまたは二酸化炭素の量は、これらが工程b)で使用される反応媒体の少なくとも95質量%、好ましくは97から100質量%、より好ましくは99から100質量%を構成するように選択される。
100%までの残量は、他の有機または無機化合物、好ましくは重合反応に実質的に影響しないものを含むことができる。
一実施態様では、反応媒体は、10.0質量%から65.0質量%のモノマー、20.0質量%から89.9質量%の有機希釈剤、及び0.1質量%から15.0質量%の二酸化炭素を含み、ここで、有機希釈剤、モノマー、及び二酸化炭素の量は、これらが少なくとも反応媒体の95質量%、好ましくは97から100質量%、より好ましくは99から100質量%を構成するように選択される。
別の実施態様では、反応媒体は、10.0質量%から65.0質量%のモノマー、20.0質量%から89.9質量%の有機希釈剤、及び0.1質量%から15.0質量%のエタンまたは二酸化炭素を含み、ここで、有機希釈剤、モノマー、及びエタンまたは二酸化炭素の量は、これらが少なくとも反応媒体の95質量%、好ましくは97から100質量%、より好ましくは99から100質量%を構成するように選択される。
反応媒体は、例えば、有機希釈剤とモノマーを混合した後に得られた混合物を固体二酸化炭素床上に運び、二酸化炭素を反応媒体中に所望のレベルまで溶解させることによって調製することができる。典型的には、モノマー、有機希釈剤、またはこれらの混合物を予冷して、反応媒体全体の冷却のための二酸化炭素の大量消費を避けることが有利である。
予冷に適した温度は、典型的には、0から-100℃の範囲、好ましくは-20から-80℃の範囲、より好ましくは-50℃から-80℃の範囲である。
開始剤系
工程b)において、反応媒体内のモノマーは、開始剤系の存在下で重合されて、ポリマー、有機希釈剤、及び任意の残留モノマーを含む製品媒体を形成する。
開始剤系は、少なくとも一つのルイス酸、及び開始剤を含む。
ルイス酸
適切なルイス酸には、式MX3によって表される化合物が含まれ、ここで、Mは第13族元素であり、Xはハロゲンである。こうした化合物の例には、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三塩化ガリウム、及び三フッ化インジウムが含まれ、三塩化アルミニウムが好ましい。
さらに適切なルイス酸には、式MR(m)X(3-m)で表される化合物が含まれ、Mは第13族元素であり、Xはハロゲンであり、RはC1-C12アルキル、C6-C10アリール、C7-C14アリールアルキル、及びC7-C14アルキルアリール基からなる群より選択される一価の炭化水素基であり;mは1または2である。Xはまた、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってよい。
こうした化合物の例には、二臭化メチルアルミニウム、二塩化メチルアルミニウム、二臭化エチルアルミニウム、二塩化エチルアルミニウム、二臭化ブチルアルミニウム、二塩化ブチルアルミニウム、臭化ジメチルアルミニウム、塩化ジメチルアルミニウム、臭化ジエチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム、臭化ジブチルアルミニウム、塩化ジブチルアルミニウム、セスキ臭化メチルアルミニウム、セスキ塩化メチルアルミニウム、セスキ臭化エチルアルミニウム、セスキ塩化エチルアルミニウム、及びこれらの混合物が含まれる。
好ましいのは、塩化ジエチルアルミニウム(Et2AlClまたはDEAC)、セスキ塩化エチルアルミニウム(Et1.5AlCl1.5またはEASC)、二塩化エチルアルミニウム(EtAlCl2またはEADC)、臭化ジエチルアルミニウム(Et2AlBrまたはDEAB)、セスキ臭化エチルアルミニウム(Et1.5AlBr1.5またはEASB)、及び二臭化エチルアルミニウム(EtAlBr2またはEADB)、並びにこれらの混合物である。
さらに適切なルイス酸には、式M(RO)nR’mX(3-(m+n))で表される化合物が含まれ、式中、Mは第13族金属であり、ここで、ROは、C1-C30アルコキシ、C7-C30アリールオキシ、C7-C30アリールアルコキシ、C7-C30アルキルアリールオキシからなる群から選択される一価のヒドロカルボキシ基であり、R’は、以上に定義されるC1-C12アルキル、C6-C10アリール、C7-C14アリールアルキル、及びC7-C14アルキルアリール基からなる群から選択される一価の炭化水素基であり、nは0から3の数であり、mは0から3の数であり、nとmの合計は3以下である。
Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群から独立して選択されるハロゲンであり、好ましくは塩素である。Xは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってもよい。
本発明の目的に関して、当業者は、アルコキシ及びアリールオキシなる語がそれぞれアルコキシド及びフェノキシドと構造的に等価であることを認識するであろう。「アリールアルコキシ」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアルコキシの立場をとる。「アルキルアリール」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアリールオキシの立場をとる。
これらのルイス酸の非限定的な例には、二塩化メトキシアルミニウム、二塩化エトキシアルミニウム、2,6-ジ-tert-ブチルフェノキシアルミニウムジクロライド、塩化メトキシメチルアルミニウム、2,6-ジ-tert-ブチルフェノキシメチルアルミニウムクロライド、二塩化イソプロポキシガリウム、及びフッ化フェノキシメチルインジウムが含まれる。
さらなる適切なルイス酸には、式M(RC=OO)nR’mX(3-(m+n))で表される化合物が含まれ、式中、Mは第13族の金属であり、RC=OOは、C1-C30アルカシルオキシ、C7-C30アリールアシルオキシ、C7-C30アリールアルキルアシルオキシ、C7-C30アルキルアリールアシルオキ基からなる群から選択される一価のヒドロカルバシル基であり、R’は、以上に定義されるC1-C12アルキル、C6-C10アリール、C7-C14アリールアルキル、及びC7-C14アルキルアリール基からなる群より選択される一価炭化水素基であり、nは0から3の数であり、mは0から3の数であり、nとmの合計は3以下であり、Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群から独立して選択されるハロゲンであり、好ましくは塩素である。Xは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってもよい。
「アリールアルキルアシルオキシ」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアルキルアシルオキシの立場をとる。「アルキルアリールアシルオキシ」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアリールアシルオキシの立場をとる。これらのルイス酸の非限定的な例には、二塩化アセトキシアルミニウム、二臭化ベンゾイルオキシアルミニウム、二フッ化ベンゾイルオキシガリウム、塩化メチルアセトキシアルミニウム、及び三塩化イソプロポイルオキシインジウムが含まれる。
さらなる適切なルイス酸には、チタン、ジルコニウム、スズ、バナジウム、ヒ素、アンチモン、及びビスマスを含む、元素周期表の4、5、14、及び15族の金属に基づく化合物が含まれる。
しかしながら、当業者であれば、本発明の実施により好適な元素があることを認識するであろう。第4、5、及び14族のルイス酸は、一般式MX4を有し、式中、Mは第4、5、または14族金属であり、Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群から独立して選択されるハロゲンであり、好ましくは塩素である。Xは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってもよい。非限定的な例には、四塩化チタン、四臭化チタン、四塩化バナジウム、四塩化スズ、及び四塩化ジルコニウムが含まれる。第4、5、または14族のルイス酸は、1種類以上のハロゲンを含んでもよい。非限定的な例には、三塩化臭化チタン(titanium bromide trichloride)、二塩化二臭化チタン(titanium dibromide dichloride)、三塩化臭化バナジウム(vanadium bromide trichloride)、及び三フッ化塩化スズ(tin chloride trifluoride)が含まれる。
本発明において有用な第4、5、及び14族のルイス酸は、一般式MRnX(4-n)も有してよく、式中、Mは第4、5、または14族金属であり、式中、Rは、C1-C12アルキル、C6-C10アリール、C7-C14アリールアルキル、及びC7-C14アルキルアリール基からなる群から選択される一価の炭化水素基であり、nは0から4の整数であり、Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群から独立して選択されるハロゲンであり、好ましくは塩素である。Xは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってもよい。
「アリールアルキル」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアルキルの立場をとる。
「アルキルアリール」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアリールの立場をとる。
これらのルイス酸の非限定的な例には、三塩化ベンジルチタン、二塩化ジベンジルチタン、三塩化ベンジルジルコニウム、二臭化ジベンジルジルコニウム、三塩化メチルチタン、二フッ化ジメチルチタン、二塩化ジメチルスズ、及び三塩化フェニルバナジウムが含まれる。
本発明において有用な第4、5、及び14族のルイス酸は、一般式M(RO)nR’mX4-(m+n)を有してもよく、式中、Mは第4、5、または14族金属であり、ここで、ROは、C1-C30アルコキシ、C7-C30アリールオキシ、C7-C30アリールアルコキシ、C7-C30アルキルアリールオキシ基からなる群から選択される一価のヒドロカルボキシ基であり、R’は、からなる群から選択される一価の炭化水素基であり、Rは、以上に定義されるC1-C12アルキル、C6-C10アリール、C7-C14アリールアルキル、及びC7-C14アルキルアリール基からなる群から選択される一価の炭化水素基であり、nは0から4の整数であり、mは0から4の整数であり、nとmの合計は4以下であり、Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群から選択され、好ましくは塩素である。Xは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってもよい。
本発明の目的に関して、当業者は、アルコキシ及びアリールオキシなる語がそれぞれアルコキシド及びフェノキシドと構造的に等価であることを認識するであろう。「アリールアルコキシ」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアルコキシの立場をとる。「アルキルアリール」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアリールオキシの立場をとる。
「アルキルアリール」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアリールオキシの立場をとる。これらのルイス酸の非限定的な例には、三塩化メトキシチタン、三塩化n-ブトキシチタン、二塩化ジ(イソプロポキシ)チタン、三臭化フェノキシチタン、三フッ化フェニルメトキシジルコニウム、二塩化メチルメトキシチタン、二塩化メチルメトキシスズ、及び二塩化ベンジルイソプロポキシバナジウムが含まれる。
本発明において有用な第4、5、及び14族のルイス酸は、一般式M(RC=OO)nR’mX4-(m+n)を有してもよく、式中、Mは第4、5、または14族金属であり、ここで、RC=OOは、C1-C30アルカシルオキシ、C7-C30アリールアシルオキシ、C7-C30アリールアルキルアシルオキシ、C7-C30アルキルアリールアシルオキシ基からなる群から選択される一価のヒドロカルバシル基であり、R’は、以上に定義されるC1-C12アルキル、C6-C10アリール、C7-C14アリールアルキル、及びC7-C14アルキルアリール基からなる群より選択される一価炭化水素基であり、nは0から4の整数であり、mは0から4の整数であり、nとmの合計は4以下であり、Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群から選択されるハロゲンであり、好ましくは塩素である。Xは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってもよい。
「アリールアルキルアシルオキシ」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアルキルアシルオキシの立場をとる。
「アルキルアリールアシルオキシ」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアリールアシルオキシの立場をとる。これらのルイス酸の非限定的な例には、三塩化アセトキシチタン、三臭化ベンゾイルジルコニウム、三フッ化ベンゾイルオキシチタン、三塩化イソプロポイルオキシスズ、二塩化メチルアセトキシチタン、及び塩化ベンジルベンゾイルオキシバナジウムが含まれる。
本発明において有用な第5族のルイス酸は、一般式MOX3を有してもよく、式中、Mは第5族の金属であり、Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群から独立して選択されるハロゲンであり、好ましくは塩素である。非限定例は、オキシ三塩化バナジウムである。第15族のルイス酸は、一般式MXyを有し、ここでMは第15族の金属であり、Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群より独立して選択されるハロゲンであり、好ましくは塩素であり、yは3、4、または5である。Xは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってもよい。非限定的な例には、六塩化アンチモン、六フッ化アンチモン、及び五フッ化ヒ素が含まれる。第15族のルイス酸には、複数種のハロゲンが含まれていてもよい。非限定的な例には、五フッ化塩化ヒ素(antimony chloride pentafluoride)、三フッ化ヒ素(arsenic trifluoride)、三塩化ビスマス、及び四塩化フッ化ヒ素(arsenic fluoride tetrachloride)が含まれる。
本発明において有用な第15群のルイス酸は、一般式MRnXy-nを有してもよく、式中、Mは第15族金属であり、式中、Rは、C1-C12アルキル、C6-C10アリール、C7-C14アリールアルキル、及びC7-C14アルキルアリール基からなる群から選択される一価炭化水素基であり、nは0から4の整数であり、yは3、4、または5であり、nはyより小さく、Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群から独立して選択されるハロゲンであり、好ましくは塩素である。Xは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってもよい。「アリールアルキル」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアルキルの立場をとる。「アルキルアリール」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアリールの立場をとる。これらのルイス酸の非限定的な例には、塩化テトラフェニルアンチモン及び二塩化トリフェニルアンチモンが含まれる。
本発明において有用な第15群のルイス酸は、一般式M(RO)nR’mXy-(m+n)を有してもよく、式中、Mは第15族金属であり、ここで、ROは、C1-C30アルコキシ、C7-C30アリールオキシ、C7-C30アリールアルコキシ、C7-C30アルキルアリールオキシ基からなる群から選択される一価のヒドロカルボキシ基であり、R’は、以上に定義されるC1-C12アルキル、C6-C10アリール、C7-C14アリールアルキル、及びC7-C14アルキルアリール基からなる群より選択される一価炭化水素基であり、nは0から4の整数であり、mは0から4の整数であり、yは3、4、または5であり、nとmの合計はy以下であり、Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群から独立して選択されるハロゲンであり、好ましくは塩素である。Xは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってもよい。本発明の目的に関して、当業者は、アルコキシ及びアリールオキシなる語がそれぞれアルコキシド及びフェノキシドと構造的に等価であることを認識するであろう。「アリールアルコキシ」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアルコキシの立場をとる。「アルキルアリール」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアリールオキシの立場をとる。これらのルイス酸の非限定的な例には、テトラクロロメトキシアンチモン、ジメトキシトリクロロアンチモン、ジクロロメトキシアルシン、クロロジメトキシアルシン、及びジフルオロメトキシアルシンが含まれる。本発明において有用な第15族のルイス酸は、一般式M(RC=OO)nR’mXy-(m+n)を有してもよく、式中、Mは第15族金属であり、ここで、RC=OOは、C1-C30アルカシルオキシ、C7-C30アリールアシルオキシ、C7-C30アリールアルキルアシルオキシ、C7-C30アルキルアリールアシルオキシ基からなる群から選択される一価のヒドロカルバシル基であり、R’は、以上に定義されるC1-C12アルキル、C6-C10アリール、C7-C14アリールアルキル、及びC7-C14アルキルアリール基からなる群より選択される一価炭化水素基であり、nは0から4の整数であり、mは0から4の整数であり、yは3、4、または5であり、nとmの合計はy以下であり、Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素からなる群から独立して選択されるハロゲンであり、好ましくは塩素である。Xは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドであってもよい。「アリールアルキルアシルオキシ」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアルキルアシルオキシの立場をとる。「アルキルアリールアシルオキシ」なる語は、脂肪族構造と芳香族構造の両方を含む基を指し、この基はアリールアシルオキシの立場をとる。これらのルイス酸の非限定的な例には、アセタトテトラクロロアンチモン、(ベンゾアト)テトラクロロアンチモン、及び塩化ビスマスアセテートが含まれる。
ルイス酸、例えば、メチルアルミノキサン(MAO)、特別に設計された弱配位ルイス酸、例えば、B(C6F5)3が、本発明の文脈内で適切なルイス酸である。
弱配位ルイス酸は、ここに参照のために凖用することとする国際公開第2004/067577号公報の第[117]から[129]章に徹底的に開示されている。
開始剤
本発明において有用な開始剤は、選択されたルイス酸と錯形成して、モノマーと反応することにより生長ポリマー鎖を形成する錯体を生成することのできる開始剤である。
好ましい実施態様では、開始剤は、水、ハロゲン化水素、カルボン酸、カルボン酸ハロゲン化物、スルホン酸、スルホン酸ハロゲン化物、アルコール、フェノール、ハロゲン化第三級アルキル、ハロゲン化第三級アラルキル、第三級アルキルエステル、第三級アラルキルエステル、第三級アルキルエーテル、第三級アラルキルエーテル、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、ハロゲン化アルキルアリール、及びアリールアルキル酸ハロゲン化物からなる群より選択される少なくとも一つの化合物を含む。
好ましいハロゲン化水素開始剤には、塩化水素、臭化水素、及びヨウ化水素が含まれる。特に好ましいハロゲン化水素は、塩化水素である。
好ましいカルボン酸には、脂肪族と芳香族の両方のカルボン酸が含まれる。本発明において有用なカルボン酸の例には、酢酸、プロパン酸、ブタン酸;ケイ皮酸、安息香酸、1-クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、p-クロロ安息香酸、及びp-フルオロ安息香酸が含まれる。特に好ましいカルボン酸には、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、及びp-フルオロ安息香酸が含まれる。
本発明において有用なカルボン酸ハロゲン化物は、酸のOHがハライドに置換されたカルボン酸と構造が類似している。ハロゲン化物は、フッ化物、塩化物、臭化物、またはヨウ化物であってもよく、塩化物が好ましい。
本発明において有用なカルボン酸ハロゲン化物には、塩化アセチル、臭化アセチル、塩化シンナミル、塩化ベンゾイル、臭化ベンゾイル、塩化トリクロロアセチル、塩化トリフルオロアセチル、塩化トリフルオロアセチル、及び塩化p-フルオロベンゾイルが含まれる。特に好ましい酸ハロゲン化物には、塩化アセチル、臭化アセチル、塩化トリクロロアセチル、塩化トリフルオロアセチル、及び塩化p-フルオロベンゾイルが含まれる。
本発明において開始剤として有用なスルホン酸には、脂肪族スルホン酸と芳香族スルホン酸の両方が含まれる。好ましいスルホン酸の例には、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、及びp-トルエンスルホン酸が含まれる。
本発明において有用なスルホン酸ハロゲン化物は、親酸のOHをハライドが置換しているスルホン酸と構造が類似している。ハロゲン化物は、フッ化物、塩化物、臭化物、またはヨウ化物であってもよく、塩化物が好ましい。親スルホン酸からのスルホン酸ハロゲン化物の調製は従来技術で知られており、当業者はこれらの手順に精通しているはずである。本発明に有用な好ましいスルホン酸ハロゲン化物には、塩化メタンスルホニル、臭化メタンスルホニル、塩化トリクロロメタンスルホニル、塩化トリフルオロメタンスルホニル、及び塩化p-トルエンスルホニルが含まれる。
本発明に有用なアルコールには、メタノール、エタノール、プロパノール、2-プロパノール、2-メチルプロパン-2-オール、シクロヘキサノール、及びベンジルアルコールが含まれる。
本発明に有用なフェノールには、フェノール;2-メチルフェノール;2,6-ジメチルフェノール;p-クロロフェノール;p-フルオロフェノール;2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェノール;及び2-ヒドロキシナフタレンが含まれる。
開始剤系は、上記以外の酸素含有化合物または窒素含有化合物をさらに含んで、活性にさらに影響を及ぼすかまたは活性を増強してよい。
こうした化合物には、エーテル、アミン、N-複素芳香族化合物、ケトン、スルホン、及びスルホキシド、ならびにカルボン酸エステル及びアミドが含まれる。
エーテルには、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ-n-プロピルエーテル、tert-ブチル-メチルエーテル、ジ-n-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、またはフェネトールが含まれる。
アミンには、n-ペンチルアミン、N,N-ジエチルメチルアミン、N,N-ジメチルプロピルアミン、N-メチルブチルアミン、N,N-ジメチルブチルアミン、N-エチルブチルアミン、ヘキシルアミン、N-メチルヘキシルアミン、N-ブチルプロピルアミン、ヘプチルアミン、2-アミノヘプタン、3-アミノヘプタン、N,N-ジプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルヘキシルアミン、オクチルアミン、アニリン、ベンジルアミン、N-メチルアニリン、フェネチルアミン、N-エチルアニリン、2,6-ジエチルアニリン、アンフェタミン、N-プロピルアニリン、フェンテルミン、N-ブチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、2,6-ジエチルアニリン、ジフェニルアミン、ピペリジン、N-メチルピペリジン、及びトリフェニルアミンが含まれる。
N-複素芳香族化合物には、ピリジン、2-、3-、もしくは4-メチルピリジン、ジメチルピリジン、エチレンピリジン、及び3-メチル-2-フェニルピリジンが含まれる。
ケトンには、アセトン、ブタノン、ペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、2,4-ヘキサンジオン、アセチルアセトン、及びアセトニルアセトンが含まれる。
スルホン及びスルホキシドには、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、及びスルホランが含まれる。
カルボン酸エステルには、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸アリル、酢酸ベンジル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸アリル、安息香酸ブチリデン、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニルエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジペンチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジヘプチル、及びフタル酸ジオクチルが含まれる。
カルボン酸アミドには、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、及びN,N-ジエチルアセトアミドが含まれる。好ましい第三級アルキル及びアラルキル開始剤には、下式で表される第三級化合物が含まれ:ここで、Xはハロゲン、擬ハロゲン、エーテル、またはエステル、あるいはこれらの混合物、好ましくはハロゲン、好ましくは塩化物であり、R1、R2、及びR3は、独立して任意の直鎖、環状、または分枝状鎖アルキル、アリール、またはアリールアルキルであって、好ましくは1から15の炭素原子、より好ましくは1から8の炭素原子を含む。nは、開始剤部位の数であり、1以上、好ましくは1から30の数であり、より好ましくはnは1から6の数である。アリールアルキルは、置換されていても未置換でもよい。本発明及びその特許請求の範囲において、アリールアルキルとは、芳香族構造と脂肪族との両方の構造を含む化合物を意味すると定義される。開始剤の好ましい例には、2-クロロ-2,4,4-トリメチルペンタン;2-ブロモ-2,4,4-トリメチルペンタン;2-クロロ-2-メチルプロパン;2-ブロモ-2-メチルプロパン;2-クロロ-2,4,4,6,6-ペンタメチルヘプタン;2-ブロモ-2,4,4,6,6-ペンタメチルヘプタン;1-クロロ-1-メチルエチルベンゼン;1-クロロアダマンタン;1-クロロエチルベンゼン;1,4-ビス(1-クロロ-1-メチルエチル)ベンゼン;5-tert-ブチル-1,3-ビス(1-クロロ-1-メチルエチル)ベンゼン;2-アセトキシ-2,4,4-トリメチルペンタン;2-ベンゾイルオキシ-2,4,4-トリメチルペンタン;2-アセトキシ-2-メチルプロパン;2-ベンゾイルオキシ-2-メチルプロパン;2-アセトキシ-2,4,4,6,6-ペンタメチルヘプタン;2-ベンゾイル-2,4,4,6,6-ペンタメチルヘプタン;1-アセトキシ-1-メチルエチルベンゼン;1-アセトキシアダマンタン;1-ベンゾイルオキシエチルベンゼン;1,4-ビス(1-アセトキシ-1-メチルエチル)ベンゼン;5-tert-ブチル-1,3-ビス(1-アセトキシ-1-メチルエチル)ベンゼン;2-メトキシ-2,4,4-トリメチルペンタン;2-イソプロポキシ-2,4,4-トリメチルペンタン;2-メトキシ-2-メチルプロパン;2-ベンジルオキシ-2-メチルプロパン;2-メトキシ-2,4,4,6,6-ペンタメチルヘプタン;2-イソプロポキシ-2,4,4,6,6-ペンタメチルヘプタン;1-メトキシ-1-メチルエチルベンゼン;1-メトキシアダマンタン;1-メトキシエチルベンゼン;1,4-ビス(1-メトキシ-1-メチルエチル)ベンゼン;5-tert-ブチル-1,3-ビス(1-メトキシ-1-メチルエチル)ベンゼン、及び1,3,5-トリス(1-クロロ-1-メチルエチル)ベンゼンが含まれる。別の適切な開始剤は、米国特許第4,946,899号に見られる。本発明及びその特許請求の範囲の目的のためには、擬ハロゲンは、アジド、イソシアネート、チオシアネート、イソチオシアネート、またはシアニドである任意の化合物と定義される。
別の好ましい開始剤はポリマーハロゲン化物であり、R1、R2、またはR3の1つはオレフィンポリマーであり、残りのR基は上記のように定義される。好ましいオレフィンポリマーには、ポリイソブチレン、ポリプロピレン、及びポリ塩化ビニルが含まれる。ポリマー開始剤は、ポリマーの鎖末端またはポリマーの骨格に沿ってもしくは骨格内に位置するハロゲン化第三級炭素を有してよい。オレフィンポリマーがポリマー骨格に吊り下がったまたはポリマー骨格内の第三級炭素に複数のハロゲン原子を有する場合、オレフィンポリマー中のハロゲン原子の数及び位置に応じて、櫛状構造及び/または側鎖分岐を有するポリマーを含み得る。同様に、鎖末端第三級ポリマーハロゲン化物開始剤の使用により、ブロックコポリマーを含む可能性のある生成物の製造方法が提供される。
特に好ましい開始剤は、イソブテンとブチルゴムとのカチオン重合に有用な任意のものであってよく、水、塩化水素、2-クロロ-2,4,4-トリメチルペンタン、2-クロロ-2-メチルプロパン、1-クロロ-1-メチルエチルベンゼン、及びメタノールを含む。
本発明において有用な開始剤系には、以上に定義される反応性カチオン及び弱配位アニオン(「WCA」)を含む組成物をさらに含んでよい。
ルイス酸の開始剤に対する好ましいモル比は、一般に1:5から100:1、好ましくは5:1から100:1、より好ましくは8:1から20:1、または別の実施態様では1:1.5から15:1、好ましくは1:1から10:1である。ルイス酸及び開始剤を含む開始剤系は、好ましくは、使用されるモノマーの質量に基づいて、0.002から5.0質量%、好ましくは0.1から0.5質量%の量で反応混合物中に存在する。
別の実施態様、特に三塩化アルミニウムが使用される場合には、使用されるモノマーのルイス酸、特に三塩化アルミニウムに対する質量比は500から20000、好ましくは1500から10000の範囲内である。
特に好ましい開始剤系においては、ルイス酸は、好ましくは等モル量の塩化ジエチルアルミニウムと二塩化エチルアルミニウムを、好ましくは有機希釈剤中で混合することにより生成される、セスキ塩化エチルアルミニウムである。有機希釈剤は、工程b)で重合を実施するために使用されるものと同一であることが好ましい。
ハロゲン化アルキルアルミニウムが使用される場合には、水及び/またはアルコール、好ましくは水が、プロトン源として使用される。
一実施態様では、水の量は、ハロゲン化アルキルアルミニウムのアルミニウム1モルあたり、水0.40から4.0モルの範囲、好ましくは、ハロゲン化アルキルアルミニウムのアルミニウム1モルあたり、水0.5から2.5モルの範囲、最も好ましくはハロゲン化アルキルアルミニウムのアルミニウム1モルあたり、水1から2モルである。
ハロゲン化アルミニウム、特に三塩化アルミニウムを使用する場合、水及び/またはアルコール、好ましくは水が、プロトン源として使用される。
一実施態様では、水の量は、ハロゲン化アルミニウムのアルミニウム1モルあたり、水0.05から2.0モルの範囲、好ましくは、ハロゲン化アルミニウムのアルミニウム1モルあたり、水0.1から1.2モルの範囲である。
重合条件
一実施態様では、使用される有機希釈剤及びモノマーは実質的に水を含まない。本明細書で使用する場合、実質的に水を含まないとは、反応媒体の総重量に基づいて30ppm未満、好ましくは20ppm未満、より好ましくは10ppm未満、さらにより好ましくは5ppm未満、最も好ましくは1ppmと定義される。
当業者は、開始剤系が、例えば開始剤として機能するなどの目的で添加されるのではない付加的な量の水によって影響されないことを確実にするためには、希釈剤及びモノマー中の水分含有量が低くなければならないことを認識している。
工程b)は、連続プロセスまたはバッチプロセスで実施することができ、連続操作が好ましい。典型的には、工程a)における反応媒体の供給及びb)における重合の開始は、同時に実現される。
本発明の一実施態様では、工程b)による重合は、重合反応器を使用して達成される。適切な反応器は、当業者に既知のものであり、フロースルー重合反応器、栓流(plug flow)反応器、撹拌槽反応器、移動ベルトまたはドラム反応器、ジェットまたはノズル反応器、管型反応器、及び自動冷却・沸騰プール型反応器が含まれる。特定の適切な例は、国際公開第2011/000922号公報及び国際公開第2012/089823号公報に開示されている。
一実施態様では、工程b)による重合が実施され、開始剤系、モノマー、有機希釈剤、及び二酸化炭素が単一相を形成する。
好ましくは、重合は連続重合プロセスで実施され、開始剤系、モノマー、有機希釈剤、及びエタンまたは二酸化炭素が単一相を形成するる。
有機希釈剤の選択に応じて、工程b)による重合は、スラリー重合または溶液重合のいずれかとして実施される。
スラリー重合においては、モノマー、開始剤系は全て典型的には希釈剤または希釈剤混合物に可溶であり、すなわち単一相を構成する。一方、コポリマーは、生成時に有機希釈剤から沈殿する。望ましくは、ポリマーのTg抑制が僅かであるか皆無であること、及び/または有機希釈剤物質の取り込みが僅かであるか皆無であることによって示される、ポリマーの「膨潤」が低減されるか皆無である。
溶液重合においては、モノマー、開始剤系は全て典型的には希釈剤または希釈剤混合物に可溶であり、すなわち、重合の間に生成するコポリマーと同様に単一相を構成する。
上述の有機希釈剤中の所望のポリマーの溶解度並びにその膨張挙動は、当業者には周知である。
スラリー重合と対比した溶液重合の長所及び短所は、文献中において徹底的に議論されており、したがって、当業者にも既知である。
工程b)は、好ましくは溶液プロセスとして実施される。
一実施態様では、工程b)は、-90℃から-60℃の範囲、好ましくは-80℃から-62℃の範囲、さらにより好ましくは-78℃から-65℃の範囲の温度で実施される。
好ましい実施態様では、重合温度は、反応混合物とエタンまたは二酸化炭素の沸点以上20℃までであり、好ましくはエタンまたは二酸化炭素の沸点以上10℃までである。
工程b)における反応圧は、典型的には500から100,000hP、好ましくは1100から20,000hPa、より好ましくは1300から5,000hPaである。
工程b)による重合がスラリープロセスとして実施される場合、工程b)におけるスラリーの固形分含有量は、好ましくは1から45質量%、より好ましくは3から40質量%、さらにより好ましくは、15から40質量%の範囲内である。
本明細書で使用される「固形分含有量」または「固形分濃度」なる語は、ポリマー、有機希釈剤、及び任意に工程b)に従って得られる残留モノマーを含む製品媒体中のイソオレフィンポリマーの質量パーセントを指すが、製品媒体中に依然として存在し得る二酸化炭素の含有量は考慮されない。
一実施態様では、工程b)の反応時間は2分間から2時間、好ましくは10分間から1時間、より好ましくは20から45分間である。
前記プロセスは、バッチ式でまたは連続的に実施することができる。連続反応が行われる場合、上記の反応時間は平均滞留時間を表す。
一実施態様において、反応は、クエンチ剤、例えば、1質量%の水酸化ナトリウム水溶液、メタノール、またはエタノールによって停止される。
別の実施態様において、反応は工程c)における水性媒体との接触によってクエンチされ、これは、一実施態様においては、20℃及び1013hPaで測定して5から10、好ましくは6から9、より好ましくは7から9のpH値を有し得る。
所望の場合のpH調整は、好ましくは多価金属イオンを含まない酸またはアルカリ化合物の添加により実施して良い。より高いpH値へのpH調整は、例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの添加によって実施される。
特に溶液重合の場合、転化は、典型的には、最初に使用されたモノマーの5質量%から25質量%、好ましくは10質量%から20質量%のモノマー消費後に停止される。
モノマー転化は、重合中のオンライン粘度測定または分光モニタリングにより追跡できる。
任意の工程c)の一実施態様において、特に工程b)がスラリープロセスとして実施された場合、工程b)で得られた製品媒体を水性媒体と接触させ、有機希釈剤を少なくとも部分的に、媒体中に存在する程度まで除去し、残留モノマー及び二酸化炭素を少なくとも部分的に除去して、しばしばゴム粉末と呼称される微細粒子の形のポリイソブテンまたはブチルゴムを含む水性スラリーを得る。前記接触は、この目的に適した任意の容器で実施でき、バッチ式または連続的に実施でき、ここでは連続プロセスが好ましい。工業的には、こうした接触は、典型的には、蒸気ストリップ、フラッシュドラム、または液相と蒸気の分離について既知である任意の別の容器で実施される。
有機希釈剤及び任意のモノマー及び/または残留二酸化炭素の除去には、残留モノマー及び有機希釈剤及び/または残留二酸化炭素を所望の程度まで引き続きまたは一緒に除去するために別のタイプの蒸留を利用してもよい。様々な沸点の液体を分離するための蒸留プロセスは、当技術分野で周知であり、例えば、Encyclopedia of Chemical Technology, Kirk Othmer, 4th Edition, pp. 8-311に記載されており、これは参照により本明細書中に準用される。一般に、未反応のモノマー及び希釈剤は、別々にまたは一緒に、本発明による方法の工程a)に再利用してよい。
任意の工程c)及び一実施態様におけるスチームストリッパまたはフラッシュドラムの圧力は、工程b)で使用される有機希釈剤及びモノマー並びに残留二酸化炭素の含有量に依存するが、典型的には、100hPaから5,000hPaの範囲である。
任意の工程c)の温度は、有機希釈剤を少なくとも部分的に、残存モノマー及び/または二酸化炭素がまだ存在する程度に除去するために十分であるように選択される。
工程c)で除去された有機希釈剤及び/またはモノマー及び/または残留二酸化炭素は、工程a)及び/またはb)に再循環されてもよい。
一実施態様では、温度は、10から100℃、好ましくは50から100℃、より好ましくは60から95℃、さらにより好ましくは75から95℃である。
工程b)が水との接触による溶液重合として行われた場合、有機希釈剤が蒸発して、ポリマーが水性スラリー中に懸濁した不連続の粒子を形成する。
さらなる任意の工程d)では、工程c)に従って得られた水性スラリーに含まれるポリマーを分離して、ポリマーを得ることができる。分離は、浮上分離、遠心分離、ろ過、脱水押出機での脱水、または流体から固体を分離するために当業者に知られる任意の別の手段によって達成され得る。
さらなる任意の工程e)では、工程d)に従って得られたコポリマー粒子を、揮発物の残留含有量が好ましくは7,000ppm以下、好ましくは5,000ppm以下、さらにより好ましくは4,000ppm以下となるまで、別の実施態様では2,000ppm以下、好ましくは1,000ppm以下となるまで乾燥させる。
本明細書で使用する揮発物なる語は、標準圧で沸点が250℃未満、好ましくは200℃以下の化合物を指し、水並びに残りの有機希釈剤を含む。
乾燥は、当業者に既知の従来の手段を利用して実施することができ、これには、加熱メッシュコンベアベルト上または押出機内での乾燥が含まれる。
実験部分
(実施例)
A)11質量%のCO2を用いたバッチ重合
バッチ重合を、合計1.5リットルの容積を有する、冷却され、攪拌された反応器を用いて、実験室規模で実施した。モノマーのイソブテン(99.91%)、イソプレン、及びヘキサンは、モレキュラーシーブ及びイソプレンの阻害剤除去剤で事前に乾燥させた。
モノマー(325gのイソブテン、6.8gのイソプレン)、200gのヘキサン、及び65gの固体CO2を混合した。重合を、約5gの開始剤溶液により開始させた。開始剤溶液を、工業用ヘキサンに溶解させたセスキ塩化エチルアルミニウムを使用して調製し、微量の水で活性化させた。反応温度は-70℃であった。エタノールと2質量%のNaOHの混合物を使用して、重合を停止させた。18から21質量%のポリマー含有量を有する溶液が生成した。生成したポリマーは、平均分子量が370kg/molであり、イソプレン含量が1.8モル%であった(NMRにより測定)。
B)5質量%のエタンを用いたバッチ重合
バッチ重合を、合計1.5リットルの、冷却され、攪拌された反応器を用いて、実験室規模で実施した。モノマーのイソブテン(99.91%)、イソプレン、及びヘキサンは、モレキュラーシーブ及びイソプレンの阻害剤除去剤で事前に乾燥させた。
モノマー(325gのイソブテン、6.8gのイソプレン)、234gのヘキサン、及び30gの液体エタンを混合した。重合を、約5gの開始剤溶液により開始させた。開始剤溶液を、工業用ヘキサンに溶解させたセスキ塩化エチルアルミニウムを使用して調製し、微量の水で活性化させた。反応温度は-70℃であった。エタノールと2質量%のNaOHの混合物を使用して、重合を停止させた。17質量%のポリマー含有量を有する溶液が生成した。生成したポリマーは、平均分子量が370kg/molであり、イソプレン含量が1.8モル%であった(NMRにより測定)。
C)11質量%のエタンを用いたバッチ重合
バッチ重合を、合計1.5リットルの、冷却され、攪拌された反応器を用いて、実験室規模で実施した。モノマーのイソブテン(99.91%)、イソプレン、及びヘキサンは、モレキュラーシーブ及びイソプレンの阻害剤除去剤で事前に乾燥させた。
モノマー(325gのイソブテン、6.8gのイソプレン)、200gのヘキサン、及び65gの液体エタンを混合した。重合を、約5gの開始剤溶液により開始させた。開始剤溶液を、工業用ヘキサンに溶解させたセスキ塩化エチルアルミニウムを使用して調製し、微量の水で活性化させた。反応温度は-70℃であった。エタノールと2質量%のNaOHの混合物を使用して、重合を停止させた。17質量%のポリマー含有量を有する溶液が生成した。生成したポリマーは、平均分子量が270kg/molであり、イソプレン含量が1.8モル%であった(NMRにより測定)。
D) -65℃での6質量%のエタンを用いた連続重合
連続重合を、合計容積2リットルの、それぞれ連続モードで稼働する、冷却され、攪拌された二つの反応器を用いて、試験規模で実施した。モノマーのイソブテン(99.91%)及びイソプレンは、モレキュラーシーブ及びイソプレンの阻害剤除去剤で事前に乾燥させた。乾燥カラムを通過させた後の水分量は、カールフィッシャー滴定によりオフラインで監視した。
反応器への予冷供給物は、3.87kg/hのイソブテン、0.10kg/hのイソプレン、1.65kg/hの工業用ヘキサン、及び0.38kg/hの液体エタンであった。重合を、15g/hの開始剤溶液の連続供給によって開始させた。開始剤溶液を、工業用ヘキサンに溶解させたセスキ塩化エチルアルミニウムを使用して調製し、微量の水で活性化させた。反応温度は-65℃であった。エタノールと2質量%のNaOHの混合物を使用して、反応器の後に重合を停止させた。15質量%のポリマー含有量を有する溶液が生成した。生成したポリマーは、平均分子量が400から440kg/molであり、イソプレン含量は1.7から2.0モル%であり(NMRにより測定)、ゲル含量はほぼ0.3質量であった。全体の最大実施時間は33時間であった。
E)-65℃での10質量%のエタンを用いた連続重合
連続重合を、合計容積2リットルの、それぞれ連続モードで稼働する、冷却され、攪拌された二つの反応器を用いて、試験規模で実施した。モノマーのイソブテン(99.91%)及びイソプレンは、モレキュラーシーブ及びイソプレンの阻害剤除去剤で事前に乾燥させた。乾燥カラムを通過させた後の水分量は、カールフィッシャー滴定によりオフラインで監視した。
反応器への予冷供給物は、3.87kg/hのイソブテン、0.10kg/hのイソプレン、1.40kg/hの工業用ヘキサン、及び0.63kg/hのエタンであった。重合を、12g/hの開始剤溶液の連続供給によって開始させた。開始剤溶液を、工業用ヘキサンに溶解させたセスキ塩化エチルアルミニウムを使用して調製し、微量の水で活性化させた。反応温度は-65℃であった。エタノールと2質量%のNaOHの混合物を使用して、反応器の後に重合を停止させた。12質量%のポリマー含有量を有する溶液が生成した。生成したポリマーは、平均分子量が430kg/molであり、イソプレン含量は1.7から1.9モル%であり(NMRにより測定)、ゲル含量はほぼ0.3質量であった。全体の最大実施時間は16時間であった。

Claims (15)

  1. イソオレフィンポリマーの調製方法であって、少なくとも以下の工程:
    a)有機希釈剤及びイソオレフィンである少なくとも一つのモノマーを含む反応媒体、及び前記反応媒体中に実質的に溶解したエタンまたは二酸化炭素を提供する工程;及び
    b)少なくとも1つのモノマーを、反応媒体中において開始剤系の存在下で重合させて、コポリマー、有機希釈剤、及び任意の残留モノマーを含む製品媒体を生成させ、これにより、反応媒体のエタンまたは二酸化炭素を少なくとも部分的に蒸発させる工程を含む方法。
  2. 前記イソオレフィンが、4から16個の炭素原子、好ましくは4から7個の炭素原子を有するイソオレフィンから選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記イソオレフィンがイソブテンである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記反応媒体が、一つ以上のマルチオレフィンをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記反応媒体が、イソプレンをさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記反応媒体が、イソブテンを単独のモノマーとして含む、請求項3に記載の方法。
  7. 前記有機希釈剤が、ハイドロクロロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、及びアルカンから選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記ホウ素またはアルミニウム化合物が、式MX3により表され、ここでMはホウ素またはアルミニウムであり、Xはハロゲンまたは式MR(m)X(3-m)により表され、ここでMはホウ素またはアルミニウムであり、Xはハロゲンであり、RはC1-C12アルキル及びC7-C14アルキルアリール基からなる群から選択される一価炭化水素基であり;mは1または2であり、ここで「アルキルアリール」なる語が、脂肪族と芳香族の両方の構造を含む基を意味し、この基が脂肪族の立場をとる、請求項1から7のいずれか一項の方法。
  9. 前記ホウ素またはアルミニウム化合物には、二臭化メチルアルミニウム、二塩化メチルアルミニウム、二臭化エチルアルミニウム、二塩化エチルアルミニウム、二臭化ブチルアルミニウム、二塩化ブチルアルミニウム、臭化ジメチルアルミニウム、塩化ジメチルアルミニウム、臭化ジエチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム、臭化ジブチルアルミニウム、塩化ジブチルアルミニウム、セスキ臭化メチルアルミニウム、セスキ塩化メチルアルミニウム、セスキ臭化エチルアルミニウム、セスキ塩化エチルアルミニウム、二塩化イソブチルアルミニウム、及び塩化ジイソブチルアルミニウムが含まれる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記開始剤が、水、アルコール、フェノール、ハロゲン化水素、カルボン酸、カルボン酸ハロゲン化物、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、スルホン酸ハロゲン化物、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルキルアリール、及びハロゲン化ポリマーからなる群より選択され、ここで水、メタノール、エタノール、塩化水素、臭化水素、及び2-クロロ-2-メチルプロパンが好ましく、水、メタノール、及び塩化水素がより好ましく、水がさらにいっそう好ましい、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記開始剤系、モノマー、有機希釈剤、エタン、及び/または二酸化炭素が、単一相を形成する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 工程b)が、溶液プロセスとして実施される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 工程b)における反応圧が、典型的には500から100,000hP、好ましくは1100から20,000hPa、より好ましくは1300から5,000hPaである、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 工程a)及びb)が、連続的に実施される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 蒸発した二酸化炭素及び/またはエタンが、工程a)またはb)に再度リサイクルされる、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
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