JP2020525649A - Al−Zn−Cu−Mg合金およびそれらの製造方法 - Google Patents

Al−Zn−Cu−Mg合金およびそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも25mmの厚みを有し、(重量%で)、6.70〜7.40のZn、1.50〜1.80のMg、2.20〜2.60のCuであって、Mgに対するCuの比率が少なくとも1.30であり、0.04〜0.14のZr、0〜0.5のMn、0〜0.15のTi、0〜0.15のV、0〜0.25のCr、0〜0.15のFe、0〜0.15のSi、各0.05以下で、かつ合計0.15以下の不純物、を含む、押出し、圧延および/または鍛造されたアルミニウム系の合金製品に関する。本発明は同様に、このような製品の製造方法にも関する。本発明に係る製品は、高応力、および高湿度環境条件下での環境助長割れに対する低い感度、高い強度および高い靭性を同時に示すことから、極めて有利である。【選択図】なし

Description

本発明は概して、アルミニウム合金に関し、より詳細には、特に航空宇宙利用分野向けのAl−Zn−Cu−Mgアルミニウム合金に関する。
Al−Zn−Cu−Mgアルミニウム合金は、長年にわたり、航空宇宙業界において広範に使用されている。重量およびコストの両方の削減という最終目標に向けた努力と飛行機構造の進化に伴って、強度、靭性および耐腐食性などの特性の間の最適な妥協点が絶えず探し求められている。同様に、鋳造、圧延および熱処理におけるプロセスの改善が有利にも、合金の組成図のさらなる制御を提供することができる。
Al−Zn−Cu−Mgアルミニウム合金製の厚みのある圧延、鍛造または押出し製品は、特に、典型的には厚みのある鍛錬された切片から機械加工される例えば翼小骨、桁、フレームといった翼要素などの航空産業用の一体的に機械加工された高強度構造部品を生産するために使用される。
静的機械的強度、破壊靭性、耐腐食性、焼入れ感度、耐疲労性、および残留応力レベルなどのさまざまな特性について得られた性能値は、製品の全体的性能、構造設計者がそれを有利に使用する能力、ならびに例えば機械加工などのさらなる加工ステップにおけるその使い易さを決定することになる。
以上で列挙した特性のうちいくつかは、本来相矛盾するものであることが多く、一般に妥協点を見い出す必要がある。相矛盾する特性とは例えば、静的機械的強度対靭性そして強度対耐腐食性である。
腐食または環境助長割れ(EAC)特性の中で、高応力および高湿度環境という条件下でのEACと、NaCl溶液への浸漬および乾燥の交番サイクルを用いて(ASTM G44)かつ典型的により低い応力を用いて試料が試験されるASTM G47などの標準応力腐食割れ(SCC)試験の条件下のEACとを区別することができる。標準SCC破損は、局所的な潜在的差異に起因するアノード溶解および水素脆化の両方が混在して発生する可能性があり、一方、高応力および高湿度環境という条件下でのEACについては、水素脆化は、十中八九、破損モードである(例えば「Gaseous hydrogen embrittlement of materials in energy technologies」、R.P.GlangloffおよびB.P.Somerday編、Woodhead Publishing 2012年、707〜768ページ中の、J.R.SCULLY、G.A.YOUNG JR、S.W.SMITH著、「Hydrogen embrittlement of aluminum and aluminum based alloys」を参照のこと)。
高応力および高湿度環境条件下でEACに対する低い感度を有する高強度7XXX合金の開発は、有意な改善をもたらすものと思われる。特に、AA7010またはAA7050などの公知の合金よりも高い強度を有しながら、高応力および高湿度環境という条件下においてEACに対する類似のまたはそれ以上の耐性を示す合金を得ることが追究されている。
高い破壊靭性、高い機械的強度および標準SCCに対する高い耐性を有するAl−Zn−Mg−Cu合金が、先行技術において記載されている。
米国特許第5312498号明細書は、改善された耐剥離性および破壊靭性を有するアルミニウム系合金製品を生産する方法において、本質的に、約5.5〜10.0重量%の亜鉛、約1.75〜2.6重量%のマグネシウム、約1.8〜2.75重量%の銅および残分のアルミニウムおよび他の元素で構成されるアルミニウム系合金組成物を提供することを含む方法を開示している。アルミニウム系合金は、改善された耐腐食性および機械的特性を有する製品を生産するため、加工され、熱処理され、焼入れされ、時効される。亜鉛、マグネシウムおよび銅の量は、時効プロセスの結果として沈殿が本質的に完了した後、余剰の元素が全く存在しないように、化学量論的に平衡させられる。
米国特許第5560789号明細書は、高い機械的強度を有するAA7000シリーズ合金とそれらを得るための方法について記載している。この合金は重量%で、7〜13.5%のZn、1〜3.8%のMg、0.6〜2.7%のCu、0〜0.5%のMn、0〜0.4%のCr、0〜0.2%のZr、各々0.05%以下、かつ合計0.15%以下の他の元素そして残余のアルミニウムを含有しているが、しかしながら、腐食特性に関する言及は無い。
米国特許第5865911号明細書は、本質的に(重量%で)約5.9〜6.7%の亜鉛、1.8〜2.4%の銅、1.6〜1.86%のマグネシウム、0.08〜0.15%のジルコニウム、残分のアルミニウムおよび偶発元素および不純物で構成されたアルミニウム合金について記載している。この特許は特に、静的機械的強度および靭性の間の妥協点について言及している。
米国特許第6027582号明細書は、(重量%で)5.7〜8.7のZn、1.7〜2.5のMg、1.2〜2.2のCu、0.07〜0.14のFe、0.05〜0.15のZrという組成を有し、Cu+Mg<4.1、Mg>Cuである、厚み60mm超の圧延、鍛造または押出しされたAl−Zn−Mg−Cuアルミニウム合金について記載している。この特許は焼入れ感度における改善についても記載している。
米国特許第6972110号明細書は、好ましくは(重量%で)7〜9.5のZn、1.3〜1.68のMg、および、1.3〜1.9のCuを含有する合金について教示し、Mg+Cu≦3.5を保つことを推奨している。この特許は、応力腐食割れに対する耐性を改善する目的で3段階時効処理を用いることを開示している。3段階時効は、習得するのがむずかしく時間がかかり、このような熱処理を必ずしも必要とせずに高い耐腐食性を得ることが望ましいと思われる。
PCT特許出願である国際公開第2004/090183号は、本質的に(重量%で)6.0〜9.5のZn、1.3〜2.4のCu、1.5〜2.6のMg、0.25未満のMnおよびZr、ただし好ましくは、より高いZn含有量については0.05〜0.15の範囲内、他の元素が各0.05未満で、かつ合計0.25未満、残分のアルミニウムを含む合金において、(重量%で)0.1[Cu]+1.3<[Mg]<0.2[Cu]+2.15、好ましくは0.2[Cu]+1.3<[Mg]<0.1[Cu]+2.15である合金について開示している。
米国特許出願公開第2005/006010号明細書は、改善された疲労亀裂成長耐性および高い損傷許容性を有する高強度Al−Zn−Cu−Mg合金を生産するための方法において、(重量%で)5.5〜9.5のZn、1.5〜3.5のCu、1.5〜3.5のMg、0.25未満のMn、0.25未満のZr、0.10未満のCr、0.25未満のFe、0.25未満のSi、0.10未満のTi、0.25未満のHfおよび/またはV、他の元素が各0.05未満で、かつ合計0.15未満、残分のアルミニウムという組成を有するインゴットを鋳造するステップと、鋳造の後、インゴットを均質化および/または予熱するステップと、インゴットを熱間加工し、任意には厚み50mm超の加工製品へと冷間加工するステップと、溶体化熱処理するステップと、溶体化熱処理された製品を焼入れするステップと、加工され熱処理された製品を人工的に時効するステップとを含む方法であって、時効ステップが、2時間超で8時間未満の間の105℃〜135℃の範囲内の温度での第1の熱処理および5時間超で15時間未満の間の135℃より高く170℃より低い温度での第2の熱処理を含む方法を開示している。ここでもまた、このような3段階時効は、習得がむずかしく時間がかかる。
欧州特許第1544315号明細書は、6.7〜7.3のZn、1.9〜2.5のCu、1.0〜2.0のMg、0.07〜0.13のZr、0.15未満のFe、0.15未満のSi、各0.05以下で最大で合計0.15%の他の元素、残余のアルミニウム、という百分率重量を有する構成成分のAlZnCuMg合金製の、特に圧延、押出しまたは鍛造された製品について開示している。この製品は好ましくは溶体化熱処理、焼入れ、冷間加工および人工時効によって処理される。
米国特許第8277580号明細書は、2〜10インチの厚みを有する圧延または鍛造されたAl−Zn−Cu−Mgアルミニウム系合金の展伸材を教示している。この製品は、溶体化熱処理、焼入れおよび時効によって処理されたものであり、(重量%で)6.2〜7.2のZn、1.5〜2.4のMg、1.7〜2.1のCu、0〜0.13のFe、0〜0.10のSi、0〜0.06のTi、0.06〜0.13のZr、0〜0.04のCr、0〜0.04のMn、各々0.05以下の不純物および他の偶発元素を含む。
米国特許第8673209号明細書は、溶体化熱処理、焼入れおよび人工時効された場合に、かつその製品から作られた部品内で、強度、破壊靭性および耐腐食性の改善された組合せを達成する能力を有する、厚み約4インチ以下のアルミニウム合金製品において、合金が本質的に、約6.8〜約8.5重量%のZn、約1.5〜約2.00重量%のMg、約1.75〜約2.3重量%のCu、約0.05〜約0.3重量%のZr、約0.1重量%未満のMn、約0.05重量%未満のCr、残分のAl、偶発元素および不純物で構成されているアルミニウム合金製品、およびその製造方法を開示している。
SCC耐性に対する7XXX合金組成物の効果が、近年見直されてきた(N.J.Henry HolroydおよびG.M.Scamans著、「Stress Corrosion Cracking in Al−Zn−Mg−Cu Aluminum Alloys in Saline Environments」、Metall.Mater.Trans.A、vol.44、1230〜1253ページ、2013年)。塩分環境内でのピークおよび過時効調質についての室温でのSCC成長速度は、Zn/Mg比が2〜3の範囲内であり、化学量論的レベルに比べた余剰のMgが1重量%未満であり、銅含有率が0.2重量%未満または1.3〜2重量%の範囲内のいずれかである場合に8重量%未満のZnを含むAl−Zn−Mg−Cu合金について最小限に抑えられるとの結論が得られた。
高強度7XXX合金製品について記載する文献のいずれも、高応力および高湿度環境という条件下でEACに対する感応度が低く、高い強度と高い靭性の特性を同時に有する合金製品について記載していない。
米国特許第5312498号明細書 米国特許第5560789号明細書 米国特許第5865911号明細書 米国特許第6027582号明細書 米国特許第6972110号明細書 国際公開第2004/090183号 米国特許出願公開第2005/006010号明細書 欧州特許第1544315号明細書 米国特許第8277580号明細書 米国特許第8673209号明細書
「Gaseous hydrogen embrittlement of materials in energy technologies」、R.P.GlangloffおよびB.P.Somerday編、Woodhead Publishing 2012年、707〜768ページ中の、J.R.SCULLY、G.A.YOUNG JR、S.W.SMITH著、「Hydrogen embrittlement of aluminum and aluminum based alloys」 N.J.Henry HolroydおよびG.M.Scamans著、「Stress Corrosion Cracking in Al−Zn−Mg−Cu Aluminum Alloys in Saline Environments」、Metall.Mater.Trans.A、vol.44、1230〜1253ページ、2013年
本発明の1つの目的は、展伸材について、高応力および高湿度環境という条件下でのEACに対する耐性と適切なレベルの破壊靭性のための機械的強度の間の改善された妥協を可能にする特定の組成範囲を有するAl−Zn−Cu−Mg合金を提供することにあった。
本発明の別の目的は、高応力および高湿度環境という条件下でのEACに対する耐性と適切なレベルの破壊靭性のための機械的強度の間の改善された妥協を可能にするアルミニウム展伸材の製造方法を提供することにあった。
これらのおよび他の目的を達成するため、本発明は、少なくとも25mmの厚みを有し、(重量%で)
6.70〜7.40のZn、
1.50〜1.80のMg、
2.20〜2.60のCuであって、Mgに対するCuの比率が少なくとも1.30であり、
0.04〜0.14のZr、
0〜0.5のMn、
0〜0.15のTi、
0〜0.15のV、
0〜0.25のCr、
0〜0.15のFe、
0〜0.15のSi、
各0.05以下で、かつ合計0.15以下の不純物、
を含むか、または有利にはこれらで構成されている、押出し、圧延および/または鍛造されたアルミニウム系の合金製品に向けられている。
本発明は同様に、押出し、圧延および/または鍛造されたアルミニウム系合金を製造するための方法において、(重量%で)
a)6.70〜7.40のZn、
1.50〜1.80のMg、
2.20〜2.60のCuであって、Mgに対するCuの比率が少なくとも1.30であり、
0.04〜0.14のZr、
0〜0.5のMn、
0〜0.15のTi、
0〜0.15のV、
0〜0.25のCr、
0〜0.15のFe、
0〜0.15のSi、
各0.05以下で、かつ合計0.15以下の不純物、
を含むかまたは有利には本質的にこれらで構成される、インゴットまたはビレットを鋳造するステップと、
b) インゴットまたはビレットを均質化するステップと、
c) 少なくとも25mmの最終厚みを有する押出し、圧延および/または鍛造された製品へと、前記均質化されたインゴットまたはビレットを熱間加工するステップと、
d) 製品を溶体化熱処理し、焼入れするステップと、
e) 製品をストレッチングするステップと、
f) 人工時効ステップと、
を含む方法に向けられている。
実施例の合金についてのST TYSと破損に至るまでの平均的EAC日数の関係。
別段の指示の無いかぎり、合金の化学組成に関連する全ての表示は、合金の総重量に基づく重量質量百分率として表現されている。Cu/Mgなる表現において、Cuは重量%で表わしたCu含有量を意味し、Mgは重量%で表わしたMg含有量を意味する。合金の呼称は、当業者にとって公知のアルミニウム協会の規則に準じたものである。調質の定義は、EN515(1993)に策定されている。
別段の言及の無いかぎり、静的機械的特性、すなわち最大抗張力UTS、引張降伏応力TYSおよび破壊時伸びEは、NF EN ISO6892−1(2016)規格に準じて引張試験によって決定され、部片を採取する場所およびそれらの方向は、EN485(2016)規格に定義されている。
別段の規定の無いかぎり、EN12258規格の定義が適用される。
押出製品の厚みは、EN2066:2001規格に準じて定義される。すなわち、断面は寸法AおよびBの基本的矩形に分割され、Aはつねに、基本的矩形の最大寸法であり、Bは、基本的矩形の厚みとみなされる。底面は、最大寸法Aを有する基本的矩形である。
破壊靭性K1Cは、ASTM規格E399(2012)に準じて決定される。R曲線として知られている応力強度対亀裂拡大プロットが、ASTM規格E561(2015)に準じて決定される。臨界応力強度係数K、換言すると亀裂を不安定なものにする強度係数は、R曲線から出発して計算される。応力強度係数KCOは、同様に、単調荷重の始まりにおいて臨界荷重に対し初期亀裂長を割当てることによっても計算される。これら2つの値は、求められる形状の試験片について計算される。Kappは、R曲線試験を行なうために使用された試験片に対応するKCO係数を意味する。
靭性試験で使用される試験用標本の幅は、試験中に測定される臨界応力強度係数に実質的影響を及ぼし得るということを指摘しておくべきである。CT−標本が使用された。別段の言及の無いかぎり、幅Wは5インチ(127mm)であり、B=0.3インチであり、初期亀裂長ao=1.8インチである。測定は、半厚みで行なわれた。
別段の言及がなされた場合を除いて、高応力および高湿度環境という条件下のEACは、ASTM G47規格に記載されている通り、約80%のST方向TYSの荷重を用いて、85%の相対湿度で、70℃の温度で、厚み中央において引張試料上の一定歪下で試験された。環境助長割れ(EAC)後の最短無破損寿命は、各プレートについて3つの標本に由来する破損に至るまでの最短日数に相当する。
「構造部材」なる用語は、当該技術分野において周知の用語であり、静的および/または動的機械的特性が構造性能に関して極めて重要なものであり、構造計算が通常規定されているか、または、行われている機械的構造内で使用される構成要素を意味する。これらは、典型的には、構成要素の破断が、機械的構造、そのユーザまたは第3者の安全性に重大な危険を及ぼす可能性がある構成要素である。航空機の場合、構造部材は、胴体(例えば胴体表皮)、縦通材、圧力隔壁、周方向フレーム、翼構成要素(例えば翼表皮、縦通材または補強材、小骨、桁)、尾部(例えば水平および垂直安定板)、床梁、シートトラックおよび扉の部材を含む。
本発明の合金は、高強度と高靭性特性を同時に有する、高応力および高湿度環境という条件下のEACに対して感応しない製品を得ることを可能にする、特定の組成を有する。
充分な強度を得るためには、6.70、好ましくは6.80さらには6.90という最低Zn含有量が必要とされる。しかしながら、Zn含有量は、特に、靭性および伸びである特性の求められるバランスを得るために、7.40、好ましくは7.30を超えるべきではない。一実施形態において、Znの最大含有量は7.20である。
充分な強度を得るためには、1.50、好ましくは1.55さらには1.60の最低Mg含有量が必要とされる。しかしながら、特に、靭性および伸びである特性の求められるバランスを得て、焼入れ感度を回避するためには、Mg含有量は、1.80、好ましくは1.75を超えてはならない。一実施形態において、Mg最大含有量は1.70である。
一実施形態において、Zn含有量は6.90〜7.20重量%であり、Mg含有量は1.60〜1.70重量%である。
充分な強度を得て、充分なEAC性能を得るためには、2.20、好ましくは2.25または2.30さらには2.35の最低Cu含有量が必要とされる。しかしながら、Cu含有量は、特に焼入れ感度を回避するために、2.60、好ましくは2.55を超えてはならない。一実施形態において、Cuの最大含有量は2.50である。
高応力および高湿度環境という条件下のEACに対する低い感度を有する製品を得る目的で、Cu/Mg比は、少なくとも1.30に入念に制御される。1.35、または好ましくは1.40の最低Cu/Mg比が有利である。一実施形態において、最大Cu/Mg比は、1.70であり、好ましくは1.65である。
所望の強度を得るためには、最低レベルの溶質(Zn、MgおよびCu)が好ましい。Zn+Cu+Mgは好ましくは少なくとも10.7重量%、優先的には少なくとも11.0重量%、より一層優先的には少なくとも11.1重量%である。同様にして、Cu+Mgは好ましくは少なくとも3.8重量%であり、優先的には少なくとも3.9重量%である。一実施形態において、Zn+Cu+Mgは少なくとも11.2重量%であり、Cu+Mgは少なくとも4.0重量%である。
MgおよびCuの含有量が高いと、焼入れ感度は増大し、破壊靭性性能に影響が及ぶ。MgとCuの組合せ含有量は、好ましくは、4.3重量%未満、優先的には4.2重量%未満に維持されなければならない。
本発明の製品のZn/Mg比は、3.7〜4.9(厳密には6.70/1.80=3.72から7.40/1.50=4.93まで)であるが、これは、2〜3という値を教示するHolroyd Scamansの教示を考慮すると意外なものである。好ましくは、本発明の製品のZn/Mg比は4.0〜4.6である。
本発明の合金はさらに、典型的には粒径制御のために使用される0.04〜0.14重量%のジルコニウムを含有する。Zr含有量は、再結晶に影響を及ぼすため、好ましくは、少なくとも約0.07重量%、そして優先的には、約0.09重量%でなければならないが、有利には、鋳造中の問題を削減するために、約0.12重量%未満にとどまるべきである。
ホウ素または炭素のいずれかと結び付いたチタンは、通常、望まれる場合、鋳造中に鋳放し粒径を制限する目的で添加され得る。本発明は典型的には、最大約0.06重量%または約0.05重量%のTiに対応することができる。本発明の好ましい実施形態において、Ti含有量は約0.02重量%から約0.06重量%であり、優先的には約0.03重量%〜約0.05重量%である。
マンガンは、最大約0.5重量%まで添加可能である。一実施形態において、Mn含有量は0.2〜0.5重量%である。しかしながら、マンガンは優先的には回避され、概して約0.04重量%未満、優先的には約0.03重量%未満に保たれる。
バナジウムは、最大約0.15重量%まで添加可能である。一実施形態において、V含有量は0.05〜0.15重量%である。しかしながら、バナジウムは優先的には回避され、概して約0.04重量%未満、優先的には約0.03重量%未満に保たれる。
クロムは、最大約0.25重量%まで添加可能である。一実施形態において、Cr含有量は0.15〜0.25重量%である。しかしながら、クロムは優先的には回避され、概して約0.04重量%未満、優先的には約0.03重量%未満に保たれる。
当該合金はさらに、より少ない範囲で、そして、一部の実施形態においては、それほど好ましくはないものとして他の元素を含有することができる。鉄およびケイ素は、典型的には、破壊靭性特性に影響を及ぼす。鉄およびケイ素含有量は、概して、低く保たれなければならず、鉄については含有量が多くとも0.15重量%であり、好ましくは約0.13重量%または優先的には約0.10重量%を超えず、ケイ素については、好ましくは約0.10重量%または優先的には約0.08重量%を超えない。本発明の一実施形態において、鉄およびケイ素の含有量は0.07重量%以下である。
他の元素とは、各々最大含有量0.05重量%で合計0.15以下、好ましくは各々最大含有量0.03重量%で合計0.10以下であるべき不純物である。
本発明に係る展伸材を生成するための好適な方法は、(i)本発明に係る合金で作られたインゴットまたはビレットを鋳造すること、(ii)典型的には5〜30時間、約460〜約510℃または優先的には約470〜約500℃の温度で、好ましくは少なくとも1つのステップで、インゴットまたはビレットの均質化を行なうこと、(iii)好ましくは約380〜約460℃、そして優先的には約400〜約450℃の入口温度で、最終厚みが少なくとも25mmの押出し、圧延および/または鍛造された製品へと押出し、圧延および/または鍛造することにより、1つ以上の段階で前記均質化されたインゴットまたはビレットの熱間加工を行なうこと、(iv)厚みに応じて典型的に1〜10時間、好ましくは460〜約510℃または優先的には約470〜約500℃の温度で溶体化熱処理を行なうこと、(v)優先的には室温の水で焼入れを行なうこと、(vi)好ましくは5%未満および優先的には1〜4%の圧縮永久歪で制御されたストレッチングにより応力除去を行なうことおよび、(vii)人工時効処理を行なうこと、を含む。
本発明は、約25mm超の厚いゲージにおいて特に有用である。好ましい実施形態において、本発明の展伸材は、本発明に係る合金を含む25〜200mmまたは有利には50〜150mmの厚みを有するプレートである。本発明における腐食挙動を改善する目的で、「過時効」調質(「T7型」)を使用するのが有利である。本発明に係る製品のために適切に使用可能な調質としては、例えばT6、T651、T73、T74、T76、T77、T7351、T7451、T7452、T7651、T7652またはT7751が含まれるが、調質T7351、T7451およびT7651が好ましい。時効処理は有利には2つのステップで実施され、第1のステップは、3〜20時間、好ましくは4または5〜12時間110〜130℃の温度で実施され、第2のステップは5〜30時間140〜170℃の間、好ましくは150〜165℃の間の温度で実施される。
有利な一実施形態において、155℃における等価時効時間t(eq)は、8〜35または30時間、優先的には12〜25時間である。
155℃における等価時間は、下記式:
Figure 2020525649
によって定義され、式中Tは焼鈍中の°K単位の瞬時温度であり、Trefは155℃(428°K)に選択された基準温度である。t(eq)は時間単位で表現される。
主として強度対靭性の妥協のために選択された本発明に由来する合金の狭い組成範囲は、高応力および高湿度環境という条件下の予想外に高いEAC性能を有する展伸材を提供した。
したがって、本発明に係る製品は、好ましくは以下の特性を有する。
a) 板厚(ST)方向での製品の引張降伏強度の80%の板厚(ST)応力レベルにおける高応力、そして70℃の温度で85%の相対湿度を有する湿度環境の条件下での環境助長割れ(EAC)後の、少なくとも30日、好ましくは少なくとも40日という最短無破損寿命、
b) 4分の1厚みにおいてL方向で測定した場合の、少なくとも515−0.279×tMPa、好ましくは525−0.279×tMPa、さらに一層好ましくは535−0.279×tMPa(tはmm単位の製品の厚み)という従来の引張降伏強度、
c) 4分の1厚みで測定した場合の、少なくとも42−0.1tMPa√m、好ましくは44−0.1tMPa√m、さらに一層好ましくは47−0.1tMPa√m(tはmm単位の製品の厚み)という、L−T方向のK1C靭性。
好ましくは、前記高応力および高湿度環境という条件下での環境助長割れ後の最短無破損寿は、板厚(ST)方向で少なくとも50日、より好ましくは少なくとも70日、優先的には少なくとも90日である。
一実施形態において、高応力の条件は、380MPaの板厚(ST)応力レベルを含む。
本発明に係る展伸材は有利には、航空機の製造用の構造部材として使用されるか、またはこれらの構造部材内に統合される。
有利な一実施形態において、本発明に係る製品は翼小骨、桁およびフレーム内で使用される。本発明の実施形態において、本発明に係る展伸材は、他の展伸材と溶接されて、翼小骨、桁およびフレームを形成する。
本発明のこれらの、ならびに他の態様は、以下の例示的かつ非限定的実施例に関連してより詳細に説明される。
実施例1
5つのインゴットが鋳造され、そのうち1つは本発明に係る製品(E)であり、4つは参考例であり、組成は以下の通りであった(表1)。
Figure 2020525649
次にインゴットをスカルピングし、473℃(合金A)または479℃(合金B〜E)で均質化した。インゴットを120mm(合金A)または76mm(合金B〜E)の厚みのプレートになるまで熱間圧延した。熱間圧延の入口温度は400℃〜440℃であった。プレートを、473℃(合金A)または479℃(合金B〜E)のソーク温度で溶体化熱処理した。プレートを焼入れし2.0〜2.5%の永久伸びで伸張させた。
参考プレートを、120℃で6時間とそれに続く160℃でおよそ10時間(合金A)または155℃でおよそ15時間(合金B〜D)の2段階時効に付し、17時間155℃での合計等価時間として、T7651の調質を得た。本発明のプレートEを、120℃で4時間とそれに続く155℃でおよそ15、20、24および32時間の2段階時効に付し、それぞれ155℃で17、22、27および35時間の合計等価時間となるようにした。
試験された試料の全てが実質的に再結晶しておらず、再結晶した結晶粒の体積分率は35%未満であった。
試料を、LおよびLT方向で4分の1厚みにおいて、またST方向については厚み中央で、機械的に試験して、それらの静的機械的特性ならびに破壊靭性を決定した。引張降伏強度、極限強度および伸びが、表2に示されている。
Figure 2020525649
本発明に係る試料は、比較例A、CおよびDに比べて類似の強度を示す。合金Bに比べて、改善は5%超である。7050プレートと比べて、L方向での引張降伏強度の改善は、10%超である。
破壊靭性試験の結果は、表3に示されている。
Figure 2020525649
高応力および高湿度環境という条件下のEACを、ASTM G47に記載のST方向引張標本を用いて測定した。試験用応力および環境はASTM G47とは異なり、70℃の温度、85%の相対湿度下で、t/2でのST方向TYSの約80%の荷重を使用した。破損までの日数を、各プレートについて3つの標本について示されている。
結果は表4に示されている。
Figure 2020525649
高応力および高湿度環境という条件下のEACに対する板厚方向での合金E(本発明)プレートの耐性は、意外にも高く、本質的に同じTYS値について参考例(CおよびD)に比べた最低EAC寿命の改善は約30日超であった。本発明の合金Eは、公知の先行技術に比べて高応力および高湿度環境という条件下の傑出したEAC性能を示した。特に印象深く予想外であったのは、本発明に係るプレートが、先行技術の試料に比べて、同等の引張強度および破壊靭性と同時に、より高いEAC耐性レベルを示したことであった。
実施例2
組成Fで本発明に係る3つのインゴットを鋳造した(表5)。
Figure 2020525649
次にインゴットをスカルピングし、479℃で均質化した。インゴットをそれぞれ51mm、102mmおよび152mmの厚みのプレートになるまで熱間圧延した。熱間圧延の入口温度は約400℃であった。プレートを、479℃のソーク温度で溶体化熱処理した。プレートを焼入れし2.0〜2.5%の永久伸びで伸張させた。
プレートを、120℃で4時間とそれに続く155℃でおよそ15、20、24および32時間の2段階時効に付し、それぞれ155℃で17、22、27および35時間の合計等価時間となるようにした。
試験された試料の全てが実質的に再結晶しておらず、再結晶した結晶粒の体積分率は35%未満であった。
全ての方向を厚み中央で試験した厚み51mmのプレートの破壊靭性測定を除いて、試料を、LおよびLT方向で4分の1厚みにおいて、またST方向については厚み中央で、機械的に試験して、それらの静的機械的特性ならびに破壊靭性を決定した。引張降伏強度、極限強度および破断時伸びが、表6に示されている。
Figure 2020525649
破壊靭性試験の結果は、表7に示されている。
Figure 2020525649
高応力および高湿度環境という条件下のEACを、定荷重下でASTM G47に記載のST方向引張標本を用いて測定した。試験用応力および環境はASTM G47とは異なり、70℃の温度、85%の相対湿度下で、t/2でのST方向TYSの約80%の荷重を使用した。破損までの日数を、各プレートについて3つの標本について示されている。
結果は表8に示されている。
Figure 2020525649
板厚方向での合金F(本発明)プレートの高応力および高湿度環境という条件下のEACに対する耐性は、意外にも高く、最短無破損寿命は各厚みについて30日、さらに152mmの厚みについては160日であった。
本明細書で言及されている文献は全て、参照により本明細書に組込まれている。
本明細書中および以下の特許請求の範囲中で使用されている「the」、「a」および「an」なる冠詞は、単数または複数を含意することができる。
本明細書中および以下の特許請求の範囲中、数値が列挙されているかぎり、このような値は、正確な値ならびに、列挙された値からの実質的な変更とはならないこの値に近い値を意味するものとして意図されている。

Claims (15)

  1. 少なくとも25mmの厚みを有し、(重量%で)
    6.70〜7.40のZn、
    1.50〜1.80のMg、
    2.20〜2.60のCuであって、Mgに対するCuの比率が少なくとも1.30であり、
    0.04〜0.14のZr、
    0〜0.5のMn、
    0〜0.15のTi、
    0〜0.15のV、
    0〜0.25のCr、
    0〜0.15のFe、
    0〜0.15のSi
    各0.05以下で、かつ合計0.15以下の不純物、
    を含むか、または有利にはこれらで構成されている、押出し、圧延および/または鍛造されたアルミニウム系の合金製品。
  2. 2.35〜2.55のCu、好ましくは2.35〜2.50のCuである、請求項1に記載の製品。
  3. 前記最大Cu/Mg比が1.70である、請求項1または2に記載の製品。
  4. 前記Cu/Mg比が1.35〜1.65である、請求項1から3のいずれか一つに記載の製品。
  5. Zn/Mg比が4.0〜4.6である、請求項1から4のいずれか一つに記載の製品。
  6. Cu+Mgが少なくとも3.8重量%、優先的には少なくとも3.9重量%である、請求項1から5のいずれか一つに記載の製品。
  7. Zn+Cu+Mgが少なくとも10.7重量%、優先的には少なくとも11.0重量%、より一層優先的には少なくとも11.1重量%である、請求項1から6のいずれか一つに記載の製品。
  8. Zn+Cu+Mgが少なくとも11.2重量%であり、Cu+Mgが少なくとも4.0重量%である、請求項1から7のいずれか一つに記載の製品。
  9. 前記製品が、
    a) 板厚(ST)方向での製品の引張降伏強度の80%の板厚(ST)応力レベルにおける高応力、そして70℃の温度で85%の相対湿度を有する湿度環境の条件下での環境助長割れ(EAC)後の、少なくとも30日、好ましくは少なくとも40日という最短無破損寿命、
    b) 4分の1厚みにおいてL方向で測定した場合の、少なくとも515−0.279×tMPa、好ましくは525−0.279×tMPa、さらに一層好ましくは535−0.279×tMPa(tはmm単位の製品の厚み)という従来の引張降伏強度、
    c) 4分の1厚みで測定した場合の、少なくとも42−0.1tMPa√m、好ましくは44−0.1tMPa√m、さらに一層好ましくは47−0.1tMPa√m(tはmm単位の製品の厚み)というL−T方向のK1C靭性、
    という特性を有する、請求項1から8のいずれか一つに記載の製品。
  10. 前記厚みが25〜200mm、または有利には50〜150mmである、請求項1から9のいずれか一つに記載の製品。
  11. 航空機の製造に好適な構造部材において、翼小骨、桁およびフレーム内で使用され、請求項1から10のいずれか一つに記載の製品を含む構造部材。
  12. a)押出し、圧延および/または鍛造されたアルミニウム系合金を製造するための方法において、(重量%で)
    6.70〜7.40のZn、
    1.50〜1.80のMg、
    2.20〜2.60のCuであって、Mgに対するCuの比率が少なくとも1.30であり、
    0.04〜0.14のZr、
    0〜0.5のMn、
    0〜0.15のTi、
    0〜0.15のV、
    0〜0.25のCr、
    0〜0.15のFe、
    0〜0.15のSi、
    各0.05以下で、かつ合計0.15以下の不純物、
    を含むか、または有利には本質的にこれらで構成される、インゴットを鋳造するステップと、
    b) インゴットまたはビレットを均質化するステップと、
    c) 少なくとも25mmの最終厚みを有する押出し、圧延および/または鍛造された製品へと、前記均質化されたインゴットまたはビレットを熱間加工するステップと、
    d) 製品を溶体化熱処理し、焼入れするステップと、
    e) 製品を伸張するステップと、
    f) 人工時効ステップと、
    を含む方法。
  13. 等価時効時間t(eq)が8〜30時間、好ましくは12〜25時間であり、155℃における等価時間t(eq)が、下記式:
    Figure 2020525649
    により定義され、式中、Tは焼鈍中の°K単位の瞬時温度であり、Trefが155℃(428°K)に選択された基準温度であり、t(eq)が時間単位で表現されている、請求項12に記載の方法。
  14. 熱間加工入口温度が約380〜約460℃、好ましくは約400〜約450℃である、請求項12または13に記載の方法。
  15. 溶体化熱処理温度が460〜約510℃、または好ましくは約470〜約500℃である、請求項12から14のいずれか一つに記載の方法。
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