詳細な説明
[1035] 本明細書に記載される任意の流体制御デバイスは、体液の流れ、ボーラス、容積等を受け取り、獲得し、及び/又は移送するように構成することができる。デバイスの第1のリザーバ、チャネル、流路又は部分は、初期量の体液の流れを受け取ることができ、次に、初期量の体液の流れは、デバイスの第1のリザーバ若しくは第1の部分内に又はデバイスの第1のリザーバ若しくは第1の部分により実質的に又は完全に隔離(例えば、包含、保持、回避、分離、区別、蒸気ロック及び/又は分ける等)することができる。幾つかの場合、皮膚常在菌等の汚染物は、初期量の体液中に含まれ、及び/又は取り込まれる恐れがあり、同様にデバイスの第1のリザーバ若しくは第1の部分内に又はデバイスの第1のリザーバ若しくは第1の部分内により隔離される。初期量が隔離されると、任意の続く量の体液の流れは、第2のリザーバ、デバイスの第2の部分及び/又は任意の追加の流路に分流し、導き、向け、流れ制御することができる(例えば、手動、自動及び/又は半自動で)。したがって、初期量が隔離された状態で、任意の追加及び/又は続く量の体液は、不正確な、歪んだ、混ぜ物がある、偽陽性、偽陰性等をもたらす恐れがある汚染物が実質的になく、何らかの診断及び/又はテストに繋がる。幾つかの場合、初期量の体液は、例えば、汚染物の存在による影響をあまり受けない等の他のテストで使用することもできる。他の場合、初期量の体液は、廃棄容積として破棄することができ、患者に戻すこともでき、及び/又は任意の他の適した臨床用途に使用することもできる。
[1036] 幾つかの実施形態では、流体制御デバイスは、流入口及び流出口を含む。流入口は、体液源又は介在する体液移送デバイスと流体連通して配置されるように構成され、流出口は、流体収集デバイス(例えば、試料ボトル、容器、リザーバ、シリンジ、真空容器、シャーレ、バイアル、ルーメン含有デバイス及び/又は任意の他の適した体液収集及び/又は移送デバイス)と流体連通して配置されるように構成される。流体制御デバイスは、流入口と流体連通するように構成され、初期容積の体液を体液源から受け取るように構成された隔離部分を含む。幾つかの実施形態では、流体制御デバイスは、流体制御デバイスの隔離部分内に配置されるフローコントローラを含むことができる。フローコントローラは、初期容積の体液の一部との接触に応答して、第1の状態と第2の状態との間で遷移するように構成される。流体制御デバイスは、フローコントローラが、第1の状態から、初期容積の体液を流入口から隔離部分に引き込むように動作可能な第2の状態に遷移すると、負の圧力差が隔離部分と流入口との間に画定されるように構成することができる。流体制御デバイスは、フローコントローラが、(1)隔離部分が初期容積の体液を隔離し、及び(2)続く容積の体液が流入口から流出口に移送され得るような第2の状態である場合、負の圧力差が実質的に等化されるように構成することができる。
[1037] 幾つかの実施形態では、装置は、体液源と流体連通して配置されるように構成された流入口と、流体収集デバイスと流体連通して配置されるように構成された流出口とを含む。隔離部分は、流入口と流体連通し、初期容積の体液を流入口から受け取るように構成することができる。隔離部分は、隔離部分を少なくとも一時的に通気させて、体液源から流入口を通して隔離部分内への初期容積の体液の流れを開始するように構成された選択的透過性ベントを含むことができる。フローコントローラは、隔離部分内に配置され、初期容積の体液の一部との接触に応答して、第1の状態から第2の状態に遷移するように構成することができる。フローコントローラの遷移は、隔離部分と流入口との間において、隔離部分が初期容積の体液を受け取るような負の圧力差を生じさせるように構成することができる。負の圧力差は、フローコントローラが、(1)隔離部分が初期容積の体液を隔離し、及び(2)続く容積の体液が流入口から流出口に移送され得るような第2の状態である場合、実質的に等化することができる。
[1038] 幾つかの実施形態では、フロー制御デバイスを使用して、低減された汚染で体液試料を取得する方法は、体液源とフロー制御デバイスの流入口との間に流体連通を確立することを含み得る。フロー制御デバイスの隔離部分を通気させて、隔離部分と流入口との間に第1の負の圧力差を生じさせることができる。隔離部分は、第1の負の圧力差に応答して、初期容積の体液の一部を流入口から受け取ることができる。フローコントローラは、隔離部分内に配置することができ、フローコントローラが初期容積の体液の一部に接触することに応答して、第1の状態から第2の状態に遷移することができる。フローコントローラの遷移は、隔離部分と流入口との間において、隔離部分が流入口から初期容積の体液を受け取るような第2の負の圧力差を生じさせるように構成することができる。初期容積の体液は、フローコントローラが第2の状態に配置される場合、隔離部分に隔離することができ、続く容積の体液は、流入口から、流体収集デバイスと流体連通する流出口に移送することができる。
[1039] 幾つかの実施形態では、流体制御デバイスは、流入口及び流出口を含む。流入口は、体液源又は介在する体液移送デバイスと流体連通して配置されるように構成され、流出口は、流体収集デバイス(例えば、試料ボトル、容器、リザーバ、シリンジ、真空容器、シャーレ、バイアル、ルーメン含有デバイス及び/又は任意の他の適した体液収集及び/又は移送デバイス)と流体連通して配置されるように構成される。幾つかの実施形態では、流体制御デバイスは、初期容積の体液が流入口から流体制御デバイスの隔離部分及び/又は分流部分(流体制御デバイスにより形成することができるか、流体制御デバイス内に形成することができるか、又は流体制御デバイスに結合することができる)に流れることができる第1の状態と、(1)初期容積が流体制御デバイスの隔離部分及び/又は分流部分に隔離され、及び(2)続く容積の体液が、汚染物を実質的に含まず、体液源から流体制御デバイスの少なくとも一部を通して流体収集デバイスに流れることができる第2の状態とを有する。流体制御デバイスは、隔離部分及び/又は分流部分が初期容積を受け取った後、第1の状態から第2の状態に遷移するように構成される。
[1040] 幾つかの実施形態では、流体収集デバイスは、流体収集デバイス内部に負圧状況を含むことができ、それを画定することができ、及び/又はそれを生成するように作動することができ、負圧状況は、体液を体液源(例えば、患者)から真空又は吸引力を介して流体収集デバイスに引き込むことを促進し得る。流体収集デバイスが真空容器等である実施形態では、容器は、封止状態から非封止状態に遷移することができる真空シール等を含むことができる。幾つかの場合、ユーザは、体液の初期部分が分流及び/又は隔離された後、本明細書に記載されるもの等の流体制御デバイスの流出口に真空容器を結合することができ、それにより、初期部分の体液(潜在的に汚染物を含む)が容器(例えば、流体収集デバイス)に移送されることを制限及び/又は実質的に阻止することができる。
[1041] 幾つかの実施形態では、流体制御デバイスは、流入口デバイス及びダイバータを含む。流入口デバイスは、体液源と流体連通して配置されるように構成される。ダイバータは、ダイバータを流入口デバイスに流体的に結合するように構成された流入口と、ダイバータを試料リザーバに流体的に結合するように構成された流出口とを含む。ダイバータは、隔離チャンバ(又は部分)を画定する。ダイバータは、初期容積の体液が流入口デバイスから隔離チャンバに流れることができる第1の状態と、(1)隔離チャンバが初期容積を隔離し、及び(2)続く容積の体液が、実質的に汚染物を含まず、流入口デバイス及びダイバータを通して流れ、ダイバータの流出口から出て試料リザーバに流入することができる第2の状態とを有する。幾つかの実施形態では、ダイバータは、隔離チャンバが初期容積を受け取った後、第1の状態から第2の状態に自動的に遷移するように構成されるが、他の実施形態では、遷移は、手動で又は任意の適した手段を介して達成することができる。
[1042] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、状況により別段のことが明らかに示される場合を除き、複数の対象物を含む。したがって、例えば、「部材」という用語は、1つの部材又は複数の部材の組合せを意味することが意図され、「材料」という用語は、1つ若しくは複数の材料又はそれらの組合せを意味することが意図される。
[1043] 本明細書で使用される場合、「約」、「概ね」及び/又は「実質的に」という用語は、記載された値及び/又は幾何学的関係と併せて使用されるとき、そうして画定された構造が、公称的に、記載された値及び/又は記載された幾何学的関係であることを伝えることが意図される。幾つかの場合、「約」、「概ね」及び/又は「実質的に」という用語は、記載された値又は関係の+10%又は−10%を一般に意味することができ、及び/又は一般に意図することができる。例えば、約0.01は、0.009及び0.011を含み、約0.5は、0.45及び0.55を含み、約10は、9及び11を含み、約1000は、900及び1100を含む。記載される値が望ましいことがあるが、例えば製造許容差又は他の実際的な考慮事項(例えば、デバイス、導管、ルーメン等の部分を通して印加された圧力又は力等)の結果としていくらかのばらつきが生じ得ることを理解されたい。したがって、「約」、「概ね」及び/又は「実質的に」という用語は、本明細書では、そのような許容差及び/又は考慮事項を考慮するために用いることができる。同様に、幾つかの場合、類似又は同様の構成要素、特徴、特性等を比較するとき、「実質的に」という用語は、本明細書では、許容差及び/又は他の実際的な考慮事項を考慮するために用いることができる。例えば、2つの構成要素間の圧力差は、その圧力が公称的に実際的又は機能的な許容差以内で等しいか又は同じである場合、「実質的に」等化されると言うことができる。
[1044] 本明細書で使用する場合、「体液」は、患者の体から直接又は患者から間接的に(例えば、中間収集デバイス、容器、生検ニードル及び/又は外科用メス等を介して)得られる任意の流体、組織又は生体物質(例えば、流体の構成物として又は流体から離れた)を含むことができる。例えば、「体液」は、限定ではなく、血液(例えば、全血又は血小板若しくは血液の他の構成要素等の血液の構成要素)、脳脊髄液、尿、胆汁、リンパ、唾液、滑液、漿液、胸水、羊水、粘液、痰、硝子体液、空気等、任意のタイプの組織(例えば、腫瘍、臓器、筋、腱)及び/又はそれらの任意の組合せを含むことができる。
[1045] 本明細書で使用する場合、「基端」及び「先端」という用語は、それぞれデバイスを患者に接触させるユーザから近い方向及び離れる方向を指す。したがって、例えば、最初の患者の体に接触するデバイスの端部は、先端部である一方、デバイスの逆端部(例えば、ユーザにより操作されるデバイスの端部)は、デバイスの基端部である。
[1046] 本明細書において更に詳細に説明するように、任意のデバイス及び方法を使用して、例えば「試料」容積の体液を収集する前に「試料前」容積の体液を分流することにより汚染物が少ない体液試料を獲得することができる。「試料前」、「第1」及び/又は「初期」という各用語は、「試料」容積の獲得前に移送、分流及び/又は隔離される体液の量、部分又は容積を説明及び/又は指すために同義で使用することができる。幾つかの実施形態では、「試料前」、「第1」及び/又は「初期」という用語は、体液の所定の、画定された、望ましい又は所与の容積、部分又は量を指すことができる。例えば、幾つかの実施形態では、体液の所定の及び/又は望ましい試料前容積は、約0.01ミリリットル(mL)、約0.1mL、約0.2mL、約0.3mL、約0.4mL、約0.5mL、約1.0mL、約2.0mL、約3.0mL、約4.0mL、約5.0mL、約10.0mL、約20mL、約50mL及び/又はこれらの間の任意の容積又はこれらの間の容積の部分であり得る。他の実施形態では、試料前容積は、50mL超又は0.1mL未満であり得る。幾つかの特定の実施形態では、所定の及び/又は望ましい試料前容積は、約0.1mL〜約5.0mLであり得る。他の実施形態では、試料前容積は、例えば、1滴の体液、数滴の体液、例えば体液源から初期収集チャンバ、部分、リザーバ等(例えば、隔離チャンバ)への流路を形成する任意の数のルーメンの結合容積であり得る。
[1047] 他方では、「試料」、「第2」及び/又は「続く」という用語は、体液の容積に関連して使用される場合、試料前容積の体液を移送、分流、隔離及び/又は分離した後に収集されるランダム容積又は所定若しくは望ましい容積の体液である体液の容積、部分又は量を指すことができる。例えば、幾つかの実施形態では、体液の望ましい試料容積は、約10mL〜約60mLであり得る。他の実施形態では、体液の望ましい試料容積は、10mL未満又は60mL超であり得る。幾つかの実施形態では、例えば、試料容積は、試料容積に対して実行される1つ又は複数のテスト、アッセイ、分析及び/又はプロセスに少なくとも部分的に基づくことができる。
[1048] 本明細書に記載される実施形態は、体液を1つ又は複数の流体収集デバイスに選択的に移送するように構成することができる。幾つかの実施形態では、流体収集デバイスは、限定ではなく、任意の適した器、容器、リザーバ、ボトル、アダプタ、シャーレ、バイアル、シリンジ、デバイス、診断及び/又はテスト機等を含むことができる。具体例として、幾つかの場合、本明細書に記載される任意の実施形態及び/又は方法は、2007年12月13日付けで出願された「Systems and Methods for Parenterally Procuring Bodily-Fluid Samples with Reduced Contamination」という名称の米国特許第8,197,420号(‘420号特許)に詳述されているいずれか等の流体収集デバイスに試料容積を移送するのに使用することができ、この米国特許の開示は、全体的に参照により本明細書に援用される。
[1049] 本明細書に記載される任意の試料容器、リザーバ、ボトル、シャーレ、バイアル等は、試料容積の体液を受け取る前に内容物がないことがあり得るか、又は例えば任意の適した添加剤及び/又は培地等を含み得る。例えば、幾つかの実施形態では、試料リザーバは、例えば、任意の適した添加剤等を含むことができる。添加剤は、試料リザーバにより画定される内部容積の少なくとも一部を占める任意の適した物質、酵素、油、流体、化合物、化学物質等であり得る。具体例としては、限定ではなく、ヘパリン、クエン酸塩、クエン酸デキストロース(ACD)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、シュウ酸塩及び/又はポリアネトールスルホン酸ナトリウム(SPS)等を挙げることができる。一般に、培地は、試料リザーバにより画定される内部容積の少なくとも一部を示す、成長を促進する栄養に富み及び/又は環境制御された媒体(及び/又は任意の他の適した媒体)である。使用に際して、試料リザーバ(例えば、培養ボトル)は、体液試料を受け取ることができ、次に、体液試料は、例えば、グラム陽性細菌、グラム陰性細菌、酵母、菌類及び/又は任意の他の有機体の存在についてテストすることができる(例えば、インビトロ診断(IVD)テスト及び/又は任意の他の適したテスト)。培地のテストが陽性結果をもたらす場合、種々の方法(例えば、PCRベースのシステム)を用いて培地を続けてテストして、特定の有機体を識別することができる。本明細書において更に詳細に説明するように、幾つかの場合、試料前又は初期容積の体液の分流は、不正確なテスト結果をもたらす恐れがある体液試料中の汚染物を低減し及び/又は実質的になくすことができる。
[1050] 「培地」という用語は、体液中の有機体(例えば、細菌等の微生物)と反応するように構成された物質を記述するのに使用することができ、「添加剤」という用語は、体液の一部(例えば、血液、漿液、滑液等の構成細胞)と反応するように構成された物質を記述するのに使用することができるが、試料リザーバは、任意の適した物質、液体、固体、粉体、凍結乾燥された化合物、ガス等を含み得ることを理解されたい。更に、試料リザーバ内の「添加物」を指す場合、添加剤は、培地(例えば、好気性又は嫌気性培地)、添加剤、任意の適した物質及び/又は物質、媒体等の任意の組合せであり得、及び/又はそれを含み得ることを理解されたい。すなわち、本明細書に記載される実施形態は、任意の適した物質を含む任意の適した試料リザーバ等と併用することができる。更に、本明細書に記載される任意の実施形態及び/又は方法は、体液の流れを受け取る前、培地、添加剤及び/又は任意の他の物質を含まない試料リザーバ等に対し、ある容積の体液を移送するのに使用することができる。
[1051] 実施形態の幾つかは、1つ又は複数の培養試料テストのための体液を獲得するために使用されるものとして本明細書で説明されるが、実施形態がそのような用途に限定されないことを理解されたい。本明細書に記載される任意の実施形態及び/又は方法は、流体連通して配置される任意の適したデバイスに体液の流れを移送するのに使用することができる。したがって、特定の例が本明細書で説明されるが、デバイス、方法及び/又は概念は、そのような特定の例への限定を意図されない。
[1052] 本明細書に記載される実施形態及び/又はその部分は、1つ又は複数の生体適合材料で形成又は構築することができる。幾つかの実施形態では、生体適合材料は、例えば、剛性、靱性、硬度、生体反応性等の構成材料の1つ又は複数の特性に基づいて選択することができる。適した生体適合材料の例には、金属、硝子、セラミック又はポリマーがある。適した金属の例には、医薬品グレードステンレス鋼、金、チタン、ニッケル、鉄、白金、錫、クロム、銅及び/又はそれらの合金がある。ポリマー材料は、生物分解性であるか、又は非生物分解性であり得る。適した生物分解性ポリマーの例には、ポリ乳酸、ポリグリコリド、ポリラクチド−コ−グリコリド(PLGA)、ポリ酸無水物、ポリオルトエステル、ポリエーテルエステル、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリ(酪酸)、ポリ(吉草酸)、ポリウレタン及び/又はそれらの混合物及びコポリマーがある。非生体適合ポリマーの例には、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、エチレン酢酸ビニル及び他のアシル置換セルロースアセテートのポリマー、非分解性のポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、フッ化ビニル樹脂、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルホネートポリオレフィン、ポリエチレンオキシド及び/又はそれらの混合物及びコポリマーがある。
[1053] 本明細書に記載される実施形態及び/又はその部分は、1つ又は複数の部品、特徴、構造体等で形成された構成要素を含むことができる。そのような構成要素を参照する場合、構成要素は、任意の数のセクション、領域、部分及び/又は特性を有する1つの部品により形成され得るか、又は複数の部品若しくは特徴により形成され得ることを理解されたい。例えば、壁又はチャンバ等の構造体を参照する場合、構造体は、結合されて構造体を形成する複数の部分又は複数の別個の下位構造体等を有する1つの構造体として見なすことができる。したがって、モノリシックに構築された構造体は、例えば、下位構造体の組を含むことができる。そのような下位構造体の組は、互いから連続又は不連続な複数の部分を含み得る。下位構造体の組は、別個に生成され、後に一緒に結合される(例えば、溶接、接着剤又は任意の適した方法を介して)複数の物品又は構成要素から製作することもできる。
[1054] ここで、図面を参照すると、図1は、実施形態による流体制御デバイス100の概略図である。一般に、流体制御デバイス100(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、患者から体液を引き込むように構成される。第1の部分又は量(例えば、初期量)の引き込まれた体液は、第2の部分又は量(例えば、続く量)の引き込まれた体液から隔離される。このようにして、汚染物等を第1の部分又は量内に隔離し、第2の部分又は量に汚染物が実質的にないままにすることができる。次に、第2の部分又は量の体液は、本明細書でより詳細に説明するように、医療診断及び/又は治療(例えば、血液培養テスト等)の目的で1つ又は複数のテストにおいて生体試料として使用することができる。第1の部分又は量の体液は、廃棄物として破棄することができるか、又は任意の適したテスト(例えば、含まれる潜在的な汚染物の結果としての偽の、不正確であり、歪んでおり、矛盾し、信頼性の低い結果を生成する可能性がより低いテスト)で使用することができる。他の場合、第1の部分又は量の体液は、患者に注入して戻すことができ、及び/又は任意の他の適した目的で使用することができる。
[1055] 制御デバイス100は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、制御デバイス100は、例えば、制御デバイス100の隔離部分、分流部分、分離部分及び/又は格納部分に少なくとも一時的に格納されたある容積の体液に少なくとも部分的に基づくサイズを有することができる。本明細書で更に詳細に説明するように、制御デバイス100は、(1)第1の部分又は量の体液が流体制御デバイスの少なくとも第1の部分を通して選択的に流れ、続けて流体制御デバイス内に隔離され、及び(2)第2の部分の量の体液が流体制御デバイスの少なくとも第2の部分を通して選択的に流れ、流体収集デバイス等に流入するような動作モード間で遷移するように構成することができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス100は、動作モード間で自動的に(例えば、圧力差、時間、電子信号又は命令、膜又は部材の飽和、吸収及び/又はバリア材料等に基づいて)又は介入(例えば、ユーザ介入又は機械的介入等)を介して若しくは介入に応答して遷移するように構成することができる。
[1056] 制御デバイス100は、流入口132、少なくとも1つの流出口136及び隔離及び/又は分流部分134(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を含む。加えて、制御デバイス100は、流入口132と隔離部分134との間及び/又は流入口132と流出口136との間に1つ又は複数の流体流路を画定する。
[1057] 制御デバイス100の流入口132は、体液源と流体連通して配置されるように構成される。幾つかの実施形態では、流入口112は、例えば、静脈内(IV)カテーテル、ニードル、末梢挿入中心静脈カテーテル(PICC)、シリンジ、ポート、連結器、1つ又は複数の滅菌チューブ及び/又は任意の他の適したルーメン含有デバイス及び/又は中間移送デバイス等の流入口デバイスに結合することができ、及び/又は流入口デバイスを含むことができる。幾つかの実施形態では、流入口は、例えば、Luer Lok(登録商標)又は任意の他の適した連結器等のポート及び/又は弁等であり得る。幾つかの実施形態では、流入口(例えば、ポート又は連結器)は、患者又は他の体液源と流体連通するアクセス又は流入口デバイス(例えば、配置又は留置IVカテーテル又はニードル)に結合するように構成することができる。幾つかの他の実施形態では、流入口(例えば、ポート又は連結器)は、例えば、収集された体液を保持する収集リザーバの対応するポート又は連結器に結合するように構成することができる。幾つかの実施形態では、流入口132は、ロック、連結器、ポート等を介してアクセス又は流入口デバイスに物理的且つ流体的に結合することができる。他の実施形態では、流入口132は、例えば、滅菌チューブ等の中間ルーメン含有デバイスを介してアクセス又は流入口デバイスと流体連通することができる。更に他の実施形態では、制御デバイス100の流入口132は、アクセス若しくは流入口デバイスを形成することができ、及び/又はアクセス若しくは流入口デバイスと統合して又はモノリシックに形成することができる。
[1058] 制御デバイス100の隔離部分134は、少なくとも一時的に流体流路133を介して流入口132と流体連通して配置される。本明細書で更に詳細に説明するように、隔離部分134は、(1)流入口110から体液の流れ及び/又は容積を受け取り、及び(2)体液の流れ及び/又は容積を内部に隔離する(例えば、分ける、分流する、区別する、含む、保持する、分離するなど)ように構成される。
[1059] 隔離部分134は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分134は、制御デバイス100(図1に示されず)の本体部分により少なくとも部分的に形成することができる。他の実施形態では、隔離部分134は、制御デバイス100の部分内に配置され及び/又は置かれたリザーバであり得る。他の実施形態では、隔離部分134は、流体流路133の部分により形成及び/又は画定することができる。すなわち、制御デバイス100は、1つ又は複数のルーメンを画定することができ、及び/又は流入口132から体液の流れを受け取るように構成された1つ又は複数のルーメン画定デバイスを含むことができ、それにより流体流路133を画定する。そのような実施形態では、ルーメンの少なくとも一部及び/又はルーメン画定デバイスの少なくとも一部は、隔離部分134を形成及び/又は画定することができる。
[1060] 隔離部分134は、任意の適した容積及び/又は流体容量を有することができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分134は、約0.25ミリリットル(mL)〜約5.0mLの容積及び/又は流体容量を有することができる。幾つかの実施形態では、隔離部分134は、マイクロリットル以下の体液(例えば、20滴の体液、10滴の体液、5滴の体液、1滴の体液又はそれらの間の任意の適した容積という小量の容積)という小さい容積単位で測定された容積を有することができる。他の実施形態では、隔離部分134は、例えば、約5.0mLまで、約10.0mLまで、約15.0mLまで、約20.0mLまで、約30.0mLまで、約40.0mLまで、約50.0mLまで又は約50.0mL超までの容積を有することができる。幾つかの実施形態では、隔離部分134は、制御デバイス100、流入口132のルーメン及び流入口132と隔離部分134との間に画定される流体流路133の部分、及び/又はそれらの任意の組合せに結合され及び/又は含まれるアクセス又は流入口デバイスのルーメンの容積と等しく、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づく容積を有することができる。他の実施形態では、隔離部分134は、アクセス又は流入口デバイスの部分、制御デバイス100の流入口132及び流入口132と隔離部分134との間に画定される流体流路133の部分の個々の容積及び/又は結合容積に等しく、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づく容積を有することができる。
[1061] 図1に示されていないが、幾つかの実施形態では、隔離部分134は、流体(例えば、体液、空気又は他のガス等)を隔離部分134内外に促し、引き、向け、及び/又は分流するように作動、従事、操作及び/又は制御することができる1つ又は複数の受動又は能動フローコントローラ(例えば、流体、アクチュエータ、プランジャ、ピストン、弁、フローリストリクタ、封止、ベント等と相互作用するように構成された形状、サイズ、流路、材料)を含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分134は、任意の適した配置、構成及び/又は特徴を含むことができ、及び/又は隔離部分134内に移送された体液の一部と相互作用するように構成された1つ又は複数の材料で形成することができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス100は、隔離部分134内に置かれた吸収性及び/又は親水性材料を含むことができる。したがって、体液が隔離部分134内に移送された場合、吸収性及び/又は親水性材料は、体液の少なくとも一部を吸収し、引きつけ、保持し、膨張し、及び/又は他の方法で相互作用することができ、本明細書で更に詳述するように、体液の少なくとも初期部分を隔離部分134内に隔離及び/又は保持することができる。
[1062] 他の実施形態では、隔離部分134は、第1の状態(例えば、体液の初期部分が隔離部分134内に移送されている間)と第2の状態(例えば、体液の初期部分が隔離部分134内に移送された後)への間で遷移するように構成された膨張可能又は収縮可能な材料を含み及び/又はそれで形成することができる。幾つかの実施形態では、そのような材料の膨張又は収縮に関連する力及び/又は起因して生じる力は、制御デバイス100及び/又は制御デバイス100の任意の適した部分を第1の状態、モード、位置、構成等から第2の状態、モード、位置、構成等に遷移させるように動作可能であり得る。幾つかの実施形態では、隔離部分134及び/又は制御デバイス100の任意の他の適した部分は、制御デバイス100の部分を通して移送された体液と化学的に相互作用するように構成された1つ又は複数の化学物質及び/又は化合物等を含むことができ、化学的な相互作用は、制御デバイス100を第1の状態と第2の状態との間で遷移させる(例えば、力又は任意の他の適した手段を介して)ように動作可能であり得る。
[1063] 幾つかの実施形態では、隔離部分134は、体液を毛管現象で吸い取り、引きつけ、吸収し、及び/又は保持するように構成されたジオメトリを有することができ、及び/又はそのような材料で形成することができるか、又はそのような材料を有することができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分134及び/又はその少なくとも一部のジオメトリは、高い表面積対容積比率等の吸い取りを強化するように構成されたジオメトリを有することができる。他の実施形態では、隔離部分134は、毛管作用(例えば、吸い取り)等を強化するように構成された比較的小さい容積及び細長い周囲又は周縁を有することができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分134は、高い表面積対容積比率を有し、流体を隔離部分134内に引き込むように構成された1つ又は複数の構造体(例えば、一連の毛細管)を含み、及び/又はそれらで形成することができる。幾つかの実施形態では、これらの1つ又は複数の構造体に関連する力(例えば、流体の表面と構造体の表面との間で作用する分子間力)は、隔離部分134内に分流され隔離された体液を毛管現象により吸い取り、引きつけ、吸収し、及び/又は保持するように動作可能であり得る。幾つかの実施形態では、隔離部分134は、体液の吸収、引きつけ及び/又は吸い取りを促進するように構成されたテクスチャ又はピットが付けられた内面を含むことができる。同様に、幾つかの実施形態では、隔離部分134の内面は、吸い取り、吸収、引きつけ等を促進するように構成された被膜等(例えば、親水性被膜等)を有し、及び/又は含むことができる。
[1064] 幾つかの実施形態では、隔離部分134は、隔離部分134内で移動するか又は移動されて、容積変更をもたらし、及び/又は隔離部分134と、例えば流体源及び/又は隔離部分134外部の流体流路133の部分との間で圧力差を生じさせることができる1つ又は複数の機械的アクチュエータを含み及び/又は収容することができる。他の実施形態では、機械的アクチュエータの移動は、隔離部分134と、隔離部分134が通気される周囲環境との間に圧力差を生じさせることができる。例えば、機械的アクチュエータは、制御デバイス100の使用前、隔離部分134と体液源との間の圧力差が、例えば、患者の血管系に関連する正圧(すなわち血圧)に基づく初期状態であり得る。そのような場合、圧力差は、比較的小さいことがある。幾つかのそのような場合、機械的アクチュエータは、初期容積の体液の流れが開始されると、機械的アクチュエータの遷移が隔離部分134内の空気又はガス内容物を通気させ、隔離部分134と体液源との間に負の圧力差を生じさせ、体液の流れを隔離部分134内に引き込むように、初期状態から続く状態に遷移することができる。幾つかのそのような実施形態では、機械的アクチュエータの遷移は、1つ又は複数の開口部(図1に示されず)へのアクセスを変更して、開口物を通して隔離部分134の部品内に置かれた空気又はガスを流すように構成することもできる。幾つかの実施形態では、機械的アクチュエータの移動量及び/又は機械的アクチュエータ移動後の圧力の等化は、特定の実施形態に関して以下に詳細に開示するように、体液が制御デバイス100を通してどのように流れるか、及び/又は隔離部分134内に移送される体液の量又は容積を決定及び/又は画定する要因であり得る。
[1065] 幾つかの実施形態では、フローコントローラ(図1に示されず)は、任意の適した様式でアクティブ化し、及び/又は動作させることができる。例えば、幾つかの実施形態では、フローコントローラをアクティブ化する方法は、受動的であり得る(例えば、特定の実施形態を参照して以下に詳述するように、自動的であり、ユーザ介入を必要としない)。他の実施形態では、フローコントローラをアクティブ化する方法は、能動的(例えば、エネルギー源及び/又は負圧の生成に応答して)及び/又はユーザ介入を介する(例えば、ユーザにより加えられる外力)ことができる。幾つかのそのような実施形態では、隔離部分134は、アクティブ化又は非アクティブ化されて、アクチュエータを初期状態から結果状態に移動させるか、又は移動を支援する構造体又は物質を含むことができる。構造体又は物質は、任意の適した機構により、例えば小量の体液(又は任意の他の流体)との接触により、所定の時間量の経過により、圧力又は温度の変化により、及び/又は容積の膨張又は収縮等によりアクティブ化することができる。幾つかの実施形態では、初期状態は、フローコントローラ又はその部分が高い位置エネルギーを有し、フローコントローラのアクティブ化により位置エネルギーが運動エネルギーに変換される状態であり得る。幾つかの例として、物質のアクティブ化は、プランジャを移動させるガス物質を生成する、乾燥した化学物質の再構成であり得る。他の実施形態では、アクティブ化は、物質の溶解を含むことができ、溶解により、エネルギー貯蔵部材は、プランジャ(例えば、解放されてプランジャを移動させる、張力がかかっているばね)を移動させるエネルギーを解放することができる。特定の実施形態例について以下に更に詳細に説明する。
[1066] 幾つかの実施形態では、制御デバイス100及び/又は隔離部分134は、上述したように、隔離部分134と流体連通した1つ又は複数の開口部(図1に示されず)を含み及び/又は画定することができる。すなわち、幾つかの実施形態では、制御デバイス100の壁又は構造は、隔離部分134と流体連通する、隔離部分134の本体に作られるか、又は本体により画定される開口部(例えば、本明細書では「開口部」と呼ばれるベント、ポート、アパーチャ、オリフィス等)を含み及び/又は画定することができる。幾つかの実施形態では、開口部は、覆われなくてよい。他の実施形態では、流体及び/又はガスの流れを選択的に制御する1つ又は複数のデバイスが開口部内に置かれ、及び/又は開口部を覆うことができる。例えば、幾つかの実施形態では、開口部は、その構成に基づいて又は外部制御(例えば、ダックビル弁、一方向チェック弁、コック栓、ボール弁、多孔性材料、選択的透過性材料、スイッチ、フローコントローラ、ポート、ロック、連結器等)に応答して、1つ又は両方の方向における流体(例えば、液体及び/又はガス)の流れを可能にするか又は制限するように構成された機械的ポート、弁、膜、ベント及び/又はゲート等(図1に示されず)を含むことができる。幾つかの他の実施形態では、例えば、制御デバイス100は、開口部に又は開口部周辺に置かれる材料又は半透過性部材若しくは膜(図1に示されず)を含み、開口部を通る流体(例えば、血液等の体液)の流れを制限又は実質的に阻止しながら、開口部を通る空気又はガスの流れを選択的に可能にすることができる。半透過性部材は、例えば、飽和及び/又は流体の吸収からの膨張及び/又は吸収された流体(例えば、体液)の粘度変化等の任意の適したメカニズムに基づいて流体の流れを阻止することができる。他の実施形態では、制御デバイス100は、開口部が、開口部をブロック、封止又は閉鎖して、流体(例えば、血液等の体液)の流れを阻止しながら、選択的に空気又はガスが開口部を通して流れるようにする、適した構造体又は機構(図1に示されず)に動作可能に結合することができるように構成することができる。
[1067] 開口部及び/又は半透過性部材は、隔離部分134を「通気」させるように構成することができる。幾つかの実施形態では、体液の初期部分が隔離部分134内に移送される際の隔離部分134の通気は、隔離部分134内及び/又は隔離部分134と、例えば流体源及び/又は隔離部分134外部の流体流路の部分との間の圧力又は隔離部分134が通気される周囲環境の圧力を等化させることができる。幾つかの実施形態では、圧力の等化は、体液が制御デバイス100を通してどのように流れるか、及び/又は隔離部分134内に移送される体液の量又は容積を決定及び/又は画定する要因であり得る。
[1068] 更に広げると、隔離部分134の通気は、体液の流れによる変位に応答して、開口部又は半透過性部材に空気又はガスを通すことができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分134、流体流路133及び/又は制御デバイス100の内部容積の少なくとも一部は、使用前、ある容積の空気又はガスを含むことができる。体液が制御デバイス100の流入口132を通して流体流路133に流入すると、体液は、内部に含まれた空気又はガスの少なくとも一部を変位させる。更に、幾つかの実施形態では、制御デバイス100の少なくとも1つの流出口136は、体液の初期部分を分流及び/又は隔離する前に封止することができる。したがって、体液が流体流路133に入り、内部に置かれたある容積の空気又はガスを変位させると、少なくとも1つの流出口の封止構成は、少なくとも1つの流出口136に向かう体液の流れを制限及び/又は実質的に阻止する空気ロック等を形成する。逆に、隔離部分134の開口部及び/又は半透過性部材は、ある容積の空気又はガスが体液により変位したことに応答して、隔離部分134を通気させる。したがって、上述したように、隔離部分134及び/又は吸い取り構成の通気は、特定の実施形態に関して本明細書で更に詳述するように、隔離部分134内に体液の初期流れを促進し、促し、仕向け、引き込み及び/又は他の方法で向ける。
[1069] 上述したように、幾つかの実施形態では、開口部は、ポート等であり得、及び/又はポート等に含まれ得る。幾つかのそのような実施形態では、ポートは、任意の適したデバイス、リザーバ、圧力源等に結合するように構成することができる。例えば、幾つかの実施形態では、ポートは、外部リザーバに結合するように構成することができ、それにより、より大きい容積の体液を隔離部分134及び外部リザーバにまとめて分流及び/又は移送することができるようになる。他の実施形態では、ポートは、真空容器、ポンプ及び/又はシリンジ等の負圧源に結合することができる。他の実施形態では、ポートは、初期容積が隔離部分134内に置かれるか又は隔離されている間、初期容積に対する1つ又は複数のテスト(例えば、潜在的な汚染物の影響をあまり受けないテスト)の実行に使用することができるプローブ、試料採取ツール及び/又はテストデバイス等を受けるように構成することができる。更に他の実施形態では、ポートは、隔離チャンバに隔離された初期容積の体液を元の患者及び/又は体液源(例えば、重病患者又血液量が少ない患者等の場合)に注入するように構成された任意の適した注入デバイスに結合することができる。更に他の実施形態では、ポートは、流出口136に結合された流体収集デバイスに初期容積流れを移送することができる(例えば、別個の流体収集デバイスに実質的に汚染物がない所望の試料量を収集した後)ように流出口136に結合することができる。
[1070] 制御デバイス100の少なくとも1つの流出口136は、流体流路133と流体連通し、及び/又は流体連通して配置されるように構成される。流出口136は、任意の適した流出口、開口部、ポート、コック栓、ロック、封止、連結器、弁(例えば、一方向チェック弁、ダックビル弁及び/又はアンブレラ弁等)等であり得、流体収集デバイス(図1に示されず)に流体的に結合されるように構成される。幾つかの実施形態では、流出口136は、流体収集デバイスとモノリシックに形成することができる。他の実施形態では、流出口136は、接着剤、抵抗嵌め(resistance fit)、機械的留め具、ねじ結合、穿孔又は穿刺装置、任意の数の嵌合溝及び/又は任意の他の適した結合又は組合せを介して流体収集デバイスに少なくとも一時的に結合することができる。同様に言えば、流出口136は、流体収集デバイスにより画定される内部容積が流出口136と流体連通するように、流体収集デバイスに物理的(例えば、機械的)及び/又は流体的に結合することができる。更に他の実施形態では、流出口136は、可撓性滅菌チューブ等の介在構造体(図1に示されず)を介して流体収集デバイスに動作可能に結合することができる。上述したように、幾つかの実施形態では、少なくとも1つの流出口136の構成は、流体収集デバイスに結合される前、流出口136が物理的及び/又は流体的に封止され、及び/又は流体流路133の少なくとも一部から他の方法で流体的に分離されるようなものであり得る。幾つかの実施形態では、そのような封止構成は、体液の初期流れを流出口136よりもむしろ隔離部分134に流すことを促進し、流すように向け、及び/又は他の方法でそうさせることができる。
[1071] 流体収集デバイスは、例えば、上述した任意のもの等の体液を受け取り、及び/又は少なくとも一時的に含むのに適した任意のデバイスであり得る。幾つかの実施形態では、流体収集デバイスは、単回使用使い捨て収集チューブ及び/又は真空ベースの収集チューブ等であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、流体収集デバイスは、例えば、Vacutainer(登録商標)(BD製)、BacT/ALERT(登録商標)SN又はBacT/ALERT(登録商標)FA(Biomerieux, Inc.製)及び/又は任意の適したリザーバ、バイアル、マイクロバイアル、ナノリットルバイアル、容器、マイクロ容器及び/又はナノ容器等の既知の試料容器と実質的に同様又は同じであり得る。幾つかの実施形態では、流体収集デバイスは、流体収集デバイス内部に負圧状況(真空状況)を維持する真空封止を含むことができ、それにより、真空又は吸引力を介して、患者から制御デバイス100を通して流体収集デバイス内への体液の引き込みを促進することができる。流体収集デバイスが真空容器等である実施形態では、ユーザは、体液の初期部分が隔離部分134に移送され、及び/又は隔離された後、流体収集デバイスを流出口136に結合することができ、それにより、本明細書に更に詳述するように、体液の初期部分(潜在的に汚染物を含む)が流体収集デバイスに移送されることを制限及び/又は実質的に阻止することができる。
[1072] 制御デバイス100の流出口136は、流体収集デバイスに流体的に結合され、及び/又は他の方法で流体連通して配置されるものとして上述されているが、他の実施形態では、制御デバイス100は、任意の適した体液収集デバイス及び/又はシステムと併せて使用することができる。例えば、幾つかの実施形態では、本明細書に記載される制御デバイス100は、2015年6月2日付けで出願された「Sterile Bodily-Fluid Collection Device and Methods」という名称の米国特許出願公開第2015/0342510号(本明細書では「‘510号公開」と呼ばれる)等に記載されるもの等の任意の適した流体移送デバイスにおいて使用することができ、この米国特許の開示は、全体的に参照により本明細書に援用され、本明細書に付属書類Bとして添付される。より詳細には、制御デバイス100は、「オールインワン」又は予め組み立てられたデバイス(例えば、‘510号公開に記載されるもの等)であり、続く容積の体液中の汚染物が低減され及び/又はなくなるように初期容積の体液を受け取り隔離することができる。
[1073] 上述したように、幾つかの実施形態では、デバイス100は、例えば、皮膚常在菌等の細菌から汚染を低減した体液試料を獲得するのに使用することができる。例えば、幾つかの場合、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザは、デバイス100を操作して、流入口デバイスと体液源(例えば、患者の静脈、脊椎腔からの脳脊髄液(CSF)及び/又は尿収集等)との間に流体連通を確立することができる。特定の例として、幾つかの場合、流入口デバイスは、操作されて、患者の皮膚を穿刺し、ニードルの少なくとも一部を患者の静脈に挿入し、それにより流入口デバイスを体液源(例えば、静脈)と流体連通させることができるニードル等を含むことができる。他の場合、デバイス100は、例えば、部分的又は不完全に滅菌された移送デバイス、表面、境界面及び/又は人等に存在する細菌等の細菌からの汚染物が低減された体液試料の移送に使用することができる。
[1074] 幾つかの実施形態では、流入口132が体液源(例えば、患者の部分又は容器)と流体連通して配置されると、流出口136は、流体収集デバイスに流体的に結合することができる。上述したように、幾つかの実施形態では、流体収集デバイスは、ある容積の体液を受け取るように構成された任意の適したリザーバ、容器及び/又はデバイスであり得る。例えば、流体収集デバイスは、負圧を画定する真空リザーバ又は容器であり得、及び/又は負圧を生成するように操作することができるシリンジであり得る。幾つかの場合、流出口136を流体収集デバイスに結合すると、流体流路133の少なくとも一部は、負圧に選択的に露出し、それにより体液を体液源(例えば、患者)から流入口132を通して流体流路133の少なくとも一部に引き込む際に動作可能な負の圧力差を生成する。
[1075] 制御デバイス100は、流入口デバイスが流体源と流体連通して配置される前又は後に流入口デバイスに結合することができる。他の実施形態では、制御デバイス100の流入口132は、流入口デバイスを含み、形成し、及び/又は流入口デバイスとモノリシックに形成される。したがって、流入口132を流入口デバイスに結合するか、又は流入口デバイスを有する流入口132を形成することにより、流入口デバイスと体液源との間の流体連通確立は、制御デバイス100を体液源と流体連通させる。したがって、体液は、体液源(例えば、患者の静脈又は収集デバイス若しくはリザーバ)から流入口デバイス及び/又は少なくとも流入口132を通して制御デバイス100の流路133に流れることができる。
[1076] 上述したように、制御デバイス100の流体流路133は、流入口132と隔離部分134及び/又は流出口136との間に流体連通を確立する。幾つかの実施形態では、制御デバイス100の構成は、ある容積の体液が流入口132に及び/又は流入口132を通して移送される場合、その容積の体液の初期部分(本明細書では「初期容積」又は「第1の容積」とも呼ばれる)が流入口132から流体流路133の少なくとも一部を通して隔離部分134内に流れるようなものである。すなわち、幾つかの実施形態では、制御デバイス100は、初期部分又は容積の体液が流体流路133の少なくとも一部に入り又はそこを通して隔離部分134に流れることができる第1の状態又は初期状態であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、制御デバイス100の初期状態は、隔離部分134が通気され、流出口136が封止され、及び/又は他の方法で流入口132から流体的に分離される状態であり得る。したがって、流体流路133に入った体液は、内部に置かれた空気又はガスの容積を変位させ、それにより隔離部分134を通して隔離部分134外部の容積(例えば、周囲環境)に解放、排出及び/又は通気される。したがって、通気は、体液が流出口136に流れる前、体液の初期部分を隔離部分134に促し、引き込み及び/又は他の方法で分流する。
[1077] 体液の初期部分及び/又は量は、上述したように、体液の任意の適した容積であり得る。例えば、幾つかの場合、制御デバイス100は、所定及び/又は所望の容積(例えば、初期容積)の体液が隔離部分134に移送されるまで第1の状態のままであり得る。幾つかの実施形態では、初期容積は、隔離部分134及び/又は内部に置かれるブラダー、バッグ、容器、チャンバ、ボリューム等の容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。1つ又は複数のフローコントローラを含む幾つかの実施形態では、初期容積は、1つ又は複数のフローコントローラを第1の状態及び/又は構成から第2の状態及び/又は構成に遷移するのに十分な体液の容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。
[1078] 例えば、幾つかの実施形態では、初期容積は、隔離部分134内に置かれる吸収材料、膨張可能材料、親水性材料、毛管現象により吸い取る材料及び/又は他の適した材料(例えば、1つ又は複数のフローコントローラの材料)により吸収することができる体液の量又は容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。更に、一例として、吸収材料は、十分に飽和した場合、隔離部分134と流体流路133及び/又は体液源との間の圧力差に影響し、隔離部分134を封止状態にすることができる。同様に、初期容積は、通常であれば隔離部分134を通気させるように構成された(例えば、隔離部分134は「通気」状態から「封止」状態等に遷移する)半透過性部材又は膜を完全に濡らすか又は飽和させるのに十分な体液の量又は容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。
[1079] 幾つかの実施形態では、制御デバイス100は、隔離部分134と流体流路133及び/又は体液源との間の圧力差が実質的な均等になり、実質的に等化されるまで、及び/又は他の方法で所望の閾値未満に下がるまで、ある容積の体液(例えば、初期容積)を隔離部分134に移送するように構成することができる。例えば、1つ又は複数の機械的アクチュエータ(例えば、プランジャ)等のフローコントローラを含む実施形態では、機械的アクチュエータの移動及び/又は移行の量は、結果として生成される、隔離部分134の又は隔離部分134内の容積及び/又は圧力(又はその変化)を決定することができる。そのような実施形態では、体液の初期部分は、容積を充填するのに十分な量及び/又は機械的アクチュエータの構成変更により生成される圧力差を実質的に等化する(又は少なくとも圧力差を閾値未満に低減する)のに十分な量であり得る。他の実施形態では、初期容積は、制御デバイス100の特徴及び/又は特性の任意の組合せに基づく任意の適した容積であり得る。
[1080] 初期容積の体液が隔離部分134に移送され、及び/又は分流した後、初期容積は、隔離部分134に隔離され、分けられ、保持され、含まれ、分離されるなどである。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分134(及び/又は内部に置かれるフローコントローラ)の吸い取り及び/又は吸収構成は、制御デバイス100の他の部分(例えば、流出口136の開口部等)の1つ又は複数の変更に関わらず、隔離部分134内に初期容積の体液を保持するように構成することができる。幾つかの実施形態では、流入口132と隔離部分134との間及び/又は流入口132と流出口136との間を流体連通させる流路133の1つ又は複数の部分は、一方向に(例えば、流入口132から隔離部分134に向かって)流体を流すが、他の方向に(例えば、隔離部分134から流出口136又は流入口132に向かって)流さない一方向弁(例えば、チェック弁、ダックビル弁等)等の1つ又は複数のフローコントローラを含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分134からの流体の逆流を阻止する一方向弁の機能と併せて初期容積の体液を隔離部分134に移送することは、隔離部分134を封止及び/又は隔離状態にすることができる。幾つかのそのような実施形態では、流体収集デバイスへのアクセス(流出口136を介する)及び/又は流体収集デバイス内の負圧は、1つ又は複数の弁を封止する際に動作可能であり得、それにより隔離部分134を封止及び/又は隔離状態にする。したがって、隔離部分134は、体液の初期部分を隔離部分134に隔離及び/又は保持することができる。本明細書で更に詳述するように、幾つかの場合、例えば、静脈穿刺イベント中に移動した皮膚常在菌等の汚染物は、体液の初期容積に同伴され及び/又は含まれ得、初期容積が内部に隔離されるときに隔離部分134に隔離される。
[1081] 初期容積が隔離部分134に移送及び/又は分流された状態で、デバイス100は、体液の続く容積が流入口132から流体流路133の少なくとも一部を通して流出口136に流れることができる第2の状態に遷移することができる。幾つかの実施形態では、初期容積の体液が隔離部分134に隔離されると、制御デバイス100は、受動的及び/又は自動的に第1の状態から第2の状態に遷移することができる(例えば、ユーザ介入なしで)。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分134を満杯まで充填し、及び/又は隔離部分134に置かれた吸収材料又は同様の材料が完全に飽和、湿潤及び/又は含浸することは、隔離部分134への体液のそれ以上の移送が制限及び/又は実質的に阻止されるようなものであり得る。他の実施形態では、制御デバイス100は、手動で遷移又はユーザによる少なくとも間接的な相互作用に応答して遷移することができる。例えば、幾つかの実施形態では、ユーザは、隔離部分134の開口部及び/又はベントを少なくとも部分的に遮蔽することができ、それにより体液のそれ以上の流れを制限し、及び/又は隔離部分134内への流入及び/又は移送を実質的に阻止することができる。他の実施形態では、ユーザは、アクチュエータ等(図1に示されず)を作動させて、制御デバイス100を第1の状態から第2の状態に遷移させることができる。更に他の実施形態では、体液の初期容積の少なくとも一部は、制御デバイス100を第1の状態から第2の状態に遷移させることができる。例えば、制御デバイス100は、スイッチ、弁及び/又はポート等の体液アクティブ化フローコントローラを含むことができる。他の実施形態では、ある容積の体液は、例えば、ポート、流路及び/又は流出口を開くことができるアクチュエータ等の1つ又は複数のフローコントローラを移動させ、及び/又は変位させることができる。更に他の実施形態では、ユーザは、スイッチ、弁、ポート、アクチュエータ等のフローコントローラを操作して、制御デバイス100を第1の状態から第2の状態に遷移させることができる。
[1082] 流体収集デバイス(図1に示されず)は、制御デバイス100が第2の状態になる前又は後に流出口136に少なくとも流体的に結合することができる。幾つかの実施形態では、流出口136の構成は、流体収集デバイスが流出口136に結合されるか否かに関係なく、初期容積の体液が隔離部分134に隔離されるまで流出口136(又は流出口136に繋がる流体流路133の部分)が封止されたままであるようなものであり得る。したがって、流体収集デバイスが流出口136に流体的に結合され、制御デバイス100が第2の状態である(例えば、初期容積の体液が隔離部分134内に又は隔離部分134により隔離される)状態で、任意の続く容積の体液は、流入口132から流体流路133及び流出口136を通して流体収集デバイスに流れることができる。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期容積の体液を隔離部分134に隔離することにより、1つ又は複数の試料容積中の汚染物の量を低減し及び/又は実質的になくす。更に、幾つかの実施形態では、制御デバイス100の構成は、初期容積を隔離部分134に収集し隔離する前、制御デバイス100が第2の状態に遷移することができないようなものであり得る。
[1083] 図2〜図4は、実施形態による流体制御デバイス200を示す。制御デバイス100を参照して上述したように、流体制御デバイス200(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、患者又は他の体液源から第1の部分又は量(例えば、初期量)の体液を引き込み隔離し、例えば体液試料採取及び/又はテストで使用するために、第2の部分又は量(例えば、続く量)の体液を続けて引き込むように構成される。第1の部分又は量の体液を隔離することにより、例えば静脈穿刺中に移動した皮膚常在菌及び/又は滅菌が不完全な移送デバイス、表面及び/又は境界面等に存在する細菌等の汚染物等も同様に隔離され、第2の部分又は量の体液に汚染物が実質的にないようにする。幾つかの実施形態では、制御デバイス200の部分及び/又は態様は、図1を参照して上述した制御デバイス100の対応する部分及び/又は態様と実質的に同様の形態及び/又は機能のものである。したがって、そのような同様の部分及び/又は態様について、ここでこれ以上詳細に説明しない。
[1084] 図2に示されるように、制御デバイス200は、流入口デバイス210と、流入口デバイス210と流体連通し、及び/又は流入口デバイス210と流体連通して配置されるように構成される筐体230とを含む。一般に、流入口デバイス210は、筐体230と、例えば患者の脈管構造又は収集された体液のリザーバ等の体液源との間に流体連通を確立するように構成された任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。制御デバイス200の筐体230は、本明細書で更に詳述するように、(1)体液の流れを受け取り、(2)第1の容積又は初期容積の体液を格納し、隔離し、分け、保持し、含み、分離するなどし、及び(3)続く体液の流れを流体収集デバイスに向けるか又は分流するように構成された任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。
[1085] 流入口デバイス210は、例えば、IVカテーテル、極細カテーテル若しくは極細ニードル及び/又は任意の他の適したルーメン含有デバイス等の任意の適したデバイスであり得る。図2〜図4において、患者(例えば、患者の脈管構造)から直接流体を獲得するためのニードルとして示されているが、他の実施形態では、流入口デバイス210は、患者から収集された体液のリザーバ又は容器等から流体を取得するように構成することができる。幾つかの場合、流入口デバイスは、収集された体液を含むリザーバの対応するポート若しくは連結器等又は収集された体液源に接続し得る移送装置の対応するポート若しくは連結器に接続することができる適したポート又は連結器等を含むことができる。幾つかの実施形態では、移送装置又は収集された流体のリザーバと結合される流入口デバイスは、流入口デバイスを動作させて、流入口デバイスと体液源との間の流体連通を制御する、関連する構造及び/又は制御デバイスを含むことができる。例えば、図2〜図4に示される実施形態では、流入口デバイス210は、本体211と、ニードル214と、可撓性チューブ220とを有する翼状針又は他の適したアクセスデバイスである。図4に示されるように、本体211は、本体211を通して延びるルーメン212を画定し、ニードル214は、ニードル214を通して延びるルーメン215を画定し、可撓性チューブ220は、可撓性チューブ220を通して延びるルーメン221を画定する。ニードル214は、例えば、ニードル214のルーメン215が本体211のルーメン212と流体連通するように本体211の先端部分に結合される。同様に、可撓性チューブ220は、例えば、可撓性チューブ220のルーメン221が本体211のルーメン212と流体連通するように本体211の基端部分に結合される。したがって、ニードル214のルーメン215、本体211のルーメン212及び可撓性チューブ220のルーメン221は、まとめて、流入口デバイス210を通して延びる流体流路を画定する。
[1086] 図2〜図4に示される実施形態では、制御デバイス200の筐体230は、流入口232及び流出口236を有する本体231を含み、流体流路233及び隔離及び/又は分流部分234(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を画定する。筐体230の本体231は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、本体231は、プラスチック等の比較的剛性の材料で形成することができ、圧力変化及び/又は流体の流入流れ及び流出流れに露出されたとき、その形状及び/又は形態を維持するように構成することができる。図2及び図4に示されるように、本体231により形成される流入口232は、可撓性チューブ220の端部分に物理的且つ流体的に結合される(例えば、可撓性チューブ220は、筐体230の可撓性流入チューブである)。流体流路233の部分は、可撓性チューブ220への流入口232の結合が流入口デバイス210と流体流路233との間に流体連通を確立するように筐体230の流入口232を通して延びる。したがって、筐体230は、本明細書で更に詳述するように、流入口デバイス210から体液の流れを受け取ることができる。
[1087] 流体流路233は、流入口232を通して延び、流入口232を隔離部分234及び流出口236と流体連通させる。換言すれば、流体流路233の第1の部分は、流入口232と隔離部分234との間に延び及び/又は画定され、流体流路233の第2の部分は、流入口232と流出口236との間に延び及び/又は画定される。幾つかの実施形態では、流体流路233は、第1の部分及び第2の部分を含む1つの連続した流体流路であり得る。他の実施形態では、筐体230は、流体流路233の第1の部分又は第2の部分を通るように体液の流れを選択的に向け、分流し、及び/又は制御する(例えば、自動、ユーザ制御アクチュエータ又は弁及び/又は膜等のフローコントローラを介して)ように構成することができる。
[1088] 筐体230の隔離部分234は、流体流路233を介して少なくとも一時的に流入口232と流体連通して配置される。本明細書で更に詳述するように、隔離部分234は、(1)流入口232から体液の流れ及び/又は容積を受け取り、及び(2)体液の流れ及び/又は容積を内部に隔離する(例えば、隔て、分け、含み、保持し、分離する等)ように構成される。隔離部分234は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、図2〜図4に示される実施形態では、隔離部分234は、筐体230の本体231により少なくとも部分的に形成される。より詳細には、隔離部分234は、可撓性チューブ221のルーメン221により画定される軸からずらされ、及び/又はそれと非同軸である。換言すれば、隔離部分234は、流入口232と流出口236との間で「一直線」にならない。例えば、図4に示されるように、流体流路233は、隔離部分234を流入口232と流体連通させるように構成された第1の部分及び流出口236を流入口232と流体連通させるように構成された第2の部分に分割、分岐及び/又は分けるなどする。
[1089] 隔離部分234及び/又は隔離部分234を画定及び/又は形成する本体231の部分は、隔離部分234と流体連通する開口部235(例えば、ベント開口部等)を更に含み及び/又は画定する。隔離部分134を参照して詳細に上述したように、隔離部分234は、任意の適した容積及び/又は流体容量を有することができる(例えば、1滴又は複数滴の体液〜50mL以上の体液)。他の実施形態では、隔離部分234は、流入口デバイス210のルーメン212、215及び212の結合容積並びに筐体230の流入口232と隔離部分234との間に画定される流体流路233の部分の容積に等しい容積及び/又はそれに少なくとも部分的に基づく容積を有することができる。したがって、体液を隔離部分234に移送すると、ルーメン212、215及び221及び流体流路233は、スラッシュされ、それにより先にそこに含まれていた汚染物を除去及び/又は隔離することができる。
[1090] 隔離部分234は、隔離部分234内に移送された体液と相互作用するように構成された1つ又は複数のフローコントローラ等を含み及び/又は収容することができる。例えば、図4に示されるように、隔離部分234は、体液と相互作用するように構成された1つ又は複数の材料を含むことができる。1つ又は複数の材料は、隔離部分134を参照して上述した構成等の任意の適した構成であり得る。例えば、図2〜図4に示される実施形態では、筐体230は、隔離部分234内に置かれる親水性材料240(例えば、発泡体、焼結プラスチック及び/又は体液吸収材料等)並びにベント材料242(例えば、選択的透過性材料)を含む。したがって、体液が隔離部分234に移送される場合、親水性材料240は、体液の少なくとも一部を吸収し、引きつけ、促し、引き込み、保持し、膨張させ、及び/又は他の方法で相互作用することができ、それにより、本明細書で更に詳述するように、体液の少なくとも初期部分を隔離部分234内に隔離及び/又は保持することができる。換言すれば、親水性材料240は、吸い取りを強化及び/又は促進し、それにより体液を隔離部分234内に引き込むことができるように構成されたフローコントローラ等であり得る。
[1091] ベント材料242は、開口部235を介して隔離部分234を通気させて、隔離部分234への体液の流れを可能にし、強化し、促進し、及び/又は他の方法で促すように構成することができる。ベント材料242の構成は、体液が隔離部分234内に移送される際、体液がベント材料242を濡らすようなものであり得る。濡れたことに応答して、ベント材料242は、膨張することができ、及び/又は他にベント材料242が隔離部分234を通気させる構成及び/又は状態から、ベント材料242が隔離部分234を封止する構成及び/又は状態に遷移することができるできる。すなわち、ベント材料242は、ガス(例えば、空気)の流れを隔離部分234から開口部235を通して選択的に通気させるように構成された自己封止材料であり得る。
[1092] 幾つかの場合、ベント材料242の湿潤又は遷移は、隔離部分234に移送された体液の量又は容積に関連及び/又は相関する。例えば、幾つかの実施形態では、ベント材料242は、所定及び/又は所望の容積の体液が隔離部分234に移送された場合(例えば、初期部分又は初期容積)、完全に封止された構成又は状態になることができ、及び/又は遷移することができる。幾つかの実施形態では、隔離部分234は、ベント材料242が完全封止構成に遷移したことに応答して、所定及び/又は所望の量の体液を隔離部分234に隔離及び/又は保持することができる。更に、ベント材料242が完全封止状態であり、及び/又は体液の初期部分が隔離部分234に移送された場合、筐体230は、第1の状態から、体液が流体流路233を通して流出口236に流れる第2の状態に遷移することができる(例えば、受動的に及び/又は自動的に)。
[1093] 親水性材料240及びベント材料242の両方は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。幾つかの実施形態では、親水性材料240及びベント材料242は、図1に示される隔離部分134を参照して上述した親水性又は吸い取り材料及び選択的透過性部材又は膜とそれぞれ実質的に同様であり得る。親水性材料240及びベント材料242は、本明細書では別個の構成要素及び/又は部材として示され説明されているが、幾つかの実施形態では、隔離部分は、親水性材料240及びベント材料242を形成することができ、及び/又は親水性材料240及びベント材料242として機能することができる1つの親水性材料を含むことができる。他の実施形態では、親水性材料240及びベント材料242は、製造中に結合することができ、及び/又は他の方法で共に形成若しくは一体形成することができる。したがって、親水性材料240及びベント材料242は、独立して又は集合的に、隔離部分234内及び/又は外への流体の流れを選択的に制御するように構成されたフローコントローラを形成することができる。
[1094] 本体231に形成され及び/又は本体231に含まれる流出口236は、任意の適した流体収集デバイス(図示せず)と共に配置される(直接又は間接的に)ように構成される。例えば、幾つかの実施形態では、流出口236は、流体収集デバイスに物理的且つ流体的に直接結合することができる。他の実施形態では、流出口236は、任意の適した介在構造体(例えば、ポート、導管、剛性又は可撓性チューブ、アダプタ等)を介して流体収集デバイスに間接的に結合され、及び/又は他の方法で流体連通して配置することができる。図2〜図4に示される実施形態では、例えば、流出口236は、可撓性流出口チューブ247に物理的且つ流体的に結合することができる。流出口236は、任意の適した流出口、開口部、ポート、ロック、封止、連結器等であり得、可撓性流出口チューブ247のルーメン248と流体連通し、それにより可撓性流出口チューブ247のルーメン248を流体流路233と流体連通させる。流出口236は、任意の適した接続、嵌め込み、接着剤等を介して可撓性流出口チューブ247(本明細書では「流出口チューブ」とも呼ばれる)に結合することができる。
[1095] 図2〜図4に示されていないが、流出口チューブ247の端部分(例えば、流出口236に結合された端部分の逆)は、流出口チューブ247のルーメン248と流体収集デバイス(図示せず)との間に流体連通を確立するように構成される。例えば、幾つかの実施形態では、流出口チューブ247の端部分は、流出口ニードル等を含み、及び/又は結合することができる。他の実施形態では、流出口チューブ247は、例えば、2015年3月3日に出願された「Apparatus and Methods for Disinfection of a Specimen Container」という名称の米国特許出願公開第2015/0246352号(本明細書では‘352号公開と呼ばれる)に記載される移送アダプタ等の移送アダプタ等に結合することができ、この米国特許の開示は、全体的に参照により本明細書に援用される。したがって、流出口チューブ247は、筐体230の流出口236を流体収集デバイス(図示せず)と流体連通させることができる。筐体130の流出口136を参照して上述したように、筐体230が第1の状態である場合、筐体230の流出口236は、封止又は閉鎖構成であり得、筐体230が第2の状態に遷移した場合、開構成に遷移することができる。流体収集デバイスは、制御デバイス100を参照して上述した流体収集デバイス等の任意の適したリザーバ及び/又は容器であり得、ここでこれ以上詳細に説明しない。
[1096] デバイス100を参照して詳細に上述したように、デバイス200は、続けて獲得又は移送された体液試料において、例えば皮膚常在菌又は滅菌が不完全な移送装置等に存在する細菌等の細菌からの汚染を低減するように第1又は初期容積の体液を分流、隔離、分離、保持(例えば、受動的に分流)するなどのために使用することができる。例えば、幾つかの場合、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザは、ニードル214の少なくとも一部を患者の静脈(例えば、静脈穿刺イベント)又は収集された体液の容器に挿入することによりデバイス200を操作することができ、及び/又は他の方法でニードル214と体液源との間に流体連通を確立することができる。体液源と流体連通すると、流体は、体液源(例えば、患者の静脈又は収集された体液の容器)から流入口デバイス210を通して筐体230に流れることができる。幾つかの実施形態では、筐体230は、初期部分又は容積の体液が流体流路233の少なくとも一部に流入するか、又は流体流路233の少なくとも一部を通して隔離部分234に流れることができる第1又は初期状態であり得、及び/又は第1又は初期状態になることができる。
[1097] 初期部分及び/又は容積の体液は、上述したように、任意の適した容積の体液であり得る。例えば、幾つかの場合、筐体230は、所定及び/又は所望の量(例えば、初期容積)の体液が隔離部分234に移送されるまで第1の状態のままであり得る。図2〜図4に示される実施形態では、初期容積は、親水性材料240(例えば、フローコントローラ)により吸収することができる体液の量又は容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。更に、初期容積は、上述したように、ベント材料242が封止構成に遷移することに関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。幾つかの実施形態では、親水性材料240が飽和すること(例えば、最大量若しくは体液又は実質的に最大量を吸収した後)及びベント材料242(例えば、フローコントローラ)が飽和すること(例えば、ベント材料242が封止構成に遷移するように)は、同じ所定容積の体液が隔離部分234に移送された(すなわち初期容積)ことに応答して実質的に同時に発生することができる。初期容積の体液が隔離部分234に移送及び/又は分流された後、初期容積は、隔離部分234に隔離され、分けられ、保持され、含まれ、分離されるなどである。上述したように、例えば、静脈穿刺イベント中に移動した皮膚常在菌等の汚染物は、初期容積の体液に同伴され及び/又は含まれ、したがって、初期容積が内部に隔離されるとき、汚染物も隔離部分234に隔離することができる。
[1098] 初期容積が隔離部分234に隔離された状態で、デバイス200は、体液の続く容積が流入口232から流体流路233の少なくとも一部を通して流出口236に流れることができる第2の状態に遷移することができる。図2〜図4に示される実施形態では、筐体230は、初期容積の体液が隔離部分234に隔離されると、第1の状態から第2の状態に自動的に遷移する(例えば、ユーザ介入なしで)ように構成される。例えば、隔離部分234が満杯まで充填され及び/又は親水性材料240及び/又はベント材料242が完全に飽和、湿潤及び/又は含浸されることにより、任意の追加の容積の体液が隔離部分234に移送されることを制限及び/又は実質的に阻止することができる。加えて、親水性材料240及び/又はベント材料242の完全な飽和、湿潤及び/又は含浸は、いかなる流体の隔離部分234からの流出及び流体流路233への流入も制限及び/又は実質的に阻止することができる。したがって、体液の続く流れ及び/又は容積が流体流路233に入る際、筐体230は、その流れを流体流路233の部分及び流出口236に向け及び/又は分流する。
[1099] 図2〜図4に示されていないが、筐体230が第2の状態に遷移する前又は後、流出口チューブ247は、流体収集デバイスに少なくとも流体的に結合することができる。幾つかの実施形態では、流出口236の構成は、体液収集デバイスが流出口236及び/又は流出口チューブ247に結合されるか否かに関係なく、初期容積の体液が隔離部分234に隔離されるまで流出口236が封止されたままであるようなものであり得る。したがって、流体収集デバイスが流出口チューブ247に流体的に結合され、筐体230が第2の状態である状態で、任意の続く容積の体液は、流入口232から流体流路233及び流出口236を通して流体収集デバイスに流れることができる。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期容積の体液を隔離部分234に隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物量を低減し及び/又は実質的になくす。更に、幾つかの実施形態では、筐体230の構成は、筐体230が、流れを流出口236に向け及び/又は分流する前に流れを隔離部分234に向け及び/又は分流するようなものであり得る。換言すれば、筐体230は、初期容積を隔離部分234に収集し隔離する前に筐体230が第2の状態に遷移することができないように強制するように構成される。
[1100] 筐体230は、隔離部分234にフローコントローラであり得る親水性材料240及びベント材料242が置かれたものとして示され上述されたが、他の実施形態では、制御デバイスの部分は、任意の適した構成を有する隔離部分を含むことができる。例えば、隔離部分134を参照して上述したように、幾つかの実施形態では、隔離部分234は、親水性被膜又は表面仕上げ及び/又は任意の他の適したフローコントローラを含むことができる。他の実施形態では、隔離部分234は、吸い取り及び/又は吸収を強化及び/又は促進するように構成され、フローコントローラとして機能するように構成されたジオメトリ等を有することができる。ベント材料242は、吸収材料及び/又は選択的透過性部材又は膜として説明されているが、他の実施形態では、隔離部分234は、一方向弁等を用いて又は一方向弁等により形成されるベントを含むことができる。幾つかの実施形態では、そのような弁は、ガス透過性且つ液体不透過性であり得る。幾つかの実施形態では、そのような弁は、ユーザ作動、流体作動、圧力作動、時間ベース等であり得る。幾つかの実施形態では、隔離部分234は、隔離部分234を通気させるように集合的に機能することができる一方向弁及びベント材料242を含むことができる。そのような実施形態では、一方向弁は、ベント材料242に対して任意の適した位置(例えば、ベント材料242の上流又は下流)に置くことができる。
[1101] 図5及び図6は、実施形態による流体制御デバイス300を示す。制御デバイス100及び200を参照して上述したように、流体制御デバイス300(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、任意の続く引き込み量、部分及び/又は容積の体液が実質的に汚染物を有さないように、患者からの第1の部分又は量(例えば、初期量)の体液を引き込み隔離するように構成される。幾つかの実施形態では、制御デバイス300の部分及び/又は態様は、図1及び図2〜図4を参照して上述した制御デバイス100及び/又は200の対応する部分及び/又は態様とそれぞれ形態及び/又は機能において実質的に同様である。したがって、そのような同様の部分及び/又は態様について、ここでこれ以上詳述しない。
[1102] 図5に示されるように、制御デバイス300は、流入口デバイス310と流体連通し及び/又は流体連通するように構成された流入口デバイス310及び筐体330を含む。流入口デバイス310は、例えば、IVカテーテル、極細カテーテル又は極細ニードル、連結器、ポート、コネクタ及び/又は任意の他の適したルーメン含有デバイス等の任意の適したデバイスであり得る。図5及び図6に示される実施形態では、流入口デバイス310は、本体311と、ニードル314と、可撓性チューブ320とを有する翼状針又は他の適したアクセスデバイスである。更に、流入口310は、図2〜図4を参照して詳細に上述した流入口デバイス210と同様及び/又は実質的に同じである。したがって、流入口デバイス310について、ここでこれ以上詳述しない。制御デバイス200の流入口デバイス210を参照して上述したように、図5〜図6において患者から直接(例えば、患者の脈管構造から)、流体を獲得するためのニードルとして示されているが、他の実施形態では、流入口デバイス310は、患者から収集された体液のリザーバ又は容器等から流体を取得するように構成することができる。幾つかの場合、流入口デバイスは、収集された体液を含むリザーバの対応するポート若しくは連結器等又は収集された体液源に接続し得る移送装置の対応するポート若しくは連結器に接続することができる適したポート又は連結器等を含むことができる。幾つかの実施形態では、移送装置又は収集された流体のリザーバと結合する流入口デバイスは、流入口デバイスを動作させて、流入口デバイスと体液源との間の流体連通を制御する、関連する構造体及び/又は制御デバイスを含むことができる。
[1103] 筐体330は、流入口332及び流出口336を有する本体331を含み、流体流路333及び隔離及び/又は分流部分334(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を画定する。筐体330の本体331は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、本体331は、プラスチック等の比較的剛性の材料で形成することができ、圧力変化及び/又は流体の流入流れ及び流出流れに露出されたとき、その形状及び/又は形態を維持するように構成することができる。図5及び図6に示されるように、本体331は、流入口332を形成し及び/又は含み、流入口332は、可撓性チューブ320の端部分に物理的に結合され、可撓性チューブ320(例えば、可撓性チューブ320は、筐体330の可撓性流入口チューブである)により画定されるルーメン321を介して流入口デバイス310に流体的に結合される。同様に、本体331は、流出口336を形成し及び/又は含み、流出口336は、流出口を流体収集デバイス(図示せず)と流体連通させるように構成されたルーメン348を画定する可撓性流出口チューブ347(及び/又は任意の他の適した医療用チューブ、連結器及び/又は中間導管)に物理的且つ流体的に結合される。隔離部分334は、流入口332からずらされ、及び/又はそれと非同軸であり、したがって、流体流路333は、本体331の部分を通して延び、流入口332を隔離部分334及び流出口336に流体的に結合する。したがって、筐体330は、図2〜図4を参照して詳細に上述した筐体230と少なくとも形態又は機能において同様であり得、したがって、筐体330の部分及び/又は態様について、ここでこれ以上詳述しない。
[1104] しかしながら、筐体330は、隔離部分334の構成において制御デバイス200の筐体230と異なることができる。例えば、筐体230は、隔離部分234に置かれた親水性材料240及びベント材料242を含んだが、筐体330は、例えば、図6に示されるように、隔離部分334に置かれた膨張可能ブラダー343(例えば、フローコントローラ等)を含む。幾つかの実施形態では、隔離部分334に置かれた膨張可能ブラダー343は、膨張可能ブラダー343外部の隔離部分334の容積が通気され、及び/又は膨張可能ブラダー343外部にあり、及び/又は膨張可能ブラダー343を囲む隔離部分334の容積を通気させるように構成された開口部を他の方法で画定している間、封止され、閉鎖され、及び/又は他の方法で通気されないことができる。幾つかの実施形態では、膨張可能ブラダー343の閉鎖構成は、開口部が、体液の通気又は漏出を阻止するために、選択的透過性部材又は膜を含む必要がないようなものであり得る。他の実施形態では、隔離部分334は、筐体230を参照して上述したように、ベント材料及び/又は弁等を含むことができる。隔離部分334、より具体的には隔離部分334内に置かれた膨張可能ブラダー343の内部容積は、流体流路333を介して流入口332と少なくとも一時的に流体連通して配置され、(1)流入口332から体液の流れ及び/又は容積を受け取り、及び(2)内部に体液の流れ及び/又は容積を隔離する(例えば、分ける、隔てる、含む、保持する、分離する等)ように構成される。本明細書に更に詳述するように、隔離部分334は、体液の流れ及び/又は容積が膨張可能ブラダー343に移送され、それにより膨張可能ブラダー343の膨張に抵抗及び/又は制限し得る空気又はガスを変位させることができる、膨張可能ブラダー343外部にあり、及び/又は膨張可能ブラダー343を囲む隔離部分334の容積を通気させるように構成することができる。
[1105] 膨張可能ブラダー343は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、図5及び図6に示される実施形態では、膨張可能ブラダー343(例えば、フローコントローラ)は、流体流路333から膨張可能ブラダー343内に流体を流す1つの開口部を含み、及び/又は画定する可撓性バッグ、パウチ、ライナー及び/又はリザーバである。幾つかの実施形態では、膨張可能ブラダー343の膨張(例えば、体液の流れに応答する)は、隔離部分334内の膨張可能ブラダー343の容積を増大させる。上述したように、隔離部分334は、膨張可能ブラダー343の容積が増大されるため、膨張可能ブラダー343外部にあり、及び/又は膨張可能ブラダー343を囲む隔離部分334の容積から空気流又はガス流を通気させることができるベントを含み及び/又は画定することができる。幾つかの実施形態では、流出口336及び/又は流出口336に繋がる流体流路333の部分は、通気されず、及び/又は他の方法で封止されず、したがって、膨張可能ブラダー343外部の隔離部分334の容積の通気は、膨張可能ブラダー343への体液の流れを促進し、及び/又は体液の流れを膨張可能ブラダー343に引き込むことができる。図5及び図6に示されていないが、幾つかの実施形態では、膨張可能ブラダー343は、体液の少なくとも一部を吸収し、引きつけ、促し、引き込み、保持し、膨張させ、及び/又は他の方法で相互作用することができる発泡体又は焼結プラスチック等の膨張可能材料を含み及び/又は収容することができる。更に、材料が体液による湿潤に応答して膨張すると、膨張可能ブラダー343も同様に膨張し、体液を内部に流せるようにする。
[1106] デバイス100及び/又は200を参照して詳細に上述したように、図5及び図6に示されるデバイス300は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌又は滅菌が不完全な移送装置等に存在する細菌等の細菌からの汚染を低減するように、第1又は初期容積の体液を分流する(例えば、受動的に)のに使用することができる。例えば、幾つかの場合、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザは、ニードル314の少なくとも一部を患者の静脈(例えば、静脈穿刺イベント)又は収集された体液のリザーバに挿入することによりデバイス300を操作することができ、及び/又は他の方法でニードル314と体液源との間に流体連通を確立することができる。患者と流体連通すると、体液は、体液源(例えば、患者の静脈又は収集された体液源)から流入口デバイス310を通して筐体330に流れることができる。幾つかの実施形態では、筐体330は、初期部分又は容積の体液が流体流路333の少なくとも一部内又は少なくとも一部を通して流れ、隔離部分334、より詳細には膨張可能ブラダー343に流入することができる第1又は初期状態であり得、及び/又は第1又は初期状態になることができる。
[1107] 初期部分及び/又は容積の体液は、上述したように、任意の適した容積の体液であり得る。例えば、幾つかの場合、筐体330は、所定及び/又は所望の量(例えば、初期容積)の体液が隔離部分334に移動されるまで第1の状態のままであることができる。図5及び図6に示される実施形態では、初期容積は、膨張可能ブラダー343に格納、含有及び/又は隔離することができる体液の量又は容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。
[1108] 初期容積の体液が隔離部分334又は膨張可能ブラダー343に移送及び/又は分流された後、初期容積は、隔離部分334に隔離され、隔てられ、保持され、含まれ、分離されるなどである。例えば、幾つかの実施形態では、初期部分又は容積の体液を膨張可能ブラダー343に移送することは、膨張可能ブラダー343を完全膨張状態及び/又は構成(例えば、第2の状態及び/又は構成)にすることができ、したがって、膨張可能ブラダー343に含まれた体液の容積は、任意の続く容積の体液が内部に置かれることを実質的に阻止する。幾つかの実施形態では、膨張可能ブラダー343が完全に膨張すると、膨張可能ブラダー343と、例えば流体流路333との間の圧力差は、続く容積の体液が膨張したブラダー343に「引き込まれ」ないように低減及び/又は実質的に等化することができる。他の実施形態では、膨張可能ブラダー343への開口部は、第1の状態又は開状態から第2の状態又は閉状態に遷移して、膨張可能ブラダー343内外への体液の流れを制限及び/又は実質的に阻止することができる弁、選択的透過性膜、流体アクティブ化(例えば、体液アクティブ化)スイッチ又は封止、ユーザアクティブ化スイッチ又は封止等を含むことができる。上述したように、例えば、静脈穿刺イベント中に移動した皮膚常在菌等の汚染物は、初期容積の体液に同伴され及び/又は含まれ、したがって、初期容積が内部に隔離されるとき、汚染物も隔離部分334(及び/又は膨張可能ブラダー343)に隔離することができる。
[1109] 初期容積が隔離部分334に隔離された状態で、デバイス300は、続く容積の体液が流入口332から流体流路333の少なくとも一部を通して流出口336に流れることができる第2の状態に遷移することができる。図5及び図6に示される実施形態では、筐体330は、初期容積の体液が膨張可能ブラダー343に隔離されると、第1の状態から第2の状態に自動的に遷移する(例えば、ユーザ介入なしで)ように構成される。したがって、体液の続く流れ及び/又は容積が流体流路333に入るとき、筐体330は、流体流路333の部分を通して流出口336に流れを向け及び/又は分流する。詳細に上述したように、流出口336は、続く容積の体液が流入口332から流体流路333、流出口336及び可撓性流出口チューブ347を通して流体収集デバイス(図示せず)に流れることができるように、1つ又は複数の流体収集デバイスと流体連通する(例えば、可撓性流出口チューブ347を介して)。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期容積の体液を隔離部分334に隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物の量を低減し及び/又は実質的になくす。
[1110] 更に、幾つかの実施形態では、膨張可能ブラダー343の構成、膨張可能ブラダー343へのオリフィス又は入口及び/又は膨張可能ブラダー343のオリフィス又は入口に置かれる弁、スイッチ又はアクチュエータ等は、流体収集デバイスにより生成された負圧等に応答して、膨張可能ブラダーからの体液の流出を制限及び/又は実質的に阻止することができる。幾つかの実施形態では、隔離部分334のベント及び/又は開口部は、開状態又は通気状態から閉状態又は封止状態に遷移した場合、膨張可能ブラダー343内に初期容積の体液を保持するように動作可能である、膨張可能ブラダー343外部の隔離部分334の容積内に負圧を生成することができる弁又はフローコントローラを含むことができる。すなわち、膨張可能ブラダー343は、流体収集デバイスにより生成された負の圧力差に少なくとも部分的に露出されるにも関わらず、初期容積の体液を保持及び/又は隔離するように構成される。換言すれば、膨張可能ブラダー343は、隔離部分334内外への流体の流れを選択的に制御するように構成されたフローコントローラであり得る。
[1111] デバイス200及び300のそれぞれは、本明細書では、流入口232及び332からそれぞれずらされ、及び/又はそれと非同軸である隔離チャンバ234及び334を含むものとして説明されているが、他の実施形態では、隔離部分及び/又は隔離部分の少なくとも一部は、流入口と流出口との間で「一直線」であり得る。例えば、図7及び図8は、実施形態による流体制御デバイス400を示す。デバイス100、200及び/又は300を参照して上述したように、流体制御デバイス400(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、任意の続けて引き込まれる量、部分及び/又は容積の体液が汚染物を実質的に有さないように、患者から第1の部分又は量(例えば、初期量)の体液を引き込み隔離するように構成される。幾つかの実施形態では、デバイス400の部分及び/又は態様は、上述したデバイス100、200及び/又は300の対応する部分及び/又は態様と形態及び/又は機能において実質的に同様である。したがって、そのような同様の部分及び/又は態様について、ここでこれ以上詳述しない。
[1112] 図7に示されるように、制御デバイス400は、流入口デバイス410と流体連通し、及び/又は流体連通して配置されるように構成された流入口デバイス410及び筐体430を含む。流入口デバイス410は、例えば、IVカテーテル、極細カテーテル又は極細ニードル、ポート、連結器、コネクタ及び/又は任意の他の適したルーメン含有デバイス等の任意の適したデバイスであり得る。図7及び図8に示される実施形態では、流入口デバイス410は、本体411と、ニードル414と、可撓性チューブ420とを有する翼状針又は他の適したアクセスデバイスである。更に、流入口デバイス410は、図2〜図4を参照して詳細に上述した流入口デバイス210と同様及び/又は実質的に同じである。したがって、流入口デバイス410について、ここでこれ以上詳述しない。制御デバイス100及び200の流入口デバイス210及び310を参照して上述したように、図7〜図8では、患者(例えば、患者の脈管構造)から直接、流体を獲得するためのニードルとして示されるが、他の実施形態では、流入口デバイス410は、患者から収集された体液のリザーバ又は容器等から流体を取得するように構成することができる。幾つかの場合、流入口デバイスは、収集された体液を含むリザーバの対応するポート若しくは連結器等又は収集された体液源に接続し得る移送装置の対応するポート若しくは連結器に接続することができる適したポート又は連結器等を含むことができる。幾つかの実施形態では、移送装置又は収集された流体のリザーバと結合する流入口デバイスは、流入口デバイスを動作させて、流入口デバイスと体液源との間の流体連通を制御する、関連する構造体及び/又は制御デバイスを含むことができる。
[1113] 筐体430は、流入口432及び流出口436を有する本体431を含む。加えて、筐体430は、流体流路433及び隔離及び/又は分流部分434(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を画定する。筐体430の本体431は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、本体431は、プラスチック等の比較的剛性の材料で形成することができ、圧力変化及び/又は流体の流入流れ及び流出流れに露出されたとき、その形状及び/又は形態を維持するように構成することができる。図7及び図8に示されるように、本体431により形成される流入口432は、可撓性チューブ420の端部分に物理的に結合され、可撓性チューブ420(例えば、可撓性チューブ420は、筐体430の可撓性流入口チューブである)により画定されるルーメン421を介して流入口デバイス410に流体的に結合される。同様に、本体431により形成される流出口436は、流出口を流体収集デバイス(図示せず)と流体連通させるように構成されたルーメン448を画定する流出口チューブ447(例えば、可撓性医療用チューブ及び/又は任意の他の適したポート若しくは導管)に物理的且つ流体的に結合される。流体流路433は、流入口432を通して延び、流入口432を少なくとも隔離部分434と流体連通させる。したがって、筐体430は、図2〜図4及び図5〜図6を参照してそれぞれ詳細に上述した筐体230及び/又は330と少なくとも形態又は機能において同様であり得る。したがって、筐体430の部分及び/又は態様について、ここでこれ以上詳述しない。
[1114] しかしながら、筐体430は、隔離部分434の構成において部分230及び330と異なることができる。例えば、隔離部分234及び筐体230の流出口236は、流入口232からずらされ、及び/又はそれと非同軸であったが、図7及び図8に示される実施形態では、隔離部分434は、流入口432及び流出口436と「一直線」又は同軸である。換言すれば、体液は、筐体430の流体流路433内において流入口432から隔離部分434に又は隔離部分434を通して流れることができ、次に流体流路433内において隔離部分434から流出口436に流れることができる。幾つかの実施形態では、そのような構成は、本明細書で更に詳述されるように、流出口436に移送される前に初期容積の体液が隔離部分434に移送されるか、又は引き込まれる分流プロトコール等に準拠するように強制することができる。隔離部分434は、流入口432及び流出口436と「一直線」又は同軸であるものとして説明されるが、他の実施形態では、流体流路433は、隔離部分434が、「一直線」のままでありながら、流入口432及び/又は流出口436と非同軸であるように湾曲又はカーブすることができる。
[1115] 図8に示されるように、隔離部分434は、例えば、内部に置かれた親水性材料440等のフローコントローラ等を含む。幾つかの実施形態では、親水性材料440は、図2〜図4を参照して上述した親水性材料240と実質的に同様及び/又は同じであり得る。他の実施形態では、親水性材料440は、流体を引きつけ、収集し、及び/又は吸収するように構成された任意の適した材料及び/又はフローコントローラであり得る。図7及び図8に示される実施形態では、親水性材料440は、材料440を通して延びるルーメン441を含み及び/又は画定することができる。例えば、図8に示されるように、親水性材料440のルーメン441は、材料440の全体を通して延びる。親水性材料440のルーメン441は、実質的に直線、線形及び/又は他の方法で1軸に沿って延びるものとして示されるが、他の実施形態では、親水性材料440のルーメン441は、湾曲、カーブ及び/又はうねる等であり得る。幾つかの実施形態では、ルーメン441のそのような構成は、親水性材料440に接触せずに体液の流れがルーメン441を通ることを制限及び/又は実質的に阻止し得る。
[1116] 幾つかの実施形態では、親水性材料440の構成は、流体が親水性材料440に接触する前(例えば、親水性材料440が、デバイス400の使用前等、実質的に乾燥している場合)、ルーメン441が実質的に閉じられ及び/又は他の方法で比較的小さい直径を有するようなものである。幾つかの実施形態では、閉鎖構成又は状態である場合、ルーメン441の初期直径は、流体が親水性材料440を通過することを制限及び/又は実質的に阻止することができる。流体が隔離部分434に置かれた親水性材料440と接触すると、親水性材料440は、体液の少なくとも一部を吸収するように構成され、その結果、親水性材料440は、膨張し及び/又は膨れる。親水性材料440が膨張するか又は膨れると、親水性材料440を通るルーメン441の直径は、同様に及び/又は対応して膨張又は増大することができ、それにより、本明細書で更に詳述するように、流体は、ルーメン441通して流れることができる。
[1117] デバイス100、200及び/又は300を参照して詳細に上述したように、図7及び図8に示されるデバイス400は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌等の細菌からの汚染を低減するように、第1又は初期容積の体液を分流する(例えば、受動的に)のに使用することができる。例えば、幾つかの場合、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザは、ニードル414の少なくとも一部を患者の静脈(例えば、静脈穿刺イベント)に挿入することによりデバイス400を操作することができ、及び/又は他の方法でニードル414と患者との間に流体連通を確立することができる。患者と流体連通すると、体液は、体液源(例えば、患者の静脈)から流入口デバイス410を通して筐体430に流れることができる。
[1118] 幾つかの実施形態では、筐体430は、使用前、親水性材料440が初期又は第1の状態又は構成(例えば、上述したように、親水性材料440は、実質的に乾燥している)である第1又は初期状態であり得る。したがって、体液は、流入口432から流体流路433の部分を通して隔離部分434に流れることができ、隔離部分434において、体液は、親水性材料440に接触する。第1の量又は初期量の体液は、親水性材料440により吸収することができ、それにより、材料440は、膨張するか又は膨れる。幾つかの実施形態では、体液の第1の量又は初期量は、材料440により画定されるルーメン441が開構成又は状態に遷移する程度まで親水性材料440を湿潤又は飽和させるのに十分な容積である。すなわち、親水性材料440の膨張又は膨れは、親水性材料440を通るルーメン441の直径を増大させる。したがって、初期量又は初期容積に続く流体流路433を通して流れる任意の流れ、量又は容積の体液は、直径が増大したルーメン441を通して流れることができる。
[1119] 幾つかの実施形態では、親水性材料440及び/又は隔離部分434の構成は、例えば、体液源(例えば、患者の血流)と隔離部分434との間の圧力差に応答して、体液が隔離部分に引き込まれるようなものであり得る。そのような実施形態では、圧力差は、親水性材料440に向かって又はその中に流れるように体液を引き込む又は促すのに十分なものであり得る。追加又は代替として、幾つかの実施形態では、流体収集デバイスは、初期容積の体液を引き込む前に流出口チューブ447に流体的に結合することができる。そのような場合、流体収集デバイスは、患者から体液を引き込むか又は引き寄せる際に動作可能であり得る負圧(例えば、流体収集デバイスは、真空容器等であり得る)を画定することができる。そのような実施形態では、隔離部分434は、流体収集デバイスの上流にあるため、流体流路433を通して流れる体液は、隔離部分434に入ることができ、親水性材料440に係合することができ、親水性材料440は、初期容積が隔離部分434に流入するにつれて、初期容積の体液を吸収し、引きつけ、保持し、及び/又は隔離する。換言すれば、そのような構成は、そのような構成が使われない場合、所望容積の体液を隔離部分434に移送するには不十分であり得る(例えば、重病患者、若い患者若しくは高齢患者の脈管構造の場合と同様に、又はあまり圧力をかけない体液の小さい集まりから)、体液源(例えば、患者の血圧又は収集された体液の容器等)と隔離部分434との間の圧力差を増大させることができる。
[1120] 隔離部分434及び親水性材料440の構成は、親水性材料440が初期容積又は初期量の体液を吸収、保持及び/又は隔離するようなものである。詳細に上述したように、例えば、静脈穿刺イベント中に移動した皮膚常在菌(及び/又は他の望ましくない細菌)等の汚染物は、初期容積の体液に同伴及び/又は包含することができ、したがって、汚染物も隔離部分434中の親水性材料440中に隔離するか、又は親水性材料440により隔離することができる。幾つかの実施形態では、親水性材料440の飽和(例えば、初期量又は容積の吸収及び/又は隔離)は、デバイス400を第2の状態又は構成にすることができ、第2の状態又は構成では、いかなる続く容積の体液も親水性材料440のルーメン441を通して流れ(例えば、ルーメン441の直径の増大の結果として)、筐体430の流出口436に流れる。詳細に上述したように、流出口436は、続く容積の体液が流入口432から流体流路433、親水性材料440のルーメン441、流出口436及び流出口チューブ447を通して流体収集デバイス(図示せず)に流れることができるように、1つ又は複数の流体収集デバイスと流体連通する(例えば、流出口チューブ447を介して)。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期量又は容積の体液を隔離部分434(又は親水性材料440若しくはその中に置かれる他のフローコントローラ内若しくはそれらにより)に隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物量を低減し及び/又は実質的になくす。
[1121] デバイス200、300及び400は、流入口デバイス210、310及び410を隔離部分230、330及び430とそれぞれ流体連通させるようにそれぞれ構成された可撓性チューブ220、320及び420を含むものとして本明細書で説明されるが、他の実施形態では、制御デバイスは、任意の適した様式で物理的及び/又は流体的に結合される流入口デバイス及びダイバータ及び/又は筐体を含むことができる。例えば、図9〜図12は、実施形態による流体制御デバイス500を示す。デバイス100、200、300及び/又は400を参照して上述したように、流体制御デバイス500(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、続けて引き寄せられるいかなる量、部分及び/又は容積の体液も実質的に汚染物を有さないように、患者から第1の部分又は量(例えば、初期量)の体液を引き寄せ隔離するように構成される。幾つかの実施形態では、デバイス500の部分及び/又は態様は、上述したデバイス100、200、300及び/又は400の対応する部分及び/又は態様と形態及び/又は機能において実質的に同様である。したがって、そのような同様の部分及び/又は態様について、ここでこれ以上詳述しない。
[1122] 図9及び図10に示されるように、制御デバイス500は、流入口デバイス510と、流入口デバイス510の本体511内に少なくとも部分的に置かれる筐体530とを含む。流入口デバイス510の本体511は、筐体530の少なくとも一部を受けるように構成された実質的に中空のチューブ又は本体であり得る。上述した流入口デバイスは、ニードル等を含んだが、図9〜図12に示される実施形態では、ニードル514は、筐体530の部分に含まれ、及び/又は筐体530の部分に結合される。したがって、筐体530は、ニードル514が、流入口デバイス510の本体511により画定される先端開口部を通して延びるように、流入口デバイス510内に挿入し及び/又は置くことができる。幾つかの実施形態では、流入口デバイス510及び筐体530の構成は、流入口デバイス510の本体の概して一般的又は既知の形状を維持する(例えば、翼状針等と同様に)ことにより、使用を促進することができる。他の実施形態では、流入口デバイス510の本体511は、任意の適した形状及び/又はサイズであり得、既知のデバイス等に類似する必要はない。流入口デバイス210、310、410を参照して上述したように、図9〜図12では、患者(例えば、患者の脈管構造)から直接流体を獲得するように構成されるものとして示されているが、他の実施形態では、流入口デバイス510は、患者から収集された体液のリザーバ又は容器等から流体を取得するように構成することができる。幾つかの場合、流入口デバイスは、収集された体液を含むリザーバの対応するポート若しくは連結器等又は収集された体液源に接続し得る移送装置の対応するポート若しくは連結器に接続することができる適したポート又は連結器等を含むことができる。幾つかの実施形態では、移送装置又は収集された流体のリザーバと結合する流入口デバイスは、流入口デバイスを動作させて、流入口デバイスと体液源との間の流体連通を制御する、関連する構造体及び/又は制御デバイスを含むことができる。
[1123] 筐体530は、流入口532及び流出口536を含み及び/又は形成する本体531を含む。加えて、筐体530は、流体流路533及び隔離及び/又は分流部分534(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を画定する。筐体530の本体531は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、本体531は、プラスチック等の比較的剛性の材料で形成することができ、圧力変化及び/又は流体の流入流れ及び流出流れに露出されたとき、その形状及び/又は形態を維持するように構成することができる。流入口532は、ニードル514の端部分に物理的且つ流体的に結合される。より具体的には、ニードル514の基端部分は、流入口532を通して延び、ニードル514により画定されたルーメン515を筐体530により画定される流体流路533と流体連通させる。流出口536は、流出口を流体収集デバイス(図示せず)と流体連通させるように構成された可撓性流出口チューブ547(本明細書では「流出口チューブ」とも呼ばれる)に物理的且つ流体的に結合される。
[1124] 例えば、図12に示されるように、流出口536は、少なくとも部分的に、流入口デバイス510の本体511により画定されるスロット513内に置かれる。したがって、流出口536は、流入口デバイス510の本体511のサイズを増大する必要なく、流出口チューブ547に結合され得る。幾つかの実施形態では、流出口536及び/又はスロット513を通して延びる流出口チューブ547の部分の構成は、筐体530を流入口デバイス510の本体511内で移動できるようにし得る。幾つかのそのような実施形態では、デバイス500は、筐体530が流入口デバイス511に対して移動して、ニードル514を流入口デバイス510に対して選択的に位置決めすることができるように構成することができる。例えば、幾つかの実施形態では、筐体530は、ニードル514が流入口デバイス510内に置かれるように、使用前に基端位置等にあることができる。同様に、デバイス500を使用して、1つ又は複数の体液試料を収集した後、筐体530は基端位置(例えば、使用前位置)に及び/又は向かって移動して、使用済みニードル514を流入口デバイス510に退避させることができる。したがって、そのような構成は、望ましくない針刺し等を低減することができる。
[1125] 図10及び図12に示されるように、筐体530の本体531の部分は、隔離部分534を含み及び/又は画定する。より具体的には、筐体530の本体531は、本明細書で更に詳細に説明するように、ニードル514及び流出口536の近傍の部分に又はその部分内に隔離部分534を含み及び/又は画定することができる。筐体230の隔離部分234を参照して上述したように、筐体530及び/又は隔離部分534は、隔離部分534と流体連通する開口部535(例えば、ベント開口部)を含み及び/又は画定し、及び/又は他の方法で実質的に開かれた基端部を有する。
[1126] 隔離部分534は、隔離部分534に移送された体液と相互作用するように構成された1つ又は複数のコントローラを含み及び/又は収容する。例えば、図9〜図12に示される実施形態では、筐体530は、親水性材料540及びベント材料542(例えば、1つ又は複数のフローコントローラ)を含み、これらは、筐体230の親水性材料240及びベント材料242のそれぞれと同様及び/又は実質的に同じであり得る。したがって、体液が隔離部分534に移送される場合、親水性材料540は、体液の少なくとも一部を吸収し、引きつけ、保持し、膨張し、及び/又は他の方法で相互作用することができ、それにより、本明細書に更に詳細に説明するように、隔離部分534内に少なくとも初期部分の体液を隔離及び/又は保持することができる。
[1127] ベント材料542は、隔離部分534を通気させて、隔離部分534への体液の流れを可能にし、強化し、促進し、及び/又は他の方法で促すように構成することができる。ベント材料542の構成は、体液が隔離部分534に移送される際、体液がベント材料542を濡らすようなものであり得、ベント材料242を参照して上述したように、十分に湿潤及び/又は飽和すると、ベント材料542は、ベント材料542が隔離部分534を通気させる構成及び/又は状態から、ベント材料542が隔離部分534を封止する構成及び/又は状態に遷移することができる。隔離部分534は、ベント材料542を含むものとして上述されているが、他の実施形態では、隔離部分534は、隔離部分234を参照して上述したように、選択的透過性弁及び/又は膜等を含むベント又は開口部を含むことができる。
[1128] デバイス100、200、300及び/又は400を参照して詳細に上述したように、図9〜図12に示されるデバイス500は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌又は滅菌が不完全な移送装置等に存在する細菌等の細菌からの汚染を低減するように、第1又は初期容積の体液を分流する(例えば、受動的に)のに使用することができる。例えば、幾つかの場合、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザは、ニードル514の少なくとも一部を患者の静脈(例えば、静脈穿刺イベント)又は収集された体液源に挿入することによりデバイス500を操作することができ、及び/又は他の方法でニードル514と体液源との間に流体連通を確立することができる。体液源と流体連通すると、流体は、流体源(例えば、患者の静脈)からニードル514のルーメン515を通して筐体530の流入口532に流れることができる。
[1129] 幾つかの実施形態では、筐体530は、使用前、親水性材料540が初期又は第1の状態又は構成である(例えば、上述したように、親水性材料540は実質的に乾燥している)第1又は初期状態であり得る。したがって、体液は、ニードル514のルーメン515から流体流路533の部分(例えば、流出口536の近傍にある流体流路533の部分、例えば図12を参照されたい)を通して隔離部分534に流れることができる。筐体230を参照して詳細に上述したように、第1の量又は初期量の体液は、親水性材料540により吸収することができ、それにより、材料540は、膨張するか又は膨れる。幾つかの実施形態では、体液の第1又は初期量は、親水性材料540を例えば最大レベル又は最大程度まで湿潤又は飽和するのに十分な容積である。更に、幾つかの場合、ベント材料542は、親水性材料540と実質的に同時に湿潤又は飽和することができる。他の実施形態では、ベント材料542は、実質的に、親水性材料540が飽和した後、湿潤及び/又は飽和することができる。幾つかの実施形態では、体液の第1又は初期量は、親水性材料540及びベント材料542のそれぞれを完全に湿潤及び/又は飽和するのに十分な体液の容積であり得る。換言すれば、体液の第1又は初期量は、第1の状態から第2の状態に1つ又は複数のフローコントローラを遷移させるのに十分な体液の容積であり得る。
[1130] 初期容積の体液が隔離部分534に移送及び/又は分流されると、初期容積は、隔離部分534に隔離され、隔てられ、保持され、含まれ、分離されるなどである。例えば、幾つかの場合、隔離部分への初期容積の体液の移送は、体液の更なる吸収及び/又は保持が制限され及び/又は実質的に阻止されるように親水性材料540(及び/又はベント材料542)を完全に飽和させる。したがって、親水性材料540は、初期容積を隔離部分534に隔離し、続くいかなる容積の体液も拒絶する。上述したように、例えば、静脈穿刺イベント中に移動した皮膚常在菌等の汚染物は、初期容積の体液に同伴され及び/又は含まれ得、したがって、初期容積が内部に隔離されるとき、汚染物も隔離部分534に隔離することができる。
[1131] 幾つかの実施形態では、初期容積の体液の移送及び/又は隔離は、デバイス500を第1の状態から、続く容積の体液が流体流路533の少なくとも一部を通して流出口536に流れることができる第2の状態に自動的に遷移させることができる。例えば、体液は、ニードル514のルーメン515を通して本体531の流体流路533に流れることができる。初期容積の体液は、隔離部分534に隔離されるため、体液は、例えば、先端方向から流出口536に向かって流れることができる(例えば、図12を参照されたい)。換言すれば、筐体530が第2の状態又は構成である状態で、体液の続く流れ及び/又は容積は、流体流路533に入ることができ、筐体530は、流体流路533の部分を通して流出口536に入るように流れを向け及び/又は分流することができる。詳細に上述したように、流出口536は、続く容積の体液が流出口536及び流出口チューブ547から流体収集デバイス(図示せず)に流れることができるように、1つ又は複数の流体収集デバイスと流体連通する(例えば、流出口チューブ547を介して)。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期量又は容積の体液を隔離部分534に(又は内部に置かれる親水性材料540内又は親水性材料540により)隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物量を低減し及び/又は実質的になくす。
[1132] デバイス500は、静的及び/又は流出口536の近傍の固定位置にある隔離部分534を含むものとして上述されているが、他の実施形態では、ダイバータ及び/又は筐体は、膨張可能及び/又は移動可能な隔離部分(又はその部分)を含むことができる。例えば、図13〜図16Bは、実施形態による流体制御デバイス600を示す。制御デバイス100、200、300、400及び/又は500を参照して上述したように、流体制御デバイス600(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、続けて引き寄せられたいかなる量、部分及び/又は容積の体液も実質的に汚染物を有さないように、患者から第1の部分又は量(例えば、初期量)の体液を引き寄せ隔離するように構成される。幾つかの実施形態では、デバイス600の部分及び/又は態様は、上述したデバイス100、200、300、400及び/又は500の対応する部分及び/又は態様と形態及び/又は機能において実質的に同様である。したがって、そのような同様の部分及び/又は態様について、ここでこれ以上詳述しない。
[1133] 図13及び図14に示されるように、デバイス600は、流入口デバイス610と、流入口デバイス610の本体611内に少なくとも部分的に置かれた筐体630とを含む。流入口デバイス610の本体611は、筐体630の本体の少なくとも一部を受けるように構成された実質的に中空のチューブ又は本体であり得る。図13〜図16Bに示される実施形態では、流入口デバイス610は、図9〜図12を参照して上述した流入口デバイス510と形態及び/又は機能において実質的に類似し、したがって、ここでこれ以上詳述しない。しかしながら、流入口デバイス610が限定ではなく例として提示されることに留意されたい。流入口デバイス610は、本明細書に記載されるもの等の任意の適した流入口デバイスであり得、任意の適した体液源から流体を取得するように構成することができる。例えば、幾つかの場合、流入口デバイスは、収集された体液を含むリザーバの対応するポート若しくは連結器等又は収集された体液源に接続し得る移送装置の対応するポート若しくは連結器に接続することができる適したポート又は結合器等を含むことができる。
[1134] 筐体630は、流入口632及び流出口636を含み及び/又は形成する本体631を有する。加えて、筐体630は、流体流路633及び隔離及び/又は分流部分634(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を画定する。筐体630の本体631は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、本体631は、プラスチック等の比較的剛性の材料で形成することができ、圧力変化及び/又は流体の流入流れ及び流出流れに露出されたとき、その形状及び/又は形態を維持するように構成することができる。流入口632は、ニードル614の端部分に物理的且つ流体的に結合される。より具体的には、ニードル614の基端部分は、流入口632を通して延び、ニードル614により画定されたルーメン635を筐体630により画定される流体流路633と流体連通させる。流出口636は、流出口を流体収集デバイス(図示せず)と流体連通させるように構成された可撓性流出口チューブ647(本明細書では「流出口チューブ」とも呼ばれる)に物理的且つ流体的に結合される。示されるように、例えば図16A及び図16Bにおいて、流出口636は、少なくとも部分的に、流入口デバイス610の本体611により画定されるスロット613内に置かれる。幾つかの実施形態では、そのような構成では、デバイス500を参照して詳細に上述したように、流入口デバイス610に対して筐体630を移動させることができる。
[1135] 隔離部分634は、隔離部分634に移送された体液と相互作用するように構成された1つ又は複数の材料を含み及び/又は収容する。例えば、図13〜図16Bに示される実施形態では、筐体630は、それぞれがフローコントローラとして機能することができる親水性材料640及びベント材料642を含み、親水性材料640及びベント材料642は、それぞれ筐体530の親水性材料540及びベント材料542と同様及び/又は実質的に同じであり得る。したがって、体液が隔離部分634に移送される場合、親水性材料640は、体液の少なくとも一部を吸収し、引きつけ、保持し、膨張し、及び/又は他の方法で相互作用することができ、それにより、本明細書に更に詳細に説明するように、隔離部分634内に少なくとも初期部分の体液を隔離及び/又は保持することができる。加えて、体液が隔離部分634に移送される際、ベント材料642は、湿潤及び/又は飽和し、それにより、ベント材料542を参照して上述したように、ベント材料642が隔離部分634を通気させる構成及び/又は状態から、ベント材料642が隔離部分634を封止する構成及び/又は状態にベント材料642を遷移させることができる。したがって、筐体630の少なくとも一部は、図9〜図12を参照して上述した筐体530と形態及び/又は機能において実質的に同様であり得る。
[1136] しかしながら、筐体630は、隔離部分634の境界及び/又は表面を形成するように構成された可動式封止644を含むことにより、筐体530と異なることができる。例えば、図13〜図16Bに示される実施形態では、可動式封止644は、スリーブ645及びスリーブ645から延びる延長部646を含み及び/又は形成する。封止644は、本体631の内部容積内に移動可能に置かれ、隔離部分634の少なくとも一部を画定する本体631の内面と接触する。より具体的には、図16A及び図16Bに示されるように、スリーブ645は、スリーブ645が親水性材料640の部分と本体631の内面との間に置かれるように、親水性材料640の部分の周囲に置くことができる。幾つかの実施形態では、親水性材料640及び封止660は、モノリシック及び/又は一体に形成される。他の実施形態では、親水性材料640は、封止660の部分内に少なくとも部分的に置かれ、圧入及び/又は摩擦嵌合等を介して封止660内に保持することができる。幾つかの実施形態では、封止644、親水性材料640及びベント材料640は、集合的に、本明細書で更に詳述するように、隔離部分634を通る流体の流れを選択的に制御することができるフローコントローラ等を形成することができる。
[1137] 封止644のスリーブ645と内面との接触は、流体封止を形成及び/又は画定する。幾つかの実施形態では、封止644は、ガス透過性のままでありながら、液体不透過性である材料から形成することができる。そのような実施形態では、封止644は、ガス(例えば、空気)の流れに封止644を透過させながら、封止644の基端にある筐体630の本体631内の位置への体液の流れを阻止することができる。したがって、ベント材料642は、上述したように、開口部635を通して隔離部分634を通気させるように機能することができる。他の実施形態では、封止644は、流体的に不透過性(例えば、液体及びガスを不透過)であり得る。そのような実施形態では、ベント材料642は、封止644の基端における本体631の内部容積の部分を通気させるように構成することができる。例えば、幾つかの場合、ベント材料642は、基端方向における流体不透過性封止644の移動に応答して、本体631の内部容積の部分から空気を通気させることができる。
[1138] 図16A及び図16Bに示されるように、封止644の延長部646は、筐体630の流出口636を選択的に遮蔽するように構成される。例えば、幾つかの実施形態では、延長部646は、本体631の内面の部分に接触して、その間に流体封止を形成及び/又は画定することができる。したがって、可動式封止644が先端位置(例えば、第1又は初期部分、状態及び/又は構成)にある場合、延長部646は、流出口636を遮蔽し、流出口636を流体流路633から隔離又は分離する。逆に、封止644が基端位置(例えば、第2又は続く位置、状態及び/又は構成)に移動し及び/又は配置される場合、本明細書で更に詳述するように、延長部646は、流出口636が流体流路633と流体連通するように流出口636に対して基端である。
[1139] デバイス500(又は本明細書に記載される任意の他のデバイス)を参照して詳細に上述したように、図13〜図16Bに示されるデバイス600は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌等の細菌からの汚染を低減するように、第1又は初期容積の体液を分流する(例えば、受動的に)のに使用することができる。例えば、幾つかの場合、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザは、ニードル614の少なくとも一部を患者の静脈に挿入する(例えば、静脈穿刺イベント)によりデバイス600を操作することができ、及び/又は他の方法でニードル614と体液源との間に流体連通を確立することができる。患者と流体連通すると、体液は、体液源(例えば、患者の静脈)からニードル614のルーメン635を通して筐体630の流入口632に流れることができる。
[1140] 幾つかの実施形態では、図16Aに示されるように、筐体630は、使用前、封止644が先端位置にある第1又は初期状態であり得る。更に、筐体630が第1又は初期状態である状態では、親水性材料640は、実質的に乾燥しており、非飽和であり、及び/又は膨張していない。したがって、体液は、ニードル614のルーメン635から流体流路633の部分を通して隔離部分634に流れることができ、隔離部分634において、親水性材料640は、体液と相互作用し、引きつけ、引き込み及び/又は吸収する。筐体230を参照して詳細に上述したように、第1の量又は初期量の体液は、親水性材料640(及び/又は任意の他の適した膨張可能な材料又は吸収材料)により吸収することができ、それにより、材料640は、膨張するか又は膨れる。幾つかの実施形態では、体液の第1又は初期量は、親水性材料640を例えば最大レベル又は最大程度まで湿潤又は飽和するのに十分な容積である。
[1141] 幾つかの実施形態では、材料640の膨張又は膨れは、図16Bにおいて矢印AAで示されるように、先端方向における封止644の移動を生じさせることができる。換言すれば、親水性材料640が、流体流路633に流入する第1又は初期量の体液を吸収するにつれて、材料640は、封止644を先端方向に押し及び/又は他の方法で移動させることができる。幾つかの実施形態では、封止644の移動は、体液を隔離部分634に引き込むように動作可能である、隔離部分634及び/又は流体流路633内に負圧(例えば、容積増大の結果として)を生成することができる。したがって、親水性材料640及び負圧は、第1又は初期の量又は容積の体液を隔離部分634に引き込むことができる。更に、上述したように、ベント材料642は、封止644がAA方向に移送するにつれて、筐体630及び/又は隔離部分634を通気させるように構成することができる。
[1142] 初期容積の体液が隔離部分634に移送及び/又は分流された後、初期容積は、隔離部分634に隔離され、隔てられ、保持され、含まれ、分離されるなどである。例えば、幾つかの場合、初期容積の体液を隔離部分に移送することは、体液の更なる吸収及び/又は保持が制限され及び/又は実質的に阻止されるように、親水性材料640を完全に飽和させる。したがって、親水性材料640は、初期容積を隔離部分634に隔離し、続くいかなる容積の体液も拒絶する。上述したように、例えば静脈穿刺イベント中に移動した皮膚常在菌等の汚染物は、初期容積の体液に同伴され及び/又は含まれ得、したがって、初期容積が内部に隔離されるとき、汚染物も隔離部分634に隔離することができる。
[1143] 上述したように、AA方向(例えば、基端方向)における封止644の移動は、流出口636に対して封止644の延長部646を移動させる。特に、図16Bに示されるように、第1又は初期容積が隔離部分634に移送され、及び/又は親水性材料640により吸収されることに応答した封止644の移動は、延長部646を流出口636に対して基端位置にする。したがって、流体連通が流出口636と流体流路633との間に確立され、これは、デバイス600を第1の状態から、続く容積の体液が流体流路633の少なくとも一部及び流出口636を通して流れることができる第2の状態に遷移させるように動作可能である。
[1144] 初期容積の体液が隔離部分634に隔離された状態で、続く容積の体液は、ニードル614のルーメン635、流体流路633の部分を通して流出口636に流れることができる。換言すれば、筐体630が第2の状態又は構成である状態で、続く流れ及び/又は容積の体液は、流体流路633に入ることができ、筐体630は、流体流路633の部分を通して流出口636に入るように流れを向け及び/又は分流することができる。詳細に上述したように、流出口636は、続く容積の体液が流出口636及び流出口チューブ647から流体収集デバイス(図示せず)に流れることができるように、1つ又は複数の流体収集デバイスと流体連通する(例えば、流出口チューブ647により画定されるルーメン648を介して)。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期量又は容積の体液を隔離部分634に(又は内部に置かれる親水性材料640内又は親水性材料640により)隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物量を低減し及び/又は実質的になくす。
[1145] 隔離部分634は、初期容積の体液を受け取り、それにより親水性材料640が膨張し、封止644がAA方向に移動する(例えば、図16Bを参照されたい)ことになると上述されているが、他の実施形態では、体液の流れは、筐体630を第1の状態から第2の状態に遷移させるように動作可能な力を生成し及び/又は力に関連することができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分634に入る体液の流れに関連する力は、初期容積の体液との接触及び/又は吸収に応答して親水性材料640が膨張するか否かに関係なく、封止を移動させるのに十分なものであり得る。換言すれば、体液の流れは、筐体630及び/又は制御デバイス600を第1の状態から第2の状態に遷移できるようにし、及び/又はそうするように動作可能であり得る。幾つかの実施形態では、これは、体液の流れに関連する力に基づくことができる。他の実施形態では、体液は、部材又は膜を第1の状態から第2の状態に遷移させることができる。例えば、幾つかの実施形態では、封止644の延長部646は、溶解性材料等を含み及び/又は溶解性材料で形成することができる。したがって、体液は、溶解性材料に接触することができ、溶解性材料は、所望又は所定の時間後に溶解することができるか、又は他の方法で材料が流出口636をブロックする第1の状態から、材料が流出口636をブロックしない(例えば、少なくとも部分的に溶解する)第2の状態に遷移することができる。
[1146] 図17〜図20は、別の実施形態による流体制御デバイス700を示す。デバイス100、200、300、400、500及び/又は600を参照して上述したように、流体制御デバイス700(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、続けて引き寄せられるいかなる量、部分及び/又は容積の体液も実質的に汚染物を有さないように、患者からの第1の部分又は量(例えば、初期量)の体液を引き寄せ隔離するように構成される。幾つかの実施形態では、デバイス700の部分及び/又は態様は、上述した任意のデバイスの対応する部分及び/又は態様と形態及び/又は機能において実質的に同様である。したがって、そのような同様な部分及び/又は態様について、ここでこれ以上詳述しない。
[1147] 図17に示されるように、制御デバイス700は、流入口デバイス710と、流入口デバイス710と流体連通し及び/又は流体連通するように配置されるように構成される筐体730とを含む。流入口デバイス710は、例えば、IVカテーテル、極細カテーテル又は極細ニードル及び/又は任意の他の適したルーメン含有デバイス等の任意の適したデバイスであり得る。例えば、図17〜図20に示される実施形態では、流入口デバイス710は、本体711、ニードル714及び可撓性チューブ720を有する翼状針又は他の適したアクセスデバイスである。更に、流入口デバイス710は、図2〜図4を参照して詳細に上述した流入口デバイス210と同様及び/又は実質的に同じである。したがって、流入口デバイス710について、ここでこれ以上詳述しない。上述したように、流入口デバイス210、310、410、510及び610を参照して上述したように、図17〜図19では、患者(例えば、患者の脈管構造)から直接流体を獲得するように構成されるものとして示されているが、他の実施形態では、流入口デバイス710は、上述したように、任意の適した体液源、リザーバ及び/又は容器から体液を取得するように構成することができる。
[1148] 筐体730は、流入口732、第1の流出口736及び第2の流出口737を有し及び/又は形成する本体731を含む。加えて、筐体730は、流入口732を第1の流出口736又は第2の流出口737と選択的に流体連通させるように構成された流体流路733を画定する(例えば、図20を参照されたい)。筐体730の本体731は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、図17〜図20に示される幾つかの実施形態では、本体731は、T字形コネクタ又はY字形コネクタを形成する。幾つかの実施形態では、本体731は、プラスチック等の比較的剛性の材料で形成することができ、圧力変化及び/又は流体の流入流れ及び流出流れに露出されたとき、その形状及び/又は形態を維持するように構成することができる。
[1149] 示されるように、流入口732は、可撓性チューブ720(例えば、可撓性チューブ720は、筐体730の可撓性流入口チューブである)に結合され、可撓性チューブ720は、流入口732を流入口デバイス710と流体連通させるように構成されたルーメンを画定する。第1の流出口736は、第1の可撓性流出口チューブ738(本明細書では「第1の流出口チューブ」とも呼ばれる)に結合され、第1の可撓性流出口チューブ738は、筐体730を通して流れる第1又は初期容積の体液を受け取るように構成されたルーメン739を画定する。第1の流出口チューブ738は、第1の流出口チューブ738のルーメン739を選択的に通気させることができるベント材料742を有するベント735にも結合される。したがって、ルーメン739の少なくとも一部は、例えば、本明細書で更に詳述するように、隔離及び/又は分流部分等を形成することができる。第2の流出口は、第2の可撓性流出口チューブ747(本明細書では「第2の流出口チューブ」とも呼ばれる)と流体連通し、第2の可撓性流出口チューブ747は、第2の流出口747を1つ又は複数の流体収集デバイス(図示せず)と流体連通させるように構成されたルーメン748を画定する。
[1150] 筐体730により画定される流体流路733は、第1の流出口736及び第2の流出口737との選択的な流体連通を確立する。図19及び図20に示されるように、筐体730は、流体流路733が第1の流出口736及び第2の流出口737又はそれらの近くにおいて制限され及び/又は低減するように構成される。幾つかの実施形態では、例えば、第1の流出口736に関連し及び/又は第1の流出口736により画定される流体流路733の部分は、流入口732に関連し及び/又は流入口732により画定される流体流路733の部分からずれ及び/又は位置合わせずれすることができ、それによりその間に直径低減及び/又は他の適した制限を形成及び/又は画定する。同様に、第2の流出口737に関連し及び/又は第2の流出口737により画定される流体流路733の部分は、流入口732に関係し及び/又は流入口732により画定される流体流路733の部分からずれ及び/又は位置合わせずれすることができ、それによりその間に直径低減及び/又は他の適した制限を形成及び/又は画定する。幾つかの実施形態では、制限等は、例えば、本明細書で更に詳述するように圧力差の大きさ等に基づいて、流入口732から第1の流出口736又は第2の流出口737に流体を選択的に流せるようにすることができる。
[1151] 流体流路733は、第1の流出口736及び第2の流出口737の両方への制限等を流体流路733内に形成するものとして上述されているが、他の実施形態では、筐体730は、第1の流出口736又は第2の流出口737のいずれかへの制限付き流路を画定及び/又は含むこともできる。例えば、幾つかの実施形態では、筐体730は、第2の流出口737に繋がる流体流路733内の流れ制限等を形成することができる。幾つかの実施形態では、流れ制限は、流入口732から第2の流出口737への流体の流れを制限することができる一方、流入口732から第1の流出口736に向かう流体の流れには、そのような流れ制限がない。幾つかの場合、そのような構成は、体液の流れが第2の流出口737を通して第2の流出口チューブ747に向かう前、所望及び/又は所定の体液の流れを第1の流出口736に通し、第1の流出口チューブ738(例えば、隔離部分)に流入させることができる。
[1152] デバイス100、200、300、400、500及び/又は600を参照して詳細に上述したように、図17〜図20に示されたデバイス700は、例えば、続けて獲得された体液試料が、皮膚常在菌等の細菌からの低減した汚染物を有するように、第1又は初期容積の体液を分流する(例えば、受動的に)のに使用することができる。例えば、幾つかの場合、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザは、ニードル714の少なくとも一部を患者の静脈(例えば、静脈穿刺イベント)に挿入することによりデバイス700を操作することができ、及び/又は他の方法でニードル714と患者との間に流体連通を確立することができる。患者と流体連通すると、体液は、体液源(例えば、患者の静脈)から流入口デバイス710を通して筐体730に流れることができる。
[1153] 幾つかの実施形態では、筐体730は、使用前及び/又は第2の流出口チューブ747と1つ又は複数の流体収集デバイス(図示せず)との間に流体連通を確立する前に第1又は初期状態であり得る。示されていないが、そのような実施形態では、第2の流出口チューブ747は、第2の流出口チューブ747が実質的に封止されるように、流体収集デバイスに結合する前に閉構成であり得るポート等を含むことができる。逆に、上述したように、第1の流出口チューブ738は、ベント735に結合され、ベント735は、筐体730が第1又は初期の状態である場合、第1の流出口チューブ738のルーメン739(例えば、隔離部分、リザーバ及び/又はチャンバ)を通気させるように構成することができる。このようにして、第1の流出口チューブ738のルーメン739と、例えば可撓性チューブ720のルーメン721との間の圧力差(例えば、負の圧力差)は、第2の流出口チューブ747のルーメン748と可撓性チューブ720のルーメン721との間の圧力差よりも大きい圧力差であり得る。したがって、体液が流体流路733に流入する際、体液は、より大きい圧力差(例えば、第1の流出口チューブ738の通気に少なくとも部分的に基づく)に応答して、第1の流出口736に流入する。すなわち、筐体730が第1又は初期の状態である場合、筐体730は、体液の流れを流入口732から第1の流出口736に分流し及び/又は向ける。更に、幾つかの実施形態では、筐体730は、流体流路733と第2の流出口737との間に1つ又は複数の流れ制限等を画定し及び/又は含むことができ、それにより体液の所望及び/又は所定の流れを流体流路733から第1の流出口736に通すことができる。
[1154] したがって、体液は、図20において矢印BBで示されるように、流入口732から流体流路733の部分及び第1の流出口736を通して第1の流出口チューブ738のルーメン739に流れることができる。第1の量又は初期量の体液は、第1の流出口チューブ738のルーメン739に移送することができる。幾つかの場合、第1の流出口チューブ738は、第1の流出口チューブ738のルーメン739への体液の流れが重力により支援及び/又は強化されるように、曲がり、屈曲し、及び/又は位置決めすることができる。例えば、幾つかの場合、第1の可撓性流出口チューブ738の端部分(例えば、ベント735に結合され及び/又はベント735を含む端部分)は、筐体730の本体731の下の位置(例えば、より低い高さ)に配置することができ、それによりベント735に向かう体液の流れを促進する。
[1155] 幾つかの場合、体液の第1又は初期量は、ベント材料742が湿潤又は飽和するのに十分な容積である。筐体230に含まれるベント材料242を参照して上述したように、ベント材料742(例えば、フローコントローラ)は、湿潤又は飽和(例えば、完全飽和)に応答して、開又は通気状態又は構成から閉構成又は封止構成に遷移するように構成することができる。このようにして、第1又は初期容積の体液を第1の流出口チューブ738のルーメン739(例えば、隔離部分、流路、ルーメン、チャンバ等)に移送することは、ベント材料742を封止し、それによりルーメン739内の圧力を例えば流体流路733及び/又は可撓性チューブ720のルーメン721内の圧力と等化及び/又は実質的に等化することができる。幾つかの実施形態では、体液の第1又は初期容積は、ベント材料742が完全に飽和した状態又はしていない状態で第1の流出口チューブ738のルーメン739を完全に充填するのに十分な容積であり得る。そのような実施形態では、第1の流出口チューブ738は、例えば、第1の流出口チューブ738からの体液の流出を制限及び/又は実質的に阻止するように構成された弁又は選択的透過性膜を含むことができる。幾つかの実施形態では、そのような弁又は膜は、自動的にアクティブ化、ユーザアクティブ化及び/又はそれらの組合せであり得る。
[1156] 第1の流出口チューブ738(例えば、隔離チャンバ)の構成は、ルーメンが内部に初期容積又は量の体液を保持及び/又は隔離するようなものである。詳細に上述したように、例えば、静脈穿刺イベント中に移動した皮膚常在菌等の汚染物は、初期容積の体液に同伴し及び/又は含むことができ、汚染物も第1の流出口チューブ738に隔離することができる。幾つかの実施形態では、第1の流出口チューブ738のルーメン739の完全充填及び/又はベント材料742の飽和は、図20において矢印CCで示されるように、筐体730及び/又はデバイス700を、続くいかなる容積の体液も流体流路733を通して第2の流出口737に流れる第2の状態又は構成にすることができる。
[1157] 詳細に上述したように、第2の流出口737は、続く容積の体液が流入口732から流体流路733、第2の流出口736及び第2の流出口チューブ747を通して流体収集デバイス(図示せず)に流れることができるように、1つ又は複数の流体収集デバイスと流体連通する(例えば、第2の流出口チューブ747を介して)。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期量又は容積の体液を第1の流出口チューブ738(例えば、隔離チャンバ)に隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物の量を低減し及び/又は実質的になくす。
[1158] 図21及び図22は、別の実施形態による流体制御デバイス800を示す。制御デバイス100、200、300、400、500、600及び/又は700を参照して上述したように、流体制御デバイス800は、患者又は収集された体液のリザーバから第1の部分又は量(例えば、初期量)の体液を引き寄せて隔離、分離又は保持し、続けて、例えば体液試料採取及び/又はテストに使用するために、第2の部分又は量(例えば、続く量)の体液を引き寄せるように構成することができる。第1の部分又は量の体液を隔離することにより、例えば静脈穿刺中に移送した皮膚常在菌又は体液試料を移送するとき、滅菌が不完全な移送装置に存在する細菌等の汚染物も同様に隔離され、第2の部分又は量の体液を実質的に汚染物がない状態にする。幾つかの実施形態では、制御デバイス800の部分及び/又は態様は、図1を参照して上述した制御デバイス100の対応する部分及び/又は態様と形態及び/又は機能において実質的に同様である。したがって、そのような同様な部分及び/又は態様について、ここでこれ以上詳述しない。
[1159] 制御デバイス800は、(1)体液の流れを受け取り、(2)第1の容積又は初期容積の体液を格納、隔離し、及び(3)続く体液の流れを流体収集デバイス(図示せず)に向け、分流し、及び/又は他の方法で促進するように構成された任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。図21及び図22に示される実施形態では、制御デバイス800は、流入口832(又は流入口部分)及び流出口836(又は流出口部分)を含み、隔離及び/又は分流部分834(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を画定する。加えて、制御デバイス800は、本明細書で更に詳述するように、流入口832と隔離部分834との間及び/又は流入口832と流出口816との間に1つ又は複数の流体流路813を画定する。
[1160] 制御デバイス800の流入口832は、流入口デバイス(図21及び図22に示されず)に流体的に結合されて、例えば患者の脈管構造又は任意の他の適した体液源等の体液源と制御デバイス800を流体連通させるように構成される。流入口デバイスは、任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、流入口デバイスは、静脈内(IV)カテーテル、ニードル及び/又は任意の他の適したルーメン含有デバイスであり得る。他の実施形態では、流入口デバイスは、例えば、Luer Lok(登録商標)又は任意の他の適した連結器等のポート及び/又は弁等であり得る。そのような実施形態では、流入口デバイス(例えば、ポート又は連結器)は、患者と流体連通するアクセスデバイス(例えば、配置又は留置IVカテーテル又はニードル)及び/又は任意の他の適した体液源と流体連通するアクセスデバイスに結合するように構成することができる。幾つかの他の実施形態では、流入口832は、ロック、連結器、ポート等を介して流入口デバイスに物理的且つ流体的に結合することができる。他の実施形態では、流入口832は、例えば、滅菌チューブ等の中間ルーメン含有デバイスを介して流入口デバイスと流体連通することができる。更に他の実施形態では、制御デバイス800の流入口832は、流入口デバイスを形成し、及び/又は流入口デバイスと一体的又はモノリシックに形成することができる。したがって、流入口832及び/又は流入口デバイスは、上述したもの等の任意の適した体液源から体液を取得するように構成された任意の適したデバイス、構成要素及び/又は特徴であり得る。
[1161] 制御デバイス800は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、制御デバイス800は、例えば、隔離部分834に少なくとも一時的に格納された体液の容積に少なくとも部分的に基づくサイズを有することができる。図22の断面図に示されるように、制御デバイス800は、流体流路833の1つ又は複数の部分を形成する分岐部(例えば、Y字形又はT字形分岐部等)を含み及び/又は形成することができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス800は、剛性プラスチック等の比較的剛性の材料で形成することができ、圧力変化及び/又は流体の流入流れ及び流出流れに露出されたとき、その形状及び/又は形態を維持するように構成することができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス800の幾つかの部分(例えば、隔離部分834)は、比較的剛性の材料で形成することができる一方、制御デバイス800の幾つかの他の部分(例えば、流路833の少なくとも一部を画定するチューブ等)は、可撓性プラスチック又はゴム等の比較的可撓性のある材料で形成することができる。
[1162] 幾つかの実施形態では、制御デバイス800は、流体流路833(本明細書では「流路」とも呼ばれる)の第1の部分が流入口832を隔離部分834と選択的に流体連通させ、流路833の第2の部分が流入口832を流出口836と選択的に流体連通させるように構成することができる。幾つかの実施形態では、流路833の異なる部分は、制御デバイス800の一体的又はモノリシックに構築された部分により形成することができる。他の実施形態では、流路833の部分は、制御デバイス800の1つ又は複数の構成要素を組み立てることにより形成することができる。例えば、幾つかの実施形態では、流入口832(又は流入口部分)は、流路833の第1の部分を含み及び/又は画定することができ、隔離部分834(又は隔離部分834の部分)は、流路833の第2の部分を含み及び/又は形成することができ、流出口836(又は流出口部分)は、流路833の第3の部分を含み及び/又は画定することができる。幾つかの実施形態では、流入口832(又は流入口部分)、隔離部分834(又はその部分)及び流出口836(又は流出口部分)は、1つ又は複数の適した連結器又はポート(例えば、T字形コネクタ、Y字形コネクタ及び/又は任意の他の適した連結器)を通して互いと結合され、任意の適した機構を通して互いに取り付けられて、連続流体流路833の部分を形成する1つ又は複数のチューブ又は他のルーメン含有デバイスを含み及び/又はそれらを用いて形成又はそれらにより形成することができる。より詳細には、幾つかの実施形態では、制御デバイス800は、流入口832(又は流入口部分)、隔離部分834(又はその部分)及び流出口836(又は流出口部分)の接続部に又はその近くに集合的に形成される結合部817等を含むことができる。本明細書で更に詳述するように、幾つかの実施形態では、制御デバイス800は、結合部817又はその近くで遷移して、そこを通る体液の流れを制御するように構成することができる。
[1163] 制御デバイス800(及び/又は流入口832、隔離部分834、流出口836及び/又は結合部817)は、流路833の任意の適した部分が任意の適した及び/又は所望の長さ、幅、形状及び/又は構成を有するように構成することができる。同様に、流路833の任意の適した部分は、任意の適した形態を有し及び/又は任意の適した内面(例えば、テクスチャ付き内面、溝付き内面、平滑な内面等)を有することができる。例えば、幾つかの実施形態では、流入口832及び隔離部分834(又はその部分)により形成され、及び/又はそれらの間に形成される流路833の部分は、例えば、隔離部分834に向かう(例えば、流出口836に対して)流体の流れを促進するように構成することができる。例えば、幾つかの実施形態では、流路833のそのような部分は、例えば、結合部817と流出口836との間に画定される流路833の部分よりも比較的に広い幅であり得る。他の実施形態では、流入口832と結合部817との間及び/又は結合部817と隔離部分834との間の流路833の部分を画定する制御デバイス800の部分は、体液の吸収、引きつけ及び/又は吸引現象による吸い込みを促進するように構成されたテクスチャ付き内面(例えば、ピット付き内面)を有することができる。幾つかの実施形態では、流体流路833は、1つ又は複数の部分を含む連続流体流路であり得る。他の実施形態では、制御デバイス800は、自動アクチュエータ(例えば、ユーザ介入が関わらない)又は弁及び/又は膜等のユーザ制御アクチュエータ若しくはフローコントローラを介して、流体流路833の部分を通る体液の流れを選択的に向け、分流し、及び/又は制御するように構成することができる。例えば、幾つかの実施形態では、結合部817は、任意の適したアクチュエータ(例えば、受動的アクチュエータ又は能動的アクチュエータ)を含むことができる。
[1164] 制御デバイス800の隔離部分834は、流体流路833(例えば、少なくとも部分的に流入口832、結合部817及び隔離部分834により画定される)を介して流入口832と少なくとも一時的に流体連通して配置される。本明細書で更に詳述するように、隔離部分834は、(1)体液の流れ及び/又は容積を流入口832から受け取り、及び(2)内部に体液の流れ及び/又は容積を隔離する(例えば、分ける、隔てる、含む、保持する、分離する等)ように構成される。制御デバイス800の隔離部分834は、制御デバイス800の部分として一体的に形成することができる。代替的に、隔離部分834は、別個に形成することができ、適した取り付け又は接続機構又は部材(例えば、結合部817)を通して制御デバイス800に取り付け又は組み立てるように構成することができる。例えば、隔離部分834に、制御デバイス800の解放端部分と噛合接続するように構成された開放端部分(図示せず)を作ることができ、制御デバイス800の解放端部分は、例えば、制御デバイス800と一体的に形成されるか又は別個に形成され、制御デバイス800に組み付けられる結合部817の開放端部分であり得る。噛合接続は、圧入、摩擦嵌合、タケノコ継手、1つ又は複数のロック連結器等の任意の適した接続機構、部材又は連結器を通してのものであり得る。
[1165] 隔離部分834は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。幾つかの実施形態では、制御デバイス800は、特定の形状、サイズ及び/又は構成を有する隔離部分834を含むことができる。例えば、図21及び図22に示される実施形態では、隔離部分834は少なくとも部分的に制御デバイス800により形成され、図21において正面図及び図22において断面図で示される比較的平坦な円筒形の形状を有するように構成される。
[1166] 隔離部分834及び/又は隔離部分834を画定及び/又は形成する制御デバイス800の部分は、隔離部分834と流体連通する開口部835(例えば、ベント、ポート、アパーチャ又はオリフィス等)を更に含み及び/又は画定する。隔離部分134を参照して詳細に上述したように、隔離部分834は、任意の適した容積及び/又は流体容量(例えば、1滴又は複数滴の体液から50mL以上の体液)を有することができる。幾つかの実施形態では、容積又は流体容量は、隔離部分834に加えて、制御デバイス800の1つ又は複数の部分、例えば流路833の部分及び/又は結合部817により画定することができる。したがって、体液を隔離部分834に移送することにより、流体流路833の少なくとも一部をフラッシュし、それにより、そこに含まれていた前の汚染物を除去、同伴及び/又は隔離することができる。
[1167] 図22に示されるように、隔離部分834は、隔離部分834に移送された体液と相互作用するように構成された1つ又は複数のフローコントローラを含み及び/又は収容することができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分834は、体液と相互作用するように構成された材料又は材料群を含む1つ又は複数のフローコントローラを含むことができる。そのような実施形態では、1つ又は複数の材料は、隔離部分134を参照して上述した構成等の任意の適した構成であり得る。例えば、図21及び図22に示される実施形態では、制御デバイス800の隔離部分834は、隔離部分834内に置かれた親水性材料840(例えば、発泡体、焼結プラスチック及び/又は体液吸収材料等)を含む。隔離部分834は、開口部835内に置かれたベント材料842(例えば、半透過性膜又は材料等)も含む。したがって、体液が隔離部分834内に移送されると、親水性材料840は、体液の少なくとも一部を吸収し、引きつけ、促し、引き込み、保持し、及び/又は他の方法で相互作用することができ、それにより、本明細書で更に詳述するように、膨張又は膨れ、少なくとも初期部分の体液を隔離部分834内に隔離及び/又は保持することができる。換言すれば、親水性材料840は、吸い取りを強化及び/又は促進することができ、それにより体液を隔離部分834に引き込むことができる(例えば、親水性材料840は、少なくとも部分的に、隔離部分834内外への流体の流れを制御することができる)。親水性材料840は、隔離部分834内に置かれたとき、任意の形状又はサイズをとることができる。例えば、幾つかの実施形態では、親水性材料840は、図21及び図22に示されるように、円筒形隔離部分834内に置かれる比較的平坦及び/又は薄い円筒形の形状をとることができる。
[1168] 幾つかの実施形態では、隔離部分834内に置かれた親水性材料840は、隔離部分834の容積の第1の部分を占有し、隔離部分834の第2の部分を占有しないまま残すように構成することができる。すなわち、親水性材料840は、使用前、隔離部分834内に置かれたとき、親水性材料840で占有されない容積、空間又はギャップが隔離部分834内に残るように予め指定されたサイズ及び/又は形状を有するように構成することができる。例えば、図22に示されるように、親水性材料840は、空間845(例えば、ギャップ、容積及び/又は他の様式での非占有部分)が親水性材料840の表面と隔離部分834の内面との間で画定されるように隔離部分834に置かれる。更に、空間845は、例えば、結合部817と隔離部分834との間に延びる流路833の部分と流体連通する。
[1169] 幾つかの実施形態では、空間845は、例えば、隔離する体液を引き込む前、開口部835を通して通気させることができるある容積の空気又は他のガス内容物を含むことができる。幾つかの実施形態では、空間845は、初期容積の体液を吸収したとき、少なくとも親水性材料840のいかなる膨張にも適合するように構成することができる。幾つかの実施形態では、空間845は、親水性材料840の膨張を促進及び/又は他の方法で可能にするように構成することができ、それにより体液の流れを隔離部分834に向け、隔離部分834に入れるように引き込む又は引き込むことを促進する圧力差をもたらすことができる。例えば、初期容積の体液を流入口832から結合部817を通して隔離部分834に向かい及び/又は隔離部分834内に入るように流れを促すか、又は引き込むのに十分な負の圧力差は、隔離部分834と結合部817、流路833の部分及び/又は流入口832との間に生成することができる。他の実施形態では、空間845は、比較的小さく、親水性材料840の膨張をなお可能にしながら、比較的小さくなければ通気される、内部に置かれる空気又は他のガス内容物の量を低減することができる。
[1170] ベント材料842は、開口部835を介して隔離部分834を通気させて、隔離部分834への体液の流れを可能にし、強化し、促進し、及び/又は他の方法で促すか、又は引き込むように構成することができる。ベント材料842は、内部に置かれた又は隔離された、隔離部分834に移送された初期容積の体液を保持するように機能することもできる。ベント材料842の構成は、体液が隔離部分834に移送される際、体液がベント材料842を濡らすようなものであり得る。湿潤に応答して、ベント材料842は、膨れ、及び/又はベント材料842が隔離部分834を通気させる構成及び/又は状態から、ベント材料842が隔離部分834を封止する構成及び/又は状態に他の方法で遷移することができる。すなわち、ベント材料842は、ベント材料842が液体(例えば、体液)で飽和し、それにより開口部835を封止するまで、ガス(例えば、空気)の流れが隔離部分834から開口部835を通して選択的に通気させることを可能にするように構成された自己封止材料であり得る。
[1171] 幾つかの場合、ベント材料842の湿潤又は遷移は、隔離部分834に移送される体液の量又は容積に関連及び/又は相関する。例えば、幾つかの実施形態では、ベント材料842は、所定及び/又は所望の容積の体液が隔離部分834(例えば、初期部分又は初期容積)に移送された場合、封止構成又は状態になり、及び/又は封止構成又は状態に遷移することができる。幾つかの場合、隔離部分834は、ベント材料842が封止構成に遷移したことに応答して、所定及び/又は所望の容積の体液を隔離部分834に隔離及び/又は保持することができる。更に、ベント材料842が封止状態である場合及び/又は初期部分の体液が隔離部分834に移送された場合、制御デバイス800は、第1の状態から、体液が、例えば、流入口832から結合部817を通して流出口836に、流出口836に向かって又は流出口836を通して流れることができる第2の状態に遷移する(例えば、受動的に及び/又はユーザ介入なしで自動的に)ことができる。
[1172] 親水性材料840及びベント材料842は、両方とも任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。幾つかの実施形態では、親水性材料840及びベント材料842は、図1に示される隔離部分134を参照してそれぞれ上述した親水性又は吸引現象により吸い取る材料及び選択的透過性部材又は膜と実質的に同様であり得る。親水性材料840及びベント材料842は、本明細書では、別個の構成要素及び/又は部材として示され説明されるが、幾つかの実施形態では、制御デバイス及び/又は隔離チャンバは、親水性材料840及びベント材料842として形成及び/又は機能することができる単一の親水性材料を含むことができる。他の実施形態では、親水性材料840及びベント材料842は、製造中に結合することができ、及び/又は他の方法で共に形成又は一体形成することができる。したがって、親水性材料840及びベント材料842は、それぞれ隔離部分834内外への流体(例えば、ガス及び/又は液体)の流れを選択的に制御するように構成されたフローコントローラであり得るか、又は集合的にフローコントローラであり得る。
[1173] 制御デバイス800により形成され及び/又は制御デバイス800に含まれる流出口836は、結合部817に少なくとも流体的に結合され、及び/又は流出口836が流路833と流体連通するように制御デバイス800に他の方法で結合される。例えば、幾つかの実施形態では、流出口836は、結合部817に物理的且つ流体的に結合することができ、及び/又は他の方法で制御デバイス800の一体的に形成された部分であり得る。幾つかの他の実施形態では、制御デバイス800、結合部817及び/又は流出口836(又は流出口部分)は、流出口836を結合部817と流体連通させ、したがって流路833の少なくとも一部と流体連通及び/又は画定するように構成された滅菌可撓性チューブ等を含むことができる。1つのチューブとして説明されているが、流出口836は、例えば、一緒に結合されて、連続ルーメンを形成することができる1つ又は複数のチューブを介して結合部817と流体連通及び/又は結合することができる。
[1174] 図21及び図22に特に示されていないが、流出口836は、任意の適した流出口、開口部、ポート、ロック、封止、連結器等であり得、流体流路833の少なくとも一部と流体連通する。例えば、流出口836は、任意の適した接続、嵌合、接着剤等を介して制御デバイス800に結合される(例えば、可撓性流出口チューブ等を介して)ポート、連結器、移送アダプタ及び/又はデバイスであり得る。幾つかの実施形態では、流出口836は、流出口ニードル等を含むことができ、及び/又は結合することができる。他の実施形態では、流出口836は、例えば、‘352号公開に記載される移送アダプタ等の移送アダプタ等に結合することができる。したがって、流出口836は、移送アダプタ等に結合された流体収集デバイスと制御デバイス800を流体連通させることができる。制御デバイス100の流出口136を参照して上述したように、制御デバイス800が第1の状態である場合、制御デバイス800の流出口836は、封止又は閉構成であり得、制御デバイス800が第2の状態に遷移する場合、開構成に遷移することができる。流体収集デバイスは、制御デバイス100を参照して上述したもの等の任意の適したデバイス、シリンジ、リザーバ及び/又は容器であり得、したがって、ここでこれ以上詳述しない。他の実施形態では、流出口836は、例えば、シリンジ又は他の適した流体収集デバイス等の任意の適したデバイスに物理的及び/又は流体的に結合することができる。
[1175] デバイス100、200、300、400、500、600及び/又は700を参照して詳細に上述したように、デバイス800は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌等の細菌からの汚染が低減するように、第1又は初期容積の体液の流れを分流(例えば、受動的に分流)及び/又は他の方法で促進するのに使用することができる。例えば、幾つかの場合、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザは、例えば、ニードル等の流入口デバイスの少なくとも一部を患者の静脈(例えば、静脈穿刺イベント)に挿入することによりデバイス800を操作することができ、及び/又は他の方法でニードルと患者との間に流体連通を確立することができる。患者と流体連通すると、体液は、体液源(例えば、患者の静脈)から流入口832を通して制御デバイス800に流れることができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス800は、初期部分又は容積の体液が流体流路833の少なくとも一部に流入するか、又は流体流路833の少なくとも一部を通して隔離部分834に流れることができる第1又は初期状態であり、及び/又は第1又は初期状態になることができる。
[1176] 体液の初期部分及び/又は容積は、上述したように、体液の任意の適した容積であり得る。幾つかの場合、制御デバイス800は、所定及び/又は所望の容積(例えば、初期容積)の体液が隔離部分834に移送されるまで第1の状態のままであり得る。図21及び図22に示される実施形態では、初期容積は、親水性材料840(例えば、フローコントローラ)により吸収することができる体液の量又は容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。更に、初期容積は、上述したように、ベント材料842が封止構成に遷移することに関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。幾つかの実施形態では、親水性材料840の飽和(例えば、最大量の体液又は実質的に最大量を吸収した後)及びベント材料842の飽和(例えば、ベント材料842が封止構成に遷移するような)は、同じ所定容積の体液が隔離部分834に移送された(すなわち初期容積)ことに応答して実質的に同時に発生することができる。初期容積の体液が隔離部分834に移送及び/又は分流された後、初期容積は、隔離部分834に隔離され、分けられ、保持され、含まれ、分離されるなどである。上述したように、例えば、静脈穿刺イベント中に移動した皮膚常在菌等の汚染物は、初期容積の体液に同伴され及び/又は含まれ、したがって、初期容積が内部に隔離されるとき、汚染物も隔離部分834に隔離することができる。
[1177] 初期容積が隔離部分834に隔離された状態で、デバイス800は、体液の続く容積が流入口832から流体流路833の少なくとも一部を通して、結合部817を通して流出口836に流れることができる第2の状態に遷移することができる。図21及び図22に示される実施形態では、制御デバイス800は、初期容積の体液が隔離部分834に隔離されると、第1の状態から第2の状態に自動的に遷移する(例えば、ユーザ介入なしで)ように構成される。例えば、隔離部分834が満杯まで充填され及び/又は親水性材料840及び/又はベント材料842が飽和、湿潤及び/又は含浸されることにより、任意の追加の容積の体液が隔離部分834に移送されることを制限及び/又は実質的に阻止することができる。加えて、親水性材料840及び/又はベント材料842の飽和、湿潤及び/又は含浸は、いかなる流体の隔離部分834からの流出及び流体流路833への流入も制限及び/又は実質的に阻止することができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス800の遷移は、結合部817における遷移であり得、及び/又は結合部817が第1の状態から第2の状態に遷移した結果であり得る。したがって、体液の続く流れ及び/又は容積が流体流路833に入る際、制御デバイス800は、流路833に流入する続く容積の体液が結合部817を通して流出口836に、流出口836に向けて又は流出口836を通して流れるように向け、分流し、及び/又は他の方法で促進する。
[1178] 図21及び図22に示されていないが、流出口836は、制御デバイス800が第2の状態に遷移する前又は後に流体収集デバイスに流体的に結合することができる。幾つかの実施形態では、流出口836の構成は、初期容積の体液が隔離部分834に隔離されるまで流出口836が封止されたままであるようなものであり得る。したがって、流体収集デバイスが流出口836に流体的に結合され、制御デバイス800が第2の状態である状態で、続くいかなる容積の体液も流入口832から流入口流路833(例えば、少なくとも部分的に流入口832、結合部817の部分及び流出口836により画定される)を通して流体収集デバイスに流れることができる。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期容積の体液を隔離部分834に隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物量を低減し及び/又は実質的になくす。更に、幾つかの実施形態では、制御デバイス800の構成は、制御デバイス800が、流れを流出口836に向け、分流し、及び/又は他の方法で促進する前に流れを隔離部分834に向け、分流し、及び/又は他の方法で促進するようなものであり得る。換言すれば、制御デバイス800は、初期容積を隔離部分834に収集し隔離する前、制御デバイス800が第2の状態に遷移することができないように強制するように構成される。
[1179] 制御デバイス800は、隔離部分834内に置かれた親水性材料840及びベント材料842を有するものとして示され上述されたが、他の実施形態では、制御デバイスは、任意の適した構成を有する隔離及び/又は分流部分(例えば、チャンバ、リザーバ、ルーメン、チャネル等)を含むことができる。例えば、隔離部分134を参照して上述したように、幾つかの実施形態では、隔離部分834は、親水性被膜又は表面仕上げを含むことができる。ベント材料842は、吸収材料及び/又は選択的透過性部材又は膜として説明されているが、他の実施形態では、隔離部分834は、一方向弁等を用いて又は一方向弁等により形成されるベントを含むことができる。幾つかの実施形態では、そのような弁は、ガス透過性且つ液体不透過性であり得る。幾つかの実施形態では、そのような弁は、ユーザ作動、流体作動、圧力作動、時間ベース等であり得る。幾つかの実施形態では、隔離部分834は、ベント材料842と弁又は他のフロー制御手段との組合せを含むことができる。幾つかの実施形態では、隔離部分834は、隔離部分834を通気させるように集合的に機能することができる一方向弁及びベント材料842を含むことができる。そのような実施形態では、一方向弁は、ベント材料842に対して任意の適した位置(例えば、ベント材料842の上流又は下流)に置くことができる。
[1180] 上述したように、隔離部分は、吸い取り及び/又は吸収を強化及び/又は促進するように構成された任意の適した機械学的形状又は形状を有することができる。例えば、図23及び図24は、別の実施形態による流体制御デバイス900を示す。制御デバイス100、200、300、400、500、600、700及び/又は800を参照して上述したように、流体制御デバイス900(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、続けて引き寄せられるいかなる量、部分及び/又は容積の体液も実質的に汚染物を有さないように、患者から第1の部分又は量(例えば、初期容積)の体液を引き寄せ隔離するように構成される。幾つかの実施形態では、制御デバイス900の部分及び/又は態様は、上述した制御デバイス100、200、300、400、500、600、700及び/又は800の対応する部分及び/又は態様と形態及び/又は機能において実質的に同様である。したがって、そのような同様の部分及び/又は態様について、これ以上詳述しない。
[1181] 制御デバイス900は、(1)体液の流れを受け取り、(2)第1の容積又は初期容積の体液を格納、隔離し、及び(3)続く体液の流れを流体収集デバイス(図示せず)に向け、分流し、及び/又は他の方法で促進するように構成された任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。図23及び図24に示される実施形態では、制御デバイス900は、流入口932(又は流入口部分)及び流出口936(又は流出口部分)を含み、隔離及び/又は分流部分934(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を画定する。
[1182] 制御デバイス900により形成され及び/又は制御デバイス900に含まれる流入口932は、流入口デバイス(図23及び図24に示されず)に流体的に結合されて、例えば患者の脈管構造等の体液源と制御デバイス900を流体連通させるように構成される。図23及び図24に特に示されていないが、流入口932は、流入口832を参照して上述したように、任意の適した流入口、開口部、ポート、ロック、封止、連結器等であり得る。同様に、流入口デバイス(流入口932に結合されるか、又は他の方法で流体連通するように構成される)は、任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、流入口デバイスは、詳細に上述したように、ルーメン含有デバイス(例えば、ニードル、カテーテル等)、ポート、弁及び/又は任意の他の適した連結器であり得る。したがって、流入口932及び流出口デバイスについて、ここでこれ以上詳述しない。
[1183] 制御デバイス900により形成され及び/又は制御デバイス900に含まれる流出口936は、流体収集デバイスに流体的に結合されるように構成される。図23及び図24に特に示されていないが、流出口936は、詳細に上述したように、任意の適した流出口、開口部、ポート、ロック、封止、連結器等であり得る。幾つかの実施形態では、流出口936は、流出口ニードル、例えば‘352号公開に記載される移送アダプタ等の移送アダプタ、試料リザーバ、シリンジ及び/又は任意の他の適したデバイス又は収集部材等を含み及び/又は結合することができる。したがって、流出口936は、制御デバイス900を試料リザーバ(又は他の適したデバイス)と流体連通させるように構成される。したがって、流出口936は、流出口136、236、336、436、536、636、736及び/又は836等と同様又は実質的に同じであり得る。同様に、流出口936に結合されるように構成された流体収集デバイスは、上述した任意の流体収集デバイスと同様又は実質的に同じであり得る。したがって、流出口936及び流出口936に結合される流体収集デバイスについて、ここでこれ以上詳述しない。
[1184] 制御デバイス900は、任意の適した形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、制御デバイス900は、プラスチック等の比較的剛性の材料で形成することができ、圧力変化及び/又は流体の流入流れ及び流出流れに露出されたとき、その形状及び/又は形態を維持するように構成することができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス900の幾つかの部分は、比較的剛性の材料で形成することができる一方、制御デバイス900の幾つかの他の部分は、可撓性プラスチック又はゴム等の比較的可撓性のある材料で形成することができる。
[1185] 制御デバイス800を参照して上述したように、制御デバイス900は、流入口932と隔離部分934との間及び/又は流入口932と流出口936との間に1つ又は複数の流体流路933を画定する。幾つかの実施形態では、制御デバイス900は、流体流路933(本明細書では「流路」とも呼ばれる)の第1の部分が流入口932を隔離部分934と選択的に流体連通させ、流路933の第2の部分が流入口932を流出口936と選択的に流体連通させるように構成することができる。幾つかの実施形態では、流入口932(又は流入口部分)、隔離部分934(又はその部分)及び流出口936(又は流出口部分)は、1つ又は複数の適した連結器若しくはポート(例えば、T字形コネクタ、Y字形コネクタ及び/又は任意の他の適した連結器)を通して互いに結合されるか、又は任意の適した機構を通して互いに取り付けられて、連続流体流路(例えば、流路933)の部分を形成する1つ又は複数のチューブ又は他のルーメン含有デバイスを含み及び/又はそれらを用いて形成又はそれらにより形成することができる。より詳細には、幾つかの実施形態では、制御デバイス900は、流入口932(又は流入口部分)、隔離部分934(又はその部分)及び流出口936(又は流出口部分)の接続又はその近くに集合的に形成される結合部917等を含むことができる。本明細書に更に詳述するように、幾つかの実施形態では、制御デバイス800を参照して上述したように、制御デバイス900は、結合部917又はその近くで遷移して、そこを通る体液の流れを制御するように構成することができる。したがって、制御デバイス900は、後述する違いを除き、図21及び図22を参照して詳細に上述した制御デバイス800と少なくとも形態又は機能において同様であり得、したがって、制御デバイス900のそのような同様の部分及び/又は態様について、ここでこれ以上詳述しない。
[1186] 制御デバイス900は、例えば、隔離部分934の構成及び/又は形状において制御デバイス800と異なることができる。例えば、制御デバイス800の隔離部分834は、比較的浅い円筒形の形状を有するが、制御デバイス900の隔離部分934は、図23において側面図で示され、図24において断面図で示されるように、ファンのような形状を有し及び/又はとることができる。後述するように、隔離部分934は、内部に置かれた親水性材料940(例えば、フローコントローラ)を含むことができ、親水性材料940は、任意の適した形状(例えば、隔離部分934の形状)に従うことができる。親水性材料940は、体液の流れを吸収し、吸い取り、ポンピングし、及び/又は他の方法で付勢し、流入口932を介して体液源からより多くの体液を引き込むのに適した材料であり得る。隔離部分934及び/又は隔離部分934内に置かれる親水性材料940は、流体流路933を介して流入口932と少なくとも一時的に流体連通し、(1)流入口932から体液の流れ及び/又は容積を受け取り、及び(2)体液の流れ及び/又は容積を内部に隔離する(例えば、分ける、隔てる、含む、保持する、分離する等)ように構成される。幾つかの実施形態では、親水性材料940は、隔離部分834に置かれる親水性材料840と実質的に同様であり得る。
[1187] 親水性材料940は、任意の適したジオメトリ、サイズ及び/又は構成を有することができる。例えば、図23及び図24に示される実施形態に示されるように、親水性材料940は、隔離部分934の形状及びジオメトリに一致する形状をとる。すなわち、この実施形態では、親水性材料940は、2層の親水性材料940間に空間又はギャップ945を画定して、流体流路933からの流体を隔離部分934に流す2層ファン形状をとる。親水性材料940のファン形状形態は、詰まりなしで隔離部分934に引き込まれる体液の実質的に自由な流れを促進するように構成することができ、ギャップ又は空間945は、親水性材料940の膨張を可能にすることができ、それにより隔離部分934と流体流路933の少なくとも一部との間に負の圧力差を確立することを支援し、それにより隔離部分934に置かれた親水性材料940の引き込み、吸い取り又はポンピング作用を強化することができる。
[1188] 幾つかの実施形態では、例えば、体液の吸収に応答した2層ファン形状形態での親水性材料940の膨張は、親水性材料940の容積を増大させ、それにより体液を引き込む(例えば、毛管作用、吸い取り、吸収等を介して)。幾つかの実施形態では、隔離部分934及び親水性材料940の具体的な形状は、隔離部分934への所望及び/又は所定の体液の流れが生じるように構成することができる。例えば、隔離部分934及び親水性材料940のファン形状形態は、図23及び図24に示される実施形態では、隔離部分934及び親水性材料940の幅が広がることに起因した隔離部分934及び親水性材料940(及び/又は他の吸収材料)の容積の増大を含む。幾つかの場合、この構成は、親水性材料940及び/又は隔離部分934のファン形状形態の半径に沿った吸収の増大に繋がることができる。更に、幾つかの場合、隔離チャンバ934の容積増大は、体液を隔離チャンバ934に引き込むことを支援することができる圧力差及び/又は勾配を生じさせることができる。親水性材料940により画定される空間945は、詰まり、凝集又は親水性材料940の膨張に関連する引き込み、吸い取り及び/又はポンピング作用を妨げる他の原因なしで流体を隔離部分934に流入させるチャネルを形成することができる。
[1189] 隔離部分934は、開口部935を画定することもでき、開口部935内に置かれたベント材料942(例えば、フローコントローラ)を含むことができる。制御デバイス800の開口部835に置かれるベント材料842を参照して上述したのと同様に、ベント材料942は、開口部935を通して隔離部分934を通気させるように構成することができる。開口部935及び/又はベント材料942は、隔離部分934が第1又は初期容積の体液を受け取る前の開又は通気構成及び/又は状態から、第1又は初期容積の体液が隔離部分934に流入した封止、閉及び/又は他の方法で通気されない構成に遷移するように構成することができる。幾つかの実施形態では、隔離部分934は、隔離部分934外部の容積(例えば、周囲環境)に通気させることができる。例えば、幾つかの実施形態では、開口部935等は、親水性材料940が膨張する際に変位された空気又はガスの容積又は流れを受け取ることができる。幾つかの実施形態では、ベント材料942は、制御デバイス800に含まれるベント材料842と同様又は実質的に同じであり得る。幾つかの実施形態では、親水性材料940の構成は、体液の通気又は漏出を阻止するために、開口部935がベント材料942及び/又はいかなる他の選択的透過性部材又は膜も含む必要がないようなものであり得る(例えば、親水性材料940の部分が開口部935内又は周囲に置かれ、ベント材料942と同様に機能する)。したがって、親水性材料940及びベント材料942は、それぞれ隔離部分934内外への流体(例えば、ガス及び/又は液体)の流れを選択的に制御するように構成されたフローコントローラであり得るか、又は集合的にフローコントローラであり得る。
[1190] 前の実施形態を参照して詳細に上述したように、図23及び図24に示されるデバイス900は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌等の細菌からの汚染を低減するように、第1又は初期容積の体液を分流する(例えば、受動的に)のに使用することができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス900は、初期部分又は初期容積の体液が流体流路933の少なくとも一部に流入するか又はそこを通して結合部917の少なくとも一部を取り、隔離部分934に流れることができる第1又は初期状態であり得、及び/又は第1又は初期状態になることができる。
[1191] 体液の初期部分及び/又は容積は、上述したように、体液の任意の適した容積であり得る。例えば、初期容積は、隔離部分934及び/又は親水性材料940内又はこれらにより格納、包含及び/又は隔離することができる体液の量又は容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。初期容積の体液が隔離部分934に移送され及び/又は分流された後、初期容積は、隔離部分934に隔離され、隔てられ、保持され、含まれ、分離されるなどである。例えば、幾つかの実施形態では、初期部分又は容積の体液を隔離部分934に移送することは、親水性材料940(及び/又は任意の他の適したフローコントローラ)を膨張状態及び/又は構成にすることができ、したがって、親水性材料940は、続くいかなる容積の体液も隔離部分934に置かれることを実質的に阻止することができる。更に、幾つかの実施形態では、親水性材料940が膨張状態である場合、親水性材料940により画定され、詰まり又は親水性材料940のポンピング又は吸い取り作用を他の方法で妨げることなく流体を隔離部分934に流入させるように動作可能な中央空間又はギャップ945は、低減、収縮、狭化及び/又は閉鎖することができる。幾つかの場合、空間945の閉鎖は、続くいかなる容積の体液も隔離部分934内及び/又は外への流入を阻止することができる。
[1192] 幾つかの実施形態では、親水性材料940が膨張すると、親水性材料940の膨張に関連し及び/又は膨張から生じる圧力差は、続く容積の体液が隔離部分934及び/又は親水性材料940に「引き込まれ」ないように、低減及び/又は実質的に等化することができる。すなわち、親水性材料940が膨張構成になると、体液を吸収している親水性材料940に他に関連する負圧は、実質的に等化される。幾つかの実施形態では、ベント材料942は、親水性材料940と同様に体液を吸収し、膨張又は飽和することができ、それによりベント材料942を封止、閉又は不透過状態にすることができる。幾つかの実施形態では、親水性材料940の飽和及び/又はベント材料942の飽和は、同時に生じることができ、隔離部分934内及び/又は外への流体の続く流れを集合的に制限及び/又は実質的に阻止することができる。他の実施形態では、隔離部分934に繋がる結合部917の少なくとも一部は、隔離部分934内及び/又は外への体液の流れを制限及び/又は実質的に阻止することができる弁、選択的透過性膜、流体アクティブ化(例えば、体液アクティブ化)スイッチ又は封止及び/又はユーザアクティブ化スイッチ又は封止等を含むことができる。上述したように、例えば、静脈穿刺イベント中に移動した皮膚常在菌等の汚染物は、初期容積の体液に同伴し及び/又は含むことができ、初期容積が隔離部分934内に隔離されるとき、汚染物も隔離部分934に隔離することができる。
[1193] 初期容積が隔離部分934に隔離された状態で、デバイス900は、続く容積の体液が流入口932から流体流路933の少なくとも一部を通して、結合部917を通して流出口936に流れることができる第2の状態に遷移することができる。図23及び図24に示される実施形態では、制御デバイス900は、初期容積の体液が隔離部分934に隔離されると、第1の状態から第2の状態に自動的に遷移する(例えば、ユーザ介入なしで)ように構成される。したがって、続く流れ及び/又は容積の体液が流体流路933に入る際、制御デバイス900は、流体流路933の部分(例えば、結合部917)を通して流出口936に流れを向け及び/又は分流する。詳細に上述したように、流出口936は、続く容積の体液が流入口932から流体流路933、結合部917及び流出口936を通して流体収集デバイス(図示せず)に流れることができるように、1つ又は複数の流体収集デバイスと流体連通するように構成される。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期容積の体液を隔離部分934に隔離することは、1つ又は複数の試料容量中の汚染物の量を低減し及び/又は実質的になくす。
[1194] 幾つかの実施形態では、結合部917、隔離部分934及び/又は隔離部分934に置かれる親水性材料940の構成は、流体収集デバイスにより生成される負の圧力差に少なくとも部分的に露出されるにも関わらず、初期容積の体液が隔離部分934に保持されるようなものであり得る。幾つかの実施形態では、隔離部分934及び/又は結合部917は、弁、スイッチ又はアクチュエータを含む、隔離部分934へのオリフィス又は入口を含むことができる。弁、スイッチ又はアクチュエータ(又は任意の他の適したフローコントローラ)は、流体収集デバイスにより生成される負圧等に応答して、隔離部分934からの体液の流出を制限及び/又は実質的に阻止することができる。すなわち、隔離部分934は、流体収集デバイスにより生成される負の圧力差に少なくとも部分的に露出されるにも関わらず、初期容積の体液を保持及び/又は隔離するように構成される。
[1195] 幾つかのデバイスは、本明細書では、吸収部材、親水性部材及び/又は選択的透過性部材として構成された1つ又は複数のフローコントローラを有する隔離及び/又は分流部分を含むものとして説明されるが、他の実施形態では、制御デバイスは、体液を隔離チャンバに引き込むように構成された任意の適したフローコントローラを含むことができる隔離及び/又は分流部分を含むことができる。例えば、図25は、実施形態による流体制御デバイス1000を示す。デバイス100、200、300、400、500、600、700、800及び/又は900を参照して上述したように、流体制御デバイス1000(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、続けて引き寄せられるいかなる量、部分及び/又は容積の体液も実質的に汚染物を有さないよう、患者から第1の部分又は量(例えば、初期量)の体液を引き寄せ隔離するように構成される。幾つかの実施形態では、デバイス1000の部分、特徴及び/又は態様は、上述したようにデバイス100、200、300、400、500、600、700、800及び/又は900の対応する部分、特徴及び/又は態様と形態及び/又は機能において実質的に同様である。したがって、そのような同様の部分、特徴及び/又は態様について、ここでこれ以上詳述しない。
[1196] 制御デバイス1000は、(1)体液の流れを受け取り、(2)第1の容積又は初期容積の体液を格納、隔離し、及び(3)続く体液の流れを流体収集デバイス(図示せず)に向け、分流し、及び/又は他の方法で促進するように構成された任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。図25に示される実施形態では、制御デバイス1000は、流入口1032(又は流入口部分)及び流出口1036(又は流出口部分)を含み、隔離及び/又は分流部分1034(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を画定する。制御デバイス1000は、流入口1032(又は流入口部分)、隔離部分1034(又はその部分)及び流出口1036(又は流出口部分)の接続又はその近くに形成される結合部1017等を含み及び/又は形成する。更に、制御デバイス1000は、流入口1032(又は流入口部分)を隔離部分1034及び/又は流出口1036(又は流出口部分)と選択的に流体連通させる流体流路1033(本明細書では「流路」とも呼ばれる)を画定する。本明細書で更に詳述するように、幾つかの実施形態では、制御デバイス1000は、制御デバイス800及び/又は900を参照して上述したように、結合部1017又はその近くで遷移して、流路1033を通して流れる流体を制御するように構成することができる。
[1197] 制御デバイス1000により形成及び/又は含まれる流入口1032は、詳細に上述したように、制御デバイス1000を流体源と流体連通させる(例えば、アクセス又は流入口デバイスを介して)ように構成される。制御デバイス900により形成及び/又は含まれる流出口936は、流体収集デバイス(例えば、シリンジ、真空容器、シャーレ、試料採取デバイス又は機械等)に流体的に結合されるように構成される。図25に特定に示されていないが、流出口1036は、流出口136、236、336、436、536、636、736、836及び/又は936を参照して上述したように、任意の適した流出口、開口部、ポート、ロック、封止、連結器等であり得る。したがって、流出口1036は、詳細に上述したように、制御デバイス1000を流体収集デバイス(又は他の適したデバイス)と流体連通させるように構成される。したがって、流入口1032(例えば、流入口デバイスに結合可能)及び流出口1036(例えば、流体収集デバイスに結合可能)について、ここでこれ以上詳述せず、別段のことが明示的に述べられる場合を除き、前の実施形態を参照して上述した任意の流入口及び/又は流出口と同様であると見なすべきである。
[1198] しかしながら、制御デバイス1000は、隔離部分1034の構成において制御デバイス100、200、300、400、500、600、700、800及び900と異なることができる。例えば、図25に示される隔離部分1034は、隔離部分1034に体液の流れを引き込むか、又は引き込みを支援するように構成された形状、ジオメトリ及び/又は構造を有する1つ又は複数のフローコントローラを含むように構成される。換言すれば、体液は、流入口1032から制御デバイス1000の流体流路1033内を通して、結合器1017を通して、隔離部分1034内又は隔離部分1034を通して隔離部分1034に流体を引き込む又は吸い取るように機能する隔離部分1034内に画定又は形成されたフローコントローラ(及び/又は他の適した構造体)内又はフローコントローラを通して流れることができる。
[1199] 例えば、図25に示されるように、隔離部分1034は、一連の毛細管1050(例えば、フローコントローラ)を含むことができ、各毛細管1050は、毛細管1050を通して流体の流れを引き込むように動作可能な高い表面積対容積比率を有する。各毛細管1050は、所望の直径を有することができ、隔離部分1034にわたり又は隔離部分1034内で所望の長さで広がることができる。示されるように、毛細管1050は、体液が流入口1032から隔離部分1034(例えば、毛細管1050は隔離部分1034の全てを占有する必要はない)に流れることができるように、隔離部分1034の所望のロケーションにおいて所望の部分を占有することができる。毛細管1050の数及び形状は、隔離部分1034に引き込まれる体液の容積を決定するように少なくとも部分的に設計することができる。隔離部分1034は、体液を隔離部分1034に引き込む(例えば、毛管作用、吸い取り等を介して)ように動作可能な1つ又は複数の毛細管1050を含むものとして説明されるが、他の実施形態では、隔離チャンバは、毛管作用、吸い取り及び/又は任意の他の適したモードを介して体液を隔離チャンバに引き込むように構成された任意の適した材料、構造、フォーメーション、特徴等を含むことができる。
[1200] 幾つかの実施形態では、隔離部分1034は、通気させることができ、及び/又は隔離部分1034を隔離部分1034外部の容積(例えば、周囲環境)に選択的に通気させるように構成された開口部又はベントを含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分1034は、毛細管1050が体液で充填され及び/又は他の方法で体液を引き込む際に変位された空気又はガスの容積又は流れを受け取ることができる開口部1035等を画定することができる。幾つかの実施形態では、上述したように、隔離部分1034は、開口部1035内及び/又は開口部1035の周囲に置かれるベント材料1042等を含むことができる。ベント材料1042は、制御デバイス800及び/又は900にそれぞれ含まれるベント材料842及び/又は942と同様又は実質的に同じであり得る。したがって、ベント材料1042について、ここでこれ以上詳述しない。他の実施形態では、毛細管1050の構成は、隔離部分1034が開口部内及び/又は開口部の周囲に置かれたベント材料等を含む必要がないようなものであり得る。
[1201] デバイス100、200、300、400、500、600、700、800及び/又は900を参照して詳細に上述したように、図25に示されるデバイス1000は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌等の細菌からの汚染を低減するように、第1又は初期容積の体液を向けるか又は分流する(例えば、受動的に)するのに使用することができる。例えば、幾つかの場合、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザは、デバイス100を操作して、例えば流入口デバイスと患者及び/又は他の体液源との間に流体連通を確立することができる。更に、制御デバイス1000の構成は、流入口1032が流入口デバイスに結合され、及び/又は流入口デバイスを他の方法で含み、したがって、制御デバイス1000も同様に患者及び/又は他の体液源と流体連通するようなものであり得る。幾つかの実施形態では、制御デバイス1000は、初期部分又は容積の体液が流体流路1033の少なくとも一部に流入又はそこを通して、結合部1017を通して隔離部分1034に流れることができる第1又は初期状態であり、及び/又は第1又は初期状態にすることができる。
[1202] 詳細に上述したように、体液の初期部分及び/又は容積は、体液の任意の適した容積であり得る。例えば、幾つかの場合、制御デバイス1000は、所定及び/又は所望の容積(例えば、初期容積)の体液が隔離部分1034に移送されるまで第1の状態のままであり得る。幾つかの実施形態では、初期容積は、一連の毛細管1050に引き込み、格納し、含み、及び/又は隔離することができる体液の量又は容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。初期容積の体液が隔離部分1034に移送及び/又は分流した後、初期容積は、隔離分1034に隔離され、隔てられ、保持され、含まれ、分離される等である。
[1203] 例えば、幾つかの実施形態では、毛細管1050を含む隔離部分1034の部分に初期部分又は容積の体液を移送することは、それ以上の容積の体液が引き込まれない(例えば、毛管作用、吸い取り等を介して)ように毛細管1050を充填することができる。更に、幾つかの実施形態では、毛細管1050を充填すること及び/又は隔離部分1034を他の方法で充填又は実質的に充填することは、例えば、結合部1017と隔離部分1034の少なくとも一部との間の圧力差の低減を生じさせ、及び/又は結合部1017と隔離部分1034の少なくとも一部との間の圧力差の低減に応答することができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分1034の充填又は実質的な充填は、ベント材料1042が開口部1035を通して隔離部分1034の通気を可能にする第1の状態から、ベント材料1042が飽和し、封止され、及び/又は他の方法で開口部1035を通した通気を阻止する第2の状態にベント材料1042(例えば、フローコントローラ)を遷移させることができ、それにより圧力を等化させ得、及び/又は圧力を等化することを可能にし得る。
[1204] 幾つかの実施形態では、毛細管1050の充填及びベント材料1042の飽和は、同時に発生することができ、隔離部分1034内又は外への流体の続く流れを制限及び/又は少なくとも部分的に阻止することができる。換言すれば、毛細管1050及びベント材料1042は、それぞれ又は集合的に、隔離部分1034内及び/又は外への流体の流れを少なくとも部分的に制御するように構成されたフローコントローラであり得る。幾つかの実施形態では、デバイス1000及び/又は結合部1017は、隔離部分1034内又は外への体液の流れを制限及び/又は実質的に阻止することができる弁、選択的透過性膜、流体アクティブ化(例えば、体液アクティブ化)スイッチ又は封止及び/又はユーザアクティブ化スイッチ又は封止等を含むことができる。更に、上述したように、幾つかの実施形態では、デバイス1000、結合部1017及び/又は隔離部分1034の構成は、流出口と流体収集デバイスとの間の流体連通の確立に関連する負の圧力差の導入にも関わらず、初期容積の体液が隔離部分1034に保持及び/又は隔離されるようなものであり得る。
[1205] 初期容積が隔離部分1034に隔離された状態で、デバイス1000は、続く容積の体液が流入口1032から流体流路1033の少なくとも一部、結合部1017及び流出口1036を通して、流出口1036に流体的に結合された流体収集デバイスに流れることができる第2の状態に遷移することができる。図25に示される実施形態では、制御デバイス1000は、初期容積の体液が隔離部分1034に隔離されると、第1の状態から第2の状態に自動的に(例えば、ユーザ介入なしで)遷移するように構成される。例えば、幾つかの実施形態では、初期容積の体液を隔離部分1034に移送することは、体液が流入口1032から隔離部分1034に向かって流れることができる第1の状態から、体液が流入口1032から流出口1036に向かって流れることができる第2の状態に結合部1017を遷移させることができ、遷移を可能にし、及び/又は遷移するように動作可能であり得る。したがって、続く流れ及び/又は容積の体液が流体流路1033に入る際、制御デバイス1000及び/又は結合部1017は、流体流路1033の部分、結合部1017の部分及び流出口1036を通して、流体的に結合された1つ又は複数の流体収集デバイス(例えば、試料リザーバ、シリンジ、移送アダプタ等)に流れを向け及び/又は分流する。
[1206] 図26は、別の実施形態による流体制御デバイス1100を示す。流体制御デバイス1100は、(1)体液の流れを受け取り、(2)第1の容積又は初期容積の体液を格納、隔離し、及び(3)続く体液の流れを流体収集デバイス(図示せず)に向け、分流し、及び/又は他の方法で促進するように構成された任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。図26に示される実施形態では、制御デバイス1100は、流入口1132(又は流入口部分)、流出口1136(又は流出口部分)及び結合部1117を含み、1つ又は複数の流体流路1133及び隔離及び/又は分流部分1134(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を含み及び/又は画定する。流入口1132は、詳細に上述したように、体液源と流体連通する(直接又は間接的に)ように構成される。流出口1136は、詳細に上述したように、流体収集デバイス(図示せず)に結合されるように構成される。したがって、流入口1132及び流出口1136について、ここでこれ以上詳述しない。
[1207] 前のデバイス(例えば、デバイス100、200、300、400、500、600、700、800、900及び/又は1000)に関して説明したように、制御デバイス1100は、任意の適したサイズ及び/又は形状を有することができる。例えば、図25に示される制御デバイス1100は、分岐部(例えば、Y字形分岐部、T字形分岐部等)を形成する。より具体的には、流入口1132又は流入口部分、流出口1136又は流出口部分及び隔離部分1134又はその部分は、結合部1117において結合され、連結され、及び/又は他の方法で一緒になる。また、結合部1117は、本明細書で更に詳述するように、流入口1132又は流入口部分と隔離部分1134又はその部分との間及び流入口1132又は流入口部分と流出口1136又は流出口部分との間に流体連通を選択的に確立するように構成される。制御デバイス1100は、図26においてY字形分岐部を形成するものとして示されているが、他の実施形態では、制御デバイス1100は、任意の適した形状を形成することができ、及び/又は任意の適した構成又は配置を有することができる。
[1208] 隔離部分1134は、十分な容積の体液(例えば、所望の初期容積)を引き込む任意の形状及び/又はサイズであり得る。幾つかの実施形態では、隔離部分1134は、第1の状態と第2の状態との間で遷移して、体液を隔離部分1134に引き込む又は引き込みを支援するように構成されたフローコントローラ等を含むことができる。例えば、図26に示される実施形態では、隔離部分1134は、初期容積の体液の少なくとも一部との接触に応答して、作動及び/又は隔離部分1134内で移動するように構成されたアクチュエータ1151(例えば、フローコントローラ)を含むことができる。より詳細には、アクチュエータ1151は、隔離部分1134内に置かれ、隔離部分1134の軸に沿って移動可能なプランジャ又はピストンであり、及び/又はそれを含むことができる。幾つかの実施形態では、アクチュエータ1151は、図26に示されるように、制御デバイス1100の流入口1132と流体連通するように構成された隔離部分1134の第1の容積を流入口1132と流体連通しないか、又は流入口1132から流体的に分離された隔離部分1134の第2の容積から分け、分割し、隔離し、及び/又は他の方法で仕切るように構成することができる。
[1209] アクチュエータ1151は、アクチュエータ1151の移動が隔離部分1134の第1及び第2の容積の相対サイズを画定することができ、及び/又は変更を生じさせることができるように隔離部分1134内に置かれる。例えば、使用前、アクチュエータ1151は、初期状態又は位置であり得、1つ又は複数の能動的又は受動的機構及び/又は手段を介して初期状態又は位置に保たれ及び/又は保持することができる。幾つかの実施形態では、初期状態である間、アクチュエータ1151又はその部分は、比較的高い位置エネルギーを有することができ、及び/又は比較的高い位置エネルギーに関連する構成で置かれることができる。そのような実施形態では、アクチュエータ1151は、アクチュエータ1151の作動がその位置エネルギーを他の適した形態、例えば運動エネルギー等に変換するように構成することができる。他の実施形態では、アクチュエータ1151は、静止した初期状態に保つことができ、アクティブ化は、アクチュエータ1151を初期静止状態から離れて能動的に移動させることができる(例えば、図27に示される実施形態を参照して後述するように)。
[1210] 図26に示されるように、隔離部分1134は、プランジャ1151を隔離部分1134の壁又は表面に接続するばね1154を含む。幾つかの実施形態では、アクチュエータ1151の初期状態は、アクチュエータ1151が初期位置にある場合、ばね1154に張力がかかった状態であるように、使用前(例えば、デバイス1100の製造中及び/又は組み立て中)にばね1154に所定及び/又は所望の張力がかけられるようなものであり得る。換言すれば、アクチュエータ1151が初期状態又は位置にある場合、ばね1154は、比較的高い位置エネルギーを有する状態又は構成であり得る。そのような実施形態では、アクチュエータ1151は、取り外されるか、解放されるか、溶解するか、又は非アクティブ化される場合、ばね1154の張力を解放することができ、それにより、アクチュエータ1151(又はそのピストン又はプランジャ)を初期状態及び/又は位置から離れて移動させる機構を通して作用する、接着剤、グルー又は物理的ストッパー等のような1つ又は複数の構成要素の使用を通して初期状態及び/又は位置で定位置に保つことができる。すなわち、1つ又は複数の構成要素が取り外され、解放され、溶解し、遷移し、及び/又は非アクティブ化される場合、アクチュエータ1151及びばね1154は、比較的高い位置エネルギーを有する初期状態又は位置から、比較的低い位置エネルギーを有する続く状態又は位置に遷移することができる(例えば、運動エネルギーへの位置エネルギーの変換から)。
[1211] 一例として、図26のデバイス1100は、例えば、隔離部分1134内への体液の流れとの接触により溶解するまで、アクチュエータ1151を隔離部分1134の1つ又は複数の表面に少なくとも一時的に接合する可溶性結合物質1155(例えば、グルー、接着剤、留め具、エポキシ及び/又は発泡体等)を含むことができる。幾つかの実施形態では、溶解性結合物質1155の量は、アクチュエータ1151を初期状態に保つのに十分な(例えば、アクチュエータ1151の重量、ばね定数等のばね1154の特性、材料特性及び/又はばね1154への張力量等から生じる力に応答して反力を及ぼすのに十分な)結合剤、接着剤及び/又は摩擦力の量に少なくとも部分的に依存することができる。幾つかの実施形態では、溶解性結合物質1155の量は、アクチュエータ1151を初期状態から離れて解放するために、溶解性結合物質1155を実質的に溶解させるのに十分な体液の所望量に少なくとも部分的に依存することができる。
[1212] 幾つかの実施形態では、アクチュエータ1151は、結合物質1155を使用して隔離部分1134の表面又は壁へのアクチュエータ1151の一時的な結合を促進する形態、形状、サイズ、表面等で適宜構成することができる。例えば、アクチュエータ1151は、接着を増大及び/又は促進する表面積及び/又は表面仕上げを含み及び/又は有することができる。幾つかの実施形態では、アクチュエータ1151の少なくとも一部は、結合物質1155との接着及び/又は結合物質1155への接着を増大及び/又は促進するように構成された多孔性及び/又は吸収性材料で形成することができる。図26に示される実施形態では、アクチュエータ1151は、流入口1132又は結合部1117に向かって延出する突起部(例えば、フィンガ様突起部等)を含むことができ、突起部は、溶解性結合物質1155と少なくとも一時的に接触する。そのような実施形態では、突起部は、溶解性結合物質1155と接触するアクチュエータ1151の表面積の量を増大せるように構成することができる。他の実施形態では、アクチュエータ1151及び/又はその部分は、任意の適した形状、サイズ又は表面仕上げを有することができ、及び/又は隔離部分1134の壁へのアクチュエータ1151の一時的な結合を促進することができる任意の適した材料で形成することができる。
[1213] 幾つかの実施形態では、隔離部分1134は、ガス及び/又は流体の流れを隔離部分1134から通気させるように構成された1つ又は複数の開口部又はベントを含むことができる。例えば、図26に示されるように、隔離部分1134は、隔離部分1134の第2の部分に置かれるか又は流体連通する開口部1159を含むことができる。開口部1159は、隔離部分1134内に置かれた内容物、例えば使用前、結合部1117に流体的に接続されない隔離部分1134の第2の容積内に置かれた空気又はガス内容物のいかなる容積も通気させるように機能することができる。したがって、開口部1159は、アクチュエータ1151が第1の状態から第2の状態に遷移する際、隔離部分1134の少なくとも第2の容積を通気させることができる。
[1214] 幾つかの実施形態では、開口部1159を通した通気は、デバイス100、200、300、400、500、600、700、800、900及び/又は1000を参照して上述した通気と同様であり得る。しかしながら、図26に示される例では、アクチュエータ1151の構成は、隔離部分1134の第2の容積が隔離部分1134の第1の容積から流体的に分離されるようなものであるため、隔離部分1134は、開口部1159内に置かれたベント材料等(他のデバイスを参照して上述したように)を含まない。したがって、隔離部分1134の第2の容積は、他の構成のデバイスであればベント材料が開口部1159からの流出を阻止する体液の容積を受け取らない。示されていないが、他の実施形態では、隔離部分1134は、開口部1159内及び/又は開口部1159の周囲に置かれたベント材料、選択的透過性膜、フローコントローラ、一方向弁等を含み、それにより例えば周囲環境内の汚染物が隔離部分1134の第2の容積に入ることを制限及び/又は実質的に阻止することができる。
[1215] 図26に示されていないが、幾つかの実施形態では、隔離部分1134は、例えば、隔離部分1134の第1の容積と流体連通する開口部又はベントを画定することもできる。幾つかのそのような実施形態では、ベント材料は、本明細書で説明したベント材料と実質的に同様であり得、隔離部分1134の第1の容積を通気させるように構成することができる。前の実施形態を参照して上述したように、隔離部分1134の第1の容積を通気させると、隔離部分1134の第1の容積と、例えば結合部1117との間に圧力差が生じることができ、それにより隔離部分1134の第1の容積への所望及び/又は所定の体液の流れを生じさせることができる。例えば、幾つかの場合、通気は、そのままであれば体液の流れに抵抗し得る空気又はガスの容積を変位させることができる。したがって、隔離部分1134の第1の容積を通気させ、流出口1136に繋がる流体流路1133の部分を封止及び/又は他の方法で通気させないことにより、流入口1132からの初期流れは、結合部1117を通して隔離部分1134の第1の容積に流れることができる。
[1216] 前の実施形態を参照して説明したように、ベント材料は、隔離部分1134の第1の容積への初期の体液の流れにより飽和及び/又は湿潤することに応答して、第1又は選択的透過状態から第2又は実質的に不透過状態に遷移することができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス100は、ベント材料を実質的に不透過状態に遷移させるのに十分な体液の容積が結合物質1155の溶解にも十分であり得るように構成することができる。幾つかの実施形態では、ベント等は、隔離部分1134の壁又は表面に形成することができる。他の実施形態では、ベント等は、例えば、隔離部分1134の第1の容積中の空気又はガスが隔離部分1134の第2の容積に変位及び/又は通気され、それにより開口部1159を介して周囲環境に通気されるように、アクチュエータ1151の部分に形成することができる。
[1217] 詳細に上述したように、図26に示されるデバイス1100は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌等の細菌からの汚染を低減するように、第1又は初期容積の体液を向けるか又は分流するのに使用することができる。例えば、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザがデバイス1100及び体液源間の流体連通を確立する(例えば、前の実施形態を参照して詳細に上述したように)と、体液は、体液源(例えば、患者の静脈又は他の適した体液源)から制御デバイス1100内に流れることができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス1100は、初期部分又は容積の体液が流入口1132、流体流路1133の一部及び結合部1117を通して隔離部分1134に流れることができる第1又は初期状態であり、及び/又は第1又は初期状態にすることができる。
[1218] 幾つかの場合、制御デバイス1100は、所定及び/又は所望の流れ又は容積の体液が、結合部1117と流体連通する隔離部分1134の第1の容積に移送され、それにより体液の少なくとも一部を溶解性結合物質1155に接触させるまで、アクチュエータ1151が初期状態の状態で第1の状態のままであり得る。更に、体液の所定及び/又は所望の流れ又は容積は、アクチュエータ1151を初期状態に保つ溶解性結合物質1155を溶解させるのに十分な体液の量又は容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。したがって、溶解性結合物質1155は、隔離部分1134の第1の容積に移送された体液の少なくとも一部との接触に応答して溶解することができ、それによりアクチュエータ1151と隔離部分1134の1つ又は複数の表面及び/又は壁との間の結合を除去又は解放する。したがって、結合剤及び/又は力が除去又は解放された状態で、張力がかかっているばね1154に関連する力は、アクチュエータ1151を初期状態又は位置から続く状態又は位置に移動させることができる。換言すれば、溶解性結合物質1155がもはやばね1154の張力に反してアクチュエータ1151を初期状態に保たなくなると、ばね1154は、静止状態にするための張力を退避させ、圧縮し、及び/又は他の方法で解放し(例えば、位置エネルギーを運動エネルギーに変換することにより)、それによりばね1154に接続されたアクチュエータ1151を第2の状態及び/又は位置に遷移及び/又は移動させる。
[1219] 隔離部分1134内のアクチュエータ1151の移動は、隔離部分1134の第1の容積及び第2の容積を変更及び/又は再配分する。すなわち、例えば図26に示されるように、アクチュエータ1151の移動は、隔離部分1134の第1の容積を増大させ、隔離部分1134の第2の容積を低減させる。更に、第1の容積の増大は、隔離部分1134の第1の容積中の圧力(例えば、吸引力)の低減を伴い及び/又は他の方法で低減を生じさせる。したがって、制御デバイス1100が、隔離部分1134が流入口1132と流体連通する(例えば、結合部1117及び流路1133の少なくとも一部を介して)構成又は状態である状態で、圧力の低減は、初期容積の体液の流れを隔離部分1134の第1の容積に引き込むことができ、及び/又は引き込み又は促すことを支援することができる。
[1220] 幾つかの実施形態では、隔離部分1134に引き込まれる体液の容積の量及び/又は率は、少なくとも部分的に、隔離部分1134の第1及び第2の容積のサイズ、アクチュエータ1151に関連する1つ又は複数の特性(例えば、重量、可動性、運動に対する慣性力、摩擦力、重力等)、溶解性結合物質1155の溶解率及び/又はばね1154の1つ又は複数の特性(例えば、サイズ、材料、長さ、弾性、許容可能張力、ばね定数等)等によって決まり得る。同時に、アクチュエータ1151の移動及び隔離部分1134の第2の容積の低減は、開口部1159を通しての内容物の排除又は解放により、隔離部分1134の第2の容積の内容物(例えば、空気又はガス)を通気させることができる。
[1221] 幾つかの実施形態では、開口部1159のサイズ及び/又は構成は、例えば、隔離部分1134の第2の容積の通気に関連する1つ又は複数の特徴を制御及び/又は変更するように様々であり得る。例えば、幾つかの実施形態では、開口部1159は、開口部1159を通る流れを制限するように構成された比較的小さい直径を有することができ、及び/又は流れを制限するように構成された材料を開口部1159に置くことができる。そのような実施形態では、開口部1159を通る流れ(例えば、空気又はガスの流れ)の制限及び/又は限定は、隔離部分1134の第2の容積が通気される率を低減することができ、それによりアクチュエータ1151が隔離部分1134と共に移動する率を遅くし及び/又は変調することができる。そのような実施形態では、アクチュエータ1151が隔離部分1134内で移送する率を制御することにより、例えば隔離部分1134の第1の容積内に存在する負圧量を変調及び/又は制御することができる。幾つかの実施形態では、アクチュエータ1151の遷移及び/又は移動及び隔離部分1134の第2の容積の通気に続けて、開口部1159をアクチュエータ1151により封止して、開口部1159を通る体液のいかなる量出又は流出も阻止することができる。
[1222] 初期容積の体液が隔離部分1134及び/又は(デバイス1100の任意の他の適した部分)に移送及び/又は分流した後、初期容積は、隔離部分1134に隔離され、隔てられ、保持され、含まれ、分離されるなどである。例えば、幾つかの実施形態では、初期部分又は容積の体液を隔離部分1134の生成された第1の容積に移送することにより、隔離部分1134を充填構成にすることができ、したがって、隔離部分1134の第1の部分に含まれる体液の容積は、続くいかなる容積の体液も内部に置かれることを実質的に阻止する。更に、幾つかの実施形態では、隔離部分1134の第1の容積の充填又は実質的な充填は、隔離部分1134と、例えば結合部1117及び/又は流入口1132と流体連通する流路1133の部分との間に生成された圧力差を低減及び/又は実質的に等化することができる。圧力差の低減及び/又は実質的な等化は、隔離部分1134への続くいかなる容積の流体の流れも制限及び/又は停止又は実質的に停止するようなものであり得る。他の実施形態では、結合部1117及び/又は隔離部分1134の部分は、隔離部分1134内又は外への体液の流れを制限及び/又は実質的に阻止することができる弁、選択的透過性膜、流体アクティブ化(例えば、体液アクティブ化)スイッチ又は封止及び/又はユーザアクティブ化スイッチ又は封止等を含むことができる。上述したように、例えば、静脈穿刺イベント中に移動した皮膚常在菌等の汚染物は、初期容積の体液に同伴し及び/又は含むことができ、したがって、初期容積が内部に隔離されるとき、汚染物も隔離部分1134に隔離することができる。
[1223] 隔離部分1134への初期容積の隔離に続き、デバイス1100は、続く容積の体液が流入口1132から流体流路1133の少なくとも一部を通して、結合部1117を通して流出口1136に流れることができる第2の状態に遷移し、及び/又は他の方法で第2の状態になることができる。上述したように、流出口1136は、例えば、試料リザーバ及び/又はシリンジ等の任意の適した流体収集デバイスに結合及び/又は流体連通することができる。図26に示される実施形態では、制御デバイス1100は、初期容積の体液が隔離部分1134の第1の部分の最終容積に隔離されると、第1の状態から第2の状態に自動的に遷移する(例えば、ユーザ介入なしで)ように構成される。したがって、続く流れ及び/又は容積の体液が流体流路1133に入る際、制御デバイス1100は、流入口1132、流体流路1133の部分、結合部1117及び流出口1136を通るように向け及び/又は分流する。詳細に上述したように、流出口1136は、続く容積の体液が制御デバイス1100を通して流体収集デバイス(図示せず)に流れることができるように、1つ又は複数の流体収集デバイスと流体連通する。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期容積の体液を隔離部分1134に隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物量を低減し及び/又は実質的になくす。
[1224] 隔離部分1134は、アクチュエータ1151を遷移及び/又は移動させるように構成されたばね1154を含むものとして説明されているが、他の実施形態では、隔離部分1134は、アクチュエータ1151を移動させるように構成された任意の適したエネルギー貯蔵部材及び/又は任意の他のデバイス又は機構を含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、1つ又は複数の構成要素が取り外され、解放され、溶解し、遷移し、及び/又は非アクティブ化された場合、隔離部分1134の第2の容積を空にすることができ、その内部の負圧は、アクチュエータ1151を移動させることができる。他の実施形態では、隔離部分1134は、圧縮荷重がかけられ、アクチュエータ1151を移動させるように構成されたばね又は他のエネルギー貯蔵部材を含むことができる。幾つかのそのような実施形態では、ばね及び/又はエネルギー貯蔵部材は、例えば、隔離部分1134の第1の容積及び/又は隔離部分1134の第2の容積に置くことができる。
[1225] 例として、図27は、別の実施形態による流体制御デバイス1200を示す。流体制御デバイス1200(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、(1)体液の流れを受け取り、(2)第1の容積又は初期容積の体液を格納、隔離し、及び(3)続く体液の流れを流体収集デバイス(図示せず)に向け、分流し、及び/又は他の方法で促進するように構成された任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。前のデバイス(例えば、デバイス100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000及び/又は1100)に関して説明したように、制御デバイス1200は、任意の適したサイズ及び/又は形状を有することができる。例えば、図27に示される実施形態では、制御デバイス1200は、流入口1232(又は流入口部分)、流出口1236(又は流出口部分)及び結合部1217を含み、1つ又は複数の流体流路1233及び隔離及び/又は分流部分1234(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を含み及び/又は画定する。流入口1232は、詳細に上述したように、体液源と流体連通する(直接又は間接的に)ように構成される。流出口1236は、詳細に上述したように、流体収集デバイス(図示せず)に結合されるように構成される。したがって、流入口1232及び流出口1236について、ここでこれ以上詳述しない。
[1226] 図27に示されるデバイス1200は、デバイス1200に部分と共に又は部分に沿って1つ又は複数の結合部を形成する第1のチャネル1218及び第2のチャネル1258を含む。例えば、第1のチャネル1218は、隔離部分1234の第1の容積と流体連通し、隔離部分1234を結合部1217と選択的に流体連通させるように構成される。第2のチャネル1258は、隔離部分1234の第2の容積と流体連通し、隔離部分1234の第2の容積を流路1233の部分と選択的に流体連通させるように構成される。幾つかの実施形態では、デバイス1200及び/又はその1つ又は複数の部分は、1つ又は複数の方向における流体の流れを選択的に制御する1つ又は複数の弁又は封止を含むことができる。例えば、図27に示される例では、デバイス1200は、結合部1217の部分と第1のチャネル1218との間に置かれ、及び/又は結合部1217の部分と第1のチャネル1218との間の流体の流れを制御するように構成された弁1257を含む。幾つかの実施形態では、弁1257は、結合部1217からの流体の流れを可能にし、第1のチャネル1218からの流体の流れを制限及び/又は実質的に阻止するように構成される。弁1257は、例えば、ダックビル弁、バタフライ弁、一方向チェック弁等の任意の適した弁であり得、任意のサイズ、形状及び/又は他の属性で任意の適した材料から作ることができ、任意の適した特性で構成することができる。例えば、弁1257は、特定のクラッキング圧等(すなわち弁を開けるために必要な力又は圧力の量)を有するように設計することができる。他の実施形態では、デバイス1200は、結合部1217と第1のチャネル1218との間に置かれる任意の他の適したフロー制御機構(例えば、弁以外)を含むことができる。
[1227] 幾つかの実施形態では、隔離部分1234は、隔離部分1234内及び/又は外への流体の流れを選択的に制御するように構成された1つ又は複数のフローコントローラを含むように構成することができる。例えば、幾つかの実施形態では、1つ又は複数のフローコントローラは、例えば、隔離部分1234に置かれ、1つ又は複数の状態、構成及び/又は位置等の間で遷移するように構成されたアクチュエータ、プランジャ、ピストン、封止、ベント及び/又は選択的透過性材料等を含むことができる。例えば、図27に示される隔離部分1234は、接続構成要素1252を通して互いに接続された2つのアクチュエータ又はプランジャ1251及び1253(例えば、フローコントローラ)を含む。アクチュエータ1251及び1253(又はプランジャ)は、実質的な流密封止がアクチュエータ1251及び1253と内面の部分との間に形成されるように、隔離部分1234の内面に接触する。図27に示されるように、隔離部分1234内のアクチュエータ1251及び1253の構成は、隔離部分1234の3つの容積を分け及び/又は他に画定する。隔離部分1234の第1の容積は、第1のチャネル1218及び弁1257と第1のアクチュエータ1251との間に画定される隔離部分1234の部分と流体連通する。隔離部分1234の第2の容積は、第1のアクチュエータ1251と第2のアクチュエータ1253との間に画定され、第2のチャネル1258と流体連通する。隔離部分1234の第3の容積は、隔離部分1234の第2の容積の逆側の第2のアクチュエータ1253の側に画定される。隔離部分1234は、接続構成要素1252の周辺に置かれる1つ(又は複数)の封止1260も含む。封止1260は、接続構成要素1252及び隔離部分1234の内面及び/又は壁に接触し、その間に実質的に流密封止を形成するように構成される。
[1228] 隔離部分1234は、隔離部分1234内に置かれた内容物を解放又は解放を選択的に可能にするように構成された1つ又は複数の開口部又はベントも含み及び/又は画定する。例えば、図27に示されるように、隔離部分1234は、隔離部分1234の第3の容積により画定され及び/又は第3の容積と流体連通する開口部1259を画定する。開口部1259は、隔離部分1134により画定される開口部1159(例えば、図26を参照されたい)を参照して上述したように、隔離部分1234の第3の容積に置かれた任意の空気又はガスの排除を可能にするように構成することができる。隔離部分1234は、隔離部分1234の第1の容積により画定され及び/又は第1の容積と流体連通する開口部1235も含み及び/又は画定することができる。図27に示されるように、ベント材料1242は、開口部1235内及び/又は開口部1235の周辺に置くことができ、ベント材料242、542、742、842、942及び/又は1042を参照して上述したように、隔離部分1234の第1の容積からの液体(例えば、体液)の解放を可能にせずに、隔離部分1234の第1の容積内の空気又は他のガス内容物の解放を選択的に可能にするように構成することができる。
[1229] 幾つかの実施形態では、隔離部分1234は、ある容積の流体(例えば、体液)に接触すると、特性を変更し及び/又はある容積の流体と他の方法で反応して、例えば作動力等を生成することができる1つ又は複数の成分、物質、化合物、化学物質等を含むことができる。例えば、図27に示されるように、隔離部分1234の第1の容積は、ガス産物を生成及び/又は生じさせることができる化学反応において、流体(例えば、体液)に接触すると反応するように構成された1つ又は複数の化学物質1256を含むことができる。化学物質1256は、任意の適した物質であり得る。幾つかの実施形態では、化学物質1256は、濡れたことに応答して元に戻る乾燥又は凍結乾燥された化学物質であり得る。更に、化学物質1256は、濡れると、1つ又は複数のガス産物が生成され、それにより隔離部分1234の第1の容積内が膨張し、隔離部分1234内で第1のアクチュエータ1251を移動させるのに十分な大きさを有する力を第1のアクチュエータ1251に対して及ぼすがことができるようなものであり得る。化学物質1256は、再構成されたガス化学物質の膨張が第1のアクチュエータ1251の所望量の力(例えば、アクティブ化力又は作動力)を及ぼすように、隔離部分1234の第1の容積のサイズ及び構成及び/又は第1のアクチュエータ1251のサイズ及び構成に少なくとも部分的に基づくように選択される。更に、化学物質1256、アクチュエータ1251及び1253及び/又はベント材料1242の構成は、本明細書で更に詳述するように、隔離部分1234の少なくとも第1の容積内において、体液を隔離部分1234に引き込むように動作可能であり得る所望量の負圧を生成するように選択及び/又は構成することができる。
[1230] 詳細に上述したように、図27に示されるデバイス1200は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌等の細菌からの汚染を低減するように、第1又は初期容積の体液を移送及び/又は分流するのに使用することができる。例えば、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザが、制御デバイス1200と体液源との間に流体連通を確立する(直接又は上述したもの等の流入口デバイスを介して)と、体液は、体液源(例えば、患者の静脈又は任意の他の適した体液源)から制御デバイス1200に流れることができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス1200は、初期部分又は容積の体液が流入口1232、流体流路1233の少なくとも一部、結合部1217の少なくとも一部及び弁1257を通して隔離部分1234(及び/又は隔離部分1234の第1の容積)に流れることができる第1又は初期状態であり、及び/又は第1又は初期状態になることができる。
[1231] 例えば、幾つかの場合、制御デバイス1200は、所定及び/又は第1の部分の体液が弁1257を通して隔離部分1234の第1の容積に移送されるまで、アクチュエータ1251及び1253が初期状態の状態で第1の状態のままであり得る。体液の第1の部分は、弁1257を通ることができる体液の量又は容積、すなわち弁1257を開くのに十分なクラッキング力又は圧力を生成するのに十分な容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。幾つかの実施形態では、体液の第1の部分は、体液源と、例えば隔離部分1234の第1の容積との間の正の圧力差に応答して、弁1257を通して移送される体液の容積であり得る。幾つかの場合、隔離部分1234の第1の容積の通気(例えば、ベント材料1242及び開口部1235を通して)は、流出口1236に向けてではなく、隔離部分1234の第1の容積への体液の第1の部分の所望及び/又は所定の流れを生じさせることができる。幾つかの場合、体液の第1の部分は、比較小さい容積であり得る。すなわち、隔離部分1234の第1の容積の通気は、弁1257を通して第1の部分の体液の流れを隔離部分1234に引き込むことができる。
[1232] 第1の部分の体液が弁1257を通して隔離部分1234の第1の容積に移送及び/又は分流された後、乾燥した化学物質1256は、濡れると元に戻ることができ、1つ又は複数のガス産物を生成する化学反応を生じさせ、それにより隔離部分1234の第1の容積内で膨張する。隔離部分1234の第1の容積中のガスの膨張は、弁1257(例えば、一方向弁)を閉じ、第1のアクチュエータ1251に対して力を及ぼして、隔離部分1234内で第1のアクチュエータ1251を移動させるのに十分であり得る圧力を内部で増大させることができる。更に、第1の部分の体液及び/又は化学物質1256及び第1の部分の体液の混合物は、ベント材料1242に接触し、それを湿潤させ、及び/又はそれを飽和させて、ベント材料1242を第1又は選択的透過状態から第2又は実質的に不透過状態に遷移させることができる。したがって、隔離部分1234の第1の容積は、化学物質1256が膨張する場合、実質的に封止することができ、それにより第1のアクチュエータ1251を第1の状態及び/又は位置から第2の状態及び/又は位置に向けて移動させるように動作可能な隔離部分1234の第1の容積内の圧力を増大させる。
[1233] 第1のアクチュエータ1251が接続構成要素1252(例えば、実質的に剛性の構成要素)を介して第2のアクチュエータ1253に接続された状態で、第1のアクチュエータ1251の移動は、第2のアクチュエータ1253の同様の移動を生じさせる。幾つかの実施形態では、隔離部分1234の第3の容積と流体連通した開口部1259は、第2のアクチュエータ1253が隔離部分1234内で移動する場合、隔離部分1234の第3の容積を通気させることができるようにし得、それにより、通気されなければアクチュエータ1251及び1253の移動に抵抗し得る隔離部分1234の第3の容積内の圧力の蓄積を阻止する(例えば、制御デバイス1100を参照して上述したように)。
[1234] 封止1260の構成は、アクチュエータ1251及び1253の少なくとも初期量の移動中に封止1260が動かないようなものである。例えば、図27に示されるように、封止1260は、第2のチャネル1258の第1の側に置くことができ、デバイス1200(又はアクチュエータ1251及び1253)が初期状態であるとき、第1のアクチュエータ1251から離間することができる。ガスが膨張するにつれて、第1のアクチュエータ1251が封止1260に接触して配置される前、アクチュエータ1251及び1253は、所定量だけ移動することができる。したがって、アクチュエータ1251及び1253の移動の少なくとも一部は、封止1260に対するものである(例えば、封止1260は、移動しない)。しかしながら、第1のアクチュエータ1251が封止1260に接触すると、アクチュエータ1251及び1253並びに封止1260は、隔離部分1234の第1の容積内で膨張するガスにより及ぼされる力に応答して一緒に移動することができる。図27に示されていないが、幾つかの実施形態では、隔離部分1234は、第1のアクチュエータ1251と封止1260との間に画定される隔離部分1234の容積と流体連通するベントを含むことができる。したがって、第1のアクチュエータ1251が封止1260に対して移動する場合、そのままであれば相対移動に抵抗及び/又は実質的に阻止し得る内部に置かれた空気又はガスは通気させることができる。
[1235] 上述したように、隔離部分1234の第2の容積(例えば、封止1260と第2のアクチュエータ1253との間に画定される)は、第2のチャネル1258と流体連通し、それにより流路1233と流体連通する(図27を参照されたい)。したがって、封止1260に対する第2のアクチュエータ1253の移動は、隔離部分1234の第2の容積の容積を増大させ、それにより内部に負圧を生成する。負圧は、流入口1232、結合部1217の部分、流路1233の部分、第2のチャネル1258を通して隔離部分1234の第2の容積に体液を引き込むように動作可能な負の圧力差を生じさせることができる。したがって、アクチュエータ1251及び1253が移動するにつれて(封止1260あり又はなしで)、初期容積の体液を隔離部分1234の第2の容積に引き込むことができる。更に、第1のアクチュエータ1251が封止1260に接触して配置されると、封止1260は、第1の側(上述)とは逆の第2のチャネル1258の第2の側に移動することができる。したがって、アクチュエータ1251及び1253並びに封止1260が隔離部分1234内で移動を完了する場合、初期容積の体液は、隔離部分1234の第2の容積に引き込まれ、第2のアクチュエータ1253と封止1260との間に隔離することができる。換言すれば、封止1260は、例えば、第2のチャネル1258からの初期容積の体液を隔離することができ、それにより流路1233から初期容積の体液を隔離する。
[1236] 初期容積が隔離部分1234の第2の容積に隔離されたことに続き、デバイス1200は、続く容積の体液が流入口1232から結合部1217、流路1233及び流出口1236を通して、流出口1236に結合された流体収集デバイス(図示せず)に流れることができる第2の状態に遷移し、及び/又は他の方法で第2の状態になることができる。図27に示される実施形態では、制御デバイス1200は、初期容積の体液が隔離部分1234の第2の容積に隔離されると、第1の状態から第2の状態に自動的に遷移する(例えば、ユーザ介入なしで)ように構成される。したがって、続く流れ及び/又は容積の体液が流体流路1233に入る際、制御デバイス1200は、流れを流出口1236に向け及び/又は分流する。詳細に上述したように、続く容積の体液は、次に、制御デバイス1200を通して流体収集デバイス(図示せず)に流れることができる。幾つかの実施形態では、流路1233は、流入口1232から流出口1236に向かう体液の流れを選択的に制御するように構成することができる1つ又は複数追加の弁又はフローコントローラを含むことができる。更に、体液を流体収集デバイスに引き込むように動作可能である、流体収集デバイスにより生成される負圧は、弁1257が閉又は封止状態のままであることを保証するように動作可能であり得る。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期容積の体液を隔離部分1234に隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物量を低減し及び/又は実質的になくす。
[1237] デバイス1100及び1200のそれぞれは、少なくとも部分的に、体液の流れを隔離部分及び/又は流出口に向けるように構成された結合部を含むものとして説明されているが、他の実施形態では、デバイスは、結合部等を含まないデバイスを通して流体の流れを向けるように構成することができる。そのような実施形態では、流入口は、1つ又は複数のフローコントローラ、アクチュエータ及び/又は選択又は構成可能な流路等を介して隔離部分及び/又は流出口と流体連通して選択的に配置することができる。例えば、図28は、別の実施形態による流体制御デバイス1300を示す。流体制御デバイス1300は、(1)体液の流れを受け取り、(2)第1の容積又は初期容積の体液を格納、隔離し、及び(3)続く体液の流れを流体収集デバイス(図示せず)に向け、分流し、及び/又は他の方法で促進するように構成された任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。幾つかの実施形態では、流体制御デバイス1300(本明細書では「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、図26及び図27をそれぞれ参照して上述された制御デバイス1100及び/又は1200と少なくとも形態及び/又は機能において同様であり得る。したがって、制御デバイス1300の部分及び/又は態様は、状況について以下で識別及び/又は手短に考察されるが、それ以上詳述されない。
[1238] 図28に示されるように、制御デバイス1300は、流入口1332(又は流入口部分)、流出口1336(又は流出口部分)を含み、1つ又は複数の流体流路1333及び隔離及び/又は分流部分1334(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を含み及び/又は画定する。流入口1332は、詳細に上述したように、体液源と流体連通する(直接又は間接的に)ように構成される。流出口1336は、詳細に上述したように、流体収集デバイス(図示せず)に結合されるように構成される。したがって、流入口1332及び流出口1336について、ここでこれ以上詳述しない。
[1239] 隔離部分1334は、十分及び/又は所望の容積の体液(例えば、所望の初期容積)を引き込むのに適した任意の形状及び/又はサイズを有することができる。上述したように、幾つかの実施形態では、隔離部分1334は、隔離部分1334内に置かれ、1つ又は複数の状態、構成及び/又は位置等の間で遷移するように構成された、例えばアクチュエータ、プランジャ、ピストン、封止、ベント、選択的透過性材料及び/又は弁等の1つ又は複数のフローコントローラを含むことができる。例えば、図28に示されるように、隔離部分1334は、接続構成要素1352を通して互いに接続された2つのアクチュエータ及び/又はプランジャ1351及び1353(例えば、フローコントローラ)を含む。加えて、隔離部分1334は、接続構成要素1352の周辺に置かれる1つ(又は複数)の封止1360を含むことができる。幾つかの実施形態では、アクチュエータ及び/又はプランジャ1351及び1353並びに封止1360は、図27を参照してそれぞれ上述したアクチュエータ及び/又はプランジャ1251及び1253並びに封止1260と形態及び/又は機能において実質的に同様であり得、したがって、ここでこれ以上詳述しない。
[1240] 隔離部分1334は、隔離部分1334内に置かれた内容物を通気又は選択的に解放することを可能にするように構成された1つ又は複数の開口部又はベントも含み及び/又は画定する。例えば、図28に示されるように、隔離部分1334は、例えば、隔離部分1334の第1の容積と流体連通する開口部1359を画定し、隔離部分1234により画定される開口部1259(例えば、図27を参照されたい)を参照して上述したように、隔離部分1334の第1の容積に置かれた任意の空気又はガスの排除及び/又は通気を可能にする(例えば、アクチュエータ1351及び/又は1353に応答して)ように構成することができる。隔離部分1334は、隔離部分1334の第2の容積により画定され及び/又は第2の容積と流体連通する開口部1335を含み及び/又は画定することもできる。図29に示されるように、ベント材料1342は、開口部1335内及び/又は周辺に置くことができ、ベント材料242、542、742、842、942及び/又は1042を参照して上述したように、隔離部分1334の第1の容積から液体(例えば、体液)の解放を可能にせずに、隔離部分1334の第1の容積内の空気又は他のガス内容物の解放を選択的に可能にするように構成することができる。
[1241] 図28に示される実施形態では、隔離部分1334は、例えば、比較的高い位置エネルギーが関連する第1の状態から、比較的低い位置エネルギーが関連する第2の状態に遷移するように構成されたエネルギー貯蔵部材等を含むこともできる。例えば、隔離部分1334は、アクチュエータ(又はプランジャ)1351を隔離部分1334の壁又は表面に接続するばね1354を含むことができる。更に、隔離部分1334は、例えば、隔離部分1334への体液の流れとの接触により溶解し、それにより、ばね1354のアクティブ化及び/又は解放を可能にするまで、第1のアクチュエータ1351を隔離部分1334の1つ又は複数の表面に少なくとも一時的に結合する溶解性結合物質1355(例えば、グルー、接着剤、留め具、エポキシ及び/又は発泡体等)を含むことができる。したがって、隔離部分1334内の第1のアクチュエータ1351、ばね1354及び溶解性結合物質1355の構成及び/又は機能は、図26を参照して上述したアクチュエータ1151、ばね1154及び結合物質1155の構成と実質的に同様であり得る。
[1242] ばね1154は、ばね1154に張力が掛かっている初期又は第1の状態を有するものとして上述されているが、図28に示されるばね1354は、使用前、ばね1354が圧縮される初期又は第1の状態を有することができる。すなわち、使用前、溶解性結合物質1355は、第1のアクチュエータ1351を初期又は第1の位置に維持することができ、且つばね1354を第1又は圧縮状態に維持することができる。ばね1354のアクティブ化により、ばね1354は貯蔵されたエネルギー量を解放して初期又は圧縮状態から続く又は非圧縮状態(例えば、より低い位置エネルギーを有する)に移動することができる。したがって、ばね1354は、ばね1354が、ばね1354が圧縮されている(図28)初期状態を有するか、又はばね1154に張力がかかっている(図26)初期状態を有するかに関係なく、体液が溶解性結合物質1355に接触することに応答して、第1のアクチュエータ1351を移動するように動作可能であり得る。
[1243] デバイス1100及び1200を参照して詳細に上述したように、図28に示されるデバイス1300は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌等の細菌からの汚染を低減するように、第1又は初期容積の体液を向けるか又は分流するのに使用することができる。例えば、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザが、デバイス1300と体液源との間に流体連通を確立する(例えば、前の実施形態を参照して詳細に上述したように)と、体液は、体液源(例えば、患者の静脈又は他の適した体液源)から制御デバイス1300に流れることができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス1300は、初期部分又は容積の体液が流入口1332、流体流路1333の部分を通して隔離部分1334に流れることができる第1又は初期状態であり、及び/又は第1又は初期状態になることができる。更に、制御デバイス1300の構成は、デバイス1300が初期状態であるとき、デバイス1300が結合部等(例えば、結合部1117又は1217等)を含まない状態で、流体流路1333が流入口1332を例えば隔離部分1334の第2の容積と流体連通させるようなものであり得る。
[1244] 幾つかの場合、制御デバイス1300は、所定及び/又は所望の流れ又は容積の体液が、流体流路1333と流体連通する第2の容積の隔離部分1334に移送されるまで、第1のアクチュエータ1351が初期状態の状態で第1の状態のままであり得る。例えば、デバイス1100を参照して上述したように、体液の所望の容積は、溶解性結合物質を溶解するのに十分な容積であり得る。更に、隔離部分1334の第2の容積は、詳細に上述したように、所望の容積の体液が隔離部分1334の第2の容積に移送される際、ベント材料1342を通して通気させることができる。したがって、体液は、隔離部分1334の第2の容積に流れ、溶解性結合物質1355と接触することができ、それにより、初期状態(例えば、圧縮された)ばね1354に関連する力が、溶解性結合物質1355に関連する摩擦力又は接触力に打ち勝つ程度まで少なくとも部分的に溶解する。したがって、ばね1355は、ばね1355が圧縮されない第2の状態に遷移する量の貯蔵エネルギー及び/又は位置エネルギーを解放することができる。更に、第1の状態から第2の状態へのばね1355の遷移は、第1のアクチュエータ1351を初期状態又は位置から続く状態又は位置に移動させる。換言すれば、溶解性結合物質1355に関連する摩擦力及び/又は接着力に打ち勝つと、ばね1354は、膨張して、静止(例えば、非圧縮)状態になり、それによりばね1354に接続された第1のアクチュエータ1351を第2の状態及び/又は位置に遷移及び/又は移動させる。
[1245] デバイス1200を参照して上述したように、第1のアクチュエータ1351が接続構成要素1352(例えば、実質的に剛性の構成要素)を介して第2のアクチュエータ1353に接続された状態で、第1のアクチュエータ1351の移動は、図28において矢印DDで示されるように、第2のアクチュエータ1353の同様の移動を生じさせる。幾つかの実施形態では、隔離部分1334の第1の容積と流体連通した開口部1359は、第2のアクチュエータ1353が隔離部分1334内で移動する際、隔離部分1334の第1の容積を通気させることができ、それにより、通気されなければアクチュエータ1351及び1353の移動に抵抗し得る隔離部分1334の第1の容積内への圧力の蓄積を阻止する(例えば、制御デバイス1100を参照して上述したように)。幾つかの実施形態では、封止1360の構成は、アクチュエータ1351及び1353の少なくとも初期量の移動中に封止1360が移動しないようなものである。したがって、デバイス1200を参照して上述したように、封止1360に対する第2のアクチュエータ1353の移動は、その間に画定された隔離部分1334の容積を増大させ、それにより隔離部分1334の容積に体液を引き込むように動作可能な負圧を生成する。
[1246] アクチュエータ1351及び1353が封止1360に対して所望の距離に移動した後、封止1360は、アクチュエータ1351及び1353と共に移動し始めることができる(例えば、第1のアクチュエータ1351等により及ぼされる力に応答して)。したがって、アクチュエータ1351及び1353並びに封止1360は、封止1360が流入口1332の逆側に移動するまで隔離部分1334内を集合的に移動することができる。したがって、アクチュエータ1351及び1353並びに封止1360が隔離部分1334内で移動を完了した場合、初期容積の体液は、第2のアクチュエータ1353と封止1360との間に画定される隔離部分の容積に引き込むことができ、流入口1332から隔離及び/又は分離することができる(例えば、封止1360を介して)。
[1247] 初期容積の体液の隔離に続き、デバイス1300は、流入口1332が流出口1336と流体連通する第2の状態に遷移し、及び/又は他の方法で第2の状態になることができる。上述したように、流出口1336は、デバイスが第2の状態であるとき、流入口1332、流出口1336を通して流体収集デバイスに、続く容積の体液を移送することができるように、流体収集デバイス(図示せず)に流体的に結合することができる。図28に示される実施形態では、制御デバイス1300は、初期容積の体液が流入口1332から隔離されると、第1の状態から第2の状態に自動的に遷移する(例えば、ユーザ介入なしで)ように構成することができる。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期容積の体液を隔離部分1334に隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物の量を低減し及び/又は実質的になくす。
[1248] 隔離部分1334は、隔離部分1334内でアクチュエータ1351及び1353並びに封止1360を移動させるように構成されたばね1354等のエネルギー貯蔵部材を含むものとして上述されているが、他の実施形態では、隔離部分内の1つ又は複数のフローコントローラ、アクチュエータ、プランジャ、封止等の移動は、任意の適した様式で作動、アクティブ化及び/又は開始することができる。例えば、図29は、別の実施形態による流体制御デバイス1400を示す。流体制御デバイス1400は、(1)体液の流れを受け取り、(2)第1の容積又は初期容積の体液を格納、隔離し、及び(3)続く体液の流れを流体収集デバイス(図示せず)に向け、分流し、及び/又は他の方法で促進するように構成された任意の適したデバイス又はデバイスの組であり得る。幾つかの実施形態では、流体制御デバイス1400(「制御デバイス」又は「デバイス」とも呼ばれる)は、図28を参照して上述した制御デバイス1300と少なくとも形態及び/又は機能において同様であり得る。したがって、制御デバイス1400の部分及び/又は態様は、状況について識別及び/又は手短に後述されるが、それ以上詳述しない。
[1249] 図29に示されるように、制御デバイス1400は、流入口1432(又は流入口部分)、流出口1436(又は流出口部分)を含み、1つ又は複数の流体流路1433及び隔離及び/又は分流部分1434(本明細書では「隔離部分」とも呼ばれる)を含み及び/又は画定する。流入口1432は、詳細に上述したように、体液源と流体連通する(直接又は間接的に)ように構成される。流出口1436は、詳細に上述したように、流体収集デバイス(図示せず)に結合されるように構成される。したがって、流入口1432及び流出口1436について、ここでこれ以上詳述しない。
[1250] 隔離部分1434は、十分及び/又は所望の容積の体液(例えば、所望の初期容積)を引き込むのに適した任意の形状及び/又はサイズを有することができる。上述したように、幾つかの実施形態では、隔離部分1434は、隔離部分1434内に置かれ、1つ又は複数の状態、構成及び/又は位置等の間で遷移するように構成された、例えばアクチュエータ、プランジャ、ピストン、封止、ベント、選択的透過性材料及び/又は弁等の1つ又は複数のフローコントローラを含むことができる。例えば、図29に示されるように、隔離部分1434は、接続構成要素1452を通して互いに接続された2つのアクチュエータ及び/又はプランジャ1452及び1453(例えば、フローコントローラ)を含む。加えて、隔離部分1434は、接続構成要素1452の周辺に置かれる1つ(又は複数)の封止1460を含むことができる。幾つかの実施形態では、アクチュエータ及び/又はプランジャ1451及び1453並びに封止1460は、図28を参照してそれぞれ上述したアクチュエータ及び/又はプランジャ1351及び1353並びに封止1360と形態及び/又は機能において実質的に同様であり得、したがって、ここでこれ以上詳述しない。
[1251] 隔離部分1434は、隔離部分1434内に置かれた内容物を通気又は選択的に解放させるように構成された1つ又は複数の開口部又はベントも含み及び/又は画定する。例えば、図29に示されるように、隔離部分1434は、例えば、隔離部分1434の第1の容積と流体連通する開口部1459、例えば隔離部分1434の第2の容積と流体連通する開口部1435を画定する。図29に示されるように、ベント材料1442を開口部1435内及び/又は周辺に置くことができる。幾つかの実施形態では、開口部1459及び1435並びにベント材料1442の構成、配置及び/又は機能は、図28を参照して上述した開口部1359及び1335並びにベント材料1342の構成、配置及び/又は機能と実質的に同様であり得、したがって、ここでこれ以上詳述しない。
[1252] 制御デバイス1300の隔離部分1334は、アクチュエータ1351及び1351並びに封止1360を移動させるように構成されたばね1354を含んだが、図29に示される隔離部分1434は、例えば、制御デバイス1200を参照して詳細に上述したように、化学反応に関連する力に応答して、アクチュエータ1451及び1453並びに封止1460を移動させるように構成することができる。例えば、図29に示されるように、隔離部分1434の第2の容積は、ガス産物を生成及び/又は生じさせることができる化学反応において流体(例えば、体液)と接触すると反応するように構成された1つ又は複数の化学物質1456を含むことができる。加えて、隔離チャンバ1434は、デバイス1200を参照して詳細に上述したように、隔離部分1434の第2の容積内又は外への流体の流れを制御及び/又は選択的に可能にするように構成された弁1457を含むことができる。化学物質1456は、任意の適した物質であり得る。幾つかの実施形態では、化学物質1456は、濡れたことに応答して元に戻る乾燥又は凍結乾燥された化学物質であり得る。更に、化学物質1456は、制御デバイス1200を参照して詳細に上述したように、濡れると、1つ又は複数のガス産物が生成され、それにより、隔離部分1434の第2の容積内が膨張し、隔離部分1434内で第1のアクチュエータ1451を移動させるのに十分な大きさを有する力を第1のアクチュエータ1451に対して及ぼすことができるようなものであり得る。
[1253] 詳細に上述したように、図29に示されるデバイス1400は、続けて獲得された体液試料中の、例えば皮膚常在菌等の細菌からの汚染を低減しているように、第1又は初期容積の体液を向けるか又は分流するのに使用することができる。例えば、医師、内科医、看護師、フレボトミスト、技師等のユーザがデバイス1400と体液源との間に流体連通を確立する(例えば、前の実施形態を参照して詳細に上述したように)と、体液は、体液源(例えば、患者の静脈又は他の適した体液源)から制御デバイス1400に流れることができる。幾つかの実施形態では、制御デバイス1400は、初期部分又は容積の体液が流入口1432、流体流路1433の少なくとも一部及び弁1457を通して隔離部分1434(及び/又は隔離部分1434の第1の容積)に流れることができる第1又は初期状態であり得、及び/又は第1又は初期状態にされ得る。
[1254] 例えば、幾つかの場合、制御デバイス1400は、所定及び/又は第1の部分の体液が弁1457を通して隔離部分1434の第2の容積に移送されるまで、アクチュエータ1451及び1453が初期状態の状態で第1の状態のままであり得る。体液の第1の部分は、弁1457を通ることができる体液の量又は容積、すなわち弁1457を開くのに十分なクラッキング力又は圧力を生成するのに十分な容積に関連し、及び/又はそれに少なくとも部分的に基づくことができる。幾つかの実施形態では、体液の第1の部分は、体液源と、例えば隔離部分1434の第2の容積との間の正の圧力差に応答して、弁1457を通して移送される体液の容積であり得る。幾つかの場合、体液の第1の部分は、比較小さい容積であり得る。幾つかの場合、隔離部分1434の第2の容積の通気は、弁1457を通して隔離部分1434に体液の流れの第1の部分を引き込むことができる。
[1255] 第1の部分の体液が弁1457を通して隔離部分1434の第2の容積に移送及び/又は分流された後、乾燥した化学物質1456は、濡れると元に戻ることができ、1つ又は複数のガス産物を生成する化学反応を生じさせ、それにより隔離部分1434の第2の容積内で膨張する。隔離部分1434の第2の容積中のガスの膨張は、弁1457(例えば、一方向弁)を閉じ、第1のアクチュエータ1451に対して力を及ぼして、隔離部分1434内で第1のアクチュエータ1451を移動させるのに十分であり得る圧力を内部で増大させることができる。更に、第1の部分の体液及び/又は化学物質1456及び第1の部分の体液の混合物は、ベント材料1442に接触し、それを湿潤し、及び/又はそれを飽和させて、ベント材料1442を第1又は選択的透過状態から第2又は実質的に不透過状態に遷移させることができる。したがって、制御デバイス1200を参照して詳細に上述したように、隔離部分1434の第2の容積は、化学物質1456が膨張する場合、実質的に封止することができ、それにより第1のアクチュエータ1451を第1の状態及び/又は位置から第2の状態及び/又は位置に向けて移動させるように動作可能な隔離部分1434の第2の容積内の圧力を増大させる。
[1256] 第1のアクチュエータ1451が接続構成要素1452(例えば、実質的に剛性の構成要素)を介して第2のアクチュエータ1453に接続された状態で、第1のアクチュエータ1451の移動は、図29において矢印EEで示されるように、第2のアクチュエータ1453の同様の移動を生じさせる。幾つかの実施形態では、隔離部分1434の第1の容積と流体連通した開口部1459は、第2のアクチュエータ1453が隔離部分1434内で移動する場合、隔離部分1434の第1の容積を通気させることができるようにし得、それにより、通気されなければアクチュエータ1451及び1453の移動に抵抗し得る隔離部分1434の第1の容積内の圧力の蓄積を阻止する(例えば、制御デバイス1100を参照して上述したように)。幾つかの実施形態では、封止1460の構成は、アクチュエータ1451及び1453の少なくとも初期量の移動中に封止1460が移動しないようなものである。したがって、デバイス1200を参照して上述したように、封止1460に対する第2のアクチュエータ1453の移動は、その間に画定された隔離部分1434の容積を増大させ、それにより隔離部分1434の容積に体液を引き込むように動作可能な負圧を生成する。
[1257] 初期容積の体液の隔離に続き、デバイス1400は、流入口1432が流出口1436と流体連通する第2の状態に遷移し、及び/又は他の方法で第2の状態になることができる。上述したように、流出口1436は、デバイスが第2の状態であるとき、流入口1432、流出口1436を通して流体収集デバイスに、続く容積の体液を移送することができるように、流体収集デバイス(図示せず)に流体的に結合することができる。図29に示される実施形態では、制御デバイス1400は、初期容積の体液が流入口1432から隔離されると、第1の状態から第2の状態に自動的に遷移する(例えば、ユーザ介入なしで)ように構成することができる。したがって、上述したように、1つ又は複数の試料容積の体液を収集又は獲得する前に初期容積の体液を隔離部分1434に隔離することは、1つ又は複数の試料容積中の汚染物の量を低減し及び/又は実質的になくす。
[1258] ここで、図30を参照して、実施形態により、本明細書に記載されるもの等の流体制御デバイスを使用して、初期容積の体液を分流し、汚染が低減した体液試料を獲得する方法10を示すフローチャートを示す。流体制御デバイス(本明細書では「制御デバイス」とも呼ばれる)は、本明細書に記載された任意の制御デバイス100〜1400と同様及び/又は実質的に同じであり得る。
[1259] 方法10は、11において、体液源と制御デバイスの流入口との間に流体連通を確立することを含む。幾つかの場合、例えば、体液源は、患者の体内の流体源であり得る。より具体的には、幾つかの場合、体液源は、患者の体内の静脈及び/又は脈管構造であり得る。上述したように、制御デバイスは、例えば、静脈内カテーテル及び/又は翼状針等の流入口デバイスに結合され及び/又は流入口デバイスを含むように構成することができる。他の実施形態では、流入口デバイスは、体液源に流体的に結合するように構成された任意の適した連結器、ポート等であり得る。したがって、流入口デバイスは、詳細に上述したように、体液源と流体制御デバイスとの間に流体連通を確立するように操作することができる。
[1260] 体液源との流体連通を確立した後、12において、制御デバイスが第1の状態である場合、初期容積の体液は、体液源から、制御デバイスにより画定される隔離チャンバ(例えば、隔離及び/又は分流部分等)に移送される。幾つかの実施形態では、制御デバイス又はその部分(例えば、隔離チャンバ、結合部、アクチュエータ等)は、使用前に第1の状態及び/又は構成である。したがって、体液源との流体連通を確立することは、隔離チャンバとの流体連通を自動的に確立する。他の実施形態では、制御デバイス及び/又は制御デバイスの構成要素の1つは、隔離チャンバへの体液の部分移送を可能にし、それにより制御デバイスを第1の状態にする初期状態である。幾つかの実施形態では、制御デバイスは、制御デバイスを第1の状態にする1つ又は複数のアクチュエータを含むことができる(例えば、隔離及び/又は分流部分1134、1234、1334及び/又は1434を参照して上述したように)。
[1261] 本明細書に詳述したように、初期容積は、体液の任意の適した容積であり得る。例えば、幾つかの場合、初期容積は、1滴の体液(又は比較的少数の滴の体液)ほどの小量であり得る。他の場合、初期容積は、概ね、例えばニードルのルーメンの容積及び/又は患者とデバイスの隔離部分との間の流路の容積までであり得る。更に他の場合、初期容積は、例えば、最大で約0.25mL、約0.5mL、約1.0mL、約2.0mL、約5.0mL、約10mL、約20mL、約30mL、約40mL、約50mL又は約50mL超であり得る。更に、特定の実施形態を参照して詳細に上述したように、初期容積は、隔離チャンバに含まれ及び/又は隔離され得る体液の容積に少なくとも部分的に基づき及び/又は関連することができる。幾つかの場合、初期容積は、受動的方法(例えば、制御デバイス200、300及び/又は400を参照して上述したように)又は能動的方法(例えば、制御デバイス500及び/又は600を参照して上述したように)のいずれかを使用して制御デバイスを初期状態から第1の状態にするために望ましい流体量に少なくとも部分的に基づき及び/又は関連することができる。例えば、幾つかの場合、流体容積又は流体接触により駆動される1つ又は複数のアクチュエータは、更に後述するように、所定の開始容積の流体を用いてアクティブ化されて、制御デバイスを第1の状態にすることができ、初期容積を用いて、制御デバイスを第1の状態から第2の状態に更に遷移させることができる。幾つかの場合、初期容積は、流体連通が体液源と流入口デバイスとの間に確立されているときに移動した可能性がある実質的に全ての望ましくない細菌等を同伴し及び/又は含むのに十分な容積であり得る。幾つかの場合、初期容積の体液を移送するこのステップは、1つ又は複数の開口部を通した制御デバイスの隔離チャンバの同時通気と結合することができ、開口部には、機械弁又は受動的な動作膜、ベント材料等が置かれることがある。しかしながら、幾つかの他の場合、初期容積の流体を移送する前、隔離チャンバは、予め通気させることができる。
[1262] 13において、初期容積の体液が隔離チャンバに置かれたことに応答して、制御デバイスは、第1の状態から第2の状態に遷移して(例えば、自動的に、受動的に、又は作動に応答して)、初期容積の体液を隔離チャンバに隔離する。幾つかの実施形態では、例えば、初期容積の体液は、任意の追加の容積の体液も隔離チャンバに入り及び/又は含まれることを阻止されるように隔離チャンバを充填することができる。そのような実施形態では、充填された隔離チャンバは、例えば、追加量の体液が隔離チャンバに入ることを阻止し、及び/又は体液が隔離チャンバ及び/又は部分から出ることを阻止するような流体ロック等を形成することができる。幾つかの実施形態では、隔離及び/又は分流部分は、本明細書に記載されるもの等の任意の適したフローコントローラを含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離チャンバは、隔離チャンバに含まれた体液を吸収及び/又は保持(例えば、隔離)することができる親水性材料等(例えば、制御デバイス200、400、500、600、800及び/又は900を参照して上述したように)又は1つ若しくは複数の構造若しくは構成要素(例えば、制御デバイス300及び/又は1000を参照して上述したように)を含み及び/又は収容することができる。幾つかの他の実施形態では、隔離チャンバは、任意の適した機構を使用してアクティブ化されて、体液を引き込み、分流し、及び/又は隔離するアクチュエータ及び/又は封止(例えば、制御デバイス1100のアクチュエータ1151及び/又は制御デバイス1200のアクチュエータ又は封止1251、1253及び/又は1260)を含むことができる。例えば、そのような実施形態は、制御デバイス1100、1200、1300及び/又は1400を参照して説明されたアクティブ化等の任意の流体接触アクティブ化を使用することができるか、又はユーザアクティブ化若しくは時間、圧力差若しくは重力等のような他の変数に基づいてアクティブ化することができる。
[1263] 幾つかの場合、2つ以上のフローコントローラ等を組み合わせて使用することができる。例えば、幾つかの実施形態では、体液の分流及び/又は隔離は、受動的な機構(例えば、隔離チャンバの圧力差及び充填にそれぞれ基づく)を使用して実行することができる。しかしながら、流体の分流及び隔離は、1つ又は複数のアクティブ方法、例えば体液を引き込み及び/又は隔離することができる流体接触によりアクティブ化される1つ又は複数のアクチュエータ(例えば、デバイス1100、1200、1300及び/又は1400において説明されるような)等のユーザ介入なしで動作する1つ又は複数のアクチュエータから生じることもできる。幾つかの他の実施形態では、アクチュエータは、ユーザ介入ありで例えばアクチュエータの移動をアクティブ化又は可能にする外部制御機構を用いて動作することもできる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数のそのようなユーザ介在機構が含まれて、例えば特定の設定において、例えば制御デバイスの使用についての人員のトレーニング中に使用し得る監督又は安全オーバーライド機能等の追加の制御機能を提供することができる。他の実施形態では、隔離チャンバは、初期容積の体液を任意の適した様式又は本明細書に記載されるもの等の様式の組合せで保持及び/又は隔離することができる。
[1264] 14において、制御デバイスが第2の状態に遷移した状態で(例えば、自動的に、受動的に、及び/又はユーザ介入に応答して)、続く容積の体液は、体液源から制御デバイスと流体連通する流体収集デバイス(例えば、本明細書に記載される任意の流体収集デバイス)に移送される。詳細に上述したように、初期容積の体液を隔離チャンバに隔離することは、同様に、隔離チャンバにいかなる汚染物も隔離する。したがって、流体収集デバイスに移送される続く容積の体液は、実質的に汚染物を有さない。
[1265] 図30は、実施形態により、本明細書に記載されるもの等の流体制御デバイスを使用して、汚染物が低減した体液試料を取得する方法20を示す。流体制御デバイス(本明細書では「制御デバイス」とも呼ばれる)は、本明細書に記載された任意の制御デバイス100〜1400と同様及び/又は実質的に同じであり得る。
[1266] 方法20は、21において、体液源と制御デバイスの流入口との間に流体連通を確立することを含む。幾つかの場合、例えば、体液源は、患者の体内の流体源(例えば、患者の静脈)であり得る。他の場合、体液源は、例えば、前に取得され、少なくとも一時的に格納された体液源等の任意の他の適した流体源であり得る。上述したように、幾つかの実施形態では、制御デバイスは、例えば、静脈内カテーテル及び/又は翼状針等の流入口デバイスに結合するように構成され得、及び/又は流入口デバイスを含み得る。他の実施形態では、流入口デバイスは、体液源に流体的に結合するように構成された任意の適した連結器、ポート等であり得る。したがって、流入口デバイスは、詳細に上述したように、体液源と流体制御デバイスとの間に流体連通を確立するように操作することができる。
[1267] 体液源との流体連通を確立した後、22において、流体制御デバイスの隔離部分を通気させて、流体制御デバイスの隔離部分と流体制御デバイスの流入口との間に第1の負の圧力差を生成する。幾つかの実施形態では、隔離部分は、本明細書に記載されるもの等の能動的又は受動的機構を使用して通気させることができる。例えば、幾つかの実施形態では、隔離部分は、隔離部分からガスを選択的に通気させて、隔離部分と流入口との間に第1の負の圧力差を生成させるベント材料等を含むことができる。他の実施形態では、制御デバイスは、制御デバイスを、これも隔離部分を通気させ、及び/又は第1の負の圧力差を生成するように動作し得る第1の状態にする(例えば、隔離部分1134、1234、1334及び/又は1434を参照して上述したように)1つ又は複数のアクチュエータを含むことができる。
[1268] 23において、第1の負の圧力差に応答して、初期容積の体液は、流入口から隔離部分に受け取られる。幾つかの実施形態では、フロー制御デバイスは、初期容積の体液の少なくとも一部に接触して配置されるように構成され及び/又は他の方法で相互作用するように構成された、隔離部分に置かれるフローコントローラを含むことができる。方法20は、24において、フローコントローラが初期容積の体液の一部に接触して配置されて、隔離部分が流入口から初期容積の体液を受け取るような、隔離部分と流入口との間に第2の負の圧力差を生成することに応答して、フローコントローラを第1の状態から第2の状態に遷移させることを含む。
[1269] 本明細書に詳述したように、フローコントローラと接触する初期容積の体液の一部は、任意の適した容積の体液であり得る。例えば、幾つかの場合、初期容積の部分は、1滴の体液(又は比較的少数の滴の体液)ほどの小量であり得る。他の場合、初期容積の部分は、任意の適した容積の体液であり得る。更に、特定の実施形態を参照して詳細に上述したように、初期容積の部分は、1つ又は複数のフローコントローラを遷移させる(例えば、流体制御デバイス1100、1200、1300及び/又は1400を参照して上述したように、1つ又は複数のアクチュエータをアクティブ化する)のに必要であり得る体液の容積に少なくとも部分的に基づき及び/又は関連することができる。
[1270] 初期容積の体液は、方法10を参照して上述したように、任意の適した容積の体液であり得る。更に、特定の実施形態を参照して詳細に上述したように、初期容積は、隔離チャンバに含まれ及び/又は隔離され得る体液の容積に少なくとも部分的に基づき及び/又は関連することができる。幾つかの場合、初期容積は、受動的又は能動的な方法(本明細書に記載されるもの等の)のいずれかを使用して制御デバイスを初期状態から第1の状態に遷移させる流体の所望量に少なくとも部分的に基づき及び/又は関連することができる。例えば、幾つかの場合、流体容積又は流体接触により駆動される1つ又は複数のアクチュエータは、更に後述するように、所定の開始容積の流体を用いてアクティブ化されて、制御デバイスを第1の状態にすることができ、初期容積を用いて、制御デバイスを第1の状態から第2の状態に更に遷移させることができる。幾つかの場合、初期容積は、流体連通が体液源と流入口デバイスとの間に確立されているときに移動した可能性がある実質的に全ての望ましくない細菌等を同伴し及び/又は含むのに十分な容積であり得る。
[1271] 25において、フローコントローラが第2の状態になる場合、初期容積の体液は、隔離部分に隔離される。例えば、初期容積の体液が隔離部分に置かれたことに応答して、制御デバイスは、第1の状態から第2の状態に遷移して(例えば、自動的に、受動的に、又は作動に応答して)、初期容積の体液を隔離部分に隔離する。幾つかの実施形態では、例えば、初期容積の体液は、任意の追加の容積の体液も隔離チャンバに入り及び/又は含まれることが阻止されるように隔離チャンバを充填することができる。そのような実施形態では、充填された隔離チャンバは、例えば、追加量の体液が隔離チャンバに入ることを阻止し、及び/又は体液が隔離チャンバから出ることを阻止するような流体ロック等を形成することができる。幾つかの実施形態では、隔離部分は、隔離チャンバに含まれた体液を吸収及び/又は保持(例えば、隔離)することができる親水性材料等(例えば、制御デバイス200、400、500、600、800及び/又は900を参照して上述したように)又は1つ若しくは複数の構造若しくは構成要素(例えば、制御デバイス300及び/又は1000を参照して上述したように)を含むことができる。他の実施形態では、隔離チャンバは、初期容積の体液を隔離するように構成された封止等(例えば、制御デバイス1200を参照して上述された封止1260)を含むことができる。
[1272] 幾つかの場合、2つ以上のフローコントローラ等を組み合わせて使用することができる。例えば、幾つかの実施形態では、体液の初期容積の分流及び/又は隔離は、受動的な機構(例えば、隔離チャンバの圧力差及び充填にそれぞれ基づく)を使用して実行することができる。しかしながら、他の実施形態では、初期容積の体液の分流及び隔離は、例えば、ユーザ介入なしで動作する1つ又は複数のアクチュエータ(デバイス1100、1200、1300及び/又は1400に記載されるような流体活性化アクチュエータ等)等の1つ又は複数のアクティブ方法から行うことができる。更に他の実施形態では、フローコントローラは、ユーザ介入を介して動作及び/又は作動することができ、例えば外部制御機構を用いて、アクチュエータの移動をアクティブ化し又は可能にする。幾つかの実施形態では、1つ又は複数のそのようなユーザ介在機構が含まれて、例えば特定の設定において、例えば制御デバイスの使用についての人員のトレーニング中に使用し得る監督又は安全オーバーライド機能等の追加の制御機能を提供することができる。他の実施形態では、隔離チャンバは、初期容積の体液を任意の適した様式又は本明細書に記載されるもの等の様式の組合せで保持及び/又は隔離することができる。
[1273] 26において、続く容積の体液は、流入口から、流体収集デバイスと流体連通する制御デバイスの流出口に移送される。詳細に上述したように、隔離部分への初期容積の体液の隔離は、流出口に移送される続く容積の体液が実質的に汚染物を有さないように、いかなる汚染物も隔離部分に隔離する。更に、流出口が流体収集デバイスと流体連通する状態で、続く容積の体液は、収集し、例えば任意の適した体液試料テスト等(例えば、本明細書に記載される任意のもの等)で使用することができる。
[1274] 様々な実施形態について上述したが、単なる例として提示され、限定ではないことを理解されたい。上述された概略及び/又は実施形態が、特定の向き又は位置に配置された特定の構成要素を示す場合、構成要素の配置は、変更が可能である。実施形態が具体的に示され説明されたが、形態及び細部に種々の変更を行うことが可能であることが理解されよう。
[1275] 例えば、流入口デバイス110、210、310、410、510、610、710は、患者の皮膚を穿刺して、ニードルのルーメンを患者の静脈と流体連通させるように構成されたニードル等を含むか、又はニードル等に結合するものとして上述されたが、他の実施形態では、本明細書に記載される任意の流体制御デバイス等の流体制御デバイスは、任意の適した流入口デバイスを含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、流入口デバイスは、トロカール等及びカテーテルを含むことができる。トロカールは、患者の皮膚を穿刺するように構成され、次に患者から退避して、流入口デバイスのカテーテルを患者内に配置されたままにするように構成される。他の実施形態では、流入口デバイスは、患者の皮膚を穿刺する必要がない。例えば、幾つかの実施形態では、流入口デバイスは、シャーレ、ウェル、試料容積、容器、リザーバ等に配置することができるニードル又はカテーテルを含むことができる。更に他の実施形態では、流入口デバイスは、留置ルーメン含有デバイス(例えば、ニードル、チューブ又はライン)、留置静脈内カテーテル及び/又は留置中央ライン(例えば、PICC、ヒックマンライン、留置ポート等)等に結合するように構成された連結器又はポートであり、及び/又は連結器又はポートを含むことができる。他の実施形態では、そのような連結器又はポートは、例えば、シリンジ、リザーバ、容器等の任意の適した体液流体源(又はそのポート)に結合するように構成することができる。
[1276] したがって、実施形態は、初期容積の体液を引き寄せ、隔離して、例えば皮膚常在菌等の汚染物を隔離するものとして上述されたが、他の実施形態では、流入口デバイスは、任意の適した体液源に結合することができ、その体液源から引き寄せられた初期容積の体液を隔離して、体液源内及び/又は体液を含む容器又はリザーバを含む流体収集経路の任意の境界面に存在し得る汚染物を隔離するように構成することができる。例えば、幾つかの実施形態では、流入口に含まれ及び/又は結合されるニードルは、リザーバのポート又は表面を穿刺して、ニードルを容器又はデバイスの内部容積と流体連通させるように構成することができる。そのような実施形態では、本明細書に記載されるデバイスは、初期容積の体液を体液源から隔離するのに使用することができ、それにより穿刺された境界面、ポート又は表面に存在した恐れがある汚染物等を隔離することができる。したがって、本明細書に記載されるデバイス及び方法は、任意の適した体液源からの汚染物を低減した体液試料を生成するのに使用することができる。更に、幾つかのそのような汚染物は、皮膚常在菌として本明細書に記載されるが、汚染物が、例えば、体液源外部にあり及び/又は他の点で体液にとって異物である、他の点で任意の構成成分(例えば、細菌、ウィルス、分子、粒子、要素等)であるか、又は任意の構成成分を含む任意の汚染物であり得ることを理解されたい。
[1277] 別の例として、制御デバイス100〜1400は、デバイスの2つ以上の部分間に負の圧力差を生成する受動的又は能動的機構又は手段を介してデバイスへの体液の移送を促進するように構成された1つ又は複数のフローコントローラを有するものとして説明されたが、他の実施形態では、負の圧力差は、任意の適した手段から生成及び/又は他の方法で生じることができる。例として、幾つかの実施形態では、制御デバイスは、予め荷電された隔離部分及び/又はチャンバ、通気された隔離部分及び/又はチャンバ、負圧を生成する(例えば、隔離部分内)ように構成された手動でアクティブ化されたデバイス、エネルギー源及び/又は例えば制御デバイスの隔離部分等の制御デバイスの部分内に圧力差を画定及び/又は形成する任意の他の適した手段を含むことができる。
[1278] 他の実施形態では、制御デバイスの流出口は、シリンジ、ポンプ、真空容器及び/又は負の圧力差を生成することができる任意の他の適した流体収集デバイスに結合することができる。例えば、幾つかの実施形態では、デバイス400は、流出口436に結合された流体収集デバイスが、体液を隔離部分434に引き込むように動作可能であり得る負圧又は圧力差を提供するように配置及び/又は構成され得る。デバイス400の筐体430は「一直線」構成であるものとして示され説明されるが、流体収集デバイスは、本明細書に記載される任意の実施形態(例えば、「一直線」構成ではない実施形態)において隔離部分に体液を引き込むように動作可能な負圧又は圧力差を提供するのに使用できることを理解されたい。例えば、幾つかの実施形態では、制御デバイスは、流入口を隔離部分及び流体収集デバイスと並列して流体連通させることができる並列の部分流体流路等を含むことができる。幾つかのそのような実施形態では、流体収集デバイスにより生成された負圧は、制御デバイスの流入口を通して体液を引き込むように動作可能であり得、制御デバイスは、続く体液の流れを流体収集デバイスに向け及び/又は分流する前、隔離部分を通して初期の体液の流れを向け及び/又は分流する任意の適した手段を含むことができる。
[1279] 本明細書に記載される任意の流体制御デバイスは、個々の部品又は構成要素として独立して製造、滅菌、パッケージ及び/又は販売することができる任意の適した構成要素から形成することができる。そのような実施形態では、ユーザは、例えば、1つ又は複数の構成要素を含む1つ又は複数のパッケージを開封し、構成要素を組み立てて流体制御デバイスを形成し、上述したように、流体制御デバイスを使用して、流体制御デバイスに接続された流体収集デバイス(例えば、試料ボトル、リザーバ、シリンジ等)に汚染物が低減した体液試料を移送することができる。他の実施形態では、本明細書に記載される任意の流体制御デバイスは、組立体又は統合デバイスとして製造、滅菌、組み立て、パッケージ及び/又は販売することができる任意の適した構成要素から形成することができる。そのような実施形態では、ユーザは、例えば、そのような組立体又は統合デバイスを含むパッケージを開封し、構成要素をそれ以上組み立てることなく、上述したようにデバイスを使用することができる。
[1280] 幾つかの実施形態では、実施形態の任意の実施形態及び/又は構成要素は、構成要素の任意の適した組合せを有するキットとしてパッケージにして販売することができる。例えば、幾つかの実施形態では、キットは、流体制御デバイス、流体収集デバイス、流入口デバイス及び/又は任意の他の適した構成要素の任意の適した組合せを含むことができる。別の例として、キットは、流体制御デバイス(本明細書に記載されるもの等)、ニードル又は穿刺部材、静脈内カテーテル又は他のルーメン含有デバイス、1つ又は複数の培養ボトル(例えば、好気性及び/又は嫌気性培養ボトル)、1つ又は複数の真空容器(例えば、Vacutainer(登録商標)等)、皮膚及び/又は他の滅菌法、止血器具、1つ又は複数のバンデージ、ガーゼ、コットンボール等、及び/又は任意の他の適したデバイス及び/又は構成要素を含むことができる。幾つかの実施形態では、そのようなキットは、滅菌環境で容器内に置き又は組み立てることができ、容器は、容器を開封する前、容器の内部容積及び容器内の構成要素が実質的に滅菌されるように滅菌環境で封止することができる。他の実施形態では、任意の構成要素は、独立して滅菌されパッケージされて、後に非滅菌容器内に置く又は組み立てることができる。換言すれば、構成要素の個々の滅菌及びパッケージは、全ての構成要素を収容するキットの容器を非滅菌容器又はパッケージにすることができる。
[1281] 任意の制御デバイスは、詳細に上述したように、使用前又は使用中、ユーザにより収集デバイス(例えば、試料リザーバ、シリンジ、血液培養ボトル、収集バイアル、流体移送容器及び/又は任意の他の適したリザーバ、収集デバイス及び/又は移送デバイス)に物理的及び/又は流体的に結合することができる。他の実施形態では、任意の制御デバイスは、製造プロセス中に流体収集デバイスに物理的に結合、取り付け、嵌合及び/又は他の方法で形成することができる(例えば、組立体として又は統合若しくはモノリシック構造として)。これは、滅菌前に行うことができ、したがって、収集経路及び接続境界面(例えば、制御デバイスが流体収集デバイスに結合される場所)は、閉システム流体制御及び/又は機械的分流デバイスを外部源からのタッチポイント汚染を受けない滅菌環境内に維持する。
[1282] 幾つかの実施形態では、制御デバイス及び収集デバイスの事前組み立ては、ユーザがまず、試料容積を予め組み立てられた流体収集デバイス(例えば、試料ボトル、シリンジ等)に移送する前、体液の初期容積又は流れの少なくとも一部を分流し、隔離し、分け、及び/又は分離するように強制されるようなものであり得る。例えば、制御デバイスは、流出口を制御デバイスの他の部分から分離し、それにより収集デバイスを制御デバイスのそのような部分から分離するように構成された弁、アクチュエータ、選択的透過性膜又は部材及び/又は封止等のフローコントローラを含むことができる。更に、初期容積の体液を移送した後、フローコントローラ及び/又は制御デバイスは、第1の状態から第2の状態に遷移することができ、それにより初期容積の体液を隔離し、流出口を制御デバイスの追加の部分(例えば、流入口)に流体結合することができる。幾つかの実施形態では、予め組み立てられた制御デバイス及び収集デバイス(例えば、製造中)は、例えば、試料容積の体液を収集する前、初期量の体液を隔離するための試料獲得プロトコールに準拠するように強制することができる。
[1283] 幾つかの実施形態では、流体収集デバイスへの流体制御デバイスの結合、嵌合及び/又は取り付け(例えば、製造中)は、使用後、制御デバイスを取り外す(物理的に分離し、特定の「鍵」を用いて取り外し、及び/又は制御デバイスを流体収集デバイスから分けるのに使用される任意の他の手法)ことができ、流体収集デバイスにアクセス可能にするように実行することができる。分離後、収集デバイス(例えば、試料ボトル等)は、培養器及び/又は任意の他のタイプの分析器に配置し、分析のためにアクセスされ及び/又は他の方法で更に処理することができる。幾つかの実施形態では、そのような分離は、使用前、ブロック、制限及び/又は実質的に阻止し得、使用後、ブロック解除又は可能にし得る。他の実施形態では、流体制御デバイス及び流体収集デバイスは、永久的に結合され及び/又はモノリシックに形成(少なくとも部分的に)されて、そのような分離を阻止することができる。
[1284] 本明細書に記載される任意の実施形態は、例えば、‘420号特許に記載される流体リザーバ、‘510号公開に記載される移送デバイス及び/又は‘352号公開に記載される移送アダプタ等の任意の適した流体移送、流体収集及び/又は流体格納デバイスと併せて使用することができる。幾つかの実施形態では、本明細書に記載される任意の実施形態は、例えば、2012年10月12日付けで出願された「Fluid Diversion Mechanism for Bodily-Fluid Sampling」という名称の米国特許第8,535,241号、2013年5月29日付けで出願された「Fluid Diversion Mechanism for Bodily-Fluid Sampling」という名称の米国特許第9,060,724号、2013年12月2日付けで出願された「Syringe-Based Fluid Diversion Mechanism for Bodily-Fluid Sampling」という名称の米国特許第9,155,495号、2016年6月13日付けで出願された「Devices and Methods for Syringe Based Fluid Transfer for Bodily-Fluid Sampling」という名称の米国特許出願公開第2016/0361006号、2017年11月20日付けで出願された「Systems and Methods for Sample Collection with Reduced Hemolysis」という名称の米国特許出願第15/818,173号及び/又は2016年9月6日付けで出願された「Apparatus and Methods for Maintaining Sterility of a Specimen Container」という名称の米国特許出願公開第2017/0065733号に記載されるデバイス等の流体移送、流体収集及び/又は流体格納デバイスと併せて使用することができ、これらの開示は、全体的に参照により本明細書に援用される。
[1285] 種々の実施形態は、特定の特徴、概念及び/又は構成要素の組合せを有するものとして説明されたが、他の実施形態は、本明細書に記載される任意の実施形態からの任意の特徴、概念及び/又は構成要素の任意の組合せ又は部分組合せを有する他の実施形態が可能である。例えば、能動的なユーザ介入の1つ又は複数の方法は、追加の制御方法として上述した実施形態と結合することができる。例えば、流体の分流は、上述した自動又は受動的(例えば、非ユーザ介入)方法により制御することができる一方、ユーザ介入の追加の制御機構(例えば、制御スイッチ、弁、ポート)が、容積及び/又は分流率等の流体分流の種々のパラメータを追加及び/又は制御するのに利用可能であり得る。
[1286] 種々の構成要素の特定の構成も様々であり得る。例えば、種々の構成要素のサイズ及び特定の形状は、本明細書に記載される機能をなお提供しながら、示される実施形態と異なることができる。より具体的には、種々の構成要素のサイズ及び形状は、流体リザーバへの体液の流れの所望の率及び/又は容積に向けて特に選択することができる。同様に、種々の構成要素のサイズ及び/又は形状は、所望又は意図される使用に向けて特に選択することができる。例えば、幾つかの実施形態では、本明細書に記載されるもの等のデバイスは、外見的には健康な成人患者と併用されるか又は外見的には健康な成人患者に対して使用されるように構成することができる。そのような実施形態では、デバイスは、第1の容積(例えば、約0.5mlから約5.0ml)を有する隔離部分(例えば、リザーバ、チャンバ、容積、ルーメン等)を含むことができる。他の実施形態では、本明細書に記載されるもの等のデバイスは、例えば、重病患者及び/又は小児患者と併用又は重病患者及び/又は小児患者に対して使用するように構成することができる。そのような実施形態では、デバイスは、第1の容積未満(例えば、約0.5ml未満)の第2の容積を有する隔離部分を含むことができる。すなわち、実施形態及び/又はその構成要素のサイズ、形状及び/又は構成は、状況により別段のことが明示的に示される場合を除き、所与の用途に向けて適合することができる。
[1287] 示されていないが、本明細書に記載された任意のデバイスは、隔離部分(例えば、チャンバ)と流体連通する開口部、ポート、連結器、隔壁、ルアーロック、ガスケット、弁、ねじ付きコネクタ、標準流体境界面、等(単に「ポート」と呼ばれる)を含むことができる。幾つかのそのような実施形態では、ポートは、任意の適したデバイス、リザーバ、圧力源等に結合するように構成することができる。例えば、幾つかの実施形態では、ポートは、リザーバに結合し、それにより、より大きい容積の体液を隔離部分に分流及び/又は移送できるようにするように構成することができる。幾つかの実施形態では、ポートは、真空容器、ポンプ及び/又はシリンジ等の負圧源に結合して、全容積の体液の一部を隔離部分に収集し、その容積(例えば、試料前容積)の体液を追加の臨床及び/又はインビトロ診断テスト目的で使用することができる。他の実施形態では、ポートは、隔離部分に隔離された初期容積の体液を元の患者及び/又は体液源に注入するように構成された任意の適した圧力源又は注入デバイスに結合することができる(例えば、小児患者、重病患者及び/又は血液量が少ない患者等の場合)。
[1288] 幾つかの実施形態では、ポートは、初期容積が隔離部分に置かれるか又は隔離されている間、1つ又は複数のテスト(例えば、潜在的な汚染物の影響をあまり受けないテスト)を初期容積に対して実行するのに使用することができるプローブ、試料採取ツール及び/又はテストデバイス等を受けるように構成することができる。他の実施形態では、隔離部分は、初期体液がテストに使用されるように部分に統合された他の診断テスト構成要素(例えば、試験紙法)を追加するように構成することができる。更に他の実施形態では、隔離部分(例えば、チャンバ、チャネル、チューブ、ブラダー、容器、容積及び/又はリザーバ)は、着脱可能であり、疑いのある症状を有する患者に対して一般に実行される他のタイプの体液テストのテスト機器と互換性を有し、及び/又は特にアクセス可能であるように設計、サイズ設定及び構成することができる。例として、敗血症の疑いがある患者は、一般に、乳酸テスト、プロカルシトニンテスト及び血液培養テストのために血液試料を収集される。本明細書に記載される全ての流体制御デバイスは、隔離部分が着脱可能であり(例えば、初期容積の体液を受け取った後)、隔離試料が細菌テストのために収集される前又は後、内部に含まれた体液が、これらの追加のテスト目的に使用することができるように構成することができる。
[1289] 示されていないが、幾つかの実施形態では、流体制御デバイスは、体液の「バイパス」流れを選択的に可能にするように構成された1つ又は複数のルーメン、チャネル、流路等を含むことができ、その場合、初期量又は容積の体液は、流入口からルーメン、チャネル、流路等を通して、隔離部分(例えば、リザーバ、チャンバ、容積等)を迂回して収集デバイスに流れることができる。幾つかの実施形態では、流体制御デバイスは、例えば、少なくとも3つの状態 − 体液が流入口から隔離部分に流れることができる第1の状態、初期容積が隔離部分に隔離された後、体液が流入口から流出口に流れることができる第2の状態及び体液が流入口からバイパス流路を通して流出口に流れることができる第3の状態 − を有するアクチュエータを含むことができる。他の実施形態では、制御デバイスは、特定の実施形態を参照して詳細に上述したように、第1の状態と第2の状態との間でデバイスを遷移させるように構成された第1のアクチュエータを含むことができ、デバイスをバイパス構成等に遷移させるように構成された第2のアクチュエータを含むことができる。更に他の実施形態では、制御デバイスは、選択的に流体制御デバイスをバイパス構成又は状態にするように構成された任意の適したデバイス、特徴、構成要素、機構、アクチュエータ、コントローラ等を含むことができる。
[1290] 上述した方法及び/又はイベントは、特定の順序で生じる特定のイベント及び/又は手順を示すが、特定のイベント及び/又は手順の順序は、変更することができ、そのような変更は、本発明の変形形態による。更に、特定のイベント及び/又は手順は、可能な場合、並列プロセスで同時に実行することができ、且つ上述したように順次実行することができる。特定のステップは、部分的に完了することができるか、又は続くステップに進む前に省略し得る。例えば、デバイスは、本明細書では、離散動作等で第1の状態から第2の状態に遷移するものとして説明されたが、本明細書に記載されたデバイスは、第1の状態から第2の状態に自動的及び/又は受動的に遷移するように構成することができ、そのような遷移は、ある時間期間にわたって行われ得ることを理解されたい。換言すれば、第1の状態から第2の状態への遷移は、幾つかの場合、初期容積の体液の最後の部分が隔離部分に遷移されているとき、ダイバータ、筐体及び/又は制御デバイスが第1の状態から第2の状態に遷移し始めるように比較的漸次的であり得る。幾つかの場合、第1の状態から第2の状態に遷移するときの変更速度は、遷移に関連する1つ又は複数の所望の特徴を達成するように選択的に制御することができる。更に、幾つかのそのような場合、初期容積の最後の部分の流入は、隔離部分に既に置かれた体液が隔離部分から出ることを制限及び/又は実質的に阻止することができる。したがって、第1の状態から第2の状態への遷移は、所与の時間量にわたり行うことができるが、隔離部分は、それにも関わらず、内部に置かれた体液の容積を隔離することができる。
[1291] デバイス及び方法は、汚染物を実質的に有さない続く容積の体液を収集し、本明細書に記載される任意の体液試料テストに使用することができるように初期容積の体液を受け取り隔離するものとして説明されたが、他の実施形態では、デバイス及び/又は方法は、例えば、任意の他の適した手順等で使用することができる。例として、幾つかの実施形態では、本明細書に記載された任意のデバイスは、流体の流れを流体源から患者に送達するのに使用することができる。そのような実施形態では、流体制御デバイスは、患者と流体連通して配置することができ、患者から初期流れ又は容積の体液を受け取ることができる。詳細に上述したように、初期流れ又は容積の体液は、制御デバイスの隔離部分に引き込み及び/又は移送し、続けて隔離部分内に隔離することができる。幾つかの場合、初期流れ又は容積の体液の受け取り及び隔離は、例えば、初期容積内に汚染物等(例えば、静脈穿刺中に移動した汚染物及び/又は他の汚染物、細菌等)を隔離することができる。初期容積の体液の隔離に応答して及び/又は隔離後、流体制御デバイスは、流体制御デバイスの流出口が流体源に結合された第2の状態に遷移することができる。したがって、ある容積の流体は、流体制御デバイスの隔離部分に隔離された初期容積の体液を迂回しながら、流体源から流体制御デバイスを通して患者に移送することができる。他の場合、本明細書に記載される任意の流体制御デバイスは、任意の適した手順で使用することができ、患者への又は患者からの流体の移送に限定される必要はない。