いくつかの実施形態では、本発明は、新規のCD38調節抗体薬剤を提供する。いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤は、CD38に、具体的にはヒトCD38に特異的に、多くの実施形態ではヒトCD38細胞外ドメイン内の部位に結合する抗体または抗原結合断片である。
いくつかの実施形態では、提供される抗体または抗原結合断片は、CD38の1つ以上の特徴を調節する。すなわち、いくつかの実施形態では、CD38のレベルおよび/もしくは活性、ならびに/またはその1つ以上の下流効果は、提供される抗体が不在の場合と比較して提供される抗体が存在した場合に検出可能に改変される。あるいは、または加えて、いくつかの実施形態では、CD38のレベルおよび/もしくは活性、ならびに/またはその1つ以上の下流効果は、提供される抗体が存在した場合、参照CD38調節抗体薬剤(既知の望ましい特質、例えば、CD38の1つ以上の特徴を刺激する既知の能力を有する、例えば、IB−4等の参照抗CD38抗体)が存在した場合と同等の条件下で観察されたものと同等であるか、またはそれを超える。
多くの実施形態では、CD38の1つ以上の特徴は、提供されるCD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)が存在した場合、強化される。例えば、いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)の存在は、増加した免疫細胞活性化および/または増殖と相関する。したがって、提供されるCD38調節抗体薬剤は、多くの場合、本明細書で「アゴニスト」と称される。しかしながら、当業者であれば、本開示の教示が提供される抗体またはその抗原結合断片の特定の作用機構に限定されないことを理解するであろう。提供される抗体の関連する構造的および/または機能的特徴は、本明細書に記載されており、自明である。
いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤(例えば、CD38抗体または抗原結合断片)は、例えば、ある特定の免疫エフェクター細胞(例えば、NK細胞および/またはT細胞)に対する影響を特徴とし得る。あるいは、または加えて、いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤(例えば、CD38抗体または抗原結合断片)は、例えば、免疫抑制性細胞に対する影響を特徴とし得る。例えば、いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤は、NK細胞およびT細胞等の免疫エフェクター細胞に対する活性化特性、および免疫抑制性細胞等のCD38高度発現細胞に対する細胞傷害性特性を呈する。あるいは、または加えて、いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤は、ヒトCD38細胞外ドメイン内の特定のエピトープへの結合に関連し、かつ/またはそれらを薬学的使用および/または製造に特に従順なものにする1つ以上の特徴を特徴とする。
提供されるCD38調節抗体薬剤(例えば、提供される抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント))、それらを含む組成物、および/またはそれらの使用を含む提供される技術が、医学に有用である。いくつかの実施形態では、かかる提供される技術は、がん療法および/または予防に有用である。
いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤は、aCD38−b−348の配列を有する抗体、およびより一般に1つ以上のその抗原結合断片または部分であるか、またはそれを含む抗体または薬剤、例えば、可変重鎖相補性決定領域3としてaCD38−b−348−HCDR3アミノ酸配列(配列番号3)を含み、かつ/またはいくつかの実施形態ではaCD38−b−348 HCDR1(配列番号1)配列およびHCDR2(配列番号2)配列の一方または両方を含み、かつ/またはヒトCD38細胞外ドメインの結合においてaCD38−b−348と競合する抗体または薬剤によって例証される。いくつかの実施形態では、提供される抗体またはその抗原結合断片は、10−8Mの範囲、またはそれ以下(10−9Mの範囲)のKdでヒトCD38に結合し、好ましくは、提供される抗体またはその抗原結合断片は、10−8M〜10−11Mの範囲のKdでヒトCD38に結合する。いくつかの実施形態では、Kdは、10−8〜10−11である。抗体またはその抗原結合断片の結合親和性を評価するためのKdは、表面プラズモン共鳴(SPR)、例えば、Biacore分析またはForte Bio Octet Systemsを使用した分析を含む標準の方法論によって得られ得る。
いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤(例えば、提供される抗体またはその抗原結合断片)は、aCD38−b−348によって結合されるヒトCD38上のエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、かかる提供されるCD38調節抗体薬剤は、ヒトCD38細胞外ドメインに結合し得る。いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤は、CD38のエピトープ(例えば、本明細書に記載のまたはさもなければ当該技術分野で既知の1つ以上のアッセイを使用して評価される場合)、具体的には、aCD38−b−epと特定されるものに結合し得る。いくつかの実施形態では、提供される抗体またはその抗原結合断片は、ヒトおよびカニクイザルCD38(例えば、ヒトおよびカニクイザルCD38上の細胞外エピトープ)に10−8Mの範囲のKd値で結合し得、その抗原結合断片は、ヒトCD38に10−8〜10−11Mの範囲のKdで結合する。
いくつかの実施形態では、提供される抗体またはその抗原結合断片は、(非突然変異体ヒトCD38(配列番号9)と比較して)突然変異体ヒトCD38に結合し、突然変異体ヒトCD38において、274位のセリン残基がフェニルアラニンで置換されている。
いくつかの実施形態では、提供される抗体またはその抗原結合断片は、(非突然変異体ヒトCD38(配列番号9)と比較して)突然変異体ヒトCD38に結合し、突然変異体ヒトCD38において、202位のアスパラギン酸残基がグリシン残基で置換されている。
いくつかの実施形態では、提供される抗体またはその抗原結合断片は、(非突然変異体ヒトCD38(配列番号9)と比較して)突然変異体ヒトCD38に結合し、突然変異体ヒトCD38において、274位のセリン残基がフェニルアラニンで置換されており、202位のアスパラギン酸残基がグリシン残基で置換されている。
とりわけ、本開示は、本明細書に記載の特に有用なCD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)(例えば、ヒトCD38(例えば、その細胞外エピトープ)への特異的結合、1つ以上の本明細書に記載のCDR配列要素の包含(任意選択的にHCDR1因子および/またはHCDR2因子と組み合わせた、特にHCDR3配列要素の包含)、本明細書に記載の細胞活性化活性、本明細書に記載の細胞傷害性活性(例えば、それらの表面で比較的高いCD38レベルで免疫制御性細胞に対して)、およびそれらの組み合わせ等のある特定の構造的および/または機能的特徴を特徴とする抗CD38抗体またはその抗原結合断片)を特定および/または特徴付けるために利用され得る手順(図1)を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の特に有用な抗CD38抗体は、複数のかかる特徴を特徴とする。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の抗体は、CD38調節抗体薬剤として特徴付けられ得る。
したがって、本明細書に例証されるように、aCD38−b−348配列(具体的には、aCD38−b−348−HCDR3(配列番号3)および/またはaCD38−b−348−LCDR3(配列番号7))を含むある特定の抗体および/または抗原結合断片は、かかる望ましい構造的および/または機能的特徴を特徴とし、かかる抗体および/またはその抗原結合断片は、本明細書でCD38調節抗体薬剤と称され得る。加えて、本開示によれば、aCD38−b−348と競合する抗体およびその抗原結合断片が特に有用な抗体であり得、かかる抗体および/またはその抗原結合断片は、本明細書でCD38調節抗体薬剤とも称され得る。
本明細書に記載の抗体(および/またはその抗原結合断片)は、医学(例えば、療法および/または予防、例えば、がんの治療)に特に有用であり得、かつ/またはヒトCD38細胞外ドメイン内のエピトープ、例えば、aCD38−b−epと特定されるものを標的とすることを必要とするか、またはそれを含む方法に関する使用のためのものであり得る。提供される抗体またはその抗原結合断片は、最も適切なアイソタイプ、具体的には、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4アイソタイプ抗体からなる群からのヒトアイソタイプ、より具体的には、ヒトIgG1を提示するように調製され得る。
一態様では、本発明は、aCD38−b−348−HCDR3アミノ酸配列(配列番号3)およびそれを含むポリペプチド、例えば、可変重鎖相補性決定領域3としてaCD38−b−348−HCDR3アミノ酸配列(配列番号3)を含む抗体または抗原結合断片等を提供する。いくつかの実施形態では、かかる抗体または抗原結合断片は、
a)可変重鎖相補性決定領域1としてaCD38−b−348−HCDR1アミノ酸配列(配列番号1)、および/または
b)可変重鎖相補性決定領域2としてaCD38−b−348−HCDR2アミノ酸配列(配列番号2)等のさらなるaCD38−b−348アミノ酸配列要素を含むことをさらに特徴とし得る。
いくつかの実施形態では、提供される抗体またはその抗原結合断片は、aCD38−b−348−HCDR123アミノ酸配列(配列番号4)に含まれるもの等の抗体フレーム配列によって特異的に分離された上で定義された可変重鎖相補性決定領域(すなわち、aCD38−b−348アミノ酸配列要素)を、特にそれらの結合特性および機能的特性を正しく発揮するために、さらに正しい順序で含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、提供される抗体またはその抗原結合断片は、aCD38−b−348−HCDR123アミノ酸配列(配列番号4、またはそのHCDR1、HCDR2、およびHCDR3配列)を含み得、任意選択的に、
a)可変軽鎖相補性決定領域1としてaCD38−b−348−LCDR1アミノ酸配列(配列番号5)、
b)可変軽鎖相補性決定領域2としてaCD38−b−348−LCDR2アミノ酸配列(配列番号6)、および
c)可変軽鎖相補性決定領域3としてaCD38−b−348−LCDR3アミノ酸配列(配列番号7)を含み得る。
したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、aCD38−b−348−HCDR123アミノ酸配列(配列番号4)を含む可変重鎖を含む単離された抗体またはその抗原結合断片を提供する。好ましくは、かかる単離された抗体またはその抗原結合断片は、実施例に記載されるように、aCD38−b−348−LCDR123アミノ酸配列(配列番号8)を含む可変軽鎖をさらに含む。
いくつかの実施形態では、aCD38−b−348の可変重鎖配列は、配列:
を含み、aCD38−b−348の可変軽鎖配列は、配列:
を含む。
本発明は、HCDR3としてaCD38−b−348−HCDR3の配列を含み、かつaCD38−b−348−LCDR3、aCD38−b−348−m1−LCDR3、aCD38−b−348−m2−LCDR3、aCD38−b−348−m3−LCDR3、およびaCD38−b−348−m4−LCDR3からなる群から選択される配列を有するLCDR3を含む抗体またはその抗原結合断片も提供する。
本発明は、HCDR1としてaCD38−b−348−HCDR1の配列、HCDR2としてaCD38−b−348−HCDR2の配列、HCDR3としてaCD38−b−348−HCDR3の配列、LCDR1としてaCD38−b−348−LCDR1の配列、LCDR2としてaCD38−b−348−LCDR2の配列を含み、かつaCD38−b−348−LCDR3、aCD38−b−348−m1−LCDR3、aCD38−b−348−m2−LCDR3、aCD38−b−348−m3−LCDR3、およびaCD38−b−348−m4−LCDR3からなる群から選択される配列を有するLCDR3を含む抗体またはその抗原結合断片も提供する。
本発明は、可変重鎖領域としてaCD38−b−348−HCDR123の配列を含み、かつaCD38−b−348−LCDR123、aCD38−b−348−m1−LCDR123、aCD38−b−348−m2−LCDR123、aCD38−b−348−m3−LCDR123、およびaCD38−b−348−m4−LCDR123からなる群から選択される配列を有する可変軽鎖領域を含む抗体またはその抗原結合断片も提供する。
本発明は、可変重鎖領域としてaCD38−b−348−VHの配列を含み、かつaCD38−b−348−VL、aCD38−b−348−m1−VL、aCD38−b−348−m2−VL、aCD38−b−348−m3−VL、およびaCD38−b−348−m4−VLからなる群から選択される配列を有する可変軽鎖領域を含む抗体またはその抗原結合断片も提供する。
本発明は、aCD38−b−348のCDR配列または重鎖もしくは軽鎖可変配列等の参照配列に対してある特定の同一性%を有するバリアント抗体およびその抗原結合断片も提供する。かかる抗体およびその抗原結合断片は、本明細書でCD38調節抗体薬剤とも称され得る。
例えば、いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14のアミノ酸配列を含む可変重鎖配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号19と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号19と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号19と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号19のアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列および配列番号19と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列および配列番号19と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列および配列番号19と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号14のアミノ酸配列を含む可変重鎖配列および配列番号19のアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号4と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号4と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号4と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号4のアミノ酸配列を含む可変重鎖配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号8と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号8と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号8と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号8のアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号4と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列および配列番号8と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号4と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列および配列番号8と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号4と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変重鎖配列および配列番号8と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、配列番号4のアミノ酸配列を含む可変重鎖配列および配列番号8のアミノ酸配列を含む可変軽鎖配列を含む。
かかるバリアント抗体およびその抗原結合断片は、aCD38−b−348について本明細書に開示される重鎖および軽鎖可変配列を有する抗体およびその抗原結合断片について記載されるものと同じ(または実質的に同じ)機能的および薬理学的特性を保持し得るか、または呈し得る。
さらに、aCD38−b−348アミノ酸配列は、上で定義されたaCD38−b−348アミノ酸配列要素に対する置換の数によって定義される抗体配列も指す。例えば、かかる配列は、可変重鎖相補性決定領域3(HCDR3)として、aCD38−b−348−HCDR3(配列番号3)内に最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸置換を含む配列を含み得る。さらなる実施形態では、aCD38−b−348アミノ酸配列は、可変重鎖相補性決定領域1、2、および3(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)として、aCD38−b−348−HCDR1、aCD38−b−348−HCDR2、およびaCD38−b−348−HCDR3内に最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸置換を含む配列、より好ましくは、aCD38−b−348−HCDR123(配列番号4)内または配列番号14内に最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸置換を含む配列を含む抗体配列も指す。いくつかの実施形態では、aCD38−b−348アミノ酸配列は、可変重鎖配列として、可変重鎖配列のフレームワーク領域内に最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸置換を含む配列を含む抗体配列も指す。かかるaCD38−b−348アミノ酸配列要素およびかかる置換を提示する抗体は、aCD38−b−348、一般にCD38調節抗体薬剤の結合および/または機能的特性を依然として提示し得る。
かかるaCD38−b−348アミノ酸配列は、可変軽鎖相補性決定領域3(LCDR3)として、aCD38−b−348−LCDR3(配列番号7)内に最大1、2、3、または4個のアミノ酸置換を含む配列も含み得る。さらなる実施形態では、aCD38−b−348アミノ酸配列は、可変軽鎖相補性決定領域1、2、および3(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)として、aCD38−b−348−LCDR1、aCD38−b−348−LCDR2、およびaCD38−b−348−LCDR3内に最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸置換を含む配列、より好ましくは、aCD38−b−348−LCDR123(配列番号8)内または配列番号19内に最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸置換を含む配列を含む抗体配列も指す。いくつかの実施形態では、aCD38−b−348アミノ酸配列は、可変軽鎖配列として、可変軽鎖配列のフレームワーク領域内に最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸置換を含む配列を含む抗体配列も指す。かかるaCD38−b−348アミノ酸配列要素およびかかる置換を提示する抗体は、aCD38−b−348、一般にCD38調節抗体薬剤の結合および/または機能的特性を依然として提示し得る。
したがって、一実施形態では、本発明は、以下を含む抗CD38抗体薬剤(すなわち、抗体またはその抗原結合断片、および本明細書に記載のそのバリアント、例えば、DGモチーフを除去するように突然変異させたバリアント)を提供する:
a.aCD38−b−348(またはそのバリアント、例えば、その親和性成熟バリアント)の可変重鎖領域配列、またはaCD38−b−348(またはそのバリアント、例えば、その親和性成熟バリアント)の可変重鎖領域配列と比較して最大5個のアミノ酸置換を有する可変重鎖領域配列、および/または
b.aCD38−b−348(またはそのバリアント、例えば、その親和性成熟バリアント)の可変軽鎖領域配列、またはaCD38−b−348(またはそのバリアント、例えば、その親和性成熟バリアント)の可変軽鎖領域配列と比較して最大5個のアミノ酸置換を有する可変軽鎖領域配列。
アミノ酸置換を組み込み得るaCD38−b−348重鎖は、配列番号4および14を含む。アミノ酸置換を組み込み得るaCD38−b−348軽鎖は、配列番号8、15、16、17、18、19、20、21、22、および23を含む。
アミノ酸置換は、好ましくは、本抗体の機能的特性に悪影響を及ぼさないか、または実質的に悪影響を及ぼさない。したがって、これらの置換は、保存的アミノ酸置換とみなされ得る。好ましくは、アミノ酸置換が生じる場合、それらは、重鎖および/または軽鎖可変領域の全長が変化しないように、1:1の比率で生じる。
本発明は、抗体の軽鎖または重鎖内のいずれのDGモチーフも、例えば、アスパラギン酸異性化に対する感受性を低下させるように改変され得る抗体またはその抗原結合断片、および/または抗体の軽鎖または重鎖内のいずれのメチオニンも、例えば、メチオニン酸化を低減するように改変され得る抗体またはその抗原結合断片も提供する。例えば、DGモチーフは、モチーフ内のアミノ酸の一方または両方を異なるアミノ酸で置換するように改変され得る。例えば、かかるモチーフは、EG、DQ、またはDAに突然変異し得る。メチオニン残基は、それを異なるアミノ酸、例えば、ロイシンまたはフェニルアラニンで置換するように改変され得る。
したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に提供される抗体またはその断片は、当該技術分野で標準であるように、DGモチーフ、具体的にはCDR領域内に現れるDGモチーフを除去または修飾するように突然変異して、アスパラギン酸異性化に対する感受性を低下させ得る。このように修飾されたかかる抗体は、最終配列に到達する前にさらなる修飾(例えば、親和性成熟)を経る必要があり得る。
本発明の一実施形態では、本明細書に開示される抗体のCDR1、CDR2、およびCDR3配列(例えば、aCD38−b−348のCDR1、CDR2、およびCDR3配列)、または本明細書に開示されるいずれかの抗体の可変重鎖および可変軽鎖(例えば、aCD38−b−348の可変重鎖および可変軽鎖)であるが、CDR(存在する場合)内の少なくとも1つのDGモチーフが異なるモチーフに変化した特定の配列とは異なる配列を有するバリアント抗体が提供される。開示されるバリアントは、aCD38−b−348について記載されるように使用および製剤化され得る。
例えば、aCD38−b−348は、そのLCDR3配列内にDGモチーフを含む。いくつかの実施形態では、DGモチーフのアスパラギン酸が異なるアミノ酸に変化し得、かつ/またはDGモチーフのグリシンが異なるアミノ酸に変化し得る。かかる実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、例えば、aCD38−b−348であり得るか、またはそれに由来し得る。これらの実施形態のうちのいくつかでは、バリアント抗体またはその抗原結合断片は、表5に提供されるVL CDR3配列(aCD38−b−348−m1、aCD38−b−348−m2、aCD38−b−348−m3、およびaCD38−b−348−m4とラベル付けされたもの)を有する。例えば、バリアントLCDR3配列(例えば、aCD38−b−348−m1バリアントLCDR3配列、aCD38−b−348−m2バリアントLCDR3配列、aCD38−b−348−m3バリアントLCDR3配列、またはaCD38−b−348−m4バリアントLCDR3配列)は、aCD38−b−348のLCDR1配列および/またはLCDR2配列を含む抗体に組み込まれ得る。一実施形態では、バリアントLCDR3配列(例えば、aCD38−b−348−m1バリアントLCDR3配列、aCD38−b−348−m2バリアントLCDR3配列、aCD38−b−348−m3バリアントLCDR3配列、またはaCD38−b−348−m4バリアントLCDR3配列)は、aCD38−b−348のLCDR1配列、LCDR2配列、HCDR1配列、HCDR2配列、およびHCDR3配列を含む抗体に組み込まれ得る。いくつかの実施形態では、バリアント抗体またはその抗体結合断片は、aCD38−b−348の可変重鎖および可変軽鎖配列であるが、LCDR3配列がDGモチーフを除去するように突然変異した配列を含み得る(例えば、aCD38−b−348−m1−LCDR3、aCD38−b−348−m2−LCDR3、aCD38−b−348−m3−LCDR3、またはaCD38−b−348−m4−LCDR3が代わりにLCDR3として存在し得る)。バリアント抗CD38抗体は、親aCD38−b−348のいずれかおよび恐らく全ての結合特性および機能的特性を有するさらなる抗体を提供する。開示されるバリアントは、aCD38−b−348について記載されるように使用および製剤化され得る。
したがって、バリアント抗体aCD38−b−348−m1は、
の配列を含む重鎖可変領域、および
の配列を含むバリアント軽鎖を含むことを特徴とし得る。
バリアント抗体aCD38−b−348−m2は、
の配列を含む重鎖可変領域、および
の配列を含むおよびバリアント軽鎖を含むことを特徴とし得る。
バリアント抗体aCD38−b−348−m3は、
の配列を含む重鎖可変領域、および
の配列を含むバリアント軽鎖を含むことを特徴とし得る。
バリアント抗体aCD38−b−348−m4は、
の配列を含む重鎖可変領域、および
の配列を含むバリアント軽鎖を含むことを特徴とし得る。
本発明は、親和性成熟抗体、例えば、本明細書に開示される抗体のうちのいずれかに由来する親和性成熟バリアントも提供する。一実施形態では、親和性成熟抗体は、改変されたDGモチーフおよび/またはNGモチーフを有し、かつ/またはいずれかのメチオニン残基を除去するか、またはそれを突然変異させるように改変された親和性成熟抗体である。開示される親和性成熟バリアントは、aCD38−b−348について記載されるように使用および製剤化され得る。
いくつかの実施形態では、本発明は、抗CD38抗体を調製する方法を提供し、本方法は、本明細書に記載の抗体(例えば、aCD38−b−348、またはその抗原結合断片もしくはバリアント)を提供することと、その抗体を親和性成熟に供することと、を含み、産生された抗体は、親抗体よりも高い親和性でCD38に結合する。好ましくは、産生された抗体は、例えば、Kdによって測定される、CD38に結合する親抗体よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%高い親和性でCD38に結合する。親和性を測定するための方法は、当該技術分野で既知であり、以下の実施例に記載される。かかる方法によって産生された親和性成熟抗体は、他の抗CD38抗体薬剤について本明細書に記載されるように製剤化および使用され得る。
親和性成熟は、当業者に既知の任意の好適な方法に従って行われ得る。例えば、インビトロ抗体ディスプレイシステムが、高親和性を有する特定の抗体の生成に広く使用されている。これらのシステムでは、表現型(すなわち、抗体断片)が遺伝子型(すなわち、抗体遺伝子)に結合されて、抗体の配列の直接決定が可能になる。抗体レパートリーのディスプレイを達成して、その後の結合剤の選択が可能になるいくつかのシステムが開発されており、選択ストリンジェンシーを増加させることにより、徐々に高くなる親和性のバリアントの選択が可能になる。抗体断片は、酵母で、リボソームで、ファージディスプレイ粒子で、またはDNAへの直接結合によって発現され得る。
現在の抗体親和性成熟法は、2つの突然変異誘発カテゴリー、確率的および非確率的に属する。エラープローンポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、突然変異誘発因子細菌株、および飽和突然変異誘発が、確率的突然変異誘発法の典型的な例である。非確率的技法は、多くの場合、アラニンスキャニングまたは部位特異的突然変異誘発を使用して、特定のバリアントの限定された収集物を生成する。加えて、親抗体のシャッフルされたバリアントを得るためのシャッフリングアプローチを使用して、抗体親和性をさらに改善することもできる。
したがって、本発明の一実施形態では、親和性成熟法は、確率的突然変異誘発(例えば、エラープローンポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、突然変異誘発因子細菌株、または飽和突然変異誘発)、非確率的突然変異誘発(例えば、アラニンスキャニングまたは部位特異的突然変異誘発)、シャッフリング(例えば、DNAシャッフリング、鎖シャッフリング、またはCDRシャッフリング)、および修飾を導入するためのCRISPR−Cas9システムの使用からなる群から選択される。
親和性成熟法は、例えば、Rajpal et al.,Proc Natl Acad Sci USA,2005,102(24):8466−71,Steinwand et al.,MAbs,2014,6(1):204−18、ならびにTherapeutic Antibodies,Wiley,2014,Chapter 6,Antibody Affinity(115〜140貢)に記載されている。
いくつかの実施形態では、薬学的組成物を調製する方法が提供され、本方法は、上記の方法(すなわち、親和性成熟によって抗体を産生するための方法)に従って調製された抗体を提供することと、本抗体を少なくとも1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と共製剤化することと、を含む。薬学的組成物の調製に使用される抗体は、aCD38−b−348の親和性成熟バリアントであり得る。かかる方法によって産生された薬学的組成物は、他の抗CD38抗体薬剤について本明細書に記載の本発明の治療法に使用され得る。
本明細書に記載の提供される抗体および/またはその抗原結合断片(例えば、1つ以上のaCD38−b−348アミノ酸配列要素、例えば、aCD38−b−348−HCDR3またはaCD38−b−348−HCDR123を含み得、かつ/またはヒトCD38および非ヒト霊長類CD38、例えば、カニクイザルCD38等への結合においてaCD38−b−348と競合し得るCD38調節抗体薬剤)は、様々な型式のうちのいずれかで提供され得る。例えば、いくつかの実施形態では、適切な型式は、モノクローナル抗体、ドメイン抗体、一本鎖抗体、Fab断片、F(ab’)2断片、一本鎖可変断片(scFv)、scFv−Fc断片、一本鎖抗体(scAb)、アプタマー、またはナノボディであり得るか、またはそれらを含み得る。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合断片(および具体的にはモノクローナル抗体)は、ウサギ、マウス、キメラ、ヒト化、または完全ヒト抗体またはその抗原結合断片であり得る。いくつかの実施形態では、提供される抗体またはその抗原結合断片は、最も適切であり得るように、IgG、IgA、IgE、またはIgMアイソタイプのもの(好ましくはヒトのもの)であり得る。いくつかの実施形態では、提供される抗体またはその抗原結合断片は、IgGアイソタイプ、より具体的には、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4アイソタイプ(好ましくはヒトIgG1)であり得る。いくつかの実施形態では、提供される抗体またはその抗原結合断片は、(例えば、さらなる結合部分および/または機能的部分を、aCD38−b−348アミノ酸配列等のCD38調節抗体薬剤に結合させることが望ましい場合、例えば、多重特異性結合剤の一部として提供され、単離された抗体または抗原結合は、二重特異性抗体、多重特異性抗体、または当該技術分野で利用可能であり得る他の多重特異性型式に含まれ得る。
いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤は、CD38結合実体(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)およびコンジュゲートされたペイロード、例えば、治療薬または診断薬を含む。多くのかかる実施形態では、この薬剤は、「イムノコンジュゲート」と見なされ、かつ/または「イムノコンジュゲート」と称される。抗体−薬物等の特定のイムノコンジュゲートを生成するために使用され得る技術および化合物の例は、文献(Beck A et al.,2017)に記載されており、いくつかの既知の抗CD38抗体に適用可能なものであると記載されている(WO2016/166304)。
いくつかの実施形態では、本発明は、本発明は、提供される抗体またはその抗原結合断片を特定するaCD38−b−348アミノ酸配列を提供する。いくつかの実施形態では、かかる配列は、ヒトCD38の細胞外ドメイン内のエピトープ(aCD38−b−ep等)に結合し、かつ任意選択的に、単離されたタンパク質として、またはCD38を発現する細胞(免疫細胞または細胞株等、例えば、Raji細胞)の表面のいずれかで、カニクイザルおよび/またはマウスCD38の対応するエピトープにも結合する提供される抗体またはその抗原結合断片を特定する。
本発明は、本発明のCD38調節抗体薬剤によって結合されるエピトープと同じ(または同様の)エピトープに結合するCD38調節抗体薬剤も提供する。例えば、一実施形態では、(aCD38−b−348(またはそのバリアント))と同じ(または同様の)エピトープに結合する抗体が提供される。
いくつかの実施形態では、本発明は、ヒトCD38のエピトープに特異的に結合する抗CD38抗体または抗原結合断片を提供し、このエピトープは、配列番号9のアミノ酸65〜79に含まれる1個以上のアミノ酸残基(すなわち、aCD38−b−ep)を含む。好ましくは、このエピトープは、少なくとも4個のアミノ酸を含み、このエピトープは、配列番号9のアミノ酸65〜79に含まれる1個以上のアミノ酸を含む。好ましくは、このエピトープは、少なくとも5個のアミノ酸、少なくとも6個のアミノ酸、少なくとも7個のアミノ酸、少なくとも8個のアミノ酸、少なくとも9個のアミノ酸、少なくとも10個のアミノ酸、少なくとも11個のアミノ酸、少なくとも12個のアミノ酸、少なくとも13個のアミノ酸、または少なくとも14個またはそれ以上のアミノ酸を含み、このエピトープは、配列番号9のアミノ酸65〜79に含まれる1個以上のアミノ酸を含む。このエピトープは、直鎖状または立体構造的、すなわち、不連続のいずれかであり得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体または抗原結合断片は、ヒトCD38のエピトープに特異的に結合し、このエピトープは、配列番号9のアミノ酸65〜79に含まれる少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、または少なくとも14個またはそれ以上のアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体または抗原結合断片は、配列番号9のアミノ酸65〜79を含むエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、本発明は、同じエピトープにおいて、具体的には、実施例においてaCD38−b−ep(タンパク質配列ARCVKYTEIHPEMRH、Uniprot配列P28907内のアミノ酸65〜79、配列番号9)と特定されたエピトープにおいて競合する、単離されたタンパク質として、かつヒトCD38を発現する細胞の表面でのヒトCD38細胞外ドメインへの結合を可能にする、aCD38−b−348アミノ酸配列を含み、かつ/または1つ以上のaCD38−b−348アミノ酸配列要素を含む抗体またはその抗原結合断片と同等の結合特徴を提示する(例えば、aCD38−b−348−HCDR3アミノ酸配列(配列番号3)を含み、かつ/またはaCD38−b−348と競合する)抗体またはその抗原結合断片をスクリーニングおよび/または特徴付けるための手順を提供する。
さらに、本発明は、1つ以上のaCD38−b−348アミノ酸配列要素を含む抗体またはその抗原結合断片と同等の機能的特徴を提示する抗体またはその抗原結合断片をスクリーニングするための手順も提供し、かかる特徴は、細胞活性化および細胞傷害性活性であり、CD38調節抗体薬剤の役割を果たす。これらの範囲で、インビトロ/エクスビボアッセイ、細胞ベースのアッセイ、および/または動物モデルで評価される場合、かかる特徴のうちのいずれかであるが、これらの恐らく全ての存在を確立するために、候補抗体が、実施例に記載のアッセイ(図1を参照のこと)または当該技術分野で既知の他のアッセイで試験され得る。
いくつかの実施形態では、本発明は、aCD38−b−348アミノ酸配列等のCD38調節抗体薬剤を含む単離された抗体またはその抗原結合断片をコードする核酸分子を提供する。いくつかの実施形態では、かかる提供される核酸分子は、コドン最適化核酸配列を含み得、かつ/または宿主細胞、例えば、最近、酵母、昆虫、魚、マウス、サル、またはヒト細胞等での発現に適切な核酸ベクター内の発現カセットに含まれ得る。
いくつかの実施形態では、本発明は、CD38調節抗体薬剤(例えば、aCD38−b−348アミノ酸配列を含む)の1つ以上の特性、例えば、本明細書に記載の特性を有する提供されるCD38調節抗体薬剤(例えば、抗体またはその抗原結合断片)を発現する異種核酸分子(例えば、DNAベクター)を含む宿主細胞を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、CD38調節抗体薬剤(例えば、aCD38−b−348アミノ酸配列を含む)の1つ以上の特性、例えば、本明細書に記載の特性を有するCD38調節抗体薬剤(例えば、抗体またはその抗原結合断片)を調製する方法を提供する。いくつかの実施形態では、かかる方法は、核酸(例えば、ベクターを含み得、かつ/またはベクターを介して宿主細胞に送達され得る異種核酸)を含む宿主細胞を培養することを含み得る。いくつかの実施形態では、かかる宿主細胞(および/または異種核酸配列)は、CD38調節抗体薬剤(例えば、本抗体またはその抗原結合断片)が宿主細胞から分泌され(例えば、それが細胞培養上清から単離され得るように)、かつ/または細胞表面に曝露されるように配置および構築される(例えば、かかるaCD38−b−348アミノ酸配列および配列要素が、モノクローナル抗体の特異性をT細胞にグラフトする人工T細胞受容体で見られるように、かかる細胞との関連で使用されるか、またはかかる細胞と一緒に使用されるよう意図されている場合)。
いくつかの実施形態では、本抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、脱フコシル化され得る。抗体グリコシル化が、抗体(例えば、モノクローナル抗体、組換え抗体、および/または別様に操作または単離された抗体)の活性、薬物動態、および薬力学に影響を及ぼし得、Fc融合タンパク質および特定の技術を利用して、所望のグリコシル化プロファイルを有する抗体を得ることができることが周知である(Liu L,2015)。本発明に従う使用のための抗体(例えば、CD38調節抗体薬剤であり得るか、またはCD38調節抗体薬剤とされ得る抗体を含む、例えば、本明細書に記載の抗CD38抗体)の細胞傷害性を支持するエフェクター機能は、抗体のフコシル化レベルを低下させる方法を使用して強化され得る。かかる特性を提示する特定のaCD38−b−348配列要素を含む抗体は、例えば、フコシル化能力を有しないか、またはフコシル化能力が低下した抗体(これらのうちのいくつかは市販されている(Potelligent(Lonza)GlyMAXX(ProBiogen)等))を産生し得る細胞株を遺伝子操作するための技術を使用して、aCD38−b−348配列を発現させることによって、または製造プロセスを操作することによって、例えば、オスモル濃度を制御することによって、かつ/または酵素阻害剤を使用することによって生成され得、例えば、EP2480671に記載の方法も参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の(具体的には、例えば、aCD38−b−348抗体またはその抗原結合断片、およびそれらのバリアントを含む、例えば、本明細書でCD38調節抗体薬剤と称される抗体について記載の)望ましい特性を有する提供される抗体またはその抗原結合断片を含む組成物(例えば、薬学的組成物)を提供する。いくつかの実施形態では、かかる提供される組成物は、治療的使用、診断的使用、または予防的使用等の医学的使用を目的とし、かつ/またはそれらで使用される。いくつかの実施形態では、かかる提供される組成物は、薬学的に許容される担体または賦形剤をさらに含み得、かつ/またはがんの治療に使用するためのものであり得る。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、当該技術分野で既知のように、1つ以上の担体、賦形剤、塩、緩衝剤等と製剤化され得る。当業者であれば、所与の方法および/または投与部位、例えば、非経口投与(例えば、皮下、筋肉内、または静脈内注射)、粘膜、腫瘍内、腫瘍周辺、経口、または局所投与に特に望ましく、かつ/または有用であり得るものを含む、様々な製剤化技術を認識し、それらを容易に利用することができる。多くの実施形態では、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合部分)を含む提供される薬学的組成物は、非経口送達(例えば、注射および/または注入による)用に製剤化される。いくつかの実施形態では、かかる提供される薬学的組成物は、例えば、予充填シリンジまたはバイアル型式で提供され得る。いくつかの実施形態では、かかる提供される薬学的組成物は、例えば、乾燥(例えば、凍結乾燥)形態で提供および/または利用され得、あるいは、いくつかの実施形態では、かかる提供される薬学的組成物は、液体形態(例えば、溶液、懸濁液、分散液、乳濁液等)、ゲル形態等で提供および/または利用され得る。
いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の(例えば、aCD38−b−348アミノ酸配列要素を含む)CD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)の使用、および/またはそれらを含む組成物の使用、がん、例えば、B細胞悪性腫瘍、リンパ腫、(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄腫)、骨髄増殖性障害、固形腫瘍(例えば、乳癌(breast carcinoma)、扁平上皮細胞癌、結腸癌、頭頸部癌、肺癌、泌尿生殖器癌、直腸癌、胃癌、肉腫、黒色腫、食道癌、肝臓癌、睾丸癌、子宮頸癌、肥満細胞腫、血管腫、眼癌、喉頭癌、口腔癌、中皮腫、皮膚癌、直腸癌、咽喉癌、膀胱癌、乳癌(breast cancer)、子宮癌、前立腺癌、肺癌、膵臓癌、腎臓癌、胃癌、非小細胞肺癌、および卵巣癌)の治療および/または治療のための薬剤の製造における使用を提供する。上記のがんは、特定の腫瘍関連マーカーおよび抗原、例えば、CD20、HER2、PD−1、PD−L1、SLAM7F、CD47、CD137、CD134、TIM3、CD25、CD38、GITR、EGFR等、または高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI−H)もしくはミスマッチ修復欠損(dMMR)と称されるバイオマーカーを有すると特定されたがんの存在に基づいて定義することもできる。さらに、かかる状態は、上記のがんの前癌性非侵襲性状態、例えば、上皮内癌、くすぶり型骨髄腫、意義不明の単クローン性高ガンマグロブリン血症モノクローナル、頸部上皮内癌、MALTomas/GALTomes、および様々なリンパ増殖性障害を定義する際にも考慮され得る。好ましくはいくつかの実施形態では、治療される対象は、固形腫瘍を有する。一実施形態では、対象は、血液癌を有する。いくつかの実施形態では、対象は、CD38陽性腫瘍を有する。
したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、対象におけるがんを治療する方法を提供し、本方法は、対象に、本明細書に記載の(例えば、aCD38−b−348アミノ酸配列を含む)提供されるCD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)を含む組成物の有効量を投与することを含む。いくつかの実施形態では、提供される方法は、対象に、少なくとも1つの追加の薬剤または療法を同時にまたは任意の順序で順次に投与する(すなわち、対象が併用療法を受けるようになる)ことをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、かかる少なくとも1つの追加の薬剤または療法は、抗がん剤(例えば、化学療法剤)、放射線療法(X線照射を外部から身体に当てることによって、または放射線コンジュゲート化合物を投与することによって)、抗腫瘍抗原またはマーカー抗体(例えば、抗原またはマーカーが、CD4、CD25、CA125、PSMA、c−MET、VEGF、CD137、VEGFR2、CD20、HER2、HER3、SLAMF7、CD326、CAIX、CD40、CD47、またはEGF受容体である)、チェックポイント阻害剤または免疫調節抗体(例えば、PD−1、PD−L1、TIM3、CD25、GITR、CD134、CD134L、CD137L、CD80、CD86、B7−H3、B7−H4、B7RP1、LAG3、ICOS、TIM3、GAL9、CD28、AP2M1、SHP−2、OX−40等を標的とする抗体)、ワクチン、アジュバント、使用基準プロトコル、がん細胞を標的とするか、またはがん細胞に対する免疫応答を刺激する1つ以上の他の化合物、またはそれらの任意の組み合わせであり得るか、またはそれらを含み得る。ある特定の具体的な実施形態では、かかる少なくとも1つの追加の薬剤または療法が抗体であるか、またはそれを含む場合、かかる抗体の型式および/またはかかる抗体によって標的とされる抗原は、文献で列記されるものから選択され、恐らく所与のがんに適合され得る(Sliwkowski M&Mellman I,2013、Redman JM et al.,2015、Kijanka M et al.,2015)。
なおさらに、本発明は、本明細書に記載の(例えば、aCD38−b−348アミノ酸配列を含む)提供されるCD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)、またはかかる単離された抗体または抗原結合断片の投与、保管、または他の使用を可能にする関連組成物を含む様々なキットまたは製品を提供する。いくつかの実施形態では、提供されるキットは、かかる組成物を、任意選択的に、1つ以上の製品、希釈剤、試薬、固相、および/またはキットの正しい使用に関する指示と一緒に含む容器(vessel)、シリンジ、バイアル、または他の容器(container)を含む。
いくつかの実施形態では、医学的使用等の特定の使用のための、具体的には、がんを治療するための本明細書に記載の(例えば、aCD38−b−348アミノ酸配列を含む)特定のCD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)の特定、特徴付け、および/または検証は、本明細書に記載の1つ以上のアッセイまたはシステムを使用することによって行われ得る。いくつかの実施形態では、かかる特定、特徴付け、および/または検証は、例えば、異なる実験設定および/または選択されたパネル(例えば、がん由来の細胞株)を使用して、1つ以上の細胞ベースのアッセイにおける活性の分析を含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の提案された免疫学的機構に関連するある特定の望ましいCD38調節抗体薬剤の活性を特に考慮して、望ましい特定、特徴付け、および/または検証は、がんが誘導された動物モデルまたはがん細胞が異種移植片もしくは同系/同種がん由来の細胞として移植された動物モデルで生成された関連データの収集を含み得る。あるいは、または加えて、いくつかの実施形態では、PBMC(すなわち、ヒト化PBMCマウスモデル)またはCD34+造血幹細胞(すなわち、CD34+ヒト化マウス)等のヒト細胞の移植を伴う動物モデルを利用して、モデル系におけるヒト免疫細胞でのCD38調節抗体薬剤の活性の評価を可能にすることができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の(例えば、aCD38−b−348アミノ酸配列を含むか、またはさもなければCD38調節抗体薬剤として本明細書に記載の薬剤の構造的および/または機能的特性を含む)CD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)の関連配列は、薬学的および/または技術的理由のためより適切または望ましい抗体フレームとの関連でクローン化され得、かつ/またはそこで発現され得る。例えば、かかる配列(恐らくコドン最適化VHおよびVLコード配列として)は、ヒトIgG1定常領域(hIgG1)と一緒にクローン化され得、および適切な抗体発現ベクターおよび細胞株(CHO由来の細胞株、例えば、CHO−S等)を使用して発現され得る。いくつかの具体的な実施形態では、ヒトIgG1型式の抗体における提供される抗体配列の発現および分泌は、(親和性クロマトグラフィー、ゲル濾過、および/または他の適切な技法によって)後に抗体を精製するために使用される細胞溶解物中の還元条件下でのトランスフェクションおよび上清中の非還元条件でのトランスフェクション後に分析され得る。ヒトIgG1型式(例えば、CD38調節抗体薬剤−hIgG1)での提供される抗CD38抗体配列の結合および/または他の機能的特性は、例えば、以下の実施例に記載の1つ以上のアッセイを使用することによって分析され得る。例えば、かかるhIgG1−型式での提供される抗体は、例えば、フローサイトメトリーを使用して、ヒトおよびカニクイザルPBMCへの結合について評価され得る。あるいは、または加えて、特定の免疫細胞集団への結合は、例えば、特定の免疫細胞集団に対する1つ以上の特異的マーカー、例えば、CD3、CD45、CD56、およびCD159(NKG2A)(NK細胞の場合)、CD14(単球の場合)、CD19(B細胞の場合)、および/またはCD4/CD8(T細胞の場合)を用い得るフローサイトメトリーを使用して評価され得る。
さらに、本明細書に記載の(例えば、aCD38−b−348アミノ酸配列を含むか、またはさもなければCD38調節抗体薬剤−hIgG1等のCD38調節抗体薬剤として本明細書に記載の薬剤の構造的および/または機能的特性を含む)1つ以上のCD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)の、ヒト健常ドナーおよび/または患者から単離されたヒト原発腫瘍細胞および/または免疫細胞に対する影響が評価され得る。個々の免疫細胞集団への潜在的影響をより詳細に調査するために、かかるCD38調節抗体薬剤を使用して、腫瘍(および/もしくはリンパ節等の臓器)から単離されたPBMCおよび/もしくは細胞、ならびに/または精製されたヒトCD8およびCD4T細胞、制御性T細胞、MDSC細胞、樹状細胞、マクロファージおよび単球、好中球、NK細胞、ならびに他の細胞型を処理することができる。潜在的読み出しは、サイトカイン放出、腫瘍細胞死滅、細胞増殖、および/または活性化、アポトーシス、抗原特異的および/もしくは同種応答、またはそれらの任意の組み合わせを含む。あるいは、または加えて、マウスまたは非ヒト霊長類が処理され得、細胞状態が、フローサイトメトリーを使用して、またはそれらの動物から様々な臓器および/または細胞を単離した後に追跡され得る。
あるいは、または加えて、本明細書に記載の(例えば、aCD38−b−348アミノ酸配列を含むか、またはさもなければCD38調節抗体薬剤−hIgG1等のCD38調節抗体薬剤として本明細書に記載の薬剤の構造的および/または機能的特性を含む)CD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体またはその抗原結合断片)の1つ以上の特性は、かかるCD38調節抗体薬剤の、CD38発現細胞(例えば、NK細胞またはT細胞)、CD38酵素活性、CD38誘導性Ca2+レベルおよびタンパク質リン酸化、CD38シェディングおよび/もしくは内部移行、細胞内経路(例えば、NFκB経路)のCD38誘導性活性化、ならびに/またはCD31および他の受容体タンパク質(例えば、CD16、TCR、BCR等)との相互作用への影響を研究することによって、単独で、または組み合わせで評価され得る。CD38下流活性における後者のプロセスの関与も、これらのプロセスの特異的阻害剤を使用して評価され得る。その後、aCD38調節抗体薬剤−hIgG1抗体がカニクイザルに投与された場合、これらの細胞効果がインビボで追跡され得る。
本発明のいくつかの実施形態では、本抗体(および本明細書に記載のそのバリアント、例えば、DGモチーフを除去するように突然変異させたバリアント)は、有利な活性プロファイルを有し得る。例えば、一実施形態では、本抗体またはその抗原結合断片(およびそのバリアント)は、
−CD38+標的細胞に対する抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性(ADCC)活性を呈し得、
−補体依存性細胞傷害性(CDC)を呈し得、
−抗体依存性細胞食作用(ADCP)を呈し得、かつ/または
−免疫エフェクター細胞活性化を誘導し得る。
好ましくは、aCD38−b−348またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、同じまたは実質的に同じ条件下でのダラツムマブと比較して、CD38+標的細胞に対する低下したCDC活性を呈する。
抗CD38抗体またはその抗原結合断片の抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性(ADCC)活性は、実施例に記載のアッセイを使用して、例えば、標的細胞としてCD38+Daudi細胞およびエフェクター細胞としてヒトPBMC細胞を使用して、インビトロで決定され得、標的細胞のエフェクター細胞に対する比率は、約50:1〜約25:1である。
CD38+標的細胞に対する補体依存性細胞傷害性(CDC)活性は、実施例に記載のアッセイを使用して、例えば、10%補体の存在下でCD38+Daudi細胞および/またはRaji細胞を使用して、インビトロで決定され得る。CDC活性は、ヒト補体の存在下で抗体濃度を最大10μg/mLに増加させて標的細胞を処理することによって決定され得る。いくつかの実施形態では、CDC活性は、10%補体の存在下でCD38+細胞、すなわち、CD38+Daudi細胞の最大細胞溶解パーセンテージを測定することによって決定され得る。所与の抗体の最大溶解は、実験間で異なり得る。したがって、例えば、EC50値ならびに/または参照抗体(ダラツムマブ等)と比較した最大溶解%および/もしくはEC50の倍差を含む、CDC活性を測定するための他の測定基準を考慮することが有益である。したがって、ダラツムマブと比較してより低いCDC活性の決定は、いずれかの値のダラツムマブと比較した最大溶解%、EC50、および/または倍変化を参照し得る。
本発明の好ましい一実施形態では、CD38調節抗体薬剤は、CDCを、
a)ダラツムマブよりも少なくとも0.5倍高い(またはより好ましくは少なくとも1倍高い)EC50で、または
b)ダラツムマブが呈する最大溶解%の半分以下である、10%補体の存在下でのRaji細胞および/またはDaudi細胞において測定される最大溶解%で呈し得る。
言うまでもなく、ダラツムマブのCDCは、比較のために同じまたは実質的に同じ条件下で決定される。CDC活性は、最大約10μg/mLの抗体濃度を使用して決定され得る。当業者であれば、最大細胞溶解を決定する際に、最大細胞溶解がより低い抗体濃度で生じ得るため、10μg/mLの濃度が必ずしも必要とされるわけではないが、10μg/mLが必要に応じて使用され得ることを理解するであろう。
いくつかの実施形態では、ダラツムマブと比較したCDC活性の低下は、抗体またはその抗体結合断片のEC50が、同じまたは実質的に同じ条件下でのダラツムマブのEC50よりも少なくとも約0.5倍高い(すなわち、少なくとも約1.5倍高い)、または好ましくは少なくとも約1倍高い(すなわち、少なくとも約2倍高い)ようなものである。例えば、抗体またはその抗体結合断片のEC50は、10%補体の存在下でのDaudi細胞および/またはRajiに対するダラツムマブのEC50よりも少なくとも約0.5倍高い、または好ましくは約1倍高い。
いくつかの実施形態では、本抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、CD38+Daudi細胞および/またはRaji細胞に対する少なくとも約0.05μg/mLのEC50でCDCを誘導する(かつ任意選択的にCDCによるかかるCD38+発現細胞の60%未満の溶解を引き起こす)。いくつかの実施形態では、本抗体またはその断片は、CD38+Daudi細胞および/またはRaji細胞に対する少なくとも約0.05μg/mL、少なくとも約0.10μg/mL、または少なくとも約0.15μg/mLのEC50でCDCを誘導する(かつ任意選択的に最大約10μg/mLの抗体濃度でCDCによるかかるCD38+発現細胞の60%未満の溶解を引き起こす)。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、CD38発現細胞に対する抗体依存性細胞食作用(ADCP)を呈し得る。ADCP活性は、FcgRIIaを発現するエフェクター細胞としてJurkat細胞におけるFcgRIIa結合を測定するレポーター細胞アッセイによって決定され得る。エフェクター細胞は、NFAT誘導性ルシフェラーゼも発現する。このアッセイにおける標的細胞は、CD38発現Raji細胞であり得る。NFATシグナル伝達を測定して、活性を決定することができる。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、インビトロで生成された制御性T細胞に対するADCPを誘導し得る。これは、実施例で論じられるように測定され得る。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、同じまたは実質的に同じ条件下でのダラツムマブと比較してより高い量でT細胞活性化を誘導し得る。いくつかの実施形態では、T細胞活性化は、ルシフェラーゼレポーターJurkat細胞におけるNFATシグナル伝達を測定することによって決定され得る。いくつかの実施形態では、ルシフェラーゼレポーターJurkat細胞において測定された抗CD38抗体またはその抗原結合断片によって誘導されたNFATシグナル伝達は、同じまたは実質的に同じ条件下で測定されたダラツムマブのNFATシグナル伝達よりも少なくとも約10%高い。いくつかの実施形態では、NFATシグナル伝達は、同じまたは実質的に同じ条件下で測定されたダラツムマブのNFATシグナル伝達よりも少なくとも約15%、少なくとも約20%、または少なくとも約30%高い。
Jurkat細胞におけるNFATルシフェラーゼレポーターアッセイでは、NFATシグナル伝達は、可溶性CD3モノクローナル抗体の存在下で、相対発光単位(RLU)で測定され得る。CD3モノクローナル抗体は、1μg/mLの濃度であり得、Jurkat細胞は、約5μg/mL〜約40μg/mL(例えば、10μg/mL)の濃度の抗CD38抗体で刺激され得る。かかるアッセイを使用して、NFATシグナル伝達は、CD3のみでの刺激のRLUがベースラインとして使用された場合、同じまたは実質的に同じ条件下で測定されたダラツムマブのNFATシグナル伝達よりも少なくとも約30%高い場合がある。
T細胞活性化は、T細胞増殖の増加および/またはサイトカイン分泌の増加をさらに特徴とし得、サイトカインは、IL−2、TNF−α、IFN−γ、IL−10、およびGM−CSFからなる群から選択され得る。
T細胞増殖は、実施例で見られるように、例えば、72時間のインキュベーション後に10μg/mLの抗体濃度および0.1μg/mLまたは0.5μg/mLの抗CD3抗体の存在下で決定されるように測定され得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、未処理細胞と比較してCD4+細胞および/またはCD8+細胞のT細胞増殖を少なくとも約20%増加させる。いくつかの実施形態では、T細胞増殖は、未処理細胞と比較して少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、または少なくとも約40%増加する。
好ましくは、抗CD38抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、CD4+細胞および/またはCD8+細胞におけるT細胞増殖を、同じまたは実質的に同じ条件下(例えば、同じ抗体濃度で72時間のインキュベーション)で、ヒトIgG1で処理された細胞と比較して少なくとも約0.5倍(すなわち、少なくとも1.5倍)または少なくとも1倍(すなわち、少なくとも2倍)または少なくとも2倍(すなわち、少なくとも3倍)または少なくとも3倍(すなわち、少なくとも4倍)増加させる。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、同じまたは実質的に同じ条件下でのダラツムマブによって誘導されるものよりも高い量で、CD4+細胞および/またはCD8+細胞におけるIL−2、TNF−α、IFN−γ、IL−10、および/またはGM−CSFからなる群から選択されるサイトカインの分泌を誘導する。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、ダラツムマブと比較してGM−CSFの分泌を増加させる。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、ダラツムマブと比較してIL−2の分泌を増加させる。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、ダラツムマブと比較してIL−2、TNF−α、IFN−γ、IL−10、およびGM−CSFの分泌を増加させる。サイトカイン分泌は、実施例に提供されるように、例えば、72時間のインキュベーション後に10μg/mLの抗体濃度で決定されるように測定され得る。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、NK細胞活性化を誘導し得る。NK細胞活性化は、NK細胞増殖の増加を特徴とし得る。あるいは、または加えて、NK細胞活性化は、細胞内IFNg産生を示す増加および/または脱顆粒マーカーCD107aの発現増加によって決定され得る。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、シクラーゼおよび/またはNADase活性に影響を及ぼし得る。CD38 NADase活性への影響は、実施例のアッセイで見られるように、例えば、Jurkat細胞におけるE−NAD+の5’−eAMPへの変換を測定することによって測定され得る。CD38シクラーゼ活性への影響は、実施例のアッセイで見られるように、例えば、Jurkat細胞におけるNGD+のcGDPRへの変換を測定することによって測定され得る。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、CD38シクラーゼ活性に対する阻害作用を有する。CD38シクラーゼ活性に対する阻害作用は、実施例のアッセイで見られるように、例えば、Jurkat細胞におけるNGD+のcGDPRへの変換を測定することによって測定され得る。CD38シクラーゼ活性に対する阻害作用は、Jurkat細胞におけるNGD+のcGDPRへの変換によって測定されるIgG非結合対照抗体の存在下でのCD38シクラーゼ活性と比較して少なくとも10%低いCD38活性をもたらし得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、同じまたは実質的に同じ条件下でのCD38シクラーゼ活性に対するダラツムマブの阻害作用未満のCD38シクラーゼに対する阻害作用を有する。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体またはその抗原結合断片は、CD38シクラーゼ活性を、Jurkat細胞におけるNGD+のcGDPRへの変換によって測定されるIgG非結合対照抗体の存在下でのCD38シクラーゼ活性の約25%以上に低下させる。好ましくは。本抗体は、CD38シクラーゼ活性を、IgG非結合対照抗体の存在下でのCD38シクラーゼ活性の約30%以上、約40%以上、または約50%以上に低下させる。好ましくは、本抗体は、CD38シクラーゼ活性を、IgG非結合対照抗体の存在下でのCD38シクラーゼ活性の25%〜95%、約30%〜90%、または約50%〜90%に低下させる。これは、抗CD38抗体またはその抗原結合断片の存在下で、CD38シクラーゼ活性が依然としてJurkat細胞に存在するが、IgG非結合対照抗体の存在下でのCD38シクラーゼ活性と比較して低下した量で存在することを意味する。
ダラツムマブがシクラーゼ活性を阻害し、NADase活性を刺激することが示されている。対照的に、本発明の抗体は、同じまたは実質的に同じ条件下でのCD38シクラーゼ活性に対するダラツムマブの阻害作用未満のCD38シクラーゼに対する阻害作用を有し得る。
したがって、抗CD38抗体またはその抗原結合断片(またはそのバリアント)は、CD38+標的細胞に対する抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性(ADCC)活性を呈し、同じまたは実質的に同じ条件下でのダラツムマブと比較してCD38+標的細胞に対する低下したCDC活性を呈し(例えば、本明細書に記載されるように測定されるEC50値は、ダラツムマブのEC50値の少なくとも2倍であり得る)、免疫エフェクター細胞活性化を誘導し、T細胞増殖を誘導し、IL−2、IFNγ、TNFα、GM−CSF、およびIL−10を含むサイトカイン分泌の増加を誘導し、NK細胞活性化を誘導する。かかる抗体は、CD38シクラーゼ活性に対するわずかな阻害作用も呈し得る。
本発明は、抗体aCD38−b−348のバリアントまたは誘導体も含む。抗体またはその抗原結合断片のバリアントまたは誘導体(例えば、aCD38−b−348−m1、aCD38−b−348−m2、aCD38−b−348−m3、およびaCD38−b−348−m4)は、それらが由来する抗体と同じ機能的プロファイル(すなわち、薬理学的特性)を共有し得る。同様に、本発明は、CD38への結合においてaCD38−b−348(またはそのバリアント)と競合する抗体または抗原結合断片を含む。かかる競合抗体は、aCD38−b−348と同じ機能的プロファイル(すなわち、薬理学的特性)を有し得る。
提供されるCD38調節抗体薬剤とヒトCD38との間の分子間相互作用についてのさらなる洞察を得るために、CD38調節抗体薬剤(例えば、具体的な例を1つ挙げると、aCD38−b−348−hIgG1抗体)およびヒトCD38タンパク質の結晶構造が決定され得る。提供されるCD38調節抗体薬剤(具体的には、例えば、aCD38−b−348−hIgG1抗体を含む)の溶解性および/または安定性が、溶解性研究、加速ストレス研究、凍結融解研究、および公式安定性研究によって評価され得る。抗体の凝集は、目視検査、サイズ排除クロマトグラフィー、ならびに動的光散乱およびOD280/320吸光度によって追跡され得る。
本明細書で使用されるある特定の用語の定義、技術的な意味、および実施形態が以下に提供され、これらのうちの多くまたは大半は、当業者の共通の理解を確認する。
投与:本明細書で使用される場合、「投与」という用語は、対象への組成物の投与を指す。動物対象(例えば、ヒト)への投与は、任意の適切なルートにより得る。例えば、いくつかの実施形態では、投与は、気管支(気管支滴下を含む)、頬側、経腸、動脈内、皮内、胃内、髄内、筋肉内、鼻腔内、腹腔内、髄腔内、静脈内、心室内、特定の臓器または組織内(例えば、肝臓内、腫瘍内、腫瘍周辺等)、粘膜、経鼻、経口、直腸、皮下、舌下、局所、気管(気管内滴下を含む)、経皮、膣内、および硝子体であり得る。投与は、間欠投薬を含み得る。あるいは、投与は、少なくとも選択された時間にわたる連続投薬(例えば、灌流)を含み得る。当該技術分野で既知のように、抗体療法は、一般に、例えば、静脈内、皮下、または腫瘍内注射(例えば、特に腫瘍内の高用量が所望される場合)によって非経口投与される。
薬剤:本明細書で使用される場合「薬剤」という用語は、例えば、ポリペプチド、核酸、サッカリド、小分子、金属、またはそれらの組み合わせを含む、任意の化学的分類の化合物または実体を指し得る。本発明に従って利用され得る薬剤の特定の実施形態は、小分子、薬物、ホルモン、抗体、抗体断片、アプタマー、核酸(例えば、siRNA、shRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム)、ペプチド、ペプチド模倣薬等を含む。薬剤は、ポリマーであり得るか、またはそれを含み得る。
抗体:本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、CD38、ヒトCD38、具体的には細胞外ヒトCD38等の特定の標的抗原への特異的結合を与えるのに十分な標準的な免疫グロブリン配列要素を含むポリペプチドを指す。当該技術分野で既知のように、天然に産生されるインタクトな抗体は、2つの同一の重鎖ポリペプチド(各々約50kD)および2つの同一の軽鎖ポリペプチド(各々約25kD)で構成され、それらが互いに結合して一般に「Y字形」構造と称されるものになる、およそ150kDの四量体作用物質である。各重鎖は、少なくとも4つのドメイン(各約110アミノ酸長)、アミノ末端可変(VH)ドメイン(Y構造の端部に位置する)、続いて、3つの定常ドメイン:CH1、CH2、およびカルボキシ末端CH3(Yの幹の基部に位置する)で構成される。「スイッチ」として既知の短い領域は、重鎖可変領域と重鎖定常領域を連結する。「ヒンジ」は、CH2ドメインおよびCH3ドメインを抗体の残り部分に連結する。このヒンジ領域内の2つのジスルフィド結合は、インタクトな抗体における2つの重鎖ポリペプチドを互いに連結する。各軽鎖は、別の「スイッチ」によって互いに分離された2つのドメイン、アミノ末端可変(VL)ドメイン、続いて、カルボキシ末端定常(CL)ドメインで構成される。インタクトな抗体四量体は、重鎖と軽鎖が単一のジスルフィド結合によって互いに連結された2つの重鎖−軽鎖二量体で構成され、2つの他のジスルフィド結合が重鎖ヒンジ領域を互いに連結し、二量体が互いに連結されて四量体が形成されるようになる。天然に産生された抗体は、典型的にはCH2ドメインがグリコシル化されており、各ドメインは、圧縮逆平行ベータバレル内に互いに密集した2つのベータシート(例えば、3本、4本、または5本鎖シート)から形成された「免疫グロブリンフォールド」を特徴とする構造を有する。各可変ドメインは、「相補性決定領域」として既知の3つの超可変ループ(例えば、Kabat番号付けスキームに従って決定される、当該技術分野で理解されるCDR1、CDR2、およびCDR3)ならびに4つのいくらか不変の「フレームワーク」領域(FR1、FR2、FR3、およびFR4)を含む。天然抗体がフォールドすると、ドメインに構造的フレームワークを提供するベータシート由来のFR領域ならびに重鎖および軽鎖の両方由来のCDRループ領域が三次元空間内で一緒になり、それらがY構造の端部に位置する単一の超可変抗原結合部位を作製する。天然に存在する抗体のFc領域は、補体系の要素に結合し、例えば、細胞傷害性を媒介するエフェクター細胞を含むエフェクター細胞上の受容体にも結合する。当該技術分野で既知のように、Fc受容体に対するFc領域の親和性および/または他の結合特質は、抗体の開発可能性を改善することができるグリコシル化または他の修飾によって調節され得る(Jarasch A et al.,2015)。
いくつかの実施形態では、本発明に従って産生および/または利用される抗体は、かかるグリコシル化が修飾または操作されたFcドメインを含むグリコシル化Fcドメインを含む。本発明の目的のために、ある特定の実施形態では、天然抗体で見られる十分な免疫グロブリンドメイン配列を含む任意のポリペプチドまたはポリペプチド複合体は、かかるポリペプチドが天然に産生される(例えば、抗原に反応する生物によって生成される)か、または組換え操作、化学合成、もしくは他の人工系もしくは方法論によって産生されるかにかかわらず、「抗体」と称され得、かつ/または「抗体」として使用され得る。いくつかの実施形態では、抗体は、抗体のパネルとして生成されるポリクローナルまたはオリゴクローナルであり、各々単一の抗体配列に結合し、抗原内のほぼ別個のエピトープ(異なる参照抗CD38抗体に結合されるヒトCD38細胞外ドメイン内の異なるエピトープ等)に結合する。
ポリクローナル抗体またはオリゴクローナル抗体は、文献に記載されるように医学的使用のために単一調製物で提供され得る(Kearns JD et al.,2015)。いくつかの実施形態では、抗体は、モノクローナルである。いくつかの実施形態では、抗体は、マウス、ウサギ、霊長類、またはヒト抗体の特徴を示す定常領域配列を有する。いくつかの実施形態では、抗体配列要素は、当該技術分野で既知のように、ヒト化、霊長類化、キメラ等である。さらに、本明細書で使用される「抗体」という用語は、適切な実施形態では(別途明記されない限りまたは文脈から明らかでない限り)、代替の提示での抗体の構造的および機能的特徴を利用するための当該技術分野で既知であるか、または当該技術分野で開発された構築物または型式、例えば、以下で定義される抗原結合断片のうちのいずれかを指し得る。例えば、本発明に従って利用される抗体は、インタクトなIgG、IgE、およびIgM、二重または多重特異性抗体(例えば、Zybodies(登録商標)等)、一本鎖可変ドメイン(scFv)、ポリペプチド−Fc融合物、Fab、ラクダ科抗体、重鎖サメ抗体(IgNAR)、マスク抗体(例えば、Probodies(登録商標))、または細胞表面での発現および曝露を可能にするポリペプチドとの融合タンパク質(モノクローナル抗体の特異性をT細胞に移植するために使用される人工T細胞受容体を得るための構築物内のscFvとして)から選択されるが、これらに限定されない型式である。いくつかの実施形態では、抗体は、天然に産生された場合に有するであろう共有結合的修飾(例えば、グリカンの結合)を欠き得る。あるいは、抗体は、共有結合的修飾(例えば、グリカン、ペイロード[例えば、検出可能な部分、治療的部分、触媒部分等]、または他のペンダント基[例えば、ポリエチレングリコール等]の結合)を含み得る。
抗原:本明細書で使用される「抗原」という用語は、免疫応答を誘発し、かつ/またはT細胞受容体(例えば、MHC分子によって提示された場合)および/またはB細胞受容体に結合する作用物質を指す。抗原特異的抗体の産生を伴うか、またはCD38細胞外ドメインについて実施例に示される、体液性応答を誘発する抗原は、抗体ライブラリをスクリーニングし、さらに特徴付けられる候補抗体配列を特定するために使用され得る。
抗原結合断片:本明細書で使用される場合、「抗原結合断片」という用語は、抗体によって標的とされる抗原に特異的に結合する能力を抗原結合断片に与えるのに十分な本明細書に記載の抗体の1つ以上の部分を含む(include)または含む(comprise)作用物質を包含する。例えば、いくつかの実施形態では、この用語は、特異的結合を与えるのに十分な免疫グロブリン構造要素を含むいずれのポリペプチドまたはポリペプチド複合体も包含する。例示の抗原結合断片としては、小モジュラー免疫薬(「SMIP(商標)」)、一本鎖抗体、ラクダ科抗体、単一ドメイン抗体(例えば、サメ単一ドメイン抗体)、一本鎖またはタンデムダイアボディ(TandAb(登録商標))、VHH、Anticalin(登録商標)、ナノボディ(登録商標)、ミニボディ、BiTE(登録商標)、アンキリン反復タンパク質またはDARPIN(登録商標)、Avimer(登録商標)、DART、TCR様抗体、Adnectin(登録商標)、Affilin(登録商標)、Trans−body(登録商標)、Affibody(登録商標)、TrimerX(登録商標)、MicroProtein、Centyrin(登録商標)、CoVXボディ、二環式ペプチド、Kunitzドメイン由来の抗体構築物、または任意の他の抗体断片(それらが所望の生物学的活性を呈する限り)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、この用語は、他のタンパク質構造、例えば、ステープルペプチド、抗体様結合ペプチド模倣薬、抗体様結合足場タンパク質、モノボディ、および/または他の非抗体タンパク質足場、例えば、文献で概説されるもの(Vazquez−Lombardi R et al.,2015)を包含する。いくつかの実施形態では、抗原結合断片は、アミノ酸配列が相補性決定領域(CDR)として当業者によって認識される1つ以上の構造要素を含むポリペプチドであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合断片は、アミノ酸配列が、本明細書に記載の抗CD38抗体(例えば、aCD38−a−348アミノ酸配列要素)に見られるものと実質的に同一の少なくとも1つの参照CDR(例えば、少なくとも1つの重鎖CDRおよび/または少なくとも1つの軽鎖CDR)、具体的には、少なくとも1つの重鎖CDR、例えば、HCDR3(例えば、aCD38−b−348−HCDR3配列)を含むポリペプチドであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合断片は、アミノ酸配列が、かかる参照CDRと比較して配列が同一であるか、または参照CDRが由来する抗体(例えば、aCD38−b−348)の標的への結合を維持しながら少数の(例えば、1、2、3、または4つの)アミノ酸改変(例えば、置換、付加、または欠失、多くの場合、置換)を含むかのいずれかである、少なくとも1つのCDR(例えば、少なくとも1つの重鎖CDRおよび/または少なくとも1つの軽鎖CDR)を含むポリペプチドであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合断片は、参照抗体の重鎖または軽鎖(例えば、aCD38−a−348)由来の3つ全てのCDR(またはいくつかの実施形態では、それらと実質的に同一の配列)を含むポリペプチドまたはその複合体であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合断片は、参照抗体由来の(例えば、aCD38−b−348由来の)6つ全てのCDR(またはいくつかの実施形態では、それらと実質的に同一の配列)を含むポリペプチドまたはその複合体であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合断片は、参照抗体(例えば、aCD38−b−348)の重鎖および/または軽鎖可変ドメイン(またはいくつかの実施形態では、それらと実質的に同一の配列)を含むポリペプチドまたはその複合体であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、「抗原結合断片」という用語は、非ペプチド構造および非タンパク質構造、例えば、核酸アプタマー、例えば、RNAアプタマーおよびDNAアプタマーを包含する。アプタマーは、ポリペプチド等の特定の標的に結合するオリゴヌクレオチド(例えば、DNA、RNA、またはそれらの類似体もしくは誘導体)である。アプタマーは、様々な分子標的、例えば、小分子、タンパク質、核酸、さらには細胞および組織に特異的に結合する短い合成一本鎖オリゴヌクレオチドである。これらの小核酸分子は、タンパク質または他の細胞標的に特異的に結合することができる二次構造および三次構造を形成することができ、本質的に抗体の化学的等価物である。アプタマーは、高度に特異的であり、比較的小さいサイズであり、非免疫原性である。アプタマーは、一般に、SELEX(Systematic Evolution of Ligands by Exponential enrichment)として既知のバイオパニング法から選択される(例えば、Ellington et al.Nature.1990;346(6287):818−822、Tuerk et al.,Science.1990;249(4968):505−510、Ni et al.,Curr Med Che 2011;18(27):4206−14を参照のこと)。任意の所与の標的に対するアプタマーを生成する方法は、当該技術分野で周知である。アフィマーを含むペプチドアプタマーも包含される。アフィマーは、特定の標的タンパク質に対する高親和性結合表面を提供するペプチドループをディスプレイするように操作された小さく高度に安定したタンパク質である。これは、シスタチンのシステインプロテアーゼ阻害剤ファミリーに由来する低分子量(12〜14kDa)のタンパク質である。アフィマータンパク質は、シスタチンタンパク質の折り畳みに基づく安定したタンパク質である足場から成る。それらは、抗体と同様の高親和性および特異性で異なる標的タンパク質に結合するようにランダム化され得る2つのペプチドループおよびN末端配列をディスプレイする。タンパク質足場でのペプチドの安定化は、ペプチドがとり得る可能な立体構造を制約し、それ故に、遊離ペプチドのライブラリと比較して結合親和性および特異性を増加させる。
配列同一性パーセント(%):2つの配列間の「配列同一性」パーセント(%)は、当該技術分野で既知の方法を使用して決定され得る。ペプチド、ポリペプチド、または抗体配列に対する配列同一性は、配列を整列させ、必要に応じてギャップを導入して、最大配列同一性パーセントを達成した後の、いずれの保存的置換も配列同一性の一部とみなさない、特定のペプチドまたはポリペプチド配列内のアミノ酸残基と同一の候補配列内のアミノ酸残基のパーセンテージと定義され得る。アミノ酸配列同一性パーセントを決定する目的のための整列は、当該技術分野の技術の範囲内の様々な方法で、例えば、公的に入手可能なコンピュータソフトウェア、例えば、BLAST、BLAST−2(ギャップ付きBLASTを含む)、およびBLASTp(タンパク質の場合)(Altschul SF et al(1997))、またはデフォルトパラメータを使用するFASTAを使用して達成され得る。
生体試料。本明細書で使用される場合、「生体試料」または「試料」という用語は、典型的には、本明細書に記載の目的とする生物学的源(例えば、組織または生物または細胞培養物)から得られるか、またはそれに由来する試料を指す。目的とする源は、動物またはヒト等の生物であり得る。生体試料は、生体組織または生体液を含み得る。
がん:「がん」、「悪性腫瘍」、「新生物」、「腫瘍(tumor)」、「腫瘍(tumour)」、および「癌腫」は、それらが細胞増殖の著しい制御不能を特徴とする異常増殖表現型を呈するように、比較的異常な、制御不能の、かつ/または自律的な増殖を呈する細胞を指すために本明細書で同義に使用される。概して、本出願における検出または治療のための目的とする細胞には、前癌性(例えば、良性)、悪性、前転移性、転移性、および非転移性細胞が含まれる。本開示の教示は、ありとあらゆるがんに関し得る。非限定的な例をほんの数例挙げると、いくつかの実施形態では、本開示の教示は、1つ以上のがん、例えば、造血癌(白血病、リンパ腫(ホジキンおよび非ホジキン)、骨髄腫、および骨髄増殖性症候群を含む)、肉腫、黒色腫、腺腫、固形組織癌、口腔、咽喉、喉頭、および肺扁平上皮癌、肝臓癌、泌尿生殖器癌、例えば、前立腺癌、子宮頸癌、膀胱癌、子宮癌、および子宮内膜癌、ならびに腎細胞癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、皮膚または眼内黒色腫、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、頭頸部癌、乳癌、胃腸癌、および神経系癌、良性病変、例えば、乳頭腫等に適用される。本発明の抗体は、CD38+発現腫瘍の治療に使用され得る。
CD38調節抗体薬剤。「CD38調節抗体薬剤」という用語は、本明細書に記載の特定の特性を示すCD38調節抗体薬剤(例えば、抗CD38抗体)を指すために本明細書で使用される。多くの実施形態では、本明細書に記載の望ましいCD38調節抗体薬剤は、それらが免疫エフェクター細胞を刺激し、かつ/または免疫細胞機能を修飾し、免疫抑制性細胞または腫瘍細胞(例えば、いずれの場合も、それらの表面にCD38を発現する)等のCD38発現細胞に対して細胞傷害性であるか、またはCD38発現細胞の食作用を誘導する(例えば、高レベルのCD38を発現する)ことを特徴とする。いくつかの実施形態では、CD38調節抗体薬剤は、免疫細胞(例えば、免疫細胞と、具体的には、CD38を発現する免疫細胞と接触した場合)および腫瘍細胞に対するaCD38−b−348の活性とかなり同等の活性(例えば、レベルおよび/またはタイプ)を特徴とする。いくつかの実施形態では、関連活性は、ADCP、CDCの不在下でのADCC、直接死滅、ある特定のCD38発現細胞(例えば、高発現細胞)の枯渇、エフェクター免疫細胞の活性化、T細胞、B細胞、またはNK細胞増殖の促進、免疫細胞活性の調節(例えば、抑制性マクロファージの炎症性マクロファージへの再分極)、T細胞レパートリーの歪み等、およびそれらの組み合わせであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、CD38調節抗体薬剤は、存在またはレベルがCD38のレベルおよび/もしくは活性と相関し、かつ/またはCD38活性の特徴を示す1つ以上の特徴または結果と相関する実体または部分である。いくつかの実施形態では、レベルおよび/または活性の増加は、実体(複数可)または部分(複数可)の不在下でのさもなければ同等の条件下で観察されたものに対して評価または決定される。あるいは、または加えて、いくつかの実施形態では、レベルおよび/または活性の増加は、参照CD38調節抗体薬剤(例えば、多くの実施形態ではIB4等のCD38アゴニスト抗体である適切な参照抗CD38抗体)が存在する場合の同等の条件下で観察されたものと同等であるか、またはそれを超える。多くの実施形態では、本開示による使用のためのCD38調節抗体薬剤は、CD38に、典型的にはその細胞外ドメインに直接または間接的に結合する実体または部分であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、CD38調節抗体薬剤は、本明細書に例証される抗CD38抗体、その抗原結合断片(例えば、1つ以上のCDR、全ての重鎖CDR、全ての軽鎖CDR、全てのCDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、または重鎖可変領域および軽鎖可変領域の両方を含む)、その親和性成熟バリアント(またはその抗原結合断片)、または前述のうちのいずれかの任意の代替の型式(例えば、キメラ、ヒト化、多重特異性、代替アイソタイプ等)であるか、それを含むか、またはCD38への結合においてそれと競合する。あるいは、または加えて、いくつかの実施形態では、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤は、本明細書に開示されるように、ヒトCD38(aCD38−b−epと特定される配列等)内の関連エピトープのスクリーニング、製造、(前)臨床試験、および/もしくは特定に、かつ/または特定の文脈において製剤化、投与、および/もしくは有効性に(例えば、がん療法に)有利な特徴であり得る1つ以上の特徴を特徴とし得る。
併用療法:本明細書で使用される場合、「併用療法」という用語は、対象が2つ以上の治療レジメン(例えば、2つ以上の治療薬)に同時に曝露される状況を指す。いくつかの実施形態では、2つ以上の薬剤が同時に投与され得る。あるいは、かかる薬剤は、順次に投与され得るか、さもなければ、かかる薬剤は、重複投薬レジメンで投与される。
同等の:本明細書で使用される場合、「同等の」という用語は、互いに同一ではない場合があるが、観察された差または類似点に基づいて正当に結論を下すことができるように、それらの間の比較(例えば、レベルおよび/または活性により)を可能にするのに十分に同様の2つ以上の薬剤、実体、状況、効果、条件セットを指す。かかる同等の条件セット、効果、状況、個体、または集団は、複数の実質的に同一の特徴および1つまたは少数の多様な特徴を特徴とする。当業者であれば、同等とみなされる2つ以上のかかる薬剤、実体、状況、条件セット、効果、または集団等についてどの程度の同一性が任意の所与の状況で必要とされるかを文脈から理解するであろう。
含む:1つ以上の指名された要素またはステップを「含む」と本明細書に記載される組成物または方法には制約がなく、要素またはステップが必須であるが、他の要素またはステップがその組成物または方法の範囲内で追加され得ることを意味する。1つ以上の指名された要素またはステップを「含む(comprising)」と記載される(またはそれらを「を含む(comprise)」)いずれの組成物または方法も、同じ指名された要素またはステップ「から本質的になる(consisting essentially of)」(またはそれら「から本質的になる(consist essentially of)」)対応するより限定された組成物または方法も説明し、この組成物または方法が指名された必須の要素またはステップを含み、その組成物または方法の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさない追加の要素またはステップも含み得ることを意味することも理解される。
ダラツムマブ:本明細書で使用される場合、「ダラツムマブ」という用語は、WO2006/099875で公開されたVH配列およびVL配列を有し、かつヒトIgG1モノクローナル抗体である抗体を含む。例えば、以下に提供される配列を含む可変重鎖および軽鎖配列を有する。
重鎖:
軽鎖:
剤形:本明細書で使用される場合、「剤形」という用語は、対象に投与するための活性薬剤(例えば、治療薬または診断薬)の物理的に別個の単位を指す。各単位は、所定の量の活性薬剤を含む。いくつかの実施形態では、かかる量は、関連集団に投与されたときに所望のまたは有益な結果と相関させるように決定された投薬レジメン(すなわち、治療的投薬レジメン)に従う投与に適切な単位投薬量(またはその全部分)である。当業者であれば、特定の対象に投与され治療的組成物または治療薬の総量が1名以上の主治医によって決定され、かつ複数の剤形の投与を伴い得ることを理解する。
投薬レジメン:本明細書で使用される場合、「投薬レジメン」という用語は、対象に個別に投与され、典型的には、時間で隔てられた一組の単位用量(典型的には2つ以上)を指す。いくつかの実施形態では、所与の治療薬は、1つ以上の用量を含み得る推奨される投薬レジメンを有する。いくつかの実施形態では、投薬レジメンは、各々が同じ長さの時間で互いに隔てられた複数の用量を含む。あるいは、投薬レジメンは、複数の用量および個々の用量を隔てる少なくとも2つの異なる時間を含む。いくつかの実施形態では、投薬レジメン内の全ての用量は、同じ単位用量の量のものである。あるいは、投薬レジメン内の異なる用量は、異なる量のものである。いくつかの実施形態では、投薬レジメンは、第1の用量を第1の用量の量で含み、続いて、1つ以上の追加の用量を第1の用量の量とは異なる第2の用量の量で含む。投薬レジメンは、第1の用量を第1の用量の量で含み得、続いて、1つ以上の追加の用量を第1の用量の量と同じ第2の用量の量で含み得る。いくつかの実施形態では、投薬レジメンは、関連集団にわたって投与されたときに所望のまたは有益な結果と相関する(すなわち、治療的投薬レジメンである)。
エピトープ:本明細書で使用される場合、「エピトープ」という用語は、抗体または抗原結合断片によって結合される抗原の一部分を指す。いくつかの実施形態では、抗原がポリペプチドである場合、エピトープは、抗原において共有結合的に隣接していないが、抗原が関連立体構造である場合に三次元空間内で互いに近接している抗原の一部分で構成されるという点で、立体構造的である。例えば、CD38の場合、立体構造的エピトープは、CD38細胞外ドメイン内で隣接していないアミノ酸残基で構成されるものであり、直鎖状エピトープは、CD38細胞外ドメイン内で隣接しているアミノ酸残基で構成されるものである。いくつかの実施形態では、本発明に従って利用されるエピトープは、本明細書に提供されるCD38調節抗体薬剤によって(例えば、aCD38−b−epと定義されるaCD38−b−348によって)結合される参照を用いて提供される。抗原配列由来のペプチドとの競合、異なる種由来のCD38配列への結合、切断、および/または突然変異誘発(例えば、アラニンスキャニングまたは他の部位特異的突然変異誘発による)、ファージディスプレイに基づくスクリーニング、または(共)結晶学技法を含む、aCD38−b−348のエピトープの正確な配列および/または特にアミノ酸残基を決定するための手段は、文献および実施例で既知である。
患者:本明細書で使用される場合、「患者」または「対象」という用語は、提供される組成物が、例えば、実験目的、診断目的、予防目的、美容目的、および/または治療目的で投与されるか、または投与され得る任意の生物を指す。典型的な患者には、動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、および/またはヒト等の哺乳動物)が含まれる。いくつかの実施形態では、患者は、ヒトである。いくつかの実施形態では、患者は、1つ以上の障害または状態に罹患しているか、またはそれに罹り易い。患者は、障害または状態の1つ以上の症状を示し得るか、または1つ以上の障害または状態(がん等、または1つ以上の腫瘍の存在)と診断された場合がある。いくつかの実施形態では、患者は、かかる疾患、障害、または状態を診断および/または治療するためのある特定の療法を受けているか、またはそれを受けていた。
薬学的に許容される:本明細書で使用される場合、本明細書に開示される組成物を製剤化するために使用される担体、希釈剤、または賦形剤に適用される「薬学的に許容される」という用語は、担体、希釈剤、または賦形剤が組成物の他の成分と適合しなければならず、かつそのレシピエントに有害ではないことを意味する。
薬学的組成物:本明細書で使用される場合、「薬学的組成物」という用語は、活性薬剤が1つ以上の薬学的に許容される担体と一緒に製剤化される組成物を指す。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、関連集団に投与されたときに所定の治療効果を達成する統計的に有意な可能性を示す治療レジメンにおける投与に適切な単位用量の量で存在する。薬学的組成物は、経口投与、例えば、水薬(水溶液もしくは非水溶液または懸濁液)、錠剤、例えば、口腔、舌下、および体内吸収を目標とするもの、ボーラス、粉末、顆粒、舌に塗布するためのペースト、非経口投与、例えば、皮下、筋肉内、静脈内、腫瘍内、または滅菌溶液もしくは懸濁液として硬膜外注射、または持続放出製剤、局所適用(例えば、皮膚、肺、もしくは口腔に適用されるクリーム、軟膏、または放出制御パッチもしくは噴霧剤として)、膣内、直腸内、舌下、眼内、経皮、経鼻、肺、および他の粘膜表面に適応したものを含む、投与のために固体または液体形態で製剤化され得る。
固形腫瘍:本明細書で使用される場合、「固形腫瘍」という用語は、通常嚢胞も液体領域も含まない組織の異常な塊を指す。固形腫瘍は、良性または悪性であり得る。異なる型の固形腫瘍は、それらが由来する細胞の型にちなんで名付けられる。固形腫瘍の例は、肉腫(海綿骨、軟骨、脂肪、筋肉、血管、造血、または線維性結合組織等の組織における間葉由来の形質転換細胞由来のがんを含む)、癌腫(上皮細胞由来の腫瘍を含む)、黒色腫、リンパ腫、中皮腫、神経芽細胞腫、網膜芽腫等である。固形腫瘍を含むがんとしては、脳癌、肺癌、胃癌、十二指腸癌、食道癌、乳癌、結腸・直腸癌、腎臓癌、膀胱癌、腎臓癌、膵臓癌、前立腺癌、卵巣癌、黒色腫、口腔癌、肉腫、眼癌、甲状腺癌、尿道癌、膣癌、頸部癌、リンパ腫等が挙げられるが、これらに限定されない。
治療有効量:本明細書で使用される場合、「治療有効量」という用語は、治療的投薬レジメンに従って疾患および/または状態に罹患しているか、またはそれに罹り易い集団に投与されたときに、かかる疾患および/または状態を治療するのに十分な量(例えば、薬剤または薬学的組成物の量)を意味する。治療有効量は、疾患、障害、および/または状態の1つ以上の症状の発生率および/または重症度を低下させ、安定させ、かつ/またはその発症を遅延させるものである。当業者であれば、「治療有効量」が特定の対象において成功的治療が達成されることを実際に必要としないことを理解するであろう。
治療:本明細書で使用される場合、「治療」(同様に「治療する」または「治療すること」)という用語は、1つ以上の症状を部分的または完全に緩和し、改善し、軽減し、抑制し、その発症を遅延させ、その重症度を低下させ、かつ/またはその発生率を低下させる物質(例えば、aCD38−b−348によって例証される、提供されるCD38調節抗体薬剤、または任意の他の薬剤)の任意の投与を指す。いくつかの実施形態では、治療は、aCD38−b−348等のCD38調節抗体薬剤の直接投与(例えば、静脈内、腫瘍内、または腫瘍周辺注射用の、任意選択的に薬学的に許容される担体、賦形剤、および/またはアジュバントを含む、注射可能な水性組成物として)、または対象から(例えば、マーカーの発現の存在または不在に基づく選択ありまたはなしで、血液、組織、または腫瘍から)細胞を得ることと、かかる細胞をaCD38−b−348等のCD38調節抗体薬剤とエクスビボで接触させることと、かかる細胞を対象に投与する(マーカーの発現の存在または不在に基づく選択ありまたはなしで)こととを含むレジメンを使用した投与を含み得る。
投薬および投与。本発明による使用のための本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤(例えば、aCD38−b−348−HCDR3アミノ酸配列を含む、例えば、抗CD38またはその抗原結合断片)を含む薬学的組成物は、当業者に既知であり、かつ/または当業者が利用可能な様々な技法および/または技術のうちのいずれかを使用して、保管および/または送達のために調製され得る。いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤は、例えば、関連適応症のために、米国食品医薬品局(FDA)および/または欧州医薬品庁(EMEA)等の規制当局によって承認された投薬レジメンに従って投与される。いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤は、それら自体が、例えば、関連適応症のために、米国食品医薬品局(FDA)および/または欧州医薬品庁(EMEA)等の規制当局によって承認された投薬レジメンに従って投与され得る、1つ以上の他の薬剤または療法と組み合わせて投与される。しかしながら、いくつかの実施形態では、提供されるCD38調節抗体薬剤の使用により、CD38調節抗体薬剤療法と組み合わせて使用される承認された薬剤または療法の投薬回数の低減(例えば、より少ない量の1回以上の用量、より少ない投薬回数、および/または投薬頻度の低減)が可能になり得る。いくつかの実施形態では、投薬および/または投与は、同様に投与される他の薬物、患者状況、および/またはCD38調節抗体薬剤(例えば、イムノコンジュゲート、ナノボディ、または二重特異性抗体として修飾されたもの)の型式に適合され得る。
さらに、いくつかの実施形態では、特定の細胞型であるか、特定の腫瘍もしくはその型であるか、または特定の患者集団(例えば、遺伝子マーカーを持つ患者集団)であるかにかかわらず、タイミングおよび/またはCD38の閾値発現レベルに基づいて、投薬レジメンを調整すること、具体的には、順次投薬レジメンを設計することが望ましくあり得る。いくつかのかかる実施形態では、治療的投薬レジメンは、療法前および/または療法中に1つ以上の誘導性マーカーの発現または他の基準を評価する検出方法と組み合わせられ得るか、またはそれを考慮して調整され得る。
いくつかの実施形態では、本発明による投薬および投与は、任意のまたは様々な形態で1つ以上の生理学的に許容される担体、賦形剤、または安定剤と組み合わせられた所望の純度を有する活性薬剤を利用する。これらには、例えば、液体、半固体および固体剤形、例えば、液体溶液(例えば、注射可能および注入可能な溶液)、分散液または懸濁液、錠剤、丸剤、粉末、リポソーム、および坐薬が含まれる。好ましい形態は、典型的には、注射可能および注入可能な溶液、例えば、抗体でヒト対象を治療するために使用されるものと同様の組成物の形態での、意図される投与方法および/または治療的適用に依存し得る。
いくつかの実施形態では、成分(複数可)は、移植片、経皮パッチ、およびマイクロカプセル化送達系を含む、放出制御製剤等の薬剤(複数可)を急速な放出および/または分解から保護する担体とともに調製され得る。ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸等の生分解性生体適合性ポリマーが使用され得る。概して、各活性薬剤は、良好な医療行為と一致しており、かつ関連薬剤(複数可)(例えば、抗体等の作用物質)に適切な薬学的組成物および投薬レジメンを使用して、治療有効量で製剤化、投薬、および投与される。活性薬剤を含む薬学的組成物は、経口、粘膜、吸入、局所、口腔、経鼻、直腸、または非経口(例えば、対象の組織の物理的突破およびかかる突破口を通した薬学的組成物の投与を含む、静脈内、注入、腫瘍内、節内、皮下、腹腔内、筋肉内、皮内、経皮、または他の種類の投与)を含むが、これらに限定されない当該技術分野で既知の任意の適切な方法によって投与され得る。
いくつかの実施形態では、特定の活性薬剤のための投薬レジメンは、例えば、対象における目的とする1つ以上の組織または体液における特定の所望の薬物動態プロファイルまたは他の曝露パターンを達成するために、間欠または連続(例えば、灌流または持続放出系による)投与を含み得る。いくつかの実施形態では、組み合わせで投与される異なる薬剤は、異なる送達経路により、かつ/または異なるスケジュールに従って投与され得る。あるいは、または加えて、いくつかの実施形態では、第1の活性薬剤の1回以上の用量が、1つ以上の他の活性薬剤と実質的に同時に、いくつかの実施形態では、一般的な経路により、かつ/または単一の組成物の一部として投与される。
所与の治療レジメンの経路および/または投薬スケジュールを最適化する際に考慮される要因としては、例えば、治療される特定のがん(例えば、型、病期、位置等)、対象の臨床状態(例えば、年齢、全般的な健康状態、体重等)、薬剤の送達部位、薬剤の本質(例えば、抗体または他のタンパク質ベースの化合物)、薬剤の投与方法および/または経路、併用療法の存在または不在、ならびに他の医師に既知の要因が挙げられ得る。
当業者であれば、例えば、特定の送達経路が用量に影響を及ぼし得、かつ/または必要とされる用量が送達経路に影響を及ぼし得ることを理解するであろう。例えば、特定の部位または位置内(例えば、組織または臓器内)で特に高い濃度の薬剤を目的とする場合、集中的送達(例えば、腫瘍内送達)が所望され得、かつ/または有用であり得る。いくつかの実施形態では、特定の薬学的組成物および/または利用される投薬レジメンの1つ以上の特徴は、例えば、所望の治療効果または応答(例えば、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤の機能的特徴に関連する治療的または生物学的応答)を最適化するために、経時的に変更され得る(例えば、任意の個々の用量における活性量を増加または減少させる、用量間の時間間隔を増加または減少させる等)。概して、本発明による活性薬剤の投薬の種類、量、および頻度は、関連薬剤(複数可)が哺乳動物、好ましくは、ヒトに投与されるときに適用される安全性および有効性要件によって支配されている。概して、投薬のかかる特徴は、療法なしで観察されたものと比較して、特定の、典型的には、検出可能な治療的応答を提供するように選択される。本発明の文脈において、例示の望ましい治療的応答は、腫瘍成長の阻害および/または軽減、腫瘍サイズ、転移、腫瘍に関連する症状および副作用のうちの1つ以上、ならびにがん細胞のアポトーシスの増加、1つ以上の細胞マーカーまたは循環マーカーの治療的に関連した減少または増加等を含み得るが、これらに限定されない。かかる基準は、様々な免疫学的方法、細胞学的方法、および文献に開示される他の方法のうちのいずれかによって容易に評価され得る。例えば、CD38調節抗体薬剤の治療有効量は、単独で、またはさらなる薬剤と組み合わせて、実施例に記載されるようにがん細胞の死滅を強化するのに十分であると決定され得る。
活性薬剤またはかかる薬剤を含む組成物としてのCD38調節抗体薬剤の治療有効量は、1つ以上の要因、例えば、治療される疾患または状態、疾患の病期、治療される哺乳動物の年齢および健康および身体状態、疾患の重症度、投与される特定の化合物等を含む、例えば、それらを考慮する当該技術分野で利用可能な技法を使用して容易に決定され得る。
いくつかの実施形態では、治療有効量は、少なくとも約0.01μg/kg体重、少なくとも約0.05μg/kg体重、少なくとも約0.1μg/kg体重、少なくとも約1μg/kg体重、少なくとも約5μg/kg体重、少なくとも約10μg/kg体重、またはそれ以上(例えば、約100μg/kg体重)であり得る活性薬剤の有効用量(および/または単位用量)である。当業者であれば、いくつかの実施形態では、かかるガイドラインが活性薬剤の分子量に対して調整され得ることを理解するであろう。投薬量は、投与経路、治療サイクル、またはその結果として増加用量でのaCD38−b−348−HCDR3アミノ酸配列を含む単離された抗体またはその抗原結合断片の投与に関連して最大許容用量および用量制限毒性(存在する場合)を決定するために使用され得る用量増加プロトコルによっても異なり得る。
治療的組成物は、典型的には、滅菌されており、製造および保管条件下で安定していなければならない。本組成物は、溶液、マイクロエマルジョン、分散液、リポソーム、または高薬物濃度に好適な他の秩序構造として製剤化され得る。滅菌の注射可能な溶液は、上に列挙される成分のうちの1つまたはそれらの組み合わせとともに必要量の抗体を適切な溶媒に組み込み、その後、濾過滅菌することによって調製され得る。概して、分散液は、活性化合物を、塩基性分散媒体および上に列挙されるもの由来の他の必要な成分を含む滅菌ビヒクルに組み込むことによって調製される。滅菌の注射可能な溶液を調製するための粉末の場合、好ましい調製方法は、活性成分および先に滅菌濾過された溶液由来の任意の追加の所望の成分の粉末をもたらす真空乾燥および凍結乾燥である。溶液の適切な流動性が、例えば、コーティングを使用することによって、分散液の場合には必要な粒径の維持によって、かつ界面活性剤の使用によって維持され得る。注射可能な組成物の持続的吸収は、組成物中に吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸塩およびゼラチンを含むことによってもたらされ得る。
各薬剤の製剤は、望ましくは、滅菌濾過膜を通した濾過によって達成され得るように滅菌であり、その後、ボーラス投与または連続投与に好適な形態でパッケージングまたは販売されるべきである。注射可能な製剤は、防腐剤を含むアンプルまたは多用量容器等の単位剤形で調製、パッケージング、または販売され得る。非経口投与用の製剤としては、本明細書で論じられる油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、乳濁液、ペースト、および移植可能な持続放出または生分解性製剤が挙げられるが、これらに限定されない。滅菌の注射可能な製剤は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒、例えば、水または1,3ブタンジオールを使用して調製され得る。有用な他の非経口的に投与可能な製剤としては、活性成分を微結晶形態で、リポソーム調製物で、または生分解性ポリマー系の成分として含むものが挙げられる。持続放出または移植のための組成物は、薬学的に許容されるポリマーまたは疎水性材料、例えば、乳濁液、イオン交換樹脂、難溶性ポリマー、または塩を含み得る。
本発明による使用のための各薬学的組成物は、用いられる投薬量および濃度で対象に非毒性の薬学的に許容される分散剤、湿潤剤、懸濁剤、等張剤、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、担体、賦形剤、塩、または安定剤を含み得る。かかるさらなる薬学的に許容される化合物の非包括的なリストには、緩衝液、例えば、リン酸、クエン酸、および他の有機酸;抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸およびメチオニン;薬理学的に許容されるアニオンを含む塩(例えば、酢酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオダイド、および吉草酸塩);防腐剤(例えば、塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;塩化ナトリウム;フェノール、ブチル、もしくはベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えば、メチルもしくはプロピルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;およびm−クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば、血清アルブミン;親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、グルタミン酸、ヒスチジン、アルギニン、もしくはリジン;単糖、二糖、および他の炭水化物、例えば、グルコース、マンノース、もしくはデキストリン;キレート剤、例えば、EDTA;糖、例えば、スクロース、マンニトール、トレハロース、もしくはソルビトール;塩形成対イオン、例えば、ナトリウム;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);ならびに/または非イオン性界面活性剤、例えば、TWEEN(商標)、PLURONICS(商標)、もしくはポリエチレングリコール(PEG)が含まれる。
いくつかの実施形態では、2つ以上の活性薬剤が本発明に従って利用される場合、かかる薬剤は、同時にまたは順次に投与され得る。いくつかの実施形態では、1つの薬剤の投与は、別の薬剤の投与に対して特異的に時間調整される。いくつかの実施形態では、組み合わせで投与される薬剤に所望の相対投薬レジメンは、例えば、エクスビボ、インビボ、および/またはインビトロモデルを使用して、評価されるか、または実験的に決定され得、いくつかの実施形態では、かかる評価または経験的決定は、(例えば、相関させるように)特定の患者または患者集団においてインビボで行われる。
いくつかの実施形態では、本発明の実施において利用される1つ以上の活性薬剤は、少なくとも2つのサイクルを含む間欠投薬レジメンに従って投与される。2つ以上の薬剤が組み合わせで投与され、かつ各々がかかる間欠サイクルレジメンによって投与される場合、異なる薬剤の個々の用量は、互いに組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、第2の薬剤の1つ以上の用量は、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤の用量の後に投与される。いくつかの実施形態では、第2の薬剤の各用量は、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤の用量の後に投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤は、患者の応答に応じて、1、2、4週間、またはそれ以上の期間にわたる1回以上の治療サイクル内で、かかるサイクルを同じレジメンで繰り返す(または投与間の間隔を延長することによって)、同じ経路によるその後の投与のみならず、皮下(または筋肉内)投与および腫瘍内投与等の投与経路の交替も含むレジメンで投与され得る。また、いくつかの実施形態では、従う正確なレジメン(例えば、用量の数、用量の間隔(例えば、互いに対して、または別の療法の投与等の別の事象に対して)、用量の量等は、1回以上の他のサイクルと比較して1回以上のサイクルにおいて異なり得る。
本明細書に記載の投与経路、投薬量、および/またはレジメンのうちのいずれかを使用して、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤が、例えば、生検、血液試料、および/または他の臨床基準を使用して患者において測定される1つ以上の基準を考慮して、特定され、特徴付けられ、かつ/または検証され得る。いくつかの実施形態では、腫瘍サイズおよび/または転移の直接評価の代替案として、またはそれに加えて、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤の治療的有効性は、1つ以上の異なる一般的基準:がん細胞に対する直接的細胞傷害性(がん細胞のアポトーシスおよび壊死)、腫瘍浸潤免疫細胞(CD4陽性および/もしくはCD8陽性腫瘍浸潤T細胞等)の増加、血液中を循環する免疫細胞(リンパ球、NK細胞、単球、樹状細胞、マクロファージ、B細胞等の全集団または特定の亜集団)の増加、ならびに/または応答患者または無応答患者のいずれかのみの治療前と治療後を比較したいくらかの差次的発現の提示(RNAシーケンシング、質量フローサイトメトリー、および/または他の質量シーケンシングアプローチによって決定されるもの)が評価される方法で決定され得る。あるいは、または加えて、いくつかの実施形態では、かかる特定、特徴付け、および/または検証は、1つ以上の特異的タンパク質または1組以上のタンパク質のmRNAおよび/またはタンパク質発現をスクリーニングすることによる分子レベルでのフォローアップを含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のかかる技法は、例えば、組織分布ならびに/または腫瘍内の(もしくは腫瘍付近の)および/もしくは血液中を循環する特定の細胞集団のマーカーに関連し得る、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤に対する応答の特定またはそれを評価するための関連情報を可能にし得る。
かかるアプローチおよび免疫生物学的データにより、1つ以上の有効性および/または安全性パラメータまたは特性の決定が可能になり得るのみならず、いくつかの実施形態では、例えば、所与の適応症についての1つ以上の臨床試験において単独で、かつ/またはさらなる治療的利点を提供し得る他の薬物、標準治療プロトコル、もしくは免疫療法と組み合わせて利用され得る、特定の用量、経路、または投薬レジメンの選択についての理論的根拠が提供され得る。したがって、本発明の一連のさらなる実施形態では、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤は、かかる製剤での治療後または治療前の患者の細胞または組織(腫瘍、血液試料、または血液画分等)における1つ以上の遺伝子のRNAおよび/またはタンパク質レベルでの発現の組み合わせ存在(および/または不在)を決定した後に、疾患(がん等)に罹患している患者を治療する方法または疾患(がん等)を予防する方法において使用される。したがって、かかる方法により、1つ以上のバイオマーカー、または望ましいCD38調節抗体薬剤の治療有効量に関連したより複雑な遺伝子発現シグネチャ(または細胞集団分布)、対象が本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤での治療後に抗腫瘍または抗抗感染応答を有し得ると予測する治療関連バイオマーカー(複数可)、または対象がCD38調節抗体薬剤での治療後に化合物での治療に応答し得ると予測する治療関連バイオマーカー(複数可)の特定が可能になり得る。
あるいは、または加えて、いくつかの実施形態では、本明細書に開示される特定のCD38調節抗体薬剤の投薬および投与は、予め確立され得、かつ/またはヒトがんおよび/もしくは他のヒト組織におけるCD38発現を考慮して(例えば、様々ながん、組織、および/または患者における間質および/または免疫サブセットにおけるCD38分布についてのデータを収集することによって)後に評価され得る。かかるデータは、様々な免疫亜集団と非免疫亜集団におけるCD38発現の関係ならびに/またはその細胞浸潤物尺度および/もしくはがん細胞もしくは免疫細胞のサブセット(Foxp3およびPD−1/PD−L1等)に関連したがん関連マーカーとの関係を特定するための一般的な技術(フローサイトメトリー、質量サイトメトリー、免疫組織化学、またはmRNA発現ライブラリ等)を一般的ながん型および/または組織(中枢神経系、食道、胃、肝臓、結腸、直腸、肺、膀胱、心臓、腎臓、甲状腺、膵臓、子宮、皮膚、乳、卵巣、前立腺、および睾丸)にわたって使用することによって生成され得る。CD38発現は、腫瘍組織(NK細胞および他のエフェクターまたは制御性免疫細胞等)における免疫サブセットに限定される場合があり(または限定されない場合があり)、陽性の場合、CD38発現と免疫チェックポイント阻害剤との間の相関が決定され得、それ故に、かかる免疫チェックポイント阻害剤を標的とする化合物と組み合わせたCD38調節抗体薬剤の適切な使用を示唆する。
製品およびキット。本発明のいくつかの実施形態では、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤は、別個の製品で提供される。本発明のいくつかの実施形態では、CD38調節抗体薬剤を含む製品は、ラベルを有する容器内に提供されるか、またはそれとともに提供される。好適な容器には、例えば、ボトル、バイアル、シリンジ、および試験管が含まれ得る。いくつかの実施形態では、容器は、ガラスまたはプラスチック等の任意のまたは様々な材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、容器は、特定の疾患、障害、もしくは状態、またはその病期もしくは型の治療に効果的な組成物を保持する。いくつかの実施形態では、容器は、滅菌アクセスポートを有し得る(例えば、容器は、皮下注射針によって穿孔可能な栓を有する静脈注射用溶液袋またはバイアルであり得る)。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤を含む組成物は、ゴム栓およびアルミニウムシールを有する透明なガラスバイアル内にパッケージングされる。容器上のラベル、または容器に関連するラベルは、組成物が選択した状態の治療に使用されることを示す。
いくつかの実施形態では、製品は、リン酸緩衝生理食塩水、リンガー溶液、およびデキストロース溶液等の薬学的に許容される緩衝液を含む別個の容器をさらに含み得、かつ/または商業的観点および利用者の観点から望ましい他の材料、例えば、他の緩衝液、希釈剤、充填剤、針、シリンジ、および使用に関する指示を記載した添付文書をさらに含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、製品は、0.1mg/mL、1mg/mL、10mg/mL、またはより高い濃度の最終濃度で、適切な希釈剤および緩衝液とともに製剤化される、滅菌水溶液として、合計2mg、5mg、10mg、20mg、50mg、またはそれ以上を含む静脈注射用製剤中への薬剤の各々の提供を可能にし得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のCD38調節抗体薬剤は、キットとともに提供されるか、またはキットとともに提供されない任意の適切な水溶液で再構成される凍結乾燥形態で部品キット内に、または任意の適合性薬学的担体を使用して他の種類の投薬装置内に提供され得る。CD38調節抗体薬剤の1つ以上の単位剤形は、パックまたは分注ディスペンサデバイス内に提供され得る。かかるパックまたはデバイスは、例えば、金属またはプラスチックホイル、例えば、ブリスターパックを含み得る。かかる部品キットを正しく使用するために、これは、緩衝液、希釈剤、充填剤、針、シリンジ、およびがんの治療における使用に関する指示を記載した添付文書をさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、製品または本明細書に記載のキットに関連する指示は、正しい使用法について知らせるために使用され得、かつ/または製品および/もしくはキット内の薬剤、製剤、および他の材料の可能な効果を監視するための、ラベル、小冊子、出版物、記録物、図表、または任意の他の手段の形態であり得る。指示は、製品と一緒に提供され得、かつ/またはキット内に提供され得る。
実施例1:インビトロでのCD38に結合する抗体の生成
材料および方法
CD38抗原の調製。ヒト、カニクイザル(Cyno)、およびマウスCD38タンパク質の組換えヒスチジンタグ付き細胞外ドメインを、Sino Biological Inc.から購入した。タンパク質試薬のビオチン化を、EZ−Link Sulfo−NHS−Biotinylation Kit(Thermo Scientific、カタログ番号21425)を使用して行った。CD38抗原を約1mg/mLに濃縮し、緩衝液をPBSに交換した後、1:7.5モル比でビオチン化試薬(EZ−Link Sulfo−NHS−Biotinylation Kit、Thermo Scientific、カタログ番号21425)を添加した。混合物を4℃で一晩保持した後、別の緩衝液に交換して、溶液中の遊離ビオチンを除去した。ビオチン化を、標識タンパク質のストレプトアビジンセンサ結合により確認した。
抗CD38抗体のライブラリ照合および抗CD38抗体を単離するための選択方法論。各々が約109の多様性の8つのナイーブヒト合成酵母ライブラリを、以前に説明されたように、モノクローナル抗体を発現する酵母細胞株のハイスループットスクリーニングおよび選択のために設計し、生成し、増殖させた(Xu Y et al,2013、WO2009/036379、WO2010/105256、WO2012/009568)。8つの並列選択を、単量体ヒトCD38ベースの選択のための8つのナイーブライブラリを使用して行った。
第1の2回の選択ラウンドのために、Miltenyi MACsシステムを利用する電磁ビーズ選別技法を、本質的に記載されるように行った(Siegel et al.,2004)。簡潔には、酵母細胞(約1010細胞/ライブラリ)を、0.1%BSAを含むFACS洗浄緩衝液PBS中で、3mLの100nMビオチン化単量体ヒトCD38抗原と室温で15分間インキュベートした。50mLの氷冷洗浄緩衝液で1回洗浄した後、細胞ペレットを40mLの洗浄緩衝液中に再懸濁させ、500μLのStreptavidin MicroBeads(Miltenyi Biotec,Germany、カタログ番号130−048−101)を酵母細胞に添加し、4℃で15分間インキュベートした。次に、酵母細胞をペレット化し、5mLの洗浄緩衝液中に再懸濁させ、MACS LSカラム(Miltenyi Biotec,Germany、カタログ番号130−042−401)に装填した。5mLを装填した後、カラムを3mLのFACS洗浄緩衝液で3回洗浄した。カラムを磁場から除去し、酵母細胞を5mLの成長培地で溶出し、その後、一晩成長させた。
2回のMACSラウンド後、5回の選別ラウンドを、フローサイトメトリー(FACS)を使用して行った。第1のFACS選択ラウンドについて、およそ4×107の酵母細胞をペレット化し、洗浄緩衝液で3回洗浄し、各々100nMのビオチン化単量体ヒト、マウス、およびカニクイザルCD38抗原と室温で10分間インキュベートした。その後、酵母細胞を2回洗浄し、ヤギ抗ヒトF(ab’)2カッパ−FITC(1:100で希釈)(Southern Biotech,USA、カタログ番号2062−02)で、かつ二次試薬としてストレプトアビジンAlexa Fluor 633(Life Technologies,USA、カタログ番号S21375)(1:500で希釈)またはエクストラアビジン(Extravidin)−フィコエリトリン(Sigma−Aldrich,USA、カタログ番号E4011)(1:50で希釈)のいずれかで、4℃で15分間染色した。氷冷洗浄緩衝液で2回洗浄した後、細胞ペレットを0.4mLの洗浄緩衝液中に再懸濁させ、濾過器で蓋をした選別管に移した。選別を、FACS ARIA選別機(BD Biosciences)を使用して行い、選別ゲートを決定して、CD38結合のみを選択した。第1のFACSラウンド由来のマウス選択集団およびカニクイザル選択集団を合わせて2つのプールにした。その後、これらのプールをヒトCD38結合について選別して、試薬多重特異性結合剤を低減するための第2のFACSラウンドにおける交差反応性結合剤を特定した(Xu Y et al.,2013)。第4のFACSラウンドは、100nMのビオチン化単量体CD38を抗原として使用した正の選択から主になった。選択されたクローンの試料をプレーティングし、配列決定した。
ナイーブ選択において特定されたクローンの親和性成熟。第4のFACS選別選択ラウンド出力由来の重鎖を使用して、4つのさらなる選択ラウンドに使用した軽鎖多様化ライブラリを調製した。第1の選択ラウンドは、抗原として100nMのビオチン化単量体ヒトCD38または抗原として200nMのビオチン化単量体マウスCD38のいずれかとコンジュゲートしたMiltenyi MACsビーズを含んだ。MACsビーズ選択後、3回のFACS選別ラウンドを行った。第1のFACSラウンドは、100nMもしくは10nMのヒトCD38または200nMのマウスCD38のいずれかを含んだ。上述の第2のFACSラウンドと並行して、競合選択を、75〜100nMの競合IgGを用いて行った。選択ラウンド後、1nMまたは10nMのヒトCD38で第3の正の選別を行った後に、プレーティングした。各FACS選択ラウンド由来の個々のコロニーをIgG配列決定のために選んだ。
IgGおよびFabの産生および精製。酵母クローンを飽和するまで成長させ、その後、振盪しながら30℃で48時間誘導した。誘導後、酵母細胞をペレット化し、上清を精製のために収集した。IgGを、タンパク質Aカラムを使用して精製し、酢酸(pH2.0)で溶出した。Fab断片をパパイン消化によって生成し、CaptureSelect IgG−CH1親和性マトリックス(Life Technologies、カタログ番号1943200250)で精製した。
抗CD38抗体の親和性測定。CD38抗体の親和性を、Forte BioによりそれらのKDを測定することによって決定した。Forte Bio親和性測定を、記載されるようにIgGをオンラインでAHQセンサに装填することによって行った(Estep P et al.,2013)。簡潔には、センサをアッセイ緩衝液中で30分間、オフラインで平衡化し、その後、ベースライン確立のためにオンラインで60秒間監視した。結合力測定のために、IgGを装填したセンサを、200nMのヒト、カニクイザル、またはマウスCD38に3分間曝露し、その後、それらをオフ速度測定のために3分間にわたってアッセイ緩衝液に移した。一価結合測定結果を、ビオチン化CD38単量体をSAセンサに装填し、その後、200nMの抗体に曝露することによって得た。反応速度データを、Forte Bioから提供されたデータ分析ソフトウェアの1:1結合モデルを使用してフィッティングした。参照アゴニスト抗CD38抗体についてこのアッセイで確立されたKd値は、以下の通りである:IB4について、ヒトCD38の場合では0.9×10−8M、IB4についてカニクイザルCD38には結合しない。
抗CD38抗体の結合力測定:Ni−NTAセンサをアッセイ緩衝液中で30分間、オフラインで平衡化し、その後、ベースライン確立のためにオンラインで60秒間監視した。それらに4.2nMの抗原(HISタグ付き組換えヒトCD38)を50分間装填し、その後、それらを洗浄のために0.5分間にわたってアッセイ緩衝液に移し、ベースライン決定のために再びアッセイ緩衝液中に1分間置いた。その後、抗体を異なる濃度(図7および図12に記載される)で50分間結合させた。その後、それらをオフ速度測定のために30分間にわたってアッセイ緩衝液に移した。反応速度データを、ForteBioから提供されたデータ 分析ソフトウェアにおける1:1結合モデルを使用してフィッティングした。
あるいは、抗ヒトCD38抗体の親和性を、25℃の周囲実験温度でCM−5センサチップを使用したBiacore 2000におけるSPRによってそれらのKDを測定することによって決定した。抗ヒト抗体を最初に分析緩衝液(pH7.4、10mM HEPES、150mM NaCl、3mM EDTA、0.05% Tween 20)中で全てのフローセルにわたって固定化して、10分かけて12,000〜14,000のRUにした。その後、リガンド(抗体試験物質)を装填して、54〜208RUの捕捉レベルにした。その後、分析物(Hisタグ付き組換えヒトCD38)を、3200nMから始まり最低濃度0.78nMの2倍希釈した分析緩衝液中で6分間結合させた。解離を分析緩衝液中で10分間行った。試料濃度間の再生ステップを3M MgCl2中で0.5分間にわたって3回行った。このプロセスを通して25μL/分の流量を維持した。反応速度データを、基準を差し引いたBiacoreから提供された分析ソフトウェアにおけるグローバルフィッティングを使用してフィッティングした。
エピトープビニング:抗体のエピトープビニングを、標準のサンドイッチビニングアッセイを使用してForte Bio Octet Red384システム(Pall Forte Bio Corp.,USA)で行った。抗ヒトCD38抗体をAHQセンサに装填し、センサ上の非占有Fc結合部位を非関連ヒトIgG1抗体で遮断した。センサを100nMの標的抗原に、その後、第2の抗CD38抗体、参照モノクローナルアゴニストマウス抗ヒトCD38抗体(IB4、Prof.F.Malavasi at Univ.Torino,Italyから快く提供されたもの)に曝露した。データを、Forte Bio Data Analysis Software 7.0を使用して処理した。抗原会合後の第2の抗体によるさらなる結合が非占有エピトープを示す一方で、結合なしはエピトープ遮断を示す。
抗CD38抗体のCD38発現細胞への結合。候補ヒットを、精製されたカニクイザルT細胞への結合を分析することによって評価する。この目的のために、カニクイザル汎T細胞を、20μg/mL、続いて、半対数連続希釈(7点)のaCD38−b−348またはDARAで、氷上で30分間にわたって染色した。結合していない一次抗体を洗浄によって除去し、その後、氷上で30分間にわたって二次抗体(5μg/mL)で染色した。全ての試料を適切なCD3、CD4、およびCD8交差反応性抗体で三連染色した。試料をフローサイトメトリーによって測定した。データ分析のために、生細胞を、試料取得中のFSC対SSCパラメータを使用してゲーティングした。染色した細胞の平均蛍光強度(MFI)を、濃度の対数に対するMFIをグラフ化したXYチャート上にプロットし、データを、EC50が算出される非線形回帰曲線に当てはめた。
あるいは、結合をヒトPBMCで評価した。この目的のために、PBMCを3名のヒトドナー由来の全血から調製し、1μM、200nM、40nM、8nM、1.6nM、320pM、64pM、13pM、および2.5pMの最終濃度で、aCD38−b−348またはDARAと30分間インキュベートした。その後、細胞を洗浄し、AF488二次抗体で標識した。その後、細胞を、さらなる表面染色抗体:抗CD3 PE−Cy7、抗CD4 APC、および抗CD8 BV451とインキュベートした。試料取得を、BD FACSDivaソフトウェア(BD Biosciences)上で起動する8色(3レーザー)BD FACSCanto IIサイトメーターを使用して行った。分析後処理を、FCS発現(v3.0)ソフトウェア(DeNovoソフトウェア)を使用して行った。異なる細胞集団の相対的割合(%)および平均蛍光強度(MFI)データを小数第2位まで報告した。
哺乳類細胞で発現したヒトIgG1としてのaCD38−b−348の再クローン化、産生、および特徴付け。抗体のコドン最適化VHおよびVLコード配列の合成をGenewizによって行った。可変領域のcDNAを、ヒトIgG1重鎖およびカッパ軽鎖定常領域(それぞれ、P01857およびP01834)を含む抗体発現ベクター(Icosagen,EST)にクローン化した。全長重鎖および軽鎖cDNAを、最終ベクターにおける配列決定によって実証し、その後、CHOに基づく細胞(CHOEBNALT85)を使用する安定したエピソーム発現系であるQMCF Technology(Icosagen)を使用してそれらを発現させるために再クローン化し、組換えタンパク質、抗体、CHOEBNALT85細胞の産生に適切なベクターを、抗体産生のために1μgの発現プラスミドでトランスフェクトした。48時間トランスフェクトした後、700μg/mLのG418を添加して、プラスミド含有細胞集団を選択した。産生のために、温度を30℃に変化させ、培養物をさらに供給した。産生の終わりに、培養上清を遠心分離(1000g、30分、および15℃)によって精製し、PMSFを添加し、上清を精製まで処理または凍結した。hIgG1抗体を、25mM NaOAc(pH5,5)、50mM NaClまたはPBSのいずれかで、MabSelect SuRe親和性クロマトグラフィー、続いて、Superdex 200ゲル濾過によって精製した。CHOEBNALT85細胞で産生されたヒトIgG1抗体を、組換えウサギCD38(65003−T08H−20、Sino Biological)および組換えラットCD38:(80229−R08H−20、Sino Biological)を使用して、組換えヒトCD38に対する親和性、マウス、ラット、ウサギ、およびカニクイザルCD38に対する交差反応、ならびにエピトープに結合する抗体対選択されたCD38に結合する抗体について特徴付けた。
aCD38−b−348エピトープマッピング。ヒトCD38配列(Uniprot登録番号P28907)を表す異なる組の直鎖状単ループ、β−ターン模倣物、ジスルフィド架橋模倣物、不連続ジスルフィド架橋、不連続エピトープ模倣物ペプチドを、固相Fmoc合成を使用して合成した(Pepscan BV,The Netherlands、Timmermann P et al.,2007、Langedijk JP et al.,2011)。合成したペプチドの各々への抗体の結合を、PepscanベースのELISA(Pepscan,The Netherlands)で試験した。ペプチドアレイを一次抗体溶液とインキュベート(4℃で一晩)した。洗浄後、ペプチドアレイを、適切な抗体−ペルオキシダーゼコンジュゲートの1/1000希釈物(2010−05、Southern Biotech)と25℃で1時間インキュベートした。洗浄後、ペルオキシダーゼ基質2,2’−アジノ−ジ−3−エチルベンズチアゾリンスルホネート(ABTS)および20μL/mLの3パーセントH2O2を添加した。1時間後、着色を測定した。着色を電荷結合素子(CCD)カメラおよび画像処理システムで定量化した。CCDカメラから得た値は、0〜3000mAUの範囲であり、標準の96ウェルプレートELISAリーダーと同様である。合成したペプチドの品質を実証するために、別個の組の陽性および陰性対照ペプチドを並行して合成し、非関連対照抗体でスクリーニングした。
アラニンスキャニングを行い、エピトープを確認した。ショットガン突然変異誘発に基づくIntegral Molecularのエピトープマッピングプラットホームを使用してアラニンスキャニングを行い、mAbのエピトープをさらに特徴付けた。全長CD38タンパク質のコード領域を成功裏にコドン最適化し、合成し、哺乳類高発現ベクターにサブクローン化した。その後、この親構築物の配列を実証し、免疫検出によって哺乳類細胞発現について検証した。ハイスループットフローサイトメトリーを使用したaCD38−b−348(mAbおよびFab)の結合およびスクリーニング条件を、専売ベクターにクローン化し、かつHEK−293T細胞で発現させた野生型CD38を使用して最適化した。
抗体のエピトープをマッピングするために、CD38のアラニンスキャニングライブラリを構築した。その後、抗体(mAbおよびFab)を各個々のCD38バリアントへの結合についてスクリーニングし、試験mAb結合に重要なCD38接触残基の特定を可能にした。
抗ヒトCD38抗体競合アッセイ:抗体競合を、標準の順次結合アッセイを使用してForte Bio Octet Red96システム(Pall Forte Bio Corp.,USA)で行った。0.625ug/mLのHisタグ付き組換えヒトCD38を300秒間にわたってNi−NTAバイオセンサに装填した。15秒間洗浄し、ベースラインステップを動態緩衝液で60秒間行った後、センサを66.6nMの第1の抗体(ダラツムマブ)に600秒間、続いて、第2の抗CD38抗体(ダラツムマブ(対照)またはaCD38−b−348)に(同様に66.6nMで600秒間)曝露した。データを、Forte Bio Data Analysis Software 9.0を使用して処理した。第2の抗体によるさらなる結合が非占有エピトープ(エピトープにおいて競合なし)を示す一方で、結合なしはエピトープ遮断(エピトープにおいて競合あり)を示す。
結果
組換えヒトCD38細胞外タンパク質配列(rhCD38)に結合するモノクローナル抗体(mAb)を、材料および方法に記載の酵母に基づく抗体提示ライブラリを使用して単離した。これらの抗体を配列決定し、特有のクローンを酵母細胞で産生した(Barnard GC et al.,2010)。特有の抗体配列を発現する各酵母クローンの細胞培養上清をrhCD38結合についてスクリーニングした。
選択した抗体のKD値(親和性および結合力測定結果)および交差ビニング分析を表1Aに提供する。
OctetおよびBiacoreによって測定され、かつダラツムマブと比較した抗CD38抗体の組換え一価ヒトCD38への結合を、図7、図12、および図19Aに示す。
エピトープマッピングおよびアラニンスキャニングによる確認の結果を表1Bに示す。
rhCD38への結合、配列特有性、および発現レベルに基づいて、mAbのパネルを特定した。これらの抗体を組換えカニクイザルおよびマウスCD38細胞外ドメインタンパク質配列への結合についてさらに特徴付けた。加えて、エピトープビニングを行い、特定された抗体が参照アゴニスト抗CD38抗体IB4のエピトープと重複するエピトープに結合するかを決定した(Ausiello CM et al.,2000、Ferrero E et al.,2004)。クローンを、10−8M〜10−10Mから成る一価rhCD38および/または組換えカニクイザルCD38細胞外タンパク質配列に対するIgG結合値を提示するものとして特徴付けた。加えて、各抗体を、参照アゴニスト抗CD38抗体IB4または市販のダラツムマブ、DARA)と競合するものまたは競合しないものとして特徴付けた。選択した抗体は、表1に示されるように異なる交差ビニング群に属する。抗体クローンをカニクイザル汎T細胞(図3A)およびヒトPBMC(図3B)への結合レベルでも評価し、それを確認した。
最後に、凝集および非特異的相互作用を起こす傾向がある抗体配列を排除するために、抗体を、多重特異性試薬(PSR)アッセイおよび親和性捕捉自己相互作用ナノ粒子分光法(AC−SINS)(初期段階の抗体開発のためのハイスループットスクリーニングを可能にするアプローチ)でスクリーニングした(Liu Y et al.,2014)。抗体のいずれも後者のアッセイで陽性とスコア化されず、したがって、パネルから排除しなかった。
上述のように配列決定および特徴付けられた選択したヒットのうち、クローンaCD38−b−348が、ヒトCD38結合においてIB4ともダラツムマブとも競合しない新規の相補性決定領域(CDR、図2A)を提示する抗体である。実際には、Pepscan技術を使用して行ったエピトープマッピング研究により、aCD38−b−348が、ダラツムマブについて公開されたもの(アミノ酸233〜246および267〜280を含む2つのベータ鎖、図2B)または他の抗ヒトCD38抗体について報告されたもの(WO2015/123687の表2を参照のこと)とははっきりと異なる領域内のヒトCD38に結合し、かつ10−9Mの範囲のKd値でヒトおよびカニクイザルCD38細胞外タンパク質配列に結合することが示されるであろう。アラニンスキャニングにより、aCD38−b−348のエピトープ領域、具体的には、ヒトCD38のそのアミノ酸残基78が結合に関与することが確認される。抗体競合アッセイは、ダラツムマブが同じエピトープにおいてaCD38−b−348と競合しない(図23)ことを示した。
したがって、aCD38−b−348配列(図2A)は、CD38に特異的に結合する抗体を特定し、その用語が本明細書で使用されるようにCD38調節抗体薬剤を定義する機能的特徴に関連したそれらのアゴニスト活性を、細胞ベースのアッセイまたは動物モデルによって機能的に評価することができる。aCD38−b−348−LCDR3の分析は、抗体特性のうちのいくつかに影響を及ぼし得る製造中の修飾の潜在的標的を表すDG(Asp−Gly)モチーフの存在を示す。この範囲で、いずれか一方または両方の残基が置換され、全てのかかる突然変異体のうち、限られた数の突然変異体(例えば、Daudi細胞の表面に発現したもの)のみがヒトCD38への結合を維持したaCD38−b−348ベースの抗体ライブラリ(実施例2を参照のこと)。このように、対応するaCD38−b−348ベースの抗体バリアントを、CD38調節抗体薬剤の全ての特性を維持するか、または単にCD38結合特性を有するものとして試験することができる。これらのバリアントのさらなる検証を、実施例に開示されるアッセイを使用して続行することができる。
実施例2:CD38調節抗体薬剤を検証するための細胞ベースのモデル
材料および方法
インビトロT細胞活性化アッセイ:予め凍結させた初代ヒト汎T細胞(Stemcell Technologies)をeFluor450蛍光色素(Life Technologies)で標識し、0.15×106細胞/ウェルを、抗CD3抗体(0.1μg/mLのコーティング濃度、クローンOKT3、eBiosciences)を事前にコーティングし、かつ抗CD38調節抗体を、10%FBS(Sigma)、2mMのL−グルタミン(Life Technologies)、および10,000U/mLのPen−Strep(Sigma)を含有するRPMI1640(Life Technologies)中10、5、および2.5μg/mLの濃度でコーティングした96ウェルプレート内で72時間インキュベートした。T細胞増殖の読み出しをフローサイトメーターで取得し、生存率色素(Zombie NIR,BioLegend)で標識した死細胞を排除し、蛍光色素標識抗体(CD8−FITCクローンHIT8a eBiosciences、CD25−PEクローンM−A251 Biolegend、CD4−BV510クローンRPA−T4 BioLegend、CD38−PE−Cy7クローンHB_7、eBiosciences、CD137−APCクローン4B4−1 BioLegend)での染色によって表面マーカーを区別した。上清におけるサイトカイン分析を、製造業者の指示に従ってMeso Scale Discovery MSDプラットホームを使用して行い、IFNg、IL2、IL10、TNFa、およびGM−CSFの発現を決定した(Multiplexアッセイキット、Meso Scale Discovery、図中のアスタリスクは適合曲線範囲を超える値を示す)。
NFATシグナル伝達アッセイによるインビトロT細胞活性化:ルシフェラーゼレポーター系(BPS Bioscience)で安定してトランスフェクトされたJurkat細胞を、CD38(または対照IgG)に対する異なる濃度のmAb(0.2、1、5、10、20、40ug/mL)を有するPBS(GIBCO)で、4℃で20分間インキュベートし、その後、細胞をペレット化し、PBS上清を除去し、細胞を、40ug/mLのF(Ab’)2−断片架橋Ab(Jackson ImmunoResearch)を補充し、かつ1ug/mLの可溶性CD3 mAbの存在下の冷成長培地(RPMI(ATCC)+10%FBS(SIGMA))中に再懸濁させた。架橋抗体を添加した10分後、細胞を37℃でのインキュベーションに移した。37℃でのインキュベーションの開始から6〜24時間後、細胞を溶解させ、ルシフェラーゼ活性を、製造業者の指示(BPS Bioscience一段階ルシフェラーゼアッセイキット)に従って、特定のルシフェラーゼ基質の加水分解からの平均発光放出によって測定した。NFATシグナル伝達を相対発光単位(RLU)で測定する。
インビトロNK細胞活性化アッセイ。ヒトPBMCをCell Trace violet proliferation dye(Life Technologies)で標識し、MDA−MB−231細胞の存在下で、100:1の比率で(培養培地IMDM、Life Technologies、10%ヒト血清熱不活性化、Sigma、10,000U/mL Pen−Strep、Sigma)5日間培養した。抗CD38抗体を添加するか、または対照細胞を未処理のままにした。蛍光色素の希釈によって定量化した増殖の読み出しをFACS分析によって行った。細胞を蛍光色素コンジュゲート抗体で標識し、NK細胞を、死細胞(Zombie NIR色素、Biolegend)を除外し、CD45+造血細胞(CD45−PE−Cy7、Biolegend)上でゲーティングし、さらにCD3陰性CD56陽性細胞(CD56−BV711クローンHI30 Biolegend、CD3−BV510クローンOKT3 Biolegend)上でゲーティングすることによってゲーティングした。
インビトロADCPアッセイ。抗ヒトCD38抗体の特徴付けのために、インビトロ分化Tregを標的細胞として使用し、かつ単球由来のマクロファージをエフェクター細胞として使用して、抗体依存性細胞媒介性食作用(ADCP)を行った。異なるエフェクターと標的との比率を評価した。標的細胞を1×104細胞/ウェルで添加し、エフェクター細胞を(1×104、2.5×104、5×104、または1×105細胞/ウェル)で添加した。抗ヒトCD38抗体を3つの濃度(1μg/mL、10μg/mL、および50μg/mL)で評価した。以下のプロトコルを使用してアッセイを行った:PBMCをFicoll勾配遠心分離によって白血球錐体から単離した。CD14+細胞を、CD14 Microbeads(CDK006、Miltenyi Biotec)を使用して単離した。単球を、10%FBS(Sigma)、2mM L−グルタミン(Life Technologies)、および10,000U/mL Pen−Strep(Sigma)を含有するRPMI1640(Life Technologies)中50ng/mLのM−CSFの存在下で7日間培養し、4日後にM−CSFを含有する新鮮培地を添加した。制御性T細胞(Treg)を、ヒトTreg細胞分化キット(130−050−201、R&D Systems)を使用して単離した。これらの細胞を37℃および5%CO2の加湿インキュベータ内で5日間インキュベートした。7日目に、マクロファージおよびeFluor450標識(eBiosciences)Tregを上述の比率で、CD38または対照抗体の存在下で一晩共培養した。Treg食作用を、Treg標識(eFluor450色素)に対して陽性のCD14+細胞(CD14−PE−Cy7クローンMfP9で染色、BD Biosciences)上でのフローサイトメトリーゲーティングによって決定した。
インビトロADCPレポーターアッセイ:PromegaバイオアッセイコアキットG9901を使用した。標的ウェルの5000Raji細胞/ウェルを、96ウェル白色ポリスチレンプレート(Costarカタログ番号3917)を使用して25uL/ウェルの培地中にプレーティングした。試験抗体を別個のプレート内で連続希釈(1:3)した。25uLの連続希釈した抗体を細胞に添加した。エフェクター細胞の50000細胞/ウェルをプレートに添加した(25uL/ウェル)。プレートを37℃で一晩20時間インキュベートした。翌日、プレートをインキュベータから取り出し、室温で20分間保持した。60uLのBio−Gloルシフェラーゼアッセイ基質を各ウェルに添加し、30分間インキュベートした。発光を、GloMax Multi Detection Systemを使用して読み取った。細胞培養培地:RPMI+4%低IgG血清。
インビトロADCCアッセイ:抗ヒトCD38抗体の特徴付けのために、Daudi(CD38陽性)ヒト細胞株を標的細胞として使用し、かつヒトPBMCをエフェクター細胞源として使用して、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性アッセイ(ADCCアッセイ)を行った。エフェクターと標的との比率を、10μg/mLの最高濃度、続いて、三連での対数希釈系列(7点)で、37℃および5%CO2で4時間評価した試験物質(対照として抗CD38一次抗体またはリツキシマブ)を用いて50:1または25:1で評価した。PBMCをIL−2で刺激し、IL−2が共培養アッセイ中に存在した。インビトロ培養前に、標的細胞株を1μMのカルセインAMで標識し、2.5mMのプロベネシドとインキュベートした。溶解細胞が装填したカルセインを上清中に放出し、これにより蛍光測定が可能になる。カルセインAM放出をExcelおよびGraphPadソフトウェア分析によって分析して、1%サポニン処置値を使用して最大溶解を決定する正規化によって用量反応曲線を生成した。標的細胞溶解パーセンテージを、濃度の対数に対する正規化カルセインAM放出パーセンテージをグラフ化したXYチャート上にプロットし、データを、EC50が算出される非線形回帰曲線に当てはめた。
インビトロCDCアッセイ:CD38発現ヒト細胞株(Daudi)に対するCDC活性を、細胞を、10μg/mLの最高濃度、続いて、三連での対数希釈系列(7点)(正常ヒト血清補体の最終濃度10%)で、試験物質(対照として抗CD38一次抗体またはリツキシマブ)で処理することによって試験した。試料を37℃および5%CO2で3時間培養した。フローサイトメトリー分析前に、培養条件に従って、細胞を洗浄し、ヨウ化プロピジウム(PI)を含む1倍PBS中に5μg/mLの最終濃度で再懸濁させた。全ての細胞を試料取得中にフローサイトメトリーによって試験した。PI陽性細胞のパーセンテージを、濃度の対数に対するPIパーセンテージをグラフ化したXYチャート上にプロットし、データを、EC50が算出される非線形回帰曲線に当てはめた。
直接的細胞死アッセイ。CD38発現ヒト細胞株(Daudi)に対する直接的プロアポトーシス活性を、細胞を、10μg/mLの最高濃度、続いて、三連での対数希釈系列(7点)で、対照として試験物質(抗CD38一次抗体)またはリツキシマブで処理することによって試験した。Fcγ受容体媒介性架橋活性による細胞死を、細胞を、10μg/mLの最高濃度、続いて、三連での対数連続希釈(7点)で、対照として試験物質(抗CD38一次抗体またはリツキシマブ)で処理し、その後、5μg/mLのウサギ抗ヒトFcγ F(ab’)2(二次抗体)で処理することによって試験した。試料を37℃および5%CO2で24時間培養した。培養条件に従って、細胞を洗浄し、Annexin V結合緩衝液および7−AAD中に再懸濁させて、細胞死をフローサイトメトリー分析によって試験した。全ての細胞を試料取得中にフローサイトメトリーによって試験した。後期アポトーシス細胞パーセンテージを、濃度の対数に対するAnnexin V陽性細胞および7−AAD陽性細胞パーセンテージをグラフ化したXYチャート上にプロットし、データを、EC50が算出される非線形回帰曲線に当てはめた。
細胞表面(シクラーゼ活性およびNADase/ヒドロラーゼ活性)上でのCD38の酵素活性:Daudi細胞およびJurkat細胞の細胞表面上でのCD38のシクラーゼ活性およびNADase活性の両方を、NGD+(Sigma)およびE−NAD+(Sigma)のそれらのそれぞれの蛍光生成物:cGDPR(NDG+からの環状生成物)および5’−eAMP(E−NAD+の加水分解生成物)へのCD38依存性変換を監視することによって測定した。15万個のDaudi細胞を75μLのPBS(Thermo Fisher)中10μg/mLの抗体と氷上で20分間インキュベートし、20分後、75μLの酵素反応緩衝液(または対照緩衝液)を添加し、Daudi細胞を37℃で45分間インキュベートし、Jurkat細胞を37℃で60分間インキュベートした。酵素反応緩衝液は、20mMのUltraPure Tris−HCI緩衝液(Thermo Fisher)(pH7.5)、PBS(Thermo Fisher)、および200μMのNGD+またはE−NAD+のいずれかを含んだ。37℃でインキュベートした後、細胞を、550×gの遠心分離手段によってペレット化し、100μLの上清を、Molecular Devices SpectraMax MiniMax 300プレートリーダー(励起波長300および発光波長410)での蛍光測定のために利用した。
統計。Prismソフトウェア(GraphPad)を使用して曲線当てはめを行い、EC50値および最大活性を決定した。
結果
同じ実験におけるダラツムマブの結果と比較した、ADCCおよびCDCアッセイからのEC50値および溶解パーセンテージの結果を、表2、3、および4に示す。
実施例1で特徴付けられた他の抗体としてaCD38−b−348候補抗体を免疫細胞に関してさらに評価した。第1の一連の実験では、aCD38−b−348は、ヒトT細胞およびカニクイザルT細胞への用量依存的結合を示す(図3Aおよび図3B)。T細胞を使用して試験する場合、例えば、かかる細胞の培養のためのプレートをコーティングするためにaCD38−b−348を使用する場合、aCD38−b−348がヒトT細胞活性化を増加させる一方で、参照抗CD38抗体(DARA)ははるかに弱いアゴニスト活性を提示する(図4A)。aCD38−b−348を溶液中で試験する場合、この抗体は、乳癌細胞株と共培養したヒト初代NK細胞の増殖および活性化を誘導する(図4B)。aCD38−b−348のアゴニスト活性は、DARAと比較して、aCD38−b−348によって誘発されたヒトT細胞によるより強力な炎症性サイトカイン分泌によってさらに強まる(図4C)。aCD38−b−348のキラー活性は、CD38発現標的細胞(図5A)、例えば、制御性T細胞のマクロファージ媒介性食作用の誘導によりもたらされたように見える。この効果は、DARAと同等である。加えて、aCD38−b−348およびDARAは、ADCCアッセイにおいて同等の活性を示すが、後者のみがより高いCDC活性を提示する(図5B)。aCD38−b−348によって誘発される低下したCDC効果は、低下した注入部位反応のため、増加した安全性を有する抗CD38抗体を提供するであろう。DARAおよびaCD38−b−348は、aCD38−b−348の活性のみが抗体架橋によって強化されたように見えるが、ヒトPBMCによるCD38発現腫瘍細胞(Daudi)の死滅においても同等の活性を示す(図5C)。aCD38−b−348がレポーター細胞アッセイにおいてダラツムマブと比較して増加したADCPを有することを示した(図8)。
インビトロでの死滅活性に加えて、aCD38−b−348がCD38のシクラーゼ活性をわずかに低下させることを示した(図9A)が、DARAは、Jurkat細胞アッセイにおいてシクラーゼ活性をより強力に阻害した。aCD38−b−348がCD38のNADase(NAD+ヒドロラーゼ)活性への効果を示さなかった一方で、DARAは、Jurkat細胞アッセイにおいてその活性を増加させる(図9B)
結論として、aCD38−b−348を、異なる実験設定において免疫細胞に対してCD38調節抗体薬剤の活性を提示する例示の抗CD38抗体と特徴付けた。
同じアッセイを、本明細書に提供されるバリアント抗体(すなわち、改変されたDGモチーフを有するaCD38−a−348のバリアント)に行うことができる。
実施例3:動物モデルにおけるCD38調節抗体薬剤の検証
材料および方法
リンパ腫細胞ベースのモデル。Daudiヒトバーキットリンパ腫細胞およびRamosヒトバーキットリンパ腫細胞を、10%ウシ胎仔血清を補充した2mMのL−グルタミン+1mMのピルビン酸ナトリウム+4.5g/Lのグルコース+10mMのHepesを含有するRPMI1640中で培養した。健常雌cb17 SCIDマウスをCharles Riverから入手した。腫瘍を、200μLのRPMI1640中5×105個のDaudi細胞または5×106個のRamos細胞の動物の尾静脈への静脈内注射によって誘導した。細胞注射をγ線源(1.44Gy/マウス、60Co、BioMep,Bretenieres,France)での全身照射の24〜72時間後に行った。マウスを体重によってランダムに処理群分けした(1群当たり8匹のマウス)。第1群の動物には、ビヒクルを5mL/kgで週2回3週間連続して(TW×3)静脈内注射した。第2群の動物には、DARAを10mg/kg/注射で週2回3週間連続して(TW×3)静脈内注射した。第3群の動物には、aCD38−b−348を10mg/kg/注射で週2回3週間連続して(TW×3)静脈内注射した。マウスを最大8週間後に屠殺した。
固形腫瘍モデル
雌CB.17 SCIDマウスの側腹部に、0%マトリゲル中1×107個のRamos腫瘍細胞を皮下注射した(n=10/群)。腫瘍が100〜130mm3のサイズに達したときに処理を開始し、週2回3週間処理した。マウスを、10mg/kgで、ダラツムマブおよびビヒクル対照と比較して、抗体aCD38−b−348で静脈内処理した。腫瘍体積が2000mm2に達したときまたは処理開始の43日後のいずれかが先に起こったときに、マウスを屠殺した。
結果
aCD38−b−348の治療的特性を、ヒトがんの動物モデルで、具体的には、ヒト腫瘍細胞の死滅に関するCD38調節抗体薬剤の特性をより適切に評価することができる免疫不全マウスを使用して試験することができる。aCD38−b−348は、ダラツムマブ(DARA)よりも優れた効果である、2つの異なる型のヒトリンパ腫細胞を静脈内注射したマウスの生存率を高める顕著な効力を示す(図6)。
aCD38−b−348は、ダラツムマブと比較して、皮下注射したRamos細胞に対する強化された抗腫瘍活性を示した(図10)。
これらの特性を、動物生存率の観点のみならず、同時免疫学的効果とともに、文献に記載されるように、固形腫瘍が皮下で増殖するヒトがん株またはヒト初代がん細胞のいずれかの注射に基づくヒト腫瘍(具体的には、固体がん)の他のインビボモデルにおいて(Morton JJ et al.2016、Holzapfel BM et al.,2015)、かつ腫瘍細胞および免疫細胞が単離された患者から直接単離され、かつ抗CD38抗体に対するそれらの応答(細胞活性化、増殖、サイトカイン産生、および/または細胞死によって測定される)についてインビトロで試験された腫瘍試料の使用に基づいてエクスビボモデルにおいてさらに調査することができる。遠達効果または選択された組織もしくは生体物質における遺伝子発現の変化等のさらなる特徴を、恐らく、aCD38−b−348を、異なる用量で、かつ/または他の抗がん剤(キナーゼもしくは他の酵素阻害剤、抗体、放射線/化学療法、アジュバント、またはワクチン等)と組み合わせて投与することによって評価することができる。
実施例4:低用量抗CD38抗体は、非ヒト霊長類におけるT細胞活性化を増加させる
1日目および8日目に非ヒト霊長類(カニクイザル)を0.03mg/kgのaCD38−b−348で静脈内処理した。末梢T細胞の頻度および活性化マーカー(CD69、CD137、およびHLA−DR)を、第1の投薬前に分析し、第2の投薬の24時間後および5日後にも分析した。T細胞は、投薬後に活性化の増加の兆候を示し、CD4 T細胞上でのCD69およびCD137およびCD8 T細胞上でのHLA−DRの上方制御による増加が最も顕著であった。いずれの免疫活性化関連の有害反応は観察されなかった。結果を図14A〜図14Fに示す。
実施例5:aCD38−b−348のバリアントの生成
アスパラギン酸異性化を阻止するために、VL CDR3 DG配列についての潜在的な置換のライブラリを生成した。DGモチーフを除去するために、2つの酵母ライブラリをaCD38−b−348について生成した。第1のライブラリは、アスパラギン酸周辺およびグリシン周辺の両方の縮重プライマーNNKNNKに基づいた。このライブラリは、400の多様性を有した。第2のライブラリは、グリシンを保存する一方でアスパラギン酸に焦点を合わせた縮重プライマーNNKに基づき、20の多様性を有した。これらのライブラリを10nMのヒトCD38単量体において単一ラウンドで選別し、PSR陰性選別を行った。各系統から96を配列決定し、産生し、上述のように特徴付けた。加えて、合計5つの96ウェルプレートをNNKNNKライブラリから選択して、OctetでrhCD38への結合についてスクリーニングした。限られた数の置換が許容され、最良の親和性を示すバリアントを選択し、OctetでバリアントをrhCD3への結合について試験した。最良の親和性を示すバリアントを、実施例2に記載のアッセイを使用して哺乳類産生およびさらなる特徴付けのために選択した。
バリアントの機能的特徴付け:リンパ腫細胞ベースのモデル、Rajiヒトバーキットリンパ腫細胞およびRamosヒトバーキットリンパ腫細胞を、10%ウシ胎仔血清を補充した2mMのL−グルタミン+1mMのピルビン酸ナトリウム+4.5g/Lのグルコース+10mMのHepesを含有するRPMI1640中で培養した。健常雌cb17 SCIDマウスをCharles Riverから入手した。腫瘍を、200μLのRPMI1640中5×105個のRaji細胞または5×106個のRamos細胞の動物の尾静脈への静脈内注射によって誘導した。細胞注射をγ線源(1.44Gy/マウス、60Co、BioMep,Bretenieres,France)での全身照射の24〜72時間後に行った。マウスを体重によってランダムに処理群分けした(1群当たり10匹のマウス)。第1群の動物には、ビヒクルを5mL/kgで週2回3週間連続して(TW×3)静脈内注射した。第2群の動物には、DARAを10mg/kg/注射で週2回3週間連続して(TW×3)静脈内注射した。第3群の動物には、aCD38−b−348を10mg/kg/注射で週2回3週間連続して(TW×3)静脈内注射した。第4群の動物には、aCD38−b−348−m2を10mg/kg/注射で週2回3週間連続して(TW×3)静脈内注射した。マウスを図に示される時点で屠殺した。
結果
バリアント抗体のVH鎖およびVL鎖のCDR1−FR2−CDR2−FR3−CDR3配列を図15に示す(aCD38−b−348−m1の場合、配列番号4および配列番号20、aCD38−b−348−m2の場合、配列番号4および配列番号21、aCD38−b−348−m3の場合、配列番号4および配列番号22、aCD38−b−348−m4の場合、配列番号4および配列番号23)。Daudi細胞結合実験により、バリアント抗体のCD38への結合が親クローンおよびダラツムマブと同等であったことが確認された(表5ならびに図16および図19を参照のこと)。
バリアントは、親クローンおよびダラツムマブと同等のADCC活性を示した(図17)。バリアントは、ADCC活性について親系統よりも低いEC50(ug/mL)を有したが、最大溶解については同等であった(表6)。
ペプチドマッピング試料をDTT還元およびヨードアセトアミドアルキル化によって調製し、トリプシンを使用して消化し、LC−UV−MSシステムで分析した。異性化ペプチドおよび非異性化ペプチドのレベルを決定し、異性化ペプチドの%を表7に示す。
aCD38−b−348およびそのバリアントaCD38−b−348−m2の治療的特性を、ヒトがんの動物モデルで、具体的には、ヒト腫瘍細胞の死滅に関するCD38調節抗体薬剤の特性をより適切に評価することができる免疫不全マウスを使用して試験した。aCD38−b−348バリアントaCD38−b−348−m2は、両モデル(RajiおよびRamos)において2つの異なる型のヒトリンパ腫細胞を静脈内注射したマウスの生存率を高める顕著な効力を示す(図18)。
実施例6:NK細胞におけるaCD38−b−348の分析
NK細胞の脱顆粒:
健常志願者のバフィーコートから単離したNK細胞を、2×106細胞/mLで、10%FCSを含有するRPMI1640培地中で2日間、500U/mLのIL−2で刺激するか、または新たに単離したものをIL−2で事前に刺激することなく使用した。機能アッセイについて、1〜1.5×106個のNK細胞をDMEM完全培地中に再懸濁させ、100uL/ウェルの細胞懸濁液を、96ウェルプレートの20ウェルに播種した。CD107a抗体を含有する20uLの培地(14uLの抗体を140uLの培地中で予混合したもの)を、染色していない/刺激していない対照条件を除いて全てのウェルに添加した。試験抗体aCD38−b−348、ダラツムマブ、およびヒトIgG1アイソタイプ対照を10ug/mLで添加した。陽性対照について、PMA(50ng/mL)およびイオノマイシン(1mg/mL)を含有する50uLの培地を陽性対照ウェルに添加し、加えて、陰性対照条件の場合は培地のみを添加した。細胞を37℃および5%CO2で45分間インキュベートした。10uLのGolgi Stopを各ウェルに添加し、細胞をさらに4時間インキュベートした。読み出しのために、細胞を収集し、FACS管に移し、FACS緩衝液で2回洗浄し、抗CD56−BV−570および近赤外死細胞マーカーで標識した。20分間インキュベートした後、細胞を洗浄し、新鮮な緩衝液中に再懸濁させ、フローサイトメーター上で実行した。
NK細胞のIFNγ産生:
健常志願者のバフィーコートから単離したNK細胞を、10%FBSを含有するDMEM培地中で48時間、500U/mLのIL−2で刺激した。細胞を収集し、PBSで2回洗浄し、DMEM完全培地中に1×106細胞/mLで再懸濁させた。100uL/ウェルの細胞懸濁液を96ウェルプレートに播種した。20uLの培地(培地のみ(陰性対照)を含有するか、またはaCD38−b−348、ダラツムマブ、もしくはアイソタイプ対照を含有するかのいずれか)を全ての試料に添加して、各試験ウェル10 mg/mLの最終濃度にした。陽性対照は、PMA/イオノマイシンを含有した。同じ条件をMDA−MB−231腫瘍細胞(100,000細胞/ウェル)とNK細胞(上述のもの)との共培養物を含有するウェルに設定した。GolgiPlugおよびGolgiStopを全てのウェル(10uL)に添加した。細胞を37℃および5%CO2で6時間インキュベートした。読み出しのために、細胞を収集し、洗浄し、FACS管に移し、抗CD56−FITCおよびAqua死細胞マーカーで20分間染色した。FACS緩衝液で洗浄した後、細胞を固定緩衝液で20分間固定し、透過処理し、抗IFNγ−APCで30分間染色した。細胞を洗浄し、フローサイトメーターでの読み出しのために再懸濁させた。
NK細胞の増殖:
健常志願者のバフィーコートから単離したNK細胞を、10%FBSを含有するDMEM培地中で48時間、500U/mLのIL−2で刺激した。NK細胞を収集し、洗浄し、CFSE増殖色素で標識した。8×106個の細胞をFalcon管内の1mLのPBS中に再懸濁させた。110uLのPBSを水平に保持した管の側面に1液滴として添加し、0.2uLのCFSEをPBS液滴中に添加した。管をボルテックスして細胞懸濁液とCSFE溶液を混合し、37℃および5%CO2で20分間インキュベートした。5mLのDMEM培地を添加し、細胞をさらに5分間インキュベートし、遠心沈殿させ、洗浄し、1×106細胞/mLで完全培地中に再懸濁させた。100uL/ウェルの細胞懸濁液を96ウェルプレートに播種した。MDA−MB−231細胞を80uL/ウェルの培地中50:1の比率で添加した。aCD38−b−348、ダラツムマブ、またはIgG1アイソタイプ対照を含有する20uLの培地を添加して、0.4、2、または10ug/mLの最終濃度にした。細胞を6日間インキュベートし、増殖を、NK細胞集団における増殖色素CFSEの希釈を観察するフローサイトメトリーによって評価した。
結果
可溶性aCD38−b−348またはダラツムマブ(10ug/mL)は、活性化されていないまたはIL2で予め活性化されたヒトNK細胞の脱顆粒を増加させる(図20)。可溶性aCD38−b−348またはダラツムマブ(10ug/mL)は、腫瘍標的(MDA−MB−231細胞)の存在下または不在下でNK細胞のIFNγ産生を増加させる(図21)。可溶性aCD38−b−348は、対照と比較して、MDA−MB−231腫瘍細胞の存在下でヒトNK細胞の増殖を増加させるが、ダラツムマブは増加させない(図22)。
結果は、可溶性aCD38−b−348抗体が、脱顆粒、IFNγ産生、および増殖によって定義されるインビトロでの初代ヒトNK細胞の強力な活性化を誘導することを示す。NK細胞のさらなる刺激はこれらの効果に必要とされない。ダラツムマブは、同様のNK細胞の脱顆粒およびIFNγ産生を誘導するが、NK細胞の増殖は誘導しない。
実施例7:突然変異体CD38への抗体結合
材料および方法:ヒトCD38の2つの突然変異体バージョンを構築した。第1のバージョンでは、202位でDをGに突然変異させ(D202G)、第2のバージョンでは、274位でSをFに突然変異させた(S274F)。
突然変異したCD38タンパク質の各々へのaCD38−b348の結合を評価し、ダラツムマブと比較した。
表8に提供される結果は、aCD38−b348の結合が、ヒトCD38への突然変異D202Gまたは突然変異S274Fの導入によって影響されなかったことを示した。これを、抗体結合がヒトCD38への突然変異S274Fの導入によって影響されたが、ヒトCD38への突然変異D202Gの導入によって影響されなかったダラツムマブと比較する。これらの結果は、aCD38−b−348がダラツムマブとは異なるエピトープに結合することを確認する。
等価物および範囲
当業者であれば、本発明が、実施例または本明細書に含まれるある特定の実施形態の他の記述ではなく、添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解するであろう。
同様に、「a」、「an」、および「the」という単数形は、文脈が別途明確に示さない限り、複数の指示対象を含む。
別途上記で定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様または同等の任意の方法および材料も、本発明の実施または試験で使用され得る。一般に、本明細書に記載の細胞および組織培養、分子生物学、免疫学、遺伝学、ならびにタンパク質および核酸化学に関連して使用される命名法、およびそれらの技法は、当技術分野で周知であり、一般に使用されているものであるか、製造業者の仕様書に従うものである。
本明細書で言及される全ての刊行物は、それらの刊行物が引用されることに関連して方法および/または材料を開示および説明するために参照により本明細書に組み込まれる。
参考文献
Ausiello CM et al.,2000.Tissue Antigens.56:539−47.
Barnard GC et al.,2010.J Ind Microbiol Biotechnol.37:961−71.
Beck A et al.,2017.Nat Rev Drug Discov.16:315−337.
Chevrier S et al.2017.Cell.169:736−749.
de Weers M et al.,2011.J Immunol.186:1840−8.
Estep P et al.,2013 MAbs.5:270−8.
Ferrero E et al.,2004.BMC Immunol.5:21.
Frasca L et al,2006.Blood 107:2392−2399.
Hara−Yokoyama M et al.,2008.Int Immunopharmacol.8:59−70.
Holzapfel BM et al.,2015.Stem Cells.33:1696−704.
Horenstein AL et al.,2017.Hum Antibodies.25:75−85.
Jarasch A et al.,2015.J Pharm Sci.104:1885−1898.
Kamphorst AO et al.,2017.Proc Natl Acad Sci U S A.114:4993−4998.
Karakasheva T et al.,2015.Cancer Res 75:4074−85.
Kearns JD et al.,2015.Mol Cancer Ther.14:1625−36.
Kijanka M et al.,2015.Nanomedicine.10:161−174.
Langedijk JP et al.,2011.Analytical Biochemistry.417:149−155.
Liu L,2015.J Pharm Sci.104:1866−84.
Liu Y et al.,2014.MAbs.6:483−92.
Malavasi F et al.,2008.Physiol Rev.88:841−86.
Morandi F et al.,2015.J Immunol.195:965−72.
Morton JJ et al.2016.Cancer Res.76:6153−6158.
Quarona V et al.,2013.Cytometry B Clin Cytom.84:207−17.
Rah SY et al.,2015.Sci Rep.5:9482.
Redman JM et al.,2015.Mol Immunol.67:28−45.
Siegel RW et al.,2004.J Immunol Methods.286:141−53.
Sliwkowski M&Mellman I,2013.Science.341:1192−8.
Sydow J et al.2014.PLoS One.9:e100736.
Timmermann P et al.,2007,J.Mol.Recognit.,20,283−99.
van de Donk NW et al.,2016.Immunol Rev.270:95−112.
Vazquez−Lombardi R et al.,2015.Drug Discov Today.20:1271−83.
Xu Y et al.,2013.Protein Eng Des Sel.26:663−70
Wei W et al.,2014.World J BiolChem.5:58−67.
Rajpal et al.,Proc Natl Acad Sci USA,2005,102(24):8466−71.
Steinwand et al.,MAbs,2014,6(1):204−18.
Ellington et al.Nature.1990;346(6287):818−822.
Tuerk et al.,Science.1990;249(4968):505−510.
Ni et al.,Curr Med Che 2011;18(27):4206−14.