JP2020516278A - 多種多様なライゲーションによるオリゴヌクレオチドプローブの標識 - Google Patents

多種多様なライゲーションによるオリゴヌクレオチドプローブの標識 Download PDF

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Abstract

本発明は、ライゲーションによる核酸プローブの複数標識のための新規な方法を提供する。本方法は、リガーゼ触媒反応を使用して、安定化相補アダプターオリゴヌクレオチドの存在下で核酸プローブを複数の事前調製された核酸標識担体分子と連結する。本方法では、複数の異なる標識で、簡単に、安価で、高速に複数のプローブの標識を可能にする。このようにして、単一分子蛍光in situハイブリダイゼーション(smFISH)アッセイの生成のコストと労力が大幅に削減され、核酸プローブの組み合わせマルチカラーバーコード化が可能となった。本発明はさらに、本発明の新規ツールを含むFISHライブラリおよび標識キットの作製方法を提供する。

Description

本発明は、ライゲーションによる核酸プローブの複数標識のための新規な方法を提供する。本方法は、リガーゼ触媒反応を使用して、安定化相補アダプターオリゴヌクレオチドの存在下で核酸プローブを複数の事前調製された核酸標識担体分子と連結する。本方法では、複数の異なる標識で、簡単に、安価で、高速に複数のプローブの標識を可能にする。このようにして、単一分子蛍光insitu ハイブリダイゼーション(smFISH)アッセイの生成のコストと労力が大幅に削減され、核酸プローブの組み合わせマルチカラーバーコード化(combinatorial multi-color barcoding)が可能となった。本発明はさらに、本発明の新規ツールを含むFISHライブラリおよび標識キットの作製方法を提供する。
40年以上前のJoseph G. GallとMary−Lou Pardueによるin situ ハイブリダイゼーション(ISH)の発明以来、この強力な技術は、バイオマーカー検出のための基礎研究(すなわち、遺伝子発現など)や診断を大きく変えた。ISHを通じてのみ、研究者は遺伝子発現を研究し、空間情報を有するバイオマーカーレベルを診断することができた。現在、ISHおよびその派生物は、組織学、単一細胞生物学などを含むさまざまな分野で活躍している。ISHに基づいたAllenBrain Atlasのような完全な遺伝子発現図譜を作成しようとするオミクススケール(omics-scale)の取り組みさえあった。フルオロフォア化学と顕微鏡ハードウェアの進歩により、蛍光insitu ハイブリダイゼーション(FISH)は、その優れた低バックグラウンドとナノメートルスケールの空間局在シグナル(ISHからの酵素反応で生成される拡散シグナルに対して)により多くの注目を集めており、特に、バイオマーカーのデジタルおよび時空間定量化を必要とする精密医療の将来のアプリケーションで、ISHの代替として役立つ可能性がある。
欧州特許出願番号16190862.9
90年代以来、Robert Singerとその同僚はFISHを革新的に使用し、個々のmRNA転写産物を単一分子レベルで(smFISH)in situで画像処理し、遺伝子発現またはバイオマーカー検出をデジタルおよび単一分子の方法で行うことができた(図1)。しかしながら、最初のプローブライブラリは、5つの遺伝子特異的な異なるカスタム合成ペンタフルオロフォア(penta-fluorophore)標識オリゴから作製されたが、これは今日でも非常に高価であり、この強力な発明をすべての遺伝子に適用できるわけではない。2008年から、Arjunとその同僚は、古典的なNHS(N-ヒドロキシサクシニミド)結合化学に基づくプールされた単一フルオロフォア標識法を発明し、これにより、プローブライブラリのコストが大幅に削減される。そして、この新しい標識は現在、Biosearch Technologies Inc.によってライセンスされている。そのため、研究および臨床の使用者は、この手法を100〜400回の反応に対して約760ユーロの価格で使用できる。市販のFISHプローブライブラリを使用するためのこの非常に高いコストは、smFISHの根本的な限界であり、その低処理量でもあり、典型的にsmFISHアプローチでは一度に少数の遺伝子しかプローブできない。この低処理量は、細胞を標識するための識別可能なプローブの不足および高効率の染色に必要な大量の標識プローブを作製するコストによる。したがって、smFISHプローブ作製の改善と検出効率の改善が必要である。
欧州特許出願番号16190862.9(特許文献1)は標識オリゴヌクレオチドを作製するためのライゲーションベースの方法を開示する。しかしながら、この方法では、プローブ配列を複数標識された第2オリゴにライゲーションする。一方、1つのオリゴを複数標識すると、標識部分間の消光のような干渉による空間の問題が生じる可能性がある。
本発明を説明する前に、本発明は、記載された特定の実施形態に限定されず、したがって、当然ながら変化し得ることを理解されたい。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ制限されるため、本明細書で使用される用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図しないことも理解されたい。
本明細書で引用されたすべての出版物および特許は、個々の出版物または特許が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されているかのように参照により本明細書に組み込まれ、および刊行物が引用されることに関連する方法および/または材料を開示および説明するために参照により本明細書に組み込まれる。いかなる出版物の引用も、出願日前のその開示のためであり、本発明が先行発明のおかげでそのような出版物に先行する権利がないことの承認として解釈されるべきではない。さらに、提供される公開日は実際の公開日とは異なる場合があり、個別に確認する必要がある。
上記の課題は、標識またはその他の方法で修飾されたオリゴヌクレオチドプローブの製造方法により解決され、該方法は、以下の工程:
(a)(i)標的核酸に相補的なヌクレオチド配列を含むプローブ配列および(ii)第1アダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を含む、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドを提供する工程、
(b)標識−担体−オリゴヌクレオチドが第2アダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有する、少なくとも1つの標識部分、または他の機能部分を含む、標識−担体−オリゴヌクレオチドを提供する工程、
(c)直接配列(direct sequence)において第1および第2アダプターヌクレオチド配列を含む、アダプター−オリゴヌクレオチドを提供する工程、
(d)複合体を形成するために、ハイブリダイズする条件下で、プローブ−配列−オリゴヌクレオチド、標識−担体−オリゴヌクレオチド、およびアダプター−オリゴヌクレオチドを接触させる工程であって、複合体において、遊離(非ブロック)−OH基が遊離(非ブロック)リン酸基に空間的に近接している、工程、
(e)ライゲーション条件下でリガーゼを使用して、3’−OH基と5’−リン酸基の間に共有結合を形成するために複合体を反応させ、標識された、または修飾されたオリゴヌクレオチドプローブを形成させる工程、
(f)任意で、アダプター−オリゴヌクレオチドを除去する工程、を含む。
本発明方法は、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドの3’末端と5’末端の両方への標識−担体−オリゴヌクレオチドの結合に使用してもよい。したがって、本発明方法の一態様において好ましくは、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドにおいて、プローブ配列は所定のタグヌクレオチド配列の5’であり、およびアダプター−オリゴヌクレオチドにおいて、第1および第2アダプターヌクレオチド配列は、直接配列において3’から5’方向にあり、および工程(d)の複合体においてプローブ−配列−オリゴヌクレオチドの遊離3’OH基は、標識−担体−オリゴヌクレオチドの遊離(非ブロック)リン酸基に空間的に近接している。本発明の代替の態様において、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドにおいて、プローブ配列は所定のタグヌクレオチド配列の3’であり、およびアダプター−オリゴヌクレオチドにおいて、第1および第2アダプターヌクレオチド配列は、直接配列において5’から3’方向にあり、および工程(d)の複合体においてプローブ−配列−オリゴヌクレオチドの遊離(非ブロック)リン酸基は、標識−担体−オリゴヌクレオチドの遊離3’OH基に空間的に近接している、方法が提供される。
本発明の方法および化合物は、核酸プローブの迅速、安価かつ容易な標識化を可能にする。本発明の概念は、熟練者が、〜個々のプローブ配列部分に〜標識する(これは高価であり、したがって多くの標識された個々のプローブライブラリの作製を損なう)必要なしに、棚(shelf)上の任意の所定のオリゴヌクレオチドプローブ(プローブ−配列−オリゴヌクレオチド)に標識することを可能にするシステムを提供することである。この目的のために、本発明は、各標識−担体−オリゴヌクレオチドが異なる標識または他の修飾を含む、1つのまたは好ましくは1つ以上の予め調製された標識−担体−オリゴヌクレオチドを含むシステムをここで提供する。次に、本発明は、単純なライゲーションによって互いに融合され得る複合体を組み立てる分子である、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドにおける、および標識−担体−オリゴヌクレオチドにおける、所定のタグヌクレオチド配列に相補的な配列を有するアダプターオリゴヌクレオチドを提供する。このようにして、本発明は、ライゲーションにより複数の異なる標識をヌクレオチド配列プローブに付着させる簡単なアプローチを提供する。ライゲーションされた標識−担体−オリゴヌクレオチドのそれぞれに対して、ほんの数個、好ましくはたった1つの標識または他の修飾のみを使用し、また、これらのそれぞれの標識は、干渉を避けるために互いに十分な間隔を空けている。
最も好ましくは、本発明の方法は工程(b)において 、第1、第2、任意で第3以上(第4、第5、第6、・・・、第50、第100、など)の、標識−担体−オリゴヌクレオチドを提供することを含むものであり、第1の標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第2のアダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有し、第2の標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第3のアダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有し、任意で、第3以上の標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第4以上のアダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有するものであって、かつ、ここで工程(c)においてアダプター−オリゴヌクレオチドは、直接配列に、第1、第2、第3、任意で第4以上のアダプターヌクレオチド配列を含む。この態様において、本発明のプローブ−配列−オリゴヌクレオチドは複数の標識または他の部分で容易に標識され得る。
本発明の文脈において、特定のオリゴヌクレオチド、プローブ、または核酸を説明する他の表現を指す場合、当業者はこの表現は、単一分子ではなく、単一種の分子を指すものであると認識するだろう。実験室における実用化において、当業者は、例えば1つのオリゴヌクレオチド配列の、一種の複数の分子の調製物を使用する。そのような分子の集団では、例えばオリゴヌクレオチド合成中にランダム配列領域を含むようにオリゴヌクレオチドが生成された場合を除き、通常、すべてのヌクレオチドは同一である。これは、複数のタイプのヌクレオチドの等価混合物でオリゴヌクレオチドを重合することにより達成でき、その後偶然に結合される。この場合、混合物中のオリゴヌクレオチドの種は「変性」配列を含む。
用語「ヌクレオシド」および「ヌクレオチド」は既知のプリンおよびピリミジン塩基だけでなく、修飾された他の複素環式塩基も含むそれらの部分を含むことを意図する。そのような修飾には、メチル化プリンまたはピリミジン、アシル化プリンまたはピリミジン、アルキル化リボースまたは他の複素環が含まれる。さらに、用語「ヌクレオチド」は、ハプテンまたは蛍光標識を含み、従来のリボースおよびデオキシリボース糖だけでなく、他の糖も含む可能性があるそれらの部分を含む。修飾されたヌクレオシドまたはヌクレオチドは、糖部分の修飾も含み、例えば、1以上のヒドロキシル基がハロゲン原子または脂肪族基で置換され、エーテル、アミン、ペプチド核酸(PNA)、ロックド核酸(LNA)などとして官能化される。
用語「核酸」は、任意の長さ、例えば、ヌクレオチドで構成された約2塩基、約10塩基以上、約100塩基以上、約500塩基以上、1000塩基以上、最大約10,000以上(例えば、100,000,000以上)の塩基を超えるポリマー、例えば、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドを指し、および例えばワトソンークリック塩基対相互作用に参加可能な2つの天然に存在する核酸のそれに類似した配列特異的方法で天然に存在する核酸とハイブリダイズすることができる酵素的または合成的に生成され得るものであってもよい。天然に存在するヌクレオチドには、グアニン、シトシン、アデニン、およびチミン/ウラシル(それぞれG、C、A、およびT/U)が含まれる。
本明細書で使用される用語「オリゴヌクレオチド」は約2〜約500ヌクレオチドの一本鎖多量体を示す。オリゴヌクレオチドは合成のものでも、酵素的に作成されたものでもよい。オリゴヌクレオチドは、リボヌクレオチドモノマー(すなわち、オリゴリボヌクレオチドであってもよい)、デオキシリボヌクレオチドモノマーまたは2つの組み合わせを含んでもよい。オリゴヌクレオチドは10〜20、11〜30、31〜40、41〜50、51〜60、61〜70、7〜80、80〜100、100〜150、150〜200または200〜250または最大500ヌクレオチド長であってよい。
用語「ハイブリダイゼーション」はワトソンークリック対を介する核酸の相補的核酸への特異的結合を指す。すなわち、用語「in situ ハイブリダイゼーション」は細胞内または無傷の染色体内の相補的核酸への核酸の特異的結合を指す。核酸に関して用語「ハイブリダイズする」および「結合する」は、交換可能に使用される。
用語「ハイブリダイズする条件」は、相補配列の少なくとも一部が互いにアニールするのに十分な、時間、温度、およびpHの条件、ならびに反応物および試薬の必要な量および濃度を意味することを意図している。当技術分野で周知であるように、ハイブリダイゼーションを達成するために必要な時間、温度、およびpH条件は、ハイブリダイズされるオリゴヌクレオチド分子のサイズ、ハイブリダイズされるオリゴヌクレオチド間の相補性の程度、およびハイブリダイゼーション反応混合物、塩などにおける他の物質の存在に依存する。各ハイブリダイゼーション工程に必要な実際の条件は、当技術分野で周知であるか、過度の実験なしに決定することができる。
本明細書で使用される用語「in situ ハイブリダイゼーション条件」は核酸の相補的核酸、例えば、細胞内のRNAまたはDNA分子内のヌクレオチド配列と相補的オリゴヌクレオチド、へのハイブリダイゼーションを可能にする条件を指す。適切なinsitu ハイブリダイゼーション条件には、温度、変性試薬の濃度、塩、インキュベーション時間などを含む、ハイブリダイゼーション条件および任意の洗浄条件の両方が含まれてよい。このような条件は当該分野で公知である。
本発明のいくつかの態様において、プローブ−配列−オリゴヌクレオチド、標識−担体−オリゴヌクレオチド、およびアダプター−オリゴヌクレオチドは一本鎖核酸分子、好ましくはRNAおよび/またはDNAである。さらに、すべての核酸分子は、O-メチル修飾残基などの非天然または修飾核酸残基を含む場合がある。しかしながら、合成がより簡単で安価なDNAオリゴヌクレオチドが特に好ましい。
好ましいいくつかの態様において、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドはポリヌクレオチドの3’末端OH基および/または5’末端リン酸基の修飾を含まない、特に、好ましくは、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドは末端にアミノ基を含まない。本発明の文脈において、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドは、最先端のオリゴヌクレオチド合成手順に従って化学的に合成される可能性が高い。そのような手順では、マスキングまたはブロッキング基の使用をしばしば含み、これらは好ましくは、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドを本発明の方法に適用する前にすべて除去される。また、オリゴヌクレオチドの合成により、多くの場合、5プライム末端OH基が生じる。いくつかの態様において、標識−担体−オリゴヌクレオチドがプローブ−配列−オリゴヌクレオチドの5プライム末端にライゲーションされる場合、ライゲーション反応を可能にするために末端5プライムリン酸基を結合する必要がある。
いくつかの態様において、標識−担体−オリゴヌクレオチドは、好ましくは少なくとも1つの標識部分を含むことが好ましく、 他の態様において、2つまたはそれ以上、好ましくは3つ、4つまたは5つの標識部分、または他の機能部分を含む。
しかしながら、より好ましい態様において標識−担体−オリゴヌクレオチドは、そのような標識部分または他の機能的部分を1つのみ、または2つまたは3つ以下を含む。本発明によれば、各プローブ−配列−オリゴヌクレオチドは、本発明の方法によりタンデムにプローブ−配列−オリゴヌクレオチドにすべてライゲーションされる複数の標識−担体−オリゴヌクレオチドを使用することにより、複数の標識で標識することができる。次いで、複数の標識−担体−オリゴヌクレオチド中のそれぞれの標識−担体−オリゴヌクレオチドは、異なる標識または修飾で標識される。この態様により細胞内のmRNA種などの複数の標的配列の同時プロービングが可能となる。
標識−担体−オリゴヌクレオチドは、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドとのライゲーションに適した任意の長さのものであってよい。いくつかの好ましい態様では、本発明の標識−担体−オリゴヌクレオチドの長さは5〜200ヌクレオチドであり、好ましくは、5〜100ヌクレオチドであり、より好ましくは5〜30、または8〜20、さらに好ましくは約15である。好ましい態様において、標識−担体−オリゴヌクレオチドの配列は、所定のタグヌクレオチド配列のそれぞれのアダプター配列への特異的結合を可能にするものでなければならない。
1つの好ましい態様において、標識−担体−オリゴヌクレオチドは、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドとの酵素触媒ライゲーションを可能にする5プライム(遊離)リン酸基を含む。別の態様において、標識−担体−オリゴヌクレオチドは3プライム末端のOH基を含む(プローブ配列オリゴヌクレオチドの標識が5’末端で行われる場合)。
用語「アダプター−オリゴヌクレオチド」は、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドおよび標識−担体−オリゴヌクレオチド中の所定のタグヌクレオチド配列に相補的な少なくとも2つ、好ましくはそれ以上のアダプター配列をタンデム配列で含むオリゴヌクレオチドを一般に指す。したがって、アダプター配列も事前に決定されている。いくつかの態様において、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドおよび標識−担体−オリゴヌクレオチドのそれぞれにおける、所定のタグヌクレオチド配列の配列および相補性により対応するアダプター配列も互いに異なる。1つの態様において、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドの標識はその3’末端で行われ、アダプター−オリゴヌクレオチドはその3’末端から5’末端への連続した順序で第1の、次に第2のアダプター配列を含む。追加の標識−担体−オリゴヌクレオチドが使用される場合、アダプター−配列は、アダプター−オリゴヌクレオチドの3’末端(第3、第4、第5など)に連続して追加される。標識がプローブ−配列−オリゴヌクレオチドの5’末端で行われる場合、順序は5’から3’になる。この方法において、ハイブリダイズする条件下で接触が行われると、プローブ−配列−オリゴヌクレオチド、すべての標識−担体−オリゴヌクレオチド、およびアダプター−オリゴヌクレオチドは、それぞれの個々のオリゴヌクレオチド間のライゲーション可能な「ニック(nick)」を含む、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドとすべての標識−担体−オリゴヌクレオチドからなる鎖で二本鎖複合体を形成する。ライゲーション可能なニックは、3’OHおよび5’リン酸基が酵素触媒リガーゼ反応に関与して共有結合を形成し、それによってホスホジエステル骨格を形成できるほど十分に狭い2つのオリゴヌクレオチド間のギャップである。いくつかの態様において、アダプター−オリゴヌクレオチドの3’および5’末端は、ライゲーション中の不要な副産物を避けるためにライゲーション反応に関与できないように修飾することができる。
アダプター−オリゴヌクレオチドは、好ましくは2つ以上のアダプター配列を含み、それぞれ少なくとも3、好ましくは4、5、6、7、8、またはそれ以上の核酸位置を有し、好ましくは8〜20、10〜20、12〜18以上、好ましくは約15を有する。いくつかの態様において、それぞれのアダプター配列は、それぞれの所定のタグヌクレオチド配列に逆相補的な配列(5’から3’を見た場合)からなる。アダプター−オリゴヌクレオチドのアダプター配列と、標識−担体−オリゴヌクレオチドまたはプローブ−配列−オリゴヌクレオチドの対応する所定のタグヌクレオチド配列との間の相補性の程度は、ライゲーションの実行に適した条件下の2つの配列の安定したハイブリダイゼーションを可能にするように選択される。この文脈において、逆相補性の程度は、好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは95%または100%である。
好ましい態様において、前述に加え、アダプター−オリゴヌクレオチドは、3’および/または5’末端のいずれにも変性オーバーハングを含まず、好ましくは、複合体が形成されるときに末端になく、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドのプローブ配列とハイブリダイズできる。
いくつかの態様において、本発明の方法は、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドと標識−担体−オリゴヌクレオチドのライゲーション産物を精製する工程をさらに含んでもよい。ライゲーション産物は、標識された、またはそうでなければ修飾されたオリゴヌクレオチドプローブを形成し、したがって、本発明の工程の産物を形成する。精製は、核酸プローブを精製するための当業者に知られている任意の手段によって行うことができ、PAGEなどのゲル電気泳動を介する精製が含まれるが、これに限定されない。最も好ましくは、一本鎖のライゲーションされた産物は最初に精製され、その後、第2工程での使用前にプローブを安定化するために、アダプター−オリゴヌクレオチドで再度ハイブリダイズされる。
本明細書で使用される用語「リガーゼ」は、ポリヌクレオチドを一緒に結合するため、または単一のポリヌクレオチドの末端を結合するために一般的に使用される酵素を指す。本発明のリガーゼは、好ましくはATP依存性二本鎖ポリヌクレオチドリガーゼ、NAD+依存性二本鎖DNAまたはRNAリガーゼ、および、一本鎖ポリヌクレオチドリガーゼから選択され、および好ましくは、大腸菌DNAリガーゼ、TaqDNAリガーゼ、アンプリガーゼ(Ampligase)(登録商標)熱安定性DNAリガーゼなどの細菌リガーゼ、T3DNAリガーゼ、T4 DNAリガーゼ、T7 DNAリガーゼなどのファージリガーゼ、Sso7−T3 DNAリガーゼ、Sso7−T4 DNAリガーゼ、Sso7−T7DNAリガーゼ、Sso7−Taq DNAリガーゼ、Sso7−大腸菌DNAリガーゼ、Sso7−アンプリガーゼ、DNAリガーゼSso7、T4 RNAリガーゼ1 、T4RNAリガーゼ2、および、T4切断型および変異型(K227Q)RNAリガーゼなどのDNA結合ドメインとリガーゼを含む融合リガーゼを含む、これらの変異体から選択される。T4DNAリガーゼの使用が最も好ましい、なぜなら、この酵素は堅牢で、安価で効率的であるから。
用語「標的」は、空間的に分離し、プローブにハイブリダイズし、かつ視覚化できる生物学的実体を指す。細胞、個々の染色体、およびアレイに配置された材料は、標的の例である。本発明の文脈において、標的核酸は、標的一本鎖核酸であり、本発明の方法で産生される核酸プローブ用の少なくとも1つ、好ましくは複数の結合領域を有する配列を含む。好ましい態様において、標的核酸はメッセンジャーRNA(mRNA)である。
本発明の文脈における標識は、直接的または間接的にシグナルを生成する可能性のある検出可能な部分である。シグナルを直接生成する検出可能な部分の一例は蛍光分子である。間接的にシグナルを生成する検出可能な部分には、基質や抗体などの検出試薬にさらされるとシグナルを生成する部分が含まれる。シグナルを直接生成する検出可能な部分は、その部分に結合する標識抗体を使用するなどの間接的な手段によって任意に検出することができる。特定の場合において、シグナルは、光検出器、例えば光学顕微鏡、分光光度計、蛍光顕微鏡、蛍光サンプルリーダー、または蛍光活性化セルソーターなどによって検出可能な特定の波長のものであってもよい。本発明の文脈における標識部分は、その部分の存在または不在の検出を可能にする任意の部分であってよい。適切な標識には、例えば、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、6−カルボキシフルオレセイン(一般に略語FAMおよびFで知られる)、6-カルボキシ-2’、4’、7’、4,7-ヘキサクロロフルオレセイン(HEX)、6-カルボキシ-4’、5’-ジクロロ-2’、7’-ジメトキシフルオレセイン(JOEまたはJ)、N、N、N’、N’-テトラメチル-6-カルボキシローダミン(TAMRAまたはT)、6-カルボキシ-X-ローダミン(ROXまたはR)、5-カルボキシローダミン-6G(R6G5またはG5)、6-カルボキシローダミン-6G(R6G6またはG6)、およびローダミン110などのフルオレセインおよびローダミン色素を含むキサンテン色素;例えばCy3、Cy5、Cy7色素のようなシアニン色素;例えばウンベリフェロンのようなクマリン;例えばヘキスト33258のようなベンズイミド色素;例えば、テキサスレッドのようなフェナントリジン色素;エチジウム色素; アクリジン色素カルバゾール色素; フェノキサジン色素; ポルフィリン色素; 例えば Cy3、Cy5などのシアニン色素のようなポリメチン色素; BODIPY色素およびキノリン色素を含む蛍光色素が含まれる。いくつかのアプリケーションで一般的に使用されている特定のフルオロフォアには:ピレン、クマリン、ジエチルアミノクマリン、FAM、フルオレセインクロロトリアジニル、R110、エオシン、JOE、R6G、テトラメチルローダミン、TAMRA、リサミン、ROX、ナフトフルオレセイン、テキサスレッド、ナプトフルオレセイン、Cy3、およびCy5などを含む。本方法に有用な適切な識別可能な蛍光標識ペアには、Cy-3およびCy-5(Amersham Inc.、Piscataway、NJ)、Quasar 570およびQuasar670(Biosearch Technology, Novato Calif.)、好ましくは、4つのAlexa色素:Alexafluor 488、Alexa fluor 555、Alexafluor 594、Alexa fluor 647(Molecular Probes, Eugene,Oreg.)、Atto色素:Atto488、Atto565、Atto594、Atto647N、Atto750 (Atto-Tec GmbH);BODIPY V-1002 および BODIPY V1005 (Molecular Probes, Eugene, Oreg.)、POPO-3 および TOTO-3 (Molecular Probes, Eugene,Oreg.)が含まれる。さらに適切な識別可能な検出可能な標識はKrickaら(Ann Clin Biochem. 39:114-29, 2002)で見つけることができる。
用語「識別可能な標識」または「異なる色の標識」またはその文法的に同等なものは、標識が混在している場合でも、独立して検出されおよび測定され得る標識を指す。言い換えると、標識が同じ場所にある場合でも(例えば、同じチューブ内、同じ二重分子内、または同じ細胞内)、それぞれの標識の存在する標識の量(例えば、蛍光の量など)は個別に決定可能である。上記の標識は、識別可能な標識として使用してもよい。いくつかの好ましい識別可能な蛍光標識ペアは、Cy-3 と Cy-5 (Amersham Inc., Piscataway,N.J.)、Quasar 570 と Quasar 670(Biosearch Technology, Novato Calif.), Alexafluor555 とAlexafluor647 (Molecular Probes, Eugene, Oreg.), BODIPY V-1002 と BODIPY V1005 (Molecular Probes, Eugene, Oreg.), POPO-3 と TOTO-3 (Molecular Probes, Eugene, Oreg.), および POPRO3 と TOPRO3 (Molecular Probes, Eugene,Oreg.), および好ましくはFAM と ATTO550を含む。さらに適切な識別可能な標識はKrickaら(Ann Clin Biochem. 39:114-29, 2002)で見つけることができる。
用語「所定の」とは、使用前に知られているものを指す。
好ましくは、本発明の方法で使用されるプローブ−配列−オリゴヌクレオチドは、20〜300ヌクレオチドの長さを有する。本発明に従って生成されたプローブによって検出される標的核酸の種類に応じて、プローブの長さが選択される。smFISHプローブの適用では、プローブの長さが500塩基未満になるように選択されるが、他の適用では、より長い核酸プローブの使用が必要になる可能性がある。プローブ配列の長さは標識化工程に重要ではないため、本発明は特定の長さに限定されるものではない。しかしながら、smFISHで使用するプローブ配列が好ましい。プローブ配列オリゴヌクレオチドにおいて、所定のタグヌクレオチド配列は、少なくとも5核酸、好ましくは6、7、8、9、10または15以上、より好ましくは5〜50、5〜20、より好ましくは10〜20、12〜18、最も好ましくは約15核酸の長さを有する。
この問題は、上記開示された本発明の標識方法に従った少なくとも2つの蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブを生成することであって、該少なくとも2つの蛍光オリゴヌクレオチドプローブが、1つの標的核酸に結合することができることを含む単一分子蛍光insitu ハイブリダイゼーション(smFISH)プローブライブラリを生成する方法によってさらに解決される。
本発明のいくつかの態様において、上記ライブラリ生成方法に関して、少なくとも2つの蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブは、異なる、好ましくは重複しない位置(配列)で1つの標的核酸に結合することができる。本発明のライブラリにおける少なくとも2つの蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブは、少なくとも10、好ましくは少なくとも30、より好ましくは30〜150、最も好ましくは約100の蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブであって、前記蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブのそれぞれは、好ましくは重複しない位置で、1つの標的核酸に結合することができる。
本態様のいくつかの好ましい態様において、ライブラリ内の少なくとも2つの蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブの少なくとも2つは複数の標識部分で標識されるが、好ましくは、ライブラリ内の各標識オリゴヌクレオチドプローブは同一の標識または同一の標識の組み合わせを含む。本発明の文脈における核酸プローブのライブラリは、1つの核酸分子、例えばsmFISHアプローチにおける1つのmRNAをプローブするおよび検出するためのプローブのセットを示すものとする。
本発明の別の態様において、細胞内のメッセンジャーリボ核酸分子(mRNA)の標的配列をプローブする方法が提供され、前記標的配列は複数の非重複プローブ結合領域を含み、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプローブの過剰で前記細胞を浸すことを含み、それぞれのオリゴヌクレオチドプローブは、少なくとも2つの異なる色の蛍光標識の同じ組み合わせで複数標識されており、およびそれぞれ前記標的配列の異なるプローブ結合領域に相補的な核酸配列を含み;非結合プローブを除去するために前記固定された細胞を洗浄し;および、前記プローブから蛍光を検出することを含む。
本発明の文脈における異なる色の蛍光標識は、異なる励起および/またはシグナル波長を有する蛍光部分であり、したがって個々の検出を可能にする。
本発明の別の態様はさらに細胞内で同時にメッセンジャーリボ核酸分子(mRNA)の少なくとも2つの標的配列をプローブする方法に関するものであって、前記標的配列はそれぞれ複数の非重複プローブ結合領域を含み、前記細胞を過剰なプローブセット、それぞれの標的配列に対して1つのプローブセットに浸漬することを含み、それぞれのプローブセットは、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプローブを含み、およびプローブセットのそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブは、少なくとも2つの異なる色の蛍光標識の同一の組み合わせで複数標識されており、それぞれの標識配列にカラーバーコードを提供するものであって、異なる色の蛍光標識の組み合わせは、それぞれのプローブセット間で異なるものであって、プローブセット内のそれぞれのオリゴヌクレオチドプローブは、前記標的配列の異なるプローブ結合領域に相補的な核酸配列を含むものであり、非結合プローブを除去するために前記固定された細胞を洗浄し;および、前記プローブから蛍光を検出することを含む。
細胞本発明の文脈において細胞は好ましくは固定され、透過処理された細胞である。
本態様において、「オリゴヌクレオチドプローブ」は、本明細書で上記に開示された本発明の標識方法に従って調製されることが好ましい。
いくつかの態様において、標的mRNAおよびプローブ中のプローブ結合領域の数は、40〜60であってよい。他の態様において、少なくとも30のプローブは、7〜40ヌクレオチド長であり、最も好ましくは15〜30ヌクレオチド長である標的相補配列を有する。
それぞれのプローブは、0.2〜10ナノグラム/マイクロリットルの濃度で細胞に追加してもよい。
固定された細胞は好ましくはホルムアルデヒド固定によって調製される。
検出は好ましくは広視野蛍光顕微鏡での画像処理を含む。
オリゴヌクレオチドプローブを標識するための標識キットがさらに提供され、該キットは第1、および第2、任意で第3以上の標識−担体−オリゴヌクレオチドを含み、第1標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第2アダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有し、第2標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第3アダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有し、任意で、第3以上標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第4以上アダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有し、およびアダプター−オリゴヌクレオチドは第1、第2、第3、任意で第4以上のアダプターヌクレオチド配列を直接配列で含み、第1のアダプターヌクレオチド配列は、プローブ−配列−オリゴヌクレオチド(またはオリゴヌクレオチドプローブ)の所定のタグヌクレオチド配列に相補的である。
本発明の標識キットは、リガーゼを、任意でその使用のための緩衝液または試薬と共にさらに含んでもよい。好ましいリガーゼは上記のとおりである。
本発明の標識キットはその使用のための指示書をさらに含んでもよい。
本発明は、添付の図面および配列を参照して以下の実施例でさらに説明されるが、それらに限定されるものではない。本発明の目的のために、本明細書に引用されるすべての参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。
本発明に基づく複数のフルオロフォア標識(a)複数ライゲーションベースのフルオロフォア標識(b)本発明で調製され、複数色蛍光消光(multiple color fluorescence quenching)を回避するためにアダプター−オリゴヌクレオチドで事前にアニーリングされたプローブでのinsitu染色(c)アダプター−オリゴヌクレオチド安定化なしの、Atto488、Atto565、およびAtto647N結合Gapdh FISH プローブでのHepa1−6中のGapdh発現(d) (c)におけるアダプター−オリゴヌクレオチドで事前アニーリングされたプローブによる個々のドットとして視覚化されるGapdh mRNA 同上 マウス胚脳の発生遺伝子のin vivo検出のためのFISH 3色組み合せバーコード (a) 3つの基本色からのFISH用色コード化スキーム(b) E12.5マウス胚脳室帯における7遺伝子検出 −スケールバー 5μm (c)これら7つの発生遺伝子のmRNA転写物の定量化 同上
先の特許出願EP 16190862.9(参照により本明細書に組み込まれる)において、T4 DNAリガーゼ(T4DL)を使用して、smFISH用の蛍光標識プローブを効率的かつコスト効率よく製造している。しかしながら、蛍光事前標識されたオリゴの化学的性質により、最先端のオリゴ合成および標識技術による、複数のフルオロフォア標識オリゴを生成することに関連する困難性とコストの増大が存在する。コスト効率と技術的課題の解決を目指して、以前の方法の代替バージョンが開発された。本発明の方法の背後にある理論的根拠は、T4DL(T4 DNAリガーゼ)またはT7DNAリガーゼなどの他のdsDNAリガーゼの複数ライゲーション能力を利用することである。非標識smFISHオリゴプールは、共通の所定のタグヌクレオチド配列と単一/複数の蛍光標識オリゴ(標識−担体−オリゴヌクレオチド)およびアダプター−オリゴヌクレオチドで合成される。ワンポット(one-pot)ライゲーション反応の後、図1Aに示すように、smFISHプローブは5から3末端の3つの蛍光オリゴに結合する。個々の標識の間隔は約15ヌクレオチドである。
アダプターオリゴによる安定化により、Atto488、Atto565、およびAtto647Nの1コピーで標識されたGapdhプローブの3つのチャネルすべてで、個々の明確なドットを取得することができる(図1cおよび1d)。本方法の複数の標識能力により、発明者らは、遺伝子のパネルに様々な色の組み合わせを割り当て、チャネルでの出現をカウントすることによりドットをデコードすることができた。smFISHで進化した複数のフルオロフォア標識機能は、従来のsmFISHを自律的な組み合わせカラーバーコードメカニズムで拡張する。それぞれの色の組み合わせは個々のプローブと共有結合しているため、フルオロフォアの化学量論はプローブ間で不変である。画像取得中、フルオロフォア間の強度比はFISHドットの輝度に依存しない。バーコード容量は、チャンネル(フルオロフォアの選択)番号n(組み合わせの理論上の数は、すべての色の組み合わせの合計が2n−1)の指数関数で単純に増加する。FISHドット画像処理が十分に正確で、各チャネルの最大強度の相対比を決定できる場合は、組み合わせを高くすることができる。
smFISHの最も興味深い適用の1つは、組織サンプルの複数の遺伝子発現パターンを調べることである。3つの基本色だけで、色の組み合わせを使用して、1回のハイブリダイゼーションで7つの遺伝子を検出できる。ここで、発明者らは、12.5日胚(E12.5)マウス胚凍結切片サンプルを使用して、7つの発生関連遺伝子の組織不均一性を視覚化した(図2a)。同時7遺伝子検出は、発生遺伝子発現の細胞組織パターンを示す(図2b)。階層的クラスタリングでは、さまざまな程度の幹細胞マーカーの発現を伴う4つのクラスターが示される(図2c)。
方法
細胞培養および組織切片調製
マウス初代神経幹細胞(NSC)は、8週間の成体オスC57BL/6Jマウス脳の脳室下帯から分離された。単離組織片をさらに1mm3のサイズに切り刻み、Accutase溶液(Sigma、A6964)で37℃で20分間消化した。細胞を250gで5分間遠心分離した後、無血清培地(0.6% グルコース、20mM HEPES (1M ストック、Sigma、H0887)、 0.2 mM プロゲステロン、0.06 mM プトレシン、2% B27、20 ng/ml EGF、10 ng/ml FGF、0.1% ITSS、1 x ペニシリン/ストレプトマイシン、0.36 U/ml ヘパリン (Sigma、H3149)、1.2 % (w/v) NaHCO3を添加したDMEM/F-12 HEPES(ThermoFisher、31330095))で再懸濁および培養した。コーティングされたプレートまたはカバースリップでのNSC培養では、プレートまたはカバースリップは、mg/mlポリ-l-リジン(Sigma、P7280)、0.0025 mg/mlラミニン(Roche、11243217001)を補充したリン酸緩衝生理食塩水(PBS)でコーティングされ37℃で一晩放置してから、紫外線照射で細胞培養フードの下で乾燥させた。マウスHepa1-6細胞を、10%ウシ胎仔血清および1 x ペニシリン/ストレプトマイシンを含むDMEM培地で培養した。Hepa 1-6細胞は、コーティングなしのカバースリップ上で直接成長させた。胚マウス脳組織凍結切片は、Tissue-Tek O.C.T. (Sakura、4583)に包埋された胚12.5日目のC57BL/6Jマウス胚から6〜10μmで切断された。
コーティングされたNSC細胞、接着性Hepa 1-6細胞または凍結切片をPBS中の4%ホルムアルデヒドで10分間固定し、その後PBS中の135 mMグリシンで室温で10分間消光した。次に、固定細胞をPBSで1回洗浄し、70%エタノールで4℃で一晩透過処理した。FISH関連緩衝液に使用されるすべての水は、ジエチルピロカーボネート(DEPC)で処理された。透過処理後、細胞を凍結保護剤(25%グリセロール、25%エチレングリコール、0.1Mリン酸緩衝液、pH 7.4)中-20℃でFISH染色するまで保存した。
プローブ設計
Primer3で正しいプライマーを選択するための標準条件を使用して、Primer3で最初にプローブを選択し、入力cDNAシーケンスから過度の二次構造のないすべての可能性のあるプローブを取得し、従来のdesign3に基づくsmFISHプローブをRスクリプトで実行した。次に、重複しないsmFISHプローブを2 bpギャップで選択した。 HuluFISHプローブの場合、Primer3由来のすべてのプローブは、染色に使用される条件下でRのDECIPHERパッケージとのハイブリダイゼーション効率についてさらに計算された。そして、ハイブリダイゼーション効率が0.9(最大1)を超えるようにプローブをフィルターにかけ、その後、重複しないHuluFISHプローブを前述のように選択した。アダプターシーケンスは、UNAfoldによって強力な二次構造のためにランダムに生成および制御された。パスした配列は、15 bp以下の完全一致で、ローカルのマウスとヒトの転写産物データベース(アンサンブルリリース87(ensemble release 87))に対してブラスト(blast)された。
HuluFISHプローブ標識および精製
本発明の標識方法は「HuluFISH」と表示される。
FISHプローブオリゴプールとアダプターオリゴは、Sigmaから合成(精製)のために最低品質で合成された。個々の遺伝子について、オリゴを一緒にプールして、100μMの総オリゴ濃度にした。蛍光オリゴは、Atto色素、Alexa色素、またはCy色素を含むさまざまな色素とともにEurofins genomicsから購入した。追加のタグ配列なしでプローブを標識するために、T4 DNAリガーゼバッファー(NEB、B0202S)、変性配列を含む30μMアダプターオリゴ、3μM非標識FISHプローブオリゴプールおよび蛍光標識オリゴ、25%PEG8000、30 U/μL T4DNAリガーゼ(NEB、M0202M)でライゲーションを行った。次に、ライゲーション反応はサーモサイクラー(thermocycler)で37℃で10秒/16℃で5分の12サイクルでのインキュベートにより行った。タグ配列を用いたプローブ標識では、例えば16.7μMのすべてのオリゴ成分とオリゴプール、50 U/μL T4 DNAリガーゼなどの、いくつかの変更を加えて、前述と同様にライゲーションを行った。次に、ライゲーション混合物を室温で2時間暗所に放置した。ライゲーション生成物をブタノール9容量で濃縮し、ペレットとして20,000 g、4℃で15分間遠心分離した。カラフルな標識オリゴペレットを100%エタノールで1回洗浄し、スピンダウンしてエタノールを除去した後、ローディングバッファー(8M尿素、1 x TBE(CarlRoth、A118.1)、0.01% ブロモフェノールブルー、キシレンシアノール)で再可溶化した。90℃で5分変性したオリゴを15%尿素−PAGEゲル(8M尿素、1 x TBE、15%Rotiphorese Gel 30(Carl Roth、3029.2)、0.05%過硫酸アンモニウム、0.05%テトラメチルエチレンジアミン)上にロードしプレランは300 Vで30分行った。実施条件は通常300 V、30分、またはブロモフェノールブルーが端に到達するまでで行われた。蛍光色素−オリゴ結合体を含むゲルバンドを環境光下で切除した。ゲル片は、マイクロチューブ乳棒(Sigma、Z359947-100EA)によって手動でホモジナイズされた。次に、アルミホイルで包むことにより遮光し室温で一晩、500μLの10 mM TEバッファー(pH8.5、10 mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)、1 mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA))で抽出された。TEで抽出したオリゴをブタノールで再度濃縮し、前述と同様にエタノールで1回洗浄した。最終ペレットを室温で5〜10分間暗所で乾燥させた後、H2Oに再可溶化した。濃度はssDNAとしてnanodrop one(ThermoFisher)によって決定された。
FISHプローブ染色および画像処理
HuluFISHプローブミックスは、ハイブリダイゼーションバッファー(2 x SSC(生理食塩水−クエン酸ナトリウム)、10%硫酸デキストラン、10%ホルムアミド、1 mg/mL tRNA(Roche、10109541001)、2mMリボヌクレオシドバナジル 複合体(NEB、S1402S)、0.2 mg / mL BSA)中の各単一オリゴについて10 nMに調整された。Biosearch Technology から購入したGapdh-Quasar570プローブを再懸濁し、メーカーの指示に従って染色を実施した。ハイブリダイゼーションは、サンプルをパラフィルムに伏せて、30℃の水浴で一晩実施した。カバーガラス上の細胞またはガラススライド上の組織切片を、洗浄バッファー(2 x SSC、10%ホルムアミド、0.1%Tween-20)で37℃で6 x 10分間洗浄した。最後の洗浄工程では、核染色用の0.5μg/mL DAPI(4',6−ジアミジノ−2−フェニルインドール)が含まれた。サンプルをProLong Gold Antifade(ThermoFisher、P10144)にマウントし、一晩硬化させた。サンプルは、405nm、488nm、および561nmのチャネル用200 ms、950 ms、および5000msでの広視野顕微鏡(Zeiss Cell Observer)、または各チャネルで最大のレーザー出力を使用して、Airyscan(Zeiss LSM800、405、488、561、および647 nmレーザーを装備)での共焦点顕微鏡のいずれかで撮像された。サンプルは、Zeissソフトウェアが提供する最適な設定のAiryscanテクノロジーでスキャンされた。
画像処理解析
ImageJで手動で規定された核の輪郭を除き、すべての画像分析はRで実行され、大多数はパッケージEBImageに基づく。すべての強度しきい値は、Zeiss Airyscanから生成された任意の単位に基づくため、以下の説明では特定しない。FISHドットの識別は、2D局所最大値の識別およびアライメントに依存した。最初に各フレームについて、低しきい値を超える2D最大値が特定された。各2D極大値は、アライメントのために隣接するZスライスへの投影が考慮され:0.08 um以内に収まるものは、同じFISHドットに割り当てられた。識別されたFISHドットの最大強度(擬似3D最大)を持つピクセルは、さらなる分析のために抽出された。
シグナル対ノイズ比(SNR)およびコントラストは、個々のFISHドットごとに適応させて生成された。このため、ピクセル値(ローカルバックグラウンド)は、同じ平面上の2D最大値のPSF(点拡がり関数)をカバーするすべての円形領域を除いて、擬似3D最大値を中心とした正方形から取得された。コントラストは、最大強度とそのローカルバックグラウンド値の平均の比率として定義され、SNRは、従来定義されているとおり、最大強度をローカルバックグラウンド値の標準偏差で割ったものに等しくなる。
複数の遺伝子用のHuluプローブを使用したサンプルのカラーデコードでは、各チャネルのフルオロフォアの存在が最初に個別に決定された。異なるチャネルからのFISHドットが0.08 um以内に共局在する場合、デュアルまたはトリプルカラーコーディングが割り当てられた。単色のHuluプローブにフルオロフォアのコピーが3つあるため、単色の割り当てには、より高い強度のしきい値処理が必要だった。ImageJの最大強度の投影画像で、核を手動でセグメント化した。膜免疫染色の手助けなく、特定された各FISHドットはその最も近い核に割り当てられた。
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図面の語句
Label-carrier-oligonucleotides 標識−担体−オリゴヌクレオチド
Probe sequence-oligonucleotide プローブ 配列−オリゴヌクレオチド
Label or other moiety 標識または他の部位
adaptor-oligonucleotide アダプター−オリゴヌクレオチド
ligation ライゲーション
in situ staining in situ 染色
Adaptor stabilized HuluFISH probes アダプター安定化HuluFISHプローブ
Fixed cell 固定された細胞
Merge 統合
Log2 Expression Log2 発現

Claims (13)

  1. 標識またはその他の方法で修飾されたオリゴヌクレオチドプローブの製造方法であって、該方法は、以下の工程:
    a.(i)標的核酸に相補的なヌクレオチド配列を含むプローブ配列および(ii)第1アダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を含む、プローブ−配列−オリゴヌクレオチドを提供する工程、
    b.標識−担体−オリゴヌクレオチドが第2アダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有する、少なくとも1つの標識部分、または他の機能部分を含む、標識−担体−オリゴヌクレオチドを提供する工程、
    c.直接配列において第1および第2アダプターヌクレオチド配列を含む、アダプター−オリゴヌクレオチドを提供する工程、
    d.複合体を形成するために、ハイブリダイズする条件下で、プローブ−配列−オリゴヌクレオチド、標識−担体−オリゴヌクレオチド、およびアダプター−オリゴヌクレオチドを接触させる工程であって、複合体において、遊離(非ブロック)−OH基が遊離(非ブロック)リン酸基に空間的に近接している、工程、
    e.ライゲーション条件下でリガーゼを使用して、3’−OH基と5’−リン酸基の間に共有結合を形成するために複合体を反応させ、標識された、または修飾されたオリゴヌクレオチドプローブを形成させる工程、
    f.任意で、アダプター−オリゴヌクレオチドを除去する工程、を含む方法。
  2. プローブ−配列−オリゴヌクレオチドにおいて、プローブ配列は所定のタグヌクレオチド配列の5’であり、および
    アダプター−オリゴヌクレオチドにおいて、第1および第2アダプターヌクレオチド配列は、直接配列において3’から5’方向にあり、および
    工程(d)の複合体においてプローブ−配列−オリゴヌクレオチドの遊離3’OH基は、標識−担体−オリゴヌクレオチドの遊離(非ブロック)リン酸基に空間的に近接している、請求項1に記載の標識またはその他の方法で修飾されたオリゴヌクレオチドプローブの製造方法。
  3. プローブ−配列−オリゴヌクレオチドにおいて、プローブ配列は所定のタグヌクレオチド配列の3’であり、および
    アダプター−オリゴヌクレオチドにおいて、第1および第2アダプターヌクレオチド配列は、直接配列において5’から3’方向にあり、および
    工程(d)の複合体においてプローブ−配列−オリゴヌクレオチドの遊離(非ブロック)リン酸基は、標識−担体−オリゴヌクレオチドの遊離3’OH基に空間的に近接している、請求項1に記載の標識またはその他の方法で修飾されたオリゴヌクレオチドプローブの製造方法。
  4. 工程(b)において 、第1、第2、任意で第3以上の、標識−担体−オリゴヌクレオチドを提供することを含むものであり、第1の標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第2のアダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有し、第2の標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第3のアダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有し、任意で、第3以上の標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第4以上のアダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有するものであって、および、工程(c)においてアダプター−オリゴヌクレオチドは、直接配列に、第1、第2、第3、任意で第4以上のアダプターヌクレオチド配列を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の標識またはその他の方法で修飾されたオリゴヌクレオチドプローブの製造方法。
  5. それぞれのアダプターヌクレオチド配列は異なるヌクレオチド配列を含む、請求項4に記載の方法。
  6. それぞれの標識−担体−オリゴヌクレオチドは異なって標識されるか、そうでなければ修飾される、請求項4または5に記載の方法。
  7. 標識−担体−オリゴヌクレオチドは、2つまたはそれ以上、好ましくは3つ、4つまたは5つの標識部分を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 2つまたはそれ以上、好ましくは3つ、4つまたは5つの標識部分は少なくとも2つ以上の異なる標識部分、または他の機能部分を含む、請求項7に記載の方法。
  9. プローブ−配列−オリゴヌクレオチドと標識−担体−オリゴヌクレオチドのライゲーション産物を精製する工程を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. プローブ−配列−オリゴヌクレオチドは、20〜300ヌクレオチドの長さを有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の少なくとも2つの蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブを生成することであって、該少なくとも2つの蛍光オリゴヌクレオチドプローブが、1つの標的核酸に結合することができることを含む、単一分子蛍光insitu ハイブリダイゼーション(smFISH)プローブライブラリを生成する方法。
  12. 少なくとも2つの蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブは、少なくとも10、好ましくは少なくとも30、より好ましくは30〜150、最も好ましくは約100の蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブであって、前記蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブのそれぞれは、1つの標的核酸に結合することができる、請求項11に記載の方法。
  13. 第1、および第2、任意で第3以上の標識−担体−オリゴヌクレオチドを含むキットであって、該第1標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第2アダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有し、該第2標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第3アダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有し、任意で、該第3以上標識−担体−オリゴヌクレオチドは、第4以上アダプターヌクレオチド配列に相補的な所定のタグヌクレオチド配列を有し、およびアダプター−オリゴヌクレオチドは第1、第2、第3、任意で第4以上のアダプターヌクレオチド配列を直接配列で含み、第1のアダプターヌクレオチド配列は、プローブ−配列−オリゴヌクレオチド(またはオリゴヌクレオチドプローブ)の所定のタグヌクレオチド配列に相補的である、キット。
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