JP2020512160A5 - - Google Patents

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荷電相を含むマイクロセル送達システムおよびマイクロセル送達システムのためのコントローラ
本願は、米国仮出願第62/476,176号(2017年3月24日出願)に対する優先権を主張し、上記出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
医薬品の経皮送達は、皮膚障壁を横断して移動することが可能である薬物のために効果的であることが証明されている。例えば、少量のニコチンが、エチレン酢酸ビニル(EVA)共重合体中にニコチンを懸濁させる経皮パッチを用いて、長期間にわたって送達されることができる。例えば、GlaxoSmithKline(Brentford,UK)によるNicoderm−CQ(登録商標)を参照されたい。しかしながら、投与率を能動的に制御することは、可能ではない。むしろ、EVA中に懸濁される一連の異なる濃度のニコチンが、治療プログラムまたは渇望レベルに応じて、異なる日に異なるパッチを使用するために、取扱説明書とともにユーザに提供されている。
しかしながら、活性薬剤の受動的マトリクスによる一定の投与量送達が、全ての状態を治療するために最適ではないもともあることが認識されている。例えば、禁煙に対して、平均的な喫煙者は、起床、食事等の通常の日常活動に対応する周期的渇望を有することが認識されている。故に、一部の患者に対して、経皮パッチと、ニコチンガム等の即効性送達方法とを含む「二重療法」を使用することが、より良好である。2010年のEbbert、他のDrugs,70(6),の643−650ページを参照されたい。そのような投薬は、周期的なピークの渇望にも対応しながら、身体を依存状態から引き離すことに役立つ。インスリン等の他の経皮的に送達される活性分子も、例えば、食事に続く日周的な代謝変動を克服するための「ブースター」を要求する。
リアルタイムで投薬を制御するためのある能力を提供する新しい「スマート」経皮パッチが、現在、評価されている。例えば、Chrono Therapeutics(Hayward,CA)が、現在、ニコチンを送達するためのマイクロポンプ対応スマート経皮パッチを試験している。Chronoのデバイスは、渇望が到来したとき、ユーザが「ブースター」を受けることを可能にする「渇望」ボタンを含む。しかしながら、Chronoデバイスは、典型的な経皮パッチより大きく、したがって、衣服を通して非常に大きい膨隆として視認可能である。それは、機能を維持するための交換カートリッジおよび充電も要求する。リアルタイムの投与量修正を提供する単純(かつ安価)な送達システムの必要性が存在していることは、明白である。
本発明は、低出力経皮送達システムを提供し、それによって、活性分子が要求に応じて放出され得るようにすることによって、この必要性に対処する。加えて、下で説明されるように、本発明は、異なる時間に同一の送達システムから種々の濃度の活性分子を送達するためのシステム、および同一のパッチから同一または異なる時間に複数の薬物を送達するためのシステムを提供する。
したがって、ある側面では、本発明は、複数のマイクロセルを含む活性分子送達システムである。マイクロセルは、正方形、円形、またはハニカム構造等の多角形であり得る。各マイクロセルは、多孔性拡散層によって覆われた開口部を含む。多孔性拡散層は、アクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)、乳酸グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ塩化ビニリデン、アクリロニトリル、非結晶性ナイロン、配向ポリエステル、テレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、またはポリスチレン等の種々の材料から構成され得る。典型的には、各マイクロセルは、100nLを上回る容積を有し、多孔性拡散層は、1nm〜100nmの平均細孔サイズを有する。
マイクロセルは、種々の材料で充填されることができる。一実施形態では、マイクロセルは、第1の荷電相、および逆荷電性または非荷電性であり、かつ第1の相と非混和性である第2の相の中に分散させられた活性分子の混合物で充填され得る。システムは、加えて、電場源を含む。別の実施形態では、マイクロセルは、活性分子と荷電粒子との混合物で充填され得、システムは、電場源を含む。荷電粒子は、荷電電コア粒子と、コア粒子を包囲しているポリマー層を備え得る。いくつかの実施形態では、混合物は、複数の電荷制御剤をさらに含む。
混合物が第1の荷電相および非混和性の第2の相の中に分散させられた活性分子を含む実施形態では、疎水性および親水性液体、荷電ポリマー、塩類、イオン、ならびに界面活性剤の種々の組み合わせが、活性分子を安定化させ、相の移動に対する所望される制御を達成するために、使用され得る。例えば、第1の荷電相は、生体適合性非極性液体または水性液体を備え得る。第1の相が生体適合性非極性液体である場合、液体は、植物油、果実油、または堅果油であり得る。生体適合性非極性液体は、加えて、官能化アクリレート、例えば、N−メタクリロイル−L−フェニルアラニン(MAPA)等の荷電疎水性ポリマーを含み得る。他の実施形態では、第1の荷電相は、水性液体を含む。水性液体は、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(PVP)等の荷電親水性ポリマー、またはこれらのポリマーのうちの任意のものの共重合体も含み得る。いくつかの実施形態では、第1の荷電相は、リン酸緩衝液を含む。第1の荷電相が親水性であるかまたは疎水性であるかどうかは、送達されるべき活性分子の性質に大きく依存するであろう。故に、活性分子を含む第1の荷電相が親水性である場合、第2の相は、疎水性であり、活性分子を含む第1の荷電相が疎水性である場合、第2の相は、親水性であるであろう。第2の相は、第1の荷電相のための適切な応答を設計するために必要に応じて、上記の成分のうちの任意のものを含み得る。いくつかの実施形態では、第2の相は、荷電性であろうが、しかしながら、他の実施形態では、第2の相は、荷電性ではないであろう。
いくつかの実施形態では、電場源は、第1および第2の電極であり、それによって、活性分子と荷電粒子との混合物が、第1の電極と第2の電極との間に挟まれる。例えば、第1の電極または第2の電極は、電極のアクティブマトリクスの一部であり得る。このアクティブマトリクスは、個々のマイクロセルの送達率が制御されることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、第1の電極または第2の電極は、多孔性、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)等の導体でコーティングされた多孔性膜である。代替として、第1または第2の電極は、送達されるべき活性分子に対して伝導性かつ多孔性の両方であるナノチューブのマトリクスを含み得る。
典型的には、活性分子は、医薬化合物であるが、しかしながら、本発明のシステムは、ホルモン、栄養補助食品、タンパク質、核酸、抗体、またはワクチンを送達するために使用されることができる。本発明は、複数のマイクロセルを含むので、同一のデバイス内に、異なる混合物または異なる濃度を有する類似する混合物を含む異なるマイクロセルを有することが可能である。例えば、システムは、第1の活性分子の混合物を含む第1のマイクロセルと、第2の活性分子の混合物を含む第2のマイクロセルとを含み得るか、または、システムは、第1の濃度の活性分子を含む第1のマイクロセルと、第2の濃度の同一の活性分子を含む第2のマイクロセルとを含み得る。他の実施形態では、システムは、活性分子の混合物を含む第1のマイクロセルと、補助剤を含む第2のマイクロセルとを含み得る。活性分子、薬品、および濃度の他の組み合わせは、当業者に明白であろう。
本発明は、加えて、活性分子送達システムを制御するための、コントローラを含む。本コントローラは、上で説明されるような、すなわち、第1の荷電相、および逆荷電性または非荷電性であり、かつ第1の相と非混和性である第2の相の中に分散させられた活性分子の混合物、もしくは活性分子と荷電粒子との混合物を含む活性分子送達システムを含む。コントローラは、加えて、電圧源と、保護被覆とを含む。コントローラは、典型的には、活性分子送達システムの第1および第2の電極と結合するように構成されたコネクタを含むであろう。コントローラは、電圧源から活性分子送達システムへの流動を中断するように構成されたスイッチも含み得る。スイッチは、機械スイッチまたはデジタルスイッチであり得、コントローラは、スイッチを制御するためのプロセッサを含み得る。いくつかの実施形態では、コントローラは、無線受信機と、無線伝送機とを含み、それによって、コントローラがスマートフォン、ドッキングステーション、スマートウォッチ、フィットネストラッカ等のデバイスとインターフェースをとられることを可能にするであろう。
図1Aは、複数のマイクロセルと、多孔性拡散層を横断した活性分子の移動を調整する荷電粒子とを含む活性分子送達システムのある実施形態を図示する。
図1Bは、マイクロセルが、第1の荷電相、および第1の相と非混和性である第2の荷電性または非荷電性である相中の活性分子を備えている混合物を含む複数のマイクロセルを含む活性分子送達システムのある実施形態を図示する。
図2Aは、同一の送達システム中に複数の異なるタイプの活性分子および/または複数の濃度の活性分子を含む活性分子送達システムを図示する。マイクロセルは、アクティブマトリクスを用いて個々にアドレスされ得るので、要求に応じた種々の活性分子を提供し、複雑な投薬プロファイルを産出することも、可能である。
図2Bは、荷電粒子が多孔性拡散層から離れるように移動させられると、活性分子の一部が放出される一方、荷電粒子が多孔性拡散層に隣接して移動させられると、他の活性分子が放出されることを防止される活性分子送達システムを図示する。
図3Aは、活性分子を保持するマイクロセルのアレイを狭む第1の電極と、第2の電極とを含む活性分子送達システムの上面図を示す。電極は、電極が電力供給源に結合されることを可能にするコネクタを含む。
図3Bは、活性分子と荷電粒子との混合物を保持するマイクロセルのアレイを狭む第1の電極と、第2の電極とを含む活性分子送達システムの側面図を示す。類似設計も、第1の荷電相、および逆荷電性または非荷電性であり、かつ第1の相と非混和性である第2の相の中に分散させられた活性分子を含む混合物との使用のために実装されることができる。
図3Cは、活性分子送達システムを制御するためのコントローラのある実施形態を図示する。コントローラは、電力供給源と、活性分子送達システムの電極とインターフェース接続するためのコネクタとを含む。コントローラは、加えて、保護被覆を含む。
図4は、ロールツーロールプロセスを使用して本発明のマイクロセルを作製するための方法を示す。
図5Aおよび5Bは、熱硬化性前駆体でコーティングされた導体膜のフォトマスクを通したフォトリソグラフィ露光を使用した活性分子送達システムのためのマイクロセルの生産を詳述する。
図5Cおよび5Dは、活性分子送達システムのためのマイクロセルがフォトリソグラフィを使用して製作される代替実施形態を詳述する。図5Cおよび5Dでは、上部露光ならびに底部露光の組み合わせが、使用され、不透過性のベース導体膜を通して、1つの横方向の壁が上部フォトマスク露光によって硬化させられ、別の横方向壁が底部露光によって硬化させられることを可能にする。このプロセスは、マイクロセル壁が、側方運動実施形態のための種々の多孔性を用いて調製されることを可能にする。
図6A−6Dは、活性分子送達システム内で使用されるべきマイクロセルのアレイを充填かつシールするステップを図示する。
図7は、ユーザが、モバイルフォンまたは他の無線デバイス上のアプリケーションを用いて送達率を改変することを可能にする無線受信機を含む活性分子送達システムコントローラのある実施形態を図示する。
図8は、無線受信機を介して電極のアクティブマトリクスを調整し、それによって、外部デバイスが送達されている活性分子のタイプを改変することを可能にするための活性分子送達システムコントローラのある実施形態を図示する。
本発明は、それによって、活性分子が要求に応じて放出され、および/または、種々の異なる活性分子が同一のシステムから送達され、および/または、異なる濃度の活性分子が同一のシステムから送達され得る活性分子送達システムを提供する。本発明は、患者に医薬品を経皮的に送達することに非常に好適であるが、しかしながら、本発明は、概して、活性成分を動物に送達するために使用され得る。例えば、本発明は、輸送中、ウマに鎮静薬を送達することができる。活性分子送達システムは、マイクロセルが活性分子を送達するための媒体で充填される複数のマイクロセルを含む。いくつかの実施形態では、媒体は、第1の荷電相と、逆荷電性または非荷電性であり、かつ第1の相と非混和性である第2の相との中に分散させられた活性分子を含む。他の実施形態では、媒体は、活性分子と荷電粒子との混合物を含む。マイクロセルは、開口部を含み、開口部は、多孔性拡散層によって覆われ、したがって、多孔性拡散層は、荷電粒子で遮断されることができ、活性成分が分注される率が、制御されることができる。媒体が荷電性の第1の相を含む場合、第1の相は、送達率を制御するために、多孔性拡散層に隣接して、またはそれから離れるように移動させられることができる。マイクロセルアレイは、異なる活性成分が装填され、それによって、要求に応じて、異なるまたは相補的な活性成分を送達するための機構を提供し得る。
医薬化合物の経皮送達等のさらなる従来の用途に加えて、活性分子送達システムは、農産用栄養剤を送達するための基礎であり得る。マイクロセルアレイは、水耕栽培システムと併せて使用され得る大きいシートに製作されることができるか、または、それらは、Mebiol,Inc.(Kanagawa,Japan)によって実証されたもの等のヒドロゲルフィルム農法の中に統合されることができる。活性分子送達システムは、同様に、スマートパッケージの構造壁の中に組み込まれることができる。送達システムは、例えば、新鮮な野菜を含むパッケージの中への抗酸化剤の長時間放出を行うことを可能にする。そのようなパッケージングは、ある食品の貯蔵寿命を劇的に改善し、さらに、パッケージが開放されるまで、鮮度を維持するために必要な量の抗酸化剤のみを要求するであろう。
活性分子送達システムの概要が、図1Aに示される。システムは、複数のマイクロセル11を含み、各マイクロセルは、活性分子と、荷電粒子15とを含む媒体12(すなわち、内相)を含む。各マイクロセル11は、下でより詳細に説明されるポリマーマトリクス13から形成されるアレイの一部である。活性分子送達システムは、典型的には、基材障壁14を含み、湿気の進入および物理的な相互作用に対する構造的支持ならびに保護を提供するであろう。マイクロセル11の一部は、アクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)、乳酸グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ塩化ビニリデン、アクリロニトリル、非結晶性ナイロン、配向ポリエステル、テレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン、ヒドロキシメチルセルロース、またはポリスチレン等の種々の天然もしくは非天然ポリマーから構成され得る多孔性拡散層16によって覆われる開口部を有するであろう。多くの場合、システムは、加えて活性分子に対して多孔性である接着層17も含むであろう。接着層17は、活性分子送達システムを表面に隣接して保つことを補助する。図1Aに示されるように、粒子15は、粒子15が多孔性拡散層16を通した活性分子の運動を制限するように、マイクロセル11の中で移動させられることができる。
荷電粒子は、典型的には、包囲するポリマー層を伴う荷電コアを備えているであろう。そのような粒子を構成するための方法が、例えば、米国特許公開第2015/0301425号(参照することによって全体として本明細書に組み込まれる)において見出されることができる。したがって、コア粒子は、TiO、BaSO、ZnO、金属酸化物、マンガンフェライトブラックスピネル、銅クロマイトブラックスピネル、カーボンブラック、または硫化亜鉛顔料粒子等の無機もしくは有機材料であり得る。いくつかの実施形態では、荷電粒子は、コア粒子上の電荷密度を増加させる表面処理を有し得る。例えば、コア粒子は、アクリレート、ビニル、−NH2、−NCO、−OH等の官能基を有する有機シランまたは同等物、例えば、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリユリア、ポリエチレン、ポリエステル、ポリシロキサン等で表面処理され得る。例えば、ポリアクリレートシェルは、スチレン、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、ビニルピリジン、n−ビニルピロリドン、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のモノマーまたはその同等物から形成され得る。ポリウレタンシェルは、多官能性イソシアネートまたはチオイソシアネート等のモノマーもしくはオリゴマー、第一級アルコール、または同等物から形成され得る。ポリユリアシェルも、アミン/イソシアネート、アミン/チオイソシアネート等の反応性基含有モノマーまたは同等物から形成され得る。荷電粒子は、加えて、立体安定化ポリマーで被覆される。立体安定化ポリマーは、荷電コア粒子の表面に共有結合され得るか、または立体安定剤が、単にコア粒子に関連付けられ得る。そのような安定化分子は、通常、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリシロキサン、またはそれらの混合物等の高分子重合体から形成される。立体安定剤は、複合顔料粒子が溶媒中の複合顔料粒子の分散を促進するように分散させられる溶媒と相溶性があるべきである。そのような荷電粒子を調製するための方法が、米国特許公開第2015/0301425号に説明されている。
他の実施形態では、媒体12は、荷電性であり、かつ活性分子を含む第1の相18と、逆荷電性または非荷電性であり、かつ第1の相と非混和性である第2の相との混合物を含み得る。電場の印加を用いて、荷電性の第1の相は、多孔性拡散層に隣接して駆動され、それによって、活性分子が多孔性拡散層16に遷移することを可能にする(最も左のマイクロセルを参照)。しかしながら、電場の極性が反転されると、第1の相18は、多孔性拡散層16から離れるように駆動され、活性分子が多孔性拡散層16を横断することを防止するであろう(最も右のマイクロセルを参照)。いくつかの実施形態では、各マイクロセル内に、等しい体積の第1の相と、第2の相とが、存在するであろう。他の実施形態では、第2の相より小さい体積の荷電性の第1の相が、存在し得、例えば、第1の相と第2の相の1:2の比率、1:4の比率、または1:10の比率が、存在し得る。他の実施形態では、他の実施形態では、より大きい体積の荷電性の第1の相が、存在し得、例えば、第1の相と第2の相の2:1の比率、4:1の比率、または10:1の比率が、存在し得る。
上で説明されるように、相の混合物は、典型的には、1つの親水性成分と、1つの疎水性成分とを含むであろう。活性分子が位置する相は、活性分子の溶解性に依存するであろう。典型的には、活性分子は、荷電相中に存在し、それによって、より優れた送達制御を提供するであろうが、しかしながら、活性分子を含まない荷電相も、多孔性拡散層への活性分子のアクセスをゲートするために使用され得ることが、可能である。故に、第1の荷電相は、生体適合性非極性液体または水性液体を備え得る。第1の相が生体適合性非極性液体である場合、その液体は、植物油、果実油、または堅果油であり得る。生体適合性非極性液体は、加えて、官能化アクリレート、例えば、N−メタクリロイル−L−フェニルアラニン(MAPA)等の荷電疎水性ポリマーを含み得る。他の実施形態では、第1の荷電相は、水性液体を含む。水性液体は、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)等の荷電親水性ポリマー、またはこれらのポリマーのうちの任意のものの共重合体も含み得る。いくつかの実施形態では、第1の荷電相は、リン酸緩衝液を含む。第1の荷電相が親水性であるかまたは疎水性であるかどうかは、活性分子が、典型的には、第1の相中にあるであろうから、送達されるべき活性分子の性質に大きく依存するであろう。故に、第1の荷電相が親水性である場合、第2の相は、疎水性であり、第1の荷電相が疎水性である場合、第2の相は、親水性であろう。第2の相は、第1の荷電相のための適切な応答を設計するために必要に応じて、上記の成分のうちの任意のものを含み得る。いくつかの実施形態では、第2の相は、荷電性であろうが、しかしながら、他の実施形態では、第2の相は、荷電性ではないであろう。
活性分子の流動を調整することに加えて、本発明のマイクロセル構成は、図2Aに図示されるように、異なる活性分子のアレイまたは異なる濃度のアレイを作製することに適している。インクジェットまたは他の流体システムを用いたピコリットル注入法を使用して、個々のマイクロセルは、種々の異なる活性分子が活性分子送達システム中に含まれることを可能にするために充填されることができる。例えば、本発明のシステムは、4つの異なる濃度のニコチンを含み、それによって、1日の異なる時間に異なる投与量が送達されることを可能にし得る。例えば、起床直後は、最も濃縮された投与量が、送達され(濃灰色部)得、その後、日中の間、ユーザが別のさらに凝縮された投与量を必要とするまで、はるかにより低い漸減投与量が続き得る(斑点部)。同一のマイクロセル内に異なる活性分子を含むことも、可能である。例えば、図2Aのシステムは、送達システムと接触している皮膚のエリア内の腫れならびに掻痒を低減させるための鎮痛剤(縞部)を含み得る。当然ながら、種々の組み合わせも、可能であり、種々のマイクロセルが、医薬品、栄養補助食品、補助薬、ビタミン、またはワクチンを含み得る。さらに、マイクロセルの配列は、分配されなくてもよい。むしろ、マイクロセルは、まとめて充填され得、それは、充填およびシールをより容易にする。他の実施形態では、より小さいマイクロセルアレイが、同一の媒体、すなわち、同一の濃度の同一の活性分子を有するもので充填され得、次いで、より小さいアレイは、より大きいアレイにまとめられ、本発明の送達システムを作製し得る。
図2Bに示されるように、この分配させられた配列は、送達される活性分子の量の微調整も可能にする。例えば、5つのマイクロセルが、「開放」し得る一方、4つのマイクロセルが、「閉鎖」される。図2Bに関して、好適な電場の印加を用いて、左側のマイクロセル中の荷電粒子は、拡散層から離れるように移動し、活性分子が送達されることを可能にする一方、右側上の粒子は、拡散層を横断する活性分子の通過を遮断する。当然ながら、これらの同一の考えが、同一または異なる時間に複数の異なる活性分子を送達するために使用され得る。この異なる率の限定は、通過が減速させられるべきマイクロセルの部分の上の電極を作動させることによって達成されることができる。図1Bに類似する混合相システムは、図2Bに示されていないが、局所的な電場駆動の同一の原理が、二相システムからの送達を制御するために使用され得ることを理解されたい。
本発明の活性分子送達システムのある実施形態の上面図が、図3Aに示され、側面図が、図3Bに示される。電極は、(示されるような)種々の面積であるように構成され得るか、または電極は、ほぼ同一の面積であり得る。多くの実施形態では、電極は、電極が電圧源とインターフェースがとられることを可能にするためのコネクタを含むであろう。図3Aおよび3Bの実施形態は、実際、個々のマイクロセルからの送達を制御するために、個々のマイクロセルがバイアスされることを可能にする可撓な薄膜トランジスタアレイ(TFT)を含む。本発明の活性分子送達システムは、基材層および/または保護被覆を含み得る(図3C参照)。接着層に加え、活性分子送達システムは、貯蔵中、活性分子が空気または他の汚染物質にさらされないことを確実にする剥離ライナを含み得る。このアクティブマトリクス送達システムを使用するとき、ユーザは、システムを適用し、電圧源への電極に接続し、それに応じて、電圧源は、選択された波形をパッチに印加することによって、パッチを作動させる。
本発明の活性分子送達システムのためのコントローラが、図3Cに示される。コントローラは、活性分子送達システム30を含み、活性分子送達システム30は、活性分子および荷電粒子、または二相システムの第1の相中の活性分子を有する媒体と、電圧源35と、保護被覆31とを含む。電圧源35は、典型的には、バッテリであるが、しかしながら、電圧源35は、光電池であり得るか、または、それは、無線電力受信器であり得る。保護被覆31は、ポリプロピレンまたはポリ塩化ビニル等の硬質ポリマーであり得るか、または、保護被覆は、可撓性なエラストマ膜または布等であり得る。大部分の実施形態では、活性分子送達システム30の電極は、コネクタ32を介して電圧源35に結合されるであろう。いくつかの実施形態では、コネクタ32は、活性分子送達システム30が取り替え可能であることを可能にするように構成される。すなわち、活性分子送達システム30からの活性分子が投与されると、活性分子送達システム30は、コントローラから除去され、新しい活性分子送達システム30が、その位置に設けられることができる。そのような実施形態では、電圧源35は、コントローラが多数の活性分子送達システム30と併せて使用されることを可能にするための、再充電可能なバッテリであり得る。大部分の実施形態では、電圧源35とコネクタ32との間の接続は、機械スイッチ、すなわち、プッシュボタン、またはデジタルスイッチ、すなわち、トランジスタであり得るスイッチ36を用いて中断可能であろう。スイッチ36は、種々のマイクロセルに対して電圧がオンおよびオフにされ、それによって、活性分子の投与量を測定することを可能にするであろう。多くの実施形態では、コントローラは、加えて、スイッチを制御するためのプロセッサを含むであろう。いくつかの実施形態では、複数のスイッチ、例えば、トランジスタアレイが存在し、それによって、マイクロセルが、行/列ドライバを用いてピクセル様方式で、アドレスされることができる。
いくつかの実施形態では、コントローラは、ハンドヘルド電気シェーバと同様に、あるサイズおよび形状を有する。コントローラは、いくつかの特徴のみを有し得るか、またはコントローラは、種々の機能性を有し得る。例えば、コントローラは、1〜9等の番号または異なる使用モードのいずれか一方を伴うアプリケータ内に組み込まれ得るダイヤルを含み得、ユーザは、薬物の異なる量もしくはユーザがパッチを使用するように計画する異なる持続時間を、パッチを作動させる前にダイヤルを調節することによって、選定することができる。コントローラ上に異なるレベルを設定することによって、ユーザの年齢または皮膚の状態に基づいて、調節することも、可能である。パッチの作動が個人に合わせられ得るように、ダイヤル上の番号または種々のユーザモードは、種々の波形に対応する。いくつかの実施形態では、コントローラが再利用可能である場合、ユーザは、皮膚からコントローラを除去し、活性分子送達デバイスを除去し、新しい活性分子送達デバイスを挿入し、新しく装填されたデバイスの剥離ライナを除去し、皮膚上で取り替えることができる。
(マイクロセルを構成するための技法):マイクロセルは、米国特許第6,933,098号に開示されているようなバッチ式プロセスまたは連続的ロールツーロールプロセスのいずれか一方で形成され得る。後者は、活性分子送達および電気泳動ディスプレイを含む種々の用途における使用のためのコンパートメントの生産のための連続的、低コスト、高処理能力の製造技術を提供する。本発明との使用に好適であるマイクロセルアレイは、図4に図示されるように、マイクロエンボスを用いて作成されることができる。雄金型20が、図4に示されるように、ウェブ24の上方か、またはウェブ24の下方(図示せず)のいずれか一方に設置され得るが、しかしながら、代替の配列も、可能である。米国特許第7,715,088号(参照することによって全体として本明細書に組み込まれる)を参照されたい。伝導性基質が、デバイスのための基材となるポリマー基質上に導体膜21を形成することによって、構成され得る。熱可塑性物質、熱硬化性物質、またはその前駆体から成る組成物22が、次いで、導体膜上にコーティングされる。熱可塑性または熱硬化性前駆体層が、ローラ、プレート、もしくはベルトの形態の雄金型によって、熱可塑性または熱硬化性前駆体層のガラス遷移温度より高温でエンボス処理される。
マイクロセルの調製のための熱可塑性または熱硬化性前駆体は、多官能アクリレートもしくはメタクリレート、ビニルエーテル、エポキシドおよびオリゴマーまたはそのポリマー等であり得る。多官能性エポキシドおよび多官能アクリレートの組み合わせは、望ましい物理的機械的性質を達成するためにも非常に有用である。ウレタンアクリレートまたはポリエステルアクリレート等の可撓性を付与する架橋性オリゴマーが、エンボス処理されたマイクロセルの曲げ抵抗を改善するために追加され得る。組成物は、ポリマーと、オリゴマーと、モノマーと、添加剤とを含み得るか、または、オリゴマーと、モノマーと、添加剤とのみを含み得る。このクラスの材料のためのガラス遷移温度(すなわち、T)は、通常、約−70℃〜約150℃、好ましくは、約−20℃〜約50℃の範囲に及ぶ。マイクロエンボスプロセスは、典型的には、Tより高温で実行される。加熱された雄金型または金型が押し付けられる加熱された筐体基質が、マイクロエンボスの温度および圧力を制御するために使用され得る。
図4に示されるように、マイクロセルのアレイ23をあらわにするために、前駆体層が硬化させられている間またはその後、金型が、取り外される。前駆体層の硬化は、冷却、溶媒蒸発、放射による架橋結合、加熱、または加湿によって遂行され得る。熱硬化性前駆体の硬化がUV照射によって遂行される場合、UVは、2つの図に示されるように、ウェブの底部または上部から透過性の導体膜上に放射され得る。代替として、UVランプが、金型の内側に設置され得る。この場合、金型は、UV光が、事前にパターン化された雄金型を通して熱硬化性前駆体層上に放射することを可能にするように透過性でなければならない。雄金型は、後にエッチングまたは電気鍍着のいずれか一方が続く、ダイヤモンド旋削プロセスもしくはフォトレジストプロセス等の任意の適切な方法によって調製され得る。雄金型のためのマスタテンプレートが、電気鍍着等の任意の適切な方法によって製造され得る。電気鍍着を用いて、ガラス基部が、クロムインコネル等のシード金属の薄層(典型的には、3,000Å)でスパッタリング処理される。金型は、次いで、フォトレジスト層でコーティングされ、UVに露光される。マスクが、UVとフォトレジスト層との間に設置される。フォトレジストの露光エリアが、硬化させられる。非露光エリアが、次いで、適切な溶媒を用いてそれらを洗浄することによって除去される。残っている硬化フォトレジストが、乾燥させられ、再び、シード金属の薄層でスパッタリング処理される。マスタテンプレートは、次いで、電鋳できる状態になる。電鋳のために使用される典型的材料は、ニッケルコバルトである。代替として、マスタテンプレートは、電鋳または無電解ニッケル析出によって、ニッケルから作製されることができる。金型の床は、典型的には、約50〜400ミクロンである。マスタテンプレートは、1997年のSPIE Proc.のVol.3099の76−82ページの「Replication techniques for micro−optics」に説明されるような、電子ビーム描画、乾式エッチング、化学エッチング、レーザ描画、またはレーザ干渉を含む他のマイクロエンジニアリング技法を使用して作製されることもできる。代替として、金型は、プラスチック、セラミック、または金属を使用して、光機械加工によって作製されることができる。
UV硬化性樹脂組成物を適用することに先立って、金型は、離型プロセスを補助するための離型剤を用いて処置され得る。UV硬化性樹脂は、分注されることに先立って、脱気され得、随意に、溶媒を含み得る。溶媒は、存在する場合、容易に蒸発する。UV硬化性樹脂は、コーティング、浸漬、注入等の任意の適切な手段によって分注される。ディスペンサは、移動式または固定式であり得る。導体膜が、UV硬化性樹脂上に重ねられる。必要である場合、圧力が、樹脂とプラスチックとの間の適切な接合を確実にするために、かつマイクロセルの床の厚さを制御するために加えられ得る。圧力は、ラミネートローラ、真空成型、プレス加工デバイス、または任意の他の同様の手段を使用して加えられ得る。雄金型が、金属であり、不透過性である場合、プラスチック基質は、典型的には、樹脂を硬化させるために使用される化学線に対して透過性である。逆に、雄金型が、透過性であり得る場合、プラスチック基質は、化学線に対して不透過性であり得る。成型された特徴の移送シート上への良好な転写を得るために、導体膜は、金型表面に対する良好な離型性質を有するべきUV硬化性樹脂への良好な粘着力を有する必要がある。
本発明のためのマイクロセルアレイは、典型的には、酸化インジウムスズ(ITO)導体ライン等の事前に形成された導体膜を含むが、しかしながら、銀またはアルミニウム等の他の伝導性材料が、使用され得る。伝導性材料は、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリアラミド、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ポリスルホン、エポキシ、およびそれらの複合物等の基質によって裏打ちされる、またはそれに統合され得る。導体膜は、放射線硬化性のポリマー前駆体層でコーティングされ得る。膜および前駆体層は、次いで、放射線に画像様露光され、マイクロセル壁構造を形成する。露光に続いて、前駆体材料が、非露光エリアから除去され、硬化マイクロセル壁を導体膜/支持ウェブに接合された状態で残す。画像様露光は、導体膜上にコーティングされた放射線硬化性材料の露光の画像または所定のパターンを産出するために、フォトマスクを通したUVもしくは他の形態の放射線によって遂行され得る。概して、要求されていることではないが、マスクが、透過性マスク部分がITOライン間の空間と整列し、不透過性マスク部分がITO材料(マイクロセルのセル床面積を対象としている)と整列するように、導体膜、すなわちITOラインに対して位置付けられ、かつ整列させられ得る。
(フォトリソグラフィ):マイクロセルは、フォトリソグラフィを使用して生産されることもできる。マイクロセルアレイを製作するためのフォトリソグラフィプロセスが、図5Aおよび5Bに図示される。図5Aおよび5Bに示されるように、マイクロセルアレイ40は、公知の方法によって導体電極フィルム42上にコーティングされた放射線硬化性材料41aのマスク46を通したUV光(または代替として、他の形態の放射線、電子ビーム等)への露光によって調製され、マスク46を通して投影された画像に対応する壁41bを形成し得る。ベース導体膜42は、好ましくは、塑性材料を備え得る支持基質ベースウェブ43上に搭載される。
図5Aのフォトマスク46において、暗色の正方形部44が、不透過性エリアを表し、暗色の正方形部の間の空間が、マスク46の透過性エリア45を表す。UVは、透過性エリア45を通して放射線硬化性材料41a上に放射する。露光が、好ましくは、直接、放射線硬化性材料41a上に実施され、すなわち、UVは、基質43またはベース導体42を通過しない(上部露光)。この理由のために、基質43または導体42のいずれも、UVまたは他の採用される放射線波長に対して透過性である必要はない。
図5Bに示されるように、露光エリア41bが、硬化し、非露光エリア(マスク46の不透過性エリア44によって保護される)が、次いで、適切な溶媒または現像液によって除去され、マイクロセル47を形成する。溶媒または現像液は、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、アセトン、イソプロパノール等の放射線硬化性材料を分解またはその粘性を低減させるために一般的に使用されるものから選択される。マイクロセルの調製は、導体膜/基質支持ウェブの真下にフォトマスクを設置することによって同様に遂行され得、この場合、UV光は、フォトマスクを通して底部から放射し、基質は、放射に対して透過性である必要がある。
(画像様露光):画像様露光による、本発明のマイクロセルアレイの調製のためのさらに別の代替方法が、図5Cおよび5Dに図示される。不透過性の導体ラインが使用されるとき、導体ラインは、底部からの露光のためのフォトマスクとして使用されることができる。耐久性マイクロセル壁が、導体ラインに対して垂直である不透過性ラインを有する第2のフォトマスクを通した、上部からの追加の露光によって形成される。図5Cは、本発明のマイクロセルアレイ50を生産するための上部および底部露光原理の両方の使用を図示する。ベース導体膜52は、不透過性であり、線状パターン化されている。ベース導体52および基質53上にコーティングされた放射線硬化性材料51aが、第1のフォトマスクとしての役割を果たす導体の線状パターン52を通して、底部から露光される。第2の露光が、導体ライン52に対して垂直である線状パターンを有する第2のフォトマスク56を通して、「上」面から実施される。ライン54の間の空間55は、UV光に対して実質的に透過性である。このプロセスにおいて、壁材料51bが、底部から上に、1つの横向きに硬化させられ、かつ上部から下に、垂直方向に硬化させられ、接合して一体型のマイクロセル57を形成する。図5Dに示されるように、非露光エリアが、次いで、上で説明されるように、溶媒または現像液によって除去され、マイクロセル57をあらわにする。図5Cおよび5Dに説明される技法は、したがって、異なる壁が、図2に図示される実施形態のために必要に応じて、異なる多孔性で構成されることを可能にする。
マイクロセルは、マイクロセルとの良好な相溶性を有し、かつ電気泳動媒体と相互作用しない、熱可塑性エラストマから構成され得る。有用である熱可塑性エラストマの実施例は、ABAおよび(AB)n型のジブロック、トリブロック、ならびにマルチブロック共重合体である(式中、Aは、スチレン、α‐メチルスチレン、エチレン、プロピレン、またはノルボルネンであり、Bは、ブタジエン、イソプレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ジメチルシロキサン、もしくはプロピレンスルフィドであり、AおよびBは、化学式において同一であることはできない。数nは、≧1であり、好ましくは1〜10である)。特に有用であるものは、SB(ポリ(スチレン−b−ブタジエン))、SBS(ポリ(スチレン−b−ブタジエン−b−スチレン))、SIS(ポリ(スチレン−b−イソプレン−b−スチレン))、SEBS(ポリ(スチレン−b−エチレン/ブチレン−b−スチレン))ポリ(スチレン−b−ジメチルシロキサン−b−スチレン)、ポリ(α−メチルスチレン−b−イソプレン)、ポリ(α−メチルスチレン−b−イソプレン−b−α−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン−b−プロピレンスルフィド−b−α−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン−b−ジメチルシロキサン−b−α−メチルスチレン)等の、スチレンまたはox−メチルスチレンのジブロックもしくはトリブロック共重合体である。(Kraton Polymer,Houston,Tex.からの)Kraton D and G series等の商業的に利用可能なスチレンブロック共重合体は、特に、有用である。ポリ(エチレン−コ−プロピレン−コ−5−メチレン−2−ノルボルネン)等の結晶性ゴムまたは(Exxon Mobil,Houston,Tex.からの)Vistalon 6505等のEPDM(エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー)ゴム、およびそれらのグラフト共重合体も、非常に有用であることが見出されている。
熱可塑性エラストマは、マイクロセル中のディスプレイ流体と非混和性であり、かつディスプレイ流体のそれを下回る比重を示す溶媒または溶媒混合物の中に溶解され得る。低表面張力溶媒は、マイクロセル壁および電気泳動流体に優るそれらのより良好な濡れ性により、オーバーコーティング組成物として好ましい。35ダイン/cmより低い表面張力を有する溶媒または溶媒混合物が、好ましい。30ダイン/cmより低い表面張力が、より好ましい。好適な溶媒は、アルカン(好ましくは、ヘプタン、オクタン、またはExxon Chemical CompanyからのIsopar溶媒、ノナン、デカン等のC6−12シクロアルカンおよびそれらの異性体)、シクロアルカン(好ましくは、シクロヘキサンならびにデカリン等のC6−12シクロアルカンおよび同等物)、アルキルベンゼン(好ましくは、トルエン、キシレン等のモノ−もしくはジ−C1−6アルキルベンゼンならびに同等物)、アルキルエステル(好ましくは、酢酸エチル、酢酸イソブチル等のC2−5アルキルエステルおよび同等物)ならびにC3−5アルキルアルコール(イソプロパノールおよび同等物ならびにそれらの異性体等)を含む。アルキルベンゼンと、アルカンとの混合物は、特に、有用である。
ポリマー添加剤に加えて、ポリマー混合物は、湿潤剤(界面活性剤)を含み得る。湿潤剤(3M CompanyからのFC界面活性剤、DuPontからのZonylフッ素系界面活性剤、フルオロアクリレート、フルオロメタクリレート、フルオロ置換長鎖アルコール、ペルフルオロ置換長鎖カルボン酸、およびそれらの誘導体、ならびにOsi(Greenwich,Conn.)からのSilwetシリコーン界面活性剤等)も、マイクロセルへのシーラントの粘着力を改善し、より柔軟なコーティングプロセスを提供するために、組成物中に含まれ得る。架橋剤(例えば、4,4’−ジアジドジフェニルメタンおよび2,6−ジ(4−アジドベンザール)−4−メチルシクロヘキサノン等のビスアジド)、加硫剤(例えば、2−ベンゾチアゾリルジスルフィドならびにテトラメチルチウラムジスルフィド)、多官能性モノマーまたはオリゴマー(例えば、ヘキサンジオール、ジアクリレート、トリメチロールプロパン、トリアクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート)、熱開始剤(例えば、過酸化ジラウロイル、過酸化ベンゾイル)、および光開始剤(例えば、Ciba−Geigyからのイソプロピルチオキサントン(ITX)、Irgacure 651、ならびにIrgacure 369)を含む他の材料も、オーバーコーティングプロセスの間もしくはその後の架橋結合または重合反応によって、シール層の物理的機械的性質を改善するために非常に有用である。
マイクロセルは、生産された後、送達のための活性分子を含む、適切な媒体で充填される。媒体は、荷電粒子を含み得るか、または、媒体は、二相システムを備え得る。マイクロセルアレイ60は、上で説明されるような方法のうちの任意のものによって調製され得る。図6A−6Dの断面図に示されるように、マイクロセル壁61が、基質63から上向きに延び、開放したセルを形成する。媒体をマイクロセルの壁と相互作用することを避けるために必要に応じて、プライマ62が、添加され得る。充填することに先立って、マイクロセルアレイ60は、使用に先立って活性分子が損なわれていないことを確実にするために、清掃され、殺菌され得る。構成後、電極は、充填されたセルまたは電極のアクティブマトリクスにはり付けられ、例えば、個々のマイクロセルがアドレスされることを可能にし得る。
図6Bに示されるように、異なるマイクロセルが、異なる活性分子を含み得る。他の実施形態では、異なるマイクロセルは、異なるタイプの荷電粒子を含み得るか、または異なるマイクロセルは、磁性粒子を含み得る。マイクロセル60は、好ましくは、越流および活性成分との意図しない混合を防止するために、部分的に充填される。疎水性活性分子を送達するためのシステムでは、混合物は、生体適合性油またはある他の生体適合性疎水性キャリアをベースとしたものであり得る。例えば、混合物は、植物油、果実湯、または堅果油を備え得る。他の実施形態では、シリコーン油が、使用され得る。親水性活性分子を送達するためのシステムでは、混合物は、水またはリン酸緩衝液等の別の水性媒体をベースとしたものであり得る。混合物は、液体である必要はないが、しかしながら、ヒドロゲルおよび他のマトリクスが、マトリクスの構造が荷電粒子または磁性粒子の運動をそれらが多孔性拡散層に移動し、活性分子の送達を限定することができなくなる点まで制限しない限り、活性成分を送達するために好適であり得る。
マイクロセルは、種々の技法を使用して充填され得る。多数の隣接したマイクロセルが同じ混合物で充填されることになるいくつかの実施形態では、マイクロセルをマイクロセル壁61の深度まで充填するために、ブレードコーティングが、使用され得る。種々の異なる混合物が種々の近傍のマイクロセルの中に充填されることになる他の実施形態では、マイクロセルを充填するために、インクジェットタイプの微量注入法が、使用されることができる。さらに他の実施形態では、マイクロセルのアレイを正しい混合物で充填するために、マイクロニードルアレイが、使用され得る。充填は、一段階プロセスまたは多段階プロセスで行われ得る。例えば、セル全てが、ある量の溶媒と荷電粒子または磁性粒子とで部分的に充填され得る。部分的に充填されたマイクロセルは、次いで、溶媒と、送達されるべき1つ以上の活性分子とを含む第2の混合物で充填される。
図6Cに示されるように、充填の後、マイクロセルは、多孔性拡散層になるポリマー66を適用することによって、シールされる。いくつかの実施形態では、シールプロセスは、熱、乾燥した高温の空気、または紫外線への暴露を伴い得る。大部分の実施形態では、ポリマー66は、混合物64と相溶性があるが、混合物64の溶媒によって溶解されない。ポリマー66は、生体適合性でもあり、マイクロセル壁61の側面または上部に接着されるように選択されるであろう。多孔性拡散層のための好適な生体適合性接着剤は、「Method for Sealing Microcell Containers with Phenethylamine Mixtures」と題された2016年10月30日に出願された米国特許出願第15/336,841号(参照することによって全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるもの等のフェネチルアミン混合物である。故に、最終マイクロセル構造は、大部分は、漏出に対して不浸透性であり、かつ多孔性拡散層の層間剥離なく曲がりに耐えることができる。
代替実施形態では、種々の個々のマイクロセルが、反復的フォトリソグラフィを使用することによって、所望される混合物で充填され得る。このプロセスは、典型的には、空のマイクロセルのアレイをポジ型フォトレジストの層でコーティングすることと、ポジ型フォトレジストを画像様露光することによって、ある数のマイクロセルを選択的に開放させることとを含み、後に、フォトレジストを現像することと、開放されたマイクロセルを所望される混合物で充填することと、充填されたマイクロセルをシールプロセスによってシールすることとが、続く。これらのステップが、繰り返され、他の混合物で充填された、シールされたマイクロセルを作成し得る。この手技は、所望の比率または濃度の混合物を有するマイクロセルの大きいシートの形成を可能にする。
マイクロセル60が充填された後、シールされたアレイは、活性分子に対して多孔性である第2の伝導性膜68で、好ましくは、感圧接着剤、ホットメルト接着剤、または熱、湿気、もしくは放射線硬化性接着剤であり得る接着層で伝導性膜68を事前コーティングすることによって、積層され得る。ラミネート接着剤は、後者のものが放射線に対して透過性である場合、上部導体膜を通したUV等の放射線によって後硬化させられ得る。他の実施形態では、電極のアクティブマトリクスが、電気泳動マイクロセルのセルのシールされたアレイに直接接合され得る。いくつかの実施形態では、生体適合性接着剤67が、次いで、アセンブリに積層される。生体適合性接着剤67は、デバイスをユーザ上に移動可能な状態に保ちながら、活性分子が通過することを可能にするであろう。好適な生体適合性接着剤は、3M(Minneapolis,MN)から入手可能である。
活性分子送達システムの進化した実施形態は、活性分子送達システムが、スマートフォンまたはスマートウォッチ等の第2のデバイス82を用いて無線で制御されることを可能にするための回路を含むであろう。図7に示されるように、ある単純なシステムが、ユーザが、電子/デジタルスイッチ84を開放することを可能にし、それは、電場が電極に送達され、それによって、荷電粒子を多孔性拡散層から離れるように駆動し、ユーザに活性分子のある投与量を与えるようにするであろう。進化した、すなわち、図8に示されるような実施形態では、活性分子送達システムは、コントローラ94によって制御される電極91のアクティブマトリクスも含み、コントローラ94は、第2のデバイス82から無線信号を受信することが可能である。図8の実施形態は、ユーザが、例えば、送達される活性分子のタイプおよび量を制御することを可能にするであろう。第2のデバイス82上のアプリケーションを使用して、時刻に基づいて送達される活性分子の量を修正するように活性分子送達システムをプログラムすることが、可能であり得る。他の実施形態では、アプリケーションは、生体認証センサ、例えば、フィットネストラッカに動作可能に接続され、それによって、アプリケーションは、例えば、ユーザの脈拍数が事前設定された閾値を超過する場合、投与量がオフにされるようにし得る。
図7および8のパッチを駆動するとき、NFC,Bluetooth(登録商標)、WIFI、または他の無線通信機能が、オンにされ、ユーザがマイクロセル中の荷電粒子もしくは磁性粒子を操作し、それらを電気泳動的もしくは磁気的に異なる位置に移動させることを可能にする。パッチ駆動は、パッチが皮膚表面上に適用される前またはその後に行われることができ、薬剤放出調節は、必要なときに随時、電池不要特徴に起因してパッチを再駆動させることによって達成されることができる。荷電粒子または磁性粒子が異なる位置に駆動されると、放出プロファイルが、多孔性拡散層との相互作用に起因して改変されるであろう。駆動がスマートウォッチまたはスマートフォンによって制御されるので、異なる駆動ステータスのマイクロセル全てに対する割合および面積が、把握され、それは、パッチが作動されたときならびに投与された活性分子の量を含む使用データ全てが、医療提供者もしくは療法士に利用可能となるであろうことを意味する。「要求に応じた」機能に対して、患者または医師が薬物の放出を調節するための必要性を感じたときはいつでも、パッチは、再駆動されることができる。「プログラム可能な」特徴に対して、各マイクロセルは、独立して調整されることができ、パッチの全体的放出は、荷電粒子を種々の区分において異なるレベルに駆動することによってプログラムされることができる。駆動後のパッチは、区分化されるので、皮膚炎症も、制御されることができる。加えて、パッチを作動させるために使用されるスマートデバイスも、データ共有のために医師と遠隔に通信し得るので、患者の投薬順守度も、良好である。
本発明の好ましい実施形態によれば、例えば、以下が提供される。
(項1)
活性分子送達システムであって、前記活性分子送達システムは、
複数のマイクロセルであって、各マイクロセルは、開口部を含み、各マイクロセルは、第1の荷電相および第2の相の中に分散させられた活性分子の混合物を含み、前記第2の相は、逆荷電性または非荷電性であり、かつ前記第1の相と非混和性である、複数のマイクロセルと、
各マイクロセルの前記開口部を覆っている多孔性拡散層と、
電場源と
を備えている、活性分子送達システム。
(項2)
前記第1の相または前記第2の相は、複数の電荷制御剤を含む、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項3)
前記第1の荷電相は、生体適合性非極性液体を備えている、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項4)
前記生体適合性非極性液体は、植物油、果実油、または堅果油である、上記項3に記載の活性分子送達システム。
(項5)
前記生体適合性非極性液体は、荷電疎水性ポリマーをさらに備えている、上記項3に記載の活性分子送達システム。
(項6)
前記第1の荷電相は、水性液体を備えている、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項7)
前記水性液体は、荷電親水性ポリマーをさらに備えている、上記項6に記載の活性分子送達システム。
(項8)
前記水性液体は、リン酸緩衝液である、上記項6に記載の活性分子送達システム。
(項9)
前記第2の相は、生体適合性非極性液体を備えている、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項10)
前記生体適合性非極性液体は、植物油、果実油、または堅果油である、上記項9に記載の活性分子送達システム。
(項11)
前記生体適合性非極性液体は、荷電疎水性ポリマーをさらに備えている、上記項9に記載の活性分子送達システム。
(項12)
前記第2の相は、水性液体を備えている、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項13)
前記水性液体は、荷電親水性ポリマーをさらに備えている、上記項12に記載の活性分子送達システム。
(項14)
前記水性液体は、リン酸緩衝液である、上記項12に記載の活性分子送達システム。
(項15)
前記多孔性拡散層に隣接した接着層をさらに備えている、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項16)
前記電場源は、第1の電極と、第2の電極とを備え、前記第1の荷電相および前記第2の相中に分散させられた前記活性分子の前記混合物は、前記第1の電極と第2の電極との間に挟まれている、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項17)
前記第1の電極または前記第2の電極は、電極のアクティブマトリクスの一部である、上記項16に記載の活性分子送達システム。
(項18)
前記第1の電極または前記第2の電極は、多孔性である、上記項16に記載の活性分子送達システム。
(項19)
前記第1の電極および前記第2の電極は、持ち運び可能なエネルギー供給源に結合するためのコネクタを含む、上記項16に記載の活性分子送達システム。
(項20)
前記多孔性拡散層は、アクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)、乳酸グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ塩化ビニリデン、アクリロニトリル、非結晶性ナイロン、配向ポリエステル、テレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリスチレンを備えている、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項21)
前記活性分子は、医薬化合物である、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項22)
前記複数のマイクロセルは、第1の活性分子の混合物を含む第1のマイクロセルと、第2の活性分子の混合物を含む第2のマイクロセルとを備えている、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項23)
前記複数のマイクロセルは、第1の濃度の活性分子を含む第1のマイクロセルと、第2の濃度の活性分子を含む第2のマイクロセルとを備えている、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項24)
前記複数のマイクロセルは、活性分子の混合物を含む第1のマイクロセルと、補助剤を含む第2のマイクロセルとを備えている、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項25)
前記複数のマイクロセルの各々は、100nLを上回る容積を有する、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項26)
前記多孔性拡散層は、10nm〜100μmの平均細孔サイズを有する、上記項1に記載の活性分子送達システム。
(項27)
活性分子送達システムコントローラであって、前記活性分子送達システムコントローラは、
複数のマイクロセルであって、各マイクロセルは、開口部を含み、各マイクロセルは、第1の荷電相および第2の相の中に分散させられた活性分子の混合物を含み、前記第2の相は、逆荷電性または非荷電性であり、かつ前記第1の相と非混和性である、複数のマイクロセルと、
各マイクロセルの前記開口部を覆っている多孔性拡散層と、
前記複数のマイクロセルを挟んでいる第1および第2の電極と
を含む、活性分子送達システムと、
電圧源と、
保護被覆と
を備えている、活性分子送達システムコントローラ。
(項28)
無線受信機と、無線伝送機とをさらに備えている、上記項27に記載の活性分子送達システムコントローラ。
(項29)
前記活性分子送達システムの前記第1および第2の電極と結合するように構成されたコネクタをさらに備えている、上記項27に記載の活性分子送達システムコントローラ。
(項30)
前記電圧源から前記活性分子送達システムへの流動を中断するように構成されたスイッチをさらに備えている、上記項27に記載の活性分子送達システムコントローラ。
(項31)
前記スイッチを制御するように構成されたプロセッサをさらに備えている、上記項30に記載の活性分子送達システムコントローラ。
(項32)
活性分子送達システムコントローラであって、前記活性分子送達システムコントローラは、
複数のマイクロセルであって、各マイクロセルは、開口部を含み、各マイクロセルは、活性分子と荷電粒子との混合物を含む、複数のマイクロセルと、
各マイクロセルの前記開口部を覆っている多孔性拡散層と、
前記複数のマイクロセルを挟んでいる第1および第2の電極と
を含む、活性分子送達システムと、
電圧源と、
保護被覆と
を備えている、活性分子送達システムコントローラ。
(項33)
無線受信機と、無線伝送機とをさらに備えている、上記項32に記載の活性分子送達システムコントローラ。
(項34)
前記活性分子送達システムの前記第1および第2の電極と結合するように構成されたコネクタをさらに備えている、上記項32に記載の活性分子送達システムコントローラ。
(項35)
前記電圧源から前記活性分子送達システムへの流動を中断するように構成されたスイッチをさらに備えている、上記項32に記載の活性分子送達システムコントローラ。
(項36)
前記スイッチを制御するように構成されたプロセッサをさらに備えている、上記項35に記載の活性分子送達システムコントローラ。

Claims (36)

  1. 活性分子送達システムであって、前記活性分子送達システムは、
    複数のマイクロセルであって、各マイクロセルは、開口部を含み、各マイクロセルは、第1の荷電相および第2の相混合物を含み、前記第2の相は、前記第1の相から逆荷電性または非荷電性であり、かつ前記第1の相と非混和性であここで、前記第1の相の中に活性分子が分散されている、複数のマイクロセルと、
    各マイクロセルの前記開口部を覆っている多孔性拡散層と、
    電場源と
    を備えている、活性分子送達システム。
  2. 前記第1の相または前記第2の相は、複数の電荷制御剤を含む、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  3. 前記第1の荷電相は、生体適合性非極性液体を備えている、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  4. 前記生体適合性非極性液体は、植物油、果実油、または堅果油である、請求項3に記載の活性分子送達システム。
  5. 前記生体適合性非極性液体は、荷電疎水性ポリマーをさらに備えている、請求項3に記載の活性分子送達システム。
  6. 前記第1の荷電相は、水性液体を備えている、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  7. 前記水性液体は、荷電親水性ポリマーをさらに備えている、請求項6に記載の活性分子送達システム。
  8. 前記水性液体は、リン酸緩衝液である、請求項6に記載の活性分子送達システム。
  9. 前記第2の相は、生体適合性非極性液体を備えている、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  10. 前記生体適合性非極性液体は、植物油、果実油、または堅果油である、請求項9に記載の活性分子送達システム。
  11. 前記生体適合性非極性液体は、荷電疎水性ポリマーをさらに備えている、請求項9に記載の活性分子送達システム。
  12. 前記第2の相は、水性液体を備えている、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  13. 前記水性液体は、荷電親水性ポリマーをさらに備えている、請求項12に記載の活性分子送達システム。
  14. 前記水性液体は、リン酸緩衝液である、請求項12に記載の活性分子送達システム。
  15. 前記多孔性拡散層に隣接した接着層をさらに備えている、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  16. 前記電場源は、第1の電極と、第2の電極とを備え、前記第1の荷電相および前記第2の相前記混合物は、前記第1の電極と第2の電極との間に挟まれておりここで、前記第1の相の中に前記活性分子が分散されている、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  17. 前記第1の電極または前記第2の電極は、電極のアクティブマトリクスの一部である、請求項16に記載の活性分子送達システム。
  18. 前記第1の電極または前記第2の電極は、多孔性である、請求項16に記載の活性分子送達システム。
  19. 前記第1の電極および前記第2の電極は、持ち運び可能なエネルギー供給源に結合するためのコネクタを含む、請求項16に記載の活性分子送達システム。
  20. 前記多孔性拡散層は、アクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)、乳酸グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ塩化ビニリデン、アクリロニトリル、非結晶性ナイロン、配向ポリエステル、テレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリスチレンを備えている、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  21. 前記活性分子は、医薬化合物である、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  22. 前記複数のマイクロセルは、第1の活性分子の混合物を含む第1のマイクロセルと、第2の活性分子の混合物を含む第2のマイクロセルとを備えている、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  23. 前記複数のマイクロセルは、第1の濃度の活性分子を含む第1のマイクロセルと、第2の濃度の活性分子を含む第2のマイクロセルとを備えている、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  24. 前記複数のマイクロセルは、活性分子の混合物を含む第1のマイクロセルと、補助剤を含む第2のマイクロセルとを備えている、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  25. 前記複数のマイクロセルの各々は、100nLを上回る容積を有する、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  26. 前記多孔性拡散層は、10nm〜100μmの平均細孔サイズを有する、請求項1に記載の活性分子送達システム。
  27. 活性分子送達システムコントローラであって、前記活性分子送達システムコントローラは、
    複数のマイクロセルであって、各マイクロセルは、開口部を含み、各マイクロセルは、第1の荷電相および第2の相混合物を含み、前記第2の相は、前記第1の相から逆荷電性または非荷電性であり、かつ前記第1の相と非混和性であここで、前記第1の相の中に活性分子が分散されている、複数のマイクロセルと、
    各マイクロセルの前記開口部を覆っている多孔性拡散層と、
    前記複数のマイクロセルを挟んでいる第1および第2の電極と
    を含む、活性分子送達システムと、
    電圧源と、
    前記活性分子送達システムを保護する保護被覆と
    を備えている、活性分子送達システムコントローラ。
  28. 無線受信機と、無線伝送機とをさらに備えている、請求項27に記載の活性分子送達システムコントローラ。
  29. 前記活性分子送達システムの前記第1および第2の電極と結合するように構成されたコネクタをさらに備えている、請求項27に記載の活性分子送達システムコントローラ。
  30. 前記電圧源から前記活性分子送達システムへの流動を中断するように構成されたスイッチをさらに備えている、請求項27に記載の活性分子送達システムコントローラ。
  31. 前記スイッチを制御するように構成されたプロセッサをさらに備えている、請求項30に記載の活性分子送達システムコントローラ。
  32. 活性分子送達システムコントローラであって、前記活性分子送達システムコントローラは、
    複数のマイクロセルであって、各マイクロセルは、開口部を含み、各マイクロセルは、活性分子と荷電粒子との混合物を含む、複数のマイクロセルと、
    各マイクロセルの前記開口部を覆っている多孔性拡散層であって、ここで、前記荷電粒子は、前記マイクロセルの中で移動可能であり、そしてここで、前記荷電粒子は、前記荷電粒子が前記多孔性拡散層に隣接する場合に前記多孔性拡散層を横断した前記活性分子の拡散を限定する、多孔性拡散層と、
    前記複数のマイクロセルを挟んでいる第1および第2の電極と
    を含む、活性分子送達システムと、
    電圧源と、
    前記活性分子送達システムを保護する保護被覆と
    を備えている、活性分子送達システムコントローラ。
  33. 無線受信機と、無線伝送機とをさらに備えている、請求項32に記載の活性分子送達システムコントローラ。
  34. 前記活性分子送達システムの前記第1および第2の電極と結合するように構成されたコネクタをさらに備えている、請求項32に記載の活性分子送達システムコントローラ。
  35. 前記電圧源から前記活性分子送達システムへの流動を中断するように構成されたスイッチをさらに備えている、請求項32に記載の活性分子送達システムコントローラ。
  36. 前記スイッチを制御するように構成されたプロセッサをさらに備えている、請求項35に記載の活性分子送達システムコントローラ。
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