JP2020512033A - 携帯型化学酸素発生器 - Google Patents
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Abstract
酸素を患者に送達する携帯型化学酸素発生器について記載する。発生器は、反応チャンバを含むハウジングを含む。反応チャンバには、ある量の過酸化物付加物が存在する。バルブが設けられ、バルブの下部が反応チャンバと流体連通している。バルブの上部は、ある量の水溶液を保持する容器と流体連通している。内部チャンバは、内部チャンバをバルブの上部とバルブの下部から分離する解放可能封止によってバルブ内に形成される。内部チャンバは、ある量の過酸化物分解触媒を保持する。発生器はまた、バルブアクチュエータを含む。バルブアクチュエータの動作は、バルブ内の封止を解放し、容器から内部チャンバを介して反応チャンバに至る流体路を形成する。バルブが作動されれば、水溶液は容器から内部チャンバを介して反応チャンバに流れ込む。この流は、水溶液と共に反応チャンバへ触媒を押し流す。溶液と触媒は過酸化物付加物と混合されて、酸素発生反応を引き起こす。
Description
本願は、2016年12月1日に出願された一部継続出願第15/366,891号である2017年11月13日に出願された国際公開出願第15/811,324号であり、その開示全文を引用により本明細書に組み込む。
本願は、概して、携帯型化学酸素発生器に関し、特に、医学的緊急事態又は信頼性が高く動作させ易いシステムを必要とするその他の状況において高純度酸素を生成することができる発生器に関する。
(著作権注意)
本特許文書の開示の一部は、著作権保護の対象である資料を含む。著作権所有者は、特許商標庁の特許ファイル又は記録に掲載されるが、別の形でのいかなる全ての著作権も保有するため、特許文書又は特許開示のいずれかによるファクシミリの複製に異議を唱えるものではない。
本特許文書の開示の一部は、著作権保護の対象である資料を含む。著作権所有者は、特許商標庁の特許ファイル又は記録に掲載されるが、別の形でのいかなる全ての著作権も保有するため、特許文書又は特許開示のいずれかによるファクシミリの複製に異議を唱えるものではない。
呼吸をしなければ、生命が尽きる。空気中で2番目に多い元素である酸素は、ヒトの生命を維持する多くの代謝プロセスにとって必須である。ヒトは数週間食物を、及び数日間水を摂取しなくても生存可能であるが、酸素の供給が止まると、生存が分単位の問題となる。たとえ酸素が復活しても、酸素欠乏があまりに長く続いた場合、脳にダメージをもたらす場合がある。分が経過するごとに重篤度は高まる。
概して、急性の医学症状を治療するための酸素源は、最初の対応者が到着する前に犠牲者を助ける一般人にとって容易に入手可能ではなく、訓練された救助が到着するまでに酸素の投与が遅れれば、更なる損傷や死につながる場合がある。典型的には、最初の対応者は、酸素源、通常は圧縮ガスシリンダを伴って到着する。そうした酸素シリンダは重く、扱いにくく、輸送に費用が掛かり、危険を伴う可能性がある。例えば、復員軍人省は、酸素シリンダは、破損した場合に「ミサイル」に変わる可能性があり、「脱出するガスが、シリンダブロック壁を貫通するのに十分な力でシリンダを推進する」と警告している。http://www.patientsafety.va.gov/professionals/hazards/oxygen.asp.を参照されたい。ガスシリンダの使用は、患者への安全かつ適切なガスの投与を確保するための訓練を必要とし、一般人は多くの場合、このような知識を欠いている。
酸素を送達する別の装置は、酸素濃縮器を含む。これらの装置は、周囲空気から酸素を分離し、酸素の豊富なガス流を患者に送達する電動機構を使用する。これらの装置の欠点としては、多くの場合、重量が相当大きい、バッテリ又は何らかのその他の電源を必要とする、騒音を出す、などが挙げられる。よって、緊急状況での使用は、装置自体を動作させる、又は搭載バッテリを十分に充電させておくために電力が利用可能である場所に限定され、また、酸素濃縮器は周囲空気の質に依存するため、汚染のひどい領域では使用が悪影響を受ける。また、高度も、これらの種類の装置からの酸素の送達に影響を及ぼす。
緊急状況において酸素を送達するもう1つの解決策は、化学反応を介して酸素を放出する化学酸素発生器である。「酸素キャンドル」と称されることがある一例は、酸素を放出するために化学反応の燃焼に頼っている。酸素源は、鉄などの燃焼剤と混合される無機超酸化物、塩素酸塩、又は過塩素酸塩である。撃針は混合物を発火させる。このような装置は、緊急時に酸素を送達している間、超高温で動作し、火災危険を起こす可能性がある。周囲構造を保護するため、有効な断熱を提供しなければならない。
燃焼式発生器はしばらくの間出回っており、例えば、航空及び採鉱業界では今も使用されている。事業用航空機では、この種の緊急用酸素は、キャビンの圧力低下から乗客を保護するために利用可能である(運航乗務員は代わりに圧縮酸素缶を使用する)。現代の航空機システムは通常、400℃超で熱分解して酸素と塩を生成する、塩素酸塩、過塩素酸塩、及び時には超酸化物の混合物の分解を利用する。爆発性キャップを使用する着火によって、乾燥化学薬品が反応する結果、酸素が生成される。かかるシステムは15分以上、酸素を確実に生成できるが、事業用航空機に搭載される爆発性可燃性材料の保管は、大きな安全上のリスクを抱えている。また、これらの装置における化学混合物は、低温と高温の両方でほぼ無期限に保管できる一方、現実社会で悲劇を生んできた。例えば、1996年5月11日、航空機貨物内の発生器が偶然に発火して、バリュージェット航空592便衝突事故を引き起こした。その10年前の1986年8月10日、酸素発生器の偶発的な始動により、ATA DC−10がオヘア国際空港に駐機中に破壊された。1997年2月24日には、ロシアのミール宇宙ステーションで、宇宙飛行士が、宇宙ステーションの給気を補充する酸素発生過塩素酸塩缶を発火させて火災が発生した。
したがって、既知のシステムの欠点を克服する化学酸素発生装置が必要とされる。かかる装置は比較的軽量であり、加圧ガスを必要とせず、長期間(例えば、最大20分)高純度酸素を生成し、長い貯蔵/保管期間を有する。かかる装置はまた、比較的操作し易いため、一般人でも、医療従事者が到着する前に緊急状況で酸素を送達することができるであろう。更に、このような装置は、厳しい状況(例えば、高い高度、軍事上遠い前方領域)での酸素の送達を可能にする。更に、かかる装置は、多数のあまり重大でない状況、例えば、酸素不足の運動選手が補給酸素から恩恵を得るスポーツイベントや、他の形状の補給酸素にアクセスできない田舎などで望ましい。
本発明は、従来技術のシステム及び方法のこれらの及びその他の不都合を克服する。
本発明の一実施形態によると、酸素発生器は、ハウジングと、過酸化物付加物を保持するハウジング内の反応チャンバと、バルブと、を含む。バルブの下部は、反応チャンバと流体連通している。バルブはまた、バルブ内に内部チャンバを含む。内部チャンバは、内部チャンバをバルブの上部及びバルブの下部から分離する解放可能封止によって形成される。内部チャンバは、過酸化物分解触媒を保持する。水溶液を保持する容器は、バルブの上部と流体連通している。発生器はまたバルブアクチュエータを含む。バルブアクチュエータの動作は、バルブ内の封止を解放し、容器から内部チャンバを介して反応チャンバに至る流体路を形成する。バルブが作動されれば、水溶液は容器から内部チャンバを介して反応チャンバに流れ込み、触媒を反応チャンバへ押し流す。水溶液と触媒は過酸化物付加物と混合されて、酸素発生反応を引き起こす。
他の実施形態によると、バルブの動作は、バルブ内の封止を解放し、(1)容器から記内部チャンバを介して反応チャンバに至る第1の流体路であって、内部チャンバを介して水溶液を流れさせ、水溶液及び触媒を反応チャンバ内へ移送して過酸化物付加物と反応させて、酸素発生反応を引き起こすように構成された第1の流体路と、(2)バルブの略中心を通り、酸素発生反応によって発生した酸素を流すように構成された第2の流体路と、を形成する。
別の実施形態によると、バルブが作動されるとき、反応によって発生した酸素をバルブを介して装置から外に流出させる出口路が設けられる。別の実施形態によると、出口路は第2の流体路と流体連通しており、出口路は、反応によって発生した酸素を装置の外に流出させるように構成される。
別の実施形態によると、酸素発生器は、出口路に配設された液体不透過−気体透過膜を含む。
別の実施形態によると、酸素発生器のバルブアクチュエータはねじ付き回転シャフトを含み、バルブは、ねじ付き回転シャフトと係合されているねじ付きバルブ部を含む。バルブアクチュエータのシャフトの回転はバルブを偏位させて、バルブを通る流体路を形成する。更に別の実施形態によると、バルブアクチュエータは、ハウジングの外部に、シャフトに接続された作動ハンドル(例えば、レバー)を含み、ハンドルを移動させると、シャフトが回転してバルブを作動させる。
別の実施形態によると、酸素発生器は、バルブとの係合のためにハウジングの底部から上方に延在するバルブ支持アセンブリを含み、バルブは少なくとも1つのバルブ本体タブを更に備え、バルブは、少なくとも1つのバルブ本体タブとバルブ支持アセンブリに形成された少なくとも1つのスロットとを係合させることによって、ハウジング内に固定される。
別の実施形態によると、酸素発生器は、反応チャンバ内に配置される一又は複数のスリーブを含み、過酸化物付加物が一又は複数のスリーブ内に配置される。別の実施形態によると、一又は複数のスリーブのうちの少なくとも1つが、複数のパウチを備える。更に別の実施形態によると、一又は複数のスリーブのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの中間位置で封止されて、複数のパウチを形成する。
別の実施形態によると、酸素発生器は、過酸化物付加物と共に、反応チャンバ内に温度安定材を含む。別の実施形態によると、温度安定材は、粉末、錠剤、及びカプセルのうち1つ以上を含む。別の実施形態によると、温度安定材は、ワックス、例えば、パラフィンなどの他の化合物と組み合わせてもよい。これらの他の化合物は、粉末と混合させてもよいし、錠剤又はカプセルに組み込んでもよいし、又は錠剤又はカプセルへのコーティングを提供してもよい。更に別の実施形態によると、過酸化物付加物は炭酸ナトリウム過酸化水素化物を含む。更に別の実施形態によると、水溶液は水と不凍剤を含む。更に別の実施形態によると、触媒は二酸化マンガンを含む。
別の実施形態によると、酸素発生器は、ハウジング内にヒートシンクを含み、ヒートシンクは、液体、個体、又はそれらの組み合わせで充填された少なくとも1つのコンパートメントを備える。
別の実施形態によると、酸素発生器は、バルブアクチュエータに接続されている拘束手段を含み、バルブの作動は、拘束手段の克服後に生じる。
別の実施形態によると、酸素発生器は、フェイスマスク又は鼻カニューレとホースとを保管するように構成されたコンパートメントを含む。別の実施形態によると、コンパートメントは、脱離可能にハウジングに装着される。さらに別の実施形態によると、拘束手段はコンパートメントに接続され、拘束手段の克服によって、コンパートメントの少なくとも一部がハウジングから解放される。
別の実施形態によると、酸素発生器のハウジングは外層を含み、外層はハウジングの表面から分離されている。
別の実施形態によると、酸素発生器のハウジングは圧力解放機構を含む。
別の実施形態によると、酸素発生器は、出口路の流出部に配設された復水トラップを含む。
別の実施形態によると、酸素発生器のバルブは、作動後に上方から反応チャンバに入る。反応チャンバは格納容積を有するように構成され、格納容積は、バルブの下方の空間内の反応チャンバの容積である。発生器は、水溶液、触媒、及び過酸化物付加物の総容積が格納容積未満となるように構成される。
本発明の一実施形態によると、酸素発生器で使用されるバルブは、回転自在アクチュエータを備え、回転自在アクチュエータは、中央孔と少なくとも1つの開口部とを含むねじ付きシャフトと、ねじ付きシャフトと係合されているねじ付き内面を有し、回転が固定され、未作動位置から作動位置へシャフトに沿って移動可能であるバルブ本体と、入口、出口、及び入口と出口の間に位置する内側チャンバ部を有するバルブハウジングと、バルブ本体が未作動位置にあるときにバルブ本体の外面とバルブハウジングの内面との間を係合する複数の解放可能封止と、を備え、第1及び第2の封止が、バルブハウジングの入口の上方及び下方でバルブの液密部を形成し、第2及び第3の封止が、バルブハウジングの内側チャンバ部の上方及び下方で液密封止を形成し、回転自在アクチュエータが回転すると、バルブ本体が未作動位置から作動位置へ移動し、複数の封止がバルブ本体とバルブハウジングとの係合から解放される。
本発明の一実施形態によると、化学酸素発生器用のアクチュエータバルブを設ける方法は、水溶液容器を設けることと、近位端で開放されたハウジング内孔と近位端の遠位のハウジング側開口部とを有するバルブハウジングであって、水容器がバルブハウジングに対して封止され、ハウジング側開口部がハウジング内孔と容器の内部との流体連通をもたらすバルブハウジングを設けることと、近位端で開放された本体内孔と、本体内孔とバルブ本体の外面間の本体側開口部とを有するバルブ本体であって、本体側開口部がバルブ本体の近位端の遠位にあるバルブ本体を設けることと、バルブハウジングの孔にバルブ本体を配設し、バルブ本体とバルブハウジングがバルブ本体の外面とバルブハウジングの内面との間に第1の解放可能封止を形成し、第1の解放可能封止がハウジング側開口部と本体側開口部の遠位に位置し、本体側開口部がハウジング側開口部に隣接し、バルブ本体とバルブハウジングがバルブ本体の外面とバルブハウジングの内面との間に第2の解放可能封止を形成し、第2の解放可能封止がハウジング側開口部の近位に位置し、触媒チャンバの端部を形成し、バルブ本体とバルブハウジングがバルブハウジングの近位端から触媒チャンバへの入口路を形成し、入口路がバルブ本体の外面とバルブハウジングの内面との間に位置することと、近位端が容器の上方に来るようにバルブ本体とバルブハウジングを位置決めすることと、水溶液をバルブ本体の近位開放端に導入し、溶液が孔とバルブ本体の本体側開口部及びハウジング側開口部を通って、水溶液容器に流れ込むことと、触媒を入口路に沿って触媒チャンバに導入することと、内孔を有し、近位封止構造と遠位封止構造を含むエンドキャップを設けることと、バルブハウジングの近位端とバルブ本体にエンドキャップを挿入し、遠位封止構造がバルブ本体の内孔とエンドキャップの外面との間に第3の封止を形成し、近位封止構造がバルブハウジングの内面とエンドキャップの外面との間に第4の解放可能な封止を形成することと、を含む。
本発明の一実施形態によると、酸素の化学的発生方法は、ハウジングを設けることと、ハウジング内に配置される流体容器を設けることと、ハウジング内に反応チャンバを設けることと、流体容器に水溶液を設けることと、反応チャンバに過酸化物付加物を設けることと、内部チャンバを含むバルブを設けることと、内部チャンバ内に触媒を設けることと、バルブに接続されるバルブアクチュエータを設けることと、バルブアクチュエータを作動させて、水溶液及び触媒を反応チャンバへ移送させることと、バルブアクチュエータの作動に応じて酸素を発生することと、を含む。別の実施形態によると、バルブアクチュエータの作動は回転運動を含む。
本発明の一実施形態によると、酸素の化学的発生方法は、第1のチャンバに水溶液を設けることと、第2のチャンバに触媒を設けることと、第3のチャンバに過酸化物付加物を設けることと、アクチュエータを作動させて過酸化物付加物、水溶液、及び触媒を混合させることと、を含み、酸素が作動工程に応じて発生する。別の実施形態によると、アクチュエータの作動は、単独工程から成る。
本発明は、限定的ではなく例示的であることを意図する添付図面に示され、類似の参照符号は、類似又は対応する部分を指すことを目的とする。
本発明の実施形態による発生器を作製し使用する携帯型酸素発生器及び方法が提供される。後述するように、開示される本発明の機構では、適切な触媒、例えば、二酸化マンガン(「MnO2」)の存在時に水(又はその他の液体)と混合されるときに酸素を放出する炭酸ナトリウム過酸化水素化物(「NaPerc」)などの付加物化学薬品を含む装置が、酸素が必要とされる時点まで、触媒から分離されて乾燥状態で保持される。この時点の1例は、呼吸関連の医学的緊急事態における介入が要求されるときであり、この時点で、オペレータは下で詳述するプロセスを開始する。上記付加物から発生する酸素は通常、発熱を伴い、長時間にわたって必要とされるため、反応調節化学薬品、例えば、リン酸三ナトリウム(「TSP」)を更に提供してもよい。この調節化学薬品は、付加物化学薬品と混合されて、時間の経過と共に化学薬品の放出を促進する特定サイズの錠剤、カプセル、又はその他の塊である。他の徐放性形状も本発明の範囲に含まれる。他の実施形態によると、発熱反応によって発生する熱を緩和させるためにヒートシンクが設けられる。
本発明の一実施形態による装置は、図2Bに示すように、水容器170に水175を保持する。水容器170は、バルブアセンブリ200と流体連通している。バルブアセンブリ200内には、触媒260を保持するチャンバ265が設けられる。バルブアセンブリ200及び水容器170の下方には、酸素発生混合物190を保持するハウジング140が設けられ、本発明の一実施形態では、酸素発生混合物は、調節化学薬品192から成る錠剤、カプセル、及び/又は粉末と混合される付加物化学薬品191を含む。本発明の一実施形態では、カプセルは水溶性カプセルである。別の実施形態では、調節化学薬品は、ワックス、例えば、パラフィンなどの他の化合物と組み合わせてもよい。これらの他の化合物は、粉末と混合させてもよいし、錠剤又はカプセルに組み込んでもよいし、又は、錠剤又はカプセルへのコーティングを提供してもよい。
バルブアセンブリ200が、酸素送達システム100の上面に配置されたハンドル180の回転によって作動されると、水容器170内の水175は、触媒260を保持するチャンバ265を含むバルブアセンブリ200を通って、付加物化学薬品191及び調節剤192を保持するハウジング140に流れ込む。触媒260を保持するチャンバ265を通って水175を流すことによって、システム100は、全ての量の触媒260がハウジング140に送達されて酸素発生反応が発生するように確保する。ハンドル180と蓋120との間の拘束手段189(図6Aを参照)は、ハンドル180が作動され得るように取り外される。本発明の一実施形態では、拘束手段189は、この使い切り装置の偶発的作動を防止するが、酸素の発生が意図される又は所望されるときの作動を妨害しない強度を有するテープである。なお、本発明の重要な目的は、多数の様々な環境においてだけでなく、多数の様々なオペレータによって広く利用可能にすることである。よって、多様に異なるオペレータが利用できるように設計されていることが本発明の目的である。したがって、作動ハンドル180及び拘束手段189は、様々な筋力や身体的状態のオペレータが拘束手段189を取り外し(又はその他の方法で克服し)、後述するように作動ハンドル180を閉鎖位置から完全開放位置へ変換するという比較的単純な2工程のプロセスを実行可能にしつつ、使い切り装置の偶発的作動の可能性をできる限り低減するように設計される。したがって、本発明は、健常な成人だけでなく、例えば、手、手首、肩、若しくは肘に関節炎のある高年齢ユーザ、又は複雑なタスクを理解し完了することができない若年ユーザによる使用のための動作に関して設計が成されている。
いったん作動されれば、バルブアセンブリは、反応によって発生した酸素が、患者への送達のために上方へ流れる経路を提供する。酸素の上方流を図5A及び5Bに示す。例えば、図5Aに示す一実施形態によると、発生した酸素はバルブアセンブリ200の底部に入り、水容器170の上方でバルブアセンブリ200を出る。図5Bに示す他の実施形態によると、発生した酸素はバルブアセンブリ200’の底部に入り、水容器170の上方でバルブアセンブリ200’を出る。酸素は、水容器170の上方だが蓋120の下方に配設された気体透過−液体不透過膜171の下方の空間に流れ込む。酸素は、膜171を通過して酸素回収チャンバ122に流れ込む。チャンバ122は出口125と連結される。次に、酸素は、ホースをフェイスマスク又は鼻カニューレ(図示せず)に接続することによって、患者に送達することができる。
本発明の一実施形態によると、装置は、装置100上の酸素口125と予め接続されたホース及びフェイスマスク又はホース及び鼻カニューレを有するため、酸素発生の必要時に患者が使用するためにホース及びフェイスマスクを接続する別個の工程を必要としない。本発明の別の実施形態では、予め接続されたホース及びフェイスマスク又は鼻カニューレ(図示せず)が、装着手段(図示せず)によって蓋120に固定される。本発明の別の実施形態では、予め接続されたホース及びフェイスマスク又は鼻カニューレ(図示せず)が、ハウジング140(図6Cを参照)に解放可能に装着されたコンパートメント110内に配置される。本発明の別の実施形態では、蓋120(図示せず)上のホース及びフェイスマスク又は鼻カニューレは、酸素口125で装置100に予め接続されていないが、装着手段(図示せず)によって蓋120に固定される。
次に、装置100について説明する。図1は、本発明の一実施形態による酸素送達システムの分解図である。酸素送達システム100は、ハウジング蓋120と、該蓋に装着される、図1の実施形態では開放面を有するボックスであるハウジング140と、から成る。バルブアセンブリ200は、蓋120とハウジング140との間に配置されて両者を接続する。
蓋120は、ハウジング140の縁と係合して気密及び液密封止を形成するように設計される。出口125が詰まった、又は他の形で酸素を流出させなくなった場合の内圧による装置の損傷を防ぐために、圧力解放バルブ(図示せず)が設けられる。一実施形態によると、周囲圧力を超える最大圧力は0.1〜40psi、好ましくは0.8〜3psi、最も好ましくは1psiである。本発明の一実施形態では、圧力解放バルブ(図示せず)が蓋120に設けられる。
図1に示す実施形態によると、蓋120の周辺領域は隆起しており、該領域の下の容積が酸素蓄積チャンバ122である。酸素口125は、チャンバ122と接続される。口125はまた、発生した酸素を必要な個人に送達するインタフェースも提供する。
ハウジング140は、反応物化学薬品を保持するのに十分な正方形、矩形、円形、又は任意のその他の形状をとり得る。ハウジング140の形状はまた、保管空間、例えば、車両(例えば、航空機、船舶、列車など)の保管室に嵌合するように不規則な形状又はその他の形状をとり得る。ハウジング140及び/又は蓋120は、装置100を保管空間内に固定するハンドル(図示せず)又はストラップを含んでもよい。装置100は、ループやバックルなども含んでよい。ハウジング又は蓋は、装置を使用するための指示を提供するプラカードを更に含んでもよい。ハウジング又は蓋は、装置の可視性を高めるように着色してもよい(例えば、緊急用のオレンジ)、発光顔料を含んでもよい、又は低光量の状況で装置を使用し易くするように塗装若しくはその他の装飾を施してもよい。
ハウジング蓋120の内面121には、機械的強度を与えるために下方に延在する一連のリブ129が形成されて、後述するように、水容器170の上面及び膜171(図5Aを参照)を蓋120の内面121から遠ざけておく。これにより、(例えば、膜171が湿った場合に)膜171が蓋120の表面に付着するのが防止されることで、装置によって発生した酸素がチャンバ122を通って口125へと流れる。
図2Aに示すように、ハウジング140の内部は、壁142及び底面143を有する。一連の相互に間隔を置いて配置されたリブ146は、底面143から垂直に壁142に沿って上方に延在する。壁142に沿ったリブ146は、底面143から等距離を垂直に延び、壁142から離れて延在する棚部148を終端とする。底面142から上方に延在する一連の底面リブ149も設けられる。リブ146及び149は、ハウジング140に機械的強度を与える役割も果たし、壁142と底面143との交点で接する。しかしながら、上記のリブの一部又は全部を含まない別の実施形態も本発明の範囲に含まれる。
一実施形態によると、ハウジング140は、装置から外へ伝熱させる外層147に覆われ、ユーザが、酸素発生反応の結果として高温になり得るハウジング140の表面に直接触れることを防止する。一実施形態では、外層147は、ハウジング140の表面にわたって空気を循環させる一連の穿孔を有する。別の実施形態によると、外層147は、メッシュで作製されてもよい。更に別の実施形態によると、ハウジング140は、酸素発生反応からの熱を放熱させ易くするフィンなどの熱交換面を含んでもよい。
図2Aに示す本発明の一実施形態によると、バルブ支持アセンブリ144は、底面143から上方へ延在する。バルブ支持アセンブリ144は、後述するようにバルブアセンブリ200と連結される。図2A〜2Cに示すように、支持プレート160は、ハウジング140の壁のリブ146の棚部148に位置する。支持プレート160は、バルブアセンブリ200の挿入のため、ハウジング蓋120の孔124と並ぶ孔を中心部に有する。支持プレート160は水容器170を支持するように設計されている。一実施形態によると、支持プレート160は、装置の重量と、支持プレートの製造に必要な材料の量とを低減する開口部を有する。別の実施形態によると、支持プレート160の代わりに、リブ146が壁142から延在して水容器170を支持する。
図2Bに示す本発明の一実施形態によると、装置100の作動前に、水175、触媒260、及び(付加物191及び調節剤192から成る)酸素発生混合物190は全て分離されている。具体的には、水は水容器170内に、触媒260は触媒チャンバ265内に、酸素発生混合物190はハウジング140内に位置する。他の実施形態によると、装置100の作動前、水175と触媒260は容器170内で混合されている。他の実施形態によると、装置100の作動前、触媒260は酸素発生混合物190と混合される。装置の作動後、より詳しく後述するように、水175、触媒260、及び酸素発生混合物190は、ハウジング140内に置かれて、液体又は半流動体組成物を形成する。図2Cに示すように、反応物の容積がハウジング140の一部を満たす。別の実施形態によると、バルブ支持アセンブリ144とハウジング140は、装置が水平面に置かれたときに、ハウジング140内の反応物の高度が、バルブアセンブリ200の底部より下になるように構成される。これにより、流体はバルブアセンブリを通るガス流に捕捉されない、又は捕捉される流体の量が制限される。本発明の別の実施形態によると、ハウジング140のサイズと形状は、装置が並んで置かれる(即ち、バルブアセンブリ200が水平に配置される)場合でも、反応物の高度がバルブアセンブリ200の位置の下方にとどまり、反応成分がガス流に捕捉されないように設計される。これに関連し、支持プレート160の開口部により、反応物がプレートを通過することで、バルブアセンブリの高度よりも下方のハウジングの容積を増大させて、装置が使用中に傾いた場合でも反応物を保持することが可能になる。図15に示す別の実施形態によると、酸素発生混合物190はスリーブ193内に位置する。
図2Bに示すように、水容器170は、バルブアセンブリ上のフランジ214及び216と封止接続されるため(図3A〜3D及び4も参照)、水容器170の内部はバルブアセンブリと流体連通している。
図5Aに示すように、容器170の上方には、気体透過−液体不透過膜171が配置される。本発明の一実施形態によると、膜は疎水性である。別の実施形態によると、膜171は、デラウェア州ウィルミントンのDuPont社製Tyvek(登録商標)から作製される。膜171の他の適切な材料は、W.L.Gore社製Gore−Tex(登録商標)、並びに孔及び微小孔の開いた液体不透過膜を含む。
図1に示すように、ハウジング140の上縁は、上方に延在するピン139を含む。ピン139は、蓋120の下縁の対応する穴(図示せず)と係合する。水容器170の縁部の対応する穴137と膜171(図示せず)の縁部の穴138は、ハウジング140のピン139全体に嵌合する。蓋120がハウジング140に装着されると、ピン139は、容器170の縁部及び膜171をハウジング140の縁に固定する。他の一実施形態では、水容器170の周縁のフランジ(図示せず)は、ハウジング140の縁に熱封止される。
図1に示すように、ハウジング蓋120の外面は、縁部の方が高く、中央領域に向かって下方に傾斜して、蓋120の外周領域に酸素蓄積チャンバ122を形成する。ハウジング蓋120の中心の凹状外形のため、作動ハンドル180は装置100の外形よりも上方に延在せず、酸素が必要でないときの偶発的作動を防止することができる(酸素が必要でないときの偶発的作動であってもこれは使い切り装置であるため真の緊急状況では利用可能不可能となる)。他の実施形態では、ハンドル180は蓋120の上方に延在するため、装置100を側部から見ると、ハンドル180は最上部の構造である。
図3A〜3Dに示すバルブアセンブリ200について以下詳細に説明する。図3Aは、バルブアセンブリ200の分解図である。図3Bは、装置の作動前のバルブアセンブリ200の断面図である。図3Cは、装置が作動されたときのバルブアセンブリ200の断面図である。図3Dは、バルブアセンブリ200の断面図である。図3Aに示すように、バルブアセンブリ200は、バルブ本体210、バルブ220、ねじ230、ナット240、及びキャップ250から成る。図3Bに示すように、バルブ220はバルブ本体210に配置される。
図2Aに示すように、バルブアセンブリ200は、バルブ支持アセンブリ144と下端で接続される。バルブ本体210の底部は、ハウジング140の底面143上に位置し、そこから上方に延在するバルブ支持アセンブリ144の上に置かれる。バルブ支持アセンブリ144は、バルブ本体タブ215と噛み合って係合してバルブ支持アセンブリ144のスロット153に嵌め込まれる2つの拡張部154及び156を有する。後述するように、バルブアセンブリ200は、蓋120の上部に固定される。
バルブ本体210の上部には、ナット240と係合する外ねじ217が形成される。後述するように、バルブ本体210の一部が、蓋120の穴124を通って延在し、ナット240がねじ217と係合して、バルブアセンブリ200を蓋120に固着させる。ナット240がバルブ本体210を蓋120に固定し、インターロックが215がバルブ本体210をハウジング140の底部に固定する。この構造は、例えば、内部ガス圧が装置内で発生したときでも、蓋120とハウジング140が分離するのを防止する。
本発明の実施形態によると、装置100の効率的な動作だけでなく、装置への追加の構造上の支持のため、バルブアセンブリ200’がバルブ本体210’を介してバルブ支持アセンブリ144と係合して、2つのアセンブリが相互に固定される。好適な一実施形態によると、バルブ本体タブ215は、バルブ本体210’から軸方向に延在する。図4Bに示すように、2対のタブ215は、バルブ本体210aの第1の側に第1のバルブ本体タブ215a及び第2のバルブ本体タブ215bを、バルブ本体210bの第2の側に第3のバルブ本体タブ215c及び第4のバルブ本体タブ215dを備え、この第2の側はほぼバルブ本体210’の反対側に位置する。第1のバルブ本体タブ215aはほぼ第2のバルブ本体タブ215bの上方に位置し、同じ関係が第3のバルブ本体タブ215c及び第4のバルブ本体タブ215dにも当てはまる。他の実施形態によると、第1のバルブ本体タブ215a/第3のバルブ本体タブ215cは上方に位置するが、第2のバルブ本体タブ215b/第4のバルブ本体タブ215d(図示せず)から変位している。他の実施形態によると、各側210a、210bで単独のバルブ本体タブ215(例えば、バルブ本体タブ215a/215c)を使用してもよい。別の実施形態によると、バルブ本体側210a及び210bのそれぞれで3つ以上のバルブ本体タブを使用してもよい。例えば、一対のタブ215a及び215bを用いる代わりに、バルブ本体210’の第1の側210aと第2の側210bに3つ以上のバルブ本体タブを配置してもよい。
好適な実施形態では、第1のバルブ本体タブ215a及び第2のバルブ本体タブ215bはそれぞれ略「L」字状であり、図4Bに示すように、バルブ本体210’の側に直接装着されてバルブ本体210’の側から略垂直に延在する第1の部分と、バルブ本体210’の側に平行に延在する第2の部分とを有する。同じことがバルブ本体タブ215c及び215dにも当てはまる。他の実施形態では、バルブ本体タブ215a〜dはバルブ本体210’に装着されず、バルブ本体210’から射出成形された拡張部である。他の実施形態によると、第1のバルブ本体タブ215a/第3のバルブ本体タブ215c及び第2のバルブ本体タブ215b/第4の本体バルブタブ215dは、バルブ支持アセンブリ144と係合するのに適した他の形状をとる。
上述したように、バルブ支持アセンブリ144は2つの拡張部154及び156を含む。スロット(例えば、嵌合部)が各拡張部154、156に配置される。実施形態によると、拡張部154は、第1の対のバルブ本体タブ215a、215bを略補完する形状の2つの窪みを含む。図11及び12に示すように、これらの窪みは、拡張部154の第1の面から窪んでいる、。同様に、拡張部156は、拡張部156の第1の面から同様に窪み、図11に示すように第2の対のバルブ本体タブ215c、215dを略補完する形状の2つの窪みを含む。これらの実施形態によると、拡張部154の第1の面は拡張部156の第1の面に対向し、バルブ本体210’とバルブ支持アセンブリ144との係合を容易にする。
図13に示し上述したように、バルブ本体210’のバルブ支持アセンブリ144への固定は、第1のバルブ本体タブ215a/第3のバルブ本体タブ215c及び第2のバルブ本体タブ215b/第4のバルブ本体タブ215dをバルブ支持アセンブリ144に形成される窪みと位置合わせすることによって達成される。いったん位置合わせされると、バルブ本体210’は、第1のバルブ本体タブ215a/第3のバルブ本体タブ215c及び第2のバルブ本体タブ215b/第4のバルブ本体タブ215dが拡張部154及び156の対応する窪みと係合するように操作される(例えば、方向転換される又は回転される)。バルブ本体210’の操作は、第1のバルブ本体タブ215a/第3のバルブ本体タブ215c及び第2のバルブ本体タブ215b/第4のバルブ本体タブ215dが、窪み路の端部に接するために更なる操作を阻止されるまで継続される。一実施形態では、第1のバルブ本体タブ215a/第3のバルブ本体タブ215c及び第2のバルブ本体タブ215b/第4のバルブ本体タブ215dは、拡張部154及び156の窪みに完全に配置される。別の実施形態では、第1のバルブ本体タブ215a/第3のバルブ本体タブ215c及び第2のバルブ本体タブ215b/第4のバルブ本体タブ215dの少なくとも一部が、拡張部154及び156の窪み内に位置する。
実施形態によると、バルブ本体210’は、図4Bに示すように突出部221を更に含む。好適な一実施形態によると、第1の突出部221aは、第1の側面210a上の第1のバルブ本体タブ215a及び第2のバルブ本体タブ215bと第2の側面210b上の第3のバルブ本体タブ215c及び第4のバルブ本体タブ215dとから略等距離に位置し、第2の突出部221b(図示せず)は、第1の突出部221aに略反対に位置する。突出部221は、バルブアセンブリ200’が不適切な角度でバルブ支持アセンブリ144内に置かれるのを防止するようなサイズと形状を有する。これらの特徴は、バルブ支持アセンブリ144に対してバルブアセンブリ200’を容易かつ迅速に脱着させるだけでなく、本発明の化学酸素発生器装置に追加の構造上の安定性と支持を提供する。
バルブ本体210の詳細図である図4に示すように、封止フランジ212、214、216は、バルブ本体210の外側から放射状に延在する。装置100が組み立てられると、第1の封止フランジ212が膜171の上面と係合する。一実施形態によると、図5Aに示すように、膜171は、フランジ212の上面と蓋120の底面の受容面との間に捕捉される。
第2の封止フランジ214及び第3の封止フランジ216は、容器170の上面と下面とそれぞれ封止接続される。バルブ本体210は、第2の封止面214と第3の封止面216との間でバルブ本体210の対向側に開口部218及び219を含む。開口部218及び219により、酸素発生動作が開始されたとき、水がバルブ本体210の内部空間に入り、ハウジング140に流れ込むことができる。
図3Aに示す本発明の一実施形態によると、バルブ220は、頂部のねじ230と底部のキャップ250との間に位置する。バルブ220とキャップ250は一体ユニットとして、相互接続され共に移動する。バルブ220は略円柱状であるが、上半分の直径が底部に比べて狭い。バルブ220は、バルブの側壁にそれぞれ対向する2つの孔228及び229を有する。図3Dに示すように、これらの孔は、バルブ本体210の孔218及び219に隣接して配置される。下で詳述するように、装置の作動時、孔228及び229によって、水が水容器175からのバルブハウジング210の内部を通過する。また、図3B及び3Cに示すように、開口部211及び213が、フランジ212と214との間でバルブハウジング210に設けられる。後述するように、装置が作動されると、開口部211及び213により、発生した酸素がバルブ200から流出する。
バルブ220の内部の上部はねじが切られる。バルブ220のねじはねじ230の外面のねじに係合する。ねじ230の上部は、溝内でバルブ本体210上に置かれ、ナット240の肩部の下方に係留される。よって、ねじ230は、バルブアセンブリ200に垂直に固定される。装置が作動されると、ねじ230が回転する。バルブ220のねじとねじ230が係合すると、バルブ220は、ねじ230のねじ山に沿って下方に移動する結果、バルブ本体210に対してわずかに下方に垂直変位する。図3Cは、ねじ230が回転してバルブ220をバルブ本体210に対して変位させた後のバルブアセンブリ200を示す。
キャップ250は、バルブ220の底部の内側に挿入されるようなサイズと構成を有する。図3Aに示すように、キャップ250は、キャップ250の上部で縁と一体化された2つの垂直支柱254、256を有する。各支柱254、256は、各自の上端にスナップ嵌めを有する。図3Dに示すように、キャップ250がバルブ220に挿入されると、支柱254、256上のスナップ嵌めが開口部228及び229のそれぞれの下縁部と噛み合う。いったん係合すれば、バルブ220とキャップ250は、実質上、後述するように、バルブ本体内で共に移動し動作する単独ユニットである。
バルブアセンブリ200は、酸素発生装置の成分が、酸素を必要とするまで別々に保持され、装置が未作動状態にあるときに装置の内部が外部環境への暴露から保護されるように、装置の領域間の気密及び液密封止を提供する。図3B〜Dに示すように、バルブ本体210、バルブ220、ねじ230、及びキャップ250に形成されるスロット内に位置するオーリングが、これらの封止を提供する。第1のオーリングは、ねじ230のヘッドの外周に形成されたスロット280内に保持される。このオーリングは、ねじ230の上部とバルブ本体210の内部との間に据えられて、発生した酸素がハウジングの蓋120から脱出するのを防止すると共に、外気、特に外部の水分が保管中に装置に侵入するのを防止する。
第2のオーリングは、バルブ本体210の外面のスロット282に保持される。このオーリングは、バルブ本体210とハウジング蓋120の開口部124の縁部との間に据えられ、発生した酸素が開口部124を通じて脱出するのを防止すると共に、装置の内部を外部のガス及び水分から封止する。
第3のオーリングは、ねじ230の外面のスロット284に保持される。このオーリングは、ねじ230とバルブ220の内部との間に据えられ、発生したガスがバルブアセンブリ200の内部を通じて脱出するのを防止すると共に、装置100が未作動状態のときに水175がバルブ220の内部を通じて容器170から漏れ出すのを防止する。
第4のオーリングは、バルブ220の表面に形成されるスロット286に保持される。このオーリングは、開口部218、219、228、及び229の上方でバルブ220とバルブ本体210の内部との間に据えられ、装置100が未作動状態のときに水175が容器170から漏れ出すのを防止する。
第5のオーリングは、バルブ220の表面に形成されるスロット288に保持される。このオーリングは、開口部218、219、228、並びに229及びフランジ216の下方で、バルブ220とバルブ本体210との間に据えられる。このオーリングは、装置が未作動状態のときに、水175がバルブアセンブリ200を流れることを防止する。このオーリングはまた、触媒チャンバ265の上方の封止も形成し、装置が未作動状態のときに触媒260を水175から分離させておく。
第6のオーリングは、キャップ250の外面に形成されるスロット290に保持される。このオーリングは、キャップ250とバルブ220の内部との間に据えられ、触媒260をバルブ220の内部から隔離する。
第7のオーリングは、キャップ250の外面に形成されるスロット292に保持される。このオーリングは、キャップ250とバルブ本体210の内部との間に据えられ、装置が未作動状態のときに触媒260及び触媒チャンバ265をハウジング140から封止する。
図3Cは、ねじ230が回転し、バルブ220をバルブ本体210に対して下方に駆動した後の作動状態におけるバルブアセンブリ200を示す。スロット280内のオーリングは、ねじ230とバルブ本体210との間の封止を維持する。同様に、スロット282内のオーリングは、蓋120との封止を維持する。その結果、ハウジング140内で発生したガスが、蓋120の開口部124を通って脱出することが防止され、その代わりに、ガスはチャンバ122に流れ込んで酸素口125から出る。
他の実施形態によると、バルブアセンブリ200’により、ハウジング140内の反応チャンバで発生した酸素は、水と触媒がハウジング140に導入されるのと同じ経路ではなく、バルブアセンブリ200’の内部を通る経路を移動し得る。この内部経路により、図3G及び5Bに示すように、発生した酸素は反応物の下方流に妨げられずに、バルブアセンブリ200’の内部を上方に流れて、バルブハウジング210’に設けられた開口部211’及び213’を介してバルブアセンブリ200’から出ることができる。この内部経路は、図5Aに示す経路の代替である。好適な一実施形態では、内部経路はバルブアセンブリ200’の略中心を延びる。
好適な一実施形態によると、バルブアセンブリ200’は、キャップの略中心の経路入口穴251’を有するキャップ250’を含む。図3Fは、未作動状態における本発明の酸素送達システム100のバルブアセンブリ200’の断面図である。穴251’は、ねじ230’の中央孔233’への経路を提供する。中央孔233’の上部は、スロット286’(第4のオーリングに関しては凹部)の上方位置でねじ230’に配置される開口部234’及び235’を含む。いったん装置100が作動されれば、ガス排出路は、開口部235’と211’及び開口部234’と213’との間に形成される、図3Gは、作動状態における本発明の酸素送達システムのバルブアセンブリ200’の断面図である。
別の実施形態によると、バルブアセンブリ200’により、ハウジング140内の反応チャンバで発生した酸素が、バルブアセンブリ200’のその他の内部経路を移動し得る。例えば、キャップ250’は、反応チャンバで発生した酸素がねじ230’の側部に沿って(即ち、ねじ230’のねじ山及びバルブ本体210’に沿って)流れるように、内壁に沿った経路を含んでもよい。バルブアセンブリ200’内の他の経路も本発明の範囲に含まれる。
作動中にバルブ220が変位すると、スロット284、286、及び288内の両オーリングはバルブ220とバルブ本体210(又はバルブ本体210’)間から切り離され、スロット292内のオーリングはキャップ250(又はキャップ250’)とバルブ本体210(又はバルブ本体210’)の内部間から切り離される。
図1に示すように、バルブアセンブリ200(又はバルブアセンブリ200’)は、上端でハウジング蓋120の円形開口部124と接続される。バルブ本体のねじ端217は、開口部124に挿入される。ナット240はねじ端と係合して、蓋120の下面に対してバルブアセンブリの下端を引っ張る。ハンドル180は、バルブアセンブリ200のねじ230の上部と接続される。ハンドル180は中心に孔182を有し、孔182を通ってねじ230の上部のねじ孔231に挿入されるねじ188によって、バルブアセンブリ200に接続することができる。一実施形態によると、ねじ230の上部の内面上のリブ232は、ハンドル180(図示せず)の下部の突出部上の対応リブと係合して、ハンドル180からねじ230へ回転力を伝達する。
図1に示すように、円形開口部124と同心だが、その外部に円形ラチェット185が設けられる。図7に示すように、ラチェット185は、複数の相互に間隔を置いて配置された個々の歯186から成る。図7もラチェット185及びハンドル180の詳細を示す。ラチェット185は、ハンドル180と同心であるが、ハンドル180よりも小さな径を有するサイズに設定される。更に、ラチェットは、個々の歯が、ハンドル180の下部の歯止め184と係合するようなサイズに設定される。歯止め184及び歯186は、時計回りなどの一方向に移動する際、歯止め184が個々の各歯186と係合し通過するが、いったん歯186を通過した後は逆行する、例えば、係合したばかりの歯を越えて反時計回りに移動することができないように構成される。本発明では、この構造により、いったんハンドル180の始動によって酸素発生プロセスが開始すれば、ハンドル180又はプロセスが逆転することがないように確保される。この特徴は、装置が使い切りである限り不可欠であり、観察者は、本発明の装置100が使用済みであるか、あるいは利用可能であるかを迅速に認識できる。
一実施形態に係る、未作動状態における装置内の化学反応物の構成及び選択について以下説明する。反応成分は、装置が未作動状態にあるときに相互に及び外部環境に対して封止される別々のコンパートメント内に保持される。
図2Bに示すように、水175は水容器170内に保持される。容器170は、一実施形態によると、シリコン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、アルミニウム、ポリカーボネートなどの可撓水不透過性材料から作製される。一実施形態によると、装置が作動されると、水を徐々に排出しながら容器がつぶれる。容器170はバルブアセンブリ200を覆っており、上述するように、バルブアセンブリ200のフランジ214及び216で封止されている。可撓容器はプレート160によって支持される。容器170は、バルブアセンブリの開口部218及び219と流体連通している。未作動状態では、水175が、バルブアセンブリ200を通って流れるのを防止する。
バルブアセンブリ内で、触媒チャンバ265は触媒260を保持し、スロット288及び292内のオーリングによってチャンバ内に封じ込められる。触媒260は、金属酸化物、例えば、アルミニウム、コバルト、鉄、白金、チタン、及び銀の酸化物などの様々な過酸化物分解触媒から選択される。好ましくは、触媒260は粉末二酸化マンガン(「MnO2」)であり、MnO2の粒形は好ましくは約5μm〜約500μmの径を有する。別の実施形態によると、触媒260は活性化MnO2である、即ち、MnO2には、当業者が過酸化物分解触媒260として特に有効であるMnO2粉末を生成するために使用する一連の熱/酸素/不活性ガス処理が施されている。
MnO2は、過酸化水素の分解を触媒作用によって促進するのに十分な量だけ提供されて、他の反応化合物の種類及び量に関して所望量のO2を生成する。組成物内で使用されるMnO2の量はまた、MnO2のメッシュサイズとMnO2の活性度に依存する。また、このような活性化MnO2粉末は、過酸化水素の分解において非常に有効であり、活性化MnO2粉末は本開示の組成物で使用し得るが、使用は必須ではない。
ハウジング140内のバルブアセンブリ200の下方には、過酸化水素付加物191及び温度安定材192を含む酸素発生混合物190が配置される。一実施形態によると、酸素発生混合物190は、単にハウジング140内に置かれる。別の実施形態によると、酸素発生混合物190は、ハウジング140に配置されたパウチ内に置かれる。
水175、酸素発生混合物190、及び触媒260の量は、所望の速度及び量の酸素を発生して、特定の目的、例えば、呼吸困難な患者に酸素を投与する目的に適した量のガスを提供するように選択される。上述したように、ハウジング140のサイズと形状は、装置が正常な水平配向をとるとき、混合物の総容積がバルブアセンブリ200の下端に接触しないように選択される。反応物の量とハウジングのサイズはまた、仮に装置の物理的配向が変化する、例えば、ハウジング140の底部の外面が、動作させるために置かれた表面でなくなるように装置が方向転換される場合でも、反応物混合物がバルブアセンブリ200に到達しないように選択される。
過酸化水素付加物191は、水と反応して過酸化水素を発生する化合物である。次に、この過酸化水素は、触媒260と反応する際、酸素と水に分解する。適切な化合物は、炭酸ナトリウムと過酸化水素、尿素と過酸化水素などの過酸化水素の付加物である。好適な一実施形態によると、付加物191は、炭酸ナトリウムと過酸化水素である。最も好適な実施形態によると、付加物191は、NaPerc、つまり、実験式Na2CO3−1.4H2O2を有する炭酸ナトリウムと過酸化水素の付加物である。
温度安定材192は、水中で吸熱反応で溶解する。好ましくは、このような薬剤は、酸素発生反応の温度を適切な最高温度未満に限定するように選択された分解熱を有する。適切な温度安定材は、例えば、リン酸三ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、りん酸水素ナトリウム七水和物、リン酸水素二ナトリウム十二水和物、及びそれらの組み合わせを含む。好適な一実施形態によると、冷却材は、40.25cal/gの冷却能力を有する式Na2PO4−12H2Oのリン酸三ナトリウム(「TSP」)である。
TSPの分解速度、ひいては反応における冷却量は、TSPの形状の影響を受けることが分かっている。TSP粉末と小型TSP錠剤の反応プロファイルは異なるため、TSPは粉末、錠剤、カプセル、又はそれらの組み合わせとして使用することができ、選択される形状は所望の反応プロファイルに基づく。例えば、TSP粉末はTSP錠剤よりも迅速に分解する結果、より確実な発熱反応の冷却をもたらす。本発明による酸素発生反応は一例である。いくつかの実施形態では、TSPは、単独で又はTSP粉末と組み合わせて、錠剤及び/又はカプセルとして使用される。好適な一実施形態によると、径が約0.63〜約0.97cm、厚さが約0.31cm〜約0.50cmのTSP錠剤が使用される。TSP錠剤面は、平坦又はわずかに外方に湾曲した外形を有していてもよい。更に別の実施形態によると、粉末、錠剤、又はカプセルは、分解速度に影響を及ぼし得る、ワックス、例えば、パラフィンなどの他の化合物を含んでもよい。
実施形態によると、酸素発生混合物190は、一又は複数のコンパートメント内に配置される。好適な一実施形態によると、一又は複数のコンパートメントは一又は複数のスリーブ193である。一実施形態では、酸素発生混合物190は、過酸化水素付加物191及び温度安定材192を含む。好適な一実施形態では、酸素発生混合物190は、過酸化水素付加物191のみを含む。より好適な実施形態では、付加物191は、炭酸ナトリウムと過酸化水素である。最も好適な実施形態によると、付加物191は、NaPerc、つまり、実験式Na2CO3−1.4H2O2である、炭酸ナトリウムと過酸化水素の付加物である。
各スリーブ193は、液体及びその他の反応物が貫通できる材料を含む。スリーブ193は、実施形態によると、例えば、矩形、円形、又は円筒形などの様々な形状をとり得る。スリーブ193の材料は、水175及び触媒260がハウジング140に導入されるときに酸素発生混合物190に接触することを最小限度に妨げるのに十分な液体及び気体透過性を有する。好適な実施形態によると、スリーブ193は、装置が(a)未作動状態のときには、酸素発生混合物190がスリーブ193の内部から脱出しない、(b)作動状態のときには、水175及び触媒260が織材料を通過してスリーブ193の内部に入って酸素発生混合物190と反応し得るようなサイズの孔を有する織材料から成る。例えば、好適な一実施形態によると、酸素発生混合物190の平均粒径は約500〜900ミクロンであり、触媒260の平均粒径は約50ミクロン未満であり、スリーブ193の孔はその間の径を有するため、酸素発生反応が可能である。
好適な実施形態によると、酸素発生混合物190が充填された後、スリーブ193は接合部197で封止(例えば、熱封止)され又は締付けられて、複数の個々に封止されたパウチ195を形成する。例えば、図14に示す実施形態によると、スリーブ193は2つの接合部197で封止されて、3つのパウチ195を形成する。他の実施形態によると、スリーブ193は1つの接合部197で封止されて、2つのパウチ195を形成する。別の実施形態によると、スリーブ193は3つ以上の接合部197で封止されて、4つ以上のパウチ195を形成する。
スリーブ193の作製に使用される材料は、水及び触媒がスリーブ193を通って移送されて、そこに収容される酸素発生混合物190と相互作用することを有意に阻害又は妨害しない材料から選択される。また、スリーブ193に使用される材料は、容易に締付けられる及び/又は熱封止される材料から選択される。また、スリーブ193の作成に使用される材料は、上記酸素送達装置の環境、温度、及びその他の要件を満たす。一例として、スリーブ193は、メッシュ/織ポリエステル又はメッシュ/織ポリプロピレンから作製されてもよい。
別の実施形態によると、スリーブ193は、液体可溶性材料から作製される。これらの実施形態によると、スリーブ193が水175及び触媒260と接触したときに溶解することによって、酸素発生混合物190が水175及び触媒260と混合する。よって、これらの実施形態では、スリーブ193は、孔のない材料から作製されてもよい。
図15に示す実施形態によると、それぞれが3つのパウチ195を有する3つのスリーブ193が、ハウジング140の底部内に配置される。3つのパウチ193は、ハウジング140内に嵌合するように設計され、好適な実施形態によると、スリーブ193は、ハウジング140の形状に合致するように設計される。例えば、スリーブ193Aはスリーブ193Bの側面に位置する。スリーブ193Bは、一定の寸法の3つのパウチ195から成る(例えば、正方形又は矩形)。スリーブ193Aはそれぞれ、設置時にハウジング140の内壁の湾曲部と合致するように設計された第1のパウチ及び第3のパウチを含む。他の実施形態では、スリーブ193Aの第1及び第3のパウチは、ハウジング140の内壁の湾曲形状をとるように予め形成される。この構成は、輸送、保管、又は動作中のハウジング140の配向に関係なく、ハウジング140の床にほぼ均一に酸素発生混合物190を分散させるように設計される。別の実施形態によると、酸素発生混合物190は、他の手段によってハウジング140内にほぼ均一に分散され、例えば、酸素発生混合物190は、単独コンパートメント内に収容される、又はハウジング140の床に隣接したメッシュ材料下に限定される。
スリーブ193は、いったん酸素発生混合物190が充填されれば、各種固定手段、例えば、スリーブ193を通じてハウジング140(図示せず)の底部の対応孔にねじ込まれるねじ又は糊付けによって、ハウジング140の底部に固定されてもよい。もしくは、スリーブ193は、物理的圧縮によってハウジング140の底部に装着されてもよい。
上述したように、本発明の酸素発生反応は発熱反応である。ハウジングから生じる熱が手動装置にとって望ましくないことを認識し、ヒートシンクがハウジング140内に置かれる。一実施形態によると、ヒートシンク400は、吸熱物質を充填したコンパートメント405を含む基層401及び上層403を含む。
好適な一実施形態によると、基層401は、図16に示すように、ハウジング140の内壁の周囲にほぼ合致するような形状の多孔性メッシュである。コンパートメント405を含む上層403は、基層401の上に配置され固定される。上層403は、図16に更に示すように、基層401と類似の形状を有するが、面積は基層401よりも実質上小さい。
好適な実施形態による上層403は、略平面状である(コンパートメント405を除く)。基層401及び上層403は、コンパートメント405に構造上の支持を与え得る材料から作製されてもよい。例えば、基層401及び上層403は、ポリマー(例えば、ポリ乳酸)から作製されてもよい。
実施形態によると、コンパートメント405には、本発明の酸素発生反応によって発生する十分な量の熱を吸収することができる液体、個体、又はそれらの組み合わせが充填される。図16に示す好適な一実施形態によると、コンパートメント405は、約250mlの水をそれぞれ保持する、封止された液体充填パウチ又はバッグである。本実施形態では、コンパートメント405に収容された500mlの水は、酸素発生発熱反応によって発生した熱を吸収することによって、本発明の反応中のハウジング140の外部及び外層147の温度を低減させる。また、温度安定材192と同様、ヒートシンク400は、酸素発生反応の温度を適切な最高温度未満に制限する。他の実施形態によると、より多い又は少ないコンパートメント405を含んでもよいし、一部又は全てのコンパートメントにおいてより多い又は少ない水を含んでもよい。更に別の実施形態では、単独のU字状コンパートメント405が含まれ得る。
別の実施形態によると、上層403及び基層401の追加構造を設けずに、コンパートメント405のみが、ヒートシンクとして機能し得る。これらの実施形態では、コンパートメント405は、反応チャンバ内のスリーブ193(又は酸素発生混合物190)上に置くことができる。
図16に示すように、基層401及び上層403はそれぞれ、拡張部154及び156を通過させる孔407を含む。本構造によると、図17に示すように、ヒートシンク400は、ハウジング140内でバルブアセンブリ200’とスリーブ193との間に位置する。
図17及び18に示すように、ヒートシンク400は支柱150によってハウジング140内に支持される。支柱150は、ハウジング140の底部から垂直に延在する。実施形態によると、支柱150は、ヒートシンク400の配向穴409に一致するように位置決めされる。別の実施形態によると、各支柱150は、固定要素(例えば、ねじ、リベットなど)によってヒートシンク400を各自の支柱150に固定するために遠位端に孔151を有してもよい。上記実施形態では、ねじ(図示せず)は、各自の支柱の遠位端の孔151を介して対応する支柱150にねじ込まれて係合されてもよい。本実施形態では、ヒートシンク400の各配向穴409は、ハウジング140内の対応する支柱150に整合するため、各自の支柱150の孔151が対応する配向穴409(図16に示す)と位置合わせされて、固定要素を挿入させることによってヒートシンク400の確実な係合を確保することができる。
好適な一実施形態によると、図17及び18に示すように、各支柱150は、軸方向に延在するフランジ152を含んでもよい。各支柱150の遠位端の孔に隣接するフランジ152の部分は、ヒートシンク400への追加の構造上の支持を提供する棚部としての役割を果たす。
また、ヒートシンク400は、装置100が作動したときに発生する熱を放散させる代替手段としての役割を果たし得る。例えば、実施形態によると、ヒートシンク400は、温度安定材192の代替として機能する。よって、一実施形態によると、装置100はヒートシンク400を含むが、温度安定材192を含まない。ヒートシンク400を組み込んだ好適な実施形態では、作動後の装置内の温度は好ましくは100℃未満、より好ましくは80℃未満、最も好ましくは約50℃未満を維持する。好適な本実施形態では、作動後の装置の外面の温度は好ましくは、48℃未満、より好ましくは45℃未満を保つ。
上述したように、本開示は、携帯型化学酸素発生器に関する。発生した酸素は、いくつかの化学成分又はいくつかの化学的及び機械的成分の組み合わせを含む化学的プロセスの産物である。別個の封止コンパートメントに酸素発生反応の成分を格納し、それらの成分を環境内の水分から保護することによって、装置は、10℃〜27℃で、長期間、好ましくは、1月、1年、2年、及び3年超、未作動状態で保管することができる。
反応速度は、温度安定材192の分解速度の調節(又はヒートシンク400を介した吸熱)によって制御されるため、動作中の装置の最高温度は、好ましくは100℃未満、より好ましくは80℃未満、最も好ましくは約50℃未満を維持するように制御し得る。また、本発明の一実施形態による反応成分の選択によって、有毒副産物又は揮発性有機化合物なしに緊急状況で酸素を生成することができ、その結果、これらの組成物は高純度の呼吸に適した酸素を生成する。
本開示の一側面は、NaPerc、MnO2、TSP、及び水を含む酸素発生組成物である。他の実施形態では、組成物内の水は、不凍剤、例えば、ポリエチレングリコールを含んでもよい。追加の他の実施形態では、過酸化物付加物から過酸化物を解放させることができる水以外の液体又は材料が、組成物内で使用されてもよい。
本発明の別の側面は、本開示の酸素発生組成物を水と接触させることを含む、呼吸に適した酸素の発生方法である。本発明の一実施形態によると、装置は、「酸素、USP」−発生した酸素が米国薬局方規格を遵守することを意味する−と標示するのに適した酸素を発生させる。水175、触媒260、及び付加物191の量、並びに温度安定材192の量及び物理的構成は、酸素が15分、20分、30分、45分、又は90分間に少なくとも1L/分、少なくとも2L/分、少なくとも3L/分、少なくとも4L/分、又は少なくとも6L/分の速度で発生するように(90Lの容積を基準として計算)選択され得る。更に、本開示の酸素発生組成物は、装置の作動時に、一又は複数の発泡体、有毒副産物、及び揮発性有機汚染物質が最小化されるように調製され得る。本発明の一実施形態によると、装置によって発生する酸素は、存在するVOC(即ち、揮発性有機化合物)に対して環境保護局の空気品質基準を満たす。
本開示は、本開示の酸素発生組成物を水と接触させることを含む酸素の発生方法を更に提供する。本明細書で使用されるとき、「接触させる」は、酸素発生組成物を越えて/通って/内へ水を流す、又は酸素発生組成物を水中に浸漬させることを含み得る。いくつかの実施形態では、接触は、水を収容する上側コンパートメントと酸素発生組成物を収容する下側コンパートメントにおいてバルブを開放し、重力により水を下側コンパートメント内へ排出させて、反応を開始し酸素を放出することによって行われる。酸素発生方法で使用されるNaPerc、MnO2、及びTSPの相対量は、酸素発生組成物に関して本明細書で開示されるいずれの量であってもよい。
水と接触すると、NaPerc付加物191が分解して、炭酸ナトリウムと過酸化水素を生成する。過酸化水素は、MnO2、即ち、触媒260との接触時、水及び酸素に更に分解する。過酸化水素の分解速度は、過酸化水素の濃度及び反応温度に依存する。各種実施形態では、存在するMnO2は、多量の触媒260を用いて過酸化水素を圧倒するのに過剰な量である。いくつかの実施形態では、NaPerc付加物191の重量の約0.3%〜約1%の範囲で提供されるMnO2の量が、略瞬時に生成されるH2O2と反応するのに十分であるため、H2O2はNaPerc付加物191の分解から放出されるのと同じくらい迅速に酸素に分解される。上記実施形態では、酸素の生成速度は、NaPerc付加物191の分解速度と略同等であり、反応の水性相におけるH2O2の濃度は常に超低濃度に保たれる。このため、出てくる酸素流にもほぼH2O2は含まれない。
本発明の好適な一実施形態では、水は上側封止コンパートメントからバルブ220内の触媒チャンバ265を通って流れ、触媒260と混合して、水性−MnO2触媒の組み合わせとしてバルブアセンブリ210を出る結果、ハウジング140内に予め配置されたNaPerc付加物191及びTSP冷却剤192と接触する。NaPerc付加物191は分解して炭酸ナトリウム及び過酸化水素を生成し、過酸化水素は、MnO2触媒260と接触するため、水と酸素に更に分解する。
酸素発生組成物190、触媒260、及び水175は、酸素発生反応を開始し維持するのに適した任意の量で提供し得る。
上述したように、個人が呼吸困難になり、至急酸素を必要とする状況がある。本発明は、本明細書に記載され請求される携帯型酸素発生装置の始動後に短時間で、汚染物質を含まない酸素を提供することによってこの問題に対処する。動作時、酸素を必要とする個人の近傍で本発明の携帯型化学酸素発生器を用いることによって酸素が生成されるため、いったん流れ始めると、患者は装置と流体連通しているマスク又は鼻カニューレを介して酸素を呼吸し始めることができる。
酸素発生プロセスは、以下のように本発明の装置で生じる。プロセスは、略水平面に装置を配置することから開始される。ユーザはまず、作動手段に置かれた拘束手段189を取り外し、その後、作動手段(例えば、ハンドル180)を、同じ円弧路を時計の分針で12:00から9:00の位置まで約270度回転させる(図6A及び6Bを参照)。他の実施形態によると、ユーザは作動手段(例えば、ハンドル180)を、同じ円弧路を時計の分針で3:00から6:00の位置まで約90度回転させる。拘束手段189は、ハンドル180の偶発的な作動を防止し、装置が既に作動されている(よって利用不能である)ことをユーザに警告する。ハンドル180は、蓋120下のバルブアセンブリ200に接続される。作動前に、バルブアセンブリ200は、隣接するいくつかの他の封止コンパートメント、即ち、蓋120下の酸素蓄積チャンバ122、水容器170、及び支持プレート160下のハウジング140から封止される。
ハンドル180の作動により、図3Cに示すように、バルブ220及びキャップ250は、バルブ本体210に対して下方に変位する。この変位は、バルブ220のスロット284、286、288、及び292内のオーリングをバルブ本体210の表面から分離させる。容器170からの水175は、保持チャンバ265を経て開口部218及び219を流れ、下方にハウジング140に流れ込む際に触媒260を採り入れる。この構成により、触媒260が反応混合物に送達するように確保される。図3Eに示す一実施形態では、作動後、バルブ220はねじ230のねじ山に沿って下降し、ねじから分離される。この分離が発生すると、バルブ220とキャップ250は、水175及び触媒260と一緒に、バルブ本体210の内部からハウジング140内に流れ落ちる。もう1つの利点としては、これにより、触媒260の全てが水175と酸素発生混合物190と共に存在してハウジング140内の反応を最適化する可能性が保証される。
次に、上述の酸素発生化学反応が発生する。図5Aに示す一実施形態によると、発生した酸素及び水蒸気は、バルブアセンブリ200を通って上方に移動し、バルブハウジング210の貫通孔211及び213を出て、容器170の上面と膜171の底面との間の空間に流れ込む。酸素は、液体不透過−気体透過膜171を通って回収チャンバ122に流れ込んだ後、酸素口125を介して装置100から出る。膜171は、反応混合物が回収チャンバ122に流入するのを防止すると共に、液体が装置から流出するのを防止する役割を果たす。
図5Bに示す一実施形態によると、発生した酸素及び水蒸気は、中央バルブアセンブリ200’を通って上方に移動し、バルブハウジング210の貫通孔211’及び213’を出て、容器170の上面と膜171の底面との間の空間に流れ込む。酸素は、液体不透過−気体透過膜171を通って回収チャンバ122に流れ込んだ後、酸素口125を介して装置100から出る。膜171は、反応混合物が回収チャンバ122に流入するのを防止すると共に、液体が装置から流出するのを防止する役割を果たす。
これらの実施形態によると、いったん装置100が作動されれば、図5Bに示すように、バルブアセンブリ200’は、反応によって生成した酸素が、水175及び触媒265がハウジング140に流れ込むときに移動するのと同じ経路をたどらず、上方に流れることを可能にする別個の経路を提供する。発生した酸素は、底部貫通孔251’でバルブアセンブリ200’に入る。次に、図5Bに示すように、酸素はねじ230’の中央孔233’を通過し、容器170の上面と膜171の底面との間の空間に流れ込む前に、位置合わせされた開口部234’/213’及び235’/211’から流出する。次いで、発生した酸素は引き続きこのガス流路上で液体不透過−気体透過膜171を通って回収チャンバ122に入り、酸素口125を介して装置100から出る。
上述したように、装置100が作動状態にあるとき、水175と触媒265がバルブアセンブリ200’の側面に沿って流れ出す一方、発生した酸素は貫通孔251’を通ってバルブアセンブリ200’に入る。別個のガス流路を有することによって、酸素発生反応の開始時に最初に発生した酸素は、水175と触媒265の流とは競合せず、酸素口125に達する酸素だけでなく、ハウジング140に送達される水及び触媒に関する時間と効率を節約して、酸素発生プロセスを促進させる。
酸素口125において装置100から流出する発生酸素は水蒸気を含み、周囲温度をおそらく超える。チューブを出てマスク又は鼻カニューレに入り、患者に不快感を与え得る凝結物を低減するために復水を回収するウォータトラップ300を図8に示す。ウォータトラップ300は、出口125(図1を参照)とマスク又は鼻カニューレ(図示せず)との間に配置される。一実施形態では、ウォータトラップ300は、熱封止可能な気密可撓バリア材、例えば、ミシガン州トロイのCadillac Products Packaging Co.社製CADPAK HD100梱包材から成る。本発明の一実施形態によると、材料は同様に、高熱伝導率を有する。ウォータトラップ300は、酸素口125と接続される入口305と、他端でマスク又はカニューレと接続されるチューブと接続される出口310とを有する。ウォータトラップ300は、凝結物を捕捉しつつ、発生した酸素の経路を同時に提供する。
一実施形態によると、ウォータトラップ300は、対向側で互い違いに配置される一連の垂直内部障壁315を有し、各バリアは、ウォータトラップ305の一方の内側壁320から他方の内側壁321までの距離の半分を超えて突出している。この構成は、トラップを通過する酸素は、直線上に配置された場合のウォータトラップ300自体の長よりも長くなる路325を通過するように確保する。この細長路325は、直線路のみの場合よりも多くの復水を回収できるという追加の利点を有する。また、長い流路は、発生したガスを周囲温度近傍まで冷却し易くすることによって、ガス流から凝結する水分量を増大すると共に、マスク又はカニューレに至るチューブ内の不所望の凝結物を低減する。本発明の一実施形態では、ウォータトラップ300は略矩形である。図8に示す実施形態では、ウォータトラップ300は、一端に入口305と他端に出口310を有する。図9に示す別の実施形態では、ウォータトラップ350は、同じ側に入口355及び出口360を有し、内部障壁366は側壁370、371に略平行に延びるが、側壁371の方に近い。内部障壁365は、内側壁370と内部障壁366との間に互い違いに配置され、内部障壁365に略垂直に延びる。本実施形態では、発生した酸素は入口355から入り、内部障壁366の長を延在する流路375に沿ってウォータトラップ350を移動した後、互い違いに配置された内部障壁365によって画定される領域を流れて、最終的に出口360でウォータトラップ350を出る。この比較的長い流路により、より多くの凝結物を捕捉することができる。
一実施形態によると、第1の配管長は装置のウォータトラップ300の酸素口125から入口305まで延在し、第2の配管長は出口310からマスク又はカニューレまで延在する。第1の配管長は十分に長くして、装置の使用時、ウォータトラップ300は、酸素発生反応によって加熱されないようにハウジング140から離して配置することができる。
酸素を必要とする患者によるアクセスと使用のため、本発明の装置100は単独で保管し得る(チューブ、フェイスマスク/鼻カニューレ、及び/又はウォータトラップは予め接続されていないが、近接している)。装置100はまた、チューブ及びフェイスマスク/鼻カニューレと一緒に保管されてもよく、チューブは好ましくは予め酸素口125と接続されている。別の実施形態では、装置100は2つのチューブを有してもよく、第1のチューブは第1のチューブの近位端で酸素口125と、第1のチューブの遠位端でウォータトラップ入口305と予め接続されており、第2のチューブは第2のチューブの近位端でウォータトラップ出口310と、第2のチューブの遠位端でフェイスマスク/鼻カニューレと予め接続されている。
実施形態によると、装置100は、図17に示すように、フェイスマスク/鼻カニューレとそれに関連付けられるホースとを収容するコンパートメント110を含む。これらの実施形態によると、コンパートメント110は、酸素口125近傍で、装置100の外層147に脱着可能に装着される。コンパートメント110は、フェイスマスク/鼻カニューレ及びホースを迅速かつ容易に利用可能にしつつ、作動前のフェイスマスク/鼻カニューレ及びホースを収容および保護するサイズと形状を有する
好適な一実施形態によると、コンパートメント110の外周は、外層147(図示せず)の対応孔と係合する装着要素、例えば、タブや突出部など(図示せず)を含む。
コンパートメント110は更に、拘束手段189によって装置100に固定される。一実施形態によると、拘束手段189は、ハンドル180(図6Aを参照)を横断してコンパートメント110の片側(図6Cを参照)に装着されるテープである。拘束手段189を装置100から除去すると、コンパートメント110のタブ又は突出部の少なくともいくつかが外層147から取り外されることによって、始動後の使用のためにフェイスマスク/鼻カニューレと、それに関連付けられるホースとを解放する。例えば、好適な実施形態によると、コンパートメント110のタブ又は突出部と外層147の対応する孔とは、拘束手段189を取り外すことによって、コンパートメント110を回転し開放させるために少なくともそれらのタブ又は突出部を外層147から分離するように設計される。一実施形態によると、テープ状の拘束手段189は、コンパートメント110の外側の少なくとも一部に装着され、コンパートメント110の縁部を覆い(例えば、折り畳まれ)、コンパートメント110の内側(図示せず)の少なくとも一部に装着される。したがって、本実施形態では、拘束手段189が装置100から解放されるように引っ張られると、拘束手段189はコンパートメント110の一部に装着されたままである。このため、フェイスマスク/鼻カニューレとそれに関連付けられるホースとが迅速かつ容易に利用可能となる。
本発明の一実施形態による酸素発生器は、以下のように組み立てることができる。バルブハウジング210は、封止フランジ214及び216を容器の上面及び下面に熱封止することによって容器170に接続される。その後、バルブアセンブリ200は、図10に示すように部分的に組み立てられる(バルブアセンブリ200は後述するように逆転されている)。
バルブ200の組立の一部として、バルブ本体220は、図3Bを参照して説明したように、フランジ286及び288に配設されるオーリングがバルブハウジング210の内面と係合するように、バルブハウジング210に挿入される。ねじ230がバルブ本体210にねじ込まれる。スロット280及び284内のオーリングが、バルブハウジング210の内面とバルブ本体220の内面にそれぞれ係合する。この段階で、キャップ250はバルブ本体220から分離される。なお、バルブ本体220の開口部228及び229(図3Aにより明瞭に示す)は、バルブハウジング210の開口部218及び219と流体連通しており、容器170とも流体連通している。また、バルブ本体220の開口部270が、開口部218、219、228、229を介して容器170と流体連通するように、バルブ本体220の内部は中空である。また、触媒チャンバ260は、スロット288内のオーリングの上方に部分的に形成される。触媒チャンバ260は、バルブハウジング210の内部を通って上端で開放している。
次に、容器170には、所定量の水溶液175が充填される。溶液はバルブ本体220の開口部170を通じて導入され、バルブ本体220の内部と開口部218、219、228、229を通って容器170に流れ込む。触媒265は、バルブハウジング210の開放端を通じて、部分的に形成された触媒チャンバ260へ送達される。次に、キャップ250は、バルブハウジング210及びバルブ本体220の開放端に挿入される。支柱254及び256のスナップ嵌めは、開口部228及び229の縁部と係合して、バルブ本体220に対してキャップ250を固定する。キャップ250のスロット290及び292内のオーリングは、バルブ本体220とバルブハウジング210の内面にそれぞれ封止係合する。その結果、水溶液175がバルブ200を流れることが阻止され、触媒265は触媒チャンバ260内に封止されて、装置が作動されるまで溶液175と触媒265の相互作用を防止する。バルブアセンブリ200と容器170が右側を上にして配置されると、バルブ200は図3Bに示す構造をとる。
装置は更に以下のように組み立てられる。所定量の酸素発生混合物190は、ハウジング140の底部に置かれる。図1の分解図に示すように、支持プレート160はハウジング140内に配置されて、リブ146の上端によって形成される棚部148に置かれる。バルブアセンブリ200は、支持プレート160の中心の穴を通じて挿入され、バルブハウジング210の下部のタブ215は、図2Aを参照して説明したように、スロット153に嵌め込むことによってバルブ支持アセンブリ144の拡張部154及び156と係合する。他の実施形態によると、バルブアセンブリ200’(図示せず)は支持プレート160の中心の穴を通じて挿入され、バルブハウジング210’の下部のタブ215は、図11及び12を参照して説明したように、スロット内に摺動させることによってバルブ支持アセンブリ144の拡張部154及び156と係合する。
容器170の縁部は、ハウジング140の縁と係合する。図1に示す一実施形態によると、容器170の縁部に沿った穴137は、ハウジング140の縁に沿ったピン139に嵌合する。別の実施形態によると、容器170の縁部は、ハウジング140の縁に熱封止される。
蓋120は、ハウジング140の縁部に嵌合し、バルブ200の上部が蓋120の開口部124を通って延在する。ナット240はバルブアセンブリ200の上部にねじ込まれて、バルブアセンブリ200を蓋120に固定する。バルブアセンブリ200は、バルブ支持手段144によってハウジング140の底部143に、ナット240によって蓋120に固定されるため、ハウジング140に対して蓋120を保持する構造上の支持を提供する。その結果、増大するガス圧による力が、酸素が発生したときに、蓋120をハウジング140から脱離させることがない。次に、ハンドル180が、バルブアセンブリ200のねじ230と接続される。機械ねじ188が、ハンドルの穴を通じて挿入され、ハンドル180をバルブアセンブリ200に固定して、上述したように装置を作動させる。一実施形態によると、粘着ラベルなどの拘束手段189が、ハンドル180及び蓋120に貼付される。
本発明は先に概説した特定の実施形態と併せて説明したが、多くの代替、変更、及び変形が当業者にとって自明であることは明白である。したがって、上述した本発明の好適な実施形態は、限定ではなく説明的であることを目的とする。以下の請求項に定義されるような本発明の精神と範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
Claims (34)
- 化学酸素発生器であって、
ハウジングと、
過酸化物付加物を保持する前記ハウジング内の反応チャンバと、
下部が前記反応チャンバと流体連通しているバルブと、
過酸化物分解触媒を保持する前記バルブ内の内部チャンバと、
前記バルブの上部と流体連通し、水溶液を保持する容器と、
バルブアクチュエータと、
を備え、
前記バルブアクチュエータの動作によって、
(1)前記容器から前記内部チャンバを介して前記反応チャンバに至る第1の流体路であって、
前記内部チャンバを介して前記容器から水溶液を流れさせ、
前記水溶液及び触媒を前記反応チャンバ内へ移送して前記過酸化物付加物と反応させて、酸素発生反応を引き起こす、
ように構成された第1の流体路と、
(2)前記バルブの略中心を通り、前記酸素発生反応によって発生した酸素を流すように構成された第2の流体路と、
を形成する、化学酸素発生器。 - 前記内部チャンバが、前記内部チャンバを前記バルブの上部と前記バルブの下部から分離する解放可能封止によって形成される、請求項1に記載の発生器。
- 前記バルブとの係合のために前記ハウジングの底部から上方に延在するバルブ支持アセンブリを更に備え、
前記バルブが、少なくとも1つのバルブ本体タブを更に備え、
前記バルブが、前記少なくとも1つのバルブ本体タブと前記バルブ支持アセンブリに形成される少なくとも1つのスロットとを係合させることによって、前記ハウジング内に固定される、請求項1に記載の発生器。 - 前記反応チャンバ内に配置された一又は複数のスリーブを更に備え、
前記過酸化物付加物が前記一又は複数のスリーブ内に配置されている、請求項1に記載の発生器。 - 前記一又は複数のスリーブの少なくとも1つが、複数のパウチを含む、請求項4に記載の発生器。
- 前記一又は複数のスリーブのうち少なくとも1つが、少なくとも1つの中間位置で封止されて複数のパウチを形成している、請求項4に記載の発生器。
- 前記ハウジング内にヒートシンクを更に備え、
前記ヒートシンクが、液体、個体、又はそれらの組み合わせで充填される少なくとも1つのコンパートメントを備える、請求項1に記載の発生器。 - フェイスマスク又は鼻カニューレ及びホースを保管するように構成されたコンパートメントを更に備える、請求項1に記載の発生器。
- 前記コンパートメントが、脱離可能に前記ハウジングに装着されている、請求項8に記載の発生器。
- 前記バルブアクチュエータに接続された拘束手段を更に備え、
前記バルブの作動が、前記拘束手段の克服後に生じる、請求項1に記載の発生器。 - 前記拘束手段が、前記コンパートメントに接続されている、請求項10に記載の発生器。
- 前記拘束手段の克服が、前記コンパートメントの少なくとも一部を前記ハウジングから解放する、請求項11に記載の発生器。
- 前記第2の流体路と流体連通している出口路を更に備え、前記出口路が、前記反応によって発生した酸素を装置から流出させるように構成されている、請求項1に記載の発生器。
- 前記出口路に配設された液体不透過−気体透過膜を更に備える、請求項13に記載の発生器。
- 前記バルブアクチュエータが、ねじ付き回転シャフトを備え、前記バルブが、前記ねじ付き回転シャフトと係合されているねじ付きバルブ部を備え、前記バルブが、前記シャフトの回転によって作動されて前記バルブ部を偏位させる、請求項1に記載の発生器。
- 前記バルブアクチュエータがラチェット機構を更に備え、前記ラチェット機構が、前記バルブを作動する方向に前記シャフトを回転させ、前記シャフトの反対方向の回転を防止する、請求項15に記載の発生器。
- 化学酸素発生器であって、
ハウジングと、
過酸化物付加物を保持する前記ハウジング内の反応チャンバと、
下部が前記反応チャンバと流体連通しているバルブと、
前記バルブ内の内部チャンバであって、前記内部チャンバを前記バルブの上部と前記バルブの下部から分離する解放可能封止によって形成され、過酸化物分解触媒を保持する内部チャンバと、
前記バルブの上部と流体連通し、水溶液を保持する容器と、
バルブアクチュエータと、
を備え、
前記バルブアクチュエータの動作が封止を解放し、前記容器から前記内部チャンバを介して前記反応チャンバに至る流体路を形成することによって、容器から流れる水溶液が、前記触媒を前記反応チャンバ内へ押し流し、前記過酸化物付加物と混合させ、酸素発生反応を引き起こす、化学酸素発生器。 - 前記バルブが作動されたとき、前記酸素発生反応によって発生した酸素を、前記バルブを介して前記装置の外に流出させる出口路を更に備える、請求項17に記載の発生器。
- 前記出口路に配設された液体不透過−気体透過膜を更に備える、請求項18に記載の発生器。
- 前記バルブアクチュエータが、ねじ付き回転シャフトを備え、前記バルブが、前記ねじ付き回転シャフトと係合されているねじ付きバルブ部を備え、前記バルブが、前記シャフトの回転によって作動されて前記バルブ部を偏位させる、請求項17に記載の発生器。
- 前記バルブアクチュエータがラチェット機構を更に備え、前記ラチェット機構が、前記バルブを作動する方向に前記シャフトを回転させ、前記シャフトの反対方向の回転を防止する、請求項20に記載の発生器。
- 前記バルブアクチュエータに接続されている拘束手段を更に備え、前記バルブの作動が、前記拘束手段の克服後に生じる、請求項17に記載の発生器。
- 前記ハウジングが外層を更に備え、前記外層がハウジングの表面から分離されている、請求項17に記載の発生器。
- 前記外層が穿孔を更に備える、請求項23に記載の発生器。
- 前記ハウジングが熱交換構造を更に備え、前記酸素発生反応によって発生した熱が、前記熱交換構造を介して前記ハウジングから離れるように伝達される、請求項17に記載の発生器。
- 前記出口路の流出部に配設された復水トラップを更に備える、請求項17に記載の発生器。
- 前記バルブが上方から前記反応チャンバに入り、前記付加物、前記触媒、及び前記水溶液が反応物容積を有し、前記反応チャンバが格納容積を有し、前記格納容積が前記バルブの下方の空間内の前記反応チャンバの容積であり、前記反応物容積が前記格納容積未満である、請求項17に記載の発生器。
- 前記過酸化物付加物が、炭酸ナトリウム過酸化水素化物である、請求項17に記載の発生器。
- 前記反応チャンバ内に温度安定材を更に含む、請求項17に記載の発生器。
- 前記温度安定材が、粉末、錠剤、及びカプセルのうちの1つ以上を含む、請求項29に記載の発生器。
- 前記水溶液が、水と不凍剤を含む、請求項1に記載の発生器。
- 前記触媒が二酸化マンガンである、請求項1に記載の発生器。
- 請求項17の発生器を用いる酸素の発生方法であって、前記発生器を用いて酸素を生成することを含む、酸素の発生方法。
- 低酸素血症を発症した器官に酸素を投与することを更に含む、請求項33に記載の方法。
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