JP2020511234A - インプラントアナログ - Google Patents

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Abstract

歯科インプラントシステムは、インプラントアナログの補綴物接触面は、インプラントアナログの補綴物接触面がインプラントの補綴物接触面の一以上の部分に合致するように、インプラントの補綴物接触面の一以上の部分と同じ長手方向断面並びにインプラントのアバットメント部材接触面及び長手軸に対する位置を取り、インプラントアナログの補綴物接触面は、インプラントアナログの外周の周りの離散位置に及び/又はインプラントアナログのアバットメント部材接触面から離れた少なくとも1つの半径方向位置に配置され、したがって、インプラントの補綴物接触面に比べて、インプラントアナログの補綴物接触面は、少なくとも円周方向及び/又は半径方向に不連続である。【選択図】図6

Description

本発明は、補綴部材の相補的な表面と接触するように設けられた表面を有する歯科インプラントアナログであって、インプラントアナログの表面は、円周方向又は半径方向に離間した支柱によって形成されており、したがって、補綴部材に塗布された接着剤の排出を可能にするように不連続表面を形成している、歯科インプラントアナログに関する。
歯科インプラントは、個々の歯を置換するために、又は、通例複数の歯若しくは更には全ての歯を置換する、より複雑な構造物を固定するために使用される。歯科インプラントに使用される材料は、多くの場合、チタン及びその合金であるが、セラミックもますます増えている。これらの材料は、生じる機械的負荷に耐えるために必要な強度を有すると同時に、骨結合及び口腔内での長期的使用のために十分な生体適合性を有する。
インプラントは、2つの主要部品、すなわち固定部品及びアバットメント部材部品を備える。固定部品は、骨の中に埋め込まれ、骨組織と骨結合して、補綴物のための堅固な固定部を提供する。アバットメント部材は、口腔内に突出して、補綴物のための中核支持体を提供する。所望の補綴部材(例えば、ブリッジ又はクラウン)がアバットメント部材を覆うように取り付けられ、アバットメント部材の少なくとも一部は、補綴物の内側に収容されて、補綴物に対する中核支持体を提供する。
インプラントは、1部品として構成することができ、固定部品及びアバットメント部材部品は、1つの一体化されたモノリシック部品として製造される。したがって、このようなインプラントシステムにおいて、一体化された固定部品及びアバットメント部材は、常に同時に口腔内に配置され、この単部品インプラントが口腔内に突出して、補綴物の中核支持体を形成する。
しかしながら、インプラントは、2つ以上の部品として構成されることが多く、この場合、インプラントは、少なくとも、単独でインプラントと呼ばれることの多い固定構成部品と、場合によってスペーサー又はポストと呼ばれる別個のアバットメント部材とからなる。固定構成部品は、通例、完全に骨の中に、すなわち歯槽頂の高さまで埋め込まれ、多くの場合に「骨レベル」インプラント」と呼ばれるか、又は、歯槽頂から数ミリメートルだけ軟組織内に突出し、多くの場合に「組織レベル」インプラントとして知られる。アバットメント部材は、固定構成部品が骨と一体化した(骨結合した)後で、又は、固定構成部品が挿入された直後に、固定構成部品に直接又は間接的に装着される。アバットメント部材は、固定構成部品に挿入前に取り付けることもできる。しかしながら、アバットメント部材は、骨結合後まで装着されないことが最も一般的である。
1部品インプラントに比べて、多部品インプラントは、汎用性がより高い。なぜなら、固定部品及びアバットメント部材を個別の要件に適合させることができるからである。特に、インプラント挿入後に、アバットメント部材の形状及び固定部品に対する角度を選択することができる。これによって、外科医に、より高い適応性及びインプラントの配置誤差の余地が与えられる。多部品インプラントの更なる利点は、アバットメント部材を固定部品とは異なる材料から作製することができることである。
多部品歯科インプラント、特に2部品歯科インプラントは、その汎用性のために1部品インプラントよりも広く使用されており、本発明は、この形態のインプラントシステムに関連するものである。したがって、本明細書の残りの部分では、別途特記されていない限り、「インプラント」という用語は、多部品インプラントの固定構成部品、すなわち、使用時に骨の中に固定される部材を指すために使用され、「アバットメント部材」という用語は、使用時にインプラントに直接又は間接的に連結されて口腔に突出し、歯科補綴物に対する中核支持体を提供する別個の構成部品を指すために使用される。
インプラントアナログは、患者の口腔の物理的模型において歯科インプラントを複製するために使用される部品である。このような模型は、口腔又は口腔の一部の模型であり、例えば、従来の石膏鋳造、又は患者のCADデータを使用するレーザー焼結等によって得ることができる。結果として得られるインプラントアナログを備える模型は、歯科技工士が、患者の口腔内に既に埋め込まれたそのままの状態のインプラントに取り付けられる、患者特有の補綴物を作製するために使用することができる。このプロセス中、アバットメント部材は、インプラントアナログに取り付けられ、いくつかの場合には修正され、補綴物は、複数の既知の方法のうちの1つを用いて、例えば、ロストワックス鋳造、既製コーピング若しくはカスタムコーピング上へのベニア装着又は流し込み、アバットメント部材上への直接ベニア装着等を用いて、アバットメント部材上で構築及び成形される。
既知のインプラントアナログは、インプラントの歯冠側端部の本質的に同一の復元物を含み、アバットメント部材がインプラントに固定的に連結されることを可能にするアバットメント部材連結構造と、インプラントの歯冠側端面(複数の場合もある)とを有する。インプラントの歯冠側端部は、通例、少なくとも1つの歯冠側向き平坦又はテーパー状の肩部を有し、肩部は、補綴物及び/又はアバットメント部材と接触するための平滑な連続する表面を有する。通例、この表面は、インプラントの長手軸の周りで円対称であるが、波状又は傾斜状歯冠側端部を有するインプラント、すなわち、骨又は軟組織の輪郭により正確に従うために長手軸の周りに高さが起伏するか又は別様に変化する歯冠側端面を有するインプラントが知られている。肩部の平滑な連続性によって、補綴物及び/又はアバットメント部材が構成部品の全周の周りで当接することができる接触面が提供され、それにより、構成部品間での良好な力伝達が可能になるとともに、細菌に対する封鎖部が形成される。
関連付けられたインプラントアナログは、インプラントの歯冠側端面(複数の場合もある)を複製し、補綴物の作製時にアバットメント部材をインプラントアナログに同等に接触させて配置することができ、また、補綴物がインプラントに接触することが意図される場合には、インプラント表面にぴったりと乗るように補綴物を設計することができる。インプラントアナログの根尖側端部は、通常、インプラントの根尖側端部とは異なり、模型内に固定される(永久的又は取外し可能のいずれか)ような形状になっている。インプラントアナログは、患者の口腔内では使用されず、同じ機械的力に耐える必要はないので、インプラントアナログを作製するのに使用される材料は、インプラントと異なってもよい。同じ理由で、骨結合を向上させるためにインプラントに施される場合のあるサンドブラスト又は酸エッチング等のいかなる表面処理も、インプラントアナログには施されない。
インプラントアナログ、及びインプラントアナログを含む模型を作製する方法の例は、特許文献1及び特許文献2に見出すことができる。従来、インプラントアナログは、模型内に堅固かつ不動に埋め込まれるが、模型において取外し及び交換することができるインプラントアナログも存在する。例えば、特許文献3及び特許文献4を参照されたい。
補綴物が完成したら、アバットメント部材及び補綴物がインプラントに取り付けられる。これは、インプラントシステムの設計及び歯科医の選好に応じて、複数の方法で達成することができる。場合によって、アバットメント部材は、インプラントに、直接又はより一般的には別個のねじを用いて間接的にねじ止めされる。代替的には、アバットメント部材は、インプラントに接着して固めることができる。また、補綴物は、アバットメント部材がインプラントに連結される前又は後に、アバットメント部材に接着又はねじ止めすることができる。
補綴物がアバットメント部材に接着される場合、これは、患者の口腔内においてそのままの状態で行うことができる。しかしながら、技工室に比較してこの環境では溢出したセメントを除去するのが困難であるので、このような口腔内でそのまま行われる接着は通常は回避される。したがって、可能な場合、補綴物のアバットメント部材への接着は、技工室において行われる。補綴物がインプラントの歯冠側端部に当接するように設計されている場合、この接着は、インプラントアナログを用いて行われ、補綴物が、インプラントの正確な設置及び封鎖を可能にするようにしてアバットメント部材に連結されることを確実にする。
しかしながら、この状況では、インプラントアナログの歯冠側肩部と、補綴物の対応する接触面との間に、セメントが捕捉され得るという問題が発生し得る。補綴物が口腔内でそのままアバットメント部材に接着される場合、インプラントと補綴物との間のこのようなセメント層は、いかなる問題も引き起こさず、実際に構成部品間の良好な封鎖を確実にするのに役立つ。しかしながら、接着が技工室において行われる場合、接着されたアバットメント部材/補綴物ユニットは、インプラントに取り付けるためにインプラントアナログから取り外さなければならない。補綴物がインプラントアナログから持ち上げられる際に、セメント層の一部又は全てが取り残される可能性がある。そのため、補綴物がインプラント上に配置されると、インプラント肩部と補綴物との間に隙間が存在する。この隙間は、インプラントシステムに、またいくつかの場合にはインプラント自体の内部に細菌が侵入することを可能にし、感染症、疾患及びインプラントの喪失につながるため、許容できるものではない。
この問題の例は、図1A及び図1Bに示されている。ここで、アバットメント部材20は、インプラントアナログ10に取り付けられている(図1A)。インプラントアナログは、歯科インプラント体1の平坦な歯冠側向き肩部108を含むアバットメント部材連結構造の同一複製物を含む。アバットメント部材は、インプラントアナログ肩部18の内側領域に当接する環状肩部21を有する。肩部18の外側領域は、補綴物30によって覆われる。補綴物30は、アバットメント部材20に接着される。このプロセス中、セメントは、アバットメント部材20と補綴物30との間の接合箇所からしばしば溢出して、インプラントアナログ肩部18と補綴物の下縁部との間に層を形成する。つまり、補綴物がインプラントアナログ肩部上にぴったりと設置されない。アバットメント部材20と補綴物30とは、互いに接着された後、インプラントアナログ10から取り外されて、患者の口腔内に既に埋め込まれた歯科インプラント体1上に配置される(図1B)。アバットメント部材/補綴物ユニットが取り外されるときに、補綴物とインプラントアナログとの間に形成されたセメント層の全て又は一部がインプラントアナログ上に残った場合、補綴物が歯科インプラント体1上に配置されると、補綴物30と歯科インプラント体1の歯冠側向き肩部108との間に隙間G(説明のために誇張されている)が存在することになる。
この問題は、アバットメント部材のみがインプラント肩部と接触するインプラントシステムを創出することによって回避することができる。しかしながら、この結果、インプラントと補綴物との間でアバットメント部材が視認され得るようになり、このことは、特にアバットメント部材が金属製である場合に、美観的に好ましくない可能性がある。
米国特許第6068478号明細書 米国特許出願公開第2015/374466号明細書 米国特許第5934906号明細書 欧州特許第2389891号明細書
したがって、本発明の少なくとも1つの好ましい実施形態によって解決される課題は、補綴物が後でインプラントに連結される際に接着の隙間が形成されるのを防止しながら、技工室内で補綴物をアバットメント部材に接着することを可能にする、インプラントアナログを提供することである。換言すれば、本発明は、インプラントの接触面と、口腔外で準備された最終補綴物の接触面との間で、ぴったりとした連結を確実にしようとするものである。
本発明の一の態様は、歯科インプラント体と、関連付けられたインプラントアナログとを備える歯科インプラントシステムであって、前記歯科インプラント体は長手軸に沿って根尖側端部から歯冠側端部まで延在し、前記歯科インプラント体は、骨の中への固定及び骨結合のための外面と、アバットメント部材連結構造を有する歯冠側末端部分であって、前記アバットメント部材連結構造は前記歯科インプラント体上の一以上の画定位置にアバットメント部材を取り付けることができるように前記アバットメント部材と協働するための構造である歯冠側末端部分と、を有し、前記アバットメント部材連結構造は、前記歯科インプラント体の全周の周りに延在して使用時に前記アバットメント部材と直接接触するアバットメント部材接触面であって、前記歯科インプラント体に対する前記アバットメント部材の軸方向位置を規定する停止部を提供する歯冠側向きアバットメント部材接触面を有し、前記歯冠側末端部分は、半径方向に前記アバットメント部材接触面を越えた位置に配置される歯冠側向き補綴物接触面であって、前記歯科インプラント体の全周の周りに延在する連続的な表面である歯冠側向き補綴物接触面を更に有し、前記関連付けられたインプラントアナログは長手軸に沿って根尖側端部から歯冠側端部まで延在し、前記関連付けられたインプラントアナログは、歯科模型における非回転的な固定のために前記長手軸に対して垂直な平面において非円形対称断面を有する非回転部を具備する外面と、前記インプラントアナログの前記歯冠側端部に配置されるアナログヘッドと、を備え、前記アナログヘッドは、前記インプラントアナログ上の同じ一以上の画定位置にアバットメント部材を取り付けることができるように前記アバットメント部材と協働するためのアバットメント部材連結構造を備え、前記アバットメント部材連結構造は、使用時に前記アバットメント部材と直接接触するアバットメント部材接触面であって、前記インプラントアナログに対する前記アバットメント部材の軸方向位置を規定する停止部を提供する歯冠側向きアバットメント部材接触面を有し、前記アナログヘッドは、半径方向に前記アバットメント部材接触面を越えた位置に配置される歯冠側向き補綴物接触面を更に有し、前記インプラントアナログの前記アバットメント部材接触面は、前記インプラントアナログの前記アバットメント部材接触面が全周の周りで前記歯科インプラント体の前記アバットメント部材接触面の少なくとも一部に合致するように、前記インプラントアナログの全周の周りで前記歯科インプラント体の前記アバットメント部材接触面の少なくとも一部と同じ長手方向断面と長手方向軸に対しての半径方向位置を有し、前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面は、前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面が前記歯科インプラント体の前記歯冠側向き補綴物接触面の一以上の部分に合致するように、前記歯科インプラント体の前記歯冠側向き補綴物接触面の一以上の部分と同じ長手方向断面並びに前記歯科インプラント体の前記アバットメント部材接触面及び長手方向軸に対しての位置を有し、前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面は、前記インプラントアナログの外周の周りの離散位置に及び/又は前記インプラントアナログの前記アバットメント部材接触面から離れた少なくとも1つの半径方向位置に配置され、したがって、前記歯科インプラント体の前記歯冠側向き補綴物接触面に比べて、前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面は、少なくとも円周方向及び/又は半径方向に不連続である歯科インプラントシステムである。
したがって、本発明によれば、補綴物と接触するように構成されたインプラントアナログの表面は、インプラントアナログが少数の支持点のみにおいて補綴物に接触するような形状になっている。これにより、インプラントアナログと補綴物との間に不連続な接触部が形成される。したがって、インプラントアナログの補綴物接触面における不連続部により、溢出したセメントが上述した問題となるセメント層を形成するのではなく溢出したセメントの排出を可能にしながら、インプラントアナログの補綴物接触面によって補綴物の支持が提供される。
インプラントアナログの補綴物接触面によりもたらされる不連続な接触点によって、補綴物をアバットメント部材上に正確に配置及び接着することが可能になり、補綴物は、インプラントの補綴物接触面にぴったりと設置されることになる。インプラントの補綴物接触面に比べると、インプラントアナログの補綴物接触面は、円周方向及び/又は半径方向において不連続である。したがって、インプラントアナログが関連付けられたインプラントの歯冠側端部を正確に複製する従来のシステムと異なり、本発明では、インプラントアナログは、インプラントに対して変更された補綴物接触面を有する。
この変更にも関わらず、インプラントアナログの不連続な補綴物接触面は、関連付けられたインプラントの補綴物接触面に合致する。「合致」とは、アバットメント部材接触面と各構成部品の長手軸とに対して、インプラントアナログの不連続な補綴物接触面を構成する点が、インプラントの連続する補綴物接触面上の点と同一であることを意味する。したがって、インプラントアナログの補綴物接触面は、アバットメント部材接触面と各構成部品の長手軸とに対して測定した場合に、同じ位置においてインプラントの補綴物接触面と同じ長手方向断面を有する。これにより、接着されたアバットメント部材補綴物ユニットがインプラントに移される場合に、インプラントアナログの不連続な補綴物接触面上にぴったりと設置された補綴物が、インプラントの連続する補綴物接触面にもぴったりと設置されることが確実になる。
本明細書全体を通して使用される「同一」及び「合致」という用語は、製造される部品の製造公差及び再現性の一般的限界を考慮して解釈されるべきであり、すなわち、インプラント及び本発明のインプラントアナログの合致面は、実際上可能である範囲でのみ同一である。
インプラントアナログの補綴物接触面が不連続である一方で、インプラントアナログのアバットメント部材接触面は、インプラントアナログの全周の周りでインプラントのアバットメント部材接触面の少なくとも一部に合致する。この場合、「合致」とは、各構成部品の長手軸に対して、インプラントアナログのアバットメント部材接触面を構成する点が、インプラントのアバットメント部材接触面上の点と同一であることを意味する。したがって、インプラントアナログのアバットメント部材接触面は、各構成部品の長手軸に対して測定した場合、同じ半径方向位置においてインプラントのアバットメント部材接触面と同じ長手方向断面を有する。したがって、インプラントアナログのアバットメント部材接触面が、インプラントアナログの全周の周りでインプラントのアバットメント部材接触面に合致するので、インプラントアナログのアバットメント部材接触面は、円周方向に連続する。インプラントアナログのアバットメント部材接触面は、全周の周りでインプラントのアバットメント部材接触面に合致するが、アバットメント部材接触面は、インプラントのアバットメント部材接触面全体に合致する必要はない。すなわち、上記2つの表面は、異なる半径方向範囲を有してもよい。しかしながら、インプラントアナログのアバットメント部材接触面は、インプラントのアバットメント部材接触面全体に合致することが好ましい。
従来の歯科用語に従えば、「根尖側」は、骨に向かう方向を指し、「歯冠側」は、歯に向かう方向を指す。したがって、構成部品の根尖側端部とは、使用時、顎骨向き端部であり、歯冠側端部とは、口腔向き端部である。インプラントアナログ、又は、口腔内に配置されないが口腔の模型において使用される任意の他の構成部品に関して、これらの用語は、それぞれ模型化された顎骨及び歯(口腔)向き構成部品の端部を指す。
「歯冠側向き」とは、その表面が半径方向に延在し、すなわちその表面が半径方向寸法を有し、構成部品の歯冠側端部に向き、構成部品を歯冠側端部から見た場合に視認可能であることを意味する。表面は、構成部品の長手軸に対して垂直に延在してもよいし、歯冠方向又は根尖方向において構成部品の長手軸に対して傾斜していてもよい。したがって、歯冠側向き表面は、歯冠側端部から構成部品に配置される第2の構成部品が当接することができる停止面を提供する。
本発明によれば、インプラントは、歯冠側向きアバットメント部材接触面を含むアバットメント部材連結構造を有する。インプラントのアバットメント部材接触面は、補綴物接触面の半径方向内側に配置され、インプラントに対するアバットメント部材の軸方向位置を規定する停止部を提供する。インプラントのアバットメント部材接触面は、円周方向に連続する。これにより、堅固な閉鎖した停止面が提供され、この停止面には、使用時にアバットメント部材が乗り、それにより、インプラントへの力の伝達を可能にするとともに、細菌に対する封鎖を提供する。関連付けられたインプラントアナログは、アバットメント部材接触面を有し、アバットメント部材接触面は、インプラントアナログの全周の周りでインプラントのアバットメント部材接触面に合致する。これにより、堅固な停止面が提供され、使用時、この堅固な停止面にアバットメント部材が乗り、アバットメント部材は、インプラントのアバットメント部材接触面に合致する。これにより、アバットメント部材が、補綴物接触面に対してインプラントと同じ位置においてインプラントアナログに乗ることが確実になる。この表面が連続していることによって、アバットメント部材の傾きが防止され、また、溢出したセメントが、アバットメント部材連結構造の他の部材と干渉し得る場所で半径方向内側に広がることが回避される。
したがって、インプラント及び関連付けられた本発明のインプラントアナログは、インプラント及びインプラントアナログ両方のアバットメント部材接触面に接触するように設計されたアバットメント部材と組み合わせて使用されるように意図されている。インプラントアナログの不連続な補綴物接触面は、使用者がインプラントとのぴったりとした接触を確実にするように補綴物をアバットメント部材に正確に接着するのを援助する。
したがって、好ましくは、本システムは、根尖部及び歯冠部を有するアバットメント部材を更に備え、少なくとも根尖部は、長手軸に沿って延在し、根尖部は、アバットメント部材をインプラント上及びアバットメント部材上の両方で同じ一以上の規定位置に設置することができるように、インプラント及びインプラントアナログのアバットメント部材連結構造と協働する、連結構造部を備え、上記連結構造部は、根尖側向き接触面であって、根尖側向き接触面は、上記アバットメント部材接触面と直接接触して、インプラント及びインプラントアナログに対するアバットメント部材の軸方向位置を規定するように、インプラント及びインプラントアナログのアバットメント部材接触面に対して相補的であり、上記根尖側向き接触面は、円周方向において連続する、根尖側向き接触面を有し、アバットメント部材がインプラントに設置されると、アバットメント部材の接触面は、インプラントの全周の周りでインプラントのアバットメント部材接触面に接触し、アバットメント部材は、補綴物接触面が露出したままであるように、補綴物接触面の半径方向内側に配置され、アバットメント部材がインプラントアナログに設置されると、アバットメント部材の根尖側向き接触面は、インプラントアナログの全周の周りでインプラントアナログのアバットメント部材接触面に接触し、アバットメント部材は、補綴物接触面が露出したままであるように、補綴物接触面の半径方向内側に配置され、アバットメント部材は、インプラントアナログの補綴物接触面に対して、インプラント上に設置された場合にインプラントの補綴物接触面に対して取る位置と同じ位置を取る。
「根尖側向き」とは、その表面が半径方向に延在し、すなわち半径方向寸法を有し、構成部品の根尖側端部に向き、構成部品を根尖側端部から見た場合に視認可能であることを意味する。表面は、構成部品の長手軸に対して垂直に延在してもよいし、歯冠方向又は根尖方向において構成部品の長手軸に対して傾斜していてもよい。したがって、根尖側向き表面は、停止面を提供し、該停止面は、構成部品が歯冠側端部から第2の構成部品上に配置される際に、第2の構成部品の歯冠側向き表面に当接することができる。
この好ましい実施形態によれば、インプラントアナログのアバットメント部材接触面及びアバットメント部材の根尖側向き接触面の両方が、円周方向に連続し、アバットメント部材がインプラントアナログに設置されると、これらの2つの表面は、インプラントアナログの全周の周りで互いに接触し、それにより、構成部品の間に、円周方向に閉鎖した接触が形成される。これらの表面は、アバットメント部材がインプラントアナログに設置されると、表面の半径方向最外縁部が整合するようなサイズ及び形状であることが好ましい。しかしながら、いくつかの実施形態において、根尖側向き接触面は、アバットメント部材の下側の溢出したセメントをインプラントへの連結前に除去することができるように、半径方向にインプラントアナログのアバットメント部材接触面を僅かに越えて延在してもよい。同様に、他の実施形態において、インプラントアナログのアバットメント部材接触面は、半径方向に、根尖側向き接触面を僅かに越えて延在することができる。しかしながら、このような実施形態では、補綴物は、インプラントアナログのアバットメント部材接触面の露出領域と接触しないように設計すべきである。
本発明のアバットメント部材の歯冠部は、歯科補綴物に連結されるように意図されることが好ましい。歯冠部は、根尖部と同じ長手軸に沿って延在してもよいし、該長手軸に対して傾斜していてもよい。好ましい実施形態において、歯冠部は、外面に非回転手段を備え、該非回転手段は、歯科補綴物の空洞部に形成される相補的な非回転手段と協働する。
本発明によれば、インプラント及び関連付けられたインプラントアナログは、構成部品の外周の周りで互いに合致するアバットメント部材接触面を有する。インプラントのアバットメント部材接触面及びひいてはまたインプラントアナログのアバットメント部材接触面は、全ての長手方向断面において、すなわち、それぞれインプラント又はインプラントアナログの長手軸を含む全ての平面において、線形であることが好ましい。このような表面によって、アバットメント部材の相補的な根尖側向き接触面を設計及び作製することがより容易になる。同じ理由で、線形の長手方向断面は、それぞれインプラント又はインプラントアナログの長手軸の周りで一定であることが好ましい。
上述したように、歯冠側端部が波状又は傾斜状であるインプラントが知られている。したがって、インプラントのアバットメント部材接触面及びひいてはまたインプラントアナログのアバットメント部材接触面の軸方向高さは、それぞれインプラント又はインプラントアナログの長手軸の周りで変化し、波状又は傾斜状表面を形成することが可能である。このような実施形態では、インプラント及びインプラントアナログ両方のアバットメント部材接触面の長手方向断面が、長手軸の周りで変化することも可能である。例えば、アバットメント部材接触面の長手方向断面は、この表面が軸の周りで波状となるように、水平から、軸に向かって又は軸から離れる方にテーパー状になり、また水平に戻るように変化してもよい。代替的には、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログの全周の周りで断面がテーパー状になっているが、テーパーの程度は異なっていてもよい。
しかしながら、インプラントのアバットメント部材接触面、及びひいてはまた関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材接触面は、それぞれインプラント及びインプラントアナログの長手軸の周りに円形対称であることが好ましい。特に好ましい実施形態において、この表面は、線形の長手方向断面も有し、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材接触面は、長手軸に対して垂直であるか又は歯冠方向若しくは根尖方向において長手軸に対して傾斜し、円錐形又は切頭円錐形の表面を形成するようになっている。
本発明の好ましい実施形態のアバットメント部材の根尖側向き接触面は、インプラント及びインプラントアナログのアバットメント部材接触面に対して相補的であり、したがって、この表面は、要求に応じて、同様に波状、傾斜状であるか、又はアバットメント部材の外周の周りで変化する線形の長手方向断面を有することができる。しかしながら、好ましい実施形態において、アバットメント部材の根尖側向き接触面は、円形対称であり、線形の長手方向断面を有する。
アバットメント部材接触面と同様に、インプラントの補綴物接触面及びひいてはまたインプラントアナログの補綴物接触面は、全ての長手方向断面が線形であることが好ましい。そのような表面によって、補綴物接触面に接触する補綴物の相補的な表面を設計及び作製することがより容易になる。同じ理由で、線形の断面は、それぞれインプラント及びインプラントアナログの軸の周りで一定であることが好ましい。
インプラントの補綴物接触面及びひいてはまたインプラントアナログの補綴物接触面の軸方向高さは、それぞれインプラント又はインプラントアナログの長手軸の周りで変化して、波状又は傾斜状表面を形成することが可能である。このような実施形態では、アバットメント部材接触面に関して上述したように、補綴物接触面の長手方向断面も、長手軸の周りで変化することが可能である。
しかしながら、インプラントの補綴物接触面、及びひいてはまた関連付けられたインプラントアナログの補綴物接触面は、それぞれインプラント及びインプラントアナログの長手軸の周りに円形対称であることが好ましい。特に好ましい実施形態において、この表面は、線形の長手方向断面も有し、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログの補綴物接触面は、長手軸に対して垂直であるか、又は、歯冠方向若しくは根尖方向において該長手軸に対して傾斜し、円錐形若しくは切頭円錐形の表面を形成する。
本発明によれば、インプラントアナログの補綴物接触面は、インプラントの補綴物接触面に比べると、少なくとも半径方向又は円周方向に不連続である。したがって、インプラントアナログの補綴物接触面は、インプラントアナログの全周の周りに延在しない、及び/又は、アバットメント部材接触面から離れた半径方向位置において始端する。本発明では、補綴物接触面は、アバットメント部材接触面から半径方向に離間し、すなわちアバットメント部材接触面の半径方向最外縁部から離れた位置にあり、インプラントアナログのアバットメント部材接触面と補綴物接触面との間に隙間が形成されるので、補綴物接触面は、半径方向において不連続表面とみなされる。使用時、補綴物は、アバットメント部材の外側に接着されるので、アバットメント部材接触面と補綴物接触面の始端部との間の半径方向の隙間により、補綴物とインプラントアナログとの間に半径方向に不連続的な接触が形成される。
インプラントアナログの補綴物接触面は、円周方向に離間した複数の支柱の歯冠側端部又はアバットメント部材接触面から半径方向に離間した一以上の環状支柱の歯冠側端部によって形成されることが好ましい。支柱(複数の場合もある)の歯冠側端部によって形成された補綴物接触面が、アバットメント部材接触面に対して正確に位置決めされた補綴物の支持部を形成するようにインプラントの補綴物接触面に合致する一方で、支柱の間の隙間及び/又は支柱とアバットメント部材接触面との間の隙間によって、溢出したセメントを排出することが可能になる。
一以上の環状支柱は、インプラントアナログのアバットメント部材接触面から半径方向に離間し、すなわちアバットメント部材接触面の半径方向最外縁部から離れた位置にあり、円周方向に離間した支柱が円周方向に不連続な補綴物接触面を形成する一方で、一以上の環状支柱は、半径方向に不連続な補綴物接触面を形成する。
例えば、アバットメント部材接触面及び長手軸に対してインプラントの補綴物接触面を正確に複製する表面を形成し、次に、この表面内に円周方向又は半径方向に延在する溝を形成することによって、支柱を形成することができる。代替的には、円周方向に離間した支柱は、長手軸の周りで最大高さから最小高さまで高さが起伏することで一連の支柱を形成する表面によって形成することができ、該表面は、最大高さにおいてのみインプラントの補綴物接触面に合致する。しかしながら、アナログヘッドは、アバットメント部材接触面の半径方向外縁部から根尖側に延在する側壁を備え、上記円周方向に離間した複数の支柱又は一以上の環状支柱は、上記側壁から半径方向及び軸方向に延在することが好ましい。これによって、支柱の間及び/又は支柱とアバットメント部材接触面との間に位置する隙間の深さが増大し、したがってセメントの排出が促進される。
インプラントアナログの補綴物接触面が円周方向及び半径方向の両方に不連続であるように、支柱を設計することが可能である。例えば、円周方向に離間した複数の支柱を、異なる半径方向範囲にわたって延在するように設けることができる。
代替的には、このことは、歯冠側端部の一部分のみ又は複数の部分のみがインプラントの補綴物接触面に合致するように支柱(複数の場合もある)を設計することによって達成することができる。一以上の環状支柱の場合、このことは、歯冠側端部に、支柱の幅を横切って延在する一以上の横断溝を設けることによって達成することができる。代替的には、円周方向に離間した複数の支柱の場合、各支柱は、歯冠側端部に一以上の横断溝を有してもよく、該溝は、各支柱において均等な又は変化する半径方向距離を置いて形成される。しかしながら、好ましくは、各支柱の歯冠側端部全体が、関連付けられたインプラントの補綴物接触面に合致し、したがってインプラントアナログの不連続な補綴物接触面を形成することが好ましい。
残留セメントが支柱(複数の場合もある)の歯冠側端部と補綴物との間に蓄積する可能性を最小限に抑えるために、支柱(複数の場合もある)の歯冠側端部は、補綴物を支持するために要求される強度を依然として提供しながら、可能な限り狭くするべきである。支柱(複数の場合もある)は、任意の形状を有することができ、例えば、横断面が、すなわち支柱の長手軸に対して垂直に、矩形又は円形とすることができる。しかしながら、支柱(複数の場合もある)の少なくとも最も歯冠側の部分は、三角形横断面を有することが好ましい。これにより、補綴物と狭い接触面を形成しながら支柱(複数の場合もある)の強度が増大する。加えて、支柱(複数の場合もある)のテーパー状表面は、溢出したセメントを補綴物から遠ざけるのに役立つ。支柱は、「屋根形状」であることが好ましい。すなわち、各支柱の対向側部は、歯冠方向において互いに向かって内側に均等にテーパー状になっていることで中央棟部を形成し、該棟部は、不連続な補綴物接触面を形成する。
一以上の環状支柱が使用される場合、インプラントアナログの全周の周りで補綴物に支持が与えられる。このことは、補綴物が補綴物接触面の平面から傾くことを防止するので有益である。半径方向に離間した複数の環状支柱、最も好ましくは半径方向に離間した2つ〜4つの支柱が設けられることが好ましい。これらの支柱は、半径方向に均等に離間されることが好ましい。複数の環状支柱を設けることにより、補綴物が半径方向厚さにわたって支持されることが確実になり、ひいては、関連付けられたインプラントの補綴物接触面の半径方向幅にわたるぴったりとした密着が確実になる。
セメントがアバットメント部材接触面と環状支柱との間の隙間に自由に流れ込むことを可能にするために、支柱は、アバットメント部材接触面から適した半径方向距離を置いて配置されるべきである。隙間が大きいほど、残留セメントが支柱と補綴物との間に蓄積する可能性が低くなる。さらに、環状支柱の半径方向内面は、溢出したセメントを補綴物接触面から遠ざけるために、歯冠側端部から根尖方向に外側に向かってテーパー状になっていることが好ましい。しかしながら、アバットメント部材接触面と補綴物接触面との間に大きな半径方向隙間を残すことは、いくつかのシステムにおいて、アバットメント部材と補綴物との間の接合箇所の正確な整合に影響を与え得る。
したがって、インプラントアナログの補綴物接触面は、インプラントアナログの外周の周りで離散した位置に配置されることが好ましく、インプラントの補綴物接触面に比べると、インプラントアナログの補綴物接触面は、少なくとも円周方向に不連続であるようになっている。
したがって、好ましい実施形態において、インプラントアナログの補綴物接触面は、円周方向に離間した複数の支柱の歯冠側端部によって形成され、補綴物接触面は、少なくとも円周方向に不連続であるようになっている。
円周方向に不連続な表面によって、アバットメント部材への接合位置において補綴物に堅固な支持を依然として与えながら、不連続な補綴物接触面を形成することが可能になり、このことは、これらの構成部品の正確な接着を援助する。円周方向に不連続な補綴物接触面、特に、円周方向に離間した支柱の更なる利点は、補綴物とこの表面との間に蓄積したセメントの除去を援助するために、補綴物接触面の円周方向不連続性を利用できることである。これは、アバットメント部材をインプラントアナログに設置しながら、アバットメント部材及びひいては接着された補綴物をインプラントアナログに対して回転させることによって実行することができる。この回転によって、好ましくは円周方向に離間した支柱の歯冠側端部によって形成された補綴物接触面が、補綴物の下面上の残留セメントを掻き落とすことが可能になる。
円周方向に離間した複数の支柱は、インプラントアナログの長手軸の周りで均等に離間されることが好ましい。インプラントアナログと補綴物との接触を最小限に抑えながら、補綴物に適した支持を与えるために、補綴物接触面は、3つ〜8つの円周方向に離間した支柱、最も好ましくは4つの円周方向に離間した支柱によって形成されることが好ましい。しかしながら、他の実施形態において、インプラントアナログは、より多数の支柱、例えば、10個、12個、14個等の支柱を有してもよい。
円周方向に離間した支柱の間に配置されるアナログヘッドの表面は、根尖方向において半径方向外側に湾曲している又はテーパー状になっていることが好ましい。このことは、溢出したセメントをインプラントアナログと補綴物との接合箇所から遠ざけるのに役立つ。したがって、好ましい実施形態において、支柱が突出するアナログヘッドの側壁は、根尖方向において半径方向外側に湾曲する。
上述したように、円周方向に離間した複数の支柱は、例えば、各支柱に一以上の横断溝を形成することによって、円周方向及び半径方向の両方に不連続な補綴物接触面を形成するように設計してもよい。しかしながら、円周方向に離間した各支柱は、補綴物接触面の半径方向全長に延在し、各支柱の歯冠側端部全体が、補綴物接触面を形成することが好ましい。こうすると、インプラントアナログの補綴物接触面は、円周方向にのみ不連続である。
上述したように、好ましい実施形態において、インプラントのアバットメント部材接触面及び補綴物接触面の両方が、インプラントの長手軸の周りで円形対称であり、線形の長手方向断面を有する。したがって、特に好ましい実施形態において、円周方向に離間した複数の支柱の歯冠側端部は、均一な線形の長手方向断面を有する。
本発明によれば、インプラント及び関連付けられたインプラントアナログは、どちらもアバットメント部材連結構造を有し、アバットメント部材連結構造は、歯冠側向きアバットメント部材接触面を有する。
アバットメント部材接触面に加えて、インプラント及び関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材連結構造は、更なる特徴部を有することができる。本発明のインプラントアナログは、アバットメント部材をインプラント上で設置することができるのと同じ一以上の規定位置においてインプラントアナログ上に設置することができるように設計されるので、インプラントアナログのアバットメント部材連結構造は、少なくとも上記を可能にするために必要な範囲まで、アバットメント部材接触面に対して同じ位置においてインプラントのアバットメント部材連結構造の特徴部に合致する。インプラントアナログのアバットメント部材連結構造がインプラントのアバットメント部材連結構造に合致するので、インプラントに連結されるように設計された任意のアバットメント部材を、関連付けられた本発明のインプラントアナログにも同じように連結することができる。
好ましい実施形態において、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材連結構造は、長手軸に沿ってそれぞれインプラント及びインプラントアナログの歯冠側端部から延在する非貫通穴を有する。上記非貫通穴は、ねじ山付きセクションを有する。これによって、アバットメント部材をインプラント及びインプラントアナログにねじ連結によって直接又は間接的に取り付けることが可能になる。アバットメント部材は、インプラント及びインプラントアナログに別個のねじを介して間接的に取り付けられることが好ましく、したがって、このような実施形態では、本発明のアバットメント部材は、ねじを収容する貫通ボアを有する。
インプラント及び関連付けられたインプラントアナログが非貫通穴を有する場合、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材接触面は、この非貫通穴の中に配置することができ、例えばアバットメント部材接触面は、非貫通穴の歯冠側端部に配置され、根尖方向において半径方向内側にテーパー状になり、切頭円錐形の表面を形成することができる。したがって、このような実施形態では、関連付けられたアバットメント部材の根尖部は、穴の中に収容される相補的なテーパー部を有し、該テーパー部は、アバットメント部材の根尖側向き接触部を形成する。代替的には、インプラント及び関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材接触面は、長手軸に対して垂直であり、穴の歯冠側端部から離れた位置において非貫通穴の中に配置することができる。したがって、このような実施形態では、関連付けられたアバットメント部材の根尖部は、穴の中に収容される相補的な部分を有し、該相補的な部分は、根尖部の長手軸に対して垂直な、根尖側向き接触面を含む。
しかしながら、好ましい実施形態において、アバットメント部材連結構造が非貫通穴を有するか否かに関わらず、アバットメント部材接触面は、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログの歯冠側外端面に配置される。非貫通穴が存在する場合、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材接触面は、非貫通穴の歯冠側端部を囲むことが好ましい。このことは、穴を封鎖するのに役立つ。特に好ましい実施形態において、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材接触面は、長手軸に対して垂直であり、非貫通穴の歯冠側端部の境界を定める。このような実施形態では、関連付けられたアバットメント部材の根尖部は、インプラント及びインプラントアナログの非貫通穴の中に収容される根尖側に延在する部分と、該根尖側に延在する部分の歯冠側に隣接するとともに該根尖側に延在する部分を囲む、根尖側向き接触面とを有することができ、この表面は、根尖部の長手軸に対して垂直であることが好ましい。
多くのインプラントシステムは、非回転手段を備え、非回転手段は、インプラントとアバットメント部材との間の相対回転を防止するとともに、アバットメント部材がインプラントに対して取ることができる有限数の回転位置を設定する。そのような非回転手段は、インプラントに対するアバットメント部材の正確な角度位置が、これらの構成部品の最終固定前に知られることを確実にする。このことは、特にインプラントシステムが単一の歯補綴物(クラウン)を支持するように意図されている場合に有益である。なぜなら、このことによって、補綴物と周囲の歯との正確な整合を確実にすることができるからである。加えて、非回転手段は、インプラントの寿命の間、アバットメント部材の緩みを防止するのに役立ち得る。
これらの非回転手段は、インプラント及びアバットメント部材における相補的な非円形対称部からなり、該相補的な非円形対称部は、通例、六角形又は八角形等の多角形の形状を有する。例えば、インプラントの内部穴は、六角形断面を有するセクションを有してもよく、アバットメント部材は、等しい六角形断面を有する部分を有する。代替的には、インプラントは、歯冠側端部から突出する雄多角形ボスを備えることができ、雄多角形ボスは、使用時、アバットメント部材内の対応する形状の多角形空洞内に収容される。
したがって、インプラントのアバットメント部材連結構造、及びひいては関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材連結構造は、非回転手段を更に備えることが好ましく、非回転手段は、それぞれインプラント又はインプラントアナログの長手軸に対して垂直な平面において非円形対称断面を有し、インプラントアナログの非回転手段は、インプラントの非回転手段と実質的に同一の断面を有し、したがって、使用時、インプラントアナログの非回転手段は、アバットメント部材をインプラントに対して設置することができるのと同じインプラントアナログに対する一以上の規定角度位置にアバットメント部材を設置するために、アバットメント部材と協働することができる。インプラントアナログ非回転手段の断面は、インプラント非回転手段の断面と同一であることが好ましい。
このような好ましい実施形態において、好ましい関連付けられたアバットメント部材の連結構造部は、非回転手段を備えることが好ましく、非回転手段は、根尖部の長手軸に対して垂直な平面において非円形対称断面を有し、上記非回転手段は、インプラント及びインプラントアナログの非回転手段に対して相補的であり、アバットメント部材を一以上の同じ規定角度位置において各構成部品上に設置することができる。しかしながら、アバットメント部材の連結構造部は、代替的に、インプラント及び関連付けられたインプラントアナログの非回転手段に収容する又は該非回転手段を収容することができる円形対称部を有することが可能である。円形対称部がインプラント及びインプラントアナログの非回転手段に係合しないので、これによって、アバットメント部材を任意の角度配向でインプラント及び関連付けられたインプラントアナログに設置することが可能になる。例えば、複数のインプラントに連結されるブリッジ又はアーチを構築する際に、そのようなアバットメント部材が使用される。
インプラント及びインプラントアナログの非回転手段、並びにひいてはまた、存在する場合には、アバットメント部材の相補的な非回転手段は、前記技術分野で既知の任意の非回転手段の形態を取ることができる。例えば、非回転手段は、多角形断面を有してもよいし、円周方向に離間した複数の突出部及び/又は溝を含んでもよい。
インプラント及びインプラントアナログはどちらも、歯冠側端部から突出する雄ボスを備えることができ、非回転手段は、上記ボスの外面に配置される。しかしながら、インプラント及びインプラントアナログがどちらも非貫通穴を有する実施形態では、非回転手段は、ねじ山付きセクションの歯冠側で上記穴の内面に配置されることが好ましい。
特に好ましい実施形態において、インプラント及び関連付けられたインプラントアナログの非回転手段は、4回回転対称性を有する断面を有し、相補的な非回転手段を備えるアバットメント部材を、それぞれインプラント及びインプラントアナログに対して4つの離散した角度配向で配置することができるようになっている。非回転手段は、四角形断面、最も好ましくは丸角部を有する四角形断面を有することが好ましい。
上述したように、インプラントアナログの補綴物接触面が、円周方向に離間した複数の支柱の歯冠側端部によって形成される場合、アバットメント部材及び補綴物をインプラントアナログに対して回転させることによって、支柱を用いて、残留セメントを補綴物の下面から掻き落とすことができる。このことは、インプラントアナログ及びアバットメント部材に非回転手段が存在する場合にも可能である。製造公差のために、歯科インプラント構成部品の間の全ての非回転連結部は、構成部品間の多少の回転遊びを許容する。通常は、そのような遊びを最小限に維持するのが望ましいが、本発明は、溢出したセメントの除去を援助するために、インプラントアナログ及びアバットメント部材の非回転手段の間のこの必然的な誤差も利用する。したがって、円周方向に離間した各支柱の歯冠側端部の幅は、インプラントアナログとアバットメント部材との間の回転遊びの円弧の幅よりも小さいことが好ましい。こうして、アバットメント部材及びインプラントアナログの非回転手段が係合しているときに、補綴物の下面が補綴物接触面の支柱に対して往復して擦られるように、アバットメント部材を時計回り及び反時計回りに「小刻みに動かす(wiggled)」ことができる。これによって、補綴物の下面と不連続な補綴物接触面との間に形成され得るセメント層が除去される。
インプラントアナログとアバットメント部材との間の遊びによって、より大きな半径方向距離におけるより大きな移動幅が得られるので、各支柱の歯冠側端部の幅(円周方向範囲)を半径方向に増大することが可能になる。これによって、補綴物から溢出したセメントを完全に掻き落とすシステムの能力を低下させることなく、支柱によって与えられる支持が増大する。しかしながら、製造の容易さのために、各支柱の歯冠側端部は、均一な幅を有することが好ましい。各支柱の歯冠側端部の幅は、好ましくは0.1mm未満、より好ましくは0.75mm未満、最も好ましくは約0.5mmである。これは、ほとんどの歯科インプラントシステムの非回転手段に存在する回転遊びの範囲内に収まるのに十分な狭さである。
インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログが、n回対称性を有する非回転手段を備え、インプラントアナログの補綴物接触面が、円周方向に不連続である場合、インプラントアナログの補綴物接触面は、n個又は2n個の均等に円周方向に離間した支柱を有することが好ましい。この対称性によって、円周方向に離間した支柱の間に大きな隙間が残されている場合に発生し得るような、接着時の補綴物の傾きを防止又は制限することによって、補綴物の取付けの精度が高められる。
本発明によれば、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログは、歯冠側向き補綴物接触面を有する。インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログの補綴物接触面は、半径方向にアバットメント部材接触面を越えた位置に、すなわちアバットメント部材接触面の半径方向外側面に配置される。なぜなら、使用時、補綴物は、アバットメント部材を覆うように配置され、したがって、補綴物は、半径方向にアバットメント部材を越えた位置において、インプラント及びひいてはまたインプラントアナログに接触するからである。
インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログの補綴物接触面及びアバットメント部材接触面は、互いに軸方向にオフセットしてもよい。例えば、アバットメント部材接触面が、それぞれインプラント及びインプラントアナログの非貫通穴の中に形成される場合、補綴物接触面は、インプラント及び関連付けられたインプラントアナログの歯冠側外端面に配置することができる。いくつかの場合、インプラント及びひいてはまたインプラントアナログの補綴物接触面及びアバットメント部材接触面は、軸方向寸法が互いに重なり合うことができる。例えば、アバットメント部材接触面が、歯冠側に外側へテーパー状になっている非貫通穴の表面によって形成される場合、補綴物接触面は、それぞれインプラント及びインプラントアナログの歯冠側外端面における根尖側に外側へテーパー状になっている表面によって形成してもよい。しかしながら、好ましい実施形態において、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材接触面と補綴物接触面とは、同じ平面に延在し、したがって、これらの実施形態では、補綴物接触面は、アバットメント部材接触面の延長部とみなすことができる。特に好ましい実施形態において、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログのアバットメント部材接触面及び補綴物接触面の両方が、それぞれインプラント及びインプラントアナログの長手軸に対して垂直であり、それぞれインプラント及びインプラントアナログの歯冠側外面における同じ軸平面に配置される。
最も一般的には、インプラントの補綴物接触面は、半径方向においてアバットメント部材接触面に隣接し、このことは、これらの2つの表面が軸方向において互いから離れている実施形態、又はそれらの2つの表面の軸方向寸法が重なり合う実施形態においても当てはまる。なぜなら、使用時、補綴物がアバットメント部材に接着される際、補綴物とアバットメント部材との間に、特にインプラントとの接触点に最小限の隙間が存在するようにインプラントシステムを設計することが好ましいからである。さらに、インプラントの歯冠側端部は、平滑な表面を有し、インプラントの歯冠側端部の滅菌を容易にするとともに、溝、アンダーカット部、又は細菌トラップを形成し得る他の不連続部を回避することが好ましい。したがって、インプラントのアバットメント部材接触面の半径方向外縁部は、補綴物接触面の半径方向内縁部にすぐ隣接し、したがって、これらの表面は互いに接触していることが好ましい。上記で言及したように、インプラントのアバットメント部材接触面と補綴物接触面とは、同じ平面に延在することが好ましい。したがって、このような実施形態では、アバットメント部材接触面及び補綴物接触面は、それぞれ単一の表面の半径方向内側部分及び半径方向外側部分とみなすことができる。このことは、インプラントを、上記単一の表面と全長にわたって接触することができるアバットメント部材(本発明の一部をなさない)とともに使用可能にする点で有益である。
インプラントアナログの補綴物接触面が一以上の環状支柱によって形成される実施形態では、溢出したセメントのための隙間を形成するために、インプラントアナログの補綴物接触面とアバットメント部材接触面との間に半径方向の隙間が常に存在すべきである。しかしながら、インプラントアナログの補綴物接触面が円周方向に離間した複数の支柱の歯冠側端部によって形成される実施形態では、インプラントアナログの補綴物接触面は、アバットメント部材接触面の半径方向外縁部と接触することが可能である。したがって、このような実施形態では、インプラントアナログの補綴物接触面は、アバットメント部材接触面の半径方向外縁部から半径方向外側に延在することが好ましい。インプラントアナログのアバットメント部材接触面の半径方向外縁部は、補綴物接触面の半径方向内縁部にすぐ隣接し、したがって、これらの表面は互いに接触していることが好ましい。
いくつかの好ましい実施形態において、インプラントの補綴物接触面は、通例インプラントの最大幅部分を形成する又は該最大幅部分に等しい、歯冠側末端部分の半径方向最外縁部まで延在する。このことは、インプラントが骨頂において終端するのではなく軟組織の中まで突出するいわゆる「組織レベル」インプラントシステムの場合に特に当てはまる。なぜなら、このようなシステムでは、補綴物とインプラントとの間に、細菌トラップを形成する及び美観的でない外観を有する可能性がある上方張出し部又は下方張出し部が形成されないことが重要だからである。さらに、補綴物の根尖側端部がインプラントのフットプリントに合致するシステムは、補綴物に最も支持を与えるとともに、人工歯の自然な「エマージェンスプロファイル」をもたらす。このような好ましい実施形態において、関連付けられたインプラントアナログの補綴物接触面は、アナログヘッドの半径方向最外縁部まで延在する。
しかしながら、インプラントが骨の中に完全に埋没する「骨レベル」インプラントシステムでは、インプラントの歯冠側端面の半径方向最外縁部と、インプラントに連結されるアバットメント部材/補綴物の外表面との間に、いわゆる「生物学的間隙」が残されることが一般的である。したがって、インプラントの補綴物接触面は、半径方向においてインプラントの外半径内の地点において終端してもよい。しかしながら、このようなシステムでは、インプラントの歯冠側端面が、半径方向に補綴物接触面を越えた位置にあり、この表面の続きを形成することが一般的である。その結果、このような実施形態では、インプラントアナログの補綴物接触面は、アナログヘッドの半径方向最外縁部まで依然として延在してもよい。なぜなら、特に円周方向に離間した支柱が使用される場合、これによって、インプラントアナログの製造が容易になるからである。代替的には、補綴物接触面は、アナログヘッドの半径方向外縁部の半径方向内側で終端してもよい。しかしながら、このような実施形態では、半径方向に補綴物接触面を越えた位置にあるインプラントアナログの歯冠側向き表面が、インプラントの等価な部分に合致しない場合であっても、補綴物接触面の半径方向外縁部の根尖側に配置されることが好ましい。こうして、この表面は、セメント排出に干渉しない。
本発明の特に好ましい実施形態において、インプラントアナログの補綴物接触面は、アバットメント部材接触面の半径方向外縁部からアナログヘッドの半径方向外縁部まで延在し、円周方向に離間した複数の支柱の歯冠側端部によって形成される。各支柱は、補綴物接触面の半径方向全長に延在し、各支柱の歯冠側端部全体は、インプラントの補綴物接触面に合致して、円周方向に不連続であるが半径方向に連続する補綴物接触面を形成することが好ましい。したがって、特に好ましい実施形態において、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログの補綴物接触面が、長手軸の周りで円形対称であり、線形の長手方向断面を有する場合、各支柱の歯冠側端部は、均一な線形の長手方向断面を有する。
付加的に又は代替的に、本発明の特に好ましい実施形態において、インプラント及びひいては関連付けられたインプラントアナログの歯冠側端部は、それぞれインプラント及びインプラントアナログの長手軸に沿って延在する非貫通穴を有する。各構成部品のアバットメント部材接触面は、非貫通穴の歯冠側端部にすぐ隣接するとともに該歯冠側端部を囲んで、長手軸に対して垂直に延在する円周方向に連続する表面を形成し、インプラント及び関連付けられたインプラントアナログの補綴物接触面は、アバットメント部材接触面の続きを形成し、この表面はまた、各構成部品の長手軸に対して垂直に延在するようになっている。インプラントの補綴物接触面は、円周方向に連続し、インプラントアナログの補綴物接触面は、円周方向に離間した複数の支柱の歯冠側端部によって形成される。
本発明によれば、インプラントアナログは、インプラントアナログを歯科模型において非回転的に固定するために、外面に非回転部を有する。インプラントアナログは、模型において永久固定又は取外し可能に固定されるように意図され得る。石膏模型内での直接(永久的又は取外し可能な)固定だけでなく、インプラントアナログは、石膏模型内で間接固定されるようにも意図され得る。例えば、インプラントアナログは、スリーブと組み合わせて使用されるように意図され得る。スリーブは、模型において永久的に埋め込まれ、インプラントアナログは、このスリーブ内に取外し可能に挿入される。
非回転部は、アナログヘッドの根尖側に配置されることが好ましく、インプラントアナログの根尖側端部まで延在してもよいし、インプラントアナログの一部のみに沿って延在してもよい。インプラントアナログが模型に永久固定されるように意図される場合、通例、インプラントアナログの外面は、インプラントアナログの外周の周りに全体的に又は部分的に延在する一以上の溝を有する。これらの溝は、アンダーカット部を形成し、このアンダーカット部に模型材料が広がって硬化し、そうしてインプラントアナログを軸方向に不動に保持する。インプラントアナログが模型に直接取外し可能に固定されるように意図される場合、アンダーカット部は形成されない。その代わりに、非回転部全体の半径方向寸法及びインプラントアナログのこのセクションの根尖側の任意の部分の半径方向寸法は、根尖方向において一定に保たれるか又は減少する。これによって、インプラントアナログを引き抜いて、模型に再び挿入することが可能になる。インプラントアナログが、例えばスリーブを介して、模型に間接的に取外し可能に固定されるように意図される場合、スリーブの設計に応じて、インプラントアナログがスリーブとインプラントアナログとの間のスナップフィットを可能にする小さなアンダーカット部を有することが可能である。このようなスナップフィットによって、インプラントアナログがスリーブに正しく設置されたことを使用者に知らせる聴覚的及び/又は触覚的フィードバックが提供される。しかしながら、このことは、形成されるスナップフィット連結部が、インプラントアナログを取り外すことができるようにアンダーカット部の係脱を可能にするのに十分可撓性である場合にのみ可能である。
いずれの場合も、インプラントアナログの非回転部は、好ましくは、軸方向に延在する少なくとも1つの平坦面、より好ましくは長手軸の周りに均等に離間した4つの平坦面を有する。一以上の平坦面は、根尖方向において内側にテーパー状になっていることができるが、好ましくは、一以上の平坦面は、インプラントアナログの長手軸に対して平行に延在する。
本発明のインプラントアナログは、チタン合金、例えばTAN、又はステンレス鋼等の金属材料から作製されることが好ましい。しかしながら、本発明のインプラントアナログは、セラミック又は適したポリマー、例えばPEEKから形成することもできる。
本発明のインプラントは、任意の既知の適した材料、例えばチタン又はジルコニウム等から形成することができる。しかしながら、インプラントは、ジルコニア、好ましくは安定化ジルコニア、最も好ましくはイットリウム安定化ジルコニア等のセラミック材料から作製されることが好ましい。
インプラントは、骨の中に固定して骨結合するための外面を有する。外面は、インプラントを骨の中に固定するためのねじ山を有することが好ましい。このねじ山は、インプラントの全長に延在してもよいし、インプラントの一部のみにわたって、好ましくは少なくともインプラントの中央半分にわたって延在してもよい。インプラント表面は、代替的に又は加えて、インプラントの骨結合特性を向上させるために、例えば酸エッチング及び/又はサンドブラストによって粗面化してもよい、及び/又は、コーティングを有してもよい。
上記で言及したように、本発明のインプラントと連結されるように設計されたアバットメント部材は、インプラントとインプラントアナログとでアバットメント部材連結構造が合致しているので、本発明のインプラントアナログにも同じように連結することができる。
本発明のインプラントシステムは、任意の既知のインプラント及びアバットメント部材を備えることができ、該システムでは、アバットメント部材接触面は、インプラントの歯冠側端部の半径方向全範囲に接触せず、したがって、表面の一部を露出させたままにすることで、インプラント上の補綴物接触面を形成する。本発明の概念は、この補綴物接触面を正確に複製するのではなく、その代わりにセメントの排出を可能にするために不連続表面を設けたインプラントアナログを提供することにある。
したがって、更なる態様によれば、本発明は、上述した歯科インプラントシステムにおいて使用されるインプラントアナログを提供する。特に好ましい実施形態において、本発明は、インプラントアナログであって、該インプラントアナログは、長手軸に沿って根尖側端部から歯冠側端部まで延在し、インプラントアナログは、非回転部を備える外面であって、非回転部は、歯科模型において非回転的に固定するために、長手軸に対して垂直な平面において非円形対称断面を有する、外面と、インプラントアナログの歯冠側端部に配置されるアナログヘッドとを備え、上記アナログヘッドは、アバットメント部材を一以上の規定位置においてインプラントアナログに設置することができるように、アバットメント部材と協働する、アバットメント部材連結構造を備え、上記アバットメント部材連結構造は、歯冠側向きアバットメント部材接触面を含み、歯冠側向きアバットメント部材接触面は、使用時にアバットメント部材に直接接触し、インプラントアナログに対するアバットメント部材の軸方向位置を規定する停止部を提供し、アバットメント部材接触面は、長手軸の周りで円形対称であり、円周方向において連続し、線形の長手方向断面を有し、アナログヘッドは、歯冠側向き補綴物接触面であって、補綴物接触面は、歯科補綴物に接触し、該面は、半径方向にアバットメント部材接触面を越えた位置にあり、インプラントアナログの長手軸の周りで円形対称であり、線形の長手方向断面を有し、該補綴物接触面は、円周方向に離間した複数の支柱の歯冠側端部、又はアバットメント部材接触面から半径方向に離間した一以上の環状支柱の歯冠側端部によって形成される、歯冠側向き補綴物接触面を更に備える、インプラントアナログを提供する。
上記インプラントアナログは、本発明の歯科インプラントシステムにおいて使用されることが意図され、インプラントアナログに関して上記で列挙した好ましい特徴部のうちのいずれか又は全てを有してもよい。
更なる態様によれば、本発明は、インプラントアナログとアバットメント部材との組合せであって、インプラントアナログは、長手軸に沿って根尖側端部から歯冠側端部まで延在し、インプラントアナログは、歯科模型における非回転的な固定のために、長手軸に対して垂直な平面において非円形対称断面を有する非回転部を含む外面と、インプラントアナログの歯冠側端部に配置されるアナログヘッドとを備え、上記アナログヘッドは、アバットメント部材をインプラントアナログに設置することができるように、アバットメント部材と協働するアバットメント部材連結構造であって、該アバットメント部材連結構造は、歯冠側向きアバットメント部材接触面を有し、歯冠側向きアバットメント部材接触面は、使用時にアバットメント部材と直接接触し、インプラントアナログに対するアバットメント部材の軸方向位置を規定する停止部を提供し、アバットメント部材接触面は、円周方向に連続している、アバットメント部材連結構造を備え、アバットメント部材は、根尖部及び歯冠部を有し、少なくとも根尖部は、長手軸に沿って延在し、上記根尖部は、インプラントアナログのアバットメント部材連結構造と協働する連結構造部を有し、該連結構造部は、根尖側向き接触面であって、根尖側向き接触面は、インプラントアナログのアバットメント部材接触面に直接接触し、インプラントアナログに対するアバットメント部材の軸方向位置を規定し、該根尖側向き接触面は、インプラントアナログのアバットメント部材接触面に対して相補的であり、円周方向に連続する、根尖側向き接触面を含み、インプラントアナログのアナログヘッドは、歯冠側向き補綴物接触面であって、補綴物接触面は、歯科補綴物に接触し、該面は、半径方向にアバットメント部材接触面を越えた位置にあり、該補綴物接触面は、円周方向に離間した複数の支柱の歯冠側端部又はアバットメント部材接触面から半径方向に離間した一以上の環状支柱の歯冠側端部によって形成される、歯冠側向き補綴物接触面を更に備え、アバットメント部材がインプラントアナログに設置されると、アバットメント部材の根尖側向き接触面は、インプラントアナログの全周の周りでインプラントアナログのアバットメント部材接触面に接触し、アバットメント部材は、補綴物接触面の半径方向内側に配置され、補綴物接触面と接触しない、インプラントアナログとアバットメント部材との組合せを提供する。
インプラントアナログ及びアバットメント部材は、上記で言及した好ましい特徴部のうちのいずれか又は全てを有することができる。特に、アバットメント部材接触面、補綴物接触面、及び根尖側向き接触面は全て、好ましくは構成部品の長手軸の周りで円形対称であり、線形の長手方向断面を有する。
本発明のインプラントアナログは、口腔外でアバットメント部材に接着された補綴物とインプラントとの間のぴったりとした接触を達成することを可能にする。
したがって、好ましくは、本システムは、歯科補綴物を更に備え、歯科補綴物は、補綴物を一以上の規定位置においてアバットメント部材の歯冠部に固定するためのアバットメント部材連結構造を有し、上記補綴物は、根尖側向きインプラント接触面を更に備え、該面は、インプラント及びインプラントアナログの補綴物接触面に対して相補的であり、したがって、補綴物がアバットメント部材連結構造を介してアバットメント部材に連結され、アバットメント部材がインプラントに設置されると、補綴物のインプラント接触面は、インプラントの全周の周りでインプラントの補綴物接触面に接触し、補綴物がアバットメント部材連結構造を介してアバットメント部材に連結され、アバットメント部材がインプラントアナログに設置されると、補綴物のインプラント接触面は、インプラントアナログの不連続な補綴物接触面の表面全体に接触する。
本発明のインプラントアナログの補綴物接触面は不連続であるので、インプラントアナログは、少なくとも単独では、補綴物のワックスアップをこの表面上に構築することを可能にしない。したがって、補綴物のワックスアップを形成するためには、インプラントアナログは、適したバーンアウトコーピングと組み合わせて使用され得る。
代替的には、本発明のインプラントアナログは、第2のインプラントアナログと組み合わせて提供することができる。第2のインプラントアナログは、長手軸に沿って根尖側端部から歯冠側端部まで延在し、第2のインプラントアナログは、非回転部を含む外面であって、非回転部は、歯科模型において非回転的に固定するために、長手軸に対して垂直な平面において非円形対称断面を有する、外面と、上記第2のインプラントアナログの歯冠側端部に配置されるアナログヘッドとを備え、上記アナログヘッドは、アバットメント部材連結構造を備え、アバットメント部材連結構造は、アバットメント部材をインプラントアナログ上で設置することができるのと同じ第2のインプラントアナログ上の一以上の規定位置にアバットメント部材を設置することができるように、アバットメント部材と協働し、該アバットメント部材連結構造は、歯冠側向きアバットメント部材接触面を有し、歯冠側向きアバットメント部材接触面は、使用時にアバットメント部材と直接接触し、第2のインプラントアナログに対するアバットメント部材の軸方向位置を規定する停止部を提供し、アバットメント部材接触面は、円周方向に連続し、アナログヘッドは、歯科補綴物と接触するための歯冠側向き補綴物接触面を更に有し、歯冠側向き補綴物接触面は、半径方向にアバットメント部材接触面を越えた位置にあり、第2のインプラントアナログのアバットメント部材連結構造及び補綴物接触面は、第2のインプラントアナログの全周の周りでインプラントアナログのアバットメント部材連結構造及び補綴物接触面に合致し、したがって、上記補綴物接触面は、円周方向に連続する。
したがって、第2のインプラントアナログは、インプラントアナログの補綴物接触面が関連付けられたインプラントと同一である点で、標準的な従来技術のインプラントアナログと一致する。したがって、補綴物は、本発明のインプラントアナログを用いてアバットメント部材に接着する前に、この第2のインプラントアナログを参照しながら設計及び作製することができる。
第2のインプラントアナログを、本発明のインプラントアナログと別個であるが同一の模型に永久的に配置することもできるし、より好ましくは、両方のインプラントアナログを同じ模型に取外し可能に配置することもできる。
特に好ましい実施形態において、歯科インプラントシステムは、歯科模型に永久固定するように構成されたスリーブを更に備え、スリーブの内面は、インプラントアナログ及び好ましくは第2のインプラントアナログの非回転部に対して相補的な断面を有し、インプラントアナログ及び好ましくは第2のインプラントアナログは、上記スリーブに非回転的かつ取外し可能に挿入することができるようになっている。これによって、歯科技工士がインプラントアナログを容易に交換することが可能になる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を記載する。
アバットメント部材及び補綴物と組み合わせた従来技術のインプラントアナログの長手方向断面を示す図である。 歯科インプラントに連結された図1Aのアバットメント部材及び補綴物の長手方向断面を示す図である。 従来技術のインプラントアナログ構成部品の斜視図である。 更なる従来技術のインプラントアナログ構成部品の斜視図である。 図2A及び図2Bのインプラントアナログと関連付けられたインプラントの斜視図である。 図2A及び図2Bのインプラントアナログ並びに図2Cのインプラントの歯冠側の平面図である。 図2A及び図2Bのインプラントアナログ並びに図2Cのインプラントとともに使用されるのに適したアバットメント部材の斜視図である。 図4のアバットメント部材と組み合わせた図2Aのインプラントアナログの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るインプラントアナログの斜視図である。 図6のインプラントアナログの平面図である。 図7の細部Xを示す図である。 図7の線A−Aに沿って切断した、図4のアバットメント部材と組み合わせた図6のインプラントアナログの長手方向断面である。 図8の組合せの斜視図である。 アバットメント部材に連結された補綴物とともに図9の組合せを示す図である。 必要に応じて図6のインプラントアナログとともに使用することができるスリーブの斜視図である。 図11のスリーブの長手方向断面を示す図である。
上述したように、図1A及び図1Bは、アバットメント部材20及び補綴物30とともに接着するために従来技術による標準的なインプラントアナログ10を使用する場合に起こり得る問題を示している。
この標準的なインプラントアナログ10は、図2Aにより詳細に示されている。インプラントアナログ10は、長手軸Lに沿って根尖側端部11から歯冠側端部12まで延在する。インプラントアナログ10の外面は、非円形対称の非回転部13を有する。このセクション13は、インプラントアナログ10の側壁の軸方向に延在する平坦面14によって形成され、該平坦面は、長手軸Lに対して平行に延在する。これらの表面14は、患者の口腔の模型の中でインプラントアナログ10を直接又は間接的に回転的に固定する。非回転部13と、このセクション13の根尖側のインプラントアナログ10の外面とは、アンダーカット部を含まないので、インプラントアナログ10は、模型に取外し可能に固定することができる。
図2Bは、代替的な形態の既知のインプラントアナログ10aを示している。該インプラントアナログ10aは、歯科模型内で永久固定されるように設計されている。同様の特徴部は、同様の参照符号によって示されている。インプラントアナログ10とは対照的に、非回転部13aは、インプラントアナログ10aの側壁の溝14aによって形成され、該溝14aは、長手軸Lに対して垂直に延在する。溝14aは、略円形であり、インプラントアナログ10aにおけるアンダーカット部を形成している。したがって、模型材料がこれらのアンダーカット部内で硬化すると、インプラントアナログ10aは、模型から取り外すことができず、模型内の所定位置に固定的に保持される。
アナログヘッド15、15aは、両方のインプラントアナログ10、10aの歯冠側端部12、12aに配置されているが、図2Bにより詳細に示されている。アナログヘッド15、15aは、内部非貫通穴16、16aを有し、内部非貫通穴16、16aは、長手軸Lに沿ってインプラントアナログ10、10a内に延在する。非貫通穴16、16aは、非回転手段17、17aを備え、非回転手段17、17aは、長手軸Lに対して垂直の平面において非円形対称断面を有する上記穴の一部分の形態である。本実施形態において、非回転手段17、17aの断面は、丸い縁部を有する四角形であるが、任意の既知のインプラント非回転手段を使用することができる。非回転手段17、17aの根尖側で、非貫通穴16、16aは、ねじ山付きセクション19、19aを更に有し、ねじ山付きセクション19、19aは、図3において最もよく見ることができる。
両方のインプラントアナログ10、10aの歯冠側端面18、18aは、平坦であり、長手軸Lに対して垂直である。端面18、18aは、肩部を形成する。該肩部には、アバットメント部材及び補綴物が当接することができ、該肩部は、非貫通穴16、16aの歯冠側端部からアナログヘッド15、15aの半径方向最外縁部まで広がる。
両方のインプラントアナログ10、10aは、図2Cに示されている歯科インプラント体1と関連付けられる。すなわち、両方のインプラントアナログ10、10aは、患者の口腔の物理模型内において歯科インプラント体1を複製するように設計されている。歯科インプラント体1は、長手軸Lに沿って根尖側端部101から歯冠側端部102まで延在する。歯科インプラント体1の外面は、インプラントを骨の中に固定するためのねじ山を有し、該ねじ山は、図1Bに示されている。
歯科インプラント体1の歯冠側末端部分105は、非貫通穴106を含み、非貫通穴106は、非回転手段107と、非回転手段107の根尖側に配置されるねじ山付きセクション109とを有する。インプラントの歯冠側端面108は、長手軸Lに対して垂直であるが、他のインプラントシステムでは、この表面は、根尖側に又は歯冠側にテーパー状になっていても、波状又は傾斜状表面を形成していてもよい。
インプラントアナログ10、10aは、歯科インプラント体1の非貫通穴106、非回転手段107及び歯冠側端面108を正確に複製するように設計されている。したがって、図3から見て取ることができるように、歯冠側端部から見た場合、インプラントアナログ10、10a及び歯科インプラント体1は同一である。
図4は、アバットメント部材20を示している。アバットメント部材20の根尖部20aは、アバットメント部材20を歯科インプラント体1に連結する連結構造部22を有する。この連結構造部22は、非回転手段23を有し、非回転手段23は、アバットメント部材20の長手軸Lに対して垂直な平面において非円形対称断面を有する。非回転手段23は、歯科インプラント体1の非回転手段107に対して相補的であり、ひいてはまた、関連付けられたインプラントアナログ10、10aの非回転手段17、17aに対しても相補的である。これによって、アバットメント部材20を歯科インプラント体1の非貫通穴106又は関連付けられたインプラントアナログ10、10aの穴16、16aに挿入し、回転的に固定して保持することが可能になる。連結構造部22は、環状肩部21の下側に形成される、根尖側向き接触面24も有する。この接触面24は、インプラントアナログ10、10a及び歯科インプラント体1に対するアバットメント部材20の軸方向位置を決めて固定するために、歯科インプラント体1の歯冠側端面108及びひいては関連付けられたインプラントアナログ10、10aの等しい表面18、18aに接触する。
アバットメント部材20の歯冠部20bは、第2の非回転手段25を備え、第2の非回転手段25は、この実施形態では、均等に離間した4つの半径方向突出部26を有し、これによって、アバットメント部材20を補綴物に回転的に固定して連結することが可能になる。アバットメント部材は、ねじ溝を形成している貫通ボア27を更に有し、これによって、別個のねじ部品40を用いてアバットメント部材20を歯科インプラント体1又はインプラントアナログ10、10aに取り付けることが可能になる。
図5は、ねじ40によってインプラントアナログ10に連結されたアバットメント部材20を示している。図1Aからもわかるように、アバットメント部材肩部21は、歯冠側端面18よりも小さい半径を有し、そのため、この表面18の外側部分は、露出したままになっている。したがって、歯科インプラント体1及び関連付けられたインプラントアナログ10、10aの歯冠側端面108、18、18aの内側領域は、図3において見て取ることができるように、アバットメント部材接触面28、28a、128を形成する。アバットメント部材接触面28、28a、128と、アバットメント部材20の根尖側向き接触面24とは、構成部品の外周の周りで連続的な接触が形成されるように互いに対して相補的である。
歯冠側端面18の外側領域は、インプラントアナログ10の補綴物接触面29を形成している。この表面は、円周方向及び半径方向において連続し、関連付けられた歯科インプラント体1の補綴物接触面129に正確に合致するので、図1Bに示されているように、インプラントアナログ10の補綴物接触面上に蓄積した残留セメントが原因で、歯科インプラント体1と補綴物30との間に隙間Gが形成され得るという問題がもたらされる。
本実施形態において、歯科インプラント体1のアバットメント部材接触面128及び補綴物接触面129は、同じ平坦な水平面によって形成され、したがって、補綴物接触面129は、アバットメント部材接触面128の延長部である。しかしながら、これらの表面は、互いに異なってもよい。例えば、図3を見ると、アバットメント部材接触面128と補綴物接触面129との間の境界を示す破線において、表面108が下方にテーパー状になり始め、切頭円錐形の補綴物接触面129を形成してもよい。代替的には、アバットメント部材接触面128は、穴106の円錐のテーパー状になっている内壁によって形成してもよく、このとき、補綴物接触面129は、穴106の境界部から平面方向又はテーパー方向に延在する。
図6及び図7は、本発明に係るインプラントアナログ50を示している。インプラントアナログは、長手軸Lに沿って根尖側端部51から歯冠側端部52まで延在し、外面に非回転部53を備える。本実施形態において、この非回転部は、平坦な軸方向に延在する4つの表面54によって形成され、これらの表面54は、長手軸Lの周りで均等に離間され、長手軸Lに対して平行に延在する。これらの表面54は、長手軸Lに対して垂直な平面において非円形対称断面を形成し、インプラントアナログ50を歯科模型内で直接又は間接的に回転的に固定することを可能にする。
アナログヘッド55は、非回転部53の歯冠側でインプラントアナログ50の歯冠側端部52に設けられる。アナログヘッド55は、長手軸Lに沿って延在する非貫通穴56を有する。非貫通穴56は、非回転手段57を備え、非回転手段57は、長手軸Lに対して垂直な平面において非円形対称断面を有する穴の一部分の形態である。本実施形態において、非回転手段57の断面は、丸い縁部を有する四角形である。非回転手段57の根尖側で、非貫通穴56は、ねじ山付きセクション59を更に有する。
非貫通穴56の歯冠側端部は、アバットメント部材接触面58によって囲まれている。アバットメント部材接触面58は、本実施形態において、長手軸Lに対して垂直に延在する平坦面である。アバットメント部材接触面58の半径方向外縁部にすぐ隣接して、アナログヘッド55の半径方向最外縁部まで、不連続な補綴物接触面60が延在している。補綴物接触面が円周方向及び半径方向の両方に連続する従来技術のインプラントアナログとは異なり、本発明のインプラントアナログの補綴物接触面60は、円周方向に離間した複数の支柱61の歯冠側端部によって形成される。これにより、支柱61の間に隙間が形成される。本実施形態において、各支柱61は、補綴物接触面60の半径方向全長に延在する。4つの支柱61は、長手軸Lの周りで等間隔を置いて設けられる。支柱61は、非回転手段57と角度的に整合されるが、他の実施形態において、より多数の、例えば8つの、又はより少数の均等に離間された支柱を設けることができる。
支柱61は、側壁63から軸方向及び半径方向に延在する。支柱61の最も歯冠側の部分は、横断面が三角形である。特に、支柱61は、屋根形状であり、各支柱61の各側部が歯冠方向において互いに向かって内側に均等にテーパー状になり、中央棟部62を形成するようになっている。棟部62は、これらの棟部62にセメントが蓄積するのを防止又は少なくとも制限するように、可能な限り狭い。棟部62は、補綴物接触面60を形成している。アナログヘッド55の支柱61の間の側壁63は、溢出したセメントをインプラントアナログ50の歯冠側端部から遠ざけるために、根尖方向において半径方向外側に湾曲している。
インプラントアナログ50は、歯科インプラント体1とともに使用されるように設計されている。したがって、非貫通穴56を含むインプラントアナログ50のアバットメント部材連結構造は、歯科インプラント体1のアバットメント部材連結構造に合致する。アバットメント部材接触面58は、アバットメント部材接触面128に合致し、したがって、アバットメント部材接触面58は、軸Lに対するアバットメント部材接触面128と同じ長手軸Lに対する半径方向位置において、長手軸Lに対して垂直な平坦面を形成している。アバットメント部材接触面58は、インプラントアナログ50の全周の周りに延在する。補綴物接触面60も、歯科インプラント体1の補綴物接触面129に合致し、したがって、補綴物接触面60は、補綴物接触面129と同じ、この実施形態では平坦かつ長手軸Lに対して垂直な長手方向断面を有し、加えて、長手軸L及びアバットメント部材接触面58に対して、長手軸L及びアバットメント部材接触面128に対する補綴物接触面129の部分と同じ軸方向位置及び半径方向位置を取る。しかしながら、従来技術のインプラントアナログとは異なり、インプラントアナログ50の補綴物接触面60は、補綴物接触面60がインプラントの補綴物接触面129に比べて不連続であるように、円周方向に離間した位置において歯科インプラント体1の補綴物接触面129に合致するだけである。
本実施形態において、歯科インプラント体1のアバットメント部材接触面128及び補綴物接触面129並びにひいてはインプラントアナログ50のアバットメント部材接触面58及び補綴物接触面60は、どちらも平坦かつそれぞれの長手軸L、Lに対して垂直である。しかしながら、インプラントアナログ50のアバットメント部材接触面58及び補綴物接触面60は、歯科インプラント体1のアバットメント部材接触面128及び補綴物接触面129のいかなる形状にも合致するように設計することができる。
図8は、図7の線A−Aに沿った長手方向断面で、インプラントアナログ50と組み合わされた図4のアバットメント部材20を示している。ここで、アバットメント部材接触面58及び補綴物接触面60の異なる半径方向範囲を明らかに見て取ることができる。さらに、アバットメント部材20の根尖側向き接触面24は、インプラントアナログ50のアバットメント部材接触面58に完全に接触するが、補綴物接触面60は、このアバットメント部材接触面58を越えて露出したままであることを見て取ることができる。したがって、アバットメント部材接触面58を含むインプラントアナログ50のアバットメント部材連結構造は、アバットメント部材接触面128を含む歯科インプラント体1のアバットメント部材連結構造に合致するので、アバットメント部材20は、歯科インプラント体1上に設置されるのと同じ方法でインプラントアナログ50上に設置することができる。
図9において最もよく見て取ることができるように、アバットメント部材肩部21は、インプラントアナログ50の全周の周りでアバットメント部材接触面58を完全に覆い、したがって非貫通穴56を封鎖して、この穴にセメントが侵入するのを防止する。円周方向に離間した支柱61は、半径方向にアバットメント部材20を越えて延び、不連続な補綴物接触面60を形成している。したがって、アバットメント部材20の歯冠部を収容するのに適した空洞を有する補綴物を、補綴物接触面60に当接するまでアバットメント部材20を覆うように配置することができる。この表面60は、歯科インプラント体1の補綴物接触面129に合致するので、補綴物をアバットメント部材20に対して正確に位置決めし、アバットメント部材への接着時に補綴物を支持する。アバットメント部材/補綴物接合箇所から溢出したセメントは、アナログヘッド55の支柱61の間の湾曲した側壁63を下って流れる。支柱61は、アバットメント部材を非貫通穴56内で「小刻みに動かす」ことによって、棟部62に蓄積した残留セメントが掻き落とされるように十分狭い。
図10は、図8及び図9と補綴物70との組合せを示している。補綴物70は、アバットメント部材20を完全に囲い、システムの外側では単一の接合箇所が視認可能である。補綴物70は、支柱61によって形成される不連続な補綴物接触面60においてのみインプラントアナログ50に接触し、セメントは、補綴物70の下側から容易に排出することができるようになっている。したがって、アバットメント部材補綴物ユニットが歯科インプラント体1上に配置されると、補綴物の下面は、全周の周りで歯科インプラント体1の補綴物接触面129にぴったりと乗り、インプラントシステムを封鎖する。
インプラントアナログ50は、歯科模型に直接又は間接的に配置することができるように設計されている。インプラントアナログ50の非回転部53及び非回転部53の根尖側の部分は、均一な半径又は根尖側に減少する半径を有し、アンダーカット部が形成されていない。これによって、インプラントアナログ50を模型に取外し可能に配置することが可能になるが、代替的な実施形態において、インプラントアナログ50は、模型の中に永久固定される図2Bのインプラントアナログ10aと同様の非回転手段13aを備えることができる。
インプラントアナログ50とともに使用することができるスリーブ80が、図11及び図12に示されている。スリーブの外面は、複数の溝81及び窪み82を有し、これらの溝81及び窪み82は、スリーブ80を硬化した模型材料の中に固定するアンダーカット部を形成している。スリーブは、非貫通穴83を有し、非貫通穴83の形状は、インプラントアナログ50の非回転部53及び根尖部の外形に対して相補的である。特に、スリーブ80の非貫通穴83は、インプラントアナログ50の平坦面54に対応する4つの平坦面84を有し、したがって、インプラントアナログ50をスリーブの中で非回転的に固定することを可能にする。インプラントアナログ50は、必要となるたびにスリーブ80に挿入及びスリーブ80から取り出すことができる。
本発明のスリーブ80及びインプラントアナログ50は、図2Aの従来のインプラントアナログと組み合わせて使用することができる。図2Aのインプラントアナログは、補綴物70の作製中に、スリーブ80とスリーブ80に連結されるアバットメント部材20とに挿入することができる。したがって、補綴物は、インプラントアナログ10の歯冠側端部18によって形成される連続する補綴物接触面29に合致する下面を有するように作製することができる。補綴物をアバットメント部材に接着する用意ができたら、インプラントアナログ10をスリーブ80から取り外してインプラントアナログ50と交換することができる。アバットメント部材をインプラントアナログ50にねじ止めして、残留セメントが蓄積するのを防止するために、補綴物70を不連続な補綴物接触面60に押し付ける。
一緒に接着されたら、アバットメント部材補綴物ユニットは、関連付けられた歯科インプラント体1にねじ止めすることができる。
上述した実施形態は例示のためのものにすぎず、当業者は、特許請求の範囲の範囲内に入る代替的な構成が可能であることを認識する。例えば、他の実施形態において、インプラントアナログの不連続な補綴物表面は、アバットメント部材接触面の半径方向外縁部から半径方向に離れて配置される一以上の環状支柱によって形成してもよい。インプラント及びインプラントアナログのアバットメント部材接触面及び/又は補綴物接触面は、歯冠方向又は根尖方向のいずれかにおいてそれぞれテーパー状にしてもよいし、異なる平面に配置してもよい。これらの表面は、波状としても傾斜状としてもよい。本発明に係る不連続な補綴物接触面及び連続するアバットメント部材接触面を有するインプラントアナログは、アバットメント部材及び補綴物の両方がインプラントに当接することが意図される任意の既知の歯科インプラントシステムに関して作製することができる。さらに、本発明は、補綴物とアバットメント部材との間、アバットメント部材とインプラントアナログ/インプラントとの間、又はインプラントアナログとスリーブ/歯科模型との間のいずれの非回転連結部に関しても、特定の形態の非回転手段に限定されない。任意の既知の非回転手段を、本発明の範囲内で使用することができる。

Claims (19)

  1. 歯科インプラント体(1)と、関連付けられたインプラントアナログ(50)とを備える歯科インプラントシステムであって、
    前記歯科インプラント体は長手軸(L)に沿って根尖側端部(101)から歯冠側端部(102)まで延在し、
    前記歯科インプラント体は、骨の中への固定及び骨結合のための外面と、
    アバットメント部材連結構造を有する歯冠側末端部分(105)であって、前記アバットメント部材連結構造は前記歯科インプラント体上の一以上の画定位置にアバットメント部材を取り付けることができるように前記アバットメント部材と協働するための構造である歯冠側末端部分(105)と、を有し、
    前記アバットメント部材連結構造は、前記歯科インプラント体の全周の周りに延在して使用時に前記アバットメント部材と直接接触するアバットメント部材接触面(128)であって、前記歯科インプラント体に対する前記アバットメント部材の軸方向位置を規定する停止部を提供する歯冠側向きアバットメント部材接触面(128)を有し、
    前記歯冠側末端部分は、半径方向に前記アバットメント部材接触面を越えた位置に配置される歯冠側向き補綴物接触面(129)であって、前記歯科インプラント体の全周の周りに延在する連続的な表面である歯冠側向き補綴物接触面(129)を更に有し、
    前記関連付けられたインプラントアナログ(50)は長手軸(L)に沿って根尖側端部(51)から歯冠側端部(52)まで延在し、
    前記関連付けられたインプラントアナログ(50)は、歯科模型における非回転的な固定のために前記長手軸に対して垂直な平面において非円形対称断面を有する非回転部(53)を具備する外面と、
    前記インプラントアナログの前記歯冠側端部に配置されるアナログヘッド(55)と、
    を備え、
    前記アナログヘッドは、前記インプラントアナログ上の同じ一以上の画定位置にアバットメント部材を取り付けることができるように前記アバットメント部材と協働するためのアバットメント部材連結構造を備え、
    前記アバットメント部材連結構造は、使用時に前記アバットメント部材と直接接触するアバットメント部材接触面(58)であって、前記インプラントアナログに対する前記アバットメント部材の軸方向位置を規定する停止部を提供する歯冠側向きアバットメント部材接触面(58)を有し、
    前記アナログヘッドは、半径方向に前記アバットメント部材接触面を越えた位置に配置される歯冠側向き補綴物接触面(60)を更に有し、
    前記インプラントアナログの前記アバットメント部材接触面は、前記インプラントアナログの前記アバットメント部材接触面が全周の周りで前記歯科インプラント体の前記アバットメント部材接触面の少なくとも一部に合致するように、前記インプラントアナログの全周の周りで前記歯科インプラント体の前記アバットメント部材接触面の少なくとも一部と同じ長手方向断面と長手方向軸に対しての半径方向位置を有し、
    前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面は、前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面が前記歯科インプラント体の前記歯冠側向き補綴物接触面の一以上の部分に合致するように、前記歯科インプラント体の前記歯冠側向き補綴物接触面の一以上の部分と同じ長手方向断面並びに前記歯科インプラント体の前記アバットメント部材接触面及び長手方向軸に対しての位置を有し、
    前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面は、前記インプラントアナログの外周の周りの離散位置に及び/又は前記インプラントアナログの前記アバットメント部材接触面から離れた少なくとも1つの半径方向位置に配置され、したがって、前記歯科インプラント体の前記歯冠側向き補綴物接触面に比べて、前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面は、少なくとも円周方向及び/又は半径方向に不連続である、歯科インプラントシステム。
  2. 前記歯科インプラントシステムは、根尖部(20a)及び歯冠部(20b)を有するアバットメント部材(20)を更に備え、少なくとも前記根尖部は、長手軸(L)に沿って延在し、
    前記根尖部は、前記アバットメント部材を前記歯科インプラント体上及び前記アバットメント部材上の両方で同じ一以上の規定位置に設置することができるように、前記歯科インプラント体(1)及び前記インプラントアナログ(50)の前記アバットメント部材連結構造と協働する、連結構造部(22)、を備え、
    前記連結構造部は、根尖側向き接触面(24)であって、前記根尖側向き接触面は、前記アバットメント部材接触面と直接接触して、前記歯科インプラント体及び前記インプラントアナログに対する前記アバットメント部材の軸方向位置を規定するように、前記歯科インプラント体及び前記インプラントアナログの前記アバットメント部材接触面(128、58)に対して相補的であり、前記根尖側向き接触面は、円周方向において連続する、根尖側向き接触面(24)、を有し、
    前記アバットメント部材が前記歯科インプラント体に設置されると、前記アバットメント部材の前記根尖側向き接触面は、前記歯科インプラント体の全周の周りで前記歯科インプラント体の前記アバットメント部材接触面に接触し、前記アバットメント部材は、前記歯冠側向き補綴物接触面が露出したままであるように、前記歯冠側向き補綴物接触面(129)の半径方向内側に配置され、
    前記アバットメント部材が前記インプラントアナログに設置されると、前記アバットメント部材の前記根尖側向き接触面は、前記インプラントアナログの全周の周りで前記インプラントアナログの前記アバットメント部材接触面に接触し、前記アバットメント部材は、前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面が露出したままであるように、前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面(60)の半径方向内側に配置され、前記アバットメント部材は、前記インプラントアナログの前記歯冠側向き補綴物接触面に対して、前記歯科インプラント体上に設置された場合に前記歯科インプラント体の前記歯冠側向き補綴物接触面に対して取る位置と同じ位置を取る、請求項1に記載の歯科インプラントシステム。
  3. 前記歯科インプラント体(1)の前記アバットメント部材接触面(128)及び前記インプラントアナログ(50)の前記アバットメント部材接触面(58)は、全ての長手方向断面が線形である請求項1または2に記載の歯科インプラントシステム。
  4. 前記歯科インプラント体(1)の前記アバットメント部材接触面(128)及び前記インプラントアナログ(50)の前記アバットメント部材接触面(58)は、それぞれ前記歯科インプラント体及び前記インプラントアナログの前記長手軸の周りで円形対称である、請求項1、2または3に記載の歯科インプラントシステム。
  5. 前記歯科インプラント体(1)の前記歯冠側向き補綴物接触面(129)及び前記インプラントアナログ(50)の前記歯冠側向き補綴物接触面(60)は、長手方向断面が線形である、請求項1から4のいずれか1項に記載の歯科インプラントシステム。
  6. 前記歯科インプラント体(1)の前記歯冠側向き補綴物接触面(129)及び前記インプラントアナログ(50)の前記歯冠側向き補綴物接触面(60)は、それぞれ前記歯科インプラント体及び前記インプラントアナログの前記長手軸の周りで円形対称である、請求項1から5のいずれか1項に記載の歯科インプラントシステム。
  7. 前記インプラントアナログ(50)の前記歯冠側向き補綴物接触面(60)は、円周方向に離間した複数の支柱(61)の歯冠側端部又は前記アバットメント部材接触面(58)から半径方向に離間した一以上の環状支柱の歯冠側端部によって形成される、請求項1から6のいずれか1項に記載の歯科インプラントシステム。
  8. 前記アナログヘッド(55)は、前記アバットメント部材接触面(58)の半径方向外縁部から根尖側に延材する側壁(63)を備え、前記円周方向に離間した複数の支柱(61)又は一以上の環状支柱は、前記側壁から半径方向及び軸方向に延材する、請求項7に記載の歯科インプラントシステム。
  9. 前記インプラントアナログ(50)の前記歯冠側向き補綴物接触面(60)は、前記歯冠側向き補綴物接触面が少なくとも円周方向において不連続であるように、前記円周方向に離間した複数の支柱(61)の歯冠側端部によって形成される、請求項7又は8に記載の歯科インプラントシステム。
  10. 円周方向に離間した各支柱(61)は、前記インプラントアナログ(50)の前記歯冠側向き補綴物接触面(60)の半径方向全長に延在し、各支柱の前記歯冠側端部全体が前記歯冠側向き補綴物接触面を形成する、請求項9に記載の歯科インプラントシステム。
  11. 円周方向に離間した各支柱(61)の前記歯冠側端部の幅は、前記インプラントアナログ(20)と前記アバットメント部材(50)との間の回転遊びの円弧の幅よりも小さい、請求項2に従属する場合の請求項9又は10に記載の歯科インプラントシステム。
  12. 前記インプラントアナログ(50)の前記アバットメント部材接触面(58)の半径方向外縁部は、前記歯冠側向き補綴物接触面(60)の半径方向内縁部にすぐ隣接し、したがって、これらの表面は互いに接触している、請求項9、10又は11に記載の歯科インプラントシステム。
  13. 前記インプラントアナログ(50)の前記歯冠側向き補綴物接触面(60)は、前記アナログヘッド(55)の半径方向最外縁部まで延在する、請求項1から12のいずれか1項に記載の歯科インプラントシステム。
  14. 前記歯科インプラント体(1)の前記アバットメント部材連結構造及び前記インプラントアナログ(50)の前記アバットメント部材連結構造は、非貫通穴(106、56)を有し、前記非貫通穴(106、56)は、前記長手軸(L、L)に沿ってそれぞれ前記歯科インプラント体及び前記インプラントアナログの前記歯冠側端部(101、51)から延在し、前記非貫通穴は、ねじ山付きセクション(109、59)をそれぞれ有する、請求項1から13のいずれか1項に記載の歯科インプラントシステム。
  15. 前記歯科インプラント体(1)の前記アバットメント部材連結構造は、非回転手段(107)を更に備え、前記非回転手段(107)は、前記歯科インプラント体の前記長手軸(L)に対して垂直な平面において非円形対称断面を有し、前記インプラントアナログ(50)の前記アバットメント部材連結構造は、非回転手段(57)を更に備え、前記非回転手段(57)は、前記インプラントアナログの前記長手軸(L)に対して垂直な平面において非円形対称断面を有し、前記インプラントアナログの前記非回転手段は、前記歯科インプラント体の前記非回転手段と同一の断面を有する、請求項1から14のいずれか1項に記載の歯科インプラント。
  16. 前記歯科インプラント体(1)の前記アバットメント部材接触面(128)と前記歯冠側向き補綴物接触面(129)とは、同じ平面に延在し、前記インプラントアナログ(50)の前記アバットメント部材接触面(58)と前記歯冠側向き補綴物接触面(60)とは、同じ平面に延材する、請求項1から15のいずれか1項に記載の歯科インプラントシステム。
  17. 前記歯科インプラントシステムは、歯科用の補綴物(70)を更に備え、前記補綴物(70)は、前記補綴物を一以上の規定位置において前記アバットメント部材(20)の前記歯冠部(20b)に固定するためのアバットメント部材連結構造を有し、前記補綴物は、根尖側向きインプラント接触面を更に備え、前記面は、前記歯科インプラント体(1)の前記歯冠側向き補綴物接触面(129)及び前記インプラントアナログ(50)の歯冠側向き補綴物接触面(60)に対して相補的であり、したがって、
    前記補綴物が前記アバットメント部材連結構造を介して前記アバットメント部材に連結され、前記アバットメント部材が前記歯科インプラント体に設置されると、前記補綴物の接触面は、前記歯科インプラント体の全周の周りで前記歯冠側向き補綴物接触面に接触し、
    前記補綴物が前記アバットメント部材連結構造を介して前記アバットメント部材に連結され、前記アバットメント部材が前記インプラントアナログに設置されると、前記歯冠側向き補綴物接触面は前記インプラントアナログの不連続である前記歯冠側向き補綴物接触面の表面全体に接触する、請求項2に従属する請求項1から16のうちのいずれか一項に記載の歯科インプラントシステム。
  18. 請求項1から17のいずれか1項に記載の歯科インプラントシステムにおいて使用されるインプラントアナログ(50)であって、前記インプラントアナログは、長手軸(L)に沿って根尖側端部(51)から歯冠側端部(52)まで延在し、前記インプラントアナログは、
    非回転部(53)を備える外面であって、前記非回転部(53)は、歯科模型において非回転的に固定するために、前記長手軸に対して垂直な平面において非円形対称断面を有する、外面と、
    前記インプラントアナログの前記歯冠側端部に配置されるアナログヘッド(55)と、
    を備え、前記アナログヘッドは、
    アバットメント部材を前記インプラントアナログに設置することができるように、前記アバットメント部材と協働する、アバットメント部材連結構造、
    を備え、前記アバットメント部材連結構造は、歯冠側向きアバットメント部材接触面(58)を含み、前記歯冠側向きアバットメント部材接触面(58)は、使用時にアバットメント部材に直接接触し、前記インプラントアナログに対する前記アバットメント部材の軸方向位置を規定する停止部を提供し、前記アバットメント部材接触面は、前記長手軸の周りで円形対称であり、円周方向において連続し、線形の長手方向断面を有し、前記アナログヘッドは、
    歯冠側向き補綴物接触面(60)であって、前記歯冠側向き補綴物接触面は、歯科補綴物(70)に接触し、前記面は、半径方向に前記アバットメント部材接触面を越えた位置にあり、前記インプラントアナログの前記長手軸の周りで円形対称であり、線形の長手方向断面を有し、前記歯冠側向き補綴物接触面は、円周方向に離間した複数の支柱(61)の歯冠側端部、又は前記アバットメント部材接触面から半径方向に離間した一以上の環状支柱の歯冠側端部によって形成される、歯冠側向き補綴物接触面(60)、
    を更に備える、インプラントアナログ。
  19. インプラントアナログ(50)とアバットメント部材(20)との組合せであって、インプラントアナログは、長手軸(L)に沿って根尖側端部(51)から歯冠側端部(52)まで延在し、インプラントアナログは、
    歯科模型における非回転的な固定のために、前記長手軸に対して垂直な平面において非円形対称断面を有する非回転部(53)を含む外面と、
    前記インプラントアナログの前記歯冠側端部に配置されるアナログヘッド(55)と、
    を備え、前記アナログヘッドは、
    前記アバットメント部材を前記インプラントアナログに設置することができるように、前記アバットメント部材(20)と協働するアバットメント部材連結構造であって、前記アバットメント部材連結構造は歯冠側向きアバットメント部材接触面(58)であって、前記歯冠側向きアバットメント部材接触面(58)は、使用時に前記アバットメント部材と直接接触し、前記インプラントアナログに対する前記アバットメント部材の軸方向位置を規定する停止部を提供して円周方向に連続している前記歯冠側向きアバットメント部材接触面(58)を有するアバットメント部材連結構造を備え、
    前記アバットメント部材(20)は、根尖部(20a)及び歯冠部(20b)を有し、少なくとも前記根尖部は、長手軸(L)に沿って延在し、前記根尖部は、前記インプラントアナログの前記アバットメント部材連結構造と協働する連結構造部(22)を有し、前記連結構造部は、
    前記インプラントアナログの前記歯冠側向きアバットメント部材接触面に直接接触する根尖側向き接触面(24)であって、前記根尖側向き接触面は前記インプラントアナログに対する前記アバットメント部材の軸方向位置を規定し、前記インプラントアナログの前記歯冠側向きアバットメント部材接触面に対して相補的であり、円周方向に連続する根尖側向き接触面(24)、を有し、
    前記インプラントアナログの前記アナログヘッドは、歯科補綴物(70)に接触する歯冠側向き補綴物接触面(60)であって、前記歯冠側向き補綴物接触面は半径方向に前記歯冠側向きアバットメント部材接触面を越えた位置にあり、円周方向に離間した複数の支柱(61)の歯冠側端部又は前記歯冠側向きアバットメント部材接触面から半径方向に離間した一以上の環状支柱の歯冠側端部によって形成される歯冠側向き補綴物接触面(60)、を更に備え、
    前記アバットメント部材が前記インプラントアナログに設置されると、前記アバットメント部材の前記根尖側向き接触面は、前記インプラントアナログの全周の周りで前記インプラントアナログの前記歯冠側向きアバットメント部材接触面に接触し、前記アバットメント部材は、前記歯冠側向き補綴物接触面の半径方向内側に配置され、前記歯冠側向き補綴物接触面と接触しない、インプラントアナログとアバットメント部材との組合せ。
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