JP2020509230A - ターボチャージャー部品用の新規な合金 - Google Patents

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Abstract

本発明は、約1000℃で約300時間部品をエージングした後、約40%を超過する量のγ’−相ドメインを有する比較的軽量のニッケル基超合金を含むターボチャージャー部品に関する。【選択図】 図1

Description

本発明は、ターボチャージャー、特に内燃機関に使用されるターボチャージャーの分野に関する。
ターボチャージャーは、燃焼空気処理能力及び密度を増加させて内燃機関の動力及び効率を増加させるために使用されている。ターボチャージャーの設計及び機能は、先行技術、例えば、米国特許第4,705,463号及び第5,399,064号に詳細に記載されており、これらの開示は本明細書で参考として含まれる。燃費及び排出要件を満たすために、現代の乗用車ガソリンエンジンは、排気ターボチャージャーの熱負荷容量において非常に高い要求を課している。タービン入口の温度は、定常状態のエンジン条件下で最大約1050℃まで達し得る。高温に加えて高い機械的負荷のため、タービンホイールは、最高の性能要求が適用されるターボチャージャーの部品である。
現在、特にMAR M 247は、このように要求の厳格なターボチャージャー部品に使用/考慮されている。しかしながら、MAR M 247は、1.5重量%のHfを含有するので、非常に高価である。代替的に、航空宇宙グレードのRe含有Ni基超合金を使用することも可能である。しかしながら、これらの合金はまた、自動車産業にとっては高すぎる。
Mar M 247などの高価な合金をターボチャージャー用途において同様の性能を有する、よりコスト効率の高い合金に置き換えることが望ましい。
現在、驚くべきことに、上記目的は、室温で約8.35g/cm未満の比較的低い密度を有するニッケル基超合金を提供することによって解決され得ることが見出された。これらの合金の試片は、約1000℃〜約1050℃の所望の作動温度で、優れたTMF、LCF、及びクリープ性能を有すると期待できる。合金の試験片のTMF及びLCFの性能は、例えば、MAR M 247に比べてわずかに劣り得るが、実際のワークピース(work piece)の性能は、密度が低いため、MAR M 247のような合金の性能と実質的に同等であるものと期待することができる。ターボチャージャーホイールは、最大約280,000rpmで回転し、遠心力だけでなく、加速力及び減速力も永久的に受ける。これらの力、そしてそれによって誘導された応力は、ターボチャージャーブレードの質量に依存する。より軽量の合金で作られたブレードを使用すると、ブレードの応力が減少し、タービンホイールのTMF及びLCFの性能が向上する。したがって、合金固有のTMF及びLCFの性能とその低密度の両方が共同でタービンホイールの全体的な性能及び寿命を増加させるのに寄与する。
また、本発明の合金は、十分な耐酸化性と耐腐食性、及び熱疲労に対する優れた耐性を特徴とする。同時に、これらの利点は、ハフニウム及びレニウムのような大量の高価な元素に依存しないため、非常に費用対効果の高い合金で実現される。最後に、合金は、コバルト含有量が比較的低いため、優れた加工性を期待することができる。
第1の態様において、本発明は、以下の組成を有する多結晶ニッケル基合金を含むターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイールに関する:
約10.0〜約15.0重量%のCr;
約4.0〜約9.0重量%のCo;
約0.05〜約0.15重量%のC;
総量が約7.0〜約15.0重量%であるAl、Ti、Nb、及びTa(ただし、Alの量は少なくとも約3.7重量%であり、γ’−相の量は約1000℃で約300時間部品をエージングした後、約40%超過;総量が約2.0〜約5.0重量%であるMo及びW、ここで、Mo及びWは、Mo:W=約0.7〜約1.8の重量比で存在する);
選択的に、Re及びHf(ただし、各元素は、約1重量%未満の量で存在する);
選択的に、総量が約3重量%未満である他の元素(不純物)(特に互いに独立して、約0.05重量%未満の量のFe、Mn、P、S、及びSi);及び
残量としてのNi。
本発明の第2の態様において、以下の組成を有する多結晶ニッケル基合金を含むターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイールが提供される:
約10.0〜約15.0重量%のCr;
約4.0〜約9.0重量%のCo;
約0.05〜約0.15重量%のC;
約4.0〜約5.5重量%のAl;
約1.2〜約2.4重量%のTa;
約0.3〜約1.5重量%のNb;
約1.3〜約2.3重量%のMo;
約0.9〜約2.1重量%のW;
約2.4〜約3.5重量%のTi;
選択的に、Re及びHf(ただし、各元素は、約1重量%未満の量で存在する);
選択的に、総量が約3重量%未満である他の元素(不純物)(特に互いに独立して、約0.05重量%未満の量のFe、Mn、P、S、及びSi);及び
残量としてのNi。
本発明の例示的な合金についてのγ’−相の重量%の計算を示す。 周期的な熱負荷に曝された後の熱疲労ターボチャージャーホイールを示す。
第1の態様において、本発明は、以下の組成を有する多結晶ニッケル基合金を含むターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイールに関する:
約10.0〜約15.0重量%のCr;
約4.0〜約9.0重量%のCo;
約0.05〜約0.15重量%のC;
総量が約7.0〜約15.0重量%であるAl、Ti、Nb、及びTa(ただし、Alの量は少なくとも約3.7重量%であり、γ’−相の量は約1000℃で約300時間部品をエージングした後、約40%超過;総量が約2.0〜約5.0重量%であるMo及びW、ここで、Mo及びWは、Mo:W=約0.7〜約1.8の重量比で存在する);
選択的に、Re及びHf(ただし、各元素は、約1重量%未満の量で存在する);
選択的に、総量が約3重量%未満である他の元素(不純物)(特に互いに独立して、約0.05重量%未満の量のFe、Mn、P、S、及びSi);及び
残量としてのNi。
上記合金は、主要な合金元素のうちの1つとしてCrを含むNi基合金である。Crは、耐酸化性を高めるために不可欠な元素であり、合金の高温強度に寄与する。合金は、ターボチャージャー部品の表面上に酸化アルミニウムの形成を促進するために、少なくとも約3.7重量%のAlをさらに含む。これらの酸化物は、不動態化によってターボチャージャー部品の耐酸化性をさらに増加させる。
Alはまた、Ti、Nb、及びTaと組み合わせやγ’−相の生成にも重要である。γ’−相は、fccオーステナイト系Niマトリックス内の第2相沈殿物であり、公式にはX=Ti、NbまたはTaであるNi(Al、X)で構成される。γ’−相の割合は、γ’−形成元素、特にアルミニウムの量と相関する。本発明において、総量が約7.0〜約15.0重量%であるAl、Ti、Nb及びTaを使用して、γ’−相の割合が約1000℃で約300時間部品をエージングした後、約40%超過の形態を生成することができる。
γ’−相の量(以下では比率とも呼ばれる)は、任意の所定の合金に対して日常的に決定することができる。例示的な方法は、試片の切断面を研磨及び/またはエッチングして、金属組職セクションを準備するステップ、金属組職セクションの顕微鏡写真を得るステップ、手動的にまたは自動化イメージ分析を使用して典型的に立方体形のγ’−相ドメインの代表的な数の面積を決定するステップ;及び該当値を分析された総面積に関連付けるステップを含む、光学分析である。これに関連して、ドメインの代表的な数は、1つ以上の粒子(grain)、典型的に約3〜5の粒子中のγ’−相ドメインの数と見なすことができる。その場合、分析された総面積は、粒子の総面積になる。代替的に、ドメインの代表的な数は、少なくとも100個のγ’−相ドメインと見なすことができ、この場合に、γ’−相の量は、前記分析された面積に関連して分析された所定の面積においてすべてのγ’−相ドメインの面積である。得られたパーセンテージは面積パーセンテージであるが、合金においてγ’−相の体積(または重量)分率を表す。
γ’−相は、fcc Niマトリックスを通る転位運動に対する障壁として作用し、したがって高い割合のγ’−相は、高温クリープ耐性及び強度を得るのに有利である。約1000℃で約40%を超過するγ’−相の割合は、高温強化、鋳造性及び加工性のバランスの取れた組み合わせを提供すると考えられる。
総量の範囲が約7.0〜約15.0重量%であるAl、Ti、Nb及びTaにおいて、当業者は約1000℃でγ’−相の生成された割合を日常的に推定/決定することができる。図1に示したように、計算されたモデルにさらに依存することも可能である。図1は、本発明による例示的な合金のための温度に関連してγ’−相の計算された重量%を示す。図1は、イギリスギルフォードのSente Software Ltd.から入手可能なソフトウェアJMatProを使用して計算された。JMatProを使用したγ’−相の割合の予測についての更なる情報は、Sente Software Ltd.から発行されたN.Saunders,Z.Guo,A.P.Miodownik及びJ−Ph.Schilleによる、Ni基超合金における高温機械的特性及び微細構造進化のモデリングで見つけることができ(http://www.sentesoftware.co.uk/media/2485/ni−superalloys−2008.pdfで入手可能)、これは本明細書で参考として含まれる。
さらに、本発明の合金は、粒界で安定化し、LCF性能及び強度をさらに改善させる。粒界を安定化させるためのいくつかのオプションが存在するが、本発明の合金は炭化物の析出によって安定化する。炭化物は粒界に蓄積される傾向がある。しかしながら、疲労亀裂に関与し得、かつしたがって特にLCFの性能を低下させることができるfcc Niマトリックス中の過剰量の炭化物を回避するように注意しなければならない。さらに、粒界での炭化物は、マトリックスにランダムに分散した炭化物よりも合金の強度を増加させるのにより効果的である。したがって、本発明の合金は、粒界での炭化物の形成を促進し、マトリックス内の炭化物の存在に関連する悪影響を最小化するために、約0.05〜約0.15重量%Cの低炭素含有量を有することが必要である。
元素Nb、Ta、Mo及びWは、1次炭化物MCだけでなく、MC及びM23などの2次炭化物を形成することができる。M.J.Donachie,S.J.Donachie,Superalloys:A Technical Guide,2nd ed.,2002,pages 510−512に示したように、MCタイプの炭化物はNi基超合金では不安定になる傾向があり、合金が十分に多い量のMo及びWを含有する場合、980〜1040℃の範囲でMCに分解される傾向がある。その理由は、耐火性元素Mo及びWが優先的にNi、Co及びCrと炭化物を形成するためである。例示的な炭化物は、(Ni、Co)MoC及び(Ni、Co)Cである。また約760〜約980℃で、MC炭化物は密接に関連するが、より安定したM12C炭化物、特にM=MoまたはWであるM12C炭化物に転換することができる。理論に拘束されることを望まないが、2次炭化物の存在は過度な粒子粗大化が回避されるように、粒界を安定化させるのに特に効果的であると考えられる。粒子が粗くなると、亀裂成長率が増加するので、LCFの性能も同様に改善される。したがって、Mo及びWは、約2.0〜約5.0重量%の総量で使用される。Mo対Wの正確な比率は、重要ではないが、約0.7〜約1.8のMo:Wの重量比を使用して、2次効果、特に合金の固溶体強化と、この高温クリープ性能を調整することとのバランスの取れた組み合わせを得ることが便利である。
本発明の合金は、Coをさらに含有する。Co固体はfcc Niマトリックスに溶解され、特にクリープ強度を向上させる。また、Coは、(Ni、Co)MoC及び(Ni、Co)Cなどの炭化物も形成する。したがって、MC炭化物の形成は、約4.0〜約9.0重量%のCoの存在によっても促進される。最後に、Coは、過度な炭化クロム形成によるCrの枯渇を回避するのにも役立つ。過度なCrの枯渇は、酸化クロムの不十分な形成、及び耐酸化性と耐腐食性の減少をもたらし得る。
本発明の合金は、Re及びHfのような高価な元素の大量使用を回避するため、さらに比較的安価である。より具体的には、Re及びHf(存在する場合)は、それぞれ約1重量%未満の量で使用される。
上記言及された元素の他に、合金は、合計した総量が約3重量%未満、より具体的には約2重量%未満、特に約1重量%未満となる少量の他の元素を含有することもできる。これらの他の元素は、典型的に、原料からまたは合金の製造中において導入された不純物である。その例は、Fe、Mn、P、S、及びSiを含み、これらは有利には、互いに独立して、約0.05重量%未満の量で存在する。しかしながら、合金特性を微調整するために意図的に少量添加された他の元素も、上記不純物の総量を含むこれらの総量が約3重量%未満である限り、この定義に含まれるように意図される。合金特性を微調整するために少量で意図的に添加され得る元素の例は、B、Zr、及びYを含む。これらは典型的に、粒界強化(B及びZr)または酸化物不動態化層(Zr及びY)の接着力向上のために、非常に少量(<0.01重量%)で添加される。
合金の性能を最適化する観点から、本発明の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは以下の特徴の任意の組み合わせをさらに含むことができる:
合金は、約1.2〜約2.4重量%のTa、特に約1.5〜約2.0重量%のTaを含有することができる。
合金は、約0.3〜約1.5重量%のNb、特に約0.6〜約1.1重量%のNbを含有することができる。
合金は、約4.0〜約5.5重量%のAl、特に約4.3〜約5.1重量%のAlを含有することができる。
合金中のRe及びHfの量は、互いに独立して、約0.15重量%未満、特に約0.1重量%未満であり得る。
合金中のAl対Tiの重量比は、約1.1〜約1.9、または約1.3〜約1.8、特に約1.35〜約1.65の範囲であり得る。
合金は、約2.4〜約3.5重量%のTi、特に約2.7〜約3.2重量%のTiを含有することができる。
合金は、約11.0〜約13.0重量%のCr、特に約11.7〜約12.3重量%のCrを含有することができる。
合金は、約6.0〜約8.0重量%のCo、特に約6.7〜約7.3重量%のCoを含有することができる。
合金は、総量が約2.0〜5.0重量%、特に2.5〜約4.5重量%であるW及びMoを含有することができる。
Mo対Wの重量比は、約0.9〜約1.5、特に約1.1〜約1.3の範囲であり得る。
合金は、約1.3〜約2.3重量%のMo、特に約1.5〜約2.0重量%のMoを含有することができる。
合金は、約0.9〜約2.1重量%のW、特に約1.2〜約1.8重量%のWを含有することができる。
合金は、約0.06〜約0.14重量%のC、特に約0.08〜約0.12重量%のCを含有することができる。
合金は、Alの総量を含有することができ、Tiは約6.5〜約8.5重量%、特に約7.0〜約8.0重量%の範囲にある。
最も有利には、合金は、約1.2〜約2.4重量%のTa、特に約1.5〜約2.0重量%のTa;及び約0.3〜約1.5重量%のNb、特に約0.6〜約1.1重量%のNbを含有することができる。
最も有利には、合金は、約4.0〜約5.5重量%のAl、特に約4.3〜約5.1重量%のAlを含有することができ;合金中のAl対Tiの重量比は、約1.1〜約1.9、または約1.3〜約1.8、特に約1.35〜約1.65の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、約1.3〜約2.3重量%のMo、特に約1.5〜約2.0重量%のMo;約0.9〜約2.1重量%のW、特に約1.2〜約1.8重量%のW;及び約2.4〜約3.5重量%のTi、特に約2.7〜約3.2重量%のTiを含有することができる。
最も有利には、合金は、約1.2〜約2.4重量%のTa、特に約1.5〜約2.0重量%のTa;約0.3〜約1.5重量%のNb、特に約0.6〜約1.1重量%のNb;及びAlの総量を含有することができ、Tiは約6.5〜約8.5重量%、特に約7.0〜約8.0重量%の範囲にある。
最も有利には、γ’−相の量は、約1000℃で約300時間部品をエージングした後、約42%超過、特に約45%超過であり得る。代替的に、γ’−相の量は、約1000℃で約300時間部品をエージングした後、約40%〜約65%の範囲、より具体的には約42%〜60%、特に約45%〜約55%の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、約1.2〜約2.4重量%のTa、特に約1.5〜約2.0重量%のTa;約0.3〜約1.5重量%のNb、特に約0.6〜約1.1重量%のNb;及び約4.0〜約5.5重量%のAl、特に約4.3〜約5.1重量%のAlを含有することができる。
最も有利には、合金は、約2.4〜約3.5重量%のTi、特に約2.7〜約3.2重量%のTiを含有することができ、合金中のAl対Tiの重量比は、約1.1〜約1.9、または約1.3〜約1.8、特に約1.35〜約1.65の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、総量が約2.0〜5.0重量%、特に2.5〜約4.5重量%であるW及びMoを含有することができ;Mo対Wの重量比は、約0.9〜約1.5、特に約1.1〜約1.3の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、約11.0〜約13.0重量%のCr、特に約11.7〜約12.3重量%のCr;及び約6.0〜約8.0重量%のCo、特に約6.7〜約7.3重量%のCoを含有することができる。
最も有利には、合金は、約1.3〜約2.3重量%のMo、特に約1.5〜約2.0重量%のMo;及び約0.9〜約2.1重量%のW、特に約1.2〜約1.8重量%のWを含有することができる。
最も有利には、合金は、約1.2〜約2.4重量%のTa、特に約1.5〜約2.0重量%のTa;約0.3〜約1.5重量%のNb、特に約0.6〜約1.1重量%のNb;及び約4.0〜約5.5重量%のAl、特に約4.3〜約5.1重量%のAl;及び約0.06〜約0.14重量%のC、特に約0.08〜約0.12重量%のCを含有することができる。
本発明の第2の態様において、以下の組成を有する多結晶ニッケル基合金を含むターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイールが提供される:
約10.0〜約15.0重量%のCr;
約4.0〜約9.0重量%のCo;
約0.05〜約0.15重量%のC;
約4.0〜約5.5重量%のAl;
約1.2〜約2.4重量%のTa;
約0.3〜約1.5重量%のNb;
約1.3〜約2.3重量%のMo;
約0.9〜約2.1重量%のW;
約2.4〜約3.5重量%のTi;
選択的に、Re及びHf(ただし、各元素は、約1重量%未満の量で存在する);
選択的に、総量が約3重量%未満である他の元素(不純物)(特に互いに独立して、約0.05重量%未満の量のFe、Mn、P、S、及びSi);及び
残量としてのNi。
本発明のこの態様によれば、合金は、以下の特徴のうちの1つまたは任意の組み合わせをさらに含むことが有利であり得る:
合金は、約0.06〜約0.14重量%のC、特に約0.08〜約0.12重量%のCを含有することができる。
合金は、Alの総量を含有することができ、Tiは約6.5〜約8.5重量%、特に約7.0〜約8.0重量%の範囲にある。
最も有利には、合金は、約1.5〜約2.0重量%のTa;及び約0.6〜約1.1重量%のNbを含有することができる。
最も有利には、合金は、約4.3〜約5.1重量%のAlを含有することができる。
最も有利には、合金は、約1.5〜約2.0重量%のMo;約1.2〜約1.8重量%のW;及び約2.7〜約3.2重量%のTiを含有することができる。
最も有利には、合金は、約1.2〜約2.4重量%のTa、特に約1.5〜約2.0重量%のTa;約0.3〜約1.5重量%のNb、特に約0.6〜約1.1重量%のNb;及びAlの総量を含有することができ、Tiは約7.0〜約8.0重量%の範囲の範囲にある。
最も有利には、合金は、約1.2〜約2.4重量%のTa、特に約1.5〜約2.0重量%のTa;約0.3〜約1.5重量%のNb、特に約0.6〜約1.1重量%のNb;及び約4.0〜約5.5重量%のAl、特に約4.3〜約5.1重量%のAlを含有することができる。
最も有利には、合金は、約2.4〜約3.5重量%のTi、特に約2.7〜約3.2重量%のTiを含有することができ、合金中のAl対Tiの重量比は、約1.1〜約1.9、または約1.3〜約1.8、特に約1.35〜約1.65の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、総量が約2.0〜5.0重量%、特に2.5〜約4.5重量%であるW及びMoを含有することができ;Mo対Wの重量比は、約0.9〜約1.5、特に約1.1〜約1.3の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、約11.0〜約13.0重量%のCr、特に約11.7〜約12.3重量%のCr;及び約6.0〜約8.0重量%のCo、特に約6.7〜約7.3重量%のCoを含有することができる。
最も有利には、合金は、約1.3〜約2.3重量%のMo、特に約1.5〜約2.0重量%のMo;及び約0.9〜約2.1重量%のW、特に約1.2〜約1.8重量%のWを含有することができる。
最も有利には、合金は、約1.2〜約2.4重量%のTa、特に約1.5〜約2.0重量%のTa;約0.3〜約1.5重量%のNb、特に約0.6〜約1.1重量%のNb;及び約4.0〜約5.5重量%のAl、特に約4.3〜約5.1重量%のAl;及び約0.06〜約0.14重量%のC、特に約0.08〜約0.12重量%のCを含有することができる。
最も有利には、ターボチャージャー部品の合金中のγ’−相の量は、約1000℃で約300時間部品をエージングした後、約20%超過、より具体的には約42%超過、特に約45%超過であり得る。代替的に、γ’−相の量は、約1000℃で約300時間部品をエージングした後、約40%〜約65%の範囲、より具体的には約42%〜60%、特に約45%〜約55%の範囲であり得る。γ−’相の量の定義は、本発明の第1の態様に関するものである。
本発明の両方の態様の合金から製造可能なターボチャージャー部品に関して、そして「販売済み」ターボチャージャー部品、すなわち、使用条件下で熱老化にまだ任意の相当な期間曝されていないターボチャージャーを参照すると、γ’−相の平均サイズは、有利には約1.0μm未満、特に約0.7μm未満、特に約0.5μm未満であり得る。代替的に、γ’−相の平均サイズは、有利には約0.1〜約1.0μmの範囲、より具体的には約0.2〜約0.6μmの範囲、特に約0.25〜約0.50μmの範囲であり得る。
平均粒径は、試片の切断面を選択的に研磨及び/またはエッチングして、金属組職セクションを準備するステップ、金属組職セクションの顕微鏡写真を得るステップ、手動的にまたは自動化イメージ分析を使用して典型的に立方体形のγ’−相ドメインの代表的な数の平均粒径を決定するステップを含む、光学分析を使用して決定することができる。これに関連して、ドメインの代表的な数は、1つ以上の粒子、典型的には約3〜5の粒子中のγ’−相ドメインの数であると見なすことができる。代替的に、ドメインの代表的な数は、少なくとも100個のγ’−相ドメインであると見なすことができる。
有利には、本発明による合金の密度は、室温で約8.35g/cm未満、より具体的には約8.30g/cm未満、特に約8.25g/cm未満であり得る。代替的に、本発明による合金は、約7.70〜約8.35g/cm、より具体的には約7.80〜約8.30g/cm、特に約7.90〜約8.25g/cmの範囲の密度を有することができる。
上記議論した合金は、熱応力の周期的なサイクル後の低い疲労、優れたLCF及びTMF性能、排気ガスの存在下での酸化及び腐食に対する耐性を含む特性の非常にバランスの取れた組み合わせを提供する。したがって、これらの合金は、ターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイールとして使用するのに非常に適している。
また、合金特性は、使用条件下で過度に低下しない。例えば、高温でのγ’−相の粒子粗大化は、合金の機械的特性を低下させるニッケル基超合金のよく知られている現象である。本発明の合金は、この点において、約1000℃に約500時間曝された後、約600%未満、有利には約450%未満、特に約300%未満のγ’−相の粗大化を良好に行うことが期待され得る。
粒子粗大化は、合金の試験片を約1000℃のような使用条件の下で約500時間曝す前、及び曝した後のγ’−相の平均粒径を比較することによって決定され得る。γ’−相の平均サイズは、上記方法を使用して決定することができる。
上記合金の製造方法、及び本発明のそれぞれのターボチャージャー部品は、当業界に知られている。
TMF、LCF及びTF性能を分析する方法は、当業界に確立されている。TF性能の分析は、誘導加熱及び空冷によるターボチャージャー部品の周期的な熱負荷によって例示的に実行され得、例えば、次のステップのサイクルを利用する:ターボチャージャー部品を20K/秒の加熱速度で950℃の温度まで加熱するステップ;前記温度を60秒間保持するステップ、及び200℃までファン補助空冷するステップ。ターボチャージャー部品の温度は、高温計を使用して制御することができる。熱疲労は、ターボチャージャーホイールに対して図2に示したように、熱負荷サイクル後に亀裂をチェックすることで判断することができる。
さらなる実施形態は、以下の請求の範囲内にある。
本発明は、ターボチャージャー、特に内燃機関に使用されるターボチャージャーの分野に関する。
ターボチャージャーは、燃焼空気処理能力及び密度を増加させて内燃機関の動力及び効率を増加させるために使用されている。ターボチャージャーの設計及び機能は、先行技術、例えば、米国特許第4,705,463号及び第5,399,064号に詳細に記載されており、これらの開示は本明細書で参考として含まれる。燃費及び排出要件を満たすために、現代の乗用車ガソリンエンジンは、排気ターボチャージャーの熱負荷容量において非常に高い要求を課している。タービン入口の温度は、定常状態のエンジン条件下で最大約1050℃まで達し得る。高温に加えて高い機械的負荷のため、タービンホイールは、最高の性能要求が適用されるターボチャージャーの部品である。
現在、特にMAR M 247は、このように要求の厳格なターボチャージャー部品に使用/考慮されている。しかしながら、MAR M 247は、1.5重量%のHfを含有するので、非常に高価である。代替的に、航空宇宙グレードのRe含有Ni基超合金を使用することも可能である。しかしながら、これらの合金はまた、自動車産業にとっては高すぎる。
Mar M 247などの高価な合金をターボチャージャー用途において同様の性能を有する、よりコスト効率の高い合金に置き換えることが望ましい。
現在、驚くべきことに、上記目的は、室温で8.35g/cm未満の比較的低い密度を有するニッケル基超合金を提供することによって解決され得ることが見出された。これらの合金の試片は、1000℃〜1050℃の所望の作動温度で、優れたTMF、LCF、及びクリープ性能を有すると期待できる。合金の試験片のTMF及びLCFの性能は、例えば、MAR M 247に比べてわずかに劣り得るが、実際のワークピース(work piece)の性能は、密度が低いため、MAR M 247のような合金の性能と実質的に同等であるものと期待することができる。ターボチャージャーホイールは、最大約280,000rpmで回転し、遠心力だけでなく、加速力及び減速力も永久的に受ける。これらの力、そしてそれによって誘導された応力は、ターボチャージャーブレードの質量に依存する。より軽量の合金で作られたブレードを使用すると、ブレードの応力が減少し、タービンホイールのTMF及びLCFの性能が向上する。したがって、合金固有のTMF及びLCFの性能とその低密度の両方が共同でタービンホイールの全体的な性能及び寿命を増加させるのに寄与する。
また、本発明の合金は、十分な耐酸化性と耐腐食性、及び熱疲労に対する優れた耐性を特徴とする。同時に、これらの利点は、ハフニウム及びレニウムのような大量の高価な元素に依存しないため、非常に費用対効果の高い合金で実現される。最後に、合金は、コバルト含有量が比較的低いため、優れた加工性を期待することができる。
第1の態様において、本発明は、以下の組成を有する多結晶ニッケル基合金を含むターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイールに関する:
10.0〜15.0重量%のCr;
4.0〜9.0重量%のCo;
0.05〜0.15重量%のC;
総量が7.0〜15.0重量%であるAl、Ti、Nb、及びTa(ただし、Alの量は少なくとも3.7重量%であり、γ’−相の量は1000℃で300時間部品をエージングした後、40%超過;総量が2.0〜5.0重量%であるMo及びW、ここで、Mo及びWは、Mo:W=0.7〜1.8の重量比で存在する);
選択的に、Re及びHf(ただし、各元素は、1重量%未満の量で存在する);
選択的に、総量が3重量%未満である他の元素(不純物)(特に互いに独立して、0.05重量%未満の量のFe、Mn、P、S、及びSi);及び
残量としてのNi。
本発明の第2の態様において、以下の組成を有する多結晶ニッケル基合金を含むターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイールが提供される:
10.0〜15.0重量%のCr;
4.0〜9.0重量%のCo;
0.05〜0.15重量%のC;
4.0〜5.5重量%のAl;
1.2〜2.4重量%のTa;
0.3〜1.5重量%のNb;
1.3〜2.3重量%のMo;
0.9〜2.1重量%のW;
2.4〜3.5重量%のTi;
選択的に、Re及びHf(ただし、各元素は、1重量%未満の量で存在する);
選択的に、総量が3重量%未満である他の元素(不純物)(特に互いに独立して、0.05重量%未満の量のFe、Mn、P、S、及びSi);及び
残量としてのNi。
本発明の例示的な合金についてのγ’−相の重量%の計算を示す。 周期的な熱負荷に曝された後の熱疲労ターボチャージャーホイールを示す。
第1の態様において、本発明は、以下の組成を有する多結晶ニッケル基合金を含むターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイールに関する:
10.0〜15.0重量%のCr;
4.0〜9.0重量%のCo;
0.05〜0.15重量%のC;
総量が7.0〜15.0重量%であるAl、Ti、Nb、及びTa(ただし、Alの量は少なくとも3.7重量%であり、γ’−相の量は1000℃で300時間部品をエージングした後、40%超過;総量が2.0〜5.0重量%であるMo及びW、ここで、Mo及びWは、Mo:W=0.7〜1.8の重量比で存在する);
選択的に、Re及びHf(ただし、各元素は、1重量%未満の量で存在する);
選択的に、総量が3重量%未満である他の元素(不純物)(特に互いに独立して、0.05重量%未満の量のFe、Mn、P、S、及びSi);及び
残量としてのNi。
上記合金は、主要な合金元素のうちの1つとしてCrを含むNi基合金である。Crは、耐酸化性を高めるために不可欠な元素であり、合金の高温強度に寄与する。合金は、ターボチャージャー部品の表面上に酸化アルミニウムの形成を促進するために、少なくとも3.7重量%のAlをさらに含む。これらの酸化物は、不動態化によってターボチャージャー部品の耐酸化性をさらに増加させる。
Alはまた、Ti、Nb、及びTaと組み合わせやγ’−相の生成にも重要である。γ’−相は、fccオーステナイト系Niマトリックス内の第2相沈殿物であり、公式にはX=Ti、NbまたはTaであるNi(Al、X)で構成される。γ’−相の割合は、γ’−形成元素、特にアルミニウムの量と相関する。本発明において、総量が7.0〜15.0重量%であるAl、Ti、Nb及びTaを使用して、γ’−相の割合が1000℃で300時間部品をエージングした後、40%超過の形態を生成することができる。
γ’−相の量(以下では比率とも呼ばれる)は、任意の所定の合金に対して日常的に決定することができる。例示的な方法は、試片の切断面を研磨及び/またはエッチングして、金属組職セクションを準備するステップ、金属組職セクションの顕微鏡写真を得るステップ、手動的にまたは自動化イメージ分析を使用して典型的に立方体形のγ’−相ドメインの代表的な数の面積を決定するステップ;及び該当値を分析された総面積に関連付けるステップを含む、光学分析である。これに関連して、ドメインの代表的な数は、1つ以上の粒子(grain)、典型的に3〜5の粒子中のγ’−相ドメインの数と見なすことができる。その場合、分析された総面積は、粒子の総面積になる。代替的に、ドメインの代表的な数は、少なくとも100個のγ’−相ドメインと見なすことができ、この場合に、γ’−相の量は、前記分析された面積に関連して分析された所定の面積においてすべてのγ’−相ドメインの面積である。得られたパーセンテージは面積パーセンテージであるが、合金においてγ’−相の体積(または重量)分率を表す。
γ’−相は、fcc Niマトリックスを通る転位運動に対する障壁として作用し、したがって高い割合のγ’−相は、高温クリープ耐性及び強度を得るのに有利である。1000℃で40%を超過するγ’−相の割合は、高温強化、鋳造性及び加工性のバランスの取れた組み合わせを提供すると考えられる。
総量の範囲が7.0〜15.0重量%であるAl、Ti、Nb及びTaにおいて、当業者は1000℃でγ’−相の生成された割合を日常的に推定/決定することができる。図1に示したように、計算されたモデルにさらに依存することも可能である。図1は、本発明による例示的な合金のための温度に関連してγ’−相の計算された重量%を示す。図1は、イギリスギルフォードのSente Software Ltd.から入手可能なソフトウェアJMatProを使用して計算された。JMatProを使用したγ’−相の割合の予測についての更なる情報は、Sente Software Ltd.から発行されたN.Saunders,Z.Guo,A.P.Miodownik及びJ−Ph.Schilleによる、Ni基超合金における高温機械的特性及び微細構造進化のモデリングで見つけることができ(http://www.sentesoftware.co.uk/media/2485/ni−superalloys−2008.pdfで入手可能)、これは本明細書で参考として含まれる。
さらに、本発明の合金は、粒界で安定化し、LCF性能及び強度をさらに改善させる。粒界を安定化させるためのいくつかのオプションが存在するが、本発明の合金は炭化物の析出によって安定化する。炭化物は粒界に蓄積される傾向がある。しかしながら、疲労亀裂に関与し得、かつしたがって特にLCFの性能を低下させることができるfcc Niマトリックス中の過剰量の炭化物を回避するように注意しなければならない。さらに、粒界での炭化物は、マトリックスにランダムに分散した炭化物よりも合金の強度を増加させるのにより効果的である。したがって、本発明の合金は、粒界での炭化物の形成を促進し、マトリックス内の炭化物の存在に関連する悪影響を最小化するために、0.05〜0.15重量%Cの低炭素含有量を有することが必要である。
元素Nb、Ta、Mo及びWは、1次炭化物MCだけでなく、MC及びM23などの2次炭化物を形成することができる。M.J.Donachie,S.J.Donachie,Superalloys:A Technical Guide,2nd ed.,2002,pages 510−512に示したように、MCタイプの炭化物はNi基超合金では不安定になる傾向があり、合金が十分に多い量のMo及びWを含有する場合、980〜1040℃の範囲でMCに分解される傾向がある。その理由は、耐火性元素Mo及びWが優先的にNi、Co及びCrと炭化物を形成するためである。例示的な炭化物は、(Ni、Co)MoC及び(Ni、Co)Cである。また760〜980℃で、MC炭化物は密接に関連するが、より安定したM12C炭化物、特にM=MoまたはWであるM12C炭化物に転換することができる。理論に拘束されることを望まないが、2次炭化物の存在は過度な粒子粗大化が回避されるように、粒界を安定化させるのに特に効果的であると考えられる。粒子が粗くなると、亀裂成長率が増加するので、LCFの性能も同様に改善される。したがって、Mo及びWは、2.0〜5.0重量%の総量で使用される。Mo対Wの正確な比率は、重要ではないが、0.7〜1.8のMo:Wの重量比を使用して、2次効果、特に合金の固溶体強化と、この高温クリープ性能を調整することとのバランスの取れた組み合わせを得ることが便利である。
本発明の合金は、Coをさらに含有する。Co固体はfcc Niマトリックスに溶解され、特にクリープ強度を向上させる。また、Coは、(Ni、Co)MoC及び(Ni、Co)Cなどの炭化物も形成する。したがって、MC炭化物の形成は、4.0〜9.0重量%のCoの存在によっても促進される。最後に、Coは、過度な炭化クロム形成によるCrの枯渇を回避するのにも役立つ。過度なCrの枯渇は、酸化クロムの不十分な形成、及び耐酸化性と耐腐食性の減少をもたらし得る。
本発明の合金は、Re及びHfのような高価な元素の大量使用を回避するため、さらに比較的安価である。より具体的には、Re及びHf(存在する場合)は、それぞれ1重量%未満の量で使用される。
上記言及された元素の他に、合金は、合計した総量が3重量%未満、より具体的には2重量%未満、特に1重量%未満となる少量の他の元素を含有することもできる。これらの他の元素は、典型的に、原料からまたは合金の製造中において導入された不純物である。その例は、Fe、Mn、P、S、及びSiを含み、これらは有利には、互いに独立して、0.05重量%未満の量で存在する。しかしながら、合金特性を微調整するために意図的に少量添加された他の元素も、上記不純物の総量を含むこれらの総量が3重量%未満である限り、この定義に含まれるように意図される。合金特性を微調整するために少量で意図的に添加され得る元素の例は、B、Zr、及びYを含む。これらは典型的に、粒界強化(B及びZr)または酸化物不動態化層(Zr及びY)の接着力向上のために、非常に少量(<0.01重量%)で添加される。
合金の性能を最適化する観点から、本発明の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは以下の特徴の任意の組み合わせをさらに含むことができる:
合金は、1.2〜2.4重量%のTa、特に1.5〜2.0重量%のTaを含有することができる。
合金は、0.3〜1.5重量%のNb、特に0.6〜1.1重量%のNbを含有することができる。
合金は、4.0〜5.5重量%のAl、特に4.3〜5.1重量%のAlを含有することができる。
合金中のRe及びHfの量は、互いに独立して、0.15重量%未満、特に0.1重量%未満であり得る。
合金中のAl対Tiの重量比は、1.1〜1.9、または1.3〜1.8、特に1.35〜1.65の範囲であり得る。
合金は、2.4〜3.5重量%のTi、特に2.7〜3.2重量%のTiを含有することができる。
合金は、11.0〜13.0重量%のCr、特に11.7〜12.3重量%のCrを含有することができる。
合金は、6.0〜8.0重量%のCo、特に6.7〜7.3重量%のCoを含有することができる。
合金は、総量が2.0〜5.0重量%、特に2.5〜4.5重量%であるW及びMoを含有することができる。
Mo対Wの重量比は、0.9〜1.5、特に1.1〜1.3の範囲であり得る。
合金は、1.3〜2.3重量%のMo、特に1.5〜2.0重量%のMoを含有することができる。
合金は、0.9〜2.1重量%のW、特に1.2〜1.8重量%のWを含有することができる。
合金は、0.06〜0.14重量%のC、特に0.08〜0.12重量%のCを含有することができる。
合金は、Alの総量を含有することができ、Tiは6.5〜8.5重量%、特に7.0〜8.0重量%の範囲にある。
最も有利には、合金は、1.2〜2.4重量%のTa、特に1.5〜2.0重量%のTa;及び0.3〜1.5重量%のNb、特に0.6〜1.1重量%のNbを含有することができる。
最も有利には、合金は、4.0〜5.5重量%のAl、特に4.3〜5.1重量%のAlを含有することができ;合金中のAl対Tiの重量比は、1.1〜1.9、または1.3〜1.8、特に1.35〜1.65の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、1.3〜2.3重量%のMo、特に1.5〜2.0重量%のMo;0.9〜2.1重量%のW、特に1.2〜1.8重量%のW;及び2.4〜3.5重量%のTi、特に2.7〜3.2重量%のTiを含有することができる。
最も有利には、合金は、1.2〜2.4重量%のTa、特に1.5〜2.0重量%のTa;0.3〜1.5重量%のNb、特に0.6〜1.1重量%のNb;及びAlの総量を含有することができ、Tiは6.5〜8.5重量%、特に7.0〜8.0重量%の範囲にある。
最も有利には、γ’−相の量は、1000℃で300時間部品をエージングした後、42%超過、特に45%超過であり得る。代替的に、γ’−相の量は、1000℃で300時間部品をエージングした後、40%〜65%の範囲、より具体的には42%〜60%、特に45%〜55%の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、1.2〜2.4重量%のTa、特に1.5〜2.0重量%のTa;0.3〜1.5重量%のNb、特に0.6〜1.1重量%のNb;及び4.0〜5.5重量%のAl、特に4.3〜5.1重量%のAlを含有することができる。
最も有利には、合金は、2.4〜3.5重量%のTi、特に2.7〜3.2重量%のTiを含有することができ、合金中のAl対Tiの重量比は、1.1〜1.9、または1.3〜1.8、特に1.35〜1.65の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、総量が2.0〜5.0重量%、特に2.5〜4.5重量%であるW及びMoを含有することができ;Mo対Wの重量比は、0.9〜1.5、特に1.1〜1.3の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、11.0〜13.0重量%のCr、特に11.7〜12.3重量%のCr;及び6.0〜8.0重量%のCo、特に6.7〜7.3重量%のCoを含有することができる。
最も有利には、合金は、1.3〜2.3重量%のMo、特に1.5〜2.0重量%のMo;及び0.9〜2.1重量%のW、特に1.2〜1.8重量%のWを含有することができる。
最も有利には、合金は、1.2〜2.4重量%のTa、特に1.5〜2.0重量%のTa;0.3〜1.5重量%のNb、特に0.6〜1.1重量%のNb;及び4.0〜5.5重量%のAl、特に4.3〜5.1重量%のAl;及び0.06〜0.14重量%のC、特に0.08〜0.12重量%のCを含有することができる。
本発明の第2の態様において、以下の組成を有する多結晶ニッケル基合金を含むターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイールが提供される:
10.0〜15.0重量%のCr;
4.0〜9.0重量%のCo;
0.05〜0.15重量%のC;
4.0〜5.5重量%のAl;
1.2〜2.4重量%のTa;
0.3〜1.5重量%のNb;
1.3〜2.3重量%のMo;
0.9〜2.1重量%のW;
2.4〜3.5重量%のTi;
選択的に、Re及びHf(ただし、各元素は、1重量%未満の量で存在する);
選択的に、総量が3重量%未満である他の元素(不純物)(特に互いに独立して、0.05重量%未満の量のFe、Mn、P、S、及びSi);及び
残量としてのNi。
本発明のこの態様によれば、合金は、以下の特徴のうちの1つまたは任意の組み合わせをさらに含むことが有利であり得る:
合金は、0.06〜0.14重量%のC、特に0.08〜0.12重量%のCを含有することができる。
合金は、Alの総量を含有することができ、Tiは6.5〜8.5重量%、特に7.0〜8.0重量%の範囲にある。
最も有利には、合金は、1.5〜2.0重量%のTa;及び0.6〜1.1重量%のNbを含有することができる。
最も有利には、合金は、4.3〜5.1重量%のAlを含有することができる。
最も有利には、合金は、1.5〜2.0重量%のMo;1.2〜1.8重量%のW;及び2.7〜3.2重量%のTiを含有することができる。
最も有利には、合金は、1.2〜2.4重量%のTa、特に1.5〜2.0重量%のTa;0.3〜1.5重量%のNb、特に0.6〜1.1重量%のNb;及びAlの総量を含有することができ、Tiは7.0〜8.0重量%の範囲の範囲にある。
最も有利には、合金は、1.2〜2.4重量%のTa、特に1.5〜2.0重量%のTa;0.3〜1.5重量%のNb、特に0.6〜1.1重量%のNb;及び4.0〜5.5重量%のAl、特に4.3〜5.1重量%のAlを含有することができる。
最も有利には、合金は、2.4〜3.5重量%のTi、特に2.7〜3.2重量%のTiを含有することができ、合金中のAl対Tiの重量比は、1.1〜1.9、または1.3〜1.8、特に1.35〜1.65の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、総量が2.0〜5.0重量%、特に2.5〜4.5重量%であるW及びMoを含有することができ;Mo対Wの重量比は、0.9〜1.5、特に1.1〜1.3の範囲であり得る。
最も有利には、合金は、11.0〜13.0重量%のCr、特に11.7〜12.3重量%のCr;及び6.0〜8.0重量%のCo、特に6.7〜7.3重量%のCoを含有することができる。
最も有利には、合金は、1.3〜2.3重量%のMo、特に1.5〜2.0重量%のMo;及び0.9〜2.1重量%のW、特に1.2〜1.8重量%のWを含有することができる。
最も有利には、合金は、1.2〜2.4重量%のTa、特に1.5〜2.0重量%のTa;0.3〜1.5重量%のNb、特に0.6〜1.1重量%のNb;及び4.0〜5.5重量%のAl、特に4.3〜5.1重量%のAl;及び0.06〜0.14重量%のC、特に0.08〜0.12重量%のCを含有することができる。
最も有利には、ターボチャージャー部品の合金中のγ’−相の量は、1000℃で300時間部品をエージングした後、20%超過、より具体的には42%超過、特に45%超過であり得る。代替的に、γ’−相の量は、1000℃で300時間部品をエージングした後、40%〜65%の範囲、より具体的には42%〜60%、特に45%〜55%の範囲であり得る。γ−’相の量の定義は、本発明の第1の態様に関するものである。
本発明の両方の態様の合金から製造可能なターボチャージャー部品に関して、そして「販売済み」ターボチャージャー部品、すなわち、使用条件下で熱老化にまだ任意の相当な期間曝されていないターボチャージャーを参照すると、γ’ −相の平均サイズは、有利には1.0μm未満、特に0.7μm未満、特に0.5μm未満であり得る。代替的に、γ’ −相の平均サイズは、有利には0.1〜1.0μmの範囲、より具体的には0.2〜0.6μmの範囲、特に0.25〜0.50μmの範囲であり得る。
平均粒径は、試片の切断面を選択的に研磨及び/またはエッチングして、金属組職セクションを準備するステップ、金属組職セクションの顕微鏡写真を得るステップ、手動的にまたは自動化イメージ分析を使用して典型的に立方体形のγ’−相ドメインの代表的な数の平均粒径を決定するステップを含む、光学分析を使用して決定することができる。これに関連して、ドメインの代表的な数は、1つ以上の粒子、典型的には3〜5の粒子中のγ’−相ドメインの数であると見なすことができる。代替的に、ドメインの代表的な数は、少なくとも100個のγ’−相ドメインであると見なすことができる。
有利には、本発明による合金の密度は、室温で8.35g/cm未満、より具体的には8.30g/cm未満、特に8.25g/cm未満であり得る。代替的に、本発明による合金は、7.70〜8.35g/cm、より具体的には7.80〜8.30g/cm、特に7.90〜8.25g/cmの範囲の密度を有することができる。
上記議論した合金は、熱応力の周期的なサイクル後の低い疲労、優れたLCF及びTMF性能、排気ガスの存在下での酸化及び腐食に対する耐性を含む特性の非常にバランスの取れた組み合わせを提供する。したがって、これらの合金は、ターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイールとして使用するのに非常に適している。
また、合金特性は、使用条件下で過度に低下しない。例えば、高温でのγ’−相の粒子粗大化は、合金の機械的特性を低下させるニッケル基超合金のよく知られている現象である。本発明の合金は、この点において、1000℃に500時間曝された後、600%未満、有利には450%未満、特に300%未満のγ’−相の粗大化を良好に行うことが期待され得る。
粒子粗大化は、合金の試験片を1000℃のような使用条件の下で500時間曝す前、及び曝した後のγ’−相の平均粒径を比較することによって決定され得る。γ’−相の平均サイズは、上記方法を使用して決定することができる。
上記合金の製造方法、及び本発明のそれぞれのターボチャージャー部品は、当業界に知られている。
TMF、LCF及びTF性能を分析する方法は、当業界に確立されている。TF性能の分析は、誘導加熱及び空冷によるターボチャージャー部品の周期的な熱負荷によって例示的に実行され得、例えば、次のステップのサイクルを利用する:ターボチャージャー部品を20K/秒の加熱速度で950℃の温度まで加熱するステップ;前記温度を60秒間保持するステップ、及び200℃までファン補助空冷するステップ。ターボチャージャー部品の温度は、高温計を使用して制御することができる。熱疲労は、ターボチャージャーホイールに対して図2に示したように、熱負荷サイクル後に亀裂をチェックすることで判断することができる。
さらなる実施形態は、以下の請求の範囲内にある。

Claims (15)

  1. 以下の組成を有する多結晶ニッケル基合金を含むターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイール:
    約10.0〜約15.0重量%のCr;
    約4.0〜約9.0重量%のCo;
    約0.05〜約0.15重量%のC;
    総量が約7.0〜約15.0重量%であるAl、Ti、Nb、及びTa(ただし、Alの量は少なくとも約3.7重量%であり、γ’−相の量は約1000℃で約300時間部品をエージングした後、約40%超過);
    総量が約2.0〜約5.0重量%であるMo及びW(ここで、Mo及びWは、Mo:W=約0.7〜約1.8の重量比で存在する);
    選択的に、Re及びHf(ただし、各元素は、約1重量%未満の量で存在する);
    選択的に、総量が約3重量%未満である他の元素(不純物)(特に互いに独立して、約0.05重量%未満の量のFe、Mn、P、S、及びSi);及び
    残量としてのNi。
  2. 前記γ’−相の平均サイズが約1.0μm未満であり、部品の密度が約8.35g/cm未満である、請求項1に記載のターボチャージャー部品。
  3. 前記合金が、約1.2〜約2.4重量%のTa、特に約1.5〜約2.0重量%のTaを含有する、請求項1または2に記載のターボチャージャー部品。
  4. 前記合金が、約0.3〜約1.5重量%のNb、特に約0.6〜約1.1重量%のNbを含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  5. 前記合金が、約4.0〜約5.5重量%のAl、特に約4.3〜約5.1重量%のAlを含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  6. 前記Re及びHfの量が互いに独立して、約0.15重量%未満、特に約0.1重量%未満である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  7. 前記Al対Tiの重量比が、約1.1〜約1.9、または約1.3〜約1.8、特に約1.35〜約1.65の範囲である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  8. 前記合金が、約2.4〜約3.5重量%のTi、特に約2.7〜約3.2重量%のTiを含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  9. 前記合金が、約11.0〜約13.0重量%のCr、特に約11.7〜約12.3重量%のCrを含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  10. 前記合金が、約6.0〜約8.0重量%のCo、特に約6.7〜約7.3重量%のCoを含有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  11. 前記W及びMoの総量が、約2.0〜5.0重量%、特に2.5〜約4.5重量%であり;特に、さらに、前記Mo対Wの重量比は、約0.9〜約1.5、特に約1.1〜約1.3の範囲である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  12. 前記合金が、約1.3〜約2.3重量%のMo、特に約1.5〜約2.0重量%のMoを含有し;かつ/または前記合金は、約0.9〜約2.1重量%のW、特に約1.2〜約1.8重量%のWを含有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  13. 前記合金が、約0.06〜約0.14重量%のC、特に約0.08〜約0.12重量%のCを含有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  14. 前記Al及びTiの総量が、約6.5〜約8.5重量%、特に約7.0〜約8.0重量%の範囲である、請求項1〜13のいずれか一項に記載のターボチャージャー部品。
  15. 以下の組成を有する多結晶ニッケル基合金を含むターボチャージャー部品、特に内燃機関用のタービンホイール:
    約10.0〜約15.0重量%のCr;
    約4.0〜約9.0重量%のCo;
    約0.05〜約0.15重量%のC;
    約4.0〜約5.5重量%のAl;
    約1.2〜約2.4重量%のTa;
    約0.3〜約1.5重量%のNb;
    約1.3〜約2.3重量%のMo;
    約0.9〜約2.1重量%のW;
    約2.4〜約3.5重量%のTi;
    選択的に、Re及びHf(ただし、各元素は、約1重量%未満の量で存在する);
    選択的に、総量が約3重量%未満である他の元素(不純物)(特に互いに独立して、約0.05重量%未満の量のFe、Mn、P、S、及びSi);及び
    残量としてのNi。
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