JP2020507692A - 筋繊維の連続製造 - Google Patents

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Abstract

アクチュエータ装置を製造するための方法、システム、及び装置が開示されている。本方法は、筋繊維を捻ること、マンドレルの周りに捻れた筋繊維を巻線すること、固定手段を用いて筋繊維をマンドレルに固定すること、加熱手段を用いて筋繊維を所定の温度に加熱すること、及びコイル状筋繊維をマンドレルから取り外すこと、を含み得る。捻ること、巻線すること、固定すること、加熱すること、及び取り外すことは、筋繊維が所望の長さになるまで継続する工程である。

Description

本発明は人工筋肉アクチュエータの製造に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている2017年2月23日に出願された米国仮特許出願第62/462,527号の優先権を米国特許法第119(e)条の下で主張する。
下記の特許出願の材料は、本明細書で開示された実施形態と併せて使用されることができ、それら特許出願は、「HOLLOW CARBON NANOTUBE ARTIFICIAL MUSCLE ACTUATING DEVICE」と題する2017年11月17日に出願の米国仮特許出願第62/588,034号、「EMBEDDED CONDUCTIVE WIRES IN POLYMER ARTIFICIAL MUSCLE ACTUATING DEVICES」と題する2017年11月22日に出願の米国仮特許出願第62/590,121号、「CARBON NANOTUBE ARTIFICIAL MUSCLE VALVE」と題する2017年12月11日に出願の米国仮特許出願第62/597,205号、2017年4月28日に出願されたWIPO出願番号第PCT/US2017/030199号、及び2017年10月26日に出願された「SHEET WRAPPING MUSCLES」と題する米国特許仮出願第62/577,512号である。これらの出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
捻れたポリマー及びカーボンナノチューブ(CNT)の繊維及び撚り糸に基づいた熱駆動トーショナルアクチュエータは、広範囲の用途を有している。捻れた及び/またはコイル状ポリマーを含む人工筋肉アクチュエータは、低コスト、高生産量、及び設計の単純性という利点を有する。人工筋肉アクチュエータは、非常に単純化されたエンジニアリング及びより低い製造コストによって、小型モータに勝る利点を有することができる。
一態様では、本明細書で開示される実施形態は、アクチュエータ装置を製造する方法に関し、方法は、筋繊維を捻ること、マンドレルの周りに捻れた筋繊維を巻線すること、固定手段を用いて筋繊維をマンドレルに固定すること、加熱手段を用いて筋繊維を所定の温度に加熱すること、及びコイル状筋繊維をマンドレルから取り外すこと、を含む。捻ること、巻線すること、固定すること、加熱すること、及び取り外すことは、筋繊維が所望の長さになるまで継続する工程である。
別の態様では、本明細書で開示される実施形態は、アクチュエータ装置の連続製造のためのシステムに関し、システムは、モータに動作可能に接続されたマンドレル、固定手段、及び加熱手段を含む。捻れた筋繊維はモータを用いてマンドレルの周りに巻き付けられ、固定手段によって固定され、そして加熱手段は筋繊維を所定の温度に加熱する。
別の態様では、本明細書で開示された実施形態は、アーバスプール、及びアーバスプールの周りに巻かれたアーバワイヤを含む、人工筋肉を連続的に巻き付けるための装置に関する。アーバスプールは、1cm/分〜50cm/分の速度範囲でアーバワイヤを放出する。装置はまた、アーバスプールを回転させる第1のモータ、及びアーバ張力センサを含んでおり、アーバ張力センサは、アーバワイヤがアーバスプールから放出されると、アーバワイヤの張力を測定し、アーバワイヤの張力が負荷範囲外であると感知すると、それに応答してアーバワイヤの張力を自動的に調整する。装置は、アーバワイヤに張力を加える複数のプーリと、前駆体筋繊維であって、芯繊維、及び捻られて芯繊維の周りに巻き付けられた導電性ワイヤを含み得る前駆体筋繊維と、前駆体筋繊維を保持する筋肉スプールであって、筋肉スプールの分あたりの回転数がアーバワイヤの速度を前駆体筋繊維の直径で除算したものに比例している筋肉スプールと、をさらに含む。装置は、筋肉スプールから前駆体筋繊維を引く第2のモータ、及び前駆体筋繊維がアーバワイヤの周りに巻き付けられているときに前駆体筋繊維の張力を維持する筋肉テンショナを含み、ここで前駆体筋繊維の張力は1Nから50Nの張力範囲内となっている。装置はまた、前駆体筋繊維がアーバワイヤの周りに巻き付けられた後にアーバワイヤを保持するコイルスプールと、コイルスプールを回転させる第3のモータと、コイルスプールを前後に移動させ、アーバワイヤをコイルスプールの幅に沿って均等に配置するリニアステージアクチュエータと、コイルスプールをアーバワイヤの周りに巻き付けられた前駆体筋繊維と共にアニールするためのオーブンまたは加熱炉と、を含む。芯繊維は、捻れた芯繊維、または捻れていない芯繊維であり得る。
別の態様では、本明細書で開示される実施形態は、コイル状筋肉を製造するための方法を含み、方法は、アーバスプールからアーバワイヤを引くこと、アーバワイヤをプーリの周囲を通過させ、アーバワイヤの張力を測定するアーバ張力トランスデューサを通過させること、及び筋肉スプールからテンショナを通して前駆体筋繊維を引くことを含む。前駆体筋繊維は、芯繊維、及び芯繊維の周りに巻かれた導電性ワイヤを含み得る。この方法はさらに、コイル状筋繊維を製造するために、アーバ張力トランスデューサを通過したアーバワイヤの周りに前駆体筋繊維を巻き付けることと、コイル状筋繊維をコイルスプールに巻くことと、オーブンまたは加熱炉内でコイルスプールの周りのコイル状筋繊維をアニールすることと、コイルスプールの周りのコイル状筋繊維をオーブンまたは加熱炉から取り出すことと、コイル状筋肉を生成するためにコイル状筋繊維からアーバワイヤを取り外すことと、を含む。芯繊維は、捻れた芯繊維、または捻れていない芯繊維であってもよく、筋肉スプールの分あたり回転数は、アーバワイヤの速度を前駆体筋繊維の直径で除算したものに比例し得る。
本発明の他の態様及び利点は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本開示の特定の実施形態は、添付の図面を参照して以下に説明されており、そこでは類似の参照番号は類似の要素を示している。しかし、添付の図面は、本明細書で説明されている様々な実装形態を示しており、本明細書で説明されている様々な技術の範囲を限定することを意味するものではないことを理解されたい。
本発明の1つ以上の実施形態による略図を示す。 図2A及び図2Bは、本発明の1つ以上の実施形態による略図を示す。 本発明の1つ以上の実施形態による略図を示す。 本発明の1つ以上の実施形態によるフローチャートを示す。 本発明の1つ以上の実施形態によるフローチャートを示す。
本発明の実施形態の以下の詳細な説明では、本発明のより完全な理解をもたらすために多数の具体的な詳細が述べられている。しかし、本発明がこれらの具体的な詳細を伴わずに実施され得ることは当業者に明らかであろう。他の例では、説明を不必要に複雑にすることを避けるために、周知の特徴は詳細には説明されていない。
一般に、本発明の実施形態は、人工筋肉アクチュエータの製造における改良に関する。本明細書で開示される実施形態では、アクチュエータは熱的に駆動される1つ以上の繊維を含み得る。作動が電気的に刺激されることができるように、アクチュエータは導電性材料を含み得る。
本発明の実施形態は、捻って紡いだナノ繊維の撚り糸、及び捻ったポリマー繊維を含むアクチュエータ材料、または人工筋肉を含むことができ、これらは電気的に、光子的に、熱的に、化学的に、吸収によって、または他の手段によって動力を与えられると、捻じり作動及び/または引張作動を生じることができる。本発明の実施形態は、コイル化された撚り糸またはポリマー繊維を利用するアクチュエータを含むことができ、ニートであるか、またはゲスト物質を含むものであることができる。ゲスト物質は、例えば、少なくとも1つのカーボンナノチューブ(CNT)シートを浸透させて人工筋肉の作動を可能にするゲスト作動物質であり得る。
人工筋肉装置は、シート筋肉装置、ハイブリッドナノ繊維人工筋肉、ハイブリッド筋肉装置、ハイブリッドアクチュエータ、人工筋肉アクチュエータなどとも称され得る。
マンドレルは、とりわけ、人工筋繊維または撚り糸がその周りに巻き付けられ得る任意の形態であると理解されることができる。マンドレルは剛性または可撓性であってよい。
前駆体筋繊維を手で巻くことは時間がかかり得る。手で巻くには、マンドレルが回転して移動する間に、前駆体筋繊維を定位置に手動で保持することが必要になる。従って、手動での巻き付けではコイル状筋肉の短い一片しか作製できない。本発明の実施形態は概して、連続的且つ自動的に前駆体筋繊維からコイル状筋肉を作製するための装置及び方法に関する。
1つ以上の実施形態では、繊維がそれ自体に巻き付くまで人工筋繊維に撚り合わせを挿入することによってコイル状繊維を製造するために撚り合わせ工程が使用されることができる。単純な工程であるが、撚り合わせは次のような特性がある。第1に、この工程では最初の撚りと撚り合わせが一方向にのみで行われる必要があることから、ホモキラル(人工筋繊維の撚りと同じ方向の巻線方向の)繊維のみを製造することができる。第2に、撚り合わせを用いて良好な品質管理を維持することは困難であり得る。第3に、連続生産は、繊維を撚り合わせるモータの速度に依存し得る。本明細書で開示されている1つ以上の実施形態は、連続工程に組み込まれることができる方法を含み得る。
例えば、本明細書の1つ以上の実施形態に従って、人工筋繊維を巻線するためにマンドレルが使用されることができ、コイル状の直線的に作動する筋繊維を製造する。有利にも、この方法は簡単で制御可能である。1つ以上の実施形態によれば、予め撚られた人工筋繊維がマンドレルの周りに慎重に巻き付けられて固定されている。次いで、人工筋繊維がその特定の繊維のアニール温度でアニールされ得る。冷却後、人工筋繊維がマンドレルから取り外される。重要なことに、人工筋繊維はコイル状形状を保持し、リニアアクチュエータとして使用されることができる。撚られた繊維はマンドレルの周りの任意の方向に巻かれることができるので、本明細書に開示されている1つ以上の実施形態に従って、ホモキラル及びヘテロキラルのコイル状筋肉の両方を製造することができる。
本発明の1つ以上の実施形態は、図1に示すようなシステムを含み得る。マンドレル145は、撚られた筋繊維135をマンドレルの周りに巻線するために、マンドレルを回転させるモータ125に動作可能に接続されている。筋繊維を所定の温度に加熱するために、図示されていない加熱手段が設けられている。固定手段である、例えば回転ベルト155が筋繊維をマンドレルに固定する。アニール工程の完了後、コイル状筋繊維165がマンドレル145から取り外される。
本発明の1つ以上の実施形態は、図4のフローチャートによって示される、コイル状の人工筋繊維を製造するためのマンドレル主体の連続方法を含み得る。実施形態は、マンドレル上に予め捻られた筋繊維(前駆体筋繊維)135を有するマンドレル165を含み得る。次いで、撚ったコイル状繊維を加熱手段によって所定の温度に加熱する(S440)。例えば、加熱手段は、マンドレルが所定の温度まで上昇するようにマンドレルに接続された加熱装置であることができる。コイル状繊維165は、次いで、マンドレルの端部から引かれる。特許請求される発明の1つ以上の実施形態は、製造中に筋繊維をマンドレルに固定するための手段を含み得る。例えば、マンドレルの周りの回転ベルトが筋繊維をマンドレルに固定するために使用され得る。マンドレル上にある間、筋繊維は本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従ってマンドレルから取り外された後に繊維がそれらのコイル形状を保持するようにアニールされ得る。
本発明の1つ以上の実施形態は、図4に示すようなアクチュエータ装置を製造する方法を含み得る。前駆体筋繊維135は、マンドレル上に巻線される(S420)前に捻られる(S410)。捻られた筋繊維135は、固定手段によってマンドレル165に固定される(S430)。コイル化された形態の捻られた筋繊維は、加熱手段を用いて所定の温度まで加熱される(S440)。コイル状筋繊維165は、次いでマンドレルから取り外される(S450)。筋繊維が所望の長さになるまで、捻る、巻線する、固定する、加熱する、そして取り外す工程が継続されることができる。
1つ以上の実施形態では、作動が電気的に刺激され得るように、アクチュエータは導電性材料を含むことができる。この導電性材料は、人工筋繊維の束に組み込まれてもよく、または個別の繊維をコーティングしてもよい。導電性材料は、本明細書に開示されている実施形態に従って連続工程に組み込まれることができる。
1つ以上の実施形態では、導電性材料は、過剰な電流及び加熱による人工筋肉への損傷を防ぐためにヒューズを含み得る。1つ以上の実施形態では、人工筋肉は、人工筋肉の温度を監視するために熱電対を組み込むことができる。
人工筋繊維アクチュエータに使用される繊維の実施形態は、ポリマー系繊維を含むが、これに限定されない。例えば、ナイロン6、ナイロン66、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、及びそれらの組み合わせである。繊維の実施形態はまた、カーボンナノチューブ(CNT)系物質を含み得る。
1つ以上の実施形態では、コイル状筋繊維を製造するために前駆体筋繊維がアーバワイヤを備えたマンドレルの周りに巻き付けられることができ、アーバワイヤマンドレルを含むコイル状筋繊維がコイルスプール上に巻き付けてからアニールされる。コイル状の筋繊維が冷却された後、アーバワイヤはコイル状の筋繊維から取り外されコイル状の筋肉を形成することができる。
図2A及び図2Bは、本発明の1つ以上の実施形態による略図を示す。図2A及び図2Bは、前駆体筋繊維からコイル状筋繊維160を連続的かつ自動的に製造するための装置の様々な視野角を示す。前駆体筋繊維は、撚られていてもよい芯繊維の周りに巻き付けられている導電性ワイヤを含むことができる。導電性ワイヤは、作動目的のために芯繊維を加熱するために芯繊維の周りに電流を伝導することができる。図2Bでは、アーバワイヤ120がアーバスプール110から引かれている。1つ以上の実施形態では、アーバスプール110は、1cm/分〜50cm/分の速度範囲(すなわち、1cm/分以上であるが、50cm/分以下の速度)でアーバワイヤ120を放出することができる。アーバワイヤ120が放出される速度は、前駆体筋繊維の直径に依存し得る。1つ以上の実施形態では、モータ191がアーバスプール110に動作可能に取り付けられている。モータ191はステッピングモータであり得る。例えば、モータ191はNEMA34モータとすることができる。前駆体筋繊維はアーバワイヤ120の周りに巻き付けられることができ、特定の内径を有するコイル状筋繊維160を形成する。
1つ以上の実施形態では、プーリ140は、所定の張力をアーバワイヤ120に維持し、アーバワイヤを直線状に伸ばし、装置を通してアーバワイヤを前駆体筋繊維がアーバワイヤの周りに巻かれ得る場所に向けて案内するために使用され得る。張力を監視するために、アーバワイヤ張力センサ130がアーバワイヤ120の張力を測定し制御することができる。アーバワイヤ120の張力を制御するアーバ張力センサ130の負荷容量は、4.5kg〜22.7kgの負荷範囲内であり得る。そのような荷重は、40N〜220Nの張力範囲の張力を生み出す。張力が範囲外である(これは撚られて、また配線されたポリマー繊維の前駆体の直径に依存する)場合、制御ソフトウェアは、本明細書に開示の実施形態に従って自動的に張力を調整することができる。
1つ以上の実施形態では、筋肉巻線システム150は、アーバワイヤ120を受け入れ、アーバワイヤ120の周囲に前駆体筋繊維を巻き付け、コイル状筋繊維160を産出することができる。図3は、筋肉巻線システム150の2つの角度の図を示しており、これらは、前駆体筋繊維154を保持することができる筋肉スプール152、及び筋肉テンショナ153を含んでいる。いくつかの実施形態では、ステッピングモータは、筋肉スプール152から前駆体筋繊維154を引くことができる。筋肉スプール152の回転速度(1分当たり回転数(RPM))は、アーバワイヤ120の速度(m/分)を前駆体筋繊維154の直径(m)で除算したものに比例している。前駆体筋繊維154の直径は、芯繊維の直径に導電性ワイヤの直径の2倍を加えたものと見なすことができる。
1つ以上の実施形態では、筋肉テンショナ153は、前駆体筋繊維154がアーバワイヤ120に巻かれるときにそれに張力を加えて維持することができる。前駆体筋繊維154の張力は、前駆体筋繊維154の直径に応じて、1N〜50Nであり得る。
本発明の1つ以上の実施形態によれば、前駆体筋繊維154は、芯繊維の周りに巻き付けられた導電性ワイヤで形成され得る撚繊維であることができる。芯繊維は、ナイロン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、ケブラー、ベクトラン、カーボンナノチューブ(CNT)の撚り糸、等のうちいずれかであってよい。
コイルスプール170は、コイル状筋繊維160を受け入れ保持することができる。1つ以上の実施形態では、コイルスプール170は動作可能にモータ192に取り付けられている。例えば、モータ192は、NEMA34ステッピングモータであることができる。コイルスプール170が所望量のコイル状筋繊維160で充填されると、コイル状筋繊維160と共にコイルスプール170が、オーブンまたは加熱炉内に配置され、コイル状筋繊維160をアニールすることができる。
本発明の1つ以上の実施形態では、ナイロン66の芯繊維を含むコイル状筋繊維160が、150℃〜200℃の温度で0.5時間〜3時間アニールされている。ナイロンのような空気に敏感な、または湿度に敏感な材料でできているコイル状筋繊維160の場合、真空オーブンまたは窒素パージオーブンが使用され得る。
コイル状筋繊維160が冷却された後、アーバワイヤ120はコイル状筋繊維160から取り外されることができる。この残りの製品がコイル状筋肉となる。
本発明の1つ以上の実施形態によれば、コイルスプール170は、直径が約11インチであることができ、10インチ移動することができる線形ステージアクチュエータ180上に配置され得る。コイルスプール170が回転すると、コイル状筋繊維160がコイルスプール170の幅に沿って均等に配置され得るようにするために、コイルスプール170はリニアステージアクチュエータ180によって前後に移動する。
本発明の1つ以上の実施形態では、上述のシステム全体が2×6平方フィートのテーブルトップに配置されることができる。工業的目的のために、寸法は拡大されてもよい。1つ以上の実施形態では、100フィートのコイル状筋繊維160が、わずか数時間で1つのコイルスプール170の周りに巻き付けられ得る。
本発明の1つ以上の実施形態は、図5のフローチャートによって示されるような方法を含み得る。本方法は、アーバスプールからアーバワイヤを引くこと(S510)と、アーバワイヤをプーリの周りを通過させ、そしてアーバワイヤの張力を測定するアーバ張力トランスデューサを通って通過させること(S520)と、筋肉スプールからテンショナを通して前駆体筋繊維を引くこと(S530)を含み得る。前駆体筋繊維は、芯繊維と、芯繊維の周りに巻かれた導電性ワイヤとを含むことができ、それは捻れていても捻れていなくてもよい。本方法は、コイル状筋繊維を生成するためにアーバ張力トランスデューサを通過したアーバワイヤの周囲に前駆体筋繊維を巻き付けること(S540)と、コイル状筋繊維をコイルスプールに巻くこと(S550)と、コイルスプールの周りのコイル状筋繊維をオーブンまたは加熱炉内でアニールすること(S560)と、コイルスプールの周りのコイル状筋繊維をオーブンまたは加熱炉から取り出すこと(S570)と、コイル状筋肉を形成するためにアーバワイヤをコイル状筋繊維から取り外すこと(S580)と、をさらに含み得る。
本発明の1つ以上の実施形態によれば、アーバワイヤ120は、プーリ140の曲げに耐えるために機械的に強くなければならず、且つ、コイルスプール170の周りに巻き付けられなければならない。アーバワイヤ120は、ステンレス鋼、タングステン、ニクロム、カーボンナノチューブの撚り糸、他の熱的に安定的、且つ硬質ポリマー繊維、またはそれらの組み合わせから作製され得る。
前駆体筋繊維154の巻き付け方向に応じて、コイル状筋肉はホモキラルまたはヘテロキラルであり得る。ホモキラル筋肉では、前駆体筋繊維154の巻き付け方向は、芯繊維の捻れ方向と同一である。対照的に、ヘテロキラル筋肉では、前駆体筋繊維154の巻き付け方向は、芯繊維の捻れ方向と反対である。いくつかの実施形態では、捻れた芯繊維の周りの導電性ワイヤの巻き付け方向は、芯繊維の捻れ方向と同一であり得る。
1つ以上の実施形態では、人工筋繊維は、繊維を環境から保護するためにコーティングされ得て、保護層を欠く人工ポリマー筋肉は、環境に曝され得る。特に有用な人工筋肉材料である、例えばナイロンは、水の存在下で劣化の影響を受けやすい場合がある。時間が経過すると、ナイロン製人工筋繊維はそのような環境で衰えることがある。また、ナイロンは電磁放射線への暴露に敏感であり得る。人工筋繊維を保護するために、表面にコーティングを施すことが有利であり得る。
1つ以上の実施形態では、アクチュエータ装置は、第1の繊維、導電性材料、及びコーティングを含む。コーティングは、第1の繊維または導電性材料を保護することができる。コーティングは、湿気保護、紫外線保護、食塩水保護、及び酸化防止をもたらすことができる。保護コーティングは、アクチュエータ装置の特定の機能及び環境に応じて、熱伝導性または断熱性とすることができる。
一般に、本発明の1つ以上の実施形態は、人工筋肉を保護し、場合によっては人工筋肉の特性を向上させるための人工筋肉内の薄いコーティングに関するものであり得る。本明細書に開示されている1つ以上の実施形態では、アクチュエータは、熱駆動される1つ以上の繊維を含み得る。1つ以上の実施形態では、作動が電気的に刺激され得るように、アクチュエータは導電性材料を含むことができる。言い換えれば、印加される電圧または電流は、作動に必要な温度変化をもたらすことができる。コーティング層の1つ以上の実施形態は、人工筋繊維を保護することができ、且つ、製造された人工筋肉またはアクチュエータの特性を改善することができる。
例えば、1つ以上の実施形態では、人工筋肉またはアクチュエータが照射を容易に吸収するように、黒色のコーティングを施すことができる。そのような照射は、アクチュエータの機能において使用され得る。本発明のさらなる一実施形態では、生体物質と密に相互作用するのに適したコーティングが選択され得る。
別の例として、1つ以上の実施形態では、コーティングは反射性であってもよい。反射性筋肉は、周囲環境の温度を大きく上回るように加熱することがない太陽への曝露を維持できるものであることができる。
1つ以上の実施形態では、コーティングは熱伝導性であってもよい。このような実施形態では、コーティングは、熱を筋繊維からより容易に逃がすことが可能で、このことはストローク効率を改善し、熱による過剰な負荷からの欠陥スポットを防止することができる。このような「ホットスポット」は、人工筋肉内の伝導性材料、または人工筋繊維の長さに沿った欠陥部分を有するアクチュエータによって引き起こされることがある。そのようなホットスポットが対処されない場合、その部分に沿ったポリマー繊維が過度に加熱され、溶融して筋肉が損傷する危険性がある。
本発明の1つ以上の実施形態において、コーティング材料は、人工筋繊維に新たな特性を付与するように設計され得る。本発明の1つ以上の実施形態において、コーティング材料は、人工筋肉を環境条件から保護するように設計され得る。1つ以上の実施形態では、コーティングは、伝導体材料を保護し、及び/またはポリマー繊維を保護する働きをすることができる。
本発明の1つ以上の実施形態では、コーティングは多機能性であってもよい。例えば、コーティングは、熱的特性を向上させ、粘着力を与えるかまたは摩擦性を減少させ、周囲環境から保護するかまたは周囲環境に組み込まれるように設計され得る。本発明の1つ以上の実施形態は、人工筋肉アクチュエータのための特定の用途に応じて、上記特性の任意の組み合わせに対して作製され得る多機能性コーティングを含むことができる。
コーティングは、本明細書で開示される1つ以上の実施形態による人工筋肉またはアクチュエータの特性を向上させるように設計されてもよい。例えば、コーティングは、生体物質と十分に相互作用するように選択されることができ、人体内の装置への組み込みに対して人工筋肉を有用なものにする。これらの実施形態では、火傷による損傷を防ぐために、十分な放熱を確実にするように注意が必要である。
1つ以上の実施形態において、コーティングは、伝導体材料に電気的絶縁をもたらし、及び/またはポリマー繊維を保護することができる。このような実施形態は、人工筋肉(またはアクチュエータ)を形成する繊維の束を含む人工筋肉において有用であり得る。
1つ以上の実施形態では、コーティングは、表面摩擦を低減するように設計されてもよい。このような実施形態はまた、人工筋肉(またはアクチュエータ)を形成する繊維の束を含む人工筋肉においても有用であり得る。例えば、コーティング材料としてのパリレンの低い表面張力は、束の中の筋繊維間の滑り量を増加させることができる。このような実施形態は、より細い繊維のより締まった束を生成するのに有用であり得る。
1つ以上の実施形態では、コーティングは、環境からの保護のために設計され得る。例えば、湿気保護、紫外線保護、酸化保護、生理食塩水保護、及び/または高温保護である。1つ以上の金属製ワイヤを含む人工筋肉またはアクチュエータの実施形態は、特に生理食塩水保護の利点を得ることができる。高温保護を含む実施形態はまた、伝導性材料の高温から外部環境を保護することができ、及び/または外部温度の突然の変化から筋繊維を保護することもできる。本発明の実施形態は、筋肉の効率を向上することができる熱放射の排出を高めるために筋肉の色を黒色に調整することができる。
例えば、熱伝導性コーティングは、人工筋肉の長さ部分に沿った「ホットスポット」の形成を防止することができる。人工筋肉及びアクチュエータに含まれる導体の欠陥は、筋肉に沿った1つの領域で過度の熱が加えられることになり得る。その結果、ホットスポットが高すぎる温度に達すると、人工筋繊維に修復不能な損傷が生じることがある。熱伝導性コーティングは、これらのホットスポット内の熱の放散を促すことができる。
本発明の1つ以上の実施形態では、コーティングされた人工筋繊維の構造は、人工筋肉を構成する各筋繊維に保護層コーティングがあるという点で、本物の筋繊維の構造に類似し得る。1つ以上の実施形態では、保護コーティングはまた、人工筋肉またはアクチュエータの全体をコーティングする層であってもよい。1つ以上の実施形態では、コーティングは、外部環境が人工筋繊維に直接接触することを可能にし得る、穿刺または欠陥のない均質なものであってよい。
人工筋肉またはアクチュエータは、伝導体材料として組み込まれた金属製ワイヤを含むことができる。このような実施形態では、保護コーティングが金属製ワイヤを完全に覆うことが有利となり得る。金属製ワイヤが人工筋肉またはアクチュエータを構成する繊維の表面から分離しないことが必要なこともあり得る。コーティング処理の間、金属製ワイヤが繊維の表面から絶縁しないように注意を払う必要がある。このような絶縁は、人工筋繊維の性能に悪影響を与えることがある。
本発明の1つ以上の実施形態では、選択的ポリウレタンコーティングは、人工筋肉またはアクチュエータに含まれる金属製ワイヤ上で使用され得る。例えば、人工筋繊維に組み込まれた伝導性金属製ワイヤは、筋繊維及びワイヤをコーティングするために有用なポリマーで事前処理されてもよい。次いで、金属製ワイヤのポリマーコーティングは、さらに溶融されることができ、人工筋繊維をコーティングするか、または部分的にコーティングする。このような実施形態では、コーティングは、主に金属製ワイヤに近い領域に付着されてよく、ポリマー製筋繊維の一部の領域が露出したままにする。この選択的コーティングは、筋繊維の一部を意図的に露出させたままでワイヤを保護するのに有用であり得る。1つ以上の実施形態では、伝導性ワイヤに近い領域をより良好に保護するために、選択的コーティングが別のコーティング層と組み合わせて使用され得る。
本明細書にて開示される1つ以上の実施形態による、様々なポリマー、例えば、パリレン、ポリウレタン、ポリビニル系ポリマー、及びフッ素化ポリマーが、コーティングに使用され得る。1つ以上の実施形態では、コーティングは金属であり得る。例えば、金、銀、チタン、銅、ニッケル、及びそれらの混合物が使用され得る。1つ以上の実施形態では、上記金属の合金、または例えばクロムが使用され得る。1つ以上の実施形態では、人工筋肉に組み込まれる金属製ワイヤは、ポリウレタンでコーティングされたものであってよい。1つ以上の実施形態では、ワイヤは人工筋繊維の周りに巻き付けられることができ、加熱してポリウレタンを筋繊維の表面に融解させることができる。このような実施形態では、人工筋肉またはアクチュエータを完全にコーティングするために、より多くのポリウレタンが添加され得る。1つ以上の実施形態では、ポリマー中のナノ構造クレイ、またはポリマー中に分散されたグラフェンなどのナノ複合材料がコーティング材料として使用され得る。このような実施形態は、熱を伝導し、適切な放熱を保証するために有利になり得る。
一般に、コーティングを付着させる工程は、スパッタリング、電気メッキ、化学蒸着(CVD)、溶液ベースの沈着、及び当技術分野で知られているように薄膜またはコーティングを生成するための他の技術を含み得る。コーティングが、捻り工程、及び/または巻線工程において損傷する可能性があることから、人工筋繊維が捻られた後、及び/または巻線後に、コーティングすることが必要となることがある。しかし、いくつかの実施形態は、捻り/巻線工程の前にコーティングされてもよい。例えば、捻り/巻線工程の前に組み込まれたコーティングを提供するために、銀コーティングされたナイロンが人工筋肉の製造において使用されてもよい。
1つ以上の実施形態では、ポリウレタンでコーティングされた金属製ワイヤが、人工筋肉またはアクチュエータの伝導体として使用され得る。ワイヤ上のポリウレタンは、ポリウレタンが人工筋繊維の少なくとも一部を覆うようにさらに溶融されてもよい。同一または異なる材料の別のコーティングが、引き続き1つ以上の実施形態に従って、人工筋繊維の表面上に塗布されてもよい。
1つ以上の実施形態では、人工筋肉装置は、2017年11月17日に出願された「HOLLOW CARBON NANOTUBE ARTIFICIAL MUSCLE ACTUATING DEVICE」と題する米国仮特許出願第62/588,034号に開示されているような中空カーボンナノチューブ作動装置であり得る。
1つ以上の実施形態では、中空カーボンナノチューブ(CNT)作動装置は、複数のCNTシートに浸透するゲスト作動物質を含む。CNTの中空チューブの軸に対するバイアス角度は制御されている。装置は、作動装置の所望の用途に応じて、追加のコーティング、材料、及び第2の撚り糸を含むことができる。
1つ以上の実施形態では、マンドレルが準備されることができ、カーボンナノチューブ(CNT)シートがマンドレルの周りに巻き付けられることができる。巻き付いたCNTシートには、熱膨張性ポリマー及び/または結合剤が浸透され得る。マンドレルは次いで取り外され、中空のCNTアクチュエータが得られる。
1つ以上の実施形態では、マンドレルは例えば、低表面エネルギーのシリコーンであってよい。マンドレルは、低表面エネルギー材料で被覆されている任意の材料であってよい。例えば、硬質金属ロッド上の単純なテフロン(登録商標)コーティングが適切であり得る。場合によっては、固体シリコーン繊維が使用されてもよい。
1つ以上の実施形態では、マンドレルは低い融点を有してもよく、溶融によって除去されてもよい。一般的なはんだ及び錫/鉛はんだが使用され得る。重要な検討事項は、マンドレルの融点がCNT(空気中で約480℃)及びポリマー材料(シリコーンの融点=約200℃)の損傷温度より低いことである。真空中または不活性雰囲気中で熱を加えることによって、CNTの損傷温度は2000℃を超えることがある。はんだマンドレルは、50ミクロンを上回る直径を有することができる。
1つ以上の実施形態では、マンドレルは、除去手段として腐食性環境によってエッチング除去されることができる。小径の銅またはタングステンのワイヤは、5ミクロン未満の直径を有してもよく、これにより、非常に小さな内径の撚り糸チューブが可能になる。
中空CNT人工筋肉装置からマンドレルを取り外すために使用される手法は、マンドレルを取り外すためにも使用され得る。
本明細書で開示される実施形態では、バイアス角度は、撚り糸チューブの中心軸と撚り糸中のCNTの平均配向との間の角度である。本発明の1つ以上の実施形態では、バイアス角度は、芯繊維とCNTの配向との間の角度に等しい。言い換えれば、バイアス角度は、CNT撚り糸における撚り角度である。従って、0°のバイアス角度は、CNTシートが巻き付けられる芯繊維の軸に対して平行に配向したCNTに対応しており、90°のバイアス角度は、芯繊維の軸に対して垂直に配向したCNTに対応している。フェルマー撚り糸では、バイアス角度は以下のように定義される。
α=tan−1(2πrT)
式中、rは撚り糸中心からの距離、Tは撚り糸の長さあたりの挿入撚り数である。
本明細書に開示される1つ以上の実施形態によれば、カーボンナノチューブ層は、互いの上に積み重ねられた複数のカーボンナノチューブ(CNT)シートからなる。1つ以上の実施形態では、複数のCNTシートは、それ自体の上に複数回巻き付けられた単一のシートを含み得る。そのようなCNTシートは、本明細書に開示されている実施形態に従って等方性と見なすことができる。1つ以上の実施形態では、これらのCNTシートは、互いの上に積み重ねられると、本質的に分離不可能になり、巻き剥がすことができない。場合によっては、CNT層は、50枚のCNTシート、100枚のCNTシート、またはそれを上回る枚数を含み得る。
人工筋肉装置は、シート筋肉装置、ハイブリッドナノ繊維人工筋肉、ハイブリッド筋肉装置、ハイブリッドアクチュエータ、人工筋肉アクチュエータなどとも称され得る。
ハイブリッドという用語は、CNTシートにゲスト作動材料が浸透されて1つ以上のCNT層を形成すること、及びさらにはCNT層が他の材料も含み得ることを示すのに使用される。例えば、材料は、エラストマー(例えば、シリコーン系ゴム、ポリウレタン、スチレン−ブタジエンコポリマー、天然ゴムなど)、フッ素化プラスチック(例えば、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)など)、アラミド(例えば、ケプラー、ノーメックスなど)、エポキシ、ポリイミド、パラフィンワックスなどが含まれる。
本明細書で開示されている実施形態では、CNTシートは、マンドレルの周りに巻き付けられており、撚り糸チューブ内のCNTSに対して全体的なバイアス角度があるようになっている。バイアス角度は、撚り糸チューブを一方向に捻ることを困難にすることができるが、反対方向に回転させることは非常に容易にすることができる。チューブの極端な柔軟性は、捻りを形成することを可能にし、そのことは、本明細書で開示される1つ以上の実施形態に従ってチューブがバルブとして使用されることを可能にする。
本明細書で開示されている1つ以上の実施形態では、CNTシートは、CNTの位置合わせがないことを確実にするような方法でマンドレルの周りに巻き付けられることができる。本明細書で開示されている実施形態では、マンドレルの周りに巻き付けられているCNTシートは、最初に位置合わせされる必要はない。濾過法、または靴下法、または電界紡糸法によって製造されたランダム配向されたCNTシートが、1つ以上の実施形態に従って使用され得る。1つ以上の実施形態では、CNTシートの層が交互のバイアス角度でマンドレルの周りに巻き付けられることができ、それによって撚り糸チューブに対して正味のバイアス角度はなくなる。これらの実施形態では、撚り糸チューブは捻れに抵抗し、捻れの形成を回避することができる。
本開示は限られた数の実施形態に関してのみ説明されているが、本開示の恩恵を受ける当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく他の様々な実施形態が考案され得ることを理解するであろう。従って、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
110 アーバスプール
120 アーバワイヤ
125 モータ
130 アーバワイヤ張力センサ
135 筋繊維
140 プーリ
145 マンドレル
150 筋肉巻線システム
152 筋肉スプール
153 筋肉テンショナ
154 前駆体筋繊維
155 回転ベルト
160 コイル状筋繊維
165 コイル状筋繊維
170 コイルスプール
180 リニアステージアクチュエータ
191 モータ
192 モータ

Claims (20)

  1. 筋繊維を捻ることと、
    マンドレルの周りに前記捻れた筋繊維を巻線することと、
    固定手段を用いて前記筋繊維を前記マンドレルに固定することと、
    加熱手段を用いて前記筋繊維を所定の温度に加熱することと、
    前記コイル状筋繊維を前記マンドレルから取り外すことと、
    を含むアクチュエータを製造する方法であって、
    前記捻ること、前記巻線すること、前記固定すること、前記加熱すること、及び前記取り外すことが、前記筋繊維が所望の長さになるまで継続する工程である、前記方法。
  2. 前記固定手段が前記マンドレルの周りでベルトを回転することである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記筋繊維がナイロン6、ナイロン66、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマー繊維を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記筋繊維がカーボンナノチューブ(CNT)を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記加熱手段が、前記マンドレルに動作可能に接続され、前記マンドレルの温度が前記所定の温度まで加熱される、請求項1に記載の方法。
  6. モータに動作可能に接続されたマンドレルと、
    固定手段と、
    加熱手段と、
    を含む、アクチュエータ装置の連続製造のためのシステムであって、
    捻れた筋繊維が前記モータを用いて前記マンドレルの周りに巻線されて、前記固定手段によって固定され、
    前記加熱手段が前記筋繊維を所定の温度に加熱する、前記システム。
  7. 前記固定手段が前記マンドレルの周りでベルトを回転することである、請求項6のシステム。
  8. 前記筋繊維がナイロン6、ナイロン66、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマー繊維を含む、請求項6のシステム。
  9. 前記筋繊維がカーボンナノチューブ(CNT)を含む、請求項6のシステム。
  10. 前記加熱手段が、前記マンドレルに動作可能に接続され、前記マンドレルの温度が前記所定の温度まで加熱される、請求項6のシステム。
  11. アーバスプールと、
    前記アーバスプールの周りに巻き付けられたアーバワイヤであって、前記アーバスプールが1cm/分〜50cm/分の速度範囲の速度で前記アーバワイヤを放出する、前記アーバワイヤと、
    前記アーバスプールを回転させる第1のモータと、
    アーバ張力センサであって、
    前記アーバワイヤが前記アーバスプールから放出されると、前記アーバワイヤの張力を測定し、
    前記アーバワイヤの前記張力が負荷範囲外であると感知することに応答して、前記アーバワイヤの前記張力を自動的に調整する、
    前記アーバ張力センサと、
    前記アーバワイヤに前記張力を加える複数のプーリと、
    前駆体筋繊維であって、
    芯繊維、及び
    捻れており、前記芯繊維の周りに巻き付いた導電性ワイヤを含む、
    前駆体筋繊維と、
    前記前駆体筋繊維を保持する筋肉スプールであって、前記筋肉スプールの分あたりの回転数が前記アーバワイヤの速度を前記前駆体筋繊維の直径で除算したものに比例している、前記筋肉スプールと、
    前記前駆体筋繊維を前記筋肉スプールから引く第2のモータと、
    前駆体筋繊維が前記アーバワイヤの周りに巻き付けられているときに前記前駆体筋繊維の張力を維持する筋肉テンショナであって、前記前駆体筋繊維の前記張力が1N〜50Nの張力範囲内である、前記筋肉テンショナと、
    前記前駆体筋繊維が前記アーバワイヤの周りに巻き付けられた後に前記アーバワイヤを保持するコイルスプールと、
    前記コイルスプールを回転させる第3のモータと、
    前記コイルスプールを前後に移動させ、前記アーバワイヤを前記コイルスプールの幅に沿って均等に配置するリニアステージアクチュエータと、
    前記アーバワイヤの周りに巻き付けられた前記前駆体筋繊維と共に前記コイルスプールをアニールするためのオーブンまたは加熱炉と、
    を含む、人工筋肉を連続的に巻線するための装置であって、
    前記芯繊維が捻られた芯繊維または捻られていない芯繊維であることができ、
    前記装置が前記前駆体筋繊維を前記アーバワイヤの周りに巻線する、前記装置。
  12. 前記アーバワイヤが、ステンレス鋼、タングステン、ニクロム、カーボンナノチューブの撚り糸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の装置。
  13. 前記芯繊維が、ナイロン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、ケブラー、ベクトラン、カーボンナノチューブの撚り糸、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項11に記載の装置。
  14. 前記芯繊維がナイロン66であり、
    前記アニールが150℃〜200℃の温度範囲内の温度であり、
    前記アニールが0.5時間〜3時間の時間範囲内の時間にわたる、請求項11に記載の装置。
  15. アーバスプールからアーバワイヤを引くことと、
    前記アーバワイヤをプーリの周りを通過させ、前記アーバワイヤの張力を測定するアーバ張力トランスデューサを通って通過させることと、
    筋肉スプールからテンショナを通して前駆体筋繊維を引くことであって、前記前駆体筋繊維が
    芯繊維、及び
    前記芯繊維の周りに巻き付いた導電性ワイヤを含む、
    前記引くことと、
    コイル状筋繊維を製造するために、前記アーバ張力トランスデューサを通過した前記アーバワイヤの周りに前記前駆体筋繊維を巻き付けることと、
    前記コイル状筋繊維をコイルスプールに巻くことと、
    オーブンまたは加熱炉内で前記コイルスプールの周りの前記コイル状筋繊維をアニールすることと、
    前記コイルスプールの周りの前記コイル状筋繊維を前記オーブンまたは前記加熱炉から取り出すことと、
    コイル状筋肉を生成するために前記コイル状筋繊維から前記アーバワイヤを取り外すことと、
    を含む、コイル状筋肉を製造する方法であって、
    前記芯繊維は、捻れた芯繊維、または捻れていない芯繊維であってもよく、
    前記筋肉スプールの分あたり回転数が、前記アーバワイヤの速度を前駆体筋繊維の直径で除算したものに比例している、前記方法。
  16. 前記アーバワイヤが、ステンレス鋼、タングステン、ニクロム、またはカーボンナノチューブの撚り糸のいずれかである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記芯繊維が、ナイロン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、ケブラー、ベクトラン、カーボンナノチューブの撚り糸、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
  18. 前記芯繊維がナイロン66であり、
    前記アニールが150℃〜200℃の温度範囲内の温度であり、
    前記アニールが0.5時間〜3時間の時間範囲内の時間にわたる、請求項15に記載の方法。
  19. 前記芯繊維が前記捻られた芯繊維であって、前記コイル状筋肉がホモキラルであり、前記アーバワイヤの周りの前記前駆体筋繊維の巻き付け方向が、前記芯繊維の捻れ方向、及び前記芯繊維の周りの前記導電性ワイヤの巻き付け方向と同一である、請求項15に記載の方法。
  20. 前記芯繊維が前記捻られた芯繊維であって、前記コイル状筋肉がヘテロキラルであり、前記アーバワイヤの周りの前記前駆体筋繊維の巻き付け方向が、前記芯繊維の捻れ方向、及び前記芯繊維の周りの前記導電性ワイヤの巻き付け方向と反対である、請求項15に記載の方法。
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