JP2020507609A - アルコール使用障害の治療 - Google Patents

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Abstract

本発明は、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害(AUD)の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせに関する。対応する組成物、使用、および治療の方法も提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害(AUD)の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせに関する。対応する組成物、使用、および治療の方法も提供される。
World Health Organization(WHO)によれば、アルコール使用障害(AUD)は世界疾病負担の4番目に大きな原因であり、全疾病負担の約8%に寄与する(WHO,2014)。スウェーデンにおいて、推定33万人のアルコール中毒患者が存在し、リスクの高いアルコール消費水準の個人が約70万人存在するが(CAN,2014)。したがって、スウェーデンの100万人だけですでに、アルコール消費に起因した医学的リスクが高く、スウェーデン社会に対する年間総財政コストは260億〜1000億スウェーデンクローナと推定される(Johnson,2000)。AUDに罹患した個人の寿命期待値は約20年短縮し(Lesch et al.,1986)、アルコール関連の原因(事故および疾患等)で死亡する生涯リスクはアルコール消費により指数関数的に増加する(Nutt & Rehm,2014;Rehm,2011)。したがって、アルコール摂取の適度な低減は、最も大量に消費する者における死のリスクを劇的に低下させ得る(Nutt & Rehm,2014;Rehm & Roerecke,2013)。この理由のために、AUD治療の目的は、最近では、断酒から、リスクレベルを下げるアルコール消費の低減へとシフトしている。この焦点のシフトは、多くのAUD患者が、アルコールを避けることには意欲を起こさないが摂取の低減は自発的にし得ることを考慮に入れている(Heather,Adamson,Raistrick,Slegg,& Team,2010;Hodgins,Leigh,Milne,& Gerrish,1997)。実際、多くのAUD患者は、AUDではない人々と同じように管理された娯楽的な方法で、アルコールを飲むことができることを望んでいる。
精神的治療選択肢および薬理学的治療選択肢の両方がAUDのために利用可能である(Socialstyrelsen,2015)。しかしながら、障害と闘おうとする場合に、効果量は小さく、患者、医者および重要な他者の中での失望は大きい。4つの医薬物がスウェーデンの市場で利用可能であり、それらは、ジスルフィラム(Antabus(登録商標))、アカンプロセート、ナルトレキソンおよびナルメフェンであり、そのうちの後者は払戻し対象外である。ジスルフィラムは良好な効果を短期に有するが、その効果がジスルフィラム−エタノール作用に基づき、アセトアルデヒド中毒に起因する嫌悪され有害な可能性のある身体反応を引き起こすので、断酒目標を受け入れる患者のみのためのものである。しかしながら、ジスルフィラムはアルコールへの渇望に対しては効果がなく、監視されない治療への遵守は低い。加えて、ジスルフィラムは肝臓毒性であり、肝機能障害の有るアルコール依存症の被験体(それはアルコール依存症の被験体の約30%を占める)へ投与することができない(Diehl et al.,2010;Jorgensen,Pedersen,& Tonnesen,2011;Laaksonen,Koski−Jannes,Salaspuro,Ahtinen,& Alho,2008)。ナルトレキソン(1990年代に承認された)は、アルコールへの渇望および大量飲酒の防止に対する主要効果を有する。治療必要数(NNT)は8.6と計算され、CohenのDの効果量は0.2である(Maisel,Blodgett,Wilbourne,Humphreys,& Finney,2013;Spagnolo et al.,2014;Zindel & Kranzler,2014)。アカンプロセート(2004年に承認された)も、主にアルコールへの渇望および再燃の防止に対する効果を示し、CohenのD効果量は0.32およびNNTは7.5と計算された(Maisel et al.,2013;Zindel & Kranzler,2014)。残念なことに、アカンプロセートの効果を低減させる、アルコールに対する耐性を発症する傾向がある(Lido,Marston,Ericson,& Soderpalm,2012)。第4の薬理学的治療選択肢はナルメフェン(ナルトレキソンに密接に関連する物質)である。ナルメフェンはオンデマンド戦略において使用することができ、成人の高消費(男性は60グラム/日以上、女性は40グラム/日以上)のアルコール依存症患者について承認される。有効数(efficacy numbers)についての数字はないが、それらはナルトレキソンと同じ範囲中であると判断される(Donoghue et al.,2015;Palpacuer et al.,2015)。
現在、ヨーロッパの一般医、内科医、精神病医は、控えめな量でこれらの薬物を処方しており、治療ギャップは90%を上回ると推定されている(Kohn,Saxena,Levav,& Saraceno,2004)。これについての理由は未知であるが、総治療必要数(NNT)は約8〜14であるので(Jonas et al.,2014;Soyka & Chick,2003;Srisurapanont & Jarusuraisin,2002)、現在市場に出回っている薬物は、役立たないと誤って理解される可能性がある。
かなり大きな効果量および低いNNTを備えた、AUDおよび/またはアルコール危険消費についての新しい治療選択肢が明らかに必要である。かかる治療選択肢は、医師の間で受け入れられる可能性が高く、したがってこれだけリスクのある患者集団の治療により有効だろう。
本発明者らは、アルコール使用障害(AUD)および/またはアルコール危険消費(ARC)のための新規の治療レジメンを調査してきた。利用可能な医薬物についての個人の洞察、その作用メカニズム、および報酬経路に関与する複雑なシグナル伝達経路とのその相互作用に基づいて、AUDおよび/またはARCのための新しい治療選択肢を同定した。
バレニクリンおよびブプロピオンの新規の組み合わせは、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害および/またはアルコール危険消費の治療における使用のために提供される。対応する組成物、使用および方法も提供される。
本発明は、ニコチン依存症およびアルコール依存症の両方の薬理学および臨床所見の両方についてのユニークな深い臨床への橋渡し的な本発明者らの知識、ならびに思考の跳躍に起因して考えられた。
ブプロピオンは数十年間薬物療法として利用可能であり、2000年からは禁煙のために利用可能である(Zyban(登録商標)、EMA)。それにもかかわらず、単独で、またはバレニクリン(2006年に禁煙のために登録された(Champix(登録商標)、EMA))と組み合わせて、AUDの治療に有益であるかを調査したGovernment Research Trialsにおいて有効な治験、または掲載された治験はない。さらに、本明細書において提供されるもの以外に、ブプロピオンおよびバレニクリンの組み合わせがアルコール摂取に影響を及ぼすかどうか調査した動物データはない。
バレニクリンおよびブプロピオンが組み合わせられる場合に本明細書において観察される有益な効果は、少なくとも以下の5つの理由により自明ではない。
1)ニコチン依存症およびエタノール依存症は、DSM−VおよびICD−10に記載の2つの異なる精神障害として分類される2つの別個の実体である。多くの場合、疫学的調査に関連しているが、ニコチン依存症および麻薬依存症、ニコチン依存症およびアンフェタミン依存症、ニコチン依存症および鬱病、ニコチン依存症および統合失調症、ならびにニコチン依存症およびADHDも同様である。それにもかかわらず、多くの場合疫学的調査に関連する障害は、同じ医薬物に順調に応答すると予想することができない。例えば、ブプロピオンをバレニクリンへ添加することによって、統合失調症が悪化することが予想されるだろう。反対に、AUDの治療に利用可能な薬物療法(アカンプロセートおよびナルトレキソン)をニコチン依存症に試みたが、この病態に対して効果を示さない。したがって、ブプロピオンがバレニクリンと組み合わせて使用される場合に本明細書において観察される有益な効果は予想外である。
2)エタノールおよびニコチンは異なる一次作用メカニズムを備えた非常に異なる薬物であり、完全に異なる用量範囲(ニコチンはnM範囲およびエタノールはmM範囲)でその効果を生ずる。ニコチンおよびエタノールの薬力学的効果も非常に異なる。ニコチンは穏やかな中枢興奮薬と判断されるが、エタノールは鎮静薬として分類される。用量に依存して、エタノールは、酩酊、中毒、鎮静、認知機能障害、攻撃促進性効果、判断力の欠如、運動協調/運動失調、睡眠、および最終的に呼吸抑制による死を生じ得るが、そのうちのどれもニコチン後には観察されない。長期的なエタノールの多量消費後には生命を脅かす禁断症状が起こる可能性があり、それはニコチン後には観察されない。
ニコチンは、神経伝達物質アセチルコリンについての受容体ファミリー(ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR))に直接干渉することによってその効果を生じ、脳における細胞外レベルの様々な神経伝達物質に二次的に影響を与える。ニコチンのすべての中枢効果は、非特異的ニコチン性受容体アンタゴニストメカミルアミンによって中枢のnAChRをブロックすることによって効率的に打ち消され得る。
一方エタノールは、それ自身の受容体を有していないが、神経興奮性に影響を与え得るいくつかのタンパク質(中でもリガンドゲート型イオンチャネル(GABA受容体、NMDA受容体、ストリキニーネ感受性グリシン受容体、5−HT受容体、およびいくつかのnAChR)、ならびに加えてL型Ca2+イオンチャネルおよびGタンパク質活性化内向き整流性Kチャネルに直接干渉する。これらの相互作用は、様々な神経伝達物質の細胞外レベルを変化させることができる。さらに、エタノールの薬力学的効果をすべてブロックできる単一の受容体活性薬剤はない。したがって、エタノールの薬理は、ニコチンの薬理よりもはるかに複雑であり、エタノールの薬理作用のうちの一部のみがニコチンアンタゴニストによって影響を受け得る。
エタノールの依存症を引き起こす効果および中毒性効果に関する有力な理論は、GABA(GABA受容体)およびグルタメート系(NMDA受容体)と薬物の相互作用を意味し、コルチコトロピン放出ホルモン(およびCRH1受容体)が関与することであるが、他の理論は、脳内ドーパミン系が関与し得ると主張する。しかしながら、エタノールがどのようにドーパミン系と相互作用するかは論争が行われており、幾人かの研究者は、エタノールそれ自体ではなくエタノールの代謝物質がドーパミン系に干渉すると主張し、他の研究者は、エタノールが内因性オピオイドの遊離を介したこの系に干渉すると述べる。さらに他の研究者は、相互作用がエタノールのGABA媒介性効果に起因することを示唆する。本発明者らは、エタノールのドーパミン活性化にnAChRが関与するという概念を発展させたが、これは文献において有力な理論ではない。
3)ニコチン依存症およびアルコール依存症についての遺伝的リスク因子は分離しており、例えば特異的な薬物の代謝に関連して、明確に異なる。
4)ブプロピオンおよびバレニクリンの両方は、脳内ドーパミン系と相互作用するが、それらの作用メカニズムは非常に異なる。バレニクリンは、ドーパミンニューロン上に(細胞体上および神経末端上の両方)所在するnAChRと直接相互作用する。ドーパミン細胞体上の受容体との相互作用は、神経末端からの細胞発火およびそれによるインパルス駆動性ドーパミン放出を増加させるだろう。末端上のnAChRとの相互作用もドーパミン放出を促進するだろう。バレニクリンは、ニコチンと同様に、これらの受容体に完全な効果をもたらさないことを意味する部分アゴニストであるが、ニコチンよりも受容体に対する親和性が高いので、代わりに、ニコチンによるさらなるnAChR活性化をブロックするだろう。バレニクリンは、エタノールが間接的に相互作用すると推測されるnAChRのサブタイプとも相互作用し、したがって、いくつかの研究によれば、それはドーパミン活性化およびエタノールによって生じる関連する「ハイな状態」も防止する。
ブプロピオンは、代わりに、ドーパミン神経細胞体上およびドーパミン神経末端上の両方に所在するドーパミン再取込みトランスポーター(ノルアドレナリントランスポーターと同様に)をブロックする。これらのトランスポーターがブロックされる場合に、ドーパミン細胞(末端および細胞体の両方)から放出されたドーパミン(いわゆる細胞体樹状突起放出)は、ドーパミンニューロンへの再取込みが抑制されるだろう。これは細胞外レベルのドーパミンを増加させるだろう。細胞体領域において、これらのドーパミンの細胞外レベルの促進は、細胞体樹状突起に所在するドーパミン自己受容体を活性化し、神経末端からのドーパミンニューロン発火の低減およびそれによるドーパミン放出の低減をもたらすだろう。
バレニクリンおよびブプロピオンを共投与する場合に、末端領域において細胞外ドーパミンレベルに対する相加効果が生じる(結果を参照)。このことは、恐らく少なくとも2つの機構1)ニューロン発火の増加を介してバレニクリンによって生じたドーパミン放出は、放出されたドーパミンの再取込みの抑制によって促進される機構、および2)ブプロピオンによって生じたドーパミン自己受容体媒介性のニューロン発火の減少は、nAChR誘導性のニューロン発火の刺激によって無効にされる機構によって説明される。
5)ニコチン依存症は、制御不能および過激消費によってアルコール依存症として特徴づけられるのと同じ程度ではなく、アルコール消費が人生の質および行動変化に大幅な影響を及ぼすほどには、ニコチン消費はそのような影響を及ぼさない。この差は、例えば診断および治療ストラテジーについての主要な差であり、よく使用されるニコチンによる置換療法がAUDについては当然考慮されない理由である。
一態様において、本発明は、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、有効量のバレニクリンおよび有効量のブプロピオンを含む組み合わせを提供する。
別の態様において、本発明は、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、有効量のブプロピオンを含む組成物と組み合わせた、有効量のバレニクリンを含む組成物を提供する。
別の態様において、本発明は、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、有効量のバレニクリンを含む組成物と組み合わせた、有効量のブプロピオンを含む組成物を提供する。
別の態様において、本発明は、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療のための医薬品の製造における、有効量のバレニクリンおよび有効量のブプロピオンを含む組み合わせの使用を提供する。
好適には、バレニクリンおよびブプロピオンは、連続投与、個別投与、および/または同時投与に好適な形態で提供され得る。
別の態様において、本発明は、有効量のバレニクリンおよび有効量のブプロピオンの組み合わせを被験体へ投与することを含む、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療の方法を提供する。
別の態様において、本発明は、有効量のバレニクリンを被験体へ投与することを含み、被験体が有効量のブプロピオンによる治療を受けている、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療の方法を提供する。
別の態様において、本発明は、有効量のブプロピオンを被験体へ投与することを含み、被験体が有効量のバレニクリンによる治療を受けている、それを必要とする被験体におけるアルコール障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療の方法を提供する。
好適には、バレニクリンおよびブプロピオンは、連続して、個別に、および/または同時に投与される。
好適には、有効量のバレニクリンは約0.1mg/日〜約5mg/日の範囲であり、任意選択的に、バレニクリンの有効量は約0.5mg/日〜約2mg/日の範囲である。
好適には、有効量のブプロピオンは約25mg/日〜約600mg/日の範囲であり、任意選択的に、ブプロピオンの有効量は約150mg/日〜約300mg/日の範囲である。
好適には、被験体はヒトである。
本明細書の記載および特許請求の範囲の全体にわたって、「含む」および「含有する」という単語ならびにそれらの変化形は、「含むがこれらに限定されない」を意味し、他の部分、添加物、構成要素、整数またはステップを除外することを意図しない(および除外しない)。
本明細書の記載および特許請求の範囲の全体にわたって、単数は、文脈が特別に要求しない限り複数を網羅する。特に、不定冠詞が使用される場合に、本明細書は、文脈が特別に要求しない限り、単数に加えて複数も企図するとして理解される。
本発明の特定の態様、実施形態または実施例と併用して記載される特色、整数、特徴、化合物、化学的部分または基は、それと適合性がないわけではない限り、本明細書において記載される他の態様、実施形態または実施例に適用可能であると理解される。
本明細書において参照される特許、科学文献および技術文献は、出願時での当業者に利用可能であった知識を立証する。交付済み特許、公開された特許出願および係属中の特許出願、ならびに本明細書において引用される他の出版物の全体の開示は、各々が具体的かつ個別に参照によって援用されることを示すのと同程度に参照によって本明細書に援用される。矛盾のある事例においては、本開示が優先するだろう。
本発明の様々な態様は、さらに詳細に以下に記載される。
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して以下にさらに記載される。
ブプロピオンの添加が、バレニクリンによって誘導されたラット側坐核におけるドーパミン放出の増加をブーストすることを実証する。ベースラインのパーセントとして表現した透析物中の測定されたドーパミン値を示す。薬物(mg/kg)または対照溶液(NaCl)を、タイムポイント0後に直接腹腔内注射した。 バレニクリン(1.5mg/kg、腹腔内)またはブプロピオン(2.5、5および10mg/kg、腹腔内)の注射後の、覚醒状態の自由行動のオスWistarラットの側坐核におけるインビボの微小透析からの結果を示す。透析物中のドーパミン値をベースラインのパーセントとして表現する。薬物または対照溶液(NaCl)を、0時点後に直接注射した。 バレニクリン(1.5mg/kg、腹腔内)またはブプロピオン(2.5、5および10mg/kg、腹腔内)の注射後の、覚醒状態の自由行動のオスWistarラットの側坐核におけるインビボの微小透析からの結果を示す。透析物中のドーパミン値をベースラインのパーセントとして表現する。薬物または対照溶液(NaCl)を、0時点後に直接注射した。 ラット側坐核における細胞外ドーパミンレベル(ベースラインのパーセントとして表現する)に対する、バレニクリン1.5mg/kgおよびブプロピオン5mg/kgの相加効果を示す。図5は、曲線下面積(AUC)0〜140分を示す(ブプロピオン5 vs バレニクリン+ブプロピオン5:p<0.001)。 ラット側坐核における細胞外ドーパミンレベル(ベースラインのパーセントとして表現する)に対する、バレニクリン1.5mg/kgおよびブプロピオン5mg/kgの相加効果を示す。図5は、曲線下面積(AUC)0〜140分を示す(ブプロピオン5 vs バレニクリン+ブプロピオン5:p<0.001)。 Wistarのラットにおけるアルコール枯渇効果(ADE)を示す。2週間のエタノール枯渇に続くエタノール瓶の再開後の8時間のエタノール摂取。ラットを、エタノール枯渇期間の前に7週間の間エタノール(12%v/v)と水との間の自由選択に曝露した。アルコール枯渇(AD)期間前のエタノール摂取を、各治療群におけるエタノールの再開後のエタノール接種と比較する。バレニクリン1.5mg/kgおよびブプロピオン5mg/kgの組み合わせ投与を受けた群(この群においてADEは消失した)以外においてはすべての群において明らかなADEがあった。
バレニクリンは、最近2つの無作為化臨床試験(RCT)(中毒性分野における治療試験のためのスウェーデンのネットワーク(Swedish Network for Treatment Trials in the Addiction field)と一緒に本発明者らによって遂行されたもの(de Bejczy et al.,2015)、およびAUDの治療における使用のために既存の薬物を別の目的で使うためのNIAAAプログラムで米国において遂行されたもの(Litten et al.,2013))において、アルコール消費低減特性を保持することが示された禁煙薬物である。効果量は、スウェーデンの研究において約0.35およびアメリカの研究において0.4であった。これらのデータは、バレニクリンが、AUDの治療において日常的に使用される前述の薬物より優れていることが示唆されるので、非常に有望である。
本発明者らは、薬物の特異的な組み合わせの投与によってバレニクリンについて観察された効果量を有意に促進して、被験体におけるAUDおよび/またはARCを治療できることを同定した。本発明者らは、バレニクリンおよびブプロピオンを組み合わせることによって、約0.6〜0.7の効果量に到達し得ると結論した。有利には、この範囲の効果量による治療は、例えば成人の注意欠陥過活動性障害のためのメチルフェニデート(Castells et al.,2011)および鬱のための抗鬱薬(Hieronymus,Nilsson,& Eriksson,2016)によって例示されるように、良好かつ確実であることが理解される。かかる治療の利用可能性はアルコール依存症患者およびハイリスクの飲酒の有る個人のケアにおいて、実際の違いを生ずる可能性を有する。
本発明者らは、したがって市場で既に利用可能な良好な忍容性を示す薬物の組み合わせを使用して、AUDおよび/またはARCのための新規の治療選択肢を同定し、新規の治療選択肢は、AUDの治療のために現在市場に出ている薬物に比較して、有意に促進された効果量を達成する。
本発明は、初めて本発明者らによって集められた以下の原理に基づき、バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせがAUDおよび/またはARCの治療のためのより有効な治療選択肢を提供するだろうことを示す。
本発明者らとその同僚による先駆的な研究は、エタノールの報酬効果および強化効果が、ニコチンに類似して、中脳における脳ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)との干渉を介して媒介され、中脳辺縁系ドーパミン(DA)ニューロンのニューロン発火の増加および最終的には側坐核(nAc;腹側線条体)におけるドーパミン放出をもたらすことを明らかにした(総説については、Soderpalm & Ericson,2013;Soderpalm,Ericson,Olausson,Blomqvist,& Engel,2000を参照)。関与するnAChRの特異的なサブタイプは少なくともラットにおいてニコチンとエタノールとの間で異なり得る(Ericson,Molander,Lof,Engel,& Soderpalm,2003)が、ヒトにおける状況は未知である。これらのしばしば非常に共乱用される物質の作用メカニズムは、したがって類似するが同一ではなく、実際、AUDおよびニコチン依存症は共通の根底にある遺伝を有する(True et al.,1999)。この背景は、AUDのために抗喫煙剤バレニクリンを使用する概念に基づいた、動物研究(Steensland,Simms,Holgate,Richards,& Bartlett,2007)、ヒト実験的研究(McKee et al.,2009)、およびこれまでのところ2つの無作為化臨床試験(RCT)の引き金となった。バレニクリンはnAC部分hRのアゴニストであり、それは単独でnAcにおけるドーパミン値をわずかに上昇させるが、同時にニコチンによるさらなるドーパミン活性化を防止する。バレニクリンは禁煙のために利用可能な最も良好な治療であり、AUDの有る被験体におけるアルコール摂取の低減のために有効であることも、罹患する被験体がニコチン使用者かどうかにかかわらず、現在証明されている。このこと、ならびに報酬性の中脳辺縁系ドーパミン系とのエタノールおよびニコチンが有する相互作用における類似性を考慮して、本発明者らは、別の確立している禁煙治療(すなわちドーパミン/ノルアドレナリン(NA)再取込み阻害物質ブプロピオン)がAUDおよび/またはARCについて有益であり、さらに、ドーパミン神経伝達の異なる態様を標的とするこれらの2つの薬物の組み合わせは、場合によってはより有効になるだろうという結論を下した(以下参照)。
AUDの有る被験体におけるドーパミン系の状況は、ブプロピオンもAUDおよび/またはARCのために作用し、バレニクリンおよびブプロピオンによる組み合わせ治療が、いずれかの薬物単独による治療より性能が優れるだろうということを本発明者らが結論を下した別の理由である。動物およびヒト研究の両方から、基礎的なドーパミン神経伝達のシナプス前部およびシナプス後部の態様がAUDにおいて低減していることが指摘される(Diana,Pistis,Carboni,Gessa,& Rossetti,1993;Martinez et al.,2005)。さらに、ドーパミン神経伝達の低減は、動物およびヒトの研究において、薬物摂取の増加および薬物使用再燃の増加とそれぞれ関連していた(Ahmed & Koob,2005;Wang et al.,2012)。換言すれば、AUDにおける損なわれたドーパミン系(それは遺伝的に決定され得る、および/または慢性的なアルコールへの適合として発症し得る)は、アルコール摂取を駆動し得る。したがって、アルコール摂取はドーパミンレベルを増加させることによって低減され得る。本発明者らはバレニクリンによる最近のRCTを考慮して、これを支持する。バレニクリン研究が着手されたときに、薬物は二重の作用1)ドーパミンニューロンをわずかに刺激し、それにより細胞外ドーパミンレベルを上昇させることによって、ならびに2)そうでなければエタノールがふさいでいたであろうnAChRを占めることによりドーパミンニューロンのエタノール誘導性活性化をブロックすることによって、作動するだろうと考えられた。しかしながら、最近の動物研究は、第2の機構が機能していない可能性を指摘し(Feduccia,Simms,Mill,Yi,& Bartlett,2014)、それは、エタノールによってふさがれるnAChRの特異的なサブタイプとバレニクリンが十分に相互作用しないことに起因し得る。その事例において、上で論じられた2つのRCTにおいて現在観察されたAUDに対するバレニクリンの効果は、もっぱらドーパミン上昇効果に由来するように思われ、それゆえ細胞外ドーパミンレベルの上昇がアルコール摂取を低減するという原理証明を提示する。反対のことを試みた研究(すなわちフルペンチキソール(fluphentixole)(シナプス後部のドーパミンD2受容体をブロックする神経弛緩薬)の慣性的な筋肉内投与)により、さらに支持される。この治療は、プラセボに比較して、飲酒へのより早く重篤な再燃を生ずることによって、病態を悪化させた(Wiesbeck et al.,2001)。
バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせ使用は、禁煙について既に調査されており、結果は組み合わせ治療が優れていることを示した(Ebbert et al.,2014;Hall,Slade,Wells,Rose,& Levin,2015;Rose & Behm,2014;Vogeler,McClain,& Evoy,2016)。上で略述されるようなニコチンとエタノールとの間の類似性、ならびに利用可能な医薬物、その作用メカニズム、および報酬経路に関与する複雑なシグナル伝達経路との相互作用についての個人的な洞察を考慮すると、本発明者らは、AUDおよび/またはARCの治療において組み合わせの類似の優越性が観察されるだろうという結論を下す。この特定の組み合わせは他の理由でも魅力的である。ブプロピオンはドーパミン/ノルアドレナリン再取込み阻害物質であり、したがって前頭皮質を含む脳における細胞外ノルアドレナリン濃度も上昇させるだろう。本発明者らは、内因性ノルアドレナリンレベルを上昇させる薬物がアルコール消費を減少させ得ること(de Bejczy et al.,2015;Wilens et al.,2008)および、例えば前頭皮質におけるシナプス後部のα2−受容体の活性化が衝動を制御し、それによってアルコール摂取を低減し得ること(Fredriksson et al.,2015)を見出している。さらに、ドーパミンおよびノルアドレナリンの再取込みをブロックする物質を適用する場合に、神経末端での端部効果は、DAニューロンおよびNAニューロンの両方の発火を低減する、自己受容体の活性化によって部分的に打ち消されるだろう(Kandel)。バレニクリン(ドーパミンニューロン上のnAChRの活性化を介して)は、代わりに、発火を増加させ、したがって自己受容体によって媒介される効果を打ち消し、それによって神経末端で正味の放出を増加させるだろう。したがって、バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせはドーパミン放出について相加的またはそれ以上であり、AUDの有る被験体におけるドーパミン系の状況を考慮すると(上記を参照)、それは、いずれかの物質単独を与える場合よりも大きな効果量をもたらすはずである。実際、本発明者らによる結果は、バレニクリンおよびブプロピオンの全身性の共投与後のラットにおける脳報酬系におけるドーパミン放出に対するこの相加効果を実証する(図1)。さらに、両方の薬物は、ドーパミン機構との相互作用にもかかわらず、それらのいずれかへの中毒性の発症の報告は非常に限定的であり、使用するのに安全であることが見出されている。このことについての主な理由はそれらの遅い作用の開始かもしれない。急速な作用の開始は、ドーパミン活性化薬物の多幸効果を得るために要求される(Volkow & Swanson,2003)。
最終的に、バレニクリンが、少なくともヒトにおいてアルコール効果について関連性のあるnAChRもブロックし、これが、AUDに対するRCTにおいて観察された効果に寄与するということを支持するいくつかの証拠がある。McKee et al.(2009)は、バレニクリンがヒトにおける実験的研究において、エタノール誘導性刺激および多幸感をブロックしたことを実証した。この特定の事例において、両方の作用メカニズム(すなわちエタノール誘導性ドーパミン活性化の遮断および基礎的なドーパミンレベルの上昇)は、バレニクリンの抗飲酒の効果に関与し、ブプロピオンの添加は、組み合わせ効果のうちのDA促進部分をブーストし、AUDおよび/またはARCについての改善された組み合わせ治療選択肢を提供するだろう。
本発明者らは、DA/NA再取込み阻害物質ブプロピオンおよびnAChR部分アゴニストバレニクリンの両方がラットnAcにおける細胞外DAレベルを増加させることを本明細書で図1〜5で示した。さらに、組み合わせ投与後に、細胞外DAレベルに対する相加効果は明らかであった。このことは恐らく、バレニクリンが、VTAにおける神経細胞体上およびnAcにおけるDA神経末端上の両方に恐らく所在するα4β2 nAChRと相互作用することによって、DA神経活性およびDA放出を増加させ、同時にプロピオンが、放出されたDAのDA末端での再取込みを抑制するということによって説明される。
興味深いことには、バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせ投与は完全にADEをブロックした(図6)。この測定は、臨床効果について高度に予測的であると判断され(Spanagel and Holter,2000)、したがって本結果は、バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせがヒトにおけるアルコール摂取を低減し得ることを示唆する。
DA神経伝達の低減の徴候は、動物(Weiss et al.,1996;Feltmann et al.,2016)およびヒト研究(Heinz et al.,2004)においてアルコール摂取の増加および渇望の増加ならびにエタノールキュー反応性と関連していた。さらに、ヒト研究から、基礎的なDA神経伝達のシナプス前部およびシナプス後部の構成要素がAUDにおいて低減していることが指摘される(Heinz et al.,2005;Volkow et al.,2007)。換言すれば、損なわれたDA系(それは遺伝的に決定され得る、および/または慢性的なアルコールへの適合として発症し得る(Volkow et al.,2006))は、アルコール摂取を駆動し得る。したがって、DAレベルを増加させる薬剤がアルコール摂取を低減し得ることが示唆されるだろう。バレニクリンによる最近のRCTはこの考えを支持する。バレニクリン研究が着手されたときに、薬物は二重の作用1)DAニューロンをわずかに刺激し、それにより細胞外DAレベルを上昇させることによって、ならびに2)そうでなければエタノールがふさいでいたであろうnAChRを占めることによりDAニューロンのエタノール誘導性活性化をブロックすることによって、作動するだろうと考えられた。しかしながら、最近の動物研究は、第2の機構が関与してないかもしれないことを指摘し(Feduccia et al.,2014)、エタノールおよびエタノール関連キューによってふさがれるnAChRの特異的なサブタイプとバレニクリンが十分に相互作用しないことに起因し得る(Ericson et al.,2003,Larsson et al.,2002,2004;Lof et al.,2007)。その事例において、3つのRCTにおいて現在観察されたAUDに対するバレニクリンの効果は、もっぱらDA上昇効果に由来し、それによって、細胞外DAレベルの上昇がアルコール摂取を低減することについての原理証明を提供する。反対のことを試みた研究(すなわちフルペンチキソール(fluphentixole)(シナプス後部のDA D2受容体をブロックする神経弛緩薬)の慢性的な筋肉内投与)により、この論点はさらに支持される。この治療は、プラセボに比較して、飲酒へのより早く重篤な再燃を生ずることによって、病態を悪化させた(Wiesbeck et al.,2001)。
上で指摘されるように、バレニクリンはアルコール依存症の個人におけるアルコール消費を減少させることが最近実証されたが、ブプロピオンはこの指摘について試みられたことはなかった。しかしながら、両方の薬物は確立している禁煙薬剤であり、バレニクリンはブプロピオンよりもわずかに良好なものであり、バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせ使用は、禁煙について既に調査されており、結果は組み合わせ治療が優れていることを示した(Ebbert et al.,2014;Rose and Behm,2014;Vogeler et al.,2016)。
バレニクリン+ブプロピオンの組み合わせは多くの理由でAUD/ARCの治療について魅力的である。DA/NA再取込み阻害物質であるので、ブプロピオンは脳における細胞外NAレベルも上昇させるだろう。本発明者らおよび他の研究者は、内在性NAレベルを上昇させる薬物がヒトにおけるアルコール消費を減少させ得ることを見出した(Wilens et al.,2008;deBejczy and Soderpalm,2015)。さらに、DAおよびNAの再取込みをブロックする物質を適用する場合に、神経末端での端部効果は、DAニューロンおよびNAニューロンの両方の発火を低減する、細胞体樹状突起の自己受容体の活性化によって部分的に打ち消されるだろう(Einhorn et al.,1988)。バレニクリン(これらの両方のタイプのニューロン上のα4β2 nAChRの活性化を介して)は、代わりに、発火を増加させ、それによって自己受容体によって媒介される効果を打ち消し、神経末端で正味の放出を増加させるだろう(Coe et al.,2005)。この作用は、本明細書において観察されたDA放出に対する相加効果についてよく説明し得るが、NA系へも適用することができるだろう。さらに、両方の薬物は、DA機構との相互作用にもかかわらず、様々な集団にわたって有効かつ安全であることが見出されており、精神医学的または中毒性の併存症の有る患者においても推奨される(Aubin et al.,2011)。この理由の1つには、DA活性化薬物の多幸効果を得るためには急速な作用の開始が要求されるので、作用の開始が遅い可能性がある(Volkow and Swanson,2003)。
ニコチン使用(主に喫煙の形態で)はAUDの有る個人の中でかなり一般的であり(Bien and Burge,1990)、ニコチン依存症の重症度はアルコール依存症患者におけるより高い渇望と関連する(Hillemacher et al.,2006)。この共乱用は深刻な健康問題を負わせ、アルコール依存症の人々がアルコール関連疾患よりも喫煙関連疾患で死亡することが多いと主張されている。ニコチン投与それ自体は薬理作用によってアルコール摂取を増加させることを指摘する動物の証拠がある(Potthoff et al.,1983;Blomqvist et al.,1996;Smith et al.,1999)。したがって、ニコチン摂取に対する治療効果は、アルコール消費も減少させ得る可能性がある(Prochaska et al.,2004を参照)。さらにこの理由のために、AUDの有る個人におけるアルコール消費に対する禁煙治療の影響に加えて、一時的な効果がニコチン摂取の低減に関連するかしないかを調査することはかなり興味深い。
結論として、バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせ投与は、nAcにおけるDA放出に相加効果を生じ、ラットにおけるADEを消失させた。これらの所見は、これらの2つの薬物の組み合わせが、これらの同じ薬物を禁煙のために使用する事例とちょうど同じように、AUDの治療においていずれか薬物単独の効果より優れ得ることを指摘する(Ebbert et al.,2014,Rose and Behm,2014;Vogeler et al.,2016)。AUDに罹患したヒトにおけるこの仮説を調査する対照臨床試験は高く保証される。かかる試験は、現時点で利用可能なものよりもかなり大きな効果量の治療代替を、患者および実施者に提供することができるだろう。
定義
本発明がより容易に理解され得るために、特定の用語および語句が本明細書において定義される。
本明細書において使用される時、「バレニクリン」は、先発医薬品物質(通常バレニクリン酒石酸塩の形態で、名称ChantixまたはChampix下で商業的に入手可能)およびその修飾誘導体を包含する。バレニクリンおよび禁煙におけるその効果的な使用は周知である。それは処方薬で利用可能であり、ニコチン性受容体の部分アゴニストとして作用し、したがってそれに対する渇望を低減し、紙巻きタバコおよび他のタバコ製品の快適な効果を減少させる。この点において、それは、ニコチンアンタゴニスト(例えばブプロピオン等)とはその作用メカニズムにおいて別である(以下参照)。
本明細書において使用される時、「ブプロピオン」は、先発医薬品物質(名称Wellbutrin、ElontrilまたはZyban下で商業的に入手可能)およびその修飾誘導体を包含する。ブプロピオンならびに抗鬱薬および禁煙補助としてその効果的な使用は周知である。それは処方薬で利用可能であり、いくつかの異なる生物学的標的に影響を与え、多くの場合、ノルエピネフリン−ドーパミン再取込み阻害物質およびニコチンアンタゴニストとして記載される。
本明細書において使用される時、「疾患」および「障害」という用語は互換的に使用される。
本明細書において使用される時、「アルコール使用障害」または「AUD」は、深刻になる問題ある飲酒を指す。AUDと診断されるために、個人は、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(DSM)中で略述される特定の基準を満たさなければならない。DSM−5(DSMの現行版)下で、同じ12か月の期間に11の基準のうちの任意の2つを満たす人なら誰でも、AUDという診断を受ける。AUDの重症度(軽症、中等症または重症)は満たした基準数に基づく。DSM−5下で、以下の質問のうちの2つ以上にイエスと答える個人は、AUDを有するとして同定される。
過去1年以内に、あなたは、
・意図していたよりも多くのまたは長い飲酒となってしまった時がありましたか?
・飲酒を減らすかまたは止めることを望むかまたは試みたができなかったことが、一度よりも多くありましたか?
・飲酒に多くの時間を費やしましたか?または、具合が悪くなったりまたは後遺症を克服することに多くの時間を費やしましたか?
・渇望(飲酒への強い必要性または衝動)を経験しましたか?
・あなたの家庭または家族の世話が、飲酒で(または飲酒による体調不良で)頻繁に妨げられることがありましたか?または、仕事で問題を起こしましたか?または、学校のことで問題がありましたか?
・たとえ飲酒が家族または友達とのトラブルを引き起こしても、飲酒を継続しましたか?
・飲酒するために、あなたにとって重要であるかもしくは関心のある活動、または楽しみを与える活動を放棄または中止しましたか?
・飲酒の間または後に、怪我をする機会を増加させる状況へと陥ること(運転、水泳、機械類の使用、危険区域内の歩行、または安全でない性行為等)が、一度よりも多くありましたか?
・たとえ飲酒により憂鬱もしくは不安を感じるか、または別の健康問題を追加したとしても、飲酒を継続しましたか?または、記憶喪失が有った後でも?
・あなたが望む効果を得るために、あなたがかつて飲んだよりもはるかに多く飲酒をしなくてはいけませんでしたか?または、あなたの通常の飲酒の数では、以前よりもはるかに効果がなくなったと気付きましたか?
・アルコールの効果が減少していた時に、離脱症状(睡眠障害、震え、興奮性、不安、鬱、情動不安、吐き気、または発汗等)がありましたか?または、そこにないものを感じますか?
本発明を使用して、それを必要とする被験体におけるアルコール危険消費を治療することができる。本明細書において使用される時、NIAAAによって提供される定義(https://www.niaaa.nih.gov/alcohol−health/overview−alcohol−consumption/moderate−binge−drinking)によれば、「アルコール危険消費」は以下のものを網羅する。(1)適度な飲酒以上;(2)過激飲酒のパターンを示す;(3)大量のアルコール使用。本明細書において使用される時、したがって「アルコール危険消費」は、少なくとも(1)〜(3)のうちの1つを指す。
「Dietary Guidelines for Americans 2015−2020」(U.S.Department of Health and Human ServicesおよびU.S.Department of Agriculture)によれば、適度な飲酒とは、女性については1日あたり1杯までの飲酒および男性については1日あたり2杯までの飲酒である。したがって、本明細書において使用される時、「適度な飲酒以上」とは、女性について1日あたり1杯の飲酒および男性について1日あたり2杯の飲酒を超えるアルコール消費を指す。
NIAAAによれば、「過激飲酒」は、0.08g/dLの血中アルコール(BAC)レベルをもたらす飲酒のパターンである。これは典型的には、約2時間で、女性については4杯の飲酒および男性については5杯の飲酒後に起こる。さらに、Substance Abuse and Mental Health Services Administration (SAMHSA)(National Survey on Drug Use and Health (NSDUH)を毎年遂行する)は、過去1か月以内の少なくとも1日に同じ機会(すなわち同じ時にまたは互いが2時間以内)に、男性については5杯以上のアルコール飲酒または女性については4杯以上のアルコール飲酒を、過激飲酒として定義する。したがって、本明細書において使用される時、「過激飲酒のパターンを示すもの」は、過去1か月中の少なくとも1日に0.08g/dLの血中アルコールを導く様式でアルコールを消費する被験体を指す。
SAMHSAは、過去1か月以内の5日以上の過激飲酒を大量のアルコール使用として定義する。したがって、本明細書において使用される時、「大量のアルコール使用」は、過去1か月以内の5日以上の過激飲酒(上で定義されるような)のパターンを示した被験体を指す。
「AUD」の文脈中で本明細書において記載される本発明の任意の態様は、アルコール危険消費(ARC)へ同等に適用される。
本明細書において使用される時、「被験体」という用語は、AUDおよび/またはARCを有するか、または有するリスクがある(すなわち発症しやすい)、個人(例えばヒト)を指す。被験体は、患者(すなわち本発明による治療を必要とする被験体)であり得る。被験体は、障害または症状についての治療を受け得る。あるいは、被験体は本発明による治療の前に治療されていない。
本明細書において使用される時、「治療する」、「治療すること」および「治療」という用語は、障害もしくは症状の発症を予防するか、または障害もしくは症状の病理を変更する意図により遂行された介入を包含すると見なされる。したがって、「治療」は、治療処置および予防的(prophylactic)または予防的(preventative)な方策の両方を指し、そこで、対象物は、標的の障害または症状を防止または減速する(軽減する)ことになっている。したがって、「治療すること」という用語は、障害または症状の発症を治療および/または予防することを包含する。したがって、本発明は、アルコール使用障害を発症しやすい(または実際はAUDが再燃する)、および/またはアルコール危険消費をしやすい(または実際はアルコール危険消費が再燃する)被験体における、AUDおよび/またはアルコール危険消費の予防のために有用であり得る。したがって、本発明は、AUDおよび/またはアルコール危険消費における再燃の予防処置であり得る。
被験体は、有効量のバレニクリンおよび有効量のブプロピオンの組み合わせ投与によって、本発明に従って治療することができ、そこで、バレニクリンおよびブプロピオンは、個別/別個の組成物中、または同じ組成物中で組み合わせられるかのいずれかである。
被験体は、有効量のバレニクリンの被験体への投与によっても、本発明に従って治療することができ、被験体が有効量のブプロピオンによる治療を(既に)受けている。
同様に、被験体は、有効量のブプロピオンの被験体への投与によっても、本発明に従って治療することができ、被験体は有効量のバレニクリンによる治療を(既に)受けている。
本明細書において使用される時、規定の薬物(例えばバレニクリンまたはブプロピオン)により「治療を受けている」被験体は、被験体が規定の薬物による治療を既に開始したことを意味する(被験体は、治療の任意の相(例えば誘導相、維持相、回復相など)中であり得る)。
好適には、被験体は、AUDおよび/またはARCの治療のための他の適切な治療法(KBT、心理社会療法、短期介入、および薬物療法(ナルトレキソン、アカンプロセートおよびジスルフィラムなどの)が挙げられるがこれらに限定されない)に加えて、本発明に従うバレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせから利益を得ることができる。
好適には、本発明を使用して、アルコール依存症およびニコチン依存症併発する被験体を治療することができ、両方の依存症は同時に治療することができる。
本明細書において記載される化合物(すなわちバレニクリンおよび/またはブプロピオン)、組み合わせおよび/または組成物は、有効量での投与のためのものである。「有効量」(または「治療有効量」)は、単独で、またはさらなる用量と一緒に、所望される(治療上の)応答を生ずる量である。使用される(治療)有効量は、例えば治療目的、投与経路および被験体の病態に依存するだろう。所与の被験体のためのバレニクリンおよび/またはブプロピオンの好適な投薬量は、薬物の作用を変更することが公知の様々な要因(疾患の重症度およびタイプ、体重、性別、食餌、投与時間および投与経路、他の医薬物、ならびに他の関連する臨床因子が挙げられる)を考慮に入れて、担当医によって決定され得る。したがって、一例において、バレニクリンおよび/またはブプロピオンの好適な用量は被験体の体重に基づいて選択される。投薬量およびスケジュールは、特定の疾患状態および患者の全体的な病態に従って変動し得る。例えば、毒性を低減するために、組み合わせ治療の構成要素の上記の用量を低減することが必要または望ましい場合がある。好適な用量は、被験体のアルコール消費レベルに基づいても決定され得る(例えば血中のPEth濃度によって測定されるように)。好適な用量は、被験体のサブグループについても、例えば遺伝および/または薬学遺伝学的プロファイル(複数可)に基づいて決定され得る。
治療有効投薬量は、インビトロまたはインビボの方法によって決定され得る。
一実施形態において、有効量のバレニクリンは約0.1mg/日〜約5mg/日の範囲であり、任意選択的に、有効量のバレニクリンは約0.5mg/日〜約2mg/日の範囲である。有効量は治療のステージに応じて異なり得る。例えば、変動用量レジメン(以下を参照)を含む治療の方法について、異なる用量が誘導相(複数可)および治療相(または維持相)に有効であり得る。一例として、第1の誘導相は、約0.5mg/日のバレニクリンの初期用量を使用することができる。したがって、約0.5mg/日は、第1の誘導相の使用のための有効量のバレニクリンと判断され得る。後続して、第2の誘導相は、約1mg/日の増加用量のバレニクリンを使用することができる。したがって、約1mg/日は、第2の誘導相の使用のための有効量のバレニクリンと判断され得る。最終的に、維持相/治療相は約2mg/日のバレニクリンの用量を使用することができる。したがって、約2mg/日は、治療相の使用のための有効量のバレニクリンと判断され得る。
同様に、有効量のブプロピオンは約25mg/日〜約600mg/日の範囲であり、任意選択的に、有効量のブプロピオンは約150mg/日〜約300mg/日の範囲であり得る。有効量は治療のステージに応じて異なり得る。例えば、変動用量レジメン(以下を参照)を含む治療の方法について、異なる用量が誘導相(複数可)および治療相(または維持相)に有効であり得る。一例として、(第1の)誘導相は、約150mg/日のブプロピオンの初期用量を使用することができる。したがって、約150mg/日は(第1の)誘導相の使用のための有効量のブプロピオンと判断され得る。後続して、維持相/治療相は約300mg/日のブプロピオンの用量を使用することができる。したがって、約300mg/日は治療相の使用のための有効量のブプロピオンと判断され得る。
したがって本明細書において記載される化合物、組み合わせおよび/または組成物は有効量で被験体へ投与されて、所望される応答を生ずる。かかる応答の例としては、アルコール消費のより低いリスクレベルへの低減、AUDの重症度(上で設定された11の基準によって診断されるように)の低減、および生存率の増加が挙げられるがこれらに限定されない。治療への応答を測定する方法は周知であり、例えば被験体のアルコール摂取を測定することを包含する。アルコール摂取の測定に好適な方法は当技術分野において周知であり、被験体の血液サンプル中のホスファチジルエタノール(PEth)および/または他のアルコールマーカーを測定すること(Hashimoto et al.,2013;Walther et al.,2015)、アルコールタイムラインフォローバック(TLFB)を遂行すること(Sobell & Sobell,1992)、被験体でAUDIT質問票を査定すること(Saunders,Aasland,Amundsen,& Grant,1993)、被験体のアルコールに対する渇望を査定すること、ならびに/または個人の強迫的飲酒スコア(obsessive compulsive drinking score)(OCDS)を決定すること(Anton,Moak,& Latham,1995)を包含する。
好ましくは、本明細書において記載される組み合わせ(複数可)および/または組成物(複数可)は、それを必要とする被験体におけるAUDおよび/またはARCの治療に対して有益な効果または相乗効果を提供するだろう。例えば応答の程度、応答率、無増悪期間、または生存期間によって測定されるように、組み合わせ治療の構成要素のうちのいずれかをその既存用量で投薬することに際して達成可能なものより、効果が治療上優れているならば、組み合わせ治療は、「相乗効果」または「相乗治療」を与えるものとして定義される。例えば、効果がバレニクリン単独またはブプロピオン単独により達成可能な効果より、治療上優れているならば、組み合わせ治療の効果は相乗的である。さらに、バレニクリンまたはブプロピオン単独へ応答しない(または不十分に応答する)被験体の群において、有益な効果が得られるならば、組み合わせの効果は相乗的である。加えて、構成要素のうちの1つがその既存用量で投薬され、他の構成要素が低減した用量で投薬され、例えば応答の程度、応答率、無増悪期間、または生存期間によって測定される治療効果が、組み合わせ治療の構成要素のうちのいずれか1つを既存の量で投薬することに際して達成可能なものに等価であるかまたはそれより良好であるならば、組み合わせ治療の効果は、相乗効果を与えるものとして定義される。特に、応答の程度、応答率、無増悪期間、および生存データのうちの1つまたは複数を損なうことなく、特に、応答の継続期間を損なうことなく、各構成要素の既存用量を使用する場合に生じる副作用よりも厄介な副作用が少ないおよび/または少ない状態で、バレニクリンまたはブプロピオンの既存用量が低減され得るならば、相乗性は存在すると考えられる。
したがって、有効量のバレニクリンは、ブプロピオンと組み合わせて使用された場合に、第1の誘導用量について約0.5mg/日、第2の誘導用量について約1mg/日、および維持用量について約2mg/日の上述の例よりも、より低くてもよい。したがって、有効用量は、維持用量について約2mg/日以下(例えば2mg/日以下、1.8mg/日以下、1.6mg/日以下、1.4mg/日以下、1.2mg/日以下、1mg/日以下)、第2の誘導用量について約1mg/日以下(例えば1mg/日以下、0.9mg/日以下、0.8mg/日以下、0.7mg/日以下、0.6mg/日以下、0.5mg/日以下)、および第1の誘導用量について約0.5mg/日以下(例えば0.5mg/日以下、0.4mg/日以下、0.3mg/日以下、0.2mg/日以下、0.1mg/日以下)であり得る。
同様に、有効量のブプロピオンは、バレニクリンと組み合わせて使用された場合に、(第1の)誘導用量について約150mg/日、および維持用量について約300mg/日の上述の例よりも、より低いくてもよい。したがって、有効用量は、維持用量について約300mg/日以下(例えば300mg/日以下、250mg/日以下、200mg/日以下、150mg/日以下)、および(第1の)誘導用量について約150mg/日以下(例えば150mg/日以下、125mg/日以下、100mg/日以下、75mg/日以下、50mg/日以下、25mg/日以下)であり得る。
本明細書において使用される時、バレニクリンおよびブプロピオンを含む「組み合わせ」は、バレニクリンおよびブプロピオンの両方を含む投薬形態に加えて、ブプロピオンの別個の投薬形態と組み合わせた使用のためのバレニクリンの投薬形態を網羅する。したがって、本発明の文脈において、「組み合わせ使用」および「組み合わせ」は、別々の個別の投薬形態として個別の容器中に、または、例えば、別々の固体投薬単位(例えば、一緒に服用または1日の内に服用されなければならない投薬単位が、被験体に好都合な様式で一緒にグループ化された形態)で、両方のタイプの薬物を含有するブリスター中に、バレニクリンおよびブプロピオンの両方を含む製品も包含する。上記製品は、それ自体またはキットの一部として、被験体への、別々の個別の投薬単位の同時投与、連続投与、または個別投与についての指示を含有し得る。したがって、製品は、連続投与、個別投与、および/または同時投与に好適な形態で、別々の個別の投薬形態として、少なくとも2つの化合物(例えばバレニクリンおよびブプロピオン)を含み得る。
化合物、組み合わせおよび/または組成物は、任意の順序で、被験体への、連続(一続きの)投与、個別投与、および/または同時(並列の)投与に好適な形態で提供され得る。例えば、バレニクリンは、ブプロピオンへの連続投与、個別投与、および/または同時投与に好適な形態で提供され得る。したがって、バレニクリンは、ブプロピオンが投与される場合と比較して、同じ時間または異なる時間(その前後)で被験体へ投与され得る。バレニクリンおよびブプロピオンが同時に投与される事例において、バレニクリンおよびブプロピオンは、同じ時間で投与される個別の組成物として投与され得るか、または、バレニクリンおよびブプロピオンの両方を含む組み合わせ組成物として投与され得る。
本明細書において記載される化合物、組み合わせ、および/または組成物は、任意の従来の経路(経口投与(例えば錠剤形態で)、注射、または経時的に徐々に注入することによりよるものが挙げられる)によって、被験体へ投与され得る。投与は、例えば局所、口腔、非経口、静脈内、腹腔内、筋肉内、血管内、腔内、鼻内、大脳内、気管内、病巣内、腹腔内、直腸、皮下、経皮、硬膜外、経皮、または点滴であり得る。一例として、バレニクリンは、経口で(例えば錠剤の形態で、またはチューインガム組成物として、EP1863442を参照)、経皮的に(EP1909773を参照)、制御放出を介して(WO2009034431を参照)投与され得るか、または、鼻内送達、バッカル送達、舌下送達、および肺送達のために製剤化され得る(EP1802276を参照)。ブプロピオンの投与に好適ないくつかの手段も周知である(例えばEP1575565(錠剤形態を使用する経口投与);WO2007117581(経皮投与)を参照)。一例において、バレニクリンおよびブプロピオンは、例えば舌下投与、鼻用スプレーによる投与、埋込み、および/またはポンプによる投与に好適な別個の組成物中で提供される。
したがって、本明細書において記載される化合物、組み合わせ、および/または組成物は、上記の投与モードに好適な形態であり得る。例えば、経口投与に好適な形態としては錠剤またはカプセルが挙げられ;鼻への投与または吸入による投与に好適な形態としては粉末または溶液が挙げられ;非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、または点滴を包含する)に好適な形態としては滅菌溶液、懸濁物またはエマルションが挙げられ;局所投与に好適な形態としてはパッチ、軟膏またはクリームが挙げられ;直腸投与に好適な形態としては坐剤が挙げられる。あるいは、投与経路は注射によるものであり得る。
本発明の組成物は、有利には単位投薬形態で提示される。投薬形態(単位用量とも呼ばれる)は、活性成分および不活性成分(賦形剤)の特異的な混合物と共に特定の形状(例えば、カプセルシェル等)中に使用目的で市販される形態の医薬製剤であり、特定の用量へと配分されている。投与経路に応じて、投薬形態としては、液体、固体および半固体の投薬形態が挙げられる。一般的な投薬形態としては、ピル、錠剤、カプセル、飲料またはシロップが挙げられる。
一例において、バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせは、デポー調製物の形態で提供され、バレニクリンおよびブプロピオンは、同じまたは異なる放出率を有するように製剤化される。本明細書において使用される時、「デポー調製物」は、注射から与えられるバレニクリンおよびブプロピオンの化合物の特異的な製剤を指し、医薬物は、数日または数週間にわたって被験体の体の中へ緩慢に放出される。
一例において、バレニクリンの有効用量は、被験体による毎日の経口投与のために、単位投薬形態(例えば錠剤)で、ブプロピオンの対応する有効用量と組み合わせられ得る。
バレニクリンおよびブプロピオンの個別の製剤の投与が連続的または個別である場合に、第2の製剤の投与における遅延は、組み合わせ療法の有益な効果を損失するようなものであってはならない。
バレニクリンおよび/またはブプロピオンは、化合物(すなわちバレニクリンおよび/またはブプロピオン)および1つまたは複数の他の構成要素を含む組成物(例えば医薬組成物)の一部であり得る。組成物は、バレニクリンおよび/またはブプロピオンならびに薬学的に許容される賦形剤、アジュバント、希釈物質、および/または担体を含む医薬組成物であり得る。医薬組成物は、薬学的に許容される濃度の塩、緩衝剤、防腐物質、適合性のある担体、補足の免疫増強剤(アジュバントおよびサイトカイン等)、および任意選択的に他の治療剤または化合物を常に含有し得る。
本明細書において使用される時、「薬学的に許容される」は、生物学的にまたは他の点で不適当でない材料を指し、すなわち、材料は、望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく、またはそれが含有される医薬組成物の他の構成要素のうちの任意のものと有害な様式で相互作用することなく、選択された化合物と一緒に個体へ投与され得る。
賦形剤は、活性成分(例えば本発明の化合物)と一緒に製剤化される天然物質または合成物質であり、製剤を増量させる目的のために、または最終的な投薬形態の活性成分に対して治療の増強(薬物吸収または溶解度の促進等)を付与するために含まれる。賦形剤は、関係のある活性物質の取り扱いを支援するため(粉末流動性または非付着特性の促進によって等)、それに加えて、インビトロの安定性を支援するため(予想される保存期間にわたる変性の防止等)に、製造工程においても有用であり得る。薬学的に許容される賦形剤は、当技術分野において周知である。したがって、好適な賦形剤は当業者によって容易に同定可能である。一例として、好適な薬学的に許容される賦形剤としては、水、食塩水、水性デキストロース、グリセロール、エタノール、および同種のものが挙げられる。
アジュバントは、製剤中の他の薬剤の効果を変更する薬理剤および/または免疫剤である。薬学的に許容されるアジュバントは当技術分野において周知である。したがって、好適なアジュバントは、当業者によって容易に同定可能である。
希釈物質は希釈剤である。薬学的に許容される希釈物質は当技術分野において周知である。したがって、好適な希釈物質は当業者によって容易に同定可能である。
担体は用いられる投薬量および濃度でレシピエントへの毒性がなく、製剤の他の成分と適合性がある。「担体」という用語は、活性成分を組み合わせて適用を促進する、天然または合成の有機成分または無機成分を表わす。薬学的に許容される担体は当技術分野において周知である。したがって、好適な担体は当業者によって容易に同定可能である。
本発明の化合物、組成物および/または組み合わせは、上で詳細に記載されるように、任意の好適な方法および投薬形態を使用して投与され得る。
一例として、バレニクリンは、AUDおよび/またはARCを治療するための変動用量法を使用してそれを必要とする被験体へ投与され、変動用量法は、後続する治療用量(維持用量としても公知である)と共に、少なくとも1つの誘導用量を含む。ヒトへのバレニクリンの投与についての適切な変動用量法は周知である。一例として、バレニクリンは以下の用量で投与され得る。0.5mg/日の第1の誘導用量(1〜3日目);1mg/日の第2の誘導用量(4〜7日目)(例えば2×0.5mgの投薬形態で);2mg/日の維持用量(8〜98日目)(例えば4×0.5mgの投薬形態で)。この例の治療レジメンは合計で14週間であり、12週間の定常状態治療を包含する。
バレニクリンの1日当たり誘導用量および/または維持用量は、単回投与または一連の投与として投与され得る(一連の投与は、同時に服用されるかまたは連続して服用され、例えばその日の間に広がる)。例えば、バレニクリンの1日当たり第2の誘導用量が1mg/日であるならば、これは、1mgを1日1回(例えば0.5mgを2錠、同時に服用)として、または0.5mgを1日2回(例えば朝に0.5mgを1錠および夜に0.5mgを1錠)としてのいずれかで投与され得る。
バレニクリンについての具体的な変動用量レジメンは上で提供されるが、本発明はこの変動用量レジメンに限定されておらず、具体的な投薬量、各用量についての日数、および各々の投薬形態の濃度は、いくつかの要因(被験体のAUDおよび/またはARCの重症度、性別、体重、年齢など等)に応じて変動し得る。それを必要とする被験体におけるAUDおよび/またはARCを治療するためのバレニクリンの投与について適切な用量レジメンを同定することは、当業者の日常的能力の範囲内である。
さらなる例として、ブプロピオンは、AUDおよび/またはARCを治療するための変動用量法を使用してそれを必要とする被験体へ投与され、変動用量法は、後続する治療用量(維持用量としても公知である)と共に、少なくとも1つの誘導用量を含む。ヒトへのブプロピオンの投与についての適切な変動用量法は周知である。一例として、ブプロピオンは以下の用量で投与され得る。150mg/日の第1の誘導用量(1〜7日目);300mg/日の維持用量(8〜98日目)(例えば2×150mgの投薬形態で)。この例の治療レジメンは合計で14週間であり、12週間の定常状態治療を包含する。
上記のようにバレニクリンに関して、ブプロピオンの1日当たりの誘導用量および/または維持用量は、単回投与または一連の投与として投与され得る(一連の投与は、同時に服用されるかまたは連続して服用され、例えばその日の間に広がる)。例えば、ブプロピオンの1日当たり維持用量が300mg/日であるならば、300mgを1日1回(例えば150mgを2錠、同時に服用)として、または150mgを1日2回(例えば朝に150mgを錠剤および夜に150mgを1錠)として投与され得る。
ブプロピオンについての具体的な変動用量レジメンは上で提供されるが、本発明はこのレジメンに限定されず、具体的な投薬量、各用量についての日数、および各投薬形態の濃度は、いくつかの要因(被験体のAUDおよび/またはARCの重症度、性別、体重、年齢など等)に応じて変動し得る。それを必要とする被験体におけるAUDおよび/またはARCを治療するためのブプロピオンの投与について適切な用量レジメンを同定することは、当業者の日常的な能力の範囲内である。
錯誤回避のために記載するならば、本発明は、AUDおよび/またはARCの治療のためのバレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせ使用に関し、したがって本発明は、上で提供されたバレニクリンおよびブプロピオンについての2つの具体的な変動用量レジメンを組み合わせることによって達成され得る。先に言及されるように、バレニクリンおよびブプロピオンについての投薬形態は、個別投与、同時投与、または連続投与に好適であり得る。
好ましくは、バレニクリン(またはブプロピオン)の1日当たり用量の量は、単回投与として被験体へ投与されるか、またはあるいは複数投与として投与される。本明細書において使用される時、「用量」という用語は、被験体へ投与される薬物(バレニクリンまたはブプロピオン)の量を指す。
本明細書において使用される時、「変動用量」という用語は、治療処置のために被験体へ投与される、化合物バレニクリンおよび/またはブプロピオンの異なる用量を包含する。「変動用量レジメン」または「変動用量療法」は、治療の経過を通して様々な時点で異なる量の化合物(例えばバレニクリンおよび/またはブプロピオン)を投与することに基づく治療スケジュールを記載する。一実施形態において、本発明は、誘導相および治療相を含む治療の変動用量法を記載し、化合物(バレニクリンおよび/またはブプロピオン)は、誘導相に治療相よりも低い用量で投与される。本明細書において使用される時、「維持相」および「治療相」という用語は互換的に使用される。同様に、「維持用量」および「治療用量」は互換的に使用される。
「誘導相」という用語は、化合物(バレニクリンおよび/またはブプロピオン)の閾値レベルを実現するために被験体へ投与することを含む、治療の期間を指す。誘導相に、化合物(バレニクリンおよび/またはブプロピオン)のうちの少なくとも1つの誘導用量は、AUDおよび/またはARCを患う被験体へ投与される。誘導相は、長さで変動し得る(例えば少なくとも1、2、3、4、5、6、7日)。典型的には、誘導相は、本発明によるAUDおよび/またはARCの治療において5〜8日(通常7日)である。
2つ以上の誘導用量が使用されるならば、誘導相は、例えば第1の誘導相および第2の誘導相へと分割され得る。この事例において、第1の誘導相は約1〜3日間であり、第2の誘導相は後続して追加の1〜4日間であり得る(例えば第1の誘導相は1〜3日目、第2の誘導相は4〜7日目、治療相は8日目以降)。
「閾値レベル」という用語は、被験体における化合物(バレニクリンおよび/またはブプロピオン)の治療有効レベルを指す。閾値レベルは、治療の誘導相に少なくとも1つの誘導用量を投与することによって達成される。誘導用量の任意の数を投与して、化合物(バレニクリンおよび/またはブプロピオン)の閾値レベルを達成することができる。
一旦閾値レベルが達成されたならば、治療相が開始される。
「誘導用量」という用語は、化合物(バレニクリンおよび/またはブプロピオン)の第1の用量を指し、それは維持用量または治療用量に比較してより小さい。誘導用量は、単回または代替的に一連の投与であり得る。
誘導用量は、体中の薬物を定常状態量へ導くように頻繁に使用される。誘導用量は治療法の誘導相に投与される。誘導用量は誘導相に増加され得る。例えばバレニクリン投与のための誘導相は、第1の誘導相(第1の誘導用量、例えば0.5mgバレニクリン/日が投与される)および第2の誘導相(第2の誘導用量、例えば1mg/日が投与される)へと分割され得る。あるいは、誘導用量は誘導相に一定のままであり得る(例えば約150mg/日のブプロピオンの誘導用量)。
「治療相」または「維持相」は、所望される治療効果を達成および維持するために化合物(バレニクリンおよび/またはブプロピオン)を被験体へ投与することを含む、治療の期間を指す。治療相は誘導相に続き、したがって一旦閾値レベルが達成されれば開始される。
「治療用量」または「維持用量」という用語は、所望される治療効果を達成および維持するために被験体によって服用される化合物(バレニクリンおよび/またはブプロピオン)の量である。治療用量は誘導用量に後続して投与される。治療用量は、単回投与またはあるいは一連の投与であり得る。治療用量は治療法の治療相に投与される。治療用量は誘導用量よりも高く、連続して投与された場合に互いに等しくなり得る。典型的には、維持用量は治療法の治療相の全体にわたって一定のままである(例えばブプロピオンについて約300mg/日;バレニクリンについて約2mg/日)が、所望される治療効果が維持されるならば、維持用量は治療相にも変動され得る(例えば低減される)。
治療法の治療相は任意の適切な長さであり得る。一例として、治療相は、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも5週間、少なくとも6週間、少なくとも7週間、少なくとも8週間、少なくとも9週間、少なくとも10週間、少なくとも11週間、少なくとも12週間、少なくとも13週間、少なくとも14週間であり得る。典型的には、AUDおよび/またはARCのための治療相は少なくとも12週間である。
一態様において、本発明は、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、有効量のバレニクリンおよび有効量のドーパミン作動性効果のある追加の薬物を含む組み合わせも提供する。一態様において、ドーパミン作動性効果のある追加の薬物はブプロピオンである。
一態様において、本発明は、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、有効量のブプロピオンおよび有効量のニコチン作動性効果のある追加の薬物を含む組み合わせも提供する。一態様において、ニコチン作動性効果のある追加の薬物はバレニクリンである。
一態様において、本発明は、それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、有効量のニコチン作動性効果のある薬物および有効量のドーパミン作動性効果のある追加の薬物を含む組み合わせも提供する。
本発明の態様は、以下の非限定実施例によって実証される。
実施例
ラットおよびマウスにおいて得られた数多くの証拠は、エタノールおよびニコチンが類似するが同一でない薬理学的機構によって脳報酬系と相互作用することを実証する(Soderpalm et al.,2000;Soderpalm and Ericson,2013を参照)。したがって、側坐核(nAc;腹側線条体)における細胞外DAレベルの上昇をもたらす中脳辺縁系ドーパミン(DA)系のエタノールによる活性化は、前部腹側被蓋領域(VTA)におけるニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)に関与する(Blomqvist et al.1997;Ericson et al.,2008)。さらに、メカミルアミンの全身投与またはVTA中の部位特異的な注射のいずれかによるこれらの受容体の非特異的遮断は、ラットにおけるエタノールの摂取および嗜好性を低減する(Blomqvist et al.,1996;Ericson et al.,1998)。もともと、エタノールが実際はnAChRと相互作用し得るので、エタノールはnAChRとの直接的な干渉によってこれらの効果を生ずると考えられていた(Cardoso et al.,1999)が、後続する研究では、その関与は、むしろ間接的である可能性が高く、VTA中のアセチルコリンの遊離に起因することをと示した(Ericson et al.,2003;Larsson et al.,2005)。さらに、VTAに関与するnAChRのサブタイプは、α3、β3またはα6を含有するサブタイプであり(Larsson et al.,2004)、α4β2(それによってニコチンは中脳辺縁系DA系を活性化する)ではないように思われる(Corrigall et al.,1994;Picciotto et al.,1998;Larsson et al.,2002;Ericson et al.,2003)。興味深いことには、エタノールの薬理作用に関与する同じnAChRサブタイプは、エタノールキューに強化された行動に加えて、nAcにおけるエタノールキューに誘導されたDA放出にも関与するように思われる(Lof et al.,2007)。
上記研究は、バレニクリン(nAChRでの部分アゴニスト、および利用可能な最も有効な禁煙剤(Aubin et al.,2011))が、エタノール摂取を低減し得るという仮説を導いた。このことは、ラットにおけるエタノール摂取のいくつかのモデルにおいて実証され(Steensland et al.,2007)、アルコール高消費の喫煙者における実験的研究は、ヒトにおけるアルコールへの渇望、アルコール誘導性の「ハイな状態」、およびアルコール摂取に対するバレニクリンの効果も実証した。(McKee et al.,2009)。これらの所見は2つの無作為化対照試験(RCT)(1つは米国および1つはスウェーデン)を促し、それらはアルコール依存症の個人においてこの仮説を試験するために、ほとんど同時であるが互いから独立して着手された。米国の研究(Litten et al.,2013)は、タイムラインフォローバック(TimeLineFollowBack)法によって測定されたアルコール摂取の有意な低減(効果量は約0.4(Cohenのd))を示したが、スウェーデンの研究(deBejczy et al.,2015)は、AUDIT(アルコール使用障害確認試験(Alcohol Use Disorder Identification Test))およびOCRS(強迫性評定尺度(Obsessive Compulsive Rating Scale))スコアに加えて、特異的なアルコール消費マーカーホスファチジルエタノールの血中レベルの有意な低減(Cohenのd=0.35)を見出した。最近、さらに別のRCTは電子的形態で公表され、男性のアルコール中毒患者におけるバレニクリンについては0.45の効果量であるが、女性において効果はないことを示した(O’Malley et al.,2017)。したがって、これらの3つの研究における効果量は、現在認可されたアルコールへの抗再燃薬物療法のナルトレキソンおよびアカンプロセートで遂行された研究のメタ解析において観察されたもの(0.2〜0.3)よりも大きい(Srisurapanont and Jarusuraisin,2002;Soyka and Chick,2003;Jonas et al.,2014)。
バレニクリンおよびDA/ノルアドレナリン(NA)再取込み阻害物質ブプロピオンの両方は、有効な禁煙薬剤である(Aubin et al.,2011)。興味深いことには、これらの薬物の組み合わせ投与は、禁煙に対して相加効果を生ずる(Ebbert et al.,2014;Rose and Behm,2014;Vogeler et al.,2016)。この相加効果は恐らく、腹側線条体における細胞外DAレベルを促進する、これらの薬物の相補的な手段(ニューロン発火およびDA放出の刺激によるバレニクリンならびにDA再取込みの抑制によるブプロピオン)に少なくとも部分的に関連する。動物研究およびヒトにおける脳画像研究は、乱用薬物への長期的曝露後の損なわれたDA系は、薬物摂取の増加および再燃にそれぞれ関連することを示す(Weiss et al.,1996;Wang et al.,2012;Feltmann et al.,2016)。したがって、基礎的なDA活性を増加させることは薬物摂取を低減し得る。
ブプロピオンによる、バレニクリンについて既に実証されていたアルコール摂取低減効果の促進は、AUDの治療において非常に望ましい選択肢であり、>0.5の効果量を一時的に生ずる。したがって、本研究において、本発明者らは、覚醒状態の自由行動ラットにおけるインビボの微小透析を使用して、nAcにおけるDAレベルに対する、およびアルコール枯渇効果(ADE)(ヒトにおける臨床転帰について高い予測値を備えた動物モデル)に対する、バレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせ作用を調査した(Spanagel and Holter,2000)。
以下の実施例は、AUDについての動物モデル(実施例1)およびAUDの有るヒト被験体(実施例2)において、バレニクリンおよびブプロピオンを組み合わせる治療レジメンの有効性および安全性を評価する。
実施例1
A).覚醒状態の自由行動ラットにおけるインビボの微小透析を使用して、側坐核(nAc;脳報酬系の中央部位)におけるドーパミン放出に対するバレニクリンおよびブプロピオン(個別におよび組み合わせて)の効果を検証する実験。予備的データは、ブプロピオンの添加が、バレニクリンによって誘導されたドーパミン放出の増加を促進することを示す。ラットのnAcの中へ微小透析プローブを外科的に埋込み、それを2日後に灌流ポンプへ連結し、細胞外空間からの液体サンプリングを許容した。安定的なベースラインが得られた後に、バレニクリン(1.5mg/kg、皮下)またはブプロピオン(2.5mg/kg、腹腔内)または対照溶液を投与し、サンプリングを140分間継続した。図1で観察されるように、バレニクリンおよびブプロピオンの両方は、透析中の細胞外ドーパミンレベルを上昇させる。さらに、ブプロピオンが効果を生ずる限り、2つの薬物が組み合わせて与えられる場合に、この効果はバレニクリン効果に追加される。本発明者らは、高用量のブプロピオンがより長い作用継続期間を有し、バレニクリン効果に対する相加効果はそれに応じて延長されるだろうと予想する。
B).二瓶選択試験(水対エタノール)断続的アクセスモデルを、ラットにおいて遂行するだろう。高いエタノール摂取および嗜好性(水を上回る)を備えた動物が選択されるだろう。これらのエタノール高嗜好性ラットを、亜慢性処理(14日)のために、4つの処理群(対照+対照、バレニクリン+対照、対照+ブプロピオン、バレニクリン+ブプロピオン)へ無作為化し、インビボの微小透析実験(上記のA)から選択された用量およびドーパミン放出に対して相加効果または増強効果を示した用量を使用した。継続している飲酒、および2週間の断酒後に観察されるアルコール摂取の促進(アルコール枯渇効果、再燃の動物モデル)に対する効果が、決定されるだろう。これらの両方の測定値は、ヒトにおける臨床転帰について予測的であると判断される。
実施例2
無作為化プラセボ対照二重盲検4群多施設臨床試験を使用して、プラセボに対する、バレニクリンおよびブプロピオン(個別に)ならびにバレニクリンおよびブプロピオンの組み合わせ対プラセボの、AUDに対する有効性を評価するだろう。
継続期間;2週間のタイトレーション期間、および維持用量の試験薬による12週間の定常状態期間。
群1:被験体を無作為化してバレニクリン+プラセボを与える、
群2:被験体を無作為化してブプロピオン+プラセボを与える、
群3:被験体を無作為化してバレニクリン+ブプロピオンを与える、
群4:被験体を無作為化してプラセボ+プラセボを与える
バレニクリンは以下の用量で投与されるだろう。1〜3日目;0.5mg×1、4〜7日目;0.5mg×2、8日目から;0.5mg×4。したがって、2mgの維持用量である。
ブプロピオンは以下の用量で投与されるだろう。1〜7日目;150mg×1、8日目から;150mg×2。したがって、1日当たり300mgの維持用量である。
バレニクリンおよびブプロピオンを与える被験体について、薬物の組み合わせを、同時に投与するだろう。
対象基準:
年齢25〜75、男性および女性
最低5つの基準による、DSM基準に従うアルコール依存症
スクリーニングおよび無作為化時に、正のPEth分析(例えば、1日あたり約60gのアルコールに相当する0.5以上)によって測定される現在のアルコール消費量
除外基準:
現在の重度の身体疾患または精神疾患
不安定性高血圧性疾患(>140/90)を含む
胃バイパスまたは他の侵襲性肥満治療
BMI>30
研究結果に影響を及ぼす可能性のある併用薬
現在の鬱、不安症候群
神経精神病学的な診断
自殺傾向
過去5年以内の退薬痙攣
振戦譫妄、生涯の間
アルコールおよびニコチン以外の物質使用障害の診断
現在の薬物使用
上限3倍超の肝酵素(AST、ALT)値
主要転帰尺度:
血液中の特異的なアルコールマーカーホスファチジルエタノール(PEth)レベル
副次的転帰尺度:
タイムラインフォローバック(TLFB)および自己報告質問票AUDITによって測定される、自己報告のアルコール消費
ビジュアルアナログスケール(VAS)によって測定される、アルコールへの渇望
血中濃度によって測定される、追加のアルコールマーカー炭水化物欠乏トランスフェリン(CDT)およびγ−グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)
Cambridge Neuropsychological Test Battery(CANTAB)によって測定される、認知機能
血中コチニン濃度によって測定される、ニコチン使用
高感度C反応性タンパク質(hsCRP)によって測定される、炎症性変数
本明細書において特別に定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。例えば、Singleton and Sainsbury、Dictionary of Microbiology and Molecular Biology、第2版、John Wiley and Sons、NY(1 94);およびHale and Marham、The Harper Collins Dictionary of Biology、Harper Perennial、NY(1991)は、本発明において使用される多くの用語の一般的な辞書を当業者に提供する。本明細書において記載されるものに類似するかまたは等価である任意の方法および材料は、本発明の実践における使用が見出されるが、好ましい方法および材料が本明細書において記載される。したがって、直下に定義される用語は、全体としての本明細書への参照によってより完全に記載される。さらに、本明細書において使用される時、単数の用語「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈が明確に指示しない限り複数の参照を包含する。特別の指示のない限り、それぞれ、核酸は5’から3’の方向で左から右へ書かれ;アミノ酸配列はアミノからカルボキシの方向で左から右へ書かれる。当業者によって使用される文脈に応じて、記載される特定の方法論、プロトコールおよび試薬は変動し得るので、これらに本発明が限定されないことを理解するべきである。
読者の注目は、本出願と関連してこの明細書と同時にまたは先立って出願され、本明細書と共に公衆の閲覧へ開放されるすべての文書へ向けられるものであり、すべてのかかる文書の内容は参照により本明細書に援用される。
本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約および図面を包含する)中で開示された特色のすべて、および/または、そのように開示された任意の方法もしくはプロセスのステップのすべては、少なくともかかる特色および/またはステップのうちのいくつかが互いに排他的である組み合わせ以外は、任意の組み合わせで組み合わせられ得る。
本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約および図面を包含する)中で開示された各々の特色は、特別に明記されない限り、同じ、等価、または類似する目的を供する代替の特色によって置き換えられ得る。したがって、特別に明記されない限り、開示された各特色は、一連の一般的な等価または類似する特色のうちの単なる1つの例である。
本発明は、任意の前述の実施形態の詳細に制限されない。本発明は、本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約および図面を包含する)中で開示された特色のうちの任意の新規のもの、もしくは任意の新規の組み合わせへ、または、そのように開示された任意の方法もしくはプロセスのステップのうちの任意の新規のもの、もしくは任意の新規の組み合わせへ、拡張される。
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Claims (12)

  1. それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、有効量のバレニクリンおよび有効量のブプロピオンを含む組み合わせ。
  2. それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、有効量のブプロピオンを含む組成物と組み合わせた、有効量のバレニクリンを含む組成物。
  3. それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療における使用のための、有効量のバレニクリンを含む組成物と組み合わせた、有効量のブプロピオンを含む組成物。
  4. それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療のための医薬品の製造における、有効量のバレニクリンおよび有効量のブプロピオンを含む組み合わせの使用。
  5. バレニクリンおよびブプロピオンが、連続投与、個別投与、および/または同時投与に好適な形態で提供される、先行請求項のいずれかに記載の、使用のための組み合わせ、使用のための組成物、または使用。
  6. それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療の方法であって、有効量のバレニクリンおよび有効量のブプロピオンの組み合わせを前記被験体へ投与することを含む、方法。
  7. それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療の方法であって、有効量のバレニクリンを前記被験体へ投与することを含み、前記被験体が有効量のブプロピオンによる治療を受けている、方法。
  8. それを必要とする被験体におけるアルコール使用障害の治療および/またはアルコール危険消費の治療の方法であって、有効量のブプロピオンを前記被験体へ投与することを含み、前記被験体が有効量のバレニクリンによる治療を受けている、方法。
  9. バレニクリンおよびブプロピオンが連続して、個別に、および/または同時に投与される、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記有効量のバレニクリンが約0.1mg/日〜約5mg/日の範囲であり、任意選択的に、前記有効量のバレニクリンが約0.5mg/日〜約2mg/日の範囲である、先行請求項のいずれかに記載の、使用のための組み合わせ、使用のための組成物、使用、または方法。
  11. 前記有効量のブプロピオンが約25mg/日〜約600mg/日の範囲であり、任意選択的に、前記有効量のブプロピオンが約150mg/日〜約300mg/日の範囲である、先行請求項のいずれかに記載の、使用のための組み合わせ、使用のための組成物、使用、または方法。
  12. 前記被験体がヒトである、先行請求項のいずれかに記載の、使用のための組み合わせ、使用のための組成物、使用、または方法。

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