JP2020504234A - 複合ブリケット中の金属リッチな微粉及び粉末コーティング廃棄物材料のリサイクル - Google Patents

複合ブリケット中の金属リッチな微粉及び粉末コーティング廃棄物材料のリサイクル Download PDF

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Abstract

複合成形体又はブリケットを作る方法は、第一粒子材料を最大で15重量%の粉末コーティング材料と混合して混合物を得るステップと、混合物を成形体へと圧縮するステップとを備える。第一粒子材料、粉末コーティング材料、又は両方のいずれかが有利に廃棄材料である。第一粒子材料は少なくとも50重量%の金属含有量を有する。複合ブリケットを得るために50℃から300℃の温度で成形体が硬化されてよい。複合ブリケットは硬化された廃棄粉末コーティング材料から形成された結合相と、第一粒子から形成された分散相とを含む。複合ブリケットは二次的鉱石材料として使用されることができる。

Description

本発明は、金属リッチな粒子材料、特に廃棄材料のリサイクル、並びにそれらの二次的鉱石材料への変換に関連する。廃棄粉末コーティング材料は、金属リッチな粒子材料を成形体(compact)又はブリケットへと結び付けるために使用される。
いくつかの金属加工プロセスにおける副産物として生じる金属リッチな微粉及びダストは、新たな金属の生産のためにリサイクルされることができない。粉塵爆発の危険性の理由によって、製錬炉にこれらの微粉材料を直接導入することは検討されない。従って、これらの微粉は、リサイクルのために製錬炉へと導入される前に、所謂ブリケット/成形体に捕獲される。例えば2000年12月29日のTechnologica SarlへのFR2795400から、ポートランドセメント等の水硬化性バインダを微粉に加え、混合物をブリケットへと圧縮することが知られている。ブリケットは製錬炉中で二次的鉱石材料として使用されることができる。この手順の欠点は、水硬化性バインダが、加えた量のスラグを製錬炉中で形成することである。更に、ポートランドセメントは高エネルギー集約材料であり、大きな二酸化炭素排出量を有し、これは金属リッチな微粉及びダストのリサイクルを環境的観点から興味深くないものにする。更に、水硬化性バインダは水を消費し、比較的長い硬化時間を必要とする(7〜28日)。
非常に細かく砕かれた濃縮物とバインダとを含む混合物を生産し、任意的に水を添加しつつ凝集ステップにおいて混合物を凝集化させて凝集体を得て、500℃〜1200℃の温度における後続の熱処理によって凝集体を硬化することによって鉄含有凝集体を準備することが、2013年11月13日のSiemens VAI Metals Technologies GmbHへのEP2662457から知られている。凝集化ステップの前に炭素質材料が混合物に導入される。バインダは、ポリビニルアセテート、ポリエチレン又はアクリレート等の合成ポリマーでよい。上記プロセスの欠点は、熱処理の高温が著しい量のエネルギーを必要とし、凝集体のコスト及び環境影響を上昇させることである。
環境的観点から比較的影響が少ない方法で金属リッチな微粉及びダストを二次的鉱石材料としてリサイクルすることが目的である。従来技術よりもエネルギー集約的でない方法で金属リッチな微粉及びダストを二次的鉱石材料としてリサイクルすることが目的である。より経済的な方法で金属リッチな微粉及びダストを二次的鉱石材料としてリサイクルすることも目的である。
本発明の第一の態様によると、従って、添付の特許請求の範囲に提示された通り、複合成形体又はブリケットを作製する方法が提供される。これらの態様に係る方法は、第一粒子材料を最大で15重量%の粉末コーティング材料と混合して混合物を得るステップと、混合物を成形体へと圧縮するステップとを備える。第一粒子材料、粉末コーティング材料、又は両方のいずれかが有利に廃棄材料である。第一の態様によると、第一粒子材料は少なくとも50重量%の金属含有量を有する。圧縮ステップは、成形ステップを備えてもよく、混合物は所望の形態又は形状に成型される。混合物は、有利には少なくとも1MPa、少なくとも2.5MPa、少なくとも5MPaの圧縮圧力で、例えば鋳型中で圧縮されてよい。
任意で、成形体は硬化されてよい。即ち、廃棄粉末コーティング材料中に存在する粉末コーティングポリマーが硬化される(cured)又は硬質化される(hardened)。典型的な硬化温度は50℃から300℃の間である。硬化は、粉末コーティングポリマーの融点より高い温度で有利に実行される。粉末コーティング粒子は融解し、第一粒子材料の結合相中間粒子を形成し、その後、分散相を形成する。複合ブリケットがそのように得られる。
第二の態様によると、従って、添付の特許請求の範囲に提示された通り、複合ブリケットが提供される。複合ブリケットは、上記第一の態様の方法によって得ることができ、硬化された粉末コーティング材料又はその廃棄材料から形成された結合相と、少なくとも50重量%の金属含有量を有する粒子材料から形成された分散相とを備える。結合相は最大で15重量%に達する。
第三の態様によると、従って、添付の特許請求の範囲に提示された通り、第一の態様の方法によって得られた若しくは得られる成形体又は複合ブリケット、又は第二の態様の複合ブリケットの、二次的鉱石材料としての使用が提供される。従って第三の態様は方法を提供し、ここで、第一の態様によって得られた又は第二の態様における成形体又は複合ブリケットが金属の生産における二次的鉱石材料として使用される。例として、成形体又は複合ブリケットは製錬炉に導入される。
本発明の上記態様は、一以上の粒子材料を、経済的かつ効率的な方法でリサイクルすることを可能にする。さもなければ、これらの粒子材料は処理するのが困難であろう。特に有利に、上記態様は、専ら廃棄材料からなる二次的鉱石材料を得ることを可能にする。成形体又はブリケットを作る際に、未使用の資源が有利に使用されない。従って本発明の態様は、廃棄物又は副流の、より環境にやさしいリサイクルを可能にする。
以下、本発明の態様が、例示的な添付の図面を参照してより詳細に記述され、同じ参照番号は同じまたは類似の特徴を示す。
図1は、本発明の特定の実施形態で使用されるポリエステル粉末コーティング廃棄物材料の粒径分布を示す。粒径分布はレーザー回折法によって決定された。 図2は、本発明の特定の実施形態で使用されるエポキシ−ポリエステル粉末コーティング廃棄物の粒径分布を示す。粒径分布はレーザー回折法によって決定された。 図3は、本発明の特定の実施形態で使用されるエポキシ粉末コーティング廃棄物の粒径分布を示す。粒径分布はレーザー回折法によって決定された。 図4は、二つの異なる粒度分布(タイプA及びタイプB)の廃棄鉄鋼ブラスト粗粒と、異なる量のエポキシ−ポリエステル粉末コーティング廃棄物(PCW)材料の添加とで得られた複合ブリケットの圧縮強度結果を示す。 図5は、粗い廃棄ブラスト粗粒(90パーセンタイル粒径が1mm)と5重量%のエポキシ−ポリエステル粉末コーティング廃棄物との混合物で得られた複合ブリケットの顕微鏡画像を示す。 図6は、微細な廃棄ブラスト粗粒(90パーセンタイル粒径が250μm)と5重量%のエポキシ−ポリエステル粉末コーティング廃棄物との混合物で得られた複合ブリケットの顕微鏡画像を示す。
本願で記述された態様によると、金属リッチなダスト又は微粉が粉末コーティング廃棄物材料と混合されて混合物を得る。
本発明の文脈において、用語「微粉」又は「ダスト」は粒子材料に言及する。
本発明の文脈において、用語「金属リッチな」は少なくとも50重量%の、有利には少なくとも60重量%の、有利には少なくとも65重量%の、少なくとも70重量%の、少なくとも75重量%の、又は少なくとも80重量%の金属含有量を有する材料に言及する。金属は、元素形態で、金属酸化物として、金属硫化物として、又は塩として、本願に記述された粒子材料中に存在することができる。金属含有量は、金属として分類される化学元素に基づいて決定され、以降、それらは金属元素として言及される。金属含有量を決定する際、金属元素自身の原子質量のみが考慮される。金属含有量は、有利には、金属酸化物、金属硫化物、又は金属塩の分子量に基づいて決定されず、これらの酸化物、硫化物及び塩内の金属元素の質量のみを考慮する。例として、金属リッチな粒子材料が式Mによって規定される金属酸化物を含む場合、金属含有量を決定するために、金属元素Mの原子質量のx倍に等しい質量のみが考慮される。
金属リッチな微粉又はダストは、冶金及び金属加工プロセスにおける廃棄物又は副流として生み出される。非限定的な例は、金属副生成物及び(金属)鉱石処理及び金属精錬所に由来した廃棄材料、ブラスト粗粒等の(廃棄)金属研磨剤、特に鋼鉄ショット及び鉄鋼粗粒等の鋼鉄研磨剤、曲げや研磨等の金属ワークピースの機械加工中に生じる金属加工チップ又は削りくずである。
本発明の文脈において、金属元素は、有利に、元素の周期表における遷移金属及びポスト遷移金属として同定される元素の一つ又は組み合わせに言及する。遷移金属は、元素の周期表の3族から12族かつ第4周期から第6周期に挙げられた化学元素である。ポスト遷移金属は、元素の周期表の14族から15族かつ第3周期から第6周期に挙げられている。金属は、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、 ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、及びビスマス(Bi)の元素のいずれか1つまたはそれらの組み合わせに言及することができる。これらのうち、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ag、Sn、W、Pt、Au及びPbが好ましい。最も好ましくはAl、Ti、Fe、Cu、Zn、Ag、Pt、Au及びPbである。
金属リッチな粒子材料の主要画分は、無機化合物からなる。有利には、金属リッチな粒子材料は最大10重量%の、特に合成ポリマーであるポリマー等の固体の有機化合物を含む。金属リッチな粒子材料における有機化合物の量は、有利には、最大8重量%であり、有利には最大5重量%であり、有利には最大3重量%である。有機化合物の量は、乾燥物質基準の熱重量分析によって決定することができる。有利には、金属リッチな粒子材料の全炭素含有量と全有機炭素含有量とのいずれか一方が最大5重量%であり、有利には、最大3重量%であり、有利には最大2重量%であり、有利には最大1重量%である。全炭素(TC)は焼却後の赤外線検出によって測定することができる。全有機炭素含有量(TOC)は、全炭素(TC)と、酸性加水分解後に赤外線検出によって測定された全無機炭素(TIC)との差として決定することができる。
金属リッチな粒子材料(金属リッチなダスト又は微粉)の粒径及び粒径分布は特に重要ではない。有利には、金属リッチな粒子材料は、90パーセンタイル粒径(d90)が10mm以下である粒径分布を有する。有利に、d90は6mm以下、5mm以下、又は3mm以下である。有利に、d90は少なくとも1μm又は少なくとも10μmである。更に、又は代替的に、50パーセンタイル粒径(d50)は、有利には0.1μmから5mmの間である。粒径分布は、レーザー回折、例えばMalvern Mastersizer、Xタイプ装置によって得られたものに言及し、典型的には体積基準で決定されたものを指す。金属リッチな材料が粗すぎる場合、上記混合物に導入される前に、適切な粒度に粒状化されてよい。
金属リッチな粒子材料は、有利には鉄リッチな粒子材料である。鉄は、その元素形態で、酸化物として、硫化物として、又は塩として、粒子材料中に存在することができる。
粉末コーティングは、多種多様な基材、これに限定されないが特に金属基材のコーティングを可能にする乾燥粉末塗料技術である。粉末コーティング廃棄物は異なる方法によって生じる。廃棄粉末は粉末コーティングプロセス中に生じる。微粉の塗り過ぎや、多色システム用の回復方法が欠如していることによって、適用された粉末コーティングの約15%が無駄になっていると見積もられる。更に、粉末コーティングの生産も生産廃棄物材料を生み出す。この廃棄材料は売れ残り品や規格外の粉末コーティングを含み、全粉末コーティング生産の1〜4%に達する。この不均一な廃棄材料の処理は産業界に非常に費用がかかる。実際に、典型的にはそれを埋め立てとして処理する専門の会社による選択的な収集をそれは必要とする。
プラスチック部品用の原料としての樹脂を溶融し、カーペットパッド及び床板用の材料として、又はセメントへの添加剤として使用する等、廃棄粉末コーティング材料の代替的な使用が開発されてきた。しかし、これらの用途はいずれも未だに市場に進出していないようであり、粉末コーティング廃棄物は依然として主に焼却処分されるか埋め立てに使われている。従って、廃棄粉末コーティングの取り扱いの削減された費用と、廃棄粉末コーティング材料の、より単純かつより効率的な処理方法への必要性が当技術分野に存在する。
廃棄粉末コーティング材料は粒子材料であり、典型的には、一以上の合成ポリマー等の有機化合物、特に熱硬化性ポリマーを含む。有利に、廃棄粉末コーティング材料中の有機化合物、特に合成ポリマーは、少なくとも50重量%、有利には少なくとも55重量%、有利には少なくとも60重量%、有利には少なくとも65重量%の量で存在する。廃棄粉末コーティング材料は、有利には、少しでもあるとすれば、限定された量の無機化合物を含む。考えられる無機化合物は、TiO等の顔料でよい。廃棄粉末コーティング材料は、従って、有色素の粉末コーティング材料に由来してよく、又は代替的に、粉末透明コートに由来してよい。無機化合物の量は、1000℃への加熱後の残留物によって決定され得る。有利に、廃棄粉末コーティング材料は、1000℃への加熱に際し、少なくとも55重量%、有利には少なくとも60重量%、有利には少なくとも65重量%の質量損失を示す。換言すると、1000℃への加熱の際の残留物は、乾燥した初期の物質基準で、それぞれ最大45重量%、40重量%、又は35重量%である。
粉末コーティング(合成)ポリマーのガラス転移温度、融点、及び硬化温度は、比較的広い範囲で変化することができる。ガラス転移温度(T)についての典型的な値は、30℃から60℃、特に40℃から50℃でよい。更に、又は代替的に、粉末コーティングポリマーは典型的には50℃から90℃の、特に60℃から80℃の、特に70℃から80℃の融点を有する。粉末コーティングポリマーは、50℃から300℃、特に80℃から260℃、特に90℃から240℃等の適切な条件下で有利に硬化可能である。代替的に、化学反応によって、又は電磁波、例えば紫外線の照射によって硬化が達成され得る。適切な種類の熱硬化性粉末コーティングポリマーは、エポキシポリマー、ポリエステル、アクリルポリマー、ポリウレタン、及びエポキシ−ポリエステル等のそれらのハイブリッドである。廃棄粉末コーティング材料は、化学構造が異なるポリマーの混合物と、任意で、ダスト及び/又は顔料等の細かく粉砕された無機材料とを含むことができる。
廃棄粉末コーティング材料は、4mm以下の、有利には2mm以下の、有利には1mm以下の、有利には500μm以下の、有利には250μm以下の90パーセンタイル粒径(d90、90%の粒子がこの値より小さい)を有する粒径分布を有利に有する。有利に、d90は少なくとも1μmである。追加的に、又は代替的に、50パーセンタイル粒径(d50、50%の粒子がこの値より小さい)が、有利に0.1μmから250μmであり、有利に1μmから150μmであり、有利に5μmから150μmであり、有利に5μmから100μmである。
より細かい廃棄粉末コーティング材料を使用することが有利であろう。なぜなら、比較的粗い廃棄粉末コーティング材料と比較して、比較的少量の廃棄粉末コーティング材料で同じ圧縮強度の複合ブリケットを得ることがこれによって可能になるからである。ある態様によると、廃棄粉末コーティング材料は、金属リッチな粉末又は粒状化された材料と混合される前に、例えば既知の粒状化技術によって、上述の通り所望の粒度に粒状化される。
乾燥物質基準で計算された、上記混合物中の廃棄粉末コーティング材料の合計量は、最大15重量%であり、有利には最大12重量%であり、有利には最大10重量%であり、有利には最大8重量%である。乾燥混合物中の廃棄粉末コーティング材料の合計量は、有利には少なくとも0.1重量%であり、有利には少なくとも0.5重量%であり、有利には少なくとも1重量%である。比較的低濃度の廃棄粉末コーティング材料が有利に使用される。なぜなら、金属リッチな粒子材料と比べて、それらは比較的限られた量で利用可能だからである。更に、限られた量のそのような廃棄粉末コーティング材料と共に、比較的大量の金属リッチな粉末及び粒状材料が処理されてよく、一方で依然として十分に頑丈な成形体を得る。
有利に混合物は、乾燥固形物量基準で、金属リッチな粒子材料及び廃棄粉末コーティング材料からなる。有利に、他の固体は存在しない又は添加されない。混合物の金属含有量は、有利に少なくとも45%であり、乾燥物質基準で少なくとも50重量%、少なくとも55重量%の、少なくとも60重量%、少なくとも65重量%の値が特に有利である。
混合ステップは、パドルミキサー、リボンブレンダ、又はアイリッヒミキサーを含むがこれらに限定されないミキサー又はブレンダ等の混合デバイスによって典型的には実行される。全てのこれらの混合デバイスは既知である。有利には、廃棄粉末コーティング材料は、混合ステップ中に固体の状態で保持される。従って、混合中のその融解を防ぐために、粉末コーティングポリマーの融点より低い温度で混合が有利に実行される。混合中、混合物の温度は、有利に80℃未満に、有利に70℃未満に、有利に60℃未満に、有利に50℃未満に留まる。混合は有利に室温で行われる。得られた混合物は、金属リッチな粒子材料の個別粒子と、廃棄粉末コーティング材料の個別粒子とを含む粒子材料である。混合物中の金属リッチな粒子材料の粒子は、従って、有利にポリマー材料でコートされない。
後続のステップにおいて、混合物は圧縮されて(複合)成形体を得る。圧縮ステップは、モールド中等の、混合物を成形するステップを含んでよい。成形体を得るために、圧縮ステップは、(成型された)混合物に、少なくとも1MPa、有利には少なくとも2.5MPa、少なくとも5MPa、又は少なくとも10MPaの圧縮圧力を印加するステップを有利に備える。上記圧縮圧力において、粉末コーティング粒子は塑性変形を経ることができ、これによって成形体の生強度(green strength)が高まる。上記圧力における等の圧縮の継続時間は、有利に30秒未満、20秒未満等の1分未満であり、10秒未満又は実に5秒未満、持続してもよい。上記圧縮圧力を印加するために、液圧プレス又は機械プレス、例えばねじプレス又はロールプレス、が有利に使用される。そのようなプレスは既知であり、例えばブリケットマシンにおいて採用されている。
混合物の圧縮を容易にするために、及び/又は成形体の最小の生強度をもたらすために、成形ステップ/圧縮ステップの前に、液体、特に水、又は別の溶媒、例えば有機溶媒が混合物に加えられてもよい。乾燥混合物の総重量基準で1重量%から10重量%の量で液体が混合物に加えられ、有利には、2重量%から8重量%、有利には3重量%から5重量%の量で液体が加えられる。典型的には、廃棄粉末コーティング材料の量とほぼ等しい量の液体が混合物に加えられる、例えば、液体の量は、混合物中の廃棄粉末コーティング材料の量の50重量%から150重量%であり、有利には75重量%から125重量%である。
複合混合物が圧縮される圧縮複合体の形態は重要ではない。成形体の形態は、例えば、卵形、円柱状、又は多角形の基部を有する角柱状でよい。成形体は、1cmから10dm、有利には5cmから5dmの範囲の個別寸法に有利に圧縮される。
殆どの場合、成形体は個々の取り扱いに十分な生強度を有するが、典型的にはこの強度はバルクハンドリングには不十分である。更なる態様において、成形体は、成形体を複合ブリケットに変換する硬化ステップを受ける。成形体の硬化は、成形体の強度を高める。熱による、照射による、及び/又は触媒による等の、(熱硬化性)ポリマーを硬化するための任意の適切な方法によって硬化が実行されよい。有利には、80℃から260℃、110℃から240℃、120℃から220℃等の50℃から300℃の温度における熱によって成形体が硬化されてブリケットを得る。これらの温度において、廃棄粉末コーティング材料中の合成(熱硬化性)ポリマーは融解し、金属リッチな粒子材料の粒子間に結合相を形成する。炉、又はベルト乾燥機等の乾燥機内で硬化が実行されてよい。バッチプロセスとして、又は連続プロセスとして硬化ステップが実行されてよい。経済的な理由のために、比較的低温が通常は好ましいことが理解される。廃熱を使用して熱硬化が有利に実行される。廃熱は、高温プロセス又は例えば熱機関の運転の副産物としての所謂「低グレード」の熱に関連する。
バインダとして廃棄粉末コーティング材料を使用する主な利点は、成形体を硬化し、最終強度を獲得するための比較的短い処理時間である。硬化時間は有利に少なくとも10分であり、有利に少なくとも30分、少なくとも60分である。有利には、例えば上記温度における、硬化時間は、6時間以下であり、有利には4時間以下である。成形体を(完全に)硬化するために、比較的低い硬化温度において、比較的長い硬化時間が必要であることが理解される。特に適切な硬化条件は、約120℃から130℃の硬化温度かつ約2.5時間の硬化時間等の、少なくとも1時間又は2時間の硬化時間の120℃から150℃の硬化温度に対応する。
硬化時間及び硬化温度は、粉末コーティング材料の(最初の)製造者によって示された時間及び温度に対応してもよい。
複合ブリケットの圧縮強度は、有利には1MPaから50MPaの範囲内である。圧縮強度は、有利には少なくとも2MPaであり、有利には少なくとも3MPaであり、有利には少なくとも4MPaであり、有利には5MPaから40MPaである。ある実施形態において、完全に硬化された成形体を得るために硬化条件が適応される。別の実施形態において、部分的に硬化された成形体を得るために硬化条件が適応される。成形体のDSC分析で硬化転移(curing transition)が見られない場合には成形体は完全に硬化されており、一方で、成形体の部分的な硬化のDSC分析によって硬化転移が検出され得ることが理解される。
ある態様によると、複合ブリケットは結合相及び分散相を含む。結合相又はマトリクスは硬化された廃棄粉末コーティング材料を含み、又はからなり、有利には、分散相を形成する、金属リッチな粒子材料の粒子間に延在する硬化された熱硬化性ポリマー相である。成形体の硬化温度が低いので、主に無機化合物からなる金属リッチな粒子材料は、上記のその元々の化学組成を一般的に保つだろうことに注意することが好都合であろう。複合ブリケットの総質量に対する結合相の重量分率は、熱重量分析によって決定することができ(有機画分)、有利には15%以下に、有利には10%以下に、有利には8%以下に、有利には6%に達する。結合相の重量分率は少なくとも1%、少なくとも2%、又は少なくとも3%でよい。
複合ブリケットの可能な用途は、バルク二次的鉱石材料としてのその使用である。複合ブリケットは適切な寸法を有し、金属を作るための製錬炉又は溶鉱炉に導入されるのに十分高い金属含有量を有する。これらの炉は、850℃、1000℃、1150℃、又はそれ以上の温度等の650℃以上の温度で典型的には運転される。複合ブリケットは炉内で分解するだろう。特に、主に廃棄粉末コーティング材料に由来するポリマー画分は完全に燃焼され追加的なエネルギーを提供する。粉末コーティング材料の典型的なカロリー値は35MJ/kgから40MJ/kgである。主に金属リッチな粒子材料に由来する金属酸化物、硫化物、塩、及び元素金属等の金属含有化合物及び粒子の大部分は、炉内で融解し、金属融液に寄与する。例えばダストに由来する無機材料の比較的少ない部分は、炉内でスラグ画分に転移してよい。特定の例は、鉄鋼又は鋳鉄生産における鉄鋼粗粒及び鉄鋼チップ等の鉄リッチな微粉のリサイクルである。
本願に記述された態様に係る複合成形体及びブリケットの一つの長所は、それらを経済的価値を有する複合品に変えることによって、それらは多数の廃棄流及び副流を経済的価値の高いものにすることである。有利に、本願に記述された複合成形体及びブリケットは完全に廃棄材料からなることができる。
[実施例]
[実施例1]:粉末コーティング廃棄物(PCW)材料の粒径
粉末コーティング廃棄物の粒径分布はレーザー回折を用いて決定された(300μmレンズ、Malvern Mastersizer×ロングベッド)。ポリエステル、エポキシ−ポリエステル及びエポキシ粉末コーティング廃棄物材料に対する粒径の結果が、図1、図2、及び図3にそれぞれ与えられている。
図1は、ポリエステル粉末コーティング廃棄物が微細に分割されていることを示している。粉末の粒径の上限は約100μmである。粒径分布ヒストグラム(図1)から、二つの主要な粒径が存在することが導かれる:10μm及び45μmである。50パーセンタイル粒度(d50)は19μmである。
図2は、エポキシ−ポリエステル粉末コーティング廃棄物が微細に分割されていることを示している。粉末の粒径の上限は(ポリエステルについてと同様に)約100μmである。粒径分布ヒストグラム(図1)から、主要な二つの粒径が存在することが導かれる:10μm及び50μmである。50パーセンタイル粒度(d50)は9.6μmである。
図3は、エポキシ粉末コーティング廃棄物が微細に分割されていることを示している。粉末の粒径の上限は(ポリエステル及びエポキシ−ポリエステルについてと同様に)約100μmである。粒径分布ヒストグラム(図3)から、一つの主要な粒径が存在することが導かれる:13μmである。50パーセンタイル粒度(d50)は9.3μmである。
[実施例2]:粉末コーティング廃棄物材料の熱分析
示差走査熱量測定(DSC)と組み合わされた熱重量分析(TGA)を実行することによって粉末コーティング廃棄物が熱的に分析される。TGA測定は、通常の雰囲気(大気)下で、10K/分の速度でNetzsch STA 449C装置によって実行された。ポリエステル、エポキシ−ポリエステル、及びエポキシ粉末コーティング廃棄物について、熱硬化性ポリマーが400℃から500℃で分解することが観測された(TGAにおける質量損失と、DSCにおける発熱ピーク)。
エポキシ粉末コーティング廃棄物試料について、変調されたMDSC TA−Instruments 2920を用いて10K/分の加熱速度でDSC測定が実行された。測定の前に、粉末コーティング廃棄物は90℃に加熱され、それから環境温度に冷却された。46℃の温度において、DSC線において第一の降下が見られ、これは軟化温度又はガラス転移温度Tに対応し、ここで粉末コーティング廃棄物は「柔軟」になり、粘弾性変形が可能になる。約65℃において、第二のピークが見られる。このピークは未硬化のエポキシの融点に対応する。従って粉末コーティング廃棄物は半結晶性ポリマーであり、非晶質部分がガラス転移を示し、結晶部分が融解プロセスを経験する。
その融点を超えて試料を更に加熱すると、粉末コーティング廃棄物は流れ始める。依然として更に加熱すると、曲線は転移を明らかにし、粉末が硬化し始めたことを示す(Toc:硬化開始温度)。これは、エポキシ粉末試料について124℃で起こった。依然として更に加熱すると、硬化反応に対応する一つの主要な発熱が観察され、183℃で発熱の最高速度を有した。約230℃の温度において、発熱ピークが降下し、硬化反応の完了を示す。従ってエポキシ粉末コーティング廃棄物材料の硬化は、約124℃の間で起こり、約230℃で終了する。
固定温度における硬化プロセスの継続時間を調べるために、また別のDSC実験が実行された。この場合、実験の温度が180℃に上げられ(最大硬化速度)、そこで30分間維持された。実験中の熱流が測定された。これらの条件下で、熱流が一定値に降下するとともに約10分後に硬化が完了した。エポキシ粉末コーティング廃棄物材料の熱硬化挙動は、硬化されたエポキシ廃棄物を90℃に再加熱し、DSCによって熱流を分析することによって確認された。硬化されたエポキシ粉末コーティング廃棄物材料の融解は観測されなかった。
粉末コーティング廃棄物材料の化学分析によって、それが主にポリマー材料からなることが示された(有機炭素含有量として分析された)。しかし、(ポリマーの分解温度より高い)1000℃まで粉末コーティング廃棄物を加熱した後、依然としていくらかの残留物が残った。試験された全てのPCW材料について(エポキシ、ポリエステル、又はエポキシ−ポリエステル)、残留物のXRF分析は、ダストに関連した元素(Ca、Al、Si、Mg等)の存在を示し、しかし、顔料に関連した元素、特にTi(TiOは広く使用されている白色の顔料である)の存在も示した。これは、粉末コーティング廃棄物材料が均一かつ純粋なポリマー材料ではなく、かなりのレベルの(例えば約20から35重量%の)無機材料(ダスト、顔料)も含み得ることを示す。
[実施例3]:粗い鋼鉄ブラスト粗粒からなる複合ブリケット
90=1mm及び88重量%の鉄含量を有する廃棄ブラスト粗粒(鋼鉄)(粗粒タイプAという)が金属リッチな粒状材料として使用され、実施例1のエポキシ−ポリエステル粉末コーティング廃棄物材料と混合された。(乾燥物質基準で)3重量%、5重量%、及び8重量%の粉末コーティング廃棄物材料を有する混合物が作製された。これらの混合物において、粗粒タイプA材料の重量分率は、それぞれ97%、95%、及び92%であった。混合物は全てモールド内で成形され、10MPaの圧縮圧力で圧縮されて、直径40mm、厚さ17mmの円柱状の成形体を得た。水は加えられなかった。その後、成形体は炉内で120℃の温度で2.5時間硬化され、複合ブリケットを得た。試料を異なる期間硬化し、圧縮強度を決定することによって2.5時間の硬化時間が決定された。120℃における約2時間の硬化の後、圧縮強度はもはや大きくならないことが観測され、この期間後の完全な硬化を示した。上記手順によって得られた5重量%の粉末コーティング廃棄物を有するブリケットの顕微鏡画像が図5に示されている。
複合ブリケットはその圧縮強度について試験され、その結果が図4に示されている。粉末コーティング廃棄物材料の量を3重量%から5重量%に増やす際に、それぞれ約9MPaから約28MPaの、ブリケットの圧縮強度の著しい増加が存在する。ブリケットの圧縮強度は、粉末コーティング廃棄物材料の量が8%に更に増やされた際に、変わらないままであるように見える。
[実施例4]:細かい鋼鉄粗粒からなる複合ブリケット
金属リッチな粒状材料としてのd90=250μm及び52重量%の鉄含量を有する廃棄ブラスト(鋼鉄)粗粒(粗粒タイプBという)について、実施例3の手順が繰り返された。5重量%の粉末コーティング廃棄物を有するブリケットの顕微鏡画像が図6に示されている。
図4は、粗粒タイプBを用いて得られた複合ブリケットの圧縮強度の結果を示す。圧縮強度は、実施例3で得られたブリケットの圧縮強度の約半分であることが分かる。3重量%の粉末コーティング廃棄物材料を有するブリケットについての5MPaから、5重量%の粉末コーティング廃棄物材料を有するブリケットについての約8MPaを通って、8重量%の粉末コーティング廃棄物材料を有するブリケットについての約13MPaへと、圧縮強度は非常に線型的に大きくなる。
図5及び図6の比較は、粗粒タイプBを有するブリケットと比べて粗粒タイプAを有するブリケットが比較的強い理由を説明する。粗粒タイプAの粒径が比較的大きい結果、異なる粒子間の良好な結合が得られる(粉末コーティング廃棄物の量、即ち5%、を前提として)。 粗粒タイプBを有するブリケットの場合、粒子がずっと細かく、数が多いので粒子間のずっと弱い物理的結合が存在するので、圧縮強度は比較的小さい。粗粒タイプBを有するブリケットのより高い強度を達成するために、より多くの粉末コーティング廃棄物が添加され、より密な又はずっと相互接続されたマトリクスを形成するべきである。
[実施例5]:複合ブリケットの完全性
以下の鉄リッチな廃棄材料が使用された:
− Polysius SG
− ミルスケール
− Fe−Siダスト
− 粒径(0〜5mm)を有する銑鉄微粉
− 油っぽいミルスケール(鉱油によって汚染された)、及び
− 弁柄粉末(塩化物で汚染された)。
上記の鉄リッチな廃棄材料のそれぞれと共に、95重量%の鉄リッチな鉄リッチ廃棄材料及び5重量%の廃棄エポキシ粉末コーティング材料の比率で鉄リッチな廃棄材料を廃棄エポキシ粉末コーティング材料と混合することによって、複合ブリケットが作られた。鉄リッチな廃棄材料は0質量%から15質量%の含水率を有した。いくつかの場合、含水率を15%に減らすために材料が乾燥された。3〜5リットルの容量を有するアイリッヒミキサータイプのR01内で混合が実行された。カップ速度及びローター速度はそれぞれ0.5m/s及び5m/sに設定され、強力な混合が60秒間実行された。その後、混合物は100kg/cmの押圧を用いたMEYERプレス内で成形され、43mmの直径と30〜50mmの高さとを有するブリケットを作製した。プレス内の成形を容易にするために少量の水(5質量%)が添加された。
生ブリケットはその後、160℃の炉内で硬質化された(硬化された)。ブリケットはその形態が保持された。試料の物理的完全性を試験するために、それらのそれぞれの一群が400℃における第二熱処理を受けた。(160℃における)元々の硬質化されたブリケット及び(400℃で)熱処理されたブリケットの圧縮強度が表1に示されている。
恐らくエポキシバインダの分解のために、400℃における熱処理は圧縮強度を低減する。しかし、いくつかのブリケットについては、1MPaより大きな圧縮強度を依然として得ることができる。
[実施例6]:落下試験
実施例5から得られたブリケットが、2mの高さからの落下試験でも検査された。結果が表2に示されている。全ての硬質化されたブリケットが無傷のままであった。しかし、熱処理されたブリケットのいくつかは損傷を示した。
[実施例7]:ローラープレスで作られたブリケット
液圧プレスよりも低い押圧を印加してローラープレス内でブリケットを成形する実現可能性が調査された。異なる種類の廃棄粉末コーティング材料(エポキシ、エポキシ−ポリエステル、及びポリエステル)がLDスラグに添加され、異なる試料を得た。95wt%のLDスラグ及び5wt%の廃棄粉末コーティングの混合比率が使用された。エポキシ廃棄物について、97wt%のLDスラグ及び3wt%の廃棄粉末コーティングの混合比率もまた試験された。混合及び硬化の手順は実施例5と同じであり、成形ステップのみが異なる。成形のために、ローラーEuraggloブリケット圧縮機が使用された。得られたブリケットに対して2mの高さからの落下試験が行われ、(160℃で硬質化された)全てのブリケットが無傷のままであった。

Claims (20)

  1. 複合成形体又はブリケットの作製方法であって、
    第一粒子材料を廃棄粉末コーティング材料と混合して混合物を得るステップであって、前記混合物における前記廃棄粉末コーティング材料の量は15重量%以下であるステップと、
    前記混合物を成形体へと圧縮するステップと、を備え、
    前記第一粒子材料は少なくとも50重量%の金属含有量を有することを特徴とする、方法。
  2. 50℃から300℃の温度で前記成形体を硬化して前記複合ブリケットを得るステップを更に備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記混合物に0.1重量%から10重量%の水を加えるステップを備える、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記混合物が少なくとも1MPaの圧力で圧縮される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第一粒子材料が、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi及びそれらの組み合わせからなる群から選択された元素を、少なくとも50重量%の量で含む 、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第一粒子材料が少なくとも65重量%の金属含有量を有し、前記混合物が乾燥物質基準で少なくとも60重量%の金属含有量を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記金属含有量が鉄含有量に言及する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記第一粒子材料が、金属鉱石の処理及び/又は金属加工の廃棄材料である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記第一粒子材料が廃棄金属ブラスト粗粒、特に廃棄鋼鉄ブラスト粗粒である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記廃棄粉末コーティング材料が、少なくとも50重量%の熱硬化性ポリマー化合物を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記熱硬化性ポリマー化合物が、エポキシポリマー、ポリエステル、アクリルポリマー、ポリウレタン、及びそれらのハイブリッドの一つ又は組み合わせを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記廃棄粉末コーティング材料が顔料を含む、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記廃棄粉末コーティング材料が、4mm以下の90パーセンタイル粒径を有する粒径分布を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記廃棄粉末コーティング材料が、0.1μmから250μmの50パーセンタイル粒径を有する粒径分布を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記混合物における前記廃棄粉末コーティング材料の量が8重量%以下である、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 複合ブリケットであって、
    硬化された廃棄粉末コーティング材料から形成された結合相と、
    少なくとも50重量%の金属含有量を有する粒子材料から形成された分散相と、を含み、
    前記結合相は最大で前記ブリケットの15重量%に達する、複合ブリケット。
  17. 少なくとも60重量%の金属含有量を有する、請求項16に記載の複合ブリケット。
  18. 前記結合相は2重量%から10重量%に達し、5MPaから50MPaの圧縮強度を有する、請求項16又は17に記載の複合ブリケット。
  19. 請求項1から15のいずれか一項に記載の方法によって得られた複合ブリケット、又は請求項16から18のいずれか一項に記載された前記複合ブリケットの二次的鉱石材料としての使用。
  20. 前記複合ブリケットを製錬炉に導入するステップと、そこから金属を得るステップとを備える、請求項19に記載の使用。
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