JP2020503240A - ルツボおよびコンディショニング部材を含む結晶引上げシステムおよび方法 - Google Patents

ルツボおよびコンディショニング部材を含む結晶引上げシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

融液からインゴットを形成するためのシステムおよび方法が開示される。システムは、融液を受け入れるための空洞を画定するルツボと、融液の移動を阻止するための第1および第2バリアとを含む。第1通路および第2通路が、外側ゾーン内に位置する融液が移行ゾーンに入り、それを通って内側ゾーンに移動可能なように配置される。複数のコンディショニング部材が、ゾーンの少なくとも1つに配置され、融液に接触して融液中のマイクロボイドの数を低減するように配置される。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2017年1月4日出願の米国非仮特許出願第15/398407号の優先権を主張し、その開示全体は参照により全体としてここに組み込まれる。
本開示は、一般に、融液から半導体または太陽電池(solar)材料のインゴットを形成するための単結晶引上げシステムに関し、より詳細には、ルツボと、融液と接触するようにルツボの空洞内に配置されたコンディショニング(調整)部材とを含むシステムおよび方法に関する。
チョクラルスキ(CZ)法によって成長したシリコン単結晶の製造において、多結晶シリコンは、結晶引上げ装置のルツボ、例えば、石英ルツボ内で溶融して、シリコン融液を形成する。引上げ器は、種結晶を融液内に降ろし、種結晶を融液からゆっくり持ち上げ、融液を種結晶上に固化させてインゴットを形成する。
連続CZ法では、多結晶シリコンが融液に添加されながら、種結晶が融液から引上げられる。多結晶シリコンの添加は、融液にマイクロボイドを発生させることがある。マイクロボイドは、一般に10マイクロメートル未満の直径を有する。インゴット形成の際、融液中のマイクロボイドがインゴットに組み込まれことがある。従来の連続チョクラルスキシステムは、これらのマイクロボイドを除去することに成功していない。こうして融液の特性を制御しつつ、インゴット中のマイクロボイドの含有を排除するより効率的で有効なシステムおよび方法についてニーズが存在する。
この背景セクションは、以下に説明及び/又は請求される本開示の種々の態様に関連し得る技術の種々の態様を読者に紹介することを意図している。この議論は、本開示の種々の態様のより良い理解を促進する背景情報を読者に提供するのに役立つものと考えられる。従って、これらの記述はこの観点で読むべきであり、先行技術の承認として読むべきではないことは理解すべきである。
(簡潔な要旨)
一態様において、融液からインゴットを形成するためのシステムは、融液を受け入れるための空洞を画定するルツボと、融液の移動を阻止するように空洞内に配置された第1バリアとを含む。ルツボおよび第1バリアは、外側ゾーンを形成する。第1バリアは、第1通路を含む。システムはまた、空洞内に配置された第2バリアを含み、第2バリアの外側から第2バリアの内側への融液の移動を阻止する。第1バリアおよび第2バリアは、これらの間に移行ゾーンを画定する。第2バリアは、内側ゾーンを形成し、第2通路を含む。第1通路および第2通路は、外側ゾーン内に位置する融液が、移行ゾーンに入り、これを通って内側ゾーン内に移動可能なように配置される。システムはさらに、第1バリアと第2バリアとの間の移行ゾーンに位置決めされた複数のコンディショニング部材を含む。複数のコンディショニング部材は、移行ゾーン内の融液に接触し、融液中のマイクロボイドの数を低減するように配置される。
他の態様において、融液からインゴットを形成するためのシステムは、融液を受け入れるための空洞を画定するルツボアセンブリを含む。空洞は、内側ゾーン、外側ゾーン、および移行ゾーンに分離される。内側ゾーンは、インゴットのための成長エリアを画定する。システムはまた、固体原料を空洞に供給するフィーダシステムを含む。固体原料は、融液を形成するように配置される。システムはさらに、空洞の外側ゾーンに位置決めされた複数の物体をさらに含む。複数の物体は、固体原料および融液に接触し、融液中のマイクロボイドの数を低減するように配置される。
他の態様において、結晶引上げシステムにおいて融液から結晶インゴットを引上げる方法が記載される。システムは、空洞を画定するルツボを含む。方法は、空洞内に石英製(quartz)の複数の物体を配置するステップと、空洞内に原料を配置するステップとを含む。方法はまた、原料を溶融して融液を形成するステップを含む。融液ラインが、融液の表面によって定義される。複数の物体は、融液ラインに配置され、融液に接触して、融液中のマイクロボイドの数を低減する。
上述した態様に関連して言及した特徴の種々の改良が存在する。更なる特徴も上述した態様に組み込むことができる。これらの改良および追加機能は、個別にまたは任意の組合せで存在し得る。例えば、例示した実施形態のいずれかに関連して以下で説明する種々の特徴は、単独または任意の組合せで、上述した態様のいずれかに組み込むことができる。
結晶引上げシステムの概略図である。 図1に示す結晶引上げシステムの一部の概略図である。 図1に示す結晶引上げシステムの一部の平面図である。 図1に示す結晶引上げシステムの一部の断面図である。 図1に示す結晶引上げシステムの他の構成の概略図である。 図1に示す結晶引上げシステムの他の構成の概略図である。 図1に示す結晶引上げシステムの他の構成の概略図である。 図1に示す結晶引上げシステムの他の構成の概略平面図である。 図8に示す構成での結晶引上げシステムの一部の概略図である。 図1に示す結晶引上げシステムの他の構成の概略平面図である。 図10に示す構成での結晶引上げシステムの一部の概略図である。 図1に示す結晶引上げシステムの他の構成の概略平面図である。 図12に示す構成での結晶引上げシステムの一部の概略図である。 堰および内側ルツボを含む結晶引上げシステムの一部の概略平面図である。 図14に示す結晶引上げシステムの一部の概略図である。 内側ルツボを含む結晶引上げシステムの概略図である。 インゴットの正規化されたエリアカウントを比較するグラフである。 インゴットの正規化されたエリアカウントのグラフである。 インゴットの正規化されたエリアカウントのグラフである。 インゴットの正規化されたエリアカウントのグラフである。 結晶引上げシステムの種々の構成について溶解した物体の質量を示すグラフである。
対応する参照文字は、図面のいくつかの図を通して対応する部分を示す。
図1を参照して、結晶引上げシステムが概略的に示されており、全体として100で示す。結晶引上げシステム100を使用して、チョクラルスキ法によりインゴットを製造できる。
図示した結晶引上げシステム100は、半導体または太陽電池等級の材料(例えば、シリコン)の融液106を含むルツボアセンブリ104を支持するサセプタ102を含む。融液106は、固体原料111を加熱することにより形成できる。システム100の動作中、種結晶112は、引上げ器110によって融液106の中に降ろされ、そして融液106からゆっくり持ち上げられる。図示したシステム100はまた、融液106からの放射熱からインゴット108を遮蔽し、インゴット108が凝固できるようにする熱シールド114を含む。
ルツボアセンブリ104は、第1ルツボ116と、第2ルツボ118と、第3ルツボ119とを含む。更なる実施形態において、システム100は、第1ルツボ116、第2ルツボ118および第3ルツボ119のいずれかに追加し、またはその代わりに1つ以上の堰(weir)を含んでもよい。適切な実施形態において、ルツボアセンブリ104は、システム100が、説明したように機能できる任意の適切な材料で構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ルツボアセンブリ104は石英で構成されてもよい。
第1ルツボ116は、第1底部120および第1側壁122を含む。第2ルツボ118は、第2底部124および第2側壁126を含む。第3ルツボ119は、第3底部128および第3側壁130を含む。図示の実施形態において、第1側壁122は、第1底部120の外周の周りに延びており、第2側壁126は、第2底部124の外周の周りに延びている。第3側壁130は、第3底部128の外周の周りに延びている。第1空洞132は、第1ルツボ116の第1側壁122および第1底部120によって形成される。第2空洞133は、第2ルツボ118の第2側壁126および第2底部124によって形成される。他の実施形態において、ルツボアセンブリ104は、システム100が説明したように動作できる任意のルツボを含んでもよい。
第1ルツボ116、第2ルツボ118および第3ルツボ119は、システム100がここで説明したように動作できる任意の形状を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、第1ルツボ116、第2ルツボ118及び/又は第3ルツボ119は、任意の適切な曲率を有する湾曲した底部を含んでもよい。
本実施形態において、第1ルツボ116、第2ルツボ118および第3ルツボ119は、第1ルツボ116の空洞132内に第2ルツボ118および第3ルツボ119を配置できるサイズおよび形状を有する。さらに、第1ルツボ116、第2ルツボ118および第3ルツボ119は、第2ルツボ118の第2空洞133内に第3ルツボ119を配置できるサイズおよび形状を有する。第1ルツボ116、第2ルツボ118および第3ルツボ119の各々は、システム100が説明したように動作できる任意の適切な直径を有してもよい。いくつかの実施形態において、第1ルツボ116、第2ルツボ118および第3ルツボ119は、40インチ、36インチ、32インチ、28インチ、24インチ、20インチ、22インチまたは16インチの直径を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、第1ルツボ116は、36インチの外径を有してもよく、第2ルツボ118は、22インチの外径を有してもよく、第3ルツボ119は、16インチの外径を有してもよい。
第1ルツボ116、第2ルツボ118および第3ルツボ119は、外側ゾーン134、移行ゾーン136および内側ゾーン138を形成する。外側ゾーン134は、第1側壁122と第2側壁126の間の空洞132に形成される。内側ゾーン138は、第3ルツボ119の内部に形成される。移行ゾーン136は、第2ルツボ118と第3ルツボ119との間の第2空洞133に形成される。外側ゾーン134、移行ゾーン136および内側ゾーン138のサイズは、第1ルツボ116、第2ルツボ118および第3ルツボ119のサイズによって決定される。例えば、内側ゾーン138は、第3ルツボ119の直径に等しい直径を有する。いくつかの実施形態において、内側ゾーン138は、少なくとも16インチの直径を有する。さらに、本実施形態において、内側ゾーン138は、バリアおよび障害物が実質的に存在しない。その結果、いくつかの既知のシステムと比較して、インゴット108の成長エリアは増加させることができ、成長エリアからいずれかのバリア、例えば、第3側壁130までの距離は増加させることができる。さらに、内側ゾーン138は、融液106のためにより大きい自由表面積を提供し、いくつかの既知のシステムよりも良好な酸素放出を可能にする。
第2ルツボ118および第3ルツボ119は、融液106の表面に対して垂直に延び、外側ゾーン134から内側ゾーン138へ流れる融液106を制限する垂直バリアを形成する。ルツボ通路162,164は、融液106が外側ゾーン134から内側ゾーン138へ移動するために、第2ルツボ118の側壁126および第3ルツボ119の側壁130を通って延びている。ルツボ通路162,164は、融液106が進行して内側ゾーン138の中に移動する距離を増加させるように、第2底部124に沿って位置決めできる。適切な実施形態において、第2ルツボ118および第3ルツボ119は、任意の適切な数の通路を含んでもよい。
図示の実施形態において、バリア140が、第1側壁122と第2側壁126との間にある外側ゾーン134に設置される。バリア140は、融液106の表面に対して平行に延びており、外側ゾーン134を通って内側ゾーン138に向かう融液106の移動を制限する。従って、バリア140は、外側ゾーン134から内側ゾーン138の中に流れる融液106を制限する水平バリアを形成する。バリア140は、石英製の複数の小片(pieces)またはより広くは複数の物体142と、物体142間に画定される間隙(gap)144を含む。動作の際、融液106は、間隙144を通って流れることができる。本実施形態において、物体142は、外側ゾーン134内にランダムに配置され、間隙144は、融液106が流通する迷路または迂回経路を形成する。従って、バリア140は、外側ゾーン134を通る融液106の移動を遅くできる。他の実施形態において、物体142は、結晶引上げシステム100が説明したように動作できるような任意の方法で配置できる。
物体142は、融液106及び/又は原料111を調整(condition)するコンディショニング部材として機能できる。ここで使用するように、用語「調整する」とは、材料の特性を変化させることを意味し、「コンディショニング(conditioning)」とは、材料の特性を変化させるデバイスを記述するために使用される。例えば、システム100の動作中、バリア140は、融液106の特性、例えば、融液106のアルゴン含有量、および融液106中のガス充填マイクロボイドの数などを変化させ、インゴット108中の欠陥を低減できる。
適切な実施形態において、物体142が説明したように機能することを促進するように、物体142は、原料111とは異なる特性を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、物体142は、原料111よりも大きい熱抵抗を有してもよい。従って、物体142は、原料111より長い期間に渡って固体状態のままである。いくつかの実施形態において、物体142は、システム100の動作中を通じて実質的に固体のままでもよい。更なる実施形態において、物体142は、石英で構成されてもよく、原料111は、チャンク(塊)ポリシリコンを含んでもよい。こうした実施形態において、物体142の少なくともいくつかは、原料111の塊の大部分よりも実質的に大きくてもよい。
適切な実施形態において、物体142は、外側ゾーン134のどこに位置決めしてもよい。本実施形態において、物体142は、融液106の表面に隣接する第1側壁122と第2側壁126の間に位置決めされる。また本実施形態において、物体142は、内側ゾーン138の内部には位置していない。物体142は、ランダムに配置してもよいため、システム100の組立て時に、物体142の正確なアライメント(整列)および位置決めは要求されなくてもよい。さらに物体142の位置は、システム142の動作中にシフトしてもよい。
適切な実施形態において、物体142は、浮揚性で、融液106の表面近くに浮いてもよい。さらに、図1に示すように、物体142は、バリア140が融液106の表面の上方及び/又は下方に延びるように積み重ねてもよい。他の実施形態において、物体142は、システム100のいずれかの部分を占拠して、システム100が説明するように動作できるようにしてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、物体142は、外側ゾーン134を充填してもよい。
本実施形態において、物体142は、移動するのが自由である。換言すると、物体142は、互いに接続されず、またはルツボアセンブリ104にも接続されない。その結果、システム100の組立てコストは削減できる。さらに、システム100の動作中に破損する可能性のある結合(bond)が省略されるため、システム100の信頼性が向上する。他の実施形態において、少なくともいくつかの物体142は、第1ルツボ116、第2ルツボ118及び/又は他の物体142に接続されてもよい。
物体142は、任意の適切な時間にシステム100に配置してもよい。例えば、固体原料111が溶融する前に、物体142をシステム100に配置してもよい。他の実施形態において、固体原料111が溶融した後に物体142を追加してもよく、これによりシステム100の動作中に物体142の消費を削減できる。
システム100の動作中、バリア140の物体142は、融液106によって消費されることがあり、バリア140の物体142を補充することが必要なことがある。従って、物体142は、システム142の動作中に連続的または断続的に追加してもよい。適切な実施形態において、物体142は、物体142の消費レートに等しいレートでバリア140に追加してもよい。いくつかの実施形態において、システム100は、物体142を追加するための自動化手段、例えば、フィーダシステムを含んでもよい。いくつかの実施形態において、バリア140は、補充する必要のない物体142を含んでもよい。更なる実施形態において、バリア140は、システム100の動作中の消費に相当する追加の物体142を含んでもよい。
さらに図1を参照して、結晶引上げシステム100は、ルツボアセンブリ104に隣接して延びる熱シールド114を含む。熱シールド114は、内側ゾーン138の一部および外側ゾーン134の全てを覆い、固体原料111の追加の際、視程(line-of-sight)ポリシリコン発射体が内側融液表面に到達するのを防止する。さらに、熱シールド114は、外側ゾーン134からのガスが内側ゾーン138に入るのを防止する。熱シールド114は、脚部146を含む。脚部146は、第2ルツボ118と第3ルツボ119との間の空洞132の中に延びる。他の実施形態において、結晶引上げシステム100は、結晶引上げシステム100が説明するように動作できる任意の適切な熱シールド114を含んでもよい。
固体原料111は、フィーダ150から供給管152を介して外側ゾーン134に配置または供給できる。供給管152は、第2ルツボ118の外側にある場所で第1ルツボ116に原料111を供給するために、第1ルツボ116に近接して配置される。原料材料111は、周囲の融液106よりもかなり低い温度を有する。従って、原料111は、融液106から熱を吸収すると、原料111の温度が上昇し、固体原料111が外側ゾーン134で液化し、外側融液部分を形成する。固体原料111(時には「低温原料」と称する)が、融液106からエネルギーを吸収すると、周囲の融液106の温度は、吸収されたエネルギーに比例して低下する。バリア140は、固体原料111が外側ゾーン内で完全に溶融することを可能にし、内側ゾーン内の融液106の均一性を増加させる。
ルツボアセンブリ104に追加される原料111の量は、コントローラ154からの活性化信号に応答するフィーダ150によって制御される。インゴット108の直径および成長レートは、コントローラ154によって正確に決定され制御される。原料111の追加は、ルツボ内のシリコンの質量に基づいてもよく、これは、融液の重量または液体の高さを測定することにより決定してもよい。
固体原料111が融液106に追加されると、融液106の表面は、攪乱されることがある。バリア140および第2側壁126は、融液106の外乱の内向き伝搬を防止する。さらにバリア140は、固体原料111の移動を遅くし、固体原料111が外側ゾーン内で完全に融解するのを促進する。
ルツボアセンブリ104の周りに適切な位置に配置されたヒータ156,158によって、ルツボアセンブリ104に熱が供給される。ヒータ156,158からの熱は、最初に固体原料111を溶融し、そして融液106を液化状態に維持する。ヒータ156は、略円筒形状であり、ルツボアセンブリ104の側面に熱を供給する。ヒータ158は、ルツボアセンブリ104の底部に熱を供給する。いくつかの実施形態において、ヒータ158は、略環状の形状でもよい。他の実施形態において、システム100は、システム100が説明するように動作できる任意のヒータを含んでもよい。
適切な実施形態において、ヒータ156,158は、コントローラ154に接続された抵抗ヒータでもよく、これは、ヒータに電流を制御可能に印加し、その温度を変更する。制御装置154によってヒータ156,158の各々に供給される電流の量は、融液106の熱特性を最適化するように別個に独立して選択してもよい。
上述のように、種結晶112は、融液106の上に設置された引上げ器110の一部に装着される。引上げ器110は、融液106の表面に対して垂直な方向に種結晶112の移動を提供し、種結晶112が融液106に向かってまたはその中に下降させ、または融液106から上昇させる。高品質のインゴット108を製造するために、種結晶112/インゴット108に隣接するエリアは、インゴット108の中に組み込まれることがある融液106中のマイクロボイドがないように維持する必要がある。
本実施形態において、バリア140および第2ルツボ118は、外側ゾーン134から成長エリアへの融液106の移動を制限することによって、種結晶112/インゴット108に直接隣接するエリアにおいて表面外乱および原料111粒子の数を制限する。さらに、バリア140は、成長エリアにマイクロボイドが存在しないように、融液106中のマイクロボイドを排除する。成長エリアは、第2ルツボ118の内側であり、種結晶112/インゴット108に隣接している。
図1に示すように、バリア140および通路162,164は、融液106が外側ゾーン134から内側ゾーン138に移動するための曲がりくねった経路を提供する。特に、融液106が外側ゾーンを通過する際、バリア140の間隙144を通過する。さらに融液106は、第2ルツボ118の通路162,164を通過して、内側ゾーン138内に移動する必要がある。その結果、バリア140および第2ルツボ118は、ゾーン134から内側ゾーン138に向かう融液106の移動を制限する。さらに通路162,164がルツボアセンブリ104の底部に沿って設置されるため、ゾーン134から内側ゾーン138への融液106の移動は、インゴット108が引上げられる融液106の上部から離間している。こうして通路162,164の位置は、固体粒子の通過を融液106の成長エリアにさらに制限する。
外側ゾーン134を通り、外側ゾーン134と内側ゾーン138との間での融液106の制御された移動により、外側ゾーン134での原料111は、原料111が外側ゾーンを通過する際に成長エリアの温度にほぼ等しい温度まで加熱できる。さらにシステム100は、より大きな成長エリアを有することができ、より大きな単結晶インゴットを製造できる。理由は、融液106の移動が外側ゾーン134に制御され、内側ゾーン138にはバリアが存在しないためである。
図2は、第1ルツボ116、第2ルツボ118および第3ルツボ119を含む結晶引上げシステム100の一部の概略図である。本実施形態において、物体142は、空洞132内に位置決めされる。特に、物体142は、固体原料111および融液106の溶融ライン160において外側ゾーン134内に位置決めされる。溶融ライン160は、融液106の表面によって定義される。物体142は、融液106中のマイクロボイドの数を低減するように配置される。図2に示すように、バリア140は、石英で製作された物体142を含む。その結果、物体142は、マイクロボイドの形成を抑制し、融液106の汚染を防止できる。他の実施形態において、システム100は、システム100が説明したように動作できる任意の物体142を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態において、物体142は異なる材料でもよい。
物体142は、システム100が説明したように動作できる任意のサイズおよび形状でもよい。例えば、いくつかの実施形態において、物体142は、直方体形状、円錐形状、円柱形状、球形状、角柱形状、角錐形状および他の適切な形状でもよい。いくつかの実施形態において、少なくともいくつかの物体142は、異なる形状およびサイズでもよい。例えば、適切な実施形態において、少なくともいくつかの物体142は、不均一な形状を有する。
図3と図4に示すように、物体142は、第1ルツボ116と第2ルツボ118との間の外側ゾーン134内に位置決めされる。特に、物体142は一緒にしっかりと詰められ、物体142は第1ルツボ116から第2ルツボ118まで連続的に延びる。他の実施形態において、物体142は、システム100が説明するように動作できる任意の方法で位置決めしてもよい。
図5は、システム100の他の構成の概略図である。図5に示す構成において、物体142は、溶融ライン160に位置決めされるが、溶融ライン160の上方には実質的に延びていない。その結果、システム100の動作中に物体142の消費を低減できる。さらに、融液106の表面での変動性を低減でき、物体142に起因したドーピング効率の変化を低減できる。
図6は、システム100の他の構成の概略図である。図6に示す構成において、物体142は、溶融ライン160の下方に間隔をあけて配置される。その結果、システム100の動作中に物体142の消費は、物体142が溶融ライン160まで延びている構成と比べて減少する。
図7は、システム100の他の構成の概略図である。図7に示す構成において、物体142は、移行ゾーン136内に位置決めされる。その結果、システム100の動作中に物体142の消費レートは減少する。さらに、移行ゾーン136の体積は外側ゾーン134の体積より小さいため、移行ゾーン136に配置される物体142の量は、他の構成において外側ゾーン134に配置される物体142の量よりも少ない。さらに、物体142を移行ゾーン136内に位置決めすることは、外側ゾーン134を、原料を位置決めし空洞132内にドーパントを供給するために専ら使用することを可能にする。その結果、システム100で使用されるドーパントの効率の変動性が減少する。さらに、融液106の表面状態の一貫性が向上する。
図7に示す構成において、第2ルツボ118は、第1通路162を含み、第3ルツボ119は、第2通路164を含む。第1通路162および第2通路164は、原料111および融液106が、外側ゾーン134から移行ゾーン136の中に、移行ゾーン136を通って、そして移行ゾーン136から内側ゾーン138の中に移動するのを可能にする。他の実施形態において、システム100は、システム100が説明するように動作できる任意の通路を含んでもよい。
本実施形態において、第1通路162は、融液106の表面近くに位置決めされ、第2通路164は、第3ルツボ119の底部近くに位置決めされる。従って、融液106は、図7に示すシステム100の配向に対してほぼ下向き方向に移行ゾーン136を通って流れる。その結果、融液106は、移行ゾーン136内で、増加した数の物体142と接触する。
図8と図9は、システム100の他の構成の概略図である。システム100はさらに、支持体166を含む。本実施形態において、支持体166および物体142は、移行ゾーン136内に位置決めされる。特に、支持体166は、第1通路162に近接して位置決めされ、物体142と融液106との間の接触を増加させる。支持体166は、移行ゾーン136内で第1通路162の両側に離間している。従って、支持体166は、第1通路162に近接する位置に物体142を維持する。さらに、物体は、第1通路162に近接した移行ゾーン136の部分だけに位置決めされるため、支持体166は、システム100で使用される物体142の量を低減する。他の実施形態において、物体142および支持体166は、システム100が説明するように動作できる任意の方法で配置される。
本実施形態において、支持体166は中空円筒であり、第2ルツボ118と第3ルツボ119との間の距離にほぼ等しい直径を有する。さらに支持体166は、移行ゾーン136内の融液106の深さより大きい長さを有する。他の実施形態において、支持体166は、異なる形状およびサイズを有してもよい。また支持体166は、任意の材料から構成してもよい。本実施形態において、支持体166は、融液106の汚染を低減するために石英から構成される。
図10と図11は、システム100の他の構成の概略図である。システム100はさらに、支持体168を含む。支持体168および物体142は、外側ゾーン134内に位置決めされる。特に、物体142は、第1通路162に近接して位置決めされ、物体142と融液106との間の接触を増加させる。支持体168は、外側ゾーン134内で第1通路162の両側に離間している。従って、支持体168は、第1通路162に近接する位置に物体142を維持する。さらに、物体142は、第1通路162に近接した外側ゾーン134の部分だけに配置されるため、支持体166は、システム100で使用される物体142の量を低減する。他の実施形態において、物体142および支持体166は、システム100が説明するように動作できる任意の方法で配置される。
本実施形態において、支持体168は中空円筒であり、第1ルツボ116と第2ルツボ118との間の距離にほぼ等しい直径を有する。本実施形態において、支持体168は、第1ルツボ116の底部に近接して、融液106の表面の上方に延びている。さらに、いくつかの実施形態において、支持体168は、外側ゾーン134内の融液106の深さよりも大きい長さを有する。他の実施形態において、支持体168は、異なる形状およびサイズを有してもよい。また支持体168は、任意の材料から構成してもよい。本実施形態において、支持体168は、融液106の汚染を低減するために石英から構成される。
図12と図13は、システム100の他の構成の概略図である。この構成において、システム100は、支持体166および支持体168を含む。支持体166は、移行ゾーン136内に位置決めされ、支持体168は、外側ゾーン134内に位置決めされる。物体142は、移行ゾーン136内で支持体166の間に位置決めされる。さらに物体142は、外側ゾーン134内で支持体168の間に位置決めされる。移行ゾーン136および外側ゾーン134内では、物体142は、第1通路162に近接して位置決めされる。本実施形態において、物体は、第1通路162を通って流れる融液106と接触するため、支持体166,168および物体142は、融液106と物体142との間で増加した接触を提供する。さらに、物体142は、第1通路162に近接した外側ゾーン134および移行ゾーン136の部分だけに位置決めされるため、支持体166,168は、システム100で使用される物体142の量を低減する。他の実施形態において、物体142および支持体166,168は、システム100が説明するように動作できる任意の方法で配置してもよい。
図14は、結晶引上げシステム400の一部の概略平面図である。図15は、結晶引上げシステム400の一部の概略図である。本実施形態において、システム400は、外側ルツボ402、堰(weir)404および内側ルツボ406を含む。外側ルツボ402は、融液408を受け入れるように配置され、空洞414を画定する底部410および側壁412を含む。内側ルツボ406および堰404は、ルツボ402の空洞414内に設置される。内側ルツボ406は内側ゾーン416を取り囲む。内側ルツボ406および堰404は、両者間に移行ゾーン418を画定する。さらに、堰404および外側ルツボ402は、両者間に外側ゾーン420を画定する。
動作の際、結晶引上げシステム400は、内側ゾーン416の成長エリア内で種結晶を下降および上昇させることによって、融液408からインゴットを形成する。通路422は、融液408が移行ゾーン418から内側ゾーン416の中に移動するように、内側ルツボ406を通じて画定される。さらに通路424は、融液408が外側ゾーン420から移行ゾーン418の中に移動するように、堰404を通じて画定される。従って、堰404および内側ルツボ406は、外側ゾーン420、移行ゾーン418および内側ゾーン416の間の融液408の移動を制御する。
システム400はさらに、移行ゾーン418内に位置決めされ、融液408中のマイクロボイドを低減するように配置された物体426をさらに含む。他の実施形態において、物体426は、堰404と内側ルツボ406との間に積み重ねられる。物体426は、移行ゾーン418内で層状に緩く配置される。他の実施形態において、物体426は、システム400が説明するように動作できる任意の方法で配置してもよい。
本実施形態において、支持体428は、移行ゾーン418内で堰404と内側ルツボ406との間に位置決めされる。支持体428は、移行ゾーン418内に位置決めされる物体426の量を低減し、物体426の位置を維持する。支持体428は、移行ゾーン418全体に離間している。特に支持体428は、物体426が通路422,424と整列し、近接して位置決めされるように、通路422,424からオフセットしている。他の実施形態において、支持体428は、システム400が説明するように動作できる任意の方法で位置決めされる。
システム400は、システム400が説明するように動作できる任意の支持体428を含んでもよい。本実施形態において、支持体428は中空円筒である。いくつかの実施形態において、支持体428は、堰404と内側ルツボ406との間の距離にほぼ等しい直径を有する。さらに、いくつかの実施形態において、支持体428は、移行ゾーン418内の融液408の深さよりも大きい長さを有する。他の実施形態において、支持体428は、異なる形状およびサイズを有してもよい。また支持体428は、任意の材料から構成してもよい。本実施形態において、支持体428は、融液408の汚染を低減するために石英から構成される。
図16は、少なくとも1つのバリアリング502を含む結晶引上げシステム500の概略図である。結晶引上げシステム500はまた、第1ルツボ504および第2ルツボ506を含む。結晶引上げシステム500は、第1ルツボ504および第2ルツボ506に収容された融液からインゴットを形成するために使用できる。第2ルツボ506およびバリアリング502は、第1ルツボ504の空洞内に配置され、第1ルツボ504、第2ルツボ506および外側バリアリング502がこれらの間に外側ゾーン510を形成している。さらに、第1ルツボ504、第2ルツボ506およびバリアリング502は、移行ゾーン511を形成する。本実施形態において、結晶引上げシステム500は、3つの移行ゾーン511を形成する3つのバリアリング502を含む。詳細には、バリアリング502は、外側移行ゾーン511、中間移行ゾーン511および内側移行ゾーン511を形成する外側バリアリング502、中間バリアリング502および内側バリアリング502を含む。バリアリング502は、減少する直径の順に互いに入れ子(nest)になっている。他の実施形態において、結晶引上げシステム500は、結晶引上げシステム500が説明するように動作できる任意の移行ゾーン511を形成する任意の数のバリアリング502を含んでもよい。
融液が加熱されると、融液は外側ゾーン510から移行ゾーン511を通って、インゴットが形成される内側ゾーン512に向かって移動する。バリアリング502は、第2ルツボ506の底部に隣接して延びており、融液が外側ゾーン510から内側ゾーン512に移動するのを阻止する。バリアリング502および第2ルツボ506は、融液が外側ゾーン510から移行ゾーン511を通って内側ゾーン512の中に流れるための個々の通路514を含む。適切には、バリアリング502および第2ルツボ506での通路514は、融液が外側ゾーン510から内側ゾーン512への迂回経路を通って流れるようにオフセットしている。他の実施形態において、システム500は、システム500が説明するように動作できる任意の好適な通路を含んでもよい。
本実施形態において、システム500はさらに、外側ゾーン510および移行ゾーン511に配置された物体518を含む。本実施形態において、物体518は、外側バリアリング502に近接してその内側に、外側移行ゾーン511に位置決めされる。従って、物体518が通路514に近接した空洞の部分にのみ位置決めされるため、システム500で使用される物体518の量は低減できる。さらに、システム500の動作中に物体518の消費は減少する。他の実施形態において、システム500は、システム500が説明するように動作できる任意の物体518を含んでもよい。
適切な実施形態において、物体518およびバリアリング502は、システム500が説明するように動作できる任意の材料から構成してもよい。本実施形態において、バリアリング502および物体518は、融液の汚染を低減するために石英から構成される。
図17は、インゴットの正規化されたエリアカウント(area count)を比較するグラフである。第1曲線602は、コンディショニング部材を含む結晶引上げシステムを用いて形成されたインゴットの正規化されたエリアカウントを表す。第2曲線604は、コンディショニング部材なしの結晶引上げシステムを用いて形成されたインゴットを表す。図17に示すように、第1曲線602は、第2曲線604よりも実質的に少ないエリアカウントを有する。エリアカウントは、マイクロボイド形態(morphology)を表示したため、これらのエリアカウントの大部分は、融液中のマイクロボイドが原因であると考えられる。
第2曲線604は、第1部分606および第2部分608を含む。第1部分606では、エリアカウントはほぼ安定したレートで増加する。第2部分608では、エリアカウントはほぼ一定である。従って、初期のインゴット成長中に、融液はマイクロボイドが存在しない。しかしながら、第2曲線604で表されるシステムでは、原料がシステムに導入されるとマイクロボイドが形成され、マイクロボイドの数は増加して定常状態値に到達する。これに対して第1曲線602はほぼ一定であり、これは、コンディショニング部材を含むシステムの動作中にマイクロボイドが形成されないこと、またはもし形成されたとしても排除されたことを示す。
第1曲線602は、第2曲線604よりもかなり少ない数のエリアカウントを有する。従って、ウエハ当りの平均エリアカウントは、第2曲線604で表されるインゴットよりも第1曲線602で表されるインゴットの方が実質的に少なくなる。例えば、第1インゴットは、0.05正規単位未満の平均エリアカウントを有するウエハを製造できる。これに対して第2インゴットは、定常状態の本体成長中に約0.4から約1の正規単位の範囲にある平均エリアカウントを有するウエハを製造することがある。
図18〜図20は、説明した実施形態を用いて形成されたインゴットの正規化エリアカウントを比較するグラフである。各グラフは、1〜100のウエハ番号を持つX軸と、0〜0.15の正規単位のエリアカウントを持つY軸を含む。曲線702,704,706は、第1インゴット、第2インゴットおよび第3インゴットの中間セクションから形成されたウエハについてのエリアカウントを示す。
第1インゴットは、石英物体を含むシステムを用いて形成した。曲線702は、第1インゴットから形成したウエハのエリアカウントが0.05正規単位未満であることを示す。第2インゴットは、石英物体を補充することなく第1インゴットと同じシステムを用いて形成した。従って、石英物体の大部分は、第2インゴットの形成前に消費された。曲線704は、第2インゴットから形成されたウエハが、第1インゴットから形成されたウエハよりも高いエリアカウントを有することを示す。しかしながら、第2インゴットから形成されたウエハは、約0.1正規単位またはそれ以下のエリアカウントを依然として有していた。第3インゴットは、第1インゴットおよび第2インゴットと同じシステムを用いて形成され、石英物体が第2インゴットの形成後にシステムに追加された。しかしながら、石英物体は、第3インゴットの形成中に少なくとも部分的に消費された。従って、第3インゴットから形成されたウエハのエリアカウントは、最初は0.05未満であるが、インゴットの形成に相関して増加する。第3インゴットから形成されたウエハの最大エリアカウントは0.15未満である。従って、石英物体は、明らかにマイクロボイド性能および形成されたインゴットのエリアカウントに対する影響を有する。特に、石英物体を含むシステムは、石英物体なしのシステムと比較して減少したエリアカウント有するインゴットを製造する。
図21は、結晶引上げシステムの種々の構成について溶解した物体の質量を示すグラフである。図21に示すように、物体の消費レートは、融液の表面からの物体の深さに対して変化する。特に、消費レートと深さは反比例する。換言すると、物体の深さが減少すると、消費レートは増加する。各システムについて、物体が融液の表面に浮いている場合、最高の消費レートが生じた。従って、いくつかの実施形態において、物体の消費を減少させるには、物体をより大きい深さに配置できる。こうした実施形態において、物体は、融液の表面に配置されることなく、マイクロボイドの形成を制限できる。更なる実施形態において、物体は、融液の表面により接近して配置してもよく、システムの動作中に増加した消費レートに相当するように追加してもよい。
上述した例に係るシステムおよび方法は、既知のシステムおよび方法と比較して優れた結果を達成する。開示したシステムおよび方法は、結晶引上げシステムの動作中に融液中のマイクロボイドの数を低減する。開示したシステムおよび方法は、融液中のマイクロボイドの形成を抑制でき、融液中に形成されたマイクロボイドを除去できる物体を含む。
また、上述したシステムおよび方法は、システムのコストを最小化しつつ、シリコン単結晶のためのより大きな成長エリアを提供する。その結果、システムによって形成されるシリコン単結晶のサイズは、いくつかの既知のシステムと比較して増加できる。
本発明またはその実施形態の要素を導入する場合、冠詞「a」、「an」、「the」および「said」は、1つ以上の要素が存在することを意味することを意図している。用語「備える(comprising)」、「含む(including)」および「有する(having)」は、包括的であることを意図しており、列挙した要素以外に追加の要素が存在し得ることを意味する。特定の配向を示す用語(例えば、「上部(top)」、「下部(bottom)」、「側方(side)」など)の使用は、説明の便宜上のものであり、説明した物品の特定の配向を要求していない。
本発明の範囲から逸脱することなく、上記の構造および方法種々の変更を行うことが可能であり、上記の説明に含まれ、添付図面に示される全ての事項は、限定する意味ではなく、例示的なものとして解釈すべきである。

Claims (20)

  1. 融液からインゴットを形成するためのシステムであって、
    融液を受け入れるための空洞を画定するルツボと、
    融液の移動を阻止するように空洞内に配置された第1バリアとを備え、
    ルツボおよび第1バリアは、外側ゾーンを形成し、
    第1バリアは、第1通路を含み、
    システムはさらに、空洞内に配置された第2バリアであって、第2バリアの外側から第2バリアの内側への融液の移動を阻止する第2バリアを備え、
    第1バリアおよび第2バリアは、これらの間に移行ゾーンを画定し、
    第2バリアは、内側ゾーンを形成し、第2通路を含み、
    第1通路および第2通路は、外側ゾーン内に位置する融液が移行ゾーンに入って通過し、内側ゾーン内に移動可能なように配置され、
    システムはさらに、第1バリアと第2バリアとの間の移行ゾーンに位置決めされた複数のコンディショニング部材を含み、
    複数のコンディショニング部材は、移行ゾーン内の融液に接触し、融液中のマイクロボイドの数を低減するように配置される、システム。
  2. 複数のコンディショニング部材は、石英で構成された物体を含む請求項1に記載のシステム。
  3. 移行ゾーンに位置決めされ、複数のコンディショニング部材を移行ゾーン内に支持するように配置されたスペーサをさらに備える請求項1に記載のシステム。
  4. 第1通路および第2通路は、ルツボの底部に近接して位置決めされる請求項1に記載のシステム。
  5. 第1通路および第2通路の少なくとも一方は、融液の表面に近接して位置決めされる請求項1に記載のシステム。
  6. 融液からインゴットを形成するためのシステムであって、
    融液を受け入れるための空洞を画定するルツボアセンブリを備え、
    空洞は、内側ゾーン、外側ゾーンおよび移行ゾーンに分離され、
    内側ゾーンは、インゴットのための成長エリアを画定し、
    システムはさらに、固体原料を空洞に供給するフィーダシステムを備え、
    固体原料は、融液を形成するように配置され、
    システムはさらに、空洞の外側ゾーンに位置決めされた複数の物体をさらに備え、
    複数の物体は、融液および固体原料に接触し、融液中のマイクロボイドの数を低減するように配置される、システム。
  7. ルツボアセンブリは、外側ゾーンを形成する第1ルツボおよび第2ルツボを含み、
    第2ルツボは、外側ゾーン内に位置する融液が内側ゾーンに向かって移動できる通路を含む請求項6に記載のシステム。
  8. 複数の物体は、融液の表面によって定義される融液ラインにおいて、第1ルツボから第2ルツボまでの外側ゾーン全体に位置決めされ、固体原料が溶融すると、融液が物体と接触するようにした請求項7に記載のシステム。
  9. 複数の物体は、融液ラインの上方に延びるようにさらに配置される請求項8に記載のシステム。
  10. 複数の物体は、融液ラインの下方に延びるようにさらに配置される請求項8に記載のシステム。
  11. ルツボアセンブリは、内側ゾーンを形成する第3ルツボを含み、
    移行ゾーンは、第3ルツボおよび第2ルツボによって形成される請求項7に記載のシステム。
  12. ルツボアセンブリは、外側ゾーン、移行ゾーンおよび内側ゾーンを分離する堰を含み、
    堰は、外側ゾーン内に位置する融液が内側ゾーンの中に移動できる通路を含み、
    内側ゾーンは、インゴットのための成長エリアを画定し、
    複数の物体は、外側ゾーンに位置決めされる請求項6に記載のシステム。
  13. 複数の物体は、融液の汚染を防止する石英を含む請求項6に記載のシステム。
  14. 外側ゾーンに位置決めされ、複数の物体を外側ゾーン内に支持するように配置されたスペーサをさらに備える請求項6に記載のシステム。
  15. 複数の物体は、直方体形状、円錐形状、円柱形状、球形状、角柱形状および角錐形状の少なくとも1つを含む請求項6に記載のシステム。
  16. 複数の物体は、不均一な形状を有する請求項6に記載のシステム。
  17. 結晶引上げシステムにおいて融液から結晶インゴットを引上げる方法であって、
    システムは、空洞を画定するルツボを含み、
    該方法は、空洞内に石英製の複数の物体を配置するステップと、
    空洞内に原料を配置するステップと、
    原料を溶融して融液を形成するステップとを含み、
    融液ラインが、融液の表面によって定義され、
    複数の物体は、融液ラインに配置され、融液に接触して、融液中のマイクロボイドの数を低減する、方法。
  18. 空洞内に複数の物体を配置するステップは、空洞内に複数の物体を配置することを含み、さらに、原料を溶融しながら複数の物体を空洞に配置することを含む請求項17に記載の方法。
  19. 空洞内に複数の物体を配置するステップは、第1バリアとルツボとの間に画定された外側ゾーン全体に空洞内に複数の物体を配置することを含む請求項17に記載の方法。
  20. 複数の物体が融液の融液ラインを越えて延びるように複数の物体を配置することをさらに含む請求項17に記載の方法。
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