以下、図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。実施形態では、POS端末を情報処理装置の一例として説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態にかかるPOS端末1を、オペレータ側から見た斜視図である。POS端末1は、店舗で販売する商品を精算する店舗内の精算所に設けられる。POS端末1は、店舗で販売される商品の売上登録処理および決済処理を実行する。売上登録処理とは、顧客との取引において、販売する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを光学的に読み取って商品コードを取得し、取得した商品コードに基づいて記憶部である商品マスタ142(図2を参照)から読み出した、当該商品の商品名や単価等の商品情報を表示するとともに、当該商品情報をRAM等に記憶する処理をいう。
決済処理とは、売上登録処理に伴いRAM等に記憶された商品情報に基づいて、当該取引に係る合計金額の表示、顧客からの預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、釣銭の発行を釣銭機に指示する処理、商品情報や決済情報(合計金額、預り金額、釣銭額等)を印字したレシートを発行する処理等をいう。なお、一人の顧客に対する売上登録処理の開始から決済処理の終了までを一取引という。
POS端末1は、本体2と金銭収納箱3とを有する。金銭収納箱3は、金銭を収納するドロワを有し、顧客から預かった紙幣や貨幣の金銭や商品券等の有価証券類、および顧客に手渡す釣銭等を収納している。
本体2は、操作部21、オペレータ用表示部22、客用表示部23、印字部24、カード読取部25、コードリーダ30を備えている。操作部21は、数字を入力する置数キーの他に、決済キー211と配送キー212(いずれも図2を参照)を備える。決済キー211は、取引の終了を宣言するキーである。配送キー212は、顧客が購入した商品を配送処理する際に操作するキーである。
オペレータ用表示部22は、液晶表示器等で構成され、操作者に情報を表示する。客用表示部23は、液晶表示器等で構成され、顧客に情報を表示する。印字部24は、本体2内に収納されたロール状のレシート用紙を引き出して、例えば熱転写型の印字ヘッドを備えたサーマルプリンタ等で、一取引に係る商品情報や決済情報等を印字して、顧客に手渡すレシートや領収証を発行する。カード読取部25は、顧客が提示したクレジットカード等のカードからカード情報を読み取る。コードリーダ30は、商品に付されたコードシンボルを光学的に読み取り、デコードしたコード情報を出力する。
続いて、POS端末1の構成について説明する。図2は、POS端末1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、POS端末1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、メモリ部14等を備えている。CPU11は制御主体となる。ROM12は各種プログラムを記憶する。RAM13はプログラムや各種データを展開する。メモリ部14は各種プログラムを記憶する。CPU11、ROM12、RAM13、メモリ部14は、互いにバス15を介して接続されている。CPU11とROM12とRAM13が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU11がROM12やメモリ部14に記憶されRAM13に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
RAM13は、商品情報部131を備えている。商品情報部131は、コードリーダ30が読み取ったコードシンボルに対応する商品コードに基づいて、商品マスタ142から売上登録処理された商品の商品情報を読み出して記憶する。商品情報部131に記憶する商品情報は、商品名、商品の単価、当該商品の温度区分、当該商品の容積等の情報である。温度区分とは、商品を保管し、また商品を配送するときに、当該商品に適した温度の領域を示す区分であり、具体的には、冷蔵、冷凍、通常に区分される。冷蔵とは、商品を冷蔵状態で保管や搬送するのに適した温度区分である。冷凍とは、商品を冷凍状態で保管や搬送するのに適した温度区分である。通常とは、商品を冷蔵したり冷凍したりしない通常温度の状態で保管や搬送するのに適した温度区分である。読み取ったコードシンボルに対応した温度区分を商品情報部131に記憶することで、当該コードシンボルで特定される商品の搬送に適した温度区分が特定される。なお、商品の搬送に適した温度区分を特定するために、当該温度区分を読み出して商品情報部131に記憶することは必須の要件ではない。例えば、後述するように、配送する商品の商品名を配送伝票情報部144に記憶する際に、商品マスタ142を参照して、当該商品に対応して記憶された温度区分を特定するようにしてもよい。
メモリ部14は、HDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成される。メモリ部14は、制御プログラムを記憶する制御プログラム部141、商品マスタ142、顧客マスタ143、配送伝票情報部144を備える。記憶部である商品マスタ142は、商品を特定する商品コードに対応して、当該商品の商品情報(商品名、商品の単価、当該商品の温度区分、当該商品の容積等)を記憶する。顧客マスタ143は、会員となった顧客の顧客情報を記憶する。顧客情報は、顧客の名前、住所、電話番号、メールアドレス、家族関係等である。配送伝票情報部144は、一取引で顧客が購入した商品の商品名を、温度区分別に区分けして記憶する記憶部である。また、配送伝票情報部144は、一取引で顧客が購入した商品の合計容積を、温度区分別に区分けして記憶する。配送伝票情報部144の詳細は図4で説明する。
また、制御部100は、バス15およびコントローラ16を介して、操作部21、オペレータ用表示部22、客用表示部23、印字部24、カード読取部25、コードリーダ30と接続している。コントローラ16は、制御部100からの指示を受けて、操作部21、オペレータ用表示部22、客用表示部23、印字部24、カード読取部25、コードリーダ30を制御する。なお、説明の都合上、コントローラ16が行う制御を制御部100が行うとして説明する。
また、制御部100は、バス15を介して、通信部31と接続している。通信部31は、通信回線を介して、店舗内に設置された他のPOS端末1や店舗サーバ(図示せず)と電気的に接続している。店舗サーバは、店舗に設置されているすべてのPOS端末1と電気的に接続しており、各POS端末1から商品情報や決済情報を収集する。店舗サーバは、POS端末1から収集した商品情報と決済情報を、本部に設置された本部サーバ(図示せず)に送信する。
次に、商品マスタ142の構成について説明する。図3は、POS端末1の商品マスタ142の一例を示すメモリマップである。図3に示すように、商品マスタ142は、商品コード部1421、商品名部1422、単価部1423、温度区分部1424、容積部1425を有する。商品コード部1421は、商品を特定する商品コードを記憶する。商品名部1422は、商品コードで特定される商品の商品名を記憶する。単価部1423は、商品コードで特定される商品の単価(価格)を記憶する。
温度区分部1424は、商品コードで特定される商品の温度区分(冷蔵、冷凍、通常のいずれか)を記憶する。温度区分が冷蔵である商品は、当該商品を冷蔵して保管、配送する必要がある商品である。すなわち、温度区分が冷蔵である商品は、冷蔵庫付の配送車で配送する必要がある。温度区分が冷凍である商品は、当該商品を冷凍して保管、配送する必要がある商品である。すなわち、温度区分が冷凍である商品は、冷凍庫付の配送車で配送する必要がある商品である。温度区分が通常である商品は、当該商品を冷蔵または冷凍せずに通常の温度のままで保管、配送できる商品である。すなわち、温度区分が通常である商品は、冷蔵庫や冷凍庫が付いていない配送車で配送可能な商品である。
温度区分が冷蔵である商品については、冷蔵であることを示す情報(例えば、冷蔵を示す数字「1」)が温度区分部1424に記憶される。温度区分が冷凍である商品については、冷凍であることを示す情報(例えば、冷凍を示す数字「2」)が温度区分部1424に記憶される。温度区分が通常である商品については、通常であることを示す情報(例えば、通常を示す数字「3」)が温度区分部1424に記憶される。
容積部1425は、商品の容積を記憶する。容積とは、商品によって占められる空間の大きさをいう。容積が大きい商品は、配送する箱の多くの空間を占める。容積が小さい商品は、配送する箱の空間をそれほど占めない。すなわち、商品の容積が分かると、当該商品を収納するためにどの程度の大きさの箱が必要かが推定できる。一つの箱に複数の商品を収納する場合、当該商品の容積を合計した合計容積が分かると、どの程度の大きさの箱が必要かが推定できる。
なお、図3は、商品マスタ142が記憶する一つの商品について、商品コード部1421、商品名部1422、単価部1423、温度区分部1424、容積部1425を示している。実際には、商品マスタ142は、店舗で販売するすべての商品について、商品コード部1421、商品名部1422、単価部1423、温度区分部1424、容積部1425を有する。
次に、配送伝票情報部144の構成について説明する。図4は、POS端末1の配送伝票情報部144の一例を示すメモリマップである。図4に示すように、配送伝票情報部144は、冷蔵商品部1441、冷凍商品部1442、通常商品部1443を備える。
冷蔵商品部1441には、一取引において、売上登録処理された冷蔵の温度区分に区分される商品の情報が記憶される。冷蔵商品部1441は、商品名部14411と合計容積部14412とを備える。商品名部14411には、商品情報部131に記憶された商品のうち、冷蔵の温度区分に分類されるすべての商品の商品情報(商品名)が記憶される。合計容積部14412には、商品情報部131に記憶された商品のうち、冷蔵の温度区分に分類されるすべての商品の合計容積が記憶される。詳細には、合計容積部14412には、商品情報部131に記憶された商品のうち、冷蔵の温度区分に分類される商品(すなわち、商品名が商品名部14411に記憶されているすべての商品)の容積を合計した合計容積が記憶される。
冷凍商品部1442には、一取引において、売上登録処理された冷凍の温度区分に区分される商品の情報が記憶される。冷凍商品部1442は、商品名部14421と合計容積部14422を備える。商品名部14421には、商品情報部131に記憶された商品のうち、冷凍の温度区分に分類されるすべての商品の商品情報(商品名)が記憶される。合計容積部14422には、商品情報部131に記憶された商品のうち、冷凍の温度区分に分類されるすべての商品の合計容積が記憶される。詳細には、合計容積部14422には、商品情報部131に記憶された商品のうち、冷凍の温度区分に分類される商品(すなわち、商品名が商品名部14421に記憶されているすべての商品)の容積を合計した合計容積が記憶される。
通常商品部1443には、一取引において、売上登録処理された通常の温度区分に区分される商品の情報が記憶される。通常商品部1443は、商品名部14431と合計容積部14432を備える。商品名部14431には、商品情報部131に記憶された商品のうち、通常の温度区分に分類されるすべての商品の商品情報(商品名)が記憶される。合計容積部14432には、商品情報部131に記憶された商品のうち、通常の温度区分に分類されるすべての商品の合計容積が記憶される。詳細には、合計容積部14432には、商品情報部131に記憶された商品のうち、通常の温度区分に分類される商品(すなわち、商品名が商品名部14431に記憶されているすべての商品)の容積を合計した合計容積が記憶される。
ここからは、POS端末1の制御について詳細に説明する。図5は、POS端末1の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。制御部100は、ROM12やメモリ部14の制御プログラム部141に記憶された制御プログラムに従うことで、温度区分特定手段101、伝票発行手段102、レシート発行手段103、箱決定手段104として機能する。
温度区分特定手段101は、商品毎に当該商品の保管に適した温度区分を対応付けて記憶する配送伝票情報部144を参照して、配送の対象となる対象商品の保管に適した温度区分を特定する機能を有する。
伝票発行手段102は、対象商品の配送に係る配送伝票を、温度区分特定手段101が特定した温度区分別に発行する機能を有する。
レシート発行手段103は、売上登録処理された商品の商品情報をレシート用紙に印字したレシートを発行する機能を有する。
箱決定手段104は、対象商品の容積を配送伝票情報部144から読み出して、特定した温度区分別に累計した累計容積に基づいて、対象商品を収納する箱の大きさを、特定した温度区分別に決定する機能を有する。
図6〜図8は、POS端末1の制御処理の流れを示すフローチャートである。図6に示すように、制御部100は、コードリーダ30から、商品を特定する商品コードを入力したか否かを判断する(S11)。商品コードを入力したと判断した場合には(S11のYes)、制御部100は、入力された商品コードに基づいて売上登録処理を実行する(S12)。具体的には、制御部100は、入力した商品コードに対応した商品情報を商品マスタ142から読み出して、当該商品情報を商品情報部131に記憶する。すなわち、制御部100は、商品コード部1421から商品コードを読み出して商品情報部131に記憶する。また、制御部100は、商品名部1422から当該商品の商品名を読み出して商品情報部131に記憶する。また、制御部100は、単価部1423から商品コードで特定される商品の単価を読み出して商品情報部131に記憶する。また、制御部100(温度区分特定手段101)は、温度区分部1424から当該商品の温度区分を読み出して、商品情報部131に記憶する。すなわち、制御部100は、配送する商品に適した温度区分を特定する。また、制御部100は、容積部1425から当該商品の容積を読み出して、商品情報部131に記憶する。次に制御部100は、配送伝票作成処理を実行する(S13)。そして制御部100は、S11に戻る。
図7は、制御部100がS13で実行する配送伝票作成処理の流れを示すフローチャートである。図7に示すように、制御部100(温度区分判断手段)は、S12で売上登録処理した商品について、商品情報部131に記憶された温度区分に基づいて、当該商品の搬送に適した温度区分が冷蔵であるか否かを判断する(S41)。温度区分が冷蔵であると判断した場合には(S41のYes)、制御部100は、商品情報部131に記憶された当該商品の商品名と容積を、商品マスタ142から読み出して、冷蔵商品部1441に記憶する(S42)。すなわち制御部100は、商品情報部131から当該商品の商品名を読み出して、冷蔵商品部1441の商品名部14411に記憶する。また、制御部100は、商品情報部131から当該商品の容積を読み出して、冷蔵商品部1441の合計容積部14412に累積記憶する。そして制御部100は、S11に戻る。
また、当該商品の温度区分が冷蔵ではないと判断した場合には(S41のNo)、制御部100(温度区分判断手段)は、S12で売上登録処理した商品について、商品情報部131に記憶された温度区分に基づいて、当該商品の搬送に適した温度区分が冷凍であるか否かを判断する(S43)。温度区分が冷凍であると判断した場合には(S43のYes)、制御部100は、商品情報部131に記憶された当該商品の商品名と容積を冷凍商品部1442に記憶する(S44)。すなわち制御部100は、商品情報部131から当該商品の商品名を読み出して、冷凍商品部1442の商品名部14421に記憶する。また、制御部100は、商品情報部131から当該商品の容積を読み出して、冷凍商品部1442の合計容積部14422に累積記憶する。そして制御部100は、S11に戻る。
また、当該商品の温度区分が冷凍ではないと判断した場合には(S43のNo)、制御部100は、当該商品の搬送に適した温度区分は通常であるとして、S12で売上登録処理した商品について、商品情報部131に記憶された当該商品の商品名と容積を通常商品部1443に記憶する(S45)。すなわち制御部100は、商品情報部131から当該商品の商品名を読み出して、通常商品部1443の商品名部14431に記憶する。また、制御部100は、商品情報部131から当該商品の容積を読み出して、通常商品部1443の合計容積部14432に累積記憶する。そして制御部100は、S11に戻る。
このようにして、制御部100は、S12で売上登録処理したすべての商品の商品名と容積を、それぞれの商品の温度区分に区分けして、冷蔵商品部1441と冷凍商品部1442と通常商品部1443に振り分けて記憶する。そして、商品名部14411には、S12で売上登録処理した商品のうち、温度区分が冷蔵であるすべての商品の商品名が記憶される。合計容積部14412には、S12で売上登録処理した商品のうち、温度区分が冷蔵であるすべての商品の容積を合計した合計容積が記憶される。また、商品名部14421には、S12で売上登録処理した商品のうち、温度区分が冷凍であるすべての商品の商品名が記憶される。合計容積部14422には、S12で売上登録処理した商品のうち、温度区分が冷凍であるすべての商品の容積を合計した合計容積が記憶される。また、商品名部14431には、S12で売上登録処理した商品のうち、温度区分が通常であるすべての商品の商品名が記憶される。合計容積部14432には、S12で売上登録処理した商品のうち、温度区分が通常であるすべての商品の容積を合計した合計容積が記憶される。
図6の説明に戻る。S11において、商品を特定する商品コードを入力していないと判断した場合には(S11のNo)、制御部100は、決済キー211が操作されたか否かを判断する(S21)。決済キー211が操作されたと判断した場合には(S21のYes)、制御部100は、商品情報部131に記憶されている商品情報に基づいて、当該取引について決済処理を実行する(S22)。このS22の処理において、制御部100(レシート発行手段103)は、売上登録処理された商品の商品情報と決済情報をレシート用紙に印字したレシートを発行する。なお、S22の決済処理において、発行したレシートを特定するレシート番号がレシートに印字される。そして制御部100は、S11に戻る。
また、決済キー211は操作されていないと判断した場合には(S21のNo)、制御部100は、配送キー212が操作されたか否かを判断する(S31)。顧客が商品の配送を希望する場合、操作者は、当該取引の決済終了後に配送キー212を操作する。
配送キー212が操作されたと判断した場合には(S31のYes)、制御部100は、配送キー212が操作される前に、当該取引についてS22での決済処理が終了しているか否かを判断する(S32)。例えば、S22において決済処理を実行した取引について、決済済みのフラグをたてておく。制御部100は、決済済みのフラグが立っている場合には、商品の配送を希望する取引の決済が終了したことを判断する。
決済が終了したと判断した場合には(S32のYes)、制御部100は、直前に決済処理された取引について配送伝票発行処理を実行する(S33)。そして制御部100は、S11に戻る。一方、決済が終了していないと判断した場合には(S32のNo)、制御部100は、当該取引は未決済であることを示すエラーメッセージを、オペレータ用表示部22と客用表示部23に表示する(S34)。そして制御部100は、S11に戻る。なお、配送キー212は操作されていないと判断した場合には(S31のNo)、制御部100は、S11に戻る。
図8は、S33で実行される配送伝票発行処理の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、制御部100は、カード読取部25によって、顧客が所有する顧客カードに記録された顧客ID(Identification)が読み取られ、入力されたか否かを判断する(S51)。入力されたと判断した場合には(S51のYes)、制御部100は、入力された顧客IDに基づいて、顧客マスタ143に記憶されている当該顧客の顧客情報を読み出す(S52)。読み出す顧客情報は、顧客の氏名、自宅住所、電話番号等である。なお、顧客情報に、自宅以外の配送先住所が含まれていてもよい。この場合、読み出した住所から、自宅住所または自宅以外の配送先住所を、商品を配送する配送先として選択できる。
また、顧客IDは入力されていないと判断した場合には(S51のNo)、制御部100は、他の方法で顧客情報を入力する(S55)。例えばネットスーパーに登録している顧客情報を入力してもよい。また、顧客が氏名と住所等を手入力で入力してもよい。顧客が手入力する場合は、予め登録した顧客の自宅住所以外の住所を配送先として入力することも可能となる。
次に、操作者は、顧客に対し、商品を届ける配送時刻を尋ねる。そして操作者は、顧客が指定した時刻に基づいて配送便の指定を操作部21から行う。制御部100は、配送便が指定されたか否かを判断する(S53)。制御部100は、指定されるまで待機する(S53のNo)。配送便が指定されたと判断した場合には(S53のYes)、制御部100は、指定された配送便を決定する(S54)。
次に制御部100は、冷蔵商品部1441に、冷蔵商品の情報が記憶されているか否かを判断する(S61)。商品名部14411に冷蔵商品の商品名が記憶されており、かつ合計容積部14412に合計容積が記憶されている場合、制御部100は、冷蔵商品部1441に冷蔵商品の情報が記憶されていると判断する。冷蔵商品部1441に冷蔵商品の情報が記憶されていると判断した場合には(S61のYes)、制御部100(箱決定手段104)は、冷蔵商品を収納する箱の大きさを決定する(S62)。
制御部100は、合計容積部14412に記憶されている合計容積に基づいて冷蔵商品を収納する箱の大きさを決定する。実施形態の場合、例えば大、中、小の3種類の大きさの箱(以降大きいサイズの箱を「箱大」、中くらいのサイズの箱を「箱中」、小さいサイズの箱を「箱小」という)からいずれかの大きさの箱の決定が可能である。各大きさの箱に収納することが可能な制限容積は予め決められている。
制御部100は、まず合計容積部14412に記憶されている合計容積と箱小の制限容積とを比較する。そして合計容積が箱小の制限容積以下の場合は、冷蔵商品を収納する箱は箱小と決定する。一方、合計容積が箱小の制限容積を超えている場合は、次に制御部100は、合計容積と箱中の制限容積とを比較する。そして合計容積が箱中の制限容積以下の場合は、冷蔵商品を収納する箱は箱中と決定する。一方、合計容積が箱中の制限容積を超えている場合は、次に制御部100は、合計容積と箱大の制限容積とを比較する。そして合計容積が箱大の制限容積以下の場合は、冷蔵商品を収納する箱は箱大と決定する。なお、合計容積が箱大の制限容積を超えている場合は、冷蔵商品を複数の箱に分けて収納する。
後述する冷凍商品を収納する箱の大きさ、通常商品を収納する箱の大きさも同様に決定する。
次に制御部100(伝票発行手段102)は、印字部24を制御して、商品名部14411に記憶されている冷蔵商品の商品名とS62で決定した箱の大きさとをレシート用紙に印字して、冷蔵商品用の配送伝票を発行する(S63)。
図9は、S63で発行した、冷蔵商品用の配送伝票の一例を示す図である。図9に示すように、冷蔵商品用の配送伝票R1には、冷蔵商品の配送伝票であることを示す「配送伝票(冷蔵商品)」の文字R11、冷蔵商品の配送先の住所R12、冷蔵商品の受取人R13、指定された冷蔵商品の配送便情報R14、箱に収納されている冷蔵商品の商品名R15、冷蔵商品を配送する配送元名称R16が印字される。図9の例では、冷蔵商品である商品Aと商品Bと商品Cの商品名が印字されている。また配送伝票R1には、冷蔵商品を収納する箱の大きさを示す文字R17を印字する。図9の例では、箱の大きさとして、大きいサイズの箱を示す「大」の文字が印字されている。なお、制御部100は、S63において、冷蔵商品用の配送伝票R1を発行すると、冷蔵商品部1441に記憶されている商品情報を消去する。すなわち制御部100は、商品名部14411に記憶されている冷蔵商品の商品名と合計容積部14412に記憶されている冷蔵商品の合計容積とを消去する。
次に制御部100は、配送伝票の発行が終了したか否かを判断する(S70)。制御部100は、配送伝票情報部144に情報が記憶されていない場合は、配送伝票の発行が終了したと判断する。制御部100は、冷蔵商品部1441、冷凍商品部1442、通常商品部1443のいずれかまたは複数に情報が記憶されている場合には、配送伝票の発行は終了していないと判断する。配送伝票の発行が終了したと判断した場合には(S70のYes)、制御部100は、S11に戻る。配送伝票の発行は終了していないと判断した場合には(S70のNo)、制御部100は、S61に戻る。
また、S61において、冷蔵商品部1441には冷蔵商品の商品情報は記憶されていないと判断した場合には(S61のNo)、次に制御部100は、冷凍商品部1442に情報が記憶されているか否かを判断する(S64)。冷凍商品部1442に冷凍商品の商品情報が記憶されていると判断した場合には(S64のYes)、制御部100(箱決定手段104)は、冷凍商品を収納する箱の大きさを決定する(S65)。そして制御部100(伝票発行手段102)は、印字部24を制御して、商品名部14421に記憶されている冷凍商品の商品名とS65で決定した箱の大きさとをレシート用紙に印字して、冷凍商品用の配送伝票を発行する(S66)。そして制御部100は、S70の処理を実行する。
図10は、S66で発行した、冷凍商品用の配送伝票の一例を示す図である。図10に示すように、冷凍商品用の配送伝票R2には、冷凍商品の配送伝票であることを示す「配送伝票(冷凍商品)」の文字R21、冷凍商品の配送先の住所R22、冷凍商品の受取人R23、指定された冷凍商品の配送便情報R24、箱に収納されている冷凍商品の商品名R25、冷凍商品を配送する配送元名称R26が印字される。図10の例では、冷凍商品である商品Dと商品Eの商品名が印字されている。また配送伝票R2には、冷凍商品を収納する箱の大きさを示す文字R27を印字する。図10の例では、箱の大きさとして、中くらいのサイズの箱を示す「中」の文字が印字されている。なお、制御部100は、S66において、冷凍商品用の配送伝票R2を発行すると、冷凍商品部1442に記憶されている商品情報を消去する。すなわち制御部100は、商品名部14421に記憶されている冷凍商品の商品名と合計容積部14422に記憶されている冷凍商品の合計容積とを消去する。
また、S64において、冷凍商品部1442には冷凍商品の商品情報は記憶されていないと判断した場合には(S64のNo)、次に制御部100は、通常商品部1443に情報が記憶されているか否かを判断する(S67)。通常商品部1443に通常商品の商品情報が記憶されていると判断した場合には(S67のYes)、制御部100(箱決定手段104)は、通常商品を収納する箱の大きさを決定する(S68)。そして制御部100(伝票発行手段102)は、印字部24を制御して、商品名部14431に記憶されている通常商品の商品名とS68で決定した箱の大きさとをレシート用紙に印字して、通常商品用の配送伝票を発行する(S69)。そして制御部100は、S70の処理を実行する。
図11は、S69で発行した、通常商品用の配送伝票の一例を示す図である。図11に示すように、通常商品用の配送伝票R3には、通常商品の配送伝票であることを示す「配送伝票(通常商品)」の文字R31、通常商品の配送先の住所R32、通常商品の受取人R33、指定された通常商品の配送便情報R34、箱に収納されている通常商品の商品名R35、通常商品を配送する配送元名称R36が印字される。図11の例では、通常商品である商品Fと商品Gの商品名が印字されている。また配送伝票R3には、通常商品を収納する箱の大きさを示す文字R37が印字される。図11の例では、箱の大きさとして、小さいサイズの箱を示す「小」の文字が印字されている。なお、制御部100は、S69において、通常商品用の配送伝票R3を発行すると、通常商品部1443に記憶されている商品情報を消去する。すなわち制御部100は、商品名部14431に記憶されている通常商品の商品名と合計容積部14432に記憶されている通常商品の合計容積とを消去する。
なお、通常商品部1443には情報は記憶されていないと判断した場合には(S67のNo)、制御部100は、S70の処理を実行する。
このように、実施形態のPOS端末1は、冷蔵商品部1441に情報が記憶されている場合には冷蔵商品用の配送伝票R1を印字する。冷凍商品部1442に情報が記憶されている場合には冷凍商品用の配送伝票R2を印字する。通常商品部1443に情報が記憶されている場合には通常商品用の配送伝票R3を印字する。そのため、POS端末1は、温度区分別の配送伝票を簡単に作成することが可能となる。
また、実施形態のPOS端末1は、温度区分別の配送伝票に、箱に収納する商品を印字する。そのため、温度区分別に箱に収納する商品を確認することができる。
また、実施形態のPOS端末1は、温度区分別の配送伝票に、商品を収納する箱の大きさを印字する。そのため、温度区分別に商品を収納する適正な大きさの箱を容易に用意することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態では、店舗内の精算部に設けられたPOS端末1を情報処理装置とした。しかしながら、例えば、サービスカウンタに設置されたPOS端末1またはPCを情報処理装置としてもよい。この場合、顧客は、S22で発行したレシートをサービスカウンタに持参して商品の配送を要求する。サービスカウンタの担当者は、レシートに印字されたレシート番号を入力することで、当該取引で顧客が購入した商品の商品情報をPOS端末1あるいは店舗サーバから読み出して、配送伝票の発行処理を実行する。
また、実施形態では、冷蔵商品を配送する配送車と、冷凍商品を配送する配送車と、通常商品を配送する配送車とを、別々の配送車とした。しかしながら、冷蔵商品を収納する冷蔵商品収納部と、冷凍商品を収納する冷凍商品収納部と、通常商品を収納する通常商品収納部の機能を持たせた1台の配送車としてもよい。また、例えば、冷蔵収納部と冷凍収納部の機能を持たせた1台の配送車としてもよい。この場合、通常商品は別の配送車で配送する。
また、実施形態では、配送伝票に商品名を印字するようにしたが、これに限らず、例えば、商品コードや単価等を商品名とともに印字するようにしてもよい。
また、実施形態では、商品マスタ142と顧客マスタ143とをPOS端末1に設けた。しかしながら、これに限らず、商品マスタ142と顧客マスタ143とを、店舗サーバおよび本部サーバのいずれか一方、または双方に設けてもよい。また、顧客マスタ143をPOS端末1に設け、商品マスタ142を店舗サーバおよび本部サーバのいずれか一方、または双方に設けてもよい。さらに、商品マスタ142をPOS端末1に設け、顧客マスタ143を店舗サーバおよび本部サーバのいずれか一方、または双方に設けてもよい。
なお、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。