JP2020204691A - 液晶パネル、およびそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

液晶パネル、およびそれを用いた液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 液晶封止領域が上下方向または水平方向の長さが一定ではない液晶パネルの製造時において、貼付ローラーを用いたシート類の貼り付け工程によるシール破壊を防ぐ。【解決手段】 液晶封止領域を、その領域の中央部を占める第一の区域と、該第一の区域に隣接する第二の区域からなる複数の区域に分割し、前記第一の区域と第二の区域内に設置された前記柱状スペーサは、その高さまたは配置密度が区域毎に異なるように配置される。【選択図】 図1

Description

この発明は、液晶表示装置の使用する液晶パネルに関するものであり、特にその外形が矩形状ではない液晶パネルに好適に採用可能である。
液晶表示装置においては、二枚の基板間に液晶が挟持され、その基板間に電圧を印加することによって液晶分子の配列形態を変えて表示を行う液晶パネルが主要な構成の1つである。この液晶パネルの2枚の基板の間には、液晶を封入して漏れを防止するためのシールや2枚の基板間を一定に保つためのスペーサが配置される。さらに2枚の基板はバックライトからの入射光や液晶パネルを透過する光を偏光制御するための偏光板を備える。また高付加価値製品として液晶表示素子にタッチパネルやガラス板を透明粘着シートで接着させた液晶表示装置も存在する。
偏光板や透明粘着シートはシート表面に粘着剤層を有する。一般的に液晶パネルに偏光板や透明粘着シートを貼りつける際には、シートをパネル表面上に位置合わせしたうえで、シートの上から貼付ローラーを当て、全面に均等に圧力を加えながらなぞらせることで、シートをパネルに密着させ、接着強度を確保するとともに、気泡や表示ムラなどの無い均質性の高い表示面を実現する。(特許文献1)
一方、液晶表示装置の使用温度範囲が広がってきていることから、高温時に発生する局所的な表示ムラや低温時に衝撃を受けた際に発生する発泡不良が問題となる。この問題は、異なる2種類の柱状スペーサを混在させたデュアルスペーサ構造を用いることで解決させる場合が増えている。(特許文献2)
さらに近年ではデザイン性、省スペース化などの観点から、矩形以外の形状を成す異形表示装置が周知である。(特許文献3)
特開2004‐325539号公報 国際公開2011/129191号公報 特開2018‐031898号公報
上記のような表示面が矩形以外の形状を成す液晶表示装置を製造する際には、偏光板や粘着シート等のシート類を表面に貼付ローラーを用いて貼り付ける際、貼付ローラーによって加えられる圧力によって、パネル内部の液晶層のギャップが局所的に小さくなり、ローラーの進行方向に液晶が押し寄せられる力が加わる。
例えば貼付ローラーの進行方向に向かってパネルの幅が小さくなるような形状においては、液晶量が液晶パネル端に集中し増加することから、表示領域周辺の対向基板同士を接着するシールの部分が内圧に耐えられず、シール自体が破壊されたり、シールと基板との密着界面で剥がれを引き起こし、液晶が液晶パネル外部に漏れてしまう不具合が発生していた。その対策としてローラーの押圧条件を弱めて貼りつけていた。
一方でローラーの押圧条件を弱めて貼り付けた際に製造バラつきよって押圧が足りない場合があり、本来ローラーの圧力によって排除されるはずであったパネルとシート間の気泡が残存してしまうことが問題となった。
本発明はこれらの課題を解消するべく、液晶の偏在集中を防止することで、シート貼りつけ工程での液晶漏れを防止することができる。また貼付ローラーの押圧を適正化することができ、気泡などの不具合がなくなり、製造ばらつきを押さえることを目的とする。
この発明に係る液晶パネルは、互いに対向する二つの基板と、前記基板間に設けられたシール材と、前記シール材に囲まれた封止領域に封入された液晶材料と、前記封止領域に配置された柱状スペーサとを備えた液晶パネルであって、前記封止領域は上下方向または水平方向の長さが一定ではなく、前記封止領域は、該領域の中央部を占める第一の区域と、該第一の区域に隣接する第二の区域からなる複数の区域に分割され、前記第一の区域と第二の区域内に設置された前記柱状スペーサは、その高さまたは配置密度が区域毎に異なることを特徴とする。
液晶の封止領域内に設置された前記柱状スペーサを、その高さまたは配置密度を区域毎に異ならせることにより、貼付ローラーを用いたシート類の貼り付け工程において、シール破壊を防ぐことができる。
実施の形態1〜3に係る液晶パネルの構成の一例を示す上面図である。 図1に記載の矢視A−Aにおける断面図である。 実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程の一部である偏光板貼り付け工程を示す斜視図である。 図3に記載の矢視B−Bにおける断面図である。 実施の形態1における領域R1での柱状スペーサの配置を示す図である。 実施の形態1における領域R2での柱状スペーサの配置を示す図である。 実施の形態1に係る液晶表示パネルの変形例の構成を示す概略図である。 実施の形態2に係る液晶表示パネルの構成を示す概略図である。 実施の形態2に係る液晶パネルのサブスペーサ密度と表示領域の関係を表す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化がなされるものである。また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
<異形液晶パネルの構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る液晶表示パネルの構成を示す上面図であり、図2は、図1に記載の矢視A−Aにおける断面図である。
ここでは、異形液晶パネルの一例として、液晶パネル10がTFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子として用いて動作する液晶表示装置であるとして説明する。図1に示したように、本実施の形態1に係る液晶パネル10は、一般的な外形形状である矩形形状ではなく、台形形状である。このように、台形、円形、楕円形など矩形形状以外の外形を持つ液晶パネルを、異形形状と称する。
また、液晶パネル10は、TFTが配列して配置されるTFTアレイ基板11(以下、「アレイ基板11」とも呼ぶ)と、アレイ基板11に対向して配置されるカラーフィルタ基板12(以下、「対向基板12」とも呼ぶ)とを備える。
アレイ基板11と対向基板12とは、表示領域を囲うように所定の幅(例えば3μm)を持って両基板間に配置される樹脂からなるシール材13によって互いに対向するように貼り合わされている。このように、所定の幅を持ってシール材13が塗布された領域をシール領域と称する。アレイ基板11と対向基板12との間におけるシール材13によって囲まれた領域には液晶14が封止されている(この領域を液晶封止領域と称する)。液晶14は、ポジ型またはネガ型の液晶どちらでもよいが、セルギャップ(つまり液晶層の厚み)が例えば2μm〜5μmになるように充填されている。
アレイ基板11は、透明基板であるガラス基板110を備える。また、アレイ基板11は、表示領域におけるガラス基板110の液晶14側の面上に、配向膜111、画素電極112、TFTおよび絶縁膜を備える。
また、アレイ基板11は、ガラス基板110における液晶14とは反対側の面上に偏光板15を有している。
対向基板12は、透明基板であるガラス基板120を備える。また、対向基板12は、ガラス基板120における液晶14側の面上に、配向膜121、共通電極123、カラーフィルタおよび遮光層(「ブラックマトリクス:BM」とも呼ばれる)を備える(非図示)。
配向膜121はその上に位置する液晶14を配向させる。共通電極123は、配向膜121の下部(つまり、ガラス基板120側の部分)に配置され、アレイ基板11上の画素電極112との間に電界を生じさせ液晶14を駆動する。カラーフィルタおよび遮光層(非図示)は、共通電極123の下側(つまり、ガラス基板120側)に設けられる。また、対向基板12は、ガラス基板120における液晶14とは反対側の面上に偏光板15を有している。
偏光板15は、例えば一般的なヨウ素系の偏光板であって、吸収軸が上下で直交するように配置される。液晶14の配向方向は、液晶パネル10が横電界方式(具体的には、一例として、FFS(Fringe Field Switching)方式)の液晶パネルである場合には、どちらか一方の偏光板の吸収軸方向と同一で、液晶14はホモジニアス配向とする。
アレイ基板11と対向基板12との間には、両基板間の距離を一定の距離に保持する複数の柱状スペーサが配置されている。柱状スペーサについては後で詳細に説明する。
なお、上記で説明した液晶パネル10の構成は一例であり他の構成であっても良い。液晶パネル10の動作モードはTN(Twisted Nematic)モードを想定した例であったが、液晶パネル10は、対向基板12に設けた共通電極をアレイ基板11側に設置して、画素電極との間に横方向に液晶14に対して電界をかけるFFS(Fringe Field Switching)方式などの横電界方式を用いた液晶パネルであっても良い。
また、シール材13において、液晶14を注入する注入口の図示を省略しているが、液晶14の注入方法として真空中で注入口より注入する真空注入方式を用いる場合には、注入口および注入口を封止する封止剤が形成される。また、液晶14を液滴状でアレイ基板11または対向基板12上に配置して真空中でこれらの基板を貼り合わせて注入する滴下注入方式(「ODF(One Drop Fill)方式」とも呼ばれる)を用いる場合には、注入口及び封止剤は省略可能である。
<柱状スペーサについて>
以下では、液晶パネル10が備える柱状スペーサについて詳細に説明する。本実施の形態における液晶パネル10では、例えば、ガラス基板110,120それぞれの厚みは0.1〜0.7mmである。また、液晶パネル10は、例えば、図1に示されるように、上辺と下辺の長さが異なる台形形状となっている。
図2に示されるように、アレイ基板11と対向基板12との間には、複数の柱状スペーサ(「PS(ポストスペーサ)」とも呼ばれる)が配設されている。
柱状スペーサは、アレイ基板11または対向基板12上に樹脂をパターニングして形成される柱状のスペーサである。本実施の形態では、アレイ基板11上に、高さが異なる2種類の柱状スペーサ20、21が、領域に応じて所定の配置で所定の面積密度に設けられるデュアルスペーサ構造により配置される。ここで、面積密度とは、単位面積あたりのスペーサが占める面積を表し、以降、単に「密度」と称す。スペーサの密度は、通常、上面視で円形に設けられるスペーサの個々のサイズ(つまり円形の径)を異ならせて配置することで調整することも可能である。しかしながら、スペーサの径は、幾つかの制約事項により所定値に決まっている場合が多いことから、現実的には、以下で示すとおり、サブ画素数あたりに配置されるスペーサの個数(つまり、サブ画素数におけるスペーサが配置される画素数の比率)を変えることにより、スペーサの密度を調整すると良い。ここで、「サブ画素」とは、液晶パネルの透過率を制御できる最少の区画であって、表示領域に配列されるR(赤)、G(緑)およびB(青)の3色の画素のそれぞれを言う。RGBの3色を一組として一つの画素(絵素とも言う)を構成する。
なお、このデュアルスペーサ構造は、より詳細には、相対的に高さが高い(膜厚が厚い、長いともいえる)柱状スペーサ20(以下、メインスペーサ20とも呼ぶ)と、相対的に高さが低い柱状スペーサ21(以下、「サブスペーサ21」とも呼ぶ)とからなるものである。メインスペーサ20は、絶えずアレイ基板11および対向基板12の両者に当接して両基板間の間隔すなわち液晶セルのギャップを安定させるものであり、2〜5μmの高さに設定されるのが一般的である。サブスペーサ21は、外力などが印加されない通常時にはアレイ基板11および対向基板12の一方のみに当接し、外力などが印加されることにより、メインスペーサ20が弾性変形して両基板間が近接した場合に、両基板に当接して両基板間の間隔を保持する。
<偏光板の貼り付け工程>
図3は、本発明の実施の形態1に係る台形形状の液晶パネル10の製造工程の一部である偏光板貼り付け工程を示す斜視図である。また、この図に示された矢視B−Bにおける断面図を図4に示す。
図3に示したように、液晶パネル10を製造する際の偏光板貼り付け工程において、偏光板15や粘着シート(非図示)等のシート類をガラス基板110,120の表面に貼付ローラー16を用いて貼り付けることが一般的である。偏光板15をガラス基板110,120に密着させるためには、ガラス基板110,120に対して位置合わせした偏光板15の上から貼付ローラー16を偏光板15に対して所定の圧力を加えながら基板端から表示画面の中心部、さらには反対側の端部に向かって水平方向に走査する作業(図中で貼付ローラー進行方向と記載)を実施している。
<比較例>
図1に示したように表示面が矩形以外の形状、例えば台形形状の場合で、かつアレイ基板11上に、高さが異なる2種類の柱状スペーサ20、21を、表示領域内で、領域に関わらず一定の配置で均一な面積密度に設けられるデュアルスペーサ構造により配置された場合を考える。この場合、図3で図示したように、偏光板15の上から貼付ローラー16を偏光板15に対して所定の圧力を加えながら基板端から中心部、さらには反対側の端部に向かって走査する作業(図中で貼付ローラー進行方向と記載)を行うと、貼付ローラー16によって加えられる圧力によって、液晶パネル10内部の液晶層のギャップが局所的に小さくなり、貼付ローラー16の進行方向に液晶14が押し寄せられる力が加わる。
例えば、図1で図示した台形形状の場合であれは、貼付ローラー16の進行方向に向かって液晶パネル10のシール材13の上下間隔が小さくなるような形状であるので、液晶量がパネル端に集中し増加することから、表示領域周辺のアレイ基板11と対向基板12間を接着するシール材13の一部分が内圧に耐えられず、シール材13自体がシール破壊17されたり、シール材13と両基板との密着界面で剥がれ(非図示)を引き起こし、液晶14が液晶パネル10外部に漏れてしまう不具合が発生していた。その対策として貼付ローラー16の押圧条件を弱めて貼り付けたり、貼付ローラー16の移動速度を遅くしたりして対応している。
このように貼付ローラー16の押圧条件を弱めて貼り付けたり、移動速度を遅くした際には、製造バラつきよって押圧が足りない場合があり、本来貼付ローラー16の圧力によって排除されるはずであったパネルとシート間の気泡が残存してしまうことが問題となった。
<実施の形態1における液晶パネルの構造>
図1に示されたような台形形状の液晶パネル10の表示領域は、便宜的に表示領域R1と、その左右に位置する表示領域R2に分割することができる。表示領域R1は中央部の縦方向の画素数が一定の領域であり、その結果封止領域の上下の間隔が一定である(第一の区域)。また、表示領域R2は画素数が表示領域中心から離れるに従って減少する領域であり、その結果封止領域の上下の間隔が表示中心から左または右方向に向かうと減少する直角三角形の形状となる(第二の区域)。また、表示領域R1とR2の画素ピッチは縦135μm×横135μmと、両領域とも同一であり、RGB縦ストライプ配置を採用している。
次に、表示領域R1、R2におけるメインスペーサ20とサブスペーサ21とRGB画素との関係、それぞれの形状、密度について、図を用いて詳細を説明する。図5,6は、それぞれ、図1に示される表示領域R1,R2におけるメインスペーサ20およびサブスペーサ21の配置の一例を示す図である。図5,6では、表示領域に配列されるR(赤)、G(緑)およびB(青)の3色のサブ画素を一組とする複数の画素を示している。
まず、表示領域R1においては、メインスペーサ20は、図5に示したように、32画素あたり1個の割合で、R画素に配置され、その密度は0.03%である。また、柱径15μm、高さ3.0μmの形状を持つ。
さらに、図5に示したように、サブスペーサ21は、32画素あたり63個の割合で配置され、具体的には、メインスペーサ20を配置したサブ画素を除くR画素とB画素とに配置され、密度は2.45%である。また、柱経17μm、高さ2.5μmの形状を持つ。
一方、表示領域R2においては、メインスペーサ20は、図6に示したように、32画素あたり1個の割合で、R画素に配置され、その密度は0.03%である。また、柱径15μm、高さ3.0μmの形状を持つ。(表示領域R1と同一条件である。)
サブスペーサ21は、図6に示したように、32画素あたり32個の割合で配置され、具体的には、B画素のみに配置され、密度は1.25%である。また、柱経17μm、高さ2.5μmの形状を持つ。
液晶セルのギャップを保つ役割を担うメインスペーサ20の密度は、密度が高いと衝撃ムラ、低温発泡が発生、密度が低いと高温下膨れが発生するため、適切な密度にする必要がある。また、サブスペーサ21の高さはメインスペーサ20の高さ−0.5μmとした。密度は表示領域R2は1.0%以上、表示領域R1領域は1.5%以上が良い。密度が低いと面押し強度が低下し、外部からの押圧によるギャップムラが発生する可能性がある。目安としてメインスペーサ20とサブスペーサ21の密度の和1.0%以上が良い。
<作用および効果について>
続いて、実施の形態1に係る液晶パネル10において得られる作用および効果について詳細説明を行う。
図3に示した液晶パネル10の製造工程で、シート類をガラス基板110、120の表面に貼付ローラー16を用いて貼り付ける工程において、ローラー圧による液晶量の変動が大きい表示領域R1のサブスペーサ21の密度を高くすることで、ローラー圧によるギャップ変動量を少なくし、また、サブスペーサ21が多く存在することで液晶14の移動を阻害する要因となり、表示領域R1内の液晶14が表示領域R2に流れ込むのを防ぎ、液晶パネル10の幅が小さくなる表示領域R2のシール材13のシール破壊17を防ぐことができる。
<変形例>
上述の実施の形態1において、液晶パネル10の外形形状の例として、台形形状を挙げて説明したが、本発明においては、必ずしも外形が四角形である必要はなく、例えば図7に示したように、表示領域の主要部として矩形形状をした領域の左右に湾曲した外形をもつ半円形を付加した異形形状であってもよい。この場合は、中央主要部を表示領域R1とし、左右の半円形形状部を表示領域R2とし、上述したように表示領域R1では、表示領域R2と比べてサブスペーサ21の密度の上げる配置をおこなう。
さらには、液晶パネル10の外形形状の例として、表示領域の中央主要部が矩形形状で有る必要はなく、例えば楕円形状の中央主要部などのように、外形形状の上下間隔の変化が比較的少ない領域と、左右端部のように上下間隔の変化が比較的大きい領域に分けることができる異形形状においても、中央主要部を表示領域R1とし、左右の端部を表示領域R2とし、上述したように表示領域R1では、表示領域R2と比べてサブスペーサ21の密度の上げる配置をおこなってもよい。
実施の形態2.
<実施の形態2における液晶パネルの構成>
図8は、本発明の実施の形態2に係る液晶パネル10の構成の一例を示す概略図である。図8に示されたような台形形状の液晶パネル10の表示領域は、便宜的に表示領域R1と、その左右に位置する表示領域R3、さらに表示領域R3に隣接し、表示領域端までを占める表示領域R2に分割することができる。表示領域R1は中央部の縦方向の画素数が一定の領域であり、その結果封止領域の上下の間隔が一定である。表示領域R2は画素数が表示領域中心から離れるに従って減少する領域であり、その結果封止領域の上下の間隔が表示中心から左または右方向に向かうと減少し、表示領域端を含む直角三角形の形状となる。また、表示領域R3は、縦方向の画素数が一定の領域と、表示領域中心から離れるに従って減少する領域を合併した領域であり、表示領域R1と表示領域R2の間に配置される。表示領域R1、R2、R3の画素ピッチは縦135μm×横135μmと、三領域とも同一であり、RGB縦ストライプ配置を採用している。
次に、表示領域R1、R2、R3におけるメインスペーサ20とサブスペーサ21とRGB画素との関係、それぞれの形状、密度について、図を用いて詳細を説明する。まず、メインスペーサ20の配置は、表示領域R1、R2、R3において共通で、32画素あたり1個の割合で、R画素に配置され、その密度は0.03%である(図5参照)。また、柱径15μm、高さ3.0μmの形状を持つ。この仕様は、上述の実施の形態1と同一であり、詳細な説明は省略する。
同様に、表示領域R1とR2におけるサブスペーサ21の密度、柱径と高さの形状なども上述の実施の形態1と同一であり、詳細な説明は省略する。
一方、表示領域R3においては、サブスペーサ21は、メインスペーサ20を配置したサブ画素を除くR画素とB画素とに配置され、柱経17μm、高さ2.5μmの形状を持つ。メインスペーサ20の密度は1.25%〜2.45%間で、表示領域中心からの距離で変化する。具体的には、図9に破線で示した表示領域R1との境界から表示領域R2との境界にかけて密度を2.45%から1.25%へ減少するよう配置する。ここではR画素に配置するサブスペーサ21の数を減らすことにより距離に比例して密度を漸減させている。
<作用および効果について>
図8に示したように液晶パネル10の表示領域にR1とR2間にR3を設け、その領域R3のサブスペーサ21の密度を表示領域中心からの距離で漸減させ、R1とR2間の階段状の密度の変化を均すことができる。それによって、実施の形態1の効果に加えて、ローラー圧によるギャップ変動量をさらに少なくし、液晶パネル10の幅が小さくなる表示領域R2のシール材13のシール破壊17を防ぐことができる。
実施の形態3.
<実施の形態3における液晶パネルの構成>
本発明の実施の形態3に係る台形形状の液晶パネル10の表示領域は、上述の実施の形態1と同様に、表示領域R1と、その左右に位置する表示領域R2に分割することができる(図1参照)。表示領域R1は中央部の縦方向の画素数が一定の領域であり、表示領域R2は画素数が表示領域中心から離れるに従って減少する領域であり、直角三角形の形状となる。また、表示領域R1とR2の画素ピッチは縦135μm×横135μmと、両領域とも同一であり、RGB縦ストライプ配置を採用している。
次に、表示領域R1、R2におけるメインスペーサ20とサブスペーサ21とRGB画素との関係、それぞれの形状、密度について詳細に説明する。まず、メインスペーサ20の配置は、表示領域R1、R2において共通で、32画素あたり1個の割合で、R画素に配置され、その密度は0.03%である。また、柱径15μm、高さ3.0μmの形状を持つ。この仕様は、上述の実施の形態1と同一であり、詳細な説明は省略する。
本実施の形態3においては、R1とR2でサブスペーサ21の密度は同一で、1.25%である。サブスペーサ21の密度はそれぞれ1.0%以上が良い。密度が低いと、面押し強度が低下し、外部からの押圧によるギャップムラが発生しやすい。目安としてメインとサブの密度の和1.0%以上が良い。
一方、本実施の形態では、サブスペーサ21の高さはメインスペーサ20の高さ−0.3μm、またはメインスペーサ20の高さ−0.5μmの2種類を表示領域によって使い分ける。具体的には表示領域R1にはメインスペーサ20の高さ−0.3μmのサブスペーサ21を配置し、表示領域R2ではメインスペーサ20の高さ−0.5μmのサブスペーサ21を配置する。
液晶パネル10の製造工程で、シート類をガラス基板110,120の表面に貼付ローラー16を用いて貼り付ける工程において、ローラー圧による液晶量の変動が大きい表示領域R1のサブスペーサ21の高さを高くすることで、ローラー圧によるギャップ変動量を少なくし、また、サブスペーサ21の高さを高くすることで液晶14の移動を阻害する要因となり、表示領域R1内の液晶14が表示領域R2に流れ込むのを防ぎ、液晶パネル10の幅が小さくなる表示領域R2のシール材13のシール破壊17を防ぐことができる。
上述の実施の形態1〜3においては、液晶パネル内のセルギャップを一定に保つための柱状スペーサの高さ仕様や配置仕様(面積密度)を、表示領域内で、領域によって2種類あるいは3種類にする実施の形態を示したが、柱状スペーサの高さ仕様や配置仕様は、2種類あるいは3種類である必要はない。液晶パネルは、背面にバックライトが配置され、周囲をフレームで固定されて、さらに駆動回路基板などが実装されて液晶表示装置となる。この場合、液晶パネルに画像を表示した際に柱状スペーサの高さ仕様や配置仕様の変わり目が視認される可能性もある。柱状スペーサの高さ仕様や配置仕様の数をさらに増やして変わり目を視認されにくくすると良い。
また、上述の実施の形態1〜3においては、貼付ローラーの進行方向として、表示画面に対して水平方向になぞる例について示したが、表示画面に対して垂直方向になぞる場合にもこの発明を採用できることは無論である。この場合は、液晶パネルの表示画面に対して垂直方向かって液晶パネルの左右のシール材間の間隔が小さくなるような外形形状において有用である。このように、液晶パネルの表示領域を取り囲む液晶封止領域の上下方向(垂直方向)または水平方向(左右方向)の長さが一定でない場合は、封止領域を複数種類に分割し、その区域毎に柱状スペーサの高さ仕様または配置仕様を変えて、シール破壊を防ぐことができる。
10 液晶パネル
11 TFTアレイ基板(アレイ基板)
12 カラーフィルタ基板(対向基板)
13 シール材
14 液晶材料
15 偏光板
16 貼付ローラー
17 シール破壊
20 メインスペーサ
21 サブスペーサ
110、120 ガラス基板
111、121 配向膜
112 画素電極
123 共通電極
R1、R2、R3 表示領域

Claims (6)

  1. 互いに対向する二つの基板と、前記基板間に設けられたシール材と、前記シール材に囲まれた封止領域に封入された液晶材料と、前記封止領域に配置された柱状スペーサとを備えた液晶パネルにおいて、
    前記封止領域は上下方向または水平方向の長さが一定ではなく、
    前記封止領域は、該領域の中央部を占める第一の区域と、該第一の区域に隣接する第二の区域からなる複数の区域に分割され、
    前記第一の区域と第二の区域内に設置された前記柱状スペーサは、その高さまたは配置密度が区域毎に異なることを特徴とする液晶パネル。
  2. 前記第一の区域は、矩形状であり、前記第二の区域は、三角形状であることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
  3. 前記第一の区域は、矩形状であり、前記第二の区域は、一部を湾曲状とする形状であることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
  4. 前記第二の区域内における前記柱状スペーサの配置密度は、前記第一の区域の前記柱状スペーサの配置密度より小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の液晶パネル。
  5. 前記第二の区域内における前記柱状スペーサの高さは、前記第一の区域の前記柱状スペーサの高さより低いことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の液晶パネル。
  6. 請求項1から5に記載の液晶パネルを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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