JP2020203407A - 既設管状体の更生用帯状部材 - Google Patents

既設管状体の更生用帯状部材 Download PDF

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Abstract

【課題】補強帯材が伸長部を跨ぐように付設された帯状部材における前記補強帯材の完全脱落を防止し、外力による更生管の変形を抑制する。【解決手段】螺旋管状の更生管9となる帯状部材10の合成樹脂製の帯本体11に帯幅方向へ伸長可能な伸長部15を設け、伸長部15を挟んで両側に第1係止部31及び第2係止部32を設ける。伸長部15を跨ぐように金属製の補強帯材20を帯本体11に付設する。補強帯材20の一端部の第1被係止部41を第1係止部31と係止させ、他端部の第2被係止部42を第2係止部32と係止させる。帯幅方向への引張力に対して、第1係止部31又は第1被係止部41を、第2係止部32又は第2被係止部42よりも係止解除容易な形状又は構造とする。【選択図】図3

Description

本発明は、既設管状体を更生するための帯状部材に関し、特に補強帯材を有し、かつ帯幅方向へ伸長可能な帯状部材に関する。
老朽化した下水道管等の既設管の内壁に沿って更生管をライニングすることによって、前記既設管を更生する方法は公知である(特許文献1,2等参照)。例えば、特許文献1の更生管は、ポリ塩化ビニル(PVC)等の合成樹脂からなる一定断面の帯状部材(プロファイル)によって構成されている。スチール等の金属製の補強帯材を付加した帯状部材も知られている。例えば自走式の製管機を用いて、前記帯状部材を既設管の内壁に沿って螺旋状に巻回し、互いに一周ずれて対向する縁部どうしを接合することによって、更生管が作製される。
既設管は、管路方向に真っ直ぐとは限らず、湾曲(カーブ)している場合がある。特許文献1の帯状部材には、帯幅方向に伸長可能な伸長部が形成されている。かかる帯状部材を用いれば、カーブ部の外まわり側部分においては、内まわり側部分との管路長差ないしは曲率差に応じて伸長部を伸ばして帯状部材全体を拡幅させることで、更生管を既設管のカーブ部に合わせてカーブさせることができる。
特開平11−034165号公報(図5) 国際公開WO2016/175243
帯状部材において、スチール等の金属製の補強帯材が合成樹脂製の帯本体の伸長部を跨ぐように付設されている場合、伸長部の伸長変形に伴って補強帯材が帯本体から完全に脱落してしまうと、更生管における前記脱落部分の強度が低下してしまい、地震などによる外力がかかった際に大きく変形してしまう懸念がある。
本発明は、かかる事情に鑑み、補強帯材が伸長部を跨ぐように付設された帯状部材における前記補強帯材の完全脱落を防止し、外力による更生管の変形を抑制することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、既設管状体の内壁に沿う螺旋管状の更生管に製管される帯状部材であって、
帯長方向と直交する帯幅方向へ伸長可能な伸長部及び前記伸長部を挟んで前記帯幅方向の両側に離れて設けられた第1係止部及び第2係止部を有する合成樹脂製の帯本体と、
前記伸長部を跨ぐように前記帯本体に付設された金属製の補強帯材と、
を備え、前記補強帯材における前記帯幅方向の前記第1係止部と同じ側の端部には前記第1係止部と係止される第1被係止部が形成され、かつ前記帯幅方向の前記第2係止部と同じ側の端部には前記第2係止部と係止される第2被係止部が形成されており、
前記帯幅方向への引張力に対して、前記第1係止部又は前記第1被係止部が、前記第2係止部又は前記第2被係止部より係止解除容易な形状又は構造であることを特徴とする。
既設管状体のカーブ部の外まわり部分においては、内まわり側部分との管路長差ないしは曲率差に応じて、帯状部材の帯幅方向に引張力が加わり伸長部が伸び変形される。これによって、更生管を既設管状体のカーブ部に沿ってカーブするように製管できる。
前記伸び変形時の引張力によっては、第1係止部と第1被係止部が係止解除される。この時、第2係止部と第2被係止部とは係止状態を維持している。つまり、補強帯材が帯本体から部分的に脱落するのを許容しながらも完全には脱落しないようにできる。
この結果、製管後供用中の更生管に地震などによる外力がかかった際に、更生管における補強帯材の脱落部分が大きく変形するのを抑制できる。
前記第1係止部及び前記第1被係止部どうしの前記帯長方向及び前記帯幅方向と直交する帯厚方向の係止深さが相対的に小さく、
前記第2係止部及び前記第2被係止部どうしの前記帯厚方向の係止深さが相対的に大きいことが好ましい。
これによって、第1係止部及び第1被係止部どうしは係止解除されやすくなり、第2係止部及び第2被係止部どうしは係止解除されにくくなる。
前記第2係止部の各部分が前記第1係止部の対応部分より厚肉であるか、前記第1係止部の少なくとも一部が前記第2係止部の対応部分より薄肉であることが好ましい。
厚肉の第2係止部は剛性が高く変形されにくいから、第2係止部と第2被係止部との係止状態をしっかりと維持できる。第1係止部の薄肉部分は前記引張力によって変形ないしは破断されやすく、第1係止部と第1被係止部との係止状態が解除され得る。
前記第2係止部又は前記第2被係止部が、前記第1係止部又は前記第1被係止部より係止のための屈曲部の数が多いことが好ましい。
これによって、第2係止部及び第2被係止部どうしは相対的に係止解除されにくく、かつ第1係止部及び第1被係止部どうしは相対的に係止解除され易い構造にできる。
前記第1係止部には脆弱部が局所的に形成されていることが好ましい。
これによって、前記引張力が加わった時、第1係止部が脆弱部において変形ないしは破断されやすく、第1係止部と第1被係止部との係止状態が解除され得る。
前記脆弱部としては、樹脂接合部又はウェルドラインが挙げられる。樹脂接合部は、樹脂どうしの融着部でもよく接着部でもよい。前記薄肉部分も脆弱部となり得る。
前記第1被係止部には、前記引張力によって前記第1係止部を切裂可能な尖り部が形成されていることが好ましい。
これによって、前記引張力が加わった時、尖り部が第1係止部に食い込んで第1係止部を切り裂くことで、第1係止部と第1被係止部との係止状態が解除され得る。
本発明によれば、帯状部材における伸長部の伸長変形時に補強帯材が帯本体から部分的に脱落するのを許容しながらも完全に脱落するのを防止できる。これによって、更生管に外力が加わったとき前記脱落部分が大きく変形するのを抑制できる。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る帯状部材からなる更生管をライニング施工中の既設管状体を解説的に示す平面図である。図1(b)は、更生済の前記既設管状体を解説的に示す平面図である。 図2は、前記帯状部材の一例を示す断面図である。 図3は、図1(a)の円部IIIの断面図である。 図4は、図1(b)の円部IVの平面断面図である。 図5は、第1実施形態に係る帯状部材の帯本体及び補強帯材の両端部の係止構造を示す断面図である。 図6(a)は、前記帯本体と補強帯材との係止解除状態の一態様を示す断面図である。図6(b)は、前記係止解除状態の他の態様を示す断面図である。 図7は、第1実施形態の変形態様に係る帯状部材の帯本体及び補強帯材の両端部の係止構造を示す断面図である。 図8は、第2実施形態に係る帯状部材の帯本体及び補強帯材の両端部の係止構造を示す断面図である。 図9(a)は、第2実施形態の変形態様に係る帯状部材の帯本体及び補強帯材の両端部の係止構造を示す断面図である。図9(b)は、前記第24実施形態の変形態様における係止解除状態を示す断面図である。 図10は、第3実施形態に係る帯状部材の帯本体及び補強帯材の両端部の係止構造を示す断面図である。 図11は、第3実施形態の変形態様に係る帯状部材の帯本体及び補強帯材の両端部の係止構造を示す断面図である。 図12は、第3実施形態の他の変形態様に係る帯状部材の帯本体及び補強帯材の両端部の係止構造を示す断面図である。 図13(a)は、第4実施形態に係る帯状部材の帯本体及び補強帯材の両端部の係止構造を示す断面図である。図13(b)は、前記第4実施形態における係止解除状態を示す断面図である。 図14(a)は、第5実施形態に係る帯状部材の帯本体及び補強帯材の両端部の係止構造を示す断面図である。図14(b)は、前記第5実施形態における係止解除状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態>
図1〜図6は、本発明の第1実施形態を示したものである。図1(b)に示すように、既設管状体1の内壁1bに沿って更生管9がライニングされることで、既設管状体1が更生されている。更生対象の既設管状体1は、例えば地中の老朽化した下水道管である。なお、既設管状体は、下水道管に限られず、上水道管、農業用水管、水力発電導水管、ガス管などの既設管の他、既設のトンネルであってもよい。
既設管状体1は、まっすぐ延びるストレート部分1aと、湾曲するカーブ部1cとを有している。これに対応して、更生管9は、ストレート部分1a内のまっすぐ延びるストレート部分9aと、カーブ部1c内の湾曲するカーブ部9cとを有している。
更生管9は、帯状部材10(プロファイル)によって形成されている。図1(a)に示すように、製管装置3によって、帯状部材10が既設管状体1の内壁1bに沿って螺旋状に巻回されて、螺旋管状の更生管9に製管されている。製管装置3としては、例えば前掲特許文献2と同様の基本構造を有する自走式製管機が用いられている。
図2に示すように、帯状部材10における帯長方向と直交する断面は一定形状に形成されている。詳しくは、帯状部材10は、帯本体11と、補強帯材20とを備えている。帯本体11の材質は、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂である。帯本体11は、平坦な主帯部12と、伸長部15を一体に有し、帯長方向(図2の紙面と直交する方向)へ延びている。主帯部12における帯幅方向(図2において左右方向)の中央部は薄肉部12cとなっている。前記中央部を薄肉にするのに代えて、又は薄肉にするのに加えて、前記中央部に凹溝を設けてもよい。
主帯部12の表側面(図2において下側面)ひいては帯状部材10の表側面は、更生管9の内周面を画成する。帯状部材10の背面部(図2において上側部)は、更生管9の外周部を構成して、既設管状体1の内壁1b(図1)と対面される。
図2に示すように、帯本体11の帯幅方向の一端側(図2において左)の縁部には、第1嵌合部13が形成されている。帯本体11の帯幅方向の他端側(同図において右)の縁部には、第2嵌合部14が形成されている。これら第1嵌合部13及び第2嵌合部14は、互いに相補状の凹凸形状をなしている。
図3に示すように、更生管9において、螺旋状に巻かれた帯状部材10における互いに一周違いに対向する嵌合部13,14どうしが凹凸嵌合されている。
図2に示すように、帯本体11の帯幅方向の中央部における背面(図2において上面)に伸長部15が設けられている。伸長部15は、概略Ω形状かつ扁平な断面のベローズ状に形成されている。伸長部15の両端部は、主帯部12における薄肉部12cを挟んで両側の部分と一体に連なっている。ベローズ状の伸長部15は、平板状の主帯部12よりも帯幅方向への伸縮性に富んでいる。
図3及び図4に示すように、更生管9のカーブ部9cにおける外まわり側部分9hにおいては、内まわり側部分9gとの管路長差ないしは曲率差に対応して、伸長部15が帯幅方向へ伸長され、帯状部材10が拡幅されている。外まわり側部分9hの主帯部12の帯幅方向の中央部(薄肉部12c)には、前記伸長を許容するよう、切れ目17が形成されている。図1(b)に示すように、切れ目17は、開いたまま放置されるか、エポキシ樹脂やモルタル等の封止材18(図3及び図4において省略)によって塞がれている。
更生管9のカーブ部9cの内まわり側部分9g及びストレート部分9aには、切れ目17が形成されていない。
図2に示すように、さらに帯本体11は、第1係止部31及び第2係止部32を有している。係止部31,32は、伸長部15を挟んで帯幅方向の両側に離れて対峙されている。例えば、第1係止部31は、第1嵌合部13における第2嵌合部14側(同図において左側)の角部に設けられている。第2係止部32は、第2嵌合部14における第1嵌合部13側(同図において右側)の突起の先端部に設けられている。
詳しくは図5に示すように、第1係止部31は、第1嵌合部13から第2嵌合部14側(同図において左側)へ向かって突出された係止腕部31aと、その先端の屈曲部31cから主帯部12側(同図において下側)へ向かって突出された引掛部31bとを有し、断面がL字形状になっている。
第2係止部32は、第2嵌合部14から第1嵌合部13側(同図において右側)へ向かって突出された係止腕部32aと、その先端の屈曲部32cから主帯部12側(同図において下側)へ向かって突出された引掛部32bとを有し、断面がL字形状になっている。
第1実施形態における第1係止部31と第2係止部32とは、互いに対称な断面形状になっている。すなわち、係止腕部31a,32aの突出量(図5において左右寸法)及び厚さ(図5において上下寸法)は互いにほぼ等しい。引掛部31b,32bの突出量(図5において上下寸法)及び厚さ(図5において左右寸法)は互いにほぼ等しい。
図2に示すように、帯本体11の背面側部(図2において上側部)には、補強帯材20が付設されている。補強帯材20の材質は、スチールなどの金属である。補強帯材20は、胴部21と、一対の肩部22と、一対の斜片部23,24を有し、概略Ω形状の断面に形成され、帯本体11と平行に帯幅方向(図2の紙面直交方向)へ延びている。断面コ字状の胴部21の両端部に平坦な肩部22がそれぞれ連なっている。各肩部22における帯幅方向の外側を向く端部に斜片部23,24が連なっている。斜片部23,24は、背面側(図2において上側)へ向かって突出されるともに帯幅方向の外側へ少し傾けられている。
胴部21が伸長部15に被さることで、補強帯材20が伸長部15を跨いでいる。
肩部22が、主帯部12の背面(図2において上面)に宛がわれている。
一対の斜片部23,24のうち、帯幅方向における第1係止部31と同じ側(図2において右側)の第1斜片部23の先端部は、第1被係止部41を構成している。第1被係止部41が、第1係止部31に挿し入れられて係止されている。
一対の斜片部23,24のうち、第2係止部32と同じ側(図2において左側)の第2斜片部24の先端部は、第2被係止部42を構成している。第2被係止部42が、第2係止部32に挿し入れられて係止されている。
帯幅方向への引張力に対して、第1係止部31又は第1被係止部41は、第2係止部32又は第2被係止部42よりも係止解除容易な形状又は構造になっている。逆に言えば、第2係止部32又は第2被係止部42は、第1係止部31又は第1被係止部41よりも係止解除困難な形状又は構造になっている。
詳細には、図5に示すように、帯厚方向(図5において上下)に沿って、第2被係止部42が第1被係止部41よりも背面側(図5において上側)へ突出されている。第1被係止部41は、第2被係止部42より引っ込んでいる。このため、第1係止部31及び第1被係止部41どうしの帯厚方向の係止深さtが、第2係止部32及び第2被係止部42どうしの係止深さtより浅い(t<t)。
要するに、第1係止部31及び第1被係止部41どうしの係止深さtは相対的に小さく、第2係止部32及び第2被係止部42どうしの係止深さtは相対的に大きい。
前記の帯状部材10が、次のようにして製管されて更生管3となる。
既設管状体1内の製管装置3に帯状部材10の未製管部分が螺旋状に巻回されながら順次送り込まれる。製管装置3において、螺旋管状の製管済部分の先端部と、螺旋状に巻回された未製管部分との対向する嵌合部93,94どうしが嵌合される。同時に製管装置3が既設管状体1の内壁に沿って螺旋状に推進(自走)される。製管装置3の後方に製管済部分すなわち更生管3が順次形成されていく。
図1(a)及び図4に示すように、既設管状体1のカーブ部1cの外まわり側部分1hに沿って製管する時は、帯本体11に切れ目17が形成される。さらに、内まわり側部分1gとの管路長差ないしは曲率差に応じて、帯状部材10に対して帯幅方向へ引張力が加えられ、伸長部15が伸び変形されることで帯状部材10が拡幅される。これによって、更生管9をカーブ部1cに沿ってカーブするように製管できる。
切れ目17を形成するためのカッター3cは、製管装置3に付設してもよく、製管装置3とは別個に用意してもよい。
前記引張力によって補強帯材20についても拡幅変形される。このとき、係止深さtの浅い第1被係止部41は第1係止部31から外れ得る。すなわち、第1係止部31と第1被係止部41とが係止解除され得る。
図6(a)に示すように、第1係止部31の全体が回転されるように変形されることで係止解除されてもよく、図6(b)に示すように、第1係止部31の引掛部31bだけが回転されるように変形されて係止解除されてもよい。図示は省略するが、第1被係止部41が変形されて係止解除されてもよい。第1係止部31と第1被係止部41の変形が複合的に起きて係止解除されてもよい。
図3に示すように、第1係止部31と第1被係止部41とが係止解除される時、係止深さtの大きい第2係止部32と第2被係止部42とは係止状態を維持する。したがって、補強帯材20が帯本体11から完全に脱落しないようにできる。つまり、補強帯材20が帯本体11から部分的に脱落するのを許容しながらも完全には脱落しないようにできる。これによって、更生管9における前記補強帯材20の脱落部分の強度が大きく低下するのを回避できる。この結果、製管後供用中の更生管9に地震などの外力がかかった際、前記脱落部分が大きく変形するのを抑制できる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
<第1実施形態の変形態様>
図7に示す第1実施形態の変形態様においては、補強帯材20の第1斜片部23と第2斜片部24とが互いに対称な形状になっており、これら斜片部23,24の先端部の被係止部41,42どうしが帯厚方向(図7において上下方向)における互いに同一高さに配置されている。これに対して、帯本体11の第1係止部31及び第2係止部32の断面形状が互いに異なっている。
詳しくは、第2係止部32の引掛部32bが、第1係止部31の引掛部31bよりも長く主帯部12側(図7において下側)へ突出されている。このため、第2係止部32及び第2被係止部42どうしの係止深さtが、第1係止部31及び第1被係止部41どうしの係止深さtより大きい(t>t)。
この結果、帯幅方向への引張力によって、第1係止部31及び第1被係止部41どうしは係合解除され得る一方、第2係止部32及び第2被係止部42どうしは係合状態を維持できる。
<第2実施形態>
図8は、本発明の第2実施形態を示したものである。第2実施形態においては、第2係止部32の各部分32a,32bが第1係止部31の対応部分31a,31bより厚肉になっている。つまり、係止腕部32aが係止腕部31aより厚肉であり、かつ引掛部32bが引掛部31bより厚肉である。このため、第2係止部32は、剛性が高まり変形しにくくなっている。第1係止部31は、第2係止部32と比べ剛性が低く変形しやすい。
この結果、帯幅方向への引張力が加えられたとき、第2係止部32と第2被係止部42とは係止状態を維持する一方で、第1係止部31と第1被係止部41とは係止状態を解除され得る。
<第2実施形態の変形態様>
図9は、第2実施形態の変形態様を示したものである。図9(a)に示すように、第1係止部31における係止腕部31aの少なくとも一部には、溝状の薄肉部31eが形成されている。薄肉部31eの厚みは、第2係止部32の係止腕部32a(対応部分)の厚みより小さい。
このため、帯幅方向への引張力が加えられたときは、第2係止部32と第2被係止部42とは係止状態をしっかりと維持する一方で、第1係止部31と第1被係止部41とは、図9(b)に示すように、第1係止部31が薄肉部31eを起点として変形ないしは破断されることによって係止状態を解除され得る。薄肉部31eは、易変形部ないしは脆弱部を構成する。
なお、係止腕部31aの全体が薄肉になっていてもよい。引掛部31bの全体又は一部が薄肉になっていてもよい。
<第3実施形態>
図10は、本発明の第3実施形態を示したものである。第3実施形態においては、第2係止部32の引掛部32bの先端部が屈曲されて爪部32fが形成されている。爪部32fは、屈曲部32eから第2被係止部42側(図10において左側)へ突出されている。第2係止部32は2つの屈曲部32c,32eを有している。
これに対して、第1係止部31は、引掛部31bの先端部が屈曲されておらず爪部を有さない。第1係止部31の屈曲部の数は、屈曲部31cの1つだけである。
したがって、第2係止部32が、第1係止部31より係止のための屈曲部の数が多い。
さらに、第3実施形態においては、第2被係止部42が屈曲されて爪部42fが形成されている。爪部42fは、屈曲部42eから引掛部32b側(図10において右側)へ突出されている。これによって、第2係止部32及び第2被係止部42どうしが共に鉤形をなして噛み合っている。
これに対して、第1被係止部41は、屈曲されておらず、爪部を有していない。
したがって、第2被係止部42が、第1被係止部41より係止のための屈曲部の数が多い。
これによって、帯幅方向への引張力に対して、第2係止部32及び第2被係止部42どうしは係止解除されにくい。第1係止部31及び第1被係止部41どうしは相対的に係止解除され易い。
<第3実施形態の変形態様(1)>
図11に示すように、第3実施形態の変形態様として、第2係止部32及び第2被係止部42のうち、第2係止部32だけに屈曲部32e及び爪部32fが形成されていてもよい。これによって、帯幅方向への引張力に対して、第2被係止部42が第2係止部32から外れにくくなる。
<第3実施形態の変形態様(2)>
図12に示すように、第2係止部32及び第2被係止部42のうち、第2被係止部42だけに屈曲部42e及び爪部42fが形成されていてもよい。これによって、帯幅方向への引張力に対して、第2被係止部42が第2係止部32から外れにくくなる。
<第4実施形態>
図13は、本発明の第4実施形態を示したものである。第4実施形態においては、第1係止部31に脆弱部31wが局所的に形成されている。
詳しくは、図13(a)において二点鎖線にて示すように、帯本体11を樹脂成形する際、係止腕部31aと引掛部31bとの境にウェルドライン(融着部)が形成されている。該ウェルドラインが、脆弱部31wを構成している。
これによって、図13(b)に示すように、帯幅方向への引張力が加わった時、第1係止部31が脆弱部31wにおいて変形ないしは破断されやすくなり、第1係止部31と第1被係止部41との係止状態が解除され得る。
なお、帯本体11における引掛部31bが、帯本体11におけるそれ以外の部分とは別個に樹脂成形された後、融着などによって接合され、該接合部(融着部)が脆弱部31wとなっていてもよい。
<第5実施形態>
図14は、本発明の第5実施形態を示したものである。図14(a)に示すように、第5実施形態においては、第1被係止部41の先端部に尖り部41kが形成されている。尖り部41kは、引掛部31bへ向かって鋭利に尖っている。
図14(b)に示すように、帯幅方向への引張力が加わった時、尖り部41kが引掛部31bに強く押し当てられて引掛部31bを切り裂くことで、第1係止部31と第1被係止部41との係止状態が解除され得る。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、複数の実施形態(変形態様含む)を相互に組み合わせてもよい。例えば、第1係止部31及び第1被係止部41どうしの係止深さtを第2係止部32及び第2被係止部42どうしの係止深さtより浅くするとともに(第1実施形態(図5))、第2係止部32を第1係止部31より厚肉にしてもよい(第2実施形態(図8))。
本発明は、例えば老朽化した下水道管やトンネルの更生に適用できる。
1 既設管状体
1b 内壁
1c カーブ部
1h 外まわり側部分
1g 内まわり側部分
3 製管装置
9 更生管
9c カーブ部
9h 外まわり側部分
9g 内まわり側部分
10 帯状部材
11 帯本体
15 伸長部
17 切れ目
20 補強帯材
23 第1斜片部
24 第2斜片部
31 第1係止部
31a 係止腕部
31b 引掛部
31c 屈曲部
31e 薄肉部(脆弱部)
31w 脆弱部
32 第2係止部
32a 係止腕部
32b 引掛部
32c 屈曲部
32e 屈曲部
32f 爪部
41 第1被係止部
41k 尖り部
42 第2被係止部
42e 屈曲部
42f 爪部
第1係止部及び第1被係止部どうしの係止深さ
第2係止部及び第2被係止部どうしの係止深さ

Claims (7)

  1. 既設管状体の内壁に沿う螺旋管状の更生管に製管される帯状部材であって、
    帯長方向と直交する帯幅方向へ伸長可能な伸長部及び前記伸長部を挟んで前記帯幅方向の両側に離れて設けられた第1係止部及び第2係止部を有する合成樹脂製の帯本体と、
    前記伸長部を跨ぐように前記帯本体に付設された金属製の補強帯材と、
    を備え、前記補強帯材における前記帯幅方向の前記第1係止部と同じ側の端部には前記第1係止部と係止される第1被係止部が形成され、かつ前記帯幅方向の前記第2係止部と同じ側の端部には前記第2係止部と係止される第2被係止部が形成されており、
    前記帯幅方向への引張力に対して、前記第1係止部又は前記第1被係止部が、前記第2係止部又は前記第2被係止部より係止解除容易な形状又は構造であることを特徴とする帯状部材。
  2. 前記第1係止部及び前記第1被係止部どうしの前記帯長方向及び前記帯幅方向と直交する帯厚方向の係止深さが相対的に小さく、
    前記第2係止部及び前記第2被係止部どうしの前記帯厚方向の係止深さが相対的に大きいことを特徴とする請求項1に記載の帯状部材。
  3. 前記第2係止部の各部分が前記第1係止部の対応部分より厚肉であるか、前記第1係止部の少なくとも一部が前記第2係止部の対応部分より薄肉であることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯状部材。
  4. 前記第2係止部又は前記第2被係止部が、前記第1係止部又は前記第1被係止部より係止のための屈曲部の数が多いことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の帯状部材。
  5. 前記第1係止部には脆弱部が局所的に形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の帯状部材。
  6. 前記脆弱部が、樹脂どうしの接合部またはウェルドラインであることを特徴とする請求項5に記載の帯状部材。
  7. 前記第1被係止部には、前記引張力によって前記第1係止部を切裂可能な尖り部が形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の帯状部材。
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