以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材などを四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
図2に示すように、遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、図2に示すように、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、図2に示すように、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口33,下作動口34,スルーゲート35、メイン表示部41、役物用表示部42及び可変表示ユニット200等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32及び作動口33,34に遊技球が入ると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示ユニット200には、作動口33,34への入賞をトリガとして図柄を表示面171にて可変表示する図柄表示装置170が設けられている。また、可変表示ユニット200には、図柄表示装置170を囲むようにしてセンターフレーム201が配設されている。
図柄表示装置170は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置170の表示面171には、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たり状態という)が発生することとなる。
センターフレーム201には、屋根部225が設けられており、遊技領域に打ち出された遊技球が表示面171の前方を通過するのを抑制している。図柄表示装置170の下方には、ステージ部206が形成されており、遊技球を転動させるとともに上作動口33への入賞を発生しやすくしている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり状態に移行した際に、遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放されるものが一般的である。
メイン表示部41及び役物用表示部42は、遊技領域の左下部側に設けられている。メイン表示部41では、上作動口33又は下作動口34への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部41にて明示される。そして、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が大当たり状態への移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部41にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、大当たり状態へ移行する。
なお、メイン表示部41は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、透明性を有する窓パネル62が嵌め込まれている。窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65内側には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出機構部102から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73を通じて排出される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び音声ランプ制御装置82が搭載されている。主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板と、電源を監視する停電監視基板とを具備しており、これら主制御基板及び停電監視基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
また、図示は省略するが、遊技盤24の裏面には、可変表示ユニット200を取り囲むようにして集合板ユニットが設けられている。集合板ユニットは、薄板状の枠体として例えばABS樹脂等の合成樹脂により成形されるベースを有し、そのベース面が遊技盤24の裏面に当接されるようにして取り付けられている。集合板ユニットには、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構には、集合板ユニットの下方にて、前記一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33,34の遊技盤の開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路が形成されている。
裏パックユニット15について、図3及び図5を参照しながら説明する。図5は裏パックユニット15の分解斜視図である。裏パックユニット15は、裏パック101を備えており、当該裏パック101に対して、払出機構部102、排出通路盤103、及び制御装置集合ユニット104が取り付けられている。裏パック101は透明性を有する合成樹脂により形成されており、払出機構部102などが取り付けられるベース部111と、主制御装置81や音声ランプ制御装置82などを後方から覆うように後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部112とを有する。
払出機構部102は、保護カバー部112を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク121と、当該タンク121に貯留された遊技球を払い出すための払出装置124と、を備えている。なお、払出機構部102には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
払出装置124より払い出された遊技球は、当該払出装置124の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック101のベース部111に設けられた遊技球分配部125に供給される。遊技球分配部125は、払出装置124より払い出された遊技球を上皿71、下皿72に振り分けるための機能を有し、内側の開口部126が図示しない本体側上皿通路び前扉側上皿通路を介して上皿71に通じ、中央の開口部127が図示しない本体側下皿通路及び前扉側下皿通路を介して下皿72に通じるように形成されている。
ベース部111の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤103及び制御装置集合ユニット104が取り付けられている。排出通路盤103は、制御装置集合ユニット104と対向する面に後方に開放された排出通路131が形成されており、当該排出通路131の開放部は制御装置集合ユニット104によって塞がれている。排出通路131は、上記遊技盤の24の裏面に形成された回収通路に下流側にて連通している。一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33,34に入賞した遊技球は、遊技盤24の裏面に形成された上記回収通路を介して集合し、さらに排出通路盤103の排出通路131を介してパチンコ機10外部に排出される。また、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球もアウト口37、回収通路を介して排出通路131内に導出され、当該排出通路131を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット104は、横長形状をなす取付台141を有し、取付台141に払出制御装置142と電源及び発射制御装置143と球貸用接続端子板149が搭載されている。これら払出制御装置142と電源及び発射制御装置143と球貸用接続端子板149は、払出制御装置142及び球貸用接続端子板149が後方となり電源及び発射制御装置143が前方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置142は、払出装置124を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。電源及び発射制御装置143は、電源及び発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
次に、可変表示ユニット200の遊技盤24への取り付け態様について説明する。図6は当該態様を示す分解斜視図である。
センターフレーム201は、遊技盤24に形成された開口部24aに前方からはめ込まれ、周縁部に形成されたネジ孔202に通されたネジにより当該周縁部が遊技盤24の前面に固定されて、遊技盤24に固定されている。
センターフレーム201の後方には、図柄表示装置170を取り付けるための取付用フレーム150が取り付けられている。具体的には、取付用フレーム150の前面の上下に突出して形成された筒状部151にセンターフレーム201の後部に突出して形成された突出部を挿入させ、取付用フレーム150における上隅部の前面に突出して形成された位置決め部153を遊技盤24の後面に形成された位置決め穴に挿入することにより、センターフレーム201及び遊技盤24に対する取付用フレーム150の位置決めを行う。この位置決めがなされた状態で、取付用フレーム150を遊技盤24の後面に固定する。
取付用フレーム150の後部側には、図柄表示装置170が固定されている。具体的には、取付用フレーム150に矩形状に開口して形成された表示面用開口部163に表示面171が臨むようにして、図柄表示装置170の上下に形成された取付部172を取付用フレーム150の表示面用開口部163の上下に形成された取付孔164に挿入させることにより取り付ける。
センターフレーム201には図柄表示装置170の表示面171が臨む位置に表示面171と略同一形状の表示面用開口部204が形成されており、当該表示面用開口部204を通じて表示面171がパチンコ機10前方から視認可能となっている。
次に、センターフレーム201について図4及び図7〜図10を示しながら詳細に説明する。図7はセンターフレーム201の前方からみた斜視図、図8はセンターフレーム201の後方からみた斜視図、図9はセンターフレーム201を前方からみた分解斜視図、図10はそれを後方からみた分解斜視図である。
図9及び図10に示すように、センターフレーム201は、前ユニット240及び後ユニット280から構成されている。前ユニット240は、センターフレーム201の外形を規定する環状フレーム220と、当該環状フレーム220の下部において後方に張り出すようにして設けられた下枠部222と、を備えている。また、後ユニット280は、上枠部221と、その左右から下方に延びる左右の側枠部223,224を備えている。
図4及び図9に示すように、前ユニット240及び後ユニット280を連結させることにより、上枠部221、下枠部222及び左右の側枠部223,224の縁部により規定された表示面用開口部204が形成されている。
図9に示すように、上枠部221の表示面用開口部204側及び左右の側枠部223,224は有色透明の合成樹脂により光透過性を有するように形成されている。また、下枠部222は無色透明の合成樹脂により光透過性を有するように形成されている。
環状フレーム220は、屋根部225を備えている。屋根部225を設けることにより、既に説明したように、表示面171の前方を遊技球が通過することを抑制している。また、環状フレーム220は、ステージ部206を備えている。ステージ部206の後方は下枠部222における上方にせり上がった壁部によって規定されている。
屋根部225はその側部に球入口を有し、当該球入口に入った遊技球をステージ部206上に導くステージ誘導通路が形成されている。球入口に遊技球が入ることにより、その遊技球がステージ誘導通路を介してステージ部206上に誘導される。
ステージ部206はその上面に、遊技球が転動可能な転動面207を有している。転動面207は、遊技球2個分程度の幅を有し、中央部を中心として左右対称な滑らかな流線形状となっている。具体的には、転動面207は、中央部が上方に盛り上がった山部となっており、その左右は下方に凹んだ谷部となっており、また左右両端は中央部よりも上方に位置している。谷部は、前方に向けて下方に傾斜した形状をなしている。
ステージ部206における山部の頂部には後方に向けて下り傾斜になるように窪ませて形成された誘導部208が形成されている。誘導部208の後方における下枠部222には誘導入口209が形成されており、誘導入口209の下方におけるステージ部206の前面には誘導出口210が形成されている。誘導出口210は、遊技球用の通路を介して誘導入口209に連通されている。
球入口に入った遊技球はステージ誘導通路で速度を増してステージ部206に進入する。ステージ部206に進入した遊技球は、転動面207上を左右に転動することにより、その速度が減じられる。充分に減速された状態で谷部上に到達した遊技球は、谷部の傾斜により誘導されて、谷部の前縁からステージ部206の下方に向けて排出される。また、充分に減速された状態で誘導部208上に達した遊技球は、誘導部208の傾斜により誘導されて誘導入口209から遊技球用の通路に進入し、誘導出口210から下方へ排出される。誘導出口210は、図4に示すように上作動口33及び下作動口34の鉛直上方に位置している。よって、誘導入口209から誘導通路に導入された遊技球は上作動口33及び下作動口34に入賞し易くなっている。
図8に示すように、上枠部221の後部側には、センターフレーム201に設けられた各種駆動部及び各種LED等と表示制御装置との信号の中継を行うメイン中継基板211が取り付けられている。
ここで、図7に示すように、センターフレーム201には、表示面用開口部204を迂回するようにして釣竿状の棒状部301が取り付けられており、当該棒状部301を動かして演出を行うための釣竿型演出用ユニット300が設けられている。
釣竿型演出用ユニット300について詳細に説明する。図7に示すように、棒状部301は、下枠部222から側枠部223を通過して上枠部221に至るように取り付けられており、図9及び図10に示すように、下枠部222の下方に取り付けられた下棒状部302と、側枠部223に取り付けられた中棒状部303と、上枠部221に取り付けられた上棒状部304と、から構成される。
下棒状部302について詳細に説明する。下棒状部302は、合成樹脂により光透過性を有するように形成されるとともに、内部に金属箔(ラメ)が埋め込まれている。図11は、下棒状部302の前ユニット240への取り付け態様を示す分解斜視図である。下棒状部302は、前ユニット240における下枠部222の下方を規定する区画部材248に取り付けられており、下枠部222及び区画部材248により形成される空間に収容された状態で配設されている。
ちなみに、区画部材248は、下枠部222と同様に無色透明の合成樹脂により光透過性を有するように形成されている。また、区画部材248の下方には、図6に示すように、取付用フレーム150の底壁に取り付けられたLED156が配置されている。これにより、当該LED156から照射される光線は、区画部材248を介して下棒状部302に到達して金属箔により乱反射されて下棒状部302の外部に抜ける。さらに下棒状部302から外部に抜けた光線は下枠部222を介して遊技者側へ抜けるので、下棒状部302自体を発光しているように見せることができる。
次に、中棒状部303について詳細に説明する。中棒状部303も、下棒状部302と同様に合成樹脂により光透過性を有するように形成されるとともに、内部に金属箔(ラメ)が埋め込まれている。ただし、中棒状部303は下棒状部302より表面が滑らかに形成されており、中棒状部303の表面付近における光線の乱反射が下棒状部302より抑制されている。また、図9及び図10に示すように、中棒状部303には所定の間隔をあけて金属製の中金具部品242が固定されている。中金具部品242は釣竿のガイド(竿に沿って糸が通されるリング)状に形成されている。
中棒状部303は、下枠部222における下棒状部302の上端に対応する位置から上方に延びるようにして、前ユニット240の環状フレーム220に取り付けられており、側枠部223より表示面用開口部204側に取り付けられている。側枠部223における、中棒状部303の中金具部品242が固定されていない部分に対向する位置には、矩形状に開口されたLED用開口部282が形成されている。側枠部223は、図6に示す取付用フレーム150の側壁の表示面用開口部204側に位置し、LED用開口部282は、取付用フレーム150の側壁に固定されたLED156に対向する位置に形成されている。
これにより、LED156から照射される光線は、LED用開口部282を介して中棒状部303の中金具部品242が固定されていない箇所に到達する。また、中棒状部303は、合成樹脂により光透過性を有するように形成されるとともに、内部に金属箔が埋め込まれている。これにより、中棒状部303の中金具部品242が固定されていない箇所に到達した光線は、金属箔で反射するとともに中棒状部303の内部で乱反射した後に中棒状部303の外部に抜けるので、中棒状部303自体を発光しているように見せることができる。また、LED156から照射される光線が中金具部品242に強く照射されることがないので、中金具部品242で反射した光が遊技者の遊技領域に対する視認性の低下を抑制することが可能となる。
次に、上棒状部304について図12及び図13を用いながら詳細に説明する。図12は、センターフレーム201における釣竿型演出用ユニット300付近を示す一部破断正面図であり、センターフレーム201の環状フレーム220の上部を破断して示している。また、図13(a)は後ユニット280における釣竿型演出用ユニット300付近を前方から見た斜視図、図13(b)はセンターフレーム201における釣竿型演出用ユニット300付近を示す一部破断背面図である。
下棒状部302及び中棒状部303は弾性変形がほとんどできないように硬く形成されているが、上棒状部304は柔軟に弾性変形ができるように形成されている。また、上棒状部304は合成樹脂により内部に気泡を含ませて光透過性を有するように形成されている。図12及び図13(a)に示すように、上棒状部304には、中金具部品242と同様の形状の上金具部品305(上棒状部304の合成樹脂で形成された部位より硬い部品)が、所定の間隔をあけて固定されている。
上棒状部304は、中棒状部303の上端部から側枠部224側に延びるように、かつ環状フレーム220の上部の内側に沿わせるようにして、上枠部221に配設されている。上棒状部304における中棒状部303側は上枠部221の前面に突出して形成された固定部310に固定されている。また、上棒状部304における中棒状部303側とは反対側(以下、先端側ともいう)は、上棒状部304を移動させるための駆動部に軸支されている。具体的には、上棒状部304の先端側には、釣竿の先端部に配設されるガイドの形状に形成された先端金具部品306が固定されており、当該先端金具部品306の後部に形成された軸部313が駆動部に軸支されている。当該駆動部は、図13(b)に示すように上枠部221の後面に設けられた釣竿用モータ318と、当該釣竿用モータ318のギヤに歯合した扇状ギヤ317と、後端側が扇状ギヤ317の回動中心部分に固定され上枠部221の前面側に延びるシャフト部316と、シャフト部316に固定された回動部材314と、を備えている。シャフト部316は、上枠部221の上隅部に前後方向に開口された孔を有するシャフト収容部319に前後方向を軸として回動可能に挿入されている。回動部材314は、細長板状に形成されており、シャフト部316に固定されていない側に前後方向に開口された長孔315が形成されており、当該長孔315に内部を移動可能に軸部313が軸支されている。
図13(b)に示す釣竿用モータ318が駆動することにより、当該釣竿用モータ318の駆動力は釣竿用モータ318から扇状ギヤ317に伝達され、扇状ギヤ317が回動する。扇状ギヤ317が回動することにより当該扇状ギヤ317に固定されているシャフト部316も回動し駆動力がセンターフレーム201前面側に伝達され、シャフト部316に固定されている回動部材314も回動し、回動部材314の先端側は下方に移動する。ここで、回動部材314には長孔315が形成されており長孔315に軸部313が軸支されているため、軸部313に長孔315内を移動させることが可能である。よって、回動部材314は、軸部313を軸支しながらも、回動部材314の回動基端側(シャフト部316側)と軸部313との距離を変えながら回動することが可能である。よって、上棒状部304は、環状フレーム220の上部に沿った位置(以下、初期位置ともいう)から、回動部材314に先端側を横方向の中央側又は上棒状部304の根元側に押し込まれるように曲線の軌道を描きながら移動させられ、上棒状部304は撓んだ状態(以下、この状態における上棒状部304の位置を撓み位置ともいう)となる。
図12の破断部に示すように、環状フレーム220の上部には、上棒状部304に光を照射するための発光ユニット320が設けられている。
発光ユニット320について図14〜図16を用いながら説明する。図14は前ユニット240の上部側の後方からみた分解斜視図、図15はその別の方向からみた分解斜視図である。また、図16(a)は前ユニット240の上部側の後方からみた斜視図、図16(b)はその別の方向からみた斜視図である。
発光ユニット320は、図14に示すように、ポリイミド等の合成樹脂により長板状又は長尺状に形成されたフレキシブル基板321を備えている。フレキシブル基板321は、長手方向及び短手方向の任意の位置にて表裏両側に撓ませることが可能な柔軟性を有している。
図15に示すように、フレキシブル基板321の一方の板面321aには、長手方向に所定の間隔をあけて複数の発光体、具体的にはLED322が配列されている。また、フレキシブル基板321において各LED322が搭載された板面321aには各LED322に駆動信号を供給するための集中コネクタ323が設けられている。フレキシブル基板321の同じ面にLED322及び集中コネクタ323を配設しているので、異なる面に配設する場合に比して発光ユニット320の製造段階における工数を減じることが可能となる。
集中コネクタ323は、フレキシブル基板321の長手方向において各LED322よりも一方の端部側、詳細にはフレキシブル基板321の一方の端部に配置されており、板面321aの向く側に突出している。フレキシブル基板321においてこの集中コネクタ323が設けられた領域は他の領域に比べて強度が高くなるように補強されている。具体的には、フレキシブル基板321において集中コネクタ323が設けられた領域には、上記板面321aとは逆の板面321bに貼り付けるようにして、フレキシブル基板321よりも強度が高い板材324が設けられている。板材324はフレキシブル基板321の上記一方の端部から所定範囲に亘って配置されており、当該範囲ではフレキシブル基板321の短手方向の両端の位置が板材324の両端の位置と同じ位置となっている。また、板材324が設けられた所定範囲にはLED322は含まれていない。
発光ユニット320は、環状フレーム220の上部の後方を開放して設けられた発光ユニット収容部330に環状フレーム220の形状に合わせて撓ませて収容されている。発光ユニット収容部330は、図15に示すように、下方を環状フレーム220の内周面の一部である湾曲板状部328により規定されており、上方を湾曲板状部328に沿って後方に突出して形成された湾曲突出部331により規定されている。湾曲板状部328は、合成樹脂により無色透明で光透過性を有するように形成されている。また、発光ユニット収容部330の長手方向における一方側には、フレキシブル基板321の端部が挿入可能に形成された端保持部材325が取り付けられている。また、収容部の長手方向における端保持部材325が取り付けられている側の逆側には、開放された側を互いに対向させて形成された一対のコネクタ領域保持部326,327が形成されている。
発光ユニット320は、図16(a),(b)に示すように、LED322を下方に向けて発光ユニット収容部330の形状に合わせて撓ませた状態で、発光ユニット収容部330に収容されている。フレキシブル基板321の集中コネクタ323が配設されていない側の端部が端保持部材325に挿入されている。また、フレキシブル基板321の集中コネクタ323が配設されている側は、板材324が貼り付けられた領域を上方に折り返された状態でコネクタ領域保持部326,327に保持されている。外側のコネクタ領域保持部327の開口の幅はフレキシブル基板2枚分の厚さと板材324の厚さとを足したものより、大きく形成されており、コネクタ領域保持部327にフレキシブル基板321の折り返し部分が後方から挿入されている。また、図15に示すように、フレキシブル基板321の切片329と当該切片329に対応している板材324の一部は、コネクタ領域保持部326に挿入されている。コネクタ領域保持部326に、当該切片329及び当該板材324が挿入された状態で、開口部閉鎖部材332がコネクタ領域保持部326の後部側の開口を閉鎖するように取り付けられている。この状態で、前ユニット240と後ユニット280とを連結することにより、発光ユニット収容部330の開放側が上枠部221の押さえ面284(図9参照)により封鎖される。
フレキシブル基板321は、図15に示すように、端保持部材325と外側のコネクタ領域保持部326との間に撓んだ状態で取り付けられており、自身の復元力により当該フレキシブル基板321が当接している端保持部材325と外側のコネクタ領域保持部326を押圧している。また、フレキシブル基板321の上方には湾曲突出部331が形成されているので、上方への過度の撓みを抑制している。よって、フレキシブル基板321の姿勢を安定させることができ、フレキシブル基板321における端保持部材325と外側のコネクタ領域保持部326との間の部位をネジ等の固定具で固定する必要がない。
フレキシブル基板321の集中コネクタ323側は折り返された状態でコネクタ領域保持部326,327に挿入されており、自身の復元力によりコネクタ領域保持部326,327の内部を上下に押圧するので、発光ユニット320を発光ユニット収容部330に取り付けるにあたって、開口部閉鎖部材332が取り付けられる前でも発光ユニット320を発光ユニット収容部330にとどめることが可能であるので、取り付け時の位置決めを好適に行うことができる。
特に、集中コネクタ323が設けられた側の端部には既に説明したとおり補強用の板材324が設けられているため、コネクタ領域保持部326,327を押圧する力が高められている。よって、その位置決め機能が好適に高められている。また、集中コネクタ323には配線が接続されており、集中コネクタ323だけでなく配線の重量負荷の一部も発光ユニット320の端部に掛ることとなる。これに対して、板材324による補強がなされていることにより、それら重量負荷を好適に受けることが可能となる。つまり、板材324を設けることで上記のような複数の効果を同時に奏することができる。
フレキシブル基板321の集中コネクタ323側が折り曲げられることにより、LED322と同一の面に形成されている集中コネクタ323は、LED322と逆方向を向いた状態で配置されるので、遊技者が視認する環状フレーム220の内側の領域と逆の方向に容易に配線を延ばすことが可能となり、配線の取り回し作業の効率化を図ることができる。
図12に示すように、発光ユニット320の集中コネクタ323は中棒状部303の上部側の中金具部品242に対向する位置に配設されている。これにより、集中コネクタ323や当該集中コネクタから引き出される配線が中金具部品242の死角となり、遊技者に当該集中コネクタ323や当該配線を見せないようにすることが可能となる。
ここで、上棒状部304が配設された領域と発光ユニット収容部330とは、湾曲板状部328により区画されている。すなわち、湾曲板状部328の上方にはフレキシブル基板321が湾曲板状部328に沿うように配設され、湾曲板状部328の下方には上棒状部304が同様に湾曲板状部328に沿うように配設されている。これにより、フレキシブル基板321上に配列されたLED322も上棒状部304に沿うように配置された状態となる。
図17は上棒状部304とLED322の照射方向との関係を説明するための説明図である。
図17に示すように、LED322は、上棒状部304における、所定間隔をあけて取り付けられた上金具部品305が取り付けられていない位置に対向するように配設されている。これにより、LED322から照射される光線は、湾曲板状部328を透過して上棒状部304の上金具部品305が固定されていない箇所に到達する。よって、上棒状部304の上金具部品305が固定されていない箇所に到達した光線は、上棒状部304の内部で乱反射した後に上棒状部304の外部に抜けるので、上棒状部304自体を発光しているように見せることができる。また、LED322から照射される光線が上金具部品305に強く照射されることがないので、上金具部品305で反射した光が遊技者の遊技領域に対する視認性の低下を抑制することが可能となる。
上棒状部304は内部に気泡を含ませて形成されているため、中棒状部303及び下棒状部302の金属箔と同様に乱反射させることができ、上棒状部304、中棒状部303及び下棒状部302を一体のものとして見せることが可能となる。上棒状部304にも、中棒状部303及び下棒状部302と同様に金属箔を含ませて構成することも可能だが、上棒状部304が弾性変形した際に金属箔が埋め込まれた部位から亀裂が入ることが懸念されるので、気泡を含ませて形成することが好ましい。
最も端保持部材325側のLED322は上棒状部304が最大限に下方に撓んだ状態(図17において実線で示す上棒状部304)でも、上棒状部304に照射される位置に配設されている。これにより、LED322から照射される光が表示面用開口部204側にいくことを抑えることができるので、遊技者の表示面171への視認低下を抑制することが可能となる。上棒状部304が下方に移動する場合は、湾曲しながら移動するので、上棒状部304の移動方向とLED322の照射方向が交差する場合もあるが、この場合も上棒状部304を照射するようにLED322は配置されている。
中棒状部303側にあるLED322は、上棒状部304と中棒状部303との境界部分を照射する位置に配設されており、上棒状部304と中棒状部303との境界を目立たなくして一体感を高めることに貢献している。
フレキシブル基板321は柔軟に撓むように形成されているので、発光ユニット収容部330に取り付けられた状態でも、フレキシブル基板321の各部位が湾曲板状部328と湾曲突出部331との間で移動する場合がある。この場合、LED322の照射方向が変動する。また、上棒状部304が動作すると、上棒状部304におけるLED322による照射位置が変動する。この照射方向や照射位置の変動があっても、上棒状部304における上金具部品305が取り付けられていない部位にLED322が向くように、発光ユニット収容部330におけるフレキシブル基板321が収容される空間の範囲(湾曲板状部328と湾曲突出部331との距離等)、上棒状部304の動作範囲、上金具部品305の大きさや形状、上金具部品305同士の間隔等が設定されている。
次に、300及び320を利用した演出の内容について説明する。
上棒状部304は、初期位置では図17において二点鎖線で示すように、その自由端が328に対して近い位置に配置されている。この状態において例えば演出の開始条件が成立すること又はパチンコ機10の電源が投入されることで発光ユニット320の各LED322からの光の照射が開始される。この光は当該LED322が向く方向への指向性が強い光であり、既に説明したとおりその指向性の強い光が上棒状部304において上金具部品305が設けられていない領域に照射される。これにより、上棒状部304自身が発光しているかのように遊技者に認識される。ちなみに、この状況では中棒状部303に対する光の照射も開始されており、上棒状部304と中棒状部303との間の境界が目立つことはなく、表示面用開口部204の複数の辺に亘って設けられている棒状部301を一体的なものとして遊技者に視認させることができる。
その後、釣竿用モータ318に対して駆動信号が供給され、当該釣竿用モータ318が駆動状態となることで、上棒状部304が、図17の実線で示すように、その自由端が湾曲板状部328から離間されるとともに根元側へ撓むこととなる撓み位置に移動する。この場合に、上棒状部304において自由端に近い側ほど初期位置からの移動量が大きくなるとともに、途中の領域は根元から反対側へ変位するのに対して自由端は根元側へ変位する。このような上棒状部304の移動に際しても各LED322からの光の照射は継続されており、さらに当該上棒状部304の上記方向への移動に際して、上棒状部304において上金具部品305が設けられていない領域に向けて指向性の強い光が照射されている状態が維持される。これにより、上棒状部304自身が発光しているかのように遊技者に認識させながら、当該上棒状部304を移動させることができるとともに、その視認性が良好な状態を維持することができる。
次に、側枠部224に設けられている魚型演出用ユニット400について説明する。
図18はセンターフレーム201の側方から見た斜視図である。図18に示すように、魚型演出用ユニット400は、リール型演出用ユニット500の後方の空間S(以下、可動部用空間Sともいう)に設けられている。リール型演出用ユニット500は、環状フレーム220の下隅部の装飾部材に固定された円形状のベース部504と、その前部に設けられたハンドル部材503と、を備えている。図10に示すように、可動部用空間Sの前方はベース部504の後部により規定されている。可動部用空間Sには、ベース部504の後部に取り付けられたリール用モータ501及び当該リール用モータ501の駆動軸のギヤに歯合するハンドル部材用ギヤ502が配置されている。リール用モータ501が駆動することにより駆動力がハンドル部材用ギヤ502を介して、ベース部504の前部に設けられた図18に示すハンドル部材503に伝達され、ハンドル部材503が中心部503aを回動中心として回動する。
また、図10に示すように、可動部用空間Sにおけるステージ部206から離れる側の側方は環状フレーム220の側部に後方に突出して設けられたフレーム側壁226より規定され、可動部用空間Sの後方は側枠部224の前面により規定されている。また、可動部用空間Sの下部における後方側は、区画部材248における可動部用空間S側に下方及び後方に張り出して形成された受け部601により規定されている。
図18に示すように、可動部用空間Sは、表示面用開口部204側が開放されており、当該開放部分の前方には窓パネル62(図2参照)が設けられており、内枠13においては当該開放部分を遮る部材は設けられていない。また、魚型演出用ユニット400は、当該開放された部分から一部がはみ出す状態で側枠部224に取り付けられている。
ここで、魚型演出用ユニット400について、図18〜図20を用いながら説明する。図19は魚型演出用ユニット400の前方側からみた分解斜視図、図20は魚型演出用ユニット400の後方側からみた分解斜視図である。
魚型演出用ユニット400は、図19及び図20に示すように、側枠部224に各種部材が取り付けられて構成されている。側枠部224の前面は、上部側が下部側より前方に位置するように前後方向に傾斜して形成されている。また、側枠部224には、前後方向に開口された溝部402が形成されている。溝部402は、上下に延ばして形成されており、下部側から上部側にいくにつれて表示面用開口部204に近づくように形成されている。また、溝部402は、溝部402の上部側を構成するとともに開口の幅が狭く形成された上側溝部403と、溝部402の下部側を構成するとともに開口の幅が上側溝部403より広く形成された下側溝部404と、を備えている。溝部402の周縁部には開口を囲むようにしてリブ405が前後に突出して形成されている。
側枠部224の前面には、可動ユニットとしての上下動ユニット408が配設されている。上下動ユニット408は、所定のキャラクタの形状を模した演出用装飾部材として設けられた魚部材407a,407bが可動ベース部材406に配設されてなる。可動ベース部材406は、その後面における上部側において後方に突出する筒状に形成された上側挿入部409と、当該後面における下部側おいて後方に突出する筒状に形成されるとともに上側挿入部409より外径が大きく形成された下側挿入部410と、を備えている。また、上側挿入部409及び下側挿入部410の外周にはそれぞれの外径に合わせた環状部材411が嵌められている。各環状部材411は、上側挿入部409及び下側挿入部410に対して回動可能に嵌められている。環状部材411が嵌められた上側挿入部409及び下側挿入部410は、上側挿入部409が上側溝部403に挿入され、下側挿入部410が下側溝部404に挿入されている。これにより、上下動ユニット408は、溝部402に対して上下動可能に配置された状態となる。また、可動ベース部材406の側端部には前後方向を軸として回動可能な当接ローラ424が設けられている。
この場合、上側挿入部409及び下側挿入部410の外周には、それぞれに対して回動可能な環状部材411が嵌められているので、当該環状部材411が溝部402側壁との摩擦力を軽減し、溝部402に対する上下動ユニット408の移動の円滑化に貢献している。
上下動ユニット408は、側枠部224の溝部402を介して後方側からラックユニット412に固定されている。具体的には、ラックユニット412は、一側部にラック部413が形成されたラック部材414を基礎として構成されている。ラック部材414の上下にはネジ孔417が形成されており、当該ネジ孔417を通したネジを、溝部402に挿入された上側挿入部409及び下側挿入部410に形成されたネジ孔に固定することにより、上下動ユニット408はラックユニット412に固定される。
側枠部224の後面における溝部402の左側には複数のギヤが互いに歯合するとともに縦に配列されたギヤ群420が配設されている。ギヤ群420は、その後方に取り付けられたギヤカバー421によって、側枠部224から外れることを防止されている。
ギヤ群420における最下部のギヤにはラック部材414のラック部413が歯合されており、ギヤ群420の最上部のギヤには上下動ユニット用モータ422の駆動軸に固定されたギヤが歯合されている。
上下動ユニット用モータ422を駆動することにより、当該上下動ユニット用モータ422の駆動力が、ギヤ群420を介して、ラック部材414のラック部413に伝達され、ラックユニット412が上下に移動する。ここで、図20に示すように、側枠部224の後面における溝部402の右側には、溝部402に沿って突条部423が形成されている。ラックユニット412は当該突条部423に案内されながら上下に移動する。
側枠部224の前面側における上下動ユニット408の上方には遮蔽ユニット430が配設されている。遮蔽ユニット430は上側溝部403の一部をパチンコ機10の前方から視認しづらく遮蔽するものであり、上下動ユニット408の上方への移動に応じて複数段階で徐々に上側溝部403をあけられるように複数部材で構成されている。具体的には、細長い板状で側枠部224と同様の色及び質感に形成された前遮蔽部材431、中遮蔽部材432及び後遮蔽部材433が図19に示す遮蔽軸支部434に軸支されている。遮蔽軸支部434は、側枠部224の前面側における溝部402を挟んで表示面用開口部204の反対側(表示面用開口部204から離れる側)に形成されている。
遮蔽ユニット430は、遮蔽軸支部434に対して回動することにより、溝部402の上部側に最大限に重なる位置(以下、初期位置ともいう)と、溝部402に重ならない位置であって、側枠部224の前面側における溝部402を挟んで表示面用開口部204とは反対側の位置(以下、退避位置ともいう)との間で変位する。退避位置においては、遮蔽ユニット430の前遮蔽部材431、中遮蔽部材432及び後遮蔽部材433は前後方向に重なった状態となる。
ここで、遮蔽ユニット430について図20〜図22を用いながら詳細に説明する。図21は遮蔽ユニット430が遮蔽軸支部434に取り付けられた状態を示す正面図、図22(a)は各遮蔽部材の正面図、図22(b)はその背面図である。図22では、説明の便宜上、装飾部分の図示を省略している。
図21及び図22に示すように、前遮蔽部材431の基端側には後方に突出して回動軸435が形成されており、当該回動軸435が、中遮蔽部材432及び後遮蔽部材433の各基端側に形成された軸支用孔445,446に挿入されて遮蔽軸支部434に軸支されている。これにより、前遮蔽部材431、中遮蔽部材432及び後遮蔽部材433が、軸側を前後方向に重ねて遮蔽軸支部434に対して回動可能に取り付けられている。
当該前遮蔽部材431が初期位置から退避位置に回動する場合の、前遮蔽部材431の後面における回動元側には、図22に示すように、後方に突出させて開放用係合片436が形成されている。開放用係合片436は初期位置側の面が、図20に示す上下動ユニット408の上側挿入部409又は当接ローラ424に当接する位置に形成されている。上側挿入部409及び当接ローラ424は魚部材407aの端部より魚部材407aの内方に配置されているため、開放用係合片436が上側挿入部409又は当接ローラ424に当接した状態では、前遮蔽部材431の開放用係合片436側は魚部材407aの後方に入り込んだ状態となる。
中遮蔽部材432が初期位置から退避位置に回動する場合の中遮蔽部材432の回動元側、及び後遮蔽部材433が初期位置から退避位置に回動する場合の後遮蔽部材433の回動元側には、図22に示すように、開放用係合片436の形状及び位置に対応させて係合片受け部447,448が形成されている。
前遮蔽部材431の軸側には、後方に突出させて前係止部443が形成されている。前係止部443は初期位置側を向く面を備えており、当該面に対向させて(退避位置側を向かせて)中遮蔽部材432の軸側には前方係止面440が形成されている。また、中遮蔽部材432の軸側には初期位置側を向かせて後方係止面442が形成されており、後遮蔽部材433には、当該後方係止面442に対向する(退避位置側を向く)面が形成された後係止部439が前方に突出して形成されている。また、後遮蔽部材433には当該後遮蔽部材433が初期位置側に回動する場合に遮蔽軸支部434のロック受け面438に係止するロック部437が軸側の端部に突出させて形成されている。
また、前遮蔽部材431の基部側には、図21に示すように、コイルばね441が設けられており、前遮蔽部材431が初期位置側へ付勢された状態となっている。具体的には、コイルばね441の環状部分が回動軸435に嵌められ、当該コイルばね441の一端側は遮蔽軸支部434に係止されており、他端側は前遮蔽部材431のばね用孔444に係止されている。
次に、魚型演出用ユニット400の動作について、図22〜図25を用いて説明する。
図23は上下動ユニット408が最下部及び最上部にある場合の説明図、図24は上下動ユニット408が最下部及び最上部にある場合の上側挿入部409と遮蔽ユニット430との位置関係を示す説明図、図25は上下動ユニット408が最下部及び最上部にある場合のラックユニット412とギヤ群420の位置関係を示す説明図である。なお、図23は魚型演出用ユニット400の前方の構成を一部破断して示した図であり、図24はその一部破断して示した図においてさらに上下動ユニット408を透視させて示した図であり、図25は魚型演出用ユニット400を背面側から一部部材を省略して示した図である。
上下動ユニット408が最下部にある状態において、図23(a)に示すように、魚部材407bの一部が表示面用開口部204(表示面171)と前後方向に重なっている。また、この状態において、図24(a)に示すように、遮蔽ユニット430は初期位置にある。具体的には、前遮蔽部材431は上側挿入部409側に付勢された状態で、図22に示す開放用係合片436が上側挿入部409に当接した状態である。後遮蔽部材433はロック部437が遮蔽軸支部434のロック受け面438に当接した状態であり、これ以上初期位置側に回動できない状態である。また、中遮蔽部材432は後方係止面442が後係止部439の退避位置側を向く面に当接した状態であり、これ以上初期位置側に回動できない状態である。当該初期位置において、前遮蔽部材431、中遮蔽部材432、後遮蔽部材433は、互いに遮蔽軸支部434に対する回動角度を異ならして回動先端側がずれた状態となっている。この場合、上下動ユニット408及び遮蔽ユニット430が溝部402全体と前後方向に重なった状態となる。
上下動ユニット408を上方に移動させる方向に図25に示す上下動ユニット用モータ422を駆動すると、当該上下動ユニット用モータ422の駆動力がギヤ群420を介してラック部材414のラック部413に伝達され、ラックユニット412及びラックユニット412に固定されている上下動ユニット408が上方に移動を開始する。この場合、上下動ユニット408は上側挿入部409及び下側挿入部410が溝部402に案内されながら、ラックユニット412は突条部423に案内されながら上方へ移動する。上下動ユニット408が上方へ移動するにつれて、魚部材407a,407bと表示面用開口部204(表示面171)との前後方向の重なり部分は徐々に大きくなっていく。
この場合、図24に示すように、前遮蔽部材431は、図22に示す開放用係合片436が上側挿入部409の上部により押されることにより、遮蔽軸支部434を軸として退避位置側に回動を開始し、徐々に溝部402と遮蔽ユニット430との重なり部分が少なくなっていく。前遮蔽部材431の開放用係合片436は、所定位置までは上側挿入部409に押され、当該所定位置以降は、当接ローラ424に押される。上下動ユニット408が上方へ移動する場合は、開放用係合片436が上側挿入部409又は当接ローラ424に常に当接しているため、上下動ユニット408の上方の溝部402を前方へ露出しない状態を維持しながら遮蔽ユニット430は退避位置側へと移動していく。
前遮蔽部材431が退避位置側に回動していき、開放用係合片436が中遮蔽部材432の係合片受け部447に達すると、中遮蔽部材432は開放用係合片436に押されて退避位置側に回動する。さらに前遮蔽部材431が退避位置側に回動していき、開放用係合片436が後遮蔽部材433の係合片受け部448に達すると、後遮蔽部材433も開放用係合片436に押されて退避位置側に回動する。上下動ユニット408が最上部まで移動して上側挿入部409が最上部に達すると、各遮蔽部材431,432,433は溝部402に沿って前後方向に重なった状態(退避位置)となり、遮蔽ユニット430が溝部402との重なり部分がない状態となる。そして、魚部材407a,407bと表示面用開口部204(表示面171)との重なり部分は最大となる。この場合、図23(b)及び図24(b)に示すように溝部402の下部は魚部材407a,407bとも遮蔽ユニット430とも重なっていない状態となる。当該状態となった溝部402の下部の前方には図18に示すリール型演出用ユニット500が配設されているため、当該溝部402の下部はパチンコ機10前方から視認しづらい状態となる。
一方、図24(a)及び図25(a)に示すように、上下動ユニット408が最上部にある状態で、上下動ユニット408を下方に移動させる方向に上下動ユニット用モータ422を駆動すると、ラックユニット412及び上下動ユニット408は上記上方に移動する場合と同様に駆動力が伝達され、突条部423、上側挿入部409及び下側挿入部410に案内されながら、下方に移動する。
この場合、前遮蔽部材431はコイルばね441により遮蔽側に付勢されているので、上側挿入部409及び当接ローラ424の下方への移動に追従して初期位置側に回動を開始し、徐々に溝部402と遮蔽ユニット430との重なり部分が多くなっていく。上下動ユニット408が下方へ移動する場合は、開放用係合片436が上側挿入部409又は当接ローラ424に常に当接(追従)しているため、上下動ユニット408の上方の溝部402を前方へ露出しない状態を維持しながら遮蔽ユニット430は初期位置側へと移動していく。
前遮蔽部材431が所定位置まで回動すると、図22に示す前遮蔽部材431の前係止部443が中遮蔽部材432の前方係止面440に当接するので、中遮蔽部材432も同様に遮蔽側に回動する。中遮蔽部材432が所定位置まで回動すると、中遮蔽部材432の後方係止面442は、後遮蔽部材433の後係止部439に当接するので、後遮蔽部材433も同様に遮蔽側に回動する。後遮蔽部材433が所定位置まで回動すると、後遮蔽部材433のロック部437が遮蔽軸支部434のロック受け面438に係止するので、後遮蔽部材433の回動が停止する。後遮蔽部材433の回動が停止すると、後遮蔽部材433の後係止部439に、中遮蔽部材432の後方係止面442が当接しているので、中遮蔽部材432も回動を停止する。前遮蔽部材431は、開放用係合片436が上側挿入部409に当接しているので、上下動ユニット408の下方への移動が停止すると、回動を停止する。つまり、ロック部437とロック受け面438との係止が開始されるタイミングで上下動ユニット408が初期位置に復帰するように、各部位が形成されている。これにより、既に説明したように前遮蔽部材431、中遮蔽部材432、後遮蔽部材433は、互いに遮蔽軸支部434に対する回動角度を異ならして回動先端側がずれた状態(初期位置)となる。
ここで、図23に示すように魚型演出用ユニット400の前方下部における下棒状部302にはLED480が配列されたLED取付部481が設けられている。LED480は上向きに照射するように配列されている。また、LED480は、上下動ユニット408が演出の移動限界位置に配置されている場合であっても各LED480の指向性の強い光の照射先側に、魚部材407a,407bにおいて表示面用開口部204の外側に配置されている部分が存在するように配置されている。側枠部224は、下部から上部にかけて前方に傾斜するように形成されているので、上下動ユニット408の魚部材407a,407bは、上方に移動する場合はセンターフレーム201の前方にせり出すように動作する。この前方にせり出した状態における魚部材407a,407bに、最も多くの光線が照射されるようにLED480は配置される。
LED480は、表示面用開口部204側と逆方向(図25における右方向)に照射方向を傾けて配置されている。これにより、魚部材407a,407bにおける表示面用開口部204(表示面171)と重なっていない部分を効率的に照射しながらも、図柄表示装置170の表示面171にLED480による発光が映りこむ等の不都合が生じることを防止している。
図20に示すように、ラックユニット412におけるラック部材414の後面には、魚用中継基板415及び配線454(図28参照)が当該魚用中継基板415に接続された魚部材用モータ416が固定されている。図19に示す魚部材用モータ416の駆動軸418は、図20に示すように、可動ベース部材406の後面に形成された駆動軸用孔419に挿入されており、可動ベース部材406の内部で図示しないリンク機構と係合している。魚部材用モータ416が駆動することにより、当該リンク機構が動作し、魚部材407a,407bが可動ベース部材406に対して前後に回動する。魚用中継基板415には、図8に示すようなメイン中継基板211から延びる配線454が接続される。メイン中継基板211は、各種ユニットやLEDが既に説明した音声ランプ制御装置82及び表示制御装置と送受信する信号を中継するための基板である。ラックユニット412は図25に示すように上下動するので、当該ラックユニット412の魚用中継基板415に接続された配線454も移動することになる。
次に、配線454を保護するための保護ユニット450について説明する。
図26(a)は保護ユニット450の背面図、図26(b)は図26(a)のA−A線分部における断面図、図27は保護ユニット450を後方からみた分解斜視図、図28(a)はラックユニット412が最下部にある場合のラックユニット412の位置を示す説明図、図28(b)はラックユニット412が最下部にある場合の配線454の位置を示す説明図、図28(c)はラックユニット412が最上部にある場合のラックユニット412の位置を示す説明図、図28(d)はラックユニット412が最上部にある場合の配線454の位置を示す説明図である。
保護ユニット450は、合成樹脂により無色透明に形成された保護ベース部材452を備えている。保護ベース部材452は、図27に示すように、ラックユニット412に対してその後方にて対向する対向壁部468と、当該対向壁部468に対してその上方にて連続するように一体形成された屋根部462と、を備えている。保護ベース部材452は、対向壁部468及び屋根部462がそれぞれ後ユニット280にネジ止めされていることで固定されている。この場合に、対向壁部468には、外側の縁部に前方へ起立させて起立壁部461が一体形成されており、この起立壁部461の起立先の端部に形成された返し部461aが後ユニット280にネジ止めされているため、対向壁部468はラックユニット412に対して後方に離間されている。
対向壁部468は、図28(a)及び図28(c)に示すように、ラックユニット412が動作範囲内のいずれの位置に配置されている場合であっても、当該ラックユニット412に対してその後方にて対向するように形成されている。さらに説明すると、対向壁部468は、ラックユニット412が動作範囲内のいずれの位置に配置されている場合であっても、ラックユニット412に設けられている魚用中継基板415及び魚部材用モータ416の全体又は略全体に対してその後方にて対向するように形成されている。この点、ラックユニット412は後ユニット280の背面と対向壁部468との間の空間に収容されていると言える。
当該ラックユニット412が収容されている空間は、図27に示すように、上記屋根部462が形成されていることにより上方に向けて開放されておらず閉塞されている。詳細には、屋根部462には、後ユニット280と対向壁部468との間の空間の鉛直上方部分を含むようにして形成された屋根傾斜部462aが一体形成されている。屋根傾斜部462aはその上面がパチンコ機10の横方向の内側から外側に向けて下り傾斜となるように形成されている。また、屋根部462には、屋根傾斜部462aからパチンコ機10の横方向の内側に向けて延びるように延長部462bが一体形成されている。当該延長部462bは、対向壁部468よりも横方向の中央側に位置している。
本パチンコ機10では、上端部分にタンク121が設けられており、このタンク121に対して遊技ホールの島設備から遊技球が補給される。この場合に、当該遊技球がタンク121から外れて下方に落下してくることが想定され、さらにその遊技球が最終的にラックユニット412側に向かうことが想定される。これに対して、上記のように対向壁部468及び屋根部462が設けられていることにより、当該遊技球がラックユニット412の魚用中継基板415や魚部材用モータ416に衝突してしまう可能性が低減される。特に、タンク121から外れた遊技球は、パチンコ機10の横方向の中央側から外側に向けて落下してくることが想定され、これに対して屋根部462に延長部462bが形成されていることにより、当該遊技球がラックユニット412に衝突しづらくなっている。
ちなみに、延長部462bの一部は、上下動ユニット用モータ422に対して後方にて対向しており、この対向部位には当該上下動ユニット用モータ422を後方から覆うようにしてモータカバー部464が一体形成されている。
上記保護ベース部材452を利用して、メイン中継基板211からの配線454が魚用中継基板415に向けて誘導されている。詳細には、保護ベース部材452の延長部462bはメイン中継基板211に隣接しており、当該延長部462bには複数の配線係止部463が一体形成されている。配線454はそのメイン中継基板211側の領域がこれら配線係止部463に順次係止されていることで、延長部462b側から対向壁部468側へと誘導されている。そして、当該配線454は対向壁部468の後方を通るように誘導され、当該対向壁部468において前後方向に貫通させて形成された動配線用開口部458を通じてラックユニット412側に引き出されている。これにより、配線454がラックユニット412に対して後方に離間された状態で誘導されることとなり、ラックユニット412が動作した際に配線454を噛んでしまうことが防止されている。
ここで、保護ユニット450は、保護ベース部材452だけでなく、配線454の収容空間を当該保護ベース部材452とともに形成するための保護カバー部材453を備えている。保護カバー部材453は、中空の直方体状に形成されており、保護ベース部材452に向けて開放されている。そして、その開放端面が保護ベース部材452の背面と重なるようにして、当該保護ベース部材452に保護カバー部材453が固定されている。
保護カバー部材453の上壁には縦方向に貫通した静配線用開口部459が形成されており、この静配線用開口部459を通じて、保護ベース部材452と保護カバー部材453とにより形成された収容空間内に配線454が導入されている。この導入された配線454は、既に説明したとおり、動配線用開口部458を通じてラックユニット412側に引き出されており、当該配線454の端部に設けられたコネクタが魚用中継基板415のコネクタに接続されている。
収容空間内には、配線454を保持する手段として配線保持部材456が設けられている。配線保持部材456は、対向壁部468の背面から後方に突出するように一体形成された取付部455に取り付けられている。配線保持部材456は、配線454を挿通した状態で保持するように連続的又は断続的な環状に形成された保持環部457を備えており、当該保持環部457にて配線454を保持している。この場合に、当該保持環部457は対向壁部468の背面に対して後方に離間された位置に配置されているため、配線454は保持環部457周辺において対向壁部468の背面から後方に離間されている。
上記のように配線保持部材456が設けられた構成においては、配線454における配線保持部材456よりもメイン中継基板211側の領域はラックユニット412が動作した際に変位しない。そして、この配線保持部材456が静配線用開口部459と動配線用開口部458との間に設けられていることにより、ラックユニット412の動作に際して配線454が静配線用開口部459の周縁部に対して摺動しないようにすることができる。これにより、収容空間内への遊技球や異物などの混入を防止すべく静配線用開口部459のサイズを小さくしたとしても、当該静配線用開口部459の周縁部との接触を通じた配線454の摩耗を抑制することができる。
一方、配線454における配線保持部材456よりもラックユニット412側の領域は、ラックユニット412が動作した際にその動作に追従して変位する。この場合に、当該追従配線領域454aが、ラックユニット412の動作に際して摩耗しない工夫が施されている。かかる工夫について以下に説明する。
動配線用開口部458は、図26(a)に示すように、ラックユニット412が動作する場合における魚用中継基板415の動作軌道をその後方にてたどるように形成されている。つまり、動配線用開口部458には、魚用中継基板415の動作範囲の略全体において当該魚用中継基板415の上記配線454のコネクタとその後方にて対向する対向領域458aを有している。
ラックユニット412が動作する場合には、図28(b)に示すように、配線454の追従配線領域454aがメイン中継基板211側から誘導してきた方向にそのまま延長するように動配線用開口部458から引き出されている姿勢から、図28(d)に示すように、その誘導してきた方向に折り返すように動配線用開口部458から引き出された姿勢に変更されることがある。これに対して、動配線用開口部458は、追従配線領域454aが上記延長するような姿勢で最も引き出された状態において当該追従配線領域454aが動配線用開口部458の周縁部に接触しないように魚用中継基板415のコネクタよりもラックユニット412の動作元側に広げるようにして形成されている。また、追従配線領域454aが上記折り返すような姿勢で最も引き出された状態において当該追従配線領域454aが動配線用開口部458の周縁部に接触しないように、その追従配線領域454aの折り返し位置よりもラックユニット412の動作先側に広げるようにして形成されている。
さらにまた、追従配線領域454aが折り返すような姿勢で引き出された際には、その折り返し位置が、ラックユニット412の動作方向に対して交差する方向に膨らみ出した位置となる。これに対応させて、動配線用開口部458は、対向領域458aからその交差する方向側へ広げるように逃げ領域458bを有している。上記のように動配線用開口部458が形成されていることにより、ラックユニット412がいずれの位置に配置されている状況であっても追従配線領域454aが動配線用開口部458の周縁部に接触することが抑制されている。よって、ラックユニット412の動作に際して追従配線領域454aが動配線用開口部458の周縁部を原因として摩耗してしまうことが抑制されている。
但し、パチンコ機10が継続して使用されることにより、追従配線領域454aが除々に柔らかくなってくると、当該追従配線領域454aが動配線用開口部458の周縁部に接触することが想定される。これに対して、当該動配線用開口部458の周縁部には、図26(b)に示すように、対向壁部468の背面から後方に突出するように前後方向の一方、詳細には後方へ突出させて突出環部460が一体形成されている。当該突出環部460は連続した環状に形成されているが、追従配線領域454aが確実に接触しない位置において一部が切除されて断続的な環状に形成されていてもよい。
突出環部460において後方への突出先側の面は、動配線用開口部458の周縁部に沿って延びる角部分が落とされており、後方へ凸となる曲面状となっている。なお、当該構成に限定されることはなく、突出環部460において後方への突出先側の面が平面状となっているが、当該面から突出元側へ延びる各面と、突出先側の面との境界部分が曲面となっている構成としてもよい。
突出環部460が形成されていることにより、動配線用開口部458の周縁部はその幅寸法が対向壁部468の厚み寸法よりも大きくなっている。よって、追従配線領域454aが動配線用開口部458の周縁部に接触したとしてもその接触面積を広く確保することが可能となり追従配線領域454aの一部に対して局所的に負荷が掛ってしまうことが抑えられる。さらに、上記のように曲面状に形成されているため、その接触に際して追従配線領域454aが摩耗しづらい。
次に、ラックユニット412の位置に応じた配線454の保護について説明する。
ラックユニット412が図28(a)に示すように初期位置に配置されている状況では、図28(b)に示すように、配線454の追従配線領域454aの大部分が収容領域内に配置され当該追従配線領域454aが動配線用開口部458に対して後方や側方に押された状態となる。この場合に、保護カバー部材453の後壁部465及び側壁部466が存在しており、これら壁部465,466に抑えられることにより追従配線領域454aのそれ以上の膨らみ出しが規制される。これにより、保護ユニット450に対して後方や側方に隣接させて遊技部品を設置したとしても、それら遊技部品に配線454が引っ掛かってしまうことが防止される。よって、配線454の引っ掛かりを防止しながら設置スペースの有効活用を図ることができる。
ラックユニット412が図28(c)に示すように動作限界位置に配置されている状況では、図28(d)に示すように、配線454の追従配線領域454aが折り返された状態となっている。この場合に、既に説明したとおり、当該追従配線領域454aが動配線用開口部458の周縁部に接触してしまうことが防止されているとともに、接触したとしてもその際の負荷が低減される。
次に、可動部用空間Sへの遊技球の流入を抑制する構成について説明する。
既に説明したとおり可動部用空間Sは、魚型演出用ユニット400を表示面171の下寄りの縁部分に対して重ねた位置に配置するために、表示面用開口部204側に開放されている。また、魚型演出用ユニット400が初期位置にある場合において、魚型演出用ユニット400の一部、具体的には魚部材407bの一部は、ステージ部206の高さ方向の途中位置により下方に位置する。
この可動部用空間Sはセンターフレーム201のステージ部206と隣接しているが、図18に示すように、ステージ部206と可動部用空間Sとの間にはステージ側の規制部246が存在している。当該ステージ側の規制部246は、ステージ部206において可動部用空間S側の縁部が逆側の縁部よりも高い位置となるように形成されている。また、規制部246は、ステージ部206の転動面207に連続した面212が、谷部213から続く傾斜を可動部用空間Sに向けてよりきつくするように、より詳細には、上記連続した面212が縦方向に起立するように形成されている。これにより、ステージ部206上を転動する遊技球が可動部用空間S内に入りづらくなっている。
上記のような規制は、ステージ部206の後方を規定する下枠部222にも形成されている。詳細には、下枠部222の上方の空間と可動部用空間Sとの間には下枠側の規制部245が存在している。当該下枠側の規制部245は、下枠部222において可動部用空間S側の端部から上方に起立させて形成されており、下枠部222の奥行き方向の全体に亘って形成されている。
下枠側の規制部246の高さ寸法は、下枠部222の上面に載った遊技球が可動部用空間Sに入りづらい高さ寸法に設定されている。具体的には、その高さ寸法は遊技球の直径分となっている。但し、これに限定されることはなく、その高さ寸法を遊技球の半径以上とすることで、下枠部222の上面に載った遊技球が下枠側の規制部246に当接して可動部用空間Sへの流入が規制される。また、下枠側の規制部246の高さ寸法を遊技球の直径の2倍以下とすることが好ましく、遊技球の直径以下とすることが好ましい。これにより、可動部用空間Sの表示面用開口部204側に向けた開口のサイズを大きく確保しながら、可動部用空間Sへの遊技球の流入を抑制することができる。
なお、下枠部222の上面はステージ部206に向けて下り傾斜となるように形成されている。これにより、下枠部222上に載るとともに、下枠側の規制部246により可動部用空間Sへの流入が規制された遊技球は、ステージ部206に導出される。
次に、可動部用空間Sへ流入した遊技球を好適に排出するための構成について説明する。
図29(a)は可動部用空間Sを背面から見た状態のセンターフレーム201の拡大斜視図、図29(b)は図29(a)の状態において下棒状部302を取り外した状態の拡大斜視図、図30(a)は可動部用空間Sを背面から見た状態の拡大背面図、図30(b)は可動部用空間Sを規定する部位の縦断面図である。なお、図30(a)では可動部用空間Sの後方側を規定する壁部を取り除いた状態を示している。
図29(a),(b)に示すように、可動部用空間Sの底部605は受け部601により規定されている。当該底部605は、魚型演出用ユニット400が最も下方に配置されている状況において当該ユニット400よりも遊技球1個分以上下方に離間された位置に配設されている。底部605の周縁部にはそれぞれ上方へ起立した壁部が形成されており、底部605上に導入された遊技球が受け部601の前方、後方及び横方から意図しない側へ流出してしまうことが防止されている。
具体的には、受け部601の前側の縁部には、底部605から上方へ起立させて前方規制壁612が一体形成されている。この前方規制壁612の高さ寸法は、遊技球の半径以上となっており、具体的には遊技球の直径の2倍分程度となっている。当該前方規制壁612には、パチンコ機10前方から可動部用空間S内を視認可能とする透明窓部602が設けられている。可動部用空間S内に遊技球が入り込んだ場合は、透明窓部602を介して当該遊技球を視認することが可能である。
受け部601の外方の縁部には、底部605から上方へ起立させて外方規制壁613が一体形成されている。当該外方規制壁613は、センターフレーム201の当該側部の略全体を構成するフレーム側壁226に対して連続している。また、受け部601の内方の縁部は、図29(a)に示すように、下枠部222の内部に下棒状部302が挿入されていることで閉塞されている。また、受け部601の後方の縁部には、底部605から上方へ起立させて後方規制壁606が一体形成されている。当該後方規制壁606は、上枠部221から続くようにして縦方向に延びる側枠部224に対して連続している。上記各規制部分は連続しており、受け部601内に入り込んだ遊技球は前後及び横方から排出されることが防止されている。
底部605は、図30(a)に示すように、横方向の両側が中央側に比べて高位となるように段差状に形成されている。つまり、中央側が左右両側に比べて下方に凹んだ窪み面604となっており、外側の縁部には外側段差部614を介して外側高位面611が形成されている。外側高位面611は外方規制壁613に連続しており、窪み面604に向けて下り傾斜となっている。これにより外側高位面611上に載った遊技球は自重により窪み面604に導出される。なお、外側段差部614の高さ寸法は、遊技球の半径以上であって遊技球の直径程度となっている。
内側の縁部には2段階の内側段差部615,616を介して除々に高位となるように2つの内側高位面617,618が形成されている。これら内側高位面617,618は窪み面604に向けて下り傾斜となっており、これら内側高位面617,618上に載った遊技球は自重により窪み面604に導出される。なお、窪み面604に連続する側の内側段差部615は、その高さ寸法が、遊技球の半径以上となっている。
窪み面604は、左右方向の中央側の所定位置を基準としてそれよりも外側は外側端部から中央側に向けて下り傾斜した外側傾斜面604aとなっているとともに、所定位置を基準としてそれよりも内側は内側端部から中央側に向けて下り傾斜した内側傾斜面604bとなっている。また、窪み面604は図30(b)に示すように、前後方向の中央側の所定位置に向けて下り傾斜となるように形成されている。したがって、窪み面604上に導出された遊技球は、当該窪み面604において最も低位となった位置に向けて自重により導出される。そして、この最も低位となった位置には、底部605を縦方向に貫通するとともに遊技球よりも大きいサイズの球抜き孔610が形成されている。
ここで、受け部601には下棒状部302が入り込んでいる。下棒状部302は内側高位面618側から外側高位面611上に亘って配置されており、窪み面604に対してその上方にて対向している。この下棒状部302が対向する箇所は、底部605の球抜き孔610よりも後方の位置となっており、球抜き孔610と下棒状部302とは上下に対向していない。
下棒状部302は窪み面604に対して上方に離間されており、下棒状部302において、窪み面604の外側傾斜面604aと内側傾斜面604bとの境界部分と対向する箇所には、上方に凹ませて凹部608が形成されている。凹部608は、上記境界部分に沿って形成されている。窪み面604と下棒状部302との間の距離は、凹部608が形成されていない箇所においては遊技球の直径未満となっており、凹部608が形成されている箇所においては遊技球の直径以上であって直径の2倍未満となっている。
上記構成により、下棒状部302よりも後方の位置において窪み面604上に導入された遊技球は、先ず外側傾斜面604a又は内側傾斜面604bの傾斜により凹部608が形成された位置の後方に導かれる。そして、当該遊技球は、凹部608と窪み面604との間の空間を通過し球抜き孔610に到達する。つまり、下棒状部302が遊技球のガイドとして機能している。これにより、下棒状部302よりも後方にて窪み面604上に複数の遊技球が同時に導入されたとしても、それら遊技球を球抜き孔610に順次誘導することができ、球詰まりなどの発生を抑えることができる。特に、可動部用空間Sは、下棒状部302よりも前方にリール型演出用ユニット500が設けられており、下棒状部302よりも後方の方が広い空間となっているため、前方側に比べて複数の遊技球が同時に導入され易い。これに対して、上記のように凹部608が形成されていることにより、それら複数の遊技球の球抜き孔610への導出を良好に行うことができる。また、下棒状部302が設けられていることで、窪み面604上の領域を前後に区画する区画壁として下棒状部302が機能することとなり、窪み面604上に導入された遊技球の前後方向の移動がある程度規制され、遊技球の排出を良好に行うことができる。
なお、下棒状部302において受け部601内に入り込んでいる部分の上面は前方又は後方に傾斜しており、下棒状部302上に落下してきた遊技球は下棒状部302上にて留まることはなく、自重により窪み面604上に落下することとなる。
窪み面604において球抜き孔610が形成された位置は、遊技盤24の背面寄りの位置となっており、詳細には遊技盤24の背面に設けられた排出通路609の入口609aの鉛直上方の位置となっている。ちなみに、取付用フレーム150は受け部601を外側から覆うように形成されているが、当該取付用フレーム150において球抜き孔610と上記入口609aとの間の位置には連通孔162が形成されている。上記のように球抜き孔610が形成されていることにより、窪み面604上に導出された遊技球は、球抜き孔610を通じて可動部用空間Sから排出され、入口609aを通じて排出通路609に導出される。そして、この排出通路609に導出された遊技球は、裏パックユニット15の排出通路盤103に形成された排出通路131を介してパチンコ機10の外部へ排出される。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図31のブロック図に基づいて説明する。図31では、電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置81に設けられた主制御基板701には、MPU702が搭載されている。MPU702には、当該MPU702により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM703と、そのROM703内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM704と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
MPU702には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU702の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板705、払出制御装置142及びその他図示しないスイッチ群などが接続されている。この場合に、停電監視基板705には電源及び発射制御装置143が接続されており、MPU702には停電監視基板705を介して電力が供給される。また、スイッチ群の一部として、作動口33,34及び可変入賞装置32などといった入球部に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置81のMPU702において入球部への入球判定が行われる。また、MPU702では、入球部のうち作動口33,34への入球に基づいて大当たり発生抽選を実行する。
ここで、MPU702にて大当たり発生抽選等を行う上での電気的な構成について図32を用いて説明する。
MPU702は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部41の表示の設定や、図柄表示装置170の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり状態や通常大当たり状態等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置170が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部41及び図柄表示装置170における図柄の変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。
これらカウンタC1〜C3,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM704の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM704には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、作動口33,34への遊技球の入球履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜676)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口33,34に入球したタイミングでRAM704の保留球格納エリアに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU702)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいて大当たり状態の発生の有無を抽選する大当たり発生抽選手段を備えている。
大当たり種別カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。そして、本実施の形態では、大当たり種別カウンタC2によって、大当たり状態が終了した後に、確変状態(高確率状態)とするか通常状態(低確率状態)とするかを決定することとしている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が作動口33,34に入球したタイミングでRAM704の保留球格納エリアに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU702)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいて大当たり状態の種別を抽選する大当たり種別抽選手段を備えている。
ここで、確変状態とは、大当たり状態の終了後において予め定められた終了条件が成立するまで、大当たり状態の発生確率が通常状態よりも高くなる遊技状態のことをいう。具体的には、通常状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値の数は2個で、その値は「337,673」であり、確変状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値の数は10個で、その値は「67,131,199,269,337,401,463,523,701,661」である。
また、本パチンコ機10では、大当たり状態の終了後に通常状態となる通常大当たり状態(第1特別遊技状態)と、大当たり状態の終了後に確変状態となる確変大当たり状態(第2特別遊技状態)とで、図柄表示装置170の表示画面において変動表示後に停止表示される図柄の態様が異なっている。具体的には、通常大当たり状態が発生する場合には第1特別表示結果としての通常大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の偶数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示され、確変大当たり状態が発生する場合には第2特別表示結果としての確変大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の奇数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示される。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口33,34に入球したタイミングでRAM704の保留球格納エリアに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU702)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいてリーチ表示の発生の有無を抽選するリーチ発生抽選手段を備えている。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置170を備え、変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となった場合に、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態となる遊技機において、図柄表示装置170における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置170の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置170の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSによって、メイン表示部41の図柄の変動表示時間を決定する。この変動表示時間は、図柄表示装置170の図柄の変動表示時間に相当する。変動種別カウンタCSは、所定の更新タイミングとなることにより更新され、メイン表示部41及び図柄表示装置170による図柄の変動開始時に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
図32の説明に戻り、MPU702の出力側には、停電監視基板705、払出制御装置142及び音声ランプ制御装置82が接続されている。払出制御装置142には、例えば、上記入球部への入球判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置82には、変動用コマンド、種別コマンド、停止表示コマンド、大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンドなどの各種コマンドが出力される。
ここで、変動用コマンド及び種別コマンドは、保留球格納エリアに格納されている情報に基づいてメイン表示部41における変動表示を開始する場合に、音声ランプ制御装置82に出力される。この場合、変動用コマンドには、図柄の変動表示時間、大当たり発生の有無の情報、リーチ表示の有無の情報などが含まれており、種別コマンドには、停止表示させる図柄の種類の情報が含まれている。
ちなみに、変動用コマンド及び種別コマンドは、保留球格納エリアに格納されている保留情報について大当たり抽選などを行った後に出力されるが、これに限定されることはなく、大当たり抽選などを行うのに先立ち変動用コマンドを出力するとともに、大当たり抽選などを行った後に種別コマンドを出力する構成としてもよい。この場合、変動用コマンドを図柄の変動表示の開始契機を知らせるための情報として機能させるとともに、種別コマンドに、図柄の変動表示時間、大当たり発生の有無の情報、リーチ表示の有無の情報及び停止表示させる図柄の種類の情報などが含まれる構成とするとよい。
また、停止表示コマンドは、メイン表示部41における変動表示を終了する場合に、音声ランプ制御装置82に出力される。また、大当たり開始コマンドは、大当たり状態に移行する場合に、音声ランプ制御装置82に出力される。また、大当たり終了コマンドは、大当たり状態が終了する場合に、音声ランプ制御装置82に出力される。
また、MPU702の出力側には、可変入賞装置32に設けられた駆動部などが接続されており、大当たり状態においては当該駆動部の駆動制御が実行され、可変入賞装置32の開閉が実行される。このように大当たり状態において可変入賞装置32の開閉が実行されることにより多数の遊技球が遊技者に払い出されることとなる。つまり、特別遊技状態としての大当たり状態を、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状態とすることができる。
停電監視基板705は、主制御基板701と電源及び発射制御装置143とを中継し、また電源及び発射制御装置143から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。
払出制御装置142は、払出装置124により賞球や貸し球の払出制御を行うものであり、上記賞球コマンドを入力した場合には、その賞球コマンドに対応した数の遊技球が払い出されるように払出装置124を駆動制御する。換言すれば、払出制御装置142は、賞球コマンドを入力した場合には、払出制御処理を実行して払出装置124を駆動制御することで、賞球コマンドに対応した数の遊技球を払い出す。つまり、本パチンコ機10は、遊技結果に基づいて遊技球の払出を実行する払出機能を有している。
電源及び発射制御装置143は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板701や払出制御装置142等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を二重線矢印で示す経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御装置143は、遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構53は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置82は、主制御基板701から入力した各種コマンドに基づいて前扉枠14に設けられたスピーカ部や発光部を駆動制御するとともに、表示制御装置710を制御するものである。表示制御装置710を制御する上では、音声ランプ制御装置82は、主制御装置81から入力した変動用コマンド、種別コマンド、停止表示コマンド、大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンドなどの各種コマンドを、その情報形態を維持した状態で表示制御装置710に出力する。
表示制御装置710に設けられた表示制御基板711には、MPU712が搭載されている。MPU712には、当該MPU712により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM713と、そのROM713内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM714と、割込み回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
MPU712には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU712の入力側には、音声ランプ制御装置82が接続されているとともに、各演出用ユニット300,400,500に設けられた位置検知センサが接続されている。また、MPU712の出力側には、図柄表示装置170が接続されているとともに、各演出用ユニット300,400,500に設けられた各モータ318,422,501が接続されている。
MPU712では、主制御装置81から出力され音声ランプ制御装置82を経由して出力されてくる演出用コマンド(変動用コマンド、種別コマンド、停止表示コマンド、大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンド等)を入力するとともに、入力コマンドを解析し又は入力コマンドに基づき所定の演算処理を行って図柄表示装置170の表示制御を実行する。
具体的には、変動用コマンド及び種別コマンドを入力した場合に、該当する遊技回における図柄の変動表示パターンや図柄の停止結果を決定して図柄表示装置170における図柄の変動表示を開始させるとともに、その変動表示パターンが実行された後に図柄の停止結果を表示した状態で図柄の変動表示を終了させる。停止結果を表示する場合には、上記通常大当たり状態が発生することとなる遊技回においては通常大当たり図柄の組み合わせを表示させ、上記確変大当たり状態が発生することとなる遊技回においては確変大当たり図柄の組み合わせを表示させる。また、変動表示パターンは複数種類設定されており、それらの中には例えば上述したリーチ表示やリーチ演出が含まれる変動表示パターンが設定されている。
ここで、本パチンコ機10では、図柄表示装置170における図柄の変動表示に合わせて、釣竿型演出用ユニット300において、上棒状部304がLED322に照射されながら上下動する演出が、魚型演出用ユニット400において、魚部材407a,407bがLED322に照射されながら上下動する演出が、リール型演出用ユニット500において、ハンドル部材503が回動する演出が実行されることがある。当該演出の実行タイミングとしては、例えばリーチ表示が行われることを示唆するためのリーチ示唆演出が設定されており、またリーチ表示中に行われるリーチ対応演出が設定されている。また、図柄の変動表示の終了に際して通常大当たり図柄の組み合わせを表示させた後に確変大当たり図柄の組み合わせに切り換える昇格演出が図柄表示装置170にて行われることに前後して又はその最中に行われる昇格対応演出が設定されている。さらには、図柄の変動表示の終了に際して通常大当たり図柄の組み合わせを表示させた後に、大当たり状態中に確変大当たりであることを示す大当たり中演出が図柄表示装置170にて行われることに前後して又はその最中に行われる大当たり中対応演出が設定されている。つまり、表示制御装置710のMPU712は、図柄表示装置170における表示状況に対応させて、各演出用ユニット300,400,500を動作させる演出制御手段を備えている。
かかる演出制御に際しては、表示制御装置710のMPU712は、各演出用ユニット300,400,500に対応する位置検知センサにて各可動部の位置を把握する。また、各演出用ユニット300,400,500の各モータ318、416、422、501に駆動信号を出力し、各演出用ユニット300,400,500に既に説明したような動作を行わせる。
なお、上記各演出は全て実行されることは必須ではなく、上記各演出の一部のみが実行される構成としてもよい。また、各演出用ユニット300,400,500の動作継続時間や動作速度が、上記各演出に応じて異なるように設定されていてもよい。この場合、各演出に応じた動作継続時間情報や動作速度情報が、演出情報記憶手段としての機能を有するROM713に予め記憶させておく必要がある。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
上下動ユニット408とラックユニット412とを溝部402を挟んで前後方向に重ねて配置することができるので、上下動ユニット408を動作させるための構成のコンパクト化を図ることが可能となる。
上下動ユニット408が動作することにより溝部402の特定領域が上下動ユニット408と対向しなくなった場合には、当該特定領域がそのまま露出されるのではなく、遮蔽ユニット430によって視認しづらい状態となる。これにより、本来装飾として機能しない溝部402がそのまま遊技者に視認されることはなく、見た目を悪化させることなく、上記のようなコンパクト化を図ることが可能となる。
遮蔽ユニット430は、溝部402の長手方向と交差する方向に移動するので、遮蔽ユニット430を含めた上下動ユニット408を動作させるための構成が上記長手方向へ長大化することを抑制でき、当該構成のコンパクト化を図ることが可能となる。
遮蔽ユニット430は溝部402の遮蔽を行わない場合は、表示面171と離れる側に移動するので、上下動ユニット408(魚部材407a,407b)を表示面171に近づけることができ、上下動ユニット408及び表示面171の画像による連動した演出に対する遊技者の注目度の向上を図ることが可能となる。
魚部材407a,407bの一部と表示面171とを前後方向に重ねて見せることができるので、上下動ユニット408及び表示面171の画像による演出の連動性を向上させることが可能となり、当該演出に対する遊技者の注目度の向上を図ることが可能となる。また、このような演出において、LED480は、魚部材407a,407bにおける表示面171と重なっていない部位に向けて光を照射するので、魚部材407a,407bに光をあてて目立たせながらも、表示面171に光が過度に映りこんで表示面171に対する視認性が低下することを抑制することが可能となる。
遮蔽ユニット430が溝部402を遮蔽しない場合は複数の各遮蔽部材431,432,433が前後方向に重なるので、遮蔽ユニット430が溝部402を遮蔽しない場合の遮蔽ユニット430の設置スペースを小さくすることができ、遮蔽ユニット430を含めた上下動ユニット408を動作させるための構成のコンパクト化を図ることが可能となる。
遮蔽ユニット430が溝部402を遮蔽していない状態では、各遮蔽部材431,432,433は溝部402に沿った状態となるので、溝部402の延びる方向と交差する方向の遮蔽手段を設置するスペースを幅狭にすることができ、遮蔽ユニット430を含めた上下動ユニット408を動作させるための構成のコンパクト化を図ることが可能となる。
各遮蔽部材431,432,433は連動して移動するので、遮蔽部材431,432,433ごとに当該遮蔽部材を動作させるための構成を備える必要がないので、遮蔽ユニット430を含めた上下動ユニット408を動作させるための構成のコンパクト化を図ることが可能となる。また、各遮蔽部材431,432,433は連動して移動するので、遮蔽ユニット430の移動を円滑に見せることが可能となる。
上下動ユニット408が移動する力が遮蔽ユニット430を退避位置に移動させるための駆動力として働くため、遮蔽ユニット430を退避位置に移動させるための駆動手段を別途設ける構成に比べて構成の簡素化が図られる。
前遮蔽部材431に対する遮蔽位置に向けたコイルばね441による付勢力が中遮蔽部材432、後遮蔽部材433に対する遮蔽位置に向けた付勢力として働くため、遮蔽位置に向けた付勢に関して構成の簡素化が図られる。
棒状部301が動作する演出を発光ユニット320(LED322)による光が照射された状態で遊技者に視認させることができ、当該演出への注目度を高めることが可能となる。この場合に、棒状部301の内部に発光手段を設けるのではなく、棒状部301に対して発光ユニット320からの光を外部から照射する構成であるため、棒状部301のコンパクト化が図られる。
棒状部301がパチンコ機10前方から視認可能となる位置のいずれに配置されている状況であっても、同一の発光ユニット320からの光により棒状部301に光が照射されるため、棒状部301の動作位置に対応させて発光手段を設ける構成に比べて発光手段の数を抑えることができるとともに、発光制御の処理の簡素化を図ることができる。
表示面171の周囲において上棒状部304を動作させるとともに当該上棒状部304に光を外部から照射する構成において、発光ユニット320からの光が表示面171に直接入り込むことが抑制される。これにより、表示面171の視認性を低下させないようにしながら、上記のような優れた効果を奏することができる。
上棒状部304が発光ユニット320の照射方向と交差する方向に移動する場合でも、上棒状部304は発光ユニット320により光をあてられるので、上記説明した効果を奏することが可能となる。
上棒状部304は湾曲した形状に形成されているとともに、動作する際には各部位にて当該部位に応じた方向に変位するため、上棒状部304の動きを斬新なものとすることが可能となる。この場合に、発光ユニット320は上棒状部304の湾曲した形状に沿わせて複数配列されているため、湾曲した形状に形成された上棒状部304の各部位に対応させて光を照射することができ、上棒状部304の動きを斬新なものとしながら、上棒状部304に対して外部から光を良好に照射することが可能となる。
予めフレキシブル基板321上にLED322を配置しておき、そのフレキシブル基板321を上棒状部304の形状に沿わせて撓ませながら配設することができるので、設置作業性の向上に貢献することが可能となる。
発光ユニット収容部330においてフレキシブル基板321の厚みに対して湾曲板状部328と湾曲突出部331との間に所定の遊びが設定されていることにより、余裕をもってフレキシブル基板321を設置することができる。また、フレキシブル基板321の長手方向の両端が保持される構成であるため、かかる保持の構成の簡素化が図られる。但し、当該構成においては、上記所定の遊びの範囲内でフレキシブル基板321が変形してしまうことが考えられるが、当該所定の遊びの範囲内でフレキシブル基板321が変形した場合であっても照射対象領域に向けて光を照射することとなるように複数のLED322が設けられているため、上棒状部304への外部からの光の照射を良好に行いながら、上記のような優れた効果を奏することができる。
可動部用空間Sは上下動ユニット408の動作空間をパチンコ機10前方及び表示面171側に開放させるようにして形成されているため、上下動ユニット408を見る場合の視認性の向上が図られ、上下動ユニット408に対する遊技者の注目度の向上に貢献することが可能となる。また、上下動ユニット408の移動範囲が可動部用空間Sに限定されず、当該移動範囲を可動部用空間Sの開放先にまで延長させることができるので、上下動ユニット408の移動の自由度を向上させることができる。
可動部用空間Sがステージ部206に隣接させて設けられているので、当該ステージ部206における遊技球の転動態様と上下動ユニット408の動作態様とを遊技者に同時に視認させることが可能となる。また、ステージ部206に対して可動部用空間Sが分断されていないため、上下動ユニット408の視認性を低下させないようにすることができる。但し、当該構成においてはステージ部206にて転動している遊技球が可動部用空間Sに入り込むおそれがあるが、当該遊技球を球抜き孔610から良好に排出することが可能となる。
可動部用空間Sに入り込んだ遊技球は遊技領域とは異なる箇所(球抜き孔610)側に向けて排出されるため、遊技者を混乱させる可能性を低減させながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
可変入賞装置32、作動口33,34、アウト口37に入球した遊技球を排出するための排出通路131、609を利用して、可動部用空間Sに入り込んだ遊技球を遊技領域とは異なる箇所に向けて排出することができる。
可動部用空間Sに遊技球が入り込んだことを確認した遊技者にとっては、その遊技球が再度遊技領域に排出されないことに対して違和感を覚えてしまうことが懸念される。これに対して、可動部用空間Sに入り込んだ遊技球が球抜き孔610側に誘導されていくことを、透明窓部602を介して確認させることが可能となり、上記のような不都合の発生を抑制することが可能となる。
上下動ユニット408が底部605に最も近付いた位置に配置されている状況において、当該底部605は当該上下動ユニット408よりも遊技球1個分以上下方に離間されているので、底部605上に遊技球が存在している状況で上下動ユニット408が当該底部605に最も近付いたとしても、上下動ユニット408と底部605との間に遊技球を噛んでしまうことを抑制できる。
保護ユニット450の対向壁部468により、ラックユニット412の動作にともなって移動する配線454の追従配線領域454aが前方へ移動することを規制されるので、当該配線454と他の遊技機用部品とが干渉することによる配線の劣化等の不都合が生ずる可能性を減じることが可能となる。
保護ユニット450の動配線用開口部458は、対向領域458aを有するように形成されているので、ラックユニット412の動作に際して動配線用開口部458の周縁部に配線454の追従配線領域454aが引っ掛かり当該追従配線領域454aに大きな負荷が加えられてしまうことを抑制することができる。
保護ユニット450の動配線用開口部458は、逃げ領域458bを有するように形成されているので、ラックユニット412の動作に際して動配線用開口部458の周縁部に追従配線領域454aが引っ掛かってしまうことをより確実に抑制することができる。
保護ユニット450の動配線用開口部458の周縁部には突出環部460が形成されているので、ラックユニット412の動作に際して動配線用開口部458の周縁部に追従配線領域454aが接触したとしても、当該追従配線領域454aに加えられる圧力を低減させることが可能となるとともに、当該追従配線領域454aが磨耗しづらくなる。
対向壁部468は、ラックユニット412の動作範囲のいずれの位置においてもラックユニット412と対向するように設けられているので、タンク121から落下してきた遊技球がラックユニット412に衝突してしまうことを抑制することができる。
屋根部462を備えているので、ラックユニット412から落下してきた遊技球が対向壁部468とラックユニット412との間の空間に入り込んでしまうことを抑制することが可能となり、ラックユニット412への遊技球の衝突を抑制することができるとともに、ラックユニット412自身が遊技球を噛み込んでしまうことや、ラックユニット412と対向壁部468との間に遊技球が嵌り込んでしまうことを抑制することが可能となる。
屋根部462には配線係止部463が形成されているので、屋根部462を利用して、配線454を対向壁部468に向けて好適に誘導することができる。
保護カバー部材453を備えているので、追従配線領域454aがラックユニット412側とは異なる側に大きく膨らみ出すことが抑制されるため、追従配線領域454aの引っ掛かりを抑制しながら所定の遊技機器をラックユニット412側に近接させて配置することが可能となる。これにより、スペースの有効利用を図ることが可能となる。
保護ユニット450は保持環部457を備えており、保持環部457よりも静配線用開口部459寄りの配線454は、ラックユニット412が動作したとしても変位しづらい。これにより、配線454の変位範囲をある程度抑えることができるとともに、静配線用開口部459を複雑な形状としなくても、当該開口部の周縁部により配線454が磨耗してしまうことを抑えられる。
フレキシブル基板321を湾曲させて配設しているので、パチンコ機10内部において所定の基板を設置するために必要なスペースの省スペース化を図ることができる。また、湾曲した箇所に基板を設けようとすると、当該基板が硬い基板である場合、その湾曲方向に沿って複数の基板を設ける必要が生じるのに対して、フレキシブル基板321を利用すれば一の基板で足りる。したがって、部材点数の削減を図ることも可能となる。
フレキシブル基板321は湾曲された状態から復元するのを妨げられた状態で発光ユニット収容部330に収容されている。言い換えると、フレキシブル基板321は自身の復元力により復元を規制する部位を押圧した状態で発光ユニット収容部330に取り付けられている。よって、フレキシブル基板321自身を所定の姿勢で安定して発光ユニット収容部330に収容することができる。また、発光ユニット収容部330にフレキシブル基板321を組み付ける際の位置決め作業を行うにあたっては、フレキシブル基板321自身の復元力を利用することができるので、当該作業の容易化に貢献することが可能となる。
フレキシブル基板321の集中コネクタ323が取り付けられた領域の曲げ部分における復元力を通じて、コネクタ領域保持部327におけるフレキシブル基板321の保持力を向上させることが可能となる。よって、フレキシブル基板321の保持を安定して行わせることが可能となる。また、発光ユニット収容部330に発光ユニット320を設置する際の位置決め作業においては、その位置決めをフレキシブル基板321の復元力を利用して行うことができ、当該作業の容易化が図られる。
集中コネクタ323が取り付けられた領域には板材324が固定されているので、コネクタ領域保持部327におけるフレキシブル基板321の保持力をより高めることが可能となり、保持の安定化及び位置決め作業の容易化をより向上させることが可能となる。また、集中コネクタ323には配線が接続されるため、その分の重量負荷が掛ることとなるが、当該集中コネクタ323が取り付けられた領域には板材324が固定されているため、その重量負荷を好適に受けることが可能となる。つまり、板材324が固定されているため、フレキシブル基板321の保持力を高めることができるだけでなく、集中コネクタ323における重量負荷を好適に受けることが可能となる。
フレキシブル基板321を板材324の縁部を境にして折り曲げることにより、集中コネクタ323の向きをLED322とは異なる方向に向けることが可能となり、LED322については光の照射を行う上で好ましい方向に向けることが可能となるとともに、集中コネクタ323については配線の接続を行う上で好ましい方向に向けることが可能となる。
<他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。
上記実施の形態では、フレキシブル基板321にLED322を設ける構成としたが、電力の受入、電力の供給、信号の入力、又は信号の出力機能を有する電子部品を設けたフレキシブル基板を所定箇所に湾曲させた状態で取り付ける構成としてもよい。これにより、基板設置スペースのコンパクト化を図ることが可能となる。
上記実施の形態では、フレキシブル基板321の端部に板材324を固定する構成としたが、それに代えて、フレキシブル基板321の端部を剛性の高い材料で形成してもよい。また、当該端部の板厚を厚く形成して剛性を高くしてもよい。この場合は、一体成型で製造することができるので製造段階における工数を減じることが可能となる。
上記実施の形態では、フレキシブル基板321の長手方向を撓ませて発光ユニット収容部330に取り付けたが、フレキシブル基板321の短手方向を撓ませて取り付ける構成としてもよい。この場合は、筒状に延びる部材等に収容することが可能となり、パチンコ機10のコンパクト化に貢献することが可能となる。
上記実施の形態では、フレキシブル基板321の板面321aにLED322及び集中コネクタ323を設ける構成としたが、板面321bにも電子部品を設ける構成としてもよい。
上記実施の形態では、フレキシブル基板321の集中コネクタ323が設けられた側の端部を折り曲げる構成としたが、長手方向の両端部を折り曲げる構成としてもよい。この場合は、両端部の復元を規制することにより、フレキシブル基板321の姿勢を安定させることが可能となる。
上記実施の形態では、フレキシブル基板321はセンターフレーム201に設ける構成としたが、上皿71や下皿72の湾曲部に設けて上皿71、下皿72付近を照射して演出する構成としてもよい。その他、フレキシブル基板321は前扉枠14等に設ける構成としてもよい。
上記実施の形態では、上棒状部304は最大限に撓んだ状態でも表示面171と前後方向に重ならない構成としたが、上棒状部304(可動手段)の撓みの程度により表示面171と前後方向に重なるように構成してもよい。これにより、表示面171に表示される画像と連動した演出を行うことができる。
上記実施の形態では、上棒状部304には上金具部品305を固定し、中棒状部303には中金具部品242を固定したが、これら金具部品を設けない構成としてもよい。この場合、設計段階において、LEDの照射位置を金具部品の位置を避けた位置に設定する必要がないので、設計が煩雑になるのを抑制することが可能となる。
上記実施の形態では、遮蔽ユニット430は、前遮蔽部材431、中遮蔽部材432及び後遮蔽部材433から構成されるものとしたが、部材1つで構成しても良い。この場合は、部材点数を少なくすることができるとともに遮蔽する構成を単純化することが可能となる。
上記実施の形態では、遮蔽ユニット430は、溝部402の長手方向と交差する方向に移動するように構成したが、溝部402(案内手段)の長手方向に沿ってに移動するように構成してもよい。具体的には、遮蔽ユニットを互いにスライド可能な複数部材で構成しておき、上下動ユニット408(可動手段)が上方に移動した場合は当該上下動ユニット408(可動手段)に押されて上下動ユニット408(可動手段)の移動方向と同じ方向に移動するように構成する。このような構成は、溝部402の側方に遮蔽ユニットを取り付けるスペースが少ない場合等に採用される。
上記実施の形態では、遮蔽ユニット430は専用の駆動手段を備えておらず上下動ユニットに追従して移動する構成としたが、遮蔽ユニット430(遮蔽手段)専用の駆動手段を備える構成としてもよい。この場合、魚部材407a,407b(可動手段)の動作とは独立して溝部402(案内手段)の遮蔽及び露出を行わせることができ、多様な演出を行うことに貢献することが可能となる。
上記実施の形態では、魚部材407a,407bと表示面171とは、上下動ユニット408が最下方にある場合に一部が重なっており、上下動ユニット408が上方に移動するにつれて重なり部分が徐々に大きくなる構成とした。これに代えて、魚部材407a,407b(可動手段)と表示面171は、上下動ユニット408(可動手段)が最下方にある場合は全く重なっておらず、上方に移動する場合に重なるように構成してもよい。この場合は、上下動ユニット408(可動手段)の動作が開始されたことを遊技者に対して強調することが可能となる。
上記実施の形態では、上下動ユニット408は側枠部224に設けたが、上下動ユニット408(可動手段)を上枠部221又は下枠部222に設けて横方向に移動させるように構成してもよい。なお、移動方向は、上下動ユニット408(可動手段)の前面側に設けられる装飾部材(本実施形態においては魚部材407a,407b)や設置スペースに応じて好適な方向が適宜選択される。
上記実施の形態では、ラックユニット412に魚部材用モータ416を設ける構成としたが、ラックユニット412(可動手段)を上下動させるための上下動ユニット用モータ422(駆動手段)を設ける構成としてもよい。この場合は、ギヤ群420に代えてラック部を上下方向に固定し、当該ラック部に上下動ユニット用モータ422の駆動軸に固定あれたギヤを歯合させるようにしてもよい。これにより、回動する部材を減じることが可能となるので、配線454を巻き込む可能性を減じることができるとともに、耐久性及びメンテナンス性の向上に貢献することが可能となる。
上記実施の形態では、上下動ユニット408は溝部402に沿って上下方向に移動する構成としたが、所定方向に延ばして形成された突条部に沿って上下動ユニット408(可動手段)を当該所定方向に移動する構成としてもよい。
上記実施の形態では、保護ユニット450は、保護ベース部材452と保護カバー部材453とを備えている構成としたが、保護カバー部材453を備えておらず保護ベース部材452を備えている構成としてもよい。この場合は、簡易な構成ながらも保護カバー部材453が対向する領域に設置された遊技機用部品を保護することが可能となるとともに、配線454を当該遊技機用部品から離間させて当該遊技機用部品に配線454が当接するのを抑制することが可能となる。
上記実施の形態では、保護カバー部材453は、側壁部466及び後壁部465を備えている構成としたが、後壁部465のみを備える構成としてもよい。この場合、配線454の後方への張り出しを抑制しながらも、部材コストを低減することが可能となる。
上記実施の形態では、可動部用空間Sは前方及び表示面171側を開放して規定したが、それに加えて前方を開放させる構成としてもよい。これにより、上下動ユニット408(可動手段)の形状や動作範囲を多様化することが可能となる。
上記実施の形態では、センターフレーム201に受け部601を設ける構成としたが、受け部601を設けず当該部分を下方に開放して、可動部用空間Sに入り込んだ遊技球は直接取付用フレーム150の球受け用空間160に落ち込むように構成してもよい。この場合は、球受け用空間160の材質や構造を遊技球の落下の衝撃に耐えうるものにすることが好ましい。
上記実施の形態では、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、音声ランプ制御装置82により表示制御装置710が制御される構成としたが、これに代えて、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置710が音声ランプ制御装置82を制御する構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置82と表示制御装置710とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置82,710が一の制御装置として設けられた構成としてもよい。また、主制御装置81から音声ランプ制御装置82に出力されるコマンドの構成も任意である。
また、音声ランプ制御装置82は、主制御装置81からコマンドを入力した場合に、当該コマンドをそのまま表示制御装置710に出力するのではなく、音声ランプ制御装置82において図柄の変動表示のパターンなどを特定するとともに、その特定結果を含めた情報を表示制御装置710に出力する構成としてもよい。
上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.駆動手段(上下動ユニット用モータ422)により駆動されて動作するとともにその動作の様子が遊技機(パチンコ機10)前方から視認可能となる可動手段(上下動ユニット408)を備えている遊技機において、
前記可動手段の動作方向を定めるとともに、その動作方向を定める領域の少なくとも一部として、前記可動手段が遊技機前方から視認可能となる所定の動作位置に配置されている状況で当該可動手段にその裏側にて対向する特定領域を有するように設けられた案内手段(溝部402)と、
前記可動手段が前記特定領域と対向しない位置に配置されている状況において当該特定領域を遊技機前方から視認しづらくする遮蔽手段(遮蔽ユニット430)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、可動手段が遊技機前方から視認可能となる所定の動作位置に配置されている状況で当該可動手段にその裏側にて対向する特定領域を有するように案内手段が設けられているため、可動手段と案内手段との位置を近付けることができる。よって、可動手段を動作させるための構成のコンパクト化を図ることが可能となる。
また、可動手段が動作することにより特定領域が可動手段と対向しなくなった場合には、当該特定領域がそのまま露出されるのではなく、遮蔽手段によって視認しづらい状態となる。これにより、本来装飾として機能しない案内手段がそのまま遊技者に視認されることはなく、見た目を悪化させることなく、上記のようなコンパクト化を図ることが可能となる。
例えば、可動手段を大型化していくと、それにともない案内手段も大型化していく必要がある。この場合、案内手段を視認できる領域から外れた領域に設けると可動手段を含む当該可動手段を動作させるための構成が大型化してしまう。また、案内手段を視認できる領域に設けると、案内手段が目立ってしまい遊技者の可動手段に対する注目度の低下を招いてしまう。
この点、本特徴においては、可動手段を大型化しても、可動手段の裏側にて当該可動手段に対向する領域を有するように案内手段を設け、可動手段に対向していない案内手段の領域は遮蔽手段により視認しづらくされるので、可動手段を含む当該可動手段を動作させるための構成をコンパクト化できるとともに遊技者の可動手段に対する注目度の低下を抑制することが可能となる。
特徴A2.前記案内手段は溝状であり、前記駆動手段は、前記案内手段を挟んで前記可動手段の反対側において当該可動手段に駆動力を伝達可能に接続されていること(ラック部413,ギヤ群420,上下動ユニット用モータ422)を特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、前記可動手段と前記駆動力を伝達するための構成とを案内手段を挟んで前後方向に重ねて配置することができるので、可動手段を動作させるための構成のコンパクト化を図ることが可能となる。
また、遮蔽手段が設けられていることにより、溝状の案内手段を介して駆動手段の一部や、可動手段の奥側に配置されている内部の部品が露出してしまうことが抑制されている。
特徴A3.前記案内手段は、所定方向に延びるように形成されており、
前記遮蔽手段は、前記特定領域を遮蔽している遮蔽位置から退避位置に移動する場合に前記所定方向に対して交差する方向に移動するように設けられていることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、可動手段が所定方向に移動するように設けられた構成において、遮蔽手段を含めた可動手段を動作させるための構成が上記所定方向へ長大化することを抑制でき、当該構成のコンパクト化を図ることが可能となる。
特徴A4.表示面(表示面171)を有する表示手段を備えており、
前記可動手段は、前記表示面の周囲において動作するように設けられているとともに、前記案内手段は、前記所定方向に直交する方向において当該案内手段を挟むように存在する2つの領域のうち一方が前記表示面から遠ざかる側となるように設けられており、
前記遮蔽手段は、前記退避位置において前記遠ざかる側の領域に配置されることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、前記遮蔽手段は案内手段の遮蔽を行わない場合は、表示面と離れる側に移動するので、案内手段、ひいては可動手段を表示面に近づけることができ、可動手段及び表示面の画像による連動した演出に対する遊技者の注目度の向上を図ることが可能となる。
特徴A5.表示面(表示面171)を有する表示手段を備えており、
前記可動手段が所定の動作位置にある場合において、前記可動手段の少なくとも一部(魚部材407a,407の一部)は前記表示面の前方にて当該表示面と前後方向に重なることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A5によれば、可動手段の少なくとも一部と表示面とを前後方向に重ねて見せることができるので、可動手段及び表示面の画像による演出の連動性を向上させることが可能となり、当該演出に対する遊技者の注目度の向上を図ることが可能となる。
また、表示面に対して近い位置にて可動手段が動作する構成においては案内手段も目立ちやすくなるが、上記のとおり遮蔽手段が設けられていることにより、見た目を良好なものとしながら、上記のような効果を奏することができる。
特徴A6.前記遮蔽手段は複数の遮蔽部(各遮蔽部材431,432,433)に分割されており、
それら複数の遮蔽部は、前記特定領域を遮蔽している遮蔽位置から退避位置に移動した状態では、少なくとも一部同士が遊技機前後方向に重なった状態となるように設けられていることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、遮蔽手段は複数の遮蔽部を備えており、遮蔽手段が案内手段を遮蔽しない場合は複数の遮蔽部が前後方向に重なるので、遮蔽手段が案内手段を遮蔽しない場合の遮蔽手段の設置スペースを小さくすることができ、遮蔽手段を含めた可動手段を動作させるための構成のコンパクト化を図ることが可能となる。
特徴A7.前記複数の遮蔽部は、長板状をしており、各遮蔽部の一方の端部側が軸支されていることで前記遮蔽位置と前記退避位置との間を回動可能となっており、さらに前記退避位置においては前記案内手段に沿った状態となるように設けられていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、遮蔽手段が遮蔽していない状態では、複数の遮蔽部は案内手段に沿った状態となるので、案内手段の延びる方向と交差する方向の遮蔽手段を設置するスペースを幅狭にすることができ、遮蔽手段を含めた可動手段を動作させるための構成のコンパクト化を図ることが可能となる。
特徴A8.前記複数の遮蔽部のうちの少なくとも一部は、他の前記遮蔽部に設けられた係止部に係止されること(前係止部443と前方係止面440との係止、後係止部439と後方係止面442との係止)により、前記他の遮蔽部の移動にともなって移動することを特徴とする特徴A6及びA7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、複数の遮蔽部ごとに当該遮蔽部を動作させるための構成を備える必要がないので、遮蔽手段を含めた可動手段を動作させるための構成のコンパクト化を図ることが可能となる。
また、係止部を備えた遮蔽部に、当該係止部に係止される遮蔽部が連動して移動するので、遮蔽手段の移動を円滑に見せることが可能となる。
特徴A9.前記複数の遮蔽部のうち前記遮蔽位置において前記可動手段に最も近い位置に配置される遮蔽先側の遮蔽部(前遮蔽部材431の開放用係合片436)は、当該遮蔽位置に配置されている場合に前記可動手段の一部と当接しており、この当接箇所が存在していることにより、前記可動手段が前記特定領域側に移動する場合に当該可動手段によって前記退避位置に向けて押される構成であり、
前記複数の遮蔽部のうち前記遮蔽位置において前記遮蔽先側の遮蔽部よりも退避位置側に配置される他の遮蔽部は、前記遮蔽先側の遮蔽部が前記可動手段により押圧された押圧力が当該可動手段に近い側の遮蔽部との当接を通じて伝達されることで前記退避位置に向けて押される構成であることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、可動手段が移動する力が各遮蔽部を退避位置に移動させるための駆動力として働くため、各遮蔽部を退避位置に移動させるための駆動手段を別途設ける構成に比べて構成の簡素化が図られる。
特徴A10.前記複数の遮蔽部のうち一の遮蔽部を前記遮蔽位置に向けて付勢する付勢手段(コイルばね441)を備えており、
前記複数の遮蔽部のうち前記一の遮蔽部以外の遮蔽部は、前記一の遮蔽部に対する前記付勢手段の付勢力が伝達されることで前記遮蔽位置に向けて付勢されていることを特徴とする特徴A8又はA9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、一の遮蔽部に対する遮蔽位置に向けた付勢力が他の遮蔽部に対する遮蔽位置に向けた付勢力として働くため、遮蔽位置に向けた付勢に関して構成の簡素化が図られる。
上記特徴A群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機として、ソレノイドや回転モータといった駆動装置により駆動されて動作する可動物が設けられたものが知られている。
例えば液晶表示装置等の周辺における遊技機前方から視認可能な領域(以下、視認可能領域ともいう)に可動物を設け、遊技内容(例えば図柄の変動表示の内容)に応じて駆動装置により駆動されて可動物が動作するようにすることにより、遊技中(例えば図柄の変動時)における遊技の興趣を高めるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、現在知られている遊技機においては、可動物の移動方向を案内する構成を備え当該構成を利用して可動物を移動させるものがある。このような遊技機では、可動物の移動方向を案内する構成が遊技者から視認可能であると、当該可動物に対する遊技者の注目度が低下することが懸念されるため、当該構成を視認可能領域から外れた領域に設けているものもある。
しかしながら、可動物は視認可能領域に配置されるので、可動物と当該可動物の移動方向を案内する構成とを離して配置する必要があり、これらを配置するスペースが広大化しやすい。
ちなみに、上記特徴A1〜A10のいずれか1の構成に対して、下記特徴B1〜B8、下記特徴C1〜C14、下記特徴D1〜D12、下記特徴E1〜E8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
<特徴B群>
特徴B1.駆動手段(釣竿用モータ318)により駆動されて動作するとともにその動作の様子が遊技機(パチンコ機10)前方から視認可能となる可動手段(上棒状部304)と、
当該可動手段に向けて光を照射する発光手段(LED322)と、
を備えており、
前記可動手段が遊技機前方から視認可能となる位置のうち、少なくとも特定の範囲に配置されている場合は、同一の発光手段により当該可動手段に光を照射することが可能なように当該発光手段が設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、可動手段が動作する演出を光が照射された状態で遊技者に視認させることができ、当該演出への注目度を高めることが可能となる。この場合に、可動手段の内部に発光手段を設けるのではなく、可動手段に対して発光手段からの光を外部から照射する構成であるため、可動手段のコンパクト化が図られる。
また、可動手段が遊技機前方から視認可能となる位置のうち、少なくとも特定の範囲に配置されている場合は、同一の発光手段からの光により可動手段に光が照射されるため、可動手段の動作位置に対応させて発光手段を設ける構成に比べて発光手段の数を抑えることができるとともに、発光制御の処理の簡素化を図ることができる。
特徴B2.前記可動手段は前記発光手段に近付く位置と離れる位置との間で移動する構成であり、
前記発光手段は、前記可動手段が遊技機前方から視認可能となる位置のいずれに配置されている状況であっても照射先に前記可動手段が含まれるように、照射方向を固定させて所定の設置箇所に固定されていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、発光手段の構成の簡素化を図りながら上記のような優れた効果を奏することができる。
特徴B3.表示面(表示面171)を有する表示手段を備えており、
前記可動手段は、前記表示面の周囲において動作するように設けられているとともに、前記発光手段は、前記可動手段に対して前記表示面側とは反対側から光を照射するように設けられており、
前記可動手段が前記発光手段から最も離れた位置に配置されている状況であっても、前記発光手段から照射される光のうち指向性の高い光が前記可動手段に照射されるように、前記発光手段の照射方向が設定されていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、表示面の周囲において可動手段を動作させるとともに当該可動手段に光を外部から照射する構成において、発光手段からの光が表示面に直接入り込むことが抑制される。これにより、表示面の視認性を低下させないようにしながら、上記のような優れた効果を奏することができる。
特徴B4.前記可動手段は、前記発光手段の照射方向に交差する方向に移動するように構成されており、
前記可動手段が前記発光手段から最も離間された位置であっても前記照射方向の先側から前記可動手段が外れないように、前記発光手段が配置されていることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B4によれば、可動手段が発光手段の照射方向と交差する方向に移動する場合でも、可動手段は発光手段により光をあてられるので、上記説明した効果を奏することが可能となる。
特徴B5.前記可動手段は湾曲した形状に形成されており、動作する際には各部位にて当該部位に応じた方向に変位する構成であり、
前記発光手段は、前記可動手段の湾曲した形状に沿わせて複数配列されていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、可動手段は湾曲した形状に形成されているとともに、動作する際には各部位にて当該部位に応じた方向に変位するため、可動手段の動きを斬新なものとすることが可能となる。この場合に、発光手段は可動手段の湾曲した形状に沿わせて複数配列されているため、湾曲した形状に形成された可動手段の各部位に対応させて光を照射することができ、可動手段の動きを斬新なものとしながら、可動手段に対して外部から光を良好に照射することが可能となる。
特徴B6.前記複数の発光手段は、フレキシブル基板(フレキシブル基板321)上に設けられており、
当該フレキシブル基板が前記可動手段の形状に沿わせて湾曲させて配置されていることにより、複数の前記発光手段が前記可動手段に沿わせて設けられていることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、予めフレキシブル基板上に発光手段を配置しておき、そのフレキシブル基板を可動手段の形状に沿わせて撓ませながら配設することができるので、設置作業性の向上に貢献することが可能となる。
また、フレキシブル基板は柔軟性に優れるので可動手段の形状に沿わせるのが容易である。よって、多様な可動手段の形状に沿わせて発光手段を配置することが可能となり、可動手段の形状を設計するにあたっての自由度の向上に貢献することが可能となる。
特徴B7.前記フレキシブル基板は長板状に形成されているとともに、当該フレキシブル基板の厚み方向に所定の遊びを有する収容空間(発光ユニット収容部330)に対して長手方向の両端を保持させて収容されており、
前記可動手段は、照射対象領域と非対象領域とが交互に存在するように形成されており、
前記複数の発光手段は、前記照射対象領域に向けて光を照射するように、前記フレキシブル基板の所定の板面に設けられており、前記フレキシブル基板が前記収容空間内において前記所定の遊びの範囲内で変形した場合であっても前記照射対象領域に向けて光を照射することとなるように設けられていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、フレキシブル基板の収容空間に対して当該フレキシブル基板の厚み方向に所定の遊びが設定されていることにより、余裕をもってフレキシブル基板を設置することができる。また、フレキシブル基板の長手方向の両端が保持される構成であるため、かかる保持の構成の簡素化が図られる。但し、当該構成においては、上記所定の遊びの範囲内でフレキシブル基板が変形してしまうことが考えられるが、当該所定の遊びの範囲内でフレキシブル基板が変形した場合であっても照射対象領域に向けて光を照射することとなるように複数の発光手段が設けられているため、可動手段への外部からの光の照射を良好に行いながら、上記のような優れた効果を奏することができる。
特徴B8.表示面(表示面171)を有する表示手段を備えており、
前記可動手段(魚部材407a,407b)は、所定の動作位置において一部が前記表示面の手前にて当該表示面と重なるものであり、
前記発光手段(LED480)は、前記可動手段の前記表示面と重なっていない部分に向けて光を照射するように設けられていることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、可動手段を表示面に重ねた演出を行うことにより、当該演出における可動手段と表示面との連動性を高めることが可能となる。また、このような演出において、発光手段は、可動手段における表示面と重なっていない部位に向けて光を照射するので、可動手段に光をあてて目立たせながらも、表示面に光が過度に映りこんで表示面に対する視認性が低下することを抑制することが可能となる。
上記特徴B群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機として、ソレノイドや回転モータといった駆動装置により駆動されて動作する可動物が設けられたものが知られている。
例えば液晶表示装置等の周辺に可動物を設け、遊技内容(例えば図柄の変動表示の内容)に応じて駆動装置により駆動されて可動物が動作するようにすることにより、遊技中(例えば図柄の変動時)における遊技の興趣を高めるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、現在知られている遊技機の可動物は、いずれも比較的単純な動きに終始しており、動きのインパクトに欠けるものとなっている。したがって、可動物を用いて遊技の興趣を高める上で未だ改良の余地がある。
ちなみに、上記特徴B1〜B8のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A10、下記特徴C1〜C14、下記特徴D1〜D12、下記特徴E1〜E8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技球の流下領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
駆動手段により駆動されて動作するとともにその動作の様子が遊技機前方から視認可能となる可動手段(上下動ユニット408)と、
当該可動手段の動作を可能とする動作空間(可動部用空間S)を区画する区画部(受け部601)と、
を備えており、
前記区画部は、前記流下領域に対して前記動作空間が分断されないように当該動作空間を所定の方向に開放させるようにして形成されているとともに、前記動作空間に入り込んだ遊技球を特定の方向に流入させないようにする抑制部を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、区画部は可動手段の動作空間を所定の方向に開放させるようにして形成されているため、可動手段を所定の方向から見る場合の視認性の向上が図られ、可動手段に対する遊技者の注目度の向上に貢献することが可能となる。また、可動手段の移動範囲が動作空間に限定されず、当該移動範囲を動作空間の開放先にまで延長させることができるので、可動手段の移動の自由度を向上させることができる。
また、上記のように動作空間が形成された構成においては当該動作空間に遊技球が入り込んでしまうおそれがあるが、当該遊技球を特定の方向に流入させないようにすることができ、遊技球が流入すると故障などの発生が懸念される箇所に遊技球が入り込んでしまうことを抑制できる。
特徴C2.前記抑制部は、前記動作空間に入り込んだ遊技球を前記特定の方向に流入させないようにしながら当該動作空間から排出することを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、動作空間に入り込んだ遊技球は抑制部により排出されるため、動作空間において遊技球が多数貯留されて可動手段が故障してしまうといった不都合の発生を抑制することが可能となる。
特徴C3.前記流下領域から流入した遊技球を転動させる転動面が上向き又は斜め上向きに形成されたステージ部(ステージ部206)を備えており、
前記動作空間は前記ステージ部に隣接するようにして設けられていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、動作空間がステージ部に隣接させて設けられているので、当該ステージ部における遊技球の転動態様と可動手段の動作態様とを遊技者に同時に視認させることが可能となる。また、ステージ部に対して動作空間が分断されていないため、可動手段の視認性を低下させないようにすることができる。但し、当該構成においてはステージ部にて転動している遊技球が動作空間に入り込むおそれがあるが、上記特徴C1又はC2の構成を備えていることにより、かかる入り込んだ遊技球を良好に特定の方向に流入させないようにする又は排出することが可能となる。
特徴C4.前記ステージ部における前記動作空間側の端部には、当該端部に対して反動作空間側にて連続する領域に比べて上方に起立した規制部(ステージ側の規制部246)が設けられていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、規制部が設けられていることにより、ステージ部上を転動している遊技球が動作空間に入り込みづらくなる。また、仮に動作空間に遊技球が入り込んだとしても、上記特徴C1又はC2の構成を備えていることにより、当該遊技球を良好に特定の方向に流入させないようにする又は排出することが可能となる。
特徴C5.表示面(表示面171)を有する表示手段を備えており、
前記動作空間は前記表示面に隣接するようにして設けられているとともに、前記所定の方向として前記表示面側に向けて開放されており、
前記可動手段は、所定の動作位置において少なくとも一部(魚部材407a,407bの一部)が前記表示面の手前にて当該表示面と重なるものであることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、動作空間がステージ部に隣接させて設けられているとともに、可動手段は所定の動作位置において少なくとも一部が表示面の手前にて当該表示面と重なる構成であるため、可動手段及び表示面の両方における演出の連動性を向上させることが可能となる。また、表示面側に対して動作空間が分断されていないため、可動手段の視認性を低下させないようにすることができる。但し、当該構成においては表示面の周囲にて流下している遊技球が動作空間に入り込むおそれがあるが、上記特徴C1又はC2の構成を備えていることにより、かかる入り込んだ遊技球を良好に特定の方向に流入させないようにする又は排出することが可能となる。
特徴C6.前記表示面の下側の辺部に沿わせるようにして設けられ、前記流下領域から流入した遊技球を転動させる転動面が上向き又は斜め上向きに形成されたステージ部を備えており、
前記動作空間は前記表示面及び前記ステージ部に対してその側方にて隣接させて設けられており、
前記可動手段の動作範囲には、前記ステージ部の上端位置よりも下方の位置が含まれていることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、ステージ部における遊技球の転動態様と、表示面における表示演出と、可動手段の動作態様とを遊技者に同時に視認させることが可能となる。また、当該構成であっても、上記特徴C1又はC2の構成を備えていることにより、動作空間に遊技球が入り込んだとしてもその遊技球を特定の方向に流入させないようにする又は良好に排出することが可能となる。
特徴C7.前記流下領域は遊技盤の前面に形成されているとともに、当該遊技盤の背面側には遊技の進行を制御するための制御装置を含めて複数の遊技機器が設けられており、
前記抑制部は、前記動作空間に入り込んだ遊技球が前記複数の遊技機器側に入り込まないように設けられていることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、動作空間に入り込んだ遊技球が、制御装置を含めた複数の遊技機器に衝突してしまうことを抑制しながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴C8.前記抑制部は、前記動作空間に入り込んだ遊技球を前記流下領域とは異なる箇所に向けて排出するものであることを特徴とする特徴C2乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
動作空間に入り込んだ遊技球が再度流下領域に排出されると、動作空間に遊技球が入り込んだことを認識していない遊技者が混乱してしまうことが懸念される。これに対して、特徴C8によれば、動作空間に入り込んだ遊技球は流下領域とは異なる箇所に向けて排出されるため、遊技者を混乱させる可能性を低減させながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴C9.前記流下領域は遊技盤の前面に形成されているとともに、当該流下領域を流下する遊技球が入球可能な入球部を備えており、
前記遊技盤の背面には、前記入球部に入球した遊技球を排出するための排出通路(排出通路609)を備えており、
前記抑制部は、前記動作空間に入り込んだ遊技球を前記排出通路に誘導するように形成されていることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、入球部に入球した遊技球を排出するための構成を利用して、動作空間に入り込んだ遊技球を流下領域とは異なる箇所に向けて排出することができる。
特徴C10.前記動作空間は、前記流下領域及び前記可動手段を遊技機前方から視認可能とする窓部側に向けて開放されており、
前記抑制部は、前記動作空間に入り込んだ遊技球を下側から受ける底部と、当該底部上に到達した遊技球が当該底部の前側から前記流下領域に流出することを阻止するように設けられた前側規制壁と、を有しており、
前記前側規制壁には、前記底部上に到達した遊技球を遊技機前方から視認可能とする前側窓部(透明窓部602)が形成されていることを特徴とする特徴C8又はC9に記載の遊技機。
上記特徴C8の構成を備え、動作空間に入り込んだ遊技球が流下領域とは異なる箇所に向けて排出される構成においては、動作空間に遊技球が入り込んだことを確認した遊技者にとっては、その遊技球が再度流下領域に排出されないことに対して違和感を覚えてしまうことが懸念される。これに対して、特徴C10によれば、再度流下領域に排出されることを抑制しながら、動作空間に入り込んだ遊技球が異なる箇所に誘導されていくことを確認させることが可能となり、上記のような不都合の発生を抑制することが可能となる。
特徴C11.前記抑制部において前記動作空間に入り込んだ遊技球を下側から受ける底部は、前記可動手段が当該底部に最も近付いた位置に配置されている状況において当該可動手段よりも遊技球1個分以上下方に離間されていることを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、底部上に遊技球が存在している状況で可動手段が当該底部に最も近付いたとしても、可動手段と底部との間に遊技球を噛んでしまうことを抑制できる。
特徴C12.前記抑制部において前記動作空間に入り込んだ遊技球を下側から受ける底部には、当該底部上に到達した遊技球を動作空間外に排出するための球抜き孔(球抜き孔610)が形成されているとともに、当該底部において遊技球が到達する底面は前記球抜き孔に向けて下り傾斜となるように形成されていることを特徴とする特徴C2乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C12によれば、底部上に到達した遊技球をその自重を利用して排出することが可能となる。
特徴C13.前記動作空間において前記底部の上方には前記可動手段とは別の遊技部品(下棒状部302)が入り込んでおり、
当該遊技部品は、前記底面上の領域を複数の領域に区画するとともに、それら複数の領域のいずれに遊技球が到達した場合であっても当該遊技球が前記球抜き孔に誘導されるように形成されていることを特徴とする特徴C12に記載の遊技機。
特徴C13によれば、動作空間を有効利用して遊技部品を設けることができる。また、底部上に複数の遊技球が同時に到達した場合に、それら複数の遊技球が互いに衝突して底部上で暴れてしまうことを、上記遊技部品を利用して抑制することができる。
特徴C14.前記遊技部品及び前記底部により、前記複数の領域のうち少なくとも所定の領域に到達した遊技球を、前記球抜き孔に向けて1個ずつ導出されるように誘導する誘導構造が形成されていることを特徴とする特徴C13に記載の遊技機。
特徴C14によれば、動作空間を有効利用して遊技部品を設けた構成において、その遊技部品を利用して球抜き孔への遊技球の誘導を良好に行うことができる。
上記特徴C群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機として、ソレノイドや回転モータといった駆動装置により駆動されて動作する可動物が設けられたものが知られている。
例えば液晶表示装置等の周辺に可動物を設け、遊技内容(例えば図柄の変動表示の内容)に応じて駆動装置により駆動されて可動物が動作するようにすることにより、遊技中(例えば図柄の変動時)における遊技の興趣を高めるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、上記可動物は遊技球が流下する領域に隣接させて設けられているため、その遊技球が遊技機内部側に流入してしまわないように可動物を設ける必要がある。これに対して、遊技球の流入が発生しない位置に可動物を設ける構成とすると、可動物の設置箇所に制約が生じ、可動物を利用した演出が画一化してしまうおそれがある。その一方、可動物側への遊技球の流入を抑制するために可動物の周囲を透明カバーなどにより覆う構成とすると、当該可動物の視認性が低下してしまうおそれがある。
ちなみに、上記特徴C1〜C14のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A10、上記特徴B1〜B8、下記特徴D1〜D12、下記特徴E1〜E8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
特徴D1.駆動手段(上下動ユニット用モータ422)により駆動されて動作する可動手段(上下動ユニット408及びラックユニット412)と、
当該可動手段に所定の演出を行わせるために当該可動手段に対して一端が接続されるとともに、他端が制御手段又はその中継基板(環状部材411)に接続された配線と、
を備えた遊技機において、
前記配線において前記可動手段の動作に追従して変位する追従変位領域が、前記可動手段の動作に伴って変位した場合に所定の領域に入り込むことを規制する規制手段(対向壁部468)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、可動手段の動作にともなって移動する配線が所定方向へ移動することが規制されるので、当該配線と他の遊技機用部品とが干渉することによる配線の劣化等の不都合が生ずる可能性を減じることが可能となる。
特徴D2.前記規制手段は、前記可動手段に対して所定の方向に離間させた位置にて当該可動手段に対して対向させて設けられた対向部を備えており、
前記配線は、前記対向部において前記可動手段側とは反対側の面上を誘導された後に前記可動手段に接続されていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、配線の追従変位領域において可動手段との接続部分から続く箇所を可動手段からある程度離間させることが可能となるため、可動手段の動作に際して当該可動手段が追従変位領域を噛み込んでしまうことを抑制することができる。
特徴D3.前記対向部は、前記可動手段に対して遊技機奥側にて対向するように設けられており、
前記配線は、前記対向部に形成された追従側の開口部(動配線用開口部458)を通じて前記可動手段側に引き出されていることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、遊技機奥側から異物が可動手段に当たってしまうことを対向部により抑制することが可能となり、追従変位領域を可動手段から単に離間させるだけでなく可動手段を保護するために対向部を利用することができる。
特徴D4.前記追従側の開口部は、前記可動手段の奥側において当該可動手段の移動の軌跡に沿う領域を有するように形成されているとともに、前記可動手段がいずれの動作位置に配置されている状況であっても前記追従側の開口部の周縁部を起点として前記追従変位領域が前記可動手段側に向けて伸張された状態とならないように形成されていることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
特徴D4によれば、対向部に形成された追従側の開口部を通じて配線が可動手段側に引き出される構成において、可動手段の動作に際して追従側の開口部の周縁部に追従変位領域が引っ掛かり当該追従変位領域に大きな負荷が加えられてしまうことを抑制することができる。
特徴D5.前記追従変位領域は、前記可動手段が所定の動作位置に配置されている状況では前記対向部により誘導された方向の先側へ続く姿勢となり、当該所定の動作位置とは異なる動作位置に配置されている状況では途中位置において曲げられた姿勢となるように設けられており、
前記追従側の開口部は、前記追従変位領域が前記曲げられた姿勢となった場合に当該曲げ部分が膨らみ出す側に向けて当該開口部の周縁部を逃がす逃げ領域が前記沿う領域に連続させて形成されていることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、可動手段の動作に際して追従側の開口部の周縁部に追従変位領域が引っ掛かってしまうことをより確実に抑制することができる。
特徴D6.前記追従側の開口部は、その周縁部が前記対向部の他の部位よりも肉厚となるように形成されているとともに、面の方向が変化することとなる境界部分が湾曲するように形成されている(突出環部460)ことを特徴とする特徴D3乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、可動手段の動作に際して追従側の開口部の周縁部に追従変位領域が接触したとしても、当該追従変位領域に加えられる圧力を低減させることが可能となるとともに、当該追従変位領域が磨耗しづらくなる。
特徴D7.前記可動手段の上方には遊技ホールの島設備から供給された遊技媒体を貯留するとともに、予め定められた払出条件が成立した場合に当該遊技媒体が遊技者に払い出すために利用される貯留手段(タンク121)を備えており、
前記対向部は、当該可動手段の動作範囲のいずれの位置においても前記可動手段と対向するように設けられていることを特徴とする特徴D3乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D7によれば、貯留手段側から落下してきた遊技媒体が可動手段に衝突してしまうことを対向部により抑制することができる。
特徴D8.前記規制手段は、前記対向部と前記可動手段との間の空間を上方から塞ぐように形成された屋根部(屋根部462)を備えていることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、貯留手段側から落下してきた遊技媒体が対向部と可動手段との間の空間に入り込んでしまうことを抑制することが可能となり、可動手段への遊技媒体の衝突を抑制することができるとともに、可動手段自身が遊技媒体を噛み込んでしまうことや、可動手段と対向部との間に遊技媒体が嵌り込んでしまうことを抑制することが可能となる。
特徴D9.前記配線において前記可動手段に接続される側とは反対側の端部は、前記屋根部側に設けられた前記制御手段又はその中継基板に接続されており、
前記屋根部には前記配線を前記対向部側へ誘導するように係止する係止部(配線係止部463)が設けられていることを特徴とする特徴D8に記載の遊技機。
特徴D9によれば、上記特徴D8にて説明した作用効果を奏する屋根部を利用して、配線を対向部に向けて好適に誘導することができる。
特徴D10.前記追従変位領域は、前記可動手段の動作位置に応じて、途中位置において曲げられた姿勢となるとともに、それよりも曲げが緩和された姿勢となるように設けられており、
前記規制手段は、前記曲げられた姿勢及び前記緩和された姿勢のうち一方から他方へ前記追従変位領域が遷移する場合において当該追従変位領域が前記可動手段側とは異なる側に向けて膨らみ出そうとする場合に当該部位をその膨らみ出そうとする先側から抑える抑え部(保護ベース部材452)を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D10によれば、追従変位領域が可動手段側とは異なる側に大きく膨らみ出すことが抑制されるため、追従変位領域の引っ掛かりを抑制しながら所定の遊技機器を可動手段側に近接させて配置することが可能となる。これにより、スペースの有効利用を図ることが可能となる。
特徴D11.前記抑え部は、前記追従変位領域の一部を収容するとともに少なくとも前記可動手段に向けて開放された収容空間を区画するように形成されていることを特徴とする特徴D10に記載の遊技機。
特徴D11によれば、上記特徴D10の効果を、可動手段に対して複数の方向において奏することができる。
特徴D12.前記抑え部は、前記配線を前記他端が接続される制御手段又はその中継基板側に導出する非追従側の開口部を備えており、
さらに、前記収容空間の内部において前記配線の一部を保持する保持手段(配線保持部材456)を備えていることを特徴とする特徴D11に記載の遊技機。
特徴D12によれば、保持手段よりも非追従側の開口部寄りの配線は、可動手段が動作したとしても変位しづらい。これにより、配線の変位範囲をある程度抑えることができるとともに、非追従側の開口部を複雑な形状としなくても、当該開口部の周縁部により配線が磨耗してしまうことを抑えられる。
上記特徴D群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機として、ソレノイドや回転モータといった駆動装置により駆動されて動作する可動物が設けられたものが知られている。
例えば液晶表示装置等の周辺に可動物を設け、遊技内容(例えば図柄の変動表示の内容)に応じて駆動装置により駆動されて可動物が動作するようにすることにより、遊技中(例えば図柄の変動時)における遊技の興趣を高めるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、可動物に対して配線を接続し、当該可動物において所定の演出を行わせるようにする構成が考えられる。しかしながら、可動物が動作することに伴い配線が移動する場合、当該配線が他の部材に当接したり無理な方向に曲げられたりすることによって、当該配線の劣化が早まってしまうことが懸念される。
ちなみに、上記特徴D1〜D12のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A10、上記特徴B1〜B8、上記特徴C1〜C14、下記特徴E1〜E8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
特徴E1.配線接続部(集中コネクタ323)に接続された配線を介して電力の受入、電力の供給、信号の入力、又は信号の出力を行う所定の基板を備えた遊技機(パチンコ機10)において、
前記所定の基板は、フレキシブル基板(フレキシブル基板321)を用いて形成されているとともに、当該フレキシブル基板を湾曲させた状態で設置箇所(発光ユニット収容部330)に設置されていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、遊技機内部において所定の基板を設置するために必要なスペースの省スペース化を図ることができる。また、湾曲した箇所に基板を設けようとすると、当該基板が硬い基板である場合、その湾曲方向に沿って複数の基板を設ける必要が生じるのに対して、本構成によれば一の基板で足りる。したがって、部材点数の削減を図ることも可能となる。
特徴E2.前記フレキシブル基板を湾曲させた姿勢を維持させるようにしながら当該フレキシブル基板の所定方向の両端をそれぞれ保持する端部保持手段(端保持部材325、コネクタ領域保持部327)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、フレキシブル基板は湾曲された状態から復元するのを妨げられた状態で収容部に収容されている。言い換えると、フレキシブル基板は自身の復元力により復元を規制する部位を押圧した状態で収容部に取り付けられている。よって、フレキシブル基板自身を所定の姿勢で安定して収容部に収容することができる。また、収容部にフレキシブル基板を組み付ける際の位置決め作業を行うにあたっては、フレキシブル基板自身の復元力を利用することができるので、当該作業の容易化に貢献することが可能となる。
特徴E3.前記フレキシブル基板において前記端部保持手段により保持される両端のうち少なくとも一方は、フレキシブル基板の途中位置を折り返すようにして曲げた曲げ部分(集中コネクタ323が設けられた領域)となっており、その曲げ部分において生じる復元力を受けるようにして、当該曲げ部分に対応する前記端部保持手段において当該曲げ部分の保持が行われていることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、曲げ部分における復元力を通じて、端部保持手段におけるフレキシブル基板の保持力を向上させることが可能となる。よって、フレキシブル基板の保持を安定して行わせることが可能となる。また、設置箇所にフレキシブル基板を設置する際の位置決め作業においては、その位置決めをフレキシブル基板の復元力を利用して行うことができ、当該作業の容易化が図られる。
特徴E4.前記所定の基板において前記曲げ部分よりも先側は、当該曲げ部分よりも硬く形成されている(板材324が固定されている)とともに、当該先側が前記フレキシブル基板の復元力により対応する端部保持手段を所定方向に押圧するように当該端部保持手段による保持が行われていることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、端部保持手段におけるフレキシブル基板の保持力をより高めることが可能となり、保持の安定化及び位置決め作業の容易化をより向上させることが可能となる。
特徴E5.前記硬く形成された前記先側の領域に前記配線接続部が設けられていることを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
特徴E5によれば、配線接続部には配線が接続されるため、その分の重量負荷が掛ることとなるが、当該配線接続部は硬く形成された領域に設けられているため、その重量負荷を好適に受けることが可能となる。つまり、硬く形成された領域が設けられていることにより、フレキシブル基板の保持力を高めることができるだけでなく、配線接続部における重量負荷を好適に受けることが可能となる。
特徴E6.前記フレキシブル基板には一方の基板面(板面321a)に、前記湾曲させた方向に沿って複数の発光手段(LED322)が設けられており、前記配線を介して電力の受入又は信号の入力を行うことで、前記発光手段から光が照射される構成であることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、湾曲させた方向に沿って複数の発光手段が設けられていることにより、湾曲部分からの光の照射や湾曲部分への光の照射を良好に行うことが可能となる。この場合に、フレキシブル基板を利用しない構成を想定すると、複数の基板を湾曲方向に沿って複数配設する必要が生じるが、フレキシブル基板を利用していることにより、一の基板を利用して、複数の発光手段を湾曲させた方向に沿って設けることができる。
特徴E7.前記配線接続部は、前記複数の発光手段が設けられた側と同一の基板面においてそれら複数の発光手段よりも前記フレキシブル基板の所定の端部側に偏倚させた位置に設けられており、
前記フレキシブル基板は、前記配線接続部が前記複数の発光手段が向く側とは異なる側を向くように前記所定の端部側を曲げた状態で設置されていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
特徴E7によれば、一の基板を利用して複数の発光手段を湾曲させた方向に沿って設けるようにした構成において、それら複数の発光手段については光の照射を行う上で好ましい方向に向けることが可能となるとともに、配線接続部については配線の接続を行う上で好ましい方向に向けることが可能となる。
特徴E8.表示面(表示面171)を有する表示手段と、
当該表示面の周囲を囲むようにして設けられ、前記表示面を露出させる開口部が形成されたセンターフレーム(センターフレーム201)と、
を備えており、
前記所定の基板は、前記開口部の周縁部において前記各発光手段が前記開口部側を向くように湾曲させた状態で設置されていることを特徴とする特徴E6又はE7に記載の遊技機。
特徴E8によれば、センターフレームの開口部の周縁部において光の照射を良好に行えるようにしながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
上記特徴E群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
遊技機として例えばパチンコ遊技機では、遊技盤に形成された遊技領域に対して遊技球が発射され、当該遊技領域内の各種入賞口に遊技球が入賞されるとそれに伴い所定個数の遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機には例えば図柄表示ユニットが設けられ、この図柄表示ユニットにより複数列の図柄が変動表示される。図柄表示ユニットは、液晶表示装置等によって構成されることが多く、例えば左右方向又は上下方向に並ぶ3つの図柄列が設けられ、各図柄列毎に図柄が変動表示される。この場合、所定の入賞口への入賞をトリガとして図柄表示ユニットによる図柄の変動表示が開始され、その後、所定の変動パターンによる変動表示を経て図柄の変動表示が停止される。そして、停止図柄に応じて特別遊技状態に移行し、開放された大入賞口に複数の遊技球が入賞することで、多数の遊技球が払い出される。
また近年では、例えばLEDやモータ等の電子部品を複数取り付けられた遊技機が通常となっており、取り付ける電子部品を増やすことにより遊技機の多機能化を図ることが可能となると考えられる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、取り付ける電子部品を増やすと、電子部品自体が増加するだけでなく電子部品に必要な基板等も増加してしまうので、これらが遊技機内部のスペースを圧迫することとなり、他の部材の設置スペースや遊技領域の狭小化を招いてしまう。
ちなみに、上記特徴E1〜E8のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A10、上記特徴B1〜B8、上記特徴C1〜C14、上記特徴D1〜D12のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。