JP2020203179A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技盤の遊技領域を好適に拡大することが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】遊技球が流下する遊技領域を前面に有する遊技盤57と、遊技盤57の前面における機能を担う各種の盤面要素とを備える構成において、遊技盤57が前方から遊技機本体(内枠58)に取り付けられ、盤面要素の一部(側縁レール部材の右側レール部67M)が、少なくとも一部(右側面部)を、遊技盤57の周面部(右側端面部)に位置させるようにして配設された構成とする。望ましくは、盤面要素の一部(右側レール部67M)に、遊技盤57の周面(右側端面)に沿って延びる側片部(支持片67D)を設ける。【選択図】 図14

Description

本発明は、パチンコ機に代表される遊技機に関するものである。
パチンコ機などの遊技機は、遊技球が流下する遊技領域が前面に形成された遊技盤を備え、この遊技盤の遊技領域に遊技球を導いて遊技を行うことができるようになっているものが一般的である。遊技盤の前面には、例えば、発射装置から発射された遊技球を遊技領域に案内するとともに、遊技領域を画する部材でもあるガイドレールや、液晶表示装置を備える可変表示装置ユニット、一般入賞装置、可変入賞装置、始動入賞装置等の各種入賞装置、遊技内容に関連するキャラクタ形状や絵柄等の種々の形態に構成された各種装飾部材といった、各種の要素が配置されている。
特開2010−240101号公報
遊技機においては、遊技の多様化等にともない、遊技盤の遊技領域が拡大されてきており、今後も一層の拡大が要望されている。しかしながら、遊技盤の前面のスペースが限られていることから、遊技領域の拡大には自ずと限界があった。
本発明は、かかる問題点に鑑みて案出されたものであり、遊技盤の遊技領域を好適に拡大することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明にかかる遊技機は、上記目的を達成するために、
遊技球が流下する遊技領域を前面に有する遊技盤と、該遊技盤の前面における機能を担う盤面要素とを備える遊技機であって、
前記遊技盤が前方から遊技機本体に取り付けられ、
前記盤面要素の一部が、少なくとも一部を前記遊技盤の周面部に位置させるようにして配設されていることを特徴とする。
本発明の構成によれば、遊技盤が前方から取り付けられるので、遊技機本体に対する固定部を前面に確保する必要がなく、したがって遊技盤の前面が全面的に利用可能となってそのぶん遊技領域を大きく確保することができる。
さらに、盤面要素の一部が遊技盤の周面部に配設されるので、該盤面要素を遊技盤のより外側寄りの位置に配設することができ、したがってそのぶん遊技領域を大きく確保することができる。
即ち、本発明の構成によれば、簡単な構成により遊技盤の遊技領域を好適に拡大することができる。
パチンコ機の一例を示す正面図。 図1のパチンコ機の正面側の斜視図。 図1のパチンコ機の前面枠の斜視図。 遊技盤の一例を示す正面図。 主表示ユニットの斜視図。 図1のパチンコ機の背面の構成を示す分解斜視図。 図4の遊技盤の背面側の斜視図。 図4の遊技盤の背面図。 パチンコ機の電気的構成の一例を示すブロック図。 第1実施形態に係る盤面要素(側端レール)の取付構造を示す図4のA−A線部矢視断面図。 第2実施形態に係る遊技盤の取付構造を示す分解斜視図。 第2実施形態に係る遊技盤の裏面側の分解斜視図。 図12のX1部拡大図。 図13のB−B線部矢視断面図。 第2実施形態に係る遊技盤の背面図。 他の実施形態に係る盤面要素(側端レール部)の取付構造を示す断面図。 他の実施形態に係る盤面要素(右側レール部)の取付構造を示す断面図。 他の実施形態に係る盤面要素(レール壁部)の配設構造を示す断面図。 他の実施形態に係る盤面要素(レール壁部)の配設構造を示す正面図。 他の実施形態に係る盤面要素(段状部材)の配設構造を示す分解斜視図。
以下、本発明の最良の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、遊技機としてパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を挙げる。
(パチンコ機正面側の構成)
図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の斜視図、図3はパチンコ機10の前面枠の斜視図である。図1および図2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11の一側部に開閉可能に支持された内枠12とを備えている。以下に、外枠11と内枠12との構成を個別に説明する。
上記外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されていてもよい。このように構成することにより、パチンコ機の軽量化を図ることができるからである。
一方、上記内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみてハンドル(後述する遊技球発射ハンドル18)設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に十分に開放できるようになっている。このような構成とするのは、内枠12の開閉軸線がハンドル設置箇所側(図1のパチンコ機10の右側)で上下方向にあるとすると、内枠12を開放する際に遊技球発射ハンドル18の頭部等が隣なりのパチンコ機やカードユニット(球貸しユニット)に干渉することになり、内枠12を十分に開放できないからである。また、内枠12は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂から成る。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できるという利点が発揮される。
また、内枠12は、その最下部に下皿ユニット13を有し、内枠12の左側の上下方向の開閉軸線を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、樹脂ベース25(図6参照)と、この樹脂ベース25の後側に取り付けられる後述の遊技盤30とを備えている。これらの各構成を以下に詳細に説明する。
上記下皿ユニット13は、前面枠セット14の一部として前面枠ベース部材に固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と演出ボタン79が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、後述の上皿が満タンになった場合等に排出口16より排出される遊技球を停留する役割がある。上記球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に停留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して遊技者の持球貯留箱(ドル箱)に排出することができる。上記遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出するように配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、発射ソレノイドを備えた遊技球発射装置によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。前面枠セット14の上部には、スピーカからの音を出力するための音出力口24が設けられている。
一方、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19が前面枠セット14と一体的に設けられている。この上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。また、上皿19の左下方には、装飾図柄表示装置42の背景を変える等の操作を遊技者が行なうための演出ボタン79が設けられている。
加えて、前面枠セット14にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり遊技状態時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、大当たり遊技状態時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり遊技状態中であることを報知する構成である。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタンと、返却ボタンと、度数表示部とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタンは、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタンは、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置部から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
次に、図4を用いて遊技盤30の構成を説明する。図4は遊技盤30の構成を示す正面図である。遊技盤30は、一般入賞口を備える一般入賞装置31、可変入賞装置32、中央始動口33aと右始動口33b(作動チャッカ33bで構成)と一対の開閉羽根60とを備える始動入賞装置33、通過口を備える作動入賞装置34(スルーゲートで構成)、主表示ユニット371、装飾図柄表示装置42を備える可変表示装置ユニット35等が設けられている。これらの一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入賞装置33、作動入賞装置34、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。また、右始動口33bの入口には、一対の開閉羽根60が設けられており、遊技球を案内する開放位置と、右始動口33b内に遊技球が入りにくくなる(入らない)閉塞位置を採りうる。開閉羽根60は、遊技盤30の裏面側に配設されたソレノイドSL1によって駆動される。また、中央始動口33aの下方には、大入賞口(収容部の入口)61が配置されている。大入賞口61については、後に言及する。大入賞口61内には、入球検出スイッチSW1が設けられている。
前述の一般入賞装置31、可変入賞装置32および始動入賞装置33に遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(入賞口スイッチ、カウントスイッチ、作動口スイッチ等)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、各種部材(役物)が配設されている。
主表示ユニット371は、後述する主制御装置261が直接的に制御する表示装置ユニットであり、図5に示すように、右上の隅部が直角でその対辺が左上から右下へ延びる斜辺となっている、やや上下に長い概略直角三角形の各隅部(角部)が丸く角落ちするとともに、斜辺が遊技領域の右上部に沿って弧状に内側へ湾曲する正面形状を有し、前後に遊技球の直径よりやや大きい程度の厚みを有する立体状の外形を有する部品となっている。主表示ユニット371における右上には、ネジ挿通孔を有するフランジ371Hが背面に沿って形成され、右下の隅部には、前面側から後面壁まで凹入し該後面壁にネジ挿通孔(図示せず)を有する正面視概略U字状のネジ挿通部371Nが形成され、図4に示すように、フランジ371Hおよびネジ挿通部371Nにネジが螺入されて主表示ユニット371が遊技盤30の前面における右上部に固定されている。主表示ユニット371における左上の上面部は左下方へやや下傾するように形成され、その中央部は、図4に示すように、遊技球の最大飛翔部分に対応する外レール52の先端部に近接し、この部位の上に、図5に示すようにゴム板よりなる返しゴム371Rが取り付けられている。この返しゴム371Rにより、所定以上の勢いで発射された遊技球が当たって跳ね返されるようになっている。主表示ユニット371の前面部には、左上端近傍からネジ挿通部371Nに隣接するまで斜辺に沿って弧状に延びる正面形状を有して内奥側へ段状に凹入する表示部371Mが形成されている。
上記表示部371Mには、7個の表示装置371A〜371Gが上から弧状に並ぶようにして順に配置されている。表示装置371B(第1特別図柄表示装置)は、中央始動口33aへの遊技球の入賞を契機に変動表示される第1特別図柄を表示するものであり、表示装置371D(第2特別図柄表示装置)は、右始動口33bへの遊技球の入賞を契機に変動表示される第2特別図柄を表示するものである。これらの表示装置371B、371Dはそれぞれ、「8」の字状に配列された7個と、隅部にドット状に配列された1個とによる合計8個のLEDのセグメントから構成されている。なお、各特別図柄は、上記表示装置371B、371Dにおいて同時に変動表示されることがなく入賞順に従って順次行われるため、装飾図柄表示装置42においては共通の装飾図柄によって特別図柄に対応する表示が行われるようになっている。表示装置371A(第1特別図柄保留表示装置)は、第1特別図柄の保留数を表示するものであり、表示装置371C(第1特別図柄保留表示装置)は、第2特別図柄の保留数を表示するものである。これらの表示装置371A,371Cはそれぞれ、左右2個のLEDで構成され、左側のLEDのみあるいは両方を点灯又は点滅させることにより最大で4個までの保留数を表示するようになっている。なお、センターフレーム43の下部には、2色の発光が可能な合計4個のランプよりなる保留ランプ800aが装飾図柄表示装置42の下辺に沿って配列されており(図4参照)、この保留ランプ800aによって表示される装飾図柄の保留数は、遊技状態(後述するサポート状態か否か)に応じて、上記表示装置371A、371Cのうち何れかが表示する保留数と対応するようになっている。表示装置371E(普通図柄表示装置)は、作動入賞装置34における通過口への遊技球の入賞を契機に変動表示される普通図柄を表示するものであり、左右2個のLEDで構成され、片側のLEDのみを点灯させることで外れを表示し、両方を点灯させることで当りを表示するようになっている。表示装置371F(普通図柄保留表示装置)は、普通図柄の保留数を表示するものであり、左右2個のLEDで構成され、左側のLEDのみあるいは両方を点灯又は点滅させることにより最大で4個までの保留数を表示するようになっている。表示装置371Gは、遊技状態の種別を表示するものであり、合計8個のLEDで構成されている。これらのLEDがそれぞれ消灯、点灯、点滅の何れかに変化し、全消灯を除く6560通りの組み合わせによって、1.通常遊技状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が低確率であり、サポート状態ではない)、2.時短状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が低確率であり、サポート状態)、3.潜伏高確率状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が高確率であり、サポート状態ではない)、4.高確率状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が高確率であり、サポート状態)、及び5.大当たり状態の何れかを表示するようになっており、大当たり状態を表示するのに際してはその大当たりの最大ラウンド数によって異なる表示が行われる。
上記装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。装飾図柄表示装置42には、例えば上、中、及び下の3箇所に識別情報としての図柄(装飾図柄)が表示される。これら図柄がスクロールされて装飾図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本形態では、装飾図柄表示装置42(液晶表示装置)は例えば10インチ或いは12インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備えている。遊技球が始動入賞装置33を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ800aにて点灯表示されるようになっているが、この保留ランプ800aが表示する保留回数は、装飾図柄表示装置42の一部(具体的には右下部)にも表示される。この保留表示は、保留数に対応する数のキャラクタ画像が並列的に表示されるものである。
上記可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるようになっているが、その具体的な構成については後述する。簡略に触れれば、特別図柄表示装置が特定の表示態様となった場合(装飾図柄表示装置42の停止後の確定図柄が予め設定した特定の図柄の組み合せとなった場合)に特別遊技状態が発生する。そして、可変入賞装置32が受球状態となり、遊技球の入賞を許す。具体的には、所定時間(例えば30秒)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の受球状態が所定回数繰り返し開放される。
また、図4に示すように、遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす金属板にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。内レール51および外レール52の後側端縁(遊技盤30に対向する端縁)には、所定間隔をおいて複数個所に鋲56が設けられており、内レール51および外レール52は該鋲56を打ちつけるようにして遊技盤30に取り付けられている。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして外レール52が形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51、52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51および外レール52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。
尚、遊技領域は、レールユニット50の内周部(内外レール)と主表示ユニット371の斜辺とにより略円形状に区画形成されており、特に本形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領城が従来よりもはるかに大きく構成されている。
さらに、遊技盤30の右側縁部には、側端レール50Sが配設されている。側端レール50Sは、内レール51および外レール52とは別体として構成され、また内レール51および外レール52からは間隔を置いて独立に配置されているが、外レール52とおおよそ同一の円周上に位置して遊技領域の右端部を区画しており、即ちレールユニット50の一部(右端部)を構成している。この側端レール50Sの構成および取付構造については後述する。
(パチンコ機の背面構成)
次に、パチンコ機10の背面の構成を説明する。図6はパチンコ機10の背面の構成を示す分解斜視図である。
先ず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12および遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにしてまたは前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の裏カバー(保護カバー)等が取り付けられている。本形態では、各種制御基板を3つの取付台に分けて搭載して3つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12または遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主制御基板、電源監視基板、これら基板を収容する基板ボックスおよび該基板ボックスを封印する封印ユニットから構成される主制御装置261を一つにユニット化し、表示制御基板、該表示制御基板を収容する基板ボックスおよび装飾図柄表示装置42から構成される表示制御装置45とサブ制御基板および該サブ制御基板を収容する基板ボックスから構成されるサブ制御装置262とを後述する外包部材82に搭載してユニット化し、さらに払出制御基板、該払出制御基板を収容する基板ボックス(払出制御基板ケース)および該基板ボックスを封印する封印ユニットから構成される払出制御装置311と電源基板、発射制御基板およびこれら基板を収容する基板ボックス(電源・発射制御基板ケース203A)から構成される電源・発射制御装置とを1つの取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、各ユニットを上記の順に「第1制御基板ユニット201」、「第2制御基板ユニット202」および「第3制御基板ユニット203」と称することとする。
また、払出機構および裏カバー(保護カバー)も上記第3制御基板ユニット203に一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここでは第3制御基板ユニット203を「裏パックユニット203」とも称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201は、後述するように、取り外す場合には工具で封止状態を解除する必要があるが取付はネジ等の締結具も工具も何ら要することなく行い得るよう構成されており、第2制御基板ユニット202および裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されている。更に、これに加え、各ユニット201〜203は、一部に支軸部を設けて内枠12または遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
上述した第1制御基板ユニット201は、その遊技の進行を統括する主制御基板及び電源の監視を司る電源監視基板を有する。上記主制御基板と電源監視基板とは透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。この基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニットによって開封不能に連結されることにより、基板ボックスが封印される。
尚、封印ユニットはボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用でき、また、封印ユニットによる封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期にかつ容易に発見可能とするものである。
第2制御基板ユニット202は、主制御基板からの指示に従い前記装飾図柄表示装置42の表示制御を司る表示制御装置45と主制御基板からの指示に従い音声ランプ制御を司るサブ制御基板とを有する。上記表示制御装置45は、装飾図柄表示装置42および表示制御基板がユニットとして構成され、透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて後述する外包部材82の背面側に取り付けられている。上記サブ制御基板は透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容され、上記表示制御装置45の背面側に取り付けられている。
次に、前記第3制御基板ユニット(裏パックユニット)203は、払出制御基板、電源基板、発射制御基板及びカードユニット接続基板を有している。上記払出制御基板により賞品球や貸出球の払出が制御され、上記電源基板および発射制御基板により各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力されるとともに遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射ソレノイドの制御が行われる。また、上記カードユニット接続基板は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)および図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御基板に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板は不要である。
上記払出制御基板は、透明樹脂材料等よりなる払出制御基板ケース(図示せず)内に収納されており、上記電源基板および発射制御基板は、透明樹脂材料等よりなる電源・発射制御基板ケース203A内に収納されている。また、上記カードユニット接続基板は透明樹脂材料等よりなるカードユニット接続基板ケース(図示せず)内に収納されている。特に、払出制御基板では、前述した主制御基板と同様、基板ケース(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結されることにより、基板ボックスが封印される。
上記払出制御基板は状態復帰スイッチと電気的に接続されており、例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチが押下されると、払出モータがゆっくりと正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パック351は例えばABS樹脂により成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機後方に突出し横長の略直方体形状をなす裏カバー部(保護カバー部)354とを有する。裏カバー部354は左右側面および上面が閉鎖されかつ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも電動役物表示制御装置45を囲むのに十分な大きさを有する(但し本形態では、前述のサブ制御装置262も合わせて囲む構成となっている)。裏カバー部354の背面には多数の通気孔が設けられている。この通気孔は各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔が比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
また、ベース部353には、裏カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は図示しない払出通路等を通じて前記上皿19に供給される。
タンクレール356と、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ359とが一体化するようにユニット化されており、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ359が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
上記払出機構部352には、前記払出制御基板から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチの切替操作により電源ONまたは電源OFFとされるようになっている。
なお、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ(図示せず)が設けられており、内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチからホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。また、上記内枠開検出スイッチの左方には、前面枠開検出スイッチ(図示せず)が設けられており、前面枠セット14が開かれると、前面枠開検出スイッチからホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。
(パチンコ機の電気的構成及び各種制御処理)
次に、図9を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。パチンコ機10は、電源装置313と、電源監視装置540と、主制御装置261と、サブ制御装置262と、払出制御装置311と、表示制御装置45等を備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。尚、電源監視装置540と主制御装置261とは、上記したように封印ユニットで封印されている。
次いで、主制御装置261の構成について説明する。主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU501が搭載されている。MPU501には、該MPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのエリアが備えられている。
なお、MPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU501へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理が即座に実行される。
主制御装置261のMPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、電源監視装置540内のRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、主表示ユニット371(第1特別図柄保留表示装置371A、第1特別図柄表示装置371B、第2特別図柄保留表示装置371C、第2特別図柄表示装置371D、普通図柄表示装置371E、普通図柄保留表示装置371F、状態報知用表示装置371G)や、その他図示しない入賞検知スイッチ群や不正検知スイッチ群などが接続されている。なお、装飾図柄保留表示装置800(保留ランプ800a)は、サブ制御装置262に従属する表示制御装置45に接続されている。
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU511は、そのMPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのエリアが備えられている。
なお、主制御装置261のMPU501と同様、MPU511のNMI端子にも、停電時の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理が即座に実行される。
払出制御装置311のMPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、払出モータ358aがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射ソレノイドによる遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射ソレノイドは、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311からカードユニットとの接続状態であることを示す接続信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射制御装置312は発射許可信号を主制御装置261に出力する。発射許可信号を入力した主制御装置261は、発射ソレノイド制御信号を発射制御装置312に出力する。これにより発射制御装置312は発射ソレノイド制御信号に応じて発射ソレノイドを駆動し、その結果、遊技球発射ハンドルの操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
サブ制御装置262は、主制御装置261からのコマンドに基づいて装飾図柄の変動表示に応じた演出用スピーカ810等の鳴動制御及び演出用ランプ811の点灯(点滅)制御、並びに、主制御装置261からのコマンドに基づいて表示制御装置45へのコマンドを編集して表示制御装置45に送信する機能を果たすものである。サブ制御装置262のMPU550には、そのMPU550により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM551と、ワークメモリ等として使用されるRAM552とを備えている。MPU550には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン553を介して入出力ポート554が接続されている。入出力ポート554には、スピーカ、ランプ、装飾図柄表示装置42における変動表示中において所定の表示演出を実行させるための演出用ボタン79、及び主制御装置261がそれぞれ接続されている。演出用ボタン79としては、例えば所定のキャラクタが順次出現する態様によって大当たり状態の可能性が大きいことを予告するステップアップ予告等の表示演出用ボタン等が挙げられる。なお、演出用ボタン79が押されると、所定の演出実行のための演出指定コマンドが生成されて、装飾図柄表示装置42に送信されようになっている。
表示制御装置45は、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を制御するものである。表示制御装置45は、ワークRAM等として使用されるRAM523を有するMPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529とを備えている。
MPU521は、サブ制御装置262から送信されてくる図柄表示コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、確定コマンド等)を入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し、又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行って画像コントローラ526の制御(具体的には画像コントローラ526に対する内部コマンドの生成)を実施する。プログラムROM522は、MPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値を記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。RAM523は、MPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
画像コントローラ526は、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)で構成されている。VDPは、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路であり、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は描画処理専用のソフトウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。画像コントローラ526は、MPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して、出力ポート529を介して装飾図柄表示装置42に出力して表示させる。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM524の内容を書き換えることにより装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM525には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。特に、ビットマップ形式の図柄画像データにはそれぞれ図柄コード(図柄番号)が付与されており、コマンドレベルでは各図柄画像を図柄コードだけで管理可能としている。なお、キャラクタROM525を複数設け、各キャラクタROM525に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM522に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM525に記憶する構成とすることも可能である。
電源装置313は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部541を備えている。この電源部541は、電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電圧を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を、電源監視装置540、サブ制御装置262、払出制御装置311、表示制御装置45等に対して供給する。なお、主制御装置261に対しては、電源監視装置540を介して動作電圧(12ボルト及び5ボルトの電圧)が供給される。また、発射制御装置312に対しては、主制御装置261を介して動作電圧(12ボルト及び5ボルトの電圧)が供給される。
電源監視装置540は、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、リセット信号を出力するリセット回路544と、を備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置261のMPU501及び払出制御装置311のMPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチが押下された場合に、主制御装置261及び払出制御装置311へ、バックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。なお、払出制御装置311への信号の送信は、主制御装置261を介して行われる。
主制御装置261及び払出制御装置311は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、それぞれのバックアップデータをクリアする。
リセット回路544は、主制御装置261、払出制御装置311、サブ制御装置262、及び表示制御装置45を初期化するため、リセット信号を出力する回路である。なお、リセット回路544からのリセット信号は、主制御装置261に対しては直接与えられるが、払出制御装置311、サブ制御装置262、及び表示制御装置45に対しては、電源装置313を介して与えられるようになっている。
ここで、特別図柄表示装置、普通図柄表示装置、及び装飾図柄表示装置42の表示内容について説明する。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、大当たりの発生を遊技者に示すための図柄として2個の特別図柄表示装置で表示される特別図柄と、単一の装飾図柄表示装置42で表示される装飾図柄との2種類が設けられている。装飾図柄は、特別図柄と同期して変動が行われる図柄であり、特別図柄の変動開始と同時に(又はほぼ同時期に)変動を開始し、また特別図柄の変動停止と同時に(またはほぼ同時期に)変動を停止するものである。この装飾図柄は、遊技者に多種多様な表示演出を行って飽きにくい遊技性を備えるために設けられている。
先ず、第1特別図柄表示装置371B及び第2特別図柄表示装置371Dで行われる特別図柄の表示内容について説明する。特別図柄の変動表示は、8個のLEDセグメントの点灯パターンの変化によりそれぞれ表現される。この特別図柄の変動表示は遊技球の始動入賞装置33への入賞を契機としてその入賞順に基づいて第1特別図柄表示装置371B及び第2特別図柄表示装置371Dの何れかで開始され、所定時間後に停止する。具体的には、対応する側の特別図柄表示装置の点灯状態を中止する全消灯処理を行った後、所定の順番で各LEDセグメントを順次点灯させる切替処理を実行することで変動を開始させ、後述する停止パターン選択カウンタC3の値によって決定された変動表示時間が経過すると上述の切替処理を中断して全消灯処理を行い、後述する大当たり乱数カウンタC1及び大当たり図柄カウンタC2の値に基づいて決定された態様によって各LEDセグメントを点灯させるようになっており、大当たり抽選における外れ結果を表示する場合にはドット状の1個のLEDセグメントのみを点灯表示させる一方、大当たり結果を表示する場合には、大当たり後に高確率遊技状態を発生させる当選であるか否かによって異なる数字を「8」の字状に並ぶ7個のLEDセグメントを用いて点灯表示する。なお、一方の特別図柄表示装置が変動表示状態である期間において他方の特別図柄表示装置は変動表示を行わず、最後に変動表示された際に停止表示した図柄の点灯表示を継続した状態とされる。遊技球が始動入賞装置33の中央始動口33a及び右始動口33bに入賞した回数はそれぞれ最大4回まで保留され、それらの保留回数は、中央始動口33aへの入賞に対応する保留数については第1特別図柄保留表示装置371A及び装飾図柄表示装置42の所定領域にてそれぞれ表示され、右始動口33bへの入賞に対応する保留数については第2特別図柄保留表示装置371C及び装飾図柄表示装置42の所定領域にて表示されるようになっており、加えて、装飾図柄保留表示装置800の保留ランプ800aにて、遊技状態に応じて、中央始動口33aへの入賞に対応する保留回数又は右始動口33bへの入賞に対応する保留回数が点灯表示されるようになっている。
次いで、装飾図柄表示装置42の表示内容について説明する。装飾図柄表示装置42の表示画面には、例えば、上段・中段・下段に区分けされた3つの表示領域に3つの装飾図柄列Z1〜Z3が表示される。これら装飾図柄列Z1〜Z3は、右から左にスクロール表示される。装飾図柄は、例えば「1」〜「9」の数字からなる主図柄と、主図柄より小さい副図柄とにより構成され、これら各主図柄および副図柄によって装飾図柄の図柄列が形成される。装飾図柄で形成される各図柄列では、数字の昇順又は降順に主図柄が配列されると共に各主図柄の間にそれぞれ副図柄が配列されている。始動入賞装置33への入賞すなわち始動入賞が発生すると、装飾図柄の変動表示が行われ、変動パターンに応じた一定時間の経過後に変動表示が停止し、装飾図柄表示装置42には縦3×横3の9個の装飾図柄が表示結果として表示される。大当たり抽選に当選した変動表示においては、9個の装飾図柄のうち垂直あるいは斜めの一直線上に同一の主図柄が3つ揃って停止するように表示制御装置45により制御が行われ、遊技者に大当たりの発生が示される。一方、大当たり抽選に外れた変動表示においては、9個の装飾図柄のうち垂直あるいは斜めのいずれにも同一の主図柄が3つ揃って停止しないように表示制御装置45により制御が行われ、遊技者に外れの発生が示される。なお、遊技状態がサポート状態(一対の開閉羽根60が通常より開放し易く且つ開放時間が通常よりも長い状態)を含まない状態である場合においては装飾図柄保留表示装置800の保留ランプ800aにて中央始動口33aへの入賞に対応する保留回数が赤色の発光で点灯表示される一方、遊技状態がサポート状態を含む状態である場合においては装飾図柄表示装置800の保留ランプ800aにて右始動口33bへの入賞に対応する保留回数が点灯表示されるようになっている。
次いで、普通図柄表示装置371Eにおいて行われる普通図柄の表示内容について説明する。普通図柄の変動表示は、上述した2個のLEDを交互に点灯させることにより表現される。この普通図柄の変動表示は遊技球が作動入賞装置34の通過口を通過することを条件として開始され、所定時間後に普通図柄の変動表示が停止する。そして、両方のLEDを点灯状態で停止させた場合に始動入賞装置33が所定時間だけ作動状態となる(一対の開閉羽根60が開放される)よう構成されている。遊技球が作動入賞装置34の通過口を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が普通図柄保留表示装置371Fにて点灯表示されるようになっている。
(電源投入時)
パチンコ機10の電源立ち上げ時には、動作確認および電源投入報知として、スピーカ、装飾図柄表示装置42の液晶画面、枠に配置された各種LED、遊技盤30に配置された各種LED等の各部が所定時間(本実施形態では30秒間)に亘って予め定められた動作をするように設定されている。このため、これら各部が正常に機能するか否かを目視確認できる。このとき、パチンコ機10に不正な改変が加えられたりしていないか否かも併せて確認できる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本形態では、主制御装置261内のMPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選や特別図柄表示装置の図柄表示の設定などを行うこととしている。具体的には、特別図柄に関連するカウンタ群と、普通図柄に関連するカウンタ群とを備えている。先ず、特別図柄に関連するカウンタ群について説明する。特別図柄に関連するカウンタ群としては、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、特別図柄表示装置の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、特別図柄表示装置が外れ変動する際の停止パターンの選択(装飾図柄の変動においてはリーチとするか完全外れとするかのリーチ抽選に相当する)に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する種別を決定する変動種別カウンタCS1〜CS3とを備えている。
ここで、変動パターンとは、変動表示の特徴が共通するものを区分した場合における各パターン(形態)を意味している。
上記カウンタC1〜C3,CINI1,CS1〜CS3、は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリア700が設けられており、これらの各エリアには、始動入賞装置33への遊技球の入賞タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
次いで、各カウンタの具体的な内容について詳述する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜738の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり738)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜738)、タイマ割込毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動入賞装置33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア700に格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「373、727」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は14で、その値は「59、109、163、211、263、317、367、421、479、523、577、631、683、733」である。なお、高確率時とは、特別図柄の組み合せが予め定められた確率変動図柄である特定図柄の組み合せによって大当たりになり付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確変の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない場合をいう。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際、特別図柄表示装置における特別図柄の変動停止時の図柄を決定するものであり、例えば0〜4の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり4)に達した後0に戻る構成となっている。例えば、大当たり図柄カウンタC2の値が「0」、「1」の場合の停止図柄は、9個のLEDセグメントが特定の点灯パターンで停止し、この場合の停止図柄の組み合せは非特定図柄(通常の大当たり図柄)を意味する。
大当たり図柄カウンタC2の値が「2」、「3」、「4」の場合の停止図柄は、9個のLEDセグメントが上記とは別の特定の点灯パターンで停止し、この場合の停止図柄の組み合せは特定図柄(確率変動図柄)を意味する。
大当たり図柄カウンタC2は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動入賞装置33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア700に格納される。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本形態では、特別図柄の変動表示は、9つのLEDセグメントで表現するように構成されているので、特別図柄の場合にはリーチという概念はなく、リーチに相当する停止パターンを停止パターン選択カウンタC3によって、決定することとしている。一方、装飾図柄の場合は、3つの装飾図柄が停止するので、リーチが存在する。従って、装飾図柄の場合は、リーチ抽選を、停止パターン選択カウンタC3によって決定している。即ち、装飾図柄の場合では、リーチ発生した後に最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。例えば、停止パターン選択カウンタC3=0〜201が完全外れに該当し、停止パターン選択カウンタC3=202〜208が前後外れリーチに該当し、停止パターン選択カウンタC3=209〜238が前後外れ以外リーチに該当する。
ここで、リーチとは、装飾図柄表示装置42の表示画面に表示される装飾図柄が変動表示を開始した後、先に停留する図柄の組み合せが同一図柄(複数の有効ラインがある装飾図柄においてはいずれかの有効ライン上で同一図柄)であって大当たりの条件を満たしており、変動表示が続いている図柄の表示結果如何によっては大当たりとなることを遊技者に示唆して大当たりの図柄の組み合せを遊技者に期待させる表示であり、興趣演出の1種である。興趣演出とは、変動表示の途中で装飾図柄表示装置42の表示画面にリーチに代表される所定の図柄を現出させたり、スピーカから特定の音声を出力したり、或いは、振動用のモータによって遊技球発射ハンドル18を振動させる等、通常とは異なる態様を変動表示に伴わせて変動表示後の表示結果が大当たりとなることを遊技者に期待させる演出である。
なお、停止パターン選択カウンタC3は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動入賞装置33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア700に格納される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS3は、例えば0〜162の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり162)に達した後0に戻る構成となっている。
変動種別カウンタCS1によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ、プレミアムリーチ等のリーチの種別のような大まかな図柄変動態様が決定され、変動種別カウンタCS2によって、例えばノーマルリーチA、ノーマルリーチB等のようにさらに細かな図柄変動態様が決定され、変動種別カウンタCS2によって、例えばすべり停止変動の場合の変動時間の加減算が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1〜CS3を組み合わせることで、変動パターンの多種多様性を容易に実現できる。
カウンタCS1〜CS3は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特別図柄表示装置による特別図柄及び装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してカウンタCS1〜CS3のバッファ値が取得される。
次いで、普通図柄に関連するカウンタ群について説明する。普通図柄に関連するカウンタ群としては、当たりの抽選に使用する当たり乱数カウンタC4と、当たり乱数カウンタC4の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI2とを備えている。
上記当たり乱数カウンタC4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリア701が設けられており、これらの各エリアには、作動入賞装置34への遊技球の通過に合わせて、当たり乱数カウンタC4の値が格納される。
次いで、上記当たり乱数カウンタC4,初期値乱数CINI2の具体的な内容について詳述する。当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。そして、当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の当たり初期値乱数カウンタCINI2の値が当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINI2は、当たり乱数カンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。当たり乱数カウンタC4は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が作動入賞装置34を通過したタイミングでRAM503の保留球格納エリア701に格納される。当たり乱数カウンタC4の当たりとなる乱数の値の数は149で、その値は「5〜153」である。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、不規則性を重視すれば、大当たり乱数カウンタC1、停止パターン選択カウンタC3、当たり乱数カウンタC4、変動種別カウンタCS1〜CS3の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
尚、主制御装置261内のMPU501により実行される各制御処理の詳細については、ここでは詳細説明を省く。
しかし、要約すれば、上述のように、始動入賞装置33への入賞により、主制御装置261において所定の確率の当否抽選がなされ、当たりに際しては、特別遊技状態に移行するのであり、これに伴って可変入賞装置32が入賞球の受球状態となるものである。
(可変入賞装置と捕集部)
この実施例においては、上記の可変入賞装置32は、次のように構成されている。
この可変入賞装置32の基本構成は、遊技盤30の横方向に複数の遊技球を通過させることのできる幅を持つ大入賞口61からの入球を収容部(図示せず)に収容し、該収容部に設けた排出部から検出センサ(図示せず)に至って検出するように構成されている。
そして、前記遊技盤30の遊技領域に、窓部101と遊技盤30との間の流下空間を流下する遊技球を入球させる始動入賞装置33(33a及び33b:図4参照)が設けられ、前記始動入賞装置33への入球により、主制御装置261によって、所定の確率の当否抽選が行われ、該当たり抽選によって遊技状態が特別遊技状態に移行し、該特別遊技状態において、少なくとも1回、前記可変入賞装置32が、非受球状態から受球状態に切り替わり、前記受球状態において、前記大入賞口61から収容部に収容された規定数の入賞球を、前記検出センサにより検出することによって規定数の賞球を払い出すように構成してある。
(特徴構成)
〔第1実施形態〕
上記パチンコ機10は、前述の通り、図4に示すように遊技盤30の右側縁部に側端レール50Sが配設されている。以下、側端レール50Sの構成および取付構造について説明する。
側端レール50Sは、内レール51および外レール52と同様の金属板よりなり、前述の通り外レール52とおおよそ同一の円周上に位置しているが、リング状の一部すなわち正面視円弧状ではなく、正面視直線状で帯状に延びる形状となっている。側端レール50Sの全幅は、内レール51および外レール52の幅(遊技盤30の盤面からの突出高さ)よりも大となっている。また、遊技盤30の右上部においては、外レール52の一方端が位置し、その同一円周上にすぐ隣接するように右下に主表示ユニット371が配置され、一方、遊技盤30の右下部においては、内レール51の一方端が位置し、該内レール51の内側に沿って、右側の2つの一般入賞装置31を一体的に有するように概略弧状に延びる正面形状となるように、遊技盤30の盤面から段状に突起する形状に成形された装飾段部54が配置されているが、側端レール50Sは、主表示ユニット371と装飾段部54との間の遊技盤30の右側部を右側からほぼ閉塞するようにして配置されている。
側端レール50Sは、図10に示すように、後側端(図10では下端)から幅W11の部分を遊技盤30の右側端面30Eに重ねるようにしてネジ55によりネジ固定され、この幅W11の固定部分より前側部(図10では上側部)が幅W12だけ遊技盤30の盤面から突出している。この側端レール50Sにおける遊技盤30の盤面からの突出幅W12は、内レール51および外レール52における遊技盤30の盤面からの突出高さH11と同一となっている。
遊技盤30は、内枠12に形成された遊技盤嵌着開口部12Pに、左右方向に僅かに余裕をもって後方から嵌入され、該遊技盤30の前面における四隅部を、それぞれ対応するように遊技盤嵌着開口部12Pから内側に張り出すように形成された取付片部(図示せず)に当接させ、固定手段により固定されている(図示省略)。
(第1実施形態による作用)
本パチンコ機10は、遊技球が流下する遊技領域を前面に有する遊技盤30と、一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入賞装置33、作動入賞装置34、主表示ユニット371、可変表示装置ユニット35、装飾段部54等のような、該遊技盤30の前面における機能を担う各種の盤面要素とを備える構成において、上記盤面要素の一部であるレールユニット50の側端レール50Sが、上記遊技盤30の周面部のうち右側端面30Eに位置させるようにして、上記遊技盤30に配設された構成となっている。
上記構成により、遊技盤30の周面部である右側端面30Eを利用して、盤面要素の一部である側端レール50Sが遊技盤30に配設されているので、遊技盤30の前面部のみを利用する場合に比して、側端レール50Sが遊技盤30のより外側寄りの位置、即ち最外部に配設されており、したがってそのぶん遊技領域が右側へ拡大して可及的に大きく確保されている。即ち、盤面要素の一部(側端レール50S)を遊技盤30の周面部(右側端面30E)に配設するという簡単な構成により、遊技盤30の遊技領域が好適に拡大されている。
また、上記側端レール50Sが遊技盤30の前面よりも幅W11だけ後方へ延びる形状とされ、該幅W11の部分で遊技盤30の周面部(右側端面30E)に重なるようにして配設されているので、側端レール50Sが遊技盤30の周面部(右側端面30E)を効果的に利用して安定して配設されるようになっている。
また、上記盤面要素が、上記遊技盤30の盤面に対して立てた体勢で配置される板状体、なかでも特に湾曲していない平板の板状体である側端レール50Sとなっているので、遊技盤30の周面部である右側端面30Eに位置させるようにして配設するようにした構成が特に有用となっている。
盤面要素のうちでも、ガイドレールのような、盤面に対して立てた体勢で配置される板状体の場合には特に、遊技盤の前面に安定して支持し難く、安定して固定しようとするほど固定のためのスペースを確保する必要がある。本パチンコ機10の内レール51および外レール52では前述の通り鋲56を打ちつけるようにして配設されており、これ以外の固定方法としては、例えばフランジを設けてネジ固定するといった方法もあるが、いずれにせよガイドレールを安定して固定するには相応の固定スペースを盤面に確保する必要がある。さらには、本パチンコ機10の内レール51および外レール52のように正面視概略円弧状に湾曲して配置される場合にはこの湾曲形状により安定性が得られるのに対し、湾曲していない平板の板状体の場合には特に安定性が確保し難い。そこで、本パチンコ機10においては、側端レール50Sを遊技盤30の周面部(右側端面30E)に配設するようにしたことで、固定のためのスペースを盤面にはいっさい占有することなく、かえって盤面よりも幅W11だけ後方へ延びる形状としてこの延出部分を遊技盤30の周面部(右側端面30E)に重ねる構造とすることにより、側端レール50Sが遊技盤30に対してより安定して配設されるようになっている。即ち、盤面において固定のためのスペースを不要として遊技領域の拡大に資する上に、側端レール50Sがかえってより安定した支持構造で遊技盤30に配設されるようになっている。
また、盤面要素の一部である側端レール50Sが遊技盤30の周面部である右側端面30Eにネジ55によりネジ固定されているので、側端レール50Sが遊技盤30に簡単な固定手段により強固に配設されるようになっている。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態に係るパチンコ機20について説明する。以下の説明においては、第2実施形態において第1実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の点については基本的に説明を省略する。
上記第1実施形態に係るパチンコ機10においては、遊技盤30が遊技機本体側の部材である内枠12に後方から取り付けられる構成となっていたが、これに対し、第2実施形態に係るパチンコ機20においては、図11に示すように、遊技盤57が遊技機本体側の部材である内枠58に前方から取り付けられる構成となっている点で最も大きく異なるものとなっている。
第2実施形態における遊技盤57には、上記第1実施形態における内レール51および外レール52と基本的に同様の内レール62および外レール63が鋲64により同様にして固定され、内レール62の一方端部分(図11では左上部)には、上記第1実施形態における戻り球防止部材53と同様の戻り球防止部材65が取着されているが、内レール62の他方端(図11では右下端)は、遊技盤57の下部中央からやや右方の位置(アウト口66よりやや右方の位置)となっており、即ち、上記第1実施形態における内レール51に比して、遊技盤57の下部中央から右方へ延びる長さが短くなっている。外レール63は、上記第1実施形態における外レール52と同様に、遊技盤57の下端部中央近傍(やや左寄りの位置)から概略円周状の軌道に沿って遊技盤57の右上部まで延びているが、この外レール63の右上端と、上記内レール62の右下端との間には、側縁レール部材67が架設されている。
なお、図11では、一般入賞装置、可変入賞装置、始動入賞装置、作動入賞装置、可変表示装置ユニット等の盤面要素は図示省略されている。
側縁レール部材67は、遊技盤57の右上部に位置する主表示ユニット部67Tと、遊技盤57の右側縁に沿って位置する右側レール部67Mと、遊技盤57の右下部に位置する下側レール部67Bとをこの順に連続して有する構成となっており、全体として樹脂よりなる成形体となっている。
主表示ユニット部67Tは、上記第1実施形態における主表示ユニット371と同様に、やや上下に長い概略直角三角形状で斜辺が遊技領域の右上部に沿って弧状に内側へ湾曲する正面形状を有し、内レール62および外レール63の盤面からの突出高さと同程度の厚みを有する立体状の外形を有する部位となっている。また、上記第1実施形態における主表示ユニット371と同様に、左上隅部には返しゴム67Rが取り付けられ、前面部には表示部67Kが形成されている。主表示ユニット部67Tの上部および下部には、円穴状に凹入し内奥にネジ挿通孔を有するネジ挿通部がそれぞれ形成されており、遊技盤57の前面にネジ固定されるようになっている。
下側レール部67Bは、遊技盤57の右下部を覆うように正面視概略横長の台形状をなして遊技盤57の盤面から段状に突起する形状に成形されている。下端縁は遊技盤57の下端縁に沿って延び、上端縁は左から右へやや上傾しながら延びている。右下の隅部は内側へ弧状に凹入する正面形状となるように切欠かれ、遊技盤57の右下の隅部が露出するようになっている。中央部には、正面視横長の長方形状で、内奥面が下端から上端にかけて次第に後方へ後退する斜面状となるように形成された凹入部が設けられている。該凹入部には、該凹入部より僅かに小さい正面視横長の長方形状であって、製造番号等が表示された証紙のシールが貼付された樹脂プレート68が嵌着されている。該凹入部の内奥面と樹脂プレート68の裏面とには、爪部で弾性的に係合し合う係合部がそれぞれ設けられており(図示せず)、これにより、樹脂プレート68が、前上方から視認しやすいように上端が後方にやや傾斜した体勢で凹入部内に固定されている。下側レール部67Bの右上部には、円穴状に凹入し内奥にネジ挿通孔を有するネジ挿通部が形成されており、遊技盤57の前面にネジ固定されるようになっている。下側レール部67Bの上端部は前方へ鍔状に若干延出し、これにより、下側レール部67Bの上端面部に、左から右へやや上傾しながら延びるレール面部67Sが形成されている。レール面部67Sの前後幅すなわち遊技盤57の盤面からの突出幅は、内レール62および外レール63の盤面からの突出高さと同程度となっている。レール面部67Sの左端部は段状に若干下方に陥入し、この陥入部の上に内レール62の右下端部が重なるように配置され、これによりレール面部67Sが内レール62とほぼ面一となるように連接している。
右側レール部67Mは、遊技盤57の右側縁から前方へ延出し、上下に周壁状に延びる部位となっている。右側レール部67Mの前後幅すなわち遊技盤57の盤面からの突出幅は、上記主表示ユニット部67Tの厚みおよび下側レール部67Bのレール面部67Sの前後幅と同一、即ち内レール62および外レール63の盤面からの突出高さと同程度となっている。右側レール部67Mの内側面(左側面)は、上端および下端でそれぞれ上記主表示ユニット部67Tの内側面および下側レール部67Bのレール面部67Sの上面と一体的に連続するように形成されている。これにより、遊技盤57の右上部から、右下の隅部を経て、下部中央近傍まで、全体として正面視概略鉤形状に延びる側縁レール部材67が構成されている。この側縁レール部材67と内レール62および外レール63とにより、遊技領域が実質的に隙間なく全周的に包囲されるようになっている。この包囲形状は、下部から時計回りに右上部まで概略円形に延びているが、右下部は遊技盤57の右下の隅部に近づくように概略角形状に右下方へ膨出する形状となっており、これにより、遊技領域が全体として概略円形に形成される場合よりも、右下部が拡大された形状となっている。
本実施形態に係る側縁レール部材67は、主表示ユニット部67Tと右側レール部67Mと下側レール部67Bとがそれぞれ別に成形され、これらが一体的に接合されて全体が構成されているが、これらを同時に一体成形して全体を構成するようにしてもよい。
図12に示すように、側縁レール部材67の右側面部(図12では左側面部)には、補強リブ67Fおよび支持片67Dが形成されている。側縁レール部材67の右側面は、遊技盤57の右側縁に沿って、該遊技盤57の右側端面とほぼ面一となるように、該遊技盤57の上端近傍から下端近傍まで上下に真直に(直線状に)延びている。遊技盤57の盤面からの側縁レール部材67の突出幅は、前述の通り内レール62および外レール63の盤面からの突出高さと同程度となっている。側縁レール部材67のうち、右側レール部67Mにおいては、図13および図14に示すように、遊技盤57の盤面から前方へ垂直に突出する周壁状となっているが、突出端よりやや後方の位置から、外側すなわち右側へ垂直に縦リブ67Hが延出し、該縦リブ67Hは側縁レール部材67の右側面における上端部から下端部まで上下に延びている。さらに、該縦リブ67Hの後側面と、側縁レール部材67の右側面における後端よりやや前方の位置との間には、直角三角形状の横リブ67Lがステー状に架設するように形成され、該横リブ67Lは縦リブ67Hの上端部から下端部まで等間隔をおいて多数配設されている。縦リブ67Hおよび横リブ67Lにより補強リブ67Fが構成されており、該補強リブ67Fは全体として側縁レール部材67と一体的に成形されている。
支持片67Dは、図12に示すように、側縁レール部材67の右側面部における高さ方向中央の位置ならびに当該中央の位置と下端との間のほぼ中央の位置との2箇所にそれぞれ配置形成されている。この2箇所において、図13および図14に示すように、側縁レール部材67の右側レール部67Mが後方へ縦長の矩形状に延出し、延出端側の上下両隅部が丸く角落ちした形状となるように成形されて支持片67Dが形成されている。一方、遊技盤57の右側端縁部には、支持片67Dに対応する2箇所に、該支持片67Dの上下幅よりやや大きい上下幅および該支持片67Dの厚さにほぼ等しい深さを有するとともに、上下両端部が外側へ湾曲面状に拡がりその間が平面状の正面視概略弓形の形状を有する切欠57Rがそれぞれ形成されており、側縁レール部材67の支持片67Dが該切欠57R内に納まって支持されるようになっている。
なお、図12に示すように、遊技盤57の右側端縁部の上端近傍には、背面視略コ字形状であって四隅(外側の2つの出隅部および内側の2つの入隅部)が丸く角落ちした形状に凹入して、側縁レール部材67の主表示ユニット部67Tの背面から突出するコネクタを内部に受容した状態で側縁レール部材67を取り付けるための取付切欠57Cが形成されている。
遊技盤57は、前述の通り、図11に示すように内枠58に前方から取り付けられる。内枠58の下端部には、内枠58の左端から右端まで閉塞するように横長の概略長方形状に延び、右側に遊技球発射装置69等が支持固定される壁(パネル)状部58Bが設けられており、これより上方の矩形状の領域がほぼ開放されて遊技盤嵌着開口部58Pが形成されている。内枠58の上壁部の下側面すなわち遊技盤嵌着開口部58Pの上側面における右端近傍には、遊技盤固定具70が配設されている。遊技盤固定具70は、可動フックを備え、該可動フックを前方へ回動させて開放すると遊技盤の着脱が可能な開位置となり、この開位置から該可動フックを後方へ回動させて閉じると遊技盤の前面に掛止して遊技盤を固定する閉位置となるように構成され、さらに、バネにより前方へ付勢された押圧部を可動フックの後方に備え、該押圧部により遊技盤が前方の可動フックに圧しつけられて前面が常に一定位置に保持されるようになっている。内枠58の下端部における壁(パネル)状部58Bの上端面すなわち遊技盤嵌着開口部58Pの下側面における右端近傍には、上側の遊技盤固定具70と対向するように別の遊技盤固定具70が配設されている。内枠58の左側壁部の内側面すなわち遊技盤嵌着開口部58Pの左側面における中央部には、横断面略コ字状に右方へ開放した掛止部が配設されている(図示せず)。遊技盤57は、左側縁部を前方から上記掛止部に嵌入して掛止させ、この掛止状態で左側縁部を中心に開き戸状に閉じるようにして遊技盤嵌着開口部58Pに全体を嵌め込み、上下の遊技盤固定具70を操作して可動フックを閉位置とし遊技盤57の前面における上下両端縁部の右端近傍の位置にそれぞれ掛止させるようにする。これにより、遊技盤57が遊技盤嵌着開口部58Pに嵌着した体勢で固定される。
上述のようにして遊技盤57を遊技盤嵌着開口部58Pに嵌着し固定すると、図14に示すように、遊技盤57の右側端面が内枠58の右側壁部の内側面すなわち遊技盤嵌着開口部58Pの右側面にほぼ隙間なく嵌り込む。これにより、側縁レール部材67の支持片67Dが、遊技盤57の右側端面(切欠57Rの内奥面)と遊技盤嵌着開口部58Pの右側面との間に挟持された体勢となって、側縁レール部材67(右側レール部67M)が安定して支持されるようになっている。
なお、図12に示すように、遊技盤57の裏面には、入賞装置に入球した遊技球を受けて下方へ誘導する排出通路が形成された球集合板71が配置固定されている。球集合板71は、遊技盤57において入賞装置が配置された領域をカバーし得るように横長に延びる板状の部材となっている。また、図11および図12に示すように、球集合板71における右下(図12では左下)の隅部の下方に隣接するようにして、遊技盤57の電気部品をパチンコ機20本体に接続するための左右1対のコネクタ72、72および該コネクタ72、72を覆うように取り付けられるコネクタ取付カバー73が配置固定されている。コネクタ取付カバー73は、横長に延びる全体形状を有し、横長に延びるコネクタ挿通開口が左右に並置するように穿設された構成を有しており、図15に示すように、遊技盤57の裏面における所定位置に配置固定された1対のコネクタ72、72をコネクタ挿通開口を通して後方へ突出させつつ覆うようにして、左右両端部でそれぞれ遊技盤57および球集合板71にネジ固定されている。図11に示すように、内枠58の遊技盤嵌着開口部58Pの下端部における右部には、コネクタ接続部74が後方から配置され固定されている。コネクタ接続部74は、前面が開放された概略箱状となっており、上部の内側には、遊技盤57の1対のコネクタ72、72に対応するように1対のコネクタが左右に並置するように配設されている。上述のようにして遊技盤57を遊技盤嵌着開口部58Pに嵌着するのにともない、遊技盤57の1対のコネクタ72、72がコネクタ接続部74の1対のコネクタに嵌入して接続されるようになっている。
さらに、図15に示すように、遊技盤57の裏面には、裏カバー部材75が取付固定される。該裏カバー部材75は、装飾図柄表示装置42を備える表示制御装置45が搭載される取付ベース(取付台)として機能する他、LED基板等が配置固定される部材となっている。該裏カバー部材75は、遊技盤57の裏面における下端よりやや上方の位置から上端近傍の位置までの領域をほぼ全面的に覆う、概略矩形状であって左上(図15では右上)の隅部が斜線をなして角落ちした正面形状を有し、両側縁および上端縁に沿って取付用のフランジが形成されて遊技盤57の裏面にネジ固定され、該フランジより内側の部分が全体的に後方へ膨出した奥行を有する透明樹脂製の部材となっている。
(第2実施形態による作用)
第2実施形態に係るパチンコ機20は、遊技球が流下する遊技領域を前面に有する遊技盤57と、一般入賞装置、可変入賞装置、始動入賞装置、作動入賞装置、主表示ユニット、可変表示装置ユニット等のような、該遊技盤57の前面における機能を担う各種の盤面要素とを備える構成において、上記遊技盤57が前方から遊技機本体側の部材である内枠58に取り付けられ、上記盤面要素の一部である側縁レール部材67が、右側面部を、上記遊技盤57の周面部のうち右側端面部に位置させるようにして配設された構成となっている。
上記構成においては、遊技盤57が前方から遊技機本体側の部材である内枠58に取り付けられる構成となっているので、内枠58に対する固定部を前面に確保する必要がなく、したがって遊技盤57の前面が全面的に利用可能となってそのぶん遊技領域を大きく確保することができるようになっている。
さらに、盤面要素の一部である側縁レール部材67が遊技盤57の周面部のうちの右側端面に配設されている。即ち、側縁レール部材67が遊技盤57の可及的に外側寄りの位置に配設されている。したがってそのぶん遊技領域が大きく確保されている。
即ち、上記構成においては、簡単な構成により遊技盤57の遊技領域が好適に拡大されている。
また、遊技盤57が前方から取り付けられる構成となっているので、例えばパチンコ機20を遊技場に設置した状態で前面側から遊技盤57の交換作業等を行うことも可能となっており、したがって取付先であるパチンコ機20が安定している状態で遊技盤57の交換作業等を行うことができて作業がより容易となっている。また、パチンコ機20の前面側から遊技盤57の交換作業等を行う場合には前面枠を開放するだけでよいため、裏面側から行う場合よりもパチンコ機20の開放に手間がかからず、したがってこの点でも作業がより容易となっている。
また、上記盤面要素の一部である側縁レール部材67が、上記遊技盤57の周面部のうち右側端面に沿って延びる側片部として支持片67Dを有するので、該側縁レール部材67が遊技盤57の前面にスペースを占有することなく安定して支持されるようになっている。遊技盤の前面のみに盤面要素を支持させる構造とすると、盤面要素を支持するためのスペースを遊技盤の前面に確保する必要があり、そのぶん遊技領域のためのスペースが縮小されることとなる。これに対し、上記のように遊技盤57の周面部である右側端面に沿って延びる側片部として支持片67Dを側縁レール部材67に設けることにより、遊技盤57の前面には側縁レール部材67の支持のためのスペースをとることがなく、しかも遊技盤57の周面部を効率的に利用して側縁レール部材67が安定して支持されるようになっている。
また、上記遊技盤57の周面部のうち右側端面に、上記側片部である支持片67Dの厚さにほぼ等しい深さを有する切欠57Rが形成され、該切欠57Rに上記支持片67Dが収容されるようになっているので、支持片67Dが遊技盤57の右側端面から突出することがなく、したがって遊技盤57が遊技機本体側の部材である内枠58の遊技盤嵌着開口部58Pにスムーズに嵌入して整然と納まるようになっている。
また、上記遊技盤57の周面部のうち右側端面が、遊技機本体側の部材である内枠58の右側壁部の内側面すなわち遊技盤嵌着開口部58Pの右側面にほぼ隙間なく嵌り込むようにして取り付けられる構成となっているので、支持片67Dが、遊技盤57の右側端面と内枠58との間に挟持された体勢となり、したがって、側縁レール部材67がより安定して支持されるようになっている。
また、上記盤面要素の一部が、上記遊技盤57の盤面上に立てて配置される板状体である側縁レール部材67の右側レール部67Mとなっているので、遊技盤57の周面部のうちの右側端面に配設することにより、遊技盤57の前面に遊技領域を可及的に大きく確保されている。換言すれば、右側レール部67Mが遊技盤57の右側端縁に沿って立設された周壁状となっており、従って遊技盤57の広さ方向には殆どスペースを占有しておらず、そのぶん遊技領域が大きく確保されている。
さらに、上記右側レール部67Mが、上記遊技盤57の周面部のうち右側端面に沿って延びる側片部として支持片67Dを有するようにしたので、安定性がより効果的に確保されるようになっている。盤面上に立てて配置される板状体の場合には、これを盤面上に配設するとなると安定性が確保し難く、例えば盤面に沿って延びるフランジ等を設けて配設する場合には、安定して支持するにはフランジをある程度大きく形成する必要があり、従ってそのぶん盤面上にスペースを占有することとなる。これに対し、上記のように側片部として支持片67Dを遊技盤57の周面部に沿って配置する構成とすることにより、盤面上にスペースを占有することなく、しかも遊技盤57の周面部を利用して効果的に右側レール部67Mの安定性が確保されるようになっている。また、盤面上に立てて配置される板状体である右側レール部67Mの一部を後方に延出させるようにして支持片67Dが形成されているので、支持片67Dを容易に形成することができ、また遊技盤57の盤面上だけでなく、遊技盤57の外方にもスペースを占有することがない。即ち、右側レール部67Mの一部を後方に延出させて支持片67Dを形成するという簡単な構成により、遊技盤57の面方向には内外にスペースを占有することなく、しかも遊技盤57の周面部に支持片67Dを支持させることによって右側レール部67Mが効果的に安定して支持されるようになっている。
また、上記盤面要素の一部である右側レール部67Mに補強リブ67Fが形成されているので、右側レール部67Mの強度が効果的に確保されている。盤面上に立てて配置される板状体の場合には、上述のような安定性だけでなく、強度も弱くなりやすく、特に遊技球を直接受ける右側レール部67Mの場合には遊技球の衝突による衝撃に耐え得る強度を確保することが必要となる。そこで、上記のように右側レール部67Mに補強リブ67Fを形成することにより、右側レール部67Mの強度が良好に確保されている。
また、上記補強リブ67Fが、遊技盤57の盤面に対し実質的に平行に上下方向に延びる縦リブ67Hと、該縦リブ67Hに交叉する方向に延びる横リブ67Lとを有する構成となっているので、右側レール部67Mが効果的に補強される構造となっている。
また、上記補強リブ67Fが、右側レール部67Mの右側面、即ち遊技球を受ける面である遊技領域側面の裏側に敷設されているので、遊技球の流下にも影響せず、遊技領域を狭めることもないようになっている。このとき、補強リブ67Fが遊技盤57の右側縁よりも外側へ突出しているが、第2実施形態に係るパチンコ機20においては遊技盤57が前方から取り付けられるため、内枠58に嵌着する際に補強リブ67Fが内枠58における遊技盤嵌着開口部58Pの内側面に干渉することもない。
また、上記補強リブ67Fが、遊技盤57の盤面から間隔をおいて前方の位置に形成されているので、遊技盤57の取付の途上で該補強リブ67Fがより干渉し難くなっている。また、例えば遊技盤57の作製工程で該遊技盤57の周面部を固定する際等に当該周面部に樹脂部品があると損傷されることがあるが、本パチンコ機20のように補強リブ67Fが遊技盤57の盤面から前方へ離隔した位置に形成されていることにより、このような損傷も受け難くなっている。また、遊技球は遊技盤57の盤面から前方へ離隔した位置で右側レール部67Mに当接するため、右側レール部67Mが遊技球の衝突による衝撃に対して効果的に補強される構造ともなっている。
また、上記盤面要素の一部である右側レール部67Mが、遊技盤57の右側縁に沿って真直に(直線状に)延びるように敷設されているので、遊技領域が右端部において可及的に大きく確保されるようになっている。また、このようにレールを直線状に敷設すると、曲線状に敷設する場合に比して安定性や強度が確保し難く、特に敷設距離が長くなるほど安定性や強度も低下する。そこで、上述のように右側レール部67Mに支持片67Dや補強リブ67Fを設けて安定性や強度を確保するようにした構成が特に有効となっている。
また、上記盤面要素の一部である右側レール部67Mの上端部および下端部が、盤面に沿って面的に拡がる正面形状を有していて盤面に対し面で当接するようにして配置される盤面要素である主表示ユニット部67Tおよび下側レール部67Bとそれぞれ一体的に連続するように構成されているので、右側レール部67Mがさらに安定して支持されるようになっている。
(変更態様)
上記第1および第2実施形態に係るパチンコ機10、20には、例えば以下に列挙するように様々な変更を加えることが可能である。なお、以下の記述および図面において、第1および第2実施形態における部材ないし部位と同様の部材ないし部位には同一の符号を付し、基本的にその説明は省略する。
(1)前記第1実施形態においては、遊技盤30が内枠12の遊技盤嵌着開口部12Pに後方から嵌入されて取付固定されるようになっていたが、例えば、内枠を前記第2実施形態に係る内枠58と同様の構成として遊技盤30が前方から取り付けられる構成としてもよい。
(2)前記第1および第2実施形態においては、盤面要素の一部であるレールユニット50の側端レール50Sならびに側縁レール部材67の右側レール部67M0が、少なくとも一部を遊技盤30、57の周面部である右側端面に沿って後方へ延出させるようにして配設されていたが、例えば図16に示すように、遊技盤76の裏側に配置される部材の一部を遊技盤76の前面より前方へ延出させるようにして盤面要素の少なくとも一部を構成するようにしてもよい。
本変更態様においては、図16に示すように、遊技盤76の裏側に配置された球集合板77の右側端部が、遊技盤76の右側端面76Eに沿って前方へ壁状に延出し、そのまま遊技盤76の前面より前方へ突出して、これにより側端レール部77Sが形成されている。本変更態様に係る遊技盤76は、側端レール50Sが側端レール部77Sとなっている点以外は前記第1実施形態に係る遊技盤30と同一の構成となっており、また前記第1実施形態に係る遊技盤30と同様に、内枠12に形成された遊技盤嵌着開口部12Pに後方から嵌入されて取り付けられるようになっている。本変更態様に係る遊技盤76の前面からの側端レール部77Sの突出幅は、内レール51および外レール52の突出幅と同程度となっている。
本変更態様の構成によれば、遊技盤76の右側端面76Eを全幅的に利用して効果的に側端レール部77Sの安定性を確保することができ、また、遊技盤76の裏側面に沿って幅方向に大きく面的に拡がるように配置固定された球集合板77の右側端部から前方へ延出するようにして側端レール部77Sが形成されているので、該側端レール部77Sの安定性がさらに良好となっている。
また、球集合板77を遊技盤76に取付固定することで側端レール部77Sを配設することができるので、レール部材を別に取付固定する場合に比して、遊技盤76の作製が簡略なものとなっている。
前記第1および第2実施形態における各部の構成は、本変更態様においても好適に適用することができる。例えば、図16に示すように側端レール部77Sの外側面(右側面)が内枠12の遊技盤嵌着開口部12Pにほぼ隙間なく嵌入される構成とし、これにより側端レール部77Sが遊技盤76の右側端面76Eと遊技盤嵌着開口部12Pの内側面との間に挟持されてより安定に支持されるようにしてもよく、あるいは逆に、遊技盤76が側端レール部77Sと遊技機本体側の部材(内枠等)との間に余裕をもって嵌入され取付固定される構成としてもよい。また、例えば、側端レール部77Sを遊技盤76の右側端面76Eにネジ固定する、側端レール部77Sに補強リブを形成するといった構成も可能である(図示省略)。さらにまた、本変更態様においても、前記第2実施形態と同様に、遊技盤76が遊技機本体(内枠等)に前方から取り付けられる構成としてもよい(図示省略)。
(3)前記第2実施形態においては、盤面要素の一部である側縁レール部材67の支持片67Dが、遊技盤57の右側端面と内枠58との間に挟持された体勢で支持されるようになっていたが、例えば図17に示すように、遊技盤80の右側端面80Eと、遊技盤80の裏側に配置される部材の一部との間に盤面要素の一部が挟持された体勢で支持される構成としてもよい。
本変更態様においては、図17に示すように、遊技盤80の裏側に配置された球集合板81の右側端部が、遊技盤80の右側端面80Eに沿って、遊技盤80の前面の位置まで前方へ延出して延出片81Pが形成されている。遊技盤80の右側端面80Eには、前記第2実施形態に係るものと同様の側縁レール部材67の右側レール部67Mが配設されており、遊技盤80の右側端面80Eに沿って後方へ支持片67Dが延出している。上記球集合板81における延出片81Pの先端部においては、上記側縁レール部材67の支持片67Dに対応する上下位置に、遊技盤80に対向する内側面から該延出片81Pの厚さ方向に内奥側(右側)へ凹入する凹入部81Rがそれぞれ形成されている。該凹入部81Rは、上記側縁レール部材67の支持片67Dをちょうど隙間なく収容し得る前後方向の深さD11および厚さ方向(左右方向)の深さD12を有するものとなっており、支持片67Dが遊技盤80の右側端面80Eと凹入部81Rの内側面との間に挟持された体勢で支持されるようになっている。
本変更態様の構成によれば、支持片67Dが遊技盤80の右側端面80Eと球集合板81における延出片81Pの内側面との間に挟持されることにより、側縁レール部材67の右側レール部67Mの安定性が効果的に確保されるようになっている。
本変更態様においては、上述の通り側縁レール部材67の支持片67Dが球集合板81における延出片81Pの凹入部81Rに収容されるようになっているため、遊技盤80においては、前記第2実施形態に係る遊技盤57の切欠57Rのように、支持片67Dが収容される切欠は形成されていないが、前記第2実施形態の場合と同様に遊技盤80に切欠を設け、球集合板の延出片には凹入部を設けない構成としてもよい。
上記遊技盤80は、右側端面80E以外は前記第2実施形態に係る遊技盤57と同様の構成となっており、また前記第2実施形態の場合と同様に、遊技機本体側の部材である内枠83の遊技盤嵌着開口部83Pに前方から嵌入されて取付固定される。このとき、遊技盤80は、図17に示すように内枠83における遊技盤嵌着開口部83Pの内側面との間に若干の余裕をもって嵌入されるようになっているが、この部分でも隙間がないようにして遊技盤80と内枠83との間に球集合板81の延出片81Pが挟持されるようにすると、側縁レール部材67の右側レール部67Mがより強固に支持されて安定性がさらに向上する。また、例えば、球集合板81の凹入部81Rの位置で延出片81Pの外側(右側)からネジを螺入して側縁レール部材67の支持片67Dごと遊技盤80の右側端面80Eにネジ止めし、これにより側縁レール部材67の右側レール部67Mがより強固に支持されるようにしてもよい(図示省略)。
また、本変更態様において、例えば、側縁レール部材67の右側レール部67Mを、前記第1実施形態に係る側端レール50Sのように補強リブ等の右方への突出部のないレールとし、遊技盤を後方から取り付ける構成としてもよい(図示省略)。
(4)前記第1および第2実施形態ならびに以上の変更態様においては、盤面要素の一部である右側端縁部のレール50S、67M、77Sが、遊技盤30、57、76、80に配設されていたが、例えば図18に示すように、盤面要素の一部を、遊技盤84に配設することなしに、少なくとも一部が該遊技盤84の周面部に位置するように配設する構成としてもよい。
本変更態様においては、図18に示すように、遊技盤84が嵌入され取付固定される内枠85に、レール壁部85Rが形成されている。即ち、内枠85の右側部の内側端部すなわち遊技盤嵌着開口部85Pの右側縁部が前方へ壁状に延出するようにして、レール壁部85Rが一体的に形成されている。該レール壁部85Rは、取付位置にある遊技盤84の前面からの突出高さD13が内レール51および外レール52と同程度となるように形成され、また、内側面(左側面)が内枠85の右側壁部の内側面すなわち遊技盤嵌着開口部85Pの右側面と面一に連続するように形成されている。
本変更態様に係る内枠85は、レール壁部85Rが形成されている点以外は前記第2実施形態に係る内枠58と同様に構成されており、遊技盤84が前方から嵌入され取付固定されるようになっている。本変更態様に係る遊技盤84の前面の構成は、図19に示すように、側端レール50Sが配設されていない点以外は前記第1実施形態に係る遊技盤30の前面の構成と同様となっている。遊技盤84は、図18に示すように、右側端面84Eと遊技盤嵌着開口部85Pの内側面との間に実質的に隙間のない状態で嵌り込んで固定される。このようにして遊技盤84が内枠85の遊技盤嵌着開口部85Pに嵌入され取付固定されると、図19に示すように、該レール壁部85Rが、前記第1実施形態に係る側端レール50Sの場合と同様に、主表示ユニット371と装飾段部54との間の遊技盤84の右側部を右側からほぼ閉塞するようになっている。即ち、レール壁部85Rが、前記第1実施形態に係る側端レール50Sと同様に、レールユニットの一部(右端部)を構成しており、盤面要素の一部として、遊技盤84の周面部のうち右側端面部に位置するように配設された構成となっている。
本変更態様の構成においては、遊技盤84が前方から遊技機本体側の部材である内枠85に取り付けられる構成となっているので、内枠85に対する固定部を前面に確保する必要がなく、したがって遊技盤84の前面が全面的に利用可能となってそのぶん遊技領域を大きく確保することができるようになっている。
さらに加えて、内枠85に形成されたレール壁部85Rが、盤面要素の一部である右側端縁部のレールとして機能し得るようになっている。したがって、遊技盤84の前面が右側端縁部いっぱいまで利用可能となって遊技領域が右側へ最大限に拡大されている。
さらにまた、内枠85に形成されたレール壁部85Rが右側端縁部のレールとなっていることにより、例えば板状のレールが独立した部材として用意されてこれが遊技盤の右側端縁部に配設される場合に比して、当該右側端縁部のレールの安定性がさらに良好となっている。
さらにまた、遊技機本体側の部材である内枠85に盤面要素の一部であるレール壁部85Rを配設することにより、異なる機種の遊技盤に交換した場合にも同一のレール壁部85Rを利用することができ、したがってそのぶんコストを低減することができる。また、遊技盤84のほうには右側端縁部のレールが配設されないので、そのぶん遊技盤84の作製が簡略なものとなっている。
なお本変更態様の構成においては、遊技盤84の右側端面84Eとレール壁部85Rの内側面との間には、外観(見映え)等の観点からすればなるべく隙間が形成されないようにするほうが望ましいが、この隙間が遊技球の半径(約5.5mm)未満であれば、遊技球の挙動には殆ど影響がないため、敢えてこの範囲内に限り隙間を形成するようにすると、遊技盤84がより嵌入しやすくなり、またこの隙間のぶんさらに遊技領域が拡大されることともなる。
また、本変更態様に係るレール壁部85Rの遊技盤84側面と反対側面すなわち右側面に補強リブを形成したり、該レール壁部85Rの当該側面(右側面)と内枠85の前面との間にステーを架設したりすることにより、該レール壁部85Rの強度や安定性をさらに向上させるようにしてもよい(図示省略)。
(5)前記第1および第2実施形態ならびに以上の変更態様においては、遊技盤の周面部を利用して配設される盤面要素として、側端レール50S、側縁レール部材67(右側レール部67M)、側端レール部77S、内枠85のレール壁部85Rのような、遊技球を案内するレール(ガイドレール)が例示されていたが、盤面要素としてはこれ以外にも、少なくとも一部が遊技盤の前面における周縁近傍に配置されるものであれば、上述のレールの場合と同様に遊技盤の周面部を利用して配設することにより、遊技領域の拡大に資することができる。このような盤面要素としては、例えば、前記第1実施形態に係る主表示ユニット371のような表示装置、証紙のシール等を表示しながら支持する支持部材、各種の装飾部材等が挙げられる。
盤面要素のうち、例えば図20に摸式的に示すように、遊技盤86の盤面に沿って面的に拡がる正面形状を有していて盤面に対し面で当接するようにして配置される段状部材87のような盤面要素の場合、例えば、遊技盤86の周面部である一端面86Eに最も近い端縁部87Eに後方へ延出する支持片87Dを形成し、該支持片87Dを遊技盤86の一端面86Eに支持させるようにして配設するようにしてもよい。この構成により、例えば段状部材87の当該端縁部87Eにフランジを形成して遊技盤86の前面に固定する場合に比して、該段状部材87をより遊技盤86の一端面86Eに寄せるようにして配置することができ、そのぶん遊技領域の拡大に資することとなるとともに、段状部材87を安定して遊技盤86に支持することができる。
図20に示す例においては、遊技盤86の一端面86Eに、前記第2実施形態に係る遊技盤57の切欠57Rと同様の切欠86Rが形成され、該切欠86R内に段状部材87の支持片87Dが収容されて支持されるようになっている。
(6)前記第1および第2実施形態ならびに以上の変更態様においては、遊技盤の周面部のうち、右側端面部を利用して盤面要素が配設された構成が例示されていたが、左側端面部、上側端面部および下側端面部においても同様の構成を適用することができる。
なお本明細書は、以下に掲げる内容についていずれも開示している。
本発明にかかる遊技機は、手段A1として、
遊技球が流下する遊技領域を前面に有する遊技盤と、該遊技盤の前面における機能を担う盤面要素とを備える遊技機であって、
前記盤面要素の一部が、少なくとも一部を前記遊技盤の周面部に位置させるようにして、前記遊技盤に配設されていることを特徴とする。
本発明において、「盤面要素」とは、例えば遊技球の誘導や案内、入賞、演出、各種表示、装飾等のような、遊技盤の前面においてなされる機能のために構成されたものであれば任意のものを含意し、例えば、ガイドレール、一般入賞装置、可変入賞装置、始動入賞装置、作動入賞装置等の各種入賞装置、主表示ユニット、可変表示装置ユニット等の各種表示装置、証紙用支持部材、各種装飾部材等がいずれも含まれる。
また、「遊技盤に配設する」とは、例えば遊技盤に支持固定することも含み、より具体的には、例えば、遊技盤にネジ等の固定手段を用いて固定すること、遊技盤に支持片等の突出部を掛止させて支持することにより固定すること等をいずれも含意する。
上記手段A1の構成によれば、遊技盤の周面部を利用して盤面要素が遊技盤に配設されるので、遊技盤の前面部のみを利用する場合に比して、盤面要素を遊技盤のより外側寄りの位置に配設することができ、したがってそのぶん遊技領域を大きく確保することができる。即ち、簡単な構成により遊技盤の遊技領域を好適に拡大することができる。
また、遊技盤の周面部に位置させることで、盤面要素を遊技盤の前面よりも後方へ延びる形状とすることができ、したがってそのぶん盤面要素をより安定して配設することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A2として、手段A1の遊技機において、
前記盤面要素が、前記遊技盤の盤面に対して立てた体勢で配置される板状体となっていることを特徴とする。
上記手段A2のように、盤面要素が、例えばガイドレールのような、盤面に対して立てた体勢で配置される板状体の場合には特に、遊技盤の前面に安定して支持し難く、安定して固定しようとするほど固定のためのスペースを確保する必要がある。固定方法としては、例えばフランジを設けてネジ固定するといった方法もあるが、これによればガイドレールを安定して固定するにはフランジを相応に大きくしてこれに対応するスペースを盤面に確保する必要がある。したがってこの場合、上記手段A1のように、遊技盤の周面部を利用して盤面要素を配設するためのスペースを確保するようにした構成が特に有用となる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A3として、手段A2の遊技機において、
前記板状体が、湾曲していない平板の板状体となっていることを特徴とする。
板状体が正面視円弧状等の形状となるように湾曲して配置される場合には、この湾曲形状により安定性が得られるのに対し、上記手段A3のように湾曲していない平板の板状体の場合には、特に安定性が確保し難い。そこで、上記手段A1のように、遊技盤の周面部を利用して盤面要素を配設するためのスペースを確保するようにした構成がさらに有用となる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A4として、手段A1から手段A3のいずれかの遊技機において、
前記盤面要素が、前記遊技盤の周面部に沿って前後方向に延びる延出部分を有し、該延出部分を遊技盤の周面部に支持させる構造となっていることを特徴とする。
上記手段A4の構成によれば、盤面要素が、配設のためのスペースを盤面には占有することなく、遊技盤に対してより安定して配設される。従って、遊技領域の拡大に資するとともに、盤面要素の安定性がさらに向上する。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A5として、手段A1から手段A4のいずれかの遊技機において、
前記盤面要素が、前記遊技盤の周面部にネジによりネジ固定されていることを特徴とする。
上記手段A5の構成によれば、盤面要素が遊技盤に簡単な固定手段により強固に配設される。
本発明にかかる遊技機は、手段B1として、
遊技球が流下する遊技領域を前面に有する遊技盤と、該遊技盤の前面における機能を担う盤面要素とを備える遊技機であって、
前記遊技盤が前方から遊技機本体に取り付けられ、
前記盤面要素の一部が、少なくとも一部を前記遊技盤の周面部に位置させるようにして配設されていることを特徴とする。
本発明において、「遊技機本体」とは、遊技機を構成する部分のうち、遊技盤を除く部分をいずれも含意し、例えば内枠等の部材はいずれも遊技機本体に含まれる。
上記手段B1の構成によれば、遊技盤が前方から取り付けられるので、遊技機本体に対する固定部を前面に確保する必要がなく、したがって遊技盤の前面が全面的に利用可能となってそのぶん遊技領域を大きく確保することができる。
さらに、盤面要素の一部が遊技盤の周面部に配設されるので、該盤面要素を遊技盤のより外側寄りの位置に配設することができ、したがってそのぶん遊技領域を大きく確保することができる。
即ち、上記手段B1の構成によれば、簡単な構成により遊技盤の遊技領域を好適に拡大することができる。
また、遊技盤が前方から取り付けられる構成となっているので、例えば遊技機を遊技場に設置した状態で前面側から遊技盤の交換作業等を行うことも可能となり、したがって取付先である遊技機が安定している状態で遊技盤の交換作業等を行うことができて作業がより容易である。また、遊技機の前面側から遊技盤の交換作業等を行う場合には前面枠を開放するだけでよいため、裏面側から行う場合よりも遊技機の開放に手間がかからず、したがってこの点でも作業がより容易である。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B2として、手段B1の遊技機において、
前記盤面要素の一部が、前記遊技盤の周面部に沿って延びる側片部を有することを特徴とする。
上記手段B2の構成によれば、盤面要素が遊技盤の前面にスペースを占有することなく安定して支持される。遊技盤の前面のみに盤面要素を支持させる構造とすると、盤面要素を支持するためのスペースを遊技盤の前面に確保する必要があり、そのぶん遊技領域のためのスペースが縮小されることとなる。これに対し、上記手段B2の構成によれば、遊技盤の周面部に沿って延びる側片部を盤面要素に設けることにより、遊技盤の前面には盤面要素の支持のためのスペースをとることがなく、しかも遊技盤の周面部を効率的に利用して盤面要素が安定して支持されるようになる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B3として、手段B2の遊技機において、
前記遊技盤の周面部に、前記側片部の厚さにほぼ等しい深さを有する切欠が形成され、該切欠に前記側片部が収容されるようになっていることを特徴とする。
上記手段B3の構成によれば、側片部が遊技盤の周面部から突出することがなく、したがって遊技盤が遊技機本体側の部材にスムーズに嵌入して整然と納まるようになる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B4として、手段B2または手段B3の遊技機において、
前記遊技盤の周面部が、遊技機本体側の部材にほぼ隙間なく嵌り込むようにして取り付けられる構成となっていることを特徴とする。
上記手段B4の構成によれば、側片部が、遊技盤の周面部と、遊技機本体側の部材との間に挟持された体勢となり、したがって、盤面要素がより安定して支持されるようになる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B5として、手段B1から手段B4のいずれかの遊技機において、
前記盤面要素の一部が、前記遊技盤の盤面上に立てて配置される板状体となっていることを特徴とする。
上記手段B5の構成によれば、盤面要素を遊技盤の周面部に配設することにより、遊技盤の前面に遊技領域を可及的に大きく確保することができる。換言すれば、盤面要素が遊技盤の周面部に沿って立設された周壁状となり、従って遊技盤の広さ方向には殆どスペースを占有せず、そのぶん遊技領域を大きく確保することができる。
さらに、上記手段B5の構成において、上記手段B2のように、盤面要素の一部が遊技盤の周面部に沿って延びる側片部を有する構成とした場合には、盤面要素の安定性がより効果的に確保されるようになる。盤面上に立てて配置される板状体の場合には、これを盤面上に配設するとなると安定性が確保し難く、例えば盤面に沿って延びるフランジ等を設けて配設する場合には、安定して支持するにはフランジをある程度大きく形成する必要があり、従ってそのぶん盤面上にスペースを占有することとなる。これに対し、上記手段B2のように側片部を遊技盤の周面部に沿って配置する構成とすることにより、盤面上にスペースを占有することなく、しかも遊技盤の周面部を利用して効果的に盤面要素の安定性が確保されるようになる。また、盤面上に立てて配置される板状体の一部を後方に延出させるようにして側片部を形成することができるので、側片部を容易に形成することができ、また遊技盤の盤面上だけでなく、遊技盤の外方にもスペースを占有することがない。即ち、盤面要素の一部を後方に延出させて側片部を形成するという簡単な構成により、遊技盤の面方向には内外にスペースを占有することなく、しかも遊技盤の周面部に側片部を支持させることによって盤面要素が効果的に安定して支持されるようになる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B6として、手段B5の遊技機において、
前記盤面要素の一部に補強リブが形成されていることを特徴とする。
上記手段B6の構成によれば、盤面要素の強度が効果的に確保される。盤面上に立てて配置される板状体の場合には、上述のような安定性だけでなく、強度も弱くなりやすく、特に遊技球を直接受けるレールの場合には遊技球の衝突による衝撃に耐え得る強度を確保することが必要となる。そこで、上記手段B6のように盤面要素に補強リブを形成することにより、盤面要素の強度を良好に確保することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B7として、手段B6の遊技機において、
前記補強リブが、前記遊技盤の盤面に対し実質的に平行に延びるリブと、該リブに交叉する方向に延びるリブとを有する構成となっていることを特徴とする。
上記手段B7の構成によれば、盤面要素が効果的に補強される構造となる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B8として、手段B6または手段B7の遊技機において、
前記盤面要素が、前記遊技盤の周縁に沿って直線状に延びるように敷設されていることを特徴とする。
上記手段B8の構成によれば、遊技領域が遊技盤の周縁部において可及的に大きく確保されるようになる。また、このように盤面上に立てて配置される板状の盤面要素を直線状に敷設すると、曲線状に敷設する場合に比して安定性や強度が確保し難く、特に敷設距離が長くなるほど安定性や強度も低下する。そこで、上記手段B2や手段B6のように盤面要素に側片部や補強リブを設けて安定性や強度を確保するようにした構成が特に有効となる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B9として、手段B8の遊技機において、
前記補強リブが、前記盤面要素における遊技領域側面の裏側に敷設されていることを特徴とする。
上記手段B9の構成によれば、補強リブが遊技球の流下にも影響せず、遊技領域を狭めることもない。このとき、補強リブが遊技盤の周縁よりも外側へ突出するが、手段B8の構成においては遊技盤が前方から取り付けられるため、遊技機本体に取り付ける際に補強リブが干渉することもない。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B10として、手段B9の遊技機において、
前記補強リブが、前記遊技盤の盤面から間隔をおいて前方の位置に形成されていることを特徴とする。
上記手段B10の構成によれば、遊技盤の取付の途上で該補強リブがより干渉し難くなる。また、例えば遊技盤の作製工程で該遊技盤の周面部を固定する際等に当該周面部に樹脂部品があると損傷されることがあるが、上記手段B10のように補強リブが遊技盤の盤面から前方へ離隔して形成されることにより、このような損傷も受け難くなる。また、遊技球は遊技盤の盤面から前方へ離隔した位置で盤面要素に当接するため、該盤面要素が遊技球の衝突による衝撃に対して効果的に補強される構造ともなる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B11として、手段B5から手段B10のいずれかの遊技機において、
前記盤面要素の端部が、盤面に沿って面的に拡がる正面形状を有していて盤面に対し面で当接するようにして配置される盤面要素と一体的に連続するように構成されていることを特徴とする。
上記手段B10の構成によれば、盤面上に立てて配置される板状の盤面要素がさらに安定して支持されるようになる。
本発明は、パチンコ機等の遊技機に好適に実施することが可能である。
57:遊技盤
58:内枠(遊技機本体)
67M:側縁レール部材の右側レール部(盤面要素)
67D:支持片(側片部)

Claims (1)

  1. 遊技球が流下する遊技領域を前面に有する遊技盤と、該遊技盤の前面における機能を担う盤面要素とを備える遊技機であって、
    前記遊技盤が前方から遊技機本体に取り付けられ、
    前記盤面要素の一部が、少なくとも一部を前記遊技盤の周面部に位置させるようにして配設されていることを特徴とする遊技機。
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