JP2020203062A - 口腔衛生器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】嫌気性細菌の巣である歯垢を効果的に除去できる口腔衛生器具を提供する。【解決手段】歯ブラシ器1を、歯ブラシ本体3と、この歯ブラシ本体3に酸素を供給するための酸素ボンベ5(酸素供給源)と、から構成し、歯ブラシ本体3を、把持部7と、この把持部7の先端に頚部9を介して設けた頭部11と、この頭部11に設けた刷毛の束15と、から構成する。酸素ボンベ5を、酸素供給チューブ17及びコネクタ19を介して把持部7の後端部に接続する。【選択図】図1

Description

本発明は歯ブラシや歯科用スケーラなどの口腔衛生器具に関する。
歯肉炎や歯周炎などの歯周病の原因は細菌の巣である歯垢であるが、歯垢内の細菌はほとんどが嫌気性であるため、この歯垢は酸素の少ない歯と歯の間及び歯と歯茎の隙間に多く付着している。歯周病を予防するにはこの歯垢を口腔から除去する必要があるが、歯垢は除去しにくい所に付着するため、家庭用の歯ブラシでは十分に除去できないおそれがある。したがって、定期的に歯科医院でスケーラにより歯垢を取り除いてもらう必要がある。
歯科医院で使用するスケーラとしては下記の特許文献1乃至特許文献7に示すようなものが知られている。特許文献1及び特許文献3に示すスケーラは針状部材を有する超音波振動式のものであり、特許文献2、特許文献4乃至特許文献6に示すスケーラは先端側から歯や歯茎に向けて注水が可能な針状部材を有する空気振動式のものであり、特許文献7に示すものは注水手段を有するスケーラ及び空気研磨インサートである。
特表2007−509714号公報 実開昭58−120715号公報 特開平07−275261号公報 特開2004−351086号公報 特開2004−351104号公報 特開2004−351120号公報 特開昭63−296747号公報
しかしながら、上述の特許文献に記載された口腔衛生器具は、歯周病の原因である歯垢は嫌気性細菌の巣であるという知見に基づき、歯垢のこの性質を利用して歯垢をよりよく除去できるように構成されたものではない。
そこで本発明は、嫌気性細菌の巣である歯垢を効果的に除去できる口腔衛生器具の提供を目的とする。
この目的を達成するための本発明の口腔衛生器具は、口腔衛生器具であって、歯を擦るための又は歯を引掻くための線状部材又は針状部材を備え、前記線状部材又は針状部材の先端部から空気又は酸素が供給されるように構成されているものである。より具体的には、口腔衛生器具であって、歯を擦るための又は歯を引掻くための線状部材又は針状部材と、前記線状部材又は針状部材の先端部に設けられた空気吐出口又は酸素吐出口と、前記空気吐出口又は酸素吐出口から空気又は酸素が吐出されるように前記線状部材又は針状部材に空気又は酸素を供給する空気供給源又は酸素供給源と、を備えるものである。あるいは、口腔衛生器具であって、歯と歯の間又は歯と歯茎の間に差し込んで歯垢を掻き出すための線状部材又は針状部材と、前記線状部材又は針状部材の先端部から酸素を供給するための酸素供給源と、を備えるものである。ここでは、さらに、線状部材又は針状部材の先端部に設けられた酸素吐出口を備え、酸素供給源は、酸素吐出口から酸素が吐出されるように線状部材又は針状部材に酸素を供給するものとすることができる。
本発明の口腔衛生器具はまた、口腔衛生器具であって、歯を擦るための又は歯を引掻くための線状部材又は針状部材と、前記線状部材又は針状部材の先端部に設けられた冷却水吐出口又は洗浄水吐出口と、前記冷却水吐出口又は洗浄水吐出口から冷却水又は洗浄水が吐出されるように前記線状部材又は針状部材に冷却水又は洗浄水を供給する冷却水供給源又は洗浄水供給源と、前記冷却水吐出口又は洗浄水吐出口から吐出される前記冷却水又は洗浄水に空気又は酸素を混合しておくための空気供給源又は酸素供給源と、を備えるものとして構成できる。空気供給源又は酸素供給源から冷却水又は洗浄水に混合される空気又は酸素は空気バブル又は酸素バブルであることが効果的である。ここでも、線状部材又は針状部材の先端部から空気又は酸素が供給されるが、例えば、冷却水吐出口又は洗浄水吐出口のすべてから空気又は酸素が混合された冷却水又は洗浄水を吐出するように構成できるし、一部から空気又は酸素が混合された冷却水又は洗浄水を吐出し、他からは空気又は酸素が混合されていない冷却水又は洗浄水を吐出するように構成できる。あるいは、口腔衛生器具であって、歯と歯の間又は歯と歯茎の間に差し込んで歯垢を掻き出すための線状部材又は針状部材と、前記線状部材又は針状部材の先端部から酸素を供給するための酸素供給源と、を備えていて、さらに、前記線状部材又は針状部材の先端部に設けられた冷却水吐出口又は洗浄水吐出口と、前記冷却水吐出口又は洗浄水吐出口から冷却水又は洗浄水が吐出されるように前記線状部材又は針状部材に冷却水又は洗浄水を供給する冷却水供給源又は洗浄水供給源と、を備え、前記酸素供給源は、前記冷却水吐出口又は洗浄水吐出口から吐出される前記冷却水又は洗浄水に酸素を混合しておくためのものである、というように構成できる。
冷却水供給源又は洗浄水供給源と線状部材又は針状部材との間にベンチュリーを有する接続部材を設けておき、空気供給源又は酸素供給源が、ベンチュリーに空気又は酸素を供給してベンチュリーを流れる冷却水又は洗浄水に空気又は酸素を混合するように構成できる。空気供給源又は酸素供給源から冷却水又は洗浄水に混合される空気又は酸素は空気バブル又は酸素バブルであることが効果的である。
冷却水吐出口又は洗浄水吐出口は複数設けることができ、線状部材又は針状部材の先端及び先端よりも後方の先端部に設けることができる。ここではさらに、線状部材又は針状部材の先端部よりも後側に設けられた冷却水用吐出口又は洗浄水用吐出口と、酸素供給源に接続され、線状部材又は針状部材の先端部まで延びるように線状部材又は針状部材の内部に設けられた酸素チューブと、を備え、冷却水供給源又は洗浄水供給源からの冷却水又は洗浄水は線状部材又は針状部材の後端側から供給される、というように構成できる。
本発明では、例えば、歯と歯茎の隙間に刷毛(例えば線状部材)の先又はスケーラ(例えば針状部材)の先が入ったときにこの隙間に空気又は酸素を吹き付けることができる。したがって、歯垢を掻き出すと共に歯垢の嫌気性細菌を死滅させることができる。
ところで、冷却水や洗浄水に空気又は酸素を混合して線状部材又は針状部材の吐出口まで送る場合、酸素等は洗浄水等内にバブルとなって混入するのが普通であると考えられる。酸素等のバブル又は気泡は洗浄水等内にあるときには浮力により上昇するが、上昇速度は20℃の水において次の式(Stokesの式)で表される。
U=ρgd/18μ
U:上昇速度
ρ:液密度(=1)
g:重力加速度
d:気泡径
μ:動的粘性係数(=1)
したがって、酸素等のバブルの液体内での上昇速度は気泡径の2乗に比例するので、バブルが直径1μm乃至100μmのマイクロバブルの場合には上昇速度が小さくて液体内で長時間漂うこととなる。そうすると、吐出口に達する前にバブルは水圧又は液圧によって消滅(溶解)又は圧壊するおそれがあるので、歯垢に空気又は酸素が供給されにくくなったり供給されなくなってしまう可能性がある。ところが、直径100μmのバブルは1秒で5.44mm上方に浮き上がる。ここで、冷却水吐出口又は洗浄水吐出口と、冷却水や洗浄水に空気又は酸素を供給する位置との間の距離が約2.5m、水の流速が2.5m/sの場合には、空気供給又は酸素供給の位置から1秒で冷却水等は吐出口に到達することとなるが、その間にバブルは5.44mm上昇し、多くのバブルが気液界面でちょうど破裂するとき、気液界面でちょうど破裂したとき、又は破裂直前ということになるように構成できる。そうすると、破裂したバブル又は破裂するバブルが歯垢に吹き付けられて供給されることとなる。あるいは、酸素等のバブルが冷却水等に混合されてから1秒で吐出口に達するとすると、直径40μmのバブルではこの間に0.87mmしか上昇しない。ここで吐出口の直径が1mm乃至2mmであると、吐出位置で大気拡散されていない酸素等が冷却水等の中に多く残っていて、酸素等による歯垢の除去又は死滅に十分な効果を期待できないおそれがある。したがって、混合される又は混合時に生じる酸素等のバブルの直径は平均100μmであるか又は平均100μmを超えていることが好ましく、最低でも平均60μm以上の直径が必要である。あるいは、酸素等のバブルの上昇速度を5.44mm/秒、流水路(管)内径(直径)3mm、流水路(管)の長さ(例えばバブル混合位置から吐出口までの長さ)Lm、水流の速度4.5m/秒とすると、バブル混合位置の最下部で発生したバブルが流水路上部にとどく時間は約0.55秒であるから、流水路の長さLが約2.5mであれば、吐出口に到達したバブルは全体的に流水路上部に達している。また、バブル混合位置の約2.4mmの深さで発生したバブルが流水路上部にとどく時間は約0.44秒であるから、流水路の長さLが約2mであれば、吐出口に到達したバブルの多くが流水路上部に達している。そして、バブル混合位置の約1.5mmの深さで発生したバブルが流水路上部にとどく時間は約0.28秒であるから、流水路の長さLが約1.26mであれば、吐出口に到達したバブルの例えば半分程度が流水路上部に達している。
したがって、流水路の長さを調整することにより最適量の空気又は酸素を口腔内に供給できる。
バブルの発生装置には旋回液流式、スタティックミキサー式及びエジェクター式などがあるが、発生バブルの平均直径は40μm乃至80μm程度である。したがって、平均直径100μm以上又は100μm超えのバブルを生じさせるにはベンチュリー方式が最適である。
ここでは、酸素等のバブルの大気拡散するまでの時間と吐出口到達時間が一致すると、酸素等のバルブは吐出口で大気拡散し、例えば1000倍の質量差がある洗浄水や冷却水に押されて歯浩に十分供給される。したがって、浮力による上昇速度が大きい大径のバブルを発生させる必要があるが、気泡の表面はOHイオンが集積しやすく負に帯電しているため、小さな気泡が合わさって大きな気泡が生じる可能性は少ない。逆に、大きい気泡は圧力変動により細かく分割されて小さな気泡となる。例えばベンチュリー管では、管径が絞られて圧力が低減するベンチュリー個所を水流が通過するときに大きな気泡が発生し、その後の管径が拡大し、圧力が急に上昇する個所を水流が通過するときに大きな気泡は崩壊して小さな気泡となる。したがって、空気バブル又は酸素バブルを大径のものとするためには混入時に大きなバブルを生じさせなければならないことが理解でき、しかも大きなバブルを生じさせるためには圧力の低い個所でのバブルの混入が必要であることが理解できる。
以上のように、大きなバブルを発生させるには、ベンチュリー機構を利用し、高速で流れる洗浄液又は冷却水に低圧で酸素又は空気を供給するのが効果的である。そして、直径100μm以上の又は100μmを超える酸素等のバブルを確保するためには、ベンチュリーで発生させるバブルの直径を、例えば150μm乃至200μmといった確保したいバブルの直径よりも大きなものとする必要がある。
本発明によれば歯と歯の間及び歯と歯茎の間に線状部材又は針状部材を入り込ませながら歯垢に酸素を当てることができる。
本発明に係る歯ブラシ器の斜視図である。 歯ブラシ器の先端側の拡大図である。 植毛部に刷毛の束を取り付ける過程を示す図である。 植毛部にチャンバケースを取り付けた場合を示す図である。 歯ブラシ器の使用状態を説明する図である。 刷毛の先端部が曲がるように変形した場合を示す図である。 矯正器を用いて刷毛の先端部を矯正する場合を示す図である。 本発明に係る手動スケーラ器具を説明する図である。 手動スケーラ器具の変更例を示す図である。 酸素混合用T字コネクタの断面図である。 酸素混合用T字コネクタの変更例を概略的に示す図である。 本発明に係る第1の振動スケーラ器具を示す図である。 第1の振動スケーラ器具の把持部の断面図である 第1の振動スケーラ器具の変更例を示す図である。 本発明に係る第2の振動スケーラ器具を説明する図である。 第2の振動スケーラ器具の把持部の断面図である。 第2の振動スケーラ器具の変形例を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず、図1乃至図7を参照して本発明の口腔衛生器具の第1の実施の形態である歯ブラシ器(歯ブラシ型の口腔衛生器具)について説明する。
歯ブラシ器1は、歯ブラシ本体3と、この歯ブラシ本体3に酸素を供給するための酸素ボンベ(酸素缶)5(酸素供給源)と、を備え、歯ブラシ本体3は、把持部7と、この把持部7の先端に頚部9を介して設けられた頭部11と、この頭部11の表面側に複数個形成された植毛孔13と、それぞれの植毛孔13に植え付けられ、この植毛孔13から立ち上がって延びる刷毛の束(極細のナイロンチューブの束)15と、を有していて、酸素ボンベ5は、酸素供給チューブ17及びコネクタ19を介して把持部7の後端部に接続されている。なお、図1では刷毛の束15の表示を一部省略している。
頭部11は、刷毛の束15が植え付けられた植毛孔13が形成されている植毛部21と、この植毛部21にガスケット23を介して取り付けビス25により取り付けられた、植毛部21の裏面側に酸素チャンバ27を形成しているチャンバケース29と、を有していて、植毛部21の後端部には頚部9の先端部が一体的に接続されている。把持部7及び頚部9内には把持部7の後端部から頚部9の先端まで延びるように酸素供給路31が形成され、この酸素供給路31の先端は酸素チャンバ27に開口し、又は酸素チャンバ27に連通し、酸素供給路31の後端部はコネクタ19を介して酸素供給チューブ17に接続されている。
植毛部21の植毛孔13に植え付けられている刷毛の束15の下端部又は基端部はそれぞれ、植毛孔13から酸素チャンバ27内に突出していて、刷毛の束15のそれぞれの刷毛(極細のナイロンチューブ)33(線状部材)は酸素吐出貫通路35を有する両端開口の線状体として形成され、内径はほぼ0.2mm(直径)、外径はほぼ0.4mm(直径)とすることができる。刷毛の束15を植毛部21の植毛孔13に植え付けるには、チャンバケース29を取り付けるに先立って、例えば10本の刷毛部材37(貫通路を有する両端開口の線状体)を2つ折りにし、刷毛部材37の折り返し部39を植毛孔13から裏側に突出するように押し込み冶具41を使って押し込み、その後、折り返し部39を切断し(符号43参照)、例えば20本の両端開口の刷毛の束15又は酸素吐出貫通路35を有する両端開口の刷毛33を形成するといった方法を採用することができる。なお、刷毛の束15が植毛孔13から抜けないように、植毛孔13の裏側の周囲と刷毛部材37又は刷毛33との間を接着剤45で接着しておいてもよい。そして、植毛部21の植毛孔13の全てに刷毛の束15を植え付けた状態としたら植毛部21にチャンバケース29を取り付ける(図4)。
このような構成の歯ブラシ器1は、歯ブラシ本体3を口腔内に差し込み、図5に示すように刷毛の束15の刷毛33で歯Aや歯茎Bを擦って使用するが、あるいは刷毛33又は刷毛33の先端部を歯Aと歯Aの間又は歯Aと歯茎Bの間に入れて歯垢を掻き出すように使用するが、使用の際に酸素ボンベ5から供給される酸素又は圧縮酸素が刷毛33の先端開口47(酸素吐出口)から歯Aや歯茎B、そして歯Aと歯茎Bと間の歯周ポケットCに噴き付けられて、擦り落としにくい歯垢や掻き出しにくい歯垢の嫌気性細菌を死滅させる。
なお、図6に示すように使用の繰り返しにより刷毛33の先端部が曲がるように変形した場合には、図7aに示すような環状の矯正器49を用いて刷毛33の先端部を矯正することができる。矯正器49は、環状体を半割にした2つの矯正部材51の一端部同士をヒンジ連結(符号53参照)すると共に、2つの矯正部材51の他端部同士をスナップ接続(図7bの符合55参照)できるように構成したものであり、2つの矯正部材51を開いた状態で刷毛の束15の外側に配置し、刷毛の束15全体が2つの矯正部材51で覆われるように2つの矯正部材51を閉じた状態として他端部同士を接続して使用する(図7b)。好ましくは、この状態で矯正部材51個所を例えば100℃の水の中に所定時間、例えば1分から2分間浸し、その後冷却、例えば常温の水に浸し、これにより塑性変形してしまった刷毛33を元の直線状の弾性体に効果的にもどすことが可能となる。刷毛33の変形した先端部は矯正器49の内面に押されて矯正される。
次に、図8を参照して本発明の口腔衛生器具の第2の実施の形態である手動スケーラ器具について説明する。
手動スケーラ器具57は、スケーラ本体59と、このスケーラ本体59に酸素を供給するための酸素装置61(酸素供給源)と、を具備し、スケーラ本体59は、把持部63と、この把持部63の先端に接続された金属製のスケーラ65(針状部材)と、を備え、酸素装置61としては、空気を吸引し、高濃度の酸素を排気する酸素濃縮器67と酸素ボンベ69とのいずれか一方を使用できる。酸素装置61は酸素供給チューブ71及びコネクタ73を介して把持部63の後端部に接続されている。酸素供給チューブ71はポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)を用いて押し出し成形したものを使用することができ、内径(直径)1.6mm乃至2.0mmとすることができる。把持部63内には把持部63の後端部から先端部まで延びるように酸素供給路75が形成され、この酸素供給路75の後端部はコネクタ73を介して酸素供給チューブ71に接続されている。把持部63の後端部には酸素流量調整回転環77が設けられ、この酸素流量調整回転環77を回転操作して酸素供給チューブ71から酸素供給路75に供給される圧縮酸素量を調整することができる。
金属製のスケーラ65は、後端部が把持部63の先端部に接続された直線状に延びる基部79と、この基部79の先端部に一体的に又は接続して設けられた、基部79に対して角度を有して短く直線状に延びる頚部81と、この頚部81の先端からほぼ直角に曲がるように一体的に又は接続して設けられた刃先部83(スケーラ65の先端部でほぼ8mm乃至12mmの長さを有している)と、を備えていて、刃先部83の先端(スケーラ65の先端)は鋭利に尖り、刃先部83の内側にはカッティングエッジ85が形成されている。スケーラ65内には、後端部から先端部又は先端まで貫通する酸素通過路87が形成され、この酸素通過路87の後端部は酸素供給路75の先端部に接続されていて、酸素通過路87の先端部は、刃先部83の先端で開口する先端酸素排出路89と、カッティングエッジ85の一方の傾斜面91で開口するエッジ酸素排出路93と、カッティングエッジ85の反対側(刃先部83の外側)で開口する底面酸素排出路95とに分岐している。すなわち、スケーラ65の先端部では3つの酸素排出路89、93、95がそれぞれ開口している(それぞれの開口は酸素吐出口を構成する)。ここでは、スケーラ65は中空状に形成され、酸素通過路87、先端酸素排出路89、エッジ酸素排出路93及び底面酸素排出路95はパイプ状に形成されているが、図8(c)に示すように、スケーラ65を全体的に中実状に形成し又は先端側を中実状に形成し、酸素通過路87(先端側を中実状に形成する場合には先端側の部分)、先端酸素排出路89、エッジ酸素排出路93、底面酸素排出路95をスケーラ65又は刃先部83内に形成された細長い孔とすることもできる。
このような構成の手動スケーラ器具57は、例えばスケーラ65の刃先部83を歯と歯の間や歯と歯茎の間の歯周ポケットに差し込み、カッティングエッジ85で歯垢を掻き出すようにして使用するものであるが、使用に際して、刃先部83の先端で先端酸素排出路89から、刃先部83の長さ方向中央部でエッジ酸素排出路93及び底面酸素排出路95から酸素が供給されるので(図8(a)の矢印参照)、擦り落としにくい歯垢や掻き出しにくい歯垢の嫌気性細菌を死滅させる。
図9及び図10は手動スケーラ器具57の変更例を示す図である。
手動スケーラ器具57の変更例97は、把持部63内に酸素を供給して刃先部83から排出する代わりに、酸素を混合した洗浄水を把持部63内に供給して刃先部83から排出するものであり、ここでは、手動スケーラ器具57と同一の構成個所には同一の符号を付して説明を省略したり簡略化したりする。なお、洗浄水の代わりに冷却水を用い、酸素を冷却水に混合して使用してもよい。
酸素を洗浄水に混合して把持部63に供給するには、酸素濃縮器67又は酸素ボンベ69を有する酸素装置61(図8に示す酸素装置61と同じ構成)と、洗浄水供給装置99と、酸素混合用T字コネクタ101とを使用する。酸素混合用T字コネクタ101は、洗浄水供給装置99から延びる洗浄水供給チューブ103が外周に嵌め付けられた長さ方向一方側の第1の接続部105及び酸素混合洗浄水チューブ107が外周に嵌め付けられた長さ方向他方側の第2の接続部109を有する直管部111と、この直管部111の長さ方向中間に接続して設けられた、酸素ボンベ69から延びる酸素供給チューブ71が外周に嵌め付けられている第3の接続部113を有する混合部115と、を備えている。酸素混合洗浄水チューブ107は把持部63のコネクタ73に接続されて酸素混合洗浄水を洗浄水供給路75(構造は酸素供給路75と同じ)に供給する。把持部63の後端部には洗浄水流量調整回転環77(構造は酸素流量調整回転環77と同じ又は同様)が設けられ、この洗浄水流量調整回転環77を回転操作して酸素混合洗浄水チューブ107から洗浄水供給路75に供給される洗浄水量を調整することができる。酸素混合洗浄水チューブ107は内径(直径)6mm乃至12mmとすることができる。また、洗浄水供給路75の内径(直径)は1.6mm乃至6.0mmとすることができる。
酸素混合用T字コネクタ101の直管部111の内部には長さ方向に貫通する洗浄水通過孔117が形成され、混合部115には先端から長さ方向に延びる酸素通過孔119が形成されている。直管部111の洗浄水通過孔117は、一端側から長さ方向中間部に向かって漸次縮径する一方側テーパ孔121と、他端側から長さ方向中間部に向かって漸次縮径する他方側テーパ孔123と、を有しているが、直管部111の長さ方向中間部には、中心個所(中心の隙間)125が薄く、広い外周部分127を有する混合スペース129が形成されていて、一方側テーパ孔121と他方側テーパ孔123は中心個所125に開口することにより連通し、ベンチュリーを構成している。混合部115の酸素通過孔119は、細い先端側部131と、混合スペース129の外周部分127に連なる大径のバルブ収容部133と、先端側部131及びバルブ収容部133の間のテーパ状のバルブシート部135と、を有していて、バルブ収容部133内には、酸素ボンベ69側のガス圧が低下したときに洗浄水に押されてバルブシート部135に押し付けられ、洗浄水が酸素供給チューブ71内に流れ込まないようにするための逆止弁137が入れられている。
洗浄水供給装置99は、洗浄水タンク139及びこの洗浄水タンク139内の洗浄水を洗浄水供給チューブ103に送り出す洗浄水ポンプ141を有し、洗浄水ポンプ141には、例えば、並列に流量調整弁143が配置されている。なお、洗浄水タンク139の出口にも、例えば、別の流量調整弁145が設けられている。
ここで、洗浄水供給装置99から洗浄水供給チューブ103を介して直管部111に洗浄水を供給すると、洗浄水は一方側テーパ孔121を流れ、混合スペース129の中心個所125を通過して他方側テーパ孔123内に流入するが、ベンチュリー効果により混合スペース129の中心個所125の水圧は低下する。したがって、混合部115の酸素通過孔119から混合スペース129の外周部分127に供給される酸素は混合スペース129の中心個所125を通って洗浄水の流れと合流し、酸素混合洗浄水となって他方側テーパ孔123内に流れ込む。酸素が洗浄水の流れと合流する際に形成される酸素混合洗浄水は酸素の気泡又はバブルを含んだ洗浄水であるが、酸素の気泡の大きさは、酸素混合洗浄水がスケーラ65の刃先部83の先端洗浄水排出路89(構造は先端酸素排出路89と同じ)、エッジ洗浄水排出路93(構造はエッジ酸素排出路93と同じ)及び底面洗浄水排出路95(構造は底面酸素排出路95と同じ)の開口(それぞれの開口は洗浄水吐出口又は冷却水吐出口を構成する)から排出される際に酸素の気泡が、多く、より多く又は全体的に洗浄水から分離されるような大きさであることが好ましい。酸素の気泡は浮力により洗浄水中を上昇し、気液界面に達して酸素は洗浄水と分離されるが、酸素の気泡が小さすぎると(例えば直径40μm以下、あるいは他方側テーパ孔123の内部又は出口で直径40μm以下)、気泡に作用する浮力が小さいために上昇速度が低く、排出の際に多くの気泡が気液界面に達しないおそれがある。したがって、酸素の気泡の大きさは100μm以上又は100μmを超えていること(例えば他方側テーパ孔123の内部又は出口で直径100μm以上又は100μmを超えていること)が効果的である。
酸素混合用T字コネクタ101によるベンチュリー機構の仕様は以下の通りである。
混合部115の第3の接続部113を通過する際の酸素ガス圧:2.0kPa(1/50気圧)
直管部111の第1の接続部105の給水口径(水流に回転を加えるための固定羽根147の内径) :直径8mm乃至12mm
直管部111の第1の接続部105を通過する際の洗浄水圧 :200kPa
絞り部内径(一方側テーパ孔121及び他方側テーパ孔123の中心個所125での内径) :直径2.4mm程度
他方側テーパ孔123の内部又は出口での急激な上昇後の圧力:150kPa
急激な圧力上昇後の酸素バブル径 :平均直径100μm
洗浄水の流速 :2.5m/s
なお、酸素混合用T字コネクタ101としては、図11に概略的に示すように、一方側テーパ孔121と他方側テーパ孔123とを連続したものとして形成するとともに(中心個所125を形成しない)、混合部115を直管部111に対して傾斜させて構成し、酸素通過孔119を一方側テーパ孔121及び他方側テーパ孔123の境界個所に接続するようにしてもよい。ここでは、酸素通過孔119は直線状に形成され、酸素を洗浄水の流れる方向に傾けて供給する。
金属製のスケーラ65は、基部79、この基部79の先端部に設けられた頚部81及びこの頚部81に設けられた刃先部83(スケーラ65の先端部)を備え、スケーラ65内には、後端部から先端部又は先端まで貫通する洗浄水通過路87(構造は酸素通過路87と同じ)が形成され、この洗浄水通過路87の後端部は洗浄水供給路75の先端部に接続されていて、洗浄水通過路87の先端部は、刃先部83の先端(スケーラ65の先端)で開口する先端洗浄水排出路89(構造は先端酸素排出路89と同じ)、カッティングエッジ85の一方の傾斜面91で開口するエッジ洗浄水排出路93(構造はエッジ酸素排出路93と同じ)及びカッティングエッジ85の反対側(刃先部83の外側)で開口する底面洗浄水排出路95(構造は底面酸素排出路95と同じ)に分岐している。すなわち、スケーラ65の先端部では3つの洗浄水排出路89、93、95がそれぞれ開口している(それぞれの開口は洗浄水吐出口又は冷却水吐出口を構成する)。洗浄水通過路87の内径(直径)は1.6mm乃至6.0mmとすることができる。
このような構成の手動スケーラ器具97は、例えばスケーラ65の刃先部83を歯と歯の間や歯と歯茎の間の歯周ポケットに差し込み、カッティングエッジ85で歯垢を掻き出すようにして使用するものであるが、使用に際して、刃先部83の先端で先端洗浄水排出路89から、刃先部83の長さ方向中央部でエッジ洗浄水排出路93及び底面洗浄水排出路95から酸素混合洗浄水が供給され(図9の矢印参照)、酸素が歯垢に向けて拡散されるので、擦り落としにくい歯垢や掻き出しにくい歯垢の嫌気性細菌を死滅させる。
図12及び図13を参照して本発明の口腔衛生器具の第3の実施の形態である第1の振動スケーラ器具について説明する。第1の振動スケーラ器具は空気振動を用いてスケーラを振動させるタイプのものである。
第1の振動スケーラ器具149は、スケーラ本体151と、このスケーラ本体151に酸素を供給するための酸素装置61と、スケーラ本体151に冷却水を供給するための冷却水供給装置153と、スケーラ本体151に振動用高圧エアを供給するためのエアコンプレッサ155と、を具備し、スケーラ本体151は、把持部157と、この把持部157の先端に接続された金属製のスケーラ159(針状部材)と、を備えている。酸素装置61は、図8及び図9に示すものと同一の構成のものであり、酸素濃縮器67又は酸素ボンベ69を有し、酸素装置61から延びる酸素供給チューブ71は配管カプラ161を介して把持部157の後端部に接続されている。冷却水供給装置153は、洗浄水供給装置99と同一の構成のものであり、冷却水タンク163と、この冷却水タンク163内の冷却水を冷却水供給チューブ165に送り出す冷却水ポンプ167を有し、冷却水ポンプ167には、例えば、並列に流量調整弁169が配置されていて、冷却水供給チューブ165は配管カプラ161を介して把持部157の後端部に接続されている。なお、冷却水タンク163の出口にも、例えば、別の流量調整弁171が設けられている。また、エアコンプレッサ155は圧縮エア供給チューブ173及び配管カプラ161を介して把持部157の後端部に接続されている。例えば、把持部157の後端部にエア調整回転環を設け、このエア調整回転環を回転操作して圧縮エア供給チューブ173から供給される圧縮エア量を調整できるように構成することが可能である。
把持部157のケーシング175(複数の部材又はセグメントを接続して構成することができる)内には、中心部にパイプ状の振動軸177が配置され、この振動軸177の外周に振動軸177との間で振動室179を形成するように区画壁181が設けられていて、区画壁181の外周にはエア戻り排気スペース183が形成されている。また、振動軸177の中心部には冷却水・酸素供給2重チューブ構造体185が構成され、この2重チューブ構造体185は振動軸177との間で、圧縮エア供給チューブ173と連通するエア供給路187を構成している。振動軸177にはエア噴出孔189が形成され、振動軸177の外周面にはエア噴出孔189位置でエア噴出孔189にかぶさるように振動環又は振動短筒(空気振動子)191が振動できるように又は緩く嵌められ、振動室179の先端側にはエア戻り排気スペース183に連通するように排気孔193が形成されていて、エア供給路187を通りエア噴出孔189から噴出する圧縮空気によって振動環191が振動軸177に対して又は振動軸177を中心として振動するように構成されている。エア噴出孔189から振動環191を振動させて振動室179に流れ込み、振動室179の排気孔193からエア戻り排気スペース183に入った圧縮空気は、例えば把持部157の後端部に設けた排気口195から排気される(図13のケーシング175内の矢印参照)。
2重チューブ構造体185は、外側の冷却水通過チューブ197の内側に酸素通過チューブ199を配置して構成され、冷却水通過チューブ197と酸素通過チューブ199との間の冷却水通過路201は冷却水供給チューブ165に接続され、そして酸素通過チューブ199は酸素供給チューブ71に接続されている。
配管カプラ161は把持部157の後端部に3つ設けられていて、それぞれの配管カプラ161は、把持部157の後端部に取り付けられた雌部材198と、チューブが接続された雄部材200と、を接続することにより構成されている。エア供給路187に接続されている雌部材198には圧縮エア供給チューブ173が接続されている雄部材200が連結され、酸素通過チューブ199が接続されている雌部材198には酸素供給チューブ71が接続されている雄部材200が連結され、冷却水通過路201に接続されている雌部材198には冷却水供給チューブ165が接続されている雄部材200が連結されている。
金属製のスケーラ159は中空であり(後端側は中実)、後端部が把持部157の先端部にねじ込まれて接続された直線状に短く延びる基部203と、この基部203の先端部に一体的に又は接続して設けられた、基部203に対して角度を有して直線状に延びる頚部205と、この頚部205の先端からほぼ直角に曲がるように一体的に又は接続して設けられた先端部又は先端側部207と、を備えていて、基部203、頚部205及び先端部207はそれぞれ、先端側に向かって漸次細くなるように形成されている。スケーラ159内には、後端部から先端部まで延びるように酸素チューブ209が設けられ、この酸素チューブ209は酸素通過チューブ199に接続され、又は、酸素通過チューブ199と一体的に形成されていて、スケーラ159内の先端部又は先端側部207(先端部又は先端側部207の中間部)にはこの酸素チューブ209から酸素が供給される(酸素供給位置D参照)。スケーラ159の後端側では短い冷却水孔211が形成され、酸素チューブ209はこの短い冷却水孔211内を通過し、酸素チューブ209と冷却水孔211との間には両端開口の冷却水路213が形成されていて、この冷却水路213は冷却水通過路201に連なっている。したがって、スケーラ159内には冷却水路213の先端開口215からあるいは後端側から冷却水が供給される(破線矢印参照)。
スケーラ159の先端部207の先端と先端側周壁には酸素混合冷却水を排出する混合排出孔217(冷却水吐出口)が形成され、スケーラ159の先端部207の後端側周壁及び頚部205の先端側周壁には冷却水を排出する冷却排出孔219(冷却水用吐出口)が形成されている。すなわち、スケーラ159又はスケーラ159の先端側部207の先端部(先端から先端側部207の中央個所までの部分)には3つの混合排出孔217が形成され、スケーラ159又はスケーラ159の先端側部207の先端部よりも後側に2つの冷却排出孔219が形成されている。
このような構成の第1の振動スケーラ器具149は、例えばスケーラ159の先端部又は先端側部207あるいは先端部又は先端側部207の先端側を歯と歯の間や歯と歯茎の間の歯周ポケットに差し込み、歯垢を掻き出すようにして使用するものであるが、使用に際して振動環191のエアによる振動が、振動軸177を介してスケーラ159に伝わり、スケーラ159の先端部207が細かく振動する。また、先端部207の先端側又は先端側部207の先端部の混合排出孔217から酸素混合冷却水が排出され(図12の白抜き矢印参照)、先端部又は先端側部207の後端側及び頚部205の先端側の冷却排出孔219から冷却水が排出される(図12の黒塗り矢印参照)。なお、混合排出孔217は、例えば、先端部又は先端側部207の先端から8mm乃至11mmの範囲に形成される。
図14を参照して第1の振動スケーラ器具149の変形例を説明する。
第1の振動スケーラ器具149の変更例221は、酸素と冷却水を別々に把持部157に供給し、把持部157内を通過させるのに代えて、酸素を冷却水に予め混合して把持部157の後端部に供給するものであるが、その他の構成については第1の振動スケーラ器具149と同一であるので、第1の振動スケーラ器具149の説明及び図面を第1の振動スケーラ器具149の変更例221に適用できる。
酸素と冷却水とを予め混合するには酸素混合用T字コネクタ101が使用される。酸素混合用T字コネクタ101は図9、図10及び図11に示されている酸素混合用T字コネクタ101と同一の構成であるので、手動スケーラ器具の変更例97の酸素混合用T字コネクタ101の説明及び図面を第1の振動スケーラ器具の変更例221の酸素混合用T字コネクタ101の説明に適用できる。
図8、図9及び図12に示すものと同一の構成の、酸素濃縮器67又は酸素ボンベ69を有する酸素装置61から延びる酸素供給チューブ71を、酸素混合用T字コネクタ101の混合部115の第3の接続部113に接続し、図12に示すものと同一の構成の冷却水供給装置153の冷却水ポンプ167から延びる冷却水供給チューブ165を直管部111の第1の接続部105に接続するとともに、直管部111の第2の接続部109に接続した酸素混合冷却水チューブ223を中央の配管カプラ161の雄部材200に接続し、把持部157の2重チューブ構造体185の酸素通過チューブ199に接続されている中央の配管カプラ161の雌部材198にこの雄部材200を接続する。酸素混合冷却水チューブ223は内径6mm乃至12mmとすることができる。把持部157の構成は第1の振動スケーラ器具149の把持部157と同一であるので、第1の振動スケーラ器具149の把持部157の説明及び図面を第1の振動スケーラ器具の変更例221の把持部157に適用できる。ここでは、配管カプラ161が一つ空くので(例えば冷却水通過路201に対応する配管カプラ161が空く)、振動環191を振動させるのに使用した圧縮エアをこの配管カプラ161から排出できるように構成してもよい。例えば、この配管カプラ161に切り替えスイッチを設けておき、図12のようにこの配管カプラ161に冷却水供給チューブ165を接続する場合には、切り替えスイッチを操作して冷却水が冷却水通過路201に供給されるようにし、図14のようにこの配管カプラ161を空にする場合には、切り替えスイッチを操作してエア戻り排気スペース183からの空気がこの配管カプラ161から排出されるようにすることができる。第1の振動スケーラ器具の変形例221ではスケーラ159(第1の振動スケーラ器具149のスケーラと同じ構成)の先端部又は先端側部207の後端側及び頚部205の先端側の冷却排出孔219からも混合排出孔217と同様に酸素混合冷却水が排出される。ここでは、冷却水路213の先端開口215から冷却水は供給されず、酸素チューブ209から酸素混合冷却水が供給される。ここでは酸素通過チューブ199及び酸素チューブ209はそれぞれ、酸素混合冷却水通過チューブ199及び酸素混合冷却水チューブ209として機能する。酸素混合冷却水通過チューブ199及び酸素混合冷却水チューブ209は内径(直径)1.6mm乃至6.0mmとすることができる。
図15及び図16を参照して本発明の口腔衛生器具の第4の実施の形態である第2の振動スケーラ器具について説明する。第2の振動スケーラ器具は超音波振動を用いてスケーラを振動させるタイプのものである。
第2の振動スケーラ器具225は、スケーラ本体227と、このスケーラ本体227に酸素を供給するための酸素装置61と、スケーラ本体227に冷却水を供給するための冷却水供給装置153と、スケーラ本体227に配線又はケーブル229で接続された振動用制御部又は振動用信号入力部231(例えば電源は図示せず)と、を具備し、スケーラ本体227は、把持部233と、この把持部233の先端に接続された金属製のスケーラ159と、を備えている。酸素装置61は、図12に示すものと同一の構成のものであり、酸素濃縮器67又は酸素ボンベ69を有し、酸素装置61から延びる酸素供給チューブ71は配管カプラ161を介して把持部233の後端部に接続されている。冷却水供給装置153は、図12に示すものと同一の構成のものであり、冷却水タンク163と冷却水ポンプ167とを有し、冷却水ポンプ167から延びる冷却水供給チューブ165は配管カプラ161を介して把持部233の後端部に接続されている。振動用制御部231から延びる配線229は配線カプラ235を介して把持部233内の超音波振動子237からの配線245と接続されている。金属製のスケーラ159は、図12に示すものと同一の構成のものであり、同一の構成個所には同一の符号を付して説明を省略したり簡略化したりする。なお、冷却水に代えて洗浄水を供給するようにしてもよい。
把持部233のケーシング175内には、中心部にパイプ状の振動軸239が配置され、この振動軸239の外周に振動軸239をOリングを介して支える支持壁241が設けられている。把持部233は図12に示す把持部157と同一の構造部分を有しているので、同一の構造部分には同一の符号を付して説明を省略したり簡略化したりする。振動軸239の中心部には冷却水・酸素供給2重チューブ構造体185が構成されている。また、振動軸239の外周面にはリング状の超音波振動子(ピエゾ圧電素子)237が嵌め付けられ固定されている。あるいは、振動軸239を前後に分割し、前側の振動軸部分及び後側の振動軸部分の間に超音波振動子を嵌め付けておいてもよい。
配管カプラ161は把持部233の後端部に2つ設けられていて、それぞれの配管カプラ161は、把持部233の後端部に取り付けられた雌部材198と、チューブが接続された雄部材200と、を接続することにより構成されている。酸素通過チューブ199が接続されている雌部材198には酸素供給チューブ71が接続されている雄部材200が連結され、冷却水通過路201に接続されている雌部材198には冷却水供給チューブ165が接続されている雄部材200が連結されている。また、配線カプラ235は把持部233の後端部に1つ設けられていて、把持部233の後端部に取り付けられ、把持部233内の超音波振動子237からの配線245が接続されている雌部材202と、振動用制御部231から延びる配線229が接続されている雄部材200と、を接続することにより構成されている。
このような構成の第2の振動スケーラ器具225は、例えばスケーラ159の先端部又は先端側部207あるいは先端部又は先端側部207の先端側を歯と歯の間や歯と歯茎の間の歯周ポケットに差し込み、歯垢を掻き出すようにして使用するものであるが、使用に際して超音波振動子237の超音波振動が、振動軸239を介してスケーラ159に伝わり、スケーラ159の先端部207が細かく振動する。また、先端部207の先端側又は先端側部207の先端部の混合排出孔217(冷却水吐出口)から酸素混合冷却水が排出され(図15の白抜き矢印参照)、先端部又は先端側部207の後端側及び頚部205の先端側の冷却排出孔219(冷却水用吐出口)から冷却水が排出される(図15の黒塗り矢印参照)。
図17を参照して第2の振動スケーラ器具225の変形例を説明する。
第2の振動スケーラ器具225の変更例247は、酸素と冷却水を別々に把持部233に供給し、把持部233内を通過させるのに代えて、酸素を冷却水に予め混合して把持部233の後端部に供給するものであるが、その他の構成については第2の振動スケーラ器具225と同一であるので、第2の振動スケーラ器具225の説明及び図面を第2の振動スケーラ器具の変更例247に適用できる。
酸素と冷却水とを混合するには酸素混合用T字コネクタ101が使用されている。酸素混合用T字コネクタ101は図10、図11及び図14に示されている酸素混合用T字コネクタ101と同一の構成であるので、図10、図11及び図14に示されている酸素混合用T字コネクタ101の説明及び図面を第2の振動スケーラ器具の変更例247の酸素混合用T字コネクタ101の説明に適用できる。
酸素装置61は、図14及び図15に示すものと同一の構成のものであり、酸素濃縮器67又は酸素ボンベ69を有し、酸素装置61から延びる酸素供給チューブ71は、酸素混合用T字コネクタ101の混合部115の第3の接続部113に接続されている。冷却水供給装置153は、図14及び図15に示すものと同一の構成のものであり、冷却水タンク163と冷却水ポンプ167とを有し、冷却水ポンプ167から延びる冷却水供給チューブ165は直管部111の第1の接続部105に接続されている。直管部111の第2の接続部109に接続した酸素混合冷却水チューブ223(図14に示すものと同一)は、2重チューブ構造体185の酸素通過チューブ199に接続されるように配管カプラ161に接続されている。また、振動用制御部231から延びる配線229は、超音波振動子237から延びる配線245と接続されるように配線カプラ235に接続されている。ここでは、配管カプラ161が一つ空く(例えば冷却水通過路201に対応する配管カプラ161が空く)。
第2の振動スケーラ器具の変形例247ではスケーラ159の先端部207の後端側及び頚部205の先端側の冷却排出孔219からも混合排出孔217と同様に酸素混合冷却水が排出される。ここでは、冷却水路213の先端開口215から冷却水は供給されず、酸素チューブ209から酸素混合冷却水が供給される。ここでは酸素通過チューブ199及び酸素チューブ209はそれぞれ、酸素混合冷却水通過チューブ199及び酸素混合冷却水チューブ209として機能する。酸素混合冷却水通過チューブ199及び酸素混合冷却水チューブ209は内径(直径)1.6mm乃至6.0mmとすることができる。
符号の説明
1 歯ブラシ器
5 酸素ボンベ(酸素供給源)
33 刷毛(線状部材)
57 手動スケーラ器具
61 酸素ボンベ装置(酸素供給源)
89 先端酸素排出路(酸素吐出口)
93 エッジ酸素排出路(酸素吐出口)
95 底面酸素排出路(酸素吐出口)
97 手動スケーラ器具の変更例
149 第1の振動スケーラ器具
159 金属製のスケーラ
221 第1の振動スケーラ器具の変更例
225 第2の振動スケーラ器具
247 第2の振動スケーラ器具の変更例

Claims (7)

  1. 口腔衛生器具であって、
    歯と歯の間又は歯と歯茎の間に差し込んで歯垢を掻き出すための線状部材又は針状部材と、
    前記線状部材又は針状部材の先端部から酸素を供給するための酸素供給源と、を備えることを特徴とする口腔衛生器具。
  2. 請求項1記載の口腔衛生器具であって、
    さらに、
    前記線状部材又は針状部材の先端部に設けられた冷却水吐出口又は洗浄水吐出口と、
    前記冷却水吐出口又は洗浄水吐出口から冷却水又は洗浄水が吐出されるように前記線状部材又は針状部材に冷却水又は洗浄水を供給する冷却水供給源又は洗浄水供給源と、を備え、
    前記酸素供給源は、前記冷却水吐出口又は洗浄水吐出口から吐出される前記冷却水又は洗浄水に酸素を混合しておくためのものである、ことを特徴とする口腔衛生器具。
  3. 請求項1記載の口腔衛生器具であって、
    さらに、
    前記線状部材又は針状部材の先端部に設けられた酸素吐出口を備え、
    前記酸素供給源は、前記酸素吐出口から酸素が吐出されるように前記線状部材又は針状部材に酸素を供給する、ことを特徴とする口腔衛生器具。
  4. 前記冷却水供給源又は洗浄水供給源と前記線状部材又は針状部材との間にはベンチュリーを有する接続部材が設けられ、前記酸素供給源は、前記ベンチュリーに前記酸素を供給して前記ベンチュリーを流れる前記冷却水又は洗浄水に前記酸素を混合する、ことを特徴とする請求項2記載の口腔衛生器具。
  5. 前記酸素供給源から前記冷却水又は洗浄水に混合される酸素は酸素バブルである、ことを特徴とする請求項2又は4記載の口腔衛生器具。
  6. 前記冷却水吐出口又は洗浄水吐出口は、前記線状部材又は針状部材の先端及び先端よりも後方に設けられている、ことを特徴とする請求項2、4又は5記載の口腔衛生器具。
  7. 請求項6記載の口腔衛生器具であって、
    さらに、
    前記線状部材又は針状部材の先端部よりも後側に設けられた冷却水用吐出口又は洗浄水用吐出口と、
    前記酸素供給源に接続され、前記線状部材又は針状部材の先端部まで延びるように前記線状部材又は針状部材の内部に設けられた酸素チューブと、を備え、
    前記冷却水供給源又は洗浄水供給源からの冷却水又は洗浄水は前記線状部材又は針状部材の後端側から供給される、ことを特徴とする口腔衛生器具。


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