JP2013126502A - 歯洗浄装置 - Google Patents
歯洗浄装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013126502A JP2013126502A JP2011277450A JP2011277450A JP2013126502A JP 2013126502 A JP2013126502 A JP 2013126502A JP 2011277450 A JP2011277450 A JP 2011277450A JP 2011277450 A JP2011277450 A JP 2011277450A JP 2013126502 A JP2013126502 A JP 2013126502A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- liquid
- supersaturated water
- cleaning
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【課題】歯科用消毒薬による粘膜への刺激を低減でき、口腔内の粘膜の切傷を生じにくい歯洗浄装置を提供する。
【解決手段】歯を洗浄するための歯洗浄装置であって、
飽和溶解量以上の気体が溶存する気体過飽和水6に圧力変動が生じるように振動又は流動させ、その圧力変動により前記気体過飽和水中に気泡を発生させて前記気体過飽和水から気泡を含む洗浄液を生成する気泡発生手段を備え、前記洗浄液を前記歯の洗浄部位に適用する。
【選択図】図1
【解決手段】歯を洗浄するための歯洗浄装置であって、
飽和溶解量以上の気体が溶存する気体過飽和水6に圧力変動が生じるように振動又は流動させ、その圧力変動により前記気体過飽和水中に気泡を発生させて前記気体過飽和水から気泡を含む洗浄液を生成する気泡発生手段を備え、前記洗浄液を前記歯の洗浄部位に適用する。
【選択図】図1
Description
本発明は、歯洗浄装置に関する。
歯科治療において、様々な場面で、歯を適切に洗浄することが必要とされる。
例えば、歯根管の治療では、歯根管内部の感染部位をファイル等で削りながら又は削った後に、歯根管内の洗浄(歯根管洗浄)を行う。歯根管洗浄により、歯根管内に残った細菌や切削屑が除去される。一般的な歯根管洗浄では、歯科用消毒薬を用いた洗浄や、超音波スケーラを用いた洗浄が知られている(非特許文献1)。
予防歯科においては、歯の隙間や表面に付着した歯石や歯垢を除去すること(歯表面洗浄)が重要である。一般的な歯表面洗浄では、超音波スケーラを用いた洗浄や、微細気泡を含んだジェット水流による洗浄が知られている(特許文献1)。
例えば、歯根管の治療では、歯根管内部の感染部位をファイル等で削りながら又は削った後に、歯根管内の洗浄(歯根管洗浄)を行う。歯根管洗浄により、歯根管内に残った細菌や切削屑が除去される。一般的な歯根管洗浄では、歯科用消毒薬を用いた洗浄や、超音波スケーラを用いた洗浄が知られている(非特許文献1)。
予防歯科においては、歯の隙間や表面に付着した歯石や歯垢を除去すること(歯表面洗浄)が重要である。一般的な歯表面洗浄では、超音波スケーラを用いた洗浄や、微細気泡を含んだジェット水流による洗浄が知られている(特許文献1)。
また、医療分野において、組織の修復・再生製剤として、又は組織保存液として、酸素ナノバブルを多量に含んだ水(酸素ナノバブル水)が有用であることが知られている(特許文献2、3)。特に歯科分野では、口内炎患者が酸素ナノバブル水で含嗽することにより、口内炎によって変化した異常組織が速やかに正常化されて、治癒が促進されるとされている(特許文献3)。
L.W.M van der Sluis et al., "Passive ultrasonic irrigation of the root canal: a review of the literature", International Endodontic Journal, 40, 415-426, 2007
歯根管洗浄で使用される歯科用消毒薬は、次亜塩素酸ナトリウム、EDTAキレート剤などの殺菌に強い化学物質を高濃度(例えば6%)に含む薬液である。薬液が口腔内の粘膜に接触するのを防止するためには、ラバーダムなどの防護具が必要である。もし薬液が漏洩して粘膜に接触すれば、粘膜に炎症を引き起こす。
超音波スケーラによる歯根管洗浄では、キャビテーションにより気泡が発生する。気泡の破壊時のエネルギーは高く、そのエネルギーによる殺菌効果が期待される。しかし、超音波スケーラで発生可能な気泡の量では十分な殺菌効果は得られず、歯科用消毒薬を不要にする又は低濃度にすることはできない。
歯表面洗浄では、歯石や歯垢の除去効果を高めるためにジェット水流の強度を強くすると、口腔内の粘膜を傷つけて、強い水圧による切傷を生じるおそれがある。
酸素ナノバブルについては、歯表面洗浄への用途は知られていない。
酸素ナノバブルについては、歯表面洗浄への用途は知られていない。
そこで、本発明は、歯科用消毒薬による粘膜への刺激を低減でき、口腔内の粘膜の切傷を生じにくい歯洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明に係る歯洗浄装置は、歯を洗浄するための歯洗浄装置であって、飽和溶解量以上の気体が溶存する気体過飽和水に圧力変動が生じるように振動又は流動させ、その圧力変動により前記気体過飽和水中に気泡を発生させて前記気体過飽和水から気泡を含む洗浄液を生成する気泡発生手段を備え、前記洗浄液を前記歯の洗浄部位に適用することを特徴とする。
本発明のある形態では、気泡発生手段は、気体過飽和水を超音波振動させる超音波振動子を含む。
本発明のある形態では、前記歯洗浄装置は、前記気体過飽和水を内部に溜める容器と、前記洗浄液を前記洗浄部位に方向付けるためのハンドピースと、前記容器と前記ハンドピースとを接続するチューブと、を更に備え、前記超音波振動子は、前記ハンドピースを流れる気体過飽和水及び前記チューブを流れる気体過飽和水の少なくともいずれか一方を超音波振動させる。
本発明のある形態では、前記気体と当該気体を溶存させる液体とを混合して気液混合液を得るための気液混合部と、前記気液混合液を加圧するための加圧部と、加圧された前記気液混合液を減圧するための減圧部と、を含む気体過飽和水生成部を更に備える。
本発明のある形態では、前記ハンドピースの先端に、前記洗浄液を流通可能な中空の先端部材を更に備える。
本発明のある形態では、前記先端部材が、リーマ、スケーラーチップ、根管充填器具、又は細管である。
本発明のある形態では、前記ハンドピースの先端に、前記先端部材に隣接して、リーマ、スケーラーチップ又は根管充填器具を更に含む。
本発明のある形態では、前記気体過飽和水に溶存する前記気体が、空気、酸素、オゾン、炭酸ガス、酸化エチレン、ホルムアルデヒドから成る群から選択される気体の1つ以上を含む。
本発明のある形態では、歯科用消毒薬を内部に溜める薬液容器を更に備えて、前記気体過飽和水に前記消毒薬を混合する。
本発明のある形態では、前記洗浄部位が、歯の表面又は歯根管である。
本発明のある形態では、前記気体過飽和水の温度を調整する温度制御装置をさらに備える。
本発明のある形態では、前記洗浄液を通過させる微細孔を有するフィルタをさらに備え、該フィルタが前記洗浄液に含まれる所定の大きさを超える気泡を除去する。
本発明の歯洗浄装置は、過飽和溶存水から気泡を含む洗浄液を生成するものであり、そのような洗浄液は多量の気泡を含んでいる。そのため、本発明の装置で生成された洗浄液で洗浄すると、従来の超音波スケーラによる洗浄に比べて、殺菌効果が高い。よって、本発明の装置を用いることにより、歯根管洗浄の際に、歯科用消毒薬を不要にする又は低濃度にすることができる。
また、本発明の歯洗浄装置で得られる洗浄液に含まれている気泡は、歯石や歯垢の除去にも有効である。よって、ジェット水流の強度を強くせずに、歯石や歯垢の除去を行うことができる。すなわち、本発明の装置を用いることにより、口腔内の粘膜に切傷を生じるおそれが少ない。
また、本発明の歯洗浄装置で得られる洗浄液に含まれている気泡は、歯石や歯垢の除去にも有効である。よって、ジェット水流の強度を強くせずに、歯石や歯垢の除去を行うことができる。すなわち、本発明の装置を用いることにより、口腔内の粘膜に切傷を生じるおそれが少ない。
このように、本発明によれば、歯科用消毒薬による粘膜への刺激を低減でき、口腔内の粘膜の切傷を生じにくい歯洗浄装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施形態の歯洗浄装置について説明する。
図1は、本発明に係る実施形態1の歯洗浄装置の構成を模式的に示す断面図である。
実施形態1の歯洗浄装置Tは、歯100(例えば、歯の表面や歯根管の内部)を洗浄するためのものである。歯洗浄装置Tは、飽和溶解量以上の気体が溶存する気体過飽和水6を超音波振動させる超音波振動子1が設けられている。この実施形態1の歯洗浄装置Tに使用される気体過飽和水6は、詳細後述するように、超音波振動などによる溶液の高速振動や高速流動に伴う圧力変動(圧力低下、圧力上昇)により、微小な気泡が発生するように調整された本発明者らの発明に係る水溶液であり、超音波振動に限られずキャビテーションが発生するような圧力変動を生じる種々の物理的刺激によって微小な気泡が発生する。気泡を含んだ液は、歯100用の洗浄液6wとして使用される。
図1は、本発明に係る実施形態1の歯洗浄装置の構成を模式的に示す断面図である。
実施形態1の歯洗浄装置Tは、歯100(例えば、歯の表面や歯根管の内部)を洗浄するためのものである。歯洗浄装置Tは、飽和溶解量以上の気体が溶存する気体過飽和水6を超音波振動させる超音波振動子1が設けられている。この実施形態1の歯洗浄装置Tに使用される気体過飽和水6は、詳細後述するように、超音波振動などによる溶液の高速振動や高速流動に伴う圧力変動(圧力低下、圧力上昇)により、微小な気泡が発生するように調整された本発明者らの発明に係る水溶液であり、超音波振動に限られずキャビテーションが発生するような圧力変動を生じる種々の物理的刺激によって微小な気泡が発生する。気泡を含んだ液は、歯100用の洗浄液6wとして使用される。
物理的刺激により圧力を低下させる方法としては、超音波振動のような気体過飽和水の微視的な位置変化を伴う振動の他、例えば、スクリューを高速で回転させたり、細く絞った吹出口から高速で吹き出すようにして気体過飽和水を高速流動させて圧力変動を生じさせることが挙げられる。
以下、実施形態1の歯洗浄装置Tの具体的な構成について説明する。
以下、実施形態1の歯洗浄装置Tの具体的な構成について説明する。
<実施形態1>
本実施形態の歯洗浄装置Tは、気体過飽和水6を内部に溜める容器4と、洗浄液6wを歯100の洗浄部位に方向付けるためのハンドピース8と、容器4とハンドピース8とを接続するチューブ3とを備えている。図1では、歯洗浄装置Tは、容器4を収納するためのケースCを更に含んでいる。超音波振動子1はケースCに収納され、固定部材1aによってチューブ3に固定されており、チューブ3を流れる気体過飽和水6を超音波振動させる。超音波振動子1は、チューブ3と直接固定されるか、又は超音波振動を伝達可能な硬質部材を介して固定されることにより、チューブ3内の気体過飽和水6に超音波振動を伝達できるようにされている。
本実施形態の歯洗浄装置Tは、気体過飽和水6を内部に溜める容器4と、洗浄液6wを歯100の洗浄部位に方向付けるためのハンドピース8と、容器4とハンドピース8とを接続するチューブ3とを備えている。図1では、歯洗浄装置Tは、容器4を収納するためのケースCを更に含んでいる。超音波振動子1はケースCに収納され、固定部材1aによってチューブ3に固定されており、チューブ3を流れる気体過飽和水6を超音波振動させる。超音波振動子1は、チューブ3と直接固定されるか、又は超音波振動を伝達可能な硬質部材を介して固定されることにより、チューブ3内の気体過飽和水6に超音波振動を伝達できるようにされている。
「ハンドピース8」は歯科医等が歯洗浄の際に把持する部分であり、使用時には、先端82側を患者の口内に挿入する。ハンドピース8の先端82には、洗浄液を流通させるための内管91が形成されている中空の先端部材9が固定されている。
ハンドピース8は、その内部に、後端83から先端82まで伸びる導管81を有している。導管81の後端83側の開口にはチューブ3が接続され、先端82側の開口には先端部材9が固定されている。
ハンドピース8は、その内部に、後端83から先端82まで伸びる導管81を有している。導管81の後端83側の開口にはチューブ3が接続され、先端82側の開口には先端部材9が固定されている。
超音波振動子1には、超音波振動子1の振動数及び強度を所定の値に設定する超音波振動制御装置10が接続されている。この超音波振動制御装置10は、例えば、使用する気体過飽和水6の情報が記憶されるメモリを有しており、気体過飽和水6の情報に基づいて所望の気泡径及び気泡量の気泡6aが気体過飽和水6に生じるように超音波振動子1の振動数及び強度を調整する。
このように構成された歯洗浄装置Tでは、気体過飽和水6は、容器4からチューブ3に流出して、超音波振動子1によって発泡して洗浄液6wとなる。気泡6aを含んだ洗浄液6wは、チューブ3から、ハンドピース8の導管81、先端部材9の内管91を通り、先端部材9の遠位端92の開口から流出する。遠位端92の開口を歯100の洗浄部位に向けることにより、洗浄液6wで洗浄部位を洗浄することができる。
また、超音波振動子1と容器4の間に、容器4の内部の気体過飽和水6への超音波振動の伝達を抑制する超音波吸収体7を含むことができる。超音波吸収体7により、容器4の内部の気体過飽和水6は安定して存在し、必要な時に必要な量だけ洗浄液6wを生成できる。
本発明の歯洗浄装置Tは、歯の表面102又は歯根管101などの洗浄に適している(図2)。歯の表面102には、歯肉105から露出した歯表面102、歯肉105と歯100との隙間の凹部(いわゆる歯周ポケット103)内の歯表面102、隣接する歯100の間の表面を含む。また、歯根管101の洗浄は、歯根管の治療において、歯根管101内部の感染部位をファイル等で削りながら又は削った後に行われて、歯根管内に残った細菌や切削屑を除去する。
歯洗浄装置Tから放出される洗浄液6wは、気泡6aが破壊するときのエネルギーにより、洗浄部位の細菌(歯根管内の感染部位)を殺菌する効果がある。そのため、歯根管101の洗浄に歯洗浄装置Tを用いることにより、殺菌用の歯科用消毒薬を不要又は低濃度にしても、歯根管101内の細菌を十分に殺菌することができる。すなわち、本発明により、高濃度の消毒薬による患者の粘膜への刺激を低減して、粘膜の炎症発生を抑制できる。よって、粘膜の炎症回避のために使用されていたラバーダムを必要とせず、ラバーダム設置時の煩雑な作業を不要にできる。
また、歯洗浄装置Tから放出される洗浄液6w中の気泡6aが破壊するエネルギーは、洗浄部位に付着した汚れ(歯表面102の歯垢、歯石など)を落とす効果もある。そのため、歯洗浄装置Tを用いることにより、歯表面102の洗浄時に、ジェット水流の強度を高くし過ぎることなく、汚れを除去することができる。よって、ジェット水流による口腔内粘膜の切傷を抑制できる。
洗浄液6wの洗浄効果は、洗浄液6wに含まれる気泡6aのサイズによって異なる。ミリオーダーの気泡(ミリバブル)は、汚れに衝突するときの衝撃力による洗浄効果、汚れの近傍を通り過ぎるときに発生する圧力変動による洗浄効果、及び汚れに付着した後に破泡するときの圧力波による洗浄効果などがある。ミリバブルは、比較的大きい汚れの除去効果が高い。
一方、サブマイクロオーダーのマイクロバブルは、汚れに付着し浸透することにより、汚れを剥離する効果があり、ミリバブルでは落としきれないような比較的小さい汚れの除去効果が高い。
一方、サブマイクロオーダーのマイクロバブルは、汚れに付着し浸透することにより、汚れを剥離する効果があり、ミリバブルでは落としきれないような比較的小さい汚れの除去効果が高い。
また、ミリバブルとマイクロバブルを共存させた場合には、マイクロバブルが汚れに付着し、そこにミリバブルが合体することにより大きな気泡となり、その大きな気泡が汚れから離脱するときに汚れを剥離する効果がある。
このように、洗浄メカニズムと洗浄効果は気泡6aのサイズによって異なるので、気泡6aのサイズをコントロールすることにより、所望の洗浄効果を有する洗浄液6wを得ることができる。以下に、気泡6aのサイズ制御方法を例示する。
このように、洗浄メカニズムと洗浄効果は気泡6aのサイズによって異なるので、気泡6aのサイズをコントロールすることにより、所望の洗浄効果を有する洗浄液6wを得ることができる。以下に、気泡6aのサイズ制御方法を例示する。
洗浄液6w中の気泡6aは、超音波振動子1で発泡した直後はマイクロバブルである。その後、洗浄液6wの移動中に気泡同士が合体して徐々に大きい気泡になる。このように、超音波振動子1と洗浄部位との距離を変更することで、洗浄液6wに含まれる気泡サイズを制御できる。
図3(a)、(b)のように、超音波振動子1をハンドピース8の内部に設置すれば、マイクロバブルを含む洗浄液6wで洗浄部位を洗浄することができる。超音波振動子1は固定部材1aによってハンドピース8の導管81に固定されており、導管81を流れる気体過飽和水6を超音波振動させることができる。超音波振動子1は、導管81と直接固定されるか、又は超音波振動を伝達可能な硬質部材を介して固定されることにより、導管81内の気体過飽和水6に超音波振動を伝達できる。
本発明で使用できる気泡発生手段のうちでも超音波振動子1は小型なので、ハンドピース8内に設置するのに適している。また、超音波振動子1は、気体過飽和水6を発泡させる効率が高いため、気泡発生手段に好適である。
本発明で使用できる気泡発生手段のうちでも超音波振動子1は小型なので、ハンドピース8内に設置するのに適している。また、超音波振動子1は、気体過飽和水6を発泡させる効率が高いため、気泡発生手段に好適である。
図3(a)では、超音波振動子1をハンドピース8の先端82の近傍に設置することにより、発泡直後のマイクロバブルを含む洗浄液6wで洗浄することができる。
図3(b)では、超音波振動子1をハンドピース8の後端83の近傍に設置することにより、図3(a)より僅かに大きいマイクロバブルを含む洗浄液6wが得られる。さらに、図3(b)では、超音波振動子1の固定板1aを、ハンドピース8の先端82まで延在させている。超音波振動子1で発振した超音波は、固定板1aを介してハンドピース8の先端82まで達して、先端部材9を振動させる。
図3(b)では、超音波振動子1をハンドピース8の後端83の近傍に設置することにより、図3(a)より僅かに大きいマイクロバブルを含む洗浄液6wが得られる。さらに、図3(b)では、超音波振動子1の固定板1aを、ハンドピース8の先端82まで延在させている。超音波振動子1で発振した超音波は、固定板1aを介してハンドピース8の先端82まで達して、先端部材9を振動させる。
歯洗浄装置Tは、超音波振動子1を複数備えることもできる。例えば、図4のように、第1の超音波振動子1をハンドピース8内に設置し、第2の超音波振動子1’をケースC内に設置することにより、ミリバブルとマイクロバブルとを両方含む混合洗浄液6wを生成することができる。なお、ミリバブルミリバブルの存在下でマイクロバブルを発泡させると、微小なマイクロバブルは発泡直後にミリバブルに合一化されやすく、洗浄液6w中にマイクロバブルが実質的に存在しなくなる恐れがある。よって、以下に説明するように、ミリバブルを含む洗浄液とマイクロバブルを含む洗浄液とを別々に準備して、それらを混合するのが好ましい。
図4のように、容器4から流出する気体過飽和水6を2つのチューブ3、3’で分岐する。第1のチューブ3内を流れる気体過飽和水6は、ハンドピース8内で第1の超音波振動子1によって発泡させて、マイクロバブルを含む洗浄液6wμ(マイクロバブル洗浄液)を生成する。第2のチューブ3’内を流れる気体過飽和水6は、ケースC内で第2の超音波振動子1’によって発泡させて、ミリバブルを含む洗浄液6wm’(ミリバブル洗浄液)を生成する。そして、ハンドピース8内で、ミリバブル洗浄液6wmとマイクロバブル洗浄液6wμとを合流させる。このように、発泡後の洗浄液6wm、6wμを混合することにより、マイクロバブルがミリバブルと合一化するのが抑制されるので、ミリバブルとマイクロバブルとを含む混合洗浄液6wを得ることができる。
歯洗浄装置Tは、気体過飽和水生成部Xを更に備えることができる。気体過飽和水生成部Xは、気体と当該気体を溶存させる液体とを混合して気液混合液を得るための気液混合部と、前記気液混合液を加圧するための加圧部と、加圧された前記気液混合液を減圧するための減圧部と、を含んでいる。
歯洗浄装置Tでは、歯の洗浄に大量の洗浄液6wを使用するため、容器4内の気体過飽和水6は使用時間と共に減ってゆく。気体過飽和水生成部Xを備えていると、気体過飽和水を生成して容器4に供給できるので、容器4内の気体過飽和水6の不足状態を回避して、常に必要量の洗浄液6wを供給することができる。
気体過飽和水生成部Xの具体的な構成は後述する。
歯洗浄装置Tでは、歯の洗浄に大量の洗浄液6wを使用するため、容器4内の気体過飽和水6は使用時間と共に減ってゆく。気体過飽和水生成部Xを備えていると、気体過飽和水を生成して容器4に供給できるので、容器4内の気体過飽和水6の不足状態を回避して、常に必要量の洗浄液6wを供給することができる。
気体過飽和水生成部Xの具体的な構成は後述する。
歯根管101の治療では、気体過飽和水6に歯科用消毒薬を添加することもできる。気体過飽和水6から生成される洗浄液6wはそれ自体で殺菌効果があるため、消毒薬を少量(例えば3%以下の濃度)だけ添加すれば、歯根管101を十分に殺菌消毒することができる。よって、高濃度の薬液使用による患者の負担を軽減することができる。
図1、図4に示すように、消毒薬21は、容器4に接続された薬液容器20の内部に溜めておくことができる。消毒薬21は、容器4の内部に含まれる気体過飽和水6に適宜添加され、チューブ3からは、消毒薬を含んだ気体過飽和水6が流れ出す。
図1、図4に示すように、消毒薬21は、容器4に接続された薬液容器20の内部に溜めておくことができる。消毒薬21は、容器4の内部に含まれる気体過飽和水6に適宜添加され、チューブ3からは、消毒薬を含んだ気体過飽和水6が流れ出す。
消毒薬としては、過酸化水素水、次亜塩素酸ナトリウム、EDTAキレート剤、グアヤコール液等の既知の消毒薬を使用できる。特に、気泡破壊時のエネルギーでラジカルを発生しやすい消毒薬(例えば過酸化水素水)を使用すると、歯洗浄装置Tによる消毒効果が著しく高まり、薬液の添加濃度を更に低濃度化することができる。
図5、図6に示すように、先端部材9は、それ自体が、リーマ95、スケーラーチップ96、根管充填器具97、又は細管98として機能するような外形を有することができる。
図5(a)、(b)のようなスケーラーチップタイプの先端部材96は、洗浄部位に超音波振動を付与しながら、洗浄することができる。なお、図5(a)のような先端部材95は、湾曲した形状と鋭利な先端とを有し、歯周ポケット103や歯間の洗浄に適している。
図5(a)、(b)のようなスケーラーチップタイプの先端部材96は、洗浄部位に超音波振動を付与しながら、洗浄することができる。なお、図5(a)のような先端部材95は、湾曲した形状と鋭利な先端とを有し、歯周ポケット103や歯間の洗浄に適している。
図6(a)のようなリーマタイプの先端部材95は、歯根管101を切削しながら歯根管101を洗浄することができる。図6(b)のような根管充填器具タイプの先端部材97は、先端部分が螺旋状になっており(図6(c))、ペースト状の根管充填材を歯根管101に充填するのに使用できる。よって、根管充填器具タイプの先端部材97を用いて、歯根管101の洗浄と、その後の歯根管101の充填とを行うことができる。
図7のような直線的な細管タイプの先端部材98は、洗浄液6wをジェット水流として洗浄部位に適用するのに適している。
図7のような直線的な細管タイプの先端部材98は、洗浄液6wをジェット水流として洗浄部位に適用するのに適している。
図5〜7のように、先端部材9の遠位端92側が比較的細くされているので、歯100の洗浄部位が狭い場所にあっても、遠位端92を洗浄部位に近づけることができ、洗浄部位に洗浄液6wを的確に適用することができる。寸法の一例としては、先端部材9の遠位端92側の直径は0.08〜1.4mm、遠位端92側の長さ92Lは7.4〜25.8mmである。また、遠位端側の長さは5mm以上であるのが特に好ましい。「5mm」とは、乳歯の下顎中切歯の歯冠長の値に基づいている(出典:歯の解剖学第22版 金原出版(株))。歯冠長の長さより遠位端側の長さ92Lが長いことにより、歯根管101の部分に遠位端92を位置決めでき、歯根管101の内部を確実に洗浄することができる。また、臼歯など双根である歯についても、所望の歯根管101に遠位端92を位置決めでき、所望の歯根管101を確実に洗浄することができる。
また、図8のように、歯洗浄装置Tは、先端部材9とは別に、リーマ、スケーラーチップ又は根管充填器具などの歯科用器具99を更に含むことができる。これらの歯科用器具は、ハンドピース8の先端82に、先端部材9に隣接して固定されており、歯の表面102の歯石等の除去や、歯根管101の切削に使用される。先端部材9から吐出される洗浄液6wは、歯科用器具99の使用前、使用中及び/又は使用後に、歯の表面102や歯根管101等(洗浄部位)に適用される。
さらに、実施形態1の歯洗浄装置Tは、気泡6aを発生させる際の気体過飽和水6の温度を所定の温度に設定する温度制御装置を取り付けることも可能である。気泡6aを発生させる際の気体過飽和水6の温度を調整することができれば、効率良く気泡6aを発生させることが可能になることに加え、気泡径や気泡量の制御が容易になる。本発明では、超音波振動制御装置10にこの温度制御機能を持たせるようにしても良い。尚、気泡を含む洗浄液6wを洗浄部位に適用する際には、体温に近い温度にすることにより、患者の感じる痛みを軽減することができる。
尚、本発明では、超音波振動子1として種々の超音波振動子を用いることができるが、例示すれば、例えば、圧電セラミックス、圧電ポリマー、圧電薄膜などが挙げられる。
また、超音波吸収体として種々の超音波吸収体を用いることができるが、例示すれば、例えば、シリコンゴム、発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタン、発泡ゴムなどが挙げられる。
また、超音波吸収体として種々の超音波吸収体を用いることができるが、例示すれば、例えば、シリコンゴム、発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタン、発泡ゴムなどが挙げられる。
歯洗浄装置Tは、気泡6aを含む洗浄液6wを通過させる多数の微細孔を有するフィルタ2をさらに備えることができる(図1、図4)。フィルタ2の微細孔は、目的とする歯の洗浄に適した気泡径になるように設定されたもの(例えば、1μm以下に調整される。)が用いられる。このようなフィルタ2を用いてフィルタ径よりも大きな気泡を除くことにより、洗浄効果が比較的低く、他の気泡を合一化しやすい寸法の気泡(例えば、気泡径が1μmを超える気泡)を除去することができる。
フィルタ2として種々のフィルタを用いることができるが、例示すれば、例えば、中空糸フィルタ、セラミックフィルタ、高分子膜フィルタなどが挙げられる。
また、本発明の歯洗浄装置Tでは、各部分ごとに適切な温度に保つ温度制御装置を備えることもできる。例えば、気泡6aを発生させる際の気体過飽和水の温度を調整する温度制御装置の他に、筒容器4に注入された気体過飽和水6の液温を保存に適した温度に保つため筒容器4部分に温度制御装置を具備することで、例えば、気体の溶存量を一定に保つとともに温度変化による気化を防ぐことが可能である。また、ノズル部分に温度制御装置を具備することで、体温程度(37℃前後)に超音波造影剤の温度を調整することにより、洗浄液6wが洗浄部位に適用されたときに患者が感じる痛みを低減することができる。
以下、本発明に係る歯洗浄装置Tに好適に用いられる気体過飽和水6について説明する。
<気体過飽和水>
本発明者らは、気体過飽和水に超音波を照射することにより微小気泡が発生することを見出し、本発明の歯洗浄装置Tに好適な気体過飽和水を作製した。
この気体過飽和水は、超音波照射により微小気泡を発生し、これにより効果的な歯の洗浄を可能とするものである。
本発明者らは、気体過飽和水に超音波を照射することにより微小気泡が発生することを見出し、本発明の歯洗浄装置Tに好適な気体過飽和水を作製した。
この気体過飽和水は、超音波照射により微小気泡を発生し、これにより効果的な歯の洗浄を可能とするものである。
気体過飽和水とは、気体が飽和溶解量を超えて含まれる水性液体である。気体過飽和水には、気体が過飽和量存在している。
飽和溶解量とは、気体について言う場合には、本発明を実施する環境下で液体に溶解する最大体積を意味する。液体に対する気体の飽和溶解量は、液体および気体の種類、温度、気圧等により変化する。よって、飽和溶解量は、気体、その媒体となる液体の種類は同じであっても、環境により相違する。
例えば、1気圧での酸素の水1Lに対する飽和溶解量は、0℃で48.9mL、15℃で37.5mL、20℃で35.7mL、25℃で33.5mLと変化する。
例えば、1気圧での酸素の水1Lに対する飽和溶解量は、0℃で48.9mL、15℃で37.5mL、20℃で35.7mL、25℃で33.5mLと変化する。
飽和溶解量の例としては、以下が挙げられる:
(1)0℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する空気の飽和溶解量は、36.18mg/L;
(2)20℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する空気の飽和溶解量は、23.80mg/L;
(3)25℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する空気の飽和溶解量は、21.95mg/L;
(4)37℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する空気の飽和溶解量は、18.68mg/L;
(5)0℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する窒素の飽和溶解量は、14.68mg/L;
(6)0℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する酸素の飽和溶解量は、14.16mg/L;
(7)25℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する水素の飽和溶解量は、14.39mg/L。
気体の飽和溶解量はヘンリーの法則から算出できる。
(1)0℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する空気の飽和溶解量は、36.18mg/L;
(2)20℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する空気の飽和溶解量は、23.80mg/L;
(3)25℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する空気の飽和溶解量は、21.95mg/L;
(4)37℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する空気の飽和溶解量は、18.68mg/L;
(5)0℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する窒素の飽和溶解量は、14.68mg/L;
(6)0℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する酸素の飽和溶解量は、14.16mg/L;
(7)25℃、0.1MPa(約1気圧)で水に対する水素の飽和溶解量は、14.39mg/L。
気体の飽和溶解量はヘンリーの法則から算出できる。
水性液体とは、溶媒が水である溶液である。水性液体の種類は特に限定されず、当業者が適宜設定できる。本発明においては、細胞と浸透圧が等しい、所謂等張液を使用してもよい。
等張液の例としては、生理食塩水、PBS(PBS(+)およびPBS(−)を含む)、2.6%グリセロール水溶液、5%デキストロース水溶液が挙げられる。
等張液の例としては、生理食塩水、PBS(PBS(+)およびPBS(−)を含む)、2.6%グリセロール水溶液、5%デキストロース水溶液が挙げられる。
上記のとおり、液体に対する気体の飽和溶解量は、気体の種類、温度、気圧等により変化するので、気体過飽和水に含まれる気体の体積も、環境により相違する。例えば、気体過飽和水に含まれる気体の体積は、25℃、1気圧で測定され得る。
気体過飽和水は、例えば、0.6MPaの圧力下で気体を水に混合させて作成することができる。気体過飽和水に物理的刺激(例えば、超音波刺激、熱刺激等)が付与されると包含されている気体が溶媒から分離され、微小気泡となって出現する。
例えば、気体が空気である気体過飽和水は、超音波照射により微小気泡が発生し、微小気泡の気体の総体積は、1Lの水中に20mL〜65mL、20mL〜40mL、または30mL〜40mL(1気圧、25℃での体積)となる。
また、気体がC3F8ガスである気体過飽和水は、超音波照射により微小気泡を発生し、その総体積は、1Lの水中に、10mL〜30mL、10mL〜25mL(1気圧、25℃での体積)となる。
気体過飽和水は、例えば、0.6MPaの圧力下で気体を水に混合させて作成することができる。気体過飽和水に物理的刺激(例えば、超音波刺激、熱刺激等)が付与されると包含されている気体が溶媒から分離され、微小気泡となって出現する。
例えば、気体が空気である気体過飽和水は、超音波照射により微小気泡が発生し、微小気泡の気体の総体積は、1Lの水中に20mL〜65mL、20mL〜40mL、または30mL〜40mL(1気圧、25℃での体積)となる。
また、気体がC3F8ガスである気体過飽和水は、超音波照射により微小気泡を発生し、その総体積は、1Lの水中に、10mL〜30mL、10mL〜25mL(1気圧、25℃での体積)となる。
気体過飽和水に含まれる気体の量は、その気体の飽和溶解量に対する比で表すことができる。例えば、空気が、25℃、0.1MPa(約1気圧)で43.90mg/Lの量含まれている気体過飽和水は、25℃、0.1MPa(約1気圧)の飽和溶解量が21.95mg/Lであるから2倍の気体量が含まれていると表すことができる。また、飽和溶解量に対する比を過飽和度と表現してもよい。つまり、25℃、0.1MPa(約1気圧)の飽和溶解量の2倍の気体量が含まれていれば、過飽和度は2である。
本発明に用いる洗浄液については、適宜、気体過飽和水に含まれる気体量を設定できる。例えば、飽和溶解量の1.5倍以上の気体量の空気または窒素ガスを含ませた水溶液、飽和溶解量の1.1倍以上の酸素ガスまたは炭酸ガスを含ませた水溶液を使用することができる。性質が異なる4種のガスで、洗浄効果の高い洗浄液6wを得るための過飽和度の下限値が1.1または1.5であったことから(図21参照)、他の気体についても飽和溶解量の1.5倍以上の気体を含ませた水溶液を使用した場合に、洗浄効果の高い洗浄液6wが得られると推測できる。例えば、飽和溶解量の1.5倍以上4倍以下、1.5倍以上3倍以下、1.5倍以上2倍以下、2倍を超えて4倍以下または3倍を超えて4倍以下の気体を含ませた水溶液を使用することができる。
気体は、易溶性のものであっても難溶性のものであってもよく、液体として水を使用する場合は、空気または空気よりも水に対する溶解度が低い気体であっても高い気体であってもよい。使用できる気体の例としては、フルオロカーボン、6フッ化硫黄、空気、酸素、窒素、二酸化炭素、希ガス(ヘリウム、ネオン、アルゴン等)、水素、塩素、メタン、プロパン、ブタン、一酸化窒素、亜酸化窒素、オゾンが挙げられ、それらの任意の混合気体であってもよい。フルオロカーボンの例としては、CF4、C2F6、C3F6、C3F8、C4F6、C4F8、C4F10、C5F10、C5F12、C6F14が挙げられる。
特に、歯洗浄装置Tで使用する気体過飽和水6に溶存させる気体としては、空気、酸素、オゾン、炭酸ガス、酸化エチレン、ホルムアルデヒドから成る群から選択される気体の1つ以上を含んでいるものが好ましい。酸素を使用すると、消毒薬からのラジカルの発生量を増加させることができる効果がある。オゾン、炭酸ガス及びホルムアルデヒドは、それらの気体自体に殺菌効果があるため、歯根管洗浄の際に、歯科用消毒薬を不要又は低濃度にすることができる。
気体過飽和水6は、超音波照射により微小気泡が発生する。超音波照射は、例えば、ソニトロン2000V、ソノポール4000、ソノビスタMSC1585プローブ(持田シーメンス製)、超音波洗浄槽VS-F100(Velvo-clear製)等の当業者に知られている任意の装置を用いて与えることができる。超音波照射に代えて、他の物理的刺激を付与して、気体過飽和水中に微小気泡を発生させることもできる。物理的刺激は、キャビテーションが発生する刺激であれば特に限定されず、例えば、振動刺激、衝撃刺激が挙げられる。
超音波刺激の強度と周波数は当業者が適宜設定できる。
例えば、超音波の強度を0.06〜0.1W/cm2、0.03〜1W/cm2、0.03〜5W/cm2または0.5〜10W/cm2と設定してもよい。また、超音波の周波数を、例えば、50kHz〜3.4MHz、50kHz〜1MHz、50kHz〜5MHzまたは50kHz〜10MHzの範囲に設定してもよい。
例えば、超音波の強度を0.06〜0.1W/cm2、0.03〜1W/cm2、0.03〜5W/cm2または0.5〜10W/cm2と設定してもよい。また、超音波の周波数を、例えば、50kHz〜3.4MHz、50kHz〜1MHz、50kHz〜5MHzまたは50kHz〜10MHzの範囲に設定してもよい。
微小気泡とは、微小な大きさの泡のことである。微小気泡の大きさは特に限定されないが、直径が、1nm以上1000μm以下、10nm以上100μm以下、10nm以上10μm以下、100nm以上10μm以下または1μm以上10μm以下であり得る。例えば、微小気泡は、その直径が1μm以上20μm以下であり得る。
超音波照射により発生する微小気泡の密度は、特に限定されないが、例えば、溶液1mL中1×106〜1×109個または1×107〜1×108個であってもよい。
超音波照射により発生する微小気泡の密度は、特に限定されないが、例えば、溶液1mL中1×106〜1×109個または1×107〜1×108個であってもよい。
本発明において、気体過飽和水は、例えば、以下の工程:
(i)液体を圧送する工程;
(ii)圧送された液体に気体を注入する工程;
(iii)気体を注入された液体を加圧し気体を溶存する工程;および
(iv)気体が溶存した液体を圧送しながらその圧力を大気圧まで減圧する工程、
を含む方法により製造される。
(i)液体を圧送する工程;
(ii)圧送された液体に気体を注入する工程;
(iii)気体を注入された液体を加圧し気体を溶存する工程;および
(iv)気体が溶存した液体を圧送しながらその圧力を大気圧まで減圧する工程、
を含む方法により製造される。
上記(i)−(iv)の工程を実施する温度は特に限定されない。例えば溶媒に水を用いるのであれば、液体として存在する0℃〜100℃において気体過飽和水は作成可能である。
微小気泡の発生量を多くするためには、加圧時の圧力を一定とするならば、より低温で作成するのが好ましい。
本発明者らは後述の実験により、上記(i)−(iv)の工程を実施する温度が低いほど、微小気泡の発生量が多いことを確認した。例えば、溶媒を水とするならば、水溶液が凍らない低温、0℃〜10℃、4℃〜20℃または4℃〜10℃で上記(i)−(iv)の工程を実施すれば微小気泡の発生量を増加させることができる。
微小気泡の発生量を多くするためには、加圧時の圧力を一定とするならば、より低温で作成するのが好ましい。
本発明者らは後述の実験により、上記(i)−(iv)の工程を実施する温度が低いほど、微小気泡の発生量が多いことを確認した。例えば、溶媒を水とするならば、水溶液が凍らない低温、0℃〜10℃、4℃〜20℃または4℃〜10℃で上記(i)−(iv)の工程を実施すれば微小気泡の発生量を増加させることができる。
また、上記工程は使用温度よりも低い温度で実施されることが好ましい。
一般的に、体温程度の約37℃で使用すること想定されるので、37℃より低い温度(例えば、0℃より高く37℃より低い温度)で気体過飽和水を作成してもよい。
本発明者らは後述の実験により、想定使用温度である37℃で上記(i)−(iv)の工程を実施した組成物と、4℃で上記(i)−(iv)の工程を実施し、37℃まで加温した組成物とを比較し、後者の方が微小気泡の発生量が多いことを確認した。よって、本発明は、一つの態様として、37℃より低い温度(例えば、0℃より高く20℃より低い、0℃より高く10℃より低い、または4℃より高く10℃より低い温度)で、上記(i)−(iv)の工程を実施することを含む、気体過飽和水の製造方法を提供する。
一般的に、体温程度の約37℃で使用すること想定されるので、37℃より低い温度(例えば、0℃より高く37℃より低い温度)で気体過飽和水を作成してもよい。
本発明者らは後述の実験により、想定使用温度である37℃で上記(i)−(iv)の工程を実施した組成物と、4℃で上記(i)−(iv)の工程を実施し、37℃まで加温した組成物とを比較し、後者の方が微小気泡の発生量が多いことを確認した。よって、本発明は、一つの態様として、37℃より低い温度(例えば、0℃より高く20℃より低い、0℃より高く10℃より低い、または4℃より高く10℃より低い温度)で、上記(i)−(iv)の工程を実施することを含む、気体過飽和水の製造方法を提供する。
また、気体過飽和水の製造は、気体過飽和水生成部(気体過飽和水の製造装置)Xを用いて機械的に製造することができる。例えば、給水配管や液体貯留槽などの液体供給源から液体を取り入れる入液部と、入液部から入った液体に気体を供給する気体供給部と、気液を混合する気液混合部と、気体が供給された液体を加圧する加圧部と、この気液混合液から余分な気体を分離する気体分離部と、加圧状態の気液混合液を溶液内に気体がとどまるように大気圧まで緩やかに減圧する減圧部と、減圧された溶液を吐出する吐出部とを備えており、各部は流路に接続して設けられている装置を使用して製造することができる。
該製造装置Xは、減圧部の流出側から直径1μmを越える気泡の発生のない気体溶存液を連続的に吐出させる装置であってもよい。よって、気体過飽和水は、直径1μmを越える気泡の存在しない水溶液であってもよい。
このような製造装置Xの例としては、図9、図10に示されるような製造装置Xが挙げられる。
該製造装置Xは、減圧部の流出側から直径1μmを越える気泡の発生のない気体溶存液を連続的に吐出させる装置であってもよい。よって、気体過飽和水は、直径1μmを越える気泡の存在しない水溶液であってもよい。
このような製造装置Xの例としては、図9、図10に示されるような製造装置Xが挙げられる。
図9は、気体過飽和水の製造装置Xの一例を示すブロック図である。気体過飽和水を製造する装置Xは、気体Gsと、気体Gsを溶存させる液体Lqとを混合して気液混合液を得るための気液混合部53と、この気液混合液を加圧するための加圧部51と、混合された気液から余分な気体を分離する気体分離部54と、加圧された気液混合液を緩やかに減圧する減圧部55とが備えられており、最終的に気体過飽和水が得られる。
図10は、気体過飽和水の製造装置Xの具体的な一例を示す概略図である。図10の装置Xは、液体を圧送して連続的に気体過飽和水を製造するものであり、給水配管や液体貯留槽などの液体供給源から液体を取り入れる入液部63と、入液部63から入った液体に気体を供給する気体供給部52と、気体が供給された液体を加圧する加圧部51と、気体と液体を混合する気液混合部53と、この気液が混合した液体(気液混合液)から余分な気体を分離する気体分離部54と、加圧状態の気液混合液を大気圧まで減圧する減圧部55と、減圧された気液混合液を吐出する吐出部57とを備えており、各部は流路56に接続して設けられている。
流路56は、装置Xの各部同士や各部と外部とを接続し、液体を上流から下流に流すものであり、例えばパイプなどの管体で構成される。加圧部51と気液混合部53と気体分離部54と減圧部55とは、上側に向かって径が小さくなるテーパ状の円筒型の筐体62にこの順で下側から上側に配置して収容されている。流路56は、筐体62より上流側の流路56a、筐体内の流路56b、筐体62より下流側の流路56cにて構成されている。流路56bは筐体全体として上方向に向かって液体が流れるように形成されている。
入液部63は、装置Xの外部にある液体供給源から装置の内部に液体を入れるためのものであり、図10の形態では液体供給源と接続する流路56aの管体の入口として構成されている。この入液部63には、開閉して液体の流入量や圧力を調節できる調節弁などを設けてもよい。
気体供給部52は、液体を流れる流路56(流路56aまたは56b)などに接続されることにより液体に気体を供給して注入するものであり、図示の形態では管体などにより構成されている。そして、例えば気体として空気を注入する場合には、一端を大気中に開放させた管体の他端を流路56に接続して気体供給部52を形成することができる。あるいは気体として、フルオロカーボン、6フッ化硫黄、空気、酸素、窒素、二酸化炭素、希ガス(ヘリウム、ネオン、アルゴン等)、塩素、メタン、プロパン、ブタン、一酸化窒素、亜酸化窒素、オゾン、水素等を供給する場合には、これらの気体を封入したボンベなどを流路56に接続して気体供給部52を形成することができる。また、オゾンを供給する場合は、気体供給部52をオゾン発生機に接続し、空気から生成したオゾンを供給するようにしてもよい。流路56への気体供給部52の接続位置は、気液混合部53よりも上流側の位置であればよい。この装置のように、加圧部51と気液混合部53とが同体となってポンプ61で構成されている場合は加圧部51より上流側の流路56に接続することになる。また、加圧部51と気液混合部53とが別体で構成されている場合は、加圧部51より上流側の流路56に接続するようにしても、あるいは加圧部51より下流側の流路56に接続するようにしてもいずれでもよい。
加圧部51は液体を圧送するものであり、例えば、この装置のように、液体供給源から送られた液体を加圧して下流側に送りだすポンプ61などで構成することができる。また、ポンプ61により構成した場合は、このポンプ61で液体貯留槽に常圧で貯留された液体を汲み上げるようにしてもよい。
気液混合部53は圧送された液体とこの液体に注入された気体とを混合し、加圧により気体を微細な気泡にして液体中に分散・混合させるものである。気液混合部53としては、流路の断面積変化などで撹拌力を与えるもので構成することもできるし、また液体が撹拌された状態で流路56を流れているのであれば単に流路56で構成することもできる。図10の形態では、加圧部51と気液混合部53とが兼用されてポンプ61で構成されて設けられている。気液混合部53内においては液体と気体が高圧条件で混合される。
上記のような加圧部51および気液混合部53を構成するポンプ61により、気体が注入された液体に急激に圧力が加わって、飽和溶解量を超える気体が液体に分散される。また、急激な圧力変化により高圧にする際、加圧速度ΔP1/t(ΔP1:圧力増加量、t:時間)が0.17MPa/sec以上になることにより、また、気液混合部53から気体分離部54に送り出される際の液圧を0.15MPa以上にすることにより、飽和溶解量を超える気体が液体に分散することができる。実質的な加圧条件を考慮すると、加圧速度ΔP1/tの上限は167MPa/secであり、加圧された水溶液の圧力の上限は50MPaである。
図11は、ポンプ61の具体的な形態の一例を示す要部の概略図である。このポンプ61aは回転体71の回転により液体を加圧するものであり、回転体71に取り付けられた回転翼72が連続的に回転してポンプ入口76からポンプ流路室73を介してポンプ77への流れ方向へ液体を送り出し加圧するものである。図11において白抜き矢印は液体方向の流れ方向を示し、実線矢印は回転体71の回転方向を示している。このポンプ61aでは4枚の回転翼72が備えられている。また回転体71の回転軸75は、円筒状に形成されたポンプ壁74の円筒中心よりもポンプ出口77側に偏って配置され、偏心軸となって設けられている。そして、回転軸71の偏心によりポンプ流路室73の第二流路室73bの容積は、第一流路室73aの容積よりも小さく形成されており、液体の流れ方向に沿ってポンプ流路室73の容積が順次小さくなっている。
そして、ポンプ流路室73に送りだされた液体は、回転翼72で送り出され加圧され、急激な圧力変化により大きな気泡BBが細分化されて微細な気泡BNが液体中に分散される。すなわち、回転体71の回転と共に第一流路室73aから第二流路室73bに送られた液体は、ポンプ流路室73の容積が小さくなることにより急速に圧縮されて加圧され、この加圧力により気泡BNが生成される。また、図示のポンプ61aでは、ポンプ壁74の内面と回転翼72の先端部との間を液体が通過するときに剪断力が与えられて、液体をクリアランスで剪断しながら加圧する。このとき、液体に混合されている気体(大きな気泡BB)は液体に与えられた剪断力によって剪断されて、より微細な気泡(BN)になる。ここで、ポンプ壁74の内面と回転翼74の内面と回転翼72の先端部との間の最も狭くなる部分の距離、すなわちクリアランス距離LCは、5μm〜2mmであることが好ましい。このように、回転体71を用いたポンプ61aによれば、回転体71で急激に強い力で加圧すると共に液体に注入された気体を剪断して微細な気泡を形成することができる。なお、ポンプ61中では、高圧液体中に気体が高濃度で含まれた状態となっている。
ポンプ61の回転体71の回転数は100rpm以上であることが好ましい。このとき、0.3秒に1/2回転以上となる。このような回転数となることにより、飽和溶解濃度を超える気体を液体に注入させることができる。
ポンプ61の回転体71の回転数は100rpm以上であることが好ましい。このとき、0.3秒に1/2回転以上となる。このような回転数となることにより、飽和溶解濃度を超える気体を液体に注入させることができる。
加圧部51および気液混合部53による加圧は、加圧部51または気液混合部53を複数設けて、複数回加圧することができる。具体的には、加圧部51を図10のようにポンプ61で構成すると共に、気液混合部53を一つ又は二つ以上のポンプ61又はベンチュリ管で構成することができるものである。
気体分離部54は上記のようにして気体が混合された液体から、液体に微細に混合されていなかったり溶存できなかったりする気体を取り除くものである。このような過剰の気体は径の比較的大きい気泡として存在しており、この気泡を取り除けば過剰の気体を分離し除去することが可能である。
気体分離部54は、気泡をそれ自身の浮力で上昇させて取り除くようにした管体などで構成することができる。取り除かれた気泡は気体となって上部に集積するので。この除去された気体を気体除去部58により取り除くことができる。直径1μmを超えるサイズの気泡は、浮力により上昇するので、取り除くことができる。
気体分離部54としては、具体的には、図12のような構成にすることができる。(a)は、地表面に略水平(重力方向に対して略垂直な平面上)になるように形成し、液体Lq中の気泡Bをその浮力によって液面まで上昇させて気泡Bを取り除くようにした管体の例を示している。また、(b)は、形状が正面視逆L字型になるように形成し、液体Lqの流れ方向を水平方向から下方向(重力方向と略同方向)に変化させて液体Lq中の気泡Bをその浮力によって液面まで上昇させて気泡Bを取り除くようにした管体の例を示している。また、(c)は、液体Lqの流れ方向を下方向(重力方向と略同方向)にして液体Lq中の気泡Bをその浮力によって液面まで上昇させて気泡Bを取り除くようにした管体の例を示している。気体分離部54によって分離された気泡は、管体などで構成された気体除去部58から外部に排出される。
減圧部55は気体が混合された液体の圧力を、大きな気泡を発生させることなく徐々に大気圧まで減圧させるものである。上記のようにして加圧により気体と混合された液体は、高圧な状態にありそのまま大気圧下にある外部に排出されると、急激な圧力低下によって、キャビテーションが発生することがある。そこで、減圧部55で大気圧まで徐々に減圧した後に吐出するようにしているものである。減圧部55は、気体が混合された液体を送りながら配管全域での減圧速度ΔP2/t(ΔP2:減圧量、t:時間)の上限を2000MPa/sec以下にして減圧するように構成されている。それにより、キャビテーションが発生することなく溶液を取りだすことができるものである。
減圧部55としては、図13のような構成にすることができ、具体的には、(a)のように流路断面積が段階的に徐々に小さくなる流路56や、(b)のように流路断面積が連続的に徐々に小さくなる流路56や、(c)のように加圧された液体が流路56内を流れる圧力損失により高圧状態(P1)の気液混合液の圧力を徐々に低下させて(P2、P3、・・・)大気圧(Pn)まで減圧するように長さ(L)が調整された流路56や(d)のように流路56に設けられた複数の圧力調整弁59などにより構成することができる。
例えば図13(a)又は(b)のような減圧部55を用いた場合、減圧部55よりも上流側の流路56を内径20mmにし、減圧部55を、流路の長さが約1cm〜10mで、内径が20mmから4mmにまで徐々に小さくなることにより流路断面積が小さくなる管体により構成することができる。なお、減圧部55は、入口内径/出口内径=2〜10程度に設定したり、1cmあたりの内径減少値を1〜20mm程度に設定したりすることができる。このとき、減圧部55に気液混合液を流速4×10−6m/s以上で送ると、減圧速度2000MPa/sec以下で、キャビテーションを発生させることなく1.0MPa減圧することができ、液体を大気圧にまで減圧することができる。
減圧された液体は吐出液57から外部に吐出される。なお、その際、図14のように、流路56bと流56cとの間に、加圧部51における液体の押し込み圧を十分に確保するために延長流路60を設けることができる。すなわち、減圧部55を含めた全体の圧力損失を算出し、加圧部51からの押し込み圧によって気液混合部53内で液体と気体を加圧するのに必要な圧力と、全体の圧力損失との差を算出し、さらにこの差の圧力損失が生じるように流路長さを調整した延長流路60を流路56に付加するようにしてもよい。押し込み圧の確保には絞り部などを設けることも考えられるが、絞り部などで押し込み圧を調整すると急激な圧力変化により気泡が崩壊するおそれがある。しかし、このように延長流路60を設ければキャビテーションの発生なく、気体過飽和水を吐出することができる。
上記のように構成された装置Xにあっては、入液部63から入った液体に、気体供給部52により気体を供給して注入する。そして、気体が注入された液体を、ポンプ61で構成された加圧部51及び気液混合部53によって0.17MPa/sec以上の加圧速度ΔP1/t(ΔP1:圧力増加量、t:時間)で加圧し、液体の圧力を0.15MPa以上にする。すなわち、気液混合部53から気液分離部54へ送り出される際の液体の圧力は0.15MPa以上になっている。その後、気体分離部54で液中の余分な気体を取り除いた後、該液体を減圧部55及び下流側の流路56に送りながら最高減圧速度2000MPa/sec以下の減圧速度ΔP2/t(ΔP2:減圧量、t:時間)で徐々に大気圧まで減圧する。それにより、キャビテーションの発生なく、気体過飽和水を連続的に生成することができる。
なお、気液混合部53よりも下流側の流路56は内径2〜50mm程度の管体などに形成することができる。それにより、比較的太い流路断面積で気体過飽和水を吐出することができ、細路により流路56を構成する場合のような配管の詰まりを防止できる。
そして、吐出部57から吐出された気体過飽和水は、歯洗浄装置Tの容器4に貯留される。
歯洗浄装置Tで使用する気体過飽和水には、必要であれば添加剤を含ませることができる。添加剤としては、例えば、pH調整剤(例えば、塩酸、クエン酸等)、保存剤(例えば、パラオキシ安息香酸イソブチル等のp−ヒドロキシ安息香酸エステル等)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、トコフェロール等)、緩衝剤(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸等)、粘度増強剤(例えば、ソルビトール、スクロース等)、浸透圧調整剤(例えば、糖、糖アルコール等)が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[気体過飽和水の製造]
装置Xを用い、気体として後述の各種の気体を用い、液体として後述の液体をもちいて気体過飽和水を製造した。
装置Xとしては、気液混合部53がポンプ61で構成された、図10の構成のものを用いた。ポンプ61としては回転体により加圧する図11のようなポンプ61aを用いた。
装置Xを用い、気体として後述の各種の気体を用い、液体として後述の液体をもちいて気体過飽和水を製造した。
装置Xとしては、気液混合部53がポンプ61で構成された、図10の構成のものを用いた。ポンプ61としては回転体により加圧する図11のようなポンプ61aを用いた。
気体と液体の比(液体に対する気体の注入量)は、容積比(体積比)で1:1に設定した。また、ポンプ61の回転体71の回転数は1700rpmに設定した。この条件により大気圧(0.1MPa)の水に気体が注入された後、加圧速度ΔP1/t=28.3MPa/secで加圧されて、気液混合部53から気体分離部54に送り出される際の水溶液の圧力が0.6MPaになった。なお、このような条件により、飽和溶解濃度を超えて気体が液体に注入される。
また、減圧部55よりも上流側の流路56(56b)を内径20mmのものにした。減圧部55としては図13(a)のような、3段階で内径が徐々に小さくなるものを用い、具体的には、内径が14mm、8mm、4mmで長さが各約3.3mm(減圧部55の全長として約1cm)の三つの流路管部からなるものを用いた。また、減圧部55よりも下流側の流路56および延長流路60として、内径4mm(外径6mm)のホースを用い、下流側の流路56と延長流路60とを合わせた長さが2mとなるように設定した。この条件により、減圧部55において、最高減圧速度60MPa/sec、時間0.0025秒で水溶液を減圧し、さらに、下流側の流路56および延長流路60において、1MPa/sec、時間0.5秒で水溶液を減圧し、ホース先端部から、大気圧(0.1MPa)まで減圧された超音波照射により気体過飽和水が得られた。
[発生する気体量の測定]
液体として純水(超純水)を、気体として空気を用い、4℃、20℃、37℃で、上記のように0.6MPaで加圧して空気を超純水に含ませることにより気体過飽和水を作成した。作成直後に封止して、一部は37℃に加温し、その後、水溶液を25℃にした。水溶液中に過剰量含まれている気体(空気)の量を以下の(1)−(4):
(1)ナイロン樹脂製のガスバリア袋(アズワン 5-5665-01)に気体過飽和水を密閉し;
(2)ガスバリア袋(アズワン 5-5665-01)に密閉された水溶液をホットプレート上で45℃、2時間静置し;
(3)室温(25℃)で3時間静置し;および
(4)ガスバリア袋(アズワン 5-5665-01)に存在する気体を捕集しその体積を測定する、ことにより測定した。
液体として純水(超純水)を、気体として空気を用い、4℃、20℃、37℃で、上記のように0.6MPaで加圧して空気を超純水に含ませることにより気体過飽和水を作成した。作成直後に封止して、一部は37℃に加温し、その後、水溶液を25℃にした。水溶液中に過剰量含まれている気体(空気)の量を以下の(1)−(4):
(1)ナイロン樹脂製のガスバリア袋(アズワン 5-5665-01)に気体過飽和水を密閉し;
(2)ガスバリア袋(アズワン 5-5665-01)に密閉された水溶液をホットプレート上で45℃、2時間静置し;
(3)室温(25℃)で3時間静置し;および
(4)ガスバリア袋(アズワン 5-5665-01)に存在する気体を捕集しその体積を測定する、ことにより測定した。
その結果、水溶液から発生する気体の量は、4℃が最も多く、20℃、37℃の順に少なくなった(図15参照)。4℃で作成すれば約60mLの気体が1Lの水に含まれ、20℃で作成すれば約40mL気体が1Lの水に含まれ、37℃で作成すれば、約20mLの気体が1Lの水に含まれ、超音波付与によりこれらが微小気泡となって出現した。4℃および20℃で製造した水溶液中からの気体発生量は、37℃に加温することにより僅かに減少したが、それでも37℃で製造した水溶液に比較し気体の発生量は多かった(図16参照)。
よって、作成温度が低いほど、気体発生量が増加すること、作成時の温度の方が、作成後の温度上昇よりも気体発生量の低下に対する寄与が大きいことが明らかとなった。洗浄部位に37℃で適用する場合、低温で作成した後に加温した方が得られる気体の発生量が多いことが示された。
よって、作成温度が低いほど、気体発生量が増加すること、作成時の温度の方が、作成後の温度上昇よりも気体発生量の低下に対する寄与が大きいことが明らかとなった。洗浄部位に37℃で適用する場合、低温で作成した後に加温した方が得られる気体の発生量が多いことが示された。
[各種水溶液における気体の発生量]
液体として超純水、生理食塩水またはリン酸バッファー(PBS(+))を用い、気体として空気を用い、4℃で、実施例1の方法に従って、0.6MPaで加圧して空気を超純水に含ませることにより気体過飽和水を作成した。作成直後に封止して、その後、該水溶液中に存在する気体量を25℃にし、気体発生量を測定した(図17参照)。
また、4℃で超純水を用いて作成した気体過飽和水に4℃の10倍濃縮生理食塩水(10×生理食塩水)、10倍濃縮PBS(+)(10×リン酸バッファー)または10倍濃縮培養液(10×RPMI1640)(10×培養液)を加え、1×生理食塩水、1×リン酸バッファーおよび1×RPMI1640を作成した。作成直後に封止して、一部を37℃に加温し、その後、該水溶液を25℃にし、気体発生量を測定した。
液体として超純水、生理食塩水またはリン酸バッファー(PBS(+))を用い、気体として空気を用い、4℃で、実施例1の方法に従って、0.6MPaで加圧して空気を超純水に含ませることにより気体過飽和水を作成した。作成直後に封止して、その後、該水溶液中に存在する気体量を25℃にし、気体発生量を測定した(図17参照)。
また、4℃で超純水を用いて作成した気体過飽和水に4℃の10倍濃縮生理食塩水(10×生理食塩水)、10倍濃縮PBS(+)(10×リン酸バッファー)または10倍濃縮培養液(10×RPMI1640)(10×培養液)を加え、1×生理食塩水、1×リン酸バッファーおよび1×RPMI1640を作成した。作成直後に封止して、一部を37℃に加温し、その後、該水溶液を25℃にし、気体発生量を測定した。
その結果、食塩水、PBS(リン酸緩衝液)を用いて気体過飽和水を直接作成した場合、超純水に比較し気体発生量の低下は見られなかった(図17参照)。また、10倍濃縮した溶媒と超純水を用いて作成した気体過飽和水を混合して1倍濃度に希釈した場合、気体発生量は2〜3割低下した(図18参照)。なお、図18中、「超純水」は、液体として超純水、気体として空気を用いて4℃で製造された気体過飽和水の気体発生量を表し、「10×生理食塩水」は、10倍濃縮生理食塩水を「超純水」で希釈して1倍とした生理食塩水の気体発生量を表し、「10×リン酸バッファー」は、10倍濃縮PBS(+)を「超純水」で希釈して1倍としたPBS(+)の気体発生量を表し、「10×RPMI1640」は、10倍濃縮RPMI1640培地を「超純水」で希釈して1倍としたRPMI1640培地の気体発生量を表す。
直接過飽和量の気体を混合して作成された等張液の方が、超純水を用いて気体過飽和水を一旦作成し、その気体過飽和水で希釈することにより作成された等張液に比較し、発生気体量が多くなり、微小気泡の発生量が多くなることが示された。
直接過飽和量の気体を混合して作成された等張液の方が、超純水を用いて気体過飽和水を一旦作成し、その気体過飽和水で希釈することにより作成された等張液に比較し、発生気体量が多くなり、微小気泡の発生量が多くなることが示された。
[超音波の照射]
超音波による微小気泡の崩壊の例を示す。
図19は、超音波照射の前後の気体過飽和水Aの写真であり、(a)は照射前、(b)は照射後である。図中、超音波浴槽を符号40で示している。
ビーカー(300mL)内に、液体として超純水を、気体として窒素を用いて実施例1の方法に従って作成された気体過飽和水Aを入れた。
超音波浴槽40としては、振動子40kHzボルト締めランジュバン型振動子を用いた超音波浴槽(槽の寸法は240×140×150mm)を用いた。その浴槽内に水を張り、出力100Wで超音波を照射している浴槽内の水にビーカーごと1〜2秒程度浸した。その結果、図19(b)のように、微小気泡が発生した。
超音波による微小気泡の崩壊の例を示す。
図19は、超音波照射の前後の気体過飽和水Aの写真であり、(a)は照射前、(b)は照射後である。図中、超音波浴槽を符号40で示している。
ビーカー(300mL)内に、液体として超純水を、気体として窒素を用いて実施例1の方法に従って作成された気体過飽和水Aを入れた。
超音波浴槽40としては、振動子40kHzボルト締めランジュバン型振動子を用いた超音波浴槽(槽の寸法は240×140×150mm)を用いた。その浴槽内に水を張り、出力100Wで超音波を照射している浴槽内の水にビーカーごと1〜2秒程度浸した。その結果、図19(b)のように、微小気泡が発生した。
[気泡量及び気泡サイズの検討]
気体過飽和水6から発泡する気泡6aの量及びサイズを検討するために、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585、プローブ 7.5MHz)を用いて観察を行った。
具体的には、シリコンチューブ管をポンプに連結し、気体過飽和水をシリコンチューブ内で流動させた(流速74ml/min)。シリコンチューブ管の外から超音波を照射し(50kHz、100W)、微小気泡を発生させた。超音波照射部位の直ぐ下流(25cm下流)で、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて造影を確認した。
気体過飽和水6から発泡する気泡6aの量及びサイズを検討するために、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585、プローブ 7.5MHz)を用いて観察を行った。
具体的には、シリコンチューブ管をポンプに連結し、気体過飽和水をシリコンチューブ内で流動させた(流速74ml/min)。シリコンチューブ管の外から超音波を照射し(50kHz、100W)、微小気泡を発生させた。超音波照射部位の直ぐ下流(25cm下流)で、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて造影を確認した。
超音波造影による気泡6aの造影について以下に説明する。
微小気泡6aに超音波が照射されると、微小気泡6aによって超音波が反射される。微小気泡6aの音響インピーダンスが他の部材(シリコンチューブ管)に比べて大きく異なる場合には、それらの音響インピーダンスの差により気泡6aの存在する部分が強調されて表示される。よって、当業者に周知の超音波造影装置(例えば、持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて音響インピーダンス差分イメージングを効果的に利用することができる。
微小気泡6aに超音波が照射されると、微小気泡6aによって超音波が反射される。微小気泡6aの音響インピーダンスが他の部材(シリコンチューブ管)に比べて大きく異なる場合には、それらの音響インピーダンスの差により気泡6aの存在する部分が強調されて表示される。よって、当業者に周知の超音波造影装置(例えば、持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて音響インピーダンス差分イメージングを効果的に利用することができる。
共振する微小気泡の液中濃度が高いほど、造影イメージ中の最大輝度が高くなる。また、歯を洗浄・殺菌するのに十分な破泡のエネルギーを得るには、超音波造影装置により明りょうな造影イメージが得られる程度の気泡濃度が要求される。
1)空気の過飽和度の検討
液体として純水(超純水)を、気体として空気を用いて実施例1にしたがって、過飽和度既知の気体過飽和水を作成した。
過飽和度は、同温同圧での水に対する飽和溶解量の比で表す(なお、実験は室温:20℃、1気圧で行ったので、25℃、1気圧での飽和溶解量に対する比で表している)。
過飽和度既知の気体過飽和水を飽和水で希釈することにより、種々の過飽和度の気体過飽和水を作成した。過飽和度、1、1.18、1.38、1.80、2.41、2.96である、気体過飽和水(過飽和気体:空気)を作成し、シリコンチューブ内を流動させて超音波を照射し、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて最大輝度を測定した。その結果、空気の過飽和量の増加とともに、最大輝度が増加するとともに、気泡化超音波に対する応答性が高くなった(図20)。
液体として純水(超純水)を、気体として空気を用いて実施例1にしたがって、過飽和度既知の気体過飽和水を作成した。
過飽和度は、同温同圧での水に対する飽和溶解量の比で表す(なお、実験は室温:20℃、1気圧で行ったので、25℃、1気圧での飽和溶解量に対する比で表している)。
過飽和度既知の気体過飽和水を飽和水で希釈することにより、種々の過飽和度の気体過飽和水を作成した。過飽和度、1、1.18、1.38、1.80、2.41、2.96である、気体過飽和水(過飽和気体:空気)を作成し、シリコンチューブ内を流動させて超音波を照射し、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて最大輝度を測定した。その結果、空気の過飽和量の増加とともに、最大輝度が増加するとともに、気泡化超音波に対する応答性が高くなった(図20)。
さらに、1〜2.5で異なる過飽和度を有する18の気体過飽和水(過飽和気体:空気)を作成した。作成した気体過飽和水をシリコンチューブ内で流動させて超音波を照射し、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて最大輝度を測定した。その結果、シリコンチューブ内の輝度は、気体過飽和水の過飽和度に応じて上昇した(図21)。空気過飽和の場合、チューブ断面形状の造影が、過飽和度1.5以上において確認された(表1および図22)。
2)酸素、二酸化炭素、窒素の過飽和度の検討
液体として純水(超純水)を、気体として酸素、二酸化炭素または窒素を用いて実施例1にしたがって、種々の過飽和度の気体過飽和水を作成した。また、窒素に関しては、別途加圧タンクを用いて、高い過飽和度の気体過飽和水を作成した。作成した気体過飽和水をシリコンチューブ内で流動させて超音波を照射し、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて最大輝度を測定した。その結果、酸素、二酸化炭素の場合、チューブ断面の造影が過飽和度1.1以上において、窒素の場合、チューブ断面の造影が過飽和度1.5以上において確認された(表1、図23および24参照)。空気に関しては、1)より断面形状の造影については、過飽和度1.5以上が必要であることが確認されている。
また、過飽和度4を超えると最大輝度にバラツキが見られることが確認された(図23参照)。
液体として純水(超純水)を、気体として酸素、二酸化炭素または窒素を用いて実施例1にしたがって、種々の過飽和度の気体過飽和水を作成した。また、窒素に関しては、別途加圧タンクを用いて、高い過飽和度の気体過飽和水を作成した。作成した気体過飽和水をシリコンチューブ内で流動させて超音波を照射し、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて最大輝度を測定した。その結果、酸素、二酸化炭素の場合、チューブ断面の造影が過飽和度1.1以上において、窒素の場合、チューブ断面の造影が過飽和度1.5以上において確認された(表1、図23および24参照)。空気に関しては、1)より断面形状の造影については、過飽和度1.5以上が必要であることが確認されている。
また、過飽和度4を超えると最大輝度にバラツキが見られることが確認された(図23参照)。
これらの結果から、過飽和気体が空気、窒素、二酸化炭素の場合には過飽和度1.5以上、酸素の場合には過飽和度1.1以上の気体過飽和水を用いると、歯の洗浄・殺菌に適した洗浄液6wを得られることがわかった。
3)気体過飽和水の発泡能の検討
気体過飽和水の保存容器から吐出された気体過飽和水が、希釈されずにそのまま発泡能を保持することを検討した。
シリコンチューブをポンプに接続し、シリコンチューブ内に、空気で飽和させた純水(超純水)を流した(流速74ml/min)。気体過飽和水をシリンジにて1、2、10ml/secでチューブ内に注入し、3000mm下流で、シリコンチューブ管の外から超音波を照射し(50kHz、100W)、微小気泡を発生させた。超音波照射部位の直ぐ下流(25cm下流)で、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて発泡を確認した。
その結果、3000mm下流において、気泡が発生したことが確認された(図25および26参照)。また、注入速度が速い方が、明確にチューブの断面形状を造影できた(図26参照)。
気体過飽和水の保存容器から吐出された気体過飽和水が、希釈されずにそのまま発泡能を保持することを検討した。
シリコンチューブをポンプに接続し、シリコンチューブ内に、空気で飽和させた純水(超純水)を流した(流速74ml/min)。気体過飽和水をシリンジにて1、2、10ml/secでチューブ内に注入し、3000mm下流で、シリコンチューブ管の外から超音波を照射し(50kHz、100W)、微小気泡を発生させた。超音波照射部位の直ぐ下流(25cm下流)で、超音波造影装置(持田シーメンス製超音波診断装置ソノビスタMSC1585)を用いて発泡を確認した。
その結果、3000mm下流において、気泡が発生したことが確認された(図25および26参照)。また、注入速度が速い方が、明確にチューブの断面形状を造影できた(図26参照)。
[超音波周波数の検討]
気体過飽和水に50KHzまたは1MHzの超音波を照射し微小気泡を発生させた。その結果、50KHzの超音波を照射した場合には約20μm、1MHzの超音波を照射した場合には約1μmの直径を有する微小気泡が発生した(図27参照)。
気体過飽和水に50KHzまたは1MHzの超音波を照射し微小気泡を発生させた。その結果、50KHzの超音波を照射した場合には約20μm、1MHzの超音波を照射した場合には約1μmの直径を有する微小気泡が発生した(図27参照)。
T 歯洗浄装置
C ケース
1 超音波振動子
1a 固定板
2 フィルタ
3 チューブ
4 容器
41 筒容器(シリンジ)
5 可動押子(プランジャー)
6 気体過飽和水
6a 気泡
6w 洗浄液
7 超音波吸収体
8 ハンドピース
81 ハンドピースの導管
82 ハンドピースの先端
83 ハンドピースの後端
9 先端部材
91 先端部材の内管
92 先端部材の遠位端
93 先端部材の近位端
94 内管
95 中空のリーマ
96 中空のスケーラーチップ
97 中空の根管充填器具
98 中空の細管
99 スケーラーチップ
10 超音波振動制御装置
20 薬液容器
21 歯科用消毒薬
A 気体過飽和水
X 気体過飽和水生成部
40 超音波浴槽
51 加圧部
52 気体供給部
53 気液混合部
54 気体分離部
55 減圧部
56 流路
57 吐出部
58 気体除去部
61 ポンプ
63 入液部
100 歯
101 歯根管
102 歯の表面
103 歯周ポケット
105 歯肉
L 距離
C ケース
1 超音波振動子
1a 固定板
2 フィルタ
3 チューブ
4 容器
41 筒容器(シリンジ)
5 可動押子(プランジャー)
6 気体過飽和水
6a 気泡
6w 洗浄液
7 超音波吸収体
8 ハンドピース
81 ハンドピースの導管
82 ハンドピースの先端
83 ハンドピースの後端
9 先端部材
91 先端部材の内管
92 先端部材の遠位端
93 先端部材の近位端
94 内管
95 中空のリーマ
96 中空のスケーラーチップ
97 中空の根管充填器具
98 中空の細管
99 スケーラーチップ
10 超音波振動制御装置
20 薬液容器
21 歯科用消毒薬
A 気体過飽和水
X 気体過飽和水生成部
40 超音波浴槽
51 加圧部
52 気体供給部
53 気液混合部
54 気体分離部
55 減圧部
56 流路
57 吐出部
58 気体除去部
61 ポンプ
63 入液部
100 歯
101 歯根管
102 歯の表面
103 歯周ポケット
105 歯肉
L 距離
Claims (12)
- 歯を洗浄するための歯洗浄装置であって、
飽和溶解量以上の気体が溶存する気体過飽和水に圧力変動が生じるように振動又は流動させ、その圧力変動により前記気体過飽和水中に気泡を発生させて前記気体過飽和水から気泡を含む洗浄液を生成する気泡発生手段を備え、
前記洗浄液を前記歯の洗浄部位に適用することを特徴とする歯洗浄装置。 - 気泡発生手段は、気体過飽和水を超音波振動させる超音波振動子を含む請求項1に記載の歯洗浄装置。
- 前記歯洗浄装置は、
前記気体過飽和水を内部に溜める容器と、
前記洗浄液を前記洗浄部位に方向付けるためのハンドピースと、
前記容器と前記ハンドピースとを接続するチューブと、を更に備え、
前記超音波振動子は、前記ハンドピースを流れる気体過飽和水及び前記チューブを流れる気体過飽和水の少なくともいずれか一方を超音波振動させる請求項2に記載の歯洗浄装置。 - 前記気体と当該気体を溶存させる液体とを混合して気液混合液を得るための気液混合部と、
前記気液混合液を加圧するための加圧部と、
加圧された前記気液混合液を減圧するための減圧部と、を含む気体過飽和水生成部を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の歯洗浄装置。 - 前記ハンドピースの先端に、前記洗浄液を流通可能な中空の先端部材を更に備える請求項3又は4に記載の歯洗浄装置。
- 前記先端部材が、リーマ、スケーラーチップ、根管充填器具、又は細管である請求項5に記載の歯洗浄装置。
- 前記ハンドピースの先端に、前記先端部材に隣接して、リーマ、スケーラーチップ又は根管充填器具を更に含む請求項5に記載の歯洗浄装置。
- 前記気体過飽和水に溶存する前記気体が、空気、酸素、オゾン、炭酸ガス、酸化エチレン、ホルムアルデヒドから成る群から選択される気体の1つ以上を含む請求項1乃至7のいずれか1項に記載の歯洗浄装置。
- 歯科用消毒薬を内部に溜める薬液容器を更に備えて、前記気体過飽和水に前記消毒薬を混合する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の歯洗浄装置。
- 前記洗浄部位が、歯の表面又は歯根管であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の歯洗浄装置。
- 前記気体過飽和水の温度を調整する温度制御装置をさらに備えた請求項1乃至10のいずれか1項に記載の歯洗浄装置。
- 前記洗浄液を通過させる微細孔を有するフィルタをさらに備え、該フィルタが前記洗浄液に含まれる所定の大きさを超える気泡を除去する請求項1乃至11のいずれか1項に記載の歯洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011277450A JP2013126502A (ja) | 2011-12-19 | 2011-12-19 | 歯洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011277450A JP2013126502A (ja) | 2011-12-19 | 2011-12-19 | 歯洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013126502A true JP2013126502A (ja) | 2013-06-27 |
Family
ID=48777404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011277450A Pending JP2013126502A (ja) | 2011-12-19 | 2011-12-19 | 歯洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013126502A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101453206B1 (ko) | 2013-07-25 | 2014-10-23 | 서울과학기술대학교 산학협력단 | 치아근관세척용 나노기포발생장치 |
EP2862543A1 (en) * | 2013-10-16 | 2015-04-22 | EB2C S.r.l. | Apparatus for dental hygiene |
KR101563430B1 (ko) | 2014-07-14 | 2015-10-26 | 비엔엘바이오테크 주식회사 | 치아근관 세척장치 |
US9545295B2 (en) | 2013-07-25 | 2017-01-17 | B&L Biotech, Inc. | Nano bubble generator for cleaning root canal of tooth and dental apparatus comprising the same |
WO2019031459A1 (ja) * | 2017-08-07 | 2019-02-14 | 中島 美砂子 | 歯及び口腔内付着物の除去促進剤 |
CN110650706A (zh) * | 2017-05-24 | 2020-01-03 | 首尔大学校产学协力团 | 根管治疗装置 |
JP2020203062A (ja) * | 2019-06-17 | 2020-12-24 | 大清工業株式会社 | 口腔衛生器具 |
JP2021029360A (ja) * | 2019-08-19 | 2021-03-01 | 大清工業株式会社 | 口腔衛生器具 |
CN115281877A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-11-04 | 郑州大学第一附属医院 | 一种口腔手术异物吸附装置 |
IT202100013670A1 (it) * | 2021-05-26 | 2022-11-26 | Paolo Gobbi Frattini S R L | Dispositivo per il contenimento e l’erogazione di una soluzione di lavaggio e igienizzazione della cavità dentaria di un paziente sottoposto ad un intervento chirurgico odontoiatrico. |
-
2011
- 2011-12-19 JP JP2011277450A patent/JP2013126502A/ja active Pending
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9545295B2 (en) | 2013-07-25 | 2017-01-17 | B&L Biotech, Inc. | Nano bubble generator for cleaning root canal of tooth and dental apparatus comprising the same |
KR101453206B1 (ko) | 2013-07-25 | 2014-10-23 | 서울과학기술대학교 산학협력단 | 치아근관세척용 나노기포발생장치 |
EP2862543A1 (en) * | 2013-10-16 | 2015-04-22 | EB2C S.r.l. | Apparatus for dental hygiene |
KR101563430B1 (ko) | 2014-07-14 | 2015-10-26 | 비엔엘바이오테크 주식회사 | 치아근관 세척장치 |
JP7097086B2 (ja) | 2017-05-24 | 2022-07-07 | ソウル ナショナル ユニバーシティ アールアンドディービー ファウンデーション | 根管洗浄装置及び根管充填装置 |
CN110650706A (zh) * | 2017-05-24 | 2020-01-03 | 首尔大学校产学协力团 | 根管治疗装置 |
JP2020520742A (ja) * | 2017-05-24 | 2020-07-16 | ソウル ナショナル ユニバーシティ アールアンドディービー ファウンデーション | 根管治療装置 |
CN110650706B (zh) * | 2017-05-24 | 2021-07-27 | 首尔大学校产学协力团 | 根管治疗装置 |
WO2019031459A1 (ja) * | 2017-08-07 | 2019-02-14 | 中島 美砂子 | 歯及び口腔内付着物の除去促進剤 |
JPWO2019031459A1 (ja) * | 2017-08-07 | 2020-08-20 | 中島 美砂子 | 歯及び口腔内付着物の除去促進剤 |
JP7216003B2 (ja) | 2017-08-07 | 2023-01-31 | 美砂子 中島 | 歯及び口腔内付着物の除去促進剤 |
JP2020203062A (ja) * | 2019-06-17 | 2020-12-24 | 大清工業株式会社 | 口腔衛生器具 |
JP2021029360A (ja) * | 2019-08-19 | 2021-03-01 | 大清工業株式会社 | 口腔衛生器具 |
IT202100013670A1 (it) * | 2021-05-26 | 2022-11-26 | Paolo Gobbi Frattini S R L | Dispositivo per il contenimento e l’erogazione di una soluzione di lavaggio e igienizzazione della cavità dentaria di un paziente sottoposto ad un intervento chirurgico odontoiatrico. |
CN115281877A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-11-04 | 郑州大学第一附属医院 | 一种口腔手术异物吸附装置 |
CN115281877B (zh) * | 2021-12-28 | 2023-05-12 | 郑州大学第一附属医院 | 一种口腔手术异物吸附装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2013126502A (ja) | 歯洗浄装置 | |
US11103333B2 (en) | Apparatus and methods for cleaning teeth and root canals | |
US20220313405A1 (en) | Apparatus and methods for cleaning teeth | |
US10806543B2 (en) | Apparatus, methods, and compositions for endodontic treatments | |
US11284978B2 (en) | Apparatus and methods for cleaning teeth and gingival pockets | |
EP3928739B1 (en) | Apparatus and methods for cleaning teeth and root canals | |
US20200139146A1 (en) | Apparatus and method for treating teeth | |
US20130040267A1 (en) | Apparatus, methods, and compositions for endodontic treatments | |
JP2011062669A (ja) | 飲料用水、飲料用水の利用方法、飲料用水の精製方法、及び、飲料用水生成装置 | |
AU2012202315A1 (en) | Apparatus, methods, and compositions for endodontic treatments | |
JP2012213475A (ja) | 超音波造影剤注入装置 | |
JP2011063561A (ja) | 外用液、外用液の利用方法、及び、外用液製造装置 | |
JP2011088842A (ja) | 口腔内洗浄液、口腔内洗浄液の利用方法、口腔内洗浄液製造装置 | |
WO2012132140A1 (ja) | 超音波造影剤 | |
JP2012214397A (ja) | 超音波造影剤 | |
Tomer et al. | Emerging trends in endodontic irrigation |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20140221 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20140221 |