JP2020201132A - 危機管理型水位計及び水位測定システム - Google Patents

危機管理型水位計及び水位測定システム Download PDF

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雅人 三原
幸平 渡辺
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幸平 渡辺
長谷川 勉
Tsutomu Hasegawa
勉 長谷川
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【課題】本発明は、測定データの変化率を使用して、測定データの送信周期を早めることができる危機管理型水位計及び水位測定システムを提供する。【解決手段】上記課題を解決するために、本発明の危機管理型水位計は、水位を測定する水位測定部と、温度を測定する温度センサと、水位測定部で測定した水位及び温度センサで測定する温度を測定データとして受信する受信部と、受信部で受信した測定データを記憶する記憶部と、記憶部で記憶した測定データを所定の送信周期でクラウドセンタに送信する無線親機と、記憶部で記憶した温度とあらかじめ所有する温度の変化率の基準値とを比較して、記憶部で記憶した温度の変化率が温度の変化率の基準値以上の場合に、前記送信周期を短くする演算部と、を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、危機管理型水位計及び水位測定システムに関するものである。
本技術分野の背景技術として、特開2016−63311号公報(特許文献1)がある。この公報には、同じ測定のタイミングにおける複数の観測データが、測定対象ごとに定められた条件を満たし、その条件を満たす観測データが複数ある場合に、この複数の観測データを送信する観測装置が記載されている。そして、この公報には、観測装置が異常又は所定の事象が生じていると判定すると、観測データの送信周期を早めることが記載されている。
特開2016−63311号公報
前記特許文献1には、複数の測定データを使用して、測定データの送信周期を早めることが記載されている。しかし、特許文献1に記載の観測装置は、例えば、河川の水位を測定対象とする場合、同じ測定のタイミングにおける複数の測定データが必要であり、また、過去の測定データを使用していないため、変化率を利用して測定データの送信周期を早めることはできない。
そこで、本発明は、測定データの変化率を使用して、測定データの送信周期を早めることができる危機管理型水位計及び水位測定システムを提供する。
上記課題を解決するために、本発明の危機管理型水位計は、水位を測定する水位測定部と、温度を測定する温度センサと、水位測定部で測定した水位及び温度センサで測定する温度を測定データとして受信する受信部と、受信部で受信した測定データを記憶する記憶部と、記憶部で記憶した測定データを所定の送信周期でクラウドセンタに送信する無線親機と、記憶部で記憶した温度とあらかじめ所有する温度の変化率の基準値とを比較して、記憶部で記憶した温度の変化率が温度の変化率の基準値以上の場合に、送信周期を短くする演算部と、を有する。
また、本発明の水位測定システムは、本発明の危機管理型水位計、および、無線親機から所定の送信周期で送信された測定データを受信する受信部と、受信部で受信した測定データを配信するサーバと、サーバから配信された測定データを表示する監視端末と、を有するクラウドセンタ、を有する。
本発明によれば、測定データの変化率を使用して、測定データの送信周期を早めることができる危機管理型水位計及び水位測定システムを提供することができる。
危機管理型水位計及びクラウドセンタを含んだ水位測定システムの構成を概略的に示す説明図である。 危機管理型水位計の設置構成を概略的に示す説明図である。 記憶部に記憶される測定データを概略的に示す説明図である。 演算部における送信周期の切替を概略的に示す説明図である。 演算部における送信周期の切替に使用する基準値を示す説明図である。 危機管理型水位計における送信周期の切替の処理フローを示す説明図である。 危機管理型水位計が単一の河川に複数設置されている場合を概略的に示す説明図である。
近年、河川(水系も含む)、特に、中小河川の氾濫などの突発的に発生する災害を監視するため、山間部の遠隔地に複数のセンサを設置し、測定データを一定周期ごとに無線回線で送信する測定システムの整備が進んでいる。
これら山間部の遠隔地の測定システムは、太陽電池で独自に電源を確保することが求められるため、測定データの送信周期を平時と緊急時で変更して、省電力化の工夫が必要である。
本実施例で説明する危機管理型水位計(測定システム)は、突発的な大雨による中小河川の急激な水位の上昇を早期に測定するため、電源を独自に確保し、山間部にも設置が容易なものである。さらに、詳しくは、水位のみならず、温度の低下や日照量の減少を測定した際にも、危機管理型水位計の測定データの送信周期を短く制御することができ、雨によって急激に上昇する中小河川の水位の測定データを早期に収集するものである。
以下、実施例を、図面を用いて説明する。
図1は、危機管理型水位計及びクラウドセンタを含んだ水位測定システムの構成を概略的に示す説明図である。
図1に示す危機管理型水位計1は、水位計ユニット10と電源ユニット20とを有する。
水位計ユニット10は、アンテナ11、無線親機12、演算部13、記憶部14、受信部15、温度センサ16、水位測定部17、日照センサ18を有する。
また、電源ユニット20は、蓄電池21、太陽電池22を有し、水位計ユニット10へ電力を供給する。
水位計ユニット10は、電源ユニット20から電力を供給されて動作し、温度センサ16、水位測定部17、日照センサ18から測定データを取得する。
太陽電池22は、太陽光を使用して発電を行い、蓄電池21へ電力を供給する。太陽電池22は、水位計ユニット10が消費するに足りる十分な電力を発電できる能力を有する。
蓄電池21は、太陽電池22から供給される電力を充電し、水位計ユニット10へ供給する。蓄電池21は、交換せずに数年以上使用できるものとする。なお、日照量が不足し、太陽電池22が発電できない場合であっても、蓄電池21から十分な電力が水位計ユニット10へ供給される。
温度センサ16は、温度、例えば気温を測定し、受信部15へ測定した温度を測定データとして送信する。
水位測定部17は、河川の水位を測定し、受信部15へ測定した水位を測定データとして送信する。なお、水位測定部17は、例えば、水位測定センサであり、メンテナンスフリーであり、数年間使用することができる。
日照センサ18は、日照量を測定し、受信部15へ測定した日照量を測定データとして送信する。
受信部15は、温度センサ16、水位測定部17、日照センサ18から測定データを受信し、送信周期ごとに測定データを記憶部14へ保存する。つまり、受信部15は、温度センサ16で測定した温度、水位測定部17で測定した水位、日照センサ18で測定した日照量を測定データとして受信する。
なお、測定開始時は、第一の送信周期で測定データを記憶部14へ保存するが、送信周期の切替信号を演算部13から受信すると、第一の送信周期より短い第二の送信周期で測定データを記憶部14へ保存する。
記憶部14は、受信部15が送信した測定データを保存し、無線親機12や演算部13に送信する。つまり、記憶部14は、受信部15で受信した測定データを記憶する。
演算部13は、記憶部14から送信された測定データ(特に、温度)を使用し、記憶部14で記憶した測定データ(特に、温度の変化率)と、あらかじめ所有する変化率(温度の変化率)の基準値とを比較して、測定データ(特に、記憶部14で記憶した温度の変化率)が変化率(あらかじめ所有する温度の変化率)の基準値以上の場合に、送信周期を短くする。つまり、送信周期を第一の送信周期から第二の送信周期に切り替える。
無線親機12は、アンテナ11を介して、記憶部14で記憶した測定データを所定(第一又は第二)の送信周期でクラウドセンタ30に送信する。
クラウドセンタ30は、受信部31、サーバ32、監視端末33、記憶部34を有し、単一または複数の危機管理型水位計1から測定データを受信し、管理する。
クラウドセンタ30は、測定データを自治体等の公共機関や一般ユーザーに提供し、受信された測定データは、河川の増水情報(警報)を発表するために使用される。
受信部31は、危機管理型水位計1(水位系ユニット10のアンテナ11を介した無線親機12)から所定(第一又は第二)の送信周期で送信された測定データを受信する。
サーバ32は、受信部31で受信した測定データを処理し、配信する。また、サーバ32は、受信部31で受信した測定データを記憶部34に保存する。さらに、サーバ32は、インターネット・VPN(Virtual Private Network)回線40を使用して、外部の警報表示盤50や情報端末60に測定データを増水情報(警報)として提供する。
監視端末33は、サーバ32から配信された測定データを表示する。
記憶部34は、受信部31で受信した測定データを、サーバ32を介して記憶する。
インターネット・VPN回線40は、例えば一般のインターネット回線や自治体が防災用に独自に整備したVPN回線である。
警報表示盤50は、河川付近に設置され、河川の水位が上昇した場合には、サーバ32から増水情報(警報)を受信し、文字と音声とを使用して周囲に警告する。
情報端末60は、例えば、一般ユーザーが所有するスマートフォンやパーソナルコンピュータ、自治体が所有する防災情報用サーバである。
つまり、本実施例に記載する危機管理型水位計は、現在の測定データと現在から数分から数時間(例えば、1〜2時間)前の過去の測定データとを使用して、所定時間当たりの変化量を演算し、この演算された所定時間当たりの変化量と、しきい値(あらかじめ所有する変化量の基準値)とを比較する。
河川の水位を測定する場合、単独の測定データ(例えば、水位)を用いて送信周期を短くするよう判断することは重要である。しかし、現在の測定データと過去の測定データとを使用し、所定時間当たりの変化量を演算し、送信周期を短くするよう判断することも極めて重要である。
さらに、本実施例に記載する危機管理型水位計は、雨が降る前の温度(気温)の低下や日照量の減少などの単独の測定データを使用して送信周期を短くすることもできる。こうした変化量を異常の有無の判定に使用することにより、早期に送信周期を変更することも可能となる。
本実施例に記載する危機管理型水位計は、送信周期を短くすることで、早期に異常を認識し、これにより河川の水位の急激な上昇を早期に警報することができる。
図2は、危機管理型水位計の設置構成を概略的に示す説明図である。
危機管理型水位計1は、アンテナ11、水位測定部17、太陽電池22以外は筐体110に格納されている。
水位測定部17は、例えば、1cm単位で水位170の測定が可能であり、川底150に接地し、川底150と水面140との長さを、水位170として測定する。水位測定部11は、例えば、水晶振動を使用して、水圧を検知し、水位を測定するものである。なお、水位測定部17は、メンテナンスフリーであり、数年間使用することができる。また、水位を測定する方法は、この方法に限られるものではなく、他の一般的な水位測定方法が使用できる。
なお、測定された水位は、ケーブル130を介して、筐体110に設置された水位計ユニット10の受信部15へ測定データとして送信される。送信された測定データは、ケーブル130を介して、所定の送信周期で、アンテナ11から送信される。また、太陽電池22で発電された電力は、ケーブル130を介して、筐体110に設置された電源ユニット20の蓄電池21に充電される。充電された電力は、ケーブル130を介して、水位測定部17に供給される。つまり、ケーブル130は、電力ケーブル及び通信ケーブルから構成される。
支柱120は、例えば、ステンレス製で地面160に固定されており、台風の接近時の強風に対しても十分な強度も有する。
なお、筐体110は、危機管理型水位計1を格納し、防水、防錆、耐塩に優れ、屋外で数年以上使用することができる。
図3は、記憶部に記憶される測定データを概略的に示す説明図である。
図3は、記憶部14に保存された測定データを模式的に示したものである。本実施例では、測定データとして、時刻、水位(cm)、温度(℃)が保存され、送信周期ごとに送信データが形成されている。
受信部15は、送信周期ごとに測定データを記憶部14へ保存する。測定開始時(8:10)は、第一の送信周期(10分)で測定データを記憶部14へ保存する。つまり、8:10には、水位:22cm、温度:27℃が記録される。その後、9:40までは、第一の送信周期にて測定される。その後、9:50から11:10までは第二の送信周期(5分)にて測定される。その後、11:10からは、第一の送信周期にて測定される。
なお、本実施例に記載する危機管理型水位計では、送信周期と測定周期(記憶周期)とを同周期としている。
つまり、受信部15は、送信周期の切替信号を演算部13から受信(9:50)すると、第一の送信周期(10分)より短い第二の送信周期(5分)で測定データを記憶部14へ保存する。
無線親機12は、送信周期ごとに記憶部14に保存された測定データを、アンテナ11を介してクラウドセンタ30へ送信する。無線親機12も、測定データの送信開始時(8:10)は、第一の送信周期(10分)で測定データをクラウドセンタ30へ送信するが、送信周期の切替信号を演算部13から受信(9:50)すると、第一の送信周期(10分)より短い第二の送信周期(5分)で測定データをクラウドセンタ30へ送信する。
また、演算部13は、送信周期ごとに記憶部14に保存される測定データを取得し、送信周期の切替の有無を判断するため、演算を実施する。送信周期を切替る場合は、受信部15、無線親機12、記憶部14に切替を指示する。
図4は、演算部における送信周期の切替を概略的に示す説明図である。
図4は、詳細には、記憶部14に保存された測定データから、演算部13が送信周期の切替の有無を判断する場合について、実際の測定データを使用して説明するものである。なお、図4は、図3に記載した8:50から10:30までの測定データをグラフ化したものであり、水位と温度とをプロットしたものである。
本実施例に記載した危機管理型水位計では、温度の変化率の基準値を3℃/時間としている。つまり、1時間(比較時間304)当たりの温度の変化が3℃(比較温度差305)以上の場合に、送信周期の切替信号を送信することになる。
本実施例では、8:50の28℃から9:50の25℃まで1時間の間に3℃低下しているため、9:50から送信周期は5分となり、5分後の9:55の測定データが送信される。このように、9:50以前が第一の送信周期の期間(送信周期(1)区間301)であり、9:50以降が第二の送信周期の期間(送信周期(2)区間302)であり、9:50が切替点303となる。
図5は、演算部における送信周期の切替に使用する基準値を示す説明図である。
詳細には、演算部13にて、送信周期の切替の有無を判断するために、測定データと比較される基準値を数字データとしてまとめたものある。演算部13は、この数字データを基準値として格納し、送信周期の切替の有無を判断するため、演算を実施する。
本実施例に記載した危機管理型水位計では、設定値として、送信周期(1)401(図4の送信周期(1)区間301に相当)10分、および、送信周期(2)402(図4の送信周期(2)区間302に相当)5分が、格納させている。
また、比較時間403は60分、温度基準値404は3℃として格納されている。これにより、60分前の測定データと現在の測定データとを比較して、3℃の温度の下降があると判断された場合には、送信周期を送信周期(1)401の10分から送信周期(2)402の5分に切り替えることになる。このように、本実施例に記載した危機管理型水位計では、所定時間当たりの温度の変化(変化率)を使用して、送信周期を切り替える。
さらには、設定値として、水位変化量基準値405の20%を格納し、所定時間当たりの水位の変化(変化率)が20%以上の場合に、送信周期を切り替えることになる。
なお、設定値としては、この他、水位基準値406の150cm、および、日照基準値407の120W/mを有し、これらを測定データと比較して送信周期を切り替えてもよい。
このような基準値は、本実施例に記載した危機管理型水位計が設置される河川の特徴を反映して決定されるものであり、過去(数か月から1年程度)の実測値に基づき決定され、演算部13に格納される。なお、適宜、クラウドセンタ30からこの基準値を変更することもできる。
図6は、危機管理型水位計における送信周期の切替の処理フローを示す説明図である。
本実施例に記載する危機管理型水位計は、以下の手順で送信周期の切替の有無を判断する。
温度センサ16、水位測定部17、日照センサ18が測定を開始する(S101)。河川の水位、温度(気温)、日照量を測定する。
受信部15は、測定を開始してから送信周期(1)401が経過するまで待機する(S102)。
送信周期(1)401が経過した時(本実施例では測定開始後10分)に、受信部15は記憶部14に測定データを送信し、記憶部14は測定データを保存する。また、記憶部14は無線親機105に測定データを送信し、無線親機105はアンテナ11を介してクラウドセンタ30に測定データを送信する。また、記憶部14は演算部13に測定データを送信する(S103)。
演算部13は、送信された測定データ及び演算部13に格納されている基準値を使用して、送信周期の切替の有無を判断するため演算を実施する。すなわち、
1.比較温度差≧温度基準値、
2.水位変化量≧水位変化量基準値、
3.水位≧水位基準値、
4.日照量<日照基準値、
5.クラウドセンタ30から送信周期の切替信号の受信
の5つ条件のいずれかを満たすか否かを判断する(S104)。なお、5つ条件のいずれも満たさなかった場合、S102の処理に戻る。
ここで比較温度差とは、60分(比較時間)前の温度(測定データ)と現在の温度(測定データ)との差であり、図3を用いて説明すると、8:10と9:10との温度差は0℃、8:20と9:20との温度差は0℃、8:30と9:30との温度差は1℃、8:40と9:40との温度差は2℃、8:50と9:50との温度差は3℃となる。
また、水位変化量とは、一つ前の測定周期(本実施例では10分前)の水位(測定データ)と現在の水位(測定データ)との変化率であり、図3を用いて説明すると、9:40と9:50との水位変化量は約10%であるが、9:50と10:00との水位変化量は約363%である。
なお、本実施例では、温度の条件により送信周期が切り替わっているため、9:55の測定データが送信されている。
5つ条件のいずれかを満たした場合、演算部13は、送信周期を送信周期(1)401から送信周期(2)402へ切り替る送信周期の切替信号を、記憶部14、無線親機12、受信部15に送信する。記憶部14は、送信周期の切替信号を保存する。無線親機12は、アンテナ11を介してクラウドセンタ30に送信周期の切替信号を送信する。受信部15は、送信周期の切替信号を受信し、送信された送信周期(2)402で測定データを受信する(S105)。
受信部15は、送信周期(2)402が経過するまで、待機する(S106)。
送信周期(2)402が経過した時(本実施例では測定開始後5分)に、受信部15は記憶部14に測定データを送信し、記憶部14は測定データを保存する。また、記憶部14は無線親機105に測定データを送信し、無線親機105はアンテナ11を介してクラウドセンタ30に測定データを送信する。また、記憶部14は演算部13に測定データを送信する(S107)。
演算部13は、送信された測定データ及び演算部13に格納されている基準値を使用して、送信周期の切替の有無を判断するため演算を実施する。すなわち、
1.送信周期(2)402に切り替えてから1時間以上経過しているか否か、
2.水位≧水位基準値の2つ条件のいずれも満たすか否か、
を判断する(S108)。なお、2つの条件のいずれかを満たさなかった場合、S106の処理に戻り、2つの条件のいずれも満たした場合、S102の処理に戻る。
なお、本実施例では、危機管理型水位計1は、山間部の中小河川に設置され、水位と温度とを測定した。危機管理型水位計1の設置地点と、その上流で9:50付近に急激な雨が降り始め、それに伴い水位が5分間で40cm上昇した(図3参照)。
本実施例で記載した危機管理型水位計1は、日照センサ18を使用せず、1台のみ設置した。
温度センサ16および水位測定部17からの温度(気温)および水位の測定データは、8:00から取得を開始した。
受信部15は、送信周期(1)の10分が経過するまでは、測定データの送信は行わず、受信部15は、8:10に記憶部14へ測定データを送信し、無線親機12はアンテナ11を介して測定データをクラウドセンタ30へ送信した。
演算部13は、受信部15から送信された測定データに基づいて、送信周期の切替の判断を行い、図6のS104に示す1〜5のいずれかの条件を満たす場合、送信周期(1)401から送信周期(2)402への切替を行う。
本実施例では、9:50まで送信周期(1)401で、測定データ(温度及び水位)が送信された。
9:50に測定した温度は25℃である。本実施例では、比較時間は60分(図5参照)であるため、9:50から60分前の8:50の温度と9:50の温度とを比較して比較温度差を求めた。
8:50の温度は28℃、および、9:50分の温度は25℃であるため、比較温度差は28℃−25℃=3℃となる。この比較温度差は、温度基準値以上となるため、図6のS104に示す比較温度差≧温度基準値の条件を満たし、送信周期を送信周期(1)401から送信周期(2)402へ切り替えた。
なお、温度の変化によって送信周期の切替が可能な理由は、雨が降る前に日光が雲で遮られるためであり、また、筐体110(図2参照)が雨により冷やされるためであるとも考えられる。こうした知見により、温度の下降が水位の変化に影響を与えると考え、比較温度差≧温度基準値の条件を送信周期の切替の条件に加えた。
本実施例では、9:50に測定した水位は24cmであり、10分前の9:40分の水位は22cmである。よって、水位変化量は約10%である。この水位変化量が水位変化量基準値以上であるときに、水位変化量≧水位変化量基準値の条件を満たすことになる。
つまり、9:50に測定した水位と10分前の9:40に測定した水位とを比較した場合、水位変化量≧水位変化量基準値の条件を満たさない。したがって、水位変化量≧水位変化量基準値の条件では、送信周期を切り替えることはない。
本実施例では、比較温度差≧温度基準値の条件を使用して、送信周期を切り替えている。
本実施例では、8:10から9:40までは、図6に示すS104の条件をいずれも満たさなかったため、送信周期(1)401で測定データの保存と送信とが行われていた。つまり、S102〜S104の処理が繰り返えされていた。
しかし、9:50の温度と8:50の温度との比較温度差が、温度基準値以上となったため、比較温度差≧温度基準値の条件を満たした。
その後、送信周期が送信周期(2)402へ切り替わったことが、クラウドセンタ30に送信された。クラウドセンタ30のサーバ32は、直ちに警報表示盤50や情報端末60に、今後、大雨による河川の急な増水が発生する可能性があること警告することになる。
つまり、送信周期(2)402によって測定データの保存と送信が行われた。送信周期が、送信周期(1)の10分から送信周期(2)402の5分に切り替わったため、5分の周期で保存と送信が行われ、9:55に測定データの保存と送信が行われた。
9:50付近に急激に雨が降り始めたことによる急激な河川の水位の上昇を、早期(9:55)に認識することができ、9:55の水位(測定データ)を取得することができた。
つまり、本実施例では、比較温度差≧温度基準値の条件を使用したことにより、9:40から9:50までの水位の変化が2cmの上昇に留まっていたにもかかわらず、9:55の水位(9:50から40cmの上昇)を取得できた。
本実施例では、9:50から11:00までは、図6に示すS107の条件をいずれも満たさなかったため、送信周期(2)402で測定データの保存と送信が行われていた。つまり、S105〜S107の処理が繰り返えされていた。
また、11:10に、水位が150cmとなり、水位基準値が150cm未満の水位と認識されたため、かつ、送信周期(2)402への切替が行われてから1時間以上が経過しているため、S107の条件を満たした。
そのため、演算部13は、送信周期を送信周期(2)402から送信周期(1)401への切替を行ない、受信部15、記憶部14、無線親機12に切替信号を送信し、無線親機12はアンテナ11を介してクラウドセンタ30に送信する。
なお、送信周期を再び長くする理由は、水位計ユニット10の消費電力を少なくするためである。
本実施例では、温度センサ16の測定データを使用して送信周期を切り替えたことにより、水位測定部170の測定データのみを使用する場合に比べて、送信周期を切り替えるタイミングを早くすることができた。
言い換えると、本実施例では、9:55の測定データの保存と送信ができ、水位測定部170の測定データのみを使用して送信周期を切り替えた場合では取得することのできなかった、9:55の測定データを取得することができた。
また、単に温度を測定データとして使用するのではなく、所定時間当たりの変化(変化率)を判定の条件としていることから、雨によって急激に上昇する河川の水位を早期に収集することができた。
なお、水位の変化率を判定条件とすると、本実施例に記載した温度の変化率を判定条件としない場合であっても、9:50から10:00の間の水位の変化率が、20%(水位変化量基準値)を超えることから、10:05から測定データが送信されることになる。しかし、水位の変化率を判定条件とせず、水位基準値(150cm)のみを判定条件とした場合には、10:10まで測定データが送信されることがなく、水位は241cmとなってしまう。つまり、水位の変化率を判定条件とすることにより、遅くとも10:00には送信周期が早まったとの警報を発信することができる。
図7は、危機管理型水位計が単一の河川に複数設置されている場合を概略的に示す説明図である。
本実施例では、図7に示すように、3台の危機管理型水位計1が単一の河川740に設置されている。それぞれの危機管理型水位計1における基準値の設定は、図5に示す設定値と同様である。また、その装置構成は、図1に示すものと同様である。
本実施例では、危機管理型水位計A710が送信周期を切り替ると、クラウドセンタ30から危機管理型水位計B720と危機管理型水位計C730とに切替信号が送信され、送信周期の切替が行われる。
危機管理型水位計A710、危機管理型水位計B720、危機管理型水位計C730は、送信周期(1)401で測定を開始する。しばらくすると、山間部に突然雨雲が発生し、13:00に危機管理型水位計A710の受信部15が、日照センサ18から110W/mの日照量を測定データとして受信したため、演算部13はS104の4の条件(日照量<日照基準値)を満たしたと判断する。
なお、演算部13は、日照センサ18からの日照量(測定データ)からS104の条件の判断を行う際、夜間の時間帯(あらかじめ設定された時間帯)に、日照センサ18の測定データが日照基準値を下回っても、S104の条件を満たすと判断しない。本実施例では、日中の時間帯であった。
危機管理型水位計A710は、S105でクラウドセンタ30に送信周期(2)402への切替を伝達する。
クラウドセンタ30のサーバ32は、13:00に危機管理型水位計A710から送信された送信周期(2)402への切替信号を受信する。
サーバ32は、記憶部34から危機管理型水位計A710の下流側に設置されている危機管理型水位計を検索し、該当する危機管理型水位計B720および危機管理型水位計C730に送信周期の切替信号を送信する。
危機管理型水位計B720および危機管理型水位計C730は、サーバ32からの送信周期の切替信号を受信する。これはS104の5の条件(クラウドセンタ30から送信周期の切替信号の受信)に該当するため、これらの危機管理型水位計は13:00に送信周期(1)401から送信周期(2)402への切替を行う。
その後、山間部に激しい雨が降り、13:05に上流側の危機管理型水位計A710は、水位の急上昇を測定する。下流側の危機管理型水位計B720では、送信周期が送信周期(2)402に切り替わっていたため、13:05、13:10、13:15との時間間隔で測定データが送信される。13:05、13:10では、水位の上昇を測定しなかったが、上流に降った雨の影響で、13:15に急激な水位の上昇を測定した。
危機管理型水位計B720の測定データでは、13:05、13:10の時点で、水位、温度、日照量に大きな変化を測定しなかったため、送信周期の切替はできなかった。つまり、危機管理型水位計B720の測定データでは、13:20まで送信周期は切り替わらないことになる。しかし、本実施例では、13:00に送信周期の切替信号を受信していたため、つまり、送信周期(2)402に送信周期が切り替わっていたため、13:15に水位(測定データ)を記憶部14に保存し、サーバ32に送信することができた。
本実施例では、上流側に設置されている危機管理型水位計A710が、送信周期を変更すると、下流側の危機管理型水位計B720や危機管理型水位計C720の送信周期も同時に変更され、下流側の水位の急激な上昇を保存し、送信することができた。
なお、上流側と下流側との危機管理型水位計の設置距離が離れている場合には、サーバ32から下流側の危機管理型水位計に送信される切替信号の送信タイミングに時間差をつけても良い。
1 危機管理型水位計
10 水位計ユニット
11 アンテナ
12 無線親機
13 演算部
14 記憶部
15 受信部
16 温度センサ
17 水位測定部
18 日照センサ
20 電源ユニット
21 蓄電池
22 太陽電池
30 クラウドセンタ
31 受信部
32 サーバ
33 監視端末
34 記憶部
40 インターネット・VPN回線
50 警報表示盤
60 情報端末

Claims (5)

  1. 水位を測定する水位測定部と、
    温度を測定する温度センサと、
    前記水位測定部で測定した水位及び前記温度センサで測定した温度を測定データとして受信する受信部と、
    前記受信部で受信した測定データを記憶する記憶部と、
    前記記憶部で記憶した測定データを所定の送信周期でクラウドセンタに送信する無線親機と、
    前記記憶部で記憶した温度と、あらかじめ所有する温度の変化率の基準値と、を比較して、前記記憶部で記憶した温度の変化率が、前記温度の変化率の基準値以上の場合に、前記送信周期を短くする演算部と、
    を有することを特徴とする危機管理型水位計。
  2. 更に、日照量を測定する日照センサを有し、
    前記測定データは、日照量を測定する前記日照センサが測定した日照量を含むことを特徴とする請求項1記載の危機管理型水位計。
  3. 水位を測定する水位測定部と、温度を測定する温度センサと、前記水位測定部で測定した水位及び前記温度センサで測定した温度を測定データとして受信する受信部と、前記受信部で受信した測定データを記憶する記憶部と、前記記憶部で記憶した測定データを所定の送信周期で送信する無線親機と、前記記憶部で記憶した温度と、あらかじめ所有する温度の変化率の基準値と、を比較して、前記記憶部で記憶した温度の変化率が、前記温度の変化率の基準値以上の場合に、前記送信周期を短くする演算部と、を有する危機管理型水位計と、
    前記無線親機から所定の送信周期で送信された測定データを受信する受信部と、前記受信部で受信した測定データを配信するサーバと、前記サーバから配信された測定データを表示する監視端末と、を有するクラウドセンタと、
    を有することを特徴とする水位測定システム。
  4. 一つのクラウドセンタが、複数の危機管理型水位計から前記測定データを受信することを特徴とする請求項3記載の水位測定システム。
  5. 前記クラウドセンタは、一つの危機管理型水位計から送信周期を短くする信号を受信した場合に、前記一つの危機管理型水位計と同じ河川の下流側に存在する他の危機管理型水位計に、前記送信周期を短くするよう信号を送信することを特徴とする請求項4記載の水位測定システム。
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